2011 〒532-8550 大阪市淀川区西宮原1丁目7番31号 TEL: 06-6398-2500 (代表) http://www.idec.com/japan/ この 報 告 書は環 境に 配慮し、植物油インキを 使用しています。 2011.07 Annual Report Co n cept & To p m e s s a g e なんのための技術発展か。誰のためのものづくりか。 私たちは、 「 技術」と「想い」をちからに、 人と機 械がふれあうその接点に、 お 客さま第 一 主 義を貫く、 その 道 筋 の上 に、真 の 社 会 貢 献 を 。 いくつもの「安心」と「信頼」を創造してきました。 期待してくださるお客さまがいる限り、 昨今、市場環境は著しく変化しています。このような環境下で、 部門・組織を問わず、 これらの能力を社員ひとりひとりが研ぎ澄 安易な代替案には、決して妥協しない。 私は社員ひとりひとりにお客さま第一主義の実践を再認識する ますこと。そして、 グループ一丸となって同じ想いを共有し、 ひと ように言い続けています。 つの視点に固執することなく、真摯にお客さまと向き合うこと。 当社は設立当初より技術主導型メーカーを目指してきました。 このようなお客さま志向を徹底する道筋の先に、企業としての、 それは、一企業としてただ技術力を誇ったり、 それによって独占的利 真の社会貢献があると考えています。 益を保持しようとすることではなく、使いやすい、ユーザーに喜ばれる、 期待される技術の、 さらにその先をお届けすること。その意識と いつまでも愛用していただける商品を提供することによって、社会 実践こそが、 「 技術主導」 ということの根本的な意義であり、 また、 的使命を果たそうとする志の表明です。お客さまの声を真正面から IDECがIDECであり続けることの証だと確信しています。 二番煎じはせず、常に独 創的なものをつくる。 創業以来、変わらないこの価値観とともに、 さらなる挑 戦を。 私たちはI DECグループです。 受け止める 「受信力」 と、 お客さまの声をかたちにする 「発信力」。 代表取締役会長兼社長 01 IDEC Identity The Origin & Index 期 待 され る 技 術 の 、その 先 に 。 ひとつ上の 次 元 の「 安 全 」を 。 大きな力が働くときには、大きな危険があります。 SB形金属開閉器 さまざまな動きが複雑に絡み合っているところには、 複雑な危険があります。 IDECが初めて、使う人の「安全」 を最優先に考えたスイッチを世に送り出してから、 60年以上の歳月が流れました。 この間、 産業と生活の現場には、 新しいエネルギー、新しい利便性といっしょに、 新しい危険もまた、生まれてきました。 私たちは、 その流れにひとつひとつ対応するだけでなく、 問題を根本的にとらえ返すことで、 さらに高い安全性の実現を目指してきました。 人は間違える。機械は故障する。 それでも絶対に守らなければならない産業現場の安全のために、 Thinking Safety since 1950 IDECの「今」 が、 そして 「未来」 があります。 SB(Safety BOX)形金属開閉器 すべてのスイッチを切らないと箱蓋が開かない、使 う人の安全を最優先した設計です。画期的な速入 Index 速断機構で高い評価を受け、規格に厳しい駐留 非常停止用押ボタンスイッチ 米軍も指定品に認定。1950年の発売以来20年 XAシリーズ 以上、同じデザインで生産され続け、現代に通じる Corporate Profile 安全機器製品の草分けとなりました。 Annual Report 01 トップメッセージ 03 IDECの原点 05 事業紹介 13 中期経営計画概要 15 財務ハイライト 17 取り組みテーマQ&A 21 トピックス 小形コントロールユニット LBシリーズ 03 04 IDEC Identity 23 財務報告 27 グローバル体制 29 役員紹介 CSR Report 31 CSR報告書 Corporate Data 41 会社情報 42 株式情報 Corporate Profile Our Business H M Iテクノロジーが つなぐ 、 ふた つ のビジネス 。 「人と機械がふれあう接点を快適で安全なものにする」 という 各種製品をお届けする制御コンポーネントビジネス。 HMI※コンセプトに基づき、 さらに高い安全性の実現を ロボットに人間の視覚を 国際規格に関する豊富な知識と、 創業以来貫い てきた安全設計思想をもとに、 さらに高い安 全性を実現するHMI環境モデルを提案 しています。 HMIテクノロジーを集結した、 ロボット制御セル生 産システムにより、 高生産性・安全性・省エネ/ 環境性を実現する “最先端のものづくり” に挑戦しています。 そして、 お客さまに最適なソリューションを提案するエンジニアリングビジネス。 このふたつの事業をつなぎ、 支えているのは、 システム エンジニアリング ビジネス 長い時間をかけて磨き続けてきた、 IDECの 『HMI Technology』 です。 人と人、 そして、 技術と技術のコラボレーションによって、 お客さまに最適なソリューションを。 安全設計技術 私たちの挑戦は続きます。 ※HMI (Human Machine Interface) ●機械安全設計技術 ●自動化設備設計技術 ●制御安全設計技術 ●精密部品加工技術 ●防爆安全設計技術 ●ロボット応用技術 ●機能安全設計技術 FA(ファクトリーオートメーション)現場で さまざまな「省」を実現すると同時に、 使いやすさを徹底追求した製品を提供します。 制御 コンポーネント ビジネス 06 IDEC Identity 自動認識技術 ●金型・機構設計技術 ●自動認識技術 ●電子・電磁回路設計技術 ●レーザマーキング技術 ●ソフトウェア技術 ●RFID 応用技術 ●LED・レーザ応用技術 ●センシング・画像処理技術 お客さまのニーズにあった さまざまな製品を お届けします。 LED 事業 防爆・システム事業 照明装置設計・製造技術と LEDパッケージ技術をベースに より高い省エネを実現し、 最適な照明空間の創出をサポートします。 危険場所での安全性と 生産性の両立を実現。 また、 個別ニーズに お応えするシステム製品を提供します。 トレーサビリティシステムの ィシステムの 構築をサポートします。 モノの「安心」「安全」は自動認識技術を利用し たトレーサビリティによって実現します。 さまざ まな自動認識機器を取り揃え、 お客さま に最適なトレーサビリティシステムの 構築をサポートします。 アイデック ズ(株) コントロ−ルズ 「安全」を支える高品質を 05 IDEC OGIC(株) DATALOGIC 人と機械の 最適環境の実現 高品質製品化技術 複雑に組み合わされた コンポーネントを制御・統合し、 使う人とその環境をトータルに考え、 「人と機械の最適環境」の創造を サポートします。 HMI ●ロボットハンド設計技術 Technology 機器製品事業 電子製品事業 自動化設備技術 固有の課題に 最適なソリューションを 提案します。 長い期間にわたって使用され、万が一の場合で も正確に確実に作動する。 そのような製品に は、高い技術力に裏打ちされた、確かな 品質が必要不可欠です。 あらゆるプロセスで「安心」 「安全」を 生産・流通現場におけるすべてのプロセスを融合した システム構築や、図書館管理システムなど、お客 さまニーズに基づいた、 あらゆるモノの履歴 のトレースシステムを提供しています。 専門技術をいかした ソリューションを提供します。 個別識別技術や自動化設備技術などの専門 技術の組み合わせにより、FA向け封止シ ステムや、 図書館向けセキュリティシス テムを国内外に提供しています。 Corporate Profile Our Business IDEC H e r e !! 人と機械をつなぐ制御機器製品の活躍の場は、さまざまです。 工場のあらゆる現場から、 私たちに身近な暮らしのシーンまで。 IDECグループは、ものづくりと暮らしの未来を、 ずっと変わらない 「安心」 と 「安全」 で支えています。 Factory Factory GAS GAS GAS Station 工場内 工場内 工場内 工場内 金属加工・成型ライン 組み立てライン 検査ライン 出荷・搬送ライン 組立工程で使用されるような産業用ロ ボットは、 ライン稼働中はプログラム制御 による自動運転が行われますが、工程の 切り替え時などは、人が手動で機械を操 作します。その際、万が一の危険に遭遇 した場合でも、作業者の安全を確保し、 危険回避を可能にするため、IDECの安 全機器製品が広く採用されています。 検査工程では、画像処理をはじめとす る機械・装置による自動検査や、人の 目による目視検査などが行われます。 ここでは、最終製品の内容物の有無 および内容量を検知するセンサをはじ め、検査工程を強力にバックアップす る産業用LED照明ユニットなどの製 品が活躍しています。 完成した製品は、出荷・搬送工程を経 て、お客さまの手元に届けられます。こ の工程においては、製品および梱包さ れた出荷物にマーキングをするレーザ マーカや、出荷物を仕分け、管理するた めのコードリーダなど、各種のトレーサビ リティ関連製品が活躍しています。 金属加工を行うプレス・工作機械、 樹脂成型を行う成型機がならぶ部 品生産現場などでは、安全スイッチ や積層表示灯をはじめとする、 さまざ まな安全機器製品が活躍していま す。また最近では、各機械の操作パ ネルには、デザイン性の高い操作ス イッチが多く採用されています。 安全スイッチ HS6B形 扉が閉じられてい る場合に限り、機 械・設 備の稼 働 を許可。 小形コントロールユニット LBシリーズ 操作面をスマートに演出。 07 08 IDEC Identity 第3世代非常停止用 押ボタンスイッチ Xシリーズ フラットLED 照明ユニット LF1F形 超小形二次元 コードリーダ matrixシリーズ 万が 一 の 危 険 時 に、機械やラインを 確実に停止。 均一な光で、 より 確実な目視検査 をサポート。 高速処理でさまざ まなモノの管理・ 追跡をサポート。 石油・化学プラント 産業現場には、 自動車の塗装ライン、 石油・化学プラント、ガソリン給油所な ど、爆発性のガスが存在する危険場所 が数多く存在します。 このような場所で は、電気的エネルギーが爆発の点火 源にならないように、技術的対策を講 じた防爆製品群が活躍しています。 オフィスビル オフィスビルでは、 エレベーターや立体 駐車場、 空調や照明の制御をはじめ、 火災警報などの各種監視システムの 制御にも、IDECの主力製品群が活 躍しています。スイッチや表示灯、 リ レー、 プログラマブルコントローラ、積 層表示灯などがその代表例です。 公共交通機関 公共交通機関などの身近なところで も、IDEC製品が活躍しています。たと えば、駅のホームの転落防止用可動 柵の制御や、列車の位置検出システ ムには、 プログラマブルコントローラをは じめ、 センサなどの製品が使用されてい ます。 レストラン・店舗 レストランや店舗では、注文を入力す るためのタッチパネル式表示器や、食 品などの 鮮 度 管 理を担うR F I Dソ リューションが、 オーダリングシステム をサポートしています。 また、店舗の最 適な照 明 空 間を実 現する商 業 用 LED照明およびその制御システムも 活躍しています。 タッチスイッチ付 表示器 EX4R形 積層表示灯 LD6A形 スマートリレー FL1E形 プログラマブル 表示器 HG3G形 爆発危険場所で のシステム構築を バックアップ。 光と音であらゆる 場 所での 異 常を お知らせ。 駅の転落防止用 可動柵の制御に も活躍。 レ ストラン で の オーダリング端末 としても大活躍。 小形ティーチング ペンダント HG1U形 小形光電スイッチ SA1E形 ハンドヘルド バーコードリーダ GRYPHONシリーズ 防爆構造 コントロールボックス EC2B形 制御用リレー RUシリーズ LED照明ユニット LF1D形 LED照明用 定電流電源 PH2C形 各種機械の安全なティー チング環境を実現。 求められる機能だけ をシンプルに追求。 すぐれた読み取り性能 で現場をサポート。 海外プラントの防爆 安全にも最適。 小形・高容量であらゆる 制御をバックアップ。 エコなあかりで車両下部の 保守用途にも大活躍。 最適照明空間実現の 陰の立役者。 Our Business C E ! ID RE E H [ 機器製品事業 ] 次世代自動車として注目されている電気自動車。 その充電スタンドにも、当社のスイッチ・表示灯・安全スイッチなどが搭載されています。 I D E Cの屋台 骨を支える 技 術と安 全 思 想の蓄 積 。 小形コントロールユニット LBシリーズ さまざまな「省」の実現、人間工学に基づいた使いやすさ、 機械や装置の小形・省スペース化に最適な、 業界最 短胴のコントロールユニット。パネル前面高さ2mmを 実現し、 パネルデザインをスマートに演出します。 安全性を意識したデザインに徹底的にこだわっています。 世界の安全基準をリードする ものづくりの現場力。 か。それが、 ものづくりにおいて、私 たちが常に意識していることです。 一破損してもOFF状態を維持する 常停止用押ボタンスイッチは、 その 大きな成果です。決してぶれること 適合はもちろん、 その先を見据えた 新しい技術を生み出しました。 09 10 IDEC Identity 松本 敦 機器製品事業部 事業統括部長 複雑に組み合わされたコンポーネントを制御・統合し、 人と環境にやさしい制御システムの実現をサポートしています。 見やすさ、速さ、使いやすさで、 安全性の向上にも貢献する。 安全機器製品 のないコンセプトが、国際規格への プログラマブル表示器 HG3G形 高解像度液晶、高輝度LEDバックライトの搭載で、 表示性能を高めるとともに、通信性能も向上させた、 8.4インチと10.4インチタイプのプログラマブル表示 器です。 制御用リレー RJシリーズ 主回路端子に独自の「SS (Saving & Safety)端子」 を採用し、配線工数の 大幅削減、感電防止の安全設計を 実 現した、制 御 回 路 保 護に最 適な サーキットプロテクタです。 ように設計された「第3世代」の非 プラスチックの種類をセンサで判別する。 そんな新しい技術にも積極的にチャレンジ。 Director’s voice サーキットプロテクタ NC1V形 接点がOFFの状態で安定し、万が 最先端の研究を行う大阪大学フォトニクスセンターを照らすIDECのLED照明。 その照明制御には、当社のタッチパネル式表示器が使用されています。 機器製品事業のさまざまな製品 耐久性にすぐれた、小形サイズで接点が 高容量のスリムパワーリレー。ふたつの端 子タイプを完備し、制御盤や工作機械な ど、 あらゆる用途に適した使いやすい制御 用リレーです。 今、考えうる最高の安全性とは何 [ 電子製品事業 ] さまざまな領域を結びつけながら 進化するエレクトロニクス。 HMI(人と機械がふれあう環境)の核となる製品群を中心に提供しています。 Director’s voice ID D EC H RE HE R ! 安全スイッチ、 イネーブルスイッチ、非常 停止用押ボタンスイッチから、安全回路 を構築するコントローラまで、豊富な安全 機器を取り え、 最適な安全回路のシス テムソリューションを提案しています。 電子製品事業のさまざまな製品 電子制御は、 今やあらゆる製品に取 り入れられています。当社の製品に おいても、 エレクトロニクスによって、 プログラマブルコントローラ FC5A形 クラス最速の処理速度を実現。Webサー バー機能、温度制御機能などを備え、 さま ざまなユーザーニーズやアプリケーションに 対応する小形プログラマブルコントローラ、 MICRO Smartシリーズです。 汎用スイッチング電源 PS3X形 その操作性と安全性の飛躍的な向 従来品に比べ、体積で最大70%の小形 化 (15W比較) を実現。各種制御機器装 置への組み込み用として、実装スペース の削減を実現する汎用電源です。 上を実現しています。IDECだからこ そ有する総合技術力を武器に、他 事業とのコラボレーションも積極的 に推進し、電子のちからで、一歩先 小形光電スイッチ SA1E形 を実 の「見やすさ、速さ、使いやすさ」 現していきます。 錦 朋範 電子製品事業部 事業統括部長 独自の光学設計・生産技術により、安定 検出を可能にし、水やほこりに強い保護 構造を有するセンサ。透明体検出タイプ をはじめ、幅広い検出タイプを取り えて います。 I H DE E C R E ! I H DE E C R E ! Our Business [ 防 爆・システム 事 業 ] クリーンエネルギーとして注目されている水素。その水素を燃料電池車に供給する水素ステーションでは、当社の防爆製品が活躍しています。 長い年月に裏づけられた確かな技術で 危険場所でのシステム構築をサポート。 タッチスイッチ付表示器 EX4R形 防爆関連製品の提供、また、 IDECの技術資産を組み合わせて 水素ガスを扱う危険場所でも使用できる、12.1インチ 高精細カラー液晶を搭載し、明るく見やすい画面を実 現したタッチスイッチ付表示器ボックスです。 Director’s voice 「安心・安全」 と 「快適」の 高い次元での両立を目指す。 当社における防爆技術には、1953年 さまざまなタイプのLED照明を開発。 産業と暮らしのシーンを照らす新しいあかりのコンセプトを提案しています。 Director’s voice LED事業のさまざまな製品 セーフティリレーバリア EB3N形 産業用LEDのトップランナーとして 積極的な価値提案を。 超高輝度白色LEDデバイス サンシャインシリーズ 爆発危険場所での機械安全を実現し た、国内防爆検定合格・機械安全規格 認証品の本質安全防爆構造のセーフ ティリレーバリアです。 耐圧防爆構造LED照明器具 EF1A形 Webを活用したIT化への対応に注力 防爆技術・LED技術の両方をあわせ持つ IDECが開発した、耐圧防爆構造のLED 照明器具です。爆発危険場所でも、長寿 命、省電力、省スペース化を実現します。 し、産業現場のさらなる安全性と生産 性の向上に貢献しています。一方、 シ ステム事業では、 コンポーネントのさま ざまな組み合わせにより、個の製品で HMIワンボード スイッチボックス は実現できない、新しい可能性や付加 河中 泰治 防爆・システム事業部 事業統括部長 12 IDEC Identity 高天井用LED照明ユニット LG1H形 省エネ性はもちろん、 長寿命化により、 危険が伴う高 所での照明交換回数の削減に貢献します。 また、瞬 時にフル点灯が可能といった、 水銀灯を上回る特長 を備えた高天井用LED照明です。 IDECは1980年代から制御機器用の LEDマルチチップ実装技術、波長変換 技術および白色LED生産技術などを融 合し、発光効率100lm/W以上を達成し た超薄型形状の高輝度白色LEDです。 LEDの技術開発に取り組み、 2006年 の長い歴 史があります。近 年では、 11 機械照明、 工場施設照明、商業施設照明の3分野に特化して、 防爆・システム事業のさまざまな製品 に防爆仕様の蛍光灯を開発して以来 価値の創出にチャレンジしています。 すでに商業分野でも実績のある当社のLED照明。工場施設照明分野においても、最適な照明空間の実現をサポートしています。 長寿命、省エネ、コントローラブル。 あらゆるシーンに新しいあかりの提案を。 石油・化学プラントなどの爆発性のガスが存在する現場で活躍する さまざまなソリューションを提案するシステム事業を推進しています。 [ LED事業 ] お客さまのご要望に応じて、操作部を使 用目的別にユニット化し、 スイッチや表示 灯をプリント基板上で配線、 コネクタで制 御回路へ接続するもので、省配線・省工 数化を実現します。 には、超高輝度白色LEDデバイスであ 産業用LED照明ユニット LF1D/2D形 るサンシャインシリーズを開発。マルチ はじめとして、LEDに関する多様なノウ 工作機械や食品加工機械など、産業機 械の機械内照明に必須の、防 塵・防 水・防油仕様 (IP67f) を実現した、耐環 境性を重視した高輝度LED照明ユニッ トです。 ハウを蓄積してきました。 この分野に システム天井用LED照明 LG1A形 チップ方式による効率性の良さに早 くから着目し、独自の調光制御技術を おけるトップランナーとして、新たな 光未来へ挑戦していきます。 太田 勉 LED事業部 事業統括部長 最新の工法であるシステム天井に対応 した専用照明器具です。人間工学に基 づき、 白色と温白色の2色のLEDデバイ スを混色し、明るさ感と目にやさしい光色 を両立させています。 Annual Report スイッチ事 業のシェア拡 大 押ボタンスイッチにおける当社シェア※ ■ 36.9% 長期的には、グローバルでスイッチシェアNO.1を目指すことを [ 2011年3月期∼2013年3月期 中期経営計画概要 ] ■ 目標に、 まずは国内シェアのさらなる拡大を図ります。 そのため Clear Vision に、小形スイッチ群の製品バリエーションの拡充を図るととも に、 主力製品群における部品共通化等、 さらなる収益性の向上 非常停止用押ボタン スイッチにおける 当社シェア※ に向け、 取り組んでいきます。 51.4% バリエーション強化によるシェアアップ 部品の共通化、コスト削減による収益性向上 スイッチ事 業 を 中 心とした 既 存 事 業 の 強 化と 一貫した製品化プロセスの再構築 ※ (社) 日本電気制御機器工業会 (NECA) 出荷統計に基づき、 自主算出したシェアです。 新 規 事 業 開 拓 により 、 着 実 な 成 長 のステ ージへ 。 販 売 重 点エリア 、中国での事 業 拡 大 ■ アジア・パシフィック地域の売上高推移 (百万円) 6,000 2008年秋の金融危機は、 外需依存度の高い日本経済に多大な影響を与えました。 新規営業所ならびに代理店の開拓により、 販売拠点網の拡充 その経験を教訓に、 IDECグループが目指すのは、 を推進するとともに、現地生産・現地販売を前提とした、マー 4,896 4,000 ケットニーズに即した製品ラインナップの拡充を図ります。ま 再度100年に一度の経済危機に直面しても、 た、 顧客対応力を強化し、 日系・欧米系企業の現地調達ニーズ 利益を確保することのできる強固な経営体質の構築です。 2,000 への対応を強力に推進していきます。 0 あらゆる過去の価値観を見直し、 視点を変え、 時に否定し、 断ち切る。 販売におけるエリアカバー拡大 そうすることで見えてくる、 ひとつひとつの change を積み重ね、 IDECグループは、 長期的にはスイッチ分野におけるグローバルNO.1を目指すことを前提に、 中国・アジア向け製品ラインナップの拡充 今中期経営計画においては、 引き続き、 3つの重点施策に取り組んでいきます。 ’02 中期最 終 期(2013年3月期)ターゲット水準 ’ 13(計画) 主力製品の国内シェアの向上、中国での事 LED技術およびシステム制御技術を活用した、LED事業など 350 業拡大、LED事業をはじめとする新規事業 の省エネルギー分野、 また、 超微細気泡生成技術 (GALF) を活 の推進により、売上高は、350億円(2010 用した土壌・水質浄化分野などの環境関連ビジネスの拡大に 年3月期比+55.9%) を目指します。 取り組んでいきます。 LED事業においては、 中期最終期である 15 14 IDEC Identity ■ 売上高 億円 営業利益率 13 環 境関連ビジネスの推 進 2013年3月期において、 売上高30億円以上を目指します。 LED事業の拡大 構造改革による収益体質の強化により、 %以上 営業利益率は15%以上を目指します。 ’04 ’ 05 ’ 06 ’07 ’ 08 ’ 09 ’10 ’ 11 LED関連製品の売上高推移(実績および計画) ’ 12(計画) 2,162 ’ 11 ’ 10 “強いものをより強く” という方針のもと、主 力製品のさらなる収益性の向上ならびに ’03 コア技術を活用した土壌・水質浄化等への取り組み ’09 ’08 ’07 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 (百万円) Annual Report Financial Highlights [財務ハイライト] 中期経営計画初年度、 2011 前 期 比 大 幅 増 収・増 益 を 達 成 。 ¥31,159 13,868 11,030 2,837 2,605 1,730 売上総利益/ Gross profit 販売費及び一般管理費/ Selling, general and administrative expenses 営業利益(損失)/ Operating income(loss) 経常利益(損失)/ Ordinary income(loss) 当期純利益(純損失)/ Net income(loss) 前期比 ● ● 19,910 +39.5 百万円 % 工作機械、 ロボット、 自動車関連業界など、当社の主要顧 11,249 +37.7 海外売上高 前期比 ● 百万円 % 中国を中心とするアジア・パシフィック地域が堅調に推移し、 客業界における設備投資需要の回復基調を背景に、国 連結全体の売上高に占めるアジア・パシフィック地域の売 内売上高は堅調に推移しました。 上高比率は、 15.7%と、 過去最高水準となりました。 主力の制御用操作スイッチおよびリレーをはじめ、 スイッチング ● 2010 2009 2011 ¥22,443 9,747 10,226 (478) (294) (277) ¥28,002 13,207 11,745 1,461 1,232 184 $374,739 166,783 132,652 34,130 31,338 20,811 2,377 (4,056) (1,679) 1,573 1,360 3,780 2,261 85 2,347 (2,121) 1,312 1,024 33,100 (1,648) 31,451 (15,593) 14,757 20,596 35,895 2,997 24,505 33,279 597 25,683 447,332 30,042 301,843 (8.93) 787.63 20 5.94 825.59 35 0.67 9.70 0.30 0.7% 77.2% 309.2% 3.9% 7.0% 67.5% 209.6% 2.9% 損益状況(3月31日に終了した各会計年度)/Profit and Loss Status(Years ended March 31) 売上高/ Net sales 国内売上高 Thousands of U.S. dollars(注記6) 百万円 制御用操作スイッチおよびリレーといった製品に加え、欧州に 電源・端子台などの製品ならびにプログラマブル表示器・安全 おけるプログラマブルコントローラの売上高が、前期比で 機器製品などが、前期比で伸長しました。 また、LED関連製品 大きく伸長しました。 の売上高も好調に推移しました。 キャッシュフロー状況(3月31日に終了した各会計年度)/ Cash Flow Status(Years ended March 31) 営業活動によるキャッシュ・フロー/ Net cash provided by(used in)operating activities 2,752 投資活動によるキャッシュ・フロー/ Net cash provided by(used in)investing activities (137) フリー・キャッシュ・フロー(注2)/ Free cash flow 2,615 財務活動によるキャッシュ・フロー/ Net cash provided by(used in)financing activities (1,296) 減価償却費/ Depreciation and amortization 1,227 設備投資額/ Capital expenditures 1,712 財務状態(各会計年度末)/ Financial Status(As of March 31) 総資産/ Total assets 37,195 有利子負債(注3)/ Total Interest-bearing liabilities 2,498 自己資本/ Total Shareholders' equity 25,098 1株当たり情報(円/U.S. Dollars)/ Per Share Information (注4)/ Earnings per share(EPS)on a diluted basis 潜在株式調整後当期純利益(EPS) 55.55 純資産(BPS)/ Book value per share(BPS) 806.72 配当金(年間)/ Cash Dividends per share(annual) 25 財務指標等 / Financial Indicators 自己資本利益率(ROE)/ Return on equity(ROE) 7.0% 自己資本比率/ Shareholders' equity ratio 67.5% 流動比率/ Current ratio 209.6% (注5)/ Dividends on equity(DOE) 株主資本配当率(DOE) 2.9% (1.1) % 68.3% 186.7% 2.3% 注記:1. 本アニュアルレポート中の記載金額は表示単位未満を切り捨て、 比率については表示単位未満の端数を四捨五入してそれぞれ表示しています。 2. フリー・キャッシュ・フロー=営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー 3. 有利子負債=短期借入金+長期借入金 4. 損失となった期間においては潜在株式調整前の情報で記載しています。 5. 株主資本配当率 (DOE) =年間配当額÷株主資本 6. 米ドル表記については、 すべて2011年3月31日の実勢レート1米ドル=83.15円を使用して、 海外の読者の便宜のためだけに換算したものです。 自己資本比率(%) 0 営業利益率 15 16 IDEC Identity 9.1 60 50 2.5 25 2 0 0 0 37,195 5 35,895 6 33,279 75 37,700 7.5 4 20 5 百万円 (277) 1,730 184 当期純利益 8 ー5 % 07 08 09 10 11 ー2.5 07 08 09 10 11 07 08 09 10 11 07 08 09 10 25 1,730 10 DOE 35 15 (注5) DOE(%) 100 2,241 10 ■■ 1株当たり配当金 自己資本比率 40,166 2,616 ROE 31,159 20 1株当たり配当金(円) ■■ 総資産 60 ROE(%) 営業利益率 百万円 総資産(百万円) ■■ 当期純利益 22,443 2,837 営業利益率(%) 28,002 営業利益 百万円 34,536 31,159 当期純利益(百万円) ■■ 売上高 33,584 売上高 売上高(百万円) 11 Q Annual Report Question & Answer [ 取り組みテーマQ & A /スイッチ事業のシェア拡大に向けて] [ 取り組みテーマQ & A/ 中国での事業拡大に向けて] 小形スイッチ群の強化および 国内シェアの拡大に注力しています。 拡 大 す る 中 国 マ ー ケ ッ トで の 顧 客 対 応 力 の 強 化 を 図 りま す 。 Q Q 産業分野の押ボタンスイッチにおいて、 非常に高い国内シェアを誇っていますが、 その理由を教えてください。 押ボタンスイッチ セレクタスイッチ 品質の高さです。常に品質および A ひとつは、 生産性の向上を追求してきたシビアな日本のも 鍵付セレクタ スイッチ 汎用 スイッチ 非常停止用 押ボタンスイッチ イネーブルスイッチ 安全スイッチ 特殊用途 スイッチ があり、 この品質面において、当社は長年、お 客さまからの高い信頼を獲得してきました。 中国市場の環境とIDEC製品に対する お客さまの評価について教えてください。 業における合理化・省力化への投資が加速する ふたつめは、豊富なラインナップです。左図 ことが予測されています。 また一方で、 中国の工業 は、当社が提供しているスイッチのごく一部です 規格であるGB規格の安全規制強化に見られる 形状、操作荷重※1といった要素によってさらに 急速な金融緩和と設備投資の積極 A 中国では、 推進の結果、 高インフレによる影響が顕在化しつ のづくり現場では、 どんなに過酷な環境下でも、 細分化され、現在、約15万品目のラインナップ つあります。 しかしながら、 インフラ建設や内陸部の こういった市場環境の中、 IDECが長年培って スイッチ1個の故障によって、 ラインが停止する を誇っています。お客さまのニーズにきめ細かく 工業化政策に支えられた産業機器需要は依然 きた製品品質の信頼性と、 中国自社工場生産に という状況は許されません。 また、万が一の危険 お応えできるこの豊富なラインナップが、当社の 継続しており、 当社グループ製品の需要も堅調に よるコスト競争力は、 日系企業だけでなく、 多くの現 拡大しています。 地企業にも高い評価をいただいています。 時には、確実に機械やラインを停止させる必要 が、実際には用途だけでなく、取付穴の大きさや 高いシェアを支えていると考えています。 IDE Cが提 供しているスイッチ例 ※1 操作荷重とは、 スイッチを押す際に必要とする力のことです。スイッチ が搭載される機械や装置によって、荷重の違いが求められること があります。 Q 部門と連携し、従来のFA※2市場に加え、幅広 今中期経営計画において、 「スイッチ事業のシェア拡大」を 重点テーマとして掲げていますが、 具体的な取り組み内容について教えてください。 い市場の小形機械向けのアプリケーション展 ように、 生産現場における安全確保へのニーズに も、 高まりが見られます。 中国市場における販売注力製品 Q 中国事業におけるこれまでの取り組みと 今後の展開について教えてください。 を提供できる体制を構築しています。 今後は、販売拠点・代理店網をさらに拡張 し、 内陸部でのビジネスチャンスを拡大するとと 開を推進していきます。これにより、新規のお A 中国の市場ニーズに合った製品を中国で 生産することを基本方針として、生販一体と 客さま開拓を含めた、戦略製品の早期立ちあ A さらに今後は、労働賃金の上昇とともに、製造 もに、継続的な中国市場向け製品の投入と、 2011年3月期においては、LBシリーズの市 げに全力で取り組んでいきます。 場投入をはじめ、小形のスイッチ群において、他 また、 お客さまのさまざまなニーズにきめ細か なったサービスの提供により、顧客サービスレ 社の追随を許さない戦略製品の開発や、既存 くお応えすることにより、産業用スイッチのリー ベルの向上に努めてきました。 また、安全セミナーなどの啓発活動も実施 品のラインナップの拡充に注力してきました。 ディングカンパニーとしての確固たる地位の確 また、2011年3月期には、 ジャパンデスクと し、現地企業における安全意識の向上・需要 2012年3月期においては、 引き続き競争力 立と、 さらなるグループ収益基盤の強化への テクニカルサポート機能を強化・拡大し、 日系 創造を図ることにより、IDECの安全に関する のある製品の開発を推進するとともに、営業 貢献を目指していきます。 メーカーの中国進出時にも継続的にサービス ノウハウを広く提供していきます。 新形コントロールユニットのアプリケーション例 ※2 ファクトリーオートメーション 現地調達・現地生産を推進することにより、強 固な収益体質の構築を目指します。 今後売上の拡大が期待される安全機器製品 Topic Topic 業界最短胴、小形コントロールユニット LBシリーズ発売 済南、長沙、天津、杭州に新販売拠点 販売子会社 営業所 ハルビン 直近開設予定営業所 唐山 北京 2010年12月に小形コントロールユニット LBシリー ズを発売しました。LBシリーズは、機能・デザイン・ サイズに徹底的にこだわり、業界最短胴と、ベゼ 福井 孝男 機器製品事業部 企画開発部 部長 小島 税 ル高さ2mmの薄型を実現しています。 バリエーション豊富なベゼルにより、産業機器用 途をはじめ、食品機械や医療・介護向けなどの小 形機器にも最適です。 業界最短胴を実現した小形コントロールユニット LBシリーズ 中国事業統括部長兼 愛徳克電気貿易 (上海)有限公司 総経理 2011年3月期は、販売拠点として4つの営業所(済 南、長沙、天津、杭州) を新たに開設しました。 また、当 社グループ製品を扱う正規代理店も年々着実に増加 しています。 拡充する販売拠点網と、生産拠点である蘇州和泉電 気との連携により、中国での事業拡大を推進していき 鄭州 西安 成都 18 IDEC Identity 済南 南京 蘇州 杭州 武漢 廈門 南昌 長沙 広州 深圳 香港 ます。 中国エリアにおける当社グループ販売拠点 17 瀋陽 天津 蘇州 上海 & A Q Annual Report Question & Answer [ 取り組みテーマQ & A / 環 境 関 連ビジネスの 推 進 に 向けて] [ 取り組みテーマQ & A/ 経 営 基 盤 の 強 化 に 向けて] IDEC だからこそできる、 最適照明空間を提供していきます。 事業ビジョンに基づいた、 最適生産 / 供給体制の構築を目指します。 Q Q LED事業における当社の強みは、長年培っ たLED技術をコアとし、 高度な蛍光体調合技術 や放熱技術として蓄積され、 高性能で高品質な LEDデバイスを生み出していることにあります。 1981年に開発した産業用LED表示機器 Q 生産におけるIDECの強みを 教えてください。 発展させ、当社が誇るロボット制御セル生産シ 組立工程のみならず、前工程および後工程を A IDECでは、 より完成度の高い製品を提供 含めた生産プロセス全体を最適制御設計す すべく、生産設備は自社開発を基本としていま ることによってはじめて可能となるもので、業界 1981年に開 A IDECのLED技術のルーツは、 発を開始した産業用LED表示機器に由来しま また、照明製品としては、産業用制御機器メー カーならではの過酷な環境に耐えうるものづくり す。生産技術部門での長年の取り組みを通 固有の多品種 変量 生産への対応を強力に す。LEDが持つ大きな可能性にいち早く着目 技術、 調光制御システムや、 電源技術がベース し、金型や精密治具設計技術などの部品加 バックアップしています。 し、 白熱球から自社製LED球への切りかえを図 となり、 LED照明製品を強力に支えています。 そ 工技術が社内に蓄積されており、 これらの技 当社の生産の強みは、 このロボット制御セル り、 社会のCO2削減に貢献してきました。以降、 の結果、 お客さまに応じた最適な照明空間を自 術が高い部品精度を支えています。 また、 成型 生産システムをはじめとして、複数の生産形態 LEDデバイスやさまざまなLED応用製品の開発 在に提供できる、高い総合力として発揮されて 機や組立機といった核となる自動生産設備も を保有しており、製品特性に応じた柔軟なライ を手掛けてきました。 いると考えています。 自社で開発する中で、 自動化設備設計技術を ン選択が可能である点にあると考えています。 Q 今中期経営計画での 取り組みについて教えてください。 することにより、原材料から完成品までの一 A 各事業部の長期ビジョンに基づいた生産拠 LED事業における近年の取り組みと、 今後の展開について教えてください。 商業分野での展開は、 自社製LEDデバイスを 活用し、 全館LED照明を実現したIDEC SALES OFFICEの竣工 (2008年3月) が大きなきっかけ でした。調光制御を含めた照明制御システム技術 A のぼります。当時、工作機械を中心とする産業機 LED照明としての事業展開は、2006年にさか をいかし、高い省エネ効果を実現したことにより、 当社の4つの生産システム形態 ステムを生み出しました。 この生産システムは、 少品種大量生産︵マスプロ︶ 多品種変量生産︵フレキシブル︶ なぜ、IDECがLED事業を手掛けているのか、 その事業展開の背景と、 LED分野における強みについて教えてください。 労働集約 生産自動化 労働集約ライン 自動化ライン 人セル生産方式 ロボット制御セル 貫した自動化生産体制の構築を目指します。 海外生産においては、労働集約的生産 と省力化・半自動化のハイブリッド生産を 点の再編・集約の推進により、 グローバルベー 推進しています。 このような国内外の生産 事業展開が加速しました。 スで最適な QCD(Quality/Cost/Delivery) システムを併用することにより、伸張する 械には、 ガラス管入りの特殊蛍光灯が多く使用さ 現在、当社滝野事業所において、工場施設用 の実現を目指し、海外調達の促進、生産・供給 アジア市場にも対応しながら、 ゆるぎない れていました。 そこで、長寿命・メンテナンスフリー、 LED照明の実証実験を行っています。 ここで得ら 体制の見直しに取り組んでいます。 経営基盤構築の実現に向けて取り組ん 省エネ、省スペース、耐振動といったLEDの特性 れたノウハウをいかし、 引き続き、 安心・安全かつ省 国内生産においては、保有している生産 でいきます。 をいかし、 これにかわるLED照明ユニットを開発し、 エネに貢献できるLED照明の販売拡大に注力し 技術をさらに進化させ、設計・品質保証・生産 製品ラインナップの拡充を図ってきました。 ていきたいと考えています。 技術が一体となったコンカレント体制を強化 産業用LED照明ユニット LF2D形 Topic Topic 当社滝野事業所LED化実証実験開始 40%の軽量化を達成、 樹脂製ロボットハンドを開発 2010年12月、当社滝野事業所において、工場施設 用LED照明および制御システムを導入しました。作 19 現在、 金型成型品で標準化を実現した樹脂製ロボッ トハンド (第2世代) が当社滝野事業所 (兵庫県) で 業者の有無に応じた自動点・消灯など、高度照明制 御を行うと同時に、LED化に際しての作業効率や安 若林 哲也 荻野 重人 活躍しています。樹脂でつくることで、金属でつくった 場合と比較して、40%の重量削減に成功していま LED事業部 企画開発部 部長 全性への影響について研究しています。今後、工場 照明分野において、高い省エネ性と同時に、快適な 作業空間の実現を目指していきます。 生産本部 部品統括部 統括部長 兼生産管理室 室長 す。 また、 さらに2011年3月には、第3世代ハンドとし て、知能化された高機能マルチハンドを開発しまし た。引き続き最先端のものづくりを創造していきます。 写真左:部品成型・プレス加工工程 写真右:工場倉庫内 20 IDEC Identity 聡 本松 滝野事業所で活躍する第2世代ハンドを搭載したロボット制御 セル生産システム & A Annual Report TOPICS TOPICS 2010年4月∼2011年3月の主なトピックスをご紹介しています。 | 安全製品 | 2010 4 | LED製品 | 2010 4 卓越した安全性と デザイン性を誇る、 非常停止用押ボタンスイッチ X6シリーズ発売 | 電子製品 | 2010 クラス最高輝度※3を実現、 7 | LED製品 | 大形プログラマブル表示器 HG3G形発売 2010 10 検査対象物に均一の光を照射、 フラットLED照明ユニット LF1F形発売 | 電子製品 | 2011 1 従来品比、最大70%の小形化を 実現、汎用スイッチング電源 PS3X形発売 今、考えうる最高の安全性をか 「きれい・はやい・かんたん」のらくらく L E D 光 源 の 採 用により、厚さ 『コンパクト』 『 世界基準』 『 高性能』 たちにしたい。そう考え抜いた結 制御を実現した高輝度プログラマ 12mmの薄形化を実現し、設置 をコンセプトとして開発した汎用ス 論として生まれた新形非常停止 ブル表示器です。耐環境性にもす 場所の省スペース化を可能にしま イッチング電源です。従来品に比 用押ボタンスイッチです。独自の ぐれ、各種産業機械の操作表示パ す。 また、蛍光灯のようなチラつき べ、体積で最大70%※7の小形化を 安全構造を採用し、世界最小ク 実現。各種制御機器装置への組み ネルに最適です。 また、周辺機器と のない均一の光が、凹凸などのキ ラス ※ 1 の 短 胴を実 現し、省ス の接続性にもすぐれ、各種業務を ズのコントラストをつくり、 より確実 込み用の小形汎用電源として、実 ペース化に貢献します。 スピーディーにサポートします。 な目視検査をサポートします。 装スペースの削減に貢献します。 ※1 2010年3月当社調べ ※3 2010年7月当社調べ 高い省エネ性・低発熱を実現、 冷凍・冷蔵ショーケース用 LED照明 LF1E形発売 | 防爆製品 | 2010 7 ※7 15W製品での比較による 非常停止用押ボタン付 耐圧・安全増防爆構造 コントロールボックス EC2B形発売 | 安全製品 | 2011 1 2011 国内初!※6最新国際安全規格に 対応、非接触安全スイッチ HS3A形発売 3 最先端のものづくりをサポート、 第3世代へ進化した高機能 マルチハンド MH1A形発売 IDECの光学設計技術を駆使 安全規格※4に適合した非常停 し、独自のレンズをLEDと組み 止用押ボタンスイッチ搭載の耐 回路内部の異常を自動的に検 生産性と安全性を両立させ、2005年 出する機能を内蔵した、RFID に第1回「ものづくり日本大賞・優秀 合わせることにより、最適な配 圧・安全増防爆構造コントロー 方式の非接触安全スイッチで 賞」を受賞した独自のロボット制御セ 光を実現。必要な場所へ、 必要 ルボックスです。ATEX指令 ※5 す。特定のモジュールとの組み ル生産システム。この高度生産システ なだけ光を照射し、従来照明※2 に適合しており、国内のみなら 合わせに依存せずに、世界最 ムを支えるIDECの生産技術を結集 に比べて約58%の消費電力 ず、欧州や東南アジア向けの 高レベルの安全システムの構 し、小形垂直多関節ロボット用として の削減を実現しました。 プラントにも最適です。 築を可能にします。 進化させた高機能マルチハンドです。 ※2 FL蛍光管との比較による ※4 IEC 60947-5-5 ※5 欧州防爆指令 ※6 2010年12月当社調べ 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 April May June July August September October November December January February March 6月 第63期定時株主総会開催 195名の株主さまに参加いただきました。 21 22 IDEC Identity 7月 天神祭 「オールLED照明船」 が大阪の夏を彩りました。 9月 AUTO ID EXPO 2010 自動認識総合展に出展 コードリーダなどを中心にご紹介しました。 10月 JIMTOF2010(日本国際工作機械見本市)に出展 各種安全機器製品/LED関連製品をご紹介しました。 1月 TIS㈱様 次世代型データセンター 「GDC御殿山」 にLEDベースライトを納入しました。 3月 ライティング・フェア2011に出展 工場施設用LED照明などを中心にご紹介しました。 Annual Report Financial Report [財務報告] 連結貸借対照表/Consolidated Balance Sheet 2011年および2010年3月31日現在/ As of March 31,2011 and 2010 総じてゆるやかな景気回復基調、 全製品群において大幅増収を達成。 地域別・製品別の概況 当期の経営環境は、期半ばにやや一服感が見られたもの の、国内外ともに景気は総じて回復基調で推移しました。 そのような中、主力の操作スイッチやリレー、 プログラマブル コントローラ、LED関連製品などが大きく伸長しました。 売上高前期比 +36.2 % 売上高前期比 +58.4 % 防爆・防災関連 機器製品 売上高前期比 +30.5 % その他の製品 売上高前期比 +44.6 % 23 24 IDEC Identity 北米 12.0% 地域別 売上高比率 日本 63.9% 63.9 % 19,910 百万円 海外 36.1 % 11,249 百万円 前期比+37.7% HMI(人と機械がふれあう環境) の核 となる盤面機器「制御用操作スイッ チ」 「表示灯」や、現場の安全システ ■ 売上高比率 ムを実現する「安全機器製品」のほ か、 「タイマ」 「リレー」 「サーキットプロ テクタ」 「センサ」ならびに「産業用 LED関連製品」などの製品群です。 55.7 機械・装置の頭脳の役割をする 「プログラマブルコントローラ」や、 人と機械の対話機器「プログラマ ■ 売上高比率 ブル表示器」 「ペンダント」、パネ ル標準化を実現する 「シグマパネ ル」のほか、 「伝送システム」 「バー コードリーダ」 などの製品群です。 14.3 ■ 売上高の推移 11 17,366 10 % 12,749 09 15,258 08 18,335 0 5,000 10,000 15,000 4,437 10 % 2,800 09 ■ 売上高比率 石油・化学プラントはもちろん、 一般工場など、爆発性のガス が存在する現場での事故を未 然に防ぐ「 本 質 安 全 防 爆 機 器」 「 耐圧防爆機器」 「 内圧防 爆機器」 「安全増防爆機器」 などの製品群です。 ■ 売上高比率 HMIをトータルな視点から考 え、最適環境を提案・構築する 融 合 型 製 品 群で、 「セキュリ ティ製品」や「商業用LED照 明 」、環境問題を解決する装 置である 「微細気泡水製造装 置」 などが含まれます。 ■ 売上高比率 2,000 4,000 5,315 10 % 4,005 09 5,033 08 6,019 0 2,000 4,000 1,258 10 965 09 1,484 08 1,522 0 500 1,000 % 1,500(百万円) ■ 売上高の推移 11 8.9 6,000(百万円) ■ 売上高の推移 11 % 6,000(百万円) ■ 売上高の推移 11 4.0 /Liabilities 6,084 0 17.1 負債の部 4,298 08 機械・装置などの制御部分の ベーシックな機器「スイッチング 電源」 「通信ターミナル」 「端子 台」 「ソケット」 「コントロール ボックス」 などの製品群です。 20,000(百万円) ■ 売上高の推移 11 Oth th h err Com Co ompon po ent ntts +32.7 % 欧州 8.1% /Assets 前期比+39.5% Safety and Explosion-Protected Control Equipment 売上高前期比 国内 Peripheral Control Components 制御用周辺 機器製品 Control System Equipment and FA System Components 制御装置および FAシステム製品 Industrial Compone o ents nts 制御機器製品 その他 0.3% アジア・パシフィック 15.7% 資産の部 2,781 10 1,923 09 1,927 08 2,574 0 1,000 2,000 3,000(百万円) 流動資産/Current assets 現金及び預金/Cash and deposits 受取手形及び売掛金/Notes and accounts receivable-trade 商品及び製品/Merchandise and finished goods 仕掛品/Work in process 原材料及び貯蔵品/Raw materials and supplies 繰延税金資産/Deferred tax assets その他/Others 貸倒引当金/Allowance for doubtful accounts 流動資産合計/Total current assets 固定資産/Noncurrent assets 有形固定資産/Property, plant and equipment 建物及び構築物 (純額) /Buildings and structures, net 機械装置及び運搬具 (純額) /Machinery, equipment and vehicles, net 工具、器具及び備品 (純額) /Tools, furniture and fixtures, net 土地/Land リース資産 (純額) /Lease assets, net 建設仮勘定/Construction in progress 有形固定資産合計/Total property, plant and equipment 無形固定資産/Intangible assets ソフトウエア/Software リース資産/Lease assets その他/Others 無形固定資産合計/Total intangible assets 投資その他の資産/Investments and other assets 投資有価証券/Investment securities 長期貸付金/Long-term loans receivable 繰延税金資産/Deferred tax assets その他/Others 貸倒引当金/Allowance for doubtful accounts 投資その他の資産合計/Total investments and other assets 固定資産合計/Total noncurrent assets 資産合計/Total assets 流動負債/Current liabilities 支払手形及び買掛金/Notes and accounts payable-trade 短期借入金/Short-term loans payable リース債務/Lease obligations 未払法人税等/Income taxes payable 未払金/Accounts payable-other 未払費用/Accrued expenses 預り金/Deposits received その他/Others 流動負債合計/Total current liabilities 固定負債/Noncurrent liabilities リース債務/Lease obligations 退職給付引当金/Provision for retirement benefits 役員退職慰労引当金/Provision for directors' retirement benefits 資産除去債務/Asset retirement obligations その他/Others 固定負債合計/Total noncurrent liabilities 負債合計/Total liabilities Thousands of U.S. dollars(注記2) 百万円 2011 2010 2011 8,139 5,757 3,667 685 1,983 680 399 (34) 21,278 6,654 4,631 3,048 710 1,967 530 628 (41) 18,131 97,844 69,236 44,103 8,249 23,858 8,187 4,801 (420) 255,901 3,580 889 468 4,406 390 2,932 12,667 3,572 927 507 4,350 331 3,010 12,700 43,054 10,698 5,630 52,996 4,699 35,263 152,343 550 31 17 599 675 40 20 736 6,615 384 205 7,205 878 5 754 1,127 (114) 2,651 15,917 37,195 807 7 1,547 2,059 (94) 4,326 17,763 35,895 10,566 61 9,068 13,561 (1,375) 31,882 191,431 447,332 4,049 2,498 162 259 505 1,203 1,426 48 10,153 3,323 2,997 155 155 476 1,110 1,448 43 9,710 48,699 30,042 1,951 3,126 6,076 14,473 17,160 582 122,112 279 1,367 57 81 − 1,786 11,940 228 1,275 60 − 6 1,570 11,281 3,364 16,443 693 983 − 21,484 143,597 10,056 9,690 13,786 (6,395) 27,138 10,056 9,690 12,677 (6,394) 26,030 120,945 116,548 165,797 (76,916) 326,374 (25) (2,014) (2,039) 65 92 25,255 37,195 (66) (1,459) (1,525) 43 64 24,614 35,895 (302) (24,228) (24,530) 782 1,108 303,735 447,332 純資産の部 株主資本/Shareholders' equity /Net assets 資本金/Capital stock 資本剰余金/Capital surplus 利益剰余金/Retained earnings 自己株式/Treasury stock 株主資本合計/Total shareholders' equity その他の包括利益累計額/Accumulated other comprehensive income その他有価証券評価差額金/Valuation difference on available-for-sale securities 為替換算調整勘定/Foreign currency translation adjustment その他の包括利益累計額合計/Total accumulated other comprehensive income 新株予約権/Subscription rights to shares 少数株主持分/Minority interests 純資産合計/Total net assets 負債純資産合計/Total liabilities and net assets 注記: 1. 本アニュアルレポートの作成にあたっては、 連結株主資本等変動計算書および注記事項は省略しておりますので、詳細については、 金融庁の「EDINET (金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する 電子開示システム) 」 を通じて開示している有価証券報告書をご確認ください。 2. また、 P24-26の連結財務諸表に記載の米ドル表記については、 すべて2011年3月31日の実勢レート1米ドル=83.15円を使用して、 海外の読者の便宜のためだけに換算したものです。 Annual Report Financial Report 連結損益計算書/Consolidated Statement of income Thousands of U.S. dollars(注記2) 百万円 3月31日に終了した各会計年度/ Years ended March 31 2011 売上高/Net sales 売上原価/Cost of sales Thousands of U.S. dollars(注記2) 百万円 2010 2011 31,159 22,443 374,739 17,291 12,695 207,955 売上総利益/Gross profit 13,868 9,747 166,783 販売費及び一般管理費/Selling, general and administrative expenses 11,030 10,226 132,652 貸倒引当金の増減額 ( () は減少) /Increase(decrease)in allowance for doubtful accounts 14 (9) 退職給付引当金の増減額 ( () は減少) /Increase(decrease)in provision for retirement benefits 96 43 1,156 (91) − (1,105) 156 − 営業利益 (損失) /Operating income(loss) 2,837 (478) 34,130 営業外収益/Non-operating income 2011 2010 2011 税金等調整前当期純利益 (純損失) /Income(loss)before income taxes and other adjustments 2,800 (383) 33,676 減価償却費/Depreciation and amortization 1,227 1,295 14,757 3月31日に終了した各会計年度/ Years ended March 31 営業活動によるキャッシュ・フロー/Net cash provided by(used in)operating activities 資産除去債務戻入額/Reversal of asset retirement obligations 受取利息/Interest income 20 19 240 資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額/Loss on adjustment for changes of accounting standard for asset retirement obligations 受取配当金/Dividends income 14 17 177 受取利息及び受取配当金/Interest and dividends income 受取賃貸料/Rent income 92 82 1,115 0 − 1 助成金収入/Subsidy income − 280 − その他/Others 70 65 843 197 465 2,378 持分法による投資利益/Equity in earnings of affiliates 営業外収益合計/Total non-operating income 営業外費用/Non-operating expenses 支払利息/Interest expenses 売上割引/Sales discounts 28 (1) − (50) − 固定資産臨時償却費/Non-recurring depreciation on noncurrent assets − 64 売上債権の増減額 ( () は増加) /Decrease(increase)in notes and accounts receivable-trade 48 584 その他/Others 68 69 429 2,605 たな卸資産の増減額 ( () は増加) /Decrease(increase)in inventories 992 その他/Others 81 (0) 281 5,171 小計/Subtotal 3,034 (294) 31,338 3,434 − 資産除去債務戻入額/Reversal of asset retirement obligations 91 − 1,105 0 23 5 378 74 4,546 特別損失/Extraordinary loss 利息及び配当金の受取額/Interest and dividends income received 法人税等の支払額/Income taxes paid (11,167) 96 98 投資有価証券の取得による支出/Purchase of investment securities 0 − 投資有価証券の売却による収入/Proceeds from sales of investment securities 会員権評価損/Loss on valuation of membership − 1 − 少数株主からの子会社株式の追加取得による支出/Purchase of investments in subsidiaries from minority shareholders 役員退職慰労金/Directors' retirement benefits 11 − 135 − 64 − 156 − 1,883 237 5,228 (117) − 604 (210) 7,271 法人税等合計/Total income taxes 1,039 (91) 12,500 少数株主損益調整前当期純利益/Income before minority interests 1,760 − 21,176 法人税等調整額/Income taxes-deferred 少数株主利益 (損失) /Minority interests in income(loss) 当期純利益 (純損失) /Net income(loss) 少数株主利益 (損失) /Minority interests in income(loss) 少数株主損益調整前当期純利益/Income before minority interests 30 (14) 365 1,730 (277) 20,811 (1,773) (1) (1) (23) − 58 − (52) 2 敷金及び保証金の差入による支出/Payments for lease and guarantee deposits − 55 1 (367) 35 − − 29 − 664 (137) (4,056) (1,648) (500) 2,400 (6,013) 財務活動によるキャッシュ・フロー/Net cash provided by(used in)financing activities 短期借入金の純増減額 ( () は減少) /Net increase(decrease)in short-term loans payable 自己株式の取得による支出/Purchase of treasury stock 自己株式の売却による収入/Proceeds from sales of treasury stock 配当金の支払額/Cash dividends paid 少数株主への配当金の支払額/Cash dividends paid to minority shareholders リース債務の返済による支出/Repayments of lease obligations 財務活動によるキャッシュ・フロー/Net cash provided by(used in)financing activities (0) (1) 0 0 (613) (1) (181) (1,296) (630) − (11) 1 (7,375) (15) (194) (2,179) 1,573 (15,593) (333) (60) (4,016) 1,760 − 21,176 現金及び現金同等物の増減額 ( () は減少) /Net increase(decrease)in cash and cash equivalents 984 (166) 11,840 40 − 491 (6,698) その他の包括利益合計/Total other comprehensive income (516) − (6,206) 1,244 − 14,969 1,216 − 14,624 28 − 345 (内訳) /(Comprehensive income attributable to) 26 IDEC Identity (515) 現金及び現金同等物に係る換算差額/Effect of exchange rate change on cash and cash equivalents − 少数株主に係る包括利益/Comprehensive income attributable to minority interests 10,621 (147) その他/Others 投資活動によるキャッシュ・フロー/Net cash provided by(used in)investing activities 0 365 (556) 親会社株主に係る包括利益/Comprehensive income attributable to owners of the parent 長期貸付金の回収による収入/Collection of long-term loans receivable 883 − 為替換算調整勘定/Foreign currency translation adjustment 包括利益/Comprehensive income − 30 その他の包括利益/Other comprehensive income その他有価証券評価差額金/Valuation difference on available-for-sale securities (135) (3,215) 8 − (2,806) (928) 有形固定資産の取得による支出/Purchase of property, plant and equipment − 434 (152) 投資活動によるキャッシュ・フロー/Net cash provided by(used in)investing activities 投資有価証券売却損/Loss on sales of investment securities 過年度法人税等/Income taxes for prior periods (233) 33,100 固定資産廃棄損/Loss on abandonment of noncurrent assets 法人税、住民税及び事業税/Income taxes-current 418 (868) 2,377 無形固定資産の取得による支出/Purchase of intangible assets 2,207 36 (66) 2,752 89 33,676 34 (72) 営業活動によるキャッシュ・フロー/Net cash provided by(used in)operating activities 0 163 974 36,492 (11) 7 (383) 2,560 その他の支出/Other payments 有形固定資産の売却による収入/Proceeds from sales of property, plant and equipment 183 (9,300) 827 仕入債務の増減額 ( () は減少) /Increase(decrease)in notes and accounts payable-trade 利息の支払額/Interest expenses paid 2,800 769 10,281 0 特別損失合計/Total extraordinary loss (15,578) 53 50 税金等調整前当期純利益 (純損失) /Income(loss)before income taxes and other adjustments 98 (605) 82 − 固定資産臨時償却費/Non-recurring depreciation on noncurrent assets (773) 96 − (3,345) 未払金の増減額 ( () は減少) /Increase(decrease)in accounts payable-other 285 資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額/Loss on adjustment for changes of accounting standard for asset retirement obligations 8 (1,295) (0) 1,203 投資有価証券売却益/Gain on sales of investment securities 固定資産売却損/Loss on sales of noncurrent assets (278) 854 特別利益/Extraordinary income 特別利益合計/Total extraordinary income (0) 投資有価証券売却損益 ( () は益)/Loss(gain)on sales of investment securities 固定資産廃棄損/Loss on abandonment of noncurrent assets 48 貸倒引当金戻入額/Reversal of allowance for doubtful accounts 持分法による投資損益 ( () は益) /Equity in(earnings)losses of affiliates 106 減価償却費/Depreciation 固定資産売却益/Gain on sales of noncurrent assets 1,416 826 − 経常利益 (損失) /Ordinary income(loss) 826 24 8 2,825 営業外費用合計/Total non-operating expenses 66 66 61 1,883 (417) 68 8 28 (36) 117 68 − 為替差損/Foreign exchange losses (34) 177 為替差損益 ( () は益) /Foreign exchange losses(gains) 支払利息/Interest expenses 固定資産売却損益 ( () は益) /Loss(gain)on sales of noncurrent assets 234 持分法による投資損失/Equity in losses of affiliates 25 連結キャッシュ・フロー計算書/Consolidated Statement of Cash Flow 現金及び現金同等物の期首残高/Cash and cash equivalents at beginning of year 6,654 6,821 80,030 現金及び現金同等物の期末残高/Cash and cash equivalents at end of year 7,639 6,654 91,871 Annual ort Global Network 8 9 6 18 5 6 3 1・2・4 13 16 17 11・12 IDEC Electronics Limited(英国) IDEC株式会社(大阪本社) 14・15 IDEC CORPORATION(米国) 蘇州和泉電気有限公司(中国) 10 [グローバ ロー ーバ ル 体 制 ] グローバルに進化する 制御機器業界のリーディンググループを目指します。 Japan Asia / Pacific ciffic ic 東京・大阪の本社に加え、全国各地の27ヶ所の営業所からなる販売拠点と、滝 野・福崎(兵庫県)、京都、筑波( 城県) の4つの生産拠点と竜野物流センター (兵庫県) を有しています。また開発拠点としては、大阪本社内のIDEC技術研 究センターがあり、 これらIDEC本体の万全な体制に加え、 グループ各社が総力 をあげ、 ユーザーニーズに合った製品の開発・供給体制を実現しています。 生産においては、1983年に高雄 (台湾) 、2002年に蘇州 (中国) に製造子会 社を設立し、拡大する需要への対応体制を整備しました。販売面では、1992 年に台北 (台湾) 、2000年にシンガポール、1995年に香港、 その後、上海・深 圳・北京と、中国における拠点の整備を進めてきました。今後も、 さらなる販売 拠点の拡充とともに、現地生産・現地販売体制の強化を進めていきます。 ■ 売上高比率 ■ 売上高比率 11 7 % 18,246 08 お客さまに満足いただける製品を世に送り出すことをその使命としてきました。 21,945 0 5,000 4,895 10 14,272 09 ■ 売上高の推移 11 19,910 10 63.9 IDECグループは、 創業以来、 高い信頼性や安全性により、 ■ 売上高の推移 10,000 15,000 15.7 % 3,254 09 3,623 08 20,000 (百万円) 4,443 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 (百万円) 常にお客さまの声に耳を傾ける姿勢をもち、 グループ総力をあげ、 信頼性・安全性・操作性において、 一歩先をいく製品を開発、 また、 それらを強力にバックアップする生産体制の構築を推進しています。 North America 会社名(所在地) 主な事業内容 1 アイデックコントロールズ株式会社(大阪府) セキュリティ ・封止システムの販売 10 IDEC IZUMI ASIA PTE LTD.(シンガポール) 制御機器の販売 会社名(所在地) 2 IDECロジスティクスサービス株式会社(兵庫県) 制御機器の艤装組立・物流業務受託 11 台湾愛徳克股份有限公司(台湾) 制御機器/部品の製造・販売 しています。全米に配備したフィールドセールスエンジニアが、 当社製 品の選定・購入からシステム構築までをきめ細かくサポートすることで、 30年を超えるまでになりました。当社の独自展開とともに、欧州大手 メーカーとのパートナーシップを構築することにより、強豪が う欧州 3 IDECエンジニアリングサービス株式会社(愛知県) 制御機器の販売・エンジニアリング 12 台湾和泉電気股份有限公司(台湾) 制御機器の販売 幅広いお客さまとの強い信頼関係を構築しています。 市場の攻略・深耕を進めています。 4 IDEC DATALOGIC株式会社(大阪府) 制御/自動認識機器の輸入・販売 13 蘇州和泉電気有限公司(中国) 制御機器/部品の製造・販売 5 IDEC CORPORATION(米国) 制御機器の製造・販売 14 IDEC HONG KONG CO., LTD.(香港) 持株会社 ■ 売上高比率 ■ 売上高比率 6 IDEC CANADA, LTD.(カナダ) 制御機器の販売 15 IDEC IZUMI(H.K.)CO., LTD.(香港) 制御機器の販売 11 7 IDEC Australia Pty. Ltd.(オーストラリア) 制御機器の販売 16 愛徳克電気貿易(上海)有限公司(中国) 制御機器の販売 10 8 IDEC Elektrotechnik GmbH(ドイツ) 制御機器の販売 17 和泉電気自動化控制(深圳)有限公司(中国) 制御機器の販売 9 IDEC Electronics Limited(英国) 制御機器の販売 18 和泉電気(北京)有限公司(中国) 主な事業内容 制御機器の販売 1975年に北米エリア初の販売子会社としてIDEC CORPORATION (米国/カリフォルニア州) を設立、 以降30年以上にわたり、 事業展開 12.0 % ■ 売上高の推移 09 27 28 IDEC Identity 2,539 10 4,076 08 ■ 売上高の推移 11 3,735 3,271 8.1 % 5,158 0 ※IDECオプトデバイス株式会社は、 より効率的かつ機動的なLED事業の推進を目的に、 2011年6月をもって清算結了していますので、記載していません。 1976年のドイツ販売子会社IDEC Elektrotechnik GmbH(ドイツ /ハンブルグ)の設立以来、IDECグループの欧州エリアでの歴史は、 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 (百万円) 1,580 09 1,979 08 2,913 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 (百万円) & Annual Report Directors & Officers [役員紹介] 取締役 代表取締役会長兼社長 舩木 俊之 代表取締役専務 舩木 幹雄 藤田 慶二郎 取締役 山根 寿一 豊蔵 亮 社外取締役 中川 剛 ㈱東芝 顧問 高 付 加 価 値 を 追 求し 、 監査役 確 固 たる 収 益 基 盤 の 確 立を目 指します 。 常勤監査役 古川 正行 社外監査役 谷口 弘一 阪本 政敬 川人 正孝 執行役員 常務執行役員 技術戦略担当 藤田 俊弘 [ 組織図 ] 株主総会 監査役会 内部監査室 品質保証センター 取締役会 経営管理部 社長 HR(Human Resource)部 ITセンター SCMセンター 顧客サービスセンター マーケティング本部 技術戦略本部 生産本部 常務執行役員 生産戦略兼品質保証担当 北山 英幸 機器製品事業部 顧客ニーズに対応するため、 事業別のタイムリーかつ効率的な製品供給体制のもと、 常務執行役員 海外事業開発担当 ピート・タランティーノ 電子製品事業部 主力事業の徹底した競争力強化を図るとともに、 執行役員 マーケティング担当 三笠 洋補 高付加価値を追求し、 さらなる収益性の向上に努めます。 LED事業部 防爆・システム事業部 執行役員 制御コンポーネンツ営業担当 川瀬 重和 執行役員 システムエンジニアリング事業担当 中野 智之 執行役員 コーポレート営業担当 土谷 泰三 制御コンポーネンツ営業本部 西山 嘉彦 システムエンジニアリング事業本部 執行役員 経営管理担当 環境事業推進部 コーポレート営業部 [取締役] [執行役員] 舩木 俊之 山根 寿一 藤田 俊弘 川瀬 重和 代表取締役会長兼社長 取締役 常務執行役員 執行役員 技術戦略担当 制御コンポーネンツ営業担当 中野 智之 舩木 幹雄 豊蔵 亮 北山 英幸 代表取締役専務 社外取締役 常務執行役員 執行役員 生産戦略兼品質保証担当 システムエンジニアリング事業担当 中川 剛 ピート・タランティーノ 土谷 泰三 社外取締役 常務執行役員 執行役員 海外事業開発担当 コーポレート営業担当 三笠 洋補 西山 嘉彦 執行役員 執行役員 マーケティング担当 経営管理担当 藤田 慶二郎 取締役 (株)東芝 顧問 29 30 IDEC Identity CSR Report CSR Report 企業目標 経営理念 社会的責任に対する姿勢 I D E CグループのC S R IDECグループは、創業以来、企業の発展を通じて社会 IDECグループは、 「社員すべてが人間性を尊重しつつ企 に貢献することを、経営の基本方針のひとつとしてきまし 業の発展を通じて社会経済に貢献し、人生に意義あらし た。 とりわけ、長年の安全機器製品の開発実績に基づく めるにある」 という企業目標の実現に向けて、 グループ 行動基準および国連グローバル・コンパクトの10 「安全の普及」 と、環境配慮型製品の開発・普及などによ る 「地球環境保護への貢献」 をCSR活動の中心に据え 原則に基づき、事業活動を通じた社会貢献に ています。また、国連グローバル・コンパクト (GC)※1への 積極的に取り組んでいます。 事業活動を通じたCSR活動 安全への取り組み ■ 環境への取り組み ■ 人権 ・従業員への取り組み ■ コーポレー トガバナンス/コンプライアンスへの取り組み ■ 参加企業として、 GC10原則を支持し、企業の社会的責 任を果たすための取り組みを積極的に推進しています。 今後も、 すべてのステークホルダーの皆さまから信頼され IDECグループ行動基準 る企業となることが事業活動の原点であると考え、持続 国連グローバル・コンパクト10原則 可能な社会の実現に向け、取り組んでいきます。 代表取締役会長兼社長 国連グローバル・コンパクトの10原則 【人権】企業は、 1: 国際的に宣言されている人権の保護を支持、尊重し、 2: 自らが人権侵害に加担しないよう確保すべきである。 【労働基準】企業は、 3: 組合結成の自由と団体交渉の権利の実効的な承認を支持し、 全社の取り組み課題と実績 上記方針に基づき、 各項目について取り組み課題を掲げ、 各本部・部門が着実にCSR活動を推進しています。 2010年度の取り組み課題と主な実績は下記のとおりです。 項目 安全機器製品の開発、 販売拡大 安全への取り組み 5: 児童労働の実効的な廃止を支持し、 6: 雇用と職業における差別の撤廃を支持すべきである。 8: 環境に関するより大きな責任を率先して引き受け、 的な枠組みづくりに参加する自発的な取り組み」 です。2011年6月現在で、世界 130カ国・約8,700団体が参加しています。 【腐敗防止】企業は、 10:強要と贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗の防止に取り組むべきである。 安全コンサルティングの実施/セミナーを166回開催 (技術戦略本部) セーフティ ・アセッサ資格保有者192名に増加 (全社) 輸出業務プロセスの定義と運用レビュー (SCMセンター) 環境負荷低減への取り組み 原単位指標において、 全指標について前年度より削減 (全社) 環境配慮型製品の開発、 販売拡大 工場施設用LED照明の開発、 販売 (事業部) LED関連製品の売上高前期比187% (事業部) より消費電力を抑制するLED調光システムの開発 (技術戦略本部) 環境関連ビジネスの推進 産学連携による環境関連技術の新テーマ創出 (技術戦略本部) 植物育成制御/土壌浄化システムの事業化推進 (技術戦略本部、 事業部) 植物工場向け栽培装置システムのパッケージ化 (事業部) 人権問題の調査研究と人権啓発活動の推進 Human Rights推進委員会による活動 (HR部) 人権・従業員への取り組み 人材活性化 モデルキャリアパスの設定と配置ローテーションの推進 (HR部) 安全な職場づくりと労働災害の削減 労働実態分析と予防的なラインケア研修の実施 (HR部) コーポレートガバナンス・コンプ ライアンス・リスクマネジメントへ の取り組み 内部統制環境の整備と運用定着 コンプライアンス体制の強化 リスクマネジメント体制の強化 コンプライアンス情報の継続的発信 (経営管理部) ※1 国連グローバル・コンパクトとは、 「企業が責任ある創造的なリーダーシップを発揮する ことによって、社会のよき一員として行動し、持続可能な成長を実現するための世界 実績 リスク発生を事前抽出するFMEA手法※2の導入と定着化 (品質保証センター) 品質改善グループによる製品安全に向けた業務改善推進 (生産本部) 安全機器製品の売上高前期比226%、 防爆機器の売上高前期比131% (事業部) 輸出規制品対応 環境への取り組み 7: 環境上の課題に対する予防原則的アプローチを支持し、 9: 環境に優しい技術の開発と普及を奨励すべきである。 産業事故削減への貢献 「安全をつくる」 人材の育成 4: あらゆる形態の強制労働の撤廃を支持し、 【環境】企業は、 取り組み課題 IT統制環境の運用効率化、 ソフトウェアライセンス管理体制確立 (ITセンター) リスクマネジメント委員会の運用体制の見直し (経営管理部) ※2 Failure Mode and Effect Analysis: 故障モードと影響解析 31 32 IDEC Identity CSR Report 本 業を通じた C S R 産 業 現 場 の「 安 全をつくる」ために / 安 全 機 器 製 品 の 開 発 産 業 現 場 の「 安 全をつくる」ために/ 社 内 外 に向けた安 全 啓 発 人は間 違える 、機 械は故 障 する 。 それでも守られなければならない「 安 全 」がある 。 災 害 ゼロから危 険 ゼロへ 。 生 産 現 場 の 変 化 へ 、I D E C にで きること 。 「逆転の発想」で実現した 非常停止用押ボタンスイッチ、Xシリーズ。 まずはじめに安全思想があり、 その次にビジネスがある。 非常停止スイッチを押すと、接点がOFFになり機械 社内外に対して、安全セミナーや安全コンサル は止まる。では、 スイッチが壊れたり、接点部が外れたら ティングを行うことを主業務としています。世の中に、 どうなる?従来の構造では、接点がONのままで機械を リスクアセスメントという言葉は浸透してきましたが、 止められない! その実践に関しては、 まだ手探りの状態です。私た 従来の非常停止スイッチとは逆の発想で生み出され ちは、生産現場の安全確保を最優先に考え、 ビジネ たXシリーズは、 スイッチが破損した場合でも、接点は スを展開すべきだと考えています。 OFF(安全側) に移行しようとします。この開発に参加 できたことは、私の財産です。 藤本 正司 機器製品事業部 企画開発部 操作系コンポーネンツ開発 1989年入社。以降、制御用操作スイッチをは じめとする各種の機構系製品の開発に携わ る。現在は開発リーダーとして、 メンバーの能 力を高め、いかにチーム力をアップさせるかに 四苦八苦中。ホームセンターは、アイデア探し の宝庫という。 2010年度開発 安全機器製品 鍵付安全スイッチ HS5E-K形 岡田 和也 規格安全 ソリューションセンター 規格安全推進グループ 安全技術研究開発活動 1991年 入 社 。以 降 、商 品 開 発 部を経て 、 2005年に現在の規格安全ソリューションセン ターに配 属 。安 全 機 器 製 品の開 発ならびに IEC/ISO国際安全規格に精通。 自称「酒と家 族をこよなく愛する、3人の子持ちのイクメンの先 駆け」 と語る。 安全なものづくりのご提案 「安全」の国際規格制定に参画 セミナーの開催 鍵でドアを施錠・解錠する安全スイッチです。 グローバル化する市場で、 お客さまに安心し 産業事故削減への貢献を目指し、 「安 危険区域内の閉じ込め防止や、誤った装置 て製品をご使用いただくためには、制御やさ 全セミナー」 および「防爆セミナー」 を積 の起動を防止し、産業現場における作業者 まざまな機械・装置、 システムに関する海外 極的に開催しています。2010年度は、 の安全確保に威力を発揮します。 規格を調査・分析し、 これらに対応した製品 全 国で1 6 6 回 のセミナーを開 催し、 を提供することが重要になります。 3,160名の方に参加いただきました。 IDECグループは、各種の海外規格対応製 2010年度開発 防爆製品 品の開発や、国際安全規格制定活動への IEC国際規格づくりに成功した 3ポジションイネーブルスイッチ ものづくりに関する豊富な経験と機械安 分野において、毎年多くのエキスパート社員 を国際会議や学会に派遣しており、 日本を 代表して、 すぐれた安全技術を世界に発信し た、耐圧・安全増防爆構造コントロールボッ ています。 全に対する高度な知見をいかし、産業現 場における危険源の特定、 リスクの評価 および低減方策の立案・実施など、安全 性と生産性の両立を目指す、安全コンサ クスです。ATEX指令※1に適合しており、海 外向けプラントにも最適です。 ※1 欧州防爆指令 33 34 IDEC Identity 135 155 165 22,970 119 94 90 166 30,000 セーフティ・アセッサ有資格者の育成 20,000 リスクアセスメントを行う上で、安全 3段階の資格制度と当社資格保有者数 性の妥当性の確認は、非常に重要 セーフティ・リードアセッサ→15名 [アセッサのリーダーとし て第三者評価ができる] 26,130 18,949 15,931 45 10,000 11,787 な要素となります。また、安全製品 の開発・普及やコンサルティングに 0 ’ 07 ■ 開催回数 安全コンサルティングの実施 全など、 日々、高度化・複雑化する安全規格 合した非常停止用押ボタンスイッチを搭載し (人) 180 ’ 08 ’ 09 0 ’ 10(年度) ■ 累計受講者数 おいても、 その質を左右するのは、 安全性の妥当性を適切に判断でき IEC 60947-5-8 8 として発行された イネーブルスイッチの国際規格 ルティングを実施しています。 アセッサに専門知識・実務能力を加え、 「第三 者として安全性の妥当性を判断する総合力」 がある る人材です。IDECでは、規格安全 ソリューションセンターを中心に、社 ます。 とりわけ、制御安全・機械安全・防爆安 国内初、安全規格 (IEC 60947-5-5) に適 (回) ’ 06 参画を通じて、 さまざまなノウハウを有してい 耐圧・安全増防爆構造 コントロールボックス EC2B形 「安全をつくる」プロの育成 員のセーフティ・アセッサ資格 ※2の 取得を推進しています。2011年3月 31日現在の、 グループ全体での有 セーフティ・アセッサ→30名 [アセッサの知識を習得・ 発揮できる] サブアセッサに専門知識・実務能力を加え 「安全性の妥当性を判断する総合力」 がある 資格者は、192名となりました。 ※2セーフティ ・アセッサ資格とは、 日本認証 (株) 、 (社) 日本電気制御機器工業会、安全技術 テュフラインランド ジャパン (株) 応用研究会、 の連携によって制度化された、機械安全の 知識と能力を認定する資格制度です。 セーフティ・サブアセッサ→147名 [アセッサの基 礎 知識を 習得している] 「安全性の妥当性確認に必要とされる基礎 知識・能力」 がある CSR Report 本 業を通じた C S R 地 球 環 境 保 護 への 取り組 み / L E D 地 球 環 境 保 護 への 取り組 み / G A L F 進 化 する高 付 加 価 値 L E D で 、 多くのお 客さまとともに 環 境 貢 献 を 。 目に見 えない 小さな 泡 が 実 現する まったく新しい 環 境 貢 献 。 ユーザー志向こそが環境志向。 産業用照明に求められるものは何か。 未知の分野だからこそ、期待大。 先端を切り開く醍醐味があります。 LEDが環境にやさしいのはもう常識です。大切なの GALF (Gas Liquid Foam) は、IDEC独自の加圧管 は、 いかに付加価値をつけることができるか、 です。産業 路方式による気液混相技術。極めて小さい泡を大量 用の照明に求められるのは、作業環境に適した最適な に含んだ水が、水質浄化や土壌浄化などに活用され 配光と厳しい環境の中でも耐えられる構造。 そして何よ ています。まだ未知数の分野ですが、今後はライフサ り、使ってもらう人の立場に立ったユーザビリティの追 イエンスや農業、半導体製造といった分野での新しい 求。 この3つをKEYに、本当にお客さまに喜ばれる製品 貢献が期待されています。 をつくることが、環境保護につながると思っています。 池田 昌順 LED事業部 企画開発部 LED工場照明開発 2000年にIDECオプトデバイス㈱ ※1 入社。 工 程 管 理 / 生 産 管 理 担 当を経て、産 業 用 L E D 照 明 、L E D 電 球 等 の 開 発を開 始 。 2008年、IDEC(株) に転籍。新分野ゆえに、 多くの新しい課題に直面するが、そのひとつ ひとつをクリアする過程で得られる、知識・技 術の拡がりが醍醐味と語る。 柏 雅一 環境事業推進部 技術開発グループ 1991年入社。GALFの基礎研究およびシス テム製品の設計を手掛け、2010年に環境事 業推進部へ異動。GALF技術の新たな進化 を目指すとともに、植物工場・土壌改良用途な どへの応用展開を研究中。オンとオフのメリハ リをつけるスタイルをモットーにしている。 ※1 2011年6月をもって清算結了しています。 2010年度開発 LED照明 冷凍・冷蔵ショーケース用LED照明 LF1E形 IDECグループ開発ポリシー、評価基準 「省」の思想に基づいた製品開発活動 光学設計技術を駆使し、独自のレンズをLEDと IDECグループでは、1978年の製 組み合わせることにより、最適な配光を実現しま 品開発ポリシーの制定以来、製品 した。必要な場所へ、必要なだけ光を照射、従来 開発における基本思想として、 「省」 照明※2に比べて約58%の消費電力の削減を実 に基づく最適制御の実現を掲げて 現しています。 います。 これに基づき、1982年より、 ※2 FL蛍光管との比較による 「SAVE ALL」 をスローガンに、 省エ 環境配慮型製品の設計審査基準 配慮要素 再利用 再資源化 取り組んできました。 不快なまぶしさやギラツキを軽減させ、工場作業 その活動は現在もかわらず、独自 に適した照明環境の実現をサポートします。 また、 の設計審査基準に基づいた新し 専用電源と独自のLEDデバイスの採用で、高い い環境配慮型製品の開発に継続 省エネ効果で消費電力の削減に貢献します。 的に取り組んでいます。 省資源 省エネルギー 信頼と実績から生まれた革新の流体制御技術 IDECグループでは、GALF技術をは GALF (Gas Liquid Foam) 技術とは、 じめとする、創業以来培ってきたさま IDEC独自の流体制御技術から生 ざまな要素技術とシステム制御技術 まれた超微細気泡生成技術です。 の融合により、土壌/水質浄化・植 解体容易性 物工場・省エネルギー・リサイクル分 野など、幅広い環境応用分野での社 会貢献を目指しています。 1991年に開発されたこの技術は、 “microGALF” として、土壌・水質浄 植物工場分野 化などのさまざまな産業分野で活用 *食料自給率の向上 され、 すでに200例を超える導入実 LED技術 省エネ分野 *低炭素社会の 実現 規制化学物質 不使用 保有コア技術の 新分野への応用 土壌・水質 浄化分野 システム制御技術 *土壌汚染対策 など *循環型社会の実現 プラスチック センシング技術 36 IDEC Identity 績があります。2011年6月から、 より 緻密でより繊細な極微細気泡を生 成する “nanoGALF” へと新たな進 化を遂げ、発売を開始しました。 GALF技術の生み出すナノバブル が、食品・医療・植物栽培などの幅 広い分野において、今後の用途開 リサイクル分野 35 GALF技術 超微細気泡生成技術 消費電力削減 長期使用対応 環境保全性 GALF技術とは コア技術をいかした環境関連分野への応用展開 再資源化容易性 減容化・軽量化 ス・省資源など、 あらゆる 「省」の思 想を広くお客さまに紹介する活動に 製品構造 廃棄処理容易性 ネルギー・省スペース・省メンテナン LEDベースライト LG1E/LG1F形 IDECグループの環境関連分野への取り組み 発の可能性を拡げます。 ナノバブル発生装置 FZ1N-02形 CSR Report サステナブルな企 業であるために 従 業 員への 責 任と活 動 / 働きがいのある職 場 づくり 従 業 員への 責 任と活 動 / 能 力 向 上とキャリア 形 成 従 業 員の人 権 が 守られている 職 場 でこそ 、 働く人のパフォーマンスは 最 大 化 する 。 人を 大 切にする 。人を育 てる 。 人 間 性 尊 重 経 営 で人 材 育 成 。 “みんなで作りだすこと” 。 それを実現することが私の新しいミッション。 (黃尹秋) 人のやりがい、働きがいをつくることが、 私のやりがい。 マーケティングの考え方など、 これまでに学んだことをいかし、 これからは自分なりに企画・運営していくと同時に、 チームで力を 合わせて、新しいものをつくり出していきたいと思います。 社内の人権についての調査・啓発を行っています。 管理者を対象としたメンタルヘルス研修を実施するな 日本と台湾。違う文化の中に身を投じて 自分自身の幅が拡がりました。 (濱野宏明) ど、職場環境を意識した取り組みを進めています。起き た問題への対応も重要ですが、問題が起きない環境、 気軽に相談できる雰囲気をつくることが最も重要だと 台湾で7年。異文化の中でスタッフやお客さまと関わることで、多 考えています。 くを学びました。その経験をいかし、仕事の幅をさらに拡げ、IDECに 人権は人を守ること。安全思想に通じると思っています。 とってユニークな人材になりたいと思っています。 黄 尹秋 井上 知博 HR部 人事・労務グループ 1992年入社。生産管理の工程管理担当を 経て、1993年に人事部に異動。以降、人事・ 労務管理業務全般に携わる。 「どこまでも誠 実でありつづける」 をモットーとして、何事も前 向きに取り組む。社員ひとりひとりが、働くこと に誇りを感じられる会社にしたいと語る。 働きやすい環境づくり 台湾和泉電気 マーケティンググループ 濱野 宏明 台湾和泉電気 総経理 グループでの取り組み 自分自身が納得できることを大切にしています。 そうすれば、 もし失敗しても、 その経験は必ず次に いきてくると考えています。 (濱野 1983年入社) 人間性尊重経営の実践 人材活性化を目指して キャリア・ディベロプメント・プログラム Human Rights推進委員会 障がい者雇用への取り組み 人事基本方針 人権問題の研究や人権啓発活動を推進す 本社のみならず、 グループ会社においても障がいを IDECグループは、 「 人を大切にする」 と 「人を育てる」 を基本とする 「人間性尊重 社員自ら、過去のキャリアをたな卸し る委員会を編成し、 メンタルヘルス、ハラスメ 持つ方が活躍しています。中国に所在する蘇州和 経営」 を実践しています。 し、 自己分析を踏まえて将来のキャ ントなどのテーマに沿って活動しています。 泉電気においては、聴覚障がいを持つ方が倉庫管 2010年度は、管理者にメンタルヘルスにお 理スタッフとして活躍しています。 また、先日めでたく けるラインのケア方法の講習を実施しました。 社内で結婚されました。今後もグループ全体で、積極 (育成・評価・活用・処遇) を展開するにあたっ 1.人を大切にする 人事施策 ては、 その根底に「人間性尊重」の精神を持って行い、人 安全な職場環境の実現 地域社会への貢献 従業員の職場での安全確保のために、全社安全委員会を編成しています。 また、 中国における高学歴者の就職難が社会問題化している中、 蘇州和泉電気 その下部組織として、各拠点・事業所に安全衛生委員会を設置し、安全衛生に関 では2007年度より、 各大学からのインターンシップを受け入れ、 職業訓練プ する方針の検討や、 危険性・有害性等の調査・対策措置などを実施しています。 ログラムを提供しています。 また、 台湾和泉電気においても、 地元の大学で、 さらに、 リスクアセスメント委員会では、 リスクアセスメントに関連する基準等の作 企業が求める人材についての講義を行うなど、 グループ各社で地域社会へ 成や、 各事業所でのアセスメントの実施に関する助言や提言を行い、 「労働災害 の貢献を意識した活動を進めています。 ゼロ」 を目指して、 安全な職場環境づくりに努めています。 材が育つ風土 (企業文化) を確立する。 2.人を育てる 時には「モデルキャリアパス」 を用 意しており、キャリアゴールのポジ ションにつくために必要な職務経験 と、身につけるべき能力を参考にし 経営基本方針の意図・内容を充分に理解し、 それを実践・ ながら、 キャリアプランを立てること 体現することによって、個々の使命と責任を果たすことので ができるようになっています。この きる人材を育成する。 ・強い個人が強い会社を作る ・個人の成長なくして企業の発展はない キャリア開発 の支援 人材育成方針 IDECグループは、 「自主的にチャレンジする人材を育成し、活用する」 ことを人材 育成方針としています。自ら目指す人材像を明確にし、 その目標に向かってチャレ ンジする人材にチャンスを与え、会社と上司がそれをサポートすることで、人材育成 主体的な キャリア開発 プランに沿って、 自ら成長しようとす る社員の意欲に応えるため、組織 に努めています。 38 IDEC Identity 個人の成長 企業の発展 リアプランを作成しています。作成 [ 人事の基本 ] 的に障がい者の雇用促進に努めていきます。 37 チャレンジしなければ、 自分自身の可能性は拡げ られない。だから、難しいと思う仕事であっても、精 一杯取り組みます。 (黄 2006年入社) 編成の前には、 こういったキャリア プラン情報をいかして人事配置を 検討しています。 会社 セルフ キャリア マネジメント 個人 CSR Report サステナブルな企 業であるために 社 会 への 責 任と活 動 / 社 会から信 頼される企 業 づくり 社 会 への 責 任と活 動 / 経 営 基 盤 の 強 化 環境負荷低減。変わらないテーマ、 変わっていく意識。 より透明に。より効率よく。 信頼される企業であり続けるために。 コーポレートガバナンス 環境負荷低減活動 Topic | グリーンフレームプロジェクトに協賛 環境基本方針 新聞紙面で、緑の枠がついた広告を見たことはありません IDECグループは、地球環境と企業運営の関係において、地球との共生が人類 基本理念 コーポレートガバナンス組織体制 か?これは、 グリーンフレームプロジェクト参加広告で、企業と IDECグループでは、経営の透明性と効率性を確保することが、 コーポレートガ のグリーンフレーム広告の掲載ごとに、寄付金を拠出し、拠出 バナンスの基本であると考えています。 そのために、社外役員を積極的に任用す された寄付金は、財団法人国際緑化推進センターを通じて、 るとともに、1998年より執行役員制度を導入しています。各執行役員は、各自の 植林事業に使用されるしくみになっています。IDECはこのプ 権限の範囲内で日常業務の執行にあたり、取締役会は、取締役・執行役員の業 ※環境基本方針の詳細は当社ウェブサイトに掲載しています。 環境マネジメントシステム認証取得状況 ロジェクトに協賛。おなじ広告を掲載するなら、少しでも社会 務執行状況の監督および意思決定を行っています。 これにより、経営の執行機 IDECグループは、環境の国際規格の認証取得に向けて、環境マネジメントシステムの構築を 貢献を。小さなことですが、大事なことだと考えています。 能と監督機能の分離を図り、相互の緊張関係を維持しています。 また、当社は、監査役設置会社であり、監査役は、 日常の業務においても、当 行っています。1997年度にJQA (一般財団法人 日本品質保証機構) の審査を経て、本社・技 【植林の概要】 術研究センターなどにおいてISO14001の認証を取得しました。現在は、本社・アイデック技術 研究センター (IDEC SALES OFFICEを含む) 、 筑波事業所、 福崎事業所 (滝野事業所を含む) 、 京都事業所の4サイトにおいて、 認証を取得しています。 2010年度は、 4サイトにおいて、環境マネジメントシステムの規格に基づいた外部審査を受審しまし 植 林 地 :ベトナム社会主義共和国バックザン省 ルックナン県タンモック村 とができるものとしています。 これにより、各監査役による取締役等の職務執行 (計172,640本の植樹) 対象面積 :104ヘクタール 目 的 :CO 2吸収による地球環境の改善、紙・ パルプへの資源化、住民生活の向上など 保に努めています。 状況の監査が実効的に行われることを確保するための体制を整え、適法性の確 さらに、財務報告に係る内部統制の充実を図るべく、独立したモニタリング機 指示・報告他 株主総会 選任・解任 選任・解任 選任・解任 会計監査 取締役会 (意思決定・監督) 監査 付議・報告 選任・監督 代表取締役社長 報告 経営会議 顧問弁護士 外部審査の結果 社のみならずグループ会社を含む取締役、使用人に対して随時報告を求めるこ 相互連携 リスクマネジメント 委員会 内部監査室 能として内部監査室を設置し、 透明性の確保に努めています。 会計監査人 読売新聞が協力して実施しているものです。参加企業は、 こ 要課題として行動し、持続可能な発展を目指します。 監査役会 ︵監査役・社外監査役︶ 共通の願いであることを認識し、事業活動のすべての面で、環境の保全を最重 組織間の内部統制図 執行幹部会 た。 その結果、改善指摘はありませんでした。なお、環境関連法規に関する法令違反もありませんでした。 外部審査結果 区分 ストロングポイント グッドポイント 改善指摘A 改善指摘B 改善の機会 件数 0 6 0 0 28 改善指摘B : 改善指摘Aには該当しないが、要求 事項を満たしていない事象 [電力使用量推移] 改善の機会: 改善することが、 よりよいシステム運 用につながると考えられる事象 ■■ 電力使用量(千kWh) 原単位(kWh/百万円) [水使用量推移] ■■ 水使用量(m 3 ) 原単位(m 3 /百万円) [紙使用量推移] IDECグループ行動基準の制定 リスクマネジメント体制 グループ共通の行動指針として、2001年に「行動基準」 を制定しました。2008年 危機の発生をあらかじめ回避し、万が一危機が発生した場合でも、 その被害を最 には、 「行動基準第3版」およびその基本的な考え方を4ヶ国語に翻訳した「行動基準 小限に抑えることを目的として、 「危機管理規程」 を制定しています。 また、代表取締 グローバル版」 を発行しました。国内外におけるグループ共通の行動基準として、役員 役社長を委員長とする 「リスクマネジメント委員会」 を設置し、平常時のリスクを防止 および従業員に配布し、 その内容の周知徹底・遵守に向けて、取り組んでいます。 するとともに、危機の発生時においても、迅速に対応できる体制を整備しています。 ■■ 紙使用量(kg) 原単位(kg/百万円) 40 IDEC Identity ’ 08 ’ 09 0 ’ 06 ’ 07 ’ 08 ’ 09 6 56,039 25,000 0 ’ 06 6,602 0.25 ’ 08 ’ 09 4 2 0 ’ 10 (年度) 危機への対応 危機 ’ 10 (年度) 取締役会 業活動を行うための規範となる事項をここに 「行動基準」 として制定します。 この「行動基準」 は時代の変化に伴い改定されますが、正しく公正な企業であり 危機対応 1. (法令遵守)私たちは、国内・国外の関係法令を守ります。 指示 報告 情報開示 たいという意思と基準となる以下の精神は、不変のものです。 0 ’ 07 制定趣旨 私たちは、信義誠実な企業であるために (法令遵守) ( 社会倫理) ( 公平公正) (人権尊重) (風紀秩序) を不変の精神として位置づけ、 この精神に基づいた企 0.21 6,191 0.28 8,110 6,363 0.29 3,000 0.18 1 ’ 10 (年度) 1.80 100 48,147 50,000 ’ 09 2.15 200 6,000 報告・相談 関係部門 指示・支援 2. (社会倫理)私たちは、社会倫理に反する行為をしません。 ステークホルダー リスク マネジメント 委員会 指示・報告 3. (公平公正)私たちは、 すべてに対して公平・公正な態度で接します。 従業員 4. (人権尊重)私たちは、人権を尊重し、差別をしません。 5. (風紀秩序)私たちは、風紀・秩序を乱す行為をしません。 8 80,110 75,000 2 0.5 ■■ 廃棄物量(kg) 原単位(kg/百万円) 2.86 300 9,000 0.16 5,452 44,997 1.44 40,645 1.81 45,379 55,720 1.61 1.62 ’ 08 [廃棄物量推移] 100,000 0 ’ 10 (年度) ’ 07 82,674 6,239 5,709 0 ’ 06 400 3 0 2.39 180 ’ 07 204 6,214 6,079 181 ’ 06 ’ 10 (年度) ■■ CO 2 排出量(千kg・CO 2 ) 原単位(kg・CO 2 /百万円) 7,000 3,500 ’ 09 200 [CO 2 排出量推移] ’ 08 5,125 ’ 07 228 ’ 06 0 97,915 0 20,000 51,463 40,000 1.53 400 2.92 11,343 60,000 200 0 39 600 364 415 371 10,380 11,298 327 11,052 329 4,000 9,318 ■ 12,000 本社(管理/営業/研究開発/生産) コンプライアンス/リスクマネジメント 環境パフォーマンス 8,000 グループ会社 監査 改善指摘A : ひとつまたは複数の要求事項が欠落、 または実施、維持されていない事象 グラフ注記: 1. 原単位は各年度の売上高あたりの使用量・ 排出量です。 不正防止のために 企業倫理に関する自らの行為・周囲の行為、職場の状況など、各従業員が疑問に 2. データ集計範囲は、本社、IDEC SALES OFFICE、筑波事業所、京都事業所、福崎事 業所、滝野事業所、竜野物流センターです。 トライン)」 を設置し、問題の事前防止と早期発見に努めています。 また、 「内部通報 3. 電力のCO2排出係数は、0.555t-CO2/ 千kWhを採用しています。 ており、 これによって相談者や通報者を保護し、 リスク発見の機会を拡大しています。 思うことについての相談や通報を受け付ける 「倫理相談・内部通報窓口 (IDECホッ 運用規程」 では、相談者や通報者に対して不利益を与えることを禁止する旨を明記し Corporate Data Stock Information 会社情報 株式情報 会社概要 沿革 大株主(上位10名) 社名 IDEC株式会社 1945年 和泉商会創業 電気機器の小売、卸売業開始 発行可能株式総数 150,000,000株 英文社名 IDEC CORPORATION 1947年 発行済株式の総数 38,224,485株 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社 2,515 6.58 設立 1947年3月26日 和泉電気 (株) (大阪市中央区) 設立 開閉器の生産、販売開始 1,608 4.21 本社 (大阪市北区) 移転 大阪事業所 (大阪市淀川区) 完成 操業開始 11,653名 日本マスタートラスト信託銀行株式会社 1956年 株式会社みずほ銀行 1,312 3.43 株式会社三菱東京U F J 銀行 1,124 2.94 日本生命保険相互会社 1,029 2.69 舩木 俊之 838 2.19 資産管理サービス信託銀行株式会社 811 2.13 藤田 慶二郎 773 2.03 舩木 幹雄 625 1.64 舩木 恒雄 607 1.59 資本金 10,056,605,173円 従業員数 連結1,932名(2011年3月31日現在) ※特定社員・臨時社員含まず 1958年 工業用操作スイッチ、表示灯、端子台などの生産、販売開始 京都事業所 (京都府長岡京市) 完成 本社 (大阪市淀川区) 移転 上場取引所 東京証券取引所第1部 大阪証券取引所第1部 1969年 本社 〒532-8550 大阪市淀川区西宮原1丁目7番31号 電話:06-6398-2500(代表) 1974年 (株) 和泉電気富山製作所 (富山市) 設立 東京本社 〒108-0075 東京都港区港南4丁目1番8号(リバージュ品川) 電話:03-5782-7690(代表) 1982年 福崎事業所 (兵庫県神崎郡) 完成 操業開始 本社事務所 (大阪市淀川区) 設置 本社機構を移転 1989年 東京証券取引所市場第2部に株式を上場 滝野事業所 (兵庫県加東市) 第一期工事完成 東京証券取引所、大阪証券取引所市場第1部に指定替え セールスオフィス IDEC SALES OFFICE 1990年 事業所 大阪 (工場)筑波、京都、福崎、滝野 1991年 営業所 札幌、仙台、高崎、宇都宮、大宮、水戸、東京、 多摩、 横浜、 三島、 松本、 新潟、 富山、 金沢、 浜松、 豊田、 名古屋、京都、大阪、神戸、岡山、 福山、広島、四国、 北九州、 福岡、熊本 物流センター 本社 浜松、竜野 IDEC SALES OFFICE 社名の由来 IDECグループの歴史は、終戦間もない1945年 の11月に、大阪・道修町の一角に電気製品製 造販売の「和泉商会」 を創業したことに始まりま す。和をもって人の力を結集させ、常に汲めども 尽きない泉のように素晴らしいアイデアが湧き出 し、発展を続ける企業になろう…、 それが「和泉」 という社名に込めた願いです。創業60周年の節 目を迎えた2 0 0 5 年 1 1月、 さらに一 歩 先 の Automationを考える真のグローバル企業となる ことを目指し、 「 和泉電気」 から 「IDEC」へと社名 変更を行いましたが、創業時の願いは、今も変わ らず、 息づいています。 42 IDEC Identity 1992年 1994年 京都事業所 滝野事業所 CI導入「IDEC」商標決定 英文社名変更 大阪証券取引所市場第2部に株式を上場 1984年 技術研究センター アイデック技術研究センター 41 株式の状況 筑波事業所 (茨城県龍ヶ崎市) 第一期工事完成 (株) 和泉電気富山製作所 (富山市) を吸収合併 大阪証券取引所貸借銘柄に指定 アイデック技術研究センター (大阪市淀川区) 開設 滝野事業所 (兵庫県加東市) 第二期工事完成 浜松物流センター (静岡県浜松市) 完成 操業開始 東京証券取引所貸借銘柄に指定 本社(大阪市淀川区)移転 ISO9000シリーズを5事業所、2子会社で認証取得 当期末株主数 株主名 (注) 買取、 買増請求への対応などにより、2011年3月31日現在の 自己株式保有株式数は7,112,827株となっています。 所有者別分布 自己株式 7,112千株 (18.6%) 金融機関 9,129千株 (23.9%) 外国法人等 1,697千株 (4.4%) 持株比率(%) (注) 上記大株主の記載は、有価証券報告書の開示内容に準じています。 その他の法人 1,112千株 (2.9%) 個人その他 19,006千株 (49.7%) 持株数(千株) 金融商品取引業者 167千株 (0.4%) 株価の推移 (円) 1,000 500 1995年 播磨事業所 (兵庫県神崎郡) 開設 1997年 5事業所でISO14001 環境マネジメントシステム認証取得 1998年 竜野物流センター (兵庫県たつの市) 完成 操業開始 東京本社 (東京都港区) 開設および東京支店移転 2000年 新生産システム (ロボット制御セル生産システム) 本稼動 出来高の推移 2004年 株式投資単位の引き下げ (千株) 2005年 社名・コーポレートシンボルマーク変更 2008年 IDEC SALES OFFICE (大阪市淀川区) 開設 2010年 大阪事業所 (大阪市淀川区) 開設 0 4月 5月 2009年 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 2010年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 2011年 3月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 2010年 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 2011年 3月 3,000 2,000 1,000 0 4月 5月 2009年
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