表面エネルギーの熱力学 体積V、表面積sの液体を考える。この液体の初期の内部エネルギー:Ui この液体が表面を増加させる仕事wを等温的に行った場合の内部エネルギー変化 ∆U=Uf−Ui Uf:最終的な内部エネルギー 仕事とそれにより生じた内部エネルギー変化の差がその過程で吸収された熱量q q=∆U-w ∴dU=dq+dw 圧力Pの定圧状況では dw= -PdV+γds ∴dU= dq+(-PdV+γds) dqはエントロピーSの定義からTdSに等しい dU=TdS-PdV+γds ギブスの自由エネルギー G=H-TS ∴dG=dH-TdS-SdT dH=dU+PdVであるから dH=TdS-PdV+γds+PdV=TdS+ γds これを上のdGの式に代入するとdT=0であるから dG= TdS+ γds-TdS-SdT= γds ∴γ = dG/ds 表面張力γは単位面積あたりのギブスの自由エネルギーと等価である。 よって∆G= γ ∆A いろいろな物質の表面エネルギー 物質 H 2O Al2O3(s) 有機溶媒 表面エネルギー値(mJ/m2) 温度(ºC) 72.8 25 900 25 20-30 20 フルオロカーボン 6-15 20 水銀 470 20 ガラス 200-400 20 金属 500-1800 20 同じ物質でも結晶面で表面エネルギーが異なる⇒結晶自形 ギブスの自由エネルギーの一般式ではS=-dG/dTであるから単位表面に限っては S=-dγ/dTとなる。このことは表面張力の温度変化はエントロピーに等しいことを 示している。液体の表面張力は温度の上昇とともに減少する(臨界温度でゼロになる) 粉の表面電荷 MOH ⇒ MO- + H2O 塩基性中 ⇒ MOH2+ 酸性中 等電点(IEP: Isoelectric Point)、 電荷ゼロ点(PZC:Point Zero Charge) Mn+ + xOH- ⇒ M(OH)x(n-x)+ M(OH)x(n-x)+ +OH- ⇒ M(OH)x+1(n-x-1)+ M(OH)x(n-x)+ + H+ ⇒ M(OH)x-1(n-x+1)+ +H2O
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