ニューコン技術資料

2010.12改訂
目
次
1.
まえがき
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
2.
特
徴
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
3.
構
成
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
4.
使用上のご注意
5.
シーケンス設計上の留意点
6.
ニューコン仕様
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6
6−1. 仕様
6−2. ニューコン吊芯間距離
6−3. 自重降下荷重
7.
ラック棒
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10
7−1. ラック棒限界座屈長さ
7−2. ラック棒寸法
8.
質量・塗装面積
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
17
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
19
8−1. ニューコン質量
8−2. ラック棒質量
8−3. 塗装面積
9.
付 属 品
9−1. ラック棒カバー
9−2. アンカボルト
10.
端子符号図
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
21
11.
電動機仕様
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
23
12.
内蔵スイッチ、ヒータ
13.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
24
開度目盛
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
25
14.
機
構
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
26
15.
操
作
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
27
15−1. 電動操作
15−2. 手動操作
15−3. 自重降下操作
16.
保護装置
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
30
16−1. 過負荷検出装置
16−2. 手動過負荷防止装置
16−3. 上下限制限開閉装置
16−4. 非常用上限制限開閉装置
17.
オプション
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
34
17−1. ラック棒継手
17−2. ラック棒吊ピン
17−3. 鳥害防止板
17−4. 発信器・受信器(遠隔指示)
18.
外形寸法図
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
43
19.
潤
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
60
滑
19−1. 推奨潤滑油とグリース
19−2. 油
20.
量
電子カタログについて
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
62
1.ま え が き
河川の堤 防やダム など社会 資本の整 備にとも ない設置 される水 門、樋門 等の 機 械
設 備 は 、長 い 年 月 に わ た り 信 頼 性 と そ の 機 能 を 十 分 に 発 揮 す る 必 要 が あ り ま す 。 ま
た 、近 年 社 会 情 勢 の 変 化 や 設 備 の 増 加 等 に と も な い 機 械 設 備 の 高 度 化 が 望 ま れ て き
ました。このようなことから弊社では、より良い製品を社会に提供するため、従来
より御愛顧頂いております電動ラック式開閉機ニューコン(以下ニューコンと呼
ぶ)のモデルチェンジを行いました。
2.特
徴
ニューコンの特徴(NC型)
☆小形から大形まで豊富な機種
・ 20機 種 の 容 量 の 中 か ら 選 定 す る こ と が 出 来 ま す 。
・1 本 吊 200K N 、250K N と 2 本 吊 400K N 、500K N は 別 途 お 問 い 合 わ せ 下 さ い 。
☆環境に配慮
・潤 滑 油 が 水 中 や 土 壌 に 万 が 一 流 出 し て も 、自 然 分 解 し 易 い 生 分 解 性 オ イ ル「 ホ
ウ コ ク エ コ リ バ ー オ イ ル 32」を 国 内 で 初 め て 標 準 潤 滑 油 と し て 採 用 し ま し た 。
( 単 位 kN )
能
1本吊
2本吊
20
30
30
40
40
50
50
能
75
力
75
100
100
150
150
200
250
200
力
250
300
400
500
☆高効率
・ 機 械 効 率 は 電 動 減 速 機 構 に ウ オ ー ム 歯 車 を 採 用 し て い な い た め 、高 効 率 と な
っています。機械効率が良いため電動機容量が小さくなりました。
・ソーラー電源にも対応可能です。(オプション)
☆コンパクト設計
・ ラ ッ ク 棒 を 中 心 に 部 品 配 置 を 行 っ た た め 、無 駄 な と び だ し が な く コ ン パ ク ト
に仕上がりました。
− 1 −
☆より確実な保護装置
・ 万 一 、上 限 の 制 限 開 閉 装 置 が 故 障 し て も 、別 形 式 で 非 常 用 上 限 開 閉 装 置 を 設
けているため確実に停止させることが出来ます。
ま た 、非 常 用 上 限 制 限 開 閉 装 置 を ニ ュ ー コ ン 本 体 に 設 け て い る た め 、ラ ッ ク
棒にリミットスイッチ用の検出金物等を設ける必要はなく設定が簡単です。
☆切替不要の簡単操作
・ 差 動 歯 車 機 構 に よ り 、電 動 − 手 動 の 切 替 が 全 く 無 く 、イ ン タ ー ロ ッ ク 装 置 が
不要です。
☆確実な制動
・電動に2系統、手動に1系統のブレーキを設けてより確実に制動します。
☆簡単自重降下
・ラック式ならではの扉体自重による降下が可能です。
・自重降下操作は、レバーを押せば降下、戻すと停止のワンタッチ式です。
・自重降下レバーは、自動復帰レバーですので締め忘れがありません。
☆開度計
・見やすい時計式の開度計です。
・シ ン ク ロ 発 信 器 ま た は 、ポ テ ン シ ョ メ ー タ の 装 着 が 可 能 で す 。( オ プ シ ョ ン )
☆安全に配慮
・ラッ クカ バー(1 .0 m)を標 準装 備して、異物 の噛 み込み、指先 など の挟
み込みを防止しました。
・手 動 ハ ン ド ル 及 び 自 重 降 下 レ バ ー に は 悪 戯 防 止 用 の 施 錠 金 具 を 設 け て い ま す 。
※ニューコンは、下記の技術基準等により設計しています。
・ダム・堰施設技術基準(案)
・水門開閉装置技術基準(案)
・水門鉄管技術基準
・日本工業規格
− 2 −
3 .構
成
上下限制限開閉装置
上下限制限開閉装置と別形式に
設けて安全を図りました。
図 3-1. 構 成 部 品
− 3 −
4.使用上のご注意
! 注意
設計の前には、必ず下記の注意事項をよく読んで下さい。
※
機種選定の際には、特に開閉能力、座屈長さ、最低自重降下荷重、2本吊形
吊芯間隔にご注意下さい。
※
ご注文の際、機種によっては受注生産品もございますので納期のご確認をお
願いします。
※
非 常 用 上 限 制 限 開 閉 装 置 の 精 度 は 1 0 ㎜ ∼ 30 ㎜ 程 度 で す が 、 設 定 時 の 調 整 を
容 易 に す る た め に 隣 接 の 接 点 ( 上 限 、 点 検 上 限 等 ) よ り 100 ㎜ 以 上 離 し て 下
さい。
※
潤 滑 は 、ニ ュ ー コ ン に 十 分 な 機 能 を 発 揮 さ せ る 上 で 必 要 な メ ン テ ナ ン ス で す 。
本資料内に示す適正な潤滑を行って下さい。
※
お客様のニーズに合わせて特殊仕様も承っておりますのでご相談下さい。
(電磁クラッチによる遠方自重降下、ソーラー電源対応ニューコン、開閉速
度変更、予備エンジン付等)
※
価格については、別途発行しております価格表をご覧下さい。
尚、本資料の内容は改良のため仕様変更されることがありますので、詳細
設計の際にはお問い合せ下さい。
− 4 −
5.シーケンス設計上の留意点
! 注意
シーケンス設計の前には、必ず下記の注意事項をよく読んで下さい。
※
進相コンデンサ
ニ ュ ー コ ン は 、ブ レ ー キ 付 電 動 機 を 使 用 し て い ま す 。力 率 改 善 の 為 に 進 相 コ
ン デ ン サ を 使 用 す る 場 合 は 、必 ず 電 動 機 用 の 電 磁 接 触 器 の 他 に 進 相 コ ン デ ン サ
用 の 電 磁 接 触 器 を 設 け て 下 さ い 。 ( 図 5 − 1)
図 5-1. 進 相 コ ン デ ン サ 接 続 例
※
過負荷検出用自己保持回路
過 負 荷 検 出 機 構 は 、マ イ ク ロ ス イ ッ チ に て 過 負 荷 を 検 出 し ま す が 、過 負 荷 状
態を保持しません。よって、自己保持回路を設けて、電動機を停止させるよう
にして下さい。
− 5 −
6.ニューコン仕様
6−1.仕
様
項
機
種
減 速 比
目 周波数 開閉能力 ピン歯車
PCD
W
dp
手動
電動
(Hz) (kN) (㎜)
iH
im
NC20S-eco
NC30S-eco
1
NC40S-eco
本
NC50S-eco
吊
NC75S-eco
NC100S-eco
NC150S-eco
NC30D-eco
NC40D-eco
NC50D-eco
2
NC75D-eco
本
NC100D-eco
吊
NC150D-eco
NC200D-eco
NC250D-eco
NC300D-eco
60
50
60
50
60
50
60
50
60
50
60
50
60
50
60
50
60
50
60
50
60
50
60
50
60
50
60
50
60
50
60
50
20
126
30
144
40
162
50
180
75
216
100
261
150
351
30
126
40
126
50
144
75
162
100
180
150
216
200
261
250
351
300
351
1/1428
1/1187
1/1652
1/1346
1/1949
1/1607
1/2112
1/1760
1/2520
1/2145
1/3037
1/2504
1/4099
1/3401
1/1428
1/1187
1/1428
1/1187
1/1652
1/1346
1/1949
1/1607
1/2112
1/1760
1/2520
1/2145
1/3037
1/2504
1/4099
1/3401
1/4099
1/3401
1/594
効
電動
ηm
率
開閉速度
手動
電動
手動
VH
Vm
ηH (m/min)
(㎝
/30rev)
電動機回転数
電動機
手動力 ハンドル 自動降
Nm(rpm)
半径 下速度
出力
R
Pm
FH
220V 200V 200V
(kw) 60Hz 60Hz 50Hz (N) (cm) (m/min)
0.631 0.163
2.0
0.2
1110
1105
910
65
1/1033 0.631 0.163
1.3
0.28
1120
1110
920
64
3
3
20
1/1496 0.664 0.163
1.0
0.35
1140
1130
940
66
3
0.8
0.4
1120
1110
920
64
2
1/2457 0.664 0.184
0.8
0.6
1140
1130
940
60
3
1/4050 0.664 0.184
0.6
0.8
1140
1130
940
58
1/7215 0.644 0.191
0.5
1.4
1140
1130
950
64
2
1/594
0.631 0.163
2.0
0.28
1120
1110
920
65
3
1/594
0.664 0.163
2.0
0.35
1140
1130
940
87
3
1/1033 0.664 0.163
1.3
0.4
1120
1110
920
71
3
1/1496 0.664 0.163
1.0
0.6
1140
1130
940
83
3
0.8
0.8
1140
1130
940
85
1/3612 0.664 0.184
0.6
1.2
1140
1130
950
81
3
1/5955 0.664 0.184
0.4
1.6
1160
1150
965
79
2
1/10057 0.644 0.191
0.3
2.2
1160
1150
960
76
2
1/12574 0.644 0.191
0.3
2.6
1160
1150
960
73
2
1/2158 0.664 0.163
1/2158 0.664 0.163
0.3
0.3
− 6 −
注)1.自重降下速度は開閉能力の75%荷重の場合を示します。 2.開閉能力が400KN、500KNも有ります。3.オプションとして開閉速度を速くすることもできます。別途お問い合わせ下さい。
30
30
3
2
[計算式]
1.電
動
(1)開閉速度
V m( m/min)
V m= N m・ i m・ dp・ π
ここに、
N m: 電 動 機 回 転 数 ( rpm)
i m: 電 動 減 速 比
(2)電動機所要出力
d p: ピ ン 歯 車
PCD ( m)
W : 開閉荷重
( KN )
P m ( KW )
W・Vm
P m=
60・ η m
ここに、
V m: 電 動 開 閉 速 度
( m/min)
η m: 電 動 効 率
2.手
動
(1)手動操作力
F H( N )
dp
F H=
W・
・ 10 3 ・
・iH ・
2
ここに、
1
1
ηH
R
iH : 手動減速比
ηH : 手動効率
R : ハンドル半径
(2)手動開閉速度
V H=
( m)
V H( cm/ 30rev)
N H ・ i H・ d p ・ π
ここに、
N H: 毎 分 操 作 回 数 30回
− 7 −
6−2.ニューコン吊芯間距離
2本吊形の場合、最小吊芯間及び最大吊芯間距離は下表に示します。最大吊芯間
距離を越える場合は、連動軸の中間を軸受にて支持する必要があります。
この場合、軸受及び取付台はオプション品となります。
表 6-2-1.
ニューコン吊芯間距離
(単位
最小吊芯間距離
最大吊芯間距離
N C 30D -eco
900
4000
N C 40D -eco
900
4000
N C 50D -eco
900
4100
N C 75D -eco
1000
4600
N C 100D -eco
1000
4900
N C 150D -eco
1200
5400
N C 200D -eco
1400
5900
N C 250D -eco
1700
6800
N C 300D -eco
1700
6800
機
注)
種
最大吊芯間距離は、連動軸の自重によるたわみに
より算出したものです。雪荷重等特殊な荷重が連
動軸にかかる場合は表内数値より異なります。
− 8 −
㎜)
6−3.自重降下質量
自重降下可能な最低質量を下表に示します。
扉体質量(ラック棒質量も含む)が最低質量を下回る場合は自重降下しないおそれ
が あ る た め 、必 要 に よ っ て は ゲ ー ト に ウ ェ イ ト を 付 加 す る 等 の 対 策 を 行 っ て 下 さ い 。
表 6 - 3 - 1.
自重降下最低質量
(単位
機
種
kg)
自重降下最低荷重
N C 20S -eco
300
N C 30S -eco
450
N C 40S -eco
600
N C 50S -eco
750
N C 75S -eco
1200
N C 1 0 0 S - ec o
1500
N C 1 5 0 S - ec o
2300
N C 30D -eco
600
N C 40D -eco
600
N C 50D -eco
750
N C 75D -eco
1200
N C 1 0 0 D - ec o
1500
N C 1 5 0 D - ec o
2300
N C 2 0 0 D - ec o
3000
N C 2 5 0 D - ec o
4500
N C 3 0 0 D - ec o
4500
注)1.自重降下最低荷重は内外水位差が
ない場合を示します。
− 9 −
7.ラ ッ ク 棒
7−1.ラック棒限界座屈長さ
ラック棒の限界座屈長さを下記に示します。
表 7-1-1.
項 目
機 種
周波数
( Hz)
限界座屈長さ
(㎝)
50
316( 327)
60
319( 329)
50
386( 399)
60
385( 398)
50
508( 525)
60
508( 525)
50
501( 518)
60
505( 522)
50
623( 644)
60
623( 644)
50
693( 716)
60
693( 716)
50
977( 1009)
60
975( 1007)
N C 20S -eco
N C 30S -eco
N C 40S -eco
N C 50S -eco
N C 75S -eco
N C 100S -eco
N C 150S -eco
ラック棒限界座屈長さ
項 目
機 種
周波数
(Hz)
限界座屈長さ
(㎝)
50
380
(393)
60
383
(395)
50
335
(346)
60
336
(348)
50
446
(461)
60
444
(459)
50
549
(567)
60
549
(567)
50
507
(524)
60
509
(526)
50
639
(660)
60
646
(668)
50
737
(762)
60
734
(758)
50
1108(1145)
60
1110(1146)
50
1019(1053)
60
1021(1054)
NC30D-eco
NC40D-eco
NC50D-eco
NC75D-eco
NC100D-eco
NC150D-eco
NC200D-eco
NC250D-eco
NC300D-eco
注 ) 1 . 材 質 は S U S 3 0 4時 を 示 し ま す 。
(
) 内 は S G D 4 0 0 Dま た は 、 S S 4 0 0時 を 示 し ま す 。
2 . 周 波 数 6 0 H z時 の 座 屈 長 さ は 電 圧 2 2 0 V時 を 示 し ま す 。
周 波 数 5 0 H z時 の 座 屈 長 さ は 電 圧 2 0 0 V時 を 示 し ま す 。
これ以外の電圧時には上記数値より異なります。
− 10 −
[計算式]
ラック棒の座屈計算は、ダム・堰施設技術基準(案)に準じています。
A.設計条件
( 1) ラ ッ ク 棒
両端支持条件
…
両端回転
係 数 : β =1.0
( 2) 座 屈 に 対 す る 安 全 率 : S f
・
電動機定格トルクから算出した応力度に対し
: 4.0
・
電動機最大トルクから算出した応力度に対し
: 1.1
( 最 大 ト ル ク は 定 格 ト ル ク の 300% )
・
手 動 力 1 0 0 Nか ら 算 定 し た 応 力 度 に 対 し
・
最大手動力(過負荷防止装置の設定値)
: 4.0
から算定した応力度に対し
: 1.1
( 過 負 荷 防 止 装 置 の 設 定 値 = 手 動 力 1 0 0 Nか ら 求 め た ト ル ク の 2 0 0 %
た だ し 、 予 備 動 力 に 対 し て 、 手 動 力 1 0 0 N時 は 上 記 の 1 / 1 . 5と し 、 最 大 手 動
力時は上記値どおりとします。
( 3) 細 長 比
細 長 比 ( ℓ / r) は 200以 下 と し ま す 。
( 4) ラ ッ ク 棒 の 材 質 と 機 械 的 特 性
材 質 は SGD400D( SS400) と SUS304 の 2種 類 と し ま す 。
表 7 - 1 - 2 .ラ ッ ク 棒 の 材 質 及 び 機 械 的 特 性
( 単 位 N/cm2)
材質
降 伏 点 又 は 耐 力 (σ y)
ヤ ン グ 係 数 ( E)
SGD400D
( SS400)
2.35×10 4
2.06×10 7
SUS304
2.05×10 4
1.93×10 7
B .ラ ッ ク 棒 の 限 界 座 屈 長 さ ( 部 材 長 )
( 1) 計 算 の 基 準 式
σ c = W /A ≦ σ ca
ここに、σc
…………………………………………
: 圧 縮 応 力 度 ( N/cm2)
W
: 押 下 げ 力 ( N)
A
: 有 効 断 面 積 ( cm 2 )
Σ ca : 使 用 材 料 の 許 容 座 屈 応 力 度 ( N/cm2)
− 11 −
①
ただし、
σ ca= σ k/ S f
……………………………………………………
②
こ こ に 、 σ k: 限 界 座 屈 応 力 度 ( N / c m 2 )
S f: 安 全 率
λο=π・
E/ 0.6σ y
ここに、
λο: 境界細長比
E
: 弾 性 係 数 ( N/cm2)
σ y: 材 料 の 降 伏 点 ま た は 耐 力 ( N/cm2)
i) λ > λ ο の 場 合
オイラの式
σ k= π 2・ E/ λ 2
ここに、
……………………………………………………
③
σ k : 限 界 座 屈 応 力 度 ( N/cm2)
λ
: 細長比
λ = ℓ / r= β ・ L/ r
ℓ
: 有効座屈長
ℓ = β ・ L( ㎝ )
β
: 材端条件
β = 1.0
L
: 部材長
(㎝)
r
: 断面二次半径(㎝)
……
④
ii)λ ≦ λ ο の 場 合
ジョンソンの式
σ k= σ y ・ [ 1 - 0 . 4・ ( λ /λ ο ) 2 ]
…………………………
⑤
( 2) 限 界 座 屈 長 さ ( 部 材 長 ) を 求 め る 式
i) λ > λ ο の 場 合
式 ①,②,③,④ から、部材長Lを求めると
π 2・ E ・ r 2
L=
β 2・ ( W / A ) ・ S f
…………………………………
⑥
ii)λ ≦ λ ο の 場 合
式 ①,②,④,⑤ から、部材長Lを求めると
r・ λ ο
L=
β
・
σ y− ( W / A ) ・ S f
0.4・ σ y
…………
⑦
各形式のニューコンに使用するラック棒の限界座屈長さは、上記⑥または、
⑦式で算出します。ただし、これらの式は細長比の制限が考慮されておらず、
細 長 比 ( ℓ / r ) > 200の 場 合 は 、 細 長 比 か ら 求 め る も の と し ま す 。
− 12 −
C.ラック棒断面特性
表 7-1-3.
ラック棒断面特性
項 目 ラ ッ ク 棒 寸 法 ( ㎜ ) 断面二次
モーメント
形式
( cm 4 )
H
B
D
適応機種
有
効
断 面 積
( cm 2 )
断面二次
半
径
(㎝)
1本吊
2本吊
RA
20
65
12
22
52.8
10.3
2.26
NC 20S
NC 30D
NC 40D
RA
30
75
16
26
107.8
15.7
2.62
NC 30S
NC 50D
RA
40
90
22
32
255.3
25.5
3.16
NC 40S
NC 75D
RA
50
90
25
35
285.9
27.5
3.22
NC 50S
NC100D
RA
75
105
38
43
682.8
47.1
3.81
NC 75S
NC150D
R A 100
125
38
51
1153.0
56.2
4.53
NC100S
NC200D
R A 150
180
38
65
3519.7
87.4
6.35
NC150S
NC250D
NC300D
( 1) 断 面 二 次 モ ー メ ン ト
I=
I
2 ・ B ・ ( H 3− D 3)
12
( 2) 有 効 断 面 積
A
A =2 ・ B ・ ( H − D )
( 3) 断 面 二 次 半 径
r=
r
I
A
− 13 −
D.ニューコンの押下げ力 : W
( 1) 電 動 時 定 格 ト ル ク の 場 合
W m= 9550 ・
Pm
1
・
Nm
・
ηm
2
・
・
dp
im
こ こ に 、 W m: 電 動 時 定 格 圧 縮 荷 重
P m: 電 動 機 出 力
1
n
( N)
( kW)
N m: 電 動 機 回 転 数
i m: 総 減 速 比
η m: 総 合 効 率
d p : ピン歯車
p.c.d
( m)
n : ラック棒本数
( 2) 電 動 時 最 大 ト ル ク の 場 合 ( 最 大 ト ル ク は 定 格 ト ル ク の 3 0 0 % )
Wm
= Wm ・3
ここに、Wm
: 電 動 時 最 大 圧 縮 荷 重 ( N)
( 3) 手 動 時 定 格 ト ル ク の 場 合
Ws = F ・ R ・
1
2
・ ηH ・
・
dp
iH
n
こ こ に 、 W s: 手 動 時 定 格 圧 縮 荷 重
F
: 定格手動力
R
: ハンドル半径
1
( N)
100N
(㎝)
i H: 総 減 速 比
η H: 総 合 効 率
dp: ピ ン 歯 車
n
p.c.d
(㎝)
: ラック棒本数
( 4) 手 動 時 最 大 ト ル ク の 場 合
Ws
= Fs・R・
1
・ ηH ・
Fs
・
dp
iH
ここに、Ws
2
1
n
: 手 動 時 最 大 圧 縮 荷 重 ( N)
: 最 大 手 動 力 ( N)
= 過負荷防止装置の設定値
過 負 荷 防 止 装 置 の 設 定 値 = 定 格 手 動 力 F ×2 0 0 %
− 14 −
[計算式]
( 1) ラ ッ ク 棒 全 長
・(参考)
A:
床板高
H:
扉体高
h:
床板より開閉機スタンドまでの高さ
(フレーム等)
B:
ニューコンの基準高さ
( 表 7 - 2 - 2に 示 し ま す 。 )
・(ラック棒全長)≧A+h−H+B
表 7 - 2 - 2 .基 準 高 さ 及 び 余 裕 長 さ
(単位
機
種
NC
20S
NC
30S
NC
40S
NC
50S
NC
75S
h
B
1100
NC100S
1200
NC150S
NC
30D
NC
40D
NC
50D
NC
75D
215
900
NC100D
NC150D
NC200D
270
1000
NC250D
NC300D
− 16 −
㎜)
8.質量・塗装面積
8−1.ニューコン質量
項目
機種
本
体
①
表 8 - 1 - 1 .ニ ュ ー コ ン 質 量
( 単 位 kg)
従
動 ラ ッ ク 棒
連 動 軸
合
計
②
カ バ ー ( m当 り ) 連 動 フ レ ー ム ① + ②
NC 20S-eco
550
6
550
NC 30S-eco
650
6
650
NC 40S-eco
800
7
800
NC 50S-eco
950
7
950
NC 75S-eco
1350
11
1350
NC100S-eco
1750
11
1750
NC150S-eco
2750
14
2750
NC 30D-eco
550
250
6 ×2
φ 6 0 ( 22)
NC 40D-eco
600
250
6 ×2
φ 6 0 ( 22)
NC 50D-eco
670
320
6 ×2
φ 6 5 ( 26)
990
NC 75D-eco
820
330
7 ×2
φ 7 5 ( 35)
1150
NC100D-eco
960
390
7 ×2
φ 8 5 ( 45) 244+ 93×B
1350
NC150D-eco
1370
680
11×2
φ 9 5 ( 56) 311+ 97×B
2050
NC200D-eco
1820
980
11×2
φ 1 05 ( 68) 321+ 97×B
2800
NC250D-eco
2800
1500
14×2
φ 1 30(104)
4300
800
850
187+ 72×B
388+101×B
NC300D-eco
2850
1500
14×2
φ 1 30(104)
4350
注 ) 1 .フ レ ー ム 質 量 中 の B は 吊 間 隔 ( m ) と し ま す 。
〔計算例〕
連 動 フ レ ー ム 質 量 ( N C 3 0 D吊 間 隔 2 m の 場 合 )
187+ 72×2m= 331kgf
8−2.ラック棒質量
表 8 - 2 - 1 .ラ ッ ク 棒 質 量
適応機種
1本吊
2本吊
NC 30D-eco
NC 40D-eco
NC 3 0 S - e c o N C 5 0 D - e c o
ラック棒形式
(単位
質
量
RA
20
15
RA
30
23
NC 4 0 S - e c o N C 7 5 D - e c o
RA
40
38
NC 5 0 S - e c o N C 1 0 0 D - e c o
RA
50
43
NC 7 5 S - e c o N C 1 5 0 D - e c o
RA
75
74
NC 1 0 0 S - e c o N C 2 0 0 D - e c o
NC250D-eco
NC 1 5 0 S - e c o
NC300D-eco
RA100
91
RA150
135
NC 2 0 S - e c o
− 17 −
kg/m)
8−3.塗 装 面 積
表 8 - 3 - 1 .ニ ュ ー コ ン 塗 装 面 積
項目
機種
本
体
①
従
②
(単位
m 2)
動 連 動 軸 ラ ッ ク 棒
合
計
連動フレーム
( m当 り ) カ バ ー
①+②
NC 20S-eco
2.25
( 0.55)
2.25
NC 30S-eco
2.35
( 0.56)
2.35
NC 40S-eco
2.64
( 0.68)
2.64
NC 50S-eco
3.06
( 0.69)
3.06
NC 75S-eco
3.97
( 0.93)
3.97
NC100S-eco
4.61
( 0.96)
4.61
NC150S-eco
6.12
( 1.22)
6.12
NC 30D-eco
2.25
1.30
( 0.55×2)
3.55
NC 40D-eco
2.25
1.30
0.19
( 0.55×2)
NC 50D-eco
2.35
1.39
0.20
( 0.56×2)
NC 75D-eco
2.75
1.66
0.24
( 0.68×2)
NC100D-eco
3.17
1.95
0.27
( 0.69×2)
NC150D-eco
3.97
2.62
0.30
( 0.93×2)
NC200D-eco
4.64
3.15
0.33
( 0.96×2)
NC250D-eco
6.15
4.49
0.41
( 1.22×2)
NC300D-eco
6.15
4.49
0.41
( 1.22×2)
0.19
(
1.97+
2.06×B
3.55
3.74
4.41
2.43+
2.36×B
2.82+
2.46×B
3.27+
2.56×B
5.12
6.59
7.79
10.64
10.64
)内は酸洗い面積を示す
注 ) 1 .フ レ ー ム 塗 装 面 積 中 の B は 吊 間 隔 ( m ) と し ま す 。
〔計算例〕
連 動 フ レ ー ム 塗 装 面 積 ( N C 3 0 D吊 間 隔 2 m の 場 合 )
1. 97+ 2.06×2m= 6.09m 2
− 18 −
9.付
属
品
9−1.ラック棒カバー
ラック棒に手を挟まないよう開閉機に1mを標準装備しています。
図 9 - 1 - 1 .ラ ッ ク 棒 カ バ ー
表 9 - 1 - 1 .ラ ッ ク 棒 カ バ ー 寸 法
項目
機種
(単位
㎜)
A
B
C
D
E
F
G
H
I
J
K
L
NC20S-eco
NC30D-eco
NC40D-eco
125
2
73
265
68
90
80
27
20
123
163
14
NC30S-eco
NC50D-eco
125
2
73
290
55
120
100
15
20
140
180
14
150
2
87
325
75
125
100
25
25
175
225
14
NC50S-eco
NC100D-eco 1 5 0
2
87
334
77
140
95
22
25
190
240
14
NC75S-eco
NC150D-eco 2 0 0
3
117
417
90
180
115
32
32.5
240
305
14
NC100S-eco 2 0 0
NC200D-eco
3
117
472
92.5
220
100
59.5
32.5
265
330
14
NC150S-eco
NC250D-eco 2 5 0
NC300D-eco
3
147
605
13 0 . 5
280
100
94.5
35
290
360
14
NC40S-eco
NC75D-eco
注)
− 19 −
1 . 材 質 は SUS304を 標 準 と し ま す 。
9−2.アンカボルト
図 9 - 2 - 1 .ア ン カ ボ ル ト
表 9 - 2 - 1 .ア ン カ ボ ル ト 寸 法
項目
(単位
対
L
S
象
機
㎜)
種
L1
アンカーボルト
1本吊
2本吊
NC 30D-eco
NC 40D-eco
NC 50D-eco
NC 75D-eco
NC100D-eco
NC150D-eco
M24×250
250
120
100
NC20S-eco
NC30S-eco
NC40S-eco
NC50S-eco
NC75S-eco
M30×300
300
150
125
NC100S-eco
NC200D-eco
M36×300
300
170
140
NC150S-eco
NC250D-eco
NC300D-eco
注)
1 .材 質 は S S 4 0 0( メ ッ キ ) を 標 準 と し ま す 。
− 20 −
10. 端 子 符 号 図
ニューコン内の端子配列および符号は下記の様になっています。
H1
H2
U
V
W
E
図 1 0 - 1. 端 子 符 号 図 ( 標 準 )
H1
H2
U
V
W
E
図 1 0 - 2. 端 子 符 号 図 ( シ ン ク ロ 発 信 器 付 )
− 21 −
H1
H2
U
V
W
E
図 1 0 - 3. 端 子 符 号 図 ( ポ テ ン シ ョ 発 信 器 付 )
図 10 - 4. 端 子 符 号 図 ( ポ テ ン シ ョ 発 信 器 、 R / Ⅰ 変 換 器 、 避 雷 器 付 )
( 注 1) R/ 1変 換 器 、 避 雷 器 形 式 は
変換器 FMS
(エム・システム技研)
避 雷 器 MDP-24-1( エ ム ・ シ ス テ ム 技 研 ) を 標 準 と し ま す 。
− 22 −
11. 電 動 機 仕 様
電動機仕様は下記の通りとします。
表 11-1. 仕
様
型
式
屋外全閉形ブレーキモータ
定
格
連続定格
電
源
AC200V,50Hz
極
数
6
極
絶
縁
F
種
AC220V,60Hz
ブレーキ
KEB形直流ブレーキ
特
始動トルク
最大トルク
制動トルク
性
AC200V,60Hz
200% 以 上
300% 以 下
150% 以 上
表 1 1 - 2. 電 動 機 特 性
機
種
NC 20S-eco
AC220V, 60Hz
AC200V, 60Hz
AC200V, 50Hz
出力
( KW) 力 率 効 率 定 格 力 率 効 率 定 格 力 率 効 率 定 格
( % )( % ) 電 流 (A) ( % ) ( % ) 電 流 (A) ( % )( % ) 電 流 (A)
0. 2
79.6
64.3
0. 2 8
80.7
66.1
0. 3 5
71.5
71.5
0. 4
71.7
72.9
0. 6
75.3
76.7
0. 8
75.6
76.7
NC150D-eco
1. 2
73.8
81.7
NC150S-eco
1. 4
75.3
81.2
NC200D-eco
1. 6
77.2
82.1
NC250D-eco
2. 2
78.5
86.6
NC300D-eco
2. 6
78.8
86.6
NC 30S-eco
NC 30D-eco
NC 40S-eco
NC 40D-eco
NC 50S-eco
NC 50D-eco
NC 75S-eco
NC 75D-eco
NC100S-eco
NC100D-eco
注)1.(
1.30
( 0 .13)
1.80
( 0 .13)
2.20
( 0 .14)
2.60
( 0 .14)
3.30
( 0 .19)
4.40
( 0 .19)
6.00
( 0 .23)
6.80
( 0 .23)
7.60
( 0 .32)
10.20
( 0 .39)
11.60
( 0 .54)
77.0
66.6
78.6
68.6
70.6
72.2
70.7
73.9
73.3
77.0
74.7
78.3
73.0
82.9
74.8
82.4
77.1
82.5
77.6
87.3
78.7
87.1
1.20
( 0 .14 )
1.60
( 0 .14 )
2.10
( 0 .16 )
2.40
( 0 .16 )
3.00
( 0 .19 )
4.00
( 0 .19 )
5.40
( 0 .25 )
6.20
( 0 .25 )
7.00
( 0 .30 )
9.40
( 0 .37 )
10.40
( 0 .47 )
82.4
64.2
83.6
65.5
75.6
71.9
76.0
73.5
78.0
75.9
79.3
77.1
78.0
82.3
79.5
81.6
80.6
81.7
81.3
87.3
82.0
86.9
)内はブレーキの電流値を示します。
− 23 −
1.30
( 0 .13 )
1.70
( 0 .13 )
2.10
( 0 .14 )
2.40
( 0 .14 )
3.10
( 0 .19 )
4.20
( 0 .19 )
5.60
( 0 .23 )
6.40
( 0 .23 )
7.40
( 0 .32 )
9.80
( 0 .39 )
11.20
( 0 .40 )
12. 内 蔵 ス イ ッ チ ・ ヒ ー タ
表 1 2 - 1. 内 蔵 ス イ ッ チ ・ ヒ ー タ 一 覧
電 気 定 格
用
途
品
名
形
式
メ ー カ
電圧
V 電流
A 負荷
上下限制限
開 閉 装 置
マイクロスイッチ
AVT3254
AC250
2
誘導
松下電工
非常用上限
マイクロスイッチ
Z-15GQ21A55-B5V
AC250
15
誘導
オムロン
過負荷検出
マイクロスイッチ
Z-15GQ22-B
AC250
15
誘導
オムロン
ヒ
ホーロー抵抗器
OS30W( 12W)
OS15W(4 W)
AC210
AC105
ー
タ
注 ) 1 . 誘 導 負 荷 と は 、 力 率 0.4以 上 ( 交 流 ) 、
時 定 数 7 ms以 下 ( 直 流 ) で す 。
− 24 −
昭和電機
13. 開 度 目 盛
ニューコン内蔵機械式開度計の目盛版は、広角度の時計形開度計用で表示はm、
右回り開を標準とします。
目盛数値はご要求の揚程に合せて製作します。
目 盛 開 度 は 揚 程 に よ り 異 な り 2 0 0 ∼ 3 1 0 °で 製 作 し ま す 。
図 1 3 -1 .ニ ュ ー コ ン 目 盛 板
− 25 −
14. 機
構(実用新案出願中)
ニューコンは遊星歯車による差動歯車機構を採用し、電動操作系列、手動操作系
列のそれぞれにセルフロック装置を設けています。これにより電動操作時には手動
ハ ン ド ル は 回 転 し ま せ ん 。ま た 、手 動 操 作 に よ る 動 力 は 、電 動 機 に 伝 達 さ れ ま せ ん 。
よって、電動操作と手動操作の切替え操作が必要ありません。また、たとえ電動操
作中に手動ハンドルを回しても危険はありません。
※
電動 系列には 、セ ルフ ロック装 置にウォ ームギヤ を使用し ていない ため機械
効率が向上しました。
※
作動歯車による機械式インターロック装置を設けているため、電動操作と
手動操作の切替えが不要です。
注)
NC150S-eco、 NC250D-eco∼ NC500D-ecoに
ついては一部構成が異なります。
図 1 4 -1. ニ ュ ー コ ン 機 構
− 26 −
15. 操
作
操作には電動操作、手動操作、自重降下操作の3通りの操作を行うことができま
す。
15− 1 . 電 動 操 作
電動機にて扉体を開閉させることが出来ます。
動力伝達経路は図に示す通りです。
この時、手動操作との切替えは必要なく、電動機運転中に手動ハンドルを回して
も危険はありません。
動力伝達経路
①⇒②⇒③⇒④⇒⑤⇒⑥⇒⑦⇒⑧⇒⑨⇒⑩⇒⑪
図 1 5 - 1- 1 .
電
動
− 27 −
操
作
15− 2 . 手 動 操 作
手動ハンドルを回すことにより、ゲートを開閉させることが出来ます。
停電時や点検時等に使用します。動力伝達経路は図に示す通りです。
この時、電動操作との切替えは必要ありません。
動力伝達経路
⑫⇒⑬⇒⑭⇒⑮⇒⑥⇒⑦⇒⑧⇒⑨⇒⑩⇒⑪
図 1 5 - 2- 1 .
手
動
− 28 −
操
作
15− 3 . 自 重 降 下 操 作
自重降下レバーにより、扉体自重を利用して下降させることが出来ます。
遠心ブレーキにより、速度を一定に保ちながら降下します。
動力伝達経路は図に示す通りです。
動力伝達経路
⑪⇒⑩⇒⑨⇒⑧⇒⑦⇒⑥⇒⑮⇒⑯⇒⑰
図 15-3-1.
自 重 降 下 操 作
− 29 −
16. 保 護 装 置
16− 1 . 過 負 荷 検 出 装 置
過負荷検 出装置は 、ニ ュー コンおよ びゲート 設備を過 負荷から 保護する ために 設
けられています。
電動機からのトルク値が設定トルク値以上となった場合に作動し、ニューコンの
運転を停止させるようにします。
1)通常運転時
太陽歯車②に動力が入力され、公転歯車①より出力されます。この時、内歯車
③は左右よりコイルバネ④によって押さえられているため、回転はせず動力の伝
達が行われます。
2)過負荷時
出力側に過負荷が働いた場合、内歯車③は反力によって回転しようとします。
予め設定されたトルク値以上の過負荷が働くと、コイルバネ④が縮み検出ロッド
⑤がリミットスイッチ⑥を作動させて電動機を停止させます。
3)設定トルク
当 社 工 場 出 荷 時 に 、 定 格 ト ル ク に 対 し て 開 、 閉 方 向 共 120∼ 150% に て 設 定 し ま
す。
!
使用上のご注意
過負荷検出機構は、マイクロスイッチにて過負荷を検出しますが、過負荷
状態を保持しません。よって、自己保持回路を設けて電動機を停止させるよ
うにして下さい。
図 1 6 - 1- 1 .
過負荷検出装置
− 30 −
16− 2 . 手 動 過 負 荷 防 止 装 置
手 動 過 負 荷 防 止 装 置 は 、ニ ュ ー コ ン お よ び ゲ ー ト 設 備 を 保 護 す る た め に 、手 動
操作によるトルク値が設定トルク値以上となった場合に空転し、動力伝達を停止
させます。
1)動力伝達
テーパ穴にスプリング①の力で押し込まれたボール②によって、ハブボス③と
出力フランジ④は一体となって手動動力は伝達されます。
2)過負荷時
設定値以上のトルクがかかると、スプリング①の力に対抗してボール②はテー
パ穴から押し出され、ハブボス③のフランジ面を転動します。そして、ボール②
が 元 の テ ー パ 穴 の 位 置 に 来 る と 、ス プ リ ン グ ① の 力 に よ り 自 動 的 に 復 帰 さ れ ま す 。
3)設定トルク
当 社 工 場 出 荷 時 に 、 定 格 ト ル ク に 対 し て 開 、 閉 方 向 共 200% に て 設 定 し ま す 。
機構上、開、閉の異なるトルク設定は出来ません。
図 1 6 - 2 - 1.
手動過負荷防止装置
− 31 −
16− 3 . 上 下 限 制 限 開 閉 装 置
上下限制限開閉装置は、上、下限のストローク制御装置です。
上下限制限開閉装置の接点は、上限と下限の2接点を標準とします。
(オプションとして接点数を増やすことは可能です。)
図 1 6 - 3 - 1. 上 下 限 制 限 開 閉 装 置
構
造
ニューコンが運転することによって主軸①が回転し、ドライブギヤを介してカ
ウ ン タ ー ② に 入 力 し ま す 。 カ ウ ン タ ー ② の 数 値 が 増 加 し 、 0000と な っ た 時 点 で 内
蔵のマイクロスイッチ③が作動します。
(全閉)
(全開)
図 1 6 - 3 - 2. 接 点 及 び ス イ ッ チ 動 作
セットボタンをロックすることで、強制的にスイッチをOFFの状態に固定する
こ とができ ます 。設 定時に固 定するこ とによっ てカウン ターに関 係なくニ ューコ ン
を運転させることが出来ます。
!
使用上のご注意
・調整終了後はセットボタンを押したり、ロックさせないで下さい。
・下限と上限を入れ替えると(下限用スイッチで上限検知、上限用スイッ
チで下限検知)、セットボタンをロックしても接点図の状態を固定出来
ません。入れ替えは行わないで下さい。
− 32 −
16− 4 . 非 常 用 上 限 制 限 開 閉 装 置
非常用上限制限開閉装置は、上下限制限開閉装置とは別形式で設けています。
別形式で設けてあるため、万一上限の制限開閉装置が故障しても確実に停止出
来ます。
図 1 6 - 4 - 1. 非 常 用 上 限 制 限 開 閉 装 置
構
造
ニューコンが運転することによってピン歯車軸①、スピンドル②が回転します。
この時、ドグ③は廻り止め④により回転方向に固定されているため、ドグ③は水
平方向に移動します。この移動をマイクロスイッチ⑤によって検出します。
!
使用上のご注意
精 度 は 10 ㎜ ∼ 30 ㎜ 程 度 で す が 、 設 定 時 の 調 整 を 容 易 に す る た め に 隣 接 の 接
点 ( 上 限 、 点 検 上 限 等 ) よ り 100㎜ 以 上 離 し て 下 さ い 。
− 33 −
17. オ プ シ ョ ン
17− 1 . ラ ッ ク 棒 継 手
ラック棒継手は、ラック棒の先端に取付けて扉体とラック棒を連結させる継手で
す。
図 17 - 1 - 1 .
ラック棒継手
図 17-1-2.
図 17-1-3.
ラック棒継手
− 34 −
ラック棒継手
17− 2 . ラ ッ ク 棒 吊 ピ ン
ラック棒吊ピンは、ラック棒継手と扉体とを連結させるためのピンです。
図 17-2-1.
吊
ピ
ン
図 17-2-2.
吊
ピ
ン
表 1 7 - 2 .ラ ッ ク 棒 吊 ピ ン 寸 法 表
(単位
項目
A
B
C
D
E
F
G
H
I
J
K
対象図
形式
㎜)
対
象 質量
ラック棒 ( ㎏ )
02P1
155 1 3 5
10
35
117
8
RA 20
1.2
03P1
181 1 6 1
10
41
139
8
図17-2-1 RA 30
2.2
04P1
211 1 9 1
10
48
167
8
RA 40
3.6
05P1
195
11
6.5
53
8
90
50
20
2 0 3 8.5 1 3
RA 50
3 .6
07P1
220
12
8.5
64
1 0 1 00
60
20
20 42
RA 75
6 .0
18
図17-2-2
10P1
255
12
9.5
82
1 2 1 30
80
25
25 54
18
RA100 1 1 .1
15P1
290
1 8 12.5
95
1 4 1 50 1 0 0
25
25 59
22
RA150 1 6.8
注 ) 1 . 材 質 は S U S 3 0 4 N 2を 標 準 と し ま す 。
− 36 −
17− 3 . 鳥 害 防 止 板
鳥害防止板は、ラック棒が上昇した時に、先端に鳥が止まらない様にするための
ものです。
ラックピンに挟んで取付けます。
図 17 - 3 - 1 .鳥 害 防 止 板
表 1 7 - 3 - 1.鳥 害 防 止 板 寸 法
(単位
㎜)
項目
A
B
C
E
F
G
H
I
J
K
ラック棒形式
RA 20
50
185
127
55
30
23
60
28
6
2
RA 30
RA 40
RA 50
95
185
172
55
30
23
90
38
6
2
RA 75
RA100
RA150
150
170
200
315
315
365
287
307
322
85
85
100
40
40
65
53
53
78
150
170
200
60
10
2
注 ) 1 . 材 質 は S U S 3 0 4を 標 準 と し ま す 。
2. 取 付 ボ ル ト 付 ( S U S 3 0 4) で す 。
− 37 −
17− 4 . 発 信 器 ・ 受 信 器 ( 遠 隔 指 示 )
操作盤等に電気式開度計を必要とする場合には、ニューコンに開度発信器を取付
けることができます。
開度発信器にはシンクロ(セルシン)式とポテンショメータ式があります。
発信器仕様
表 1 7 - 4- 1. シ ン ク ロ 発 信 器
式
TS5N2E11
TS5N2E12
一 次 電 圧
100/ 110V
200/ 220V
形
周
波
数
50/ 60Hz
二 次 電 圧
無負荷励磁電流
メ
ー
カ
90±3 V
0 .35A
0 .17A
多摩川精機(株)
表 1 7 - 4 - 2. ポ テ ン シ ョ 発 信 器
形
式
OCP−5S
+1°
有効電気角
355°
全 抵 抗 値
1kΩ
メ
(株)緑測器
ー
カ
−2°
− 38 −
シンクロ受信器
図 1 7 - 4- 1 . シ ン ク ロ 受 信 器
表 1 7 - 4 - 3. シ ン ク ロ 受 信 器
形
式
内蔵シンクロ
電
源
TA52N220E11
TS4N8E11
AC100/110V 50/60Hz
TA52N220E12
TS4N8E12
AC200/220V 50/60Hz
シンクロ誤差
±1 °
目 盛 誤 差
±0 .5 °
シンクロ1回転に
対する回転数
1
メ
ー
カ
多摩川精機(株)
− 39 −
受信器(電流式)
図 1 7 - 4 - 2. 受 信 器 ( 電 流 式 )
表 17 - 4 - 4. 受 信 器 ( 電 流 式 )
形
式
D V F − 11
振 れ 角
約 240°
作動原理
可動コイル形
入力信号
D C 4 ∼ 20m A
メ ー カ
東洋計器(株)
− 40 −
ポテンシ ョメータ に関連す る制御部 品として 、次 のも のがニュ ーコンの 上下限 制
限開閉装置ボックス内に内蔵出来ます。
・ R /Ⅰ 変 換 器 ( 2 線 式 )
ポ テ ン シ ョ メ ー タ を 発 信 器 と す る 遠 隔 開 度 指 示 用 の 変 換 器 で D C 4 ∼ 20mA
の計装統一信号が得られます。供給電源は、下表のうちからいずれかを指定
下さい。
・避雷器
R /Ⅰ 変 換 器 の 保 護 用 と し て 使 用 し 、 雷 の 誘 導 サ ー ジ 電 圧 を 放 電 吸 収 さ せ ま す 。
R/Ⅰ変換器
図 1 7- 4 - 3 . R / Ⅰ 変 換 器
表 1 7- 4 - 5 . R / Ⅰ 変 換 器
− 41 −
避
雷
器
形
図 17-4-4.避
雷
器
表 17-4-6.避
雷
器
式
線
放電開始
電
圧
間
線・接地間
MDP−24−1
30V min
±300V min
制限電圧(線間)
40V max
放
5000A(8/20μsec)
電
耐
量
最 大 線 間 電 圧
30V
使 用 温 度 範 囲
−5∼+55℃
メ
(株)エム・システム技研
ー
カ
− 42 −
18. 外 形 寸 法 図
− 43 −
NC20S-eco
− 44 −
NC30S-eco
− 45 −
NC40S-eco
− 46 −
NC50S-eco
− 47 −
NC75S-eco
− 48 −
NC100S-eco
− 49 −
NC150S-eco
− 50 −
NC30D-eco
− 51 −
NC40D-eco
− 52 −
NC50D-eco
− 53 −
NC75D-eco
− 54 −
NC100D-eco
− 55 −
NC150D-eco
− 56 −
NC200D-eco
− 57 −
NC250D-eco
− 58 −
NC300D-eco
− 59 −
19. 潤
滑
19− 1 . 推 奨 潤 滑 油 と グ リ ー ス
適 正 な 潤 滑 は 、ニ ュ ー コ ン に 十 分 な 機 能 を 発 揮 さ せ る 上 で 必 要 な メ ン テ ナ ン ス で す 。
以下に示す潤滑を行って下さい。
表 1 9 - 1 -1 . ニ ュ ー コ ン 用 潤 滑 油
メ
ー
製
カ
品
名
豊国工業(株)
ホウコク
昭和シェル石油
シェルテラスオイル 32
シェルテラスオイル S32
モービル石油
モービル
出
ダフニースーパーハイドロ
光
興
産
エコリバーオイル32
DTE32
LW32
注 ) 1 . 出 庫 時 に は ホ ウ コ ク エ コ リ バ ー オ イ ル 32( 生 分 解 性 オ イ ル ) を
標準として充填しています。
2 . 表 内 の ホ ウ コ ク エ コ リ バ ー オ イ ル 32以 外 の 潤 滑 油 は 生 分 解 性
オイルではありません。
※ニューコンはオイルバス方式の潤滑となっています。
表 1 9 - 1 - 2. ラ ッ ク 棒 用 グ リ ー ス
メ
ー
製
カ
品
名
昭和シェル石油
アルバニアEPグリース1
モービル石油
モービラックスEP1
出
光
興
産
ダフニーコロネックスグリースEP1
J
O
M
O
JOMOリゾニックスグリースEP1
注)1.その他メーカに関しては表内の相当品を使用して下さい。
!
使用上のご注意
1 . 表 内 に 示 す 潤 滑 油 の 使 用 条 件 は 、 周 囲 温 度 0∼ 40℃ で す 。
2 . グ リ ー ス は ラ ッ ク ピ ン に 塗 布 し て 下 さ い 。異 音 発 生 の 原 因 に も な り ま
すので必ずグリースを塗布して下さい。
− 60 −
19− 2 . 油
量
ニューコンの油量を下表に示します。
表 19-2-1.油
機
種
油
量
機
量
(単位
種
油
量
NC
20S-eco
20
NC
30D-eco
21
NC
30S-eco
20
NC
40D-eco
21
NC
40S-eco
31
NC
50D-eco
21
NC
50S-eco
40
NC
75D-eco
35
NC
75S-eco
65
NC100D-eco
45
NC100S-eco
98
NC150D-eco
67
NC150S-eco
150
NC200D-eco
100
NC250D-eco
154
NC300D-eco
154
− 61 −
ℓ )
20. 電 子 カ タ ロ グ に つ い て
お客様の設計、製図業務の効率化を図るため、ニューコンCAD図形データをC
Dで提供しております。ご入用の際は下記申込書をコピーの上ご記入下さい。
なお、手動ラック式開閉機ネオラックのCAD図形データも提供しております。
電子カタログ申込書
管理番号
お申込日
年
月
日
ご希望納期
年
月
日
貴 社 名
部 署 名
ご担当
ご 住 所
T E L
Eメールアドレス
ご希望の開閉機
1.
ニューコン
2.
ネオラック
ご使用のCADソフト名
CADシステム(メーカ機種)
1. 本 図 形 デ ー タ は 、 D W G 形 式 お よ び D X F フ ォ ー マ ッ ト 変 換 に て 提 供 し て
おります。
2. 開 閉 機 は ご 希 望 の 番 号 に ○ を 付 け て 下 さ い 。
3. こ の 申 込 書 を 弊 社 営 業 担 当 員 へ お 渡 し 下 さ い 。
− 62 −