「いっしょにがんばろうよ」2016年春号 pdfファイル

医療法人長尾会
ねや川サナトリウム
平成28年4月に2年に1度の診療報酬改定が行なわれ、厚労省からの通知がありました。
日本医療機能評価機構認定病院
広報誌
「いっしょにがんばろうよ」 は当院のホスピタルテーマです
背景写真: 長尾喜八郎
この言葉は医療者と患者様ご家族の方が同じレベルで対等に付き合うことを表すとともに、
医療者側が一方的に治療を行うのではなく、患者様の自覚と協力を得て「頑張ろうよ」とい
う意味を表しています。また、スタッフが協力しあい、ともに患者様のために「頑張ろうよ」
という意味も込められています。
病院の機能分化や、地域包括ケアシステムの推進、かかりつけ医や薬剤師の評価、重点課題への
対応などの効率化や適正化が図られ、保険診療の制度に反映されています。
2016
春号
―Vol.52―
精神科においては、入院施設からの地域移行、地域生活支援の充実および、多剤投薬や長期投薬を減らすための取り
組みが推進されています。改定に伴い自己負担額の変更や投薬の制限等が以前と変更になっておりますので、患者さ
ん、ご家族さんにはご理解、ご了承頂ますようお願い致します。
<当院に関連する主な改定内容>
␣外 来 ␣
・長期処方(31 日以上)の場合、症状や残薬確認や緊急時の連絡先の通知、または分割処方等を行うこと。
昭和 40 年 11 月 25 日、名誉院長の長尾 喜八郎が寝屋川
の地に創設し、50 周年を迎えました。
・多剤処方(3 種類以上の抗不安薬、睡眠薬、抗うつ薬、抗精神病薬)は減薬すること。
・湿布薬について 71 枚以上の投薬は保険適応外。
␣入 院 ␣
・入院時の食事代の自己負担額の変更。 現行1食260円 → 平成28年4月1日より 1食360円
※一般所得者のみ。1月当たり(1日3食、30日として)9,000円程度ご負担が増えますのでご了承下さい。
※低所得者、難病患者、小児慢性特定疾病患者は据え置きとなります。
日ごとに暖かさも増し春めいてまいりました。サナトリウムの桜も満開となり、私たちを楽し
ませてくれています。
医療の中では診療報酬というものが国によって 2 年に 1 回改訂されます。今期の 4 月にその時
期を迎え、制度や支払うお金が変更されたりしています。患者さま、ご家族さまにおかれまし
ては色々と戸惑われることが多いと思います。
当院は昨年末に開院 50 年を迎え、職員一同あらたな気持で医療に取り組んでおります。年始に
は新しい MRI(1.5 テスラ)の入れ替えを完了し、より詳細な情報を得られるようになりまし
た。最近では高齢化社会の影響もあり認知症に関連する依頼が多く、昨年 10 月には寝屋川市よ
り国もオレンジプランの目玉である「認知症初期集中支援チーム(オレンジチーム)
」の委託を
受け、地域包括支援センターとの連携を進めているところです。このような地域との連携を更
に高めて参りますので、どうぞ宜しくお願い致します。
※平成28年4月1日において既に1年以上継続して精神病床に入院していた患者の食事療養標準負担額については、経
過措置として、当分の間据え置くこととされました。また、合併症等より当院を退院し、同日に他の医療機関に再入院す
る場についても経過措置は継続します。
デイケアとは…主治医の指示のもと行われる、外来通院の方対象の精神科リハビリテーション施設です。
以下のような方が利用されています。
・病気と上手く付き合いながら充実した生活を送りたい
・働く準備をしたい
・病気についてもっと理解を深めたい
・生活に必要な知識や技能を増やしたい
・生活のリズムを整えたい
・人付き合いがもっと上手くなりたい
・何か楽しみを見つけたい
・体力をつけたい
※利用目的や利用回数をデイケア担当者と共に考え、実施していきます。
豐田 勝孝
4 月から入職しました豐田勝孝と申します。以前は大学病院や単科の
精神科病院にて勤務していました。ねや川サナトリウムの方では、
主に病棟、外来業務を担当させて頂きます。
最近の高齢化社会の現状から、地域での認知症患者との関わり方が
問題となってきており、当院でも入院、外来問わず認知症の需要が
ますます増えてくることが予想されます。当院では MRI など画像検
査や神経心理学的検査など多岐にわたる精査を行うことが可能であ
り、これまでの経験を活かして少しでも地域に貢献できる医療を目
指していきたいと思います。精一杯頑張りますので、どうぞよろし
くお願い致します。
【開所日】
月曜日~土曜日(日曜・祝日は休み)
【参加時間】
デイケア
ショートケア
参加時間
9:15~15:15
受付から3時間
受付時間
8:45~9:15
8:45~12:00
食事
昼食あり
なし
【費用】 通所には各種医療保険や生活保護法が
適用され、自立支援医療制度を併用することが出
来ます。各種レクリエーション活動等は一部自己
負担が必要となることがあります。
【利用するには】 DC 利用には主治医の許可が
必要です。今の生活に変化をつけたい方、何か
に取り組みたいけれども何から始めればよいか
わからない方など興味のある方は主治医に相談
の上、見学にお越しください。
約 10 年後には認知症の人が 700 万人に!
昨年 1 月 27 日、国より将来の日本の人口の 700 万人が認知症になると発表されました。計算してみ
ると、高齢者の約 5 人に1人が認知症になるということだそうです。周囲をふと見渡したら、すぐ身
このたび、新しく 1.5 テスラの MRI 装置を導入
しました。当院でこれまで稼動していた MRI 装
置に比べて、磁場強度が 5 倍になりましたので、
より短い時間で高精細な画像を全身の様々な部
位で撮ることができます。また、検査空間は広
く明るく、検査中の騒音も同等クラスの MRI 装
置に比べて静かになっていますので、リラック
スして検査を受けることができます。
近に認知症に罹った方々がおられる日が訪れます。もし、自分が認知症になった時に、認知症を怖が
ることなく、できる限り住み慣れた場所で、自分の意思が尊重されながら、自分らしく暮らし続ける
ことができる時代が来ていたら…。そんな地域を目指して、H27 年 10 月 1 日より寝屋川市は『寝屋
川市オレンジチーム(認知症初期集中支援チーム)』を立ち上げました。認知症の専門スタッフ(医
師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士)がチームとなり、医療や福祉と連携をしながら、本人や
家族のより良い暮らしを支援していきます。
相談窓口は、お近くの地域包括支援センターまでご相談ください。ひとりでも多くの方にオレンジチ
新しい MRI の特徴
◎以前の MRI に比べて、短時間で検査が終わ
ります。
新しく導入する MRI は以前の MRI に比べ、
半分ほどの時間(例:脳血管であれば約5分)
で撮影が終わります。頭部全体の検査は、ス
ムーズに終われば 20 分ほどで済みます。
◎針なし・薬なしの安全な検査、動きに強い検
査が可能になります。
最新の MRI は、CT 装置とちがって、全身の
血管撮影に薬剤は不要です。また、万が一検査
中に多少動いてしまっても、動きの影響を抑え
ームのことを知ってもらえるように、活動していきたいと思います。みなさま、よろしくお願いいた
します。
◎以前の MRI に比べて、クリアで鮮明な画像が撮れ
ます。
新しく導入する MRI は以前の MRI に比べ、とて
も鮮明な画像を撮ることができます。より短い時
間でキレイな画像が撮れますので、安心して検査
を受けられます。
以前の MRI
新しい MRI
※ねや川サナトリウムは、寝屋川市より新オレンジプランに基づく「認知症初期集中支援事業」の委託を受けております。
【相談窓口】寝屋川市地域包括支援センター一覧
て撮ることができます。(一部の検査では薬剤
注射が必要になります。)
http://fishbowlindex.net/neyagawan/
簡単に認知症
チェックが出
来ます!
利用は無料です(通信料は自己負担)。
個人情報の入力は一切不要です。医学的
判断をするものではありません。結果に
関わらず、ご心配のある方は早目にご相
談ください。
携帯電話・スマートフォンがQ
Rコードに対応している機種の
場合は、こちらのQRコードを
ご利用ください。
世界保健機関(WHO)によると、うつ病の患者は、世界に3億5千万人ともみられています。現代病
と言われているこの病気は、人生で一度は抑うつ状態を経験するといわれていますが、そのうち治療を
受けている人ほとんどいないという結果が出ています。日本においても平成 14 年に厚生労働省が行っ
た調査では、うつ病の有病率 6.5%であり、15 人に 1 人が生涯に1度はうつ病にかかる可能性があると
報告されています。うつ病患者さんは年々増加しており、2008 年にはうつ病と躁うつ病(双極性障害)
とあわせて 100 万人以上になったといわれています。しかし、うつ病患者さんの 4 人に 3 人はきちんと
医師を受診していないことから、実際にはさらに多くの患者さんがいると考えられます。現代のストレ
ス社会でうつ病は、まさに「風邪」のように、誰でもかかりうる身近な病気、ありふれた病気だと言え
ます。だからと言ってうつ病を「こころの風邪」と安易に考えるのは禁物です。というのも、うつ病は
たしかに誰でもかかりうる身近な病気ではあります。しかし、風邪ならば放っておいて治ることも多い
のですが、『うつ病』はきちんと治療を受けなければ、自殺のおそれもある大変に危険なものでもある
のです。最近はインターネットサイトなどでも自己診断ができるチェック表も数多く掲載されていま
す。いきなり病院を受診するのは勇気がいるという方は、まずこのようなネットなどのチェック表を活
用されると良いと思います。
データによると男性よりも女性のほうがうつ病になりやすいとされ
ていますが、これは女性のほうが受診する患者さんの数が多いこと
に加え、出産や月経など女性特有のからだの特徴や生活で起こりう
るさまざまな出来事なども理由になっているようです。さらに、高
齢者がうつ病になりやすいのは、配偶者との死別や、社会的孤立な
ど、環境的にうつ病になりやすい要因がたくさんあるためです。
参考文献:こころの陽だまり http://www.cocoro-h.jp/index.html
保健福祉情報
こころの病気を治療していく場合、ときには一般の病気より時間がかかる場合があります。長期にわたる
治療は経済的にも負担がかかります。そんな方々に少しでも通院を快く続けて頂けるように、医療費を助
成する制度です。
ご利用にあたっては、事前に申請をして医療サービスの必要性があると認定を受けることが必要です。認
定を受けられますと、精神科医療機関や調剤薬局での費用が 1 割負担となります。
(ただし、所得に応じた支払い限度額があります。)
申請はお住まいの市役所(障がい福祉課)でも可能ですが、当院でも代行しております。
詳しく説明をお聞きになりたい方はお気軽に「地域医療連携室」の相談員へお尋ねください。
地域医療連携室(1 階外来フロアの売店横の自動販売機の前にお部屋があります)
月曜日~土曜日 午前 9 時~午後 5 時
電話:072-822-3561(代表)
〒572-0854 寝屋川市寝屋川公園 2370-6
<関連施設>
・長尾会クリニック
TEL 072-812-1771
精神科デイケア施設
TEL 072-812-1773
長尾会訪問看護ステーション
TEL 072-812-1774
・ながお心療内科(JR 河内磐船駅前)
TEL 072-810-2562
・守口長尾会クリニック(谷町線 太子橋今市駅 徒歩 5 分,
京阪本線土居駅 徒歩 5 分)
TEL 06-6994-8867
・精神障害者生活訓練施設「ネヤハイム」
TEL 072-822-4908
・共同生活援助事業(グループホーム)
共同生活介護事業(ケアホーム)
みらい「星田」/はやぶさ「打上」/輝け「ねや川」
TEL 090-9098-5059
ホームページ http://www.neyasanato.or.jp