平成23年度 - 笠岡第一病院

笠岡第一病院
附属診療所
介護老人保健施設
瀬戸いこい苑
平成23年度
タカヤ
クリニック
巻
頭
言
理 事 長
宮 島 厚 介
「文化の香る病院に」
東日本大震災は自然の驚異に人類はいかに無力
であるかを全世界に知らしめました。
そして、原子力も
人間の能力ではコントロールの出来ない代物でした。
今生きている私たちは、長い地球の歴史の中で偶然
にもあまりにも悲惨な一瞬に出会いました。国民は復
旧復興の手段や方法を模索し、一日も速くその道筋
を見出すことを願っています。当法人でもなんらかの
支援の継続を考えています。
今年度、井原市内に透析診療を中心にしたタカヤ
クリニックを開設いたしました。長距離通院をされて
いました透析患者の方々に寄与するよう診療に努め
て参ります。
日常の診療の中で、地域医療に取り組みながら笠
岡第一病院が目指すものは何か模索を続けていま
す。病院は地域にとって重要なインフラを担っています。
診療の質を向上させるため職員研修や研究発表に
熱心に取り組み、
また新たな設備、器材の更新にも
努めています。患者の皆様にとって
「いい病院」
とはど
んな施設でしょうか。的確な診断と治療、速やかな社
会復帰も大変重要ですが、私たちは、病む方々にひと
時でも潤いを感じていただける施設でもありたいと
思っています。
ご家族ご友人が寄り添いながら語りな
がら治療を受け、温かい言葉や心和む音楽、絵画に
ふれ、苦しみから解放される瞬間の感じられる
「文化
の香る」地域の病院として皆様に親しまれるように努
力しています。
この風光明媚な環境に溶け込んだ頼
もしい病院を目指して行きます。
院 長
橋 詰 博 行
「新しい飛躍に向けて」
平成23年度は22年度末に起こった東日本大震災
とそれに続く原発事故、
タイでの大洪水による日本企
業へのダメージ、EUでの金融不安や円高と大変な年
度でした。震災と原発事故の後処理とともに、起こっ
たことの検証と今後の対策が取られつつあります。環
境保全やエネルギーの問題など、日本人のみならず
世界の人々の世界観・人生観にも変化を与えた年度
として深く記憶されると思います。
WHO憲章の健康定義が平成10年に以下のよう
に変更されました。 Health is a dynamic state of
complete physical, mental, spiritual and social
well-being and not merely the absence of disease or
infirmity. 健康とは、病気でないとか、弱っていないと
いうことではなく、肉体的にも、精神的にも、
スピリチュ
アルにも、
そして社会的にも、すべてが満たされた動
的な状態にあることを言います。
健康と疾病との連続性を意識した dynamic と、人
生の意義と人間への尊厳を考えるための spiritual
が追加されました。原発事故後の環境汚染に手を焼
き、エネルギー源に苦慮している現在の閉塞した状
況を受けとめるに足る一文と考えます。
震災の陰に隠れましたが、23年は国民皆保険制
度導入50周年に当たりました。
ランセットで日本特集
号が出され、保健医療体制を構築して国民の健康状
態を改善した我が国の医療が高く評価されました。
なでしこジャパンの大活躍も明るい話題でした。当院
の関連では、井原に透析専門のタカヤ クリニックの
開設がありました。
年度報を出すようになって7年が経過しましたが、
この間の資料の蓄積は大きな財産です。毎日の業務
で忙しい中、数理的な処理とその解説まで述べてい
ただいた関係各位に感謝致します。客観的な数字と
書き手の主観を加えた解析により明日への飛躍につ
ながるレポートになっていると思います。今後ともよろ
しくお願い致します。
基
本
理
念
患者の皆様の権利と責務
権 利
患者の皆様は,
人格と個人の価値観を尊重され,
以下の権利を有します。
だれでも,
どのような病気にかかった場合でも,
良質な医療を公平に受ける権利が
あります。
個人としての尊厳を尊重される権利があります。
病気,
検査,
治療,
見通し等に付いて,
理解しやすい言葉や方法で,
納得出来るまで充
分な説明と情報を受ける権利があります。
充分な説明と情報を受けた上で,
治療方法等を自らの意思で選択あるいは拒否す
る権利があります。
自分の診療に関する記録等の情報開示を求める権利があります。
診療の過程で得られた個人情報の秘密が守られ,
病院内での私的な生活を可能な
限り他人にさらされず,
乱されない権利があります。
責 務
患者の皆様には,
以下の責務がありますので遵守して下さい。
身体的・精神的状態やその変化を,
速やかに,
正確に伝えて頂く責務があります。
医療上の指示に従って頂く責務があります。
病院の快適な医療環境の維持に協力頂く責務があります。
病院内では,
建物内外を問わず,
禁酒,
禁煙を守って頂く責務があります。
※上記の権利は保障されますが,
医の倫理の原則に合致する場合は患者の皆様の心身状態及び法令
に基づき,
制限や例外的な処置・治療を行う場合があります。
個人情報保護への取り組み
個人情報保護方針
当院は、常日頃より患者の皆様の視点に立ち,
質の高い医療の実現とより良い患者サービスの提供を目標として,
診療業務を営
んでおります。患者の皆様の健康状態に応じて迅速に的確な医療を提供させていただくためには,
患者の皆様に関する様々な医療
情報が必要です。
患者の皆様と確かな関係を築き上げ安心して医療サービスを受けていただきたくために患者さんの個人情報の安全な管理は
必須です。当院では,
下記の方針に基づき,
医療情報の管理を行い,
患者の皆様の個人情報保護に厳重な注意を払っております。
個人情報の収集
当院は,
診療および病院の管理運営に必要な範囲に限り,
患者の皆様の個人情報を収集いたします。その利用目的については,
患
者の皆様に予め明示いたします。また、その他の目的に個人情報を利用する場合は,
利用目的を予めお知らせし,
ご了解を得た上で
実施します。
個人情報の利用および第三者への提供
当院は,
以下の場合を除き患者の皆様の個人情報の利用および第三者への提供を行いません。
患者の皆様の了解を得た場合 個人を識別あるいは特定できない状態に加工して利用する場合
法令等により提供を要求された場合
当院は,
個人情報を第三者へ提供する場合,
その必要性を慎重に吟味し,
出来る限り患者の皆様の個人情報を保護するように努
めます。また,
相手方に対し患者の皆様の個人情報が保護されるよう申し入れを行います。
個人情報の適正管理
当院は,
患者の皆様の個人情報への不正アクセス,
紛失,
破壊,
改ざん,
及び漏洩等を防止し,
安全で正確な管理に努めます。
個人情報の確認・修正(開示等)
当院は,
患者の皆様の個人情報について患者の皆様が開示を求められた場合には,
遅滞なく内容を確認し,
当院の「診療情報の提
供等に関する指針」に従って対応します。また,
事実でない等の理由で訂正を求められた場合にも,
調査し適切に対応します。
問い合わせの窓口
当院の個人情報保護方針に関するご質問,
お問合せおよび開示等への対応は,
医事課でお受けいたします
(☎0865-67-0211)。
法令の遵守と個人情報保護の継続的改善
当院は,
個人情報保護に関する法律を遵守し,
個人情報保護管理規程を制定するとともに個人情報保護管理のために責任者を置
いて患者の皆様の個人情報の管理を行います。また,
個人情報管理規程は適宜見直し,
継続的に改善を図ります。
個人情報収集の目的と利用の範囲
患者の皆様の健康の維持と回復に資するために利用します。
具体的な利用の範囲は次のとおりです。
①診療等患者の皆様への安全な医療サービスを行う場合
②患者の皆様の診療に関し,
外部に医師等の意見,
助言を求める場合
③他の保健・医療・福祉等の関係機関と連携する場合
④③の関係機関から照会(患者さんが同意されている場合)
に対し回答する場合
⑤検体検査等を外部へ委託する場合 ⑥ご家族へ病状説明を行う場合
⑦医療向上のために利用する場合
医師,
看護師,
その他当院従事者,
実習生及び研修生に対する教育や臨床研修のための利用
臨床研究のためのデータ収集
⑧公益目的のために利用する場合
公益性の高い疫学調査等への協力 医療行政等に関わる統計・調査
保健所等の公的機関に対する保健医療及び公衆衛生上の報告
⑨事業者から委託を受けた健康診断等の結果を通知する場合
病院の管理,
運営に資するために利用します。
具体的な利用の範囲は次のとおりです。
①医療保険に関する事務取り扱いをする場合 ②会計等経理の作業をする場合
③入退院等の病棟管理を行う場合 ④医療業務の適正化のための外部監査機関の監査を受ける場合
⑤業務改善等のための基礎資料とする場合
⑥法令に基づく利用の場合
行政機関による医療監視や医療指導監査への対応 裁判所等の命令による情報提供
感染予防法等法令に基づく情報提供
⑦医師賠償責任保険等に係る医療に関する専門団体や保険会社等への相談または届出を行う場合
⑧その他患者の皆様への医療サービスの向上を図る場合
医療法人社団 清和会
笠岡第一病院 年度報 平成23年度
笠岡第一病院 介護老人保健施設
附属診療所 瀬戸いこい苑 タカヤ クリニック
目
次
巻頭言
基本理念・権利章典・個人情報保護
第1章 研究・研修実績
………………………………………………………………… 1
第2章 診療概要・統計
…………………………………………………………………
17
………………………………………………………………………………
19
1 診療部
2 人工透析センター
…………………………………………………………………
38
…………………………………………………………………………
40
………………………………………………………………………
55
………………………………………………………………………………
57
3 医療技術部
4 新規導入機材
5 看護部
6 健康管理センター
7 医事課
…………………………………………………………………
71
………………………………………………………………………………
73
8 法人事務局
…………………………………………………………………………
77
9 附属診療所
…………………………………………………………………………
77
10 タカヤ クリニック …………………………………………………………………
78
11 病児保育∼すこやかキッズルーム∼
……………………………………………
79
………………………………………………………………………
80
12 瀬戸いこい苑
13 在宅療養支援センター
第3章 委員会報告
……………………………………………………………
87
………………………………………………………………………
91
第4章 院内トピックス
資 料
………………………………………………………………… 119
…………………………………………………………………………………… 153
組織図・職員数変遷・施設統計・時事問題の集約・福利厚生・施設基準・施設認定
……………………………………………………………………………………………… 155
編集後記,年度報編集委員会メンバー
表紙について
対岸から当院を望むと稀に,リゾートホテルのようだと称されることがあります。ホテルの目指す
「顧客満足」と病院の目指す「患者の皆様の満足」は共通点も多くあり,お互いサービスの向上が求
められます。当院も皆様の満足,地域の満足を目指し,日々努力いたします。
(写真右側の半球形の建物は笠岡市立カブトガニ博物館です)
第1章 研究・研修実績
第1章 研究・研修実績
業 績 集
⑴ 学術論文
橋詰 博行
画像診断センター連携状況下における画像診断機器ラインナップの考え方
ラインアップの要は地域連携と遠隔診断にあり
新医療
436
廣岡 孝彦,東條 好憲,橋詰 博行,名越 充
関節鏡を用いて手術を施行した上腕骨小結節単独骨折の3例
日本最小侵襲整形外科学会誌
P.32―36
11
平成23年
平成23年
廣岡 孝彦,東條 好憲,橋詰 博行,名越 充
透析シャント側に生じた橈骨遠位端骨折に対する Transulnar percutaneous pinning 法の小経験
日本最小侵襲整形外科学会誌
11
平成23年
佐藤 亮三,橋詰 博行
鏡視下手根管開放術(奥津法)における手技上の問題とその解決法
日本最小侵襲整形外科学会誌
11
平成23年
小瀬 靖郎,廣岡 孝彦,川上 直明,橋詰 博行,名越 充
鏡視下腱板修復術後の術後疼痛に関する因子の検討
肩関節
35⑵
P.497―500
平成23年
名越 充,橋詰 博行,廣岡 孝彦,小瀬 靖郎,石濱 琢央
腱板疎部損傷に対する鏡視下手術
肩関節
35⑵
P.555―558
平成23年
橋詰 博行,兒玉 昌之,後藤 峰範,廣岡 孝彦
透析上肢骨折 ―整形外科的治療の問題点―
関節外科
30⑽
P.54―60
平成23年
原田 和博,宮島 厚介,亀鷹 孝行,内山 温美,松井 宏子,川上 敦司,安原 幹成
糖尿病合併血液透析患者の血糖コントロールおよび治療状況
中国腎不全研究会誌
20
P.83―84
平成23年
兒玉 昌之,寺田 忠司,安井 一貴,花川 志郎
鎖骨骨幹部骨折に対する前下方プレートの治療成績 ―従来法との比較―
肩関節
35⑵
P.401―405
平成23年
高橋真紀子,内藤 知子,溝上 志朗,菅野 誠,鈴村 弘隆,吉川 啓司
緑内障点眼薬使用状況のアンケート調査“第一報”
あたらしい眼科
28⑻
P.1166―1171
平成23年
松下 恭子,内藤 知子,島村 智子,齋藤 美幸,高橋真紀子,大月 洋
円蓋部基底結膜弁線維柱帯切除術後早期の眼圧と中期眼圧コントロール率
あたらしい眼科
28⑾
P.1641―1644
平成23年
齋藤 美幸,内藤 知子,松下 恭子,山本 直子,河田 哲宏,大月 洋,高橋真紀子
Bevacizumab 併用線維柱帯切除術の中期術後成績
あたらしい眼科
28⑽
P.1495―1498
平成23年
3
原田 真由美
インカム(トランシーバー)導入で院内コミュニケーションを図る
医事業務
396
P.14―17
平成23年
(診療情報管理室)
安原 幹成
制限ばかりを押しつけない ∼透析患者の栄養管理∼
Nutrition Care
P.24―29
平成24年
(栄養管理科)
5⑴
⑵ 著書・DVD
整形外科看護 2011年春季増刊
「手根管症候群」
平成23年5月5日
メディカ出版
整形外科看護 Vol.16,no.11
「私のおすすめ本」
平成23年
メディカ出版
P.50―54
橋詰 博行
橋詰 博行
SSK流 岡山支部報 No.28
『早期関節リウマチ診断と手外科・上肢外科』
平成24年2月18日
日本リウマチ友の会岡山支部
【改訂版】治験の臨床検査値における軽微変動が意味するもの/有害事象判定
第4章 有害事象評価の実際⑴ ―因果関係,重篤度,既知・未知判定のポイント―
第5章 有害事象評価の実際⑵ ―知っておくべき臨床検査値解釈のコツ―
平成23年6月28日 サイエンス&テクノロジー
症例で理解するベッドサイドの臨床薬理学
4.薬物有害反応
平成23年7月10日
診断と治療社
P.3―18
橋詰 博行
P.123―134
原田 和博
P.23―31
原田 和博
⑶ 学会発表/座長
第54回日本手外科学会学術集会 平成23年4月15日∼16日
舟状骨骨折整復内固定支援ロボット(本邦における Telemicrosurgery の現状)
橋詰 博行
第54回日本手外科学会学術集会 平成23年4月15日∼16日
Acu-Loc distal radius plate を使用した橈骨遠位端骨折の治療経験
川上 直明,廣岡 孝彦,藤井 淳一,橋詰 博行,名越 充
第54回日本手外科学会学術集会 平成23年4月15日∼16日
橈骨遠位端骨折ロッキングプレート内固定術後の上肢機能改善に影響する因子について
渡邉 益宜,森下 嗣威,門田 康孝,橋詰 博行
第54回日本手外科学会学術集会 平成23年4月15日∼16日
手指基節骨骨折に対する plate 固定で良好な%TAM を獲得するには
廣岡 孝彦,橋詰 博行,名越 充,川上 直明,河合 亮
第84回日本整形外科学会総会 平成23年5月12日∼15日
上肢外科の現状
4
橋詰 博行
第1章 研究・研修実績
第55回日本リウマチ学会総会・学術集会 平成23年7月17日∼20日
座長
橋詰 博行
第38回日本肩関節学会 平成23年10月7日∼8日
投球肩障害における腱板疎部損傷に対する鏡視下手術
名越 充,橋詰 博行,廣岡 孝彦,迫間 巧将,石濵 琢央
第38回日本肩関節学会 平成23年10月7日∼8日
70歳以上の高齢者腱板断裂に対する鏡視下腱板修復術の有効性
廣岡 孝彦,橋詰 博行,名越 充,小瀬 靖郎,川上 直明,真鍋 博規,河合 亮
第38回日本肩関節学会 平成23年10月7日∼8日
拘縮肩に対する鏡視下手術後の持続斜角筋間ブロックの有効性 小瀬 靖郎,廣岡 孝彦,橋詰 博行,名越 充
第24回日本肘関節学会 平成24年2月18日
座長
橋詰 博行
第12回日本褥瘡学会中国四国地方会 平成24年3月4日
血管内治療を併用した踵部褥瘡の治療経験
岡 博昭,阿曽沼裕彦,浦川 茂美
第12回日本褥瘡学会中国四国地方会 平成24年3月4日
座長
岡 博昭
第54回日本形成外科学会総会・学術集会 平成23年4月13日
座長
岡 博昭
第56回日本透析医学会学術集会・総会 平成23年6月17日∼19日
透析患者における HDL コレステロール低値は動脈硬化促進に大きく関与する:ABI,PWV 値での検討
原田 和博,宮島 厚介,亀鷹 孝行,川上 敦司,内山 温美,松井 宏子
第32回日本臨床薬理学会 平成23年12月1日∼3日
座長
原田 和博
第32回日本臨床薬理学会 平成23年12月1日∼3日
臨床医の薬物相互作用および CYP,P 糖蛋白に関する認識について
原田 和博
第39回日本頭痛学会 平成23年11月25∼26日
脳血管障害を併発した片頭痛患者の検討
渡辺 明良
第115回日本眼科学会総会 平成23年5月12∼15日
緑内障点眼薬使用状況のアンケート調査“第3報”
高橋真紀子,内藤 知子,溝上 志朗,菅野 誠,鈴村 弘隆,吉川 啓司
第115回日本眼科学会総会 平成23年5月12∼15日
線維柱帯切除術前後の網膜厚の変化
松下 恭子,内藤 知子,三木 貴子,齋藤 美幸,島村 智子,高橋真紀子,大月 洋
第22回日本緑内障学会 平成23年9月23∼25日
プロスタグランジン製剤併用下でのドルゾラミド塩酸塩・チモロールマレイン酸塩配合点眼液の眼圧下降効果
松下 恭子,内藤 知子,島村 智子,大月 洋,高橋真紀子
第117回中部日本整形外科災害外科学会学術集会 平成23年10月28日∼29日
骨片の肘部管迷入により尺骨神経麻痺を呈した肘頭骨折の1例
兒玉 昌之,寺田 忠司,門田 弘明,林 拓男,壷内 貢,花川 志郎
5
第44回中国・四国整形外科学会 平成23年11月19日∼20日
難治性右母指痛が主訴となったグロムス腫瘍の1症例
後藤 峰範,兒玉 昌之,岡 博昭,橋詰 博行,佐藤 亮三
日本老年歯科医学会 第22回学術大会 平成23年6月15日∼17日
抗血栓療法患者に対する投薬継続下での抜歯
豊田 眞仁,皆木 省吾
日本医療秘書実務学会第2回全国大会 平成23年8月21日
インカム(トランシーバー)を利用した院内コミュニケーションの効率化の実施報告
原田真由美,赤木 明美,橋詰 博行
(診療情報管理室)
第57回日本透析医学会学術集会・総会 平成23年6月17日∼19日
外来通院困難のある認知症患者さんへ学習療法を試みて
内山 温美,松井 宏子,仁科 千鶴,亀鷹 孝行,川上 敦司,原田 和博,宮島 厚介
(人工透析センター)
第58回日本透析医学会学術集会・総会 平成23年6月17日∼19日
ボタンホール(BH)針の使用経験
原田 悠梨,三宅 由起,亀鷹 孝行,仁科 千鶴,内山 温美
松井 宏子,川上 敦司,原田 和博,宮島 厚介 (人工透析センター)
第11回日本抗加齢医学会総会 平成23年5月27∼29日
加齢に伴う検査値の変動(血清アルブミンと血清アルカリフォスファターゼについて)
北川 和成,有田清三郎,妹尾 美沙,橋詰 博行
(臨床検査センター)
第46回日本理学療法学術大会 平成23年5月27∼29日
3種類のギャッジアップ角度における胸腰椎彎曲角度の比較
第46回日本理学療法学術大会 平成23年5月27∼29日
高齢入院患者における嚥下障害のリスクと影響を与える因子
稙田 一輝,鈴木 哲
(リハビリテーションセンター)
永富 友紀,鈴木 哲,高木 由季,渡辺 明良
(リハビリテーションセンター)
第45回日本作業療法学会 平成23年6月17∼19日
膝当て付き前傾座面椅子が VDT 作業時の頚部の筋活動に与える影響
平成23年度岡山県作業療法学会 平成24年3月11日
手根管症候群患者の ADL 能力に影響する因子の検討
第42回日本看護学会学術集会 老年看護領域 平成23年7月26日
高齢者を多く抱える急性期病院における転倒転落の要因
平田 淳也,鈴木 哲,井上 桂子
(リハビリテーションセンター)
平田 淳也,鈴木 哲,井上 桂子
(リハビリテーションセンター)
篝 美晴,土屋早百合,石丸 愛子
(5階病棟)
第13回日本褥瘡学会学術集会 平成23年8月26日
褥瘡多発と褥瘡発生危険因子の関係性
若狭 麗子,岡 博昭,仁科真紀子,中野 僚子,石丸 愛子,妹尾 敏子
的場 悦子,高橋 純子,面地みどり,岡 栄二郎,有田清三郎 (病院外来)
6
第1章 研究・研修実績
第12回日本褥瘡学会中国四国地方会 平成24年3月4日
褥瘡発生時期と入院時疾患の関連について
若狭 麗子,岡 博昭,仁科真紀子,的場 悦子,佐藤 千鶴,山崎 恵
三好 恵子,堀 みどり,中野 僚子,岡 栄二郎,有田清三郎 (病院外来)
第42回日本看護学会学術集会 成人看護Ⅰ・Ⅱ領域 平成23年9月18日
弾撥指の評価スケール作成に必要な要因の探索
道廣 奈々,平川 陽子
(病院外来)
第42回日本看護学会学術集会 成人看護Ⅰ・Ⅱ領域 平成23年9月18日
弾撥指の評価スケール作成に必要な項目の抽出
道廣 奈々,平川 陽子
(病院外来)
平成23年岡山県看護学会Ⅱ 小児看護領域 平成23年10月27日
服薬を嫌がる患児と保護者へのプレパレーション
金田 弥子,松村由美子
(3階病棟)
⑷ 講演会/研究会発表/座長
日常よく遭遇する手外科疾患・外傷の手術適応と治療の変遷
第3回岡山ハンドカンファレンス
平成23年6月1日
橋詰 博行
手根管症候群の診断と治療
練馬区整形外科医会 2011年度第2回教育研修講演
平成23年6月22日
橋詰 博行
座長
第2回早期リウマチ画像診断研究会
平成23年7月15日
橋詰 博行
シンポジウム『「災害対策における対応・対策の検討」―BCP への第一歩―』
(座長)
第7回 SS ユーザー会
平成23年8月20日
橋詰 博行
最近経験した早期関節リウマチの1例
第33回備後リウマチ懇話会
平成23年8月23日
橋詰 博行
座長
第6回笠岡リウマチ懇話会
平成23年8月24日
橋詰 博行
症例提示・座長
第3回備後運動器疼痛疾患研究会
平成23年9月10日
橋詰 博行
早期関節リウマチ診断と手外科・上肢外科
㈳日本リウマチ友の会 岡山支部 医療講演会
平成23年10月29日
橋詰 博行
座長
第8回笠岡リウマチ研究会
平成23年11月16日
橋詰 博行
注射に潜むリスク∼穿刺と神経損傷∼
笠岡第一病院 看護部研修会
平成23年12月3日
橋詰 博行
手のしびれと手根管症候群
吉備医師会学術講演会
平成24年1月12日
橋詰 博行
7
神経障害性疼痛と手術療法
浅口医師会第353回研修会
平成24年1月25日
橋詰 博行
一般病院からみた地域医療・介護・福祉の連携
日本医業経営コンサルタント協会「中国・四国地区研究会」
平成24年1月28日
橋詰 博行
座長
備後ペインアカデミー
平成24年3月10日
橋詰 博行
重症虚血肢の治療における形成外科医との連携の重要性
第64回岡山心血管造影研究会
平成23年7月9日
阿曽沼裕彦
座長
第5回岡山県西部循環器勉強会
平成23年7月14日
阿曽沼裕彦
自殺企図により重度顔面熱傷を生じた症例の治療経過について
第10回備後形成外科医会
平成23年6月22日
岡 博昭
多発褥瘡に対する陰圧閉鎖療法の経験
第145回岡山形成外科医会
平成23年12月13日
岡 博昭,後藤 峰範
VAC®ATS による褥瘡部位の Wound Bed Preparation ∼創閉鎖を目指して∼
第63回日本形成外科学会中国四国支部学術集会 ランチョンセミナ−
平成24年2月12日
岡 博昭
糖尿病診療の実際∼インクレチン関連薬を中心に∼
井笠地区薬剤師会学術講演会
平成23年5月12日
原田 和博
座長
笠岡地区 内科医学術講演会
平成23年6月9日
原田 和博
高尿酸血症治療薬使用の注意点:安全性を中心に
平成23年度第3回玉島医師会学術講演会
平成23年6月28日
原田 和博
慢性腎不全保存期の貧血治療 ―当院の現状とネスプの有用性について―
第4回備後 CKD-MBD 研究会
平成23年8月4日
原田 和博
高齢糖尿病患者への持効型インスリン投与の有用性−症例での検討−
笠岡地区 糖尿病治療勉強会
平成23年8月10日
原田 和博
座長
笠岡地区 糖尿病治療勉強会
平成23年8月10日
原田 和博
血糖降下薬選択の実際 ―安全性,有効性を考慮して―
吉備医師会学術講演会
平成23年8月25日
原田 和博
座長
笠岡地区 糖尿病治療勉強会
平成23年9月30日
原田 和博
糖尿病合併血液透析患者の血糖コントロールおよび治療状況
第20回中国腎不全研究会
平成23年10月23日
原田 和博,宮島 厚介,亀鷹 孝行,内山 温美,松井 宏子,川上 敦司,安原 幹成
8
第1章 研究・研修実績
高尿酸血症治療薬使用上の注意点と新しい治療薬について
第176回岡山市医師会循環器疾患研究会
平成23年11月22日
原田 和博
エポエチンベータペゴルの使用経験 ―有用性と問題点について―
第92回岡山透析懇話会
平成23年12月3日
原田 和博,宮島 厚介,亀鷹 孝行,松井 宏子,内山 温美,川上 敦司,木曽 光則
エポエチンベータペゴル有用性と注意点∼当院での使用経験より∼
第24回備後透析懇話会
平成23年12月18日
原田 和博,宮島 厚介,亀鷹 孝行,松井 宏子,内山 温美,川上 敦司,木曽 光則
腎不全時の高尿酸血症治療の注意点 ―アロプリノールの副作用について―
第19回岡山 PIT 研究会
平成24年1月24日
原田 和博
副作用についての注意点∼糖尿病治療薬を中心に∼
浅口医師会第354回研修会
平成24年2月22日
原田 和博
ミカルディスの長期投与が糖尿病性腎症患者の腎機能に及ぼす効果
ARB Forum in KURASHIKI ∼厳格な降圧の重要性とその治療オプション∼
平成24年2月28日
原田 和博
ARB の有用性と注意点について ―新規 ARB アジルサルタンへの期待―
井笠地区薬剤師会学術講演会
平成24年3月8日
原田 和博
座長
笠岡地区 糖尿病治療勉強会
平成24年3月15日
原田 和博
パーキンソン病をめぐって(座長)
岡山県西部パーキンソン病勉強会
平成23年7月6日
渡辺 明良
一地方病院での啓蒙活動 ―失神発作とめまい―
Brain Attack Expert Seminar ―脳卒中治療の最前線―
平成23年11月27日
渡辺 明良
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版:改訂のポイント(座長)
第13回井笠地区医療連携学術講演会
平成24年2月2日
渡辺 明良
座長
第3回浅口・笠岡 NST 講演会
宮島 宣夫
当科における TUEB(Transurethral Enucleation with Bipolar)の検討
第25回日本泌尿器内視鏡学会総会
先天性下部尿路通過障害の2例
第289回日本泌尿器科学会岡山地方会
平成23年笠岡第一病院泌尿器科臨床統計
第290回日本泌尿器科学会岡山地方会
座長
第6回小児科学研究会
平成23年9月2日
平成23年11月29日∼12月1日
小出 隆生,海部三香子,古川 洋二
平成23年12月10日
海部三香子,小出 隆生,古川 洋二
平成24年2月4日
小出 隆生,古川 洋二,海部三香子
平成24年3月29日
宮島 裕子
9
緑内障点眼薬使用状況のアンケート調査“第2報”
第57回岡山大学眼科学教室学術講演会
平成23年6月5日
高橋真紀子,内藤 知子,大月 洋,溝上 志朗,菅野 誠,鈴村 弘隆,吉川 啓司
緑内障点眼薬使用状況のアンケート調査“第3報”
第83回岡山大学眼科研究会
平成23年7月28日
高橋真紀子,内藤 知子,大月 洋,溝上 志朗,菅野 誠,鈴村 弘隆,吉川 啓司
慢性関節リウマチと抗酸菌感染症の鑑別が問題となった手関節滑膜炎の1例
第58回中国・四国手外科症例検討会
平成23年6月18日
兒玉 昌之,橋詰 博行,後藤 峰範,佐藤 亮三
肘に発生した腫瘍様石灰化症の1例
第59回中国・四国手外科症例検討会
鏡視下手根管開放術後の電気生理学的検討
第3回岡山手外科研究会
関節リウマチとして治療した手関節周囲滑膜炎6例の経験
第43回岡山リウマチ研究会
平成23年11月19日
兒玉 昌之,橋詰 博行,後藤 峰範
平成24年2月4日
兒玉 昌之,橋詰 博行,後藤 峰範,小坂 義樹
平成24年3月24日
後藤 峰範,兒玉 昌之,橋詰 博行,小坂 義樹
病院の相談員とは
平成23年度井笠地域障害者自立支援協議会 第2回相談員研修交流会
平成23年9月28日
無縁化する社会とソーシャルワーク
第45回中国地区医療社会事業大会『無縁化する社会とソーシャルワーク』
平成23年11月19日
永見 芳子
(地域医療連携室)
永見 芳子
(地域医療連携室)
災害時における透析中の離脱方法を検討して
第92回岡山透析懇話会
平成23年12月3日
俵 千紘
(人工透析センター)
座長
第52回岡山腎不全食研究会および総会
平成23年7月25日
安原 幹成
(栄養管理科)
糖尿病性腎症における栄養管理
第52回岡山腎不全食研究会および総会
平成23年10月3日
安原 幹成
(栄養管理科)
生物化学分析の今 ∼TBA C16000を例に∼
平成23年度中国地区化学分析部門研修会
平成23年9月4日
北川 和成
(臨床検査センター)
当院における下肢血管検査について 超音波
第38回岡山県西部医用画像研究会
平成24年3月14日
関藤 恭弘
(臨床検査センター)
10
第1章 研究・研修実績
新人のメールマナー
岡山県放射線技師会 コメディカルセミナー
平成23年7月17日
小橋 高郎
(画像診断センター)
当院における透析シャント CT A
第36回岡山県西部医用画像研究会
平成23年9月13日
安村 直樹
(画像診断センター)
急性陰嚢症の MRI
第36回岡山県西部医用画像研究会
平成23年9月13日
小橋 高郎
(画像診断センター)
当院における下肢血管検査について CT A
第38回岡山県西部医用画像研究会
平成24年3月14日
安村 直樹
(画像診断センター)
当院における下肢血管検査について MRA
第38回岡山県西部医用画像研究会
平成24年3月14日
小橋 高郎
(画像診断センター)
脳の老化を予防しよう『今日から出来る脳のトレーニング!』
健康教室(里庄町ボランティアつばき会・すみれの会)
“子育ち”“親育ち”を支える社会を考える
小児救急医療に関するシンポジウム
平成23年11月28日
高橋 正弘
(リハビリテーションセンター)
平成24年1月29日
ALS の診断を受け,人工呼吸器を装着しないと決断した利用者の看取りに関わって
在宅難病患者支援研修会
平成24年2月28日
柏原 寛子
(小児外来)
大平 晶子
(訪問看護ステーション)
⑸ 大学講義
臨床バイオメカニクス
①病院経営と整形外科2-1
②整形外科2-2
東京大学大学院
平成23年8月7日
橋詰 博行
末梢神経障害
岡山大学
平成23年10月24日
橋詰 博行
在宅における創傷治療とケア
山陽学園大学
平成23年10月14日
岡 博昭
臨床薬理学
自治医科大学
平成23年4月10日
原田 和博
平成23年4月22日
橋詰 博行
⑹ 主催研究会
褥瘡予防講演会
笠岡第一病院
11
第7回笠岡地区リウマチ研究会
笠岡第一病院
平成23年5月25日
橋詰 博行
第5回井笠地区画像診断勉強会
笠岡第一病院
平成23年7月7日
橋詰 博行
『第88回人工関節の機能高度化研究会』
『第88回知能化医療システム研究会』
『第1回生体システム研究会』
笠岡第一病院
平成23年7月23日
橋詰 博行
第7回上肢外科サマーセミナー in Kasaoka
笠岡第一病院
平成23年8月6日
橋詰 博行
第6回笠岡リウマチ懇話会
笠岡第一病院
平成23年8月24日
橋詰 博行
笠岡地区糖尿病治療勉強会
笠岡第一病院
平成23年8月10日
橋詰 博行
井笠地区糖尿病勉強会
笠岡第一病院
平成23年9月30日
橋詰 博行
術後血栓予防講演会
笠岡第一病院
平成23年10月21日
橋詰 博行
第8回笠岡地区リウマチ研究会
笠岡第一病院
平成23年11月16日
橋詰 博行
第6回井笠地区画像診断・治療勉強会
笠岡第一病院
平成23年12月15日
橋詰 博行
第13回井笠地区医療連携学術講演会
笠岡第一病院
平成24年2月2日
橋詰 博行
⑺ 資格取得
日本形成外科学会皮膚腫瘍外科指導専門医
岡 博昭
平成23年4月1日
日本創傷外科学会専門医
岡 博昭
平成23年8月1日
X線 CT 認定技師
安村 直樹(画像診断センター)平成24年3月1日
糖尿病看護認定看護師教育課程修了
水ノ上かおり(病院外来)
平成24年3月16日
岡山県看護協会認定看護管理者制度ファーストレベル研修修了
稲村 美穂(4階病棟)
平成24年2月24日
介護福祉士
山本さとみ(入所介護科)
平成24年3月28日
介護福祉士
河田 智美(入所介護科)
平成24年3月28日
介護福祉士
小見山京子(通所リハビリテーション) 平成24年3月28日
12
第1章 研究・研修実績
⑻ 学外実習受入
岡山大学 研修医
平成23年4月16日∼5月15日
1名
倉敷中央病院 研修医
平成23年6月
1名
川崎医科大学 研修医
平成23年7月
1名
倉敷中央病院 研修医
平成23年11月
1名
倉敷中央病院 研修医
平成24年2月
1名
倉敷中央病院 研修医
平成24年3月
1名
川崎医科大学 研修医
平成24年3月
1名
川崎医療福祉大学(医療技術学部感覚矯正学科)
平成23年8月22日∼27日,9月8日∼9月14日
2名
(眼科)
就実大学(薬学部薬学科)
平成23年5月16日∼7月29日
1名
(薬剤管理科)
くらしき作陽大学(食文化学部栄養学科)
平成23年11月7日∼18日
3名
(栄養管理科)
川崎医療福祉大学(医療技術学部臨床栄養学科)
平成23年8月22日∼26日
1名
(栄養管理科)
川崎医療福祉大学(医療技術学部リハビリテーション学科)
平成23年6月6日∼7月30日
1名
(リハビリテーションセンター)
玉野総合医療専門学校(理学療法学科)
平成23年6月27日∼9月3日
1名
(リハビリテーションセンター)
川崎医療福祉大学(医療技術学部リハビリテーション学科)
平成23年8月8日∼10月1日
1名
(リハビリテーションセンター)
福嶋リハビリテーション学院(理学療法学科)
平成24年1月23日∼2月18日
1名
(リハビリテーションセンター)
川崎医療短期大学(医療保育科)
平成23年10月19日・20日
1名
(病児保育)
川崎医療短期大学(医療保育科)
平成23年10月26日・27日
1名
(病児保育)
川崎医療短期大学(医療保育科)
平成23年11月9日・10日
1名
(病児保育)
川崎医療短期大学(医療保育科)
平成23年11月16日・17日
1名
(病児保育)
13
川崎医療短期大学(介護福祉科)
平成23年10月3日∼11月4日
3名
(入所介護科・通所リハビリテーション)
川崎医療短期大学(介護福祉科)
平成23年11月14日∼12月2日
ニチイ学館ヘルパー2級養成講座
平成24年1月10日∼平成24年3月
7名
(入所介護科)
川崎医療短期大学(看護科)
平成23年4月25日∼6月10日,9月12日∼27日
8名
(訪問看護ステーション)
2名
(入所介護科)
⑼ 掲載(新聞など)
おかやま朝まるステーション1494 健康教室「脳の老化を防ごう」
RSK ラジオ
平成23年4月23日
病院の日・看護の日「ふれあい体験」
山陽新聞
平成23年5月15日
被災地の大船渡で医療支援
ビジネス情報
平成23年5月20日
古川 洋二
おかやま朝まるステーション1494 健康教室「気になる眼の病気」
RSK ラジオ
平成23年5月30日
高橋真紀子
岡山ニュース シリーズ「岡山の防災力」
NHK 岡山放送局
平成23年6月9日
女性医師コーナー EnJoi 通信「ともに育つ願をこめて」
岡山県医師会報
平成23年6月10日
地域医療人材育成講座
OHK スーパーニュース
平成23年6月18日
おかやま朝まるステーション1494 健康教室「高齢華への道」
RSK ラジオ
平成23年7月14日
鍋谷 一樹
医療機関における育つ視点からの子育て支援
かさおか山陽
平成23年7月20日
宮島 裕子
おかやま朝まるステーション1494 「こども肥満」
RSK ラジオ
平成23年7月29日
宮島 裕子
職場体験 わくわく・Work・笠岡第一病院探検隊ア
ビジネス情報
平成23年8月10日
おかやま朝まるステーション1494 「意外に多い子どもの貧血」
RSK ラジオ
平成23年9月30日
宮島 裕子
おかやま朝まるステーション1494 健康教室「めまい∼あなたは何科に行きますか?∼」
RSK ラジオ
平成23年11月5日
渡辺 明良
14
高橋 正弘
宮島 裕子
第1章 研究・研修実績
おかやま朝まるステーション1494 情報 Cafe ミルフィーユ こんにちは赤ちゃん 「小児の救急;#8000の活用も」
RSK ラジオ
平成23年11月18日
宮島 裕子
備後・地域医療は今
ビジネス情報
平成23年11月20日
タカヤ クリニック
岡山医療健康ガイド メディカ 医のちから31「片頭痛」
山陽新聞
平成23年12月19日
渡辺 明良
おかやま朝まるステーション1494 「生活リズム“眠る”ことの意味と重要性」
RSK ラジオ
平成23年12月30日
宮島 裕子
岡山医療健康ガイド メディカ「風邪に負けない 下」
山陽新聞
米山 浩英
平成24年1月16日
シリーズ 女性医師支援 病院での取り組み 第7回 「女性医師支援 子育て支援を通じた笠岡第一病院での取り組み」
岡山県医師会女医部会報 第13号
平成24年2月10日
宮島 裕子
」
おかやま朝まるステーション1494 「新学年にむけて“早寝早起き朝ごはん”
RSK ラジオ
平成24年3月30日
宮島 裕子
⑽ 学 校 医
笠岡市立笠岡東中学校
宮島 厚介
和光保育園
宮島 裕子
笠岡市立神内小学校
宮島 裕子
笠岡市立神内保育所
宮島 裕子
笠岡市立横江幼稚園
宮島 裕子
岡山県立笠岡工業高等学校
阿曽沼裕彦
笠岡市立新山保育所
高橋真紀子
笠岡市立吉田保育所
高橋真紀子
笠岡市立富岡幼稚園
高橋真紀子
笠岡市立大井幼稚園
高橋真紀子
笠岡市立尾坂幼稚園
高橋真紀子
笠岡市立横江幼稚園
高橋真紀子
笠岡市立大井小学校
高橋真紀子
笠岡市立吉田小学校
高橋真紀子
笠岡市立新山小学校
高橋真紀子
笠岡市立笠岡東中学校
高橋真紀子
笠岡市立新吉中学校
高橋真紀子
岡山県立西備養護学校
高橋真紀子
⑾ 産 業 医
井原精機 笠岡工場
橋詰 博行
日本ケイテム 笠岡製作所
原田 和博
15
⑿ 院外活動
夏の病気と足腰をきたえる運動法
入江老人クラブ
「中学高校生時代の人間形成」
―反抗期を楽しみながら共に育ち合う親と子をめざして―
金光学園 やつなみ保護者会総会
元気に育つ体と心
笠岡市立神内小学校
平成23年7月13日
宮島 厚介・石部 豪
平成23年4月30日
宮島 裕子
平成23年7月7日
宮島 裕子
幼児期からの『生きる力』の土台作り ∼小児科診療現場から見た子ども達の育つ環境整備の重要性∼
平成23年度第1回笠岡市人権保育研修講座
平成23年7月20日
宮島 裕子
生活リズム「食べる・眠る・遊ぶ」は人間形成の土台作り ∼はやね 早起き 朝ごはん∼
笠岡市立白石小学校
平成23年11月2日
宮島 裕子
アレルギーへの緊急時の対応 アレルギー発作時のエピペン使用法
岡山市立東疇小学校
平成23年10月5日
林 知子
(運動)∼
すこやかな心と体の成長を願って ∼生活リズム:食べる・眠る・遊ぶ
和光保育園
平成24年2月23日
食育プロジェクト
健やかな心と体の成長を願って ∼生活リズム:食べる・眠る・遊ぶ
(運動)∼
笠岡市立横江幼稚園
平成24年3月7日
食育プロジェクト
⒀ 表
彰
2011年度(第22回)「臨床薬理研究振興財団賞」
2011年度 学術論文賞
Effect of Renal Impairment on the Pharmacokinetics of Disopyramide and Its Metabolite and Serum Insulin Level:A
Single Dose Study. 臨床薬理.2010;41(1):35-42.
原田 和博
全国市町村教育委員会連合会表彰
BMFSA 特別功労賞
16
宮島 裕子
有田清三郎
(メディカル・ファジーリサーチセンター)
第2章 診療概要・統計
第2章 診療概要・統計
1 診 療 部
内科総合外来
宮島 厚介
一般内科でも少子高齢化の中で,高齢者の急性期疾
患が増加しています。しかも救急搬送でなく家族に付
き添われて来院され,受診時初めて重症とわかる症例
も多く,看護問診でトリアージし,早急な対応で救命
し得る重症患者もかなりの頻度です。急性期一般病院
の外来機能として,迅速な診断は欠かせません。コメ
ディカルの臨機応変な対応が大変重要になっていま
す。当院では外来に導入したインカムにより救急処置
室に搬送されない急性期患者への対応がスタッフの連
絡・連携により大変スムースに行われていると自負し
ています。
循環器内科
部長 阿曽沼 裕彦
平成22年末から下肢の潰瘍や痛み,間欠性跛行(歩
行による下肢の痛み)の原因としての下肢の動脈病変
(狭窄や閉塞)に対する血管内治療を始め,平成23年
度には31例施行しました。透析シャント血管に対する
血管内治療は25例を数えました。
症例は増加傾向です。
下肢の潰瘍等を持つ重症虚血肢に関しては,形成外科
の岡医師と協力して治療にあたっています。平成24年
度からは,糖尿病療養指導士の水ノ上看護師に加わっ
ていただき,フットケア外来を新設いたします。ただ
下肢の症状があるといっても,決して血管障害だけで
なく,整形外科疾患(脊柱管狭窄症等)
,脳神経系異
常,皮膚科疾患のことがあります。患者さん自身が何
科を受診したらよいのか迷われることが多いと思われ
ます。フットケア外来では,患者さんにご気軽に受診
していただき,適切な科による治療を指導していきま
す。また糖尿病を中心とした,下肢のケアも同時に行っ
ていきます。また下肢の動脈病変を有する患者さんの
60%には,心臓の冠動脈病変や脳血管病変を有すると
報告されています。下肢の動脈病変を有する患者さん
に関しては,全身の血管の状態も検査し,より多くの
患者さんの血管病変を早期発見早期治療を行って行き
たいと思います。
呼吸器内科
部長 米山 浩英
米山,中村の2人体制になり,8年になります。診
療内容は感染症,慢性閉塞性肺疾患,アレルギー疾
患,間質性肺炎,肺癌など呼吸器疾患全般を診ていま
すが,当地域は高齢者の増加や周辺に老人施設が多い
ことから,誤嚥性肺炎や医療 ・ 介護関連肺炎の患者の
入院が多い傾向にあります。肺炎に対する抗菌薬治療
と共に,NST や歯科との連携による栄養管理や口腔
ケアを行っています。
専門外来として昨年度同様,禁煙外来・睡眠時無呼
吸外来は,原則として毎週木曜日の午前中に予約で診
察を行っています。禁煙外来は,禁煙専門医1名,専
門看護師1名,認定看護師1名が専門で行い,平成23
年度は36名の外来受診がありました。また睡眠時無呼
吸症候群診断のための PSG 検査は今年度は32名と例
年同様行っています。
今後も地域のニーズに合わせて診療を行っていきた
いと考えています。
禁煙外来
36名
睡眠時無呼吸症候群(PSG 検査)
32件
睡眠時無呼吸症候群(CPAP 施行)
77名
HOT 施行
19名
19
消化器内科
部長 宮島 宣夫
消化器内科は,宮島宣夫が病院及び附属診療所で外
来勤務と入院を担当しています。診療内容は,頻度の
多い胃・十二指腸潰瘍,機能性胃腸症,逆流性食道炎,
感染性胃腸炎,消化器癌や稀な疾患ですが潰瘍性大腸
炎などの炎症性腸疾患を診療しています。主な関連病
院は,川崎医科大学附属病院,倉敷中央病院,福山市
民病院などです。専門は食道胃腸科疾患ですが,岡山
大学からの非常勤医師と連携をとり肝胆膵疾患の診療
も行っています。
消化器科が行う検査で最も得意とする検査が内視鏡
検査です。常勤医師の宮島宣夫,本多俊裕医師ととも
に,非常勤医師に川崎医科大学附属病院食道・胃腸内
科より3名の内視鏡医が派遣され,病院にて週3回,
附属診療所にて週1回の定期検査と緊急検査に対応し
ています。内視鏡検査件数の年度別推移は,別項(内
視鏡センター)に示すように,検査件数は年々増加し,
平成23年度は1,300件 / 年を超えています。
また,当科では,附属診療所健康管理センターでの
健診業務にも力を注いでいます。
平成17年度より認定された協会けんぽ生活習慣病予
防健診(旧政府管掌生活習慣病予防健診)は,今年
度,ドック173名,その他健診1,794名に達し,そのう
ち682名の上部消化管造影検査の撮影とダブルチェッ
クの読影を,デジタル化した造影装置を使用して行っ
ています。表に示すように昨年度と比較し検査件数は
増加しています。また,内視鏡検査希望の受診者も増
加しています。
今後も,健診受診者は増加すると予測され,患者の
皆様のニーズに対処できるよう疾患の早期発見,早期
治療に努めて参ります。
表 健診における上部消化管造影検査件数推移
上部消化管造影検査
平成19年度
356
平成20年度
457
平成21年度
525
平成22年度
592
平成23年度
682
外 科
堤 宏介
前任の木曽医師のあとを受け継いで,平成23年9月
より木曜日午前の診察を担当させて頂いております。
第4金曜日午前は引き続き久保医師に診察をしていた
だき,2名体制で診察を行っております。私の専門は
一般外科と胆膵内視鏡ですが,他診療科と連携を取り
ながら幅広い疾患に対応し,少しでも地域の方々のお
役に立てるよう努める所存であります。何卒よろしく
お願いいたします。
整形外科
医長 兒玉 昌之
平成23年3月末で佐藤医師が転勤となり,兒玉と後
藤が平成23年4月から当院に着任し,橋詰院長を中心
に常勤医師3人体制で外来・入院・手術を担当いたし
ました。非常勤医師としては,肩関節:名越充医師,
リウマチ:西田圭一郎医師,骨粗鬆症:田中日出樹医
師が専門外来に携わっていただいており,さらに岡山
大学病院総合リハビリテーション部 千田益生教授に
は筋電図検査の施行・指導をいただいております。加
えて,関節外科:難波良文医師・黒田崇之医師が川崎
医科大学附属病院から専門外来部門を担当して頂いて
おります。
20
平成23年度の総手術数は1,409件であり,最近の数
年間で倍増しております。特に弾発指の手術件数は
574件と昨年の約1.3倍増となっております。上肢疾患
は昨年同様に井笠・備後地区に限らず岡山・倉敷地区
を中心とした県内から多く紹介をいただき,さらには
県外から受診される方も多くいます。
手術数の増加だけでなく外来患者数も増加傾向にあ
り,常勤医師3名では充分に対応することが困難と
なってきております。地方の一病院として外傷あるい
は一般整形疾患に関しての対応も必要であり,手外
科・上肢外科センターとしての役割は継続しつつ,可
第2章 診療概要・統計
能な範囲でその役割も果たしていく所存です。
1)上肢手術
病 名
弾発指
平成17年度
平成18年度
平成19年度
平成20年度
平成21年度
平成22年度
平成23年度
116
243
232
283
308
430
574
72
113
126
142
369
341
326
8
30
27
34
26
35
43
17
21
30
11
35
38
33
ケルバン腱鞘炎
9
14
22
23
33
27
33
抜釘
7
13
23
32
16
34
30
14
9
11
17
29
18
26
2
5
11
13
5
32
25
16
18
22
36
21
21
20
神経損傷・麻痺
8
8
16
20
27
26
19
デュプイトラン拘縮
3
10
10
11
12
20
18
肩腱板損傷
3
10
14
7
9
6
18
舟状骨骨折・偽関節・壊死
5
4
4
4
7
6
15
母指 CM 関節症
0
5
4
7
6
7
14
上腕骨遠位端骨折・肘脱臼骨折
5
3
3
6
4
2
13
TFCC 損傷・DRUJ 障害
6
7
10
7
6
9
11
伸筋腱損傷
2
4
14
5
10
5
11
屈筋腱損傷
6
5
5
3
1
7
10
15
32
10
12
7
17
8
OA(指・手・肘)
0
4
13
4
3
17
8
上肢絞扼性神経障害(手根管・肘部管を除く)
2
4
6
3
6
4
7
異物,創処置,熱傷
1
2
6
3
3
7
6
強剛母指
1
5
5
6
7
5
6
RA 手・肘・肩関節
2
6
6
9
8
24
5
鎖骨骨折(遠位端骨折を含む)
1
4
5
4
7
7
5
橈尺骨骨幹部骨折
3
2
4
2
4
0
5
指靱帯・掌側板損傷・脱臼
6
3
15
9
9
11
4
上腕骨近位端骨折・肩脱臼・肩脱臼骨折
2
3
2
5
8
3
4
化膿性腱鞘炎・腱滑膜炎・骨髄炎・腱板炎,蜂
窩織炎
0
2
2
2
1
2
3
肩鎖関節脱臼・肩鎖関節骨折・肩甲骨烏口突起
骨折
0
3
2
1
1
0
3
キーンベック病
2
2
3
1
0
0
3
橈尺骨近位端骨折
1
5
9
4
4
1
1
反復性肩関節脱臼・不安定肩
1
3
3
2
4
1
1
その他
5
12
19
8
6
7
8
手術件数総計
341
614
694
736
1,002
1,170
1,316
症例数
290
518
621
663
824
923
1,029
手根管症候群
骨軟部腫瘍・腫瘤
肘部管症候群
橈尺骨遠位端骨折
関節拘縮
中手・指節骨骨折
肩インピンジメント症候群
21
2)下肢手術
平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度
大腿骨転子部骨折
(転子下骨折を除く)
16
19
25
51
32
25
18
抜釘
25
7
5
9
7
8
12
0
3
1
7
14
3
10
12
15
19
21
18
14
8
骨・軟部腫瘍,感染,創傷
4
9
13
7
3
8
7
大腿骨頸部骨折(骨接合術)
3
8
6
5
13
13
6
足部骨折
7
7
8
9
4
5
3
踵骨骨折
2
4
6
5
3
1
3
膝半月損傷,膝内障,膝 OA
0
0
0
3
1
1
3
切断
1
1
2
0
3
2
2
脛骨プラトー骨折
0
0
0
0
0
2
2
大腿骨遠位部骨折
0
0
1
5
0
1
2
脛骨骨幹部骨折
2
2
1
1
1
0
2
大腿骨骨幹部骨折
3
1
3
1
1
1
1
その他
14
10
15
17
13
9
14
手術件数総計
89
86
105
141
113
93
93
足関節果部骨折
大腿骨頸部骨折(人工骨頭)
3)手術件数総数
平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度
上肢
341
614
694
736
1,002
1,170
1,316
下肢
89
86
105
141
113
93
93
総数
430
700
799
877
1,115
1,263
1,409
形成外科・創傷治療センタ−
部長・センター長 岡 博昭
笠岡第一病院形成外科は,平成22年度より日本形成
外科学会の教育関連施設として登録されました。登録
後2年目の平成23年は,年間新患数614名,入院手術
件数は128件,外来手術件数は187件で合計315件の手
術を行いました(表1)。上位疾患は1) 腫瘍,2) 難
治性潰瘍,3) 炎症・変性疾患(眼瞼下垂)でした。
腫瘍は,良性皮膚腫瘍の摘出が大半で,患者さんには
もっとも受診しやすい疾患かと思われます。第2番目
の難治性潰瘍ですが,最近は褥瘡の手術目的で近隣施
設から紹介していただくことが増えてまいりました。
しかし在宅で発生している褥瘡の重症度が高いのが残
念です。地域への啓蒙の重要性を感じ褥瘡エクスター
ンシップを院内で開催しておりますが,まだまだ地域
の方々へ予防の重要性が浸透していないものと思わ
れます。治療面では平成22年度からは陰圧閉鎖療法
22
(V.A.C. システム)が保険適応となり,当院でも重
症の褥瘡の殆どに V.A.C. システムが用いられるよ
うになりました。第63回日本形成外科学会中国・四国
支部学術集会(平成24年2月12日)ではランチョンセ
ミナーで当院での褥瘡21症例の治療成績(VAC シス
テムによる褥瘡治癒率 72%)を報告いたしました。
また難治性潰瘍として足病変が最近は注目されてお
り,当院でも平成23年度より循環器内科とともに院内
フットケア・カンファレンスを開催しております。平
成23年度は足に関する手術を31件行っており,褥瘡と
ほぼ同数の手術件数になりつつあります。第3番目と
して変性疾患の一つとして眼瞼下垂手術が増えつつあ
ります。加齢による腱膜性眼瞼下垂が多い状況です。
来年度からは手術だけではなく足病変や褥瘡などの
予防活動もできるようになれればと思っております。
第2章 診療概要・統計
表1
手術件数
入院 全身麻酔 53件
腰麻・伝麻 1件
局所麻酔・その他 74件(合計128件)
外来 全身麻酔 0件
腰麻・伝麻 5件
局所麻酔・その他 182件(合計187件)
平成23年1月1日∼12月31日
形成外科 新患者数 614名
入院患者数 106名
区分
入院
全身麻酔
腰麻・伝麻
外来
局麻・その他
全身麻酔
腰麻・伝麻
局麻・その他
合計
1
外傷
6
1
6
0
0
3
16
2
先天異常
4
0
0
0
0
1
5
3
腫瘍
7
0
11
0
0
132
150
4
瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド
1
0
3
0
1
5
10
5
難治性潰瘍
32
0
36
0
0
2
70
6
炎症・変性疾患
2
0
17
0
4
20
43
7
美容
1
0
0
0
0
2
3
8
その他
0
0
0
0
0
2
2
9
レ−ザ−
0
0
1
0
0
15
16
53
1
74
0
5
182
315
合計
脳神経外科
部長 渡辺 明良
私がこの笠岡第一病院に赴任して10年が過ぎまし
た。外来は予約制をとっていますが,当日受診や急患
も一人で診ているために,一時外来をストップするこ
とがあり,外来患者さんにはご迷惑をおかけすること
もあります。来年度からは,毎週火曜日の午前中に,
川崎医科大学から准教授が来られるため,診療に多少
の余裕が出来るのではないかと期待しています。入院
に関しては,保存的治療を主体として,手術適応のあ
る症例は,川崎医科大学や近隣の脳神経外科病院に依
頼しています。また,山陽新聞の記事などで,頭痛診
療を行っていることが比較的広く知られるようになっ
たためか,県北の方からも難治性の慢性頭痛で受診さ
れる方もおられます。
院外向けの活動として,本年度は笠岡第一病院の健
康教室で,
「めまい ― あなたは何科に行きますか?」
というテーマで講演をさせていただきました。後日,
講演内容をまとめた資料が欲しいという声があり,外
来看護師らと共に準備させていただきました。
脳ドックは,40名の方が受けられました。この3年
間の受診数を「表」に示します。
脳ドック(健診)での MRI 検査結果(各年1月―12月)
受診者数
所見数
平成21年
平成22年
平成23年
29
47
40
[36]
[54]
[41]
異常なし
23
30
27
白質病変
1
2
6
副鼻腔炎・中耳炎
1
4
0
微小出血
1
5
1
動脈硬化性変化
0
2
3
脳動脈瘤(疑いを含む)
0
1
1
脳萎縮
1
0
0
陳旧性脳梗塞(ラクナ梗塞)
1
4
1
くも膜のう胞
1
0
0
下垂体腺腫
0
2
0
嚢胞性病変
0
1
0
胎生期遺残腔
4
0
0
ラトケのう胞
1
1
0
髄膜腫の疑い
2
0
0
腫瘍性病変
0
1
0
頭蓋外病変
0
1
1
脳底動脈窓形成
0
0
1
23
泌尿器科
部長 古川 洋二
平成23年1月から12月まで川崎医科大学泌尿器科教
室より海部三香子医師が,平成24年3月から大畑絢医
師が加わり常勤医3人体制となりました。
本年度の外来患者数は延べ7,083人で昨年の6,358人
から大幅に増加しました。
初診患者数は907人から1,033人と昨年と比し126人
増加,紹介率は7.1%と例年通りでした。入院延べ患
者数は297人とこれもやや増加していますが,平均在
院日数は9.1日と横ばいでした。
平成23年の手術件数は201例で31例減少しています。
その内訳は尿路結石手術51件,悪性腫瘍手術50件,良
性疾患100件です(表1)
。尿路結石手術では経尿道的
尿管砕石術(TUL)を34件施行しましたが,過去3
年間の推移で視ると右肩上がりの増加となりました。
腹腔鏡手術は昨年同様3例で腎細胞癌に対する根治的
腎摘除術を2例,腎盂癌に対する腎尿管全摘除術を1
例施行しました。膀胱癌に対する経尿道的膀胱腫瘍一
塊切除(TURBO)は10例施行しており,臨床検討を
平成24年4月に海部医師が日本泌尿器科学会総会で報
告予定です。良性疾患では前立腺肥大症に対する経尿
道的前立腺核出術(TUEB)を14例に施行し,平成23
年11月の日本内視鏡学会で臨床検討を小出医師が報告
しました。
平成23年度の入院疾患の内訳は前立腺癌,膀胱癌の
手術目的,ターミナルケアが中心でしたが良性疾患は
急性腎盂腎炎が32例と多く,うち24例に尿管ステント
留置による緊急ドレナージを要しました。海部医師が
日本泌尿器科学会岡山地方会で当科における結石性腎
盂腎炎の臨床検討を報告しました。
例年通り,日本泌尿器科学会学会総会,日本泌尿器
科学会西日本総会,日本排尿機能学会,日本内視鏡学
会,尿路悪性腫瘍学会などに積極的に参加し最新の知
識を得るように努めています。
表1 泌尿器科手術件数
平成21年
平成22年
平成23年
尿路結石の手術
平成22年
平成23年
良性疾患手術
ESWL
31
29
12
腎摘除術
0
2
0
TUL
11
27
34
腎部分切除術
0
0
0
PNL
0
0
1
尿管再建術
0
1
0
尿管切石術
0
1
0
経尿道的尿管拡張術
0
2
4
膀胱結石砕石術
4
5
4
尿管ステント留置
6
7
24
尿道結石砕石術
1
0
0
前立腺生検
34
49
34
47
62
51
TURP
5
10
5
TUEB
12
13
14
小計
悪性腫瘍手術 *2例鏡視下手術 **1例鏡視下手術
根治的腎摘除術
1
2
3* 膀胱水圧拡張術
0
3
0
腎部分切除術
1
0
0
TVT
2
0
0
腎尿管全摘除術
4
4
3**
精巣固定術
3
1
1
尿管部分切除術
0
1
0
除睾術
0
0
2
後腹膜腫瘍摘除術
0
0
0
陰嚢水腫手術
1
2
2
膀胱全摘除術
3
1
3
包茎手術
1
5
1
膀胱部分切除術
0
0
0
尿道小阜切除術
1
0
1
TUR-BT
40
24
21
TAE
3
1
0
TURBO
0
17
10
尿道異物除去(メモサーム)
0
2
0
RRP
2
6
9
尿道ステント留置(メモカス)
0
3
0
高位精巣摘除術
2
0
1
経尿道的尿道拡張術
1
4
2
陰茎部分切除
0
0
0
その他
27
10
10
53
55
50
小計
96
115
100
手術件数総数
196
232
201
小計
24
平成21年
第2章 診療概要・統計
小 児 科
宮島 裕子・西岡 奈穂
常勤医師の西岡,宮島と,非常勤医師:小児神経の
水田俊医師,小児一般の池田恵津子医師(平成23年10
月より林知子医師に交代)および岡山大学小児科学教
室,川崎医科大学小児科学教室のご協力により小児科
外来診察を2∼3診で診療しています。平成23年度の
外来患者数は23,846人(うち予防接種:3,690人 乳
児健診:178人)でした。
また,平成23年度入院患者数は411人で,常勤医2
人で対応しました。
外来診療においては,煩雑になった予防接種の予
約・実施の事故防止の見直しをしました。現在は待ち
時間の短縮,問診を含めたトリアージ改善などを検討
中です。
特記すべき動きとして,木曜日午後に行っている予
約制の子ども発達相談(西岡)が4年目を迎えました。
専門外来ではありませんが,微力ながら地域での相談
のお役にたてればと奮闘しております。経過により要
する際は,地域の児童精神科,小児神経科による専門
外来に相談や紹介を行っております。運動発達遅滞,
精神発達遅滞の児のみならず,自閉症スペクトラム,
注意欠陥多動性障害による生活の困り感に関してデイ
サービスや投薬を開始された児についても随時,フォ
ローや相談を受け,院内でも個別リハビリによる認知
能力の獲得支援を行っております。
平成24年4月より木曜日午前中にアレルギー外来
(林)も開始予定です。又,小児肥満(宮島)も予約
診療としました。食育プロジェクトのメンバーで“小
児肥満の外来治療パス”を作成し,治療当初から保護
者に6ヵ月後,1年後まで目標と見通しを提示し,栄
養指導,運動療法,生活指導を含めた継続的な外来治
療を進めています。同様に“小児の貧血外来治療パス”
も施行しています。これらの包括的診療は小児科看護
師の積極的な診療参加の姿勢とリハビリスタッフ,管
理栄養士,健康運動指導士の方々の前向きな協力のも
とに実現可能となっており深く感謝したします。
病診連携に関しては,平成23年度も近隣の医療機関
の先生方より多くのご紹介(年間147人)を頂きました。
紹介患者や初診の子ども達の中にも,すでに重症化し
ており諸検査や入院の必要な症例も多く,緊張感の強
い外来診療の毎日を送っています。
以前より問題となっている小児救急体制(特に夜
間,休日)の問題は,当院においては当直医,看護師
の協力のもと地域のニーズに相当数対応できていると
考えます。井笠地域より福山市の夜間小児診療所を受
診する患児が年間430人程度あり,その中で入院必要
例を平成23年11月より月に2日対応することとなりま
小児受診患者数
外来
小児科
受診患者数
(再掲)
乳児健診
入院
(再掲)
予防接種
入院数
平成23年4月
1,891
17
209
46
5月
1,669
19
162
24
6月
1,986
12
220
27
7月
1,798
11
241
19
8月
1,854
19
328
24
9月
1,807
17
245
20
10月
2,087
16
321
37
11月
2,211
14
692
35
12月
2,374
20
522
44
平成24年1月
2,146
12
262
37
2月
1,973
13
194
41
3月
2,050
8
294
57
合 計
23,846
178
3,690
411
月平均
1,987
15
308
34
小児科入院患者(地域別)
福山市
県内
0.4%
(その他)
0.4%
県外
(福山市以外)
1.2%
矢掛町
4%
里庄町
14%
笠岡市
41%
浅口市
16%
井原市
23%
25
した。今後も県の検討部会を中心に医療機関が協力し
て実情に即した体制作りが望まれます。
小児科医の根本の目標である子ども達の心身ともに
健やかな成長をめざした活動として,絵本プロジェク
ト,食育プロジェクトの活動や病児保育(年間505人)
の充実にも力を注ぎながら,バランスよく診療を展開
して行きたいと考えています。平成23年度は9月10日
紹介いただいた患者数
紹介患者数
平成23年4月
12
5月
10
6月
11
7月
11
8月
7
9月
11
10月
9
11月
10
12月
18
平成24年1月
6
2月
16
3月
26
合 計
147
月平均
12
岡山市
6%
に第3回子ども健康教室『小児の貧血』
(食育プロジェ
クト)を開催しました。絵本プロジェクトによる外来
での絵本読み聞かせや,672冊の中から季節に応じた
絵本を適宜入れ替えて未だ待合室はテレビなしで頑
張っています。待合で本を読んであげているお父さん
やお母さんの声や診察室にも本を持ち込み熱心に読ん
でいる姿に私達スタッフも元気を頂いています。
県内
(その他)
1%
福山市
3%
倉敷市
6%
県外
(福山市以外)
1%
笠岡市
23%
里庄町
2%
浅口市
11%
井原市
47%
皮 膚 科
岡 栄二郎
「皮膚科は何を診ているのか?」と思われている方
が多くいるようです。皮膚科では髪,爪,皮膚といっ
た外界に面する部位の疾患の診察を行っております。
外傷,炎症,感染症,腫瘍と幅広く見させていただい
ております。ただ皮膚を診ているのではなく,皮膚を
通して内臓の疾患があるのではないかと常に考えなが
ら診察に当たっています。皮膚の症状から糖尿病,高
脂血症などが見つかる方もおられ,内科と連携して治
療を行っております。
特に力を入れている疾患はアトピー性皮膚炎に代表
されるアレルギー性疾患です。近年アトピー性皮膚炎
の病態解明が進んできております。
今までは自覚症状,
皮膚症状を基準に治療内容を変更しておりましたが,
血液検査で TARC 値を測定することによって湿疹の
評価を客観的に行うことが出来るようになりました。
また寛解時に proactive 療法を導入することによりア
トピー性皮膚炎の再燃が少なくなっております。当科
26
では積極的に新しい治療法を導入しております。
また近年,尋常性ざ瘡(ニキビ)で受診される方が
増えてきました。「ニキビは青春のシンボルではなく
治療が必要」という啓蒙活動の効果が出てきているよ
うです。外用治療と漢方を併用することにより,良い
治療効果を得ています。
narrow-band UVB 機器も導入してから3年が経ち
ました。アトピー性皮膚炎,尋常性乾癬,尋常性白斑
といった慢性疾患の治療に多くの方々が使用しており
ます。治療時間も数分で終わり満足していただいてお
ります。
井笠地区には皮膚を専門的に扱っている医療機関は
非常に少なく,受診できていない方が数多くおられま
す。さらに皮膚疾患は治療に時間を要するものが多い
のも確かです。これからも,少しでも受診しやすい環
境づくりを進めて行こうと考えております。
第2章 診療概要・統計
眼 科
医長 高橋 真紀子
眼科はこれまで同様に,常勤医師1名体制で診療に
当たっております。今年度の変更点としては,休診と
していた水曜日午後の外来を岡山大学長谷部聡講師が
担当することとなり,
3月から診療を開始しています。
長谷部講師の専門は斜視・弱視で,より専門的な知識
が必要とされる分野ですので,同分野でのより高いレ
ベルの医療を当院でも提供できるようになったと考え
ております。
「弱視」とは,視機能の発達する期間(生
直後∼6歳頃)に,斜視や強い屈折異常などにより「も
のを鮮明に見る」ことが妨げられ,視力が十分に発達
しないまま固定した状態です。視機能の発達期間を過
ぎてから治療を始めても治すことができないため,早
期発見・早期治療が重要です。3歳児健診の視力検査
は必ず受けていただくとともに,お子様の眼に異常を
感じられたら,早めに眼科を受診していただくよう啓
蒙していくことも必要と考えています。
手術は木曜日午後に白内障手術を中心に行っており
ます。件数の推移は表のとおりで,少しずつですが増
加傾向にあります。最近は,
「白内障手術は簡単にで
きる」と考えておられる患者さんも多いように思われ
ます。切開創が小さくなり,手術時間も短縮されたこ
とで,手術を受けられる患者の皆様にとって負担が少
なくなったのは確かです。しかし,手術に伴う合併症
を完全に無くすことはできませんので,合併症や危険
性についても理解していただいたうえで手術を受けて
もらいたいと考えております。当院では合併症を少し
でも減らすべく,安全で丁寧な手術を心がけてまいり
ます。引き続きよろしくお願いいたします。
白内障手術件数推移
件数
平成19年度
57
平成20年度
75
平成21年度
85
平成22年度
88
平成23年度
99
麻 酔 科
平川 千代子
平成23年度の全身麻酔症例は225例でした。そのう
ち約3割が,75歳以上の方です。高血圧や糖尿病,脳
梗塞等の他に,
呼吸機能の低下された方もみられます。
過去に何度か肺炎を繰り返したと,考えられる方も多
くいらっしゃいます。高齢の方の肺炎は,手術後の予
後を左右します。繰り返す肺炎は,誤嚥性肺炎が考え
られ,予防が重要になってきます。
誤嚥性肺炎の予防は,食べ物の軟らかさや,食べる
速さを工夫することが必要です。また,なにより,日
頃から歯磨き等で口の中の細菌を減らし,仮に,誤嚥
をしても,肺炎にならないように,体力をつけること
が大切,と言われています。
当院では,全身麻酔を受けられる方には,できるだ
け,歯科受診をしていただいています。確かに齲歯や
歯周病があっても,放置されている方が多い,という
印象を受けました。
麻酔を安全に受けるためには体力が必要です。安全
に『食べる』ということは,体力維持につながります。
数年前より,手術前後の合併症軽減に向けて,いろ
いろな対策を行ってきました。麻酔科や手術室スタッ
フのみでは,十分な対策は不可能で,他部署の協力が
必要です。合併症が起きてからの治療ではなく,予防
を強化して未然に防ぐことが,入院期間の短縮やその
後の予後の改善につながります。手術を受けるかどう
かではなく,日頃,外来受診をされているときから,
生活指導が行き届くことが理想です。いざという時に,
安全に,麻酔・手術を受けていただき,より健康になっ
て退院していただくには,部署超えての指導が今後は
重要になってくると考えます。
27
糖尿病内科
俵本 和仁
日本の糖尿病患者数は,食生活の欧米化,運動不足,
高齢化などの社会生活環境の変化に伴い,年々増加し
ております。最近の大規模長期臨床試験で,耐糖能異
常の発症早期から積極的な治療介入を行い,厳格な血
糖管理が神経障害・網膜症・腎症などの細小血管合併
症のみならず,脳梗塞・心筋梗塞などの大血管合併症
の発症を抑制することが報告されています。また血圧
や脂質を含めた疾患の総合的な治療・管理が,合併症
の進行抑制に極めて重要な事もが報告されています。
しかし,糖尿病治療のメインは患者の皆様自身であ
り,食事療法が遵守出来ない事には,内服薬やインス
リン等の治療を行っても,良好な管理目標を達成する
事は不可能です。そのために,医師だけでなく栄養士
や薬剤師といった様々な職種のスタッフが,一丸と
なって患者の皆様と一緒に糖尿病治療に取り組んでい
きます。宜しくお願い致します。
腎臓内科
春名 克祐
診療日時:木曜日 午後2∼5時(受付)
担当医:川崎医科大学附属病院(腎臓・高血圧内科)
慢性腎臓病が提唱され数年が経ちます。以前はクレ
アチニン3mg/dl を超えるような末期腎不全のみが腎
臓内科としての治療範囲でした。しかし,より早期か
らの治療介入の必要性,また腎機能障害およびアルブ
ミン尿が心血管病の大きなリスク因子であることより
腎臓内科としての治療ターゲットの変遷がありまし
た。これに伴い以前にも増して地域医療を担う先生方
や他科との連携が重要となっております。これからも
窓口の広い腎臓内科を目指し,地域連携及び患者の皆
様への啓蒙に力を入れた診療を志して行きたいと考え
ております。
また,もう一つの柱として高血圧診療があります。
高血圧においても二次性高血圧を疑うような治療抵抗
性・若年発症などはもとより本体高血圧に関しても連
携を深めていきたい所存です。これは降圧薬の種類が
急増するのみならず単剤治療では不十分な方がほとん
どであります。治療は画一的なものではなく,個々の
状態や診療に当たられている地域先生方と十分な相談
を行っていけるような体制を作る事を目標に診療計画
を立てていきます。通常は地域の先生方の御加療を継
続していただき年に一回の降圧薬の整理などを当科に
相談頂くなど,地域全体の Total coordinator として
の役割を担う事でより良い治療を患者の皆様に提供で
きればと考えております。
今後とも検尿異常,腎機能障害のみならず高血圧も
含め気軽に相談していただければと思います。
肝臓内科
森元 裕貴
当科は岡山大学消化器肝臓内科(旧第一内科)学教
室より週1回の非常勤医師派遣を受け,毎週月曜日に
肝臓疾患を中心に診察しております。主な対象疾患と
しては慢性肝炎,肝硬変,肝細胞癌などです。
慢性肝炎については,平成20年度から国の肝炎治療
特別促進事業に基づき,肝炎一次医療機関に指定さ
れ,医療費公費負担制度によりB型肝炎及びC型肝炎
に対してインターフェロンの投与が可能になっており
ます。インターフェロンについては,大学など二次専
門医療機関で導入をして頂き,その後当科にて外来で
28
のインターフェロン投与を行っております。肝硬変に
関しては肝庇護のための治療と,肝細胞癌の早期発見
のために定期的な腫瘍マーカー測定及び腹部超音波検
査,CT,MRI 等の画像検査を行っております。肝細
胞癌の治療に関しては,岡山大学病院をはじめとして,
肝細胞癌治療実績の豊富な医療機関への紹介を行い,
治療後は再び当科にて経過観察を行っております。さ
らに,ウイルス性肝炎だけでなく原発性胆汁性肝硬変
(PBC),自己免疫性肝炎(AIH),脂肪肝などの疾患
における診療も行っております。
第2章 診療概要・統計
血液内科
大槻 剛巳
血液内科専門外来は,平成13年5月に開設され,平
成21年4月からは,八幡先生のあとを受け継いで大槻
剛巳が診療を行っております。
いくつかの事情がございまして,外来の日程を原則
的に毎週火曜日の午前中に限定させていただいており
ます。わがままを申しておりますがご容赦ください。
血液疾患というと急性白血病や悪性リンパ腫などの
悪性疾患に対して入院治療の中で,非常に厳しい状態
を診療していくというイメージをお持ちかも知れませ
ん。当院では基本的には外来診療を行っておりますが,
疾病分布としては全体の4割強が骨髄増殖性疾患,3
割弱が骨髄異形成症候群も含めた貧血,1割前後が特
発性血小板減少症と,白血球減少症なども含めた検査
異常の精査などとなります。これらの疾病に対して,
可能な範囲で化学療法なども実施しておりますし,染
色体や疾病特異的な遺伝子異常などによって漸く診断
に至る様な特殊な疾病やある種の疾病のサブグループ
の診断,入院治療などが必要な場合も含めて,川崎医
科大学血液内科および検査診断学ならびに倉敷中央病
院血液内科との協力の元に,最新の血液診療技術への
スムースな連携を実施しております。また血液疾患の
治療も,分子標的療法の発展や疾病のエピジェネティ
クス異常に根ざした薬剤の導入などめまぐるしい変化
の中で,個々の患者さんやご家族の十分な理解と協同
の元で,最適な状況を求めていくこととなり,説明や
信頼関係の構築も含めて,精進しております。
大槻の在院時間数は限定されておりますが血液疾患
という窓口を通して,地域の健康の不都合に難儀され
てらっしゃる人々に福音が届くようにと努力いたしま
す。よろしくお願いいたします。
PEG 外来
奥田 浩嗣
栄養療法の重要性が認識され,その手段である胃瘻
が一般的な治療行為として定着して久しくなります。
百花繚乱の栄養剤に加え,手技,デバイスも増え,栄
養療法の選択肢はますます増加しています。さらに昨
年,経皮経食道胃管挿入術(PTEG)が再び保険収載
され,胃切除後,高度食道裂孔ヘルニアなどの胃瘻造
設困難症例への栄養アクセスも容易になりました。
当院でも積極的な胃瘻導入から10年以上が経ちまし
た。当初より Introducer 法による造設,バルンボタ
ンによる交換を中心に一貫的管理を行っています。大
きな合併症も無く,NST 活動や栄養療法の進歩に伴
い,生命予後の向上,ADL や QOL の改善を認める
症例も増加の一途を辿っています。
昨今,胃瘻の功罪について語られる機会が増えてき
ました。医療経済上の問題から,胃瘻のデメリットば
かり強調する風潮が見受けられますが,そのために胃
瘻の恩恵を受けられない患者さんが少なからず存在す
る事に大きな疑問を感じます。寝たきりで定期的に栄
養を与えられるだけの状態ばかり取り上げるのではな
く,胃瘻を使う事による機能回復の可能性にももっと
目を向けるべきです。終末期の判断や栄養評価の問題,
造設決定時期が遅すぎる事,嚥下リハビリが上手く進
まない事などから,未だに胃瘻は単なる延命措置,あ
るいは生命維持の最終手段としてとらえられる事が多
いのが現状です。しかし,栄養状態を改善する事で全
身状態改善,経口摂取回復に至るケースも少なくなく,
やはり「食べるための胃瘻」すなわち「嚥下機能獲得
までのリハビリ期間における一時的栄養補給経路」と
いう位置付けが重要であると考えています。そして,
上部消化管減圧など緩和医療等における有用性も認め
られており,今後の適応症例の更なる増加が見込まれ
ます。
胃瘻は患者さんを生かすための行為ではなく,患者
さんが有意義に生きるための手段です。患者さんがご
家族と共に生きる喜びを感じる時間を生み出すための
治療行為である事を,より広めていきたいと思います。
29
乳腺甲状腺外科
下 登志朗
【診察日時】月・木・土曜日の午後1時30分∼午後5時
【担 当 医】川崎医科大学附属病院(乳腺甲状腺外科)
月曜日:下 登志朗
木曜日:齋藤 亙
土曜日:田中克浩・山本 裕・齋藤 亙
水藤晶子(交代で診察)
【診察内容】
<乳腺疾患>
・乳癌,乳腺症,乳腺の良性腫瘍(線維腺腫など),乳
腺炎など,乳房疾患の診断,治療のほか,乳癌検診
も行っています。また乳癌術後再発に対するホルモ
ン剤・抗癌剤による加療や定期的な経過観察なども
行っています。視触診・マンモグラフィー・超音波
検査・必要であれば細胞診も行うほか,乳房MRIも
導入し,腫瘤の鑑別や拡がり診断,温存手術の是非
診断や術式決定に用いています。
<甲状腺疾患>
・甲状腺外来では,甲状腺機能異常〈バセドウ氏病,
橋本病など〉や甲状腺腫瘍をはじめ,さまざまな甲
状腺疾患の診断と治療を行っています。
疾患は病気の種類によって治療を行う場合と定期
的に経過観察を行うだけの場合があります。甲状腺
機能異常症に対しては,内服薬によるコントロール
も行っています。
<副甲状腺疾患>
・副甲状腺外来では,腎性,もしくは原発性副甲状腺
機能亢進症の診断と治療を行っています。
【手術適応】
・いずれの疾患についても,必要に応じて手術の適応
を判断し,適切な時期に専門医(主に川崎医科大学
附属病院)に紹介しています。
平成23年度の受診者数は1,139名です。最近,社会
でも乳癌への関心が高まり,報道などでもよく取り上
げられる乳癌ですが,当院でも10月をピンクリボン月
間として院内で様々な乳癌検診啓発活動を行い,乳癌
の早期発見に努めております。
乳腺外来受診者総数
1,200
1,038
1,039
1,079
1,135
1,139
1,000
758
800
545
600
400
200
0
30
793
277
96
平成14年度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度 23年度
第2章 診療概要・統計
リウマチ外来(内科)
長洲 晶子
リウマチ外来(内科)は平成19年4月に開設されま
した。膠原病診療も広く行っておりますが外来の約8
割の方が関節リウマチです。
近年,関節リウマチ診療はまさに日進月歩であり,
生物学的製剤の使用により関節破壊の進行を抑制し,
寛解を目指した治療が可能となりました。また,当院
では整形外科との密な連携により関節リウマチに対す
る外科手術もお願いしています。
私は前任の作田建夫医師に代わり平成23年4月から
第1,3,5週の月曜日に診療を行っております。
今後もこの地域におけるリウマチ診療の拠点の一つ
として,多くの患者の皆様へ質の高い医療が提供でき
るよう貢献したいと考えています。
リウマチ外来(内科)患者数の推移
(人)
200
150
140
115
112
100
50
0
平成21年度
平成22年度
平成23年度
歯 科
医長 豊田 眞仁
歯科は今年で開設から5年目に突入しました。
来院患者数及び新患数は開設から年度ごとに順調に
伸びてきましたが,今年はほぼプラトーに達し,週4
日,チェア2台で診察出来る患者さんの数の限界にき
ていると感じました。予約も一時期2週間以上取れな
かった事もあり,この時期には患者さんから「予約が
取れない歯科」と言われることが多くなり,潜在患者
の損失が少なからずあったと考えております。そのた
め,岡山大学病院との交渉の末,来年度から火曜日に
非常勤医師が来ていただける事となり,週5日の外来
が可能になります。
瀬戸いこい苑での歯科回診も継続して行っており,
口腔ケアの方法,必要な用具を伝達するとともに,処
置が必要な人に関しては外来での治療を行ってきまし
た。また歯科衛生士による月1回,職員に対してのカ
ンファレンスも継続し,ある特定入所者に対する具体
的なケア方法から,職員自身のブラッシング方法に至
るまで,広く啓蒙活動を行いました。
また,病棟でも依頼があれば口腔ケアを行いました
が,今年度まで主に火曜日の医師不在の日に行ってお
り,法的な問題から保険算定なしという状態でもあり
ました。同時に火曜日一日で行えるケア数には限りが
あり,ケアを必要としている患者さんは他にも多数い
ることから,来年度からは衛生士を一人増員し,ケア
日も月,水,木,金に増やし,瀬戸いこい苑および病
棟を回診,口腔ケアを行い,保険算定も行う予定です。
今後も学会や研究会などに積極的に参加し,臨床技
術・知識の向上に心がけ,微力ながら地域医療に貢献
していきたいと考えておりますので,引き続きよろし
くお願い致します。
31
医師初期研修
古川 洋二
平成23年度から岡山大学,倉敷中央病院ならびに川
崎医科大学の卒後初期研修を担当する事となりまし
た。そのため昨年までは年間2∼4名程度でしたが平
成23年度は7名の増加となっています。1ヵ月間とい
う極めて短い期間でしたが何れの医師も真面目に研修
を終了されました。初期研修医の増員に伴って直接指
導する担当医不足も露呈しましたが,研修医一人一人
の希望に即したオーダーメイドの研修プログラムを立
て対処しております。将来,人としても医師としても
十分地域に貢献できる医師になってもらいたいと切望
しています。
診療情報管理室
科長 原田 真由美
診療情報管理室は,DPC・病歴管理業務と医局秘
書業務を5名(診療情報管理士3名)体制で行ってい
ます。
【DPC・病歴管理】
医療を取り巻く環境は大きく変化しており,診断群
分類(DPC 等)導入や診療情報開示,また,病院全
体の情報化が進む中で,情報の監査や情報の利用・活
用など,診療情報管理のニーズが高まっています。診
療情報管理室では,入院診療録の不備のチェックや退
院時要約(サマリ)
・手術記録の作成のチェック,同
意書など各種添付書類などの点検・監査・精度管理を
行っています。また,その管理された診療情報を単に
データベースに登録するだけではなく,国際疾病分類
(ICD)など必要なコーディングを行うなど,蓄積さ
れたデータを基に,疾病統計や手術統計など様々な統
計資料を作成し,それらをフィードバックすることで,
臨床・研究・経営等の指標として役立てるよう努めて
います。
1. 退院患者数比較(表1・2,図1・2)
平成23年度の退院患者数は2,846名,月平均は
237.2名と年々増加傾向にあります。科別で比較す
ると,循環器内科では前年比30%の増加がみられ
ました。その要因としては常勤医師1名の増員,
冠動脈造影など血管内治療の増加が挙げられま
す。また,小児科も外来患者,紹介患者の増加な
どに伴い22%増加しています。
表1 科別退院患者数比較
図1 科別退院患者数比較
166
142
105
121
141
循環器内科
188
158
218
244
317
呼吸器内科
331
314
309
299
293
外 科
63
70
162
86
18
整形外科
485
606
775
734
779
脳外科
107
104
106
101
107
泌尿器科
256
286
248
273
264
小児科
404
314
323
334
409
眼 科
45
63
82
86
100
皮膚科
16
37
5
6
2
15
88
105
102
2,409
2,699
2,666
2,846
形成外科
合 計
32
−
2,367
平成19年度
平成22年度
平成20年度
形成外科
消化器内科
皮膚科
290
眼 科
271
小児科
266
泌尿器科
289
脳外科
304
整形外科
内 科
900
800
700
600
500
400
300
200
100
0
外 科
平成23年度
呼吸器内科
平成22年度
循環器内科
平成21年度
消化器内科
平成20年度
内 科
平成19年度
平成21年度
平成23年度
(※科により医師数が異なります)
第2章 診療概要・統計
表2 月別退院患者数比較
図2 月別退院患者数比較
280
5 月
198
220
208
222
229
260
6 月
177
184
210
224
235
240
7 月
203
151
225
202
227
220
8 月
215
198
203
257
220
200
9 月
178
185
198
191
229
180
10 月
201
219
201
239
249
160
11 月
192
197
212
205
254
140
12 月
216
233
296
242
245
1 月
192
201
242
190
222
2 月
176
211
243
223
232
3 月
221
218
248
250
260
合 計
2,367
2,409
2,699
2,666
2,846
平 均
197.3
200.8
224.9
222.2
237.2
2. 平均在院日数比較(表3・4,図3・4)
平均在院日数は12.9日と昨年度とほとんど変化
はありません。小児科を除いた成人の平均在院日
数は14.4日,小児科のみの平均在院日数は3.9日
10 11 12
平成20年度
平成23年度
平成19年度
平成22年度
3月
244
2月
221
1月
213
月
192
月
198
月
4 月
9月
300
8月
平成23年度
7月
平成22年度
6月
平成21年度
5月
平成20年度
4月
平成19年度
平成21年度
と,小児科,眼科などの短期入院により在院日数
の短縮化に繋がっています。逆に形成外科は31.7
日と褥瘡,皮膚潰瘍,重度熱傷患者等の入院に伴
いやや長期化しています。
表3 科別平均在院日数比較
図3 科別平均在院日数比較
24.8
19.8
19.6
23.4
15.6
循環器内科
14.5
12.4
15.0
9.5
9.9
呼吸器内科
22.1
21.6
20.7
21.6
24.6
外 科
19.5
15.1
14.0
13.2
8.6
整形外科
19.2
16.7
11.8
11.3
13.3
脳外科
34.6
27.5
25.8
24.7
22.2
泌尿器科
12.1
11.7
9.8
9.2
8.6
小児科
4.6
4.5
4.7
4.3
3.9
眼 科
2.8
3.1
1.8
1.7
1.1
皮膚科
20.8
9.5
7.3
1.6
4.0
形成外科
−
16.3
22.2
22.3
31.7
平 均
15.7
14.6
13.0
12.3
12.9
30.0
20.0
10.0
0.0
平成19年度
平成22年度
平成20年度
平成23年度
形成外科
消化器内科
皮膚科
16.8
眼科
13.9
小児科
13.9
泌尿器科
14.6
脳外科
15.6
整形外科
内 科
40.0
外科
平成23年度
呼吸器内科
平成22年度
循環器内科
平成21年度
消化器内科
平成20年度
内科
平成19年度
平成21年度
(※科により医師数が異なります)
33
表4 月別平均在院日数比較
図4 月別平均在院日数比較
平成19年度
平成20年度
平成21年度
平成22年度
平成23年度
19
4月
14.2
16.0
13.3
11.3
11.5
18
5月
14.5
14.5
14.3
11.6
12.5
17
6月
16.3
14.5
13.9
11.8
13.4
16
7月
16.0
16.5
12.5
14.5
13.5
8月
14.3
14.1
14.6
10.9
14.0
9月
17.7
13.6
15.0
13.4
12.6
10月
16.1
14.2
13.3
11.8
12.9
11月
14.7
15.1
13.2
12.2
11.8
12月
16.0
13.9
10.8
11.4
12.7
1月
17.0
15.2
12.7
14.0
14.4
平成19年度
平成20年度
平成22年度
平成23年度
平 均
15.7
14.6
13.0
12.3
12.9
3. DPC 頻発症例(表5)
平成23年度退院症例をもとに頻発症例の検討を
行いました。当院で最も多い症例は「上肢末梢神
経麻痺,手根管開放手術等」で全症例の11.8%を
占めています。平成22年度の13.3%と同様の数字
となりました。その他の症例も平成22年度と順位
3月
12.7
2月
11.7
1月
10.9
月
13.4
月
15.8
10 11 12
月
3月
9月
13.2
10
8月
13.2
11
7月
11.1
12
6月
14.4
13
5月
16.8
14
4月
2月
15
平成21年度
に変動はありませんでした。平均日数では「肺炎,
急性気管支炎,急性細気管支炎」の「副傷病あり」
が平成22年度の19.9日から21.6日に若干増加しま
したが,全体的には平成22年度とほぼ同様の傾向
がみられました。
表5 DPC 頻発症例
診断群分類番号
名 称
比率
平均日数
070160xx01xxxx
上肢末梢神経麻痺,手根管開放手術等
307
11.8%
2.3
040080xx99x00x
肺炎,急性気管支炎,急性細気管支炎,手術なし,副傷病なし
189
7.2%
10.3
020110xx97xxx0
白内障,水晶体の疾患,手術あり,片眼
99
3.8%
2.1
040080xx99x01x
肺炎,急性気管支炎,急性細気管支炎,手術なし,副傷病あり
97
3.7%
21.6
150010xxxxx0xx
ウイルス性腸炎,手術・処置なし
67
2.6%
4.3
近年の医療情報化時代に伴って,精度の高いカルテ
管理に基づくデータの収集,分析が,病院の経営管理,
臨床・医学研究等にとって大変重要となってきていま
す。今後も,医療情勢の動向を把握し,診療部門をサ
ポートする部署として,また,診療情報を扱う専門家
としてノウハウを活かし,蓄積したデータをどう戦略
的に活用するかを常に考え,医療に貢献できる情報と
して生かせるよう,医療の結果を評価し,判断を加え,
必要な部署に積極的に提供して参りたいと思います。
【医局秘書】
医師が本来の業務に集中できるように,医師の指示
34
件数
のもと,書類作成の補助,診療に関するデータ整理,
文献検索,学会資料作成補助,症例カンファレンス準
備・補助,セミナー開催補助など医療行為以外の事務
的なサポートをしています。医療の高度化,医療安全
体制の充実,在院日数の短縮と病床回転率の上昇など,
安全で質の高い医療サービスを維持するために医師の
業務量が飛躍的に増加している中,煩雑な事務作業か
ら解放することにより,医師の負担軽減のみならず,
医師が本来の業務である医療行為に専念できる環境作
りができるようになり,ひいては,医療の質の向上,
患者サービスに繋がっているものと思われます。今年
第2章 診療概要・統計
度は,昨年度に引き続き日本医療秘書実務学会での発
表を行うなど積極的に自己啓発に努めました。
今後業務の幅を広げていくに当たり,より高度な専
門知識や情報処理能力,また,技術面以外の姿勢とし
て,何事にも前向きに取り組む姿勢と向上心,また,
信頼関係を構築するコミュニケーション能力,豊かな
人間性などの深い知識も必要となります。引き続き自
己研鑽を積み,チーム医療の一員として,病院の機能
を最大限発揮できるよう医師をサポートし,医師の勤
務環境の改善・医療の質の向上・患者満足度アップな
どに積極的に関わっていきたいと思います。
地域医療連携室
看護師長 入江 文子
地域医療連携室は,看護師1名,社会福祉士3名,
事務2名 計6名で業務を行っています。平成23年度
は,地域医療連携室の目標を
1. 地域の医療機関,福祉関係との連携を強化する。
① 退院システムを構築し,他部署や地域との連携
を深める。
② 各科専門医の挨拶回りを計画,実施する。
2. 連携業務の見直しを行い,効率化を図る。
① 逆紹介件数を紹介件数に近づけていく。
② 地域連携パスシステムの再構築を図る。
③ 統計業務のスリム化とマニュアル作成を行う。
として活動しました。退院支援を強化する為に,
外来・
190
37
64
28
3
当院より
138
245
79
67
34
2
26
34
154
17
210
62
101
81
8
38
42
15
膚
児
科
科
科
科
総 計
59
科
83
依 頼 検 査
歯
990
乳腺甲状腺外科
9
眼
146
皮
11
泌 尿 器 科
33
脳神経外科
10
形 成 外 科
8
整 形 外 科
120
外
108
小
149
透析センター
消化器内科
219
腎 臓 内 科
呼吸器内科
他施設より
糖尿病内科
循環器内科
肝 臓 内 科
科
内
表1【紹介件数】
病棟看護師と勉強会を重ね,各部署の意識付けを行い
ました。社会福祉士とも連携を取り,外来受診時から
得た情報収集を病棟と共有し,部署間の連携と退院支
援を強化しました。毎年行っている近隣施設への挨拶
回りは,院長(整形外科)に循環器内科,呼吸器内科,
脳外科の医師も加わり4名で行いました。これは,連
携パスの強化,各施設の情報交換の場となっています。
また,目標に掲げた連携室業務を洗い出し,予約業
務や紹介登録など問題点を抽出し,その解決に向けて
業務の見直しをすることができました。これらの見直
しで,平成24年度はさらに充実した連携業務を行う事
ができると思っています。
307
2,574
1,353
【依頼検査件数】
図1 平成23年度 依頼 MRI 検査
図2 平成23年度 依頼 CT 検査
L病院
K病院
J医院
25
I病院
20
H医院
G医院
15
F医院
E医院
10
5
0
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月12月 1月 2月 3月
R医院
Q病院
P特別養護
老人ホーム
B病院
8
6
4
C医院
2
A医院
S医院
10
D医院
B病院
T医院
12
0
O医院
N医院
M医院
D医院
A医院
G医院
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月12月 1月 2月 3月
C医院
35
図3 平成23年度 依頼上部消化管内視鏡検査
3
V医院
U医院
2
A医院
N医院
1
0
4月
8月
10月
11月
1月
3月
紹介件数(表1)については,他施設からの紹介が
2,574件あり,そのうち整形外科38.5%,依頼検査が
11.9%,内科が8.5%を占めています。当院からの紹
介は1,353で,そのうち循環器内科が18.1%,整形外
科が15.5%,小児科が11.4%を占めています。
また,依頼件数の総数(図1∼3)は307件で,そ
のうち MRI 233件,CT 67件,上部消化管内視鏡検査
7件で,昨年度と比べ18.8%減少しており,今後,よ
り多くの医療機関へ検査依頼の案内をするなど検討し
ていこうと思います。
平成24年度は,診療報酬の改定もあり,さらに医療
と介護での地域連携を強化すると共に地域の皆様に貢
献し,頑張って行こうと思います。
【相談実人数】 300人
表2 【外来患者・入院患者・相談支援件数】
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
合計
平均
入 院
277
239
292
272
236
228
227
192
215
230
312
265
2,985
248.8
外 来
36
46
63
43
42
32
35
24
25
26
36
37
445
37.1
合 計
313
285
355
315
278
260
262
216
240
256
348
302
3,430
285.8
図4 【後方支援 月推移】
図5 【後方支援 年度推移】
60
600
50
500
その他
介護保険施設
40
福祉施設
医療機関
在宅
30
20
その他
300
福祉施設
介護保険施設
医療機関
200
在宅
100
10
0
400
0
4月 5月 6月 7月 8月 9月10月11月12月 1月 2月 3月
平成19年度 20年度
21年度
22年度
23年度
【亜急性期病床報告】
ソ 利用者実人数 35人
ソ 1患者平均利用日数 35日
表3 【月別 在室患者数】
患者総数
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4
79
87
109
92
104
88
88
85
105
110
101
続
合
表4 【退院先の内訳】
自
宅
30
36
施
設
2
転
床
0
継
3
計
35
第2章 診療概要・統計
平成23年度,相談員は,新人2名が入り3名体制に
なりました。相談支援延べ件数(表2)は,例年に比
べると約300件減り,入院患者さんの相談件数は例年
と変わりありませんでしたが,外来患者さんの相談件
数が減っていたことが反映していました。
後方支援(図4・5)は,転院もしくは退院先につ
いて,在宅への退院が少し減り,福祉施設や介護保険
施設への退院が増えていたことが今年度の特徴として
あげられます。後方支援における相談対象者について
は,平均年齢が81歳で,平均在院日数が39日でした。
笠岡市の平成17年の国勢調査の結果では,単身者に
ついて平成2年と平成17年を比べると1,462世帯増加
し,また高齢者世帯について全世帯総数の26.1%が高
齢世帯で,そのうち高齢夫婦世帯が14.3%,高齢単身
世帯が11.8%となっています。高齢夫婦世帯数と高齢
単身世帯数は,県内27市町村ある中で5番目に高く
なっています。
そうした影響もあり,入院された患者さんが治療後
に介護が必要な状態になると,在宅生活を再開するこ
とが難しいため退院先に施設を希望されることが増え
ています。そこで,今後の後方支援については,高齢
化とともに高齢夫婦や高齢単身世帯が増える中,各機
関と円滑な連携を取りながら在宅療養支援へ取り組ん
でいくことが課題となります。
次に,亜急性期病床(表3・4)については,前年
度の12月より定床数を4床にしたところ,5月以降の
稼働率は60%以上となり,利用いただいている患者さ
んには,社会復帰を目指したリハビリテーションを受
けていただいています。平成23年度亜急性期室を利用
された患者平均年齢は68.1歳で,平均在室日数が35日
でした。平成24年度は,稼働率80%を保てるようにし
たいと思います。
表5 【入院患者在院日数・ベッド稼働率】
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
平均
11.5
12.2
13.2
13.2
13.7
12.2
12.6
11.5
12.4
14.1
12.8
12.4
12.7
稼働率
(148床の場合)
62.7%
64.0%
70.7%
66.0%
68.1%
65.0% 70.1% 66.3% 67.8% 72.8% 70.0% 69.8% 67.8%
稼働率
(110床の場合)*
84.2%
83.8%
92.4%
85.5%
88.9%
84.3% 91.7% 86.5% 88.7% 94.8% 90.8% 90.9% 88.5%
在院日数
*
10:1看護体制とした実働のベッド(110床の場合)稼働率
図6 【転院相談件数 年度別】
250
200
150
100
50
0
平成20年度
平成21年度
平成22年度
平成23年度
入院患者在院日数・ベッド稼働率(表5)では,実
働のベッドを10床増やし110床としましたが,稼働率
は88.5%で1.2%の増加になりました。転院相談件数
(図6)は平成22年度より減少していますが,患者の
皆様の病状に応じた迅速な対応を,これからも心掛け
ていきたいと思います。
平成24年度は,診療報酬の改定で在宅医療・介護を
支援するしくみが大幅に拡充されます。特に,患者情
報を共有して,チームで在宅患者を診ていくチーム医
療が求められます。今話題のクラウドコンピューティ
ング型システムの効果についても,情報を早急に取り
入れ,今後のチーム医療の連携強化につながればと思
います。
これからも地域医療連携室は,救急患者退院コー
ディネーターの役割も担いながら,地域の医療機関や
介護事業者,訪問看護事業者等との連携を密にして行
きたいと思います。
37
2 人工透析センター
透析統括部長 原田 和博
当院の透析診療は,井笠地区および浅口地区に及ん
でいます。人工透析センターは平成4年に発足し,以
来患者数の増加をたどっています。そのような中,平
成19年に当院の増築にて50台分の透析装置を備えた新
しい人工透析センターが開設され,さらに平成23年10
月,井原市高屋にサテライト施設タカヤ クリニック
を開設致しました。3月31日現在透析患者総数は204
名となり,県下屈指の透析施設となりました。同時に
診療内容の充実を図るべく,最新装置(DCS-100NX)
の導入および学会,研究会での発表や研修会への参加
を積極的に行っています。シャント作成および狭窄に
対しての経皮的血管拡張術(PTA)も原則当院で行っ
ており,件数も増加しています。平成23年度は各々,
内シャント作成術19例,PTA 21例施行しました。また,
他院からの重症患者の受け入れも可能な限り行うよう
にし,転入患者数も増加しました。当院透析診療のメ
リットとして,当院の内科以外の他科(整形外科,泌
尿器科,形成外科,脳神経外科,眼科,皮膚科,歯科)
による全身の診療,管理が充実していることです。ま
た高齢者,糖尿病患者が増えていることもあり,栄養
士による指導を強化しました。さらに平成24年度から
フットケアを開始し,良好な QOL,ADL の維持に気
を配りたいと考えています。川崎医科大学腎臓内科か
らの非常勤医師の派遣も頂いており,今後さらに良質
な透析診療ができるように努力していきたいと考えて
います。
血液浄化治療回数
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
延べ透析回数
24,548
25,917
26,495
27,334
27,800
29,
228
依頼透析回数
42
2
5
3
5
8
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
平 均
66.4
65.1
66.5
66.7
67.7
68.0
男 性
66.4
65.8
65.6
66.2
67.1
68.1
女 性
66.3
64.3
67.6
67.2
68.2
67.9
年齢(歳)
導入患者 原疾患別
原
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
糖尿病性腎症
3
6
3
8
6
5
多発性囊胞腎
3
0
0
0
0
0
急性腎不全
2
0
1
1
2
1
アミロイド腎症
1
0
0
0
0
0
糸球体腎炎
0
0
1
0
3
1
腎硬化症
0
1
3
4
3
0
IgA腎炎
0
1
0
0
0
2
不明
3
4
2
2
0
2
12
12
10
15
14
11
合
38
疾
患
計
第2章 診療概要・統計
ヘモグロビン(g/dl)
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
平
均
10.92
10.84
11.03
10.75
10.98
10.67
男
性
10.97
11.00
11.27
10.92
11.08
10.76
女
性
10.86
10.68
10.79
10.58
10.87
10.56
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
ヘマトクリット(%)
平
均
33.56
32.88
33.53
32.43
32.40
33.24
男
性
33.54
33.18
33.76
32.19
32.30
33.10
女
性
33.59
32.56
32.73
32.67
32.50
33.42
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
尿素窒素(mg/dl)
平
均
64.60
65.06
64.90
62.85
66.50
62.79
男
性
65.60
64.48
63.90
63.23
66.34
62.25
女
性
63.50
65.64
64.20
62.47
66.66
63.45
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
カルシウム(mg/dl)
平
均
8.99
9.08
9.03
9.13
9.09
8.94
男
性
9.09
9.13
9.00
9.16
9.07
8.97
女
性
8.90
9.04
9.05
9.10
9.10
8.91
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
リン(mg/dl)
平
均
5.47
5.32
5.28
5.20
5.03
4.99
男
性
5.67
5.33
5.43
5.23
5.10
4.98
女
性
5.26
5.30
5.13
5.13
4.95
5.02
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
アルブミン(mg/dl)
平
均
4.05
4.06
3.71
3.93
3.84
3.87
男
性
4.06
4.05
3.91
3.94
3.82
3.87
女
性
4.04
4.07
3.91
3.92
3.86
3.87
インタクト PTH(pg/ml)
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
平
均
182.99
207.10
126.03
115.59
95.70
106.39
男
性
198.13
223.69
121.11
115.20
92.47
108.29
女
性
167.64
190.05
130.95
115.99
98.93
104.09
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
Kt/V
平
均
1.43
1.42
1.40
1.47
1.40
1.53
男
性
1.36
1.31
1.32
1.36
1.29
1.45
女
性
1.51
1.52
1.48
1.57
1.51
1.63
39
3 医療技術部
薬剤管理科
科長 奥野 雅子
平成23年度,薬剤管理科は退職者2名により,薬剤
師4名,助手2名の体制となりました。
昨年度迄の平日午後9時までの勤務を変更し,午前
8時30分∼午後7時,土・日・祝日午前8時30分∼午
後5時30分をローテーションで勤務しています。
入院患者の皆様への調剤・服薬指導を主に,無菌製
剤・抗癌剤混注業務,DI 業務,外来業務,治験業務,
TDM 業務等を行っています。
また,病棟での適正な薬品管理の推進と,委員会活
動を積極的に行っています。
平成24年度は,ジェネリック薬品の採用品目をさら
に増やすよう準備をしています。
平成23年度業務報告
外来
処方箋数
(枚)
入院
院外
処方箋数
(枚)
処方箋数
(枚)
注射箋数
(枚)
無菌製剤混注
錠剤
退院時服薬
服薬
指導件数 指導件数 鑑別件数
(件)
(件)
(件)
IVH
(件)
抗癌剤
(件)
老健
処方箋数
(枚)
4月
372
7,372
1,624
2,598
332
87
69
113
14
105
5月
334
7,084
1,557
2,625
287
63
71
122
15
92
6月
338
7,490
1,682
2,917
300
70
95
146
15
105
7月
404
7,322
1,606
3,091
277
60
78
126
17
96
8月
397
7,607
1,725
2,685
318
76
92
128
14
96
9月
346
7,325
1,484
2,441
313
59
119
143
12
88
10月
356
7,812
1,919
2,881
307
75
100
145
5
112
11月
378
7,693
1,690
3,108
307
93
113
96
13
172
12月
405
8,538
1,850
3,304
325
92
112
68
9
135
1月
427
7,754
1,693
3,064
343
69
115
61
6
92
2月
341
7,672
1,625
2,573
331
73
110
55
5
104
3月
346
7,922
1,798
3,066
359
105
82
65
3
109
平成23年度服薬指導件数・退院時服薬指導件数推移
400
350
300
250
200
150
100
50
0
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月12月 1月 2月 3月
服薬指導件数(件)
退院時服薬指導件数(件)
40
第2章 診療概要・統計
勉強会
医局との合同勉強会は,毎週月曜日の午後6時からとその他随時での開催です。
また,コメディカルを含めての Web カンファレンスも随時開催しています。
岡山県病院薬剤師会主催の勉強会や各種講習会,学会等には各自が時間を調節し参加しています。
平成23年度 医局・薬局勉強会
月・日
内 容
4月4日
NMDA 受容体拮抗アルツハイマー型認知症治療剤について
4月13日
末梢 COMT 阻害剤の情報提供
4月18日
超速効型インスリンアナログ製剤について
4月20日
新しい活性型ビタミンD3製剤について
5月2日
新しい直接トロンビン阻害剤の情報提供
5月9日
抗癌剤のしびれに対する『牛車腎気丸』の効果について
5月16日
抗ウイルス化学療法剤『エンテカビル水和物』について
5月25日
アルツハイマー型認知症治療の最近の知見
5月30日
術後肺塞栓症予防の薬物療法について
6月1日
経皮吸収型アルツハイマー型認知症治療剤について
6月6日
非プリン型選択的キサンチンオキシダーゼ阻害薬高尿酸血症治療剤について
6月8日
経皮吸収型アルツハイマー型認知症治療薬の話題
6月13日
V2受容体拮抗剤∼新しい作用機序の経口利尿薬∼
6月27日
選択的 DPP-4 阻害薬とαGI 薬の併用適応症追加について
6月29日
選択的 DPP-4 阻害薬の最新の話題
7月4日
オキサゾリジノン系抗菌薬『リネゾリド』∼ ZEPHyR 試験を中心に ∼
7月4日
『エキセナチド』の有用性と併用療法の効果及び『リラグルチド』の違いについて
7月11日
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤『デュロキセチン塩酸塩』について
7月27日
糖尿病治療のいろいろ①食事療法②運動療法③薬物療法について
7月27日
GLP-1 受容体作動薬の有効性・安全性について
8月8日
新しい腎性貧血治療薬について
8月10日
糖尿病治療薬 ∼ 最近の話題 ∼
8月22日
ビタミンB1配合の糖加低濃度アミノ酸輸液製剤について
8月29日
選択的セロトニン再取り込み阻害剤について
8月31日
BPSD(認知症周辺症状)に対する抑肝散の効果について
9月5日
慢性腎不全用剤 ∼ 最近の話題 ∼
9月7日
胆汁排泄型選択的 DPP-4 阻害剤の製品情報
9月8日
GLP-1 受容体作動薬の有効性・安全性について
9月9日
がん治療医が実践している緩和医療について
9月26日
慢性疼痛・抜歯後疼痛治療薬の紹介
9月28日
新しい子宮頚癌予防ワクチンについて
9月30日
糖尿病治療勉強会 ∼ 糖尿病治療への期待 ∼
10月3日
選択的β3 アドレナリン受容体作動性過活動膀胱治療薬について
10月11日
心房細動による脳梗塞の予防『ダビガトラン』の適正な使い方
10月24日
選択的レニン阻害薬について
11月7日
次世代 PPI 製剤『エソメプラゾール』について
41
月・日
内 容
11月10日
経口ロタウイルスワクチンの紹介
11月16日
閉経後乳癌治療薬『フルベストラント』の情報提供
11月21日
新しい糖尿病薬『ピオグリタゾン・アログリブチン配合錠』について
11月28日
コレステロールトランスポーター阻害剤の紹介
12月5日
マクロライド系抗生剤の点滴静注に関する情報提供
12月12日
高脂血症治療薬『フェノフィブラート』の剤型及び規格単位変更について
12月14日
喘息治療配合剤の最新の話題
12月16日
新しい DPP-4 阻害剤の紹介
1月23日
NHCAP(医療介護関連肺炎)診療ガイドラインに於ける推奨薬剤について
1月25日
抗てんかん薬『ラモトリギン』の紹介
1月30日
持続性疼痛治療薬『ブブレノルフィン』の特長,DI,流通管理について
1月31日
速効型インスリン分泌促進薬/食後過血糖改善薬の配合剤について
3月6日
がん疼痛治療薬『トラマドール塩酸塩』の紹介
3月12日
直接トロンビン阻害剤『ダビガトランエテキシラート』最近の話題
3月21日
進化する糖尿病薬物療法 ∼ DPP-4 阻害薬は治療をどう変えるか ∼
3月26日
半消化態経腸栄養剤について
3月30日
新しい選択的直接作動型第 Xa 因子阻害剤について
栄養管理科
科長 髙田 尚子
平成23年度,栄養管理科は管理栄養士7名(1月よ
り産休取得者1名),調理師9名,調理員1名,調理
師パート1名(12月より退職)の構成でした。
今年度は部署目標を「連携を大切にして新しいこと
に取り組もうア」と掲げました。NST,褥瘡対策,
感染防止委員会との連携を密にし,栄養管理を充実さ
せるよう努力しました。
また,業務内容を検討し,6月より調理師の早出開
始時間を午前6時30分から午前6時(3人)に,新た
に午前7時からの勤務(1名)を加えました。業務の
効率化に繋がりました。
・食事調査
入院患者の皆様に対して,管理栄養士が直接ベッ
ドサイドにて食事調査を行い,食生活の把握,アレ
ルギーの確認,
栄養指導の必要性を検討しています。
栄養指導の必要性を説明することで,患者さんから
の指導依頼も増えました。
・栄養指導
平成23年度も医師,看護師にご協力いただき,入
院患者さんの栄養指導を強化しました。昨年と比較
し総件数は371件,その内入院は69件増加しました
42
図1 栄養指導件数の推移
(件数)
250
200
150
100
50
0
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月12月 1月 2月 3月
平成21年度
平成22年度
平成23年度
(図1)。
タカヤ クリニックが10月に開設しました。月2回
ベッドサイドへの訪問を行い,必要な場合は栄養指
導も実施しています。
小児栄養指導について,指導内容が統一できるよ
う肥満,貧血,脂質異常のマニュアルを作成しまし
た。また,肥満指導については,小児科医師,看護
師と検討し,新たにパスを作成しました。
栄養指導媒体を充実させました(糖尿病,腎臓
病)。栄養指導を受けられる患者の皆様が普段から口
にされる食品を中心に選択し,新たにフードモデル
第2章 診療概要・統計
を入れ替えしました。栄養指導時にフードモデルを
使用することで目安量を把握しやすいとの声をいた
だいています。
・健康教室
「こども健康教室」
平成23年9月10日(土)
「小児の貧血」と題して,親子,保健・学校関係
者など,幅広い方々を対象に,小児科医師,看護師,
健康運動指導士の方々と共に講習会とクイズやゲー
ムの体験をする構成で開催しました。
・栄養管理
震災の影響により,濃厚流動食のバックタイプの
供給が不可能となり,一時的に紙パックに変更しま
した。栄養ポンプを3台増やしました。
NST 委員会での検討事項を議事録に記録してい
ましたが,平成23年5月よりカルテに記載するよう
変更しました。NST 委員以外の方も,内容を把握し
やすくなりました。
褥瘡回診対象者の栄養状態把握に,
「NST 入力」
ソフトを活用することで,摂取栄養量の把握がより
早くできるようになりました。また,低栄養の患者
さんには,補助食品をご提供することが多いのです
が,退院後の使用継続が難しい場合もあります。で
きるだけ安価で簡単に適正な栄養量が確保できるよ
うな方法について検討し,粉飴粥を新たに取り入れ
ました。今後も患者さんの立場に立ち,検討してい
きたいと思います。
4月の褥瘡予防講演会では,当院の栄養管理につ
いてお話しました。
ーキンググループのメンバーとして参加し検討して
います。平成24年度の確立を目指しています。
・やわらかソフト食
きざみ食の誤嚥リスクを考えた上で,やわらかソ
フト食のレパートリーを増やしました。お皿の種類
が限られていましたので,3種類増やしました。来
年度もより安全で,食べやすく,彩りの良いメニュ
ーを考えていきたいと思います。
・ユニホーム
調理師のユニホームを,耐久性を考えたデザイン
に変更しました。
・食材の選択
食材の選択は,地産地消にこだわり地元の肉や魚
介類,野菜や果物を取り入れて食事の提供を行って
います。安心で安全な食品を患者の皆様へ届けるこ
とを第一に考えています。
・選択食メニュー
治療食や形態に制限のない食種に限り,毎朝食時
にパンを主食とした献立と昼食時に週3回の2種類
の選択食メニューを行っています。選択食メニュー
へは,患者さんからの感謝のメッセージをいただく
こともあり,大変嬉しく思っています。
・行事食
行事食は,年9回実施しています(図2)。
図2 敬老の日
・医療安全の取り組み
7月の医療安全強化月間「部署で対策を実施・評
価してみよう!」では,栄養士と調理師がそれぞれ
目標を立て取り組みました。点検表を作成し,毎日
ミスが起きないよう努め,問題抽出や改善に役立て
る事ができました。結果として,総合評価で最優秀
賞をいただく事ができました。この事を今後も生か
せるよう,
点検表をインシデントレポートに反映し,
定期的に活用し,アクシデント防止に役立てていき
ます。
・災害対策
備蓄食品の一食用みそ汁を患者・入所者の皆様に
使用させていただきました。実際使用してみること
で,味や期限など,どんな商品が使いやすいか検討
することができました。今後の購入に活かしていき
たいと思います。
岡山県病院協会井笠支部において,
「給食施設の非
常時災害時における栄養・食生活相互支援ネットワ
ーク」確立のため,栄養士部会が発足しました。ワ
43
臨床検査センター
臨床検査科 科長 北川 和成
1. 院内検査項目総数(表1)
生化学検査は,
昨年度比で2.6%増,免疫検査は6.3%
増,血液検査は3.5%増,一般検査は1.8%増,糖質関
連検査は増減なし,凝固検査は4.2%減となりました。
全体の総数では2.4%増となりました。今年度は,血
糖と HbA1c を全血で同時に測定できる最新機種を導
入し迅速,効率化を図りました。今後も外来での至急
検査の増加が予測される中,臨床のニーズに迅速に対
応できる検査室を常に考えながら業務を行っていきた
いと思います。
表1 院内検査項目総数
平成23.
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
平成24.
1月
2月
3月
合 計
生化学検査
37,234
38,110
41,747
38,620
41,576
36,446
39,088
35,928
37,633
35,249
34,432
37,968
454,031
免 疫 検 査
1,121
1,070
1,183
1,069
1,264
1,129
1,132
1,039
1,080
1,095
969
1,104
13,255
血 液 検 査
4,760
4,881
5,209
4,973
5,321
4,645
4,880
4,885
4,944
4,874
4,535
5,039
58,946
一 般 検 査
3,520
3,185
3,817
3,622
3,609
3,200
3,145
3,102
3,423
3,164
2,861
3,452
40,100
糖質関連検査
2,977
2,986
3,301
3,240
3,360
3,043
2,893
2,921
3,032
2,963
2,751
3,133
36,600
凝 固 検 査
825
828
827
722
835
787
789
818
810
835
755
907
9,738
院内検査は生化学検査83項目,免疫検査11項目,血液検査7項目,一般検査9項目,糖質関連検査15項目,凝固検査10項目
平成23年11月より GA 測定開始
2. 病理・細胞診件数(表2)
病理は,昨年度比で1.3%減,細胞診は8.4%増で全
体では1.1%増とわずかに増加しました。
表2 病理,細胞診件数
平成23.
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
平成24.
1月
2月
3月
合 計
病理組織検査
67
71
82
67
82
83
57
75
67
116
55
54
876
酵 素 抗 体
3
2
3
3
2
3
2
3
3
5
1
3
33
術中迅速検査
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
婦人科以外の細胞診
53
38
58
64
54
61
73
68
62
56
45
58
690
病理,細胞診は福山医師会センターと BML へ外注
注)酵素抗体は病理組織に付随して発生
3. 院内微生物迅速総数と細菌培養件数(表3)
院内微生物迅速検査は,インフルエンザウィルス,
ストレップA,マイコプラズマ IgM の検査の増加で,
昨年度比で30.1%の増加となりました。細菌検査は全
44
体で11.1%と増加しました。培養件数の内訳は,増加
が血液穿刺で9.1%,抗酸菌検査13.5%で,減少は呼
吸器系で12.3%,消化器系で23.0%,泌尿器系で4.7%,
その他の材料で31.8%でした。
第2章 診療概要・統計
表3 院内微生物迅速総数と細菌培養件数
平成23.
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
院内微生物迅速検査
732
410
328
164
155
142
251
395
呼 吸 器 系
168
172
204
186
155
147
155
消 化 器 系
80
63
55
46
47
49
泌 尿 生 殖
77
84
107
91
84
血 液 穿 刺
17
15
25
29
そ
他
41
0
48
抗酸菌検査
8
8
7
の
平成24.
1月
2月
3月
合 計
639
1,061
820
603
5,700
198
212
160
135
182
2,074
45
66
59
56
52
53
671
96
79
96
90
66
69
81
1,020
40
29
26
29
40
28
34
28
340
65
63
33
35
28
42
39
35
39
468
13
26
8
14
10
6
10
7
9
126
院内微生物迅速検査:インフルエンザ,RS ウイルス,ロタウイルス,アデノウイルス抗原迅速,マイコ IgM 迅速,
ストレップA迅速,CD 毒素尿中肺炎球菌莢膜抗原,尿中レジオネラ抗原,尿中H.ピロリ抗体,
平成23年11月よりノロウイルス抗原測定開始
細菌培養検査は岡山医学検査センターへ外注
4. 外注検査総数(表4)
外注検査総数は,昨年度比で9.1%の増加となりま
した。
表4 外注検査総数
外注検査項目総数
平成23.
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
平成24.
1月
2月
3月
合 計
1,535
1,168
1,695
1,371
1,357
1,254
1,464
1,316
1,503
1,146
1,413
1,653
16,875
BML へ外注
この1年間,昨年同様診療支援と専門知識の向上を
大目標に1. 病院診療の変動に対応出来る部署内およ
び部署間での連携。2. 適切なタイミング・適切な
データ報告を各々心に持って業務を行ってきました。
退職者もなく,安定したスタッフに恵まれ検査室内で
状況報告会を月1回開いてローテーションの変更,業
務の見直しを行いました。今後も迅速,効率,正確な
検査を提供し,臨床のニーズに貢献できるよう努力し
ていきたいと思います。
平成24年度も,臨床検査センターは本年度と同じ目
標としますが,個々の目標もしっかり立ててスタッフ
一同協力してがんばって行きたいと思います。
生理機能検査センター
生理機能検査科 科長 坂本 恵子
平成23年度は昨年度に引き続き,検査室目標として
診療支援と専門知識の向上ということで,適切なタイ
ミング・適切なデータ報告を掲げ,検査スタッフ一丸
となり,部署内および部署間での連携に取り組んでき
ました。
検査件数ですが,昨年と大きな変化はありません
が,下肢動脈の血行再建を目的とした皮膚潅流圧測定
(SPP),下肢動脈超音波検査が増加傾向にあります。
平成24年度は,フットケア外来が立ち上がりますの
で,末梢血管系の検査が増加すると思われます。外来
での迅速な対応ができるように,専門的知識,技術を
習得し,質の高い医療を効率的に提供できるよう頑
張っていきたいと思います。
45
<病院>
EKG
体表
筋電図
ホル トレッ
TRUS・
血管 頚動脈 乳腺
腹部
エコー 上肢
心
UDS 脳波 脳波
ター ドミル
尿路
肺機能 UFM
エコー エコー エコー エコー エコー
(指示Dr. エコー
(PF)(大人)(小児)
針筋
心電図 エルゴ
エコー
NCS
施行)
電図
4月
488
7
1
5月
521
15
6
6月
612
19
3
7月
485
20
1
8月
535
18
9月
471
10月
11月
4
9
32
32
39
4
0
19
43
0
3
15
81
6
46
91
6
4
33
43
44
13
0
18
27
2
5
10
109
4
100
15
3
28
62
51
18
0
20
30
2
4
12
115
7
82
11
3
24
49
62
17
0
14
45
4
6
9
131
6
86
12
7
21
55
39
10
0
20
43
1
4
18
21
8
94
3
5
32
52
75
2
0
24
52
2
6
526
13
5
82
5
5
58
50
65
0
0
32
47
2
513
20
4
96
15
5
31
52
56
0
0
15
31
3
12月
521
21
4
101
17
1
47
62
76
0
1
20
53
1月
517
10
2
93
9
7
49
40
42
1
1
19
2月
481
22
4
81
9
2
24
44
32
1
0
14
2
133
9
4
43
46
44
2
0
21
33
6
5
46 1,120
115
55
422
587
625
68
2
236
462
32
70
3月
計
557
23
6,227
209
81
脈波
血圧
SPP
簡易
PSG
PCI・
タイト 簡易 PSI
乳腺 診断
PTA・ PSG
(穿刺) カテ
レー SpO2 (スター
EVT
ダスト)
ション
2
7
9
5
0
0
1
0
41
8
5
6
6
4
4
4
0
46
12
4
0
8
2
3
2
0
4
57
7
2
6
8
2
1
1
0
100
3
35
7
9
10
3
2
0
5
0
4
103
2
61
6
8
0
9
1
3
2
0
6
4
120
3
56
11
11
2
12
0
0
3
0
6
4
94
4
64
10
5
1
14
2
0
2
0
6
10
3
114
2
80
20
7
0
8
1
0
1
0
30
3
4
10
93
3
55
18
8
0
9
2
2
5
0
28
1
11
6
120
4
61
8
6
1
7
0
1
0
0
10
161
3
72
12
7
1
12
3
0
4
0
105 1,341
45
674
121
79
36
101
19
14
30
0
<附属診療所>
EKG
心
腹部
肺
ホル
ター エコー エコー 機能
脈波 簡易
血圧 SpO2
4月
188
1
3
28
7
17
1
5月
226
3
5
26
9
18
0
6月
268
4
10
29
10
18
0
7月
233
1
6
35
14
13
0
8月
212
1
0
28
8
11
0
9月
206
1
4
33
8
11
0
10月
176
1
2
31
5
12
0
11月
166
2
2
27
7
4
0
12月
151
0
0
35
6
5
0
1月
112
0
1
8
1
9
2
2月
99
0
0
16
2
8
0
3月
計
140
2
1
13
4
12
0
2,177
16
34
309
81
138
3
<総計>
EKG
8,404
筋電図
トレッ
TRUS・
心
体表
上肢
血管
乳腺 頚動脈 腹部
UDS 脳波 脳波
ホル
ドミル・
尿路
肺機能 UFM
エコー エコー
エコー エコー エコー エコー エコー
(PF)(大人)(小児)
ター
針筋
エルゴ
エコー
NCS
電図
225
46 1,154
115
422
55
896
625
68
2
317
462
32
70
105 1,341
45
脈波
血圧
812
SPP
121
PSG
PCI・
タイト 簡易
診断
PTA・ PSG
レー SpO2
カテ
EVT
ション
36
101
19
14
30
画像診断センター
放射線技術科 科長 小橋 高郎
【はじめに】
平成23年度は10月のタカヤ クリニックの開設に向
けた準備や,病院内での変革に沿った動きに併せて,
各部門での充実を計った一年でした。
タカヤ クリニックには様々な検討の結果,一般撮
影に加え16列のマルチスライス CT が設置されまし
た。新たに専任技師も仲間に加え,シャント部位の
46
CT 検査等に威力を発揮しています。また一般撮影系
に当院では初めて FPD(Flat Panel Detector)装置
が導入され,リアルタイムに画像確認ができるという
メリットを生かして検査効率の向上に寄与しています。
一方で耐用年数を越えた機器もあり,特に血管撮影
装置については来年度の更新に向けた新たな部門構築
を検討しています。
第2章 診療概要・統計
新たな機器の導入によって,今後の機器管理も含め
ての対策も必要と感じています。
以下,平成23年度画像診断センターにおける活動内
容について報告をいたします。
表1 各検査前年度比
平成22年度
平成23年度
増減
一般撮影系
20,111
21,426
6.50%
C T 検 査
4,035
4,205
4.20%
MRI検査
2,006
2,366
17.90%
乳 腺 撮 影
756
713
▲6%
造 影 検 査
961
953
▲1%
骨密度測定
430
489
13.70%
【本年度検査実績】
平成23年度の各部門の総検査数,ならびに前年度比
を表1,
2,グラフに示します。
表1に示すごとく,各検査ともに前年度比で検査数
の増加あるいは大きな検査数の増減は見られない結果
となっています。
一般撮影件数が増加するなかで,当院では初めてと
なる FPD(Flat Panel Detector)装置が導入されま
した。患者さんを待たせることなく画像を確認するこ
とで素早い対応が可能になり,非常に優しい環境が
整ったと感じています。
CT 部 門 に お い て は 重 症 虚 血 肢 に 対 す る CtAngiography が増加しています。本年度は同疾患に
対して非常に有効であるソフト(Variable Pitch およ
び軌道同期撮影)が導入され,血管の描出能が格段に
上昇しました。石灰化やステント内評価も可能になっ
ています。
MRI 部門は整形外科部門の依頼により約18%の増
加が見られます。今後は新人の教育等に力を入れ,平
均的技術の向上を計りたいと感じています。
骨密度測定も1割以上の検査数の増加です。骨粗鬆
症外来のある日には1名の専任を置くような状況にな
り,今後も必要性は高まると感じています。
CT の新しいソフトの導入に現れるように,日々の
装置の進歩は目覚しいものがあります。当センターに
おいても安村が第1回X線 CT 認定技師試験に挑戦
し認定を受けるなど,各自が重要性を認識し,勉強の
日々を過ごしています。今後も時代にあった技術の取
得に励んで行きたいと考えています。
表2 平成23年度 月別検査数(病院・附属診療所)
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
合計
1,459
1,482
1,730
1,532
1,508
1,470
1,574
1,414
1,669
1,446
1,514
1,763
18,561
診療所
302
308
350
312
323
255
193
197
152
151
125
197
2,865
病院
320
345
351
346
376
311
307
355
356
297
307
324
3,995
診療所
18
19
20
10
21
19
14
16
15
21
16
21
210
病院
184
186
198
194
203
192
188
159
210
157
172
197
2,240
診療所
12
12
12
12
7
9
10
7
14
7
13
11
126
病院
28
34
38
30
24
43
31
36
41
28
27
57
417
診療所
6
10
5
9
11
8
5
2
4
4
2
6
72
病院
19
27
30
15
20
25
26
31
28
19
21
23
284
診療所
41
45
111
96
94
75
62
52
58
13
14
8
669
乳腺
病院
20
40
64
77
71
79
115
80
78
33
35
21
713
血管撮影
病院
14
11
7
13
13
7
14
12
6
7
7
12
123
一般撮影
CT
MRI
DEXA
造影
病院
47
一般撮影
CT
一般撮影 診療所
件数
一般撮影 病院
2,500
CT 診療所
CT 病院
件数
450
400
2,000
350
300
1,500
250
200
1,000
150
100
500
50
0
4月 5月6月 7月8月9月 10月 11月12月 1月2月3月
0
4月 5月6月7月8月9月10月 11月12月 1月 2月3月
MRI
MRI 診療所
MRI 病院
件数
250
200
150
100
50
0
4月5月 6月 7月 8月9月 10月11月 12月 1月 2月3月
グラフ 一般撮影・CT・MRI 検査数
リハビリテーションセンター
リハビリテーション科 科長 高橋 正弘
本年度のリハビリテーション科は中堅療法士3名を
含む4名の退職による療法士の減少という厳しい状況
下でのスタートとなりました。前年度に6名の新人療
法士を向かえ教育係でもあった数少ない中堅療法士の
退職により大きな不安を抱えることになりました。残
念ながら業務においても前年度から新しく取り組んで
きた業務も見直す必要がありました。新人療法士に
とってはより多くの事を求められ負担も大きかったと
思います。先輩療法士においても新人療法士の教育,
退職者の穴埋めと大変だったと思います。しかしなが
ら前向きに業務に取り組み,一回りも二回りも大きく
48
成長してくれたと思います。
さらに本年度,頭を悩まされたのはレセプトの返戻
です。以前はレセプトで返戻を受けることは殆どな
かったのですが,本年度はレセプトの返戻が急激に増
加しました。特に脳血管疾患等リハビリテーションの
病名(廃用症候群)では多くの査定を受けることとな
りました。岡山県のレセプトの査定基準は他県よりも
厳しく,もともと曖昧な病名であった為に解釈の違い
から多くの査定を受けてしまいました。本来リハビリ
テーションは身体や精神の障害により基本動作能力や
応用動作能力が低下した方に対して再び能力獲得させ
第2章 診療概要・統計
る為に行うものであり,疾患に対して行うものではな
いと教わってきましたが,今の診療報酬では疾患に対
して必要か不必要かを判断されてしまいます。納得の
行かない部分も多いのですが,考え方を大きく改めな
いといけないと感じた1年でもありました。レセプト
査定においては医事課と診療報酬適正管理委員会と連
携を図りながら対応を行ってきました。徐々に返戻件
数も減少してきたように感じます。
本年度を振り返り大きく前進できたという一年では
有りませんでしたが,大きく飛躍できる準備は着実に
出来たように思っています。いよいよ来年度の診療報
酬では今後の大きな変革を予想させるような内容と
なっています。あらゆる変化に対する柔軟な姿勢と未
来を予測した準備が必要となってきます。新人療法士
の成長により更なるステップアップが期待できる年で
もあります。より地域に根ざした信頼されるリハビリ
テーション科であるように今後も努力していきたいと
思います。
理学療法
外来
入院
呼吸器リハⅠ 脳血管リハⅠ 脳血管リハⅠ(廃用) 運動器リハⅡ 心大血管リハⅠ 呼吸器リハⅠ 脳血管リハⅠ 脳血管リハⅠ(廃用) 運動器リハⅠ
運動器リハⅡ 心大血管リハⅠ
件数 単位数 件数 単位数 件数 単位数 件数 単位数 件数 単位数 件数 単位数 件数 単位数 件数 単位数 件数
件数 単位数 件数 単位数
単位数
4月
0
0
113
135
4
4
411
508
0
0
93 106 178 251 293 371 456
706
12
20 115
5月
0
0
117
141
5
5
413
487
0
0
87
90
343 484 204 244 402
638
26
53
80
83
6月
0
0
122
142
4
4
471
581
0
0
63
79
253 365 161 210 583
923
11
19
26
32
7月
0
0
124
143
2
2
434
537
0
0
130 171 198 288
91 124 546
929
20
37
83
98
8月
0
0
127
142
7
7
474
580
0
0
161 228 214 312
72
83 574
920
31
46 144
158
9月
0
0
137
155
5
5
427
520
0
0
146 181
70
92 553
807
71 109
61
83
10月
0
0
126
151
7
7
494
581
0
0
85
128 159 613
856
73
95
74
91
11月
0
0
123
148
4
4
496
579
0
0
92 106
12月
0
0
127
149
3
3
479
570
0
0
1月
0
0
104
121
0
0
397
498
1
2月
0
0
105
121
0
0
455
546
3月
0
0
108
124
0
0
514
604
185 307
92 195 276
121
189 280
41
48 382
621
82 124
69
98
77
93 168 279
29
31 431
773
137 189
54
64
1
39
46 187 238
58
88 637
906
134 173
80
107
1
1
23
24 173 210
93
128 690
1,066
87 103
112
148
4
4
43
51
69
1,059
93 115
117
130
208 282
77
702
作業療法
外来
入院
呼吸器リハⅠ 脳血管リハⅠ 脳血管リハⅠ(廃用) 運動器リハⅡ 呼吸器リハⅠ 脳血管リハⅠ 脳血管リハⅠ(廃用) 運動器リハⅠ 運動器リハⅡ
件数
単位数
件数
単位数
件数
単位数
件数
単位数
件数
単位数
件数
単位数
件数
単位数
件数
単位数
件数
単位数
4月
0
0
50
62
4
4
192
241
6
7
178
218
250
306
298
370
0
0
5月
0
0
49
60
5
5
181
249
0
0
265
357
133
145
230
304
2
2
6月
0
0
55
68
4
4
131
186
0
0
140
178
90
120
292
386
7
8
7月
0
0
49
57
2
2
118
185
18
25
191
288
20
22
251
347
9
15
8月
0
0
51
65
7
7
172
251
25
38
145
217
38
42
262
376
6
7
9月
0
0
44
53
5
5
172
242
8
8
118
167
32
36
256
323
29
44
10月
0
0
47
60
7
7
144
208
0
0
142
177
70
83
312
413
30
33
11月
0
0
46
59
4
4
149
194
0
0
144
161
6
6
210
291
35
47
12月
0
0
46
57
3
3
188
269
1
1
135
169
9
9
278
414
87
108
1月
0
0
45
61
0
0
174
244
0
0
115
140
24
27
233
361
64
77
2月
0
0
49
64
0
0
217
323
0
0
118
137
50
53
334
435
44
50
3月
0
0
39
54
0
0
208
291
0
0
128
157
41
43
324
398
33
44
49
言語療法
外来
入院
脳血管リハⅠ 脳血管リハⅠ(廃用)水のみテスト 新版K式発達検査 WISC-Ⅲ WAIS-Ⅲ成人知能検査 WPPSI 脳血管リハⅠ 脳血管リハⅠ(廃用)水のみテスト
件数 単位数 件数 単位数 件数
件数
件数
件数
件数
件数 単位数 件数 単位数 件数
4月
0
0
57
124
0
3
1
0
0
30
35
45
45
2
5月
0
0
58
131
0
1
1
0
1
54
61
7
7
5
6月
0
0
70
157
0
4
1
0
0
92
103
0
0
5
7月
0
0
62
134
5
7
1
0
0
69
89
0
0
8
8月
0
0
62
128
1
6
1
0
0
25
34
5
5
1
9月
0
0
54
108
2
5
1
1
0
23
27
6
6
3
10月
0
0
61
121
1
7
1
0
0
28
28
2
2
4
11月
0
0
66
128
0
3
1
0
0
35
51
0
0
6
12月
0
0
56
101
0
3
1
0
1
69
124
3
6
6
1月
0
0
64
129
0
2
0
0
0
60
77
26
43
3
2月
0
0
68
134
0
1
0
0
0
49
54
56
58
4
3月
0
0
54
111
0
2
2
0
1
45
52
8
8
3
平成23年度症例発表
5月12日
精神的フォローに苦渋した症例
織田
5月26日
重度の認知症をもち,右大腿骨転子部骨
折を呈した症例
山本
6月21日
大腿骨遠位端骨折後に退院し,屋内・院
内で転倒し,大腿骨頸部骨折にて再入院
した症例
中道
6月30日
左小指伸筋腱損傷を呈した症例
宮崎
8月25日
夜間痛を主訴とした保存療法経過観察中
の腱板断裂の症例
永富
9月8日
HAM(HTLV-1 関連脊髄症)を呈した症
例
高橋佳
9月29日
腰椎椎間板ヘルニアを呈した症例
原田
4月7日
高橋正
10月6日
右肩後方不安定症脱臼を呈し関節形成術
を施行した症例
脳の老化を予防しよう ∼ 今日から出来
る脳のトレーニング ∼
織田
5月18日
発達障害について
小笠原
10月19日
左片麻痺となり自宅復帰を検討した症例
山本
6月22日
第46回日本理学療法学会報告
稙田
11月17日
パーキンソン病患者に対する評価スケー
ル活用の有効性
中道
7月6日
第46回日本理学療法学会報告
永富
7月20日
呼吸の基礎知識
松田
12月16日
AO 分類C3型の橈骨遠位端骨折を呈し
た症例
宮崎
7月27日
第45回日本作業療法学会報告
平田
8月3日
DVT 発症リスクの高い症例への介入し
1月20日
た症例
把持運動による肩安定化訓練について
平田
永富
8月17日
虚血性心疾患の病態生理について
稙田
仙腸関節炎について
織田
1月27日
既往に悪性リンパ腫があり,左大腿骨転
子部骨折を呈した症例
11月2日
高橋佳
11月16日 うつ病と疼痛について
山本
2月2日
慢性腎不全に伴う心不全の症例
原田
1月19日
社会資源について ∼ 高齢者を中心に ∼
永富
2月8日
化膿性脊椎炎を発症し長期臥床となった
症例
織田
1月26日
病態・疾患別:臨床検査データの見かた
宮崎
2月2日
心・腎関連について
原田
2月15日
右大腿骨頸部骨折術後,尿閉・原因不明
の筋力低下となった症例
山本
2月7日
SJF 基礎コースに行ってきました
高橋佳
2月22日
褥瘡管理について
中道
2月22日
褥瘡の再発を繰り返す二分脊椎症の症例
中道
2月23日 呼吸療法士認定更新のための講習会 2012
松田
3月1日
高齢にて四肢麻痺を発症した症例
宮崎
3月22日
高木
50
3月9日
OP 後に激しい痺れを訴え神経癒着を起
こした症例
永富
3月21日
脳卒中地域連携パスを利用した症例
原田
3月23日
小脳出血を呈した症例
高橋佳
平成23年度 リハビリテーション科内勉強会
失語症について
第2章 診療概要・統計
笠岡手外科・上肢外科センター
センター長 橋詰 博行
手外科・上肢外科手術例はこの7年間を通して年々
増加し,平成17年度341例,18年度614例,19年度694例,
20年度736例,21年度1,002例,22年度1,170例,23年
度は1,316例(1,029人)でした(表1,図)
。22年度
は術者1人当たりでは585例でしたが,23年度は形成
外科からの後藤先生が加わって3人体制ですので,1
人当たりでは439例と少なくなっています。
23年度手外科・上肢外科関連の学術業績は全国学会
発表10(座長2),地方会発表4(座長8),講演6,
論文数7でした。第7回上肢外科サマーセミナー in
Kasaoka では表2のとおり,特別講演に清恵会病院
大阪外傷マイクロサージャリーセンター長 五谷 寛之 先生と済生会神奈川県病院副院長・日本手外科
学会理事長 佐々木 孝 先生をお招きし,活発な討
論が行われました。全出席者数は86人でした。
表1 年度別 上肢手術件数
病 名
弾発指・強剛母指・腱鞘炎など
平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度
126
264
261
314
348
464
613
手根管症候群
72
113
126
142
369
341
326
上肢骨折・脱臼・偽関節
52
63
85
108
96
91
121
OA・RA・関節拘縮・変形・遊離体・ロッキン
グ指・弾発肘
4
20
34
35
27
80
59
良性骨軟部腫瘍・腫瘤・ガングリオン・滑液包炎
8
30
27
34
25
35
45
上肢絞扼性神経障害(手根管症候群を除く)
19
25
36
16
44
45
43
腱・靱帯・掌側板損傷・腱脱臼
14
12
34
17
21
22
23
肩腱板損傷・反復性脱臼・不安定肩
4
13
17
8
13
7
21
デュプイトラン拘縮・フォルクマン拘縮
3
10
10
11
12
20
18
手関節障害(OA・キーンベック病等・TFCC 損
傷・DRUJ 障害・Preiser 病・手根骨不安定症)
9
10
14
12
8
15
17
神経損傷・麻痺・カウザルギー
9
8
16
19
24
25
16
15
32
10
12
7
17
8
指尖部損傷・異物・創処置・創傷・巻き爪
1
8
14
6
4
7
6
その他
5
6
10
2
4
1
0
手術件数総計
341
614
694
736
1,002
1,170
1,316
症例数
290
518
621
663
824
923
1,029
肩インピンジメント症候群
51
図 年度別 上肢手術件数
平成23年度
平成22年度
平成21年度
平成20年度
平成19年度
平成18年度
平成17年度
0
200
400
600
800
1000
1200
1400
弾発指・強剛母指・腱鞘炎など
手根管症候群
上肢骨折・脱臼・偽関節
OA・RA・関節拘縮・変形・遊離体・
ロッキング指・弾発肘
良性骨軟部腫瘍・腫瘤・ガングリオン・
滑液包炎
上肢絞扼性神経障害
(手根管症候群を除く)
腱・靱帯・掌側板損傷・腱脱臼
肩腱板損傷・反復性脱臼・不安定肩
デュプイトラン拘縮・フォルクマン拘縮
手関節障害(OA・キーンベック病等・
TFCC 損傷・DRUJ 障害・Preiser 病・
手根骨不安定症)
神経損傷・麻痺・カウザルギー
肩インピンジメント症候群
指尖部損傷・異物・創処置・創傷・
巻き爪
その他
表2 第7回 上肢外科サマーセミナー in Kasaoka
① はじめに
「当院の現況について」 笠岡第一病院 院長 橋詰 博行
② ベイシックレクチャー
「肘関節不安定症の病態と治療」
岡山済生会総合病院 整形外科 主任医長 今谷 潤也 先生
「肩鏡視下手術の実際」
尾道市立市民病院 整形外科診療部長 廣岡 孝彦 先生
③ 症例検討会
1)「手根管内の骨性隆起に手根管症候群を合併した1例」
大久保病院 整形外科 田中 日出樹 先生
2)「上海留学帰朝報告」
「新型 NODE ピン(J字型髄内ピン)による中手骨骨折の治療」
鹿島労災病院 整形外科 板寺 英一 先生
3)「反復性肩関節脱臼に対する Bankart 修復時の腱板疎部修復について」
名越整形外科医院 院長 名越 充 先生
④ 特別講演 (1)
「上肢重度外傷の初療から再建まで ―マイクロサージャリー手技を中心に―」
清恵会病院 大阪外傷マイクロサージャリーセンター センター長 五谷 寛之 先生
⑤ 特別講演 (2)
「橈骨遠位端骨折治療の変遷と現況 ―社会保険診療の仕組みに関する話題を兼ねて―」
済生会神奈川県病院 副院長 佐々木 孝 先生
五谷 52
之 先生
佐々木 孝 先生
第2章 診療概要・統計
メディカル・ファジーリサーチセンター
室長 有田 清三郎
同志社大学 生命医科学部 教授
笠岡第一病院「メディカル・ファジーリサーチセン
ター」3年目の年度報告です。メディカル・ファジー
リサーチセンターという言葉が少し馴染みがないと思
いますが,この研究室は病院や介護施設に関係する
医療情報 ― 医療現場や介護福祉の現場の生の情報の
データを基に,分析・解析し,その結果を現場に生か
していこうとするための研究室です。
通常“情報”という言葉を聞きますと身長168㎝と
いったかっちりとした数値で表されたものを連想され
がちですが,医療現場での「体がだるい」
,「激しい頭
痛」
,「フラツキがある」や超音波画像所見での「やや
不整」などの情報は数値に表せていなくても立派な情
報です。このような情報をファジー情報(あいまいさ
を伴った,幅のある情報)と言います。医療や介護の
世界では,
デジタル情報とファジー情報が混在した「人
の豊かな情報」が大きな役割を果たしています。この
医療や介護の現場の生の情報,データを解析・分析し
て,価値を引き出し,医療や介護の現場に生かしてい
きたいと思っています。
具体的な仕事には,
⑴医療・介護のための統計相談,
⑵医療・介護のための研究相談・研究支援,⑶医療・
介護のための統計学講座,等があります。
平成23年度は次のような事を行いました。
⑴ 笠岡第一病院の医療・介護における,データ解析
支援
(各分野からの統計相談件数:48件)
(整形外科,形成外科,看護部,人工透析センタ
ー,臨床検査センター等)
毎週木曜日または金曜日
⑵ 「第14回 院内看護研究発表会」
(8月20日土曜日)
講評担当
⑶ 毎月1回小グループの統計学講習を行いました。
⑷ 研究(統計解析)支援
①手根管症候群診断支援システム(手根管症候群
データの多変量解析と診断ロジックの構築)
②転倒・転落の要因分析
③高齢者の検査データの統計分析(アルブミン,
コレステロール値等)
④褥瘡の単発・多発における要因分析
⑤透析時における脈波データの解析,など
これらの統計相談や研究支援は現在も継続,進行
中です。
また私事ながら,平成23年9月バイオメディカル
ファジー学会(BMFSA)により「BMFSA 特別功労賞」
を受賞しました。ファジー理論による超音波画像,X
線画像等の医用画像による癌診断支援システムの研究
が評価されました。
53
内視鏡センター
センター長 本多 俊裕
【笠岡第一病院内視鏡センター設立】
平成20年4月に内視鏡室から内視鏡センターと改名
し,充実した医療を提供しております。当内視鏡セン
ターでは安全かつ苦痛の少ない内視鏡検査を効率よく
実現できるように努めております。通常,当院では鎮
静を行わず検査を行っていますが,鎮静の必要性があ
る場合は鎮静下にて検査を行っており,その際は自動
監視装置を設置し,血圧,脈拍,血中酸素濃度など,
患者のモニタリングを行い,安全で楽な内視鏡検査の
提供を心掛けています。上部消化管内視鏡検査の施行
中は患者用モニターを通じて,ご自身の胃の中を見る
ことが可能です。上部消化管内視鏡検査では食道,胃,
十二指腸疾患に対する内視鏡診断,内視鏡的胃瘻造設
術など行っています。NST(栄養サポートチーム)
の活動とともに胃瘻造設に付随する内視鏡検査も増加
しつつあります。泌尿器科領域では膀胱鏡検査も実施
しております。
【内視鏡センターの特徴】
当内視鏡センターは消化管内視鏡検査用検査室と泌
尿器科用内視鏡検査室の2室を併設しております。
消化器科の内視鏡検査システムはオリンパス社製
EVISLUCERA と上部消化管内視鏡スコープ4本(経
口内視鏡2本,経鼻内視鏡2本),下部消化管内視鏡
のスコープの2本(すべて可変式スコープ)を使用し,
必要時には NBI(Narrow Band Imaging 狭帯域光観
察)及び拡大内視鏡を用い早期癌の発見と診断に努め
ています。
【検査実績等について】
消化器内視鏡検査件数の年度別推移(表)に示すよ
うに,検査件数は年々増加傾向で,平成23年度も病院
と附属診療所を合わせて1,300件/年を超えています。
大腸癌の意識の高まりとともに治療依頼数も増加して
います。大腸ポリープ切除件数枠を週2∼3件に増や
しています。
内視鏡検査の安全性を高める上で,内視鏡の洗浄・
消毒について重点を置き,日本消化器内視鏡学会及び
日本消化器内視鏡技師会の内視鏡の洗浄・消毒に関す
るガイドラインを参考にして内視鏡の洗浄・消毒に関
するマニュアルを作成し,ジョンソン&ジョンソン社
製の内視鏡洗浄装置を2台導入し消化器内視鏡技師が
洗浄・消毒を行っております。
表 病院 附属診療所 消化器内視鏡検査件数
GIF
54
CF
病院
附属診療所
病院
附属診療所
合計
平成13年度
473
188
129
38
828
平成14年度
548
209
158
43
958
平成15年度
668
182
124
41
1,015
平成16年度
693
204
169
28
1,094
平成17年度
617
175
196
40
1,028
平成18年度
719
174
202
21
1,116
平成19年度
685
182
256
48
1,171
平成20年度
663
278
267
16
1,224
平成21年度
780
299
261
15
1,355
平成22年度
734
287
307
15
1,343
平成23年度
731
270
305
10
1,316
第2章 診療概要・統計
4 新規導入機材
井上 呉美・浅尾 昌彦
当院では“医療の質の向上”
“医療安全”
“患者の皆
様の診療環境の改善”
を目的として施設,
機材の新設・
更新をしています。平成23年度は下表の機材の新設・
更新を行いました。
平成23年5月11日
検査用膀胱尿道鏡セット A22003A
オリンパス
一式
西日本メディカルリンク
5月23日
テルフィード栄養ポンプ FE-201C
テルモ
1台
西日本メディカルリンク
5月31日
コンティニアス ウイズⅢ関節鏡ポンプ AR-6475
小林メディカル
1台
カワニシ
6月6日
(ベイパー3)VAPR3 キット54838
ジョンソン&ジョンソン
1台
カワニシ
6月7日
汎用人工呼吸器 Servo S
フクダ電子
2台
フクダ電子
6月16日
ウルトラショルダーポジショナー 02-143-82 5358
瑞穂医科工業
1台
カワニシ
6月16日
ウルトラショルダーポジショナーカート 02-143-83
瑞穂医科工業
1台
カワニシ
7月6日
ベッドサイドモニター DS-7100
フクダ電子
1台
フクダ電子
7月21日
テルフィード栄養ポンプ FE-201C
テルモ
2台
西日本メディカルリンク
7月27日
ローティングカプラー 1088-020-121 泌尿器用
ストライカー
1セット カワニシ
7月29日
ライカ整形外科形成外科手術用顕微鏡
ライカ
1式
カワニシ
8月12日
ハイローストレッチャー KK-728
パラマウント
1台
西日本メディカルリンク
8月17日
吸引シュミレーターQちゃん 11229-000 M85
京都化学
1台
カワニシ
8月18日
人工呼吸器 iVent201
GE ヘルスケアジャパン
1式
共和医理器
8月30日
短身関節鏡 4181 1.9㎜ 30°65㎜
ダイオニクス
1台
カワニシ
9月1日
テーブルトップ遠心機 2420
久保田
1式
成和産業
9月1日
EMI スーパーマイクロセットA
EMI
1式
カワニシ
9月8日
大型吸引器 TAF-5000SD
新鋭工業
1台
共和医理器
9月8日
大型吸引器 TAF-5000SD
新鋭工業
1台
共和医理器
9月16日
セントラルモニタ DS-7520
フクダ電子
1台
フクダ電子
9月16日
心電呼吸送信機 LX-7120
フクダ電子
1台
フクダ電子
9月16日
心電呼吸送信機 LX-7120
フクダ電子
1台
フクダ電子
9月22日
心電計 FX-7542
フクダ電子
1台
フクダ電子
9月24日
多用途透析用監視装置 DCS-100NX
日機装
10台 日機装
9月26日
AED ハートスタート RRProEKG
フィリップス
1台
フクダ電子
9月27日
テーブルトップ遠心機 2420
久保田
1式
成和産業
9月27日
アイスタット N-1
扶桑薬品
1式
成和産業
9月29日
POCH-100i
シスメックス
1式
成和産業
9月29日
スポットケム IM SI-3511
シスメックス
1式
成和産業
9月29日
診察台 EX-SD6P
タカラベルモント
1台
西日本メディカルリンク
9月30日
HL ストレッチャー KK-728
パラマウント
1台
西日本メディカルリンク
9月30日
電動リモートコントロールベッド KA-8326
パラマウント
2台
西日本メディカルリンク
10月14日
KENZ アンプル台 UL-3604S
ケンツ
1台
サンキ
10月17日
クロモフェア診察用照明器 壁取付型 D300
ベルヒトールド
1式
西日本メディカルリンク
10月24日
TOF ウォッチ(筋弛緩モニタ装置)TOF-1100
日本光電
1台
日本光電
55
11月18日
アームコントローラー AC-T
オオタ
1台
カワニシ
11月28日
LCP ラージ手術器械セット
シンセス
1式
カワニシ
11月28日
LCP スモール手術器械セット
シンセス
1式
カワニシ
11月29日
デジタルスケール付電動ベッド KA-8341A
パラマウント
2台
西日本メディカルリンク
12月26日
DRF セット(手用創外固定器セット)
シンセス
1式
カワニシ
高圧蒸気滅菌装置 VSSR-006
サクラ
1式
西日本メディカルリンク
汎用人工呼吸器 Servo S
フクダ電子
1台
フクダ電子
平成23年1月27日
2月20日
ライカ手術用顕微鏡
整形外科,形成外科の手術用の顕微鏡です。取り回
しが簡便で,照明も自動切替機能がついており,突然
視野が暗くなることがないような設計になっていま
す。また機器表面は抗菌処理を施してあり感染予防に
も努めています。
スポットケム IM SI-3511
外来での即時検査を支援するシステムです。迅速に
検査結果を出すことで,次の治療への計画を組み,患
者さんに再来いただく時間を省くことができます。
56
TOF ウォッチ
筋弛緩モニタリング装置。気管挿管から抜管まで,
筋弛緩の程度をデジタル表示します。スムーズな挿管
抜管のタイミングの目安に,また手術中の麻酔薬の追
加投与のタイミングの評価に活用します。
第2章 診療概要・統計
5 看
護
部
平成23年度看護部の方針
看護部長 森岡 薫
1. 適正な看護職員配置
(1)看護職員の雇用促進
平成23年度は採用戦略を立案し計画的に看護師
募集を行いました。
病院見学のみも含めると,看護職62名と「ご縁」
をいただきました。平成23年度は各部署の現状を
検討し,
「訪問看護ステーション」
・「手術室」の募
集を重点的に活動しました。目標の看護師は確保
でき,現場は活気づいています。
新たな取り組みとしては「潜在看護師研修体制
の構築」をあげ,研修会を開催することができま
した(P.131参照)
。6名の参加者があり,来年度
も続けていきたいと思います。研修会の広報不足
を反省していましたが,
「岡山県ナースセンター」
から原稿と活動写真の依頼を頂きました。岡山県
南西部の積極的な活動を紹介という「看護師等確
保定着に向けての取り組み」のテーマで,平成24
年度の「ナースセンターニュース」に掲載予定で
す。これは広報の絶好のチャンスになると期待し
ています。
2. 医療安全風土の醸成
(1)医療安全体制における報告・検討を現場に活
かす。
現場への周知徹底を目標にあげました。医療安
全管理者を中心とした看護部「リスクミーティン
グ」では,委員のみならず各部署の責任者も参加
するようにしました。責任者としての視野で積極
的な意見やアドバイスが加わります。それを現場
に持ち帰りフィードバックするように努力してい
ます。また,部署カンファレンス,朝のミーティ
ング等機会を作り,情報の伝達や啓蒙に努めまし
た。
3. 業務の効率化
(1)適正な時間管理
それぞれの部署でタイムスケジュールを見直
し,現状の分析から始めました。その中から,気
づきや反省点を改善に活かしています。部署の専
門性や役割に添って,業務改善を積極的に取り組
み,残業時間が大幅に減少した部署や,
「5S活
動」で成果を出している部署もあります。
記録の簡素化については,看護記録検討委員会
が中心となり,
「看護必要度評価の根拠となる看護
記録」を導入しました。当院独自の「ワードパレ
ット」による看護記録の簡素化は,ソフトウェア・
サービスユーザー会で発表し,出版社から原稿の
依頼が舞い込みました。平成24年5月頃に書籍出
版の予定です。看護部全員で取り組んだ結果が,
本に掲載されるのです。努力は形を変え報われま
す。現状に満足することなく業務の見直し,改善
を続けて行きたいと思います。
(2)看護提供システムの構築
「固定チームナーシング検討委員会」を発足し,
検討を重ねました。
基準作りから始め,外部研修に参加しながら当
院独自の基準を目指しました。
固定チームナーシングの長所・短所を踏まえた
上で必要性を意識統一し,看護部の全体研修を行
っています。3階病棟は役割が特殊であり4階・
5階病棟から導入し,平成24年2月始動を目標に
取り組みました。すでにチームの形態は存在して
いましたので,それを固定チームに変形させなが
ら各部署で勉強会を継続しました。
看護提供システムを変更することは,看護部の
みの問題ではありません。企画運営委員会,合同
運営委員会などで他職種の意見や,理解を頂きな
がら進めました。2月の始動時には,大きな混乱
や問題もなく導入することができました。
ここからチームとしての目標や活動,人材育成
を期待するところです。
(3)コスト意識の定着
「コスト意識」というテーマで研修会を開催し
ています。「コストとは何か?」,意識を変えるに
はそこから始めました。コスト意識の視点,在庫
管理,5S活動とリーダーの役割等を理解して,
グループワークをしています。アンケートでは,
「コストを再認識できた。」「コスト意識の大切さ
が理解できた。」という言葉がありました。
しかし,1回の研修で「コスト意識」が定着す
る訳がありません。それを現場でいかに実践して
継続していくかが大切です。すでに5S運動を実
行している部署や,在庫管理を徹底しようとする
動きがあり,頼もしいかぎりです。来年度も引き
続き取り組んで行きます。
57
4. 教育体制の整備
(1)ラダーの構築
看護部教育委員会で当院独自のラダーに取り組
んでいます。委員会の回数を増やして,検討しま
したが,
平成23年度の構築には至りませんでした。
むしろ,時間をかけて構築する必要性を感じてい
ます。
自己研鑽は組織の応援も頂き,各々が積極的に
勉強会,研修会に参加してます。看護部として特
記したいのは,「糖尿病看護認定看護師研修」と
「認定看護管理者制度ファーストレベル研修」に
優秀な人材を送り出せたことです。二人とも無事
研修を修了しましたが,
「糖尿病認定試験」は平成
24年5月です。
看護部にとって,初めての認定看護師が誕生し
ようとしています。他職種からの期待も多く,組
織を横断的に活躍することを願って止みません。
(2)目標管理の定着
新入職員が増え,目標管理の再認識のために外
部講師の講演を開催しています。部署面接を繰り
返しながら,目標管理を継続することができまし
た。将来的には,当院独自のラダーとリンクして
行きたいと考えています。
(3)新卒研修体制の整備
ガイドラインに基づいた当院独自の研修体制
は,一人の離職者も出すことなく実を結びました。
「つながり」を合言葉に他職種のお力を借りなが
ら,組織全体で育てていただいたと感謝していま
す。
そして,なによりも前向きに頑張った新人達に
エールを送ります。
看護部の方針
平成23∼24年度 前記 1.∼4.
看護部の目標
平成24年度
1. より(1)2交替混在3人夜勤の導入
2. より(2)医療安全体制における報告・検討を現
場に活かす
3. より(3)適正な時間管理
(4)固定チームナーシングの定着
(5)コスト意識の定着
4. より(6)ラダーの構築
(7)目標管理の定着
(8)新卒研修体制の充実
看護記録検討委員会
委員長 安藤 美紀
看護記録検討委員会は,看護記録の充実を図ること
を目的として活動しています。委員会構成メンバーは
病棟,外来看護師で構成されていましたが今年度は手
術室における記録の電子化を見据えて12月から手術室
の看護師も参加するようになりました。
平成23年度は個々が積極的に活動した年度でした。
大きな活動内容としては
1. 看護必要度評価記録開始
2. ソフトウェア・サービスユーザー会での発表
3. 日総研からの出版原稿依頼
4. 退院サマリの統一
5. 定期的に強化月間を設け各部署への啓蒙活動
などが挙げられます。
4月から開始した看護必要度記録は前年度から準備
を進めた「ワードパレット」をもとに看護記録を行い
ました。記録の簡素化を目指す委員会としては相反す
る局面でした。しかし,「ワードパレット」の利用で
混乱なく根拠となる記録の導入を開始することが出来
ました。そこには,委員会メンバーの各病棟での日々
の啓蒙も大きな力となりました。
58
看護必要度評価の記録について,8月にソフトウェ
ア・サービスのユーザー会で発表しました。発表は副
委員長の川上恵美が担当しました。記録開始に向けて
の検討内容をまとめることで,委員会活動の見直しと
なりとても良い経験をさせていただきました。また,
ユーザー会への参加で委員会メンバーも大きく刺激を
受けました。他施設の状況報告に触れ,今後の記録検
討委員会の課題も明確になりました。
ユーザー会での発表を機に,紹介を頂くチャンスに
恵まれて11月に看護必要度の評価記録について日総研
から出版原稿依頼がありました。委員会で関わった事
のまとめをする良い機会を与えて頂きました。資料作
成や校正など時間はかかりましたが,貴重な経験をさ
せて頂きました。
委員会では今後も記録の簡素化に向けて検討を行い
ますが,現状の見直しも必要です。平成24年度は記録
の監査を目標の一つに掲げて活動する予定です。また,
業務改善につながる新しい活動も行う予定です。個々
のメンバーが目標に沿って活動できる活気ある委員会
活動を今後も進めていきたいと思っています。
第2章 診療概要・統計
看護業務検討委員会
委員長 三宅 由美子
看護業務検討委員会は,「看護部で遂行している看
護業務の見直しと改善を図り基準化する。」を目的と
して,委員会は11名で組織しています。毎月1回開催
とし会の運営にあたっています。
平成23年度の活動内容:
1)新人・中途採用看護師のためのマニュアル作成
……看護マニュアル(看護手順,検査手順,疾患
と看護,病棟アシスタントマニュアル)の見直し
と新規作成。
2)看護業務の徹底と日本医療機能評価再受審のた
めのマニュアル作成
……看護業務基準の見直しと新規作成。
平成24年度の活動内容予定:
1)看護業務の徹底と日本医療機能評価再受審のた
めのマニュアル作成
……看護業務基準の見直しと新規作成。
2)患者・家族の皆様に不安のない入院生活を送っ
てもらうための援助
……入院案内「入院中の患者の皆様へ」の見直し
と修正。
3)看護サービスの向上と看護業務のより良い遂行
……退院時アンケートにより問題抽出を行い,検
討改善。
平成24年度の目標:
1)看護職全員が看護業務内容を理解し統一した看
護業務を遂行できる。
2)患者さんが不安なく入院生活を送れるようにす
る。
3)患者さん中心で患者満足度の高い看護が提供で
きるようにする。
4)看護スタッフにとってやりがいのある職場にす
る。
平成24年度はもっとも患者さんにやさしい病院を目
指し業務改善を行うと共に,やりがいのある元気な職
場づくりを目指して行きたいと思います。
看護部教育委員会
委員長 水ノ上 かおり
理念:高い倫理観を持ち,自律的に専門能力の向上に努め,地域に貢献できる看護師を育成する。
平成23年度の看護部教育委員会が,一番の重点項目
としたのは新卒看護師の育成でした。
平成22年度から,プリセプター候補の看護師の育成
研修を充実させたことにより,新卒育成プログラムを
計画どおりに行うことができました。
クリニカルラダー構築については,教育委員会で1
年間少しずつ内容を検討してきました。
平成23年度中の完成はできませんでしたが,最終段
階に来ております。
来年度も教育体制の充実と,教育風土の定着を目指
して行きたいと考えています。
1. 現任教育 表1参照
看護職員一般研修
平成23年11月12日(土)
午後1時45分∼午後4時00分
5階多目的ホール 参加人数85名
テーマ「目標管理を学ぼう」
講師:倉敷中央病院 与田奈津美先生
目的:目標管理の必要性を理解し活用方法を知る
目標管理の研修は当院で導入した年に研修を実施
しました。
7年が経ち,新入職員も増えたところで,今年度
は倉敷中央病院看護副部長の与田先生をお迎えし,
改めて目標管理を学ぶこととしました。研修後のア
ンケートでは「わかりやすく,今後に役立てそう」
という回答を多くいただきましたが,一般研修は参
加者のレディネスやニーズが多様なので,毎回教育
委員会で内容を十分に検討する必要性を感じていま
す。
2. 新人教育
平成22年4月1日から,新たに業務に従事する看
護職員の臨床研修等が努力義務となり,当院では昨
年度から実地指導者(プリセプター)教育を充実さ
せました。
研修を受けたプリセプター達は,新卒看護師の育
成に力を注ぎ,新人育成研修も各担当者の協力を得
ながら,順調に進めることができました。表2.3.
4.5参照
その成果あって,新卒看護師4名は1名もリタイ
ヤすることなく,1年を迎えることができました。
辛いこと,悔しいこと,悲しいこともたくさんあっ
たと思います。
59
しかし,年度末の事例発表会では,それぞれが自
分の看護を振り返り,
個性が感じられる発表ができ,
プリセプター共々,大きな成長を遂げることができ
たと,皆で喜びました。平成24年度のプリセプター
候補者については,
平成23年度の看護協会主催の「教
育担当者・実地指導者研修」を活用しました。今回
の評価をもとに,平成24年度も看護部全体で協力し
充実した研修を行いたいと考えています。
3. 看護研究
院内看護研究発表会では今年度は初の試みとし
て,発表演題ごとに内容の解説をするスタイルとし
ました。発表の前に解説を聞くことで,発表内容が
よりわかりやすくなりました。また,平成23年度は
岡山県・全国区の看護学会で4題発表することがで
きました。
仕事の合間を縫っての研究はなかなか大変です
が,自分たちの行った看護を振り返ることは,成長
につながります。大舞台での発表は大変緊張したと
思いますが,達成感も大きかったことでしょう。平
成24年度も,新たなメンバーで看護研究に取り組み,
看護の質の向上に役立てて行きたいと思います。
【院内看護研究発表会】
8月27日(土)午後2時∼午後2時30分
参加人数 77名
演題1. 診療所におけるがんターミナル患者の在宅
療養支援
附属診療所 寺田洋子
演題2. 口腔ケアに対するスタッフの意識・技術向
上への取り組み
瀬戸いこい苑入所 戸田千恵
演題3. 笠岡第一病院における褥瘡回診の現状と今
後の対策
病院外来 若狭麗子
【院外発表】
巻頭の業績集に掲載
表1 平成23年度 看護職員教育計画
理念:高い倫理観を持ち,自律的に専門能力の向上に努め,地域に貢献できる看護師を育成する。
目 標
オリエンテー
ション
①組織人としての役割を知る。
②看護部の理念・目標及び組織を知る。
③看護の動向と当院の看護を理解する。
内 容
オリエンテー
ション
方 法
講義
時 期
4月2日
場 所
第1カンファ
レンスルーム
対象者
担 当
森岡
新入職員
稲村
土屋
①プリセプターが役割を遂行できる。
②プリセプターは仲間同士悩みを分か
新
ち合い問題を見出すことができる。
人
③プリセプターは自己研鑽を図り人間
プリセプター
の会
グループワーク
ディスカッシ
6月28日
5階ラウンジ
ョン
プリセプター
責任者
研
性を高めることができる。
修
プリセプター
現任教育︵生涯教育︶
シップ
グループワーク
①プリセプティは職場での感想を述
べ,意見交換ができる。
②プリセプティは自己を見つめ問題や
課題を解決する糸口を見つけること
プリセプティ
の会
ができる。
①プリセプターシップを理解し現場で
プリセプターシップを発揮できる。
一般研修
管理者
リーダー
副科長
科長・師長
①目標管理の必要性を理解し,活用方
法を知る。
ョン
5月,9月,2月
5階ラウンジ
フリートーキ
プリセプティ
大杉
責任者
ング
プリセプター
オリエンテー
講義
平成24年3月末
講義
11月12日
ション
講義
「目標管理を
学ぼう」
①管理に関する学びを共有し,現場に 一般研修と合
活かす。
稲村
ディスカッシ
同
講義
11月12日
第1カンファ
プリセプター
レンスルーム
責任者
5階多目的ホ
ール
5階多目的ホ
ール
土屋
職員全員
柏原
水ノ上
リーダー
土屋
副科長
柏原
科長・師長
水ノ上
①チームワークの重要性を理解し,ス
ムーズな業務展開ができる。
病棟アシスタント ②スタッフ間のコミュニケーションの 介護技術
充実を図り,豊かな人間関係を気づ
講義
演習
奇数月
宗高
第1カンファ
病棟アシスタ
レンスルーム
ント
第1カンファ
研究メンバー
京田
レンスルーム
希望者
稲毛
全員
看護部
稲村
土屋
く事ができる。
①看護研究の意義・方法を学ぶことに
看護の質向上
看護研究
より研究的視点を養うことができる。
②研究成果を看護に還元することがで
講義
演習
月に1回土曜日
きる。
①外部研修での学びを他者に伝達し,
伝達講習会
共有することにより全体の質の向上
を図ることができる。
60
指導
研修での学び
を報告
報告
適宜
第1カンファ
レンスルーム
第2章 診療概要・統計
目 標
内 容
看護の質向上
①必要な知識・技術を習得し,ケアの
学習会
質を高めることができる。
時 期
場 所
対象者
担 当
各担当
学習会
講義等
適宜
各部署
全員
者
責任者
①最新の医療や看護に関する知識・技
潜在看護師研修
方 法
講義
術を学ぶ。
演習
②就業の継続や職場復帰を円滑にする。
9月27・28・29日
第1カンファ
レンスルーム
潜在看護師
土屋
仁科
表2 平成23年度 新卒・新人育成基本プログラム
項目
時期
方法
目標(目的)
早く病院になじもう
オリエンテーション
3月23日
3月24日
4月12日
講義
当院の概況を知ることで,当院の風土に早期にな
じむ。また,社会人として,機構職員としての自
覚を持つことができ,仲間づくりをする。
ACLS 講習
4月16日
講習
シミュレーション
救急蘇生法について学び,指示に従い行動する。
不安・苦手解消
技術訓練①
4・5月
(毎週月曜)
講義
シミュレーション
看護技術の習得。
目指せリスク軽減
薬剤研修②
1回/月
(1時間)
講義
振り返り研修(1)
<1ヵ月>
5月2日
グループワーク
フリートーキング
就職して1ヵ月を振り返る。
報告・連絡・相談の必要性,重要性
振り返り研修(2)
<3ヵ月>
仲間と WayWayー
5月28日
グループワーク
リラクゼーション
フリートーキング
3ヵ月の自己を振り返り,学習課題を整理する。
チームの一員・自己の言動に責任を持つことの重
要性。3ヵ月の凝り固まった心と体を解きほぐす。
仲間と話すことでモチベーションを保つ。
成長確認
金魚のフン???作戦
8月
(新人が主体
的に計画する)
実習
先輩看護師に付いて先輩看護師の看護実践力を見
ることで,自分のできることとできないことを確
認する。また,時間配分が分かる。
振り返り研修(3)
<6ヵ月>
9月
グループワーク
フリートーキング
自分自身の満足度,職場適応度を振り返る。チー
ムの一員としての責任ある行動はとれたか,後半
半年の目標を設定する。
目指せプロフェッショナル Ns
人工呼吸器の取り扱い
10月19日
講義
シミュレーション
人工呼吸器の仕組みを知り,リスク回避について
学ぶ。
多重課題・時間切迫
シミュレーション
12月14日
講義
シミュレーション
現実の臨床現場のシナリオを用いて,安全・倫
理・EBMを踏まえ,シミュレーション学習の体験
を臨床の看護ケアにつなげる。
講義
KYT
自己の成長や傾向を確認する。
主体的に学習するとは,新鮮な観察力で病棟で危
険と思われる環境を写真に撮り,その写真を基に
KYT を実践し,エラー発生の可能性を予測する能
力を身に付ける。
事例発表会
自己の看護観を実践の中で確かめる。安全・安楽
な看護の提供できた(新人指導における目標)事
例を根拠付けてまとめることができ,自信を持っ
て次へステップアップする。
振り返り研修(4)
<9ヵ月>
先輩の目に負けないー
療養環境の見直し
振り返り研修(5)
<1年>
目指せ生き生きナース
独り立ちするぞー
2月1日
3月17日
正しい薬剤管理を学ぶことでリスクを回避する。
61
表3 不安・苦手解消技術訓練①
項目
採血点滴注射の基礎
知識
静脈注射に関する動
向と解釈
時期
4月1日
1. 注射・採血の取
り扱い
時間
方法
午前10時30分∼
午後12時30分
講義
(2H)
午後1時30分∼
午後5時
シミュレーション
担当
狙い
道廣
静脈採血・点滴静脈注射に必要な基
礎知識を学ぶ。安全で確実な静脈採
血の技術が習得できる
刺入,抜針,片付けまでの点滴静脈
内注射の実際を学ぶ
2. 酸素吸入・パル
スオキシメーター
4月11日
午前8時30分∼
午前10時30分
シミュレーション
笹尾
酸素吸入の基本と留意点・合併症を
理解し実際を学ぶ
3. ネブライザー吸
引
4月11日
午前10時30分∼
午後12時30分
シミュレーション
渡邉
口腔鼻腔吸引の基本を理解し実践で
きる
4. 輸液ポンプ・シ
リンジポンプ
4月11日
午後1時30分∼
午後2時30分
シミュレーション
水田
輸血ポンプの使用上の基本を学ぶ
(管理方法・使用上の注意点・観察
点)
5. 点滴プライミン
グミキシング
4月11日
午後2時30分∼
午後5時30分
シミュレーション
三宅
点滴の準備。点滴のプライミング・
ミキシングが実施できる
6. ベッドメーキング
オムツ交換
5月2日
午後1時30分∼
午後3時30分
シミュレーション
石丸
清潔でしわのないベッドメーキング
が実施できる。安心で安楽なオムツ
交換が実施できる
7. 移送
5月2日
午後3時30分∼
午後5時30分
講義
シミュレーション
寺田
安全安楽な患者移乗と車いす,スト
レッチャーの移送を学ぶ
8. 放射線・MRI
5月9日
午後1時30分∼
午後5時30分
講義
見学体験
小橋
MRI 検査の特殊性と注意点を知り,
安全に検査ができる
9. 経鼻栄養法
5月9日
午前8時30分∼
午後12時30分
講義
シミュレーション
宗高
経鼻栄養について知り,安全に実施
できる
項目
時期
時間
担当
目標(目的)
人体へのリスクが大
きい薬剤
抗がん剤漏れの対応
5月12日
午後1時30分∼
午後2時30分
道廣
カリウム製剤:ジギタリス製剤など,生体へのリスクが
非常に高い薬剤について学ぶ
抗がん剤が漏れた時の対応と処置を学ぶ
間違えやすい薬
配合禁忌薬剤
6月2日
午後1時30分∼
午後2時30分
大杉
名前の似ている薬剤,形や色が似ていて間違えやすい薬
剤について知る
配合禁忌の薬剤について知り,安全な薬剤投与ができる
インスリン製剤
7月7日
午後1時30分∼
午後2時30分
水ノ上
当院にあるインスリン製剤の種類と効果投与方法につい
て学ぶ
麻薬の管理
9月1日
午後1時30分∼
午後2時30分
今城
薬剤研修プログラム②
62
麻薬の管理方法,取り扱い,返納方法について学ぶ
第2章 診療概要・統計
表4 集合研修
平成23年9月1日
項目
時間
担当
内容
場所
麻薬の管理
午後1時30分∼
午後2時30分
今城
基礎
5階 病状説明室
地域連携
午後2時30分∼
午後3時
入江
退院支援
第1カンファレンスルーム
メンタルヘルス
午後3時∼
午後4時
土屋
メンタルヘルスについて
第1カンファレンスルーム
看護診断①
午後4時∼
午後5時
安藤
看護診断プロセスの基礎
第1カンファレンスルーム
褥瘡委員会②
午後5時∼
午後5時30分
仁科
記録の仕方
第1カンファレンスルーム
平成23年10月19日
項目
時間
担当
内容
場所
看護部長の時間
午前8時30分∼
午前9時30分
森岡
最近の看護の動向
第1カンファレンスルーム
医療安全
午前9時30分∼
午前10時30分
稲毛
講義
第1カンファレンスルーム
感染防止
午前10時30分∼
午前11時30分
委員
自習
第1カンファレンスルーム
プリセプティの会
午前11時30分∼
午後12時30分
稲村
意見交換
第1カンファレンスルーム
生理機能
午後1時30分∼
午後2時30分
坂本
ECG について
接遇
午後2時30分∼
午後3時30分
寺田
サービスサイクルを作成
しよう
第1カンファレンスルーム
目指せプロフェッ
ショナル Ns
人工呼吸器の取り
扱い
午後3時30分∼
午後5時30分
浅尾
講義・シミュレーション
第1カンファレンスルーム
3階病棟
生理機能検査室
表5 平成23年度 新人職員研修計画
研修目的 1 基本的看護知識・技術・態度を習得する。
2 患者に必要な看護サービスが安全・安楽に提供できる。
ステージ①
(4∼5月)
ステージ②
(6∼7月)
ステージ③
(8∼9月)
ステージ④・⑤
(10∼11月)
ステージ⑥
(12∼1月)
ステージ⑦
(2∼3月)
時期別到達目標
医療安全
研修目標
感染
1. 看護職,社会人, 1. 看護師としての自 1. チームの一員であ
組織人としての自覚
覚を持ち,患者に接
ることを理解するこ
を養うと共に,円滑
することができる。
とができる。
な人間関係が築ける。 2. 報告・連絡・相談 2. ピックアップされ
することができる。
た看護技術が実施で
きる。
3. 情報収集方法を習
得し,患者の状態を
把握することができ
る。
1. チームの一員とし 1. 患者の病態をアセ 1. 急変時の看護を学
て行動することがで
スメントし,報告・
び,自己の役割を述
連絡・相談ができる。
きる。
べることができる。
2. 自 分 の 考 え を 述 2. 看護計画を活用し 2. ピックアップされ
べ,報告・連絡・相
た看護を考えること
た看護技術のうち未
談ができる。
ができる。
習得のものに積極的
3. ピックアップされ 3. ピックアップされ
に取り組むことがで
た看護技術が実施で
た看護技術のうち,
きる。
きる。
未経験の技術,処置, 3. 1 年 間 を 振 り 返
検査を学習・実施で
り,次年度目標と行
きる。
動指針を明確にでき
る。
・標準予防策(手洗い ・経路別予防策:防護 ・職業感染:血液・体
の基本,針刺し防止
具の適切な使用がで
液・暴露予防対策が
対策)を学ぶ。
きる。
できる。
・清潔操作:洗浄・消
毒・滅菌について理
解できる。
・報告の重要性と報告 ・実施・与薬の流れと ・情報共有の重要性を
の方法を理解する。
実施前確認の重要性
理解する。
を理解する。
・予測的対応の重要性
を理解する。
・耐 性 菌 に つ い て 学
び,検体の取扱いが
できる。
63
ステージ①
(4∼5月)
ステージ②
(6∼7月)
ステージ③
(8∼9月)
ステージ④・⑤
(10∼11月)
ステージ⑥
(12∼1月)
ステージ⑦
(2∼3月)
褥瘡
・褥瘡の基礎知識,体 ・褥瘡予防ケア,評価
圧分散ケアを学ぶ。
について学ぶ。
接遇
研修目標
・接遇の基本を習得す ・医療場面での接遇の
る。
基本が理解でき,実
践できる。
・顧客(患者)満足が
見えてくる。
・病院・看護部職員と ・報告・連絡・相談の ・心のこもった看護サ
必要性,大切さを理
ービスをするために
して自覚が持てる。
解する。ストレスを
日々の対応を振り返
・看護部の体制,活動
共有する。
り,
「接遇」について
が分かる。
考え,
「接し方」の技
・医療チームの中での ・看護診断の基礎を学
ぶ。
術を学ぶ。
看護の役割を知る。
・職業倫理について学
ぶ。
・医療ガスの取り扱い
について学ぶ。
・感性を磨く。
・倫理的かかわりに関
する自己の課題を表
現できる。
感染
医療安全
委員会・集合研修
・感染管理②(経路別 ・感染管理③(職業感
・感染管理①(標準予
予防策:防護具の適
染:血液・体液暴露
防策:手指衛生,針
切な使用)
予防対策)
刺し事故防止
・感染管理④(清潔操
作:洗浄・消毒・滅
菌)
・感染管理⑤(耐性菌
と検体の取扱い)
委員会・集合研修
・医療事故防止対策マ ・実際に起こった事例
・医療事故防止対策マ
ニュアル1(与薬)
から考える。
ニュアル15
(インシデント・アク
シデント報告)
・医療事故防止対策マ
ニュアル10(転倒・
転落)
・自己の看護観を実践
の中で確かめること
ができる。
褥瘡
委員会・集合・現場 ・褥瘡予防ケア技術②
記録・廻診
研修
・褥瘡予防ケア技術①
(褥瘡発症機序,発
生要因。ずれ防止技
術,ポジショニング
技術)
接遇
内容・担当
看護部委員・集合研 ・患者さんは,
「一人の
修
人間として扱って欲
・笑顔・挨拶・身だし
しい。」
と思っている
なみ・態度・言葉遣
事を頭においた,心
いを学ぶ。
温まる配慮が出来る
全職種対象の新人研
「態度・言葉遣い」
修で兼ねる。
の実践。
・サービスサイクルを
作成し,患者さんの
目で病院を見る。
・良い経験,良い価値
観を持つために…体
験発表をすることで
感性を磨き,コミュ
ニケーション能力を
身に付ける。
医療は対人関係が重
要。
「心・人間性」と
いう土台の上に「技
術・専門性」が上手
にかみ合ってこそ
「魅力ある人」
・グループワーク
・グループワーク
・グループワーク
・オリエンテーション ・グループワーク
・グループワーク(1
(1ヵ月の振り返り) (3ヵ月の振り返り) (6ヵ月の振り返り) (9ヵ月の振り返り) 年の振り返り。看護
・病院職員:服務につ ・看護診断基礎①(言
・倫理②(看護職員と
いて
観を語り,看護師と
葉の理解)
・看護部概要(理念,
して必要な基本姿勢
しての自己目標を共
組織,
看護業務指針,
と態度:事例を使い
有する)
教育プログラムほか)
プリセプターと共に
・電子カルテシステム
課題を明らかにする)
(セ キ ュ リ テ ィ 管
理・電子カルテ操作
訓練ほか)
・倫理①職業倫理(看
護職員として必要な
基本姿勢と態度:看
護者の倫理綱領と看
護者の法律)
・医療ガスの取り扱い
・フィジカルアセスメ
ント
・画像診断センター慨
要
勤務体制
64
・ローテーション研修 ・配置部署の決定
・指導者と共に患者を
受け持つ
・配置部署の希望調査 ・部署の環境に慣れる
・土,日休み
・日勤業務の流れを知 ・日,祝日勤務開始
・5月の連休休み
る
・定時退社
・毎月曜日集合研修
・患者をひとりで受け
持つ
・夜勤業務を体験する
・指導下で夜勤業務を
実施する
・夜勤業務の流れを知
る
・夜勤業務独り立ち
第2章 診療概要・統計
病院外来
副看護師長 中尾 留美
平成23年度外来は内科系12診療科・外科系14診療
科,整形外科医師を1名増員してのスタートとなりま
した。外来スタッフは看護師常勤14名,非常勤9名,
診療アシスタント常勤6名,診療アシスタント非常勤
4名,外来アシスタント1名の計34名で構成していま
す。
近年当院は整形外科・形成外科・泌尿器科などが手
術業績を上げ,近隣医療機関にも当院の専門科が定着
し,外来患者数・救急搬送件数の増加に反映している
と感じます。患者数の増加については10月からの附属
診療所の縮小が関与したためと思われます。救急窓口
である外来は「救急を極力断らない」をモットーに頑
張っている部署です。
外来は本年度,減人補充を含め新入看護師を3名迎
えました。増員に伴い目標を掲げ,リスクと教育に力
を入れました。
1)リスク回避を想定した業務改善で,アクシデント
発生を減少させる。
① カンファレンス昼夜2回/月の開催の実施
改善①非常勤が多いため参加率が低下していた現状
があり,方向性の統一を図る話し合いの場として開催
数を増やし実施した結果,参加率は約42%から約86%
に増加しました。
② 新入看護師の進捗状況一覧表の作成・習得段階表
示の工夫を行い掲示
改善②一覧表段階表示に色の工夫を行ったことで,
新入看護師は目標設定がしやすく,教育担当看護師は
優先的に経験させる項目を把握することが出来まし
た。また他職種からも仕事依頼の目安となりリスク回
避につながる業務改善につながったと考えます。
③ 整形外科外来セクレタリーの導入・育成
改善③整形患者数増加に伴い,待ち時間のクレーム
は増加。橋詰院長診察日程数変更・他部署との連携・
調整を行い,新たに診療アシスタントからセクレタ
リー業務者を育成・導入。医師の診療補助にも力を入
れました。結果,待ち時間は短縮されクレームは減少
しました。診療科介助のみを行っていた診療アシスタ
ントも幅広い分野で活躍し,今後の活躍が期待されて
います。
2)自立的なスタッフを育成するため,外来看護師と
して必要な基礎要件を提示する。
目標2)当院は,専門科が多いことで救急患者を幅
広く受け入れることが可能になりました。そのため外
来看護師に求められる救急知識・専門科知識・技術の
習得が今まで以上に必要であると感じています。しか
し限られたマンパワーの中で必要なのは,完璧にこな
せる看護師を目指すのではなく,専門看護師を中心に
勉強会を通して疾患・技術・知識を学ぶ機会を作るこ
とであると考えます。その中でお互いに収穫があれば
良いと思っています。そこで勉強会の内容を二次救急
で必要な基礎疾患とし,専門看護師が講師担当者の中
心となり開催しました。目標開催数は11回。実施回数
は9回(達成率81%)でした。開催方法も思案し,講
師担当者と運営担当者を決め実施。講師担当者には資
料作りやプレゼンテーションスキルの勉強を,運営者
には講師担当者をサポートすることで,育成力や運営
力を養うことを目的として実施しました。実際の救急
場面で,講師担当者が救急看護のポイントを解説しな
がら受け入れるなど,勉強会の内容を活用している場
面が見られ,それぞれが自立的なスタッフとして育っ
てきていると感じています。今後もお互いに協力し合
える部署づくりをしていきたいと考えています。
平成37年高齢化社会の到来を控える中,地域を担う
二次救急病院として,今しておくべき役割は何か,医
療・介護・在宅の今後在宅看護への連携などの強化も
必要となります。患者にとって必要な看護の提供が出
来る外来看護師を目指し邁進して参ります。
65
業績前年度比較
年間受診者数合計
97,225人 → 101,581人(+4.5%)
救急搬送件数
731件 → 856件(+17%)
重症急変患者対応数
208件 → 224件(+7.7%)
内視鏡検査数(消化器内科・呼吸器内科・泌尿器内科)
1,354件 → 1,383件(+2.1%)
造影検査数
705件 → 649件(−8.%)
外来手術出し件数(整形外科)
381件 → 498件(+30.7%)
外来診察室手術(形成外科)
136件 → 166件(+22.1%)
外来診察室手術(皮膚科外科)
59件 → 35件(−41%)
血管カテーテル検査・治療
80件 → 142件(+77.5%)
ESWL
35件 → 18件(−49%)
PEG
17件 → 12件(−30%)
大腸 EMR
36件 → 27件(−25%)
【小児外来】
副科長 柏原 寛子
小児外来では新入職スタッフを迎え新たな気持ちで
平成23年度をスタートしました。
外来部署目標
1. リスク回避できるように想定しながら業務内容を
見直し,アクシデントの発生を減少させる。
目標1の取り組みとして小児外来ではワクチンとワ
クチンの接種間隔をいかにミスなくわかりやすく確認
し施行するか,医師を交え再検討しました。検討の結
果,予防接種早見表を作成しました。それぞれのワク
チンのスケジュールやカレンダーを予約ファイルに添
付し確認しながら予約・問診を聴取・接種時にも最終
確認出来るよう周知徹底しました。予防接種業務は,
予約を受けてから,問診聴取,ワクチンの種類・接種
間隔・副作用・感染症罹患後の接種再開時期の確認・
接種費用の助成の有無,と接種に至るまでに把握・確
認すべきことが多岐に渡ります。平成24年1月よりロ
タリックスワクチンが導入され,経口での接種・接種
対象年齢が限られている事から,保護者の方より接種
スケジュールの問い合せや相談も増え,スタッフ間で
の更なる周知が必要となってきました。業務改善を行
いながら,平成23年度,予防接種3,690人と乳児健診
178人を施行しました。
2. 自律的なスタッフを育成するため,外来看護師と
して必要な基礎要件を提示する。
目標2の大きな取り組みとして,平成24年1月,井
笠地区で開催された小児救急シンポジウムへ小児科看
護師の立場からシンポジストとして参加しました。小
児科看護師の役割を踏まえ,子供の急病や怪我の時の
初期対応の仕方・病院の受診の目安について地域の
66
方々に伝えることが出来ました。県南西部の小児救急
医療を支えていく役割を担う立場として大きな一歩と
なりました。
さらに,小児外来では,小児を初めて経験するスタッ
フの指導も含め,小児での知識・手技を見直し・個々
の質の底上げを目標にマニュアルの見直し勉強会を一
年通して行いました。それぞれが担当した項目につい
て,看護業務の見直し,知識の統一を図る事ができ,
マニュアルもより活用しやすいものに再検討出来まし
た。
また症状把握,患者トリアージと待ち時間短縮を目
標に問診の再度見直し・簡素化に取り組みました。電
子カルテ部門では簡易問診・OD テストのテンプレー
ト作成をし,運用開始しました。続いて低身長・肥満・
アレルギーの問診テンプレート作成をすすめていく予
定です。
新入職員の指導・個々の質の底上げに力をいれた一
年となりましたが小児外来では小児の特性を踏まえ保
護者のケアも必要となってきます。また発達段階に応
じた対応,看護アセスメントを行い,適切なトリアー
ジによりスムーズな診療・治療へ連携していかなけれ
ばなりません。新入職員だけでなく,全体の看護レベ
ルのばらつきの是正とより高いスキルが求められてい
ます。今後は,もう一歩,進んでお互いがなくてはな
らない人材として自主的にスキルアップに努めること
が求められます。患者の皆様のニーズに応えるよう,
それぞれが問題意識をもって業務を行い,安全で温か
い看護が提供できるよう努めて行きたいと考えていま
す。
第2章 診療概要・統計
手術室・中央材料室
看護師長 神原 玲子
平成23年度は外科系の医師が増員となり,手術予定
日に関係なく手術が入る状況や緊急手術の増加で,ス
タッフはマンパワー不足を強く感じた年でもありまし
た。
手 術 症 例 件 数 は 手 術 室・外 来 手 術 症 例 あ わ せ て
1,775件で前年度の1.9%の増加ですか,手術室だけで
は1,560件前年度比+18.6%の増加でした。当初から
スタッフの増員を希望して,11月・1月・3月に1名
ずつ採用され,現在看護師10名・臨床工学技士1名・
中央材料室アシスタント4名で構成されています。緊
急手術に 「NO と言わない」 をモットーに緊張感の中
でお互い協力し合って業務を行っています。平成23年
度は平成22年からの計画で部署内のハード面の改善に
取り組みました。処置室のデスク周辺に新しいキャビ
ネット式の机・インターネット端末を設置し仕事の効
率化を図り,我々スタッフの手術着も機能性に富んだ
最新のデザインのものとなりました。
平成23年度の部署の目標は
① 安全な医療・看護を提供する
② 中央材料室アシスタントとしての業務の明
確化を図る
「安全な医療・看護を提供」では問題があれば適宜
ショートカンファレンスを開き,意見交換を行い,個
人個人の気づきなどを話し合い,時には医師を交えて
行いましたが定期的に行う事が出来ませんでした。消
毒・滅菌業務では病院感染防止委員会のメンバーの協
力で効果的な消毒方法・コスト削減の視点から使用機
器の清掃方法の変更,また各病棟の不潔ボックスを手
洗いから洗浄器で行う改善を行いました。定期的に病
棟のラウンドを行い,病棟責任者の協力もあり物品保
管状況を改善し,日切れの近いものは使用頻度が多い
部署へ回し,ほとんど日切れもなくなり年度末には滅
菌定数の見直しも行いました。
今後も物品管理・コスト意識の視点で業務改善に取
り組んで行きたいと思います。また,新人教育・スタッ
フの育成,専門性のある看護など課題があり,お互い
のリスク感性を高めスタッフ個々のスキルアップを目
指します。手術を受けられる患者の皆様が安心して手
術を受けられるように,手術室・中央材料室一同力を
あわせてがんばりたいと思います。
67
3階病棟
副看護師長 土屋 早百合
3階病棟は常勤看護師16名,病棟アシスタント4名
(パート1名)
,
病棟クラーク1名で構成されています。
平成22年度4月より体制を変更し小児科に加え,短期
入院,夜間救急入院を受け入れています。短期入院の
内訳は,整形外科の手根管症候群や肘部管症候群,形
成外科の眼瞼下垂等,眼科では白内障の手術,泌尿器
科では,前立腺生検,消化器内科は内視鏡関連など多
岐に渡ります。1ヵ月の入退院数が120人前後,在院
日数は4.3日です。月曜日から金曜日に何らかの手術
があり緊張感を持ちつつ,患者の皆様には,安心して
手術が受けていただけるように日々奮闘しています。
今年度の部署目標は医療安全体制の強化として,
1)誤薬のインシデント報告が20%増え,アクシデ
ントを前年度より20%減らす事ができる。
2)部署で月1回勉強会を行う。
3)院外の研修に参加し自己研鑽に努める。
と掲げ医療安全と教育に取り組みました。
1)の誤薬に関してインシデント報告は100件から
175件に増加し,アクシデントは20%以下に減らすこ
とができ目標を達成しましたが,今後も継続して取り
組む必要があると感じています。
2)の勉強会は要望の高かった内容を,各担当に振
り分け,病棟会議を利用し1年で12回開催する事がで
きました。医師やレントゲン・検査技師に講師を依頼
した月もありました。小児の疾患の観察のポイントな
どを学ぶことができ,その他手術を動画で見ながら学
習する機会もありリアルな勉強会になりました。平成
24年度は症例検討会も行っていきたいと考えています。
3)の院外研修会には一人が最低1回は参加する事
68
ができました。研修で学習した内容を病院や部署に今
以上にフィードバックしてほしいと考えています。
平成24年度は更に医療安全体制の強化を図るために
カンファレンスを行い情報の共有に力を注ぎたいと
思っています。また地域を担う2次救急病院としての
役割を各自が理解し,専門性を高める為に,一人一人
が課題をみつけ取り組むことが出来るよう支援してい
きたいと思います。
平成24年度の部署目標は
1)医療安全強化に努める
① 誤薬のアクシデントを前年度より15%減らす
事ができる
② 誤薬のアクシデント発生時はカンファレンス
を行い,対策立案した内容をノートに記載し全
員が確認できる
2)病棟としての役割を認識し,専門性を高める
① 自己の課題を明確にし,院外の研修に1回以
上は参加する
② 学習した内容を各自2回以上は報告,伝達で
きる
としました。
平成22年4月から新体制になり2年経過した為,病
棟を SWOT 分析しました。3階病棟の強みは団結力
であるという意見が多く頼もしく感じました。今後も,
お互いを認め合い,個人の良さが最大限に生かせる病
棟づくりをしたいと思います。看護は気づきで始まり
ますが,まず気づきができるよう感性を高め,患者の
皆様の目線にたった看護が提供できるよう,スタッフ
一丸となり平成24年度も努力したいと考えています。
第2章 診療概要・統計
4階病棟
副看護師長 稲村 美穂
4階病棟は23名の看護師(うちパート2名),5名
の看護アシスタント,2名の病棟クラークで構成され
ています。平均年齢39歳と比較的若い構成で,20歳代
のフレッシュ看護師から60歳代のベテラン看護師まで
幅広く活躍しています。3階病棟と5階病棟に挟まれ
ており,サンドイッチの中身のように味のある看護師
が揃っています。平成23年度のベッド稼働率は78.4%
で在院日数は23.1日,長期に渡り治療やリハビリに励
む患者の皆様をサポートしています。
4階病棟に入院される患者の皆様は,整形外科・泌
尿器科・形成外科が主であり,ほとんどの方が手術を
受けるために入院されます。手術前後は患者の皆様だ
けでなくご家族も緊張や不安を伴うため,家族も含め
た看護ケアに力を入れ,患者の皆様に安心・安全な看
護を提供するため日々努力しています。
今年度は,業務改善と時間管理,新人教育に着目し,
以下の目標を掲げ取り組みました。
1. 時間外業務を減らすことができる
① 決められた時間を守り業務にとりかかる。
② 4ヵ月に1回業務の見直しを病棟会議で検討
する。
2. 新人教育に全員が取り組める
① プリセプターの役割がとれ,プリセプター不
在時のフォローができる。
② お互いが相談し合い助け合うことができる。
1. については,まず各自が時間を意識し,チーム
リーダーが率先して行動を起こすことから始めまし
た。毎朝のチームカンファレンスはチームリーダーを
中心に円滑に進行し,無駄な時間を省く。そして,よ
り早く患者の皆様のところへ行くことで,今まで十分
とはいえなかった看護ケアを充足させることに繋がり
ました。また,5S活動を広めることで,看護業務の
遂行にメリハリがつき,煩雑だった日々の業務にゆと
りができました。5S活動の習慣化と定着化をめざし,
それに加え看護師の増員もあり,時間外勤務数を減少
させることができました。こうして生まれたゆとりは,
患者の皆様優先の看護に活かしていきたいと考えてい
ます。
2. については,スタッフ全員で新人指導に関わり,
新卒看護師の育成に力を注ぎました。責任もって指導
することで先輩看護師としての自覚も芽生え,お互い
が相談し合うことで良好な人間関係の構築へ繋がりま
した。温かい指導,厳しい指導のもと新人看護師も順
調に成長を遂げています。
平成24年度の目標は,今年度からさらに時間外業務
について改善を進めていきます。また,日々の業務で
起こるアクシデントを減らし,医療安全体制の強化を
図ります。
1. 時間外勤務が前年度の平均時間外勤務数を超え
ない
① 各自がタイムスケジュールを作成し業務遂行
することで,適切な時間配分が行える。
② 時間外業務の内容について毎月病棟会議で対
策を検討。業務改善の意見を出し合い,実施,
評価を行う。
2. 誤薬のアクシデントを前年度より30%減らす
① 内服薬の管理体制の強化として,アセスメン
トシートを用いて入院日もしくは翌日,入院3
日後,1週間後にアセスメントを行い,個々の
患者に合った内服薬管理を実施。
② 発生したアクシデントのフィードバックを行
い,同じアクシデントを起こさない。
これらのことに取り組み,ゆとりある看護を実践し,
より安心・安全な看護の提供を継続して参ります。
5階病棟
副看護師長 安藤 美紀
5階病棟は看護師23名(パート2名含む),病棟ア
シスタント5名,病棟クラーク2名で構成されていま
す。今年度は2名の新卒看護師が配属になり,新人同
様に指導者も一緒に学習した1年でした。新人育成は
病棟全体の問題ですから,他のスタッフもそれぞれが
関わりました。
その新人たちも先輩になる時期となり,
病棟で落ち着いて対応している姿を見かけるようにな
りホッとしています。今年度は子宝に恵まれ,現在2
名の育児休暇者と2名の妊婦が頑張っています。
平成23年度の5階病棟のベッド稼働率は74.6%,在
院日数は19.1日です。5階病棟の患者さんは,施設か
らの入院が25∼30%程度を占めます。また自宅入院で
あっても高齢の為,体力低下や活動量の低下により直
ぐに在宅復帰できず,老人保健施設などの中間施設を
利用するケースや今まで利用していた施設では対応が
困難となり次の施設を検討する事例も少なくありませ
69
ん。患者の皆様にとってより有効な福祉連携が取れる
よう,スタッフ一同カンファレンスを通して早めの対
応を心掛けています。
今年度の病棟目標は2つの目標を掲げました。
1. 固定チームナーシングの導入に向けて理解を深
める。
1. に関しては6月から病棟会議を利用して学習を
進めていきました。充分とは言えませんが,予定通り
2月に看護提供システムを固定チームナーシングに移
行しました。リーダー会ではリーダー達の頼もしい意
見が聞かれ,チーム会ではチームカラーを感じる発言
も聴かれています。
看護提供システムの定着を目指し,
充実させる事が来年度の課題と考えています。
2. 専門性を活かして患者の皆様に満足して頂ける
看護を実践する。
2. に関しては個々の自己研鑽を含めて外部の研修
に2つ以上参加する事を達成目標にしました。参加率
は90%以上となりましたが自己完結型となってしま
い,病棟への貢献度は低かったのが現状です。研修の
フィードバックと現場への貢献度を高める事が,平成
24年度の課題であると考えています。
また平成23年度は,病棟運営上の大きな変革として
超遅出勤務(午後1時∼午後10時)を11月中旬より開
始しました。午後の外来受診対応がある為,夕方の入
院も珍しくありません。突発的な状況においても患者
さんの受け入れがスムースに行える様,変則時間勤務
を開始しました。この勤務の開始により,超過勤務の
減少につながっています。繁雑な病棟業務も超遅出勤
務者によって解消される場面も少なくありません。来
年度も超遅出勤務は継続して行きたいと思っています。
平成24年度は病棟目標として
1. 専門性を活かした看護の質の向上を目指し,実
践する。と掲げました。
個々の患者さんに合わせた,安全で安心できる看護
の提供を心掛け,活気ある病棟運営を目指して行きた
いと考えています。
附属診療所
リーダー 寺田 洋子
平成19年に,小児科・皮膚科に次いで眼科・整形外
科が病院への移転となりました。
そして,平成23年10月には,附属診療所の人工透析
センターが井原のタカヤ クリニックへ移転となり,
同時に,附属診療所は午前中のみの診療体制となりま
した。
早朝に出勤する透析職員や,玄関からエレベーター
に向かう透析患者さんの姿がなくなり,淋しく感じて
いる頃,外来患者さんからも朝の玄関付近が淋しく
なったとの声を聞くようになりました。しかし,附属
診療所を頼りに来院される患者さんの数は,今までと
変わることはありません。一般内科・消化器内科・循
環器内科・糖尿病内科・呼吸器内科と慢性疾患の方が
定期的に受診されていますが,外傷や緊急処置を必要
とする状態の方が突然来院される事もあります。私た
ちは,緊急事態にも対応できるよう知識・技能を磨き
つつ,患者さんとのコミュニケーションを図りながら
信頼関係を深め,いち早く患者さんの変化に気付くこ
とが必要と考えています。その上で,医師との連携・
病院との連携はもちろんの事,個別の生活指導や管理
栄養士(1名は,糖尿病療養指導士の資格取得)によ
る栄養指導へと,チームとしても関わって行けるよう
努めています。また,糖尿病認定看護師に挑戦してい
る看護師が,平成24年度は資格を手にして,患者さん
の療養に一層の力を注いでくれると思います。
そして,健康管理センター・健康増進クラブONE
では,健康管理・健康の維持増進,さらには生活習慣
70
病に対しての運動療法として,利用者数を伸ばしてい
ます。早急な治療への対応を必要とされれば,早々に
外来との連携を取っています。
訪問診療では,40∼45名の患者さんのお宅や施設
へ,1∼2回/月の日程で伺っています。通院が困難
になった方や,がん末期の患者さんを対象にしていま
すが,最期を在宅で迎えたいとの希望には,ケアマ
ネージャーや訪問看護師との連携により毎週の訪問も
しています。住み慣れた自宅で過ごせるには,介護保
険のサービスだけでなくご家族や地域の人の力が必要
です。一人でも多くの患者さんやご家族が,家で過ご
せて良かったと思っていただけるような関わりをして
いきたいと考えています。
平成23年度の部署目標は,看護部の目標の 「看護実
践の強化を図る」 から,
1. 個人の目標達成4以上となる。
2. 附属診療所での困難事例について対処法を判断
できる。
医療安全・医療機器・急変時の対応・糖尿病患者さ
んへの指導・診察介助・接遇力を取り上げ,目標達成
度4が2名でしたが,他者の意見を聞きながら現場に
生かせる実践力を磨いてきました。
看護師5名(常勤1名・非常勤4名)と非常勤診療
アシスタント1名の少人数の部署ですが,手を当てて
見る,看護の本質を忘れぬようにしつつ,知識を得,
技術を向上させることに邁進して行きたいと思います。
第2章 診療概要・統計
6 健康管理センター
リーダー 石部 豪
【健康増進クラブ ONE】
◇ 平成23年度 利用人数 ◇ ※健診センター利用者は除く
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
月平均
フロア
816
796
949
837
882
839
950
990
867
871
981
957
895
水中ウォーキング
131
124
136
114
120
121
133
146
131
109
106
99
122
20
12
19
12
9
6
13
16
10
12
16
8
13
125
126
124
130
119
111
116
99
80
82
114
125
113
75
59
64
68
75
62
57
54
56
53
70
60
63
1,167
1,117
1,292
1,161
1,205
1,139
1,269
1,305
1,144
1,127
1,287
1,249
1,206
カプセル
パワープレート
物理療法
合計
健康増進クラブ ONE は,附属診療所内に併設され
た会員制のクラブです。リハビリテーションや介護予
防のため,病院・附属診療所との連携を密に取りなが
ら,疾患をお持ちの患者の皆様をはじめ,多くの会員
の皆様に対して様々な運動機器を利用し適切な運動処
方や運動実践を行っています。個々人に合わせた運動
メニューを提供し,自由に参加できる様々な運動教室
を開催して,運動への動機づけ,意識づけができるよ
うにしています。10月から,より綿密な指導が行える
ようにパーソナルトレーニングのコースや施設内の機
器を1日すべて利用できる1デイ会員のコースを新設
し,会員の皆様に幅広い利用をしていただけるよう配
慮しました。
また,健診センター利用者(人間ドック受診者など)
に対しても体力測定,リラクゼーションカプセル等,
健康管理の動機づけとなっています。患者の皆様をは
じめ,地域の皆様,多くの方々にトレーニングからリ
ラクゼーションまで幅広く健康の保持増進へと繋がる
情報・指導を提供しています。
利用者数:前年度比103.1%
【理学療法(物理療法)
】
主に整形外科的疾患の患者の皆様に対して個別に治
療を行っています。利用者数:前年度比124.8%
【人間ドック受診者の体力測定】
希望者に対して,肩腕力,膝伸展筋力,長座位体前
屈,起立反応時間,全身持久力,体組成測定を行い,
受診者の皆様の体力を総合的に判定しています。
【特定保健指導】
特定健診受診者で特定保健指導が必要となる方に対
し専門的な指導(積極的指導)を行います。
平成24年度は,施設も新たに,今まで以上に充実し
た運動指導が行えるよう,患者の皆様,会員の皆様,
地域の皆様を幅広くサポートしていきます。健康の保
持・増進,アンチエイジングや予防医療のためのお手
伝いとなるよう,安全で安心な運動療法の場所を提供
していきます。
【健診センター】
健診センターでは,人間ドックと各種健診,特定保
健指導を実施しています。
平成23年度の特定保健指導の依頼は,動機付け支援
6名,積極的支援4名 計10名ありました。保健師が
プランを立て,管理栄養士による栄養指導や健康運動
指導士による運動の支援を受けられ,現在も支援継続
中です。
人間ドックや協会けんぽ生活習慣病予防健診・特定
健診・企業健診を受けられた全ての方に,保健師また
は看護師による事後指導を健診当日に実施をしていま
す。事後指導時に受診者に合わせた生活指導や健康相
談を行う中で,次年度に向け受診者自ら取組みや目標
を立てられる方もいらっしゃいます。また,併設され
ている健康増進クラブ ONE に興味を持たれ健診受診
後運動施設を見学され,利用を始められる方もいらっ
しゃいます。
人間ドックでは,健康増進クラブ ONE で,体力測
定・体組成測定を体験して頂き,たいへん喜ばれてい
ます。
71
受診者数の内訳と年推移(各年1月∼12月)
年
ドック
企業
平成20年
151
744
538
282
139
1,854
平成21年
165
794
635
254
186
2,034
平成22年
165
870
737
286
206
2,264
平成23年
180
876
816
322
206
2,400
平成20−平成21継続者
90
平成21−平成22継続者
100
平成22−平成23継続者
96
協会けんぽ
市健診
特定健診
422
68
485
88
521
98
合計
※企業健診・市の健診は特殊健診などを含むため継続者は計上せず。
※企業健診には職員健診も含む。
受診者数が昨年と比べ増加しました。これは,ドッ
ク受診者が増えたこと,笠岡市の個別健診期間が長く
なった事や個別健診で受けられる内容が増えた事が考
えられます。また,新規者も増えました。ドックは48
名,特定健診は65名,協会けんぽでは155名の方が新
規に当センターをご利用頂きました。選ばれた理由と
して,
家から近いから,
知人や家族に勧められてと言っ
た理由でした。受診をされた後,「今までは結果の見
方が分からなかったり,食事に注意してくださいと言
われていたが,どうしたらよいか分からなかった。今
72
日話を聞きよく分かった。来年は今日より体重を落と
すようにがんばります。」と生活習慣の改善に意欲的
な言葉が聞かれています。健診をきっかけに受診者の
方に自身の健康意識を高めていただけるように今後と
も努めていきたいと思います。
当院の職員約400名の定期健診も行っており,総合
判定にて14%の方が異常なし,22%の方が要治療・要
精密検査の判定でした。地域の皆様だけではなく職員
の健康増進にも努めて行きたいと思います。
第2章 診療概要・統計
7 医
事
課
課長 川上 恵子
笠岡第一病院の医事課は,外来医事,病棟クラーク
合わせ23名(内パート1名含む)
,附属診療所2名の
総勢25名で診療報酬請求事務及び一般的な事務処理全
般を行っています。
平成23年度は,タカヤ クリニックの開院があり,
医事課もタカヤ クリニックの開院に向け準備を行い
ました。また,開院当初はタカヤ クリニックにて毎
日業務を行い,その後,タカヤ クリニックのスタッ
フ公休時の補充と1回/週の腎臓内科の外来のみへと
徐々に業務移行しました。
また,平成23年度も,附属診療所ワクチン事業の一
環である通称『企業ワクチン』が10月∼12月までの期
間に総勢998名のインフルエンザワクチン接種が行わ
れました。年々企業ワクチンも増加しています。平成
23年度から,行政への手続きと企業への請求業務を部
署を越えて分担し行いました。企業ワクチンの平成24
年度は,1,000人以上を目標としています。
平成23年度の医事課内における取り組みは,医師に
よる勉強会を開催することが出来ませんでしたが,1
年間査定症例勉強会及び院外でのセミナー等の参加を
行いスタッフのレベル向上にも努めました。
平成23年度で一番印象に残っている取組みは,医事
課発案のオリジナル受付案内を作成したことです。
笠岡第一病院といえば,海です。海をベースに世界
に一つしかない受付案内に取り組みました。写真撮影
から構成,フレーム購入まで医事課スタッフで行いま
した。このオリジナル受付をご覧いただき心温まる気
持ちになっていただきたいと思います。
○ 医事課 講習会・勉強会受講状況
受 講 日
受 講 内 容
受
講
者
平成23年8月20日
SS ユーザー会・各部会(看護部・システム管理部)
藤井攝
平成23年8月26日
労災診療費算定実務研修会
高橋
平成23年10月14日
診療情報管理士通信教育スクーリング
田中・枝広
平成23年10月29日
突合・縦覧点検レセプト審査,指導・監査への対応
田中
平成23年11月1日
慢性期医療のあり方・診療報酬改定に向けての対策
田中・三島・川上
平成23年11月7日
防火管理講習(甲種)
藤井攝
平成23年11月17日
人工腎臓透析事務連絡会
山下
平成23年12月8日
中国四国厚生局と岡山県による集団指導
田中
平成24年2月2日
介護報酬同時改定への対応策について
枝広
平成24年2月9日
電子カルテ・遠隔医療システム説明会
藤井攝
平成24年2月16日
平成24年診療・介護報酬改定セミナー
赤木
平成24年2月23日
平成23年度日本医療機能評価受審予備講習会
藤井攝
73
受 講 日
受 講 内 容
受
講
平成24年3月8日
平成24年診療・介護報酬同時改定への対応策の説明
井上・高橋
平成24年3月10日
診療報酬改定セミナー
今本
平成24年3月12日
平成24年診療報酬改定のポイントと病院経営の対応
伊藤・赤澤
平成24年3月13日
日本病院会主催「社会保険診療報酬改正点の説明」
田中
平成24年3月23日
平成24年度診療報酬改定説明会 医科
永原・山下
平成24年3月28日
診療情報管理士通信教育 スクーリング
田中・枝広
者
○ 医事課主催 勉強会
実 施 日
74
勉 強 会 内 容
実 施 者
平成23年4月28日
査定症例勉強会
川上
平成23年5月26日
査定症例勉強会
川上
平成23年6月23日
査定症例勉強会
川上
平成23年7月28日
査定症例勉強会
川上
平成23年8月26日
査定症例勉強会
川上
平成23年9月29日
査定症例勉強会
川上
平成23年10月27日
査定症例勉強会
川上
平成23年11月24日
査定症例勉強会
川上
平成23年12月22日
査定症例勉強会
川上
平成24年1月26日
査定症例勉強会
川上
平成24年2月23日
査定症例勉強会
川上
平成24年3月22日
平成24年診療報酬改定セミナー参加者による報告会
参加者全員
平成24年3月29日
平成24年度診療報酬改定説明会(全職員対象)
川上
第2章 診療概要・統計
病院 月別系統別患者数
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
内科系
2,445
2,421
2,406
2,469
2,349
2,439
2,574
2,661
2,808
2,843
2,616
2,585
30,616
外科系
2,914
2,929
3,018
3,050
3,161
2,879
2,914
2,843
3,055
2,637
2,662
3,081
35,143
小児科
1,891
1,669
1,986
1,798
1,854
1,807
2,087
2,211
2,374
2,146
1,973
2,050
23,846
皮膚科・眼科
972
1,008
1,082
1,022
1,220
1,064
893
852
963
850
895
951
11,772
リハビリ
760
727
782
703
775
752
804
809
813
675
767
784
9,151
透析
1,590
1,573
1,561
1,645
1,711
1,769
1,939
1,935
1,984
1,918
1,868
1,981
21,474
歯科
417
388
428
396
482
419
409
381
422
364
423
423
4,952
10,989 10,715 11,263 11,083 11,552 11,129 11,620 11,692 12,419 11,433 11,204 11,855
136,954
合 計
年度合計
病院 月別系統別患者数
3,500
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
4月
5月
6月
内科系
7月
外科系
8月
小児科
9月
10月
皮膚科・眼科
11月
12月
リハビリ
透析
1月
2月
3月
歯科
病院 月別系統別患者数
平成23年度に病院に来院された患者の皆様を月ごとに診療系別に表したグラフです。
夏季に形成外科受診が増加したことで外科系が増加傾向,内科,小児科は冬季に増加傾向がみられます。
75
附属診療所 月別系統別患者数
内科系
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
1,426
1,498
1,441
1,433
1,460
1,358
1,351
1,425
1,428
1,339
1,274
1,417
16,850
53
57
64
67
73
61
57
53
55
53
70
59
722
565
550
538
540
562
389
6
0
0
0
0
0
3,150
2,044
2,105
2,043
2,040
2,095
1,808
1,414
1,478
1,483
1,392
1,344
1,476
20,722
リハビリ
透析
合 計
年度合計
附属診療所 月別系統別患者数
1,600
1,400
1,200
1,000
800
600
400
200
0
4月
5月
6月
7月
8月
9月
内科系
10月
リハビリ
11月
12月
1月
2月
3月
透析
附属診療所 月別系統患者数
平成23年度に病院に来院された患者の皆様を月ごとに診療系別に表したグラフです。本年度は,10月からタカヤ クリ
ニックが開設されたことにより附属診療所の透析が移動となり外来患者数に変化が伴っています。
タカヤ クリニック 月別系統別患者数(平成23年10月開設)
10月
腎臓内科
透析
合 計
11月
12月
1月
2月
3月
年度合計
4
5
8
8
7
8
40
317
404
449
447
435
478
2,530
321
409
457
455
442
486
2,570
タカヤ クリニック 月別系統別患者数(平成23年10月開設)
600
500
400
300
200
100
0
10月
11月
12月
腎臓内科
76
1月
透析
2月
3月
タカヤ クリニック 月別系統患者数
平成23年10月に開設されたタカヤ クリニックに来院さ
れた患者の皆様を月ごとに診療系別に表したグラフです。
タカヤ クリニックは,透析専門のクリニックです。透
析患者さんも定着しつつあることが分かります。
第2章 診療概要・統計
8 法人事務局
次長 山田 亮治
平成23年度の目標
(1)診療収入のアップ(対前年度比11.0%増)
(2)職員用駐車場の整備
(3)井原市へ透析クリニックの開設
(4)スタッフの増員と業務改善
実績
(1)診療報酬体系に対する取り組みを全部署で共有
した結果,6.2%の増収となりました。高い目
標には届きませんでしたが,全職員の原価意識
が高まった結果,
安定した収入増となりました。
(2)職員用駐車場(東駐車場)を別途整備し(210台),
病院隣接の立体駐車場を原則患者・来院の皆様
用にしました。
これにより,
ピーク時でも患者・
来院の皆様に駐車場所確保にご迷惑をお掛けす
ることがなくなりました。
(3)患者・利用者の皆様から,長年要望のあった井
原市(高屋町)へ,透析専門クリニック(タカ
ヤ クリニック ベッド数46床)を開設。届出
書類の提出や必要物品の準備,電子カルテ化の
対応及び搬入段取りなど透析部門や他部署と連
携し,当法人事務局としての準備と実行を行い,
無事滞りなく開所となりました。
(4)人員補充として3人(女性1名,男性2名)の
新しい職員を仲間に迎え入れました。
女性が2人態勢となり,事務処理の迅速化や業
務分析の充実化が図れました。また,男性2人
も経験者で,今後増える営繕業務への対応や購
買業務のより細やかな管理による原価低減化に
大いに寄与するものと期待しています。
9 附属診療所
附属診療所長 原田 和博
1. 外来診療(一般内科・呼吸器内科・消化器内科・
循環器内科・糖尿病内科)
慢性疾患の方,非重症の急性期疾患の方を対象に
診療を行っています。慢性疾患では,食事,運動療
法などの一般療法,患者教育が非常に重要であり,
管理栄養士,糖尿病療養指導士などとの連携を深め
てチーム医療の実践に心掛けています。
栄養指導数,
フットケア,外来でのインスリン導入などの例数は
年々増えてきています。患者さんとのきめ細かな関
わりができるよう心掛けて診療を行っています。
現在医師不足ということもあり,平成23年10月よ
り午後の診療を中止していますが,今後状況が整え
ば,午後の診療を再開したいと考えています。
2. 訪問診療
通院困難もしくは終末期の患者の皆様に対し,毎
週金曜日の午後に訪問診療を行っています。訪問看
護師やケアマネジャーと連携を持ちながら,住み慣
れた家で皆様が安心して生活できるように支援して
います。平成22年度と同様,現在約40名の方が利用
されています。
3. 健診センター
人間ドック・各種健診・特定保健指導を実施して
います。別途(健康管理センター)に記載がありま
すが,利用者の皆様から高い満足度をえており,年
々,実績を伸ばしています。
4. 健康増進クラブ ONE
会員制の運動クラブで,健康な方のみならず,生
活習慣病の方(小児を含む)の運動療法やリハビリ
テーションを実施し,皆様の健康増進や QOL の維
持向上を目指しています。施設を拡張,機器を充実
させました。詳細は別途(健康管理センター)に記
載があります。いつも会員の皆様とスタッフの元気
な声が聞こえてきます。
5. 人工透析センター(附属診療所ベッド数:32床)
平成23年10月にタカヤ クリニックが開設され,長
年行ってきた附属診療所での透析は閉鎖し,病院,
タカヤ クリニックに集約しました。
6. その他
企業に出向いてのインフルエンザの予防接種(平
成23年は約1,000名)など行っています。
77
10 タカヤ クリニック
所長 木曽 光則
かねてより,井原および周辺地域より通院される透
析患者さんから井原地域での透析施設の開設を希望す
る声が多く聞かれていました。平成21年頃より宮島理
事長以下,法人事務局,病院関係者にて開設の可能性
の検討と,開設に向けての具体的な土地取得,建築設
計,届け出書類作成がなされ,平成23年10月3日つい
に井原市高屋にタカヤ クリニックが外来透析施設と
して開設されました。それに伴い附属診療所の人工透
析業務が病院に統合され,タカヤ クリニック開設時
には井原および周辺地域の患者さん21名での透析療法
開始となりました。
以前は笠岡までの通院に1時間程度を要しておられ
た患者さんも,タカヤ クリニック開設後は通院時間
が5分から20分程度となり体力的にも楽であり非常に
喜ばれています。
平成23年末までには倉敷地区,福山地区で透析を行
われておられた患者さん15名がタカヤ クリニックで
の透析を希望され紹介をいただきました。他院より紹
介をいただいた方の中には透析時の血圧低下で苦しい
思いをされておられた患者さんもおられましたが,病
78
院で培われた高度できめ細かい透析技術と最新鋭の透
析機器の使用により,ほとんど苦痛の無い透析となっ
たとのお話もありました。
また,毎週金曜日に川崎医科大学腎臓内科より藤本
靖郎医師を派遣して頂き,最新の治療と,患者さんの
指導を行って頂いております。開設時16列 CT を導
入され,シャント狭窄でのシャント造影や悪性腫瘍合
併の早期発見の為の全身 CT を行うことができ,患
者さんの利便性も向上しています。また,シャント狭
窄に対して笠岡第一病院 循環器内科 阿曽沼裕彦医師
による早期の PTA
(経皮的血管拡張術)
が行われ,
シャ
ント閉塞もありませんでした。
平成24年3月でタカヤ クリニックに通院されてい
る透析患者さんは37名で,笠岡第一病院人工透析セン
ター,内科 原田和博医師,医事課,法人事務局,他
の方々の全面的なご協力をいただき,大きな事故も無
く開設より6ヵ月が経過しました。現在,33床で午前
1回の透析治療を行っていますが,55床までの増床可
能スペースがあり,今後も他院よりの御紹介をいただ
き,充実した透析を進めていく考えであります。
第2章 診療概要・統計
11 病児保育∼すこやかキッズルーム∼
村田 佳子・今本 奈美江・三木 裕子
平成20年4月から笠岡市の医療併設型病児保育事業
として開設し3年が経過しました。
病児保育は,病気又は病気回復期のため集団保育が
困難で,保護者が仕事又は病気により家庭で看護がで
きない保育児・児童をお預かりし保育する施設です。
生後6ヵ月∼小学3年生までを対象とし,小児科の宮
島医師をはじめ保育士2名,病児保育担当看護師,小
児科看護師で対応しています。
日々の入退室時には医師の診察を受け,病状により
投薬や諸検査,一人一人の病状説明と病態に沿った保
育上の留意点を確認します。又,保育中には,医師・
看護師が度々保育室を訪れ病状チェックを行い早急な
処置を行っています。保育と看護,両方の立場での対
応が出来るのが病児保育の特性です。
平成23年度の利用人数は,昨年より175名増加し505
名でした。開設当初からの総利用人数は1,430名にな
りました。
平成23年度のトピックスとしては
① 川崎医療短期大学 医療保育科の学生10名を保
育実習生として10月から11月まで10日間受け入
れ,病児保育の実習に協力しました。
② 7月に大分で開催された「第21回全国病児保育
研究大会」に参加し11月は,岡山で開催された 「第
17回日本保育園保健学会」,川崎医療短期大学で
開催された「第1回保育者研修(発達障がいと病
児保育の基礎知識)
」に参加し病児保育の保育士と
川崎医療短期大学の学生と共に
して身につけなければならない保育と看護をテー
マに学んできました。
③ 8月には,川崎医療福祉大学の学生の卒業研究
「病児保育の理想を追求した課題研究」のアンケ
ートに協力しました。
④ 平成24年1月7日の笠岡第一病院新年会に突然
のサプライズとして「病児保育1,000人達成」の表
彰をして頂き,病院内の皆様の役に立っているこ
とを改めて実感すると共に温かいお心遣いに深く
感謝しました。
今後もより良い保育を目指し,又,利用者の皆様に
安心して預けて頂けるようスタッフ一同頑張りたいと
思います。
病児保育利用者数
人数
600
保育風景
505
500
400
300
249
330
283
200
100
0
平成20
平成21
年度
平成22
平成23
新年会「病児保育1,000人達成表彰」
79
12 瀬戸いこい苑
入所介護科
施設長 平野 光子
瀬戸いこい苑の体制は昨年に引き続き医師8名(担
当制)
,看護師11名(内パート2名)
,介護士24名(育
休1名),介護支援専門員1名,社会福祉士1名,作
業療法士2名,管理栄養士1名,薬剤師(病院兼務)
1名,事務1名で構成しています。その他で褥瘡対策
について形成外科の岡医師,口腔機能を維持するため
歯科の豊田医師と歯科衛生士2名,皮膚のトラブルは
皮膚科の岡医師,眼科疾患には眼科の高橋医師と連携
し日々の健康維持の強化を図っています。
平成23年度のいこい苑の看護介護目標は【テーマ】
を「利用者の皆様に居心地の良い環境を提供いたしま
す」とし,【達成目標】を「1. 心にゆとりを持ち,
利用者の皆様に笑顔で対応いたします。
」
「2. 安全安
心な生活環境を整えます。
」
「3. 積極的に研修に参加
し,質の高いケアを目指します。
」と定め,行ってき
ました。
まず,接遇面では笑顔・挨拶を基本とし,利用者の
皆様に感じよい態度で接するよう心がけて参りまし
た。平成24年3月24日に開催した,いこい苑家族交流
会のアンケートでも職員の挨拶・言葉遣いに98%以上
の方が満足していると回答されています。
下記グラフはいこい苑の医療安全面でアクシデント
の件数を平成22年度と平成23年度の対比したもので
す。残念な事にアクシデントの件数は増加しています。
転倒転落は減少し皮膚剥離が増加,また誤薬や看護処
置によるアクシデントは減少しています。また骨折等
の重大事故が2件ありました。高齢利用者の方が転倒
されると骨折などの重大な事故に結び付く事が多く未
然に防ぐ事が重要になってきます。いこい苑ではコー
ルマットやセンサーコールなどを使用し転倒転落防止
等安全面に配慮しています。また,平成23年9月より
夜間の職員の配置を3名から4名に増員し見守り強化
を行っています。
平成22年度 アクシデント件数…43件
平成23年度 アクシデント件数…45件
火傷
2%
骨折
5%
誤薬等
看護処置
の事故
21%
転倒・転落
滑り落ち
26%
表皮剥離
39%
転倒・転落滑り落ち
移動時の打撲など
の事故
表皮剥離
誤薬等看護処置
の事故
骨折
火傷
転倒・転落・滑り落ち
転倒・転落・滑り落ち
11%
腎瘻・胃瘻等
骨折
カテーテル
4%
トラブル
誤薬等
2%
看護処置
の事故
18%
移動時の
打撲などの事故
7%
表皮剥離
60%
腎瘻・胃瘻等
カテーテルトラブル
移動時の打撲など
の事故
表皮剥離
誤薬等看護処置
の事故
骨折
移動時の打撲など
の事故
5%
平成22年度と平成23年度の入退所状況を下記のグラフにしました。
平成22年度 退 所(63名)
平成22年度 入 所(63名)
他院・
他施設より
14%
自宅より
11%
自宅より
他院・他施設より
笠岡第一
病院より
75%
80
他院・
他施設へ
19%
笠岡第一病院より
看取り
14%
自宅へ
5%
笠岡第一病院へ入院
自宅へ
笠岡第一病院
へ入院
62%
看取り
他院・他施設へ
第2章 診療概要・統計
平成23年度 退 所(79名)
平成23年度 入 所(78名)
他院・他施設より
11%
自宅より
8%
笠岡第一病院より
自宅より
他院・他施設より
笠岡第一
病院より
81%
平成23年度のベッド稼働率は平均91%,また平均介
護度は4.2でした。入退所先は笠岡第一病院が一番多く
70%でした。自宅は13%でした。
また,平成23年度は看取りが8名ありました。その
中には意味深い看取りがありました。食事を食べなく
なった方が好きなジュースだけを飲んで最後の日まで
お話をして急変し亡くなったという事例です。一人ひ
とりの職員が十分な介護が出来たか如何か分かりませ
んが,ご家族の面会を毎日受け天寿を全うされました。
色々なケースがあると思いますが,看取りを行うに当
たっては本人・ご家族の皆様に寄り添いながらの介護
を行っていきたいと思っています。
平成24年度の瀬戸いこい苑の目標は
1. 他職種との協働によりベッド稼働率を96%(66
名)以上に保つ。
他院・他施設へ
8%
笠岡第一病院へ入院
看取り
10%
自宅へ
13%
自宅へ
看取り
笠岡第一
病院へ入院
70%
他院・他施設へ
① 常に空床状況の確認及びカンファレンスによ
り入所の確保を行う。
② 入院などにより空床があればショート入所な
どでカバーする。
2. 看護・介護の協調性を高め,働きやすい職場づ
くりを目指す。
① 業務の効率化を図る。
② インカム(無線トランシーバー)等の活用に
よりコミュニケーションを図る。
③ 接遇の啓蒙を行う。
とし,瀬戸いこい苑の運営状況の把握と接遇面を強化
し職員全体の協調性を高め「顧客満足」及び「職員満
足」に結び付けられるように頑張っていきたいと思い
ます。
試行に関する報告
科長 鍋谷 一樹
平成23年度は,色々な試みを始める大きな一年でし
た。特に大きなトピックスをご紹介いたします。
1. 加算推移(長期・短期含む)
通常であれば,ベッドの稼働率の推移についてご報
告をいたしますが,介護保険内においても,加算方式
が強く提示されている昨今,各加算状況に応じて追
従・分析する必要があると感じ各加算項目の推移を表
しました。
・短期集中リハビリは,240単位と大きな加算ですが,
2名体制で実施していたリハビリが7月に1名退職
が発生した為,実施困難となり現状では短期入所の
方のみを対象としています。退職が発生した事での
年間損出額は,160万円程度だと勘案します。
・夜勤の配置体制加算について,9月より看護師1
名・介護士3名の状態で行うことにより,20対1以
上の基準を満たし加算を取得しています。この部分
に関しては,平均45万程度の増収に繋がっています。
・ここでは,初期加算に注目いたします。初期加算は,
入所1ヵ月間いただける加算で,30単位/日,取得で
きます。しかし,8月・1月・2月はかなり落ち込
んでいる状況がわかります。新規受け入れが偏って
いる様子が伺えます。
【結 論】
加算推移を分析する事が必要であり,これが1年と
いう期間ではなく四半期毎にモニタリング・対応策を
立てる事が重要だと感じました。また,平成24年度に
行われた介護報酬改定で付け加わった加算項目につい
ても同様の対応を行っていきます。
81
300,000
600,000
500,000
400,000
300,000
200,000
100,000
10 11 12
250,000
初期加算
200,000
短期療養食加算
150,000
栄養マネジメント
加算
経口移行加算
100,000
50,000
0
療養食加算
3月
2月
1月
月
月
月
9月
8月
7月
6月
5月
4月
3月
2月
1月
月
月
月
9月
8月
7月
6月
5月
4月
0
サービス提供
体制加算
夜勤配置体制
加算
短期集中リハ
加算
ターミナルケア
加算
短期個別リハ
加算
送迎加算
10 11 12
2. インカム(無線トランシーバー)の導入
既に病院では導入されており,人の動きについては
効率的な動きが実現できる為,是非当苑でも導入した
い気持ちがあり,
7月23日に導入の運びとなりました。
しかし,活かせるのかが不安でした。便利な物でも,
使えるスタッフになれるかどうかが鍵だったので,導
入前よりアンケートを実施。スタッフの気持ちが反れ
ないような配慮をいたしまた。
結果は,後述の通りですが明らかに利便性に触れた
結果が出ています。
【結 論】
導入して,8ヵ月が経過しました。機器の特異性「発
話するタイミング等」を知る為に,1ヵ月程度は要し
ましたが,以後は徐々に使い慣れていきました。その
他,昨年末のノロウィルス発生時には,感染拡大防止
の為フロアー間での移動を抑制しましたが,この時に
も無線トランシーバーは大きな役割を発揮しました。
フロアーでの移動が行えなくなるという事は応援体制
が行えないという事なので相当に効率的な動きが強い
られましたが,重複する事なく動く事が出来ました。
現在では,業務の効率化の一環として,朝礼も無線ト
ランシーバーで行うように変更した結果,業務を行い
ながら朝礼を聞く事ができ,介助も途切れない提供が
行えています。課題としては,スタッフの取り扱いの
悪さから機器(イヤホン部)の損傷が著しい状況です。
介助中だから仕方ないという気持ちを捨て,大事に長
くを根底におき,取り扱いマニュアルを一新して対応
していきます。
インカム導入前アンケート
インカム導入後アンケート
1. あなたは,ナースコールが鳴り他の職員と重なってし
まう事がありましたか。
はい
いいえ
はい
いいえ
18
5
14
0
2. 職員を探すのに苦労した事はありますか。
はい
いいえ
21
2
3. 助けを呼ぶのに苦労した事はありますか。
はい
いいえ
20
3
4. 業務の途中で,情報を取り入れる為にスタッフを探し
た事はありますか。
はい
いいえ
20
3
5. 無線トランシーバーに興味はありますか。
82
1. 無線トランシーバー導入後,ナースコールが鳴り他の
職員と重なる事は減りましたか。
はい
いいえ
17
6
2. 職員を探すのに,無線トランシーバーは役に立ってい
ますか。
はい
いいえ
22
4
3. 助けを呼ぶのに無線トランシーバーは役に立っていま
すか。
はい
いいえ
25
1
4. 無線トランシーバー導入後,業務の途中で,情報を取
り入れる為にスタッフを探す事は減りましたか。
はい
いいえ
19
5
5. 無線トランシーバーは,今後も現場の中で活かされま
すか。
はい
いいえ
21
2
第2章 診療概要・統計
導入時の様子
3. センサーの開発
既に,苑内で購入していた「コールマット」が数点
ありました。これは,対象者の足が床についたら床に
敷いているマットが反応して,ナースコールが連動す
るという機能でした。しかし価格も高く,床に敷く事
による不衛生さと,センサー一つに対してフォローで
きる範囲が限られているという観点から,7月よりコ
ストパフォーマンスの高い,発展性のあるセンサーを
電導株式会社と共同開発を行う事となりました。
先ずは,センサーの露出について悩みました。セン
サーが露出しすぎると反応が過敏となってしまい,
ナースコールが頻回になり,逆に露出しないと対象者
の動きをキャッチできないという状況となる為,テー
プを使いながらセンサーの照射範囲を変化させながら
探っていきました(①)
。
結果的には,直径5ミリの半月といたしました。事
由は,底辺をつくる事で水平ラインのみ照射が確定で
き,限定が行いやすい事。対象者枕上の壁付けを想定
していたので,ベッドの幅120㎝のみに照射が有効で
あった。以上2点によりセンサー露出範囲を決定いた
しました(②)
。
次に,
各機器を繋ぐ配線の多さが課題となりました。
①
②
センサー自体に電源供給と信号を送信・電源をコント
ロールする配線の3本が出ており,非常に煩雑な状況
でした(③)。
現在では,センサー自体に関しては,1本の USB
でカバーできるようになりました(④)。
試作から本格基盤発注へと移行
センサーの感度・仕様の配線数が概ね決定した所
で,基盤を発注。5台の正規版導入となりました。平
成23年11月11日納品となりました(⑤)。
現在では,4台のセンサーを利用者の方々のベッド
環境に設置させていただき,臥床時の安全を確保でき
るように心掛けています。
システムは発展中ですが,配線の多さはやはり否め
ないので,オールインワンパッケージに挑戦中です。
また,音だけではなく映像での視認性を加えた安全の
確保を現在検証している段階です。このシステムは,
無限の可能性を秘めています。既に,市販化されてい
るセンサーですが,より現場に則した照射範囲とレス
ポンス,次なる可能性を秘めた発展性は,他の製品に
類をみないと自負しています。時間はかかるかもしれ
ませんが,少しずつ磨いていきたいと考えています。
③
83
④
4. BSP(バスプロジェクト)
現在,約半数の対象者の方がジェミックという臥床
式の入浴方式にて入浴されています。寝たきり度の高
い方が対象で,移乗動作等も非常に配慮が必要な方々
ばかりです。近況では大柄な利用者が多く,介助者2
人で移乗動作を実施していますが,浴室に課題を抱え
ていました。滑りやすいタイルと体重の重い方の移乗
動作時にかかる介助者の腰の負担の2点でした。そこ
で,急遽3人のプロジェクトを発起させて環境改善に
取り組みました。現在,途中段階ですが,報告したい
と思います。
まず,浴室の床面に関してですが,滑り止めのマッ
ト等も検討しましたが,濡れた後の乾燥がなかなか行
えない事による不衛生さが挙がり中止としました。次
に,滑り止め加工を検討しました。個人でできる商品
もありましたが,長く安全に使える物としたかったの
で,プロに任せて加工を施していただきました。乾い
ていたら分かりませんが,
塗れると効果を発揮します。
スタッフにも良い評価を得ています。
腰痛防止策については,現在検証中です。褥瘡防止
施行の様子
84
⑤
委員会で購入していただいた,ムーブボードを併用し
てストレッチャーでの移動を行えば,簡単に移乗が行
える事がわかり,職員の腰痛防止にかなりの効果が期
待できると考えています。しかし,当苑のストレッ
チャーは,大柄な利用者の皆様には少し手狭である事
が課題として挙がっています。今後,早めの対応策を
講じ,浴室の課題を解決して行きます。
矢の如く過ぎた平成23年度でした。今回は,機器の
導入や開発を中心にご報告させていただきましたが,
この根底には当苑のケアの質が徐々に向上している事
の側面があるからです。基盤があるから,そこに柱が
立つのだと思います。高齢者と私達スタッフの「笑」
の未来を自分達の物とする為に,平成24年度も邁進し
ます。
平成24年の介護報酬改正は心躍らせる内容が多く,
挑戦の連続となりそうですが,関係者各位様,引き続
きご指導を宜しくお願い申し上げます。
第2章 診療概要・統計
通所リハビリテーション
青木 周子
1. 紹介
ご利用者の皆様は(要介護1∼要介護5)在宅自立
支援を目的に,病状安定期において医師の指示により
日帰りでサービスを行っています。主なサービスはリ
ハビリ訓練・送迎・入浴・食事等です。入浴サービス
をはじめ,
心身機能の維持・向上の為のリハビリ訓練,
趣向を凝らした集団レクリエーションや季節行事(新
年会・ひなまつり・敬老会等)を行っています。
私たちスタッフはニーズに合ったきめ細やかなケア
を心掛け,ご家族と協力していく事が満足度を高める
事につながると確信しております。その為にも日頃か
ら目配り,気配り,心配りに努め,思いやりのある言
葉,態度で接し,楽しい時間を過ごして頂けるように
心掛けています。
送迎時,ご利用者のご家族の日々の介護を労い,介
護等での悩み相談なども受けています。介護者がスト
レスを溜めないように状況を把握し,家族との関わり
も大切にしています。
そして,地域の方々からも信頼され,将来にわたっ
て“選ばれる通所リハビリテーション”を目指し日々
努力していきます。
2. 目標
① 他部署・家族との連携と予防的医療・介護により
長期に在宅生活が続けられるように援助する。
② 利用者とその家族に信頼されプランの目標に添っ
た運営をする。
3. 利用実績
月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
実人数
31
31
33
33
32
30
29
35
35
32
31
35
稼働日数
20
19
22
20
23
20
20
20
21
19
21
21
253
241
282
254
259
267
239
285
311
266
267
310
2.8
2.8
2.8
2.8
2.7
3.0
2.9
2.8
2.8
2.7
2.7
2.8
経過的要介護
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
要支援2
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
要介護1
1
2
2
2
2
1
1
2
2
2
3
4
要介護2
12
11
11
12
11
7
9
12
12
11
10
10
要介護3
10
9
11
10
11
13
12
12
12
12
12
13
要介護4
6
7
6
6
5
8
6
8
8
6
5
6
要介護5
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
2
申請中
1
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
31
31
31
31
30
30
29
35
35
32
31
35
新 規
2
1
1
1
1
1
5
2
0
0
0
3
入院(入所)
2
1
1
2
4
2
3
3
0
2
3
0
中 止
3
2
0
1
0
0
2
0
1
0
0
1
再 開
2
0
0
0
1
0
1
5
0
0
0
2
回数増減
2
2
0
1
2
0
1
0
0
0
2
1
終 了
3
0
0
1
0
1
2
0
1
0
0
0
総数
平均介護度
合 計
スタッフ:理学療法士・看護師・介護福祉士・介護職員・ボランティア(毎週火曜日)・大正琴慰問(毎月1回)
今年の夏場は猛暑であり,体調を崩し入院されるご
利用者が多く,総数減となりました。医学的管理の下,
他部署との連携を図り経過的観察をすることで,さら
に在宅生活が継続できるよう支援しています。
前年度よりご利用者数が一日平均12.7人から14.8人
と増えています。新規のご利用者の皆様を馴染みのご
利用者の皆様が温かく迎え,良い雰囲気で一日を過ご
しています。スタッフとの会話よりもご利用者の皆様
同志の会話が楽しいようで,昼食後の自由の時間は盛
り上がっており賑やかです。
85
4. デイケアの様子
ボランティア
送迎車
ボランティアの方に来て頂き,午後より約1時間程
度,ご利用者の皆様と楽しい時間を過ごしています。
この写真では昔話などの語り,わらべ歌,手遊びを
していただいているところです。また,大正琴に合わ
せて歌を唄ったり,ご利用者の皆様との話し相手,お
花を持って来てくださり,フロアーを季節感のある雰
囲気にしてくれます。
6月に送迎車
(ハイエース)
1台が新しくなりました。
内装は充実しており,気持ち良くご利用者の皆様に
乗っていただいています。
送迎車は他にライトエース1台,軽自動車2台の計
4台で行っています。狭い道,細い道,急な坂道でも
対応出来る様に取り組んでいます。
最後に介護保険の改正によりデイケアの特徴を生か
し,医療管理の必要な方の受け入れを積極的に行い,
在宅支援援助に努めて行きたいと思います。スタッフ
一同,医療への知識を再度確認,勉強し,業務に励ん
でいきます。
<年間の主な行事>
4月 お花見の会
6月 カラオケ大会
9月 敬老会
10月 運動会
12月 忘年会
1月 新年会
2月 節分の会
3月 ひなまつりの会
86
第2章 診療概要・統計
13 在宅療養支援センター
居宅介護支援事業所
主任介護支援専門員 野村 良一
当居宅介護支援事業所は,
「最期まで在宅で暮らし,
ご本人・ご家族の皆様,共によりよい生活を援助する」
を継続テーマとして平成23年度の部署目標は①「医療
機関,福祉施設,地域との連携」
。②「院内外研修会
に参加し自己研鑽を行う」としました。
①の目標では,入退院時,情報提供書及び医療連携
パスシートを活用し,入院先の病院,入所先の施設(介
護老人保健施設,特別養護老人ホーム,グループホー
ム,小規模多機能居宅介護等)との連携に力を入れま
した。
②の目標では,当法人内外の研修会87件(平成22年
度は67件)に参加しました。その中で当法人内の研修
会には19件(平成22年度は27件)に参加,昨年度より
参加件数は減少しましたが,平成23年度も3日間継続
研修の「褥瘡エクスターンシップ」には新人の介護支
援専門員が出席し褥瘡予防のケアプラン作成に反映で
きたと考えます。
施設外の研修には67件(平成22年度は39件)と昨年
の約2倍近く伸びたことです。その中では,NPO法
人岡山県介護支援専門員連絡協議会主催のステップ
アップ研修会は毎年全員が参加できるようにしていま
すが,平成23年度の研修が昨年度より多くなりました
のは,岡山県主任介護支援専門員研修会に1人派遣し
て2人の主任体制を採ったこと以外に笠岡市が力を入
れています「認知症キャラバン・メイト」のサポータ
に派遣,さらに認知症サポータ養成講座に出席しサ
ポータの増員を計ったためです。これらの研修以外に
も,身寄りがいない利用者や家族と疎遠になってきて
いるケースの増加を考え8回シリーズの「成年後見人」
の勉強会に受講,時にはその研修会の講師役として協
力させていただきました。さらに「介護報酬改定」
「看
護管理者の経営参画とリーダシップ」「在宅における
心のケア」等にも自主的に参加し介護支援専門員とし
て各自のスキルアップに力を注ぐ事が出来たと思いま
す。
平成23年度を振り返り,平成24年度の目標は①「介
護報酬改定に伴い,適正な介護サービスの導入を行
う」。②「医療連携,福祉施設との連携を行い,質の
高いケアを行う」を掲げ取り組んで参ります。
私達は専門職業人として,今後も利用者の皆様の『人
間の杖』となれるよう,自己実現をしている利用者の
皆様のサインを見逃さないように努力していきたいと
思います。
表1 当事業所の利用者数と介護支援専門員の取り扱い件数
区分
年
23
23
23
23
23
23
23
23
23
24
24
24
月
4
5
6
7
8
9
10
11
12
1
2
3
144
148
154
155
152
156
162
165
162
163
160
157
14
15
13
13
12
11
12
13
13
14
14
14
158
13.1
158
161.5
168
170
167
164
1,957
163
要介護者数
利用者数
介護予防支援業務に
係る受託者数
計(A+B/2)
介護支援
専門員数
・取扱件数
151
155.5 160.5 161.5
171.5 168.5
年間
合計
月
平均
1,878 156.5
常 勤
5
5
5
5
5
5
5
5
5
5
5
5
60
5
非 常 勤
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
2.4
0.2
4.8
4.8
4.8
4.8
4.8
4.8
4.8
4.8
4.8
4.8
4.8
4.8
57.6
4.8
取扱件数
32.9
33.9
34.7
35
34.1
34.7
36.2
37
36.4
36.8
36.2
35.6
423.5
35.2
取扱件数
31.4
32.3
33.4
33.6
32.9
33.6
35.0
35.7
35.1
35.4
34.7
34.1
407.2
33.9
常勤換算後の数
の計算方法は,A+B/Dとする。取扱件数
の計算方法は,C/Dとする。
・利用者数は月163件となり昨年度の140件から伸びています。常勤換算後(4.8人)の取り扱い件数
も35.2件となっており新規の受入は地域
包括からの困難事例中心に対応しています。
87
表2 当事業所の介護度区分
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
年間
合計
3月
月平均
要支援1
4
4
3
3
3
2
3
4
4
4
4
4
42
3.5
要支援2
10
11
10
10
9
9
9
9
9
10
10
10
116
9.6
要介護1
25
26
27
27
29
29
33
33
35
34
31
31
360
30
要介護2
47
50
53
51
47
46
49
51
51
53
52
48
598
49.8
要介護3
35
34
31
32
38
38
37
40
38
36
35
33
427
35.5
要介護4
27
26
29
31
27
29
32
30
28
24
27
29
339
28.2
要介護5
9
10
11
12
10
9
10
10
10
11
14
14
130
10.8
申 請
1
2
3
2
1
5
1
1
0
5
1
2
24
2
144/158
148/163
154/167
155/168
152/164
156/167
162/174
165/178
162/175
163/177
160/174
新規受け持ち
ケ ー ス
7
3
13
6
6
7
12
8
6
9
3
6
86
7.1
再
開
0
2
1
0
1
2
2
3
0
0
2
2
15
1.2
中
止
5
0
0
3
4
1
2
0
5
3
1
2
26
2.1
終
了
4
0
8
2
6
5
5
7
4
4
7
9
61
5
新規相談
ケ ー ス
10
7
15
7
13
23
8
9
6
14
12
11
135
11.2
中
合 計
157/171 1,878/2,036 156.5/169.5
合計は:要介護/要支援+要介護
・要介護2が最も多い状態ですが,要介護3以上の対応は要介護者の48%くらいになっています。新規受け持ちケースの月平均は7.1件ですが,受け持ちに
ならない介護相談件数も月4件対応している関係上新規相談件数が月平均11.2件となっています。9月は23件の新規相談がありました。
表3 加算請求単位数
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
年間
合計
月
平均
①特定事業所加算
(Ⅰ)
500単位/月
(Ⅱ)
300単位/月
150
148
152
160
153
153
168
164
168
158
157
158
1,889
157.4
②医療連携加算
150単位/月
7
5
3
6
6
2
6
5
5
4
7
3
59
4.9
退院・退所加算Ⅰ
400単位/月
1
1
2
1
9
0.7
退院・退所加算Ⅱ
600単位/月
5
5
2
18
1.5
③認知症加算
150単位/月
50
47
47
48
51
④独居高齢者加算
150単位/月
15
14
15
15
⑤小規模多機能居宅介護支
援事業所との連携加算
300単位
⑥初回加算
300単位/月
5
6
8
5
3
1
1
2
1
1
1
46
53
51
53
51
53
49
599
49.9
18
18
23
20
23
21
17
14
213
17.7
8
8
12
6
9
4
7
2
80
6.6
・当事業所の収入の2∼3割がこの加算項目となっています。認知症の利用者,独居高齢者が増加しています。
88
第2章 診療概要・統計
訪問看護ステーション
副科長 三原 由記子
平成23年度の訪問看護は,年度末に近い2月,念願
の新しいスタッフが入りました。新しいスタッフに伝
達することにより,
振り返りのよい機会となりました。
今年度は,「業務の効率化」 と 「連携」 をテーマとし,
部署目標は①業務の見直し,整備をすることが出来る
②他部署との連携を図ることが出来る,としました。
訪問看護の事務的なことの理解,連絡・報告・相談
の徹底としました。しかし,なかなか事務的なことを
伝達することが出来ませんでした。連絡・報告・相談
は,今後も課題です。
利用者さんへの訪問状況は,ターミナルの訪問が増
え,期間も短期で終了するケースが多くなりました。
新規・終了が激しく入れ替わっています。新規利用者
さんを可能な限り受け入れるように努める事で,他事
業所からの依頼も以前より多くなりました。新しいス
タッフも増え,今後も訪問件数を伸ばしていきたいと
思います。
厚生労働省は,在宅への指針を示し,診療報酬改定
では高い評価があり,訪問看護にとっては追い風に
なっています。来年度は,ケアマネージャーや他部署,
他のサービス提供者との連携をさらに深めることによ
り,質の高いケアを提供していきたいと思います。
平成23年度訪問看護状況
平成23年度
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
医療保険利用者数
11
10
8
8
8
7
8
7
8
9
10
10
介護保険利用者数
36
35
37
38
38
38
37
36
36
35
38
38
新規利用者数
4
3
5
4
4
3
5
2
4
2
4
3
終了利用者数
3
5
5
3
4
4
5
3
3
3
1
2
訪問のべ回数
188
192
191
207
254
179
189
175
187
168
222
221
89
第3章 委員会報告
医療倫理
職員研修
委員会
サービス向上
委員会
(広報・接遇委員
会を含む)
年度報編集
委員会
薬事委員会
輸血療法
委員会
医療連携
委員会
透析委員会
透析機器安全
管理委員会
医療廃棄物
処理委員会
看護部運営
委員会
DPC委員会
放射線診療
委員会
治験審査
委員会
外来委員会
(ACLS推進
プロジェクトを含む)
救急委員会
診療録管理
運用委員会
(クリティカルパス 及びシステムを含む)
病床管理
運営委員会
労働安全
衛生委員会
医局診療
委員会
医療・看護の質
医療ガス安全
管理委員会
NST委員会
防災防水管理
委員会
倫理委員会
医療機器管理
委員会
手術室運営
委員会
機能推進
診療報酬適正
管理委員会
褥瘡対策
委員会
病院感染防止
委員会
(ICTを含む)
診療情報提供
委員会
医療技術
(平成24年3月31日)
臨床検査精度
管理委員会
栄養管理
委員会
医療安全管理
委員会
(DVT対策 委員会を含む)
総合栄養支援
(NST)
個人情報保護
委員会
安全管理
合同運営
委員会
企画運営
委員会
瀬戸いこい苑
運営委員会
タカヤ クリニック
運営委員会
附属診療所
運営委員会
第3章 委員会報告
93
企画運営委員会
委員長 宮島 厚介
企画運営委員会は月に一度,診療終了後に開催して
います。財務状況,診療実績,人事,教育,施設設備
など多岐に渡り検討します。
4月
1)医学統計解析研究会
同志社大学教授で当院メディカル・ファジーリ
サーチセンターの有田による院内研修計画。研
修受講者3名を選任した。
2)病床稼働率向上について
新人看護師の増員に基づいて入院収入の増収も
考える。
3)井原タカヤ クリニックの開設
やや遅れ9月中ごろの予定。
5月
1)附属診療所の診療体制について
タカヤ クリニックでの透析診療開始のため診
療所での透析は移設し終了の予定。そのため午
後,診療を終了する。そのため透析患者約25名
をタカヤ クリニックに移動してもらうことに
なる。
2)日本手外科学会研修指定施設要項について
研修マニュアル作りを依頼されている。
3)病児保育事業
平成22年度の年間279名の受け入れ実績より補
助金の増額が見込める。
4)6月の業務推進発表大会について
古川副院長による東北への災害派遣報告をお願
いする。
5)秋の研修旅行について
東北の災害も考慮するが予定通り実行する。
6月
1)タカヤ クリニック開院計画
スタッフ体制,サポート体制を検討した。
2)拘束待機手当てについて
臨床検査科,放射線科技師の拘束手当てを時間
外手当に積み支給。
3)忘年会開催
参加人員が増えたため開催場所がかなり限られ
ている。場所の検討が必要。
4)地域医療支援病院に向けて
社会医療法人への検討。
5)就労規則変更について
特別休暇の一部変更。
6)未収金について
前年度に比べ金額で減少,件数で105件の増加。
94
7月
1)6月に開催された業務推進発表大会,新人歓迎
会の反省。
229名の職員参加だが看護部門からの参加率が
悪い。
食事内容の検討が必要。
2)カブトガニ博物館隣接の職員駐車場について
名称を東駐車場として磁気カードを使用しゲー
トを設置する。
3)節電,デマンド対策について
午前10時から11時にピークを迎えるため対策が
必要。
8月
1)タカヤ クリニックについて
管理者を木曽医師にお願いする。
透析装置は順次46台設置する。
2)開院60周年記念誌発刊について
外部の方々にも投稿をお願いする。
3)日本医療機能評価機構 Ver.6取得に向けて
法人事務局 森永さんを中心に一致団結して準
備にあたる。
4)病院・瀬戸いこい苑の災害時食料備蓄について
地域で支援ネットワークが確立している。それ
に合わせて準備する。
9月
1)タカヤ クリニックの準備状況
法人事務局 丸岡さんを中心にほぼ申請手続き
が完了した。
2)外来セクレタリーの導入について
診療アシスタントに加え繁忙の診療科にセクレ
タリーを導入する。
3)BCP(business continuity plan)について
災害時における診療データのバックアップの検
討。
4)「ほっとパーキングおかやま」駐車場利用制度の
導入について
病院玄関前に3台を申請する。
5)附属診療所立体駐車場の患者向け運用の中止に
ついて
10月
1)タカヤ クリニック開院について
10月1・2日に診療所より移転した。
10月3日より診療を開始した。
おおむね順調に開始している。職員に対し院内
見学会を開催する。
2)原田医師の役職について
透析医療に深く携わっていて「透析統括部長」
第3章 委員会報告
としてお願いする。
3)医療安全管理者の専従について
専任から専従への届出変更をする。
4)血管造影装置(DSA)の更新について
導入後17年経過し改良は加えているが更新時期
に来ている。
予算は約8∼9千万の予定。
11月
1)組織図の変更
タカヤ クリニック開設に伴う変更。
2)病棟責任医師について
米山医師の感染症ラウンドにより3階担当を岡
副院長にお願いする。
3)フットケア外来開設について
水ノ上看護師の糖尿病エキスパートナース研修
終了後の開設を目指す。
4)法人事務局スタッフの採用
病院の維持管理の専門者,医療器材の専門者の
2名の新職員の採用。
5)岡山救急医療研究会参加について
岡副院長が幹事となりいずれ当院での開催を検
討。
12月
1)DPC からみた当院の方向性について
地域医療の中でも「へき地医療」への取り組み
が必要とされる。
2)5階ラウンジの使用について
地域のピアノ教室関係者より子供たちのピアノ
発表会会場として使用の依頼。
3)
「輝いている人」の推薦結果について
4)ノロウイルス感染症について
11月18日より利用者,職員に感染者が広がり,
マニュアルに従い保健所に届けた。最近は新た
な発病者なし。
1月
1)看護師3名夜勤体制について
2)看護提供体制について
4・5階で固定チームナーシング導入をする。
3)インフルエンザワクチン接種状況
企業接種者998名施行した。
2月
1)医療・介護保険同時改定の最新情報
2)へき地医療への取り組み計画
3)東北被災地の現況
震災後も現地でしばしば活動している國永医師
に現況を説明してもらう報告会を開催したい。
4)病院サポーター制度導入について
福岡県飯塚病院で取り組んでいるサポーター制
度を次年度より導入する。
5)岡山県「地域医療情報ネットワーク」への参加
について
県下200の病院のうち35病院が電子化している。
県はそれらをネットワーク化する構想をもち準
備が進んでいる。当院も参加する。
6)附属診療所内の健康増進クラブ「ONE」の移設
について
2階から3階に移動し水中歩行器を廃止する。
3月
1)笠岡市より医師会を通じて市立高島診療所への
医師派遣の依頼について
第2月曜日,第4金曜日の午後に3年間の期限
で医師派遣に応じる。
2)附属診療所の一部改造について
3)期末手当支給について
予測される法人収益の約10∼11%を職員にほぼ
平等に還元する。
4)退職者,人事異動について
合同運営委員会
委員長 橋詰 博行
毎月第3水曜日午後6時から開催されている合同運
営委員会は,各科(課)科長・副科長等部署の代表者,
各委員会委員長で構成され,①企画運営委員会の決議
事項の伝達,②企画運営委員会への提議,③各種委員
会の審議事項及び決議事項の伝達,④各部署間の連携
調整,⑤各部署職員からの意見の集約,⑥病院への要
望の調整などが活動内容です。毎回,法人からの事務
的な連絡事項も伝達されます。
23年度の議題で多い順から診療報酬適正管理(12
回),DPC(12回)
,褥瘡対策(6回)
,防災防水管理(4
回),医療安全管理(3回)の各委員会を中心に毎月
の状況が常に本委員会で報告されています。その他,
診療所,健康管理センター,いこい苑からの報告や各
種プロジェクトの連絡もあります。
全委員会は①医療倫理,②安全管理,③総合栄養支
援,④医療技術,⑤機能推進,⑥医療・看護の質,⑦
その他のグループに分けられ,情報の伝達・集約がス
ムーズにできるようになっています(p.93図)。事務
的な伝達にとどまらず各部署や委員会からの要望を忌
憚なく討議できる場所にしたいと思います。
95
医 療 倫 理
個人情報保護委員会
委員長 橋詰 博行
平成23年度の委員会活動は,下記の通りです。職員
全員に対し,個人情報を慎重に取扱うよう継続的に情
報発信しています。また,診療情報保護に努めるだけ
でなく,病院内で携帯電話やスマートフォンを使い,
許可なく写真・動画撮影を行う行為については禁止と
し,受診・来院の方々のプライバシー保護にも注意を
払っております。
2) 個人情報書類の廃棄実施(6月,11月の2回)
3) 新人職員研修時及び,中途入職者の方々へ,個人
情報の取扱と保護規定の説明(3月26日・27日およ
び随時)
平成24年度は,岡山県が推進する地域医療連携シス
テムの中で,電子カルテ開示の流れがあります。情報
漏えいとならないよう関係部門,連携機関及び岡山県
の関係者の方々によく確認し,情報開示の実施を行う
予定です。
活動内容
1) 研究,学会発表用資料作成のために情報持ち出し
申請と適正運用の許可実績(6件)
診療情報提供委員会
委員長 橋詰 博行
「笠岡第一病院における診療情報の提供等に関する
指針」に基づき,診療情報を提供しています。平成20
年度から増加した提供件数は平成22年度まで60件超が
続いており(図1)
,内訳はすべて診療情報の写しの
交付でした。提供先は図2に示すように保険会社がほ
ぼ半数で,最も多くなっています。また,平成22年度
よりプライバシー保護の観点より申し出理由を聞かな
いことを継続しています。
今後とも個人情報保護と自己情報を管理する権利に
基づき,患者および家族の皆様等の求めに応じて,診
療情報を提供していきます。これにより,疾病と診療
内容を十分理解され,協働して疾病を克服するための,
より良い信頼関係を構築していきたいと考えておりま
す。
診療情報提供の推移
件数
平成18年度
平成19年度
平成20年度
平成21年度
平成22年度
平成23年度
4
10
61
67
69
71
↑内1件受領なし
提供先 件数
平成23年度
96
保険会社
本人
監督署
裁判所
親族
その他
37
18
8
4
1
3
第3章 委員会報告
図2 平成23年度 提供先内訳
親族
その他
1件(2%)
3件(3%)
裁判所
4件(4%)
監督署
8件(1.1%)
保険会社
37件(53%)
本人
18件(25%)
図1 診療情報提供の推移
80
70
60
50
40
30
20
10
0
61
年
度
平
成
20
年
度
平
成
21
年
度
平
成
22
年
度
平
成
23
年
度
平
成
19
年
度
71
10
4
平
成
18
69
67
倫理委員会
委員長 橋詰 博行
平成23年度は8回の倫理審査会が催され,受付番号
67∼85が審査されました。22年度までと比べて19件と
増加しております(図)
。いずれも書類審査で行われ,
すべて承認されました(表1)
。
本委員会の役割は被験者の福利に対する配慮を科学
的及び社会的利益よりも優先させるとする「ヘルシン
キ宣言」に基づき,ヒトを対象とする医学研究などを
審査し,倫理上の配慮を行うことです。各医療機関に
おいて独立して設置し,所属の研究者からの申請案件
を審査し,承認の可否を判定します。従って,委員会
の独立性の維持が大切で,
責任も重いものがあります。
審査に当たっては,
研究の対象となる個人の権利擁護,
理解と同意を得る方法,不利益や危険性と医学上の貢
(件)
20
18
16
14
14
12
10
8
6
4
2
0
平成18
献の予測と対策などについて検討します。当院の実情
も加味して,適切な設備やスタッフがいるかどうか,
さらには経済的な面からも検討します。最近では,院
内スタッフの統計学的解析能力の向上により,質の高
いデザインの申請が多くなってきています。
平成23年度も委員会を開催せずに書類審査のみでし
たが(表2),年に一度は顔を合わせて倫理委員会と
してのあり方などを検討したり,勉強会などを開催し
てゆけたらと思います。
本委員会の審議により,患者の皆様とそのご家族の
権利,プライバシーおよび尊厳を擁護し,地域にもそ
のことを発信して,本委員会の責任を果たします。
図 年度毎の審査件数
19
14
19
11
20
13
14
21
22
23 (年度)
表1 平成23年度 倫理審査一覧表
受付番号
課
題
名
申
請
者
67
笠岡第一病院における褥瘡発生・保有患者の背景と動向について
看護部 外来
若狭 麗子
68
自家遊離神経移植の術後評価についての臨床研究
整形外科
橋詰 博行
69
高血圧症例に対する直接的レニン阻害薬アリスキレン追加投与の中心動脈圧へ
の影響の検討
循環器内科
阿曽沼裕彦
70
糖尿病網膜症合併高コレステロール血症患者を対象としたスタチンによる
LDL-C 低下療法(通常治療/強化治療)の比較研究(EMPATHY)
内科
原田 和博
97
受付番号
課
題
名
申
者
71
多施設共同の臨牀比較試験『待機的冠動脈形成術時における remote ischemia
及び Nicorandil の心筋保護作用に関する検討』
循環器内科
浦川 茂美
72
SAS(SAS 疑いを含む)患者におけるアンケート調査
*SAS:睡眠時無呼吸症候群
臨床検査センター
原 早苗
73
手指の把持運動が上肢挙上時の肩周囲筋の筋活動に与える影響
リハビリテーションセ
ンター
平田 淳也
74
脂質異常症患者に対する Pitavastatin および EPA を用いた MDCT による冠動
脈石灰化指標変化に関する多施設共同試験
循環器内科
阿曽沼裕彦
75
冠動脈疾患患者に対するピタバスタチンによる積極的脂質低下療法または通常
脂質低下療法のランダム化比較試験 Randomized Evaluation of Aggressive or
Moderate Lipid Lowering Therapy with Pitavastatin in Coronary Artery Disease
[REAL-CAD]
内科
原田 和博
76
孤立するターミナル期要支援者のインフォーマルとフォーマルなサポート資源の
地域医療連携室
関係性とネットワーク ―ソーシャル・サポート・ネットワークの構築に向けて―
永見 芳子
77
孤立するターミナル期要支援者に対するサポート資源の増強に関するカンファ
レンス効果 ―ソーシャル・サポート・ネットワークの構築にむけて―
地域医療連携室
永見 芳子
78
病児保育施設を利用する親を対象とした病児保育のイメージに関する調査
小児科
宮島 裕子
79
リハビリテーション・介護老人保健施設における業務実態調査研究
NPO 日本ケアワーク
研究会
佐々木哲二郎
80
原発開放隅角緑内障(広義)および高眼圧症患者に対するタフルプロスト点眼
液とトラボプロスト点眼液の前眼部安全性に関する多施設共同並行群間クロス
オーバー比較試験
眼科
高橋真紀子
81
吸湿発熱繊維を用いた術中体温管理(仮)
看護部 手術室
笹尾 祐身
82
井笠圏域における病院と施設間の地域連携の構築にむけてのとりくみ
地域医療連携室
永見 芳子
83
夜間救急外来における小児科電話対応の実態調査(仮)
看護部 小児科外来
坂本美由紀
84
他施設共同の臨牀比較試験『待機的冠動脈形成術時における remote ischemia
及び Nicorandil の心筋保護作用に関する検討』
循環器内科
浦川 茂美
85
糖尿病性心筋症を有する2型糖尿病患者における Dipetidyl peptidase-4
(DPP4)阻害薬の左室拡張能に与える影響
循環器内科
浦川 茂美
表2 倫理審査会一覧表
98
請
審査会 No.
審査締切日
受付番号:審査形式
第23回
平成23年4月8日
【受付番号67・68:書類審査】
第24回
平成23年5月20日
【受付番号69:書類審査】
第25回
平成23年6月17日
【受付番号70・71:書類審査】
第26回
平成23年7月9日
【受付番号72・73:書類審査】
第27回
平成23年8月25日
【受付番号74∼78:書類審査】
第28回
平成23年10月15日
【受付番号79:書類審査】
第29回
平成23年11月30日
【受付番号80∼83:書類審査】
第30回
平成24年3月23日
【受付番号84・85:書類審査】
第3章 委員会報告
治験審査委員会
委員長 渡辺 明良
この委員会は,医師,薬剤管理科,看護部,臨床検査
センター,法人事務局の他,医療関係者ではない院外
委員で構成され,毎月第3月曜日に開催されています。
会議の内容は,治験の初回審査や副作用報告などが
行われます。初回審査の場合は,多くの質問や意見が
出され,十分な時間をかけて治験の安全性などについ
て審査が行われています。また,開始された治験に関
して,国内外を問わず毎回報告が行われます。
以下に,本年度中に審査(初回審査を含む)された
治験を記します。
1. アストラゼネカ株式会社の依頼による日本人慢性
閉塞性肺疾患患者を対象とした ST の第Ⅲ相試験
2. MSD 株式会社の依頼による閉経後骨粗鬆症女性
を対象とした MK-0822 の第Ⅲ相試験
3. MSD 株式会社の依頼による骨粗鬆症男性を対象
とした MK-0822 の第Ⅲ相試験
4. 大正製薬株式会社の依頼による2型糖尿病患者を
対象とした TS-071 の第Ⅲ相試験(併用)
5. 大正製薬株式会社の依頼による2型糖尿病患者を
対象とした TS-071 の第Ⅲ相試験(単剤)
6. 小野薬品工業株式会社の依頼による特発性手根管
症候群患者を対象とした OP-1206・α-CD の第Ⅱ
相試験
7. 大正製薬株式会社の依頼による2型糖尿病患者を
対象とした TS-071 の第Ⅲ相試験(比較試験)
8. MSD 株式会社の依頼による閉経後骨粗鬆症女性
を対象とした MK-0822 の第Ⅲ相試験(延長試験)
安 全 管 理
医療安全管理委員会(DVT 対策委員会を含む)
委員長 渡辺 明良
前の月のアクシデント報告が,月初めの第2金曜日
までに集計され,毎月第3金曜日の午後1時から開催
される本委員会で報告と検討が行われ,院内全体での
医療安全に対する認識の共有化が図られています。院
内の医療安全の合同研修回が2回行われました。
「チー
ム STEPPS 患者の安全を高めるコミュニケーション
トレーニング Part1」では,全員参加型のグループ
ワークを行い,とても楽しい雰囲気の中でコミュニ
ケーションの大切さやそのための工夫を体で感じ取
ることが出きました。「チーム STEPPS 患者の安全を
高めるコミュニケーショントレーニングPart 2 ∼
SBAR 効果的な報告・伝達∼」では,医療安全委員
が実演するという型で提供されました。
この1年間の医療安全委員会活動報告(表1)と参
加した院外の研修会
(表2)
を下記の表にまとめました。
表1 平成23年度 医療安全管理委員会活動内容
項 目
内 容
備 考
第3金曜日 午後1時∼
医療安全管理委員会
ソインシデント・アクシデント事例に関する報告
と検討
ソ各種医療安全活動の協議・運営
ソ研修会の案内,受講後の報告
看護部医療安全
ミーティング
ソ月毎のインシデント・アクシデント事例につい
て,看護部の医療安全管理委員で協議,情報交
換を行う
第2水曜日 午後3時∼
12月より午後1時∼
アクシデント
中間報告会
ソその月のアクシデント事例に関する報告
ソ課題に関する協議
第4金曜日 午後1時∼
99
項 目
内 容
備 考
医療安全巡視
ソ委員長・医療安全管理者・医療安全委員2名で
各部署の医療安全の状況を巡視する
ソ医療安全委員が他部署の状況を知り,改善策の
実施状況等を点検する
ソ参加した委員が委員会で報告する
平成22年1月から
第2金曜日 午後1時∼
平成23年5月まで
アクシデント検討会
ソMedical safer の手法で事例分析し,対策につな
げる
ソ医療安全医員の分析能力の向上をめざす
平成23年6月から
第2金曜日 午後1時∼
病院の日・看護の日
への参加
ソチームで防ぐお薬間違い
患者の皆様へのお願いを作成、窓口にて対話しな
がら配布
平成23年5月9日,10日
部署で対策を実施・評価しよう!
平成23年7月
最優秀賞:栄養管理科
優秀賞:4階病棟,医局
1. チーム STEPPS 患者の安全を高めるコミュ
ニケーショントレーニング Part 1
2. チーム STEPPS 患者の安全を高めるコミュ
ニケーショントレーニング Part 2 ∼SBAR
効果的な報告・伝達∼
1. ①8月1日 午後6時∼7時
161名参加
②8月3日 午後6時∼7時
116名参加
2. ①2月20日 午後6時∼7時
162名参加
②2月22日 午後6時∼7時
125名参加
1.
2.
3.
4.
5.
6.
1.
2.
3.
4.
5.
6.
医療安全強化月間
院内合同研修会
その他学習会
新入職員のための医療安全研修
新人看護師研修 事例分析
新人看護師研修 転倒予防
潜在看護師研修 医療事故対策
新人看護師研修 リスク感性を磨く
新人看護師研修 予測的対応・KYT
4月12日
4月25日
5月2日
9月28日
10月19日
2月1日
月毎のインシデント・アクシデント報告等,全体
に発信,提言する
診療録管理運用委員会,薬事委員会へアクシデント
対策を相談。
合同運営委員会へ動向や取り組みについて報告・協
力要請。
ソ院内の事例を病院全体に発信し,情報の共有化
を図る
ソ業者(日本医療機能評価機構,SJRM 等)から
の配信を発信
ソアタラックスP注射液筋肉内注射後の局所障害に
関して
ソアナフィラキシーショック対策について
ソカーブミラー
ソSBAR ポスター(各部署掲示用)検討中。
臨時事例検討会
迅速な分析と対応が必要な時,メンバーを募って
協議する
ソ10月 5階病棟 麻薬管理の不備
転倒・転落事故防止の
取り組み
1. 転倒・転落対応策一覧の改訂
2. 報告書の集計と考察
3. センサーマット使用状況調査
1. 4月
2. 看護部医療安全ミーティングで検討・フィード
バック
2年毎に改訂する
11月委員会の構成メンバー変更に伴い,担当者を変
更。
ソ危機的出血への対応について輸血委員と検討。
各種委員会への
報告・提案等
医療安全ニュースの
発行
医療事故防止
対策マニュアル
誤薬予防
アクシデント事例をもとに誤薬の原因分析を行 ソ病棟間の意見交換。統一した対策を実施する。
い,看護部リスクミーティングにて,対策を検討
ソ看護師のアセスメント能力向上のための取り組
みを検討中。
設備・備品・環境の
整備
設備の不備に関する気づきをまとめて理事長に報
告
ソ車椅子の補充
ソ病棟観察室の整備を検討中
その他
1. 岡山県南西部医療安全を考える会への参加と
啓蒙
1. 第3回:1人 第4回:4人
第5回:4人 第6回:0人
100
第3章 委員会報告
表2 平成23年度 研修参加報告
日付
研修会名
場所
平成23年
6月15∼16日
第1回 輸液・シリンジポンプ医療安全プログラム
メディカルプラネックス
泉
6月22日(水)
第4回 岡山県南西部 医療安全を考える会
∼誤薬∼
誠和会在宅センター
スターダストホール
(倉敷紀念病院)
宗高,田邊
泉,稲毛
6月9日∼7月23日
(7日間 40時間)
平成23年度リスクマネージャー育成研修
岡山県看護協会
吉田
みやこめっせ
(京都市左京区)
稲毛
7月23日(土)
肺塞栓予防セミナー
「真の世界標準静脈血栓塞栓症予防の普及を目指す医
療安全全国共同行動」
9月14日(水)
第5回 岡山県南西部 医療安全を考える会
∼クレーム対応について∼
倉敷第一病院
6階 ISAM ホール
川上,田中
稲毛
10月29日(土)
アクシデント・インシデント事例分析の手法を学ぶ
∼Medical SAFER∼
国立病院機構
福山医療センター
片岡,折橋
平成24年
1月14日(土)
第3回 OT3コラボセミナー 医療事故防止への取り
組み
倉敷中央病院
大原記念ホール
渡辺,稲毛
2月4日(土)
日本手術看護学会中国地区 岡山分会研修会
『手術室で起きたこの状況ア どう伝える?失敗しない
コミュニケーションツール,SBAR を学ぼう』
倉敷第一病院
長嶋,稲毛
病院感染防止委員会(ICT を含む)
委員長 米山 浩英
各部署の委員による委員会と ICT メンバーで1年
間活動しました。
7月の勉強会では「耐性菌」を知ってもらう目的で,
MRSA,多剤耐性緑膿菌,ESBL 等耐性菌についての
説明を行いました。手指衛生の重要性はもちろんです
が,抗菌薬の使用方法も重要であり,毎月の委員会で
も菌の動向や,広域抗菌薬の使用状況について報告,
検討を活発に行っています。
平成23年度は他施設との交流の機会もありました。
引き続き情報収集に努め,知識を深めて行きたいと思
います。また,来年度は,感染防止マニュアルの改訂
と,ICT ラウンドの充実に取り組んで行きたいと考
えています。
平成23年度 活動内容
項 目
病院感染防止委員会
院内勉強会
活
動
内
容
ICT 報告
菌の動向・サーベイランス報告
抗菌薬使用状況
各部署からの報告等(瀬戸いこい苑,瀬戸内荘含)
毎月第2月曜日13時∼
「耐性菌について」
「冬の感染症対策」∼特にインフルエンザとノロウイルスに
ついて
平成23年7月13日・21日
参加人数274人
平成23年10月31日
参加人数207名
平成24年2月13日
参加人数207名
月1回 ICT メンバーでのラウンド実施
(外来・小児科外来・透析室・3・4・5階病棟)
月1回ミーティング
ラウンド結果はコメントと写真でまとめ
て,委員会で報告後,院内ホームページで
発信。
「インフルエンザとワクチン」
ICT 活動
次年度課題(問題)
瀬戸いこい苑への助言も行っている。
101
項 目
研修
活
動
内
容
次年度課題(問題)
医療関連感染地域支援ネットワークへの参加(川崎医科大学
附属病院が拠点)
第1回平成23年8月25日
第2回平成24年2月16日
院内感染防止対策連絡会(備中保健所)
平成23年8月31日
日本環境感染学会参加
平成24年2月3日∼4日
その他
講演による勉強会,参加施設間の意見交換
を行い,自施設の活動に生かしている。
平成23年11月8日 川崎医科大学附属病院
ICT ラウンド見学をさせてもらい参考にな
った。
その他の研修会やセミナー等に各自が参加
し,自己研鑽,情報収集に努めている。
外来患者のインスリン針使用後の廃棄容器について,前年度
から検討していたが,ペットボトル等の空き容器に入れて,
外来処置室へ持参してもらうことに決定
防災防水管理委員会
委員長 小出 隆生
防災防水管理委員会は3ヵ月に1回開催しています
が,平成23年度は3月11日の東日本大震災を受け大規
模震災に対する防衛検討を行いました。
1. 津波に対する防衛:当院は海に隣接しており平
成16年台風19号時の基準のもと5.7mの高さの防
波堤がありますが浸水のリスクがあるため,推定
の津波の高さが院内ではどこまで上に避難したら
良いか早急に判断する必要があるので病院西階段
壁に目盛打ちを行いました。また避難経路の検討
を行いました。
2. 備蓄物の確認:食糧は3日分,水は150トン(透
析水として4日分)
,点滴,抗菌剤,各種薬剤の備
蓄を確認しました。
3. 緊急連絡網を再考,改定し平成23年度版を作成
しました。
8月,9月は過去に行われた火災防災訓練の反省点
を挙げ,再考し厨房が火元を想定したシナリオを作成
し一時消火,消防署への連絡,院内放送,患者さんの
避難誘導,ケガ人・重傷者・患者さんの診察,自衛消
火隊による二次消火などの流れを各部署ごとに練習し
10月6日午後1時30分から火災防災訓練を行いまし
た。訓練後,更なる反省点について討議しました。
9月3日,台風直撃の恐れがあり委員会メンバーに
よる土嚢積みと吸水ポンプの動かし方を練習しまし
た。幸い浸水被害はありませんでした。
10月24日∼27日に病院,瀬戸いこい苑,附属診療所
の消防設備の点検を実施しました。 1月に久し振りの積雪があり患者用駐車場までの通
路の除雪作業を行いました。
医療ガス安全管理委員会
委員長 井上 呉美
平成23年度は、 タカヤ クリニックの新設で医療ガ
ス供給設備を設置しました。酸素設備と吸引設備で,
酸素ボンベ7,000リットルを6本2列で,12本を酸素
マニホールドに連結設置しています。出力設定圧力
0.43Mpa,酸素のアウトレット16ヵ所,吸引のアウト
レット6ヵ所,
シャットオフバルブ1ヵ所の仕様です。
通常,吸引設備は水道水を使ってポンプで陰圧を下げ
るタイプが殆どです。
井原市の高屋町は笠岡と比べ温度が低いので,器械
の中で水の凍結の恐れが有るため,凍らないオイル式
吸引ポンプ仕様にしています。タンク容量は100リッ
トル,供給元警報盤は透析センター内の壁面に設置し
102
てあり,表示は全て LED と成っています。
安全に使用出来る様,年2回の定期の医療ガス設備
保守点検を行います。病院に於ては,インシデント,
アクシデントも無く安全に使用されていたようです。
また,日々の点検等も出来ていました。
平成24年度も安全に使っていただけるよう心掛け,
継続していきます。
災害時の連携マニュアルの整備
定期の医療ガス設備保守点検(6月・3月)
CE定期自主検査(超低温液化ガス製造施設)
日本医療ガス協会主催の講習会への参加
第3章 委員会報告
平成23年度 医療ガス購入実績
年/月
購入量Kg
使用場所
種 類
容 量
購入量
単位
平成23年4月
1,443
病
院
酸素ボンベ詰替え
500リットル
132 本
5月
2,305
病
院
酸素ボンベ詰替え
7,000リットル
0
本
6月
2,915
病
院
笑気ガス
30㎏
1
本
7月
1,329
病
院
液体ヘリウム
500㎏
2
本
8月
2,716
病
院
窒素ガス
7,000リットル
0
本
9月
1,187
病
院
液体窒素
1リットル
10月
1,169
病
院
二酸化炭素
2.2㎏
11月
2,499
附属診療所
酸素ボンベ詰替え
500リットル
2
本
12月
1,273
附属診療所
酸素ボンベ詰替え
7,000リットル
8
本
平成24年1月
2,071
附属診療所
液体ヘリウム
500㎏
1
本
2月
1,207
タカヤ クリニック
酸素ボンベ詰替え
500リットル
3
本
3月
1,483
タカヤ クリニック
酸素ボンベ詰替え
7,000リットル
合計
21,597
瀬戸いこい苑
酸素ボンベ詰替え
500リットル
183 リットル
19 本
18 本
6
本
医療廃棄物処理委員会
委員長 桑木 三郎
医療廃棄物処理委員会は3ヵ月に1回開催し,その
委員は法人事務局長,法人事務局職員,看護部職員,
清和地所清掃担当者で構成されています。平成23年10
月にタカヤ クリニックがオープンしたこと,ディス
ポ製品の増加により,廃棄量が増加し,経費が増加し
ております。一般ゴミは再生可能な資源との明確な分
別や医療廃棄物の適切な廃棄管理を職員にお願いしま
した。
総合栄養支援(NST)
栄養管理委員会
委員長 宮島 裕子
栄養管理委員会は,
偶数月の第3水曜日に開催され,
医師,管理栄養士,調理師,病棟看護師,外来看護師,
保健師,臨床検査技師を構成メンバーとしています。
各部署の連携を密にして,安全で質の高い病院給食業
務全般,各疾患に対する栄養指導はもとより,当院に
来院されている皆様の食に対しての啓蒙や食育を目指
しています。
1) 病院給食
日頃から病棟との連携を密に取り,患者の皆様
からの情報を共有し,日々改善策を検討していま
す。今年度は,入院の翌日にはベッドサイドへ食
事調査に伺い,咀嚼嚥下の問題,アレルギーなど
を個別にお聞きしております。特に小児に関して
は,聞き取り内容のフォーマットを再作成し,ア
レルギーの詳細な情報収集なども含めて聞き取り
者によって確認漏れや差が生じないよう心がけて
います。
2) 感染防止・事故防止
手指の洗浄を始めとし,厨房内の衛生管理の徹
底を行っています。地域や季節の感染症情報に常
に注意をはらい,安全で安心できる病院食の供給
を目指しています。
3) 栄養指導
今年度は,栄養指導の強化を図るため,医師,
看護師を中心に栄養指導が必要な患者さんへの指
103
(件)
図1 年度別栄養指導合計件数
2,500
2,000
1,500
1,000
500
平
成
15
年
平
度
成
16
年
平
度
成
17
年
平
度
成
18
年
平
度
成
19
年
平
度
成
20
年
平
度
成
21
年
平
度
成
22
年
平
度
成
23
年
度
0
導の必要性を説明充実させた甲斐あって,非算定
を除き年間2,120件となりました。この件数は,前
年度比121%の増加となりました(図1)
。
また,フードモデルの入れ替えや指導媒体も最
新情報を生かして管理栄養士が作成し,パソコン
の画面上で見やすく理解しやすいものに工夫して
います。今後も個々にあった実践可能な食事療法
を提案したいと考えています。
4) 健康教室
毎月行われる健康教室において今年度は7月に
「CKD にならないために」∼日頃の食事の注意点
について∼,8月に「貧血と食事」についての講
演を行いました。今後も近隣地域の皆様のために
開催したいと考えています。
5) その他
来年度には,笠岡第一病院に勤務する職員を対
象に健康増進を目的とした勉強会も始める予定と
なっています。
栄養管理委員会での決定事項やその他の業務上
の取り決めについては,院内ホームページ内の栄
養管理科インフォメーションを通じて全ての職員
がいつでも見られるよう最新情報を表示しており
ます。
褥瘡対策委員会
委員長 岡 博昭
平成23年度の1)寝たきり患者数,2)褥瘡有病率,
3)褥瘡院内発生率,4)体圧分散寝具使用率,5)
褥瘡管理加算算定状況(入院患者数に占める割合)を
図,表に示します。平成23年度の褥瘡時点発生率(時
点)の年間平均は1.1%で,平成22年度の年間平均1%
とほぼ同数です。2年連続で1%前後を維持している
ことになりますが,目標は1%以下を維持することと
考えております。なお平成24年度から入院基本料に褥
瘡対策が組み込まれることとなりました。予防対策の
未実施は,入院基本料の査定をうけることになり,さ
らに厳しい状況となっております。引き続き病棟看護
師の皆様には予防対策に留意していただきますようお
願い致します。
院内の体圧分散寝具保有状況ですが,随時補充して
いただき高機能マット22台,
静止型エアーマット25台,
低反発マット28台を保有しております。入院患者数が
約100名で,うち寝たきり患者さんが平均62%ですの
で,十分な台数を保有していると思います。しかし寝
たきり患者さんのうちC2レベル(1日中ベッド上で
104
自立体位変換不能)の割合が増加傾向にあり,静止型
マットよりも高機能マットが求められるようになりつ
つあります。不足分はレンタルで対応している状況で
す。そんな中,日本ケープ社より高機能マットの勉強
会(平成24年1月19日)の機会を提供していただきま
した。来年度からも適時院内褥瘡勉強会を開催できれ
ばと考えております。
【褥瘡に関する学会発表】
平成23年8月26日
第13回日本褥瘡学会学術集会(福岡市)
演者 若狭 麗子
演題「褥瘡多発と褥瘡発生危険因子の関係性」
平成24年3月4日
第12回日本褥瘡学会中国四国地方会(岡山市)
1)演者 若狭 麗子
演題「褥瘡発生時期と入院時疾患の関連について」
2)演者 岡 博昭
演題「血管内治療を併用した踵部褥瘡の治療経験」
第3章 委員会報告
寝たきり患者(%)(時点報告) 平成23年4月
病院(%)
いこい苑(%)
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
平成24年1月
2月
3月
60
67.3
67.6
61.1
61.0
59.4
59.4
53.6
60.4
61.9
63.6
61.4
83.9
87.9
84.5
89.8
91.9
95.2
89.8
85.2
82.8
87.1
85.7
86.2
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
平成24年1月
2月
3月
6.3
7.1
6.9
7.4
8.0
7.3
6.7
8.9
6.3
8.0
11.8
10.5
0
1.7
0
1.7
3.2
1.6
3.4
0
0
1.6
3.2
3
褥瘡有病率(時点) 平成23年4月
病院(%)
いこい苑(%)
褥瘡院内発生率(時点) 平成23年4月
病院(%)
いこい苑(%)
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
平成24年1月
2月
3月
1.1
2.0
2.0
1.1
3.0
3.1
1.9
1.8
0.9
0.9
0.9
0.9
0
0
0
0
0
0
1.7
0
0
0
1.6
1.5
2月
3月
褥瘡新規発生率(時点) 平成23年4月
病院(%)
いこい苑(%)
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
平成24年1月
1.1
3.1
0
2.1
0
0
0
0
2.7
0.9
2.7
0.9
0
1.7
0
0
3.2
1.6
1.7
0
0
1.6
1.6
1.5
平成24年1月
2月
3月
体圧分散寝具利用率(時点) 平成23年4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
病院(%)
98.2
100
94.2
96.6
95.1
87.7
87.7
87.9
94
100
94.3
97.1
いこい苑(%)
94.2
94.2
89.8
88.7
89.5
90
92.5
94.2
90.6
92.6
92.6
92.9
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
平成24年1月
2月
3月
管理加算算定状況と寝たきり度 平成23年4月
管理加算算定状況
58.4
55.5
67.3
65.1
61.0
61.7
63.5
54.3
65.6
67.4
61.0
62.6
寝たきり患者(%)
60.0
67.3
67.6
61.1
61.0
59.4
59.4
53.6
60.4
61.9
63.6
61.4
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
平成24年1月
2月
3月
インシデント枚数と寝たきり度の比較 平成23年4月
インシデント提出枚数
5
4
2
8
4
0
4
1
3
0
2
1
寝 た き り 度(C2)患 者 数
35
33
31
28
29
24
24
30
38
36
35
30
高機能マット使用数
22
26
28
17
23
21
21
22
25
28
27
28
9月 10月 11月 12月 1月
2月 3月
寝たきり患者率(時点)
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
褥瘡有病率(時点)
14
病院(%)
いこい苑(%)
12
10
8
6
4
病院(%)
いこい苑(%)
4月
5月 6月 7月 8月
9月 10月 11月 12月 1月
2
2月 3月
0
4月
褥瘡院内発生率(時点)
3.5
3
2.5
2
1.5
1
0.5
0
褥瘡新規発生率(時点)
病院(%)
いこい苑(%)
4月
5月 6月 7月 8月
5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
3.5
3
2.5
2
1.5
1
0.5
0
病院(%)
いこい苑(%)
4月
5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
105
体圧分散寝具利用率(時点)
102
100
98
96
94
92
90
88
86
84
82
80
管理加算算定状況と寝たきり度
病院(%)
いこい苑(%)
4月
5月
6月
7月 8月
9月 10月 11月 12月 1月
2月 3月
80
70
60
50
40
30
20
10
0
管理加算算定状況
寝たきり患者(%)
4月
5月 6月 7月 8月
9月 10月 11月 12月 1月
2月 3月
インシデント枚数と寝たきり度の比較
40
35
30
25
20
15
10
5
0
インシデント提出枚数
寝たきり度(C2)患者数
高機能マット使用数
4月
5月 6月 7月 8月
9月 10月 11月 12月 1月
2月 3月
NST 委員会
委員長 宮島 宣夫
NST(Nutrition Support Team)委員会は、 平成17
年秋新たに発足した委員会です。構成メンバーは,医
師,歯科医師,管理栄養士,各病棟看護師,薬剤師,
言語聴覚士,歯科衛生士よりなります。
現在入院患者の皆様を対象に,看護師が身長,体重,
体重減少率の測定と,主観的包括的評価(SGA)を
行い,
管理栄養士が栄養管理計画書を作成しています。
それにしたがってA(軽度),B(中等度)
,C(高度)
の栄養障害に分類し,B,C判定の方が NST 介入と
なります。また,主治医より NST 委員会への助言を
求められる場合もあります。
以前は,
月3回のミーティングを行っていましたが,
高齢者,摂食障害,栄養障害,摂食障害の方が増え,
106
現在は毎週検討を行っています。またミーティング後,
病棟回診も行っています。
検討には当院に導入されている NST 専用のコン
ピュータシステムを使用し,簡単に個人ごとの各種栄
養の必要量,摂取量,不足量が自動的に算出され非常
に効率的に利用されています。
また,「浅口・笠岡 NST 研究会」が発足され,当
院を含め4施設の病院での会の運営にあたっています。
平成24年度診療報酬で新たに認められる「NST 加
算」の施設認定を取得するよう準備を行っています。
今後も症例を重ねその経験を生かし,スタッフ全員
で NST 活動を高めて患者の皆様に貢献したいと思っ
ています。
第3章 委員会報告
医 療 技 術
手術室運営委員会
委員長 古川 洋二
平成22年度より隔月第1月曜日に橋詰院長・阿曽
沼・古川・岡各副院長をはじめ外科系の医師と各病棟
の看護師とで手術室の円滑な運用と物品管理また物品
購入について協議を行い,安全な医療・看護が提供出
来るように検討を行っています。平成23年度はオート
クレーブ高圧滅菌器・整形外科の手術機器・高倍率の
顕微鏡購入と医師の要望で医療機器が多数増え,保管
場所の検討・緊急手術のルール作りなどを改善しまし
た。4月から整形外科の医師の増員もあり,各科の手
術日に関係なく手術予定が入り,緊急手術も増加し近
年手術件数が増加する中,平成23年度の手術件数は総
計1,775件(昨年度1,741件+1.9%)ですが,手術室
での件数は1,560件(昨年度1,315件+18.6%)で多忙
な1年でした。
麻酔医も火曜日から金曜日まで非常勤ながら終日
バックアップを頂き全身麻酔手術の件数も増えてきま
した。
今後も確実で安全な手術を目指して努力していきた
いと思います。
医療機器管理委員会
委員長 渡辺 明良
医療機器購入時の適合性の評価と,院内で使用され
ている人工呼吸器や持続点滴装置などの保守管理につ
いて,年に4回,審議や報告を行っています。
本年度で最も高額な購入機器は,
「ライカ整形外科
形成外科手術顕微鏡」で,ズーム変更をしても常に自
動的に焦点が合うように設計されており,術者のスト
レス軽減に寄与していると共に,強拡大下でのより細
い血管の吻合術を可能にしています。手術場関連では,
高圧蒸気滅菌装置が交換され,増加する手術件数に対
応しています。また,重症患者の呼吸管理のため,汎
用人工呼吸器を4台新たに購入されました。
透析機器安全管理委員会
委員長 渡辺 明良
本委員会は平成22年度から設置され,平成23年度も
同様に水処理装置や透析機器の定期的な点検・メンテ
ナンスに加え,日々の定期点検・メンテナンスをス
タッフが実施しています。
平成23年10月には井原市にタカヤ クリニックが
開設され最大46床同時透析可能となりました。タカ
ヤ クリニックでは透析液供給装置,水処理装置は最
新の機器を導入しています。機器の点検メンテナンス
および水質管理についても安全な治療が行えるように
努力しています。
また,笠岡第一病院でも平成24年1月に10台,透析
用監視装置を導入し,循環血液量やシャント再循環率
など,より細かいデータを提供できるようになりまし
た。
107
臨床検査精度管理委員会
委員長 北川 和成
この委員会では,市販のコントロールを用いた内部
精度管理,随時のメーカー主催,毎月の岡山県クロス
チェック研究会,9月の岡山県医師会技師会,10月の
日本医師会外部精度管理の結果をもとに精度の向上お
よび測定方法の標準化を行っています。外部精度管理
の点数評価では,岡山県医師会技師会精度管理が99.2
点(昨年97.0点)と昨年を上回りましたが,日本医師
会精度管理が95.4点(昨年97.4点)と昨年より低い点
となりました。
昨年と比較し,点数の悪かった項目は,機器メーカー
を呼んで機器のメンテナンスを行い市販のコントロー
ルでデータを確認し原因を調べました。特に問題の点
はありませんでしたが,凝固検査は測定方法によって
バラツキが見られたので,今後機器,試薬の変更等の
検討を行って行きたいと思います。
今後も精度管理の結果をしっかり考慮し,正確な検
査結果を迅速に臨床に提供できるよう努めていきたい
と思います。
放射線診療委員会
委員長 小橋 高郎
平成23年度は10月に開設されたタカヤ クリニック
の設備および人員配置に関しての検討を主に行いまし
た。同クリニックに最適と思われる機器については,
一般撮影装置と16列のマルチスライス CT が選択さ
れ,また1名の専任技師を新たに仲間に加えたスタッ
フで順調に稼動しています。病院においては,重症虚
血肢検査の増加に伴い CT-Angiography や血管造影
部門での検査内容が複雑化し,各部門との連携がます
ます必要になると感じています。
一般撮影系においては,FPD(Flat Panel Detector)
装置が当院では初めて導入され,検査効率が向上しま
した。
また耐用年数を越えた機器,特に血管撮影装置の更
新についての検討を行っており,来年度に向けた体制
を新たに構築する計画です。その他,手術件数の増加
に伴う術中検査への対応や各科からの要望等について
検討を重ねてゆきたいと考えています。
透析委員会
委員長 原田 和博
医師,看護師,臨床工学技士,臨床検査技師,管理
栄養士,診療放射線技師で,透析患者の皆様に安心し
て治療を受けていただくために,サービス向上施策に
ついての審議を目的とし,2ヵ月に1回委員会を開催
しています。
平成23年度から看護部長が加わりました。
委員会は10月に開院したタカヤ クリニックも参加し,
合同で行っています。
平成23年度の主な審議内容
ソ7月からタカヤ クリニック設立プロジェクトを稼
動し,各部署代表者が参加した。
準備計画に基づき10月3日開設に至った。
ソ透析室での緊急時の対応を検証し,救急カート,
AED,ストレッチャー,移動式酸素ボンベなどの配
備の見直しを行った。
ソ骨塩定量検査について検討し測定部位を腰椎から大
腿骨へ変更した。
108
ソ鉄剤の注射パターンを検討し,原則1回/週×6回と
した。経口剤も考慮している。
ソミルセラ使用について検討し,25・50・75・100・
150μgを採用した。
ソヘモフィルターについて検討し(HDF 専用フィル
ター)ABH−1.5,2.1㎡を採用した。
ソ透析患者の血糖値評価方法について検討し HbA1c
からグリコアルブミンへ変更した。
ソインフルエンザ3名,ノロウイルス1名,CD 毒素
1名に対し,個室隔離透析を行い感染症防止を行っ
た。
ソ夜間透析患者の増員があり準夜透析勤務者を3名か
ら4名とした。
ソ透析カンファレンスを毎月2回,定期開催した。
ソ新職員6名(臨床工学技士)の研修カリキュラムを
準備し開催した。
ソ日機装静岡工場の研修へ臨床工学技士2名を参加さ
第3章 委員会報告
せた。
ソ人工呼吸器(サーボ)のメンテナンス認定講習へ臨
床工学技士2名を参加させた。
ソ隔離透析室のパーテーションを拡張し各種ME機器
などの操作スペースを確保した。
ソタイの洪水被害により血液回路の生産が止まり,12
月から標準型血液回路を採用した。
ソ11月27日,道後温泉日帰り旅行を計画し,患者家族
48名が参加した。
機 能 推 進
医局診療委員会
医局長 渡辺 明良
医療レベルの向上と患者の皆様への医療サービスの
改善を目的として開かれる医師を中心とした委員会で
す。毎月第4木曜日に,常勤医全員ならびに法人事務
局長,看護部長,診療情報管理室,地域医療連携室の
スタッフ等により,必要な問題を審議しています。
各委員会との連携を常に行い,医療安全委員会から
の協議事項を審議したり,合同運営委員会からの報告
事項も定期的に行われています。また,DPC 委員会
からも毎回報告がなされ,適正な医療が提供されてい
るかも協議されています。
平成23年10月から,タカヤ クリニックが開設され,
外科の木曽医師が所長として赴任され,医局の診療体
制に大きな変更がなされました。今後,一般外科系の
医師の確保が望まれるところです。
診療録管理運用委員会(クリティカルパス及びシステムを含む)
委員長 阿曽沼 裕彦
診療録管理運用委員会では毎月1回各部署より委員
が出席し開催しています。委員会では主に診療録の管
理・運用,システムの管理・運用,クリティカルパス
の管理・運用を行っています。月に1回の委員会では
事前に委員会フォルダ内に要望箱を設置し,各部署や
各職員より上記の内容についてのご意見やご依頼を頂
き,委員会にて議題として取り上げ改善策や対応策を
検討しています。電子カルテシステムが導入されて10
年以上が経過し,システムについても幾度も改善や修
正の依頼に対応してきました。結果,最近ではシステ
ムに対する改善や修正の要望も減少してきました。よ
り良いシステムの構築が行えて来たのではないかと感
じています。委員会ではまたクリティカルパスの普及
にも力を入れています。小委員会として月1回クリ
ティカルパス検討会を開催し,委員会でも毎回月間の
各科パス利用率の報告を行っています。しかしながら
最近ではパスの利用率も伸び悩んでいます。今後はさ
らにパスの利用率の向上による医療の質の向上に努め
て行きたいと考えています。
診療報酬適正管理委員会
委員長 古川 洋二
平成23年度はタカヤ クリニック開設に伴い委員長
の変更があり木曽医師から古川に交代しました。委員
会は毎月1回のペースで開かれ査定の報告,詳細な検
討,返戻のチェックなど盛りだくさんの内容を審議し
ています。表は査定率を示しています。例年あまり大
きな変動はなくまずまずの内容と自負しています。た
だし,構成メンバーの変動が著しく来年からは私と医
事課田中副課長が中心となり二人三脚で頑張っていこ
うと思っています。
109
査 定 率
病 院
附属診療所
平成21年度
平成22年度
平成23年度
社保 0.20%
社保 0.16%
社保 0.25%
国保 0.13%
国保 0.27%
国保 0.30%
社保 0.21%
社保 0.20%
社保 0.17%
国保 0.16%
国保 0.09%
国保 0.20%
DPC 委員会
委員長 古川 洋二
当委員会は DPC 対象病院の要件である「適切な
コーディングに関する委員会の設置」に基づき,診療
報酬適正管理委員会より分離し発足しました。院内で
標準的な診断及び治療方法の周知を徹底し,適切な
コーディングを行う体制を確保することを第一目標と
し活動しています。構成メンバーは医師,看護師,薬
剤師,医事課,診療情報管理士で,適宜,審議事項に
必要な関係者に参加を求め,活発な討議を行っていま
す。
平成23年度は厚労省データ提出が通年化され,さら
に提出日も翌月の22日と明確化された転機の年となり
ました。引き続きより精度の高いコーディングが求め
られますので,当委員会でもさらなる体制の確立を目
指しています。
今後も DPC によって得られたデータを各部署に
フィードバックし,医療の質の向上,標準化に努めて
いきたいと思っています。
厚生労働省提出データ件数の推移
平成19年度
平成20年度
平成21年度
平成22年度
平成23年度
様式1
1,180
1,166
1,322
1,996
2,852
様式3
7
7
7
10
12
様式4
1,205
1,182
1,335
2,016
2,884
Eファイル
217,890
193,632
198,700
253,760
280,910
Fファイル
396,684
367,803
392,702
543,691
619,700
77,218
112,721
156,535
174,383
Dファイル
薬事委員会
委員長 原田 和博
薬事委員会は,2ヵ月に1回開催しています。
医師3名・薬剤師・臨床検査技師・外来及び各病棟
看護師で,新規採用薬や採用中止薬情報,医薬品の安
全情報や薬品に関する問題点等を話し合っています。
また,生物由来製剤の院内使用状況の検討と適正使
用の啓蒙も行っています。平成23年度はアルブミン製
剤,グロブリン製剤の使用についての問題点,副作用
は特に認めませんでした。
110
医薬品についての厚生労働省や各製造会社等からの
情報は薬事委員を通じて各部署に伝達し,又各部署か
らの医薬品の問題点等の情報もこの委員会に終結しま
す。
当委員会発信で,全職員対象の医薬品についての勉
強会も,年1回開催しています。平成23年は,10月26
日に「破傷風 最近の話題」の勉強会を実施しました。
第3章 委員会報告
輸血療法委員会
委員長 原田 和博
輸血委員会は,2ヵ月に1回奇数月に開催していま
す。
医師3名・薬剤師・臨床検査技師・外来及び各病棟
看護師の構成で,月ごとの輸血用血液製剤使用状況,
副作用の有無の報告,また,その他輸血に関する問題
点等について検討をしています。
平成23年度は,輸血量は前年とほぼ同量で,輸血の
適応は問題なく,大きな副作用の報告も特には認めま
せんでした。現在,危機的出血へのマニュアルを作成
しており,医療安全管理委員会と合同で緊急時の輸血
へのスムーズな対応ができるよう検討しております。
今後は,昨年度に引き続き,血液製剤在庫状況を電
子カルテ上での確認と朝のカンファレンスで挙げる事
で廃棄数の減少に努め(平成23年度は廃棄数は減少し
ました),また,安全な輸血が行えるよう各部署との
意見交換を大切にしながら,協議を行っていきたいと
思っています。
医療連携委員会
委員長 橋詰 博行
地域の医療機関との連携促進のため,地域連携診療
計画会議と連携パス会議をそれぞれ年3回ずつ,医療
連携委員会を年1回開催しております。
平成19年6月に地域医療連携室が発足しました。ま
た,下記のメンバーで医療連携委員会,地域連携パス
会議および地域連携診療計画会議を構成しています。
平成21年7月には脳卒中の地域連携パスの申請を行
い,大腿骨頸部骨折・脳卒中とも地域連携診療計画管
理料を算定しています。
医療連携委員会は,平成23年6月2日に開催しまし
た。平成22年度の連携パスや紹介件数・依頼検査件数
などの実績報告と,平成23年度の年間計画を立てまし
た。中でも毎年行っているあいさつ回りは各科の専門
医師と共に出向いたことで,顔の見える連携に繋がっ
ています。現在,地域医療連携室のパンフレットを作
成中で,今後の連携に活用したいと思います。
名 称
医療連携
委員会
連携パス会議は,平成23年6月2日,10月27日,平
成24年2月9日に開催されました。診療報酬算定の要
件である年3回の地域連携診療計画会議は,近隣の連
携先病院や維持期の方々に加わっていただき,平成23
年7月14日(40人出席),12月1日(29人出席),平成
24年3月8日(30人出席)の3回開催され,有意義な
意見交換ができました。平成23年度は大腿骨頚部骨折
での入退院症例は44件で,地域連携パス実施件数は3
件(6.8%),脳卒中での入退院症例は41件で,パス実
施件数は4件(9.8%)でした。
平成23年度より症例検討はリレー形式に変更しまし
た。計画管理病院から回復期病院・維持期へと症例を
つないで発表することで,シームレスなパスができる
ように随時見直しを図っています。平成24年度は,維
持期の拡大と回復期病院への啓発を行いさらにスムー
ズな連携を図りたいと思います。
委員(平成23年3月31日現在)
◎:委員長 ○:副委員長 ☆:議長 △:診療所
Ω:タカヤ ◇:老健 □:清和地所 【医療連携委員会】
宮島厚介・◎橋詰博行・渡辺明良・中村淳一・兒玉昌之・
入江文子・○永見芳子・福田倫子・柳本真由美・
中尾留美(外)・三宅由美子③・宗高千草④・今城裕江⑤・
小橋高郎・高橋正弘・山田亮治・井上弘子・枝広恵・
◇三原由記子
【地域連携診療計画会議】
医療連携委員会メンバー +
河田陽子③(三宅由美子と交代) +外部医療機関
開催日時
1回/年
6・10・2月
第2木曜日
7・11・3月
第2木曜日
111
医療・看護の質
病床管理運営委員会
委員長 阿曽沼 裕彦
平成23年度には新卒4人を含む10人の看護師を迎
え,充実した体制で医療を行うことができてきている
と思われます。各階の特色を生かした病床運営を念頭
におき,総合的により良い治療を提供できていると思
います。入院同意書・申込書の一部変更や病棟内の環
境整備など患者の皆様の視点に立った改善を行うとと
もに、回復期リハビリテーション病棟のシミュレー
ションや亜急性期病棟の活発な運用など運営業務にも
力を注いで参りました。平成24年度も常に向上心を持
ち,無駄のない,患者の皆様にやさしい高度医療を追
い求めて行きたいと思います。
救急委員会(ACLS 推進プロジェクトを含む)
委員長 岡 博昭
平成23年度の救急受け入れ件数について図1に示し
ますが,昨年度より増加傾向にあります。しかし増加
に伴い,月に20件程度の受け入れ不能事例があります。
空きベッドの確保や整形外科医師の増員により対応し
ていますが,まだまだ困難な状況です。平成24年度か
らは救急外来でのトリアージが保険請求されるように
なります。患者の皆様のスムーズな診療につながるよ
う改善していきたいと思っております。
近年井笠地区から福山市への救急患者の搬送の増加
に伴い,福山市の救急医療体制が逼迫した状態となっ
ています。このため平成24年1月より「広島・岡山県
境を越えた医療広域連携会議」が開催されています。
救急医療・MC体制についてこの会議で検討され,平
成24年9月には最終報告が取りまとめられる予定と
なっています。経過につきましては来年の年度報で報
告させていただきます。
平成23年度 委員会活動
新人研修
4月16日 「心臓蘇生法平成22年ガイドライン」にそって ACLS 実施(参加者 24名)
MC 検討会
7月28日 笠岡市立市民病院実施 潜在看護師研修
9月27∼29日 5名参加 ACLS 実施
救急救命士実習
1月16日∼3月1日 計7名 実習病院として受け入れ
福山夜間小児受け入れ
11月福山夜間小児受け入れ病院として協力病院となる
ドクターヘリ講習会
2月25日 2名参加
MC検討会
3月1日 笠岡第一病院実施
院内ホームページ
当院における疾患別救急処置院内ホームページ開講
※ドクターハート:振り返りを検討実施中。勉強会を来年度計画中。
112
第3章 委員会報告
図1 救急搬送件数年度別推移
図2 平成23年度救急・重症患者数
900
855
800
700
597 590
600
500
400
300
658
695
676
731
542
462
324
200
100
重症患者
一般救急
18 25
18
14
16
60
40
19
23
80
85
71
17 18
21
21
84 82
59
19
65 67 69
77
66 71
59
20
100
0
120
H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23
0
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月12月 1月 2月 3月
外来委員会
委員長 田中 千穂
外来委員会は,医局,看護部,薬剤管理科,栄養管
理科,臨床検査センター,リハビリテーションセン
ター,画像診断センター,法人事務局,地域医療連携
室,病院外来,人工透析センター,医事課で構成され,
奇数月,第2水曜日に開催しています。
外来は,受付から診察,会計に至るまでに様々な職
種の職員が関わりを持つ事になります。その為,部署
内だけの連携に留まらず他部署との連携も不可欠で
す。日常の外来業務を行う上で,部署内だけでは解決
できない問題点を本会議に持ち寄り討議をしています。
平成23年度は,外来診療体制が大きく変動した年で
した。10月から附属診療所が午後診療を行わないこと
に伴い,病院での受入れ体制,患者さんへの対応等を
協議しました。そして,新たに10月からタカヤ クリ
ニックの開院にあたり,夜間の急変来院時に外来とし
てシャント情報等の診療に必要な情報がすぐ把握でき
るようにコメント記載の検討も行いました。患者の皆
様からのアンケート結果に整形外科の待ち時間が長い
との指摘があり,橋詰院長の外来枠を午後2日増やし
予約の偏りを防ぐように対応しました。小児科では,
福山夜間小児診療所の入院受入れに月2回程度協力さ
せていただくこととなり,夜間外来スタッフの対応の
作り込みをしました。
各部署から提案され改善できた事例も多いのです
が,改善に至っていない点など,今後も,患者の皆様
に安心して外来受診をして頂ける様に連携を図り,問
題解決に取り組んでいきたいと思います。
看護部運営委員会
委員長 森岡 薫
看護部運営委員会は,看護部理念に基づき現状の問
題点を把握し,
問題解決のための協議を行っています。
日々の看護を振り返りながら,問題提議や提案を各部
署責任者達が前向きに考える場でもあります。病院組
織としてこの委員会が活性化することが,看護の質の
向上に繋がります。
平成23年度は,委員会として管理者の研修報告に力
をいれています。「日本看護協会総会に参加して」
「忙
しい師長,病棟を救える!挫折しない時間管理術!」
「コスト管理について」「師長ができる良好な人間関
係の構築」「看護師長・主任のためのプリセプター研
修に参加して」「平成24年度 診療・介護報酬同時改
定に向けた看護職員の取り組み」,内容は多岐におよ
びます。委員会のわずかな時間ですが情報を共有しな
がら自己研鑽し,時には当院の視点で意見交換があり
ました。各々が責任者として現場に活かしていくと期
待しています。
連携においては現状を報告し合い,各部署の抱えて
いる問題を看護部全体の問題として捉え,要点を絞り
検討していきました。各部署との連携を見据えた提案
113
や意見は前向きで,協力し合う姿勢を感じます。突発
的な人員不足に対しては,委員会で検討し応援体制で
乗り越えています。日々の応援体制は,各部署の責任
者がお互いに声を掛け合い,素早い行動が頼もしいか
ぎりです。
「固定チームナーシングの導入」については,看護
部の問題にとどまらず病院全体の問題として他職種と
の連携をお願いしました。今後もこの方向性で進んで
行きたいと思います。
看護部の目標に対する各事案の進捗状況は,毎回責
任者から報告がありそれぞれが責任を持って取り組ん
でいます。中でも看護部研修会として,「注射に潜む
リスク∼穿刺と神経損傷∼」を開催することができま
した。昨年に引き続き診療部への講師依頼を検討して
いましたが,橋詰院長が快諾してくださり感謝してお
ります。研修会の開催を地域の看護職にも発信したと
ころ,多数の参加があり好評でした。次回を望む声が
あり,来年度も委員会で企画していきたいと思います。
課題によっては,来年度も継続して検討する内容も
ありますが,看護部の「要」の委員会として一丸となっ
て努力していきます。今後も,報告・伝達の委員会で
はなく,検討を重ねる有意義な委員会を目指します。
職員研修委員会
委員長 森岡 薫
職員研修委員会は,職員の研修計画を立案・推進し,
職員の質の向上や職員一人ひとりの向学心を養い,学
習環境を整えることを目的としています。
平成23年度は当院の特徴でもある各専門部署が,そ
れぞれ自分達のスキルやモチベーションを上げるため
に,研修会や勉強会を多岐にわたり開催しています。
また,管理者研修として外部講師を交え受講する機
会を頂きましたが,平成24年度はその学びを共有し,
今後の業務,役割で発揮できるよう検討していきたい
と思います。
今後も効果的な研修を推進し,向学の風土作りに努
め,各自の自己研鑽に繋がるよう委員会として努力を
していきます。
サービス向上委員会
委員長 宮島 裕子
1. 広報誌『瀬戸の風』
広報誌『瀬戸の風』は,①入院・外来の患者の皆様,
地域の方々の豊かな健康を目指した疾病予防・治療に
対する情報の提供,当院の目指す方向性や院内での出
来事,業務内容や実績の報告,②近隣の医療機関との
連携の強化,③院内のコミュニケーション媒体,当院
職員の自己啓発を図ることを目的として,
「ためにな
る」
,
「わかりやすい」
,
「読みやすい」をテーマに年4
回発行しています。
今年度は,昨年度の課題でもあった内容の充実と読
みやすさに重点を置き,他院の広報誌も参考にさせて
頂き,フォントサイズ,行間,文字間,配色,レイア
ウトなどに配慮し作成しました。また,紙面の大きさ
をA4サイズからB4サイズへ拡大したり,ページ数
を8ページから12ページに増加したりと
「思いやり版」
の作成にも力を注ぎました。
今後も引き続き,常に読者の目線で読みやすく,当
院の取り組みや役に立つ情報をわかりやすくお伝えで
きるよう,様々なアイデアを出し合い,内容の充実し
た広報誌の作成に努めて参ります。
114
① 初夏号(平成23年4月)No.34
表 紙:理事長 宮島 厚介
特 集:糖尿病
ページ数:8頁
発行部数:(A4サイズ)3,000部
(思いやり版:B4サイズ)300部
② 初秋号(平成23年7月)No.35
表 紙:副院長 古川 洋二
特 集:患者アンケート集計結果報告
ページ数:8頁
発行部数:(A4サイズ)3,000部
(思いやり版:B4サイズ)300部
③ 初冬号(平成23年10月)No.36
表 紙:理事長 宮島 厚介
特 集:タカヤ クリニック開設
ページ数:12頁
発行部数:(思いやり版:A4サイズ)3,000部
④ 新春号(平成24年1月)No.37
表 紙:院長 橋詰 博行
特 集:肩の痛み
ページ数:8頁
発行部数:(A4サイズ)3,000部
第3章 委員会報告
2. 健康教室の開催
疾患の理解・治療はもとより,予防・健康維持を目
的に真の意味での豊かな健康をともに学び作りあげて
行きたいと願い,地域の方を対象に身近なテーマで,
健康教室を開催しています。医師や専門スタッフが分
かりやすく説明し,時には体操などの実践も交え,ま
た,
質問等にもお答えしています。
今年度は下記のテー
マで年7回実施致しました。来年度からは新たな試み
として「健やかライフ メンバーズ」という企画を実
施する予定です。引き続き,生活習慣の改善・疾病予
防など健康に関する情報や最新の医療情報を提供し,
地域の皆様の健康維持・増進に貢献できるよう努めて
参りたいと思っています。
<健康教室>
テーマ
期 日
1
平成23年4月23日(土)
脳の老化を防ごう
∼今から出来る脳のトレーニング∼
理学療法士 高橋正弘
70
2
平成23年6月18日(土)
気になる眼の病気
∼白内障・緑内障・加齢黄斑変性∼
眼科 高橋真紀子
42
3
平成23年7月16日(土)
高齢華への道
介護士の経験を通して,華やかな高齢華
への道を辿るためのアドバイスをいたし
ます
介護福祉士 鍋谷一樹
48
4
平成23年9月10日(土)
<こども健康教室>
小児の貧血
食育プロジェクト
51
5
平成23年10月29日(土)
乳がん検診と乳がんの実際
6
平成23年11月5日(土)
めまい
∼あなたは何科に行きますか?∼
脳神経外科 渡辺明良
67
7
平成24年2月25日(土)
イキイキ生活に向けて
∼からだに良いこと・悪いこと∼
健康運動指導士 石部 豪
37
3. 病院の日・看護の日
病院の日・看護の日
1)実施期間
平成23年5月9日(月)附属診療所
(参加人数:30名)
平成23年5月10日(火)笠岡第一病院
(参加人数:40名)
2)内容
① 健康相談,栄養相談
② 医療安全より(お薬の自己管理について)
③ 応急処置のコーナー
④ 体力測定コーナー
⑤ 体験コーナー(視力・聴力・握力低下の体験)
⑥ 展示コーナー(患者の皆様の作品):
皆様から多くの作品のご参加をいただき大変好
講 師
参加
人数
No
【外部講師】川崎医科大学附属病院
乳腺甲状腺外科 講師 田中 克浩
42
評でした。ありがとうございました。
⑦ ハーブティコーナー
⑧ プロジェクトの活動報告の掲示
今年度は「健康で豊かな生活を」をテーマに「病院
の日・看護の日」のイベントを行いました。震災直後
ということもあり,家庭内で行える応急処置法を知っ
ていただこうと,包帯や三角巾などの使用法を看護師
による指導のもと,体験しました。その他,健康相談・
栄養相談・体力測定・障害体験のコーナーでも実際に
体験していただくことで,医療や看護を見直すきっか
けとなりました。
今後も地域に根差した病院として,皆様の健康を共
に考え,お役に立てるように頑張っていきたいと思い
ます。
115
ふれあい体験
1)日 時:平成23年5月14日(土)
2)場 所:笠岡第一病院・瀬戸いこい苑
3)参加者:高校生25名
近隣2校の高校生が,白衣に身を包み,ふれあい体
験を行いました。病棟・瀬戸いこい苑・リハビリセン
ターに分かれ,まずお互いに血圧測定や車椅子の操作
などを体験し,その後は部署の特性を活かして,患者
さんとのふれあいに時間を多くとりました。病棟では
洗髪やシーツ交換,瀬戸いこい苑では音楽リハビリと
して入所者の皆と一緒に歌を歌ったり,足浴を行い,
リハビリセンターでは松葉杖を使った階段の昇降の介
助が体験でき,リハビリの大切さも学ぶ事が出来まし
た。将来の進路を考える時期にふれあい体験に参加し
た事で,看護師や福祉系の仕事がしたいと目標が定
まった高校生も居られました。これからも内容を充実
させ,医療・看護を共に考えていく地域の方々との交
流の場として続けていきたいと思います。
4. げんき通信・健康レシピ作成
情報提供の一環として,患者向けのパンフレットを
作成しています。病気の解説,病気にならないための
アドバイスや日常生活での注意点,また病気と上手に
付き合っていくための工夫や,当院に導入した新しい
治療法や医療機器など,疾病や健康増進についてのお
役立ち情報を掲載した「げんき通信」および,管理栄
養士による健康アップに役立つ食事や特に注目して欲
しい栄養素や素材などをテーマにした季節に合ったレ
シピ,管理栄養士の視点で食事のポイント,気をつけ
たいことなどをお知らせする「健康レシピ・健康まめ
知識」の2パターンです。今年度もげんき通信2種類,
健康レシピ4種類を追加し,全部でげんき通信22種類,
健康レシピ・健康まめ知識21種類となりました。外来
や病棟で患者の皆様の指導や説明に使用したり,外来
待合でも自由にお持ち帰り頂けるようにしています。
今後も種類・内容の充実を図り,患者のニーズに合っ
たパンフレットを提供していこうと考えています。
◆げんき通信
No
テ
ー
マ
担
当
者
21
ここがポイント 糖尿病食事療法のコツ
栄 養 管 理 科 安原 幹成
22
肩の痛み
整 形 外 科 兒玉 昌之
◆健康レシピ
No
テ
ー
18
いちごムース
19
食中毒予防
20
鶏ひき肉のバンバンジー風
21
マグロのしんじょ蒸し
マ
5. 接遇研修:接遇部会
接遇部会は,医師・看護師・検査技師・リハビリ
テーション・医事・管理栄養士・放射線技師・介護
士・診療アシスタントなど各部署から推薦された15名
で活動しています。
23年度接遇テーマ:
「ありがとうから繋げる和」
9月⇒態度・言葉遣い強化月間
11月⇒身だしなみ強化月間
116
12月⇒挨拶・笑顔強化月間
9月は「態度・言葉遣いの基本に戻ろう」をテーマ
に自分の部署だけでなく,他の部署にも目を向けて評
価を行いました。他部署からの良い評価は励みになり,
気付きの言葉も改善の一歩になったようです。
11月は全館の院内身だしなみラウンドを行いまし
た。各部署では身の引き締まる思いをした人も多かっ
たようです。
第3章 委員会報告
12月は良好なコミュニケーションの第一歩である
「笑顔での挨拶」に重点を置き自己チェックを行いま
した。この取り組みによりお互いを認め合う挨拶の大
切さを再認識しました。
今後も,院内全体で接遇に取り組んでいき,更なる
レベルアップを図りたいと思います。そして患者の皆
様の立場にたち,温かく思いやりあふれた対応で,よ
り質の高い患者サービスを目指して参ります。
労働安全衛生委員会
委員長 桑木 三郎
労働安全衛生委員会は労働安全衛生法により組織さ
れた委員会で,委員は桑木法人事務局長,横溝人事担
当,原田産業医,3施設労働者代表である田口保健
師,金山介護福祉士,野村衛生管理士,計6名に加え
てリスク防止の議題がある場合には稲毛リスクマネー
ジャーの参加をお願いし,毎月第1金曜日に委員会を
開催しております。
議題は主として,労働環境の安全及び衛生に関する
事項,就業条件等職員が安全で健康的に勤務できる体
制作りについて議論し,組織として改善しなければな
らない事を企画運営委員会に検討をお願いしています。
平成23年度は昨年度に続いて職員の健康診断後の
フォローに注力することと、院内暴力防止マニュアル
の制定に向けての情報収集とマニュアル案を作成する
ことが決議されました。
附属診療所運営委員会
委員長 原田 和博
附属診療所は,健診部門・運動部門・透析部門を併
設していましたが,平成23年10月に透析部門が井原へ
移転となりました。外来診療においては慢性疾患の方
を中心に,
「患者さんの寄り添う優しい医療」を推進し,
健診部門・運動部門との密接な連携を図っています。
より円滑な運営を行うためにコメディカルとの連携も
重要なため,隔月第1月曜日に診療所運営会議を開催
しています。各部門からの問題点を検討し,早期対応
を心がけています。
医師・看護師・保健師・診療放射線技師・臨床検査
技師・健康運動指導士・管理栄養士・医事課職員・法
人事務局職員で構成されています。
瀬戸いこい苑運営委員会
委員長 平野 光子
瀬戸いこい苑運営委員会は宮島厚介医師・いこい苑
入所・通所リハビリテーション・居宅介護支援事業
所・訪問看護・法人事務局の代表が,毎月第3水曜日
の午後3時から委員会を行っています。この委員会で
はいこい苑の各部署からの毎月の業績の発表及び問題
点や今後の方針を話し合い決定しています。
平成23年度は看取りケア加算を取るべく看取り委員
会を発足しより良い看取りを行えるよう話し合ってい
き,加算を頂いています。
さて,いこい苑の業績といたしましてベッド稼働率
平均91%で目指していた95%を達成する事はできませ
んでした。平成24年度の目標として稼働率95%を掲げ
頑張っていこうと思っています。
平成23年度の3月に介護士が3名介護福祉士の国家
試験に合格し資格を取得する事が出来ました。介護福
祉士の資格取得率は79.2%から87.5%となりました。
117
タカヤ クリニック運営委員会
委員長 木曽 光則
タカヤ クリニック運営委員会はタカヤ クリニック
の運営が円滑かつ的確に行われるための施策について
笠岡第一病院 人工透析センター,
臨床検査センター,
画像診断センター,医事課,法人事務局等と審議する
ことを目的とし,患者の皆様,職員間,病院間との連
携が円滑に運営されることを任務としています。
平成23年度は,10月3日に開院し,周辺地域の患者
118
の皆様21名での透析療法開始となりました。開院時よ
り,笠岡第一病院 各部署,内科 原田和博医師など
のご協力をいただいております。タイの洪水被害で一
時的に血液回路の供給不足が懸念されましたが,大き
な事故も無く経過しております。今後も充実した透析
を進めていく考えであります。
第4章 院内トピックス
第4章 院内トピックス
1 院 内 行 事
4月1日
新入職員入社(17名)
看護師6名・臨床工学技士6名・健康運動指導士1
名・事務4名
4月16日∼5月15日
医師初期研修・地域医療研修
津島 愛子医師(岡山大学)
5月11日・12日・25日・26日,6月11日
管理者研修会「管理の基本」
(職員48名参加)
5月12日
永年勤続表彰
(5年表彰20名・10年表彰8名・20年表彰2名)
5月14日
ふれあい看護体験
(高校生25名参加)
研修の模様が“地域医療を救え”と題し OHK ニュース
で放送されました。
4月19日∼22日
東日本大震災 岡山県医療派遣チーム医療支援
医師1名・看護師2名・介護士1名・事務1名 派遣
4月22日
褥瘡予防講演会
「褥瘡予防のためのポジショニング」
山口県立大学大学院健康福祉学研究科
教授 田中 マキ子先生
(院内・院外370名参加)
4月23日
健康教室「脳の老化を防ごう ∼今日から出来る脳の
トレーニング∼」
笠岡第一病院 理学療法士 高橋 正弘
(患者の皆様70名参加)
4月27日
職員研修(サービス向上委員会・接遇部会)
「
『ありがとう』から繋がる『和』
」
(職員185名参加)
5月9日・10日
病院の日・看護の日
「健康で豊かな生活を」
(患者の皆様70名参加)
5月21日
第26回 ロビーコンサート
「Thank you for the music ∼歌声が奏でる ありがと
う∼」
合唱団「こぶ」,指揮 大山 敬子,ピアノ 吉藤 沙央里,チェ
ロ 栗木 由美子
(患者の皆様80名参
加)
集団栄養指導「血糖値が上がりにくい食事ってなんだ
ろう?」
(患者の皆様8名参加)
5月25日
第7回 笠岡地区リウマチ研究会
6月1日∼30日
医師初期研修・地域医療研修
古林 麻美医師(倉敷中央病院)
6月2日・3日
いきいきチャレンジ体験
(寄島中学校中学生2名参加)
121
6月16日
ボーリング大会(職員74名参加)
6月18日
健康教室「気になる眼の病気」
笠岡第一病院 眼科 医長 高橋 真紀子先生
(患者の皆様42名参加)
7月2日
業務推進発表大会(職員229名参加)
新人歓迎会
7月16日
健康教室「高齢華(化)への道」
瀬戸いこい苑 介護福祉士 鍋谷 一樹
(患者の皆様48名参加)
7月17日
第25回病院職員バレーボール大会井笠支部予選会
2位
7月23日
第88回 知能化医療システム研究会
年に一度,知能化医療システム研究会を当院にて開催し
ています。東京大学大学院工学系研究科・岡山大学病
院・ナカシマプロペラ㈱の方々約50名が参加され,異業
種間で活発な意見を交わしました。
集団栄養指導
「安心して過ごすための食生活のポイント」
(患者の皆様3名参加)
7月7日
第5回 井笠地区画像診断勉強会
「ここまで見える胃腸のエコー」
川崎医科大学 検査診断学(内視鏡・超音波)
教授 畠 二郎先生
(院内・院外91名参加)
7月13日・21日
職員研修(病院感染防止委員会)
「耐性菌について」
(職員274名参加)
7月13日∼15日
インターンシップ
(高校生8名参加)
毎年インターンシップ(職場体験)の受け入れをしてい
ます。インターンシップとは,実際に就労体験をするこ
とで,自己の職業適性や将来の進路選択に向けて主体的
に考える機会を持つと共に,望ましい勤労観や職業観を
身につける実習です。
122
7月26日
瀬戸いこい苑勉強会「認知症サポータ養成講座」
(院内・院外83名参加)
7月30日
職場体験プロジェクト
「わくわく・Work・笠岡第一病院探検隊ア」
(小学生47名,中学生4名参加)
8月1日・3日
職員研修(医療安全管理委員会)
「チーム STEPPS 患者の安全を高めるチームトレー
ニング Part1」
(職員277名参加)
8月4日
在宅酸素勉強会
「東日本大震災における患者様への対応」
(職員50名参加)
8月6日
第7回 上肢外科サマーセミナー in Kasaoka
「上肢重度外傷の初療から再建まで ― マイクロサージ
ャリー手技を中心に ―」
清恵会病院 大阪外傷マイクロサージャリーセンター センター長 五谷 寛之先生
第4章 院内トピックス
「橈骨遠位端骨折治療の変遷と現況 ― 社会保険診療の
仕組みに関する話題を兼ねて ―」
済生会神奈川県病院 副院長 佐々木 孝先生
(院内・院外100名参加)
8月10日
笠岡地区 糖尿病治療勉強会
「最近の臨床で考えるインスリン治療」
日本鋼管福山病院 内科 糖尿病専門部長 箱田 知美先生
(院内・院外20名参加)
8月24日
第6回 笠岡リウマチ懇話会
8月18日・19日・25日・26日
夏のボランティア体験
(中学生10名参加)
10月3日
タカヤ クリニック開院
10月6日
避難訓練
10月21日
術後血栓予防講演会
「股関節手術後の VTE 対策の実際」
川崎医科大学 骨・関節整形外科学
教授 三谷 茂先生
(院内・院外109名参加)
10月29日
健康教室「乳がん検診と乳がんの実際」
川崎医科大学附属病院 乳腺甲状腺外科 講師 田中 克浩先生
(患者の皆様42名参加)
10月31日
職員研修(病院感染防止委員会)
「インフルエンザとワクチン」
(職員207名参加)
8月28日
第25回病院職員バレーボール大会県大会
9月10日
こども健康教室(食育プロジェクト)
「小児の貧血」
(院内・院外51名参加)
バドミントン大会
(職員36名参加)
9月17日
集団栄養指導「
“あぶら”の違いを知って動脈硬化を予
防しよう」
(患者の皆様3名参加)
11月1日∼30日
医師初期研修・地域医療研修
相馬 佳政医師(倉敷中央病院)
11月5日
健康教室「めまい あなたは何科に行きますか?」
笠岡第一病院 脳神経外科 主任診療部長 渡辺 明良先生
(患者の皆様67名参加)
第27回 ロビーコンサート
「∼弦の煌き∼」
マンドリン 伊丹 典子
(患者の皆様60名参加)
9月27日∼29日
潜在看護師研修会
(潜在看護師6名参加)
9月30日
井笠地区糖尿病勉強会
「糖尿病治療薬への期待」
徳島大学病院 糖尿病対策センター 教授 舟木 真理先生
(院内・院外27名参加)
123
11月15日∼18日
いきいきチャレンジ体験
(笠岡東中学校中学生3名参加)
1月16日∼3月7日
救急救命士実習
(救急救命士7名参加)
2月1日∼29日
医師初期研修・地域医療研修
林 良子医師(倉敷中央病院)
11月16日
第8回 笠岡地区リウマチ研究会
11月26日
集団栄養指導「少しの工夫でできる高血糖対策」
(患者の皆様3名参加)
12月∼1月
クリスマスイルミネーション点灯
12月3日
看護部研修会「注射に潜むリスク」
笠岡第一病院 院長 橋詰 博行先生
(院内・院外看護師50名参加)
12月15日
第6回 井笠地区画像診断・治療勉強会
「重症虚血肢に対する血管内治療での挑戦」
関西労災病院 循環器内科 医長 飯田 修先生
(院内・院外88名参加)
12月24日
クリスマス・イブ
1月7日
新年会・輝いている人表彰
(倉敷アイビースクエア・304名参加)
2月2日
平成23年度井笠地区医療連携学術講演会
「形成外科における最近の創傷治療戦略」
川崎医科大学 形成外科 教授 稲川 喜一先生
「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版:改訂
のポイント」
川崎医科大学 放射線科(核医学診療)
教授 曽根 照喜先生
(院内・院外70名参加)
2月13日
職員研修(病院感染防止委員会)
「冬の感染症対策 ∼特にインフルエンザとノロウイ
ルスについて∼」
(職員207名参加)
2月20日・22日
職員研修(医療安全管理委員会)
「チーム STEPPS 患者の安全を高めるチームトレー
ニング Part2 ∼SBAR 効果的な報告・伝達∼」
(職員287名参加)
2月25日
健康教室「イキイキ生活に向けて∼からだに良いこ
と・悪いこと∼」
笠岡第一病院附属診療所 健康運動指導士 石部 豪
(患者の皆様37名参加)
3月1日
第8回 笠岡地区 MC 検討会
(院内・院外78名参加)
3月1日∼31日
医師初期研修・地域医療研修
山本 優医師(倉敷中央病院)
内田 篤志医師(川崎医科大学)
124
第4章 院内トピックス
3月9日
被災地支援活動報告
「東日本大震災から学ぶ災害医療」
倉敷中央病院 総合診療科・救急センター 國永 直樹先生
(職員100名参加)
3月15日
井笠地区糖尿病治療勉強会
「糖尿病治療でのインスリンのポジショニング」
川崎医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科
臨床助教授 俵本 和仁先生
「インスリン導入に快諾していただく Informed Consent
のコツ ― 躊躇しない早期インスリン導入治療の功
績:後悔しない・させないために ―」
岡山医療センター 糖尿病・代謝内科
医長 肥田 和之先生
(職員40名参加)
3月26日・27日
新人研修
(中途採用含む25名)
3月29日
診療報酬改定勉強会(医事課)
(職員150名参加)
125
2 タカヤ クリニック・テレビ会議
木曽 光則・山田 亮治
タカヤ クリニックの開設を機に,Web 会議システ
ムを導入しました。
離 れ た 施 設 間 を,光 専 用 回 線(1Gbps)の LAN
を使い,合同カンファレンスや各委員会の会合に使っ
たり,また透析部門においては常時相互の透析状況を
モニタリングすることで,離れていても一体運用とな
るよう活用しています。
クリニック(井原市高屋町)
病院(笠岡市横島)
光専用回線
約22㎞
(笠岡第一病院 カンファレンス風景)
(笠岡第一病院 人工透析センター利用状況)
126
(タカヤ クリニックの利用状況)
第4章 院内トピックス
3 子育て支援・ワーク・ライフ・バランス
副理事長・小児科 宮島 裕子
当院職員374人(22歳∼67歳)のうち女性が307人で
義務教育以下の子どもを持つ子育て中の職員が144人
在籍し,その子どもの総数は283人です。283人の子ど
も達が心身ともに健やかに成長されるように支援をす
ることは企業としての良心・義務と考えます。子育て
はまず親育ちであり,若い世代が子どもを育てながら
働く状況は相当厳しい現状です。女性の多い医療現場
では子育て支援は,必須事項であり,当院では物心共
に実情に即した質の高い支援を目指しています。
まず,当院では年間120日の年休を設け,下記の時
間的,経済的支援を実施すると共に,一人ひとりがそ
れぞれ親育ち・子育てに前向きに取り組み,それを楽
しめるようソフト面での包括的支援(子どもの職場体
験,病児保育,個々の相談)にも力を注いでいます。
に保育料の半額(20,000円を限度:パートは半額)
を援助しています。
・5年前までは院内保育でしたが,若い父母が地域の
人々との交流や保育園活動を通じて,親として社会
人としての視野や経験を積む機会を与える目的で保
育料援助に変更しました。
・予防接種料金は,0歳∼15歳まで半額を補助してい
ます。
※「思いやり措置」として,予防接種を土曜日午後,
日曜日,祝日などの休日に受けられるように特別
予約枠を設け,接種しやすいように配慮しました。
⑷ 病児保育∼すこやかキッズルーム∼
※詳細は病児保育を参照
⑴ 勤務に関して
・育児休暇:平成23年度 取得者 16名(100%)
・育児休暇復帰時:勤務部署・形態の考慮
(外来勤務,
パートへの変更など)
・復帰後の時間短縮(育児介護休業規定 第12条)
・復帰後の勤務内容考慮(一定期間の夜勤の免除,減
免など)
⑸ 家族手当
・15歳以下の扶養家族において月額6,000円の子育て
支援を実施しています。
⑵ 休日希望の優先:リフレッシュ休暇
(年間7日間)
・学校,幼稚園,保育園行事に休日や有給を優先的に
当てています。
⑺ 地域への活動
・出前講座 エプロンシアター“ウンチの話”
・こども健康教室『小児の貧血』(食育プロジェクト 平成23年9月10日開催)
※詳細は食育プロジェクトを参照
⑶ 保育料の援助:予防接種料金の援助
・5歳以下の子供を持つ女子職員と父子家庭男子職員
⑹ 職場体験
・第6回わくわく・Work・笠岡第一病院探検隊ア
※詳細は職場体験プロジェクトを参照
⑻ 地域への講演(派遣一覧)
期日
テーマ
派遣先
①
平成23年4月30日
「中学高校生時代の人間形成」
―反抗期を楽しみながら共に育ち合う親と子をめざして―
②
平成23年7月7日
元気に育つ体と心
③
平成23年7月20日
幼児期からの『生きる力』の土台作り
∼小児科診療現場から見た子ども達の育つ環境整備の重要性∼
④
平成23年11月2日
生活リズム「食べる・眠る・遊ぶ」は人間形成の土台作り
∼はやね 早起き 朝ごはん∼
⑤
平成24年2月23日
すこやかな心と体の成長を願って
∼生活リズム:食べる・眠る・遊ぶ(運動)∼
和光保育園
⑥
平成24年3月7日
健やかな心と体の成長を願って
∼生活リズム:食べる・眠る・遊ぶ(運動)∼
笠岡市立横江幼稚園
金光学園
やつなみ保護者会総会
笠岡市立神内小学校
平成23年度第1回笠岡市
人権保育研修講座
笠岡市立白石小学校
127
4 東日本大震災医療支援活動
法人事務局 森永 敏行
未曾有の災害となった3月11日の東日本大震災から
1年が経過しました。
岡山県は東日本大震災発生後,被災者の医療支援
として岩手県大船渡市に医療従事者を派遣いたしま
した。私達,笠岡第一病院も岡山県医療派遣チーム
(J-MAT)の第14班として平成23年4月19日から22
日までの4日間,医療支援活動を行って参りました。
メンバーはボランティアの募集で手挙げした医師1
名,看護師3名(1名は金光病院)
,事務1名,介護
士1名の計6名です。
派遣先の大船渡市は坂が多く,入り江が内陸まで入
り込んでおり,海沿いの住宅はもちろん内陸の5∼8
㎞奥までも津波の被害に遭っておりました。また多く
の医療機関の機能が失われており,この大震災以来,
複数の医療チームが同市に入って支援活動をしており
ました。
私達が派遣された当時は多くの住民が公民館あるい
は中学校の体育館で避難生活を強いられていました。
電気や通信網は復旧していましたが肝心の水道は無
く,手洗いや食事の準備さえできず住民の食事は炊き
出しに依存しておりました。被災者の方は段ボールで
仕切られた1畳ほどのスペースでの生活で,精神的な
疲労と絶望感は傍で見ている私達にも強く感じられ,
多くの住民が不眠症,イライラ感,食欲不振,高血圧
などで公民館,中学校体育館内で仮設された臨時診療
128
所の診察室を訪れました。
午前8時から午後7時までの診療時間でしたが,話
を伺い,診察,薬処方するまでの通常の診察を行いま
した。ただ,検査機器は全くなく,処方薬も儘ならな
い中,重症の患者さんが出なかったことが救いであっ
たと思われます。集団生活なのでインフルエンザや感
染性腸炎などの発症も懸念されましたが幸い限定的な
発生でした。
そんな中,子どもたちは大変元気で私達がいろいろ
なおもちゃを持参していることが評判となり診察室に
も大挙して訪れました。私達スタッフにも甘える子供
たちが多く,彼らのさみしい気持ちが見え隠れしまし
た。
また公民館,中学校の体育館共に玄関を入ったとこ
ろの掲示板にはたくさんの張り紙がありました。 震
災後,安否がわからない家族や友人を探して,情報を
求める内容でした。写真が添えられている写真もあり
ました。幼いお子さん,熟年のご夫婦,若い男性,女
性,壮年の男性,女性…。日常生活の中で撮影された
と思いますので,皆さん笑顔で写っていらっしゃいま
した。その写真を拝見し,ご家族と無事再会されたこ
とを祈らずにはいられませんでした。
最後にこの大震災で被災されました皆様にあらため
まして心よりお見舞い申し上げますとともに,被災地
の1日も早い復興支援をお祈り申し上げます。
岡山県医療救護第14班
公民館内での診療
大船渡市役所にて
大船渡中学校高台から
第4章 院内トピックス
5 手術10,000件達成
神原 玲子
外科系病院(藤井大輔初代院長)として開設した当
院ですが,新病院となった平成8年より統計をとり始
め,
平成23年5月で手術件数が10,000件に達しました。
『手術件数 10,000件 到達への軌跡』と題して,業
務推進発表大会で発表しました。まず,看護師から開
業当時の手術室や手術中の様子を撮影したスライドか
ら変遷が映し出されました。現在は,必要に応じて新
しい機器の導入,平成21年度には手術室の改築が行わ
れ,近代的な手術室となっています。最後に『これか
らも患者さん一人一人に安全で安心できる手術ができ
るよう看護していきたい』とまとめました。そして,
整形外科,泌尿器科,外科,眼科,形成外科,循環器
内科の医師により,各科の手術のあゆみや,手術件数
の推移,今後の目標などについての発表が行われまし
た。手術件数に関しては,ほとんどの科が年々増加傾
向にありました。特に整形外科に関しては,橋詰院長
のテレビ放映の影響もあり,放送後から一気に全国か
ら診察の依頼を寄せて頂くようになりました。
各科の医師からは,
『一人だけでは手術は行えない。
様々な部署と協力し,連携を図っていきたい』『さら
なる手術件数の増加を目指す』『医療の進化に遅れな
いよう,今後も努力していきたい』と展望を持たれた
と話がありました。これからも安全で安心していただ
ける手術の提供ができるよう,スタッフ一同連携を図
りながら,取り組んで参りたいと思います。
129
6 当院の頭痛治療について
主任診療部長 渡辺 明良
当院における頭痛に対する治療が,山陽新聞(下記
参照)と読売新聞に掲載されました。
【山陽新聞】
(平成23年12月19日掲載)
130
第4章 院内トピックス
7 潜在看護師研修
土屋 早百合
当院看護部では,9月27日から29日の3日間,看護
師で現在未就業の方を対象に,
「臨床現場へのスムー
ズな復帰を目指す」という目的で研修会を開催しまし
た。
内容として,最近の看護の動向,感染対策,医療事
故対策の講義の他,点滴手技や採血,インスリン,心
電図や輸液ポンプ,吸引,一次救命処置,電子カルテ
などの実技を行いました。
3日間を通して6名の参加があり,それぞれの担当
者は,より分かりやすくリアルな体験ができるように
専用の模型を用いて研修を行いました。
参加者からは,
積極的な質問があり有意義に研修を行う事ができまし
た。研修終了後のアンケート結果では「研修内容は,
看護職復帰に役立つと思いますか」の問いに,全員の
方が,「役に立つ」と答えがありました。また「もう
一度看護師として頑張ってみようという気持ちを持つ
ことが出来ました」というお手紙も頂き大変嬉しく,
今後の励みになりました。
潜在看護師の方が一人でも多くどこの職場であれ,
看護職で復帰し,看護の楽しさや,やりがいを感じて
頂けるように今後も更に工夫を凝らし取り組んでいき
たいと思います。
8 救急救命士実習
森岡 薫
笠岡地区(組)消防本部の依頼で,救急救命士の病
院実習を受け入れました。
実習の基本的目標は,
「習得した技術の検証と向上,
さらに医療機関との連携を図る」です。
⑴ 救急室,病室での実習をする。
⑵ 救急患者の病態の理解を深める。
⑶ 救急活動の中で生じた個々の実習者の疑問を解
決する。
⑷ 病院実習を通じて自己学習の大切さを理解する。
以上の目標を踏まえ病院全体で取り組み,患者の皆
様への説明や同意書を準備して実習の調整をおこない
ました。
実習期間は,平成24年1月16日∼3月1日で7名の
救急救命士が来ています。中には日頃,患者さんの救
急搬入時に見慣れた顔もあり,当院としても連携の大
切さを感じる実習となりました。
131
実習生からは,
「学びが多かった,現場に戻ってか
らも連携を大切にしていきたい。」という言葉があり
ますが,実習に対する真摯な態度や機敏な所作に,当
院も見習う場面がありました。
実習の受け入れは今回で4回目となり,
「顔の見え
る関係」もますます築かれていくことでしょう。今後
も高度化する救急業務の中,地域住民の期待に応える
当院の役割として,救急救命士実習を前向きに検討し
ていきたいと思います。
9 管理者研修
桑木 三郎
管理者研修 第1回 A:5月11日 B:12日
第2回 A:5月25日 B:26日
第3回 A・B:6月11日
各14時∼17時の3時間
対 象 者 副課(科)長,リーダーおよび3月実
施の研修会の参加できなかった科
(課)
長職に相当する者
講
師 田中 初恵さん
参 加 者 Aグループ24名 Bグループ24名
合計48名
この研修は平成23年3月12日,3月26日の2日間に
亘って対象者を医長以上,各科(課)の科(課)長職
以上を対象として実施した研修で,共通認識をもって
もらう意味で,そして,勤務の都合で出席できない職
員のために上記対象者を2グループに分けて実施した
ものです。
132
まず講義の冒頭「組織とは」目的遂行のために,人々
が集まった協働の仕組みであること,「管理とは」目
的達成のために経営資源を効果的,効率的な活用を図
る事の基本的事項を学んだ後,上記参加者を5∼6人
の4∼5班にグループ分けし,管理者の基本的な役割
やその目的達成のために求められる行動をグループ内
で相談の上発表したり,他のグループの意見を聴くな
ど,和やかな雰囲気の中で研修を受けました。また,
問題が発生した場合の解決方法や部下のモチベーショ
ン向上のための手法,部下のほめ方,叱り方等を具体
的にご指導をいただきました。
今回の研修は3月に開催した研修を含めて,中間管
理職以上を対象として開催したもので,組織の活性化
のために所属長とともに職員育成に役立てて欲しいと
の思いで開催されたものです。
第4章 院内トピックス
10 業務推進発表大会
桑木 三郎
平成23年7月2日,笠岡第一病院多目的ホールにて
理事長,副理事長,院長をはじめ229名の職員出席に
よる,恒例の業務推進発表大会が開催されました。こ
の大会は法人の当年度の運営方針や業務報告,決算状
況の説明など職員の理解と意識高揚の重要な行事と
なっております。
まず最初に「私に出来ることは」と題して宮島理事
長よりお話がありました。
東日本大震災で国民は皆
「私
達に何かできることは無いか」
と問いかけました。我々
の病院でも「どんな事ができるだろうか」と考えてい
たところ,すぐ行動され,多額の義援金を日赤に送金
したり,支援物資を集めて,被災地へ届けるなど,皆
さんの行動に感謝の言葉を述べられました。その後,
第35代アメリカ大統領のJ.F.ケネディの大統領就任
演説の言葉を示され,
「
『祖国があなたに何をしてくれ
るのか尋ねてはいけません。あなたが祖国に何ができ
るか考えてほしい』と国民に呼びかけています。後で
解ったことですが,国民に行動してほしいとの思いの
表れだったと思います。院長が当院に来られてから年
度報を作成していますが,他施設の先生方から沢山の
研修を実施しておられ,『熟せますか』との質問を受
けます。我々は何のために研修をするのか考えてみた
らいいのではないかと思います。誰のための研修なの
か? 自己研鑽? モチベーションを上げる事や,学
会発表することは大事なことですが,自己満足に終
わっていないでしょうか。国が,地域が,職場が,同
僚が,
あなたに何をしてくれるのかを待つのではなく,
私たち一人ひとりが医療・福祉を担う組織の職業人と
して,社会に何ができるのか常に考えながら行動しま
しょう」とのお話でした。
次に橋詰院長より「不屈の組織」と題してお話があ
りました。
「我が国は年初来より様々な苦境に立たさ
れた中で3月11日東日本大震災が起こり,かつて無い
厳しい状況に置かれているが,その後に寄せられる情
報は予想外に元気で楽天的なものもある。理事長が新
しい病棟や手術室,
研修施設を作ってくださいました。
改めてチャーチルの『はじめに人が家をつくる,次に
家が人をつくる』の言葉の通りだと思っています。第
一カンファレンスルームのみでは外部からの講師を招
いて研修をすることもできません。理事長のおかげだ
と思っています。TV で放映されましたけれど,地域
医療の研修生を今年度から岡山大学,川崎医科大学,
倉敷中央病院から受け入れをする予定です。また,専
門医の認定施設の指定も考えて行きたいと思っていま
す。病院に期待する事と,我々のできる事に乖離があ
る場合には大きな病院に紹介する場合もあります。し
かし,その先に自分が何をしたいか『自己実現』が出
来る組織の方がいい組織だと考えます。我々の出来る
こと,何をしたいのかを踏まえて基本理念がありま
す。」そして「吉田松陰,高杉晋作」にたとえて高い
志を持って病気と闘う医療人になってほしいとの話で
した。
「岡山県医療救護班に参加して」として古川副院長
により東日本大震災による被災地支援の報告がありま
した。死者1万4千人,行方不明者1万人,避難者12
万人と未曽有の災害発生を受けた中で4月19日∼22日
までの4日間,当院と金光病院の合同チームとして大
船渡に派遣されました。目的は大船渡公民館および中
学校に避難されている地区住民約400人の健康管理と
初期対応,感染症サーベイランスで,医師は一般診療
と診療録の記載,看護師は診療の介助と薬剤管理,事
務は診療録の管理やチームの移動のための運転,本部
との連絡,物品管理,その他雑務を担当し,混乱を極
める中での現地被災状況,公民館内の薬剤保管状況,
診察現場の状況の説明がありました。特に,カルテは
患者1人,1日1枚を生年月日の下2ケタで順番にし
て生年月日と名前でチェックする仕組みとなっている
と報告がありました。最後に与えられた任務を完了で
きたことに満足していること,医療従事者の一人とし
て夢を持って始めた頃の「人助け」という初心に帰る
ことができたことの感想が語られました。
次に,
「手術件数10,000件到達への軌跡」と題して,
平成23年5月に10,000件到達したことを記念して手術
室の歴史,手術件数の推移,診療科別の手術件数等が
説明され,更に,創業当時の手術の様子や手術室の写
真や手術機材の変遷が説明されました。その後診療科
別の報告に移り,整形外科は橋詰院長,泌尿器科 古
川副院長,外科 木曽医師,眼科 高橋医師,形成外
科 岡副院長,循環器内科 阿曽沼副院長より診療科
別の手術件数の推移や手術内容の変遷が報告され,最
後に手術室スタッフに対する感謝が述べられました。
続いて,「タカヤ クリニック開設に向けて」と題し
て川上人工透析センター長が人工透析の仕組みや,全
国での透析患者の推移,当院における透析患者の推
移,透析ベッド数や施設の変遷を説明した後,タカ
ヤ クリニックの開設経緯として井原地域から通われ
る患者さんからの要望や,当院の患者数の増加による
余裕ベッドの減少,さらに笠岡地区における将来的な
患者数の減少見込み等を検討のうえ,理事長が開設を
決断したことや,当該施設が46床で運用されること等,
主要設備の状況と施設建築工事の進捗の様子が報告さ
れ,改めて職員に対し協力の要請がありました。
133
次に法人事務局より,平成22年度決算額が示され前
年度比収入の増加に加え,費用の減少により,経常利
益も増加したこと,今年度の目標として,前年度比
3億円あまりの収入増の目標が提案され,医療の質向
上への取り組み強化,部署間,職員間の協働意識の醸
成,地域連携の強化に取り組むことで目標達成に向け
て奮起が要請されました。
続きまして,看護部長より,「続・看護師の動向」
と題して,平成23年度の新卒の採用動向と今後の採用
活動方針が説明され,その中で当井笠地区では初めて
の試みである「潜在看護師の研修」を計画しているこ
とが報告され,看護師の充実を図り,医療の質向上へ
の取り組みと,目標稼働病床数の達成を改めて要請さ
れました。
続いて,優秀プロジェクトに「家族ケアプロジェク
ト」が決定された旨の報告が法人事務局より示され,
宮島理事長から表彰の授与の後,同プロジェクトの活
動の歴史,活動内容の報告がなされました。
次に,若葉会総会が開催され,平成22年度の振り返
りや,各部の活動状況が報告され,さらに,決算案が
示されました。また,平成23年度の新メンバーの紹介,
年間計画や会則の見直し案が示され,異議なく承認さ
れました。
サービス向上委員会からは,平成23年3月14日∼19
日に行った外来患者に対するアンケート結果の報告が
なされました。回答者949名で,当病院を選んで下さっ
た理由に治療面での信頼,職員の対応,設備の整備の
状況が「良い」とする評価比率が向上しているが,フ
リーコメントでは厳しいご指摘もあり,職員誰もが,
病院の顔であることの自覚を持ち,患者の立場に立っ
た,よりよい接遇を心掛ける必要があることが報告さ
れました。また,予約については,予約制の定着が伺
えたが,その中で待ち時間については,予約をしてい
る方の「予約をしているのに待たされることが」不満
につながっていることを示すデータが伺え,予約枠の
見直し,業務の効率化を図り,待ち時間の短縮の取り
組みが必要であることの報告がありました。次に最終
評価において不満に思われている方は0.6%と少数と
なっておりますが,声にならない意見も多く,職員全
員で問題点を少しづつ改善する必要があることの報告
がありました。
続いて宮島副理事長よりアンケート結果について
は,概ね良好であり,喜ばしいことであるが,不満,
不快を持たれる人が限りなくゼロに近づくことを目標
として頑張っていきたいと思っていますとの感想が述
べられました。
続いて,サービス向上委員会の活動内容の説明と,
快適な医療環境について,大きく分けて「人的環境」
と「設備的な環境」に分けられ,人的環境については,
アンケートや御意見箱もありがたいことではあるが,
OJT が大事であること,設備的な環境については院
内職員の気づきや提案が非常に大切なことであり,こ
れについて,「環境設備気付メール」のフォルダーを
設けたのでご意見の入力をお願いしたいとのお話でし
た。
引き続いて,副理事長より「終わりの言葉によせて」
と題して「自分育てを楽しみましょう」との提案があ
り,「5年程前より新人研修を実施したり,法人から
は『里姉,里親制度』等の実施に加え,本年新たに管
理者研修を実施しております。さまざまな自己啓発の
場面で聞いたり,見た事を現場現場で活かすことが望
まれています。皆で,お互い啓発しあいながら,日々
自分が育つ事を楽しめる場所であってほしいし,それ
を,認めあえる職場でありたいと思いますので,もう
一度そのことについて考えてみてください」との提言
がありました。最後に,「今日はさまざまな部署の話
を聞くことができて改めて活力を頂いたと思っており
ます」と話を括られました。
11 新年会
若葉会会長 北川 和成
毎年,
多くの参加者で1年の慰労を兼ねた忘年会も,
会場,日時の都合もあって平成23年度は新春の空気漂
う1月7日(土)に会場を倉敷アイビースクエアに移
し,雰囲気も料理も随分違う中,心配した遠距離にも
関わらず今までで最高の300名あまりの参加者で盛大
に大新年会を行いました。
理事長,院長,来賓の挨拶のあと鏡開きを行い副院
長の音頭で乾杯をしました。その後,食事,歓談のな
か新年の雰囲気を満喫するため,外部から獅子舞(玉
134
島乙島地区畑支部 戸倉神社)を招き,初めて見る優
雅な舞に新年の気分も一層盛り上がりました。その後
は,恒例の新人5チームの出し物は,それぞれ楽しい
企画でダンス,寸劇,自作ビデオ上映など職場と違っ
た才能の一面を見ることが出来大いに楽しませていた
だきました。最後は,こちらも恒例のビンゴ大会から
趣向を変えて福引大会を行いました。豪華商品に一喜
一憂しながら,新年の運試しに意気込みながらも程好
いお酒の力も加わって終始に和やかに終えることが出
第4章 院内トピックス
来ました。
初めての試みの新年会も,しっとりした雰囲気とお
いしい料理と楽しい企画で新しい年を皆で迎えること
が出来,有意義な1日となりました。
12 予防講演会
橋詰 博行
平成22年度より入院患者の皆様をケアする上で大切
な問題を選んで,
「予防講演会」を4月と10月の年2
回(6ヵ月毎)開催しております。平成23年度は下記
の通り,院内の試みの紹介と外部の先生による特別講
演をお願いしました。日頃のケアに加えて医療事故予
防対策を兼ねて,このようにまとまって講義していた
だくことは大変有意義なことと思います。過去2年間
の内容を(表)に示します。これによりリスクマネー
ジメントをしっかり行い,病院全体の信頼を損ねるよ
うなクライシスを防止する努力を続けたいと思います。
褥瘡予防講演会(院内・院外370名参加)
平成23年4月22日(金)午後6時20分∼午後8時
⑴ 笠岡第一病院での試み
① 「当院での過去2年間の褥瘡発生の状況」
看護部 仁科 真紀子
② 「当院で の イ ン シデ ント レ ポ ー ト 分析」
看護部 若狭 麗子
③ 「当院での栄養管理−褥瘡予防を考えて」
栄養管理科 面地 みどり
⑵ 特別講演
「褥瘡予防のためのポジショニング」
山口県立大学大学院健康福祉学研究科 教授
田中 マキ子先生
術後血栓予防講演会(院内・院外109名参加)
平成23年10月21日(金)午後6時20分∼午後8時
⑴ 笠岡第一病院での試み
① 「看護部における術前・術後の管理」
看護部 的場 悦子
② 「術前患者に対する DVT 予防の為の運動
指導」
リハビリテーションセンター 松田 桂
③ 「整形外科における DVT 予防」
整形外科 医長 兒玉 昌之
④ 「当院での下大静脈フィルター留置につい
て」
循環器内科 医長 浦川 茂美
⑵ 特別講演
「股関節手術後の VTE 対策の実際」
川崎医科大学 骨・関節整形外科学 教授
三谷 茂先生
135
表 過去2年間の予防講演会実績
テーマ
日時
特別講演
参加者
転倒予防講演会
平成22年4月23日(金)
午後6時20分∼午後8時
「高齢者の転倒・骨折予防の最前線」
萩野 浩先生
272名(院内94名,院外178名)
誤嚥予防講演会
平成22年10月29日(金)
午後6時20分∼午後8時30分
「誤嚥予防」
木下 篤先生
306名(院内117名,院外189名)
褥瘡予防講演会
平成23年4月22日(金)
午後6時20分∼午後8時
「褥瘡予防のためのポジショニング」
田中 マキ子先生
370名(院内129名,院外241名)
術後血栓予防講演会
平成23年10月21日(金)
午後6時20分∼午後8時
「股関節手術後の VTE 対策の実際」
三谷 茂先生
109名(院内89名,院外20名)
13 平成23年度井笠地区医療連携学術講演会
橋詰 博行
井笠地区医療連携学術講演会は,平成17年度から当
院の常勤医師の seeds を近隣の先生方に披露し,地
域の医療連携を高めて行くことを目的に,毎年2回ず
つ開催しておりました。院内の医師はひと回りしまし
たので,平成23年度からは年1回2月の第1木曜日に
外部講師を招聘して行われることになりました。
第13回 井笠地区医療連携学術講演会
平成24年2月2日(参加者:70名)
「形成外科における最近の創傷治療戦略」
川崎医科大学 形成外科 教授 稲川 喜一先生
「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版:
改訂のポイント」
川崎医科大学 放射線科(核医学診療)
教授 曽根 照喜先生
14 第5回・6回井笠地区画像診断・治療勉強会
橋詰 博行
平成21年度より5月と11月の年2回開催しておりま
す。当院の保持する最新鋭のモダリティを有効利用,
遠隔画像診断ツールの CT と MRI の知識を深めるた
め,さらにはそれらをオープンに提供している地域の
医師・放射線技師の方々との交流が目的です。
平成23年度は右記の講演がされました。今後も面白
いテーマで勉強会を続ける予定ですので楽しみにして
下さい。
136
平成23年度
第5回 井笠地区画像診断勉強会
平成23年7月7日(参加者:91名)
「ここまで見える胃腸のエコー」
川崎医科大学 検査診断学(内視鏡・超音波) 教授 畠 二郎先生
第6回 井笠地区画像診断・治療勉強会
平成23年12月15日(参加者:88名)
「重症虚血肢に対する血管内治療での挑戦」
関西労災病院 循環器内科 医長 飯田 修先生
第4章 院内トピックス
15 笠岡地区でのリウマチ勉強会
橋詰 博行
平成20年度より地域の先生方と共に関節リウマチ治
療の勉強会を始めています。笠岡地区リウマチ研究会
(5月,11月開催)と笠岡リウマチ懇話会(8月,2
月開催)で,3ヵ月毎に年4回しています。リウマチ
診療で指導的立場にある地域の先生方を毎回1人ずつ
講師としてお招きし,当日ご講演いただいた内容や実
際に経験した症例などにつき,少人数で徹底的に討議
しています。
平成23年度の勉強会の内容は下記の通りでした。今
後もこの2つの勉強会を通じて,地域の先生方と交流
を深めリウマチ診療に貢献して行きたいと思います。
平成23年度笠岡地区リウマチ勉強会
開催日
講演
平成23年5月25日
第7回笠岡地区リウマチ研究会
「関節リウマチに対する生物製剤使用のリスクについて」
倉敷中央病院 内分泌代謝・リウマチ内科
医長 中澤 隆先生
平成23年8月24日
第6回笠岡リウマチ懇話会
「関節リウマチの診断・治療と今後の医療介護情勢」
倉敷広済病院 理事長 江澤 和彦先生
平成23年11月16日
第8回笠岡地区リウマチ研究会
「ステロイド離脱症候群の経験」
みわ記念病院 内科部長 宗田 憲治先生
16 第8回 笠岡 Medical Control(MC)検討会
岡 博昭
平成23年度 第8回 Medical Control(MC)検討
会が当院にて開催されましたのでその概要について記
載します。
開催日時:平成24年3月1日(木曜日)
午後6時30分∼午後8時20分
場 所:笠岡第一病院5階 多目的ホ−ル
参加施設:笠岡第一病院,笠岡市立市民病院,笠岡中
倉敷中央病院,
央病院,
国定病院,
金光病院,
川崎医科大学,備中保健所,笠岡消防署
参加人数:78名
笠岡第一病院院長 橋詰 博行医師より開会挨拶の
後,当院副院長 岡 博昭の司会で4例の事例検討会
が行われました。
事例1「ネグレクトの対応について」
発表者 救命救急士 江原 靖夫
事例2「意識障害傷病者の搬送について」
発表者 救命救急士 松村 敬則
事例3「低体温を伴う心原性ショック症例について」
発表者 救命救急士 岡田 一利
事例4「縊頚による CPA 対応について」
発表者 救命救急士 西山 真治
事例検討の後笠岡地区消防組合から平成23年度の病
院別救急搬送件数について報告がありました。笠岡地
区全体の搬送件数は3,424件で,笠岡第一病院は平成
23年度807件(24%)と地区内では最も多くの救急車
を受け入れていました。ちなみに平成22年度は650件,
平成21年度は656件で,昨年度は受け入れ件数が例年
に比べて大幅に上昇しています。これは他病院の受け
入れ件数の大幅減少ではなく,当院への搬送件数が増
えている結果です。職員の皆様には,今後も救急患者
さんの受け入れにご協力のほどよろしくお願い申し上
げます。一方,管外搬送(倉敷,福山)件数は,平成
23年度は983件で平成22年度986件とほぼ同等数です。
笠岡は地理的に倉敷よりもむしろ福山に近く,県外搬
送もやむ得ないところです。しかし限りある医療資源
を有効に活用するため,今後は県境を越えた医療広域
連携会議「救急医療・MC 体制検討部会」でこの問題
が取り扱われることとなります。
137
17 ロビーコンサート
田中 光子
第26回ロビーコンサート
日 時:平成23年5月21日(土)午後2時∼午後3時
場 所:笠岡第一病院 1階ロビー
テーマ:
『Thank you for the music』
∼歌声が奏でる ありがとう∼
出演者:合唱団『こぶ』 指揮者:大山敬子
ピアノ:吉藤沙央里 チェロ:栗木由美子
曲 目:世界にひとつだけの花,となりのトトロ,ト
イレの神様,ジュピター,平成五段活用,あ
りがとう,Thank you for the music など
♪ナンバーワンにならなくてもいい,もともと特別
なオンリーワン・・・♪
若さあふれるさわやかな歌声がロビーに響き渡りま
す。合唱団『こぶ』は平成4年に総社東中学校の OB
で結成されました。平成22年の全国合唱コンクールで
銀賞,今年は結成20周年にあたり,金賞獲得を目標に
精力的に活動中です。各種コンクールへの出場,地域
での演奏,病院や施設での演奏など超多忙の中,おこ
しいただきました。
舞台は,かわいらしいトトロの女声合唱,アナウン
サーの括舌練習のような『平成五段活用』の男声合唱,
感動のストーリーの『トイレの神様』
,ボイスパーカッ
ションと出演者が次々に入れ替わります。変化あるプ
ログラム構成と歌声のすばらしさに引き込まれ,1,
2曲だけ通りすがりに聴こうと思っていた多くの職員
もそのまま聴き入ってしまいました。リクエストコー
ナーも設けていただき,予想外の『瀬戸の花嫁』
『青葉
城恋歌』
『千の風になって』などそれぞれに対応してい
ただき,拍手が鳴り止みませんでした。指揮の大山先
生のオリジナル曲でアンコールに応えていただきまし
た。はじける若さと笑顔がみんなに感動と元気を運ん
でくれました。
第27回ロビーコンサート
日 時:平成23年11月5日(土)午後3時∼午後4時
場 所:笠岡第一病院 1階ロビー
テーマ:∼弦の煌き∼
出演者:伊丹典子
曲 目:小さい秋見つけた,秋桜,マイ・ウエイ,リ
ベル・タンゴ,幻想曲『桜』,『荒城の月』幻
想曲,マンドリン協奏曲 ハ長調より,カノ
ン,川の流れのように など
国内外でご活躍中のマンドリン奏者,伊丹典子さん
をお迎えしました。当日はあいにくの雨模様でしたが,
明るく親しみやすい伊丹さんの笑顔で気分は晴れやか
になりました。
秋本番にぴったりの『小さい秋見つけた』に始まり
『マイ・ウェイ』『リベル・タンゴ』『マンドリン協奏
曲』
『川の流れのように』など唱歌からクラシック,ポ
ップス,歌謡曲まで幅広く,親しみやすい曲を演奏し
ていただきました。
伊丹さんの結婚にまつわるお父様のお話では,同じ
ように娘を嫁がせた経験をお持ちだったのでしょう
か,目を潤ませながら聴き入っておられる姿も複数お
見受けしました。
「皆さんの心に届く演奏を…」という
言葉どおり『秋桜』の美しい旋律が哀愁を帯びたマン
ドリンの音色にのって心にしみわたっていきました。
少し大きく低い音を奏でるマンドラという楽器もご紹
介いただきました。伊丹さんご自身が編曲されたとい
うソロ演奏の『桜』
『荒城の月』は1人で弾いていると
は思えない技術により,幻想的で神秘的な演奏に魅了
されました。大きな拍手でのアンコールにお応えいた
だき,当院のロケーションにふさわしい『浜辺の歌』
の演奏でコンサートを終了しました。
18 第8回 輝いている人
宮島 裕子
医療法人社団清和会では,お互いの職種間の理解と
優れた仲間を見つける眼を養う目的で,責任ある職務
を全うし,かつ患者の皆様へのサービス向上に努める
など,他の職員の模範になる優れた人を職員同士で推
薦しあう『輝いている人』制度を設けています。
138
今年度は,清和会・清和地所374名の中から推薦を
受けられた「輝いている人」4名と,グランプリに森
永敏行さんが選ばれました。一人ひとりの素晴らしい
輝きにエールを送り,日々の活動のお手本にさせて頂
きたいと思います。
第4章 院内トピックス
★第8回輝いている人★
グランプリ
輝いている人
法人事務局
森永 敏行
4階看護師
宗高 千草
瀬戸いこい苑通所
青木 周子
臨床検査センター
妹尾 美沙
健康管理センター
小野 直子
◇グランプリ◇ 法人事務局 森永 敏行
今回,私のような者がグランプリと
いう栄誉な賞を頂きまして,大変光栄
な気持半分,恐縮半分という心持ちで
おります。ありがとうございます。昨
年はいろいろな業務や活動に携わらせ
て頂き,多くの方々からご指導とお力
添えを頂きました。本当に感謝いたしております。今
年は自身も入職して3年目に入りますので一層精進し
て参りたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻を頂き
ますようよろしくお願い申し上げます。
19 プロジェクト
家族ケアプロジェクト
野村 良一
平成23年度の家族ケアプロジェクトは7月開催の業
務推進発表大会で数多くあるプロジェクトの中からプ
ロジェクト表彰を受ける事になりました。この家族ケ
アの発足は平成15年看護部でグループ学習会を立ち上
げました。その時の目標は1. 専門性を生かした看護
の修得,2. 自己学習で自己を高める,3. 質の高い
看護介護の提供をする,4. 生涯学習,継続看護介護
をめざす事でした。第1回の事例検討会を平成15年9
月に家族看護・終末期看護合同で開始いたしました。
平成17年には渡辺式アセスメントモデルを活用し,事
例を紐解き,同時に師長,副師長がファシリテータを
行いました。平成18年名称を家族ケアプロジェクトと
改名,スーパーバイザーとして,吉備国際大学 看護
学部准教授の橋本眞紀先生の指導を頂く事になり,お
陰様でこの4年間で20回の事例検討を開催出来ました。
平成19年は家族看護に必要な理論と実践を結びつけ
ることによって,今何が起こっているのか,どう対応
したらよいのかを学ぶ事ができました。平成20年から
は学習会開催後毎回アンケートをとりました。そのア
ンケートでの要望は,①患者さんご家族の皆様への効
果的な声のかけ方②あ然と立ち尽くしている家族への
声掛け③看取りでの対応(してよいこと,いけないこ
と)④チーム力を高める方法⑤家族ケアを通して新人
教育の仕方⑥家族の意志決定の支援方法⑦プロセスレ
コードを学びたいとのご意見がでました。平成21年は
スーパービジョントレーニングコース終了の2名が
ファシリテータを行い,その後,橋本先生にファシリ
テータを再度実施していただくという新しい企画で運
営を始めました。平成22年で今までの7∼8年間での
事例検討は35回開催,参加者は合計706人に達しまし
た。1回につき約20人の参加者となります。
平成23年の目標は「グループスーパービジョンを基
にした事例検討を学ぶ」事としました。その方法とし
て,①メンバーを募り,その固定メンバーを積み上げ
ることでメンバーの相談援助技術を磨く。②毎回橋本
眞紀先生の指導を受けながら事例検討を通して看護介
護(相談)の実践力を磨く。③新人は質問の仕方をト
レーニングし,事例の全体像が描けるようになる。高
い目標ですが,各自の相談援助技術を伸ばすためには
このような方法を取りました。表のように参加人数は
今までの参加者の半分になりましたが,大学のゼミの
ような雰囲気で毎回午後9時過ぎまで事例を通して自
139
分磨きをしています。
平成24年度は5回の開催を考えていますがそのうち
の2回は当病院だけでなく井笠地域の医療福祉合同で
の企画を考えています。講師は引き続き甲南女子大学
看護リハビリテーション学部教授,岡山家族看護研
究会会長,橋本眞紀先生の指導の下で行います。
平成23年度の開催状況
開催日
内 容
参加人数
9月10日 第35回
講義:「グループスーパービジョンを基にした事例検討を学ぶ」
講師:甲南女子大学 橋本眞紀教授
事例検討:「受け持ち看護師を指名する患者の対応」
10人
10月6日 第36回
事例検討:「夫の意向で始めた経管栄養により家族内での考えのズレにより苦情がでたケース」
10人
11月17日 第37回
事例検討:「訴えの少ないA氏と疎遠な家族に対しての退院支援」
14人
2月16日 第38回
事例検討:「重介護・医療依存度の高い利用者の在宅復帰支援」
8人
エコプロジェクト
安原 幹成
平成23年3月11日の東日本大震災による原発事故発
生以降,日本全土で節電・節水への意識が一層高まり
を感じる1年でした。その影響は未だ終息を見せない
状況です。我々は普段から何気なくコンセントへ挿せ
ば電流が流れ,蛇口をひねると水が流れることが当た
り前の生活を過ごしています。昨今では身が引き締ま
る思いを目の当たりにしています。震災前の状態へ戻
るには長い年月を要することとなります。
今,我々にするべきことが多々ありますが,これを
期に地球の環境保護と資源を残すためにも今一度,節
電節水や物を大切にすることを考え直してはいかがで
しょうか?
平成23年度をもってエコプロジェクトは,活動を休
止致しますが,今後も職員各々が意識をもって自ら行
動し,より良い病院づくりを進めて行きたいと思いま
す。
絵本プロジェクト<絵本のある子育てを>
西岡 奈穂・村田 佳子・西 千晶
絵本プロジェクトは,小児科外来で絵本の読み語り
会を開催したり,待合で季節の絵本,病気に関する絵
本など色々なジャンルの本を紹介しています。活動を
始めて今年で6年になりますが,今では,小児科外来
に来院される患者の皆様が気に入った絵本を見つけ,
実際に手に取り親子で読んでいる姿が多く見られる様
になりました。今までは絵本を中心に取り揃えていま
したが,今年度は,保護者向けの子育てに関する本も
購入し子育ての楽しみを見出したり悩みなどを少しで
も解消できる場であるように,又,絵本を通して親子
のふれあいを大切にして頂けるよう活動を続けていま
す。
140
9月にはふくやま美術館で田島征三絵本原画展が開
催され参加しました。代表作は,『とべバッタ』『ちか
らたろう』など多数あり『ちからたろう』は,小学校
の教科書にも使われており子どもから大人まで幅広い
年代の方が目にした事がある一冊だと思います。今年
は,12月と3月に小児科外来待合で絵本の読み語り会
を開催しました。12月は,クリスマスの大型絵本,サ
ンタクロースの絵本などクリスマスの物語を中心に行
い3月は,ひなまつり,さくらなど春らしい季節の絵
本を紹介しました。外来で診察を待つ患者の皆様が多
数参加して下さいました。今後もプロジェクト活動を
続け,絵本のすばらしさを多くの方々に広めていきた
いと思います。
第4章 院内トピックス
12月,3月 絵本の読み語り会を
開催しました。
9月 田島征三 絵本原画展に
参加しました。 高齢者対策プロジェクト<その人らしく,その時を生きるために>
大杉 靖子
平成17年12月より患者の皆様の情緒の安定を図り,
気分転換の場を提供し,また,離床に向けての援助を
目的とし発足しました。
当初は看護師が中心となり行っていましたが,平成
20年度よりリハビリテーション科のバックアップ体制
もあり充実して取り組めています。また,栄養管理科
との連携も図れ,2ヵ月に1回はおやつ作りを行い患
者さん同士でも会話が弾むこともみられました。そし
て,食欲低下の患者さんもおやつ作りがきっかけとな
り病院食摂取量が増えた方もおられます。
また,中学生ボランティア,中学生高校生職場体験
での参加もあり患者さんの表情がよりいっそう喜ばれ
笑顔を見ることができました。そして,患者さんと接
することで医療という職業に関心をもち将来の道しる
べになればとも考えております。
遊びレクリエーション,季節に応じた作品作り,音
楽,おやつ作りなどの介入を月3回程度行い,平成23
年度は,延べ309名の患者の皆様が参加され,33回実
施することが出来ました。平成22年度よりも参加数が
増えています。音楽療法では,臥床されておられる患
者さんもベッドで参加をされ交流の場をつくるように
心掛けました。また,ボランティアの方の参加があり
ギターの音色が響きわたり喜ばれ姿もみられます。
平成24年度も,患者の皆様の笑顔が私たち医療者側
にとって何よりのプレゼントに思えるように,活動を
行っていきたいと思っています。
食育プロジェクト
宮島 裕子
医療の現場から地域の皆様に食育の重要性や関連疾
患(肥満・鉄欠乏性貧血・食物アレルギーなど)を共
に学ぶことを目的として,平成18年に食育プロジェク
トが発足し5年目を迎えます。現在メンバーは小児科
医師,管理栄養士,小児科看護師,健康運動指導士,
保育士,診療アシスタント,理学療法士と多職種で構
成しています。年1回のこども健康教室の他に,院外
活動として,今年2月和光保育園,3月横江幼稚園で
食育出前教室を行いました。食い入るように聞いてく
れる子供たちに接して年齢に応じた食育の必要性を改
めて感じました。「自分の体に興味をもち,自分の健
康を自分自身で守ってゆける子ども達」に成長するこ
とを願って,地域への活動も続けて行きたいと考えて
います。
1) 第三回こども健康教室「小児の貧血」
9月10日(土)『小児の貧血』をテーマにこども健
康教室を開催しました。鉄欠乏性貧血は飽食の現在に
おいても栄養素の摂取不足が原因で発生する疾患で,
小児の10∼15%は軽度の貧血であると言われていま
す。成長の著しい乳幼児期と思春期に多く,症状も頭
痛,息切れ,易疲労感にはじまり,小児期には発達・
発育障害,注意力低下,情緒障害など多岐にわたり,
早い段階での食事療法や内服での治療が必要となりま
141
す。しかし,特に乳幼児期においては,他の症状で受
診された際に偶然発見されることが殆どであるという
現状です。
今回の講演では,第一部で小児科医師 宮島裕子が
血液の役割と組織・鉄欠乏性貧血の病態と症状,診断
と治療について,管理栄養士が,貧血予防のため,食
事で気をつけるポイントや鉄を多く含む食品につい
て,看護師は貧血患児の外来治療の流れを,健康運動
指導士は貧血と運動の関係についてと,規則正しい生
活リズムの大切さを,各専門分野の知識を生かして講
演を行いました。
第ニ部では,親子で一緒に行える運動を実際に皆さ
んと共に楽しみ,食べ物クイズでは鉄を多く含む食べ
物や,おいしい野菜の選び方など,クイズを通して楽
しく分かりやすく学んで頂きました。子どもの健康を
考える良い機会となったのではと思います。また参加
された養護教諭や地域の保健師の方々からは,非常に
参考になり配布資料なども今後の活動に役立てます。
とお礼の言葉もいただきました。
2) 院外活動:食育出前教室
「エプロンシアター“ウンチの話”
・三色栄養素」
2月23日和光保育園
(50人),3月7日横江幼稚園
(園
児15名,保護者50名)にて出前講座を行いました。5
∼7歳児でしたが,しっかり感動をもって聞いてくれ
ました。小児の早い時期からの食育の必要性を改めて
感じました。又,横江幼稚園では保護者も参加され,
子ども成長発達や食育に関しての活発な質疑応答でお
互いの子育てを改めて考え直すよい機会にもなったと
の感想を頂きました。そして何より私達スタッフも多
くの輝く瞳に接して明日への元気を頂きました。
① エプロンシアター:ウンチの話(山路看護師・三
木保育士)
・体のしくみと食物の消化吸収の過程,三色キッズ
を使った栄養素の話
・ウンチのでき方,ウンチの性状のチェック。ウン
チの歌。
・食育クイズ
② 食物,栄養の話(内藤管理栄養士)
赤・黄・緑の栄養素,バランスよく食べましょう。
③ 元気で楽しい毎日を∼生活リズム:食べる・眠
る・遊ぶことの大切さ∼(宮島医師)
・食事は体の栄養・心の栄養・食文化の伝承
142
第4章 院内トピックス
3) RSK 山陽放送 ラジオ出演
RSK 山 陽 放 送「お か や ま 朝 ま る ス テ ー シ ョ ン
1494」に生放送の依頼があり,こどもの病気や生活リ
ズムなどについてお話ししました。日々の小児科診療
現場から地域の皆様への情報提供として,少しでもご
参考になれば幸いです。
からだにいい話
7月29日
こども肥満
宮島裕子
からだにいい話
9月30日
意外に多い子どもの貧血
宮島裕子
情報 Cafe ミルフィーユ
こんにちは赤ちゃん
11月18日
小児の救急;#8000の活用も
宮島裕子
からだにいい話
12月30日
生活リズム“眠る”ことの意味と重要性
宮島裕子
からだにいい話
3月30日
新学年にむけて“早寝早起き朝ごはん”
宮島裕子
143
職場体験プロジェクト
宮島 裕子
第6回「わくわく・Work・笠岡第一病院探検隊‼」
平成23年7月30日(土)午前8時30分∼午後5時
参 加 者:職員の小学1年生∼中学3年生の子ども達 51名
実行委員:職場体験プロジェクト20名,各職場からボランティア参加
恒例行事となった「第6回わくわく・Work・笠岡
第一病院探検隊ア」を平成23年7月30日(土),職員
の子供達51名を迎え,行いました。それぞれ,学年を
もとにA・B・Cの3グループに分かれ,普段見るこ
とのできないお父さん・お母さんの職場を訪問し,プ
ロジェクトメンバーが企画した色々なプログラムを体
験しました。スタッフも毎年,子ども達の成長を楽し
みに企画,運営をしています。
このように,親の職場を見学,体験するということ
は,仕事の大変さ,ありがたさを学べると共に将来に
対しての道しるべにもなるのではないかと感じていま
す。長くこの活動が続けられるようこれからもプロ
ジェクトメンバー,各職場からのボランティアの人た
参加して感じたこと
50
40
30
20
10
楽
し
か
楽
っ
し
た
く
な
か
っ
面
た
白
か
面
っ
白
た
く
な
か
っ
た
つ
か
つ
れ
か
た
れ
な
か
勉
新
っ
強
し
た
い
に
お
な
将 友達 った
来
の がで
参
考 きた
に
な
っ
た
そ
の
他
0
144
ちと協力し合い活動を続けていきたいと思っています。
【参加した子ども達の感想】
・いろいろな仕事が見られて嬉しかった。
・高齢者の方との触れ合い体験が楽しかった。
一緒にいたおじいちゃんが歌を歌った時に笑ってく
れたのが印象に残った。
・お母さんの職場訪問が一番よかった。また,仕事の
体験をしてみたい。
【保護者(職員)の感想】
・「お母さんすごいね」と言われて,嬉しかった。
・自分の職場を見て,いろんな職業のいろんな仕事を
みて,いい経験になったと思います。仕事を責任も
って,しっかりとそして楽しくしている姿をみて何
かを感じてもらえたらなと思います。
第4章 院内トピックス
【今年のトピックス】
① “働くことについて考えよう”Cグループ(小学
4年∼中学2年)
事前にアンケ−ト調査をし,仕事や働く事の意味に
ついて皆で討論しました。初めての企画で少し難しい
内容ではありましたが,よい経験になりました。
② 岡山県教育委員会:
“おかやま★子ども参観日”を
実施している企業の一つに紹介されました。
③ ベネッセコーポレーションからの見学がありまし
た。ベネッセコーポレーションでも同様の企画を今年
から始めるにあたって,広報部の3名の方が熱心に見
学されました。
“子どもたちが笑顔で名刺交換したり,緊張した面
持ちで保護者の職場を訪問している姿が大変印象的
で,スタッフを始め多くの患者の皆様や入所者さまが,
子供たちをほほえましく見守っている様子を身近で見
学され,プロジェクトのすばらしさを改めて実感でき
ました。”との感想をいただきました。
ピンクリボンプロジェクト
平川 陽子
日本では乳がん罹患率は年々上昇し,現在では16人
に1人は乳がんになるとも言われます。しかし,欧米
と比べて乳がんへの関心も検診率も低く,早期に発見
すれば高い確率で治癒する疾患でもあるにも関わら
ず,年々死亡者数は増えています。そこで,私達は乳
がんの早期発見の重要性・マンモグラフィ検査による
検診の有用性など,乳がんを身近なものとして理解し
ていただけるようにと,早期発見・早期診断・早期治
療に繋げる運動として平成18年にピンクリボンプロ
ジェクトをスタートさせました。
【活動報告】
例年同様,10月をピンクリボン月間とし,玄関には
ピンクのリボンツリー・ピンク風船による鉢花,受付
正面にはボンボンでオリジナルのピンクリボンを,2
階駐車場からの入り口には,「守りたい,あなたの命
と家族の笑顔」 という標語とともに装飾しました。全
職員の名札にはピンクリボンバッジをつけ,マンモグ
ラフィについてのパンフレットを声掛けしながら配布
し,職員や受診された患者さんや家族,地域の方々に
啓発運動を行いました。
平成23年10月29日(土)には川崎医科大学附属病院
乳腺甲状腺外科 講師 田中克浩医師をお招きし,
「乳
がん検診と乳がんの実際」というテーマで,講演会を
開催しました。
講演会では,新しい取り組みとして,「知っている
ようで知らない乳房のこと」と題して看護師より,乳
房のしくみとホルモンの影響についての説明や,乳房
145
の自己検診方法について実演講習を行いました。聞く
だけでは実際の手技が分からず実行できませんでした
が,日々の生活の中で自己検診ができるようになりま
したという感想が,講演後多数寄せられました。最後
に,乳腺担当看護師として,患者さんが不安に思って
いることや患者さんから外来で聞かれる質問を,一問
一答形式で田中医師に説明して頂きました。会場から
も発言しやすくなり,より分かりやすく,身近に感じ
ていただけたのではないかと思います。
146
乳がん患者の現状として,30∼50歳代に多く,子育
て中の方や閉経後の女性にも発症しています。ピンク
リボンプロジェクトでは,乳がんに関する包括的な情
報を提供していきたいと考えています。少しでも多く
の方に乳がんについて興味を持っていただき,早期に
治療が受けられるように願っています。検診への歩み
よりから,定期的な検診への意識付けができるように,
受診しやすい環境をつくり,啓発活動を持続していき
たいと考えています。
第4章 院内トピックス
20 設備(アメニティ)
・施設改善
桑木 三郎
1) 夏場の避暑対策・節電対策として,開閉型ルーバー(ひさし)を病院南側壁面に設置しました。ルーバーの
角度調節機能で,季節や日々の状況に応じた調節を行い,過ごしやすい環境づくりを心掛けています。
2) 患者の皆様により快適に利用していただくため,4,5階病棟の全てのトイレを和式から洋式へ変更し,入
口ドアを自動ドアに改修しました。病棟には手術後の方,リハビリを必要とされる方,車いす移動の方など数
多くおられ,安全面にも配慮した造りとしました。
3) 患者の皆様からのアンケート等で指摘をいただいた立体駐車場(病院隣接)の混雑緩和のため,東駐車場を
新設し,210台の車両が駐車可能となりました。当面は来訪業者や職員専用としていますが,収容台数の増加に
より,立体駐車場の利便性を高めました。
147
4) 病院正面玄関前に「ほっとパーキングおかやま」駐車場利用証制度を導入し,駐車スペースを3台分設置し
ました。
「ほっとパーキングおかやま」は車いすマークの駐車場を本当に必要とする方が,より利用しやすくす
るための制度です。設置により許可証保有者の皆様が安心して駐車できるスペースを確保しました。
5) 機能性,効率性,周囲に与えるイメージの向上などを考慮し,病棟アシスタント,診療アシスタント,手術
室スタッフ,調理師の制服を変更しました。新しい気持ちを胸に,病院に爽やかな風が舞い込むことを期待し
ます。
病棟アシスタント
148
診療アシスタント
手術室スタッフ
調理師
第4章 院内トピックス
21 若
葉
会
会長 北川 和成
若葉会は,職員全員が会員であり相互の親睦,文化
の向上,健康増進を計ることを目的としています。7
月の業務推進発表大会にあわせて,若葉会総会を開き
昨年同様,行事,部活動の報告,会則の見直し,会計
報告,新部活動の紹介,行事予定を報告しました。
各部署から選ばれた委員16名で,行事の計画,運用
を行っていますが,全体行事として,6月のボーリン
グ大会(コロナキャットボウル福山)では74名の参加
で個人戦を行いました。また9月にはバドミントン大
会(笠岡総合体育館)を行い,36名の参加のもと経験
者,未経験者に分かれダブルス戦を行いました。今年
度は,忘年会に変わって初めて新年会を倉敷アイビー
スクエアで行いました。304名の参加のもと,鏡開き,
獅子舞,恒例の新人職員による洗練された出し物,福
引きと美味しい料理で楽しいひと時を共に過ごしまし
た。
その他,各部主催の大会や外部主催の大会では,ゴ
ルフ部は東日本大震災のため活動を自粛し,1度だけ
11月に井原カントリークラブでコンペを行いました。
バドミントン大会
バレーボール部
テニス部は7月,11月に院内大会を行いました。マラ
ソン部は,吉備高原ふれあいロードレース(1名),
べいふぁーむ笠岡マラソン(3名),矢掛本陣マラソ
ン(6名),そうじゃ吉備路マラソン(5名)に参加し,
優秀な成績を収めました。バレーボール部は,4月か
ら毎週1回練習を行い,病院協会の大会では井笠地区
予選を通過しましたが,県大会は残念ながら予選敗退
となりました。フラワーアレンジメント部は,病院の
日・看護の日に作品の展示発表を行いました。今年度
新設の英会話部は,初級,中級に分かれて毎週金曜日
に外部講師を招いてレッスンを行いました。また,新
設のヨガ部も各週の木曜日に外部講師を招いて思い思
いにリフレッシュした時間を過ごしました。
また,身近で手軽に健康増進が図れるように高機能
を備えた振動マシンパワープレートを購入し,瀬戸い
こい苑の1階フロアに設置しました。
今年度も,楽しい行事を計画し有意義な時間を作り
たいと考えていますので,積極的に参加していただけ
ればと思います。委員の方,1年間ご苦労様でした。
ボーリング大会
マラソン部
フラワーアレンジメント部
英会話部
149
22 研修旅行
渡邉 昌江
当法人では2年ごとに研修旅行を行っております。
平成23年度の研修旅行は,下記22グループに分かれ,
206名が参加しました。この研修旅行を通して,普段
接することの少ない他職種の職員との交流を深め,各
行き先
クーザ(大阪)
期 間
地の文化,接遇を体験することで視野を広げることが
できました。これらの体験を業務に生かしていきたい
と思います。また,心身ともにリフレッシュさせてい
ただき,仕事への鋭気を養う機会ともなっています。
参加人数
行き先
期 間
9月14日
11名
9月28日
4名
10月16日
6名
11月3日
10名
トルコ(イスタンブール・カッパドキア) 11月9日∼11月14日 20名
IKEA
10月13日
16名
宝塚
11月12日
神戸
10月10日∼10月11日
5名
スペイン(バルセロナ)
11月18日∼11月23日 12名
台湾
10月14日∼10月17日
24名
大阪(エステ)
11月22日∼11月23日 6名
高山
10月19日∼10月20日
10名
TDR
11月24日∼11月26日 5名
霧島
10月22日∼10月24日
6名
熊本
11月25日∼11月27日 5名
10月22日∼10月25日
10名
石見銀山
11月27日
14名
11月25日∼11月28日
9名
大阪
11月30日
2名
神戸(エステ)
高千穂
オーストラリア(ケアンズ)
参加人数
150
10月28日∼10月31日 9名
石垣島
11月5日∼11月8日
スペイン
高千穂
高 山
10月25日∼10月30日 12名
石垣島
ケアンズ
9名
6名
第4章 院内トピックス
台湾 旅行記
10月14日早朝より広島空港より空路台湾桃園空港へ
向けて出発しました。日本との国交はありませんが,
民間レベルでの交流は盛んで,日本にとっては4番目
に輸出額の多い地域になります。
南国の青い空を期待していましたがどんよりした曇
り模様。桃園駅へ移動して台湾新幹線にて高雄を目指
して出発。台湾新幹線は日本の700系の改良型で最高
速度は時速300㎞出るそうです。台南駅に到着後は台
南市内観光へ出発いたしました。赤 楼を訪れるころ
には雨模様。その後延平郡王祠を見学,バスにて高雄
に向かいました。台湾は1895年から1945年まで日本の
統治下にあった影響により日本と同じ地名がたくさん
あります。バスの車窓から岡山という標識もありまし
た。夕食時の自己紹介で復興支援に行ったメンバーよ
り『台湾は東日本大震災に対して世界で一番多額(160
億円)の寄付をしてくださいました。
』との話があり
ました。台湾の方は本当に親日の方が多いそうです。
食後は六合二路夜市散策に出かけました。しかしなが
ら雨は続く。
夜市もいつもの半分程度の屋台とのこと。
人出もまばら。期待していた分残念でした。
2日目は高雄の市内観光に出かけました。高雄市内
や台湾海峡を見渡すことができる山の高台にある忠烈
祠,五 甲 龍 成 宮 な ど 寺
院 を 訪 れ ま し た。台 湾
の方はとても信仰心が
強 く,こ れ ら の 寺 院 は
すべて寄付で成り立っ
て い る そ う で す。昼 食
後は台湾新幹線にて台
北へ戻ってきました。台北到着後は市内観光へ出かけ
ました。まずは商売の神様行天宮にお参りしました。
その後占い横町へ。夕食は台湾料理をお腹いっぱい頂
きました。夕食後は士林夜市に出かけました。士林夜
市は台北市でも最大級のナイトマーケットで多くの人
でごった返していました。
3日目は1日台北観光になります。台北でとても人
気のある龍山寺,中華民国初代総統である蒋介石を顕
彰し竣工した中正紀念堂を訪れました。次に向かった
のは台北101ビル。高さ509.2mで地上101階,地下5
階からなる超高層ビルです。エレベーターは東芝製で
時速60.6㎞で展望台までわずか37秒で到着することが
できました。世界一速いエレベーターとしてギネスに
も認定されているそうです。昼食後は忠烈祠で衛兵交
代式,故宮博物館を見学しました。
4日目,いよいよ最終日,レトロな街並みの九份散
策 で す。19 世 紀 末 に 金
の採掘が開始されたこ
とに伴い徐々に町が発
展,当時の酒家(料理店)
などの建物が多数残さ
れ て い ま す。日 本 で は
「千 と 千 尋 の 神 隠 し」
のモデルになった町として紹介されたため知名度が高
まりました。
台湾の歴史や文化に肌で触れることが出来,多くの
ことを学べたと思います。
(旅行記より抜粋)
石見銀山 旅行記
石見銀山は,1526年に発見されて以来,1923年の休
山まで約400年にわたって採掘され,世界の産銀量の
約3分の1を占めていました。2007年7月,環境に配
慮し,自然と共生した鉱山運営を行っていたことが特
に評価され,世界遺産に登録されました。江戸時代に
は,大森∼尾道ルート(130㎞)を馬300頭に人400人
で3泊4日の行程で銀を運んでいた外,府中から神辺
そして笠岡の陶山地区を通って笠岡港へとの言い伝え
があったとか。また,江戸時代中期の名代官として石
見,備中,備後の三か国を兼務していた井戸平左衛門
正明公の墓地が笠岡にあります。
石見銀山それとも蟹の魅力に引かれて,銀山に向け
て出発。バスが仙ノ山(標高537m)の石銀地区に近
づくにつれてまばゆい光が,益々夢が膨らむ一同,銀
山公園に到着後,町並み地区と銀山地区に分かれて探
検開始。若い銀山地区班はガイド歴6年のAさんの熱
弁に圧倒されながらひ
たすら600を超える間歩
(坑 道)の 跡 を み て は
当時の繁栄ぶりに感動
していました。
続いて一同は蟹会席
の 有 福 温 泉 へ。し ば ら
く蟹は見たくないほど食べ,温泉へ。ほんの5分間浸
かっただけで身体の芯まで温もり,将来3泊4日くら
い掛けてこの温泉療法をする価値はあると確信し帰途
につきました。
今回のように素晴らしい職員と一緒に旅行が出来た
ことと,まだまだ日本には良い所が数多くある事がわ
かった1日でした。
(旅行記より抜粋)
151
トルコ 旅行記
11月9日 岡山空港にむけてバスは東駐車場を出
発。韓国の仁川空港を経由してイスタンブールに向か
います。11時間のフライトの後,アタテュルク国際空
港に到着。日本を出発して19時間の旅を終え,翌日に
備えて午後9時には就寝しました。
11月10日 早朝の飛行機でカイセリ空港へ。空港内
を探検すると,男女用に別れたお祈りの部屋を発見。
さすが99%がイスラム教徒の国です。ただ,初代大統
領ケマル・アタテュルクにより政教分離されていて,
飲酒・服装などはとても自由。お祈りの時間にも何食
わぬ顔で街を歩いている人が多かったです。バスに乗
り,カッパドキア観光へ。キリスト教徒がイスラムの
迫害から逃れるために造ったといわれる地下都市のひ
とつ,カイマクル地下都市は地下8階,5千人が暮ら
せたといわれます。内部には台所やワイナリー,教会
も造られていました。その後,修道士の谷・ゼルヴェ
野外博物館などを見学。
カッパドキアといえばキ
ノコ岩ですが,高度の異
なる地層のため,風や雨
による浸食の早さが違
い,不思議な形になって
いるそうです。観光地に
は土産物店が並び,店員は
日本語が堪能な人が多い上
に日本円が普通に使えまし
た。カッパドキア1日目の
観光を終え,
洞窟ホテルへ。
トルコ式風呂「ハマム」を
体験。ペシテマルという布を体に巻き付けて,温かい
大きな大理石の上に寝転がり,マッサージ師が垢すり
をした後,たっぷりの泡で体を洗ってマッサージ。山
盛りの泡がとても心地よく,マッサージにより旅の疲
れでむくんだ足もすっきり,
とても気持ち良かったです。
11月11日 カッパドキア観光のメイン,気球に乗る
ため早朝にマイクロバスに乗り込みました。雨が上が
るのを待ったために,朝日は見られませんでしたが,
空から見るカッパドキアは雄大で,表現出来ないほど。
20人乗りの気球は高度600mまで上昇したり,地面す
れすれまで下降したりを繰り返し,無事着陸。その後
ギョレメ野外博物館を見学,イスタンブールに戻るた
め,お昼にはカッパドキアを後にしました。
11月12日 終日イスタンブール観光。スルタンアフ
メット・ジャミィは2万枚ものイズニック・タイルや
ステンドグラスの見事さからブルー・モスクとも呼ば
れ,世界で最も美しいモスクとも称されています。ブ
ルー・モスクの向かいには360年にキリスト教大聖堂
として建立され,15世紀にモスクへ改築されたアヤソ
フ ィ ア が あ り ま す。ト
プカプ宮殿では世界で
11番目に大きいという
ダイヤや金のゆりかご
などオスマン帝国の栄
華を感じる宝物館を見
学 し ま し た。午 後 は グ
ラ ン ド・バ ザ ー ル な ど
を見学,トルコのB級グルメ,サバサンドを食べホテ
ルに帰りました。
11月13日 最終日,ドルマバフチェ宮殿,スレイマ
ニエ・ジャミィ,8万tもの水を蓄えた貯水施設であ
る地下宮殿などを見学し,帰国の途につきました。
アジアとヨーロッパの中間点,宗教的にも混ざり
合った文化,初めて訪れるイスラムの国ということが
とても新鮮で,期待に違わずとても楽しく学びの多い
旅でした。これからの活力となる,実りある研修旅行
でした。
(旅行記より抜粋)
霧島 旅行記
私達6名は高千穂班と一緒に10月22日の朝7時59分
発のさくら543号に乗りいざ鹿児島中央駅を目指し出
発いたしました。そもそもの目的は今年3月に開通し
た九州新幹線「さくら」に乗りたいと言うものでした。
新幹線の内部は木目をあしらった作りで座席も広く乗
り心地の良く,トイレも広くきれいで清潔な印象でし
た。3時間余りで鹿児島に着き,お迎えのバスに乗り
ました。ガイドさんがなかなかの話し上手で鹿児島の
名所を案内して下さいました。まず,磯庭園・尚古集
成館に案内されました。ここから見る桜島がとてもき
れいでした。次に特攻隊で名高い知覧へ行きました。
知覧では若者が特攻隊で出陣していく前に父母に宛て
た手紙が沢山展示されていました。
23日は長崎鼻で開聞岳を見,西大山駅と言うJR日
152
本最南端の無人駅へ行きま
した。そこには珍しい黄色
いポストがありました。そ
の後池田湖の湖畔で巨大な
ウナギを見ました。指宿か
ら鹿児島中央駅へ行く道中
桜島が噴火して大きな煙が
上がっていました。
鹿児島中央駅で高千穂班と別れ私達は本来の霧島班
として6名で霧島神宮へ向かいました。霧島神宮で沢
山のお守りを買い家内安全を祈願しました。
名所旧跡を辿りながら,美味しい食事に舌鼓を打ち,
南九州は近いと感じた旅でした。
(旅行記より抜粋)
資 料
資 料
組
織
図
医療法人社団 清和会 組織図
平成24年3月31日改定
法人事務局
総務課
次 長
法人事務局長
(診療部)
診療部長
(人事・経理課)
(医局)
医局長
評議員会
副理事長
理事長
(医療部)
医療部長
笠岡第一病院
病院長
副院長
社員総会
情報システム
内 科
消化器内科
呼吸器内科
循環器内科
肝臓内科
腎臓内科
血液内科
小児科・病児保育
外 科
整形外科 手外科・上肢外科センター
形成外科 創傷治療センター
リウマチ科
脳神経外科
乳腺甲状腺外科
リハビリテーション科
皮膚科
泌尿器科
眼 科
麻酔科
救命救急
血液透析科
内視鏡検査科
口腔外科・歯科
歯科衛生
放射線科(画像診断センター)
臨床検査センター
臨床検査科
生理機能検査センター
薬剤管理科
栄養管理科
リハビリテーション科(リハビリテーションセンター)
(地域医療連携室)
医療相談(MSW)
病病・病診連携(入院コーディネーター)
地域医療連携室長
地域連携(退院コーディネーター)
(兼務 院長)
(医療安全管理室)
医療安全管理室長
医療安全管理
(診療情報管理室)
診療情報管理室長
医局秘書
DPC・病歴管理
人工透析統括部長
(人工透析部)
人工透析センター長
人工透析センター
外来科
(看護部)
看護部長
手術室・中央材料室
3階病棟
4階病棟
5階病棟
(医療事務部)
事務部長
(兼務 法人事務局長)
医事課
病児保育(すこやかキッズルーム)
診療科
附属診療所
施設管理・防災・運行
購買
人事・給与
経理
所 長
小児外来
病児保育
救急
一般外来
皮膚科・眼科
内視鏡センター
診療アシスタント
外来セクレタリー
2階受付
小児科受付
1階受付
病棟(クラーク)
医療事務
透析事務
内科
消化器内科
呼吸器内科
循環器内科
在宅医療
健康管理
センター長
(兼務 所長)
人間ドック・健診
健康増進クラブ(ONE)
リハビリテーション
放射線
医療科
臨床検査
看護科
医事課
外来
健診
在宅医療
受付
人間ドック・健診
タカヤ クリニック
所長
人工透析統括部長
診療科
腎臓内科
人工透析科
(医療科)
(医事課)
入所介護科
介護老人保健施設
放射線
臨床検査
受付
看護
介護
通所リハビリテーション
施設長
診療科
(介護総務課)
在宅療養
支援センター
センター長
医師
リハビリテーション
介護計画支援・支援相談
薬剤管理(兼務)
栄養管理
介護事務(兼務)
訪問看護ステーション
居宅介護支援事業所
155
職員数変遷
★職種別職員構成の推移と現況(平成24年3月31日現在)
看護師のリクルート活動を強化し,看護師の増員をしました。
また,平成23年10月のタカヤ クリニック開設にあたり,人工透析部に臨床工学技士を増員いたしました。
常勤医師・歯科医師
平成20. 3. 31 平成21. 3. 31 平成22. 3. 31 平成23. 3. 31
職員数
職員数
職員数
職員数
19
18
21
20
平成24. 3. 31
職員数
割合
22
5.9%
看 護 師
(保健師・看護師・准看護師)
132
136
136
135
149
39.9%
病棟アシスタント・診療アシスタント
薬 剤 師
臨床検査技師
診療放射線技師
PT・OT・ST
臨床工学技士
管理栄養士・栄養士
調理師・調理員
28
6
8
7
12
7
5
12
30
6
10
7
12
7
5
12
34
6
10
7
11
6
6
12
38
6
11
8
20
6
7
11
39
4
11
9
14
12
6
10
10.5%
1.1%
2.9%
2.4%
3.8%
3.2%
1.6%
2.7%
介護福祉士・介護士
事
務
そ の 他
長期休暇中
合 計
22
35
18
10
321
23
38
16
14
334
26
40
16
14
345
27
38
16
11
354
30
42
19
6
373
8.0%
11.3%
5.1%
1.6%
400
職員数推移
常勤医師・歯科医師
350
看護師(保健師・看護師・准看護師)
300
病棟アシスタント・診療アシスタント
250
臨床検査技師
診療放射線技師
薬剤師
200
PT・OT・ST
臨床工学技士
管理栄養士・栄養士
150
100
調理師・調理員
介護福祉士・介護士
50
0
156
事 務
平成20.3.31 平成21.3.31 平成22.3.31 平成23.3.31 平成24.3.31
その他
資 料
★部署別職員構成の現況(平成24年3月31日現在)
人数
平均年齢
平均勤務年数
笠岡第一病院
部署
289
39.5
8.2
医局
22
48.0
9.7
5
6
22
6
11
9
17
17
29
4
51
14
20
28
28
17
2
9
6
46
5
41
10
32.8
36.2
36.0
50.8
36.9
38.0
38.8
30.9
35.1
42.8
39.1
38.4
43.7
40.1
41.0
36.2
27.5
34.7
41.3
40.0
39.6
40.0
44.9
10.0
7.2
5.7
23.0
9.3
7.7
12.6
4.6
3.4
5.3
7.7
5.6
12.7
8.1
6.1
5.7
5.0
4.9
7.2
9.4
7.8
9.6
7.8
11
373
46.2
39.7
12.5
8.3
診療情報管理室
地域医療連携室
医事課(病棟クラークを含む)
薬剤管理科
臨床検査科
放射線技術科
栄養管理科
リハビリテーション科・歯科
人工透析センター
看護管理室(看護部 長期欠勤者を含む)
外来
手術室
3階
4階
5階
笠岡第一病院附属診療所
医事課
健康管理センター
看護科
介護老人保健施設 瀬戸いこい苑
入所
通所リハビリ
居宅介護支援センター
法人事務局
合 計
★年齢構成(平成24年3月31日現在)
年 齢
20∼24歳
25∼29歳
30∼34歳
35∼39歳
40∼44歳
45∼49歳
50∼54歳
55∼59歳
60歳以上
合 計
0
男
4
8
8
11
10
3
6
13
4
67
10
女
20
37
48
63
55
32
24
13
14
306
20
30
20∼24歳
人数
24
45
56
74
65
35
30
26
18
373
40
職員年齢構成グラフ
割合
6.4%
12.1%
15.0%
19.8%
17.4%
9.4%
8.0%
7.0%
4.8%
55∼59歳
7.0%
50∼54歳
8.0%
60歳以上
4.8%
20∼24歳
6.4%
25∼29歳
12.1%
45∼49歳
9.4%
20 ∼ 24歳
25 ∼ 29歳
30 ∼ 34歳
35 ∼ 39歳
30∼34歳
15.0%
40 ∼ 44歳
45 ∼ 49歳
50 ∼ 54歳
50
60
70
35∼39歳
19.8%
40∼44歳
17.4%
55 ∼ 59歳
60歳以上
25∼29歳
30∼34歳
35∼39歳
40∼44歳
45∼49歳
50∼54歳
55∼59歳
60歳以上
男
女
157
施設統計
平成23年4月より,長期研修に出ていた循環器内科医師の復職,整形外科医師1名増員に伴い,入院・外来と
も循環器内科・整形外科は大幅に患者数が増えました。
平成23年10月のタカヤ クリニック開設に伴い,笠岡第一病院の外科常勤医が,タカヤクリニックの管理者と
なったため,常勤の外科医師が居なくなり,外科患者数が減少しました。
また,リハビリスタッフの減員に伴い,リハビリ患者数も減少しました。
入院は,入院患者数が増え,平均在院日数も延びた為,入院延患者数増になりました。
患者数推移
1ン1 入院延患者数(月別)
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
合 計
平成22年度
患者数
構成比(%)
2,730
7.7
2,772
7.8
2,917
8.3
3,176
9.0
2,996
8.5
2,758
7.8
3,013
8.5
2,699
7.6
2,985
8.4
3,040
8.6
3,066
8.7
3,198
9.0
35,350
100.0
平成23年度
患者数
構成比(%)
3,027
7.7
3,166
8.0
3,372
8.5
3,249
8.2
3,345
8.5
3,112
7.9
3,464
8.8
3,197
8.1
3,355
8.5
3,560
9.0
8.2
3,237
3,461
8.8
39,545
100.0
増減数
297
394
455
73
349
354
451
498
370
520
171
263
4,195
増減率(%)
9.8
12.4
13.5
2.2
10.4
11.4
13.0
15.6
11.0
14.6
5.3
7.6
10.6
平均在院日数
平成22年度 平成23年度
11.3
11.5
11.6
12.5
11.8
13.4
14.5
13.5
10.9
14.0
13.4
12.6
11.8
12.9
12.2
11.8
11.4
12.7
14.0
14.4
13.2
13.2
11.7
12.7
12.2
12.9
1ン2 入院延患者数(科別)
内 科
消化器内科
循環器内科
呼吸器内科
外 科
整形外科
脳 外 科
泌尿器科
小 児 科
眼
科
皮 膚 科
形成外科
合 計
158
平成22年度
患者数
構成比(%)
4,152
11.7
2,516
7.1
2,556
7.2
6,497
18.4
1,070
3.0
8,847
25.0
2,559
7.2
2,749
7.8
1,738
4.9
221
0.6
35
0.1
2,410
6.8
35,350
100.0
平成23年度
患者数
構成比(%)
5,684
14.4
2,141
5.4
3,480
8.8
6,715
17.0
222
0.6
11,017
27.9
2,320
5.9
2,619
6.6
2,021
5.1
0.5
205
6
0.0
3,115
7.9
39,545
100.0
増減数
1,532
△ 375
924
218
△ 848
2,170
△ 239
△ 130
283
△ 16
△ 29
705
4,195
増減率(%)
27.0
△ 17.5
26.6
3.2
△ 382.0
19.7
△ 10.3
△ 5.0
14.0
△ 7.8
△ 483.3
22.6
10.6
平均在院日数
平成22年度 平成23年度
13.6
16.1
21.0
15.1
9.2
9.8
21.2
24.6
11.9
9.7
11.1
13.2
22.7
20.7
9.0
8.6
4.3
3.9
1.6
1.1
4.8
4.0
21.0
28.3
12.2
12.9
資 料
1ン3 入院患者数(月別)
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
合 計
平成22年度
患者数
構成比(%)
225
0.6
218
0.6
233
0.7
208
0.6
247
0.7
193
0.5
230
0.7
205
0.6
238
0.7
216
0.6
208
0.6
255
0.7
2,676
7.6
平成23年度
患者数
構成比(%)
241
0.6
241
0.6
232
0.6
221
0.6
226
0.6
230
0.6
251
0.6
244
0.6
244
0.6
242
0.6
225
0.6
246
0.6
2,843
7.2
増減数
16
23
△1
13
△ 21
37
21
39
6
26
17
△9
167
増減率(%)
6.6
9.5
△ 0.4
5.9
△ 9.3
16.1
8.4
16.0
2.5
10.7
7.6
△ 3.7
5.9
1ン4 入院患者数(科別)
内 科
消化器内科
循環器内科
呼吸器内科
外 科
整形外科
脳 外 科
泌尿器科
小 児 科
眼
科
皮 膚 科
形成外科
合 計
平成22年度
患者数
構成比(%)
291
10.9
107
4.0
258
9.6
287
10.7
80
3.0
724
27.1
116
4.3
279
10.4
326
12.2
87
3.3
6
0.2
115
4.3
2,676
100.0
平成23年度
患者数
構成比(%)
355
12.5
124
4.4
326
11.5
230
8.1
24
0.8
772
27.2
107
3.8
284
10.0
411
14.5
99
3.5
0
0.0
111
3.9
2,843
100.0
増減数
64
17
68
△ 57
△ 56
48
△9
5
85
12
△6
△4
167
増減率(%)
18.0
13.7
20.9
△ 24.8
△ 233.3
6.2
△ 8.4
1.8
20.7
12.1
△ 3.6
5.9
2ン1 外来患者数(月別)
<病院>
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
合 計
平成22年度
延患者数
構成比(%)
10,702
8.2
10,654
8.1
10,951
8.4
11,238
8.6
11,157
8.5
10,684
8.2
10,845
8.3
11,185
8.5
11,612
8.9
10,543
8.0
10,202
7.8
11,277
8.6
131,050
100.0
平成23年度
延患者数
構成比(%)
10,990
8.0
10,627
7.7
11,269
8.2
11,080
8.1
11,855
8.6
11,128
8.1
11,616
8.5
11,693
8.5
12,419
9.1
11,422
8.3
11,204
8.2
11,846
8.6
137,149
100.0
増減数
288
△ 27
318
△ 158
698
444
771
508
807
879
1,002
569
6,099
増減率(%)
2.6
△ 0.3
2.8
△ 1.4
5.9
4.0
6.6
4.3
6.5
7.7
8.9
4.8
4.4
159
<附属診療所>
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
合 計
平成22年度
延患者数
構成比(%)
2,310
8.7
2,248
8.5
2,253
8.5
2,243
8.5
2,344
8.8
2,163
8.1
2,269
8.5
2,276
8.6
2,239
8.4
2,126
8.0
1,906
7.2
2,165
8.2
100.0
26,542
平成23年度
延患者数
構成比(%)
2,044
9.9
2,105
10.2
2,043
9.9
2,040
9.8
2,096
10.1
1,808
8.7
1,414
6.8
1,478
7.1
1,483
7.2
1,392
6.7
1,344
6.5
1,476
7.1
20,723
100.0
増減数
△ 266
△ 143
△ 210
△ 203
△ 248
△ 355
△ 855
△ 798
△ 756
△ 734
△ 562
△ 689
△ 5,819
増減率(%)
△ 13.0
△ 6.8
△ 10.3
△ 10.0
△ 11.8
△ 19.6
△ 60.5
△ 54.0
△ 51.0
△ 52.7
△ 41.8
△ 46.7
△ 28.1
<タカヤ クリニック>(平成23年10月開設)
10月
11月
12月
1月
2月
3月
合 計
平成23年度
延患者数
構成比(%)
321
1.5
409
2.0
455
2.2
455
2.2
442
2.1
486
2.3
2,568
12.4
2ン2 外来患者数(科別)
<病院>
内
科
消化器内科
循環器内科
肝臓内科
呼吸器内科
腎臓内科
外
科
整形外科
脳 外 科
泌尿器科
小 児 科
眼
科
皮 膚 科
リハビリ
乳腺外来
形成外科
透
析
歯
科
合 計
160
平成22年度
延患者数
構成比(%)
5,916
4.5
4,628
3.5
8,491
6.5
907
0.7
8,953
6.8
1,022
0.8
2,035
1.6
14,573
11.1
4,229
3.2
6,568
5.0
22,159
16.9
5,253
4.0
6,792
5.2
11,364
8.7
1,135
0.9
4,564
3.5
17,931
13.7
4,530
3.5
131,050
100.0
平成23年度
延患者数
構成比(%)
6,597
4.8
4,521
3.3
10,061
7.3
988
0.7
7,791
5.7
958
0.7
999
0.7
16,989
12.4
4,463
3.3
7,047
5.1
23,846
17.4
5,641
4.1
6,132
4.5
9,149
6.7
1,139
0.8
4,409
3.2
21,472
15.7
4,947
3.6
137,149
100.0
増減数
681
△ 107
1,570
81
△ 1,162
△ 64
△ 1,036
2,416
234
479
1,687
388
△ 660
△ 2,215
4
△ 155
3,541
417
6,099
増減率(%)
10.3
△ 2.4
15.6
8.2
△ 14.9
△ 6.7
△ 103.7
14.2
5.2
6.8
7.1
6.9
△ 10.8
△ 24.2
0.4
△ 3.5
16.5
8.4
4.4
資 料
<附属診療所>
内
科
消化器内科
循環器内科
呼吸器内科
糖尿病外来
リハビリ
透
析
合 計
平成22年度
延患者数
構成比(%)
12,768
48.1
2,931
11.0
419
1.6
664
2.5
881
3.3
881
3.3
7,998
30.1
26,542
100.0
平成23年度
延患者数
構成比(%)
12,297
59.3
2,395
11.6
689
3.3
674
3.3
796
3.8
722
3.5
3,150
15.2
20,723
100.0
増減数
△ 471
△ 536
270
10
△ 85
△ 159
△ 4,848
△ 5,819
増減率(%)
△ 3.8
△ 22.4
39.2
1.5
△ 10.7
△ 22.0
△ 153.9
△ 28.1
2ン3 外来初診患者数(科別)
<病院>
内
科
消化器内科
循環器内科
肝臓内科
呼吸器内科
腎臓内科
外
科
整形外科
脳 外 科
泌尿器科
小 児 科
眼
科
皮 膚 科
リハビリ
乳腺外来
形成外科
透
析
歯
科
合 計
平成22年度
延患者数
構成比(%)
1,119
5.2
1,273
5.9
921
4.3
10
0.0
2,227
10.3
31
0.1
530
2.5
2,214
10.3
533
2.5
935
4.3
7,148
33.1
827
3.8
2,062
9.6
13
0.1
1.5
320
530
2.5
4
0.0
885
4.1
21,582
100.0
平成23年度
延患者数
構成比(%)
1,237
5.9
1,073
5.1
1,244
5.9
17
0.1
1,658
7.8
30
0.1
273
1.3
2,707
12.8
536
2.5
967
4.6
6,866
32.5
885
4.2
1,889
8.9
11
0.1
265
1.3
590
2.8
8
0.0
888
4.2
21,144
100.0
増減数
118
△ 200
323
7
△ 569
△1
△ 257
493
3
32
△ 282
58
△ 173
△2
△ 55
60
4
3
△ 438
増減率(%)
9.5
△ 18.6
26.0
41.2
△ 34.3
△ 3.3
△ 94.1
18.2
0.6
3.3
△ 4.1
6.6
△ 9.2
△ 18.2
△ 20.8
10.2
50.0
0.3
△ 2.1
<附属診療所>
内
科
消化器内科
循環器内科
呼吸器内科
糖尿病外来
リハビリ
透
析
合 計
平成22年度
延患者数
構成比(%)
969
65.9
398
27.1
16
1.1
62
4.2
22
1.5
1
0.1
2
0.1
1,470
100.0
平成23年度
延患者数
構成比(%)
681
61.2
302
27.2
41
3.7
73
6.6
13
1.2
0
0.0
2
0.2
1,112
100.0
増減数
△ 288
△ 96
25
11
△9
△1
0
△ 358
増減率
(%)
△ 42.3
△ 31.8
61.0
15.1
△ 69.2
−
0.0
△ 32.2
161
瀬戸いこい苑
<入所者数>
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
合 計
平成22年度
延患者数
構成比(%)
1,838
7.9
1,918
8.3
1,904
8.2
2,017
8.7
2,008
8.6
1,926
8.3
2,006
8.6
1,975
8.5
2,039
8.8
1,978
8.5
1,752
7.5
1,856
8.0
23,217
100.0
平成23年度
延患者数
構成比(%)
1,837
8.0
1,873
8.1
1,772
7.7
1,855
8.1
1,935
8.4
1,923
8.4
1,941
8.4
1,891
8.2
2,006
8.7
2,003
8.7
1,898
8.3
2,060
9.0
22,994
100.0
増減数
△1
△ 45
△ 132
△ 162
△ 73
△3
△ 65
△ 84
△ 33
25
146
204
△ 223
増減率(%)
△
△
△
△
△
△
△
△
△
0.1
2.4
7.4
8.7
3.8
0.2
3.3
4.4
1.6
1.2
7.7
9.9
△ 1.0
<通所リハビリ利用者数>
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
合 計
平成22年度
延患者数
構成比(%)
223
7.9
208
7.4
240
8.5
228
8.1
252
9.0
230
8.2
234
8.3
229
8.2
233
8.3
218
7.8
232
8.3
281
10.0
2,808
100.0
平成23年度
延患者数
構成比(%)
253
7.8
241
7.5
282
8.7
254
7.9
259
8.0
267
8.3
239
7.4
285
8.8
311
9.6
266
8.2
267
8.3
310
9.6
3,234
100.0
増減数
30
33
42
26
7
37
5
56
78
48
35
29
426
増減率
(%)
11.9
13.7
14.9
10.2
2.7
13.9
2.1
19.6
25.1
18.0
13.1
9.4
13.2
<訪問看護利用者数>
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
合 計
162
平成22年度
延患者数
構成比(%)
181
8.2
150
6.8
184
8.3
201
9.1
188
8.5
186
8.4
196
8.8
193
8.7
207
9.3
167
7.5
180
8.1
186
8.4
2,219
100.0
平成23年度
延患者数
構成比(%)
188
7.9
192
8.1
191
8.0
207
8.7
254
10.7
179
7.5
189
8.0
175
7.4
187
7.9
168
7.1
222
9.4
221
9.3
2,373
100.0
増減数
7
42
7
6
66
△7
△7
△ 18
△ 20
1
42
35
154
増減率
(%)
3.7
21.9
3.7
2.9
26.0
△ 3.9
△ 3.7
△ 10.3
△ 10.7
0.6
18.9
15.8
6.5
資 料
平成23年度 予防接種者数統計表
笠岡第一病院
小児科以外
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
総合計
20
4
5
2
9
3
9
3
0
0
2
5
62
麻しん
0
0
0
1
0
1
0
0
1
0
0
1
4
風しん
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
水痘
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
おたふくかぜ
0
0
0
0
3
3
2
0
1
0
1
0
10
ニューモバックス
1
0
1
0
0
2
2
11
9
5
3
1
35
18
4
1
6
12
17
14
1
4
2
6
10
95
A型肝炎
0
0
0
0
0
0
0
0
1
1
0
0
2
B型肝炎
0
0
1
0
0
0
0
0
1
1
0
0
3
インフルエンザ64歳以下
0
0
0
0
0
0
68
251
152
27
0
0
498
インフルエンザ65歳以上
0
0
0
0
0
0
127
504
169
17
0
0
817
総合計
39
9
8
9
24
26
222
770
338
53
12
17
1,527
小児科
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
26
37
36
47
45
32
30
43
31
35
32
39
433
DT
9
3
2
5
6
4
4
1
4
1
7
4
50
MR
32
12
18
25
25
19
27
10
7
23
27
47
272
BCG
12
7
8
9
6
12
7
6
8
6
11
12
104
日本脳炎
59
38
43
59
93
53
37
19
28
36
13
52
530
麻しん
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
風しん
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
19
21
35
34
45
41
37
45
34
34
37
45
427
水痘
4
0
2
2
0
0
0
0
0
2
5
5
20
おたふくかぜ
8
4
2
9
12
9
8
1
4
6
4
4
71
シナジス
0
0
0
0
0
1
0
2
2
2
1
1
9
肺炎球菌ワクチン
19
31
51
39
61
39
35
34
37
42
36
46
470
子宮頚がんワクチン
15
6
0
9
24
28
22
8
3
5
11
26
157
A型肝炎
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
B型肝炎
2
0
0
0
1
1
0
1
0
0
1
3
9
インフルエンザ64歳以下
0
0
0
0
0
0
99
491
339
56
0
0
985
205
159
197
238
318
239
306
661
497
248
185
284
3,537
MR
子宮頚がんワクチン
DPT
アクトヒブ
総合計
合計
163
予防接種者数
平成23年4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
平成24年1月
2月
3月
0
100
DPT
日本脳炎
おたふくかぜ
子宮頚がんワクチン
200
DT
麻しん
シナジス
A型肝炎
300
400
MR
風しん
BCG 型肝炎
B型肝炎
500
600
700
BCG
アクトヒブ
プレベナー
インフルエンザ64歳以下
800
水痘
ニューモバックス
インフルエンザ65歳以上
笠岡第一病院附属診療所
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
総合計
MR
4
2
1
0
2
0
0
0
0
0
0
0
9
麻しん
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
風しん
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
子宮頚がんワクチン
8
1
0
2
7
12
2
0
0
0
1
2
35
B型肝炎
0
0
1
1
0
0
0
0
0
0
0
0
3
日本脳炎
0
0
0
0
0
0
1
0
1
0
0
0
2
おたふくかぜ
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
1
ニューモバックス
0
0
0
0
0
0
1
9
7
3
1
0
21
インフルエンザ64歳以下
0
0
0
0
0
0
87
169
56
9
3
0
324
インフルエンザ65歳以上
0
0
0
0
0
0
20
35
8
1
0
0
64
総合計
12
3
2
3
10
12
111
213
73
13
5
2
459
予防接種者数
200
150
100
50
150
MR
麻しん
風しん
子宮頚がんワクチン
インフルエンザ64歳以下
インフルエンザ65歳以上
200
250
インフルエンザ
65歳以上
子宮頚がんワクチン
麻しん
インフルエンザ
64歳以下
風しん
MR
附属診療所予防接種者数には,企業ワクチン接種者数は含まれていません。
164
3月
100
2月
50
24
年1月
0
平成
23
月
11 12
月
10
月
9月
8月
7月
6月
5月
0
平成 年4月
平成23年4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
平成24年1月
2月
3月
予防接種者数動向
250
資 料
タカヤ クリニック
10月
11月
12月
1月
2月
3月
総合計
MR
0
0
0
0
0
0
0
麻しん
0
0
0
0
0
0
0
風しん
0
0
0
0
0
0
0
子宮頚がんワクチン
0
0
0
0
0
0
0
インフルエンザ64歳以下
0
7
0
0
0
0
7
インフルエンザ65歳以上
0
19
1
0
0
0
20
0
26
1
0
0
0
27
総合計
予防接種者数
平成23年10月
11月
12月
平成24年1月
2月
3月
30
予防接種者数動向
25
20
15
0
5
10
15
20
25
10
30
5
3月
インフルエンザ
65歳以上
子宮頚がんワクチン
麻しん
2月
月
10
24
年1月
年
23
平成
12
月
11
月
0
平成
MR
麻しん
風しん
子宮頚がんワクチン
インフルエンザ64歳以下
インフルエンザ65歳以上
インフルエンザ
64歳以下
風しん
MR
予防接種者数動向
900
800
700
600
500
400
300
200
100
0
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
小児科以外
小児科
附属診療所
タカヤクリニック
タカヤ クリニックは,平成23年10月開設されました。
165
平成23年度 企業ワクチン予防接種者数統計表
笠岡第一病院附属診療所ワクチン事業(掲載了承済み)
10月
11月
12月
企業別接種者数
ローム・ワコーデバイス株式会社(関連会社を含む)
0
308
116
424
井原精機株式会社
0
251
0
251
ローム・ロジステック株式会社
0
125
0
125
ケアハウスこうのしま
0
68
0
68
片山工業株式会社
81
0
0
81
備中染工株式会社
33
0
0
33
グループホーム泰山木
0
16
0
16
114
768
116
998
総接種者数
企業ワクチン予防接種者数統計
350
300
250
200
150
100
50
0
10月
11月
12月
ローム・ワコーデバイス株式会社(関連会社を含む) 井原精機株式会社
ローム・ロジステック株式会社
ケアハウスこうのしま
片山工業株式会社
備中染工株式会社
グループホーム泰山木
166
平成23年度の企業ワクチンは,総勢998名の方に10
月から12月までの期間にインフルエンザワクチン接種
が行われました。
本年度は,企業の方も早い段階での予約をされ集中
的にならないように接種人数の配分を行ったように思
います。
本年度は,インフルエンザワクチン接種希望者がと
ても多いと企業からのアプローチがあり1,000人超を
思っていましたが実際は998名の接種となりました。
本年度も企業担当の方の協力を得ながら事故もなく無
事終えたことに感謝します。
資 料
時事問題の集約
法人事務局 森永 敏行
平成23年4月∼6月
世界…スイスは5月,東京電力福島第1原発事故を受
け,平成46年までに既存の原子炉5基を停止さ
せる脱原発の政策を決めました。ドイツ政府も
6月,従来のエネルギー政策を転換し,平成34
年までに国内原発17基を全て停止する改正原子
力法案などを閣議決定しました。福島原発事故
後,主要国(G8)での脱原発決定は初めて。
イタリアでも6月の国民投票で,原発再開にス
トップがかかりました。
国内…6月の民主党代議士大会で菅直人首相は「一定
のめどがついた段階で若い世代に引き継ぎた
い」と辞意表明後,3カ月も居座り8月末に退
陣しました。後任の野田首相は「ドジョウらし
く泥くさく政治を前進させる」
と宣言されました。
県内…石井岡山県知事は東日本大震災被災者への支援
や福島第一原子力発電所事故による影響への対
応のため,9月に福島県を訪問。佐藤福島県知
事,仁志田伊達市長,桜井南相馬市長と面談し
て,岡山県から新たに環境モニタリング担当職
員,農業土木職員,公営住宅復旧担当職員を派
遣することや,公設国際貢献大学校と連携して
放射線測定器の提供などの除染への協力を行う
ことなどについて申し出ました。
平成23年7月∼9月
世界…7月から続いた大雨の影響で,タイ各地で大規
模な洪水が発生しました。10月には日系企業も
多く入居するアユタヤ県やパトゥムタニ県の工
業団地が浸水。自動車・電子機器メーカーに部
品を供給する企業の工場が11月中旬まで操業を
停止しました。生産や販売への影響が世界に広
がりました。
国内…7月にドイツで行われたサッカーの第6回女子
ワールドカップ(W杯)で日本代表「なでしこ
ジャパン」が米国を破って初優勝。欧米勢以外
での初制覇で,チームに国民栄誉賞,紫綬褒章
が贈られました。
県内…9月3日未明から4日にかけ,台風12号が県内
を暴風域に巻き込みながらゆっくりと北上しま
した。13年ぶりの直撃で,各地で大雨による水
害や土砂災害が相次ぎました。降水量は県内25
観測地点17地点で200ミリを超えました。家屋
の浸水被害は床上・床下合わせて9,392棟と,
平成以降では平成16年の台風16号に次ぐ規模で
した。
平成23年10月∼12月
世界…北朝鮮の最高指導者,金正日総書記=朝鮮人民
軍最高司令官=が12月17日,死去しました。69
歳。急性心筋梗塞とされています。昭和23年の
建国以来同国を率いた父親の金日成主席=平成
6年死去=から権力を継承し,2代にわたり北
朝鮮を統治しました。正日氏の三男,金正恩氏
を中心とした後継体制が混乱なくスタートでき
るか,同国の核兵器・ミサイル開発や拉致問題
がどうなるかが焦点となっています。
国内…震災直後,約16年ぶりに円が戦後最高値を更新,
円売り協調介入で85円台まで戻すも,欧州危機
が深刻化した10月末には1ドル=75円32銭と再
び更新しました。政府は単独介入したが超円高
は常態化し,輸出産業に影響を与えました。
県内…11月12,13日,兵庫県姫路市であったB級ご当
地グルメの祭典「第6回B−1グランプリ」で
ひるぜん焼きそば好いとん会(真庭市)がグラ
ンプリ,津山市ホルモンうどん研究会(津山市)
が2位,初出場の日生カキオコまちづくりの会
(備前市)が9位と大活躍。各地でイベントも
相次ぎ,一大ブームを巻き起こしました。
平成24年1月∼3月
世界…原油価格は3月1日,イランがホルムズ海峡を
封鎖し,原油の供給が滞るとの懸念から平成20
年以来の高値水準まで上昇しました。イランの
テレビ局や中東各局がサウジアラビアで石油パ
イプラインが爆発したと報じたのを受け,ブレ
ンド石油価格は1バレル128.40ドルまで上昇。
また米原油先物も110ドルを突破しました。原
油価格上昇の原因は中東情勢だけではなく,中
国など新興国における需要増も長期的に原油価
格を押し上げる要因となっています。
国内…3月11日,1万5千人を超える犠牲者を出し,
東京電力福島第1原発事故を引き起こして戦後
最悪の災害となった東日本大震災は11日,発生
から1年を迎えました。全国各地で追悼行事が
開かれ,地震発生の午後2時46分,一斉に黙と
う。列島は悲しみと鎮魂の祈りに包まれました。
政府主催の追悼式で遺族代表は「教訓を後世に
語り継ぎ,一歩ずつ古里の復興に向けまい進す
る」と誓いました。
県内…2月7日,倉敷市の JX 日鉱日石エネルギー水
島製油所において,水島第二パイプライン防護
設備の海底シールド工事で,トンネル内に海水
167
が入り込む異常出水工事が発生しました。この
事故により,工事に従事されていた5名の作業
員の方がお亡くなりになられました。
福利厚生
法人事務局 桑木 三郎
①職員駐車場整備
平成22年度購入した職員駐車場用地を造成しアスファルト施工の上,通行
ゲートを整備し6月より利用開始しました。収容能力210台。名称を「東
駐車場」としました。
②家族手当の支給
15歳以下の子供を扶養する常勤職員に対し子供各人6,000円を支給しまし
た(家族手当対象職員50名)。
③予防接種
職員の健康管理を考えて,希望者全員にインフルエンザの予防接種を無料
施行しました。交代勤務者にはB型肝炎ワクチン定期接種(無料)も施行
しました。職員(パートも含む)の18歳以下の子供の予防接種(インフル
エンザ,水痘,ムンプス)は約半額を免除しました。
④保育料の半額を支援
5歳以下の子女を育児中の職員で,認可保育園で保育中の職員に対し保育
料の半額(常勤職員一人当り20,000円を限度)を補助,ただしパートタイ
マーについては,その半額を支給しました。合計37名に支給。
⑤病児保育の実施
平成23年度,延べ利用人数は笠岡市在住者219名,笠岡市以外286名,合計
505名で昨年度比175名増加しました。職員には保育利用料を半額の一人
1,000円で支援しました。
⑥育児休暇
原則として子が1歳に達するまでを限度として,育児休業を取得し,子育
てに専念することができました。 期中休暇取得者18名。
⑦映画鑑賞の割引券販売
福山コロナワールドでの映画鑑賞の職員向け割引チケットを売店にて販売
しています。
⑧研修旅行の実施
2年に一度の研修旅行を実施しました。22行程 206名が参加しました。
⑨その他
全国に点在するダイワロイヤルホテルの割引利用券を希望者に交付しまし
た。
168
資 料
施設基準・施設認定
平成24年3月31日現在の施設基準届出状況
<病院>
基本診療料
一般病棟入院基本料(10対1)
臨床研修病院入院診療加算
救急医療管理加算・乳幼児救急医療管理加算
診療録管理体制加算
医師事務作業補助体制加算(25対1)
急性期看護補助体制加算(50対1)
重症者等療養環境特別加算
栄養管理実施加算
医療安全対策加算1
褥創患者管理加算
急性期病棟等退院調整加算1・2
救急搬送患者地域連携紹介加算
亜急性期入院医療管理料1
特掲診療料
糖尿病合併症管理料
がん性疼痛緩和指導管理料
ニコチン依存症管理料
地域連携診療計画管理料
地域連携診療計画退院時指導料(Ⅰ)
がん治療連携指導料
薬剤管理指導料
医薬品安全性情報等管理体制加算
医療機器安全管理料1
検体検査管理加算(Ⅰ),(Ⅱ)
コンタクトレンズ検査料1
小児食物アレルギー負荷検査
CT 撮影及び MRI 撮影
外来化学療法加算2
無菌製剤処理料
心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)
脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)
運動器リハビリテーション料(Ⅰ),(Ⅱ)
呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)
透析液水質加算
ペースメーカー移植術及びペースメーカー交換術
大動脈バルーンパンピング法(IABP 法)
体外衝撃波腎・尿管結石破砕術
膀胱水圧拡張術
医科点数表第2章第10部手術の通則5及び6(歯科点数表第2章第9部の通則4を含む。)に掲げる手術
輸血管理料Ⅱ
169
<附属診療所>
特掲診療料
在宅療養支援診療所
がん治療連携指導料
CT 撮影及び MRI 撮影
<タカヤ クリニック>
CT 撮影及び MRI 撮影
透析液水質加算
施設認定状況(平成24年3月31日現在)
日本医療機能評価機構認定病院
臨床研修病院指定施設
日本整形外科学会専門医研修施設
日本手外科学会専門医研修施設
日本リハビリテーション医学会研修施設
日本リウマチ学会教育施設
日本泌尿器科学会専門医教育施設
日本眼科学会専門医研修施設
日本血液学会認定医研修施設
日本臨床薬理学会認定医研修施設
日本形成外科学会教育関連施設
日本乳癌学会関連施設
マンモグラフィ検診画像認定施設
病児保育関係
病児・病後児保育事業実施病院
特別保育事業実施病院
健康診断関係
特定健康審査機関・特定保健指導機関
有限責任法人健康評価施設査定機構認定施設
有限責任中間法人 日本人間ドック学会指定 優良二日ドック施設
全国健康保険協会管掌 生活習慣病予防健診実施施設
170
編集後記
平成23年度年度報を発行することができました。平成23年度はタカヤ クリニック開設,東駐車場
完成など設備に関する変化があった年でした。ハード面の充実に伴い,今後はソフト面での期待も
より大きくなると思います。
年度報作成を業務改善・向上へとつなげ,平成24年度もより充実した報告ができるよう,日々努
力していきたいと思います。
年度報編集委員 口羽 義一
<平成23年度 年度報編集委員会 メンバー>
(医局)橋詰博行・渡辺明良・中村淳一,
(法人
事務局)山田亮治・森永敏行,
(看護部)高地美
津江・向原晴絵,
(人工透析センター)川上敦
司・松井宏子,
(臨床検査センター)北川和成・
藤澤詩織,
(画像診断センター)小橋高郎,(リ
ハビリテーションセンター)高橋正弘・永富友
紀,
(栄養管理科)髙田尚子・川西瑠美,
(健康
管理センター)石部豪・櫛田康子,
(瀬戸いこい
苑)平野光子・鍋谷一樹,
(医事課)田中千穂・
高橋利英子,
(診療情報管理室)原田真由美・口
羽義一・渡邉昌江
裏表紙について
平成23年10月3日に開設したタカヤ クリニックです。
医療法人社団 清和会
笠岡第一病院 年度報
笠岡第一病院 介護老人保健施設 附属診療所 瀬戸いこい苑 タカヤ クリニック
平成23年度
平成24年5月31日発行
編集 医療法人社団 清和会
笠岡第一病院
笠岡市横島1945
TEL 0865ン67ン0211
URL http://wwwエkasaoka-d-hpエorエjp