パラグアイ海外邦人安全対策情報 (平成27年7月~9月) 1 安全

パラグアイ海外邦人安全対策情報
(平成27年7月~9月)
1 安全に関する情報
(1)外務省海外安全ホームページで、パラグアイ国内の以下の地域に危険情報が発出されてい
ますので、ご留意ください。
●コンセプシオン県ロレト市、ベレン市、オルケタ市、アソテウ市、ウブ・ジャウ市、サンペドロ県サ
ン・ペドロ・デ・ウクアマンディジュ市、タクアティ市、ヌエバ・ヘルマニア市、サンタ・ロサ・デ・アグラ
ウ市、ヘネラル・レスキン市、リマ市、ショレ市
:「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」(新規)
● アマンバイ県カピタン・バド市、アルト・パラナ県プレシデンテ・フランコ市
:「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」(継続)
● 首都アスンシオン市及びその周辺都市、アルト・パラナ県シウダ・デル・エステ市、イタプア県
エンカルナシオン市及びアマンバイ県ペドロ・フアン・カバジェロ市
:「レベル1:十分注意してください。」(継続)
(2)パラグアイ国内では、オートバイを使用し、拳銃や凶器で脅迫の上、現金や携帯電話を強奪
する手口の強盗事件が更に多発しています。 当初は、都市部及びその近郊での被害が多く確
認されていたましたが、最近ではこの様な被害が他の地域でも拡大しています。 また、銀行や金
融機関に出入りする客を狙った強盗も多く発生しています。 移動中等は、不審なオートバイが近
付いてきていないか等、周囲の状況を常に確認するようにし、警戒の意識を保ちながら行動する
ようにしましょう。
(3)アマンバイ県とブラジルとの国境付近においては、麻薬取引の縺れが原因と見られる殺人事
件が多発していますので、これらの事件に巻き込まれないよう、十分に注意してください。
(4)その他、7月~9月は以下の安全情報を在留邦人に対し発出しています。
○ 邦人の拳銃強盗被害事案。(7月17日)
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)国家警察庁がまとめた、平成27年度第2四半期(平成27年7月~9月)の犯罪認知件数に
よると、総犯罪認知件数は4,245件であり、前年同期(平成26年7月~9月)と比較して33件
(前年度犯罪認知件数:4,278件)減少しています。犯罪種別の内容は以下のとおりです。
① 殺人
368件 (前年同期比: 13件増)
② 傷害
498件 (前年同期比: 23件減)
③ 暴行・過失傷害
905件 (前年同期比: 71件減)
④ 強姦・強制わいせつ
172件 (前年同期比: 108件増)
⑤ 強盗
673件 (前年同期比:
⑥ 窃盗
65件減)
1629件 (前年同期比: 5件増)
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(2)主な事件概要
○7月上旬
コンセプシオン県ウブジャウ市の診療所に、二人組の男性が侵入し、患者を拳銃で脅迫し、現
金を強奪する事件が発生した。
○7月上旬
サンペドロ県サンエスタニスラオ市内で、弁護士の男性が車に乗車したところ、オートバイで接
近してきた二人組の男性に拳銃で脅迫を受け携帯電話を強奪される事件が発生した。被害者は
携帯電話を強奪された直後、逃走する犯人を追いかけたところ、発砲を受け死亡した。
○7月中旬
アスンシオン市サンフェリペ地区の国軍施設付近の路上で、同施設に所属する軍人男性が、数
名の男性に包囲され、護身用の拳銃を強奪される事件が発生した。被害者は犯人から拳銃を取
り戻そうと追いかけたところ、発砲を受け重傷を負った。
○7月中旬、サンペドロ県サンタロサデスアグアラウ市近郊で、警察署のパトカーが複数の武装
犯に襲撃され、巡査官2名が殺害される事件が発生した。その数日後に、同じくサンペドロ県ジャ
グアレテフォレスト地区で、警察署のパトカーが複数の武装犯に襲撃され、巡査官3名が射殺され
る事件が発生した、当局はこの2件の襲撃事件がパラグアイ人民軍EPPと称する武装犯による
犯行の可能性があるとして、捜査活動を強化した。
○7月中旬
アスンシオン市メルカドクアトロ市場近くの路上で、中型トラックで買出しに訪れていたアルゼン
チン国籍の男性が、複数の武装犯に襲撃され足に被弾し、現金1,500万グアラニー(約30万円)
を強奪される事件が発生した。
○7月下旬
プレシデンテアジェス県ビリャアジェス市内の路上で、通行人がオートバイで接近してきた二人
組の男性に拳銃で脅迫され、所持品を強奪される事件が発生した。地元警察署の捜査で、容疑
者と確認された21歳と24歳の男性二人が逮捕された。
○7月下旬
セントラル県イタ市内の住宅地で、21歳の男性が、オートバイで接近してきた男性二人に拳銃
で襲撃され、携帯電話を強奪される事件が発生した。被害者は犯人の発砲受け重傷を負った。
○8月上旬
セントラル県サンロレンソ市の路上で、女性通行人が路上強盗被害に遭い、携帯電話機を強
奪される事件が発生した。その後の警察署の捜索で、35歳の男性が容疑者として逮捕された。
男性は過去にも強盗容疑で5件の犯罪経歴がある事が確認された。
○8月上旬
セントラル県カピアタ市の国道で、オートバイに乗った2人組の男性が拳銃を使用し、女性通行
人を脅迫し所持品を強奪する事件が発生した。被害者は犯人の一人に顔を殴られ負傷した。
○8月上旬
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セントラル県サンロレンソ市のショッピングセンター付近で、女性通行人がオートバイで接近し
てきた2人組の男性に拳銃で脅迫され、所持品を強奪しようとする事件が発生した。巡回中のパト
カーが犯行に気付き、事件は未然に防がれたが、犯人グループを追跡した警察官が発砲を受け
負傷した。犯人グループは逃走した。
○8月中旬
アルトパラナ県プレシデンテフランコ市の路上で、オートバイで移動していた2人組の男性が、
通行人を拳銃で脅迫し所持品を強奪しようとしていたところ、巡回中のパトカーが気付き、警察官
と犯人グループの銃撃戦が発生した。銃撃戦の末、犯人と確認された19歳と24歳の男性2名が
射殺され、警察官1名が負傷した。
○8月中旬
アスンシオン市ビリャモラ地区の銀行付近で、銀行に訪れていた両替店の職員と警護員2名
が、4人組の武装した男性に襲撃され現金1億4,854万グアラニー(約300万円)が強奪される
事件が発生した。この事件で負傷は確認されていない。
○8月下旬
セントラル県ウパネ市の高速道路で、トラックで移動中のアルゼンチン国籍の男性が、防弾チ
ョッキを着用した4人組の武装犯に無理やり停車させられ、現金6,000万グアラニー(約120万
円)を強奪される事件が発生した。
○8月下旬
セントラル県ビリャエリーサ市内の路上で、警察署のパトカーで地元企業の売上金3,200万
グアラニー(約60万円)を輸送していたところ、車両で接近してきた防弾チョッキを着用した3人組
の武装犯にタイヤを襲撃され、パトカーが停車したところを武器で脅迫され、現金を強奪される事
件が発生した。
○8月下旬
セントラル県ルケ市マカイ地区に所在する商店に、客を装い訪れた2人組の武装犯が店員を
拳銃で脅迫し、売上金200万グアラニー(約4万円)を強奪する被害が発生した。
○8月下旬
アスンシオン市サンベロニア地区の住宅地で、数名の男性が住宅に侵入していたところを、巡
回中の警察官が目撃し、犯人の一人を逮捕した。警察署の調べで取り押さえられた犯人は15歳
の未成年である事が確認された。
○8月下旬
セントラル県マリアノロケアロンソ市の路上で、通行人がオートバイで接近してきた2人組の男
性に拳銃で脅迫され所持品を強奪される事件が発生した。その後の警察署の捜査で、容疑者とし
て23歳と17歳の男性が逮捕された。
○8月下旬
セントラル県ルケ市内の工事現場前で、オートバイで接近してきた2人組の男性が男性通行人
を拳銃で脅迫する事件が発生した。被害者は犯人から逃げようしたため、発砲を受け負傷した。
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○8月下旬
アスンシオン市ムンドアパルテ地区の路上で、ラジオ局の記者が取材のため向かった現場で
休憩していたところ、接近してきた男性に携帯電話機を強奪される事件が発生した。被害者の救
助の叫びで近所の住民が犯行に気付き、犯人を取り押さえた。
○9月上旬
セントラル県ルケ市ウクアドゥレ地区の住宅に4人組の武装犯が侵入し、自宅内にいた男女を
人質に取り、現金2,000万グアラニー(約40万円)及び被害者の車両2台を強奪する事件が発
生した。
○9月上旬
セントラル県フェルナンドデラモラ市内の路上で、会社の職員が車両で売上金7,600万グア
ラニー(約150万円)を輸送している途中で、オートバイで接近してきた2人組の男性に拳銃で脅
迫され、現金を強奪される事件が発生した。警察署によると、犯人が現金を運んでいた車両の行
動を把握していた可能性あるとみて、会社関係者の関与も調査している。
○9月上旬
セントラル県フェルナンドデラモラ市ノルテ地区の住宅に、3人組の男性が侵入し、家主とその
妻を拳銃で脅迫し、手足をロープで縛り、現金130万グアラニー(約2万6千円)、宝石類、拳銃1
丁及び車(TOYOTA Hilux)を強奪する事件が発生した。
○9月上旬
カニンデジュ県サルトデルグアイラ市の商店に、オートバイで接近してきた2人組の武装犯が、
警備員を人質にとり、店内に侵入し、売上金1億2,600万グアラニー(約315万円)及び2,000
伯レアル(約7万5千円)が強奪する事件が発生した。
○9月上旬
サンペドロ県グアジャイビ市の路上で、配達会社のトラックがオートバイで接近してきた2人組
の武装犯に襲撃され、男性運転手が顔に銃弾を被弾し重傷を負った。犯人グループは被害者が
持っていた現金300万グアラニー(約7万5千円)を強奪し逃走したが、その後の警察署の捜索で
18歳と24歳の男性が容疑者として逮捕された。
○9月上旬
アルトパラナ県サンタリタ市の国道6号線で、覆面をした武装犯3名が車両で移動していたブラ
ジル人男性を拳銃で脅迫し、現金2,500万グアラニー(約62万円)が強奪する事件が発生し
た。
○9月上旬
カアグアス県コロネルオビエド市サンカルロス地区で、配達会社の車両が別の車両で接近して
きた武装犯4人組に襲撃され、現金1,900万グアラニー(約47万円)が強奪される事件が発生
した。
○9月中旬
アスンシオン市内のガソリンスタンド店で、60歳の男性経営者が、売上金の集金をしていたと
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ころ、3人組の武装犯に襲撃され射殺された。また、現場付近に偶然いた同市の市役所の職員も
流れ弾を被弾し重傷を負った。犯人グループは売上金を強奪し逃走したとの事である。
○9月中旬
セントラル県カピアタ市内の路上で、26歳の男性通行人が3人組の男性に凶器で脅迫され所
持品を強奪される事件が発生した。被害者が抵抗したため、犯人に胸部分を刺され重傷を負った。
その後の警察署の捜索で容疑者3名が逮捕された。
○9月下旬
アルトパラナ県エステ市内のアイスクリーム店に、客を装い店内に侵入した男性1人が拳銃で
店員を脅迫し、売上金100万グアラニー(約2万5千円)を強奪する事件が発生した。
○9月下旬
セントラル県ルケ市内の路上で、38歳の女性通行人がオートバイで接近してきた2人組の男
性に拳銃で脅迫される事件が発生した。犯人は所持品を引き渡す様脅迫したが、被害者は犯人
から逃げようとしたため射殺された。犯人は被害者の所持品を放置し逃走した。
○9月下旬
アルトパラナ県エステ市内の工事現場で、建築業者の職員が2人組の武装犯に拳銃で脅迫さ
れ、現金6,000万グアラニー(約150万円)が強奪される被害が発生した。
3 テロ・爆弾事件等の発生状況
今期は、特になし。
4 誘拐・脅迫事件発生状況
○ 8月9日、サンペドロ県タクアティ市マニトバ移住地の農場で、メキシコ生まれメノニータ移
住者の男性が、その他の労働者と農作業を行っていたところ、パラグアイ人民軍(EPP)
と称する複数の武装犯に誘拐される事件が発生した。被害者と共にいた労働者は、一時
的に人質となったが、その後に解放された。誘拐犯は被害者の家族に身代金として50
万米ドルの支払いを要求していたが、家族はこの要求に応じる経済的能力を有していな
いとしてメディア通じ誘拐犯に新たな交渉を求めたが、その後誘拐犯からの要求は現在
まで行われておれず、男性は今も誘拐されたままとなっている。
5 日本企業の安全に関わる諸問題
今期は、特になし。
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