2008 年 3 月号
256 号 3 月 3 日
【自動車】日本の 3 大ピストンリングメーカー、中国での生産能力を大幅に拡大
米国汽車新聞·中国 2008 年 2 月 27 日
日本のピストンリングメーカーが、日系メーカーからの要請を受けて、中国での生産能
力を大幅に拡大している。日本最大のピストンリングメーカー、理研(RIKEN)は、武漢
工場の月産量を 10％拡大し 130 万個にしたほか、日本ピストンリング(NPR)は月産能力
を従前比 4 倍の 160 万個に拡大した。帝国ピストンリングも、2014 年に月産量を現在比
2 倍の 2000 万個に拡大する計画。日本ピストンリングは今年、約 5 億円（約 4630 万米
ドル）を投じて江蘇儀徴工場を拡張、トヨタカムリ向け供給を拡大する。また、帝国ピ
ストンリングは安徽省安慶工場（安慶帝伯格茨ピストンリング有限公司）を拡張し、中
国地場メーカー及び日系メーカー向けに供給するほか、一部を日本及び米国に輸出する。
帝国ピストンリングは具体的投資額を明らかにしていないものの、月産量 2000 万個が
実際に実行されれば、安慶工場は同社長野工場の月産量 1400 万個を抜いて同社にとって
世界最大の生産基地となる。このほか、理研は先般の中越地震の影響を鑑みて今後中国
での調達量を増やす計画という。
【自動車】特爾佳、中国地場リターダメーカー初の上場 中国国内シェア首位確保
中国汽車報 2008 年 2 月 27 日
中国地場最大の自動車用リターダ（補助ブレーキ）メーカー、深圳特爾佳科技股份有限
公司（Terca）
（製品：右写真）は、中国地場リターダメーカーとして
は初めて中国国内で上場した。
深圳特爾佳科技は、2000 年 10 月設立の中国で最も早くから自動車用
渦電流形電磁リターダの開発生産している民営企業で、中国国内シェ
アは長年首位を確保している。中国国内で 10 件以上の特許技術を保有している。
特爾佳：www.terca.cn/
【自動車】華晨、上海汽車と共同で中国最大のｾﾀﾞﾝ車変速機開発ｾﾝﾀｰを建設
経済参考報 2008 年 2 月 27 日
華晨汽車は、上海汽車変速機有限公司と瀋陽市に中国最大規模のセダン車用手動・自動
変速機開発センターを建設することで合意、双方が合弁契約に調印した。第 1 期の年産
能力は変速機 50 万台、うち 10 万台は自動変速機が占める。
【自動車】台プラ、リチウム電池の長園科技に資本参加 車用燐酸鉄電池を開発
中国電子部品産業協会 2008-2-27
台湾最大の企業グループ、台湾プラスチック集団は、傘下の台塑生医を通じてリチウム
電池メーカー、長園科技に出資し、次世代電気自動車（EV）及びハイブリッド車
（Hybrid-EV）用燐酸鉄リチウム電池を共同で開発する。台湾プラスチックは年内にも
長園科技と合弁で少なくとも 3.5 億台湾ドルを出資し、台湾域内に新工場を建設する計
画。
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2008 年 3 月号
近年、コンシューマー電子機器用低電流バッテリとしてコバルトリチウム電池、マンガ
ンリチウム電池の開発ラッシュが起きているが、コバルトリチウム電池、マンガンリチ
ウム電池には高熱に弱いという課題がある。そのため、高熱環境にある自動車用では、
高い耐熱性を持つ燐酸鉄リチウム電池に大きな期待がかけられている。また、燐酸鉄リ
チウム電池の原材料コストは 1 キログラム当たり 20 米ドル前後で、コバルトリチウム電
池の同 60 米ドル前後に比べ大きな価格優位性があることからも実用化に期待がかけら
れている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】昆山龍騰光電、15.7 億米ドルを投じて月産能力を 11 万枚に拡大
中国電子部品産業協会 2008-2-29
中 国 の 3 大 液 晶 パ ネ ル メ ー カ ー の 一 角 、 昆 山 龍 騰 光 電 有 限 公 司 （ Infovision
Optoelectronics (Kunshan) Co., Ltd.：IVO）は、国家発改委の承認を得て 8.7 億米ド
ルの増資を実施、さらに 6.99 億米ドルを投じて総額 15.7 億米ドルを投じて月産能力を
11 万枚に拡大する。完成すれば、上海広電を抜いて中国国内最大の液晶パネルメーカー
になる。
昆山市政府は、昆山市は世界のノートパソコンの 3 分の 1、デジタルカメラの 8 分の 1
を生産している都市であり、昆山市に世界最大の液晶パネル生産基地を建設する意義は
大きいとしている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】群創光電、今年の液晶モニター出荷目標 3800 万台
2008-2-27 中華液晶網
世界最大の EMS メーカー、鴻海（Foxconn）傘下の液晶パネル・液晶モニターメーカー、
群創光電（Innolux）は、昨年 10-12 月の税後利益が前四半期比 25.5%増の 64.83 億台湾
ドルに達し、市場の予想を大幅に上回った。昨年通年の税後利益も過去最高の 161.14
億台湾ドルに達した。群創光電は今年の液晶モニター出荷目標を 3800 万台としている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】群創光電、深圳 に続いて厦門及び浙江嘉善で工場建設を計画
2008-2-28 台湾経済日報
世界最大の EMS メーカー、鴻海（Foxconn）傘下の液晶パネル・液晶モニターメーカー、
群創光電は、中国華中及び華南での液晶パネル、液晶モニター後工程能力を拡張する計
画で、深圳工場（群康科技）に続いて、厦門、浙江嘉善それぞれに工場を建設すること
を決めた。厦門工場は、年末稼働予定の台湾第 6 世代液晶パネル工場で生産されるパネ
ルを使い液晶モジュール（LCM）の組み立てを行う計画。また、浙江嘉善工場は液晶モニ
ター及び液晶 TV の組立を行う計画。
群創光電は今年 250 億台湾ドル、2009 年 320 億台湾ドル、2010 年逾 200 億台湾ドルを
投じて生産能力を拡張する計画だが、その中でも最重点プロジェクトとなるのが現在台
湾域内に建設中の第 6 世代工場。この工場が完成すれば同社の第 6 世代液晶パネル月産
能力は 12 万枚に達することになる。第 6 世代は主に液晶モニター及び液晶テレビ用パネ
ルに使用されるほか、小型パネルを切り出すにも適していることから投資リスクを軽減
できるというメリットがある。
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【液晶ﾊﾟﾈﾙ】友達光電、展茂科技の第 5 世代カラーフィルタ生産ラインを取得
2008-2-28 台湾経済日報
1 年近く生産停止となっている台湾の液晶パネルカラーフィルターメーカー、展茂科技
の第 5 世代カラーフィルター生産ラインの売却先が漸く明らかになった。第 5 世代カラ
ーフィルターは需給が逼迫していることから、友達、奇美、和鑫、大日本印刷（DNP）
など複数社が同生産ライン取得に向けて入札していたが、最終的に世界最大の第 5 世代
液晶パネル生産能力を持つ友達光電（AUO）が最高の取得価格 40 億台湾ドルを提示して
落札した。尚、展茂科技は、昨年末に 3.5 世代ラインを百倍光電、第 4 世代ラインを統
宝光電に売却している。
【パソコン】ﾌﾚｸﾄﾛﾆｸｽ、華東、ｲﾝﾄﾞ、ﾍﾞﾄﾅﾑ何れかにﾉｰﾄﾊﾟｿｺﾝ OEM 工場建設
Digitimes2008-2-29
世界第 2 の EMS メーカー、フレクトロニクス(Flextronics)は、台湾の大手パソコン OEM
メーカー、華宇電脳（Arima）のノートパソコン及びサーバー部門の吸収合併を 3 月末
に完了する予定。これにより、フレクトロニクスは華宇電脳の年産能力 400 万台の呉江
工場を取得することになるとともに、呉江工場が 1000-1200 万台まで拡張できる余剰ス
ペースを持っていることから、フレクトロニクスはノートパソコン事業を大幅に拡張で
きる基盤を持つことになる。これに加えて、フレクトロニクスは、華東、インド、ベト
ナムの何れかで新たにノートパソコン OEM 工場を建設する計画も進めているという。
フレクトロニクスの事業領域は、パソコン、医療、自動車、通信、IT インフラ、産業機
械など多岐に渡っているが、現在同社はパソコン事業を注力事業と位置づけ事業基盤の
強化を図っている。フレクトロニクスは EMS 分野では鴻海（Foxconn）に次ぐ企業で、
年間売上は 300 億米ドルを超えるが、これまで弱いといわれたノートパソコン、サーバ
ー事業を拡張することで、台湾のノートパソコン OEM 産業に大きな影響を与える可能性
がある。ただ、華宇電脳のノートパソコン事業の 2007 年のノートパソコン出荷量は僅
か 80 万台で、主要ユーザーはゲートウェイ(Gateway)、ヒューレット・パッカード(HP)、
及びデル(Dell)傘下のノートパソコンブランド Alienware。華宇電脳は現有ユーザーは
全てそのままフレクストロニクスに継承されるとしている。
台湾の一部ノートパソコン OEM メーカーからは、フレクトロニクスがノートパソコン OEM
事業に本格的に参入したことで、鴻海（Foxconn）がノートパソコン OEM 事業に参入し
た時と同様の幹部社員のヘッドハンティングなどの影響が予想されるとしている。
一方、ノートパソコン、サーバー事業をフレクトロニクスに売却する華宇電脳は今後 LED、
太陽電池事業に集中する計画。
【携帯電話】宏達国際電子、13 億台湾ドル投じて上海にスマートフォン工場建設
2008-2-28 中華液晶網
台湾最大のスマートフォンメーカー、宏達国際電子（HTC）（製品：右写真）
は、13 億台湾ドルを投じて上海南匯区康橋工業園区に新工場を建設する計画。
HTC Asia Pacific PTE. Ltd 経由で中国内地の現地法人、威宏電子(上海)有
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限公司に増資を行い、上海康橋工業園区での新工場建設資金に当てる。
【ＰＣＢ】台湾 PCB メーカー群、ベトナムで PCB 工業園区建設検討 労契法を嫌気
中国電子部品産業協会 2008-2-27
台湾電路板協会（TPCA）は、中国内地の労働契約法実施により生産コストが顕著に上昇
していることからベトナムへの工場移転を考えるメーカーが増えているとして、4 月に
再度ベトナム視察団を組成し、台湾 PCB 工業園区の建設に向けて本格的な建設場所の絞
り込みを行う計画。
TPCA は既に 2 度にわたりベトナムでの PCB 工業園区の可能性調査を行っており、100 名
以上が同調査に参加している。TPCA によると、ベトナムの PCB 平均生産コストは中国内
地に比べ 2 割以上低いという。
TPCA は、PCB 工業園区という方式で複数企業の力を結集すれば、現地政府からより多く
の土地及び租税優遇を引き出せると考えており、ベトナム進出に前向きな世界第 2 位の
PCB メーカーとなった欣興電子（Unimicron）が幹事役となって PCB 工業園区建設を推進
してくれることを希望している。
TPCA は 2 度の調査の結果、ホーチミン周辺の南ベトナムで大規模な工業用地を確保する
ことは難しいため、ハノイ周辺の北ベトナムでの PCB 工業園区建設を考えている。現在、
鴻海（Foxconn）、仁宝電脳（Compal）が既に北ベトナムで工場建設を開始しており、特
に仁宝電脳は世界の 2 大ノートパソコン用 PCB メーカー、瀚宇博徳（Hannstar）及び金
像電子（Gold Circuit）に北ベトナム進出を要請している。ただ、瀚宇博徳（Hannstar）
は先般、インフラ未整備を理由にベトナム進出は今のところ考えていないことを明らか
にしており、全ての PCB メーカーの足並みが揃っている訳ではない。
【ＰＣＢ】南亜電路板、インテル 45 ナノ技術プロセッサ推進で FC 板能力フル稼働
中国電子部品産業協会 2008-2-27
台湾最大のフリップチップ基板メーカー、南亜電路板（Nanya）のフリップチップ基板
生産ラインは、インテルが精力的に 45 ナノ技術 CPU へのシフトを図っていることから、
昨年末からフル稼働が続いている。
南亜電路板のフリップチップ基板生産ラインの月産能力は 3000 万個で、最大のユーザ
ーがインテル。南亜電路板は、今年はインテルの 45 ナノ CPU へのシフト、画像処理チ
ップ用基板の 8 層へのシフト、デジタルテレビ用チップのフリップチップ基板全面採用
などの需要が見込めることから、フリップチップ基板の売上は堅調に推移すると見てい
る。
【ＰＣＢ】精英電脳、インテル Classmate 受注などで今年の出荷 380 万台目指す
2008-2-27 PCBCITY
台湾の大手マザーボード、パソコン OEM メーカー、精英電脳（Elite）は、
ここ数年低調な売上が続いていたが、今年はノートパソコンの出荷量が
昨年比 1.5 倍の 380 万台に達する見通しを明らかにした。うちインテル
の途上国支援向け超低価格ノートパソコン Classmate PC（右写真）の OEM
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生産が 20 万台前後になるとしている。
一方、精英の昨年のマザーボード出荷量は 2575 万枚で、華碩、鴻海に次いで第 3 位、
うち自社ブランドが 45%、OEM が 55%を占めた。OEM ユーザーには聯想（Lenovo）などが
あり、自社ブランド製品は主に中国などの新興市場向けに販売している。今年のマザー
ボード出荷目標は 2800 万枚としている。
【半導体】2007 年中国の半導体製造業で最も影響力を発揮した人物 6 名
2008-2-28 与非網
セミコンダクター・インターナショナル中国版(SI China)は、2007 年に中国の半導体製
造業で最も影響力を発揮した人物として以下の 6 名を選んだ。
材料分野では、ハネウェル・エレクトロニック・マテリアル社社長の Rebecca Liebert
氏。選出理由は、2007 年 11 月 12 日にハネウェルの電子材料事業の本社を米国から上海
に移転することを決定したこと。
ファウンドリ分野では、中芯国際 CEO の張汝京（リチャード・チャン）氏。選出理由は、
中国の半導体製造技術を世界先進レベルに近づけたこと。
実装検査分野では、江蘇長電科技股份有限公司董事会主席の王新潮（Wang Xin-Chao）
氏。選出理由は、年間実装能力 50 億個の新工場を建設したこと。
前工程設備分野では、AMEC(中微半導体設備）董事会主席兼 CEO の尹志堯（Gerald Yin）
氏。選出理由は、中国地場独自で世界先進水準のエッチング装置及び Chemical Vapor
Deposition（CVD）装置を開発したこと。
後工程設備分野では、瀋陽芯源微電子設備有限公司総裁の宗潤福（Zong Run-Fu）氏。
選出理由は、中国地場で初めてスパッタリング/レジスト処理及び洗浄処理を全て自動で
行う 300mm 全自動レジスト装置を独自開発したこと。
サービス分野では、大連市情報産業局副局長の唐忠徳（Tang Zhong-De）氏。選出理由
は、米インテルの大連市への誘致を成功させたこと。インテルは 25 億米ドルを投じて
現在大連に 300mm シリコンウエハ（Fab 68）、90 ナノ技術もしくは 65 ナノ技術によるチ
ップモジュール工場を建設中。
【半導体】インテル、米政府から大連工場での 65 ナノ技術使用許可を取得
2008-2-27 PCBCITY
米インテルは、米政府から現在大連に建設中の半導体工場で 65 ナノ技術を使用するこ
とができる許認可を取得したと発表した。大連工場は 25 億米ドルを投じて現在建設中で、
同工場総経理の Kirby Jefferson 氏は、2010 年上半期には稼働できる見込みだが、90
ナノ技術を使用するか 65 ナノ技術を使用するかは未定だという。
インテル大連工場（Fab
68）は昨年 9 月に着工、敷地面積は 16 万 3000 平米、うち 1 万 5000 平米はクリーンルー
ムが占める。
【リレー】厦門宏発、四川省徳陽市中江工業集中発展区にリレー工場を建設
中国電子部品産業協会 2008-2-25
中国地場最大のリレー（継電器）メーカー、厦門宏発は、四川省徳陽市（右地図）の中
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江工業集中発展区に 2 億元を投じて年産能力 3.5 億個のリレー工場（四川宏発電声有限
公司中江生産基地）の建設を開始した。2012 年稼働予定。
【太陽電池】中電南京光伏、独 ALEO 社向け太陽電池を受注 総額 10 億元相当
中国電子部品産業協会 2008-2-28
中国地場の太陽電池メーカー、中電電気(南京)光伏有限公司（China Sunergy）（製品：
右写真）は、改良型 SE 高効率太陽電池の量産に成功、独 ALEO 社から総額 10 億元相当
の 40 メガワットの太陽電池を受注した。SE 太陽電池は、エネルギー変換効率が 17.5%、
性能も安定しているという特長がある。
中電電気（南京）光伏は、2006 年の売上が 46.4 メガワット、1.5 億米ドル、生産能力
世界第 10 位のメーカー。
中電電気（南京）光伏：www.chinasunergy.com/
【アルミ箔】東陽光集団、アルミ電解キャパシタ用アルミ箔生産能力を大幅拡張
中国電子部品産業協会 2008-2-27
中国地場大手アルミ箔メーカー、東陽光集団は、キャパシタ用アルミ箔の品
揃えが中国国内で最も充実しているメーカーで、今年年産能力 4000 トンの
工場、来年年産能力 5000 トンの工場を相次いで稼働させる計画。
東陽光集団：www.dyg-hec.com/
【ニッケル】中国冶金集団パプアニューギニア Ramu ニッケル事業、2009 年稼働
中国電子部品産業協会 2008-2-26
Highlands Pacific 社レポートによると、パプアニューギニア Ramu ニッケルコバルト事
業が 2009 年末にも稼働できる見通しとなった。同事業には中国企業が 85％を出資して
おり、中国冶金集団（MCC）が 61％、残り 24%を中国の大手ニッケルメーカー、金川、
吉恩、酒鋼が出資している。全面稼動すれば、ニッケル、コバルトの年産能力はそれぞ
れ 31150 トン、3300 トン、採掘可能年数は 20 年を超える見通し。
257 号 3 月 5 日
【携帯電話】米アップル、今年の iPhone 出荷目標修正せず 鴻海に最大の恩恵
2008-2-29 中華液晶網
iPhone の主力 OEM ベンダーである台湾鴻海（Foxconn）グループ等は、米アップルが今
年後半の欧米経済回復に期待して今年の iPhone 出荷目標を当初目標の 1000 万台を下方
修正する考えがないことを明らかにしたことで、懸念された発注量の大幅削減の可能性
が薄れたとしている。
第 1 世代 iPhone は、端末機モジュールを鴻海傘下の奇美通訊（Chi Mei Communication）
（05 年に鴻海が奇美電子から買収）が製造、完成品のアッセンブリを鴻海傘下の富士康
（Foxconn）
が行っており、アップルが今年の iPhone 出荷目標を下方修正しないことで、
富士康の携帯電話完成品の出荷台数は 1500 万台前後に達すると見られている。鴻海傘下
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の筐体メーカー、鴻准精密、鴻海傘下のコネクタメーカー、正崴精密（Foxlink）も同
様に出荷量が大幅に拡大することが予想される。
台湾の IT 市場調査機関、拓墣産業研究所は、iPhone の今年の出荷目標 1000 万台は世界
のスマートフォン型携帯電話市場の約 7%を占めるが、今後アップルが 3.5G 伝送速度、
Google Map 機能、映像・音楽ファイルの送受信機能などを付加していけば、2010 年には
iPhone の出荷量は 2500 万台に達し、スマートフォン型携帯電話市場の 15%シェアを持つ
と予想している。
鴻海は、アップルが今年 1-3 月の iPhone 出荷目標をサブプライムローンの影響から 200
万台から 120 万台に下方修正したが、通年では今年中頃からの欧米経済の回復により
1000 万台の売上は達成可能としている。
また、鴻海集団以外の iPhone 関連部品 OEM メーカー、カメラレンズヘッドの大立光電
（Largan）、アルミ・マグネ合金筐体の可成科技（Catcher）、プリント配線基板の健鼎
科技（Tripod）、水晶モジュールの晶技（TXC）も iPhone の出荷目標維持の恩恵を少な
からず受けると見られている。
拓墣産業研究所は、今年の携帯電話市場は、スマートフォン型の需要、新興市場の需要
が伸びることで 16.7%の成長率、通年の生産額 1652 億米ドルを予想している。
奇美通訊：www.cmcs.com.tw/
大立光電：www.largan.com.tw/
正崴精密：www.foxlink.com.tw/
可成科技：www.catcher.com.tw/
【携帯電話】中興通訊、携帯電話ブランドメーカーシェア番付で 7 位に躍進
2008-03-02 比特網
IT 市場調査機関 Gartner が纏めた 2007 年の世界の携帯電話ブランドメーカー売上ラン
キングで、中国大手通信機器の中興通訊（ZTE）、カナダの RIM 社、米アップル社が初め
てトップ 10 入りし、それぞれのシェア及び順位は、中興通訊が 1.2%で第 7 位、カナダ
の RIM 社がシェア 1.2%で第 6 位、米アップルがシェア 0.6%で第 10 位だった。中でも、
中興通訊は、低価格を売りに新興国市場でシェアを急速に伸ばしたことが順位躍進の原
動力となった。一方、米モトローラはシェアを 21.5%から 11.9%に 10 ポイント近く落と
した。ノキア、三星電子のシェアはそれぞれ 40.4%、13.4%に上昇した。
【パソコン】米デル、アジア市場向け超低価格簡易型ノート型パソコンを投入
2008-03-01 eNet 硅谷動力(北京)
超低価格ノートパソコン市場が急拡大する中、華碩（Asus）、宏碁（Acer）、ヒューレッ
トパッカード（HP）に続いて、世界第 3 位のノートパソコンメーカー、米デルもアジア
市場向けに超低価格パソコンを投入することを決めた。
主要ノートパソコンブランドメーカーが相次いで超低価格品市場に参入する中、業界内
には超低価格品市場が従来型のノート型パソコン市場を侵食、ノートパソコン市場の金
額規模が低下するのではと懸念する声も出ている。
【パソコン】米デル、昨年 10-12 月純利益が前年同期比 6%減 市場予想下回る
2008-2-29 中華液晶網
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2008 年 3 月号
米デルの昨年度第 4 四半期（昨年 11 月から今年 2 月）の純利益が、前年同期比 6％減の
6 億 7900 万ドルとなり、市場の予想を下回った。新興国市場での売上が伸張し増収とな
ったが、事業再編に伴う費用増を消化し切れなかった。
デルは、ヒューレットパッカードが 8 万店以上の小売店で販売を伸ばしていることから、
これまでの直売方式一本のやり方を改め、米ウォルマートのほか、中国最大の家電量販
店経営の国美電器などと提携し、小売店舗を通じた販売を開始している。現在提携して
いる店舗数は 1 万店以上に拡大している。
【パソコン】友達、大億、奈普、米アップル MacBook Air の LED 液晶パネルを生産
2008-2-29 台湾工商時報
米アップルの超薄型ノートパソコン MacBook Air の分解調査の結果、主要部品の製造及
びアッセンブリの殆どが台湾メーカーに委託されていることが明らかになった。
LED バックライトを採用した 13.3 インチ液晶パネルは、液晶パネル世界最大手となった
台湾の友達光電（AUO）が受託生産していることが明らかになった。MacBook Air の 13.3
インチ LED 液晶パネルは現在月次 10 万枚が出荷されており、同サイズ LED 液晶パネルの
平均価格が 150-170 米ドルであることから、友達光電の MacBook Air 向け液晶パネル出
荷高は月額およそ 5 億台湾ドルに達すると見られている。
また、MacBook Air 液晶パネル用超薄型 LED バックライトモジュールを生産しているの
が大億科技（Kenmos）、奈普光電（Nano Electro-Optical）であることも明らかになっ
た。両社の月次出荷量はそれぞれ 5-6 万枚に拡大しており、月次出荷高はそれぞれ 1 億
台湾ドル近くに達していると見られている。
MacBook Air は、ディスプレイパネルが世界最薄であるだけでなく、CPU（プロセッサ）
もインテルが開発した従来型デュアルコアプロセッサ比 60％小さいプロセッサを搭載
している。
アップルは、iPod、iPhone ブームの恩恵を受けて Mac パソコンの出荷も伸張、2007 年
のアップルの Mac シリーズパソコン出荷台数は前年比 30%増の 700 万台（うちノートパ
ソコンが半分）、過去最高を記録した。アップル Mac パソコンの米国市場シェアは前年
の 2-3％から一気に 8％に上昇した。
大億科技：www.kenmos.com.tw/
奈普光電：www.nano-op.com.tw/
【液晶ﾃﾚﾋﾞ】大同、瑞軒、鴻海に続いて北米 Vizio ブランド液晶 TV の OEM に参画
2008-2-29 DigiTimes、中華液晶網
瑞軒科技（Amtran アムトラン）傘下の北米の液晶テレビブランド Vizio（ビジオ）は、
瑞軒科技、鴻海（Foxconn）に続いて、台湾家電大手の大同（Tatung）にも Vizio 液晶
テレビの OEM 生産を委託した。Vizio 液晶テレビは主に北米市場向けに出荷されており、
昨年からは Wal-Mart 等の大手量販店でも販売されている。DisplaySearch 統計によると、
2007 年の Vizio 液晶テレビの出荷台数は 265 万台、世界市場シェアは 3％で、シェア順
位は三星電子、ソニー、フィリップ、シャープ、LG 電子、東芝、パナソニックに次いで
第 8 位、第 9 位の船井、第 10 位のポラロイドを上回っている。
瑞軒科技：www.amtran.com.tw/
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2008 年 3 月号
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】彩晶、LPL から 31.7 億 NTD の資金取得 中型パネル生産設備導入
2008-3-1 DigiTimes、中華液晶網
液晶パネル世界第 3 位の LG フィリップ(LPL)は、台湾の液晶パネル大手のハンスター（瀚
宇彩晶 Hannstar）への 31.7 億台湾ドルの出資払い込みを完了し、正式にハンスターの
3.42%の株式を取得した。ハンスターは、LPL から取得した資金で第 5 世代などの中型パ
ネル生産設備を導入するほか、LED バックライトパートナーへの投資を行う計画。
ハンスターは、LPL が逼迫している 17 インチ、19 インチパネルを供給、LPL はハンスタ
ーが逼迫している 32 インチパネルを供給することで、互いの生産能力の弱いところを
補完する計画。また、中型パネルで LED バックライト採用が急速に進んでいることから、
ハンスターは LED バックライトメーカー1-2 社との資本提携を模索している。
【液晶ﾓｼﾞｭﾙ】海信、液晶モジュールの内製加速 09 年までに 300 万台に拡張
2008-2-29 中華液晶網
中国地場液晶テレビ大手の海信電器が中国地場初の液晶モジュール生産ラインを稼働さ
せて既に 4 ヶ月になるが、既に 7 万台の出荷を完了した。同生産ラインの年産能力は 50
万台、全て海信ブランド液晶テレビ向けに出荷している。
海信電器は、2009 年までに液晶モジュール年産能力を 300 万台に拡張する計画で、今年
後半には 2 本目の生産ラインを稼働させるとともに、LED バックライト方式の液晶モジ
ュールの生産も開始する予定。
中国の薄型テレビ市場は今年 1200 万台を超える見通しで、世界の液晶テレビ市場 9500
万台の 13％近くを占めると見られている。
【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】友達、30 億米ドル市場巡り勝華、群創との競争激化 独立系苦戦
2008-2-29 台湾経済日報
液晶パネル世界最大手の友達光電（AUO）は、タッチパネル分野では後発でありながら、
今年に入って携帯電話、ノートパソコン、GPS 大手から大型 OEM を相次いで受注してい
るほか、アップル iPhone 向けタッチパネル OEM も近く受注できる見通しという。30 億
米ドルのタッチパネル市場を巡って、中小型液晶パネル世界最大手の勝華科技（Wintek）、
鴻海（Foxconn）傘下の液晶モニター世界大手の群創光電（Innolux）とのシェア争奪が
激しさを増している。その一方で、時緯（SWENC）
、介面（JTouch）
、洋華（Young Fast）
、
宇宙（e Turbo Touch）等の独立系のタッチパネルメーカーは、大手液晶パネルメーカ
ーの市場参入により苦戦を強いられている。
昨年末に友達光電傘下のタッチパネル生産の達虹（Cando）が低コストの静電容量式タ
ッチパネル製品の開発に成功、既存の iPhone のタッチパネルに比べ最高で 40%のコスト
削減が可能となった。同製品は直接 TFT パネル内に組み込むことが可能で、従来の TFT
パネルの外側に張る方式に比べ生産工程も大幅に削減することが可能となり、納期も大
幅に短縮できる。しかも透過率が 90%に達することから、ノキア、モトローラ、デル、
ヒューレットパッカードが相次いで生産を委託しているほか、昨今来のタッチパネルブ
ームの申し子ともいえるアップル i-Phone も同製品採用を積極的に検討しているという。
9
2008 年 3 月号
タッチパネルの商機が足許急拡大する中、達虹（Cando）は先般 20 億台湾ドルを投じて
原材料確保のため 3.5 世代カラーフィルタ（CF）新工場の建設を開始、6 月にも量産を
開始する予定。初期の月産能力は 5000 枚だが、受注が順調に拡大すれば 6 万枚まで拡張
することも考えているという。
第１世代の iPhone タッチパネルは、独 Balda 系の宸鴻光電（TPK）の厦門工場が OEM ア
ッセンブリを行ったが、TFT パネルの外側に貼り付ける方式だったため、敏感度、透過
率、歩留まりともにアップルの期待に沿うレベルに到達できなかった。そのため、アッ
プルは第 2 世代製品については、群創と勝華に OEM アッセンブリを委託している。
iSuppli は、昨年の世界のタッチパネル市場は 27 億米ドル、今年は 30 億米ドル、2012
年には 44 億米ドルに達するとの予測を示している。
時緯：www.swenc.com/
介面：www.jtouch.com.tw/
洋華：www.youngfast.com.tw/
宇宙：www.eturbotouch.com.tw/
達虹：www.candocom.com/
宸鴻：www.tpk-solutions.com/
【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】台湾の中小型タッチパネル価格、過当競争化で初めて下落に転じる
2008-2-29 台湾経済日報
台湾の IT 市場調査機関、拓墣産業研究所研究員の柏徳葳氏は、台湾のタッチパネル産業
の生産拡張ペースが若干行き過ぎたため、今年 1 月の 5 インチ以下の中小型抵抗膜式タ
ッチパネルの平均出荷価格がこれまでで初めて下落に転じたことを明らかにした。一部
メーカーの平均出荷単価は昨年末の 400 円から 350 円前後に 12.5%も下落した。
同氏によると、昨年下期の 5 インチ以下の中小型タッチパネルは需給が逼迫していたた
め、平均出荷単価は 15%上昇したが、それと同時に群創（Innolux）、奇美電子（Chi Mei）
傘下の奇信（Chi Hsin）、強茂電子（Panjit）傘下の熒茂光学（Mildex）等のメーカー
が相次いでタッチパネル事業に参入、加えて既存の介面（JTouch）、時緯（Swenc）、富
晶通（Transtouch）
、洋華（YoungFast）等のメーカーも大幅増産を行ったため、市場に
嘗て経験したことがない在庫のだぶ付きが生じたと診ている。
今年の世界のタッチパネル需要は昨年比 9％増の 30 億米ドルに達する見通しで、台湾の
タッチパネル産業の世界生産シェアも昨年の 38%から 40%以上に拡大すると見られてい
る。中でも中国の携帯電話用タッチパネル市場は今年 1 億枚以上に達する見込みで、特
に 5 インチ以下製品の需要が急拡大し、その需要規模は前年比 22％増の 7 億米ドル以上
に達すると見られている。携帯電話市場全体に占めるタッチパネル搭載比率も、昨年の
7%から今年は 10%に拡大する見通し。一方、5 インチ以上製品の需要は UMPC、ノートパ
ソコン、自動車ナビゲーション装置向けが伸張し、今年の市場規模は昨年比 6%前後拡大
する見通し。
熒茂光学：www.mildex.com.tw/
富晶通：www.transtouch.com.tw/
【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】北京市、独バルダのタッチパネル生産事業など電子事業６件を誘致
中国電子部品産業協会 2008-3-3
北京市工業促進局は、総額 10.24 億米ドルに上る電子情報産業事業 6 件の誘致に成功、
正式に契約を調印した。6 件全ての事業が完成すれば、総売上は 233 億元に達する見込
10
2008 年 3 月号
み。誘致した 6 件の事業には、独カメラ大手バルダ（Balda）社のタッチパネル生産事
業、香港ヘンダーソングループ傘下の恒基晶電投資の携帯電話用高効率太陽電池生産事
業、中国徳信集団の携帯電話生産事業などが含まれる。
独バルダ社は、アップル iPhone 第 1 世代用タッチパネルの OEM メーカーだが、実際の生
産はバルダ社の台湾合弁企業である宸鴻光電（TPK）の厦門工場が行っている。ただ、
宸鴻光電（TPK）厦門工場の歩留まりが改善しないことから、独資でも中国にタッチパ
ネル工場を建設することを決めた模様。
バルダ社：www.balda.de/
【自動車】常熟汽車飾件、独ペグフォルムと合弁で長春に内外装品工場建設
長春信息港 2008 年 2 月 29 日
中国地場自動車用内外装品大手の江蘇常熟市汽車飾件有限公司（ドア
トリム製品：右写真）は、独ペグフォルム（Peguform）グループと合
弁で長春市経済技術開発区にて長春派格汽車塑料技術有限公司を設立
した。総投資額は 2 億米ドル、主に中高級セダン車用ドアトリム、フレ
ームなどの内装部品を生産する。
ペグフォルムは、ドイツベッツィンゲン（Botzingen）に本社を置き、ドイツに 6 工場、
スペインに 7 工場、メキシコ、ブラジル、ポルトガルにそれぞれ 1 工場を保有する大手
内外装品メーカー。一方、常熟市汽車飾件有限公司は中国国内自動車部品メーカー100
強に番付される内外装品メーカーで、主に一汽 VW、上海 GM、奇瑞、神龍、上海 VW、北
京ベンツ、べバスト（Webasto）中国工場、アービンメリター（ArvinMeritor）中国工
場向けに計器盤、ドアトリム、ルーフシステム等の内装部品を供給している。長春、北
京、蕪湖、常熟に 4 つの独資工場、3 つの合弁工場を有している。2005 年にはカナダの
マグナグループ傘下の Intier 社と合弁で常熟と長春に内装品生産工場を建設している。
ペグフォーム社：www.peguform.de
常熟市汽車飾件：www.caip.com.cn/
【自動車】米モディーン社、2009 年から常州で排気再循環冷却器の生産を開始
汽車設計網 2008 年 2 月 29 日
自動車用熱交換器大手の米モディーン（Modine）社は、中国河北省の
自動車メーカー、長城汽車から 1400 万米ドル相当額の 2.0 リットルデ
ィーゼルエンジン用排気再循環（EGR）冷却器を受注した。ディーゼル
エンジン用排気再循環冷却器は、排気ガス中の窒素酸化物（NO x）を
減らすとともに燃費向上にも役立つシステムで、モディーン社は 2009
年から常州で同排気再循環冷却器の現地生産を開始する計画。
モディーン社：www.modine.com/
【自動車】第一汽車、中国地場初の高級乗用車用ｵｰﾙｱﾙﾐ製ｴﾝｼﾞﾝ開発に成功
2008/03/02 新華網
中国最大の自動車グループ、第一汽車集団が、中国地場としては初めて独自技術による
高級乗用車用Ｖ型 12 気筒ガソリンエンジン——CA12GV（右写真）の開発に成功した。V12
11
2008 年 3 月号
エンジンは直噴型オールアルミ製エンジンで、一汽集団の新型セダン車 HQE 大紅旗に搭
載される。V12 エンジンは 2009 年 4 月から量産開始予定。
【自動車】寧波華翔、金属部品の生産にも参入 売上、純利益ともに急伸
証券時報 2008 年 2 月 29 日
中国浙江省の自動車部品大手の寧波華翔集団は、得意の自動車用プラスチック部品製造
に加えて、今後金属部品の製造も開始する計画で、総合自動車部品メーカーを目指す。
同社の売上は 2005 年の 3.91 億元から、2006 年の 14.83 億元、2007 年には 26.33 億元に
急拡大しており、純利益も 2005 年の 2160 万元から 2007 年には 1 億 4223 万元に急増し
ている。これまで上海 VW に集中していた取引を、上海 GM、一汽 VW、一汽トヨタ、奇瑞
に広げることにも成功している。
華翔集団：www.huaxianggroup.com/
258 号 3 月 7 日
【自動車】独キーケルト、中国常熟にドアロック工場及び R&D センターを建設
新華美通 2008 年 3 月 4 日
ドイツのハイリンゲンハウスに本社を構える自動車用ドアロッキ
ングシステム大手のキーケルト（Kiekert）社（製品：右写真）は、
中国江蘇省常熟市に同社初の現地工場及び R&D センターを建設す
ることで同市政府と契約を調印した。常熟工場は従業員 1000 名体
制で 2011 年稼動を予定している。
キーケルトの世界自動車用ドアロック市場シェアは 16%、年間出荷量は 2.2 億セットに
上る。2007 年の世界売上は約 5 億ユーロ。
キーケルト：www.kiekert.de/
【自動車】珠海華粤、今年 6 月から上汽 GM 五菱にクラッチカバー等供給開始
美国汽車新聞·中国 2008 年 3 月 5 日
中国地場民営自動車用クラッチ製造の珠海華粤離合器は、GM から品質認証を取得し今年
6 月から上海汽車 GM 五菱汽車排気量 1.2 リットル B12 エンジン用
クラッチカバー及びクラッチディスク（右写真）の供給を開始す
ることが決まった。今年の供給量は 5 万セット前後、来年は 10 万
セット前後に拡大される見込み。
B12 エンジンは、上汽 GM 五菱、GM 大宇汽車技術が共同開発した小
型エンジンで、上汽通用五菱は昨年 9 月から広西自治区柳州市で同エンジンの生産を開
始しており、上汽 GM 五菱のミニバスに搭載されている。
珠海華粤離合器のクラッチカバー及びディスクの年産能力は約 80 万セットで、そのう
ち 8 割は海外に輸出されている。残り 2 割は、中国地場の奇瑞、華泰、力帆、南京汽車
などの完成車メーカー向けに供給されている。珠海華粤離合器：www.cncclutch.com/
【自動車】濰柴の 2007 年売上 400 億元突破、輸出額は 9000 万米ドル突破
2008/03/03 中国汽車新網
12
2008 年 3 月号
中国地場ディーゼルエンジン最大手の濰柴動力（Weichai Power）の 2007 年の売上高は
前年比 66.7％増の 400 億元を突破、輸出額は前年比 4 割増の 9213 万米ドルに達した。
【パソコン】ウィストロン、ベトナムでの工場建設計画積極推進 広達の動きに注目
2008-3-3 台湾経済日報
ノートパソコン OEM 世界第 3 位のウィストロン（緯創 Wistron）は、中国のノートパソ
コン生産環境の変化を考慮してベトナムでの工場建設を積極的に進めることを決めた模
様。ウィストロンは今後、投資額、投資規模などの具体的実施計画を董事会で審議決定
した上で明確になるとしている。
ウィストロンは、液晶パネル世界第 4 位の奇美電子（Chi Mei）、マグネ合金筐体大手の
可成科技（Catcher）等の関連部品ベンダーと共同でベトナムでの工場建設を進める計
画で、6 月に具体案確定、2010 年からの量産開始を計画している。
ウィストロンがベトナム進出を決めたことで、今後ベトナムは世界第 2 のノートパソコ
ンノートパソコン生産国になることが予想される。ウィストロンは現在中国昆山及びフ
ィリピンに生産拠点を持ち、昨年の出荷台数は 1100-1200 万台、今年の出荷台数はデル
からの受注が伸張する見込みで 1500 万台前後を見込んでいる。
一方、ノートパソコン OEM 世界最大手の広達（クアンタ Quanta）の動向が今後注目され
る。クアンタはこれまでベトナムのインフラ未整備を理由に進出は凍結していたが、直
近では労働契約法実施でコストが上昇していることに言及しており、ベトナム投資を本
格的に検討し始めたとも伝えられている。クアンタは世界のノートパソコン OEM 市場の
34％シェアを保有していることから、同社がベトナム投資を決めれば、台湾のノートパ
ソコン部品ベンダー群もベトナム進出を余儀なくされると思われる。クアンタは現在、
上海松江及び常熟に 2 つの生産拠点を有しており、上海松江工場ではノートパソコン及
びサーバーを生産、常熟工場ではノートパソコン及びサーバー以外の製品を生産と棲み
分けを行っている。
昨年既にベトナム進出を決めているコンパルは、十数社の協力ベンダーとともにベトナ
ム工場の建設を既に開始しており、今年 10-12 月に試験生産、来年 1-3 月には量産を開
始する予定。
なお、IDC 最新統計によると、世界のノートパソコン OEM メーカー上位 5 社であるクア
ンタ、コンパル、ウィストロン、インベンテック（英業達 Inventec）、アスース（華碩
Asus）の昨年 10-12 月の合計出荷量は過去最高の 2495 万台に達し、世界のノートパソ
コン OEM 総出荷の 88.5%を占めている。
【パソコン】名碩電脳蘇州第 1 工場、SMT ラインで火災発生 復旧に 1 週間
2008-3-3 台湾経済日報
マザーボード製造世界最大手の華碩（アスース Asus）グループ傘下の名碩電脳の蘇州園
区マザーボード第 1 工場で 3 月１日朝火災が発生し、40 本ある表面実装(SMT)生産ライ
ンのうち 3 本が焼失した。復旧までに 1 週間かかる見通しだが、同社は上海周辺に 1 ヶ
月分のマザーボードの在庫があることから、納期には大きな影響はないとしている。
アスースのマザーボード事業は、自社ブランドノートパソコン事業の成長に伴ってアス
13
2008 年 3 月号
ースグループ全体の売上に占める比率が 2 割前後に縮小している。アスースの今年 1-3
月の自社ブランドノートパソコン出荷量は 130 万台で昨年同期比 60%増を見込んでいる。
一方、同期のマザーボード出荷量は 550 万枚で同 10-15%増、グラフィックカードの出荷
量は 195 万枚で同 11%を見込んでいる。
【パソコン】瑞昱科技、アップル Macbook Air 用オーディオドライバ IC を OEM 生産
2008-3-3 台湾経済日報
台湾科技ネットのアップル Macbook Air 分解調査によると、Macbook Air のオーディオ
ドライバ IC が台湾の瑞昱科技（リアルテック Realtek）の ALC 885 チップを採用してい
ることが明らかになった。その他のワイヤレス高周波 IC、パワーサプライマネジメント
IC などが何れも米国の IC メーカー製品を採用していることから、リアルテックの製品
が採用されたことは画期的なことと見られている。
過去にアップル iTV（Apple TV）で南亜（ナンヤ Nanya）のメモリ、リアルテックのオ
ーディオドライバ IC が採用されたことがあるが、アップルの主力製品であるパソコン
事業で台湾メーカーの IC が採用されるのは今回が初めて。
Macbook Air は、ノートパソコン OEM 世界最大手の広達（クアンタ Quanta）が OEM アッ
センブリしているが、ディスプレイパネルは台湾の友達光電（AUO）が生産しているほ
か、バッテリモジュールは新普科技（シンプロ Simplo）、筐体は可成科技（キャッチャ
ーCatcher）
、キーボードは精元電脳（サンレックス Sunrex）、ヒンジは新日興（Shin Zu
Shing）が OEM 生産している。
また、Macbook Air が採用しているブロードコム（Broadcom）、テキサスインストルメン
ト（TI）、Skyworks、Silicon Image 等のチップも、台積電（TSMC）、聯電（UMC）などの
ファウンドリが OEM 生産している。
リアルテック：www.realtek.com.tw/
新日興：www.b2bhinges.com/
【パソコン】中国のパソコン市場規模、2800 万台、1500 億元 ノート型がけん引
2008-3-3 中華液晶網
中国地場 IT 市場調査機関の賽迪顧問発表によると、2007 年のデスクトップ、ノートパ
ソコン、サーバーを含む中国のパソコン市場規模は販売台数 2794.2 万台、売上高 1471.6
億元に達した。
うちノートパソコン販売台数は 629.7 万台で前年比 49.5％増、売上高は 500.1 億元で同
33.0％増と全体を牽引した。一方、デスクトップパソコンの販売台数は 2105.1 万台で同
12.9％増、売上高は 860.7 億元で同 3.4％増にとどまった。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】深超光電、第 5 世代生産ラインの主力工場屋が完成
2008-3-4 中華液晶網
中国華南地区初の第 5 世代液晶パネル生産事業となる深圳政府系の深超光電（Shenchao）
の主力工場屋が 3 日完成した。今年 10-12 月には正式に稼働する予定。中国には既に 3
本の第 5 世代液晶パネル生産ライン、それぞれ上海広電 SVA-NEC、北京東方（BOE）、昆
山龍騰光電（IVO）が 1 本ずつ保有しているが、中国華南地区にはこれまで大型液晶パ
14
2008 年 3 月号
ネル生産ラインがない状況が続いていた。
深超光電の第 5 世代液晶パネル生産ラインの総投資額は 15 億米ドルに上り、カラーフ
ィルタ、モジュール生産ラインも建設される計画で、完成後の月産能力はガラス基板 6
万枚(将来的には 12 万枚に拡大)、カラーフィルタの月産能力は 7.2 万枚、液晶モニター
パネルの年産能力は 795 万枚で、年間売上は 30 億米ドルを見込んでいる。
深圳市には、液晶テレビ製造大手の創維（Skyworth）、TCL、康佳（Konka）、長虹（Changhong）
の工場があり、これら 4 社の液晶テレビ出荷量は中国全土の 60%を占める。また、液晶
モニター製造世界大手の冠捷（TPV）、唯冠（Proview）、光宝（Lite-on）も深圳に工場
を持っており、これら 3 社の出荷量は世界生産の 50%を占めている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】韓国の液晶パネル出荷量、大幅増産で台湾を上回る可能性
2008-3-3 Digitimes
シャープ、ソニーが共同で第 10 世代液晶パネル工場を建設することに対抗して、韓国
の三星電子、LG フィリップ（LPL)が今年生産能力をそれぞれ 30％、10％拡張する計画
を打ち出した。DisplaySearch は、韓国の液晶パネルメーカーの生産能力は今年 5990 万
平米に拡大し、台湾の液晶パネルメーカーの生産能力 5731 万平米を抜いて再び世界最大
の液晶パネル生産基地になる見通しと予測している。
世界の液晶テレビ市場の 6 割近くを占める北米、欧州市場の消費に陰りが出ている中、
現在のペースで液晶パネル生産能力の拡張が進めば、2005 年後半から 2007 年初めにか
けて発生した供給過剰が前倒しで今年末にも再来する可能性が指摘され始めている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】液晶ﾊﾟﾈﾙﾒｰｶｰ、原材料値下げ圧力軽減 ガラス/CF 不足を懸念
2008-3-3 Digitimes
1-3 月は例年であれば需要閑散期であるが、台湾、韓国の液晶パネル産業が 2007 年に過
去最高益を計上したこともあり、今年は各メーカーともにガラス基板やカラーフィルタ
などの原材料メーカーへの値下げ圧力を軽減している。例年であれば、液晶パネルメー
カーはこの時期、原材料メーカーに対して 3-5%前後を目標に値下げ要求をするが、今年
は値下げ目標を 1-2%に引き下げているという。液晶パネルメーカーは、値下げ目標を下
げているだけでなく、今後第 6 世代及び 7.5 世代工場が相次いで稼働することからカラ
ーフィルタ及びガラス基板が品不足になることも懸念しているという。台湾の液晶パネ
ル用 PCB 大手の台表科（台湾表面黏着科技）董事長の伍開雲氏は、液晶パネルメーカー
は 2007 年に空前の利益を獲得、さらに今年も昨年並みの好業績が期待していることから、
原材料メーカーへの値下げ要求を軽減しようとしているという。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】奇美電子、ウィストロンと共同でベトナムで土地開発、工場も建設か
2008-3-3 台湾経済日報
液晶パネル世界第 4 位の奇美電子（Chi Mei）は、ノートパソコン OEM 世界第 2 位の仁
宝（コンパル）の要請でベトナムでの工場建設を検討してきたが、コンパルではなくノ
ートパソコン OEM 世界第 3 位の緯創（ウィストロン）と共同でベトナムで土地開発を行
うことを決めた。ただ、工場建設については、具体的内容は未だ決まっていないという。
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2008 年 3 月号
両社の協議が纏まれば、奇美電子は 2010 年初め頃からウィストロン及びコンパル向け
にノートパソコン用液晶パネルを供給することになると見られている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】展茂光電の第 5 世代カラーフィルタ生産ライン売却先の情報錯綜
2008-3-3 中華液晶網
経営危機に陥った台湾の液晶パネル用カラーフィルタ大手の展茂光電（AMTC:Allied
Material Technology Corp）は、3.5 世代生産ラインを百倍光電、第 4 世代生産ライン
を統宝光電（Toppoly Optoelectronics：TPO）に売却したのに続き、第 5 世代生産ライ
ンの売却先を模索、先日落札者が決まったと伝えられていたが、その具体的売却先を巡
って情報が錯綜している。先般の報道では、液晶パネル世界最大手の友達光電（AUO）
が 40 億台湾ドルで落札したと伝えられたが、今般伝えられた落札者は展茂光電の技術
パートナーである日本の凸版印刷となっている。凸版印刷は同報道を否定している。
【携帯電話】エイサー、22.5 億元で倚天を買収 売上 1 兆 NTD に向けて布石
中国電子部品産業協会 2008-3-4
パソコン世界第 3 位のエイサー(宏碁 Acer)は 3 日、台湾スマートフォ
ン大手の倚天資訊（E-Ten）
（製品：右写真）を 90 億台湾ドル（約 22.5
億元）で 100%買収すると発表した。今年 7-9 月には正式に買収が完了
する予定で、Gateway、eMachines、Packard Bell に続く大型買収とな
る。スマートフォン事業を買収することについて、エイサー董事長の
王振堂氏は、エイサーは中期経営計画で売上 1 兆台湾ドルを目標に掲げており、スマー
トフォン事業買収はその目標達成のための一環と説明している。
倚天買収後の倚天独自ブランド Glofiish の扱いについては、一定期間は続けて使用す
る予定だが、徐々によりブランド力がある Acer ブランドに切り換えていくとしている。
エイサーは過去に 1 度単独で携帯電話事業を開拓し失敗した経緯から、今回はスマート
フォン事業の経験が豊富な倚天を買収することで 2000 億米ドルといわれるスマートフ
ォン市場に再参入を試みる。エイサー総経理の Gianfranco Lanci 氏は、世界のスマート
フォン市場は今後 3-4 年 30%前後の成長率が見込まれており、エイサーのノートパソコ
ン技術と倚天の通信技術を融合すれば、スマートフォン市場で一定のシェアを獲得する
ことは難しくないとしている。
倚天資訊：www.eten.com.tw/
【ＰＣＢ】方正科技、珠海 PCB 産業園完成 月産 40 平方ｆｔの HDI 生産ライン建設
中国電子部品産業協会 2008-3-4
中国地場パソコン第 2 位の方正科技（Founder）が珠海に建設していた PCB 産業園が今
般完成した。方正科技は 2003 年に珠海多層 PCB 工場を買収し PCB 産業に参入、昨年 20
億元を投じて珠海に大規模な PCB 産業園を建設していた。稼働後の売上は 20-25 億元を
見込んでいる。方正珠海 PCB 産業園で中核となる事業は月産能力 40 万平方フィートの
高価格 HDI 生産ラインで、完成すると EMS 世界第 2 位のフレクトロニクスの珠海工場に
とって脅威となると見られている。技術的にはイスラエル企業と共同で建設する実装技
術開発事業（事業体名は珠海越亜封装基板技術有限公司）が注目されている。
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2008 年 3 月号
【太陽電池】晶澳太陽能、揚州に年産能力 200MW 工場建設 サンテックに迫る
中国電子部品産業協会 2008-3-3
中国地場系太陽電池大手の JA ソーラー（晶澳太陽能）が、揚州工場（晶澳揚州太阳能
科技有限公司）の建設を同市経済開発区で開始した。今年 10-12 月竣工稼働予定で、主
にシリコンゴッド、シリコンウエハ、太陽電池モジュールの生産を行う。稼働後の年産
能力は 200MW で、JA ソーラーの総年産能力は 375MW に拡大することになり、中国地場最
大手のサンテックに迫る生産能力を有することになる。中国の太陽電池産業の年産能力
は 2006 年に約 1630MW に達し、生産能力で日本を抜いて世界第 1 位になっている。2007
年には大手各社がさらに生産能力を拡大しており、上位 7 社といわれるそれぞれの年産
能力は、サンテック（無錫尚徳）410MW、ニューエナジー（保定天威英利新能源）200MW、
CEEG（中電電器南京光伏）200MW、JA ソーラー（晶澳太陽能）175MW、ソーラーファン（江
蘇林洋新能源）150MW、トリナソーラー（常州天合光能）150MW、CSI アトス（蘇州阿特
斯陽光電力）50MW に拡大している。
www.jasolar.com/
【太陽電池】佳誠太陽能、宜興に年産能力 120MW の太陽電池工場を建設
2008-3-4 中華液晶網
中国地場太陽電池製造の無錫佳誠太陽能科技有限公司（JC Solar）は、江蘇省宜興に年
産能力 120MW の太陽電池工場建設を開始した。今年 7 月末稼働予定で、売上 12 億元を見
込んでいる。
無錫佳誠太陽能：www.jcsolar.com/
【半導体】2007 年 10 大中国国内半導体企業及び高成長性半導体企業
2008-3-4 半導体産業協会
中国半導体産業協会が、2007 年度中国国内半導体企業トップ 10 及び高成長性半導体企
業（含む外資系企業）が発表された。
2007 年度 10 大中国国内半導体設計企業（2007 年売上ベース、単位：億元）
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2008 年 3 月号
2007 年 10 大中国国内半導体メーカー（2007 年売上ベース、単位：億元）
2007 年 10 大中国国内半導体実装検査企業（2007 年売上ベース、単位：億元）
2007 年度売上 5000 元以上、売上伸張率 40％以上の中国国内半導体設計企業
北京福星暁程電子科技股份有限公司
www.xiaocheng.com/
上海復旦微電子股份有限公司
www.fmsh.com/
北京華大智宝電子系統有限公司
www.bhz.com.cn/
杭州国芯科技有限公司
www.nationalchip.com/
逐点 Pixelworks 半導体(上海)有限公司
www.pixelworks.com/
芯原 Verisilicon 微電子(上海)有限公司
www.verisilicon.com/
北京清華紫光微電子系統有限公司
2007 年度売上 3 億元以上、売上伸張率 25％以上の中国国内半導体メーカー
上海新進 BCD 半導体制造有限公司
www.bcdsemi.com/
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2008 年 3 月号
杭州士蘭集成電路有限公司
www.silan.com.cn/
2007 年度売上 2 億元以上、売上伸張率 30％以上の中国国内実装検査企業
英飛凌 Infineon 科技（無錫）有限公司
三星電子（蘇州）半導体有限公司
瑞薩 Renesas 半導体（蘇州）有限公司
晶方半導体科技（蘇州）有限公司
www.wlcsp.com/
鳳凰 STS 半導体通信（蘇州）有限公司
STS：韓国サムスンからスピンオフ
超威 AMD 半導体（中国）有限公司
広東省粤晶高科股份有限公司
www.china-yuejing.com/
259 号 3 月 10 日
【パソコン】仁宝、昆山第 4 工場 4-6 月稼働 中国、ﾍﾞﾄﾅﾑ生産能力 6:4 で調整
Digitimes2008-3-6
ノートパソコン OEM 世界第 2 位の仁宝電脳（コンパル）のキーパーソンである総経理の
陳瑞聡（レイ･チャン Ray Chen）氏は、同社が中国内地工場の一部生産能力をベトナム
にシフトするとの報道に対して、コンパルの拠点戦略は中国内地の生産能力を減らしベ
トナムにシフトするというものではなく、両方の生産能力を同時に拡大する、ベトナム
の拡張スピードは中国を上回るに過ぎないと述べ、関連報道が必ずしもコンパルの戦略
を正確に伝えていないと述べた。
コンパルは、2010 年までの中期経営計画の中でノートパソコンの生産能力を 6000 万台
に拡大する定量目標を掲げ、中国内地とベトナムの生産能力比率を 6 対 4 にする方針を
明らかにしている。その一環で、昆山第 4 工場を今年 4-6 月に正式に稼働することも明
らかにしている。
尚、今年上期のノートパソコン出荷量見通しについては、今年 1-3 月の出荷量は前四半
期比 5-7%減となるが、4-6 月の出荷量は同 10％増となる見込みとしている。4-6 月につ
いては、当初は同 13-15％増を見込んでいたが、韓国 LG ケミカル工場での火災発生の影
響で同 10％増に下方修正した。2008 年通年出荷見通しについては、バッテリ、筐体の品
不足を勘案しても、上期 1250-1300 万台、下期 1900 万台、通年 3200 万台前後を見込ん
でおり、そのうち昨年から急成長している超低価格機種が 5-10％（150-320 万台）を占
めるとしている。
超低価格品がノートパソコンの主流製品市場を侵食するとの観測に対しては、華碩
（Asus）の 7 インチパネル Eee PC に限定していえば、その影響はそれほど大きくない
が、今後ヒューレットパッカード（HP）や宏碁が 8.9 インチ以上の超低価格機種を市場
に投入してくると、ﾉｰﾄﾊﾟｿｺﾝの主流市場に相当の影響が出てくるとの見方を示した。
【バッテリ】LGC 工場火災、台湾ノートパソコンバッテリメーカーの出荷に影響
2008-3-5 台湾経済日報
バッテリ芯材世界第 4 位の韓国 LG ケミカル（LGC）工場で 4 日火災が発生し、世界のノ
ートパソコン用バッテリの品不足状況がさらに悪化する事態を招いている。ノートパソ
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2008 年 3 月号
コン用バッテリアッセンブリ大手の新普科技（Simplo）董事長の宋福祥（Raymond Sung）
氏は、今回の火災が発生する前に既にノートパソコン用バッテリ芯材の供給は需要に対
して 10%以上不足していたので、今回の LGC 工場での火災発生で、クアンタ（広達）、コ
ンパル（仁宝）、ウィストロン（緯創）などの大手ノートパソコン OEM メーカーの出荷
への影響は避けられないとしている。コンパルは今回の火災を理由に既に 4-6 月の出荷
見通しを下方修正している。
LGC のバッテリ芯材月産能力は 900-1000 万個で、生産停止が長引けば、ノートパソコン
産業全体に大きな影響を及ぼすことになる。昨年の松下のバッテリ芯材工場での火災の
影響から漸く回復しかけていただけに、ノートパソコンブランドメーカー及び OEM メー
カーはともに相次ぐバッテリ芯材メーカーでの火災発生に不快感を募らせている。
LGC は、ヒューレットパッカード、デル、華碩（アスース）などノートパソコンブラン
ドメーカーにも直接バッテリ芯材を供給しているが、主力ユーザーは、新普（シンプロ
Simplo）、加百裕（セルクスパート Celxpert）、順達(ダイナパ
ック Dynapack)（製品：右写真）などのバッテリ専門メーカー。
特にシンプロ、セルクスパートへの供給が多い。
シンプロの宋福祥・董事長は、現在 LGC から今回の火災の影響
についての説明を待っているところだとしているが、他社から調達を増やすことも考え
ている模様。シンプロの今年のノートパソコン用バッテリ出荷量見通しは昨年比 30-40%
増の 3000 万ユニットだが、今の処この見通しを下方修正する予定はないとしている。
バッテリ芯材価格は 3 月初めに 10%の値上げが実施されたが、バッテリメーカーの間で
は今回の火災発生で追加値上げもあり得るとの見方が広がっている。
加百裕：www.celxpert.com.tw/
順達：www.dynapack.com.tw/
【ﾊﾞｯｸﾗｲﾄ】聯想 LED 超薄型ノートパソコンも販売好調 LED バックライト需要拡大
2008-3-5 台湾経済日報
ノートパソコンブランドメーカー世界第 4 位の聯想（レノボ）の超薄型ノートパソコン
ThinkPad X300 が、アップルの超薄型ノートパソコン MacBook Air とともに好調な売上
を記録している。聯想、アップルともに LED バックライトパネルを採用したこともあり、
今後環境ニーズも相まって LED バックライト需要が急拡大することが予想される。特に
厚 さ 0.7-1.1 ミ リ の 薄 型 LED バ ッ ク ラ イ ト モ ジ ュ ー ル を 製 造 で き る 中 強 光 電
（Coretronic）、大億科技（Kenmos）、奈普光電（Nano Electro-Optical）、瑞儀科技
（Radiant）などの業績が大幅に伸張することが予想されている。
聯想 ThinkPad X300 は、商用 ThinkPad シリーズとしては初めて
LED バックライトパネルを採用、記憶媒体に 64 ギガバイト SSD、
7mm 超薄型 DVD ライターを搭載し、重量 1.33 キログラムの最も
軽いノートパソコン。一方、アップル MacBook Air は世界最薄
をセールスポイントにしている。
世界のノートパソコン市場において、LED バックライトの浸透率は未だ低く、昨年は 3%
程度だったが、今年は 15%まで上昇してくると見られている。今年の世界の LED バック
ライトノートパソコン出荷台数は 1800-2000 万台に達し、ノートパソコン用 LED バック
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2008 年 3 月号
ライトモジュール需要は 180-200 億元に達する見通し。また、ノートパソコン市場にお
ける LED バックライト浸透率は来年には 30%に上昇するとの明るい見通しも出ている。
尚、聯想は ThinkPad シリーズの殆どを自社でアッセンブリしているが、一部はウィス
トロン（緯創）が OEM アッセンブリしている。
【液晶ﾃﾚﾋﾞ】液晶テレビ世界出荷、今年 1 億台突破 中国市場、日本を抜く
2008-3-5 PCBcity
DisplaySearch 世界テレビ市場調査チームが発表した最新出荷調査結果によると、2007
年の世界の液晶テレビ(LCD TV)出荷量は前年比 73％増の 7933 万台、出荷金額は同 40％
増の 679 億米ドルに達した。37 インチ、40 インチ、42 インチ、46 インチ以上の出荷量
はいずれも前年比 100%増となり、液晶テレビ市場全体をけん引した。これまで主流だっ
た 32 インチ、26 インチもそれぞれ同 79%、59%の伸びを示した。主要市場は依然欧米市
場で、世界市場のそれぞれ 31.4%及び 30.6%を占めているが、新興市場である中国市場は
世界市場の 11％を占めるまでに成長、日本市場の 9.7％を抜いた。尚、世界の 5 大ブラ
ンドメーカーの世界出荷シェアは 59％に達し、上位 3 社のシェアは三星 17%、
ソニー12%、
フィリップ 11%だった。DisplaySearch は、今年の世界の液晶テレビ出荷量は 1 億台を
突破すると予測するとともに、液晶テレビの浸透率が欧米及び日本では 80%以上に達し
ていることから、今後の成長は浸透率が 20％以下の BRICs(ブラジル、ロシア、インド、
中国内地)などがけん引されるとしている。
【半導体】世界のデジタルテレビ用半導体出荷量、2012 年まで年率 25%で拡大
2008-3-6 PCBcity
IT 市場調査機関 Jon Peddie Research の最新発表によると、移行期終了に伴うデジタル
テレビ又はチューナーの購入、デジタルテレビの価格低下によって、2007 年から 2012
年に世界のデジタルテレビ用半導体出荷量は 2006 年の 9800 万個から 2012 年の 2 億個に
年平均 25%で拡大すると予想されている。また、2012 年のデジタルテレビ用半導体 OEM
メーカーの売上も 15 億米ドルに達する見通し。尚、2007 年の世界のデジタルテレビ受
信機の出荷量は 2006 年比 47％増の 2200 万台、出荷金額は同 28%増だった。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】ビューソニック、奇美、華映、彩晶パネル搭載広色域液晶モニタ投入
2008-3-6 台湾経済日報
米液晶モニターブランドメーカー、ビューソニック（ViewSonic）は 5 日、
台湾の奇美電子（Chi Mei）
、中華映管（CPT）
、彩晶（Hannstar）の液晶パ
ネルを搭載した広色域高価格液晶モニターの販売を開始した。ビューソニ
ックは今年、1000 万枚の液晶パネルを台湾メーカーから調達する計画。尚、
アッセンブリは、台湾のキスダ（佳世達）及び TPV（冠捷）に委託している。
ビューソニックが今回投入した広色域高価格液晶モニターは 22 インチ、26 インチ、19
インチで、それぞれ奇美電子、中華映管、彩晶の液晶パネルを採用している。このうち、
22 インチ液晶モニターには LED バックライトを採用している。
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2008 年 3 月号
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】奇美電子、第 6 世代ライン前倒しで量産開始 生産能力 45％増
2008-3-5 台湾工商時報
液晶パネル 3 強の三星、LPL、友達光電（AUO）が今年液晶パネル生産能力をそれぞれ前
年比 30％、9.2％、18％拡大する計画であるが、第 4 位の奇美電子はこれらを上回る前
年比 45％増の拡張を計画している。同社は今月、第 6 世代生産ラインを前倒しで量産開
始、今月の出荷量は既に 8000 枚、4 月の出荷量は 1 万枚以上、今年 12 月には月次出荷
量は 5 万枚に達するとしている。
第 6 世代液晶パネルは特に 32 インチ、37 インチ、26 インチパネルを切り出すのに適し
ていることから、奇美電子は 5.5 世代生産ラインの 32 インチ生産を第 6 世代生産ライ
ンで行う計画であるとともに、それによって余裕ができる 5.5 世代生産ラインの生産能
力を需給が逼迫しているワイドパネルの生産に充て効率化を図るとしている。
昨年、奇美電子は 5.5 世代工場、第 5 世代第 2 工場がフル稼働、純利益は前年比 9 倍の
360 億台湾ドルに達している。さらに同社は今年の売上は 4000 億台湾ドル、純利益は前
年比 49％増の 538 億台湾ドルに達するとしている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】3 月の液晶パネル販売価格、前月比下落幅 3%以内にとどまる
2008-3-5 PCBcity
DisplaySearch が発表した今年 3 月の各サイズの液晶パネル価格によると、ノートパソ
コン用の液晶パネル価格が前月比横ばいだったのを除けば、何れの用途の液晶パネル価
格共に 2 月に比べ下落したものの、その下落幅は 3%以内にとどまった。特に液晶テレビ
用パネルの平均販売価格の 2 月比下落幅は 0.5-1.3%にとどまった。
液晶モニター用パネルのサイズ別対 2 月比下落幅は、22 インチが 1.88%、17 インチが
2.4％、19 インチが 2.8％、液晶テレビ用パネルの同下落幅は、42 インチが 0.9％、46
インチが 1.3%、32 インチ及び 37 インチは横ばいだった。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】フォックスコン、元太科技に続き低コスト反射型液晶パネル事業参入
2008-3-6 台湾経済日報
EMS 世界最大手の鴻海集団（フォックスコン）は、反射型液晶パネル事業に参入し、電
子書籍及び携帯電話用で反射型液晶パネル製品の量産を行うことを明らかにした。台湾
新竹科学工業園区内に量産工場（暫定事業名：高強光電）を建設する計画。台湾で反射
型 液 晶 パ ネ ル 事 業 に 既 に 参 入 し て い る 企 業 に は 元 太 科 技 （ PVI ： Prime View
International）があるが、フォックスコンは 2 社目になる。
反射型液晶パネルは、自然光を反射し画像を映し出す技術で環境にやさしく、且つカラ
ーフィルタ（CF）やバックライトを必要としないことから製造コストを大幅に削減でき
るというメリットがある。
元太科技は、フィリップの E-ink 電子ペーパー技術を買収することで電
、
子ペーパー市場に参入、同社の電子ペーパー製品は既にソニー（右写真）
アマゾン Kin-dle 電子書籍に採用されている。また、同社が米クアルコ
ムと共同開発した iMOD は既に携帯電話用パネル用で量産を開始している。
元太科技：www.pvi.com.tw/
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2008 年 3 月号
【ﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ】コンパル、ライテックに資本参加 急成長するﾀｯﾁﾊﾟﾈﾙ市場に攻勢
2008-3-5 台湾経済日報
ノートパソコン OEM 世界第 2 位の仁宝電脳（コンパル）は、台湾の DVD メディア、有機
EL パネル製造のライテック（Ritek）傘下のタッチパネル用 ITO 導電ガラス製造の安可
光電（Aimcore）に資本参加し、タッチパネル事業の川上統合を加速する。
タッチパネル市場は今年 30 億米ドル規模に拡大すると見られていることから、コンパ
ルはタッチパネルモジュール製造で台湾第 3 位の時緯光電（SWENC）に資本参加、現在
同社の月産能力は 15 万枚、主に統宝（Toppoly）
、友達（AUO）、群創（Innolux）、三星
など向けにタッチパネルを供給している。
安可光電は、ライテックから分離独立した ITO 導電ガラスメーカーで、月産能力は現在
60 万枚だが、年末までに 100 万枚に拡張する計画。拡張が完了すれば、勝華科技（Wintek）
を抜いて世界最大の ITO 導電ガラスメーカーになる。
ライテック：www.ritek.com.tw/
安可光電：www.aimcore.com.tw/
【ＰＣＢ】台表科技、成都に液晶パネル PCB 工場を建設 京東方の成都工場向け
2008-3-5 第一財経日報
液晶パネル用プリント配線基板（PCB）大手の台湾表面黏著科技（台表科技 Taiwan Surface
Mounting Technology）は、液晶パネル中国地場第 3 位の京東方（BOE）の成都 4.5 世代
中小型液晶パネル工場向けで成都に工場を建設することを決め、香港子会社の香港峻凌
有限公司を通じて成都に峻凌電子(成都)有限公司を設立した。初期投資は 3000 万元、
5-10 本の SMT 生産ラインを建設する計画。京東方の成都中小型液晶パネル工場は 2009
年 1-3 月稼働予定であることから、台表科技は成都の SMT 工場を 2009 年 4-6 月に稼働
させる予定。
台表科技にとって成都工場は厦門、蘇州、仏山、寧波、南京、廊坊工場に続く中国内地
7 つ目の SMT 生産拠点となる。それぞれの工場は、南京工場はノートパソコン OEM 世界
第 4 位の英華達（Inventec）、液晶パネル大手の統宝光電（Toppoly）
、シーメンス、仏
山工場は奇美電子、寧波工場は、液晶モニターの唯冠（Proview）
、冠捷（TPV）、蘇州工
場、厦門工場は友達（AUO）
、京東方（BOE）向けに PCB を供給している。
台表科技董事長の伍開雲氏は、中国内地の液晶パネル産業は現在生産能力を大幅に拡張
しており、台表科技は今年 SMT 生産ラインを 2007 年比 20％増の 140 本に拡大する計画
という。成都だけでなく、北京、天津にも工場を建設する計画を進めているという。
台湾表面黏著科技：www.tsmt.com.tw/
【太陽電池】山東孚日集団、CIGSSE 薄膜太陽電池生産工場の建設を開始
中国電子部品産業協会 2008-3-5
タオル製造世界最大手の山東孚日集団傘下の孚日光伏科技有限公司は、太陽電池製造の
独 Johanna Solar Technology GmbH の低コスト CIGSSe(二セレン・イオウ化銅インジウ
ム・ガリウム化合物)技術を使った薄膜太陽電池生産工場の建設を正式に開始した。総投
資額は 60 億元、生産能力は最終的には 240MW に達する計画。うち第 1 期の投資額は 18.6
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2008 年 3 月号
億元、生産能力は 60MW で、2009 年 7-9 月稼働予定。中国で CIGSSe 技術を使って薄膜太
陽電池の量産を行うのは山東孚日光伏が初めて。
【ｷｬﾊﾟｼﾀ】風華高新科技、2007 年の売上 19.4 億元、純利益 1.66 億元
中国電子部品産業協会 2008-3-5
チップ型積層セラミックキャパシタ（MLCC）中国地場大手の風華高新科技（Guang Dong
Fenghua Advanced Technology）の 07 年の売上は 19.4 億元、純利益は 1.66 億元だった。
【自動車】吉利汽車、今年の輸出台数 7-8 万台見込む 販売目標は 30 万台
中国商務省 2008-03-05
中国地場民営完成車第 2 位の吉利汽車は、今年の輸出台数目標を昨年比 2 倍の 7-8 万台
としており、主に中南米、東南アジア、欧州に輸出する計画。鋼材価格が高騰しても、
輸出価格は引き上げない計画。輸出も含めた総販売台数目標は 30 万台としている。現在
開発中の電気自動車は、4 月に開催される北京モーターショーで出展する予定という。
260 号 3 月 12 日
【自動車】米イートン、法士特、一汽との合弁解消 現地化で考え方の溝埋まらず
中国汽車報 2008 年 3 月 6 日
自動車部品・油圧装置大手の米イートン（Eaton、中国語は伊頓）は、中国での商用車
用変速機生産の合弁企業 2 社を 1 社は解散、1 社は全ての持分を売却したことを明らか
にした。イートンの中国事業は、1997 年の商用車用変速機生産から既に 10 年の歴史を
持つが、事業戦略で中国パートナーとの合意点を見出せない状況となった。
イートンのこれまでの中国事業の歴史を振り返ると、1985 年に中国地場ギア大手の陝西
法士特歯輪と技術移転契約を締結し、当時としては先端の Fuller 変速機技術を供与し
始めたのを皮切りに、1997 年 7 月に上海に独資で伊頓卡車客車部品（上海）有限公司を
設立、大型トラック用変速機の生産を始める。2004 年 1 月には上記の法士特及び湘火炬
投資有限公司と合弁で伊頓法士特歯輪（西安）有限公司を出資比率、法士特 23%、湘火
炬投資 22%、イートン 55%で設立、同年 3 月には第一汽車解放汽車有限公司と対等合弁
で一汽伊頓変速機有限公司を設立、中型トラック用変速機の生産を開始している。
イートン中国によると、このうち伊頓法士特（西安）歯輪有限公司が既に解散済みであ
るほか、2007 年 9 月には一汽解放汽車有限公司に対する 50％持分も第一汽車解放汽車
に譲渡済みという。また、上海の独資企業も 2003 年には大型トラック用変速機の生産を
停止しているという。
イートン中国の対外発表によると、合弁解消理由を、中国市場の
有望性では合弁双方は一致しているものの、双方がそれぞれ長期
的に事業を発展させていくには反って合弁契約が障壁となる、合
弁を解消してそれぞれ独自の戦略を遂行していく方が良いと判断
したと説明している。
関係資料によると、イートンから技術供与を受けた陝西法士特の 2007 年売上は前年比
24
2008 年 3 月号
89％増の 60.43 億元、大型トラック用変速機の生産販売台数は同 88％増の 43 万台に達
しており、世界有数の変速機メーカーに成長している。同社の中国国内の 8 トン以上大
型トラック用変速機市場シェアは 86%に達している。
その一方でイートンの中国での変速機事業は低迷が続いている。一汽伊頓変速箱有限公
司総経理だったポール氏は、イートンの中国事業低迷の最大の原因は、上海で独資企業
が企業文化の違いやコストの高止まりなどが理由で失敗したことにあるという。業界関
係者も、現地化が遅れている多国籍企業に典型的に見られる高コスト体質がイートンの
中国事業の最大の要因、低コストの法士特などの中国地場商用車用変速機メーカーがイ
ートンの事業拡大を阻む大きな要因となったと指摘する。また、イートンが低価格を最
優先する中国商用車市場の特徴を無視して高価格品に拘ったことも売上低迷の大きな要
因と指摘する関係者もいる。さらに、イートンは急速に成長する中国地場メーカーの勢
いを感じ取ることが出来なかった、中国地場メーカーの技術に対する熱い思いはイート
ンの想像を遥かに超えるものだったところに、双方の戦略が一致しなくなった最大の原
因があると指摘する関係者もいる。この見方を裏付けるように、イートンの中国側パー
トナーだった法士特幹部はメディアに対し、イートンは一貫して水面下で法士特の独自
開発を阻止するような動きを取った、協力して中国市場を開拓しようとするのではなく、
自社の利益のみを追求したと、イートンの中国事業のやり方に対して強い不満を表明し
ている。
イートン：www.eaton.com/
陝西法士特：www.saggw.com/
【自動車】重慶大江工業、第一汽車 V12 エンジン用高精密クランクシャフト供給
汽車周報 2008 年 3 月 7 日
中国自動車用金属部品大手の重慶大江工業集団は、第一汽車向
けに第一汽車が独自開発した高級セダン車エンジン V 型 12 気筒
エンジン用高精密クランクシャフトを供給することが決まった。
大江工業集団は 2007 年 10 月から第一汽車からの要請を受けて
上記 V12 エンジン用クランクシャフトの開発を進めていた。クランクシャフトの全ての
リブは 120 度ずつずれているが、大江工業が開発したクランクシャフトは中国国内では
初めてのリブ構造を採用した新型クランクシャフトになっている（右上写真）。
www.cqdjgy.com/
【自動車】英 PSM 無錫工場、自動車用ファスナーで江蘇省ハイテク認証取得
蓋世汽車網 2008 年 3 月 7 日
英ファスナー大手の PSM インターナショナル無錫工場（英蒔精密部件（無錫）有限公司）
は、携帯電話、パソコン、家電、自動車用ファスナーを生産しているが、
自動車用 ARB 型ファスナー（右写真）及び Hi-Tork 型ファスナー部門で江
蘇省科学技術庁からハイテク認証を取得した。
PSM インタナショナル：www.psminternational.com/
【自動車】第一汽車トヨタ、36 億元投じて長春に新工場建設 生産能力 20 万台
2008/03/07 上海証券報
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2008 年 3 月号
第一汽車トヨタは、急拡大する需要に対応するため、長春の一汽豊越工場を拡張するこ
とを決めた。長春市と天津市が誘致合戦を繰り広げてきたが、最終的に長春工場を拡張
することが決まった。総投資額は 36 億元で、2013 年の生産能力は 20 万台、年間売上は
300 億元に達する計画。A クラス車 Auris、クロスオーバー車 Wish を生産する計画で、
先ず Auris の生産から行う。長春一汽豊越は、トヨタ中国、豊田通商、一汽集団がそれ
ぞれ 45%、5%、50%を出資し設立された合弁企業。
現在、一汽トヨタは中国国内に 5 つの工場を持ち、総生産能力は約 44.3 万台、うち在
天津 3 工場の生産能力が約 42 万台、一汽豊越の生産能力が 1 万台、四川一汽トヨタの
完成車生産能力が 1 万台、シャーシ生産能力が 3000 台となっている。一汽トヨタは今
年の販売目標を 40 万台としているが、年平均 20%で市場が拡大すると仮定すると、2010
年には 10 万台余りの生産能力が不足すると見られている。
【携帯電話】キスダ、ﾓﾄﾛｰﾗ高価格携帯電話 OEM 受注 ﾓﾆﾀは 1800 万台出荷
2008-3-7 中華液晶網
モニター、パソコン OEM 大手の台湾キスダ（佳世達 Qisda）の 2007 年度の売上が 1293
億台湾ドル、税後利益 47.7 億台湾ドルに達し、本業の最終損失は 2006 年の 290.6 億台
湾ドルから 50.4 億台湾ドルに大幅に縮小した。キスダは、6 つの事業体、9 つの製品ラ
インを有し、2007 年 10-12 月ベース売上で見ると液晶テレビ及び液晶モニターの売上が
68％を占めている。キスダは今後、液晶テレビ、液晶モニター事業の売上比率を 75％以
下に抑え、携帯電話などのその他製品の売上比率を 25-30％に引き上げたい考え。
キスダの 2007 年の液晶モニター、液晶テレビの出荷台数はそれぞれ 1200 万台、40 万台
だったが、2008 年はそれぞれ 1800 万台、200 万台以上に拡大する計画。一方、注力事業
である携帯電話部門では、既にモトローラから高価格多機能携帯電話の ODM を受注して
おり、今年 10-12 月に出荷を開始する予定という。
【パソコン】HP、昨年 10-12 月の中国での家庭用ﾊﾟｿｺﾝ出荷量が 153.4%伸張
Digitimes 2008-3-7
米ヒューレット・パッカード（HP）パソコン事業部(PSG)の今年 10-12 月のパソコン出
荷台数は前年同期比 84.5%増、うち商用パソコン出荷台数は同 84.4%増、家庭用パソコン
出荷台数は同 153.4%増となった。ノート型、デスクトップ型別で見ると、商用デスクト
ップ型の出荷台数は同 29%増、商用ノート型の出荷台数は同 80%増、家庭用デスクトップ
型の出荷台数は同 98％増、家庭用ノート型の出荷台数は同 273%増で、商用、家庭用とも
にノート型の売上が急拡大している。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】友達、2 月 10 ｲﾝﾁ以上売上 677 万枚 10 ｲﾝﾁ未満 1218 万枚
2008-3-7 台湾工商時報
液晶パネル世界最大手の友達光電（AUO）の今年 2 月の 10 インチ以上の液晶パネル出荷
枚数が 677 万枚に達し、1 月比 6.6％減にとどまった。同期の売上金額も 425 億台湾ドル
に達し市場の予想を上回る業績となった。市場は、同社の 1-3 月の売上は相当高水準に
達する可能性があると見ている。尚、同社の 2 月の 10 インチ未満の液晶パネル出荷枚数
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2008 年 3 月号
は 1218 万枚に達し、1 月比 2.6％増となった。
【ＤＰＦ】華碩、ソニー、デジタルフォトフレーム 2000 万台市場に参入 競争激化
Digitimes 2008-3-7
デジタルフォトフレーム（DPF）ブームが続く中、フィリップ、HP、ビューソニック、
コダック等のブランドメーカーが相次いで新製品を投入しシェア拡大を狙っている。ま
た、華碩、ソニー等が新たに DPF 市場に参入しようとしており、今年 2000 万台に達す
ると見られている DPF 市場を巡る競争が激しくなっている。世界の DPF 市場は 2007 年に
1200-1300 万台に達したが、今年はさらに 60％伸張し 2000 万台市場になると見られてい
る。
ソニーは今月中に 3 機種を市場に投入、台湾の華碩（ASUS）は今年 6 月にブルートゥー
ス、ワイヤレスインターネットアクセス、デジタルテレビ DVH-T、DVB-H 受信などの機能
を搭載した DPF を市場に投入する予定。DPF の OEM メーカーは、ソニー、華碩の新規参
入及び DPF パネルの大型化の恩恵を受けて、受注拡大を見込んでいる。DPF パネルサイ
ズは、2007 年は 7 インチが主流だったが、2008 年は 8 インチ、10 インチ製品が主流に
なると見られている。
【ﾊﾞｯｸﾗｲﾄ】MacBook Air 出荷量急拡大で台湾 OEM ベンダーの受注も大幅伸張
2008-3-7 中華液晶網
世界最薄ノートパソコン、アップルの MacBook Air の出荷量が急拡大している。これを
受けて、同製品の主要部品の殆どを OEM 生産している台湾メーカーの生産に活気が出て
いる。特に 13.3 インチの LED 液晶パネルを納入している友達光電（AUO）、超薄型 LED
バックライト装置を供給している大億科技（ケンモス）、奈普科技（ナノオプ）の受注
量が大幅に伸張している。
台湾光電子産業技術発展協会予測によると、世界の LED バックライトノートパソコン市
場は 2009 年には 4700 万台近くに達する見通しで、同市場向け LED 需要は 19 億ユニット
近くに達する見通し（下表参照）。
ノートパソコン出荷量
LED バックライト普及率
LED ノートパソコン出荷量
1 台当たりの LED ユニット数
2006 年
2007 年
2008 年
2009 年
7775 万台
7997 万台
1.166 億台
1.34 億台
1.1％
3.9％
15％
35％
85.5 万台
312 万台
1749 万台
4692 万台
45
40
40
40
ノートパソコン用 LED 需要量 3800 万 Unit 1.25 億 Unit 6.99 億 Unit 18.8 億 Unit
出所：台湾光電子産業技術発展協会
【ﾊﾞｯｸﾗｲﾄ】韓国ﾊﾞｯｸﾗｲﾄﾒｰｶｰ、台湾ﾒｰｶｰとの値下げ合戦激化で破綻の危機
2008-3-7 台湾経済日報
韓国のバックライトメーカーが、台湾のバックライトメーカーとの厳しい価格競争に晒
され、粗利益率が 1%に低下、キャッシュフローが急速に悪化し、デフォルト（債務返済
27
2008 年 3 月号
不能）の危機に直面している。韓国系バックライトメーカー群が今後破綻に追い込まれ
れば、台湾の中強光電（コアトロニクス）、瑞儀（ラディアント）、奈普（ナノオプ）等
のバックライトメーカーがシェアを大幅に拡大できる可能性が出ている。
韓国のバックライトメーカーは、三星電子、LG フィリップ等の大手液晶パネルメーカー
からの値下げ圧力と、台湾メーカーとの値下げ競争のダブルパンチで、収益率が急速に
悪化しており、赤字に陥る企業が出始めている。一部関係者は、三星や LG フィリップ
などが暗に台湾のバックライトメーカーと協力して韓国メーカーに圧力をかけていると
も指摘している。
バックライト世界最大手の中強光電（コアトロニクス）及び第 2 位の瑞儀（ラディアン
ト）の粗利益率は 3%以上、同時にスケールメリットも発揮できるため、スケールメリッ
トを持たない韓国のバックライトメーカーが今後生き残るのは非常に困難、選択肢は大
手液晶パネルメーカーの傘下に入るか、台湾メーカーの傘下に入るかに絞られていると
見る向きもある。
韓国バックライトメーカーの収益が悪化する中、中強光電、瑞儀は三星、LG フィリップ
向け販売を拡大させており、特に瑞儀は売上全体に占める韓国系ユーザー向け売上比率
を昨年の 2 割から今年は 3 割に拡大する計画。瑞儀は、LG フィリップが広州に建設して
いる液晶モジュール生産基地にバックライトモジュールメーカー5 社を誘致しているが、
台湾メーカーで誘致されたのは瑞儀のみで残り 4 社はいずれも韓国メーカーだったこと
からも瑞儀が如何に LG フィリップとの関係構築に成功しているかがうかがえる。
一方、中強光電は、蘇州工場稼働で三星向け売上を伸ばし、売上全体に占める比率を 30%
まで引き上げる計画。中強光電のバックライト世界シェアは既に 15%に達しているが、
今年は 17%を目標に掲げ、7500 万枚の出荷を目標にしている。
【プラズマ】中国地場企業がパイオニアの PDP 事業に垂涎 買収の可能性浮上
2008-3-7 中国電子報
DisplaySearch の昨年 10-12 月統計によると、パイオニアのプラズマパネルの世界シェ
アは 3.2%で、シェアが低下させた唯一のプラズマパネルメーカーとなっていたが、この
世界シェア第 5 位のパイオニアがプラズマパネル事業からの撤退を正式に発表した。こ
れを受けて、パイオニアがこれまで 1000 億円以上を投じて建設した 4 本の生産ライン
及び NEC から取得した 2 本の生産ラインをどう処理するかに注目が集まっている。
パイオニアはプラズマパネル事業の処理方法については今のところ明確にしていない
が、プラズマテレビの組立事業からの撤退は考えておらず、プラズマパネルを松下から
調達する計画であることだけが明らかになっている。
今後プラズマパネル最大手の松下がパイオニアのプラズマパネル事業を引き受ける場
合、松下のプラズマパネル市場に対する支配力を拡大することができるが、薄型パネル
市場における液晶パネルのシェアが拡大する中、松下がプラズマパネル事業の更なる拡
大に動くか尚不透明と指摘する声もある。
プラズマパネル世界第 2 位、第 3 位の LG 電子、三星 SDI については、パイオニアのプ
ラズマパネル事業を取得すれば、松下の牙城を崩すチャンスにはなり得るものの、LG 電
子、三星 SDI が液晶パネルに注力しプラズマパネルをそれほど重要視していないこと、
28
2008 年 3 月号
またパイオニアが両社とプラズマパネルの特許技術侵害で争っていることも考えると、
両社がパイオニアのプラズマパネル事業を取得する可能性は低いとも見られている。
日立についても、同社がプラズマと液晶の間でどちらを重点にするかで戦略がぶれてい
ることから、プラズマパネル事業に一気に舵を切るとは考えにくいとされているほか、
ソニー、シャープ、東芝がパイオニアのプラズマパネル事業を所得することもこられメ
ーカーが液晶推進派であることからも可能性は小さいと思われる。
これら要因を総合すると、パイオニアのプラズマパネル事業に最も関心を示しているの
は中国企業と見られている。中国のテレビメーカーのほとんどが液晶推進派である中で、
中国には第 7 世代以上の液晶パネル生産ラインがないという劣勢環境下にあって、プラ
ズマパネルは 1 つの突破口にもなり得る。中国企業の中で唯一プラズマパネル事業に参
入している長虹電器は、韓国 ORION 社を買収しプラズマパネル事業参入を成功させたよ
うに、パイオニアの生産ラインを中国国内に移転し低コストで生産すれば、一定の市場
を確保できるのではないかと見られている。
【PCＢ】華通董事長、中国内地、ベトナムともに難しさある 台湾に残ることも検討
2008-3-7 PCBCITY
公開の場に殆ど姿を見せないプリント配線基板（PCB）大手の台湾華通（Compeq）董事
長の呉健（チャールズ・ウー）氏は、台湾 PCB 産業協会 10 周年記念式典の席で、台湾
PCB 産業の海外での工場建設について自らの考え方を披露。
先ず、中国内地の投資環境については、中国の近年来の賃金上昇は若干速すぎる感があ
る、今後数年で賃金水準が台湾の 3 分の 1 以上になるだろう、その一方で人の質という
面では中国内地はまだ未熟、本質的には文革世代二世が官庁や企業で要職に就くように
なるまで待つ必要がある、ただ問題は文革世代二世が小皇帝と呼ばれ過保護に育ってい
ることで企業人としては管理しにくいという難点がある、インフラについては、中国は
水不足、電力不足になっており、水の値段、電力価格も上昇している、特に電力価格は
台湾の 1.8 倍になっている、増値税という付加価値税（VAT）、法人税を含めた税負担も
増え続けている、中国内地の優位性は徐々に薄れ始めているとの見方を示した。また、
中国沿海部から中国中西部へのシフトについては、コストは沿海部に比べ低いが、人の
教育水準も同様に低いため、単純労働のローエンド製品工場であればシフトは可能かも
しれないとの見方を示した。
一方、ベトナムの投資環境については、ベトナムの労働人口は、南部が 5000 万人、北部
が 3000 万人で、中国に比べると小さい、またストライキが頻繁に発生しているため、中
国を上回る速度で賃金が上昇している、また PCB メーカーがベトナムに進出する場合、
原材料メーカー、設備メーカーを含めた関連産業と一緒に現地にクラスター（産業集積）
を作ることが必要で、それには 5 年から 10 年かかるといわれるが、この 5 年から 10 年
をかけてベトナムにクラスターを構築しているうちにに、ベトナムの賃金は中国に近い
水準になってしまっているかもしれないと分析する。
華通（Compeq）は、今後どこに工場をシフトするかについて未だ結論を出していないが、
リチャード・ウー氏は、上記の点も踏まえて総合的に判断すると、台湾域内にとどまる
ことも有力な選択肢となっているとしている。
29
2008 年 3 月号
【PCＢ】健鼎科技、2 月の売上 20.9 億台湾ドル 28％伸張 市場予想上回る
2008-3-8 PCBCITY
PCB 世界大手、液晶パネル用 PCB 世界最大手の健鼎科技（Tripod）の今年 2 月の連結売
上は 20.9 億台湾ドルで昨年同期比 28%増、
今年 1-2 月の連結売上は 46.85 億台湾ドルで、
昨年同期比 28%増で、市場の予想を上回った。
【投資環境】米企業中国現地法人の 2 割、中国製造拠点の一部を他国に移転
中国商務省 2008-03-07
IT 産業コンサルタント世界大手の米ブーズ・アレン・ハミルトン（Booz Allen Hamilton）
と上海米国商工会議所は共同で「中国製造業競争力分析 2007-2008」を行い、その結果
を発表した。それによると、米企業の半数以上が中国の低コスト及び輸出主導型生産基
地の優位性が現在徐々に低下していると感じている実態が明らかになった。
米国商工会議所会員企業の中国現地法人に対して行ったアンケート調査によると、回答
者の 54％は「インドやベトナムなどの低コスト国に比べ中国の製造基地としての競争力
は薄れつつある」と回答、また 2 割近くが「中国内地の生産拠点の一部をベトナム若し
くはインドなどの低コスト国に移転することを検討している」と回答。競争力低下の原
因については、回答者の 70%は「人民元の上昇」、回答者の 52%は「賃金上昇」と回答し
た。また、回答者の 20%は「中国工場の一部を既にベトナムやインドなどに移転するこ
とを決めている」と回答した。
261 号 3 月 14 日
【ＥＭＳ】鴻海の 2 月売上、旧正月及び大雪の影響で前年同月比減少幅拡大
Digitimes 2008-3-11
EMS 世界最大手の鴻海精密（フォックスコン）の今年 2 月の売上は 1000 億台湾ドルに達
せず 924.81 億台湾ドル、昨年同月比では 29.19%増だったが、1 月比では 12.04%減、鴻
海精密傘下の電子部品製造の鴻准精密の 2 月の売上も 100 億台湾ドルを割り込み、97.58
億台湾ドルにとどまり、1 月比 20.91%減となった。同社は、旧正月（春節）及び中国内
地の大雪の影響で減少幅が拡大したとしている。
鴻海精密の売上は昨年 12 月に過去最高の 1493.42 億台湾ドルを記録したが、その後閑
散期に入るに伴い今年 1 月 1051.36 億台湾ドル、今年 2 月 924.81 億台湾ドルと減少幅が
大きくなっている。同社の今年 1-2 月の累計売上は 1976.17 億台湾ドルで昨年同期比
24.13%増にとどまり、同社が目標としている 30％伸張を 5 ポイント以上下回った。
【パソコン】聯想、IBM パソコン部門買収から 3 年 次なる目標は世界シェア拡大
新浪網 2008-3-11
パソコン世界第 4 位の中国内地の聯想集団(Lenovo)董事長の楊元慶氏は、IBM のパソコ
ン部門を買収して 3 年、当初計画していた売上、利益、株主利益などの全ての Key とな
る経営指標で目標を達成したことから、第 1 フェーズを完了し第 2 フェーズに入ること
30
2008 年 3 月号
を宣言、それとともに第 2 フェーズの目標を世界シェア拡大に置きパソコン産業をけん
引する革新的リーディングカンパニーを目指すことを明らかにした。
聯想ブランドのパソコンは中国内地市場ではシェア 30％を誇るも
のの、世界シェアは 5-6％にとどまっており、シェア拡大の余地は
十分にあると見ており、昨年末には新ブランド IdeaPad を発表し本
格的に家庭用パソコン市場に参入、企業向けブランドとして既に浸
透しているノートパソコン ThinkPad 及びデスクトップパソコン ThinkCentre を補完する
戦略製品としている。
現在、聯想の世界シェア拡大にとって最も脅威となっているのは、米ゲートウェイや欧
州パッカードベルを買収した台湾宏碁(Acer)で、IDC 及び Gartner 統計によると、昨年
通年の宏碁の世界シェアは聯想を抜いて世界第 3 位なっている。それとともに、聯想と
のシェア差は足許拡大しており、IDC 統計によると、2007 年 10-12 月の宏碁の世界パソ
コン市場シェアは 9.6%、聯想は 7.5%でその差は 2 ポイント以上、Gartner 統計でも同期
の宏碁の世界シェアは 9.5%、聯想の同シェアは 7.7%で両社のシェア差は 2 ポイント近
くに開いている。
【パソコン】大衆電脳、米国、台湾で超低価格 Cloudbook 投入 Eee PC に対抗
2008-3-10 中華液晶網
台湾の大手パソコンメーカーである大衆電脳（FIC）は、米国市場、
台湾市場で超低価格ノートパソコン Cloudbook（右写真）を相次いで
投入、華碩の超低価格ノートパソコン Eee PC に対抗できる有力候補
となっている。
大衆電脳傘下の Everex ブランドは、年初に米国 Walmart で価格 399 米ドルで超低価格
ノートパソコン Cloudbook の販売を開始、今月には台湾の家電量販店である燦坤 3C を
通じて台湾での販売も正式に開始している。台湾での販売価格は 15000 台湾ドル前後（5
万 7 千円前後）。華碩電脳（ASUS）の超低価格ノートパソコン Eee PC も店頭販売してい
る燦坤 3C は、大衆電脳の Cloudbook 販売価格は 7 インチ型 Eee PC と同水準であるが、
スペックは Eee PC に比べ高い、Eee PC との販売競争が激化するだろうと指摘。
大衆電脳の Cloudbook は、OS に Ubuntu Linux 改良型の gOS 2.0、プロセッサに台湾 VIA
テクノロジーの C7-M ULV 1.2GHz（Eee PC は Intel の Celeron M 900MHz）、メモリには
1GB DDR2（Eee PC は 512MB）、ハードディスク 30GB 4200RPM（Eee PC は 4GB のフラッシ
ュメモリ）を搭載しており、スペックとしては Eee PC を上回っている。
燦坤 3C は、Cloudbook、Eee PC ともに 7 インチディスプレイ、重さ 900 グラム前後でデ
ィスプレイ、重量では大差はないが、最大の違いはハードディスク容量という。Cloudbook
のハードディスク容量は 30GB であるのに対し、Eee PC のハードディスク容量は 4GB に
過ぎない。一般消費者からは Eee PC の 4GB は小さ過ぎるとの声が出ている。
尚、Cloudbook が採用している VIA テクノロジーの C7-M プロセッサに対しては、一部業
界関係者から Eee PC のインテル Celeron-M プロセッサの機能に劣るとの声があるが、
長年大衆電脳のパソコンを一手販売している燦坤 3C は、一般消費者からはそのような
不満の声は出ていないとしている。
31
2008 年 3 月号
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】友達、第 5 世代 CF 工場拡張 下期の第 5 世代 CF 需給緩和に期待
2008-3-11 中華液晶網
逼迫状態が続いているカラーフィルタ(CF)の需給が今年下期にも緩和される可能性が出
てきた。世界最大の液晶パネルメーカーである友達光電（AUO）が、傘下の台湾凸版国
際彩光(Toppan CFI)に 38 億台湾ドルを投じて第 5 世代 CF 第 2 工場を建設するとともに、
経営危機にある展茂科技の第 5 世代生産ラインも取得する可能性が出ており、今年中頃
から下期にかけて本格的に量産を開始する計画で、この計画通りに生産が実現すれば、
今年下期にも第 5 世代 CF の需給が緩和、2009 年初めには需給バランスがほぼ均衡する
と見られている。
台湾凸版国際彩光は、高雄園区に第 2 工場を建設する計画で、月産能力は 8 万枚、今年
末にはその 50%の生産能力が稼働、2009 年末には 100％稼働を予定している。また、友
達光電は経営危機に陥っている展茂科技の第 5 世代 CF 生産ラインを取得する計画で、
既に最終交渉段階にあるが、取得すれば早ければ 5 月にも生産を開始する計画。同生産
ラインの月産能力は 4 万枚を計画している。
第 5 世代 CF 市場は現在需要に対して供給が 3%前後、毎月 5-6 万枚不足しているといわ
れるが、上記の通り台湾凸版国際彩光第 2 工場の生産能力の 50％、及び展茂科技の第 5
世代生産ラインが稼働すれば毎月 8 万枚近くの第 5 世代 CF を供給することが可能となり、
需給逼迫が相当解消されることになる。
ただ、中国内地の上海広電（SVA）、北京東方（BOE）、昆山龍騰（IVO）が相次いで第 5
世代液晶パネルの拡張計画を発表していることを考えると、来年の需給状況については
なお断定できない状況にある。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】奇美、2 月売上が 1 月比 7.5％増 業界でも突出した業績上げる
2008-3-10 中華液晶網
台湾の主要液晶パネルメーカーの 2 月の売上が出揃った。今年は旧正月が 2 月となった
ため、殆どのメーカーの 2 月の売上が 1 月比減となったが、その中で奇美電子（Chi Mei）
だけが 1 月比 7.5％増の 304 億台湾ドルを達成したことは注目される。一方、友達光電
（AUO）、中華映管（CPT）、瀚宇彩晶（HannStar）は 2 月の売上の 1 月比減少幅を 10％以
内に抑えることができたが、液晶モニター事業を持つ群創光電（Innolux）の同減少幅
はモニター価格の下落が進んだことから 20％以上に達した。
奇美電子が 2 月に高い売上を達成できたのは、大型パネルの出荷が予想以上に伸びたた
めで、奇美電子の 2 月の大型パネルの連結出荷量は 1 月比 12.7%増の 513.4 万枚に達し
た。一方、同社の中小型パネルの 2 月の連結出荷量は 1 月比 15.7％減の 712.7 万枚にと
どまった。友達光電、中華映管、瀚宇彩晶、群創光電それぞれの 2 月の売上は次の通り。
2 月連結売上金額
1 月比
2 月連結売上枚数
1 月比
友達光電
424.74 億台湾ドル
9.8%減
大型パネル 677 万枚
6.6%減
中小パネル 1218 万枚
2.6%増
奇美電子
304.0 億台湾ドル
7.5%減
大型パネル 513.4 万枚 12.7%増
中小パネル 712.7 万枚 15.7%減
32
2008 年 3 月号
中華映管
130.3 億台湾ドル
6.0%減
瀚宇彩晶
59.78 億台湾ドル
6.6%減
大型パネル 227 万枚
中小パネル 422 万枚
大型パネル 146 万枚
中小パネル 6 万枚
0.7%増
16.9%減
1.5%減
群創光電
109 億台湾ドル
26.4%減
2 月の売上が予想以上に低迷した群創光電については、3 月に入ってからは液晶モニタ
ー事業も光宝科技（Lite-On）東莞石碣工場での大規模火災発生により価格が下げ止ま
り売上金額も回復しているとともに、同火災に伴って群創光電は光宝科技から 500-700
万台の転注を受けていることから、4 月以降は売上が急回復すると見られている。
【ＰＣＢ】台湾液晶パネル用 PCB メーカーの 2 月売上、昨年同期比 2 割以上伸張
2008-3-11 台湾経済日報
液晶パネルの需要が依然旺盛であることから、台湾の液晶パネル用プリント配線基板
（PCB）メーカー群の 2 月の売上がいずれも昨年同月比 2 割以上増と好調を持続している。
中でも液晶パネル用 PCB 実装世界最大手の台湾表面黏着科技（台表科 Taiwan Surface
Mounting Technology）の 2 月の売上は前年同月比 5 割増となっている。
液晶パネル用 PCB 世界シェア第 1 位、第 2 位の健鼎（Tripod）、志超（TPT）、及び両社
に次ぐシェアを有する祥裕（Cadac）、統盟(Yang An)、定穎（Dynamic）の 2 月の売上も
いずれも前年同月比 2 割を超える伸びを示している。
最大手の健鼎の 2 月の売上は 20.9 億台湾ドルで 1 月に比べ 19%減となったが、昨年 2 月
比では 28%増で市場の予想を上回った。1-2 月の累計売上も 46.85 億台湾ドルで同 28%増
となった。
売上を大幅に伸張させている台表科、志超はどちらも中国内地工場の生産能力を大幅に
拡大することを通じて他社を上回る売上伸張率を達成しており、中国内地の優位性を効
果的に活用しているといえる。台表科は、今年も友達、奇美、群創、京東方、瑞軒（AMTRAN）
などからの受注が旺盛であるほか、4-6 月には日系、韓国系ユーザーからの受注も増え
ることから、南京、仏山、蘇州、寧波、厦門等の生産能力を拡大するとともに、成都に
も新工場を建設する計画を進めている。
【ＰＣＢ】台湾携帯電話用 PCB ﾒｰｶｰ 2 月売上低迷 耀華は HTC 向け HDI 伸張
2008-3-11 台湾経済日報
旧正月、閑散期要因により、台湾の 4 大携帯電話用プリント配線基板（PCB）メーカー、
華通（Compeq）、楠梓（WUS）、耀華（Unitech）、欣興（Unimicron）の 2 月の売上が低迷
している。
華通、楠梓、耀華、欣興の 2 月の売上はそれぞれ 1 月比 22.78%、
24.64%、22.33%、29.03%減となった。耀華だけが、スマートフ
ォン大手の宏達国際電子（HTC）Touch シリーズ（右写真）向
けで高価格 HDI の売上が伸びて、昨年 2 月を若干上回ったもの
の、残り 3 社の 2 月の売上は何れも昨年 2 月を下回り、世界の
携帯電話出荷が伸び悩んでいることを反映している。華通、楠梓の売上低迷は、モトロ
33
2008 年 3 月号
ーラ要因もあるが、アップルの新世代 iPod の販売不調にも起因している。
宏達国際電子：www.htc.com.tw/
【ＰＣＢ】太陽インキ、広東中山に 3 千万米ドル投じ PCB 用レジストインキ工場建設
2008-3-11 PCBCITY
プリント配線版用レジストインキ最大手の太陽インキ製造（TAIYO INK）は、広東省中
山市火炬開発区臨海工業園に工場を建設することを決め、蘇州の年産能力 3000 トン工場
に次ぐ中国内地における第 2 の生産拠点とする。登録資本は 2500 万米ドル、総投資額は
3000 万米ドル、稼働後の売上は 7 億元を見込んでいる。
【ＧＰＳ】宇達電通、Navman 社技術活用しﾊﾟｰｿﾅﾙ GPS 市場で世界ﾄｯﾌﾟ目指す
2008-3-11 PCBCITY
パーソナル GPS ナビゲーション機器世界大手の台湾宇達電通（Mio Tech）は、CeBIT（セ
ビット国際情報通信技術見本市）で、ポータブル GPS 市場で世界トップとなるビジョン
を発表した。昨年ニュージーランドの船用 GPS メーカーNavman 社を買収した宇達電通は、
Navman 社の技術を活用して新製品 Moov シリーズを開発。Moov
シリーズは、全欧州カバーのローカルサーチ機能を持ったパーソ
ナル GPS 機器で、現地で商店、レストラン、企業、娯楽場所など
の目標場所を 3D 画像でサーチすることが可能（右画像）。
宇達電通：www.mio-tech.com.tw/
Navman 社：www.navman.com/
【太陽電池】旭能光電、非結晶ｼﾘｺﾝ太陽電池工場建設 ｱﾙﾊﾞｯｸから設備導入
中国電子部品産業協会 2008-3-10
主流太陽電池用原材料である多結晶シリコンが大量に不足している中、世界の太陽電池
産業は非結晶型アモルファスシリコンを活用した薄膜太陽電池の生産を増やそうとして
いる。ただ、アモルファスシリコンを使った薄膜太陽電池のエネルギー変換効率はわず
か 7%前後で、主流の多結晶シリコン型太陽電池の半分にも満たないことが市場化にとっ
て大きな阻害要因となっている。
台湾の大手薄膜太陽電池製造の旭能光電(Sunner Solar)は 4-6 月にアルバック（ULVAC）
から台湾で初めてとなるアモルファスシリコン生産装置を購入、製造工程の改良により
エネルギー変換効率を 10%前後まで引き上げることが可能で、それにより粗利益率を
20％まで高めることが可能になる。
旭能光電は、2007 年 6 月設立、資本金 12 億台湾ドル、台湾の光ディスク製造の吉祥全
球（Infodisc）が大株主となっている。アモルファスシリコン太陽電池工場は今年 6 月
までに完工、下期には量産を開始する予定。
旭能光電：www.sunnersolar.com/
吉祥全球：www.infodisc.com
【太陽電池】四川瑞能硅材料、多結晶シリコン生産事業建設開始 年産 6 千トン
中国電子部品産業協会 2008-3-10
英 Rene Sola 傘下の浙江昱輝陽光能源経由で出資設立された四川瑞能硅材料有限公司
34
2008 年 3 月号
（Sichuan ReneSola Silicon Material Co., Ltd.）が、年産 6000 トンの多結晶シリコ
ン生産事業（製品：右写真）の第 1 期の建設を開始した。第 1 期の年産能力は 3000 トン。
瑞能硅材料：www.renesola.com/
【太陽電池】天津電源研究所、集光型 GaAs 太陽電池で 33％の変換効率達成
中国電子部品産業協会 2008-3-11
中国電子科技集団公司第 18 研究所・天津電源研究所（旧中国電子省第 18 研究所）は、
集光型 GaAs（ガリウム砒素）太陽電池の技術開発を重ねてきたが、このたび高効率集光
型 GaAs 太陽電池の開発を成功、エネルギー変換効率 33%を実現した。
中国電子科技集団公司第 18 研究所・天津電源研究所：cn.3916.cnele.com/
【機構改革】中国国務院、機構改革で情報産業省を他機関と統合する計画
2008-3-11 PCBCITY
中国国務院が 2 月末に審議決定した「国務院機構改革案」によると、中国情報産業省が
国務院情報化事務局、国防科工委員会、国家発展改革委員会の一部職能と統合され、新
たに工業情報省が設置されるとの見方、また別報道によると、中国ラジオテレビ総局、
国務院情報化事務局と統合され、新たに国家電信監督管理委員会が設置されるとも伝え
られている。
【自動車】重慶長安汽車、日本に R&D ｾﾝﾀｰ設置 海外でｲﾀﾘｱに次いで 2 つ目
中国商務省 2008-03-11
中国地場大手完成車製造の重慶長安汽車は、日本に研究開発センターを設置する。長安
汽車は既にイタリアに研究開発センターを設置しており、日本の研究開発センターは同
社にとって海外における 2 つ目の研究開発センターとなる。
【自動車】米アービン・メリトール、アジアでの生産拡張・OEM で中国に重点を置く
第一財経日報 2008 年 3 月 10 日
米国の大手自動車部品メーカーであるアービン・メリトール（Arvin Meritor）社 Chairman
兼 CEO の Charles McClure 氏は、中国、インド、オーストラリア、日本、韓国、シンガ
ポール、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナムなどアジア地域で部
品調達や OEM 生産などを行っているが、同社のグローバル展開の中でアジア事業（含む
OEM）は全事業の 10%を占めるに過ぎないが、今後 3-5 年でアジア事業を 2 倍に拡大する
計画。中でも中国事業を重点的に拡大する計画。
同社は昨年上海にアジア地区統括本部を設置したほか、これまでに中国に関連企業 9 社
（うち合弁企業 5 社）を設立、今年下期には中国に研究開発センターを設置する計画。
【自動車】プジョシトロエン、2010 年に中国での部品原材料調達 65 億元に拡大
新浪汽車 2008 年 3 月 10 日
プジョシトロエングループは 2 月 29 日に厦門神龍汽車で開催した 2008 年度サプライヤ
ー会議の席上、2010 年までに中国での年間部品・原材料調達を 6 億ユーロ、人民元にし
35
2008 年 3 月号
て 65 億元に拡大する計画を明らかにした。
また、短期目標として中国国内シェア 5%回復、中期目標としては 2015 年前後までに中
国国内販売台数 100 万台達成を掲げ、これら目標を達成するため、神龍汽車（東風プジ
ョシトロン）が年内に 5 つの新車、5 年以内 2013 年までに 20 新車を中国市場に投入す
る計画。また、武漢第 2 工場を既に着工、2009 年の完成稼働を予定しているほか、第 3
工場の建設も進めている。
【自動車】上海天宝、高強度ボルト・ナット年産能力 5 万トン以上 欧米にも輸出
金蜘蛛緊固件網 2008 年 3 月 10 日
中国大手金属ファスナー製造の上海天宝緊固件製造有限公司は、高強度ボルト、ナット
の年産能力 5 万トン以上、年間売上 3 億元に達しており、欧米への輸出も拡大している。
上海天宝：www.tbfastener.com/
262 号 3 月 17 日
【自動車】吉林遼源市、深圳雷天と共同で 33 億元投じ車用蓄電池産業園建設
中国電子部品産業協会 2008-3-13
中国吉林省遼源市（右地図）は、自動車用新型蓄電池開発事業の誘致に成功、中国のリ
チウムイオンバッテリー製造大手の深圳雷天能源集団（Thunder Sky
Battery）と共同で 33 億元を投じ同市経済開発区に自動車用バッテリ
ー産業園を建設する。
深圳雷天能源：www.thunder-sky.com/
【自動車】米デルファイ、広州から移転した武漢ワイヤーハーネス工場を正式稼働
中国商務省 2008-03-13
米デルファイは、広州から武漢に移転したワイヤーハーネス工場を、今月から武漢経済
開発区で正式に稼働させた。年間生産額は 2 億元近くを見込んでいる。
同ワイヤーハーネス工場の投資額は大きくないものの、武漢の自動車産業にとっては相
当のプラスになると見られている。武漢経済開発区には、東風プジョシトロン（神龍汽
車）を頂点とする自動車産業のバリューチェーンが構築され始めており、今後 2-3 年で
自動車産業の年間生産額が 1000 億元を超える見通し。また、8 年後の 2015 年には完成
車の生産台数は 200 万台、自動車産業の生産額は 2000 億元を突破すると見られている。
【自動車】東勝電子、フォード、VW から車載 DVD リモコン装置の OEM 生産を受注
湖州在線－湖州日報 2008 年 3 月 13 日
中国地場のリモコン機器製造の杭州東勝電子（本社：浙江省湖州市）は、
リモコンの他、セットトップボックス（STB）の生産、PCB（プリント配線
基板）アッセンブリも行っており、製品全量を輸出している。同社は 2 年
前から米フォード社に対し車載 DVD リモコン装置の OEM 生産を行っているほか、先般独
VW 社からも同装置の OEM 生産を受注している。杭州東勝電子：hzdusun.cn.alibaba.com/
36
2008 年 3 月号
【自動車】独 VW、大連高級セダン用 DSG 変速機工場建設開始 09 年正式稼働
2008/03/13 上海証券報
独 VW が独資で設立した大連高級セダン車用 DSG 変速機工場の建設を正式に開始した。
2009 年正式稼働を予定している。上海汽車、第一汽車との合弁である上海 VW、一汽 VW
の高級セダン車パサートマゴタン（Magotan、中国語は邁騰）、ティグアン（TIGUAN）用
で供給する。年産能力は 30 万台を計画している。
大連 DSG 変速機工場は、VW グループが現在推進している環境にやさしい動力システム戦
略の重要施策の 1 つ。DSG、即ち Direct-Shift Gearbox は、米ボルグワーナー社によっ
て開発され、VW がライセンスを保有するデュアルクラッチ方式変速機。DSG は構造的に
は手動変速機だが、それを自動操作する機構をつけ加えたロボット型手動変速機（MT）
の一種。ロボット MT は、高い燃費を誇る CVT(無段変速機)が殆ど最高速
モードで使う欧州では燃費が悪くなることから開発が進んだ。DSG のキー
コンポーネントは、内外二重になったドーナツ型のデュアルクラッチ（右
写真）で、内側のクラッチに 1 速、3 速、5 速が、外側のクラッチに 2 速、
4 速、6 速がつながる仕組みになっている。1 速から 2 速に切り替える時、
先に 2 速のギアを入れておき、1 速のクラッチを切りながら 2 速のクラッチをつなぐた
め、クラッチが完全に切れる瞬間がないという特長がある。
【パソコン】緯創、自らのﾍﾞﾄﾅﾑ進出には依然懐疑的 土地取得はﾍﾞﾝﾀﾞ進出の為
2008-3-12 Digitimes
ノートパソコン OEM 世界第 2 位の仁宝電脳（コンパル）がベトナムハノイに土地を購入
し協力ベンダー15 社とともにベトナムに進出する計画を進めているが、同世界第 3 位の
創緯（ウィストロン）も北ベトナムで土地を購入し終にベトナム進出を決めたと伝えら
れたが、ウィストロンの案件はコンパルの案件とは性質が異なることが徐々に明らかに
なってきた。
それによると、ウィストロンのベトナムでの土地購入は、中国内地の賃金上昇に喘ぐ協
力ベンダーのベトナム進出を助けることが主目的で、自らは未だベトナムに進出するか
どうかを決めかねているという。ウィストロンは現在、昆山、フィリピン等に工場を保
有しており、需要に対して生産能力は十分としており、自らがベトナムに工場を建設す
る差し迫った必要性はないとしている。ただ、中国内地に進出している協力ベンダーが
急上昇する生産コストを製品に価格転嫁しようとすることを受けて、協力ベンダーのベ
トナム進出し、コストダウンを促そうとしているという。ウィストロンは、ベトナムの
協力ベンダーから鉄道網を使って部品を中国昆山に輸送し、中国昆山でアッセンブリを
行うことを計画している。
尚、ウィストロンの 2007 年のノートパソコン OEM 出荷量は 1100-1200 万台だったが、
2008 年はデル(Dell)、宏碁（Acer）等からの受注が増えることが見込まれ 1800 万台前
後を見込んでいる。
ウィストロンは、ベトナム進出に依然躊躇いを覚える理由として、ベトナムの労賃は現
時点では中国内地に比べ半分程度、またベトナムの人口が 2010 年には 9000 万人に達す
、鴻海（Foxconn）、仁宝など台
る見通しではあるものの、神達（Mitac）、錸徳（Ritek）
37
2008 年 3 月号
湾大手のほか、日本、韓国の大手も相次いでベトナムに進出している、労働人口が急速
に逼迫し、中国内地を遥かに上回る速度で労賃も上昇するだろう、中国を上回る世界の
工場になるという見方には賛同できないとしている。
【パソコン】ＨＰ、商用超低価格ﾉｰﾄﾊﾟｿｺﾝ OEM を英業達に発注 ﾌﾟﾛｾｯｻは威盛
2008-3-13 台湾経済日報
パソコン世界最大手のＨＰ（ヒューレットパッカード）は 12 日、企業向け超低価格ノ
ートパソコン Mobile Thin Client を発表、今年 6 月に販売を開始する
ことを明らかにした。HP は、同機種の OEM 生産をノートパソコン OEM
世界第 4 位の英業達（Inventec）に発注、プロセッサは台湾威盛電子
（Via Technology）製品採用を決めている。
HP の企業向け超低価格ノートパソコンは、ファイルマネジメント機能などの記憶媒体を
バックオフィスサーバーに置き、手元にはディスプレイパネルとキーボードのみとし、
ハードディスクも放熱用ファンもない簡易方式を採用している。企業はバックオフィス
にサーバーを設置する必要はあるが、従業員は従来に比べ軽量且つ熱を帯びないノート
パソコンを使用することが可能になる。
台湾の IT 産業調査機関・資策会（MIC）調査によると、台湾の従業員 50 人以上の企業の
3 割近くが今年 HP の超低価格ノートパソコン Mobile Thin Client 導入を計画しており、
今年の台湾企業の超低価格ノートパソコン導入のための投資規模は前年比 26.1％増の
85 億台湾ドルに達すると予測している。HP も独自に Mobile Thin Client を採用した従
業員 500 人の企業で 3 年間のモデル導入を行ったところ、IT 関連コストを 34%削減でき
たとしており、今後大きな需要を喚起できると期待している。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】世界の液晶ﾊﾟﾈﾙ設備投資、前年比 56％増 台湾ﾒｰｶｰ約 1 兆円
2008-3-12 台湾工商時報
世界の液晶パネルメーカーが相次いで 8.5 世代への投資、7.5 世代生産能力の拡張を進
める中、今年の世界の液晶パネルメーカーの設備投資は前年比 56％増の約 2 兆円に達す
ると見られている。
台湾の 4 大液晶パネルメーカーの昨年の純利益総額は過去最高の 1156 億台湾ドルに達し、
各液晶パネルメーカーともに手元に十分な現金を保有、設備投資にも非常に積極的にな
っている。友達光電（AUO）は今年 1300 億台湾ドル（約 4940 億円）を投じて 7.5 世代
生産ライン、8.5 世代生産ラインを建設、奇美電子（Chi Mei）は今年 1000 億台湾ドル
（約 3800 億円）を投じて第 6 世代、7.5 世代、8.5 世代生産ラインを建設する計画。ま
た、中華映管（CPT）、彩晶（Hannstar）はそれぞれ今年 159 億台湾ドル、25 億台湾ドル
の設備投資を計画している。これに群創（Innolux）の 250 億台湾ドルを加えると、今
年の台湾の主要液晶パネルメーカーの設備投資総額は 2734 億台湾ドル（約 1 兆円）に達
する見通し。
三星、LG ディスプレイ（旧 LPL）も第 8 世代に今年それぞれ 1280 億台湾ドル（3.7 兆ウ
ォン）、1040 億台湾ドル（3 兆ウォン）を投じる計画、これにシャープ、松下などの日
本の液晶パネルメーカーの設備投資を加えると、日韓の液晶パネルメーカーの今年の設
38
2008 年 3 月号
備投資総額は約 2520 億台湾ドル（約 9600 億円）に達する見通しで、世界の主要液晶パ
ネルメーカーの今年の設備投資は総額約 5000 億台湾ドル（約 2 兆円）、昨年の 3200 億台
湾ドルに比べ 56％増となる見通し。
友達、奇美が手元にそれぞれシンジケートローンで調達した 800 億台湾ドル、900 億台
湾ドルの現金資産があり、今後の資金需要にも十分に対応できるとしている。今年大規
模な設備投資を計画している群創も 260 億台湾ドルの 5 年物シンジケートローンを組ん
だほか、手元現金 500 億台湾ドルを保有している。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】冠捷、自ら 7.5 世代液晶ﾊﾟﾈﾙ工場を建設 価格の上昇傾向が要因
2008-3-13 新浪網
液晶モニター世界最大手の冠捷科技（TPV）は、15-20 億米ドルのシンジケートローンを
組成し 7.5 世代液晶パネル工場を建設することを決めた。既に中国内地で工場用地の選
定を開始しており、長沙、上海、蘇州、南京、福建などの視察を実施済みという。
冠捷科技は、液晶モニター生産で世界シェア 3 割近くを占めており、主要ユーザーには
デル、ＨＰ等のパソコンメーカー等のほか、日本の大手液晶テレビも含まれている。冠
捷の 2007 年の液晶モニター及び液晶テレビ生産台数は約 3500 万台だったが、今年は昨
年比 4 割増の 5000 万台前後を見込んでいる。同社は 2010 年には生産台数を 1 億台まで
増やす計画も明らかにしている。
冠捷科技の主要液晶パネル調達先は、中華映管（CPT）、瀚宇彩晶（Hannstar）、奇美電
子で、冠捷は調達を安定的に行うためにこれら 3 社と既に密接な提携関係を構築してい
る。中華映管、瀚宇彩晶とは合弁で液晶モジュール工場をそれぞれ福建省、武漢で設立、
冠捷はそれぞれの合弁企業に対し 20%を出資している。奇美電子とは昨年 9 月に 7.6%の
株式を譲渡し株主になってもらっている。このように液晶パネル 3 社と既に提携関係を
構築し安定調達が可能なはずの冠捷が何故今自ら液晶パネルの生産を行う必要がある
のかについては、液晶パネルメーカーの投資抑制による価格の上昇が要因としている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】奇美、中国内地での液晶テレビ販売を強化 今年目標 3-4 万台
2008-3-12 台湾経済日報
中国内地が米国、欧州に次ぐ世界第 3 位の液晶テレビ市場に成長するなか、奇美電子（Chi
Mei）は今年の中国内地での液晶テレビ販売目標を 3-4 万台、上海、南京、杭州、深圳、
広州などの大都市を集中的に攻める計画で、奇美電子の液晶テレビ世界販売 45 万台の 1
割を中国内地で販売したいとしている。
DisplayBank によると、今年の中国内地の液晶テレビ市場規模は昨年比 54％増の 1550
万台に達する見通しで、世界の液晶テレビ市場に占める割合も約 15%に達すると見られ
ている。昨年、中国内地の液晶テレビ市場は日本を抜いて米国、欧州に次ぐ世界第 3 の
市場に成長している。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】群創、今月第 6 世代工場完成 追加で 250 億台湾ドルローンを組成
2008-3-12 苹果日報
EMS 世界最大手の鴻海（Foxconn）傘下の液晶モニター及び液晶パネルメーカーである群
39
2008 年 3 月号
創光電（Innolux）は、800 億台湾ドルを投じて建設してきた第 6 世代液晶パネル工場を
今月末に完成させるとともに、先般 250-260 億台湾ドルのシンジケートローンを組成し
液晶パネルの生産能力拡張を加速する計画を進めている。
間もなく完成する第 6 世代液晶パネル工場の第 1 期月産能力は 9 万枚、将来的には 12
万枚まで拡大する計画で、150 億台湾ドルの転換社債を発行するほか、250-260 億台湾ド
ルの銀行シンジケートローンを組成し資金需要に対応する。
群創の今年の液晶モニター出荷量は 3300-3500 万台に達する見込みで、液晶パネルの自
社生産比率は 70％前後、残り 30%は他社から調達する必要がある。そのため、第 6 世代
液晶パネル工場の建設を急いでいたが、需要が引き続き拡大していることに対応して更
なる設備投資が必要と判断した。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】勝華、統宝、夫々携帯電話、ﾃﾞｼﾞｶﾒ用ﾊﾟﾈﾙ市場で世界ｼｪｱ首位
2008-3-12 Digitimes
台湾の大手中小型液晶パネル製造の統宝（Toppoly）、勝華（Wintek）が昨年、世界の中
小型液晶パネル市場で 6 大メーカーの一角に進出するとともに、それぞれ携帯電話用液
晶パネル、デジタルカメラ用液晶パネル市場で世界シェア首位に躍進した。
昨年下期に瀚宇彩晶（Hannstar）の中小型パネル生産ラインを買収した勝華は 2007 年
の携帯電話用液晶パネル市場シェアが約 13%となり、これまでシェア世界第 1 位だった
三星 SDI の約 12％を抜いて初めて世界第 1 位になった。
また、統宝は、ソニー、キャノンなど大手デジタルカメラメーカーに対する販売を強化
したことで、2007 年のデジタルカメラ用液晶パネル市場でのシェアが 27％に拡大、シェ
ア世界首位に躍進した。友達もデジカメ用液晶パネル市場で出荷を伸ばし世界シェアが
15%に達した。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】正達国際光電、液晶ﾊﾟﾈﾙ用ｶﾞﾗｽ切断加工、保護板事業が急成長
2008-3-13 Digitimes
鴻海集団（Foxconn）傘下の液晶パネル用ガラス加工の正達国際光電（G-Tech）は、ガ
ラス切断研磨 2 工場が 2007 年 12 月に落成したことにより、液晶パネルの切断研磨
（Cutting and polishing processing）売上が大幅に伸張している。現
在、第 3 工場の建設を行っており、今年下期には量産を開始する予定。
また、中国内地の東莞工場も今年 4 月に液晶パネル保護板(右写真)の量
産を開始する予定。
正達国際光電：www.gtoc.com.tw/
【デジカメ】世界のﾃﾞｼﾞﾀﾙｶﾒﾗ市場、成長率 30%、1.7 億台に達する見通し
2008-3-12 台湾経済日報
デジタルカメラの世界市場は、新興市場で需要が引き続き拡大することが見込まれ、昨
年の 1.3 億台から 15.3％成長し 1.5 億台に達する見通しが示されているが、台湾のデジ
カメ OEM メーカーの佳能（Ability）は 30％の成長、出荷台数 1.7 億台は堅いとの強気
の見通しを示している。
佳能は、台湾の 4 大デジタルカメラ OEM メーカー、鴻海、佳能（Ability）、華晶（Altek）
、
40
2008 年 3 月号
亜州光学が今年の出荷量をそれぞれ 2000 万台、1500 万台、1800 万台、760 万台として
おり、合計出荷台数が 6060 万台、昨年の 4800 万台比 26.25%増える見通しであることか
ら、30％の成長は十分可能と見ている。
【部品商社】ゼニトロン、中国 12 都市に販売拠点作り売上 2 割伸張を目指す
2008-3-12 中華液晶網
液晶パネル駆動モジュール等の電子部品を販売する台湾ゼニトロン（Zenitron）は、中
国地場ユーザー向け販売を強化する方針を決め、上海、深圳を中核にして中国内地主要
12 都市に販売拠点を展開、今年の中国地場ユーザー向け売上を前年比 5 割以上とする計
画を明らかにした。中国地場ユーザー向け売上は、昨年実績でゼニトロンの総売上の 2
割を占めているが、今年は 25％以上に拡大する。ゼニトロンは中国地場ユーザー向け売
上を伸ばすことで今年の売上を前年比 2 割増の 280 億台湾ドル以上にしたい考え。
ゼニトロン：www.zenitron.com.tw/
【ＰＣＢ】硅品精密、全懋を売却か 健鼎、台積電、鴻海、欣興が取得に関心示す
2008-3-13 Digitimes
半導体実装世界大手の硅品精密工業（SPIL）が、傘下のプリント配線基板製造の全懋
、
（Phoenix）の 16-17％株式を売却することを検討している模様で、欣興（Unimicron）
、台積電（TSMC）等が取得に関心を示しているという。
健鼎（Tripod）、鴻海（Foxconn）
一方、硅品は全懋を完全子会社化するとの報道もあり、今後動向を見守る必要がある。
硅品精密工業：www.spil.com.tw/
【ＰＣＢ】志聖工業、液晶パネル製造装置の売上が前年比 2 倍に拡大する見通し
2008-3-13 台湾経済日報
、奇美（Chi Mei）が生産能力を大幅に拡
液晶パネル世界第 1 位、第 4 位の友達（AUO）
大する中、PCB 及び液晶パネル製造装置の志聖工業（C Sun）は 2008 年の液晶パネル製
造装置の売上が前年比 2 倍の 10 億台湾ドルに拡大する見通しを示した。志聖工業の今
年 2 月の売上は 1.82 億台湾ドルで 1 月比 50％増、昨年同期比 20.33%増となっている。
【センサ】天津大学、高敏感度マルチモード光ファイバーセンサーの開発に成功
中国電子部品産業協会 2008-3-13
天津大学の李恩邦教授らが開発した高敏感度マルチモード光ファイバーマイクロベン
ド型センサー（Multimode Fiber-Optic Microbend Sensor）が、英国物理学会オフィシ
ャルサイト Optics.org で紹介され注目を集めている。光ファイバーマイクロベンド型セ
ンサーは、建築、石化、交通、エネルギー、冶金等産業で利用されており、特に建築構
造のモニタリングでは大きな役割を発揮している。
【キャパシタ】国巨、蘇州に年産 10 億個 0201 チップ抵抗器生産ラインを建設
中国電子部品産業協会 2008-3-13
チップ型抵抗器世界最大手、積層セラミックキャパシタ世界第 3 位の台湾国巨（ヤゲオ
41
2008 年 3 月号
Yageo）は、0201 チップ型抵抗器の台湾域内の年産能力は約 15 億個にとどまっており、
市場需要約 50 億個に応えるため、中国蘇州に年産能力 10 億個の 0201 チップ型抵抗器生
産ライン 1 本以上を建設する計画を決めた。
国巨は、中国国内チップ型抵抗器市場シェアが 39%、同 MLCC 市場シェアが 19%であるが、
今年は中国市場での販売を強化しシェアを 2-3 ポイント伸張させたいとしている。また、
欧州の OEM、ODM ユーザーである Rutronik、TTI、Arrow、Avnet、Abacus 等との協力関
係を強化し、欧州市場でのシェア拡大も図る計画。
263 号 3 月 19 日
【携帯電話】台湾パソコンメーカー、高収益のスマートフォン事業に相次いで参入
2008-3-13 中華液晶網、鉅亨網
台湾の大手スマートフォン製造の宏達国際電子（HTC）は、今年の同社のスマートフォン
販売台数が昨年の 991 万台から 25％増加して 1250 万台に達する、また粗利益率は 40%
前後を維持できるとの見通しを明らかにしており、スマートフォン製造
業が急成長かつ高収益事業として注目を集めている。
こうした状況下、粗利益率 10％以下にとどまっている華碩（Asus）、広
達（Qunata）、緯創（Wistron）、神達（Mitac）、宏碁（Acer）などのノ
ートパソコン OEM メーカーは、高収益性に引き寄せられるように相次い
でスマートフォン事業に参入している。先ず、華碩が GPS 機能付き 3G
スマートフォン P526（右上写真）を開発・販売開始したほか、広達は
ロシアのスマートフォンメーカーRover PC 社向けに 3G 及び 3.5G スマ
ートフォン G6（右下写真）の OEM 生産を受注している。また、宏碁は
台湾の大手スマートフォン製造の倚天（E-ten）を全額買収、年内にも
宏碁ブランドのスマートフォン製品を販売する計画を進めている。
【携帯電話】ノキア、台湾液晶パネルメーカーへの発注量、サプライヤー数を拡大
2008-3-14 台湾工商時報
携帯電話世界市場でシェア 4 割を保有するに至ったノキアは、部品・原材料のコストダ
ウンのため、台湾液晶パネルメーカーとの提携を強化し、台湾メーカーへの携帯電話用
パネル OEM の発注量を拡大するとともに、サプライヤーの数を増やすことを進めている。
また、生産委託する製品の範囲も、これまでの低価格品から中価格の QVGA パネル製品に
拡大している。
ノキアの主な中小型液晶パネル発注先は、統宝（Toppoly）、友達（AUO）、群創（Innoluxx）
などだが、既にノキア向けに OEM 生産を行っている統宝、友達の月産数量が 300-500 万
枚に拡大、新たに受注した群創は今年 1 月からノキア向けにパネルの出荷を開始してい
る。
統宝の昨年の携帯電話用パネル世界出荷シェアは 7.8％で世界第 5 位、デジタルカメラ
用パネルの同シェアは 27％で世界第 1 位であるが、今年 1-2 月の累計売上は前年同期比
35％増の 60.2 億台湾ドルに達していることから、統宝の今年の世界シェアはさらに伸張
42
2008 年 3 月号
すると見られている。
【パソコン】華碩、一部工場のﾍﾞﾄﾅﾑ移転検討 労働契約法によるｺｽﾄ増が要因
2008-3-14 賽迪網
台湾の大手独自ブランド及び OEM パソコン製造の華碩（Asus）の施崇棠・董事長は、華
碩が現在一部工場のベトナム移転を検討していることを明らかにした。ノートパソコン
OEM 世界第 2 位の仁宝電脳（Compal）、EMS 世界最大手の鴻海精密等の大型 OEM メーカー
が相次いで既に工場のベトナムへの移転を進めているほか、ノートパソコン OEM 世界第
1 位、第 3 位の広達（Quanta）、緯創（Wistron）も、ベトナムの人口の少なさによる将
来予想される労賃急上昇を理由に慎重さを崩していないものの、ベトナム進出を前向き
に検討していることから、ノートパソコン OEM 世界第 5 位の華碩のベトナム進出前向き
検討は、同世界第 4 位の英業達（Inventec）に大きな圧力となることが予想される。
華碩は依然、具体的な進出時期、投資額については明らかにしていないが、中国内地が
新たな労働法を実施した、対照的にベトナム政府が手厚い優遇政策を準備してくれたこ
とがベトナム進出の大きな推進要因となっていることを明らかにしている。
【パソコン】聯想、ｲﾝﾄﾞ市場に攻勢 店舗網拡充で 3 年以内にｼｪｱ第 1 位目指す
2008-3-14 賽迪網
パソコン世界第 4 位の聯想（Lenovo）は、3 年以内にインド市場におけるシェア第 1 位
を目指し、インドでの新製品投入、小売店舗網構築、アフターサービスの質の強化を図
ることを明らかにした。またブラジル、メキシコ、中東などの新興国市場での販売も同
時並行的に強化するとしている。
聯想は先日、インド市場で家庭用パソコンの新ブランド Idea シリーズを投入、IdeaPad
ノート型、IdeaCentre デスクトップ型の販売を開始している。聯想は既にインド国内に
100 店舗以上の特売店を展開しており、今後も小売店舗網を拡充する計画という。
【液晶ﾃﾚﾋﾞ】ﾉｰﾄﾊﾟｿｺﾝ OEM ﾒｰｶｰ､相次いで液晶 TV 含むﾃﾞｼﾞﾀﾙ家電事業参入
2008-3-14 Digitimes
台湾のノートパソコン OEM メーカーの液晶テレビ OEM 事業参入が増えている。緯創が
Sony、HP の液晶 TV の OEM 生産を始めたほか、今年初めからはマイクロソフト Xbox 360
の OEM 生産も開始している。緯創は昨年下期に液晶 TV の OEM 事業に 40 億台湾ドルを投
じ事業の強化を図っている。また、仁宝、英業達も液晶 TV を含むデジタル家電事業に参
入しており、4 大ノートパソコン OEM メーカーの中で液晶 TV 事業を行っていないのは広
達のみとなっている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】上海広電、上海発改委から第 6 世代生産ライン建設の認可を取得
2008-3-14 東方早報
上海広電（SVA）は 12 日、上海市発改委（発展改革委員会）及び中国国家発改委から第
6 世代液晶パネル生産ライン建設に関する許認可を取得したことを明らかにした。これ
により、同社は正式に第 6 世代生産ラインの建設を進めることが可能となる。
43
2008 年 3 月号
上海広電は、第 6 世代だけでなく、7.5 世代、第 8 世代の建設計画も上海及び中央の発
展改革委員会に提出していたが、今般ゴーサインが出たのは第 6 世代のみ。
上海広電は、第 6 世代生産ラインの建設資金を、第 5 世代生産ライン建設時同様、一部
を株式市場で、一部を戦略パートナーから、一部を上海市政府及び地元銀行から調達す
る計画。
北京東方、昆山龍騰光電との合併が進展せずほぼ凍結される中、3 社はそれぞれ生産能
力の拡張を行い始めており、北京東方は成都に第 5 世代を建設中、昆山龍騰は第 5 世代
を拡張中である。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】韓国及び中国液晶ﾊﾟﾈﾙﾒｰｶｰの投資、長江ﾃﾞﾙﾀに集中する傾向
2008-3-14 第一財経日報
2008 中国国際薄型ディスプレイ部品設備材料展示会(FPD CHINA 2008)には、三星、LG、
PHILIPS、北京東方、上海広電、上海天馬微電子などの韓国、中国地場の液晶パネルメー
カーなど多数社が出展しているが、出展している韓国及び中国地場の液晶パネル企業の
動向からこれら企業の投資が上海、蘇州等の長江デルタ地区に集中して加速しているこ
とがうかがえる。
三星の蘇州工場の各種液晶モジュールの月産能力は既に 380 万台に達しているが、その
うち TCL、長虹、海信、海爾などの中国地場の液晶テレビメーカー向けの液晶テレビモ
ジュールの生産が急拡大している。これら中国地場の液晶テレビメーカーはこれまで三
星電子の韓国工場から液晶モジュールを調達していたが、三星が韓国工場の生産を蘇州
工場に移転したことから現在は蘇州工場からの調達が大幅に増えている。この状況を受
けて、三星電子は現在蘇州工場に新たに液晶テレビ用モジュール生産ラインを増設して
おり、今年 5-6 月には稼動する予定で、蘇州工場の液晶テレビ用モジュールの月産量は
40 万台に拡大する予定。主に 32 インチ、40 インチ製品を生産することになるという。
三星電子は、液晶テレビ用モジュールの生産能力を韓国から蘇州に移したことにより、
中国地場液晶テレビメーカーへの納期を短縮できたとともに、生産コストも下げること
が可能となり、一挙両得の効果を発揮しているという。尚、液晶テレビ用モジュールは、
液晶パネルにバックライト、駆動回路などの部品を組み立てることで完成するが、中国
地場の液晶テレビメーカーの殆どは現状自社で生産しておらず、韓国、台湾メーカーか
らの調達に依存している。
一方、中国地場の大手液晶パネルメーカーである上海広電（SVA）は、上記の通り中央政
府から第 6 世代生産ライン建設の認可を取得、近く建設を開始し 2009 年竣工稼働を予定
している。また、液晶パネル用ガラス基板の生産能力も大幅に拡大する計画を進めてい
る。
上海天馬微電子も 32 億元を投じて上海張江高科技園区に中国国内初の 4.5 世代液晶パネ
ル生産ラインを建設しており、近く量産が始める予定で、今年 5 月には月産能力は 3 万
枚に達する予定である。
この他、昆山龍騰光電（IVO）も第 5 世代の生産能力を大幅に拡張する計画を進めている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】冠捷、長沙に液晶ﾊﾟﾈﾙ工場建設か 現地政府も誘致推進部を設置
44
2008 年 3 月号
中国商務省 2008-03-14
世界シェア 24.6%の世界最大の液晶モニターメーカー、冠捷科技（TPV）の代表団が、液
晶パネル生産事業の投資環境を実地調査するため、湖南省長沙市を訪問・視察した。湖
南省政府及び長沙市政府は同事業誘致のため特別推進室を設置した。
【ＬＥＤ】友達、LED エピタキシャルウエハ生産事業に参入 達方を通じて技術蓄積
2008-3-14 台湾経済日報
世界最大の液晶パネルメーカー、友達光電（AUO）が、LED 用エピタキシャルウエハ生産
事業に参入する。同社は環境にやさしいノートパソコン用 LED バックライト液晶パネル
の普及を積極的に進めており、LED バックライト事業を強化することを決めた模様。
友達は傘下の LED バックライトモジュール用インバーター製造の達方光電（Darfon）が
LED 照明設備事業に参入、フィリップ向けに LED 照明設備の生産を開始しており、達方
光電を通じて LED バックライト技術を蓄積しようとしている。
友達は 2012 年からノートパソコン用液晶パネルの LED バックライト全面採用に移行する
ことを宣言しており、今後 LED の需要が爆発的に伸張することが予想されている。
達方光電：www.darfon.com.tw/t
【ＰＣＢ】金像、景気減速でもノートパソコン用 PCB 出荷が前年比 4 割増を見込む
2008-3-14 台湾経済日報
ノートパソコン用プリント配線基板（PCB）世界第 2 位の金像電子（Gold Circuit）は
13 日、年初の需要が閑散期であるにも拘らず旺盛であることから、欧米のノートパソコ
ンの消費がサブプライムローンの影響をそれほど受けておらないとして、今年のノート
パソコン用 PCB の出荷量を昨年比 40％から 48％増の 3500 万枚から 3700 万枚に達すると
の通年見通しを示した。金像電子は、蘇州、常熟の 2 工場を加えた昨年の連結売上が
194.55 億台湾ドルに達しており、台湾第 5 位の PCB メーカーに躍進している。
【半導体】中国地場の半導体メーカー、中国国内市場売上上位 10 位内に入れず
2008-3-14 第一財経日報
中国国内半導体市場規模は昨年 5410 億元に達し、世界の半導体市場全体の 1 割以上を占
める有力市場になっているものの、この市場に占める中国地場半導体メーカーの地位は
依然低迷しており、売上上位 10 位以内に入れない状況が続いている。
中国地場の IT 市場調査機関である賽迪顧問の調査によると、2007 年の中国国内半導体
市場の売上上位 10 位の半導体チップメーカーはそれぞれインテル、三星、ハイニックス、
テキサスインストルメント、東芝、AMD、NXP、ST、フリースケール、聯発科技（MediaTek）
で、展訊（Spreadtrum）、炬力（Actions）、中星微電子（Vimicro）など中国地場の有力
企業は 10 位内に入ることが出来なかった。中国地場の半導体メーカーは、既に世界市場
にも進出し急成長しているものの、中国国内半導体市場で単独でシェア 2％を保有でき
るには至っていない。
売上トップのインテルの売上は 967 億元で市場占有率は 17.2%と他社を大きく引き離し
て断トツトップ。三星、ハイニックスの売上はそれぞれ 360 億元、264 億元で市場占有
45
2008 年 3 月号
率はそれぞれ 6.4%、4.7%だった。台湾の新鋭半導体メーカーである聯発科技の売上は 118
億元で市場占有率は 2.1%だった。
【自動車】中国政府の自動変速機合弁奨励、外資の合弁禁止包囲網で足踏み
2008/03/14 北青網
長豊汽車董事長の李建新氏が明らかにしたところによると、中国中央政府は中国地場乗
用車メーカーに高水準の自動変速機技術がないことを踏まえて、複数の中国地場乗用車
メーカーがコンソーシアム（企業連合）を組成し、海外の一流自動変速機メーカーと合
弁企業を設立することを奨励しているものの、ある中国地場乗用車メーカーが海外の自
動変速機メーカーと中外合弁の自動変速機生産企業を設立しようと試みたところ、海外
メーカー側から拒否されたというケースが増えているという。
海外の変速機メーカーの合弁拒否の理由は、納入先の複数の国際完成車ブランドメーカ
ーから中国地場企業との合弁をしないよう求める通達をしているためだという。また、
海外の変速機メーカーは、合弁拒否にとどまらず、中国地場企業に対する自動変速機販
売を停止する措置を取ったという。李建新氏は、長豊汽車も環境対応型小型ディーゼル
エンジンを開発する際にドイツのディーゼルエンジンメーカーから中核技術を取得しよ
うとしたが、ドイツメーカーから拒否されたことを明らかにしている。
こうした状況にあって、李建新氏は、中国政府が陣頭指揮を取って産業政策として税軽
減も含めた企業支援を行うべきだとの主張をしている。
【自動車】ボルグワーナー、寧波の新工場を稼働 高効率エンジン冷却部品生産
汽車周報 2008 年 3 月 14 日
3 月 12 日、米自動車部品大手のボルグワーナーは、合弁企業である華納聖龍（寧波）有
限公司の新工場を正式に稼働させた。ボルグワーナーCEO の Timothy Manganello 氏ほか
数十名の本社幹部が米国から式典に参加、ボルグワーナーにとって新工場が如何に重要
かがうかがえる。
華納聖龍は、1998 年 6 月設立の合弁企業で、ボルグワーナーが 70%、
寧波聖龍集団が 30%を出資している。華納聖龍は現在主にボルグワー
ナーが開発したエンジン冷却用オイルクーラー離合器、樹脂クーラー、
水ポンプなどを生産しており、2007 年の売上は 2300 万米ドルに達している。そのうち
中国国内を含むアジア地域向けは 18％で、主に米国向け輸出を行っている。新工場の敷
地面積は 1.8 万平米、総投資額は 5600 万元、年産能力はエンジン冷却用オイルクーラー
離合器 120 万セット、電子制御式オイルクーラー離合器 30 万セット、水ポンプ 100 万セ
ットで、30-50%の省エネ効果があるという。
【自動車】VW グループ Seat 社、中国での現地生産を模索 沿海主要都市を視察
中国商務省 2008-03-14
VW グループのスペインの自動車メーカーSeat 社が中国での現地生産に向けて、中国沿海
部都市の視察を行った。
西 Seat 社：www.seat.com/
46
2008 年 3 月号
【自動車】ボッシュ、欧米経済の減速受けて中国、インドでの投資を拡大する計画
慧聡網 2008 年 3 月 16 日
欧米経済の減速を受けて、独ボッシュは新興市場への投資を拡大する方針を打ち出し、
特に中国、インドへの投資を重点的に増やす計画。ボッシュは、中印自動車市場で安全
基準、排ガス基準が向上していることを受けて、エンジン部品、燃料供給システム、ブ
レーキシステムなどの生産・販売を拡大する計画。
ボッシュは、サブプライムローン問題の波及により、米国の自動車需要は過去 15 年で最
も低い水準に落ち込むと予想している。
264 号 3 月 21 日
【自動車】東海ゴム、大連に中国国内最大の自動車用ゴムホース工場を建設
大連新商報 2008 年 3 月 17 日
東海ゴム工業は、大連第二橡膠との合弁企業である大連東正橡膠有限公司、及び遼寧万
融貿易有限公司と共同で大連甘井子区営城子工業園に自動車用ゴムホース（右写真）を
生産する東海軟管(大連)有限公司を設立、工場の建設を正式に開始した。完成すれば、
中国国内最大規模の自動車用ゴムホース生産基地となる。年産能力は 5300 万セット。
工場の敷地面積は 3 万 8 千平米、建築面積は 2 万 7 千平米、総投資額
は 1 億 3452 万元、今年末に竣工予定。
大連東正：www.dongzhengrubber.com/
遼寧万融貿易：www.lnwr.com.cn/
【自動車】奇瑞汽車、イスラエルコープとの合弁を正式に設立 高級セダンを生産
2008/03/18 北京晨報
中国地場民営最大の乗用車メーカー、奇瑞汽車（Chery）は、安徽省蕪湖市にイスラエ
ル最大の製油会社及び海運会社を擁する大手投資会社イスラエルコープ（Israel Corp）
の米国法人クァンタム（Quantum LLC）社と合弁で奇瑞量子汽車有限公司を正式に設立
した。合弁企業は主に奇瑞ブランドの高級乗用車を生産する。
奇瑞量子汽車の総投資額は 9.5 億米ドル、
登録資本は 5 億米ドル、
うち奇瑞汽車が 2.75 億米ドル、登録資本の 55％、クァンタム社
が 2.25 億米ドル、登録資本の 45％を出資している。奇瑞量子汽
車の第 1 期は 2009 年末に正式稼働予定で、年産能力は 15 万台。
奇瑞 A6、SUV 瑞虎 6、SUV 瑞虎 5 などの他、新たに開発した高級セダン車、軒轅（右写真）
も生産する計画。
イスラエルコープ社：www.israelcorp.com/
【パソコン】華碩、蘇州ﾊｲﾃｸ区に研究開発センター設立 低価格品開発をシフト
2008-3-18 聯合報
パソコン大手の華碩電脳（ASUS）は、同社としては中国で初めての研究開発センター、
蘇州華碩科技を蘇州高新区に設立した。初期投資額は 950 万米ドル。将来的には杭州に
47
2008 年 3 月号
も同様のセンターを設立する計画としている。
蘇州華碩科技は主に低価格品の開発を行い、中高価格製品の研究開発は今後も台湾域内
で行うとしている。蘇州華碩科技は最初は数百人規模でスタートするが、将来的には数
千人規模に拡大する計画。現在、華碩の台北研究開発センターの従業員規模は 2 千名。
【パソコン】米デル CEO、台湾 OEM ﾒｰｶｰを訪問しベトナム進出当否で意見交換
2008-3-17 台湾経済日報
米デルの創業者で CEO に復帰したマイケル・デル（Michael Dell）氏（右写真）は現在
自ら台湾を訪問し、鴻海（Foxconn）、広達（Quanta）、仁宝（Compal）、和碩（Pegatron）
などの台湾の大手電子機器 OEM メーカーを直接訪問し、アジア太平洋地区での生産拠点
戦略について意見交換を行っている。鴻海とはベトナムでの生産基地の建設について具
体的な意見交換を行った模様。
デルは近年の業績悪化から、従来からの直販一本の販売方式を見直し、ヒューレットパ
ッカードの量販店販売方式を取り入れるとともに、生産拠点戦略においても、ヒューレ
ットパッカードが行っている周辺部品調達権限の OEM メーカーへの委譲なども進めてい
る。
また、2000 年以降、デルは、生産コスト削減のため、鴻海、広達、仁宝などの大手台湾
の OEM メーカーに生産拠点を台湾から中国内地に移転することを促すとともに、デル自
身も厦門に大規模なアッセンブリセンターを建設し、中国内地を世界生産における重要
拠点に位置づけてきた。しかし、近年の中国内地の元高、賃金上昇等の運営コストの上
昇、さらに今年から実施された労働契約法の影響から、アジア太平洋地域における生産
拠点戦略を見直す必要が出てきた。鴻海、仁宝が既にベトナムでの生産拠点建設を始め
たほか、広達、緯創、華碩もベトナム拠点建設を前向きに検討していることから、デル
自身も今後ベトナムに進出すべきかの見極めを行う必要が出てきた。
【液晶モジュル】TCL、3 月末から仏山南海液晶テレビ用モジュール工場建設開始
2008-3-17 華夏時報
中国液晶テレビ大手の TCL が、資金調達難航で頓挫していた広東省仏山南海での液晶テ
レビ用モジュール工場の建設を今月末にも正式に開始することを明らかにした。資金調
達に目処が立ったためとしている。
同社の南海液晶テレビ用モジュール工場の年産能力は約 220 万枚、うち大型液晶テレビ
用モジュール(56 インチ以下、42 インチ超)の年産能力が 52 万枚、中小型液晶テレビ用
モジュール(42 インチ以下)の年産能力は 167 万枚。
一方、TCL が三星電子と進めている広東省恵州の液晶テレビ用モジュール合弁事業は総
投資額 12 億元、最終的年産能力は 800 万枚とされている。今月末に第 1 期の建設が正式
に開始される予定で、2008 年 10 月竣工稼働予定、第 1 期の年産能力は 200 万枚が計画
されている。
TCL は、南海及び恵州の液晶テレビ用モジュール生産ラインを完成すれば、液晶テレビ
用モジュールの総年産能力が 1000 万枚を超えることになり、既に液晶テレビ用モジュー
ルの生産を始めている海信電器の年産能力 300 万枚をはるかに上回ることになる。
48
2008 年 3 月号
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】勝華、凌巨、小型から中型市場にも参入 DPF、GPS 等向け急拡大
2008-3-17 Digitimes
中小型液晶パネル世界最大手の勝華科技（Wintek）、及び同大手の凌巨科技（Giantplus）
は、これまで小型パネル製品を主力製品ラインとする体制から小型パネル製品と中型パ
ネル製品をともに主力製品とする戦略転換を図っている。デジタルフォトフレーム（DPF）、
GPS ナビ装置、ゲーム機用の中型パネル市場が急速に成長していることを受けて、両社
ともに今年年央にも中型パネルの量産を開始する予定。
このうち、凌巨は第 3 世代生産ラインを譲り受け提携関係にある中華映管（CPT）向け
に中型パネルモジュールの量産を開始する。また、勝華は彩晶から取得した第 3 世代パ
ネル第 2 生産ラインを中型パネル量産に振る分けるほか、有力ユーザーとの戦略パート
ナー関係構築も目指すとしている。
中型液晶パネルの需要は、DPF、GPS ナビ装置、ゲーム機、低価格ノートパソコン等々の
応用分野が広がるとともに、それぞれの応用市場がこれから本格的テイクオフ段階に入
るため、今後相当長い期間にわたり高い成長率が見込めるとされている。
勝華は、彩晶から取得した第 3 世代生産ラインのほか、自社で 1 本の第 3 世代を保有し
ていることから、ガラス基板の年産能力が 11 万枚に達している。同社は現在主力の携帯
電話用パネル以外の市場を積極的に開拓しており、昨年末に群聯電子（Phison）と合弁
で群華電子を設立、本格的に DPF 市場に参入、大手 PND ブランドメーカーから大口の受
注を獲得している。4 月から DPF 用パネルの量産を開始する予定。
凌巨も、中華映管から取得した第 3 世代生産ラインによりガラス基板の年産能力が 4 万
枚に達し、デジタルカメラ(DSC)、DPF、GPS 装置メーカーからの受注を増やしており、
これら製品用中型パネルの売上が売上全体に占める比率も 50％以上に達する見通しと
なっている。また、中華映管から 4.5 世代生産ラインの一部生産能力を借りる計画も進
めており、生産能力にも十分なゆとりがあるとしている。
【バッテリ】LG 電池工場火災、米デル向けが売上の 1/3 占める仁宝に大きな影響
Digitimes 2008-3-17
韓国 LG ケミカルのバッテリー材料工場での大規模火災により、台湾のノートパソコン
OEM メーカーからのデル、HP への供給が滞るとの懸念が広がっている。中でも LG ケミ
カル製バッテリを採用しているデル向けが総出荷の 3 割を占める仁宝電脳（Compal）が
大きな影響を受けると見られている。仁宝電脳の今年通年のデル向け出荷台数見通しは
950 万台で、仁宝電脳の今年の総出荷台数目標 3200 万台の 3 割近くを占めている。
DIGITIMES 統計によると、2008 年 4-6 月の台湾メーカーのノートパソコン出荷台数は
2598 万台に達する見通しで、昨年 7-9 月の出荷台数に近い数量となっていることから、
依然成長速度に衰えは見られないものの、過去半年に電池、筐体等のアッセンブリメー
カーには生産能力を拡張する計画が見られないことから、松下、LG と続いたバッテリー
材料火災の影響で品不足感が強まっていると思われる。
HP も LG ケミカル製バッテリ採用比率が相対的に高いため、HP 向け出荷比率が高い広達
（Quanta）
、緯創（Wistron）なども影響を回避できないと見られている。
49
2008 年 3 月号
【半導体】和艦、エルピーダと合弁で蘇州に 12 インチウエハ半導体工場を建設
Digitimes 2008-3-18
中国の大手半導体ファウンドリ、和艦（He Jian）は、エルピーダ(Elpida)と合弁で蘇
州シンガポール工業園区に 12 インチウエハ半導体工場を建設する計画を進めており、同
合弁工場の正式名称を和発とすることを明らかにした。主に DRAM メモリーを生産する
計画という。
同合弁工場が完成すれば、中国内地 6 番目の 12 インチウエハ半導体工場となる見通しで、
中国内地の 12 インチウエハ半導体工場への投資総額は 250 億米ドルに達すると見られて
いる。現在既に稼働している 12 インチ半導体工場には、北京の中芯国際 12 インチ工場、
上海の中芯国際 12 インチ工場の 2 工場があり、現在建設中の 12 インチウエハ半導体工
場には、大連のインテル Fab 68 工場、武漢の中芯国際 12 インチ工場の 2 工場がある。
そして、建設計画が明らかになっているのが、深圳の中芯国際 12 インチ工場、及び上
記の和艦-エルピーダ合弁の和発の 12 インチ工場の 2 工場ということになる。
【半導体】米 NVIDIA、台湾威盛電子のﾌﾟﾛｾｯｻ事業買収か GPU 売上頭打ち予想
2008-3-18 網易科技
米画像処理プロセッサ大手の NVIDIA（エヌビディア）は、インテル、AMD とのコスト競
争が激化する中、台湾のプロセッサ大手の威盛電子（VIA Technology）のプロセッサ事
業の買収に向けて本格的交渉を開始した模様。
威盛電子は 2006 年に 11.55 億台湾ドルの損失を計上、2007 年も損失がさらに拡大、昨
年後半から C7 プロセッサが HP の商用低価格ノートパソコンに採用されるなど漸く売上
が伸びてはいるものの、赤字体質からの脱却は依然できていないと見られている。その
ため、資金繰り改善のため、NVIDIA からの資本注入を受けるのではないかとの報道がこ
れまで何度かなされている。一方、NVIDIA は、インテル、AMD の二大巨頭が CPU と GPU
の統合構想を発表し、今後 GPU の売上を伸ばすのが困難な情勢になっていることから、
X86 アーキテクチャー設計プロセッサ製造技術を有する威盛電子に関心を示していた。
【半導体】独 Henkel 社、中国連雲港に世界最大の半導体封止用 EMC 工場建設
中国電子部品産業協会 2008-3-17
江蘇省の 0.5-0.3um 半導体封止用エポキシ樹脂モールディングコンパウンド（EMC）産業
化プロジェクトが専門機関の認証を取得し、年産 2000 トンの世界最大の生産基地を建設
することが決まった。同プロジェクトは、独 Henkel 社の中国法人である連雲港漢高華
威電子有限公司が受託、総投資額 4800 万元で建設する。
【シリコン】江西聯創、1 億元超投じ液晶ﾊﾟﾈﾙﾊﾞｯｸﾗｲﾄ用高輝度 LED 工場建設
中国電子部品産業協会 2008-3-18
中国地場の LED メーカー、江西聯創光電科技股份有限公司は、南昌に 1.25 億元を投じ
て液晶パネル用バックライト用高輝度チップ型 LED 生産工場を建設する計画を明らかに
した。
聯創光電：www.lianchuang.com.cn/
50
2008 年 3 月号
265 号 3 月 24 日
【パソコン】広達、独ｺﾝﾄﾛﾝと提携し工業自動化用ｺﾝﾋﾟｭｰﾀ OEM 事業に参入
2008-3-20 台湾経済日報
世界最大のノートパソコン OEM メーカーである広達電脳（Quanta）は、工業自動化用コ
ンピュータ世界最大手の独コントロン（Kontron AG）（製品：右写真）と提携、本格的
に工業自動化用コンピュータ OEM 事業に参入する。現在、上海松江工場内
に工業自動化用コンピュータ生産ラインを建設中で、年央までに少量生産
を開始、年央後には量産を開始する予定。
コントロンは、昨年の売上が台湾のアドバンテック（Advantech）を抜い
て世界最大の工業自動化用コンピュータメーカーに躍進、売上の増大とともに広達への
OEM 発注も増やしており、広達にとっても売上拡大、利益率改善に大きく寄与する事業
になっている。工業自動化用コンピュータ OEM 事業の粗利益率は 30%前後で、ノートパ
ソコン OEM 事業の同 5-7％に比べると遥かに高い水準にある。
両社の提携は、広達が約 3 億台湾ドルを投じてコントロン台湾子会社、コントロン科技
の 15-17%株式を取得することで行われる。コントロン科技の昨年の売上は約 45 億台湾
ドル。コントロンは現在台湾子会社であるコントロン科技の約 66%株式を保有している
ので、広達への 15-17％株式の譲渡が完了すると、持ち株比率は 50%前後に低下する。
広達にとってノートパソコン OEM 事業は同社の売上全体の 85%を占める主力ビジネスで
はあるが、ノートパソコンの価格低下に伴い粗利益率も低下傾向にあり、高収益事業の
開拓に注力している。
コントロン：www.kontron.com/
【パソコン】鴻海、大衆電脳のﾁｪｺ工場買収か HP 向け PC､液晶ﾓﾆﾀ生産取得
2008-3-19 台湾経済日報
世界最大の EMS 企業、鴻海（Foxconn）は、台湾のパソコン OEM 大手の大衆電脳（FIC）
のチェコにあるパソコン OEM 工場を買収する計画で、同工場が保有するヒューレットパ
ッカード（HP）のデスクトップパソコン及び液晶モニターOEM を取得することが狙いと
見られている。
大衆電脳は、2001 年にコンパック（Compaq、HP と合併）、HP の要請でチェコにパソコン
組立工場を建設、主にデスクトップパソコン及びパソコン用液晶モニターを生産してい
る。従業員は約 250 名、2006 年の売上は約 80 億コルナ（約 155 億台湾ドル）で、ブラ
ジル工場とともに大衆電脳の重要拠点となっている。大衆電脳のデスクトップパソコン
OEM ユーザーには、上記の HP のほか、ゲートウェイ（宏碁傘下）
、パッカードベル（宏
碁傘下）、インド、ブラジルの地場ブランドメーカーなどがある。
鴻海集団は、2002 年初めにチェコ首都プラハから 70 キロほど離れた Kutna Hora でパソ
コン部品組み立て工場を建設、HP、宏碁向けに供給を行っている。また、昨年、第 2 工
場を建設、主に群創光電（Innolux）向けに液晶パネルモジュール供給を行っている。2
工場の従業員数は約 5000 名に上る。
鴻海は今年初めに米 EMS 大手の Sanmina-SCI の米国、ブルガリアパソコン工場の買収を
51
2008 年 3 月号
発表しており、M&A による事業拡大を加速している。
【パソコン】NEC、台湾での部材調達 30 億米ﾄﾞﾙ 初めてﾉｰﾄﾊﾟｿｺﾝ OEM 上回る
2008-3-19 台湾経済日報
NEC は今年の台湾における部品・原材料の調達額が 30 億米ドルに達し、初めてノートパ
ソコンの OEM 発注額を上回る見通しであることを明らかにした。
NEC の台湾における部材調達額は日本企業ではソニーに次いで多い。昨年、NEC は台湾
に WiMAX 研究開発センターを設置したほか、広達（Quanta）、神達（Mitac）、微星
（Microstar）等 10 社余りと共同開発プロジェクトを行うなどして台湾企業との提携を
強化している。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】彩晶､年末の中型ﾊﾟﾈﾙ生産能力拡大比率を 20%から 30%に修正
2008-3-20 台湾経済日報
台湾の液晶パネル大手の彩晶（Hannstar）は、中型液晶パネルの受注が旺盛であること
から、年末に計画していた中型液晶パネルの生産能力拡大比率を従来の 20%から 30%に上
方することを決めた。同社の今年通年の中型液晶パネル出荷台数は上期 400 万台、下期
2000 万台の計 2400 万台を見込んでいる。
彩晶は、3 月に入って中型パネルの受注が引き続き旺盛で生産が追いつかない状況にあ
ることから、大型パネルを生産している第 5 世代生産ラインの一部を中型パネル用に振
り当てて対応している。
【電子部品】友尚、大聯大、ゼニトロン、相次いでタッチパネル製品の販売を強化
台湾経済日報 2008-3-19
タ ッチパネル市場が急拡大する中、台湾の大手電子部品商社の大聯大（WPG）、友尚
（Yosun）、ゼニトロン（Zenitron）が相次いでタッチパネル製品の販売を強化している。
友尚（Yosun）は、義隆電子（ELAN）の静電容量式タッチパネルドラ
イバーIC の販売権を取得、EMS 世界最大手の鴻海（Foxconn）の部品
調達ネットワークに食い込んでいる。また、大聯大（WPG）はデジタ
ル手書きパネル大手の米 Inplay Technologies（製品：右写真）の販
売代理権を取得し、ノートパソコンメーカー向け販売を強化している。ゼニトロンは静
電容量式タッチセンサーIC 大手のサイプレス（Cypress）社と提携し、携帯電話及びデ
ジタルカメラメーカーへの販売強化を図っている。
アップル、マイクロソフト、宏達（HTC）のタッチパネル式携帯電話の開発により、世
界の携帯電話市場でタッチパネルブームが起きており、iSuppli によると、世界のタッ
チパネル出荷額は 2012 年には 44 億米ドルに達する見通しで、2006 年の 24 億米ドルの
ほぼ 2 倍に急拡大すると見られている。
義隆電子：www.emc.com.tw/
Inplay 社：www.inplaytechnologies.com/
【ﾊﾟﾜｻﾌﾟﾗｲ】台達電子、今年の液晶ﾃﾚﾋﾞ用ﾊﾟﾜｻﾌﾟﾗｲ世界ｼｪｱ 20%突破見込む
中国電子部品産業協会 2008-3-20
52
2008 年 3 月号
世界の大手液晶テレビブランドメーカーの台湾企業への OEM が拡大する中、世界最大の
パワーサプライ及びコネクタメーカーである台達電子（Delta）の今年の液晶テレビ用
パワーサプライ出荷量が 2000 万台に達し、世界市場シェアが 20%を突破する見通し。う
ち、32 インチ以上液晶テレビ用パワーサプライの出荷量が昨年比 60%増となっており、
同社の売上伸張に大きく寄与している。
【半導体】華潤微電子、華潤集団と合弁で 5 億米ﾄﾞﾙ投じ 8 ｲﾝﾁ半導体工場建設
中国電子部品産業協会 2008-3-20
中国政府系企業グループである華潤集団（China Resources）傘下の半導体ファウンド
リ、華潤微電子は、親会社である華潤集団と合弁で江蘇省無錫市に 8 インチシリコンウ
エハ半導体製造工場を建設することを発表した。華潤微電子は間接的に同工場の 19%株
式を取得、同工場の運営管理を行う。残り 81%株式は華潤集団の 100%子会社が保有する。
総投資額は 5 億米ドル。華潤微電子の現有 6 インチシリコンウエハ半導体の月産能力は
約 11 万枚。
華潤微電子：www.crmh.com.cn/
【半導体】エルピーダ、聯電と提携し半導体ﾌｧｳﾝﾄﾞﾘ事業参入 DRAM 低迷が要因
中国電子部品産業協会 2008-3-20
DRAM 産業の低迷が続く中、エルピーダ(Elpida)は、世界第 2 の半導体ファウンドリ、聯
電(UMC)との提携を通じて、半導体ファウンドリ事業に参入することを決めた。エルピ
ーダは 12 ｲﾝﾁｼﾘｺﾝｳｴﾊ半導体製造能力を提供､聯電は IP 及びﾛｼﾞｯｸ技術を提供する。
【半導体】上海宏力、NXP の在米国 8 インチシリコンウエハ半導体工場を買収
中国電子部品産業協会 2008-3-20
台湾の大手半導体ファウンドリ、上海宏力半導体（Grace Semiconductor）は、蘭 NXP
の米国 Fishkill に位置する 8 インチシリコンウエハ半導体工場を購入する方向で交渉し
ていることを明らかにした。取引額は 1 億米ドルを超える見通し。
世界の半導体産業が DRAM 分野を中心に低迷する中、NXP の設備利用率も低迷している。
一方、フラッシュメモリを得意とする上海宏力は相対的に高い設備利用率を維持してお
り、一部分野では設備不足が生じていた。
【半導体】台積電、上海工場用に Atmel 社の 8 インチ中古設備購入 即戦力優先
2008-3-20 中華液晶網
世界最大の半導体ファウンドリ、台積電（TSMC）は、上海松江工場の生産能力拡張を急
ぐため、米半導体メーカーAtmel 社の中古設備を 8200 万米ドルで購入することを決めた。
これにより上海松江工場の月産能力は 4 万枚に達する見込みで、昨年比 3 割増となる。
中国地場の中芯国際が 12 インチ技術へのシフトを加速する中、上海華虹 NEC、上海宏力
半導体、成都成芯、無錫華潤上華、台積電などは即戦力且つ低コストの 8 インチ中古設
備を購入することを選択している。成都成芯はエルピーダ(Elpida)、華潤上華はハイニ
ックス(Hynix)、台積電は上記の通り Atmel 社から中古設備を購入している。
53
2008 年 3 月号
【ＬＥＤ】江西省景徳鎮、深圳華燁新科技の LED 照明生産事業の誘致に成功
中国電子部品産業協会 2008-3-20
陶磁器生産が盛んな中国江西省景徳鎮政府は、自動車部品産業基地、長虹機電産業基地
の建設に続いて、LED 照明産業基地を誘致することに成功、深圳華燁新科技実業有限公
司（製品：右写真）が 5 億元を投じて年産額 20 億元の LED 照明工場を建
設することで同社と合意した。また、景徳鎮政府は、数千万元を投じて深
圳華燁新科技実業有限公司が生産する LED 省エネ照明を市内街灯として利
用する。
深圳華燁新科技：www.szhyxin.com/
【ＬＥＤ】億光、LED 実装で光宝を抜いて台湾最大手に 携帯電話向けが好調
2008-3-20 中華液晶網
台湾の LED 実装大手の億光電子（Everlight）（製品：右写真）は、ノキ
ア（NOKIA）から携帯電話パネル用バックライトを受注するなど、今年の
LED の売上が台湾最大の LED 実装企業、光宝科技（Lite-on）を上回るこ
とがほぼ確実となった。億光電子の世界 LED 実装市場シェアは第 7 位で、特に SMD 実装
分野を得意としている。SMD 実装の歩留まりは 98-99%に達しており、同業平均 90%を大
きく上回る水準を達成している。億光電子の昨天の税後利益は、携帯電話パネルバック
ライト用が好調で、過去最高の 22.1 億台湾ドルに達している。同社の SMD 型 LED 実装能
力は月当たり 6 億個、LED ランプの実装能力も月 1.9 億個でどちらも台湾企業としては
首位を誇る。同社は、ノートパソコン用バックライト用 LED の生産も開始しており、豊
田合成のチップを利用することで日亜の特許問題を回避、既に中国内地バックライトメ
ーカーと提携して少量生産を開始している。月産能力は既に約 100 万個、年央には 500
万個に拡大する計画という。
億光電子：www.everlight.com/
【ＬＥＤ】瑞新穏潤光電、LED 照明、LED バックライトを積極的に開発
中国電子部品産業協会 2008-3-20
河南省瑞新集団傘下の LED メーカー、許昌穏潤光電科技有限公司は、中国国
内での LED 照明需要拡大、及び液晶モニター用 LED バックライト需要が急拡
大する中、LED 照明器具（右写真）、モニター用 LED バックライトの売上が
大幅に伸張している。
許昌穏潤光電：www.xcwrgd.com/
【太陽電池】南通強生光電、中国初のアモルファスシリコン型太陽電池生産開始
中国電子部品産業協会 2008-3-19
中国強生軽工集団（樹脂手袋製造）傘下の太陽電池メーカー、南通強生光電（QS Solar）
は、中国国内初となるアモルファスシリコン型薄膜太陽電池生産ラインを南通如東経済
開発区にて正式に稼動させた。生産能力は 25MW/年。同社は年内にさらに 2 本の生産ラ
インを増設する予定で、年産能力を 75MW に拡大する計画。 強生軽工：www.qsglove.com/
【シリコン】揚州市、ポリシリコンの海外輸出禁止 地場 LED 産業への供給を優先
中国電子部品産業協会 2008-3-19
54
2008 年 3 月号
揚州市政府は、地場産業に優先的にポリシリコン資源を配置するため、揚州市内で生産
されたポリシリコンの海外輸出を禁止する措置を取った。同市政府は、ポリシリコンは
高エネルギー消費製品であり、高エネルギー消費製品製造輸出のみを行うことは、省エ
ネ政策を取る中国の国策に反するとしている。
揚州市の LED 産業は、エピタキシャルウエハ、チップ製造、実装検査全般をカバーして
おり、参入企業は 200 社余りに上る。また、揚州市が独自開発したポリシリコンの生産
が今年 6 月から正式に出荷する予定で、年産能力は今年末には 3000 トンに達する。
【シリコン】河南迅天宇、高純度ポリシリコン生成を近く開始 コストは海外の 1/6
中国電子部品産業協会 2008-3-20
中科院上海技術物理研究所の高文秀研究員を中心とするチームが独自開発した純度
99.9999%太陽電池用ポリシリコン生成技術を有する中科院上海技術物理研究所が河南
省政府と共同で設立した河南迅天宇科技有限公司が、河南省南陽の埋蔵量 5000 万トン
の珪素資源を利用して近くポリシリコンの生成を開始する予定。第 1 期の総投資額は 12
億元、年産能力は 2000 トン、年間生産額は 11 億元を見込む。生産コストはシーメンス
生成法の 6 分の 1 に削減することを実現している。三菱商事、板和興業、スイス AG な
どが長期購買契約を締結しており、日本、ドイツ、スイス等に輸出する。
【自動車】米リア、年央から上海独資で TPMS 生産開始 年産能力 200 万セット
米国汽車新聞·中国 2008 年 3 月 19 日
米自動車部品大手のリア(Lear)は今年 7-9 月から上海に新たに設立した独資企業、李爾
電子電器汽車部件有限公司で自動車用タイヤ空気圧監視システム（TPMS）の生産を開始
する。生産能力は 200 万セット。システム 1 セット当たり、１台のレシーバ及び 4 台の
センサ機器を必要とすることから、年間 200 万台のレシーバ、800 万台のセンサ機器を
生産する能力を有する。2009 年からは毎年 25 万セットを米国に輸出する計画。
自動車市場調査機関 CSM 上海事務所調査によると、中国の自動車市場の TPMS 普及率は昨
年末時点で 5％前後で、VW アウディ A6 ロング、GM ビューイック Park Avenue、GM キャ
ディラック SLS、BMW3&5 クラス等の一部高級車が搭載しているのみとなっている。
【自動車】杭州イベコ、吉林大、上海交通大と産学共同で DCT 変速機を開発中
中国汽車報 2008 年 3 月 19 日
杭州依維柯汽車変速機有限公司（杭州イベコ）は、伊自動車部品大手の
マニエッティ・マレリ(Magneti Marelli)の技術供与を受けて 2006 年に
中国国内で初めて機械式自動変速器（AMT）の商品化を実現、現在毎月 1500
台前後を出荷、累計で 2 万台の杭州イベコ製 AMT 変速器を搭載した自動
車が出荷されている。同社は現在、吉林大学、上海交通大学等との産学共同を通じて、
現在中国国内で需要が高まっているデュアルクラッチ機械式自動変速器（DCT）の開発を
行っており、既に一定の研究成果を取得しているという。
杭州イベコ：www.chinagearbox.com/
55
2008 年 3 月号
266 号 3 月 26 日
【自動車】米ハネウェル、力帆汽車、長安汽車にターボチャージャー技術等供与
華龍網 2008 年 3 月 21 日
自動車用ターボチャージャー及びセンサー技術大手の米ハネウェルは、重慶市に本社を
置く長安汽車、力帆汽車などに環境にやさしいターボチャージャー技術及びセンサー技
術を供与していく計画。ハネウェル中国 R&D センターは既にターボチャージャーエンジ
ンの開発に注力している力帆汽車に対し同技術を提供する予定という。
ハネウェルは、ターボチャージャー（右写真）は、排出ガスを利用してエンジンの燃焼
効率を向上させるシステムであり、エンジン性能を高めるとともに排気
ガスをクリーンにすることが可能な環境にやさしいシステムとしている。
特にディーゼルエンジンでは、粒子状物質（PM）、窒素酸化物（NOx）を
大幅に削減することが可能で、ガソリンエンジンではダウンサイジング
を通して Co2 の削減、燃費の向上が可能となる。
【自動車】米 IAC、台湾東陽実業と合弁で武漢に東風日産、ホンダ向け工場設立
武漢晨報 2008 年 3 月 21 日
自動車内装部品大手の米 IAC グループ（International Automotive Components Group LLC、
本社：米デラウェア州）は、米 IAC グループ子会社の三之星ベルト化成品、台湾の自動
車内外装品メーカー、東陽実業集団と合弁で設立した武漢翔星汽車零部件公司を正式に
稼動させた。投資総額は 1200 万米ドル。主に東風日産、東風ホンダ等向けにコックピ
ットパネル製品（右写真）を供給する。年産能力は 15
万台分、年間生産額は 1.5 億元を見込んでいる。
米 IAC グループ：www.iacna.com/
東陽実業集団：www.tyg.com.tw/
【自動車】米ワブコ、青島新工場に欧州で生産している高付加価値製品をシフト
2008/03/21 上海証券報
欧米経済の減速が顕在化する中、欧米自動車部品メーカーの中印などの新興市場への投
資が拡大している。米ワビコ（Wabco）、アービンメリトール（Arvin Meritor）、独ボッ
シュ（Bosch）が、高付加価値製品の生産を中国等のアジア太平洋地区にシフトするこ
とでコストダウンを図っている。
米ワビコは、山東省済南の現有工場（威伯科済南）では従来型のブレーキバルブを生産
しているが、山東省青島の新工場では現在欧州で生産している高付加価値製品の生産を
シフトする計画。同社のインドを除くアジア太平洋地区での 2007 年の売上は 2.25 億米
ドルに達しているが、うち中国での売上が前年比 2 倍に拡大と急増しているという。ま
た、インドの合弁企業の売上も 1 億米ドルを突破しているという。同社は、中国市場で
販売している ABS システム製品の価格を据え置きながらバージョンアップも進めており、
中国市場を積極的に開拓している。
米アービン・メリトールも、中国投資を拡大している。同社は今年、アジア地区に 3000
56
2008 年 3 月号
万米ドルを投資する計画だが、その大部分を中国に集中する計画。同社は 5 年後にはア
ジア地区での売上を 10 億米ドルに拡大するとともに、アジア地区での部品調達額も 10
億米ドルに拡大する計画。部品調達では、アジア地区 OEM メーカーへの発注を現在比 2
倍に拡大する計画。また今年下期に中国に研究開発センター及び技術運営センターを建
設する予定で、現地密着のスピーディな開発にも注力している。
独ボッシュも、2015 年にはアジア地区での売上を 220 億ユーロに拡大、同社の世界売上
の 4 分の 1 に到達させる計画。アジア地区売上の世界売上に占める比率は現在 16%であ
るので 9 ポイント上昇させることになる。
ドイツの大手コンサルタント会社、Oliver Wyman 社の国際自動 車産業研究部長 Jan
Dannenberg 氏は、昨今来の原材料価格の上昇と販売価格の低下により、海外に生産拠点
を移転することが遅れている欧米の中小部品メーカーの多くが今後倒産する可能性があ
る、ただ上記のワブコ、アービンメリトール等の生産拠点を既にグローバルに展開して
いる大手企業は倒産の危機は回避できるだろうと予測している。
ワビコ：www.wabco-auto.com/
【自動車】中国国内主要乗用車メーカー20 社 2008 年販売目標
2008/03/24 華西都市報
販売目標
前年比
注目点
上海 GM
60 万台
20%増
乗用車部門 3 年連続首位を目指す｡
一汽 VW
60 万台
21%増
うち 50 万台は VW､10 万台はｱｳﾃﾞｨﾌﾞﾗﾝﾄﾞ｡
上海 VW
59 万台
29%増
ｽｺﾀﾞﾌﾞﾗﾝﾄﾞの売上が伸張する見通し｡
一汽トヨタ
40 万台
42%増
ｶﾛｰﾗの販売好調が続く見通し｡
東風神龍
28 万台
30%増
年産能力 30 万台の拡張が近く竣工予定｡
広州トヨタ
21 万台
23%増
うち 17 万台はｶﾑﾘ｡販売代理店 180 店舗に拡大｡
広州ホンダ
34 万台
15%増
うち 18 万台はｱｺｰﾄﾞ､4 万台はｵﾃﾞｨｾｲ｡
北京現代
38 万台
64%増
久方ぶりの新車ｴﾗﾝﾄﾗ HDC 投入効果に期待｡
東風日産
33 万台
21%増
うち 10 万台はﾃｨｰﾀﾞ､4 万台はﾃｨｱﾅ｡
東風ホンダ
15 万台
18%増
武漢第 2 工場の拡張が近く完了予定｡
長安ﾌｫｰﾄﾞ
31 万台
42%増
うち 11 万台はﾏﾂﾀﾞ 2&3､11 万台はﾌｫｰｶｽ｡
上海 GM 五菱
62 万台
13%増
小型車市場首位固めの年｡
華晨
33 万台
10%増
瀋陽高級車工場､四川綿陽工場が近く稼働予定｡
哈飛
21 万台
29%増
うち 15 万台はﾐﾆﾊﾞｽ｡
比亜迪
20 万台
100%増
うち 15 万台は中級車 F3｡
海馬
18 万台
38%増
主力は CVT ｴﾝｼﾞﾝ搭載の海馬 3。
長安微型
45 万台
20%増
主力は長安之星Ⅱ｡
長城
20 万台
60%増
うち 10 万台はﾋﾟｯｸｱｯﾌﾟｶｰ及び SUV｡
奇瑞
48 万台
26%増
うち 18 万台を輸出｡
吉利
26 万台
18%増
新型車投入で目標達成目指す｡
57
2008 年 3 月号
【パソコン】米デル、今年の中国での部材調達額を前年比 28%増の 230 億米ドル
中国電子部品産業協会 2008-3-21
米デル CEO のマイケル・デル氏は 20 日中国内地を訪問し、2007 年の中国内地における
部材調達額が海外のパソコンメーカーとしては最大の 180 億米ドルに達したこと、2008
年の同調達額が前年比 28%増の 230 億米ドルに達する見込みであることを明らかにした。
また、2008 年の中国内地における部材調達は直接的及び間接的に 500 億米ドルを超える
国内総生産(GDP)を創出することになるという。これは、中国の今年の GDP 見通し 3.5
兆米ドル前後の 1.4%を占める。
デルは 2007 年 10 月、中国内地最大の家電量販店、国美電器(Gome)と提携、中国内地の
小売店舗網を通じた販売を開始しており、現在 45 都市で製品を販売している。IDC によ
ると、2007 年 10-12 月の中国内地パソコン市場におけるデルのシェアは 7.9%で第 4 位
にとどまっている。第 1 位の聯想の同シェアは 28.8%。
【パソコン】仁宝、4 月のﾉｰﾄﾊﾟｿｺﾝ出荷正常 5 月以降に LG 工場火災影響予想
2008-3-21 台湾工商時報
市場が LG 化学のノートパソコン用電池材料供給及び米経済減速によるノートパソコン
市場の変化に注目している。この中、世界第 2 のノートパソコン OEM メーカーで LG バ
ッテリに対する依存度が最も高い仁宝電脳（Compal）は、3 月の出荷は 200-210 万台に
達する見込みで、LG 化学の火災の影響は出ていないものの、4-5 月から影響が徐々に表
面化してくることが予想されるとしている。ただ、4 月の出荷については、3 月を上回る
220 万台を予定しており、影響は 5 月以降になるとしている。
仁宝電脳は先般、LG 化学のバッテリ材料工場火災の影響を勘案して、4-6 月の出荷台数
見通しを 676-693 万台、1-3 月比 13-15％増から 10％増に下方修正している。
【ﾃﾞｼﾞｶﾒ】鴻海､佳能､華晶､単価 150-200 米ﾄﾞﾙの OEM 市場で三洋を包囲
中国電子部品産業協会 2008-3-21
世界のデジタルカメラ OEM メーカーの受注争奪戦が白熱化している。100-150 米ドルの
低価格機種の OEM は台湾系メーカーの独壇場となっていることから、主戦場は 150 米ド
ル以上のミドルレンジ、ハイレンジ機種に移っている。その中、台湾の佳能（Ability）、
華晶科技（Altek）、鴻海（Foxconn）、シンガポールのフレクトロニクス（Flextronics）、
日本の三洋が、3 大ブランドメーカー、キャノン、ソニー、パナソニックの OEM を巡っ
て激しい争奪戦を繰り広げている。
2008 年主要ﾃﾞｼﾞｶﾒ OEM ﾒｰｶｰ出荷台数予測
コダックのデジカメ部門を買収したフレ
出荷量
主要ユーザー
クトロニクス、三洋は、低価格機種では到
鴻海
1800 万台 ｿﾆｰ､富士､ｵﾘﾝﾊﾟｽ
底台湾メーカーに対抗できないことから、
三洋
1800 万台 日系ﾌﾞﾗﾝﾄﾞ
経営資源を 150-250 米ドル機種に集中し同
佳能
1500 万台
ｶｼｵ､ﾆｺﾝ､三星､Benq
市場への台湾メーカーの参入を防御しよ
華晶
1500 万台 ｺﾀﾞｯｸ､ﾎﾟﾗﾛｲﾄﾞ､三洋
うと試みているが、高いコスト競争力を誇
ﾌﾚｸﾄﾛﾆｸｽ 1000 万台 ｺﾀﾞｯｸ
る台湾勢の攻勢に守勢に回っている。また、
200-250 米ドルのハイレンジ機種では、キャノン、パナソニックが自社生産を堅持、ソ
58
2008 年 3 月号
ニーが自社管理運営方式による OEM を認めているに過ぎず、高収益の OEM 市場が 150-200
米ドル機種にほぼ限定されていることから、この市場を守り切れない場合、三洋がこの
市場からの撤退を余儀なくされる状況も出てくる。
2008 年の世界の 5 大 OEM メーカーの出荷台数は、フレクトロニクスが 1000 万台以下で
あるのを除けば、鴻海、三洋が 1700-1800 万台、華晶科技、佳能が約 1500 万台で、各
社のシェアは拮抗している。
【携帯電話】スマートフォン市場、5 年後には携帯電話市場全体の 3 割占める
2008-3-22 台湾経済日報
IT 市場調査機関 ABI Research の最新レポートによると、スマートフォン市場は現在世
界の携帯電話市場全体の 1 割を占めるに過ぎないが、2013 年には 31%を占める見通しで、
5 年後には 3 台に 1 台がスマートフォンという時代が到来すると予想している。
中国では、台湾の宏達（HTC）が最も成功しているスマートフォンメーカーであるが、
このほか、明基（Benq）、華宝（Compal）、華冠（Arima）
、華碩（Asus）、英華達（Inventec）、
鴻海（Foxconn）
、倚天（E-ten）なども急成長する同市場に相次いで参入している。
ABI Research は、スマートフォン市場は現時点ではノキアと Symbian が主導しており、
ノキアのシェアは約 52%、Symbian のシェアは約 65%に達しているとしている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】統宝、南京第 2 液晶ﾓｼﾞｭｰﾙ工場を今月末に稼働 月産 300 万枚
2008-3-21 中華液晶網
中小型液晶パネルの需要が閑散期にもかかわらず高水準で推移していることから、デジ
カメ用パネルで世界シェア首位の台湾統宝光電（Toppoly）などの中小型液晶パネル専
門メーカーの稼働率は 9 割以上の水準で推移している。
統宝光電（Toppoly）は、設備利用率がほぼ 100%近い水準にあることから、南京の液晶
モジュール組立第 2 工場を前倒しして今月末にも稼働させる計画。南京第 2 工場の月産
能力は約 300 万枚で、第 1 工場と合わせた総月産能力は 1000 万枚を超えることになる。
同社の 2 月の連結売上は 26.8 億台湾ドルで 2007 年比 47%増、3 月の売上は 30 億台湾ド
ル近くに達する見込みで、1-3 月の売上は過去最高の 90 億台湾ドルになるとしている。
統宝の 3.5 世代液晶パネル生産ラインのガラス基板月産能力は 7.5 万枚で、携帯電話用
パネルで世界シェア首位の勝華科技（Wintek）の第 3 世代液晶パネルガラス基板月産能
力 11 万枚に匹敵する規模に達している。勝華の第 3 世代第 2 工場が未だ全面稼働して
いないことから、統宝の 2 月の売上は初めて勝華を上回り、台湾の中小型液晶パネルメ
ーカーとしては初めて月次売上首位となった。
【ﾊﾞｯｸﾗｲﾄ】奇菱、ﾊﾞｯｸﾗｲﾄﾓｼﾞｭｰﾙ事業好調で今年の売上前年比 50%増予想
2008-3-21 台湾工商時報
台湾第 4 位の液晶パネルメーカー、奇美集団傘下の奇菱科技（Chi Lin）は、中小型液
晶モジュール事業を奇信電子に移管したものの、バックライトモジュール、プラスチッ
ク成型、電光掲示板等の事業が伸張することから、今年の売上が前年比 50％増の 450 億
台湾ドルに達する見通しを示した。
59
2008 年 3 月号
特に寧波バックライトモジュール工場第 2 期完成により大型バックラ
イトモジュール（右写真）の出荷が増えるとしている。同社は主に 26
インチ、32 インチ、42 インチ等の液晶テレビ用バックライトモジュー
ル、及び液晶モニター用バックライトモジュールを生産している。
昨年の奇菱科技の事業部別売上構成は、バックライトモジュール事業が 60-65％、奇信
電子に移管した中小型液晶モジュール事業が 30％、プラスチック成型、電光掲示板事業
が 5-6％であるので、中小型液晶モジュール事業の移管の影響は大きいが、バックライ
トモジュール事業の予想を上回る伸びがその穴を埋めて余りあるとしている。
奇菱科技：www.chilintech.com.tw/
【ﾊﾞｯｸﾗｲﾄ】友達、奇美、LED ﾊﾞｯｸﾗｲﾄ普及のため導光板厚さ要求緩和を要請
2008-3-24 Digitimes
液晶パネルメーカー、ノートパソコンブランドメーカーの環境対応効果もあり、2008 年
の LED ノートパソコンのノートパソコン市場全体への浸透率は 1-2 割に達する見通しで、
アップル、ヒューレットパッカードのほか、デル(Dell)、宏碁なども近
く LED ノートパソコンの販売を開始する予定となっている。ただ、その
一方で、LED ノートパソコンが超薄型を大きなセールスポイントとしてい
ることから、LED バックライトモジュールメーカーは薄型導光板（右写真）
の歩留まり改善に苦戦している。その結果、LED バックライトのコストダウンを非常に
困難にしており、LED ノートパソコンの普及にも大きな影を落としていると指摘するメ
ーカーが増えている。
冷陰極灯管(CCFL)バックライト導光板では厚さ要求は 2-2.2 ミリだったが、LED バック
ライトではその要求が 0.7-0.9 ミリに高まっており、現在世界最薄とされるアップルの
MacBook Air の導光板に至ってはその厚さは 0.7 ミリに達している。
過剰な薄型化により LED バックライトの生産コスト高止まりを懸念する友達光電（AUO）
、
奇美電子（Chi Mei）などの世界大手液晶パネルメーカーは、ブランドメーカーに対し
て薄さを過度に追求せず導光板の厚さを 1 ミリ前後に抑えるよう要請している。
【太陽電池】ｱﾌﾟﾗｲﾄﾞ･ﾏﾃﾘｱﾙ、19 億米ドル投じ世界最大の太陽電池工場建設
中国電子部品産業協会 2008-3-21
世界最大の半導体生産設備メーカー、米アプライド・マテリアルは上海で太陽電池産業
で過去最大となる総投資額 19 億米ドルの太陽電池工場を建設することを発表した。同工
場の建設場所及びパートナーについては明らかにしていないが、米アプライド・マテリ
アルが、中国民営最大の LNG 生産企業である新奥集団向けに総額 140 億元のアモルファ
スシリコン型薄膜太陽電池生産ラインを販売する契約を締結したことを明らかにしてい
ることから、新奥集団関連企業がパートナーではないか
と見られている。
アプライド マテリアルズは昨年 9 月に 6 立方メートルの
大型ガラス基板からアモルファスシリコン型薄膜太陽電
池モジュールを生産する世界最大の一貫製造装置（右写
60
2008 年 3 月号
真）を市場に投入し、急成長する太陽電池の製造装置事業に注力している。
【半導体】寧波華泰集団、15 億元を投じ南昌に 6-8 インチ半導体工場建設
2008-3-24 南昌新聞網
浙江省の大手民営企業で傘下に大手半導体実装検査の寧波華泰半導体有限公司を有す
る寧波華泰集団は、15 億元を投じて南昌国家高新技術開発区に 6—8 インチシリコンウエ
ハ技術アナログ・デジタル式半導体チップ生産ラインを建設することで南昌高新区と正
式に契約を調印した。主にハイビジョンテレビ、電力電子部品、携帯電話用半導体チッ
プを生産する計画。同生産ラインは南昌高新区湖東産業区に 3 期に分けて建設され、第
1 期、第 2 期はそれぞれ 4 億元を投じて 8 本の実装検査ラインを建設、主にチップの実
装検査を行う。第 3 期は 7 億元を投じてチップの生産ラインを建設する。3 年後の完成
を予定しており、完成後の年産能力は 32 万個、年間生産額 30 億元を見込んでいる。
267 号 3 月 28 日
【パソコン】中国電子、半分の企業群を統廃合 長城が夏新ﾉｰﾄ PC 部門買収か
2008-3-24 新浪
長城電脳（Great Wall）（製品：右写真）が夏新電子（Amoy）のノートパ
ソコン事業を買収する見通しとなった。双方の親会社である中国電子情報
集団公司（CEC、略称：中国電子）の傘下資産の統廃合計画に基づくもの
としている。夏新電子は昨年 4 月、ノートパソコンブランド事業からの撤
退を発表し、現在は上海 R&D センター及び厦門工場での ODM 事業のみを行っている。た
だ、そのノートパソコン ODM 事業も依然赤字状態が続いており、夏新電子は主力事業を
携帯電話事業に転換しスマートフォンの開発に力を入れている。
一方、中国地場では老舗のパソコンメーカーである長城電脳は、2007 年のパソコン販売
台数は約 10 万台と低迷しており、2008 年の販売目標を昨年比 2 倍の 20 万台と拡大路線
を明らかにしていることから、拡張のための設備導入を必要としていた。また、傘下に
は長城ディスプレイ、長城電源などパソコン関連部品事業も有していることからコスト
競争力はあるとされている。
こうした背景のもと、中国電子は、両社のパソコン事業を統合することを決めた模様。
中国電子は、旧電子工業省に属する企業群を統合し設立された中央政府直営の国有独資
大型企業集団で、中国 IT 産業の航空母艦と称されている。傘下には、長城科技、南京
熊猫、長城開発、長城電脳、中国軟件、中軟国際、夏新電子、中国電子、中電広通、深
圳桑達、華東科技、長城情報、上海貝嶺などの上場企業 13 社のほか、約 800 社の関連
企業が名を連ねている巨大グループ企業である。
中国電子董事長の熊群力氏は、中国電子は現在グループのスリム化プロジェクトを実行
中で、1 年以内に傘下企業の半分、約 400 社の企業を統廃合する計画という。ただ、長
城電脳と夏新電子ノートパソコン事業の統合を実際に履行していくには、上場企業であ
る長城電脳がなぜ赤字事業である夏新電子のノートパソコン事業を吸収合併するのか
を株主に明確に説明する責任があるとしている。
61
2008 年 3 月号
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】中強､瑞儀､威力盟､誠創など､三星及び LG 向け部品出荷が拡大
2008-3-24 台湾工商時報
三星電子、LG ディスプレイなどの韓国の液晶パネルメーカーが、コストダウン及び短納
期ニーズを受けて中国現地での液晶テレビ用パネルモジュールの生産能力を拡大してい
る。特に三星電子は蘇州工場の液晶テレビ用パネルモジュールの生産能力を急拡大させ
ており、中国内地に工場を展開している中強光電（Coretronic）や瑞儀光電（Radiant）
などの台湾のバックライトモジュールメーカーが大きな恩恵を受けている。
瑞儀光電は今年の韓国ユーザー向け売上の売上全体に占める比率が 30％以上、中強光電
は、三星電子にとって最大のバックライトモジュールサプライヤーとなっている。また、
台湾の冷陰極蛍光ランプ（CCFL）を製造する威力盟（Wellypower）
、誠
創（Sintronic）
（製品：右写真）も、昨年から LG ディスプレイ向け出
荷を開始しているが、今年は三星電子向けでも出荷を開始する予定。
威力盟：www.wellypower.com.tw/
誠創：www.sintronic.com.tw/
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】寧波奇美光電、既投資額 1.89 億米ドル 拡張後能力 1500 万台
中国電子部品産業協会 2008-3-25
最終的な総投資額が 3.87 億米ドルに達する寧波奇美光電の拡張工事が 4 月に完了する
見通しとなった。寧波奇美光電は主に液晶モニターモジュール、液晶テレビモジュール
を生産しており、既投資額は 1.89 億米ドルに達している。拡張後の年産能力は液晶モニ
ター用液晶モジュール 1200 万台、液晶テレビ用液晶モジュール 300 万台に達する。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】ﾃﾞｼﾞｶﾒﾌﾞﾗﾝﾄﾞﾒｰｶｰ､値下げ圧力からﾊﾟﾈﾙｻｲｽﾞを 2.7 ｲﾝﾁに縮小
Digitimes 2008-3-25
キャノン、ソニー、パナソニックなどの日系デジタルカメラブランドメーカーのシェア
争いが激しくなる中、薄型エントリ機種の値下げ合戦も激しさを増している。ただ、長
引く値下げ合戦に各社ともさらなる値下げには限界を感じ始めており、液晶パネルサイ
ズを縮小することで価格を引き下げる動きも出ている。現在の主流サイズは 2.7-3 イン
チパネルであるが、各社とも協調して 2.5-2.7 インチに縮小しようとしているという。
また、差別化を図るため、タッチパネルを採用するブランドメーカーも増えている。台
湾のブランドメーカー、キスダ明基（Benq）は先駆けてタッチパネルを採用し売上を伸
ばしたメーカーだが、ソニー、パナソニック、三星が追随し相次いでタッチパネルを採
用し新たな競争も生じているという。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】ｴﾌﾟｿﾝ ID､中小型液晶ﾊﾟﾈﾙ生産ﾗｲﾝを台湾群創光電に売却か
2008-3-24 中華液晶網
中小型液晶パネル市場で台湾勢が急台頭する中、日本の中小型液晶パネル大
手のエプソン傘下の EID（製品：右写真）が中小型液晶パネル工場を、台湾
の液晶パネル及び液晶モニターメーカーの群創光電（Innolux）に売却する
方向で交渉を行っている模様。
62
2008 年 3 月号
EID は、設立当初はエプソンと三洋の合弁だったが、その後三洋が撤退しエプソン 100%
子会社となっている。傘下に 3.5 世代及び第 4 世代生産ラインを保有しており、主に中
小型液晶パネルを生産している。日本の鳥取、豊科、中国の蘇州、深圳、フィリピンに
工場を展開している。
一方、群創光電は、携帯電話用等の小型パネルの今年の出荷量が前年比 2 倍以上に伸張
する見通しであるほか、中型パネルの出荷量も大幅に伸張することを予想しており、第
5 世代生産ラインのガラス基板生産能力を現在の 8.5 万枚から年央までに 8.8 万枚に拡
大する計画を進めている。現在、第 5 世代生産ラインの生産能力のうち、1 万枚のガラ
ス基板を中型パネル生産用に配分することで拡大する受注に対応しているが、年末まで
に 3 万枚のガラス基板を中型用に追加配置する計画という。また、第 6 世代生産ライン
を 2009 年 4-6 月までに稼働する予定で、その第 6 世代を液晶モニター用パネル、液晶
TV 用パネル生産に振り当てることで、第 5 世代生産ラインを全面的に中型パネル生産に
配置換えすることが可能になるという。また、それに伴って 4.5 世代生産ラインを小型
パネル専用ラインとすることも可能になるという。
なお、群創光電は、2007 年の液晶モニター出荷量が 2700 万台だったが、2008 年の液晶
モニター出荷目標を前年比 25%増の 3300-3500 万台としており、液晶モニター用パネル
を外部から 800-1000 万枚調達する必要があるとしている。
【携帯電話】三星､ﾍﾞﾄﾅﾑに中低価格携帯電話工場建設 最終年産能力 1 億台
2008-3-24 拓撲産研
三星電子は、ベトナムに年産能力 1 億台の携帯電話工場を建設することを決めた。シン
ガポールの現地法人、三星エレクトロニクスアジア経由で 505 億ウォンを投じてベトナ
ムに新たに三星 Electronics Vietnam を設立する。
三星ベトナム工場は、ハノイ工業区内に建設される予定で、2008 年末にも量産を開始す
る計画。主に中低価格携帯電話を生産、生産能力は今年末には約 3000 万台、最終的には
1 億台まで拡大する計画。
これに伴って、主に三星電子は韓国国内での中低価格携帯電話生産を大幅に削減する方
針であるが、三星電子の中国内地の中低価格携帯電話工場の生産削減も予想される。
【ＥＭＳ】鴻海、5 千万米ドルを投じてロシアに携帯電話、パソコン用機器工場建設
2008-3-20 中国電子部品産業協会
世界最大の EMS 企業、台湾鴻海集団（Foxconn Group）傘下の富士康電子 (Foxconn
Electronics)は、ロシアに 3230 万ユーロ(約 5000 万米ドル)を投じて電子機器 OEM 工場
を建設する。主に携帯電話、パソコン用各種製品を生産する。年内着工予定で、完成す
れば従業員 5000 名体制で稼動する予定。
鴻海は、アップルの iPod 及び iPhone を OEM 生産しているほか、デル、ヒューレットパ
ッカード、ソニー等向けにデスクトップパソコンの OEM 生産も行っていることから、今
回発表されたロシア新工場はこれらブランドメーカー向け製品を生産すると見られてい
る。
63
2008 年 3 月号
【半導体】米ｷﾝｸﾞｽﾄﾝ､ﾌﾗｯｼｭ制御 IC の群聯に資本参加 東芝との連携強化
Digitimes 2008-3-25
NAND 型フラッシュメモリの市況が悪化する中、メモリモジュール世界最大手の米キング
ストン(Kingston)が、東芝傘下の台湾のフラッシュメモリコントロー
ラ IC 製造の群聯電子（Phison）
（製品：右写真）に資本参加すること
を明らかにした。キングストンは、擎泰科技（Skymedi）への資本参加
に続く今回の群聯電子への資本参加により、東芝との連携を強化する
とともに、コントローラ IC チップの安定調達を行うことが可能になる。
キングストンは、群聯電子（Phison）のほか、安国（Alcor Micro）
、東芝傘下の鑫創科
技（Solid State System）への資本参加も検討したが、最終的にキングストンの最大ユ
ーザーである東芝との関係がより親密な群聯電子（Phison）への資本参加を決めた。
フラッシュメモリ市場では、三星電子、東芝、SanDisk のシェア争いが激しくなってお
り、東芝は台湾のコントローラ IC メーカー群、モジュールのキングストンとの協力関
係を強化することでシェアの拡大を狙う。
群聯電子：www.phison.com/
擎泰科技：www.skymedi.com.tw/
安国：www.alcormicro.com/
鑫創科技：www.3system.com.tw/
【ﾊﾞｯﾃﾘ】香港新能源科技､福建で 2 億米ﾄﾞﾙ投じてﾎﾟﾘﾏｰﾘﾁｳﾑｲｵﾝ電池生産
中国電子部品産業協会 2008-3-25
香港の新能源科技有限公司（Amperex Technology Limited）（製品：右写真）は、2 億米
ドルを投じて福建省寧徳市（右地図）にポリマーリチウム
イオン電池工場を建設する。香港新能源科技は、欧州 CE
及び米 UL 等の認証を取得、2009 年 9 月から生産を開始す
る予定で、5 年以内に年産額 30 億元を見込んでいる。
新能源科技：www.atlbattery.com/
【自動車】ボッシュ、自動車診断装置の深圳威寧達を買収 アフター市場を強化
中国汽車報 2008 年 3 月 25 日
ボ ッシュグループは、中国地場の自動車検査設備製造の深圳威寧達実業有限公司
（shenzhen weicon industrial）を買収することを明らかにした。威寧達
は従業員数 100 名、昨年の売上は約 2740 万元、主に自動車用画像診断機
器（右写真）及びそのソフトウェアの開発及び生産を行っている。
ボッシュは、威寧達買収により中国での自動車検査機器の売上を伸ばした
いとしている。威寧達の開発センター及び生産工場は今後、ボッシュの中
国における自動車診断設備及びソフトウェアの開発センター及び生産拠点となる予定。
深圳威寧達実業：www.kingtec.net:81/
【自動車】東風汽車、3 年以内に 2 億元を投じて部品再製造試験基地を建設
新華社 2008 年 3 月 24 日
中国第 3 の完成車メーカー、東風汽車は、今後 3 年間で 2 億元を投じて自動車部品再製
64
2008 年 3 月号
造試験基地を建設する計画を明らかにした。先進の洗浄、修復、表面処理技術を導入し、
省エネ及びコストダウン効果を狙う。
中国国家発展改革委は先日、自動車部品再製造試験企業 14 社を発表したが、東風汽車
グループでは東風鴻泰控股集団、東風カミンズ発動機 2 社が選ばれている。東風鴻泰は
今後、年間 5 万台の廃車、10 万トンの廃材を回収し、10 万個の自動車部品を再製造する
計画で、主に東風神龍の東風シトロエン、東風プジョーブランドセダン車向けに供給す
る。3 年以内に基地の年間生産高は 27 億元に達する見通しで、毎年少なくとも 3 万トン
の鋼材を節減することが可能になるという。また、生産コストも 55%削減することが可
能になるという。
【自動車】米ﾎﾞﾙｸﾞﾜｰﾅｰ､上海汽車と DSG ﾃﾞｭｱﾙｸﾗｯﾁ変速機生産で合弁か
2008/03/24 第一財経日報
米自動車部品大手のボルグワーナーは、現在中国地場の大手完成車メーカーと部品供給
交渉を行っており、そのための合弁若しくは独資企業設立も計画している模様。業界筋
は、ボルグワーナーの交渉相手は上海汽車と見ており、上海汽車の独自高級車ブランド
栄威（Rongwei）用 DSG（Direct-Shift Gearbox）デュアル
クラッチ変速機をボルグワーナーが供給するのではと目さ
れている。
DSG デュアルクラッチ変速機（構造：右図）は、ボルグワ
ーナーが開発した次世代変速機で、マニュアルに匹敵する
駆動効率を確保しながら、オートマ同様の円滑な変速を実
現することに成功している。
また、ボルグワーナーは、先日中国地場の自動車部品メー
カー、聖龍集団（アルミ鋳造品：右写真）との合弁企業である華納聖龍（寧波）有限公
司の新工場を稼働させ、年間 120 万セットのエンジン用オイルクーラー用離合器、30 万
セットの電子制御式オイルクーラー離合器の生産を開始している。また、現在上海紫竹
工業開発園区に中国 R&D センターの建設を行っている。
聖龍集団：sheng-long.com/
【自動車】長城汽車、1.3-1.5L セダン車用 5 段変速機の独自開発に成功
2008/03/25 中国汽車新網
中国地場民営の完成車メーカー、長城汽車は、独自の 1.3-1.5 リット
ルセダン車用 5 段変速機（右写真）の開発に成功した。同社は 6 段変
速機の独自開発にも取り組む計画。
長城汽車は現在年産 30 万台の変速機生産基地を建設中で、第 1 期の
年産能力は 20 万台、最先端の制御装置を導入、TPS 生産方式で運営管
理する。第 2 期の自動変速機の年産能力は 10 万台で、現在工場屋を建設中という。
長城汽車は現在、エンジン、シャフト、シャーシ、金型、空調、ハーネス等の核心部品
の独自開発に注力してきたが、これまで変速機の独自開発だけが実現できていなかった。
65
2008 年 3 月号
268 号 3 月 31 日
【自動車】米カミンズ、福田汽車との合弁企業で同社最新技術エンジンを投入
搜狐汽車 2008 年 3 月 26 日
北京汽車福田汽車股份有限公司（FOTON、略称：福田汽車）初の中外合弁で米ディーゼ
ルエンジン大手カミンズとの合弁企業である北京福田康明斯発動機有限公司（略称：
BFCEC）が正式に設立され、北京市昌平の福田汽車本社にて記念式典が開催された。稼
働後の生産能力は 40 万台に達する計画で、中国最大のﾃﾞｨｰｾﾞﾙｴﾝｼﾞﾝ生産企業となる。
北京福田康明斯発動機有限公司は、北京汽車福田汽車股份有限公司、米カミンズが 50：
50 で対等出資し設立、総投資額は 27 億元で、主にカミンズの最新型軽トラック、ピッ
クアップカー（右写真）、SUV、MPV、小型建設機械用高性能低
排ガス 2.8 リットル及び 3.8 リットル直列 4 気筒高圧直噴式
小型ディーゼルエンジンを生産する。
北京福田カミンズが稼働すれば、既稼働の年産能力 10 万台の小型ディーゼルエンジン
の福田奥鈴動力と合わせて、北京のディーゼルエンジン年産能力は 50 万台に達するこ
とになる。福田汽車は将来的には北京に年産能力 100 万台の世界最大のディーゼルエン
ジン生産基地を建設する計画で、今回の福田汽車とカミンズのエンジン合弁はその長期
目標を実現するための足場固めとなる。
福田汽車は、中国地場最大の商用車生産企業で、トラック、バス、ピックアップカーな
ど全ての種類の商用車を生産している。一方、カミンズは、世界最大の独立系ディーゼ
ルエンジンメーカーで、両社が提携することで、世界最大の小型ディーゼルエンジン生
産基地建設を目指す。また、福田汽車は、カミンズとの提携を通じて、カミンズが持つ
欧米市場及び日韓市場販路を通じて海外進出も容易になる。さらに、カミンズの最先端
低燃費低排ガス技術を吸収することも可能というメリットもある。一方、カミンズは、
福田汽車との提携を通じて、中国国内での大型、中型、小型ディーゼルエンジンの中国
現地での生産を拡大しコスト競争力を強化したい考え。
福田汽車、カミンズの提携は、2004 年にカミンズが福田汽車の欧 V（AUV）バス、欧曼
（AUMAN）トラック向けにディーゼルエンジン（右下写真）を供給したことから始まり、
2005 年 7 月に両社は小型ディーゼルエンジン生産合弁の意向書を締結、2006 年 3 月に合
弁設立に向けて F/S を完了、同年 10 月に両社が正式に合弁契約を締結している。
北京福田カミンズは、
2008 年 9 月に竣工、2009 年 5 月から 3.8L エンジンの量産を開始、
2009 年 9 月から 2.8L エンジンの量産を開始する予定。注目すべきは、合弁企業で生産
される 2.8L 及び 3.8L が、カミンズが本国米国でも未だ投入していない真
に同社最新の高性能エンジンであること。同エンジンは、カミンズが欧米
市場などの国際市場向けに開発したユーロⅣ以上排ガス基準対応エンジン。
福田汽車：www.foton.com.cn/
【携帯電話】華碩、倚天、中国携帯電話内販開放による黒牌の市場参入を警戒
2008-3-26 Digitimes、中華液晶網
中国の携帯電話端末機内販権開放が正式にその運用を開始する。今後は携帯電話メーカ
66
2008 年 3 月号
ーは、生産、検査、品質、アフターセールスサービス等の要求を満たせば、端末機の販
売ライセンスを取得することが可能になる。
台湾の華碩（ASUS）、倚天（E-Ten）などの携帯電話ブランドメーカーが中
国内地内販権の開放により、中国のスマートフォン市場での販売を強化し
たい考え。中国内地市場で既に一定のシェアを確保している多普達（Dopod）
（製品：右写真）とも対等に競争できる環境が整うと大きな期待を寄せている。その一
方で、中国国内に数多く存在する偽ブランドを製造するメーカーが合法的に市場に参入
してくることへの警戒感も強まっている。
中国国務院は 2007 年 10 月に携帯電話国内販売のライセンス制度を撤廃することを決定
したが、撤廃のための具体的実施細則策定に予想以上の時間がかかっていた。今般よう
やく実施細則が発表、施行されることとなった。
多普達：www.dopod.com/
【携帯電話】モトローラ、赤字の携帯電話事業の分社化を発表 売却は先送りに
2008-3-27 中華液晶網
赤字経営が続く世界第 3 の携帯電話ブランドメーカー、モトローラ(Motorola)の携帯電
話部門再編案が漸く纏まった。モトローラ取締役会は 26 日、現在のモトローラを、携
帯電話事業を行う事業体とブロードバンド及びソリューションビジネス事業を行う次長
対の 2 事業体に分割することを決め、携帯電話事業の分社化が本格的に進められること
となった。ただ、分社化は来年 2009 年完了する予定で、分社化に伴う影響は今年は非常
に限定的になったといえる。
モトローラ CEO の Greg Brown 氏は、携帯電話事業は今後も継続して設計、製造、販売
を一貫して行うとしており、一部業務の売却は行わないことを明らかにしている。ブロ
ードバンド及びソリューションビジネス事業はこれまで通り、主に音楽、データ伝送、
ワイヤレスブロードバンドネットワークビジネスを行い、ネットワーク機器や Cable TV
用 STB（セットトップボックス）等製品を製造販売する。
モトローラは、大株主 Carl Icahn 氏の圧力を受けて、赤字が続いている携帯電話事業
を売却する可能性を模索してきたが、有力候補とされていた三星、LG などが買収に関心
を示さなかったため、やむなく携帯電話事業の分社化を選択したと見られている。
【携帯電話】ｿﾆｰｴﾘｸｿﾝ､中級用部品不足､高級販売不調で 1-3 月目標未達
2008-3-27 中国 PCB 技術網
世界第 4 の携帯電話ブランドメーカー、ソニーエリクソン(Sony Ericsson)は、スマー
トフォンなどのハイレンジ携帯電話の買い替え需要が低迷していることから、今年 1-3
月の売上及び利益が目標未達になる見通しを示した。同社は、目標未達のもう 1 つの要
因として、バッテリ等のミドルレンジ携帯電話用部品の供給不足を挙げている。
同社は今年 1-3 月の売上台数を約 2,200 万台、平均販売単価を 188 米ドル、税前利益を
2.35-3.13 億米ドル、粗利益率も前年同期比同水準にとどまっているとしている。
Gartner は 2 月末に、ｻﾌﾞﾌﾟﾗｲﾑﾛｰﾝ問題を発端とする米経済減速により欧米の消費に陰り
が出る、今年の世界の携帯電話出荷量は前年比 10%前後の伸びにとどまるとの見通しを
67
2008 年 3 月号
示している。2007 年の世界の携帯電話出荷量は前年比 16%増の伸びを示していた。
【携帯電話】LG 電子､1-3 月の携帯電話販売ｼｪｱでｿﾆｰｴﾘｸｿﾝを抜いた模様
2008-3-27 鉅亨網
携帯電話販売シェア世界第 5 位の LG 電子が、今年 1-3 月の世界の携帯電話販売シェア
で Sony Ericsson を抜いて世界第 4 位の携帯電話ブランドメーカーに浮上した模様。Sony
Ericsson は上記要因で 1-3 月の販売が低迷しており、販売シェアを相当落としたと見ら
れている。携帯電話市場では、三星がモトローラを抜いて世界第 2 位に躍進しており、
韓国勢の台頭が目立っている。
【パソコン】聯想、家庭用ノートパソコン系列を広達/仁宝/緯創に OEM 発注
2008-3-27 中華液晶網
世界第 4 位のパソコンメーカー、聯想(Lenovo)が、今年の戦略ブランドとして、家庭用
ブランド IdeaPad ノートパソコンシリーズを投入したことで、同シリーズ
Y710、Y510、U110（右写真）の OEM 生産を獲得した広達（Quanta）、仁宝
（Compal）
、緯創（Wistron）3 社の出荷が顕著に拡大している。
中国地場の聯想は、ここ 2 年で徐々に台湾 OEM メーカーへの発注を拡大しており、Lenovo
3000 及び商用 ThinkPad x60 シリーズを緯創（Wistron）に委託生産したほか、一部製品
も広達（Quanta）、和碩（Pegatron）等に委託生産している。ただ、聯想の総出荷に占
める台湾 OEM メーカーの受注比率は依然低水準にあり、商用 ThinkPad シリーズの殆どの
製品は旧 IBM 中国内地工場が生産している。
【パソコン】華碩 Eee PC、バッテリの品不足から 1-3 月の 70 万台出荷は困難
2008-3-26 中華液晶網
宏碁、ヒューレットパッカード(HP)、微星（Micro Star）等が 4 月以
降に超低価格パソコン市場に参入し華碩（ASUS）の Eee PC に挑戦する
態勢を整える中、華碩事業部副総経理の林福能氏は、Eee PC にとって
最大の難問は、他社参入による競争激化ではなく、韓国 LG 化学の電池工場火災等に伴
うバッテリの不足という。Eee PC の今年 1-3 月の出荷目標は 70 万台だが、バッテリ（右
写真）の供給がタイト化していることから、出荷が大幅に遅延しているという。
華碩（ASUS）は既に日韓メーカーからのバッテリ調達を開始しているが、バッテリの品
不足は年央まで続くとしている。
【パソコン】広達、中国外資税制改革に伴う影響軽減のため現地法人 8 社を統合
2008-3-26 中華液晶網
世界最大のノートパソコン OEM メーカー、広達電脳（Quanta）が、中国の外資税制改革
に伴うコストアップを軽減するため、中国内地の上海、常熟などに展開している現地法
人 8 社、達豊、達功、達偉、達業、達造、達福、達人、達群の統合を決め、先ず傘下の
達業、達福 2 社を達功に統合することを発表した。統合により、達功が存続企業となり、
達業、達福は登録を抹消する。統合により、達功の投資総額は約 3.67 億米ドル、登録
68
2008 年 3 月号
資本は 1.28 億米ドルに拡大される。
広達（Quanta）は現在、低下傾向にある利益率を引き上げるため、事業の再編とともに
高利益率事業への投資を拡大しており、先般工業自動化用コンピュータ製造の独コント
ロン(Kontron)の台湾子会社である控創科技の 20％株式を取得している。
【液晶パネル】ソニー、友達光電へのテレビ用液晶パネル注文をシャープに転注
2008-3-26 台湾工商時報
ソニー（Sony）がシャープ（Sharp）との合弁で第 10 世代生産ラインを建設することを
決めたことから、友達光電（AUO）に発注していたテレビ用液晶パネルをシャープに転
注することを決めた。転注となった液晶パネルサイズは、32 インチ、37 インチ、42 イ
ンチ。ソニーなど日系を中心に、世界最大の液晶パネルメーカーとなった友達（AUO）
への過重依存を見直す動きが広がっており、友達（AUO）の株価が低下している。
ソニーの今年の液晶テレビ出荷台数見通しは 2,000 万台で、昨年の 1,000 万台に比べ 2
倍に拡大する見通しで、この 2,000 万台のうち約 500 万台を台湾の友達（AUO）、奇美電
子（Chi Mei）から調達する計画だった。
【液晶パネル】LG グループ、2015 年までに液晶パネル事業に 268 億米ドル投資
2008-3-26 Korea Economic Daily
世界第 3 位の液晶パネルメーカー、LG Display 及び LG Group 傘下子会社は、2015 年ま
でに液晶パネル事業に 27 兆ウォン(約 268 億米ドル)を投じる計画で、先ず 2012 年まで
にソウル北部の Paju に LG Display、LG Electronics、LG Chem、LG Innotek が協力し
て液晶パネル生産基地を建設する計画。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】台湾液晶ﾊﾟﾈﾙﾒｰｶｰ､為替変動の影響で来月の値上げを見送るか
2008-3-26 台湾経済日報
年初以来、韓国ウォンが米ドルに対して約 5%下落しているのに対し、台湾ドルが対米ド
ル 6%以上上昇していることにより、韓国系液晶パネルメーカーの価格競争力が増してい
ることから、台湾の液晶パネルメーカーは 4 月初めに予定していたパネル価格の引き上
げを見送るのではないかとの見方が出ている。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】台湾ﾒｰｶｰ､中国内地で中小型ﾊﾟﾈﾙﾓｼﾞｭｰﾙ生産能力を大幅拡張
2008-3-25 中華液晶網
中小型液晶パネル市場が急速に成長する中、パネルメーカーが第 4 世代以下の生産能力
を相次いで中小型専用に配置換えするとともに、一部 4.5 世代及び 5 世代生産能力でも
中小型パネルの生産を開始している。それに伴って、中国内地の液晶パネルモジュール
の組み立て工場の生産能力も大幅に拡張されている。
友達光電（AUO）が厦門工場で月間約 500 万枚の中小型パネルモジュールを生産し始め
たほか、奇美電子（Chi Mei）も寧波モジュール工場を拡張、中華映管（CPT）、彩晶
（Hannstar）もそれぞれ福州モジュール工場、南京モジュール工場を拡張し、中小型パ
ネルモジュールの生産を拡大している。
69
2008 年 3 月号
また、小型パネルを主力とする統宝（Toppoly）、凌巨（Giantplus）
、中日新（Starworld）
等も、統宝（Toppoly）が南京第 2 モジュール工場を近く稼働、初期の月産能力は 300
万枚、最終的月産能力は 1,000 万枚に達する計画であるほか、凌巨（Giantplus）も中
華映管（CPT）から第 3 世代生産ラインを取得し 4 月以降出荷を拡大、深圳モジュール
工場の月産能力を現在の 150 万枚から 300 万枚に、昆山モジュール工場の月産能力を現
在の 650 万枚から 1,000 万枚に拡大する計画。OEM 事業が大幅に成長している中日新
（Starworld）も今月末に珠海モジュール工場に 2 本の新生産ラインを導入、中台両岸
の総生産ライン数は 22 本に達する。
【液晶ﾊﾟﾈﾙ】正達光電､8 月から ITO 導電ｶﾞﾗｽ量産開始 東莞では保護板生産
2008-3-26 Digitimes
タッチパネル需要が急速に拡大する中、鴻海集団（Foxconn）系の光学ガラス基板製造
の正達国際光電（G-Tech）が ITO 導電ガラスの生産を今年 8 月から開始する予定で、鴻
海集団内向けのほか、他グループからの受注も取得していく。また、中国東莞工場で 4
月下旬から液晶パネル保護板(front window)及びノートパソコン、携帯
電話パネルの切断研磨を開始する。
正達国際光電：www.gtoc.com.tw/
【液晶パネル】北京東方、中国内陸部に 4.5 世代液晶パネル生産ライン建設
中国電子部品産業協会 2008-3-27
中国地場第 2 の液晶パネルメーカー、北京東方（BOE）が成都の 4.5 世代液晶パネル生
産ラインの建設を正式に開始した。中国内陸部に大型液晶パネル生産ラインが建設され
るのは今回が初めてで、電子産業の内陸部への生産シフトのシンボリックな事業になる。
2009 年年央稼働、主にノートパソコン、デジカメ、車載パネル、ポータブル機器等の中
小型パネル及びモジュールを生産する予定。第 1 期の総投資額は 31 億元に上る。
昨年、世界の中小型液晶パネル出荷量は 28.51 億枚、前年比 17.7%成長、出荷額は 259.73
億米ドル、同 17.3%成長している。
【ﾊﾞｯｸﾗｲﾄ】中強光電､広州にﾊﾞｯｸﾗｲﾄ部品､光学ﾌｨﾙﾑ切断工場建設
2008-3-26 台湾経済日報
台湾のバックライト大手の中強光電（Coretronic）は、先日正式に量産を開始した広州
工場経由で広州に揚旭科技を設立し、広州工場向けに部品供給、光学フィルムのスリッ
ティングを行う。蘇州工場に続いて華南地域でもバックライトモジュールの供給体制を
強化し、奇美電子の仏山南海工場及び LG ディスプレイ広州工場向け供給能力を向上さ
せたいとしている。
広州工場稼働により、中強光電（Coretronic）のバックライトモジュール月産能力は昨
年比 30%増の 800 万枚に達している。中強光電（Coretronic）のバックライトモジュー
ルの世界市場シェアは今年 17%に拡大する見通しで、今年通年の出荷枚数は 7,500 万枚
に到達する可能性も出ている。
中強光電：www.coretronic.com/
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