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平成 28 年度 国民健康保険中央会事業計画
【Ⅰ】基本方針
○全国 47 の国民健康保険団体連合会(以下「連合会」という。
)は、国民健康保険(以
下「国保」という。
)と後期高齢者医療に関して、年間約 10 億件の診療報酬明細書(医
科、歯科、調剤)を審査し、医療費約 40 兆円のうち約 7 割の約 26 兆円におよぶ金
額を取り扱っている。また、介護保険の年間取扱件数及び金額は、約 1 億 5 千万件、
約 10 兆円、障害者総合支援事業(支払のみ)では、約 1 千 5 百万件、約 2 兆円となっ
ている。
(件数及び金額は 26 年度の実績)
○連合会は、これら多数、多額の審査支払業務を所定の日程に従って確実に処理すると
ともに、各市町村が行うべき保険者事務を共同で処理し、効率化を図っており市町村
保険者等の事業運営にとってなくてはならない存在である。
○こうした連合会の審査支払により医療機関、事業所等の安定的な経営が確保され、患
者等は安心して医療、介護等を受けることができることなど、日本の社会保障制度の
中で極めて重要な役割を担っていることは明らかである。
○このような状況の下、国民健康保険中央会(以下「中央会」という。
)は、連合会が
審査支払業務等を円滑に行うため、各種標準システムの開発・改修をはじめとして、
全国決済業務等の支援及び高額医療費の特別審査を行うとともに、保健事業を通じて
被保険者が住み慣れた地域で健やかに暮らせるような地域づくりを推進するなど、市
町村保険者や国保組合を引き続き支援する。
○連合会・中央会は、今後とも社会保障制度をめぐる様々な変化を見据えた事業運営を
進めていかなければならないが、その際、全連合会の常勤役員等で取りまとめた「国
保連合会・国保中央会のめざす方向」をもとに、更に検討を加えつつ具体化を進めて
いく。
○中央会は、公費や会員である連合会の負担金で運営されていることから、業務の効率
化、費用の節減に一層努めるとともに、連合会の理解と合意を丁寧に得ながら事業運
営を行うこととする。
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【Ⅱ】最近の情勢
1 社会保障・税一体改革による社会保障の充実
○社会保障制度改革の全体像や進め方を明示した「持続可能な社会保障制度の確立を図
るため講ずべき改革の推進に関する法律」
(以下「プログラム法」という。
)が25年12
月に成立したことを受け、団塊の世代が全て後期高齢者となる37年を展望した中長期
的に持続可能な制度の確立のための改革を総合的に推進することとなった。
○これを踏まえて逐次、必要な制度改正が行われてきており、26年通常国会において成
立した「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備
等に関する法律」
(以下「医療介護総合確保推進法」という。)では医療法、介護保
険法等が改正され、国民の心身の状況に応じて適切な医療・介護サービスが受けられ
るよう、
効率的かつ質の高い医療提供体制と地域包括ケアシステムの構築を図るため、
都道府県が作成する医療計画に地域医療構想を盛り込むとともに、市町村が作成する
介護保険事業計画との相互の関連性を高めて、総合的な実効性を確保することとされ
た。
○国保をはじめとする医療保険制度の改革については、27年通常国会において「持続可
能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律
(以下
「医
療保険制度改革法」という。
)
」が成立し、30年度までに国保の財政支援の拡充、財政
運営責任の都道府県への移行や後期高齢者支援金の全面総報酬割の導入、患者申出療
養の創設等の措置を段階的に講ずることとされた。
(1)医療保険制度改革
○医療保険制度改革法の成立に伴い、27年7月から「国民健康保険制度の基盤強化に
関する国と地方の協議(国保基盤強化協議会)
」の事務レベルワーキンググループ
において、国保の財政運営等の仕組みや国保運営方針等について詳細な協議が続け
られており、28年1月に、
「国民健康保険における納付金及び標準保険料率の算定方
法について
(ガイドライン案)
」
及び
「都道府県国民健康保険運営方針策定要領
(案)
」
が公表された。なお、これらの案は、今後の事務レベルワーキンググループにおけ
る議論を踏まえ修正される可能性がある。
○27年7月には、今回の制度改革による新たな事務の効率的かつ円滑な実施やシステ
ム改修に係る負担を軽減することを目的とする、国民健康保険保険者標準事務処理
システム(以下「国保保険者標準事務処理システム」という。
)の開発方針が厚生
労働省から示され、厚生労働省及び中央会において開発することとされた。
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○同システムは、都道府県が利用する「国保事業費納付金等算定標準システム」
、市
町村事務のうち都道府県単位で一元的に資格情報等を管理する「国保情報集約シス
テム」
、市町村が利用する「市町村事務処理標準システム」の3つのシステムで構
成される。
○27年8月には、中央会に「国保保険者標準事務処理システム検討会」を設置し、シ
ステムの開発範囲や要件定義等について議論を進めている。
○「国保事業費納付金等算定標準システム」及び「国保情報集約システム」について
は 27 年 11 月に、また、
「市町村事務処理標準システム」については 28 年 1 月に、
それぞれ開発委託業者が決定している。
○28年度の税制改正大綱では、国保料(税)の賦課(課税)限度額について、被用者
保険におけるルールとのバランスを考慮し、当面は超過世帯割合が1.5%に近づく
ように段階的に賦課限度額を引上げていくこと、ただし低中所得層の多い市町村に
おいては、相対的に所得の低い世帯の保険料額が賦課限度額に該当することもある
ことから、引上げに当たっては各市町村の意見や対応状況等を踏まえ引上げ幅や時
期を判断するとの方針が示された。
○これを受けて、28年度においては現行の85万円から4万円引上げて89万円とするこ
とや、国保料(税)の減額の対象となる所得の基準について、軽減の対象となる世
帯の軽減判定所得の算定において被保険者の数に乗ずべき金額を5割軽減では5千円
引上げて26.5万円、2割軽減では1万円引上げて48万円とすることとされた。
(2)医療・介護サービスの提供体制改革
○医療介護総合確保推進法で改正された「地域における医療及び介護の総合的な確保
の促進に関する法律」は、効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するとともに、
地域包括ケアシステムを構築することを通じ、地域における医療及び介護の総合的
な確保を推進することを目的としている。
○効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するには、医療計画において都道府県が地
域医療構想(ビジョン)を策定することとされている。
○各都道府県においては、29年度の第7次医療計画の策定作業開始に向け、医療機関が
病床報告制度により都道府県に報告する情報や、27年6月に内閣官房の医療・介護情
報の活用による改革の推進に関する専門調査会が参考値として示した2025年の医療
機能別必要病床数などを参考に、28年度の半ばまでに地域医療構想を策定すべく検
討が進められている。
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○都道府県が医療計画を策定する際には、医療保険者(保険者協議会)の意見を聴く
こととされており、医療保険者としても地域医療構想に対する意見を求められるこ
とになるため、保険者協議会中央連絡会の事務局を担う中央会としても、必要な情
報提供など支援を行っていく。
(3)28年度診療報酬改定
①診療報酬改定の基本方針
・28年度の診療報酬改定に向けて、27年12月7日に「平成28年度診療報酬改定の基
本方針」が公表された。
・同方針では、地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携を重点
課題とし、次の4つの基本的視点(具体的な方向性)が示された。
1. 地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化・強化、連携(重点課題)
2. 患者にとって安心・安全で納得できる効果的・効率的で質が高い医療の実現
3. 重点的な対応が求められる医療分野の充実
4. 効率化・適正化を通じて制度の持続可能性を高める
・同方針に基づき、個別の内容について中央社会保険医療協議会において議論が行
われ、改定内容が決定された。
②改定率
・診療報酬本体+0.49%(医科+0.56%、歯科+0.61%、調剤+0.17%)
・薬価等(薬価▲1.22%、材料価格▲0.11%)
2 市町村国保・後期高齢者医療制度の財政状況等
(1)26年度市町村国保の財政状況(速報ベース)
○26年度市町村国保の財政状況は、保険料(税)収入が対前年度比で1.6%(507億円)
減となった。これは、被保険者数が95万人減少したことが主な要因であるが、調定
額及び収納率は増加しており、
収納率は前年に比べ0.53ポイント増の90.95%となっ
ている。今後、更なる収納率向上に向けた保険者における取組みが期待される。
○支出面では、保険給付費(9兆3,585億円)は、対前年度比で0.6%(560億円)の増、
また、後期高齢者支援金(1兆8,098億円)は、対前年度比で0.6%(108億円)の減
となっている。
○赤字補填を目的とする一般会計繰入金を除いた実質の単年度収支は3,585億円の赤
字となっており、25年度の3,139億円に比べ447億円赤字額が増加し、依然として
厳しい財政状況が続いている。
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(2)国保関係政府予算案
①28年度予算案
・市町村の国保助成に必要な経費として、総額3兆4,333億円(対前年度346億円減)が
計上されている。このうち保険給付諸費については、療養給付費負担金が1兆6,355
億円で、27年度予算額に対し114億円の減となった。
・財政基盤強化策については、保険者支援制度(1,316億円)、高額医療費共同事業(841
億円)
、財政安定化基金(400億円)が計上されている。
②連合会等に対する補助
・国民健康保険団体連合会等補助金については、国保制度改正の準備に要する費用が
別目の補助金で要求されたこと等により39.6億円
(対前年度1.4億円減)
が計上され、
そのうち32.0億円が連合会、7.7億円が中央会に対する補助となっている。
・第三者行為求償事務専門員の増員に要する費用として、0.5億円が計上された。
③27年度第1次補正予算
・国保データベース(KDB)システムについて、共同処理センター機器更改経費6.8
億円、連合会システムの機器更改経費15.2億円、30年度からの国保保険者の都道府
県単位化に着目した機能拡充経費として3.7億円が計上された。これらの予算は28
年度に明許繰越しされる。
(3)26年度後期高齢者医療制度の財政状況(速報ベース)
○26年度後期高齢者医療制度の財政状況は、被保険者数の増加等により保険料(税)
収入が対前年度比で3.8%(385億円)の増となった。
○支出面では、被保険者数及び1人当たり保険給付費が増加したこと等により、保険
給付費(13兆4,289億円)は、対前年度比で2.2%(2,906億円)の増となっている。
○単年度収支に前年度からの繰越金等を反映すると、収入合計14兆5,022億円、支出
合計13兆9,647億円であり、収支差引合計は5,374億円となっている。
(4)後期高齢者医療制度関係政府予算案
①28年度予算案
・後期高齢者医療制度関係経費として、医療費の自然増による影響等を踏まえ、総額
5兆722億円(対前年度467億円増)が計上されている。うち保険給付費については
後期高齢者医療給付費負担金が3兆5,571億円で、27年度予算額に対し422億円の増
となった。
②連合会等に対する補助
・連合会及び中央会に対する補助については、総額 9.8 億円(対前年度 0.4 億円増)が
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計上されており、その内訳は後期高齢者医療広域連合電算処理システムの保守管理
に要する経費 4.8 億円、レセプト電算処理システムの推進に必要な経費 2.6 億円、
特別徴収経由事務関連経費等 2.2 億円となっている。
・後期高齢者医療広域連合に対する補助については、健康診査に要する経費、医療費
適正化等推進事業に要する経費及び特別高額医療費共同事業に要する経費で44.4億
円(対前年度1.4億円減)が計上されている。
3 健康増進施策をめぐる動き
○厚生労働省は、データヘルスを推進しており、医療保険者は、レセプト・健診情報等
を活用したデータ分析に基づき、地域の特性や課題を把握した上で効果的な保健事業
を実施し、重症化の予防等への取組みを進めることが求められている。
○国保では、国保ヘルスアップ事業評価事業を発展させ、
「国保・後期高齢者ヘルスサ
ポート事業」として、年齢で途切れることのない連続性のある保健事業の展開を図る
ことを目指している。
○具体的には、各連合会に、有識者等からなる「保健事業支援・評価委員会(以下「支
援・評価委員会」という。
)
」を設置し、保健事業の助言や評価を行うとともに、国保
データベース(KDB)システム等のツールを活用し、保険者等がPDCAサイクル
に沿った効率的・効果的な保健事業が展開できるよう支援している。
○中央会においても、連合会を支援するための「国保・後期高齢者ヘルスサポート事業
運営委員会(以下「運営委員会」という。
)
」を設置し、保険者が行う保健事業への助
言・評価や効果的な保健事業の事例などを提示するなど、効率的かつ効果的な支援体
制を構築している。
○25 年度の特定健診・特定保健指導の実施状況を見ると、医療保険者全体で特定健診
実施率は 47.6%、特定保健指導実施率は 17.7%であった。
○市町村国保の状況は、
特定健診実施率が34.3%と全体の実施率を下回っているものの、
特定保健指導実施率は 23.7%と全体の実施率と比べ高い結果となった。毎年着実に伸
びてはいるものの、目標(特定健診の 60%)とは依然として乖離があるため、更な
る受診率等の向上に向けた取組みが求められる。
○特定健診・特定保健指導の医療費適正化効果等の検証において、積極的支援参加者は
特定保健指導後の3年間検査値の改善効果が継続し、動機づけ支援参加者も積極的支
援より改善幅は小さいが同様の傾向があった。更に、特定保健指導参加者は、その後
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3年間の入院外保険診療費が低くなることが報告された。
4 介護保険制度をめぐる動き
(1)制度改正の円滑な実施
○医療介護総合確保推進法における介護保険制度の改正では、地域包括ケアシステム
の構築と費用負担の公平化が推進されることとなった。
○地域包括ケアシステムの構築に向けては、①在宅医療・介護連携の推進、②認知症
施策の推進、③地域ケア会議の推進、④生活支援サービスの充実・強化など、地域
支援事業の充実が図られることとなった。
○併せて、全国一律の予防給付(訪問介護・通所介護)を市町村が取組む地域支援事
業に移行し、多様化を図ることとし、特別養護老人ホームの新規入所者が、原則、
要介護3以上に重点化された。
○また、27年4月から低所得者への保険料軽減拡充を拡大するとともに、同年8月か
らは、①一定以上の所得のある利用者の自己負担を2割へ引上げ②低所得の施設利
用者の食費・居住費を補填する補足給付の要件に資産などを追加する等、27年4月
以降順次改正が行われた。
○特に、認知症施策としては、27年1月に厚生労働省は関係府省庁と共同して、認知
症の容態に応じた適時・適切な医療・介護等の提供など7つの柱からなる「認知症
施策推進総合戦略(新オレンジプラン)
」を策定し、認知症サポーターの養成と活
動の支援をはじめ、必要な取組みが推進されている。
(2) 介護離職ゼロ関係等をはじめとする一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべ
き対策
○27年11月26日に「一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」が取り
まとめられた。
○安心につながる社会保障として、高齢者の利用ニーズに対応した介護サービス基盤
を確保するため、2020年代初頭までに介護サービスが利用できない親等のために
やむを得ず離職する者をなくす「介護離職ゼロ」が目標とされた。
○「介護離職ゼロ」に直結する緊急対策として、特別養護老人ホームに入所が必要で
あるにもかかわらず自宅で待機している高齢者を解消することを目指し、現行の介
護保険事業計画等における約38万人分以上の整備加速化に加え、
介護施設、
在宅サー
ビス及びサービス付き高齢者向け住宅の整備量を約12万人分前倒し・上乗せし、約
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50万人分以上に拡大することなどの対策が講じられることとなった。
(3)財政状況(介護給付費と保険料の推移)
○27年4月より第6期介護保険事業計画が始まった。市町村で推計された第6期及び37
年における介護保険の第1号保険料を見ると、第6期(27年度∼29年度)は5,514円、
37年度には8,165円に上昇することが見込まれている。
○また、第6期における介護保険事業計画におけるサービス量等の見込みは、在宅介
護は、37年度には491万人(26年度実績値より40%増)
、居宅系サービスでは、60
万人(26年度実績より57%増)と推計された。
(4)介護保険関係政府予算案
①28年度予算案
・介護保険関係経費として、総額2兆8,140億円(対前年度1,031億円増)が計上され
ている。このうち介護給付費負担金は1兆7,682億円(対前年度876億円増)
、地域
支援事業の推進として1,030億円、認知症高齢者等にやさしい地域づくりのための
施策の推進のために82億円、介護給付の適正化の推進として1.5億円が計上されて
いる。
・27年度補正予算では、1億総活躍社会の実現に向けた緊急に実施すべき対策「介護
離職ゼロ」に直結する緊急対策分として総額1,384億円が計上され、地域医療介護
総合確保基金の介護分に1,040億円の積み増しを行い、都市部を中心とした在宅・
施設サービスの整備の加速化・支援の拡充などに921億円、介護人材の育成・確保
などに119億円が計上されている。
②中央会に対する補助
・中央会に対する補助については、総額7.3億円が計上された。
・審査支払や全国決済業務など中央会の施行経費として約3.3億円、適正化システム
の運用など保険者機能強化として約1.7億円、制度改正及び報酬改定に伴うシステ
ム改修経費として約2.2億円が充てられ、このうち介護レセプト情報からの第三者
行為求償該当データ抽出対応分として5.5千万円、事業所訂正連絡票の電子化分と
して1.6億円が盛り込まれた。
5 障害者総合支援制度をめぐる動き
(1)施行3年後の見直しの動き
○25年4月に施行された「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための
法律」
(障害者総合支援法)の附則では、施行後3年を目途として障害福祉サービス
の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずることされ
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ている。
○このため、社会保障審議会障害者部会において、施策全般の見直しに向けた検討が
行われ、27年12月に報告書が取りまとめられた。この中で、
「国民健康保険団体連
合会について、審査を支援する機能を強化すべき」との提言がなされた。
○厚生労働省は、28年通常国会に提出が予定されている障害者総合支援法と児童福祉
法の改正法案において、市町村が連合会に障害福祉サービス等に係る給付費の審査
を委託することを可能とする旨の規定を盛り込む予定としている。
(30年4月施行予
定)
○その背景には、障害者福祉サービス等は、障害者自立支援法施行から約10年が経過
して事業として定着し、給付費も2倍以上になるなど規模も大きく拡大したことに
加え、24年度からはケアプラン作成が導入され、27年度からは全ての利用者に対
してケアプランの作成が義務づけられ、市町村が決定する支給内容が、より利用者
のニーズに合致したものとなってきていることが挙げられている。
○厚生労働省の考えは、審査とは、市町村が支給決定したサービス量や内容について
の妥当性や適否を判断するものではなく、支給決定の内容を前提として、受給資格
や請求書の記載誤りの有無、報酬の算定ルールに合致しているか、さらには提供さ
れたサービス内容が支給決定の範囲内であるか等を客観的に判断することを意味す
るものであること、また、市町村との役割分担について、連合会で判断することが
できない場合は、引き続き、市町村が責任をもって判断することとしたいというも
のである。
○厚生労働省は、審査の意味及び市町村との役割分担等について、施行までの間に関
連通知や疑義解釈等を通じて、
全国の自治体に対して周知徹底していく方針である。
(2)障害福祉サービス関係政府予算案
①28年度予算案
・障害福祉サービス関係経費として、総額1兆1,672億円が計上されている。このうち
障害児・障害者が地域の住み慣れた場所で暮らすために必要な障害福祉サービスを
総合的に確保する経費として、9,953億円が計上されている。
②連合会等に対する補助
・障害者総合支援給付費支払等システム事業費総額として、6.6億円が計上され、そ
の内訳は、システムの運用経費として、中央会のソフトウェア及びハードウェア保
守管理等関連経費6億円、システム改修経費として0.5億円、小規模連合会の支援に
係る経費0.1億円となっている。
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6 審査支払機関の在り方に関する議論
○27年11月9日の規制改革会議健康・医療ワーキンググループにおいて、健康保険組合
連合会(以下「健保連」という。
)に設置された「事前点検に関する検討グループ」
の中間取りまとめでは、大幅なコストの削減が望めないなど実現は難しいのではない
かという内容が報告された。
○11月26日の同ワーキンググループにおいて、健保連から、支払基金の経営の効率化
に向け、支部のブロック単位への統合・廃止を含めた抜本的な検討を行うべきだとの
姿勢が示された。
○12月16日の同ワーキンググループにおいては、支払基金の支部の統合・廃止といっ
たレベルを超えて、そもそも審査支払業務を支払基金が行う方がよいのか、民間企業
が行った方がよいのかといった、ゼロベースからの議論を行うべきではないかとの意
見が出された。
○28年1月21日の同ワーキンググループでは、支払基金の経営の効率化に向け抜本的な
検討を行うべきであり、その検討は支払基金の外で行うべきとの方向が示された。
○2月29日の同ワーキンググループでは、支払基金を前提とした組織・体制の見直しで
はなく、診療報酬の審査の在り方をゼロベースで見直すため、厚生労働省内に学識有
識者による検討会が設置されることとなった。今後、国保及び連合会についても検討
の対象となると見込まれる。
7 社会保障・税番号制度をめぐる動き
○昨年5月に成立した医療保険制度改革法により改正された国民健康保険法や健康保険
法等において、医療保険者が保険給付、保険料徴収等に関する情報の収集、利用等に
関する事務を支払基金及び連合会に、共同で委託することができることとなった。
○この法改正の要点は、社会保障・税番号(以下「マイナンバー」という。
)関連業務
も含め、医療保険の分野では、上記の共同委託により支払基金及び連合会が、被保険
者に関する情報を広く扱えるようになるとともに、保険者間の情報連携を総務省が設
置する情報提供ネットワークシステムを使用しないで行うことができることである。
○医療保険分野のマイナンバー対応と独自の情報連携及び将来の被保険者資格オンライ
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ン確認業務の実施を視野に入れた医療保険分野のシステムを整備するため、
「取りま
とめ機関」を設置することとされ、厚生労働省から、支払基金と中央会が共同でこれ
を担うよう依頼された。
○医療等分野における番号の必要性や具体的な利用場面等について検討を行う「医療等
分野における番号制度の活用等に関する研究会」において、27年12月に最終報告書
が取りまとめられた。
○同報告書では、オンライン資格確認の仕組みについては、できるだけ医療保険制度の
運営のコストがかからないよう、マイナンバーの情報連携のインフラを活用しながら
30年度から段階的に導入し、32年までに本格運用することを目指して準備を進めて
いくこととされている。
○マイナンバーは、社会保障、税、災害対策の3つの分野のうち、法律か自治体の条例
で定められた手続きでのみ使用され、28年1月以降、税や医療保険、雇用保険、福祉
の手続きなどで、申請書等にマイナンバーの記載が求められている。
○このため、中央会では、保険者からの共同処理の委託を受けて処理する連合会システ
ムに対して、申請書や保険者窓口端末画面の改修を行った。
○28年度の政府予算案では、社会保障・税番号制度システム整備補助金で、連合会関係
システム改修経費や取りまとめ機関の運営経費等として、中央会に対し4.4億円が計
上されている。
(中央会の28年度予算には、27年度からの明許繰越し分15.8億円、取
りまとめ機関運営経費概算額26.5億円を含め、46.7億円を計上している。
)
8 情報セキュリティ対策をめぐる動き
○27 年 5 月に日本年金機構の情報流出事案が発生したが、標的型攻撃を含むサイバー
攻撃は、その手口が年々、高度化・巧妙化しており、インターネット接続やインター
ネットを介した情報交換はリスクが高く、従来のセキュリティ対策機器による防御だ
けでは不十分となっている。
○27 年 8 月 21 日に公表された上記の情報流出事案の検証報告書では、再発防止策とし
て、人的体制の整備、技術的観点からの提言が指摘されており、技術的な内容として、
新たな攻撃手法に関する情報収集、
外部からの侵入を想定した監視や異常の検知といっ
た監視体制の構築が挙げられている。
○政府においては、
「日本再興戦略 2015」にあるとおり、各府省庁の情報システムの集
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約化に合わせたインターネット接続口の早急な集約化を行うことによる攻撃リスクの
低減対策が進められており、また、サイバーセキュリティ対策推進会議の議長指示と
して、独立行政法人等に対しても同様の対策が慫慂(しょうよう)されている。
(情報系ネットワークの対応)
○このような動向を踏まえ、27 年 9 月の臨時理事会・臨時総会において、中央会及
び全ての連合会が参加する新たな情報系ネットワークを構築し、専門的な知識と経
験、幅広い情報を有する業者に、通信の監視等を委託することにより、高い水準の
セキュリティを確保することが決定され、28 年 3 月末までに全ての連合会が当該
ネットワークに切替えることとしている。
(基幹系ネットワークの対応)
○基幹系(連合会標準)システムで使用されているネットワークについて、脅威を想
定し各種調査を行うとともに、一般企業の情報システム分野で用いられる脅威の定
義を用いて現状の対策の抜け漏れや強化の必要性を再確認し、必要な対策の洗い出
しを行った。
○介護系システムは、ネットワーク構成や導入機器が全国で統一されていること、ま
た、市町村保険者等と連合会間の個人番号の連携が29年7月から開始されることか
ら、セキュリティ対策と個人番号連携対応に伴うセキュリティ対策の改修を同時に
着手した。28年度内に完了予定である。
○医療系システムについても、技術的対策の洗い出しは完了したが、医療系システム
は保険者と接続する県内ネットワークをそれぞれの都道府県で整備し、ネットワー
ク構成や導入機器に違いがあることから、運用に影響が発生しないよう引き続き導
入製品の選定や環境設計等の検討を進め、28 年 3 月末を目途に対策案を取りまと
めることとしている。
○今後、部会やシステム委員会・幹事会にその検討内容を諮り、28 年度から着手し
年度内に完了することとしたい。
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【Ⅲ】主要な事業の運営方針
○28年度事業運営については、上記【Ⅰ】
、
【Ⅱ】を踏まえ、以下の方針に基づき必要な
各種事業を効果的に展開する。
1 医療制度改革等への対応
(1)医療保険制度の一本化への取組み
○国保制度改革に関する国保基盤強化協議会等における議論を注視しつつ、全国市長
会、全国町村会をはじめとする自治関係団体等との連携を一層強化する。また、医
療保険制度の一本化実現に向け、引き続き必要な取組みを推進する。
(2) 新たな国保制度への対応
○30年度から予定されている新制度について、連合会・中央会が結束して対応するこ
とができるよう、27年8月に「国保連合会・国保中央会のめざす方向」を新国保制
度対策委員会で取りまとめた。
○この「国保連合会・国保中央会のめざす方向」では、審査業務の充実・強化、社会
保障と税の一体改革の大きな柱である国保制度改革(事業運営の都道府県単位化)
と同改革で制度化された保険者の医療計画、介護保険業務への取組みのほか、連合
会の費用負担面や中央会の業務面で大きな比重を占めるシステム整備、利用拡大の
方向にある社会保障・税番号、そして、各種事業を実施するための組織・運営の在
り方について、それぞれそのめざすべき方向と具体的方策を明らかにしている。
○今年度は、引き続きそれらの内容の具体化に向けた取組みを進めていくとともに、
新国保制度対策委員会の下に設置した「めざす方向」推進委員会においてその進捗
を確認し、その結果を踏まえて適宜見直しを行っていく。
○また、各連合会の課題等を共有化し、相互に参考にすることができる仕組みを検討
する等、新制度に連合会が円滑に対応できるよう必要な支援を行う。
○新制度の円滑な移行・運営のための準備期間を考慮し、早急に制度の詳細が明らか
にされるよう必要な活動を行う。
(3)審査支払機関の在り方に関する議論への対応
○規制改革会議の健康・医療ワーキンググループでは、これまでは支払基金に議論が
集中していたが、今後は、診療報酬の審査の在り方をゼロベースで見直すため、厚
-13-
生労働省内に学識有識者による検討会が設置されることとなった。同検討会では、
ICTによる業務効率化等について検討されることとなるが、国保についても対応
を求められると見込まれることから、検討の動向を注視しつつ、連合会と連携して
必要な対応を図っていく。
2 ITを活用した業務の効率化の推進
(1)システムの品質向上に向けた対応
○今後のシステム開発における品質確保に向け、国保総合システム検証会議報告書及
び国保データベースシステム品質分析のシステム監査報告書の提言をもとに、契約
内容に基づいた開発工程管理など職員の意識徹底、開発管理能力の強化を図るため
の教育、体制の見直し等を引き続き行うとともに、過去に生じた問題の教訓が組織
全体に十分浸透するよう研修を行う。
(2)標準システム開発全体管理、調整の推進、運用管理体制の整備強化
○システム開発に当たっては、利用者である連合会や市町村の意向を十分反映できる
よう、システム管理標準を遵守、レビュー体制の強化を行うとともに、開発状況に
ついて適宜ステアリング・コミッティへの報告、システム部会、システム委員会・
幹事会、常勤役員会議等における協議を踏まえシステムの品質、操作性の向上に引
き続き取組む。
○また、各システムの課題について横断的に検討し、各システム間の情報共有、連携
強化を継続的に進めるとともに、標準システム開発等におけるセキュリティ確保・
向上のための体制を整備強化する。
○27∼29年度は、次期国保総合システムや新国保保険者システムの開発など複雑で
大規模な作業を行うことから、システム開発にとって特異な年であり、体制を増員
して取り組んでいる。
(3)国保総合システムの安定運用
○診療報酬改定に伴い、画面審査におけるシステムチェックの見直し及び充実を図る
と共に、国保総合システムの安定的運用支援を継続的に実施する。
(4)次期国保総合システムの開発(審査支払系・共通基盤、保険者サービス系)
○審査支払系・共通基盤、保険者サービス系それぞれの開発予定は下表のとおりであ
る。
-14-
種
類
審査支払系(
「レセプト電算
処理システム」及び「国保
請求支払システム」
)
開発予定
26年度・27年度に基本設計、詳細設計、製造(一部)
を実施し、28年度は製造、結合試験、総合試験、
受入試験(一部)を実施する予定
共通基盤システム
27年度に詳細設計から製造及び結合試験(一部)
を実施し、28年度は結合試験、総合試験、受入試
験(一部)を実施する予定
保険者サービス系(
「レセプ
ト点検機能」及び「保険者
給付機能」
)
27年度に基本設計、詳細設計、製造(一部)を実
施し、28年度は引き続き製造、結合試験、総合試
験、受入試験(一部)を実施する予定
○引き続き、プロジェクト管理状況の監視等を行い、今後の開発等が確実に実施され
るよう努めることとしている。
○国保保険者標準事務処理システムとの連携のための要件定義に着手しており、28
年10月には納付金算定データの連携を開始する予定である。
○その他の機能については、29年度に国保情報集約システムとの連携試験、連合会運
用試験に向けた作業に取組むこととしている。
○連合会においては、28年度に現行データ是正、データ移行・切替計画策定、運用テ
スト計画策定、外付けシステム開発、環境構築、機器設置・導入展開を、更に、先
行連合会においては、データ抽出、データ移行テスト、運用テスト(一部)を予定
しているため、必要な支援を行う。
(5)後期高齢者医療請求支払システムの安定運用
○後期高齢者医療請求支払システムの安定的運用支援を継続的に実施する。
(6)特定健診等データ管理システム等の安定運用
○特定健診等データ管理システム等の安定的運用支援を継続的に実施する。
○他システムと連携し、Windows10 対応の検討・機能改修、基幹系システムのセキュ
リティ強化を行う。
(7)国保データベース(KDB)システムの機器更改及び機能拡充の実施
○29年3月及び30年3月に保守期限を迎える機器等について、機器更改を実施する。
機器更改においては、更改後の安定稼働を最優先し、サーバOS及びミドルウェアの
バージョンアップ及びWidows10への対応を前提とした単純機器更改とする。
-15-
○30年度から予定されている国保保険者の都道府県単位化に向け、27年度補正予算
にて措置された国庫補助金により、都道府県単位に着目した機能の開発を行う。
○医療等分野における番号の利用が始まる時期にあわせ、データベースの根本的な見
直しを行うこととしており、その見直しを効率的に実施するため、28年度に調査・
研究を行う。
○27年5月∼8月に実施した品質分析(設計書とプログラムの比較検証)の結果を踏ま
え、過去に生じた問題の再発防止及び対応すべき課題を明確にするため、中央会の
顧問システム監査人及び外部監査人により、システム品質、開発プロセス、プロジェ
クト管理方法等を、第三者の立場から総合的に検証した。この結果を踏まえ、シス
テム開発における品質向上に努めることとしている。
(8)国保保険者事務処理標準システムの開発
○中央会に設置した国保保険者標準事務処理システム検討会における検討、厚生労働
省が28年1月に公表した納付金や標準保険料率の算定方法などのガイドライン
(案)
を踏まえ、順次開発を進める。
① 国保事業費納付金等算定標準システム
・財政運営の責任主体である都道府県が行う国保事業費納付金等の算定や財政安定
化基金の管理等を支援するためのシステム。
・本システムにおいては、28 年 10 月を目途に、簡易算定版をリリースする予定で
ある。
② 国保情報集約システム
・市町村が行う資格管理及び給付事務のうち 、都道府県単位で一元的に管理が必
要な情報取得・喪失年月日情報及び高額療養費の多数回該当に係る該当回数を管
理し、市町村間における 情報連携等を支援するためのシステム。
③ 市町村事務処理標準システム
・市町村が引き続き行う資格管理、保険料の賦課・徴収、給付に関する標準的な事
務処理を支援するためのシステム。
○また、上記システム導入のための説明会・研修の実施、ヘルプデスクの開設・運用
を実施する。
(9)介護保険・障害者総合支援システムの安定的な運用
○26 年 5 月本稼働した一拠点集約化システムの安定的な運用を行う。
・併せて、ヘルプデスク対応や運用監視を確実に行うなど、連合会に対し引き続き
-16-
必要な業務支援を行う。
・また、次期機器更改に向け、介護保険・障害者総合支援における次期システムの
方向性等について検討を進める。
○26年11月本稼働したインターネット請求受付システムの安定的な運用を行う。
・併せて、ヘルプデスク対応や運用監視を確実に行うなど、連合会に対し引き続き
必要な業務支援を行う。
○保険者が行う適正化事業の推進を図るため、連合会に対し適正化システムの操作・
活用研修等必要な支援を行う。
・併せて、厚生労働省と共催による介護給付適正化ブロック研修会などを通じ、連
合会への業務委託の拡大やシステムの活用・普及に努める。
(10)社会保障・税番号制度への対応
○「取りまとめ機関」では、29年7月の情報連携開始を見据え、全体スケジュールの
管理・調達・契約・費用等に関する検討、協議を、厚生労働省を交えた「中間サー
バーの共同設置に関する設置運営検討会」において行っている。
○27年度末から28年度上期において、支払基金と合同で各種調達作業を行うととも
に、下期には、保険者側での試験や住基ネットからの個人番号取得(初期対応)が
始まることとなっているが、これを遅滞なく行うために、中央会の体制を整備し的
確な業務遂行に努めていく。
○28年秋頃に、厚生労働省から、中間サーバーに係る保険者が運用すべき費用(地方
公共団体情報システム機構に対する手数料及び医療保険者向け中間サーバー等のア
プリケーション、ハードウェア運用保守費用等)の負担のあり方が示される予定で
ある。
○27年11月から保険者等の関係者を交え、
「医療保険者のオンライン資格に関する実
務者ワーキング」を開始し、マイナンバー制度のインフラと医療保険制度の既存の
インフラを活用したオンライン資格確認の具体的な仕組みについて検討を進めてい
るが、これを受け、中央会では30年度からのオンライン資格確認の段階的な導入を
見据えて、国保情報集約システム等での対応について厚生労働省と協議を引き続き
進める。
(11)情報セキュリティ対策の推進
○基幹系システム(連合会標準システム)は、閉域網で運用されており、セキュリティ
対策を講じてきているが、医療機関等や保険者などネットワークを介して接続する
関係者が多く存在することから、日々変化・進歩する外部からの攻撃及び内部不正
-17-
による情報漏えい等の脅威から情報資産を守るべく、一層のセキュリティ強化につ
いて必要な対策を講ずる。
○基幹系システム(連合会標準システム)における技術的対策の対応予定は下表のと
おりである。また、併せて運用規約や手順書の見直しなど運用面の対策(人的対策)
を順次実施していく。
種
類
対
応
介護系システム
個人番号連携対応に伴うセキュリティ対策の改修と併せて下
記の対応を行う。28年2月より着手し、28年度内に完了予定。
・ファイアウォール機能強化
・保険者端末へのWindowsセキュリティパッチ配信機能の構築
・連合会設置サーバ及び端末に、USBメモリ等外部記憶媒体の
制限と操作ログ収集機能の追加
・連合会設置端末に、詳細な構成情報の収集やソフトウェアの
配布等が可能となる構成管理ソフトを導入
医療系システム
導入製品の選定や環境設計等の検討を進め、28年3月末を目途
に対策案を取りまとめ、システム委員会等の承認を得た後に
着手し、介護系システムの対策と同様に28年度内に完了させ
る予定。
3 保健事業の推進
○26年度から開始した「国保・後期高齢者ヘルスサポート事業」については、27年度
において約4割の保険者が対象となっており、
全ての保険者が本事業の支援対象となっ
ていないことから、対象を全ての保険者へ拡大すべく、現在も各県で実施されている
支援の申請がない保険者等を対象とした当該事業の研修会を開催するなど、より多く
の保険者等に支援・評価委員会を活用してもらうよう働きかけ、全保険者の保健事業
のより一層の推進を図る。
○レセプト・健診・介護情報等のデータ分析に基づき、効率的かつ効果的にPDCAサ
イクルに沿った保健事業が実施されるよう国保データベース(KDB)システムにつ
いては、より機能を充実していく。
○KDBシステムから得られる情報等を活用するとともに、国保保険者が医療機関から
情報提供等の協力を得て被保険者の疾病予防及び重症化予防を行うことができるよう、
先進的な取り組みを行っている保険者の取組みも参考にして、医師会等の関係機関と
検討を行う。
-18-
4 審査の充実・強化のための対応
○審査支払機関を取りまく情勢が厳しい中、これまでの様々な取組みと、査定率に対す
る職員の意識が深まってきたことにより、支払基金との査定率の差は年々縮まってき
ている。
○こうした中、連合会における査定率等の数値目標達成に向けた取組みに対する支援と
して、算定ルール・審査支援チェック項目の使用状況・査定状況の情報を提供すると
ともに、システムチェックの精緻化、機械チェック未実施項目の整理、請求内容の分
析、審査状況の把握・分析・情報提供、研修を実施する。
○一次審査における縦覧・横覧審査については全ての連合会にて既に実施されているが、
突合審査については、数連合会が未実施であることから、早期に全連合会で実施でき
るよう支援する。
○各連合会における審査案件の取扱いの相違に関する調査結果を分析し、審査時の取扱
いの方向性及び審査・審査事務共助において、認識を共有した方がよいとされたもの
の「考え方」の設定を行い、審査の地域格差の解消を図る。
○審査・審査事務共助の参考となるように、各連合会における審査事務共助方法の工夫
をはじめとする審査の充実・強化に向けた取組み状況や、全国国保診療報酬審査委員
会会長連絡協議会で共有化について同意された「審査委員会取り決め事項」等を定期
的に情報提供し、各連合会間の共有化を図ることで、将来的な国保の「審査の判断基
準の統一」に向けた足固めを進める。
○査定とは直接結びつかないが、審査上、疑義のある医療機関等に対して、文書・電話
連絡等を行ったが改善されない場合には、任意の面談を実施していくよう促進し、適
正なレセプト請求に向けての取組み支援・実態把握に努める。
○審査の質の向上を実現するには、審査事務共助の充実が必要であるため、質の高い優
秀な審査事務共助担当職員の確保に向けた審査担当職員研修及び審査事務共助知識力
認定試験を実施し、連合会においては審査委員と職員のコミュニケーションの強化に
努めるよう働きかける。
○特別審査においても、チェック項目の充実等を行い査定率の向上を目指す。
○これらの取組みにより審査の充実・強化を図る。
-19-
5 国保事業安定化の推進
○厚生労働省は、27年12月に第三者行為による被害に係る求償事務の取組み強化に関
する通知を発出し、保険者に対して一層の取組み強化を要請するとともに、連合会及
び中央会に対しても支援を求めている。
○これを踏まえた第三者行為求償事務の充実強化に向けた対応として、傷病届の作成支
援等に関する損保協会との取決めの締結等について、全市町村保険者等の参加を目指
して取組みを進めるとともに、連合会において効率的な処理を行うための共有マニュ
アルの作成及び実施体制の整備等、解決すべき課題について引き続き必要な検討を行
う。
○新しい国保制度における納付金や標準保険料の算定の支援に向け、保険料(税)適正
算定マニュアルなどを活用した研修を実施するなど、必要な対策を講じる。
6 介護保険事業の推進
○介護保険・障害者総合支援一拠点集約化システム、介護保険インターネット請求受付
システムの安定稼働に万全を期すとともに、26年制度改正への対応、特に新たな総合
事業が29年度までの間に段階的に移行されることとから、円滑に移行が行われるよう
必要な支援を行う。
○29年7月から行われるマイナンバーによる情報連携に対する諸準備に万全を期す。
○介護保険における第三者行為求償については、28年度以降、第三者行為求償事務研究
会等の場を活用し、事例収集等を行うとともに、厚生労働省及び損害保険関係団体に、
介護保険適用時における賠償範囲の明確化等を働きかけていく。また、医療保険との
情報連携等を引き続き推進する。
7 障害者総合支援事業の推進
○介護保険・障害者総合支援一拠点集約化システムの安定稼働、障害者総合支援法の施
行後3年後を目途とした見直し、社会保障・税番号制度への対応に万全を期す。
○障害者総合支援給付費における審査について、市町村、連合会の代表や厚生労働省な
どをメンバーとした「障害者総合支援審査事務研究会(仮称)
」を厚生労働と共同で
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設置し、事務点検内容の精緻化、
「警告」から「エラー」への移行、審査マニュアル
の作成及び査定等を含めた審査事務の具体的な内容等について、検討を行う。
○連合会からの機能改善要望に対応したシステム改修を行い、支払等事務が効率的かつ
円滑に行えるよう支援するとともに、電子請求受付システムのヘルプデスクサポート
により、事業所における請求事務が円滑に行われるよう支援する。
8 連合会財務諸表に関する会計方針等の統一及びコスト分析手法の検討
○連合会では 26 年 10 月 31 日発出の厚生労働省通知に基づき、それまでの剰余金や各
種積立金の整理を行うこととなったが、中央会では新しく定められた積立資産の考え
方や剰余金の整理方法等に関する助言を行うとともに、利益を追求する民間企業とは
異なる連合会の実態に即したコスト分析方法を確立するため、会計方法の統一や分析
のための着眼点について検討する。
9 研修・調査研究・統計・広報の充実
○連合会職員等を対象とした体系的な研修を行い、業務遂行及びセキュリティ確保に必
要な知識の習得やマネジメント力の向上等を目指す。
○中央会の職員については、システム開発で過去に生じた問題の教訓を組織全体に十分
浸透させるため、国保総合システム検証会議報告書及び国保データベースシステム品
質分析のシステム監査報告書の提言を参考に研修を行うとともに、役職員に対する情
報セキュリティについての研修を強化する。
○「国保連合会事業の概況」等の各種統計資料の調査内容を精査し、今後の連合会・中
央会の組織運営の在り方や審査支払機関の在り方の検討等に役立つ資料の作成を目指
す。
○ホームページを積極的に活用し、新しい国保制度の実施に向けた準備状況、都道府県
や市町村との協議状況など、必要な情報をリアルタイムに伝達する仕組みの更なる強
化を図る。
10 適正な契約事務の推進
○予定価格の多寡に関わらず、一般競争入札を原則としたシステム開発、システム保守、
-21-
リースに係る契約を実施し、その他これらに類する契約について複数年契約を推進す
ることで、年度当たりのコスト削減に努めているが、28年度以降においても、各案件
に見合った「適正な契約期間」を検討するなど、更なる契約事務の適正化に向けた取
組みを進める。
11 新たな職員給与規程等の施行
○職員の給与の定め方やその水準、定年制の導入をはじめとする高年齢職員の処遇のあ
り方等について、28年1月20日の臨時理事会及び臨時総会で職員給与規程等の改正が
承認され、4月1日から施行する。
○勤務延長制度、再任用制度及び期限付職員制度については、臨時理事会で承認された
運用方針に則って実施し、その運用状況は理事会に報告する。
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【Ⅳ】分野別主要事業
○各分野の主要な事業は以下のとおりである。なお、事業実施にあたり、着実な事業運営
を図り、かつ、事態に即応して機動的に対応することとする。
1 医療保険制度改革等への対応
(1)医療保険制度の一本化への取組み
①国保制度改善強化全国大会
(11月17日 明治神宮会館)
(2)新たな国保制度への対応
①新国保制度対策委員会、
「めざす方向」推進委員
会の開催
②国保基盤協議会の検討状況等を踏まえた対応
2 ITを活用した業務の効率化の推進
(1) 標準システム開発全体管理、調整の ①各標準システム間の情報共有、連携の強化
推進、運用管理体制の整備強化
②レビュー体制の強化、開発標準の徹底などによ
るシステム経費の削減、品質・利便性向上
③安定した信頼性の高いシステム運用を継続する
ための運用管理体制の整備強化
④情報セキュリティ委員会の開催
⑤個人情報安全管理委員会の開催
(2)システム開発及び保守・運用に係る人 ① 共同開発体制・管理体制の確立によるプロジェ
員体制の整備
クト開発・管理能力の向上
(3)国保総合システムの安定的運用
①画面審査システム
・診療報酬改定対応
・システムチェックの充実
②共通基盤システム
③レセプト電算処理システム
④保険者レセプト管理システム
⑤国保請求支払システム(出産育児一時金等機能
を含む)
⑥国保共同電算処理システム
※上記①∼⑥に係る
・保守管理及び安定的運用支援
・制度改正等対応
⑦県外分診療報酬等データ交換及び出産育児一時
金等データ交換の実施
(4)次期国保総合システムの開発
①次期国保総合システムのプログラミング・試験
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工程確認
②試験計画、移行計画、切替計画の作成
③機器(端末・プリンター)調達仕様書作成及び
機器調達
(5)「審査支払機関業務連携打合せ」等を ①規制改革会議における議論を踏まえた対応の検
踏まえた対応
討
(6)国保保険者事務処理標準システムの
開発
①国保事業費納付金等算定標準システムの開発
②国保情報集約システムの開発
③市町村事務処理標準システムの開発
④システム導入に係る説明会・研修等の開催
⑤ヘルプデスクの開設・運用
(7)国保データベース(KDB)システム ①サーバー等のバージョンアップ対応等
の機器更改及び機能拡充、安定的運用 ②国保保険者の都道府県単位化に対応した機能拡
充
③システム保守管理及び安定的運用支援
④データベースの根本的な見直しを効率的に実施
するための調査・研究
(8)社会保障・税番号制度への対応
①中間サーバーの構築・運用(各種調達)支援
②取りまとめ機関の設置・運営
③保険者(国保組合・広域連合)ネットワーク回
線の新規敷設に伴う調達支援
④住基ネットからの個人番号取得の初期対応(媒
体方式)
⑤個人番号利用に係る基幹系システムの改修
⑥連合会番号制度担当者説明会の開催
(9)その他現行システムの安定的運用支援 ①後期高齢者医療請求支払システム
等
②特定健診等データ管理システム
③データ集配信システム
④オンライン請求システム
⑤国保連医療保険ネットワーク
⑥NDB提供データ作成システム
※上記①∼⑥に係る
・国保総合システムとの連携対応
・保守管理及び安定的運用支援
・制度改正等対応
⑦出産育児一時金請求用ソフトの保守管理
(10)保険者間調整の円滑な実施
①保険者間調整に係る事務の効率化に向けたシス
テム改修等
-24-
②県外分保険者間調整療養費等データ交換の実施
(11)後期高齢者広域連合標準システムの ①機能改善、制度改正等への対応
②保守管理及び安定的運用支援
安定的運用支援等
③後期高齢者医療事業に関する研修等の実施
④広域連合システム部会の開催
⑤特別高額医療費共同事業の実施
(12)標準システムに関する検討
①システム委員会・幹事会の開催
・国保総合システム部会
・介護保険・障害者総合支援システム部会
・特定健診等データ管理システム部会
・国保データベースシステム部会
・広域連合システム部会
②顧問システム監査人によるシステム見積り・契
約確認、情報セキュリティ対策への指摘等
3 保健事業の推進
(1)生活習慣病予防対策の支援等
①健康日本21推進事業の支援
・健康日本21国民会議等への参画
② 日本健康会議の支援
・重症化予防WG等への参画
③特定健診・特定保健指導等実態調査・分析事業
④保険者による保健事業の推進
・保険者協議会中央連絡会の開催
(2)市町村支援体制の強化
①国保・後期高齢者ヘルスサポート事業運営委員
会及びWGの開催
②国保データベース(KDB)システムを活用し
た保健事業を行う保険者への支援
③ホームページによる保健事業優良事例の情報提
供
④シンポジウム・研修の開催
・健康なまちづくりシンポジウム
(8月23日(又は24日) 日本教育会館)
⑤連合会保健事業推進体制の強化
・連合会保健事業担当課(部)長会議
・連合会保健事業担当者研修
・連合会保健師研修
・都道府県在宅保健師等会全国連絡会役員会
⑥今後の国保保健事業のあり方などの検討
・連合会保健事業推進委員会、市町村等保健師
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部会、連合会保健師部会
⑦医療機関との連携を強化した保健事業の取組み
に関する検討
(3)特定健診・特定保健指導等費用に関す ①県外分特定健診・特定保健指導等費用全国決済
る全国決済業務の実施
業務の実施
(4)国保診療施設対策の推進
①全国国保診療施設協議会との共催事業
・全国国保地域医療学会
(10月7日∼8日秋田県・山形県共同開催)
・地域包括医療・ケア研修会
・地域医療現地研究会
(5月20日∼21日 高知県)
4 審査の充実・強化のための対応
(1)診療報酬特別審査の充実
①特別審査委員会
②特別審査の充実(事務共助、審査委員との連携
数値目標の設定)等
③審査結果事例の分析及び各連合会への情報提供
①全国国保診療報酬審査委員会会長連絡協議会、
(2)連合会診療報酬審査の充実
同役員会
(審査の判断基準の統一に向けた取組み
②連合会常務処理審査委員連絡会議
含む)
③各連合会における審査案件の取扱いの相違に関
する調査及び分析、審査時の取扱いの方向性の
取りまとめ・公開
④審査支払業務検討委員会・同作業部会
⑤連合会審査担当課(部)長会議
⑥審査支援担当者会議
⑦歯科審査担当者会議
⑧連合会審査担当職員研修
(エキスパート研修等)
⑨審査事務共助知識力認定試験
⑩審査事務共助に関する連絡調整
⑪連合会要望に即した研修支援(ブロックからの依
頼を含む)
⑫医療機関等に対する任意面談の実施に向けての
取組み支援・促進
(3)診療報酬等に関する全国決済業務の実 ①県外分診療報酬等全国決済業務の実施
②出産育児一時金等全国決済業務の実施
施
③県外分保険者間調整療養費等全国決済業務の実
-26-
施
(4)連合会第三者行為求償事務の支援
①連合会第三者行為求償事務担当職員等研修
5 国保事業安定化の推進
(1)保険者支援事業の実施
①保険料(税)適正算定マニュアル及び国保財政
診断等の保険者への普及促進
②後発医薬品利用差額通知に係るコールセンター
の運営
③海外療養費不正請求対策の推進
④新しい国保制度における納付金や標準保険料の
算定支援
(2)国保保険者財政運営の支援
①保険者グループ類型別国保財政診断指数表の作
成
②保険料(税)適正算定マニュアル・国保財政診
断研修会
③保険料(税)適正算定マニュアルの普及促進
(3)高齢者医療自己負担増凍結への対応
①国保高齢者医療制度円滑導入基金の管理等
(4)超高額医療費共同事業の実施
①超高額医療費共同事業の実施
(5)退職者医療の適用の適正化支援
①退職被保険者突合リスト作成・提供(年4回)
(6)保険者の研究協議会等の実施
①全国国保運営協議会会長等連絡協議会
②全国市町村国保主管課長研究協議会
(8月24日 日本教育会館)
(7)第三者行為求償事務の充実強化に向け ①傷病届の作成支援に関する損保協会との取決め
た対応(介護保険の第三者行為求償を
の締結等の取組みの推進
含む)
②第三者行為求償事務研究会の開催
・各種マニュアルの整備
・介護保険の第三者行為求償に関する事例収集
③厚生労働省及び損害保険関係団体に対する介護
保険適用時における賠償範囲の明確化等の働き
かけ
6 介護保険事業の推進
(1)システムの改修及び安定的運用
①システムの改修、保守管理及び安定的運用支援
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・審査支払等システム
・伝送ソフト
・介護給付費単位数表標準マスタ
・介護保険・障害者総合支援一拠点集約化シス
テム
・介護保険インターネット請求受付システム
②高額医療・高額介護合算制度への対応
(2)共同受付事務の実施
①共同受付センターによる介護給付費の請求に係
る共同受付業務等の実施
(3)介護給付適正化事業の推進
①介護給付適正化システムの改善及び保守管理等
②連合会等が行う介護給付適正化事業の支援
③介護苦情処理・通報情報の収集・分析
④介護給付適正化ブロック研修会
(厚生労働省と共催、ブロックでの開催予定)
(4)保険料の年金からの特別徴収に係る経 ①経由機関業務の実施
②経由機関業務システムの改修、保守管理及び安
由機関業務の実施
定的運用支援
(5)介護給付費等に関する全国決済業務の ①県外分介護給付費等データ交換及び全国決済業
務の実施
実施
(6)介護保険関係業務に関する説明会、
会議、研修等の実施
①連合会介護保険担当者等に対する説明会・研修
等の開催
(7)介護保険に関する統計等の資料整備
①介護保険業務関係資料の作成
7 障害者総合支援事業の推進
(1)システムの改修及び安定的運用
①市町村が行う支給決定に基づく審査の検討
②システムの改修、保守管理及び安定的運用支援
・支払等システム
・電子請求受付システム
・介護保険・障害者総合支援一拠点集約化シス
テム
③消費税率引上げへの対応
(2)共同受付事務の実施
①共同受付センターによる共同受付業務等の実施
(3)障害者総合支援給付費に関する全国決 ①県外分障害者総合支援給付費データ交換及び全
国決済業務の実施
済業務
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(4)審査機能の強化に向けた検討
①障害者総合支援審査事務研究会(仮称)におけ
る検討
・事務点検内容の精緻化
・
「警告」から「エラー」への移行
・審査マニュアルの作成
・査定等を含めた審査事務の具体的内容の検討
(5)障害者総合支援給付関係業務に関する ①連合会障害者総合支援担当者に対する説明会等
説明会、会議等の実施
(6)障害者総合支援給付費に関する統計等 ①障害者総合支援給付業務関係資料の作成
資料の整備
8 連合会財務諸表に関する会計方針等
の統一及びコスト分析手法の検討
(1)会計方針統一の推進
①連合会における財務諸表(複式)に関する会計
方針等統一の推進
(2)コスト分析手法の検討
①連合会の実態に即したコスト分析手法の検討
9 研修・調査研究・統計・広報の
充実
(1)体系的な連合会職員研修の実施
①連合会初任者研修
②連合会中堅職員2期研修
③連合会新任係長研修
④連合会新任課長研修
⑤連合会幹部研修
⑥連合会IT研修(基礎コース、システム関係担
当職員コース)
(2)中央会役職員への業務研修の実施
①システム部門研修
②情報セキュリティ研修
(3)各種調査研究等の実施
①新国保制度対策委員会
②国保保険者事務に関する研究会
③国際社会保障協会との連携及び共同研究
④医療保険、国保財政等に関する調査研究
⑤連合会企画・調査担当課長研修
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(4)統計等の資料の整備
①国保の実態
②国保連合会事業の概況
③国保連合会審査支払業務統計(月報)
(5)定期刊行物等の発行
①国保新聞(旬刊)
②国保情報(週刊)
③国保新聞縮刷版
(6)電子情報による広報・ネットワークの ①ホームページを活用した情報提供
充実
(7)広報事業の充実強化
①連合会広報誌等のコンクール
②連合会広報担当職員研修
10 適正な契約事務の推進
(1)契約事務の透明性、公平性及び効率化 ①契約審査委員会
の推進
②指名業者の妥当性承認事務の継続
③複数年に跨がる業務への競争入札の促進
④システムコンサルタントの活用等によるシステ
ム随意契約額の査定強化
11 新たな職員給与規程等の施行
(1)新たな職員給与規程等の施行
①勤務延長制度、再任用制度及び期限付職員制度
の運用方針に則った実施と運用状況の理事会へ
の報告
12 その他
(1)国保関係役職員の顕彰
①国保中央会表彰
(注)会議等の開催時期及び会場については、現時点における予定である。
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(参 考)
中央会事業の実施方針等を検討するために開催する、連合会常勤役員、事務局長、担当
課(部)長等を構成メンバーとした委員会等は以下のとおりである。
委
員
会
等
事 業 分 野
国保中央会システム委員会・幹事会
国保総合システム部会
介護保険・障害者総合支援システム部会
特定健診等データ管理システム部会
国保データベース(KDB)システム部会
広域連合システム部会
標準システムに関する事項
・国保総合
・オンライン請求
・後期高齢者医療請求支払
・介護保険
・障害者総合支援
・特定健診等データ管理
・国保データベース
・後期高齢者医療広域連合電
算処理
等
審査支払業務検討委員会
審査支払業務検討委員会作業部会
審査支払
国保連合会保健事業推進委員会
国保連合会保健師部会
市町村等保健師部会
保健事業
国保連合会における複式簿記導入及びコスト分析検討会
連合会における会計処理、
コストに関する事項
国保保険者事務に関する研究会
保険者事務
第三者行為求償事務研究会
第三者行為求償事務
地方協議会会長県事務局長会議
全国決済
超高額医療費共同事業
連合会職員研修 等
新国保制度対策委員会
「めざす方向」推進委員会
今後の連合会・中央会業務
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