1141KB - 和歌山工業高等専門学校

2 教 務 関 係
2.1 カリキュラムの改善
2.1.1 本科カリキュラムの改訂
電気情報工学科のカリキュラムを改訂した。4年生の必修科目である「応用数学」(1単位)と
「確率・統計」(2単位)をそれぞれ「応用数学Ⅰ」(1単位)と「応用数学Ⅱ」(2単位)に科目
名称を変更した。5年生の選択科目「データベース論」
(1単位)を4年生選択科目に開設学年を
変更した。4年生の選択科目に「システム設計」(2単位)があるが、「データベース論」で学ぶ
SQLを用いて「システム設計」の授業を実施するためである。「データベース論」の移動に関連
して、4年選択科目の「オペレーティングシステム」(1単位)を5年選択科目に変更した。5年
生の選択科目「照明電熱」(1単位)と「光エレクトロニクス」(1単位)を、技術の進展に合わせ
て、2年生の必修科目「電機製品概論」(1単位)と5年生の選択科目「電気エネルギー」(1単
位)に再編した。
2.1.2 留学生カリキュラムの改訂
本科カリキュラムの改訂に連動して留学生カリキュラムも原則改訂されるが、従来履修していな
い社会系科目が改定された場合は留学生カリキュラムに連動しないため、日本人学生より留学生の
方が3単位多く履修しなければならない状況になっていた。この状況を改善するとともに、専門科
目への適応を早期に図るために改定した。日本事情3年生2単位・4年生2単位を、3年生で1単
位にし、4年生の日本経済論1単位を履修することにした。また、専門科目3年生1単位・4年生
2単位を、3年生2単位にした。なお、留学生には、授業とは別で、日本文化などに親しむ行事な
どが別途用意されている。
2.1.3 学修単位の実施
高専への学修単位(国際標準単位)の適用開始以来、積極的に導入を進めている。しかし授業の
2倍の自宅学習時間を確保する必要があることや、90分授業の場合には、授業時間の確保の観点か
ら通常の15回よりも3回多い、18回の授業を行う必要がある。そのために余り多くの授業に導入で
きていないが、各専門学科で工夫を重ねて、導入の本来の目的である「学生、教員双方の時間的ゆ
とりの確保」や「自主的に学習する習慣の定着」が少しでも実現できるように努力を続けている。
この学修単位は諸外国を含む大学での単位と全く同等に取り扱われるので、外国留学でも学修単
位科目は同等に換算される。平成22年度に本科に導入した学修単位は下表のとおりであり、前年度
の26科目から27科目に増やした。なお、専攻科ではすべての科目を学修単位として運用している。
平成22年度に実施した学修単位科目一覧
学科(コース)
機械工学科
機械工学科
機械工学科
科 目
専門科目
専門科目
専門科目
区 分
必修科目
選択科目
選択科目
学 年
5
5
5
電気情報工学科
電気情報工学科
専門科目
専門科目
必修科目
必修科目
4
4
5
授業科目
応用数学
流体工学
材料強度学
電子工学
電子計測
単位数
2
2
2
2
2
電気情報工学科
電気情報工学科
電気情報工学科
電気情報工学科
電気情報工学科
電気情報工学科
電気情報工学科
電気情報工学科
電気情報工学科
専門科目
専門科目
専門科目
専門科目
専門科目
専門科目
専門科目
専門科目
専門科目
選択科目
選択科目
選択科目
選択科目
選択科目
選択科目
選択科目
選択科目
選択科目
4
4
4
4
5
5
5
5
5
数値解析
半導体工学
IC応用回路
メカトロニクス
情報科学
電子デバイス
マルチメディア工学
回路網理論
実験計画法
2
1
1
2
2
1
1
2
1
物質工学科(物質工学コース)
物質工学科(物質工学コース)
物質工学科(生物工学コース)
物質工学科(生物工学コース)
物質工学科
物質工学科
物質工学科
物質工学科
専門科目
専門科目
専門科目
専門科目
専門科目
専門科目
専門科目
専門科目
必修科目
必修科目
必修科目
必修科目
選択科目
選択科目
選択科目
選択科目
5
5
5
5
5
5
5
5
合成化学
反応工学
分子生物学
培養工学
蛋白質工学
機械工学概論
物質工学実用数学
食品工学
2
2
2
2
1
1
1
2
環境都市工学科
環境都市工学科
環境都市工学科
環境都市工学科
環境都市工学科
専門科目
専門科目
専門科目
専門科目
専門科目
必修科目
選択科目
選択科目
選択科目
選択科目
4
4
4
5
5
測量学Ⅳ
都市環境工学
環境計画学
環境地盤工学
数理計画学
1
1
1
1
1
2.2 履修規則の施行
単位を落として留年あるいは仮進級となる学生の状況を分析した結果、欠席が多い学生が相当数
いる。このような学生がまず授業に出席して、教員からしっかり勉強の指導を受ける時間を確保す
るため、科目の履修に関する規則を制定した。科目の履修には、授業の3分の2以上の出席が必要
である。なお、単にさぼりではない、病気等の場合は、成績判定会議で審議して、3分の2以上の
出席がなくても履修と認定する。本規則は、平成22年4月から運用を開始した。その結果、全体の
平均欠席時間数は、昨年の36時間から28時間に減少した。また、留年あるいは仮進級となる学生数
は、昨年の116名から113名に かに減少した。
(科目の履修)
第5条 科目の履修は、次のとおり行う。
一 科目を履修するためには、授業時間数の2/3以上出席しなければならない。ただし、特別な
事由がある場合は、成績判定会で審議の上、履修を認定する。
二 未履修となった場合の欠課時間数は、欠席した時間数とする。
(学業評価)
第6条 成績評価は、次のとおり行う。
一 成績は、平常試験、中間試験、期末試験の成績及び平常点(課題、レポート、平素の学習態度
等)により、100点法で評価する。
二 卒業研究の成績は、合否によって評価する。
三 未履修となった科目の評価は、0点又は否とする。
四 前各号に定めるもののほか、必要な事項は別に定める。
6
2.3 資格取得による単位認定
専門に関連する資格試験に合格すると単位を認定する制度を平成21年10月から施行した。本制度
は、将来のエンジニアに向けたキャリア教育の推進ということと、学生のうちに自ら勉強するとい
う姿勢をしっかり身につけてほしいということでスタートさせた。平成21年度は、従来からあった
英検関係の資格での9名認定に加えて、本制度の専門の資格で21名が認定された。本年度は、英語
関係の資格で21名、専門の資格で15名の合計36名が認定された。36名の学科別の内訳は、機械工学
科7名、電気情報工学科22名、物質工学科4名、環境都市工学科3名であった。今後も、このよう
な資格取得を目標に自ら学習に励む学生が多数出ることを期待したい。
2.4 キャリア教育
本校では各科の人材養成目的を学則で明文化しており、そのために必要なキャリア教育・職業教
育を実践してきた。特に、キャリア教育については色々な部署で必要と判断して実施してきた経緯
があるが、学校として体系的に捉え、補完すべき取組みなどを検討する必要があると考え、教務委
員会で議論した。
まず、キャリア教育とは、一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度
を育てることを通して、キャリア発達を促す教育であり、キャリア教育で育成する主要能力は、①
人間関係形成・社会形成能力、②自己理解・自己管理能力、③課題対応能力、④キャリアプランニ
ング能力の4点である。これらを学年に応じてどのように育成していくかを検討し、下表のように
配置した。すでに授業やその他で行われている活動を振り分けた結果、低学年における自己分析の
機会を作る必要があると考えられる。本年度は具体的な活動には至らなかったので、次年度以降の
課題である。
学年
項 目
内 容
自己分析
勉強に対する意欲、技術者となるための意欲が自分にどれくらいあ
るのか。また、どのような技術者が自分に向いているのかについて
自己分析を行う。
(自己理解・自己管理能力、人間関係形成)
2年
将来設計
各専門教員との校外活動を開催することにより目上の人に対するコ
ミュニケーション能力の向上を図るとともに、卒業までに何をし、
卒業後どのような職種に就きたいのかについてアバウトな将来設計
を構築し実践する。
(人間関係形成・社会形成能力、キャリアプランニング能力)
3年
各種コンテストへの参加により、ものづくりを通した製品開発の難
しさを学習するとともに開発チームの一員としてコミュニケーショ
ものづくりの実
ン能力の向上を図る。さらに、就職、進学等、将来自分の進むべき
践と将来設計
進路について決定する。
(課題対応能力、キャリアプランニング能力)
1年
インターンシップを通して、将来、自分が進むべき職種について確
認するとともに、就職活動に向けたビジネス基礎講座を開設する。
また、研修旅行を通して異文化交流を行い、幅広く見聞を深める。
(人間関係形成・社会形成能力)
4年
就業体験
5年
プレゼンテーショ 学会発表や卒研発表を通して、プレゼンテーション能力の強化を図
ン能力の強化とビ る。また、社会人としてのビジネスマナーの習得を図る。
ジネスマナー
(課題対応能力、社会形成能力)
7
2.5 インターンシップ(学外実習)
今年度も第4学年のほぼ全員の148名がインターンシップに参加した。将来、技術者として活躍
する学生にとって、在学中に企業等で就業体験を積んでおくことは貴重な経験になる。そのため、
インターンシップを科目の一つとして位置付け、専門工学の知識や能力および工学技術者が経験
する実務上の問題点と課題を理解し、適切に対応する基礎的な能力を養成するために開設している。
インターンシップ中に、本校教員が受け入れ先を訪問し、実習生の様子を伺うと共に本校の学生教
育に対する意見等も伺っている。このような企業等との情報交換を通じて、より優れた技術者教育
の実現に繋げていければと考えている。また、インターンシップは、学生が将来どのような技術系
の分野へ進んでいくのかを選択する上で、重要なキャリア教育の一端を担っている。特に、就職活
動を控えた本科4年生は、就職したい企業あるいは業種の機関にインターンシップ先を選ぶ場合が
見受けられ、普段外からは見ることのできない、企業等の内部を肌で感じ取る良い機会になる。
多忙な中、学生を受け入れていただいた企業、諸機関の関係者の方々に感謝する次第である。以
下に平成22年度学外実習先一覧を示す。
機械工学科
氏 名
川村 仁知
木村 光希
坂井 郁也
崎山 慎悟
清水 康伸
新谷 幸平
鈴木 智仁
多田 喜進
多田 洋光
玉井 至
鳥居 佑貴
中川 直哉
中島吉太郎
中通 優
成田 昌史
西川 洸平
西野 康平
野田 良介
野水 将哲
硲 隆宣
長谷 佳明
広畑 拓也
藤井 皓介
的場 信人
丸山 直人
道下 寛也
宮脇 常二
山上 遼子
山本 将起
弓倉 和真
シャフィ
許 豪
実 習 先
㈱エム・システム技研
三菱電機㈱冷熱システム製作所
㈱カンセツ
パナソニック㈱ホームアプライアンス社
中部電力㈱
㈱神鋼エンジニアリング&メンテナンス
日本車輌製造㈱
大阪ガス㈱
住金マネジメント㈱和歌山事業所
三菱電機㈱冷熱システム製作所
綜合警備保障㈱
㈱INAX上野事業所
㈱栗本鐵工所
東レ㈱
コスモ石油㈱堺製油所
共栄樹脂㈱
㈱スーパーツール
㈱カワタ
三菱重工業㈱神戸造船所
村田機械㈱
ダイセル化学工業㈱
北陸先端科学技術大学院大学
塩野義製薬㈱摂津工場
㈱カワタ
花王㈱和歌山工場
東燃ゼネラル石油㈱
東燃ゼネラル石油㈱
㈱森精機製作所
三菱電機㈱冷熱システム製作所
関西グリコ㈱
豊橋技術科学大学
紀州技研工業㈱
8
期 間
7月21日∼7月30日
8月23日∼8月27日
8月16日∼8月27日
8月23日∼8月27日
8月9日∼8月13日
8月16日∼8月27日
8月18日∼8月31日
7月21日∼7月29日
8月2日∼8月6日
8月23日∼8月27日
8月23日∼8月27日
7月26日∼8月5日
7月26日∼7月30日
7月28日∼8月6日
7月26日∼7月30日
7月26日∼7月30日
8月2日∼8月6日
8月23日∼8月27日
8月16日∼8月27日
8月17日∼8月27日
8月2日∼8月6日
8月18日∼8月24日
8月23日∼8月27日
8月23日∼8月27日
7月20日∼7月30日
8月17日∼8月27日
7月27日∼8月6日
8月23日∼9月3日
8月23日∼8月27日
8月24日∼8月27日
8月23日∼8月27日
7月20日∼7月23日
電気情報工学科
氏 名
青木 祐弥
井谷 浩紀
上田 圭祐
上田 祥平
永廣 一鷹
片山 稜太
加藤祐士郎
金本 良彦
川崎 紘祐
岸田 太貴
北山 利義
草分 裕也
坂下 陽亮
佐谷 敬吾
塩見 洋之
杉山 竜巳
高橋 健太
竹中 惇人
武野 聖也
谷口 陽祐
中井 脩介
中山 雄太
西本 卓生
西山 純世
野村 隼人
畑下 晴恒
原 直士
東 優太
松裏 征志
三原 将徳
宮崎 健太
村上 孝則
森田 和貴
山田 健太
山本 誠人
吉岡勇一郎
吉岡侑久人
吉崎 直哉
吉村 祐太
実 習 先
関西電力㈱和歌山支店
御坊商工会議所
㈱NHKメディアテクノロジー関西支社
和歌山県教育委員会
関西電力㈱和歌山支店
富士電機システムズ㈱
㈱エム・システム技研
南海電気鉄道㈱
NTTコムウェア西日本㈱
三菱電機㈱冷熱システム製作所
花王㈱和歌山工場
㈱エスアールアイ
三菱電機㈱冷熱システム製作所
関西電力㈱御坊発電所
ダイキン工業㈱
豊橋技術科学大学
日新電機㈱
花王㈱和歌山工場
富士通㈱
南海電気鉄道㈱
㈱かんでんエンジニアリング
富士通㈱
㈱カワタ
ノーリツ鋼機㈱
豊橋技術科学大学
関西電力㈱御坊発電所
関西電力㈱御坊発電所
関西電力㈱和歌山支店
㈱カワタ
住友金属物流㈱
千代田インテグレ㈱
豊橋技術科学大学
南海電気鉄道㈱
㈱島精機製作所
日本原子力発電㈱
武田薬品工業㈱
関西電力㈱和歌山支店
豊橋技術科学大学
コーンズドッドウェル㈱
9
期 間
7月26日∼7月29日
8月23日∼8月27日
8月3日∼8月6日
8月16日∼8月20日
7月26日∼7月29日
8月16日∼8月27日
7月21日∼7月30日
8月3日∼8月6日
8月16日∼8月20日
8月23日∼8月27日
7月20日∼7月30日
8月23日∼8月27日
8月23日∼8月27日
8月9日∼8月12日
7月26日∼8月6日
8月9日∼8月13日
8月23日∼8月27日
7月20日∼7月30日
8月22日∼8月27日
8月3日∼8月6日
8月2日∼8月6日
8月22日∼8月27日
8月23日∼8月27日
8月2日∼8月6日
8月9日∼8月13日
8月9日∼8月12日
8月9日∼8月12日
7月26日∼7月29日
8月23日∼8月27日
8月16日∼8月20日
8月23日∼8月27日
8月9日∼8月13日
8月3日∼8月6日
8月17日∼8月27日
8月9日∼8月13日
7月26日∼7月30日
7月26日∼7月29日
8月9日∼8月13日
8月23日∼8月27日
物質工学科
氏 名
石橋 勇規
井渓 琴水
大久保順平
尾西 桂
加藤 寛史
加茂 絢香
川端 俊宏
木原 綾乃
釘貫 暁
小林 栄介
健太
佐倉 有香
塩﨑 恵未
杉原あさみ
田口ひかる
竹内 保浪
谷尾 吉祥
土谷 茜
寺守 拓也
中村 顕大
西端 茂展
西平 菫
西山 久恵
橋爪 祐衣
馬場 竜希
濵田 星
林 健太郎
原田 奈実
平石 哲也
平原 直倖
平山 明奈
福島 雅広
堀江 知津
松林 高弘
三浦 文歌
森脇 寛人
山崎 啓司
山中 悠平
結城 諒介
イザニ
実 習 先
サカタインクス㈱
富士通㈱
和歌山石油精製㈱
ダイソー㈱
三洋化成工業㈱京都工場
サントリーホールディングス㈱
田岡化学工業㈱
富士通㈱
新中村化学工業㈱
東燃ゼネラル石油㈱
大洋化学㈱美浜工場
DIC㈱堺工場
和歌山県農林水産綜合技術センター暖地園芸センター
徳島大学工学部生物工学科
山田化学工業㈱
和歌山県農林水産綜合技術センター果樹試験場うめ研究所
第一工業製薬㈱滋賀事業所
徳島大学工学部化学応用工学科
本州化学工業㈱和歌山工場
スガイ化学工業㈱和歌山事業所
小西化学工業㈱
和歌山県工業技術センター
㈱資生堂大阪工場
日本製薬㈱
出光興産㈱愛知製油所
武田薬品工業㈱
センカ㈱滋賀湖南事業所
和建技術㈱
㈱日本触媒
北広ケミカル㈱
ミナベ化工㈱
㈱日本化学工業所
和歌山県工業技術センター
花王㈱和歌山工場
築野食品工業㈱
塩野義製薬㈱摂津工場
剤盛堂薬品㈱
武田薬品工業㈱大阪工場
豊橋技術科学大学
豊橋技術科学大学
10
期 間
7月26日∼7月30日
8月22日∼8月26日
7月27日∼7月30日
8月16日∼8月20日
8月2日∼8月6日
8月15日∼8月19日
7月26日∼7月30日
8月22日∼8月26日
8月16日∼8月27日
7月27日∼8月6日
7月20日∼7月24日
7月20日∼7月30日
8月23日∼8月27日
8月2日∼8月6日
8月23日∼8月27日
8月23日∼8月27日
7月26日∼7月30日
7月26日∼7月30日
8月23日∼8月27日
7月20日∼7月30日
7月26日∼8月6日
7月20日∼7月30日
7月21日∼7月30日
8月20日∼8月27日
8月2日∼8月6日
7月20日∼7月26日
8月2日∼8月6日
8月2日∼8月6日
7月20日∼7月30日
8月23日∼8月27日
7月22日∼7月30日
8月2日∼8月5日
7月20日∼7月30日
7月20日∼7月30日
8月16日∼8月20日
8月23日∼8月27日
8月2日∼8月6日
7月26日∼7月30日
8月9日∼8月13日
8月23日∼8月27日
環境都市工学科
氏 名
宇井 拓磨
上田 貴裕
面矢 晴紀
笠谷 亮太
木下 亮
切目 和樹
栗谷 滉基
小和田真道
芝 義人
芝山 功
荘司 匡岐
瀬戸 一喜
瀨戸 佑樹
高木 啓太
田代 翔大
月山 拓
中村 祥之
西川 裕貴
西田 圭吾
西中 友明
西峰 寛行
尾藤 綾花
平岡 友雄
広瀬 健
古山 純也
宮原 和子
宮本耕太郎
百々 正隆
森 堅一
森本 喬太
保田 直希
山口 俊貴
山下 直人
山本 真也
山本 拓磨
山本 直樹
脇村有加里
実 習 先
和歌山県東牟婁振興局
東燃ゼネラル石油㈱
有田郡有田川町
㈱環境地盤
御坊市
南海電気鉄道㈱
関西電力㈱和歌山支店
㈱テレビ和歌山
メタウォーター㈱
東牟婁郡串本町
和歌山県日高振興局
日高郡日高川町
和歌山県日高振興局
海南市
㈱タジマ工業
和歌山県海草振興局
和歌山県企画部地域振興局
日高郡美浜町
㈱エステック
㈱白浜試錐
電源開発㈱
和歌山県有田振興局
和歌山縣ヘルス工業㈱
富士通㈱
国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所
和歌山県東牟婁振興局
日高郡印南町
南海電気鉄道㈱
有田郡湯浅町
高田機工㈱和歌山工場
和歌山県日高振興局
和建技術㈱
国土交通省近畿地方整備局浪速国道事務所
大阪ガス㈱
南海電気鉄道㈱
田辺市
海南市
11
期 間
8月2日∼8月6日
8月17日∼8月27日
8月23日∼8月27日
7月26日∼7月31日
7月26日∼7月30日
8月3日∼8月6日
7月26日∼7月29日
8月16日∼8月20日
7月26日∼8月6日
7月26日∼7月30日
8月2日∼8月6日
7月20日∼7月23日
7月26日∼7月30日
8月23日∼8月27日
7月20日∼7月28日
7月26日∼7月30日
8月17日∼8月25日
7月26日∼7月30日
8月23日∼8月27日
7月26日∼8月6日
8月23日∼8月27日
8月9日∼8月13日
7月26日∼7月29日
8月1日∼8月6日
8月2日∼8月6日
8月2日∼8月6日
7月26日∼7月30日
8月3日∼8月6日
8月2日∼8月6日
8月16日∼8月20日
7月26日∼7月30日
7月26日∼7月30日
7月26日∼8月10日
7月21日∼7月29日
8月3日∼8月6日
7月26日∼7月30日
8月23日∼8月27日
2.6 平成22年度5年生卒業研究
2月8日(火)に卒業研究発表会を学科毎に開催した。さらに、各学科の優れた研究テーマ4件
を選定して、3月2日(水)に合同卒業研究発表会を開催した。各学科1テーマの最優秀賞が選出
され、卒業式の日に特別賞が授与される。下表に、平成22年度卒業研究テーマの一覧を示す。
機械工学科
氏 名
卒業研究テーマ名
指導教員
石井 卓人
セイルウイング型風力発電風車の改良
坂田
井料 雄介
FPGAによるシステム開発
溝川
上田 大樹
力覚呈示が可能な操舵シミュレータの製作
北澤
植田 良
ひずみゲージを用いた切削動力計の設計・製作
三原
加美 椋也
アトマイズ法の粉砕エネルギーに関する研究
福田
北村 智
繰り返し重ね圧延法による純アルミニウム板材の製作および力学特性の評価
樫原
楠本 誠
平板に作用する空気力による自励振動に関する基礎研究
坂田
久保 雄亮
セイルウイング型風力発電風車の改良
坂田
熊谷 大地
切削加工における高粘度油供給の効果
三原
黒川 昌志
高専ロボコン用ロボットの開発
佐野
坂本 勝也
CAD/CAMシステムを用いた実習・実験方法
西本
関 健次
ExcelVBAを用いた有限要素法のe-learning教材の作成
山東
髙本 拓矢
塑性設計法による板の曲げ崩壊荷重の推定
藤原
田中 翔也
小型水力発電装置の開発
坂田
辻村 允希
エネルギー法による板の曲げ座屈解析
藤原
辻本 義孝
S方位およびC方位を有するアルミニウム単結晶の作製および繰り返し重ね圧延(ARB)法による加工硬化
樫原
栩野 登久
力覚呈示が可能な操舵シミュレータの製作
北澤
冨永 浩太
内燃機関の燃焼解析
福田
中西 佳祐
切削加工における高粘度油供給の効果
三原
西岡 昂洋
加圧焼結電極による放電加工
西本
西野 真悟
高専ロボコン用ロボットの開発
佐野
野木 翔太
アトマイズ法の粉砕エネルギーに関する研究
福田
畑 龍太郎
高専ロボコン用ロボットの開発
佐野
畑中 亮佑
スラリー流量計の作成
福田
花坂 昭洋
非線形計画法を用いたロボットの最適制御
山東
花田 貴大
スラリー流量計の作成
福田
濵端 直人
スラリー流量計の作成
福田
福田 貴啓
非線形計画法を用いたロボットの最適制御
山東
福田 豊毅
平板に作用する空気力による自励振動に関する基礎研究
坂田
藤川 豊成
利用者の特徴を考慮した遠隔操作用入力デバイスの評価
北澤
舟尾 仁孝
高専ロボコン用ロボットの開発
佐野
古田 雄士
小型水力発電装置の開発
坂田
古田 祐也
ひずみゲージを用いた切削動力計の設計・製作
三原
堀 純平
FPGAによるシステム開発
溝川
三木 康平
二輪駆動バイクの製作
三原
御前 京平
指の動きに追従するマニピュレータの開発
北澤
森口 芽依
指の動きに追従するマニピュレータの開発
北澤
山家 誠也
加圧焼結電極による放電加工
西本
山口 裕久
高専ロボコン用ロボットの開発
佐野
山下 隼矢
振動提示による動作教示
西本
山本 翔太
高専ロボコン用ロボットの開発
佐野
タウフィク
ExcelVBAを用いた有限要素法のe-learning教材の作成
山東
12
電気情報工学科
氏 名
卒業研究テーマ名
指導教員
愛瀬 光佑
洋上WF連接ケーブルのサージ伝搬特性に関する検討
山吹
天野 椋也
Wiiリモコンを用いたリハビリテーション支援ソフトウェアの開発
村田
池田 壮志
半導体ガスセンサの表面反応の解析
藤本
榎本 雄太
Androidを用いた英語教育支援ソフトウェア
村田
大林 和輝
洋上WF連接ケーブルのサージ伝搬特性に関する検討
山吹
大山 善庸
半導体ガスセンサの食品製造プロセスへの応用(1)
藤本
岡 達也
ソルゲル法によるNiO/TiO2薄膜の作製と評価
岡 祐介
CZTSS薄膜太陽電池の作製に関する研究
小川 智史
演習室における教員支援システムの開発
奥村 美優
振動片方式粘度計に関する研究
徳田
越智 卓也
ReRAM用NiO薄膜の作製と評価
佐久間
柏木 翼
定期試験データベースの利用状況の分析と改良
金本 匡祥
CIGS薄膜太陽電池の作製に関する研究
山口
川本 浩平
CZTSS薄膜太陽電池の作製に関する研究
山口
北谷賢大朗
振動片方式粘度計に関する研究
徳田
北原 規行
火災シミュレーションにおける消火モデルと可視化の検討
木村 宜樹
半導体ガスセンサの食品製造プロセスへの応用(2)
藤本
久保田将平
Xbeeを利用した無線制御装置
若野
小池 駿仁
就職支援システムにおける求人票の文字認識モジュールの開発
小林 達也
DPH(電磁誘導加熱)の電気分野への適用に関する研究
徳田
齋藤 甲斐
III V族新規混晶半導体の直接・間接バンドギャップに関する研究
直井
超音波FM送信機/受信機の製作と超音波温度計への応用
渡邊
山 祐
塩
啓介
超音波FM送信機/受信機の製作と超音波温度計への応用
田中 新也
ソルゲル法によるNiO/TiO2薄膜の作製と評価
田中 伸明
CIGS薄膜太陽電池の作製に関する研究
田原 知行
避難所運営支援システムの開発
佐久間
山口
森
森
謝
森
渡邊
佐久間
山口
謝
田原 浩行
III V族新規混晶半導体の直接・間接バンドギャップに関する研究
直井
東海 一真
超音波メガホンの研究
若野
戸根 弘貴
超音波メガホンの研究
若野
友居 勇人
配電系統における事故点評定システム
山吹
永野 悟
情報処理演習室において双方向型授業を可能とする支援システムの開発
村田
中畑 達也
超音波FM送信機/受信機の製作と超音波温度計への応用
渡邊
成見 涼
FDTD法による電磁界解析シュミレータ
山吹
西川 諒
前駆電磁波観測による地震予知
山吹
西出 裕登
ReRAM用NiO薄膜の作製と評価
佐久間
新田 真之
足で操作するロボットハンド
若野
原口 祐司
JPEG圧縮画像におけるノイズ除去に関する研究
雑賀
比嘉 和也
色素増感型太陽電池の作製に関する研究
山口
日根 武浩
振動片方式粘度計に関する研究
徳田
宮脇 剛史
ACOのマルチデポ配送計画問題への適用
村上 準規
地域の特徴を考慮した津波避難シミュレーションの検討
森田 修平
半導体ガスセンサの過渡応答モデルの構築
藤本
山本 渓
DPH(電磁誘導加熱)の電気分野への適用に関する研究
徳田
山本 宏樹
超解像処理技術のビデオ映像への応用に関する研究
雑賀
13
謝
謝
物質工学科
氏 名
卒業研究テーマ名
指導教員
池添 瑞基
親水性イオン液体の化学反応場としての検討
林
池永 和真
ダンベル型分子の合成
野村
岩井 健太
イミノピナコールカップリング反応を用いる[2.2]
(2,5)チオフェノファンの合成
河地
岩木 梓
マイクロ波による糖から5−ヒドロキメチルフルフラールの合成
野村
岩峪 徹
ウツボが持つフィッシュコラーゲンの抽出
土井
浦 悠介
ウツボが持つ有効成分の抽出
土井
大南 照悟
CdSナノ粒子を用いた金属イオンセンシング分子の基礎的検討
岡本 侑也
ウメのMYB転写因子遺伝子mybのクローニング
米光
奥村 将之
脂肪酸混合リポソーム−amyloid β−peptide間の相互作用
森田
狩野 圭哉
触媒的イミノピナコールカップリング反応におけるジアステレオ選択性
河地
川端 温子
FSAアニオンを有する新規四級ホスホニウム型イオン液体のリチウム電池電解質特性
綱島
林
菊地 聖也
トリフェニルホスフィンから誘導される二元系イオン液体の電気化学的挙動
綱島
久道 和納
BTAアニオンを有する新規オニウム型イオン液体の合成と特性解析
綱島
倉田 亮
Spiropyran部位を有するCalix
[4]
arene誘導体の合成と錯形成挙動
岩本
小島 直也
ジャバラ果皮に含まれる苦味成分
奥野
小林 樹
修治処理エゾウコギに含まれる新規桂皮酸誘導体の立体構造決定
奥野
坂上 大毅
脂肪酸混合リポソーム−amyloid β−peptide間の相互作用 ∼ amyloid線維化量の影響∼
森田
洲
Western Blot法によるモノクローナル抗体および抗血清の評価
山川
田中 崇稔
AURおよびC.elegans抗原性タンパク質に対する抗体の作製
山川
玉置光佳里
1,3 1,4 β グルカナーゼc103の精製と至適pHの測定
米光
堂岡 美月
梅干表面に生育する酵母に対する増殖抑制法の検討
山川
苫谷 駿輝
アゾ染料分解菌 Bacillus sp.KM株のアゾ染料分解特性
米光
永井 里宜
chromene部位を有するcalix
[4]arene誘導体の合成と錯形成挙動
岩本
中西 竜哉
Calixarene ion complex 薄膜のセンサー特性
野村
那須 敬太
生薬有効成分抽出法の検討
楠部
原 佳邦
Crown ether部位を持つ新規クロメン系化合物の合成と錯形成挙動
岩本
蕗谷 涼太
フェルラ酸誘導体の二量化反応
野村
福山 健太
免疫組織染色法の改良とC.elegansに対する各種抗体の評価
山川
伏見 英人
架橋部にアミノアルコール構造を有する
[2.2]メタシクロファンの合成
河地
和真
前原 史歩
梅種子に含まれるリグナン類の探索と機能性
奥野
宮本 亮佑
アミノ基を持つカリックスアレーン誘導体の合成
野村
村瀬 本弥
ウメのアントシアニン合成酵素遺伝子(F3H、DFR、ANS、UFGT)断片のクローニング
米光
物部 勇馬
コラーゲンモデルペプチドの合成
土井
保田 理絵
静水圧処理した植物細胞におけるトレハロースの効果
楠部
山
気液界面における脂質単分子膜とAmyloid βとの相互作用
森田
ターン構造をもつオクタペプチドの構造解析
土井
香奈
山田ひかり
山本 秦平
SCNアニオンを有する新規四級ホスホニウムイオン液体の合成および特性解析
綱島
山本真由美
ヘアピン構造を持つモデルペプチドの合成
土井
山本 裕介
ドットブロット法によるモノクローナル抗体および抗血清の評価
山川
ゴー
内部位に置換基を有する[2.2]
メタシクロファンの合成
河地
タック
親水性イオン液体中で合成されたCdSナノ粒子のゲル化
林
14
環境都市工学科
氏 名
卒業研究テーマ名
指導教員
阿波 翔吾
炭素繊維とソーラーパネルを用いた水質浄化システムに関する基礎的研究
久保井
井上 桜
有田市環境基本計画の作成について
大久保
上野山拓也
繰り返し捩じりモーメントを受ける鋼充実丸棒の弾塑性履歴性状
宇治田真悟
和歌山市土入川における水環境の現状と改善策について
山田
大久保
大瀬 和哉
ウレアーゼ溶液注入量とカルサイト析出量および力学特性の改良効果の関係
大本 真輝
間伐材の燃料化に関するLCA評価
靏巻
林
梶本 遊帆
コンクリートの乾燥収縮特性の早期判定に関する研究
中本
柏木 遼
田辺湾・海南沖における津波の砕波条件について
小池
蒲地 将大
水辺における枯れたヨシの水質環境に及ぼす影響について
河波 秀美
Google Earthを利用した地震時市街地火災延焼解析結果のアニメーション表示
辻原
川端 章充
和歌山県沿岸部の境界波に関する研究
小池
北又 慎也
スラッジ混入コンクリートの特性に関する研究
木原 克也
炭素繊維とソーラーパネルを用いた水質浄化システムに関する基礎的研究
久保井
小池 徹
日高川流域における水環境の実態と改善に関する研究
大久保
坂本 篤哉
日高川流域における水環境の実態と改善に関する研究
大久保
大久保
中本
佐田 常人
下水処理施設でのリン資源回収のLCA評価
塩路 絢子
梅加工業者による梅酢と調味廃液の調査と処理について
靏巻
白石 哲
並列バネモデルによるマルチリニア型構成則の作成
山田
白綛 裕也
LEDと立体地図を用いた地震動表示装置の開発
辻原
杉本 康起
コンクリートの乾燥収縮機構に関する研究
中本
竹林 泰宏
御坊沖・湯浅湾における津波の砕波条件について
小池
竹平 遥
日高川流域の景観構成と住民意識の関係に関する研究
靏巻
田代 恭平
下水処理施設でのリンの高度処理と資源回収の水質保全効果について
靏巻
谷口 允哉
ウレアーゼ溶液注入を利用したカルサイト析出分布に及ぼす砂の粒度特性の影響
田原 修平
道路橋の長命化に関する研究
玉置 真也
美浜町松原浄化センターにおける温室効果ガス排出量について
久保井
林
中本
辻井 愛也
平均粒径が異なるカルサイト析出砂の液状化抵抗特性
津守 信和
産業副産物のスペントカーバイド・砕石粉の建設材料への有効利用について
徳島 裕紀
和歌山県沿岸部の境界波に関する研究
大久保
林
久保井
小池
中嶋 弘幸
LEDと立体地図を用いた地震動表示装置の開発
辻原
中本 有亮
御坊沖・湯浅湾における津波の砕波条件について
小池
西岡 弘祥
礫を含む中間土の地震時流動特性に及ぼす繰返しせん断応用比の影響
橋爪 真哉
コンクリートの乾燥収縮の低減に関する研究
幡井 嶺
骨格を破壊したカルサイト析出砂の自己治癒能力に関する視覚的確認と液状化試験
濵本 夏美
スラグ石膏セメントを使用したコンクリートの凝結促進対策
原田 祐輔
産業副産物のスペントカーバイド・砕石粉の建設材料への有効利用について
福居 啓祐
スラグ石膏セメントを使用したコンクリートの強度改善
三岩
福田 圭佑
銅スラグ骨材を使用したコンクリートに関する基礎研究
三岩
伏見 直人
地震防災意識を啓発するための建物模型および建物内部模型を用いた簡便な振動実験装置の開発
辻原
古川 賢太
田辺湾・海南沖における津波の砕波条件について
小池
正木 亮
コンクリートの乾燥収縮ひび割れに及ぼす骨材の影響に関する研究
中本
松本 卓也
椿山ダムによる下流河畔林への影響に関する研究
靏巻
渡邉 智哉
日高川周辺地域での郷土景観の特徴に関する研究
靏巻
汎用FEM解析ソフトを用いた単柱構造物の仮動的地震応答解析
山田
車両応答加速度から算出する軌道狂い推定法に関する研究
山田
ガニ
カムレック
15
林
中本
林
三岩
久保井
2.7 授業改善への取組み
2.7.1 教員による授業参観
今年度も、教員相互に授業参観することにより、学生に分かりやすい授業の実現に資する教育力
の向上を図ることを目的に教員による授業参観を実施した。従来、授業参観は、毎年、全教員に対
して実施されてきた。これは、参観する教員にとっても負担ではあったが、より良い授業を目指
す上で必要なことであった。これにより、最近では、授業アンケート結果でも平均3.0を切る授業
が少なくなり、大きな改善を指摘されることも少なくなっている。そこで、平成20年度からはアン
ケートで平均3.0を超える教員については、参観後の面談を実施しない形で行われた。平成21年度
からは、これまでの改善を踏まえ、常勤教員については各科所属の半数について授業参観を実施し、
残りの半数については翌年度、実施することとした。ただ、参観後の意見・感想などは報告書だけ
では、被参観教員に伝わりにくい(伝えにくい)ものもあり、参観後の面談は実施した。また、非
常勤教員については、授業における学生の様子が芳しくないところもあるようなので、全非常勤教
員の参観を実施した。(ただし、面談はこれまでどおり実施しない。)被授業参観教員と面談後、授
業参観教員は授業参観報告書を作成し、書面にまとめている。
2.7.2 学生による授業アンケート
毎年各授業の終了時点(前期科目なら前期末、通年および後期科目では年度末)に学生に対し授
業アンケートを紙媒体で実施し、その集計結果を授業担当者に示してコメントを記入してもらった
上で、教職員用の学内LAN掲示版で公開していた。一方、学生会代表学生との懇談会では、学生
からは改善されているか分かりにくいことや集計結果を見たいとの要望が出てきた。また、教員に
よるコメントの記載が翌年度の前期末ごろになることから、早いレスポンスが望まれていた。これ
らを改善するために、授業アンケートのweb化を平成21年度に行った。平成22年度もwebによる授
業アンケートを実施した。集計結果に対する教員のコメントは3月末までに記入してもらい、4月
当初から全教職員、全学生にweb上で公開している。平成21年度の回収率は59%と低かったが、平
成22年度も53%で改善が必要である。
2.7.3 国立高等専門学校学習到達度試験
本試験は、平成18年度から、全国の国立高等専門学校で実施されており、高専教育の基礎となる
科目の学習到達度を調査し、高専における教育内容・方法の改善に資するとともに、学生自らが自
己の学習到達度を把握することを通じて学習意欲を喚起し、主体的な学習姿勢の形成を促すこと
を目的としている。対象学年は3年生で、科目は数学と物理である。平成22年度は、平成23年1月
13日(木)に試験を実施した。試験の結果は、数学の全国平均192点(400点満点)に対して本校は
198点と全国平均を上回った。教員や学生たちの取組みがこの結果に繋がったと考えられる。一方、
物理については、全国平均118点(300点満点)に対して、本校は110点で、一層の努力が必要であ
る。今後物理教育について改善を図っていく必要がある。各科目の成績上位者に最優秀賞と優秀賞
を、また、2科目とも全国平均を上回った学生を4月の始業式で表彰する。
16
2.7.4 保護者土曜参観の実施
この参観は、少しでも多くの保護者に学校の状況を知って
もらうことを目的に平成18年度から行っている。仕事を持っ
ている保護者の便宜を図るために、保護者参観日を土曜日に
設定している。開催時期を早める等の試行錯誤を続けた結果、
参加する保護者の数は年々増加している。平成22年度は6月
26日(土)に保護者授業参観を実施し、昨年度の531名を越
える554名の保護者の参加があった。
普段は学生からの情報以外に授業の様子を知ることができ
ない保護者の方々にとって、この授業参観は授業の様子を見
授業参観参加者数
クラス 人 数 クラス 人 数
1A
57
3C
23
1B
46
3D
26
1C
64
4A
14
1D
46
4B
17
2A
36
4C
19
2B
36
4D
20
2C
49
5A
4
2D
33
5B
5
3A
25
5C
9
5D
4
3B
21
計
554
る貴重な機会である。直接授業を見ていただくことで、普段
学生を通じて得ている情報の確認等もしていただけるものと
考える。
また本校は学生の出身地が広い範囲に及んでいるため、同
じ学科、同じ学年、同じクラスの保護者が一同に会する事の
できる貴重な機会でもある。後援会教育部会の協力の下でク
ラス別の懇談会、および入寮生の保護者への説明会等も実施
でき、参加者からは好評であった。また、普段寮生が食べて
授業参観の様子
いる寮食堂の食事も試食していただいた。
2.8 学校行事
2.8.1 新入生の教育特別活動
本年度の新入生を対象に、4月9日(金)∼10日(土)の両日、由良町大引の和歌山県立白崎青
少年自然の家において、平成22年度新入生特別教育活動を実施した。この活動は、合宿生活を通じ
て規律と協調の精神を養うとともに、学生生活を円滑にスタートさせる目的で毎年行われているも
ので、今年は1年生167名、教職員11名が参加した。白崎青少年自然の家にバスで到着後、入所式
を行い、合宿生活がスタートした。荷物を整理後、みんな
っ
て夕食をとり、研修室で夜の行事を行った。まず、米光裕学生
主事が「本校での生活について」と題して、クラブ活動や学生
会活動等を通じて有意義な高専生活を過ごすようにと講話が
あった。続いて、専攻科の辻田和真君と森緑さんから、自らの
5年間の高専生活や勉強方法について話があり、先輩からのア
ドバイスに新入生は興味深く耳を傾けていた。2日目は6:30
楽しい食事の様子
に起床し、朝の集い、清掃、朝食を済ませた後、山口利幸教務
主事の講話「本校での学習について−輝く未来に向けて−」があった。高専での勉強の意義や卒業
までに身に付けてほしい能力などについて、高専卒の先輩としての経験を交えて話をし、新入生達
は気を引き締めて熱心に聞き入っていた。講話の後、新入生は22の班に分かれて、クイズを解きな
がらチェックポイントを通過していくウォークラリーに参加した。晴天の下、満開の桜や白い岩肌
17
と紺碧の海がマッチした海岸線などの素晴らしい景色を眺めながら、班員が協力して約1時間半の
ラリーを楽しんだ。昼食後の退所式でウォークラリーの表彰式が行われ、参加者全員がノートなど
の賞品を手に、盛り上がった楽しい研修となった。
2.8.2 研修旅行
研修旅行は平成16年度から第4学年において学科別で実施している。平成22年度の行き先は機械
工学科、物質工学科が北海道、環境都市工学科が沖縄、電気情報工学科が台湾で、いずれも学校行
事日に実施した。研修旅行先では、当該学科に関連する企業訪問による研修を行うとともに訪問地
の歴史や文化などを理解する良い体験となった。学科別の実施を始めてから7回目となり、本校の
年中行事の一つとしてすっかり定着しており、学生にとって思い出に残る楽しい行事である。
2.8.3 学校行事日
学校行事日では、クラス単位で、それぞれの学年に応じた行事を実施している。低学年は、テー
マパークでクラスメートとの親交を深める行事が多い。4年生では、前述した研修旅行を行ってい
る。学校行事日は前期末試験終了後に実施した。実施された行事を以下に示す。
平成22年度学校行事日実施行事
学年 クラス
1年
2年
A
B
C
D
A
B
C
日
時間
行事
場所
午前
午後
研修:ユニバーサルスタジオジャパン
時間:10:50∼16:00
引率:山東、赤崎、楠部、芥河
【A,D】見学:大阪市環境局舞洲工場
時間:10:30∼11:30
【A,D】見学:研修:海遊館
時間:12:15∼14:50
【B,C】見学:大阪市環境局舞洲工場
時間:10:00∼12:20
時間:13:00∼14:30
引率:和田・直井・秋山・林(和)・福田・桑原 引率:和田・直井・秋山・林(和)・福田・桑原
行事
【B,C】研修:海遊館
場所
D
3年
9月27日(月)
A
行事
場所
見学:関西空港
時間:10:30∼11:30
引率:森岡、吉田、孫本(介助員)
研修:ものづくりビジネスセンター大阪
ハードロック工業㈱
時間:13:00∼15:15
引率:森岡、吉田、孫本(介助員)
B
行事
場所
研修:平城宮跡(奈良)
時間:11:00∼13:30
引率:謝、山吹
見学:シャープ総合開発センター
時間:14:00∼15:00
引率:謝、山吹
C
行事
場所
D
行事
場所
蓄音機による音楽鑑賞 場所:視聴覚教室 時間:10:00∼15:00
A
行事
場所
研修旅行 北海道:9/29(水)∼10/2(土)
引率:樫原、三原
B
行事
場所
研修旅行 台湾(台北)
:9/28(火)∼10/1(金)
引率:佐久間、謝
C
行事
場所
研修旅行 北海道:9/29(水)∼10/1(金)
引率:綱島、野村
D
行事
場所
研修旅行 沖縄:9/26(日)∼9/29(水)
引率:小池、久保井
A
行事
場所
B
行事
場所
C
行事
場所
D
行事
場所
4年
5年
ビデオ鑑賞 場所:HR教室
4C実習報告会 場所:100番教室
卒研発表準備
卒業アルバム写真撮影
ビデオ鑑賞 場所:HR教室
卒研発表準備
18
2.9 入学志願者の確保
2.9.1 アンケート調査の実施
本校1年生を対象に4月にアンケート調査を行った。本調査は毎年行っているものである。昨年
度調査で「高専に関心を持ったきっかけは」との質問に対して、最も多い60名が「口コミ」と回答
したことから、今回のアンケートでは「口コミ」の情報源について設問を設定した。その結果、親
からの情報が最も多く51名で、中学校の先生、兄・姉、塾、友人、先輩が23名から15名であった。
また、「ホームページ」、
「体験入学」、「オープンキャンパス」も重要な情報源になっていることが
窺われた。
2.9.2 中学校訪問
毎年、全教員が手分けして中学校訪問をして、本校の紹介を行っている。直接、中学生に説明で
きる進路説明会を開催している中学校もあり、中学生に本校を知っていただく良い機会になって
いる。特に、中学生に直接説明ができる場合には、同中学校卒業生で本校に入学した1年生に高専
での様子を報告してもらうビデオレターを制作し、上映した。中学生に直接話ができない場合でも、
進路指導の先生方に、本校を説明している。平成22年度は、和歌山県内全域、大阪府堺市以南、奈
良県五條市、三重県南牟婁郡の中学校194校と県内の塾14校を訪問した。さらに、和歌山県私塾共
同組合個別進学相談会(10/24)、泉州私塾連合会公立高校説明会(10/31)、和歌山市中学校長会
私立高等学校入試説明会(9/28)、五ツ木書房進学説明会(10/11)、和歌山市立伏虎中学校保護
者説明会(11/12)に参加した。
2.9.3 パンフレット・リーフレット・クリアファイルの活用
毎年、本校をPRする「凄い!」リーフレッ
トや「中学生のみなさんへ」パンフレットを作
成している。右図は、平成22年度版「凄い!」
リーフレットである。平成22年度は和歌山高専
ロゴ入りのクリアファイルも作製し、「凄い!」
リーフレットを入れてPRに活用した。「中学
生のみなさんへ」パンフレットも内容を見直し、
よりアピールできるように工夫した。中学校訪
問や各種イベント等でこれらを活用した本校の
PRを行った。さらに、後援会の保護者の方に、
「凄い!」リーフレット
「凄い!」リーフレットを配布し、積極的な高
専のPRをお願いした。
クリアファイルの
和歌山高専ロゴ
2.9.4 オープンキャンパス
例年同様「オープンキャンパス」を、8月28日(土)に開催した。この催しは本校の教育内容を
公開する目的で例年この時期に行われている。天気にも恵まれ、中学3年生150名を含む計388名が
参加し、県下はもとより、他府県からの参加者も見受けられた。各学科の体験コーナーや公開講座
には多数の小中学生が参加し、どの会場とも大盛況であった。
「自動機械の秘密を探る」
「ヒュー
19
マノイドロボットで遊ぼう」
「Food Science:美容と健康の伝統食」「環境に優しい水質浄化システ
ム」など魅力的なイベントが目白押しで、参加者は楽しみ
ながら科学の世界を体験していた。さらに、今回は女子中
学生にも理系に興味を持ってもらうために、本校女子学生
の協力の下「料理を科学する」講座を開催し、好評であっ
た。また、午前と午後の2回にわたり実施された入試説明
会には来春の受験を目指す中学生や保護者285名が参加し、
会場は熱気に包まれた。
盛況となった入試説明会
2.9.5 学校説明会
10月23日(土)に学校説明会を開催した。参加したのは和歌山県内や大阪府南部を中心に中学3
年生192名、保護者156名、中学校教員20名の計368名で、全体では昨年度に比べて約1割の増加と
なった。この説明会は中学3年生が進路について具体的に検討を始めるこの時期に例年開催されて
いるもので、学校内の施設見学や各学科の実験・実習を体験することで、受験を考えている中学生
や保護者に進路を選択する際の参考にして貰う催しとなっている。最初に教育システムの特色と卒
業後の就職・進学の実績紹介があり、その後教室や実験・実習室等の見学が行われ、また学生寮の
見学では寮の住人である学生が寮内を案内するという新しい試みも行なわれた。学科見学では「P
Cでの製図」(知能機械工学科)「雷の実験」(電気情報工
学科)
「液晶温度計の作成」
(物質工学科)
「地震のメカニ
ズムと建物の動き」
(環境都市工学科)等の実験・実習の
体験があり、多くの中学生が参加した。また昨年度の入試
問題を使った入試体験コーナーや進路相談室も開設され、
多くの参加者で賑わっていた。過去の学校説明会参加者数
と入試受験者数の相関から、説明会参加者の約80%が本校
を受験しているので、学校説明会に多く来ていただくこと
入試体験コーナー
の重要性が再認識された。
2.9.6 科学技術理解増進活動
理工系離れが深刻化する中、将来の日本を担う技術系人材を育成するためには、小中学生の段階
から科学技術に興味を持ってもらうことが重要である。そのため、本校では、本校や県内各所で、
「公開講座」や「出前授業」
、
「なるほど体験科学教室」など
を開催するとともに、各種イベントで高専ロボコンロボット等
の実演を行い、科学技術への理解増進に努めている。平成22年
度も、これらの活動に約2万人の参加者があり、さまざまな科
学技術体験をしていただいた。特に、女子生徒に理系に興味を
持ってもらう活動を多くしたことも今年度の特徴である。詳細
は、これらを所掌する地域共同テクノセンター及びロボット教
きのくにロボットフェスティバル
育センターの報告を参照いただきたい。
20
2.10 入学試験
本校では、新入生選抜入試(体験実習、学校長推薦、
学力)および4年次編入学入試(推薦、学力)を実施
している。
新入生選抜入試では、少子化や理工系離れが懸念さ
れている中で、入学志願者の確保に努めていることも
あり、平成22年度入学者選抜入試(平成21年度実施)
まで増加傾向であった。右図に受験者数の推移を示
す。しかしながら、平成23年度入学者選抜入試では
274名の志願者に留まった。これは、平成21年度県内
公立中学3年生(中高一貫校を除く)が約9,200名か
ら平成22年度に約8,700名に減少したことが影響し、
(1)県内・県外志願者の比較
上段:県内、下段:県外
県内入学志願者も268名から231名に減少したものと
思われる。地域別には、日高郡内で24名減少、和歌山
市内で17名減少、那賀郡・伊都郡で19名減少となって
いる。一方、県外受験者は32名から43名に増加した。
さらに、女子中学生への体験教室やPRを行った結
果、女子志願者も前年度の31名から38名に増加した。
今後の少子化傾向を踏まえて、近畿地区国立4高専
が協力して大阪市内に共同試験会場を開設する学力
入試を平成24年度入学者選抜入試(平成23年度実施)
から行うことを決定した。共同試験会場が天王寺に
なったことから、本校としては従来の岸和田試験会場
(2)男子・女子志願者の比較
上段:男子、下段:女子
での受験者のうち多くは天王寺で受験可能と判断し、岸和田試験会場を廃止することとした。引き
続き、天王寺の共同試験会場を含めて6会場での学力試験を予定している。この試験会場の変更に
ついて、平成23年度に中学校等に周知を図る予定である。
入学志願者の確保の観点ではないが、文部科学省が実施している「留学生受入30万人計画」に沿
う高専機構本部の方針で外国人留学生の受入れ増加が進められている。その一環で平成22年度に複
数高専参加の外国人私費留学生3年次編入学試験が実施された。本校は議論の結果、平成23年度に
実施される同試験に参加することにした。なお、本校は私費留学生4年次編入学試験の制度を持っ
ており、平成22年度に中国の上海電機学院から1名が4年次に編入学している。
入試実施にあたっては、平成22年度入学者選抜学力入試(平成22年2月実施)において採点誤り
があり、多くの方々に多大なご迷惑をおかけした。ここに改めておわび申し上げるとともに、この
対応を含め、各入試の状況を以下に報告する。
21
2.10.1 体験実習入試
平成16年度に導入した体験実習入試(旧A
O 入 試)を1月8日(土)に 実 施 し た。選
抜方法は、調査書10%、体験実習50%、面接
15%、小論文25%である。今回の応募者は
平成23年度体験実習入試
学 科 名
知能機械工学科
電気情報工学科
物質工学科
環境都市工学科
体験実習テーマ
浮力(浮く力)について考えよう
電気回路の抵抗値と電流値
薄層クロマトグラフィーによる色素の分離
水中の物体にはたらく力
142名で定員(各科8名)に対する倍率は4.44倍と 《体験実習入試》
なった。受験生は、学科別に定められたテーマに基
づく体験実習に臨み、各学科8名の計32名が合格し
た。
学 科 名
知能機械工学科
電気情報工学科
物質工学科
環境都市工学科
計
志願者数
33
33
34
42
142
倍率 合格者数 入学者数
4.13
8
8
4.13
8
8
4.25
8
8
5.25
8
8
4.44
32
32
《学校長推薦入試》
2.10.2 学校長推薦入試
学校長推薦入試を1月29日(土)に実施した。選
抜方法は、調査書60%、面接20%、小論文20%であ
る。知能機械工学科16名、電気情報工学科24名、物
質工学科39名、環境都市工学科19名の計98名が受
験した。定員(各科12名)に対する倍率は2.04倍で
あった。合格者数は、知能機械工学科13名、電気情
学 科 名
知能機械工学科
電気情報工学科
物質工学科
環境都市工学科
計
志願者数
16
24
39
19
98
倍率 合格者数 入学者数
1.33
13
13
2.00
13
13
3.25
14
14
1.58
12
12
2.04
52
52
《学力検査入試》
学 科 名
知能機械工学科
電気情報工学科
物質工学科
環境都市工学科
計
志願者数
37
41
57
49
184
倍率 合格者数 入学者数
1.85
20
20
2.05
20
20
2.85
20
20
2.45
20
20
2.30
80
80
報工学科13 名、物質工学科14名、環境都市工学科
12名の計52名であった。
2.10.3 学力入試
2月20日(日)に学力入試を実施した。理科、英語、数学、国語の4科目で筆記試験を行い、4
科目の合計得点の上位者から選考した。受験者の交通の便を考慮して、岸和田市、和歌山市、かつ
らぎ町、御坊市(本校)、田辺市、新宮市の6会場で実施した。昨年度まで橋本市で実施していた
が、使用予定の施設が改修工事のため、橋本市に隣接し、会場としての機能を果たせるかつらぎ町
で実施した。志願者は、知能機械工学科37名、電気情報工学科41名、物質工学科57名、環境都市工
学科49名の計184名であった。定員(各科20名)に対する倍率は2.30倍であった。選抜の結果、各
科20名の計80名が合格した。
2.10.4 編入学推薦入試
6月8日(火)に推薦による平成23年度編入学試験を実施し、6名(機械工学科1名(県内0名)、
電気情報工学科5名(県内3名))が受験した。本校で 《編入学推薦入試》
は昨年度より推薦による編入学試験を導入し、全国の工
業系高校より全学科あわせて若干名を募集している。な
お、和歌山県教育委員会との協定により、和歌山県内よ
学 科 名
機械工学科
電気情報工学科
物質工学科
環境都市工学科
計
志願者数 合格者数 入学者数
1
0
0
5
1
1
0
0
0
0
0
0
6
1
1
り若干名の特別枠を設けている。選抜は面接(口頭試問 《編入学学力入試》
学 科 名
志願者数
を含む)および調査書により行われた。昨年まで模擬授
業による評価を採用していたが、同じ設問による解答を
比較できることから、今回は口頭試問を含む面接に変更
した。試験の結果、合格者は電気情報工学科1名(県内
22
機械工学科
電気情報工学科
物質工学科
環境都市工学科
計
0
4
0
0
4
合格者数 入学者数
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1名)であった。
推薦による受験者が機械系と電気系に偏ることから、1校あたりの推薦人員を、「各校1名」か
ら、「各志望学科につき1名」に次年度推薦入試から変更することにした。
2.10.5 編入学学力入試
6月20日(日)に本科4年次への学力による編入学試験を実施した。編入学試験を受験したのは
工業高校および普通科高校の来春卒業予定者4名で、全員が電気情報工学科を志望した。選抜方法
は、英語と専門科目の筆記試験と面接試験であるが、残念ながら合格者はいなかった。
2.10.6 平成22年度入学者選抜学力入試の採点誤りへの対応
平成22年2月21日(日)に実施した学力入試の採点について、高専機構本部が行った抽出検査で
採点誤りが5月に判明した。すぐに、本校で全受験者について全教科の答案を再点検した結果、8
件の採点誤りが明らかになった。対応を運営委員会で協議し、再度順位付けを行い、合否を判定し
た結果、従来の合否に変更はなかった。この採点誤りの事実と合否に変更がないことを、本校ホー
ムページで7月に公表した。その後、機構本部に対し、この採点誤りへの対応が適切でないとの情
報が寄せられ、高専機構本部において、これまでの経緯を調査して再検討したところ、その対応は、
不利益を被ることとなった受験生への十分な配慮を欠き、妥当な結果になっていないとの判断に至
り、本校において順位づけの対応の見直しを行うこととなった。その結果、第2志望学科で合格し
た2名が第1志望学科に合格し、不合格だった受験生2名が合格になった。この不利益を受けた受
験生4名について、本人と保護者に謝罪し、当人の意向を確認して誠意ある対応を図ることにした。
その結果、第2志望学科に在籍していた2名が、後学期当初に第1志望学科に転学科した。また、
すでに県内の高等学校に就学していた2名が、本校入学となり、10月と12月にそれぞれ本校に入っ
た。4名全員に個別に補習を行い、所定の学力水準に到達するように配慮したところ、3名が1年
終了時点で所定の全科目の単位を修得でき、1名は、23年度に一部補習を継続している。
また、採点誤りの再発防止策を検討した。特に、採点の方式を改め、チェック体制の強化を図っ
た。細部にわたるマニュアルも再作成し、全教職員に周知する入試事前説明会も開催した。その結
果、平成23年2月に実施した学力入試をはじめ、すべての入試でミスなく実施した。今後、このよ
うな誤りが再び生じないよう十分な意識を持って入試の実施にあたりたい。
2.11 成績および及落判定
入学試験を行って入学を許可した学生を卒業できるように教育することはもっとも重要なことで
ある。普段の授業以外にも補習や特別指導などで学生の学力向上に努めている。さらに、平成22年
度から履修規則も施行し、学生にきちんと授業に出ることを指導してきた。その結果、全体の平均
欠席時間数は、昨年の36時間から28時間に減少した。一方、平成22年度末の成績判定会での判定の
結果、留年26名、仮進級87名となった。昨年度と比較して、留年が2名増加、仮進級が5名減少し、
合計では3名減少となった。履修規則の効果が即効的に現れるとは考えにくいので、今後の状況を
見ていく必要がある。
留年や仮進級になる学生が修得できなかった科目を調べた結果、英語で多くの学生が苦戦してい
23
た。この状況を踏まえ、英語担当教員が英語の学力向上策の検討にあたった。平成23年度から実践
する予定であり、今後の進展を期待したい。
2.12 自己点検結果
平成22年度入学者選抜学力入試において採点誤りがあったことは極めて遺憾なことである。二度
とこのような誤りを起こさないよう、入試の実施方法の改善を図るとともに、入試担当者の意識啓
蒙にも努めるなど、不断の努力を続けてまいりたい。不利益を受けられた学生に対しても、教職員
一同誠心誠意の対応に努め、学生本人の大きな努力があり、本来の学科での定着が進んだことに感
謝したい。さらに、採点誤りに関連した教職員の処分も行われた。多大なご迷惑をおかけすること
になった方々に心よりお詫び申し上げる次第である。
学生の教育面では、履修規則を制定し欠課時間数が減少したことは評価できるが、本規則制定の
目的である留年・仮進級者の低減については軽微であり、今後の推移を注視しながら更なる努力が
必要である。留年・仮進級の対象となった科目の分析から、英語担当教員による学力向上策が立案
されたことは素晴らしい取組みと言える。平成23年度における実践の成果に期待したい。キャリア
教育の整備・充実が当初目標であったが、十分な時間を確保できず、プランニングのみで実践に至
らなかったことは残念である。今後の継続的な取組みにも期待したい。国立高専学習到達度試験に
おける数学の平均点が全国平均を上回ったことは、数学ワーキング等での議論を踏まえ、平素の取
組みによる努力の賜物である。担当教員や学生に敬意を表したい。一方、物理については依然全国
平均より低い状況であり、物理ワーキング等の一層の取組みが必要である。授業アンケートのweb
化を行ったが、回収率の低迷が課題である。特に、高学年の回収率が極端に低く、改善の重点事項
である。
平成23年度入学者選抜入試をミスなく終了することができた。入学志願者数の点では、前年度を
下回ったことが、中学3年生の生徒数減少に照らしいたし方ない面もあるが、残念である。一方、
大阪府や女子学生の志願者数が増加したことは、努力の成果であり、評価できる。長期的には少子
化が続くことから、弛まぬ努力が必要である。さらに、引き続き、科学技術理解増進活動の拡大に
よる技術系に興味を持つ子供たちの育成も重要な要素となることから、学校全体としての取組みが
重要である。
外国人留学生の受入れ数増加は高専機構本部の方針であり、国費留学生の受入れ数では全国有数
で、十分対応できている。私費留学生については、高専機構が平成22年度から開始した3年次編入
学の統一入試に参加しなかったが、平成23年度に参加することを決定したことは評価できる。しか
しながら、学費や生活費の修学支援に係る奨学金、日本人学生が入寮できない状況における留学生
のための寮室確保など課題の整理と解決に向けた取組みも重要である。
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