粉体封じ込めシステム

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Laboratory
Workstations
研究施設
粉体封じ込めシステム
Powder Containment System
Contents
粉体封じ込め(コンテインメント)秤量システム
Powder Weighing Enclosure................................................................................
ナノエンクロージャー
Nano Enclosure.....................................................................................................
粉体封じ込めヒュームフード(ドラフトチャンバー)
Powder Containment Fume Hood.......................................................................
コンテインメントアイソレーター
Containment Isolator............................................................................................
ケミカルハザード対策用キャビネット
Chemical Hazard Cabinet.....................................................................................
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概要
粉体封じ込めシステム
粉体封じ込め専用設備について
■製薬市場(高生理活性医薬品)に対する曝露防止対策
医薬品市場におけるGMP要件では、ICH-Q9(品質マネジメント)の観点からリスク管理に基づく見直しが進められ
ています。
医薬品の開発・製造の現場において、二つの観点から生理活性の高い医薬品(原薬・中間体を含む)に対して【粉体
の封じ込め技術】が必須になっています。まず第一に医薬品の品質保証という視点ではクロスコンタミ防止であり、
第二は作業者への労働安全衛生上の曝露防止が必要です。特に労働安全衛生上の曝露防止については、生産現場だ
けではなく、ラボ
(研究所)でも見直されてきております。
リスクの基本概念はHazard(毒性)×Exposure(曝露)として定義されています。リスクを低減するには毒性を持
ったサンプルの取扱い時の曝露管理が重要になります。機器の選定においては、科学的な根拠に基づき・飛散の程
度・取扱量・活性の度合いを考慮し、適切な選定が作業者の保護に結びつきます。
ヤマト科学では、作業者を曝露から守るための封じ込め対策機器を各種ご用意しております。
取扱量
少量
中量
多量
(mg単位)(kg単位) (Ton単位)
飛散性
(成形ペレットなど)
中
(結晶質・造粒品など)
高
(微粉など)
EPS1
EPS2
EPS3
EPS4
EPS1
EPS1
EPS2
10-100
100-1,000
1,000-10,000 >10,000
EPS1
EPS2
EPS3
1-10
10-100
100-1,000
1,000-10,000 EC2 気流管理
EPS2
EPS3
EPS4
<1
<1
1-10
10-100
<1
<1
<1
<1
EPS:Exposure Predictor Solid Band
EC1 一般換気 ●一般換気
●局所排気
●ヒュームフード
●エンクロージャー
EC3 封じ込め ●粉体封じ込めヒュームフード
●ケミカルハザード対策キャビネット
完全な
EC4
●コンテンメントアイソレーター
封じ込め
︻ EC
︼
Engineering Control
低
飛散濃度
〈封じ込め装置の選定のパターン〉
サンプルの飛散性・取扱量から「EPS」を選定
例
飛散性・高の粉体を中量扱う⇒EPS3
例
EPS3の列においてOEL1~10μg/m3の
サンプルを取り扱う⇒EC3
↓
選定されたEPS列より
サンプルの許容曝露量(OEL)から「EC」を確認
↓
↓
該当する製品が選定される
↓
例
EC3(封じ込め):エンクロージャーを選定
OEL:Occupational Exposure Limit
■ナノマテリアル市場(カーボンナノチューブ等工業材料)に対する曝露防止対策
日常生活でも身近に使用されている「ナノマテリアル」は、従来の材料には無い優れた性質を有する新素材が得られ、
様々な用途に使用されていますが、一方では健康に及ぼす影響については、調査研究中で十分に解明されていない
状況です。
法的な規制が無い中で、NEDOナノ粒子特性評価手法の開発プロジェクトにより、作業環境における許容曝露濃度
の指標が公開されています。ヤマト科学では、実際にナノマテリアルを用いた曝露試験を実施し、本許容曝露濃度を
下回り、秤量・小分けに適した粉体封じ込め対策機器をご提供いたします。
作業環境における許容曝露濃度
(PL:時限)
材料
【NEDOプロジェクト ナノ材料リスク評価書】
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ヤマト科学
粉体封じ込めシステム
二酸化チタン TiO2
0.6mg/m3
フラーレン C60
0.39mg/m3
単層カーボンナノチューブ CNT
0.03mg/m3
多層カーボンナノチューブ CNT
0.08mg/m3
【NEDOプロジェクトの資料より引用】
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ダイジェスト
Powder Containment System
科学・
産業機器
粉体封じ込め性能評価試験(曝露試験)について
粉体の曝露試験方法については、現在、ISPE(国際製薬技術協会)より、機器飛散粒子濃度の測定基準(SMEPAC手
法)
が提唱されております。ヤマト科学では、このSMEPAC手法を封じ込め対策製品の性能を示す試験法として用い
ており、自社SOPに沿って測定法・手順・基準値を検証実施しております。
産業機器
凍結乾燥・
冷却トラップ
滅菌器
2010.7.28_Sorbolac_01(new).$ls
2010.7.28_Sorbolac_02(new).$ls
2010.7.28_Sorbolac_03(new).$ls
純水製造
装置
4
恒温液槽
3.5
恒温水
循環装置
3
体積(%)
高温炉・
パージガス
恒温培養器
頻度 体積
4.5
恒温・乾燥器/
恒温恒湿器
プラズマ装置
ISPE:International Society for Pharmaceutical Engineering, Inc.
SMEPAC:The Standardized Measurement of Equipment Particulate Airborne Concentration
SOP:Standard Operating Procedures
5
イントロ
ダクション
2.5
加熱器
2
濃縮器
1.5
1
減圧・加圧
ポンプ
0.5
乳化・撹拌・
振とう器
0
0.4
1
2
4
6
10
20
40 60
粒子径(um)
100
200
400
1000
【ラクトース粉体の粒度分布測定データ】
2000
造粒
乾燥装置
【HPLCによるラクトース検出データ】
洗浄器
送液ポンプ
フィルター
分析・計測・
試験機器
OEL(許容曝露量)と粉体封じ込め専用設備との相関図
天秤
pH 計
表面観察
装置
内部観察
装置
分光・発光・
蛍光装置
液体/ガス
クロマトグラフ
物性計測
装置
細胞関連
装置
遠心
分離機
冷凍庫・
冷蔵庫
CPT <0.01μg/m3
環境・プロセス
関連装置
(CPT <5μg/m3)
CPT <0.03μg/m3
合成・
前処理装置
試験機器
電池・半導体・
LED 関連装置
CPT <1μg/m3
計測機器
研究施設
システム
エンジニアリング
ヒューム
フード
粉体封じ込め
システム
給排気
システム
OEL: Occupational Exposure Limit
CNT: Carbon nanotube
(カーボンナノチューブ)
実験台
保管・カート・
実験台用付属器具
環境制御・
実験施設
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粉体封じ込めシステム
ヤマト科学
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概要
粉体封じ込めシステム
IQ/OQの実施
製薬企業で据え付け時に求められる据付時適
格性確認
(IQ:Instaration Qualification)
、
運転
時適格性確認
(OQ:Operation Qualification)
サービスを実施しています。
封じ込め性能に影響の大きい作業開口での風
速キャリブリーションをはじめ、曝露防止に
重要なHEPAフィルターを装置に装着した状
態での集塵効率試験など、安全性に関連する
重要な事項を計画・実施しております。
HEPAフィルター交換作業の実施
メンテナンス時における曝露防止の対策は大変重要です。
回収された高生理活性物質(粉体)が蓄積している、排気側HEPAフィルターの交換時に曝露する危険性が非常に高いため、より安全に作
業することが求められます。
弊社封じ込め製品はHEPAフィルターを安全に交換できるように、
Bag-in/Bag-out方式を標準装備しております。曝露の危険性が最も高
い、交換作業時の曝露防止対策も万全です。
搭載型
HEPA
分離型
HEPA
HEPAフィルター交換時の【リスクマネジメント】
ヤマト科学では、HEPAフィルターの安全な交換を行うため、作業時の
【リスクマネジメント】
を実施しています。
【リスクアセスメント】
実際に擬似粉体を用いたフィルター交換時の曝露試験を実施し、得られた粉体曝露量
(µg/m3)
からリスクを評価。
【リスクコントロール】
次にリスクを回避するための措置として、①作業を行う際の作業者保護具、②周囲の閉鎖範囲、③標準的なSOP、④所要交換時間、⑤交
換後の閉鎖解除の時間、⑥万が一のリスク低減措置、などをアセスメントの結果から決定しています。
ヤマト科学では、これらをもとに専任のフィールドエンジニア要員のトレーニングを実施し、お客様への安全なサービスを提供しています。
フィルター交換時の粉体曝露試験
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ヤマト科学
粉体封じ込めシステム
作業者保護具
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ダイジェスト
Powder Containment System
イントロ
ダクション
科学・
産業機器
各種粉体封じ込めシステム対応事例
秤量目的以外のさまざまな用途・機器に対し、最適な封じ込めエンクロージャーシステムをご提案いたします。
■グローブボックスとの連装システム
恒温・乾燥器/
恒温恒湿器
高温炉・
パージガス
産業機器
N2置換雰囲気内にてサンプルの移し替え、封じ込め環境下での精
密秤量ならびに水分測定を一連の連装システムの中で行います。
サンプルは各装置の側面パネル側を通じ常に封じ込められた環境
下でハンドリングされます。
プラズマ装置
恒温培養器
凍結乾燥・
冷却トラップ
滅菌器
【システム構成】
純水製造
装置
■移し変え/小分け作業
(下図左側):ガス置換型アクリル製GLOVEBOX
■秤量作業
(下図中央)
:粉体封じ込め秤量システム ST1-900
■分析測定作業
(下図右側)
:粉体封じ込め秤量システム ST2-1200
恒温液槽
恒温水
循環装置
加熱器
濃縮器
減圧・加圧
ポンプ
乳化・撹拌・
振とう器
■粒度分布測定用エンクロージャー
■粉砕機用グローブポート付きエンクロージャー
高活性サンプルを粉体のままインジェクションする、乾式ユニッ
ト付き粒度分布測定装置を、エンクロージャー内で安全にご使用
できます。
破砕、粉砕、混合等、各種装置の大きさと操作性に合わせた設計を
行います。正面はハンドリングを重視した開放系、側面は各種装置
のメンテナンス用にグローブを装備しています。
造粒
乾燥装置
洗浄器
送液ポンプ
フィルター
分析・計測・
試験機器
天秤
pH 計
表面観察
装置
内部観察
装置
分光・発光・
蛍光装置
液体/ガス
クロマトグラフ
物性計測
装置
細胞関連
装置
遠心
分離機
冷凍庫・
冷蔵庫
■スプレードライヤー用エンクロージャー
■大型機器用ウォークインエンクロージャー
封じ込められた環境下でスプレードライヤーを稼働できます。ド
ライヤー本体の分解/清掃時のための側面ポート(グローブ対応)
や、サンプル等の取り出しのためのバグアウトポートなど、さまざ
まな工夫を凝らしています。
製造プロセスに近い、各種大型機器や装置用にウォークインタイ
プのエンクロージャーの製作も可能です。洗浄性を考慮した本体
オールステンレスや、底面のシンク仕様も可能です。
環境・プロセス
関連装置
合成・
前処理装置
試験機器
電池・半導体・
LED 関連装置
計測機器
研究施設
システム
エンジニアリング
ヒューム
フード
粉体封じ込め
システム
給排気
システム
実験台
保管・カート・
実験台用付属器具
環境制御・
実験施設
※各種特注品に関しての封じ込め性能については、装置完成後に実機を用い擬似粉体による粉体曝露試験を別途お請けすることが可能です
(有償対応)
。
お気軽にお問い合わせください。
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粉体封じ込めシステム
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