2015(平成27)年度 事 業 報 告 書 学校法人 藍野学院 ― 目 次 ― Ⅰ.法人の概要 1.建学の精神・教育理念 2.沿革 ・・・・・・・・・・ 01 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 02 3.設置する学校・学部・学科等 ・・・・・・・ 4.学校・学部・学科等の学生生徒数の状況 03 ・・ 04 ・・・・・ 05 ・・・・・・・・・ 07 ・・・・・・・・・・・ 17 ・・・・・・・・・・・・・・ 23 5.役員・評議員および教職員の概要 Ⅱ.事業の概要 <主な事業と進捗状況> 1.藍野大学 医療保健学部 2.藍野大学短期大学部 3.藍野高等学校 4.滋賀医療技術専門学校 ・・・・・・・・・・ 27 ・・・・・・・・・・・ 29 ・・・・・・・・・・・・・・・ 35 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 40 5.管理運営の取り組み Ⅲ.財務の概要 1.決算の概要 2.経年比較 3.主な財務比率比較 4.その他 ・・・・・・・・・・・・ 45 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 46 5.事業活動収支計算書における「学生 ・・・ 48 1.志願者数の推移 ・・・・・・・・・・・・・ 49 2.入学者数の推移 ・・・・・・・・・・・・・ 50 3.在籍者数の推移 ・・・・・・・・・・・・・ 51 一人当たりの支出とこれを賄う収入」 Ⅳ.経年のデータ 4.国家試験結果の推移 ・・・・・・・・・・・ 52 Ⅰ.法人の概要 1.建学の精神・教育理念 (1)建学の精神 学校法人藍野学院(以下「当法人」という。)は、昭和 43 年に医療法人恒昭会藍野病院附属准看護 学院が開設されたことにはじまります。その後、医療従事者を世に送り出すにあたって、まず人間教育 を行い、 「知」を愛すること、すなわち「Philo-sophia」を藍野精神の第一義とし、それを学生たちに教 育し、そのための高等教育機関をつくることを建学の精神としております。 (2)教育理念 当法人では、オーストリアの啓蒙専制君主 JosephⅡがウィーン総合病院(現在のウィーン大学附属病 院)をウィーン市に寄贈したときの碑に刻まれたラテン語の銘である「Saluti et solatio aegrorum」を 現代社会のニーズを踏まえたものとし、独自に「病める人々を医やすばかりでなく慰めるために」と訳 し、教育理念に掲げております。 (3)教育目標 当法人の教育理念である「Saluti et solatio aegrorum(病める人々を医やすばかりでなく慰めるため に)」を基盤とした「全人教育」を目指し、知育教育に偏ることなく、知育・徳育および情操教育をとお して、バランスのとれた人格の形成を理想とした教育に努め、人間に対する深い愛を持ち、生涯にわた り医療職としての誇りを持ち続け、研鑽を怠らない医療人の育成に努めます。 (4)ミッション・ステートメント(行動指針・方針) 当法人では、学校法人と教職員が共有すべき価値観や果たすべき社会的使命を具体にし、実際の行動 に資する指針・方針として、次のとおりミッション・ステートメントを定めております。 学校法人藍野学院 ミッション・ステートメント 急激な社会構造の変化の中、日本の社会は、最新の知見に根ざした医療サービスとともに、地 域に密着し、心の通った安心できる医療の提供を求めています。学校法人藍野学院は、そうした 社会の要請に応え、日本の地域医療の質の向上に貢献します。そのために、人間に対する深い愛 を持ち、生涯にわたり医療職としての誇りを持ち続け、研鑽を怠らない医療人の育成に努めます。 1 2.沿革 昭和43年04月01日 大阪府知事より指定され医療法人恒昭会 藍野病院附属准看護学院として指定を受ける。 昭和50年04月01日 厚生大臣より指定され医療法人恒昭会 藍野病院附属高等看護学院として指定を受ける。 昭和53年04月01日 専修学校設置基準により医療法人附属を藍野看護専門学校に変更し、大阪府知事より藍野看護専門学校 看護 専門課程・看護高等課程の設置を認可される。 昭和54年09月01日 私立学校法による学校法人 藍野学院設立、同日藍野看護専門学校の設置者変更を認可される。 昭和58年03月31日 学校法人 藍野学院 寄附行為一部変更認可、理学療法学科、作業療法学科、医療秘書・病院管理学科併設の ため、学校名を藍野医療技術専門学校と改称する。 昭和58年04月01日 厚生大臣より理学療法士および作業療法士養成施設として指定を受ける。 昭和59年12月22日 文部大臣より藍野学院短期大学の設置を認可され、同日学校法人の組織変更を認可される。 昭和60年01月29日 文部省高等教育局長より看護婦学校としての指定を受ける。(昭和60年4月1日開学) 昭和60年04月08日 藍野学院短期大学第1回入学式を挙行。 昭和61年03月31日 藍野医療技術専門学校 看護高等課程 准看護科を廃止した。(昭和61年3月31日付 大阪府指令医第133-2号 により承認) 昭和63年02月25日 藍野医療技術専門学校 医療専門課程 看護科(2年課程)は、昭和63年3月31日付をもって廃止した。(昭和 63年3月31日付 厚生省収医第179号によって承認を得た。) 平成元年12月28日 厚生大臣より藍野医療技術専門学校 医療専門課程 看護学科(2年課程定時制)の指定を受ける。(平成2年4 月1日開設) 平成04年12月21日 藍野学院短期大学 専攻科設置学則変更の承認を受ける。 平成05年01月08日 文部省高等教育局長より同上専攻科の指定を受ける。(平成5年4月1日開設) 平成05年04月01日 厚生大臣より認可され、藍野医療技術専門学校 看護学科2年課程定時制から同全日制へ変更。 平成06年04月01日 大阪府知事より承認され、藍野医療技術専門学校 医療秘書・病院管理学科を医療福祉ビジネス学科に改称。 平成07年12月14日 厚生大臣より滋賀医療技術専門学校 医療専門課程 看護学科(2年課程全日制)の指定を受ける。(平成8年4 月1日開設) 平成08年03月29日 滋賀県知事より滋賀医療技術専門学校 医療専門課程の設置を認可される。(平成8年4月1日開設) 平成08年04月01日 厚生大臣より指定され、藍野医療福祉専門学校 介護福祉学科を併設。 平成11年04月01日 藍野医療福祉専門学校医療福祉ビジネス学科を廃止した。 平成14年12月19日 文部科学省高等教育局長より藍野学院短期大学 別科(留学生別科)の学則変更が認可される。 平成15年09月30日 藍野学院短期大学 学則変更(修業年限の変更、入学定員の改訂)に伴い、改めて看護師学校の指定を受ける。 平成16年01月30日 文部科学大臣より藍野大学の設置を認可される。 平成16年04月05日 藍野大学第1回入学式を挙行。 平成17年04月01日 私立学校法の改正(平成16年法律第42号)に伴う、学校法人寄附行為変更を認可される。 平成19年04月01日 藍野学院短期大学 看護学科を第一看護学科と改称。 平成19年04月01日 藍野学院短期大学 第二看護学科(3年課程)開設。藍野学院短期大学附属藍野高等学校 衛生看護科開校。 平成19年12月25日 文部科学大臣より藍野大学 医療保健学部 看護学科における教職課程が認定され、平成20年度より高等学校 教諭1種(看護)と養護教諭1種の免許状が取得できるようになる。 平成20年11月07日 近畿厚生局長より、滋賀医療技術専門学校の学則(修業年限および教育課程)の変更が承認される。(平成 21年4月1日より4年課程から3年課程へ改組転換) 平成21年06月24日 藍野大学 医療保健学部に臨床工学科の設置を届出、同年8月28日臨床工学技士学校の指定を受ける。(平成 22年4月1日開設) 平成22年03月15日 藍野学院短期大学 第二看護学科の一期生の学位記授与式催行。 平成22年03月15日 藍野学院短期大学附属藍野高等学校 衛生看護科の一期生の卒業式催行。 平成22年04月01日 藍野大学 医療保健学部 臨床工学科設置。 平成22年08月03日 藍野医療福祉専門学校 介護福祉学科の学生募集停止。(平成22年8月3日開催 評議員会・理事会決議事項) 平成23年03月31日 藍野学院短期大学 留学生別科廃科。 2 平成23年12月26日 藍野大学 医療保健学部 看護学科3年次編入の入学定員の減少に係る学則の変更を承認される。 (平成24年4月1日より入学定員を20名から5名に減員) 平成24年03月23日 滋賀医療技術専門学校 理学療法学科における入学定員の増加に係る学則の変更を承認される。(平成24年4 月1日より入学定員を40名から80名に増員) 平成24年03月31日 藍野医療福祉専門学校廃校に伴う廃止認可申請および介護福祉学科の養成施設としての指定取消が承認され る。 平成24年04月01日 「藍野学院短期大学」を「藍野大学短期大学部」に改称。それに伴い、「藍野学院短期大学附属藍野高等学 校」を「藍野高等学校」に改称。 平成25年02月13日 藍野大学短期大学部専攻科(地域看護学専攻)が、学位規則(昭和28年文部省令第9号)第6条第1項に規定す る独立行政法人大学評価・学位授与機構が定める要件を満たす専攻科としての認定を受ける。 (適用時期:平成25年4月1日) 平成26年01月20日 藍野高等学校衛生看護科における入学定員の増加に係る学則の変更を承認される。(平成26年4月1日より入 学定員を80名から100名に増員) 平成26年10月31日 藍野大学大学院看護学研究科設置に伴う設置認可申請及び寄附行為変更認可申請が認可される。 (平成27年4月1日開設) 平成28年04月01日 「藍野大学再生医療研究所」を「藍野大学中央研究施設」に改組する。 3.設置する学校・学部・学科等 (1)組織図 2015(平成27)年5月1日現在 監 キ ャ リ ア 開 発 ・ 研 究 セ ン タ ー 滋 賀 医 療 技 術 専 門 学 校 事 事 務 務 部 部 作 業 療 法 学 科 事 務 部 理 事 会 評議員会 藍 野 大 学 短 期 大 学 部 藍 野 高 等 学 校 理 学 療 法 学 科 事 衛 生 看 護 科 入 試 広 報 課 事 専 務 攻 部 科 法 人 事 務 局 藍 野 大 学 第 二 看 護 学 科 第 一 看 護 学 科 中 央 図 書 館 学 教 総 事 生 務 務 務 課 課 課 部 3 再 生 医 療 研 究 所 医 療 保 健 学 部 事 務 部 入 試 広 報 課 学 教 総 生 務 務 課 課 課 臨 床 工 学 科 作 業 療 法 学 科 大 学 院 理 学 療 法 学 科 看 護 学 科 看 護 学 研 究 科 企 画 調 整 課 人 事 課 財 務 経 理 課 (2)所在地 大学 藍野大学 大阪府茨木市高田町 1 番 22 号 短期大学 藍野大学短期大学部 ●第一看護学科・専攻科(地域看護学専攻) ●第二看護学科 青葉丘キャンパス 茨木キャンパス 大阪府茨木市太田 3-9-25 大阪府富田林市青葉丘 11-1 高等学校 大阪府茨木市東太田 4-5-11 藍野高等学校 専門学校 滋賀県東近江市北坂町 967 滋賀医療技術専門学校 4.学校・学部・学科等の学生生徒数の状況 (1)学生生徒の入学者数と在籍者数(2015[平成 27]年 5 月 1 日現在) 学校種・学部 藍野大学大学院 藍 野 大 学 医療保健学部 藍 野 大 学 短期大学部 藍野高等学校 滋賀医療技術 専 門 学 校 合 学 科 (単位:人) 入学定員 入学者数 編入学定員 収容定員 在籍者数 看護学研究科 006 006 — 0006 0,006 看 護 学 科 理学療法学科 作業療法学科 臨床工学科 計 第一看護学科 第二看護学科 計 専 攻 科 衛生看護科 理学療法学科 作業療法学科 計 080 080 040 040 240 100 080 180 040 100 080 040 120 093 100 050 046 289 113 95 208 040 100 064 022 086 5 - - - 5 - - - - - - - - 0,330 0,320 0,160 0,160 0,970 0,200 0,240 0,440 0,040 0,280 0,240 0,120 0,360 0,405 0,392 0,193 0,182 1,172 0,233 0,281 0,514 0,040 0,267 0,179 0,080 0,259 686 729 5 2,096 2,258 計 (2)卒業者数(2016[平成 28]年 3 月 31 日現在) 学校種・学部 藍 野 大 学 医療保健学部 学校種・学部 藍 野 大 学 短期大学部 学 科 看 護 学 科 理学療法学科 作業療法学科 臨床工学科 計 卒業者数(人) 091 087 039 017 234 学校種・学部 藍野高等学校 学 科 衛生看護科 卒業者数(人) 079 学 科 第一看護学科 第二看護学科 計 専 攻 科 卒業者数(人) 084 064 148 040 学校種・学部 学 科 理学療法学科 作業療法学科 計 卒業者数(人) 057 023 080 滋賀医療技術 専 門 学 校 学校法人全体卒業者数(人) 4 581 (3)就職状況(2016[平成 28]年 3 月 31 日現在) 看 護 学 科 理学療法学科 就職者希望者数 (人)A 086 077 就職者数 (人)B 086 077 就職率 (%)B/A 100.0 100.0 作業療法学科 臨床工学科 030 011 029 008 096.7 072.7 計 第一看護学科 204 079 200 078 098.0 098.7 藍 野 大 学 短期大学部 第二看護学科 計 062 141 062 140 100.0 098.6 藍野高等学校 専 攻 科 衛生看護科 038 001 037 001 097.4 100.0 理学療法学科 作業療法学科 052 022 052 022 100.0 100.0 計 074 074 100.0 458 451 098.5 学校種・学部 藍 野 大 学 医療保健学部 滋賀医療技術 専 門 学 校 合 学 科 計 ※1.就職率は、国家試験不合格者および進学者、就職意思のない者は除く。 (4)進学者数(2016[平成 28]年 3 月 31 日現在) 学校種・学部 藍 野 大 学 医療保健学部 学校種・学部 藍 野 大 学 短期大学部 学 科 看 護 学 科 人数(人) 0 理学療法学科 0 作業療法学科 臨床工学科 計 0 0 0 学 科 第一看護学科 第二看護学科 計 専 攻 科 人数(人) 5 2 7 0 学校種・学部 藍野高等学校 学 科 衛生看護科 人 数(人) 78 備考:藍野大学へ 2 名進学 備考:藍野大学短期大学部第一看護学科へ 64 名進学 備考:看護系専門学校へ 12 名進学 学校種・学部 学 科 理学療法学科 作業療法学科 計 滋賀医療技術 専 門 学 校 学校法人全体進学者数(人) 人数(人) 00 00 00 085 備考:第一看護学科学生進学先 藍野大学短期大学部専攻科 1 名、大学看護学部 3 年次編入(外部)1 名、助産師専門学校 3 名 備考:第二看護学科学生進学先 藍野大学短期大学部専攻科 1 名、助産師専門学校 1 名 5.役員・評議員および教職員の概要 (1)役員・評議員 (2015[平成 27]年 5 月 1 日現在) ①理事 寄附行為条項 第 6 条第 1 項第 1 号 第 6 条第 1 項第 2 号 第 6 条第 1 項第 3 号 条 文 定 藍野大学 学長 藍野大学短期大学部 学長 藍野高等学校又は滋賀医療技術専門学校の学校長 のうちから理事会において選任した者 第 6 条第 1 項第 4 号 評議員のうちから評議員会において選任した者 第 6 条第 1 項第 5 号 学識経験者のうちから理事会において選任した者 5 数 現 員 非常勤(再掲) 1人 1人 1人 1人 ― ― 1人 1人 ― 4人 2人 1人 1人 4 人以上 6 人以内 1人 ②監事 寄附行為条項 条 文 定 数 監事は、この法人の理事又は職員(学長、学校長、 教員その他の職員を含む。以下同じ。)又は評議員 以外の者であって理事会において選出した候補者 のうちから、評議員会の同意を得て、理事長が選任 する。 第7条 現 員 非常勤(再掲) 2人 2人 2人 定 数 1人 1人 現 員 1人 1人 非常勤(再掲) ― ― 1人 1人 ― 3 人以上 4 人以内 4人 ― 2人 2人 1人 9 人以上 12 人以内 11 人 7人 ③評議員 寄附行為条項 第 24 条第 1 項第 1 号 第 24 条第 1 項第 2 号 第 24 条第 1 項第 3 号 第 24 条第 1 項第 4 号 第 24 条第 1 項第 5 号 第 24 条第 1 項第 6 号 条 文 藍野大学 学長 藍野大学短期大学部 学長 藍野高等学校又は滋賀医療技術専門学校の学校長 のうちから理事会において選任した者 この法人の職員及びこの法人の設置する学校の教 員その他の職員のうちから理事会において推薦さ れた者のうちから、評議員会において選任した者 この法人の設置する学校を卒業した者で、年齢 25 年以上の者のうちから理事会において選任した者 学識経験者のうちから理事会において選任した者 ④役員・評議員の氏名 理事長 小山英夫 理 事 武田雅俊(藍野大学学長) 佐々木惠雲(藍野大学短期大学部学長) 砂川勇(滋賀医療技術専門学校学校長) 堀川弘之(株式会社 Nishiki Corporation 取締役) 杉野正一(医療法人恒昭会藍野病院院長) 山本嘉人(学校法人藍野学院法人事務局長) 岡山栄雄(中央総合会計事務所所長 税理士) 監 事 評議員 中務未樹(ブランシュ法律事務所 弁護士) 堀江亮司(堀江公認会計士・税理士事務所 公認会計士・税理士) 小山英夫、武田雅俊、佐々木惠雲、砂川勇、堀川弘之、杉野正一、山本嘉人、岡山栄雄、菅 田勝也、西尾久乃、青山弘義、中村剛至、信岡研身、奥野修一、津田清重、津田精一、田中 俊典、目片信悟、黒澤和平、大村卓司 (2)教職員(2015 平成 27 年 5 月 1 日現在) 法人事務局 藍野大学 藍 野 大 学 短期大学部 藍 野 高等学校 本務 000 088 044 021 016 001 170 兼務 000 037 046 014 020 000 117 021 021 014 007 (内、特任教授 4) (内、図書館 1 (内、寮母 1) (内、寮母 1) 004 002 069 兼務 001 007 001 000 007 000 016 本務 021 109 058 028 020 003 239 兼務 001 044 047 014 027 000 133 区 分 教員 本務 職員 計 (単位:人) 6 滋 賀 医 療 技 術 キャリア開発・ 専 門 学 校 研究センター 計 Ⅱ.事業の概要 <主な事業と進捗状況> 当法人では、高等教育機関全体として、18 歳人口の減少に伴う規模の縮小や学校経営上の困難といった 厳しい事態が生じていることに危機感を持ちつつも、生涯学習ニーズの高まりにより従来型の学生像にと らわれず、社会人学生等幅広い年齢層の積極的な受け入れも視野に入れ、高等教育に対する新しい需要に 対応できる学校運営を目指しています。 特に当法人では、 「Saluti et solatio aegrorum(病める人々を医やすばかりでなく慰めるために) 」とい う心の通った医療サービスの提供を意味する教育理念の下、ガバナンスの強化や規程の整備などの管理運 営の改善はもちろんのこと、運営基盤の安定化に努めるとともに、現代社会が求める「地域に密着し、心 の通った安心できる医療の提供」に応えることができる人材の育成および教育研究活動を積極的に取り組 んでおります。 2015(平成 27)年度(以下「本年度」という。 )に取り組んだ主な事業について以下、報告します。 1.藍野大学 医療保健学部 (1)教育活動 ①大学院看護学研究科の設置 開設初年度に向けての入学試験で合格した 6 名全員が 4 月に入学しました。6 名のうち 2 名は長期 履修学生制度を利用しています。彼らは社会人であり、通常の勤務をしているにもかかわらず、真摯 な態度で勉学に取り組んでいます。その結果、長期履修学生のうち 1 名を除く 5 名全員が 1 年次に修 得すべき単位をすべて取り終えており、残す 1 年次を特別研究(修士論文作成)に専念する態勢が整 っています。また、10 月と 12 月に行った 2016 年度入学試験においても合計 6 名が合格し、入学定 員が充足される予定です。 ②医療保健学部の教育等活動 a)看護学科の取り組みについて 看護学科(以下「本学科」という。 )では、本年度の教育活動の取り組みとして、これまで取り組ん できた 3 事項(教育環境の整備、臨床実習指導体制の強化、国家試験全員合格に向けた学習支援体制 の充実)に加え、平成 24 年入学生から改正されたカリキュラムの評価を重点事項としました。 教育環境の整備では、教材の計画的な入れ替え等が進められました。今後、備品台帳の整備が課題 です。臨床実習体制の強化では、臨床とのユニフィケーションを一歩進め、主要な実習施設である A 病院との意見交換を常設化しました。その意見交換から、実習指導者と教員が一緒に FD 活動で教育 力の向上を図る必要があるとの課題が出されました。実習委員会で、個々の学生の指導と学習到達状 況を教員一同で確認し、共有を図ってきました。今年度は、各時点での把握・評価だけでなく、経時 的把握・評価をどのようにするかの検討を行いました。 国家試験の学習支援体制の充実では、前年度不合格者の合格率が低いので、 『面倒見のよい大学』と して国家試験不合格者へのサポートを充実させました。その結果、前年度不合格者の全員合格を達成 できました。 新カリキュラムの評価としては、必修化された卒業研究および総合演習をプロセス評価として行い ました。学びあう集団を形成できるなど、大いに効果がありました。新カリキュラムのアウトカム評 7 価は、今後中長期に捉える必要がありますが、保健師として 4 名の就職が決まったことは、その成果 とみなしています。ただ、国家試験の合格率が改善された訳ではないことから、現段階では、カリキ ュラム改正を「良い」と評価することはできません。 一方、学生の受け入れについては、オープンキャンパスで本学科・学生が主体となり、高校生と対 話するように企画しました。この教育的取り組みは屋根瓦方式とも言え、教育文化の醸成につながっ たと考えられます。 また、社会貢献活動として、実習施設や連携協定を結んだ茨木市との間で行われる防災訓練や、キ ャンドルサービス、地域交流会といった、行事やイベントに学生と一緒に教員も参加しました。この ように教員が学生と一緒に参加活動することで、よい学びにつながったと考えられます。 b)理学療法学科の取り組みについて 今年度の理学療法学科(以下「本学科」という。 )は、現在の社会的要請に応えられる「考える力」 の育成を目標にいくつかの取り組みを行い、本学科の学習基盤を整備しました。 本学科の志願者はその入学試験形態の多様化により、多様で広範囲な学力(例えば高校偏差値)の 学生が入学しており、 「考える力」はもちろんのこと「学ぶ力」のばらつきも大きく、4 年間で自らが 専門知識を学び、専門技術を習得するに至らない学生が毎年一定数で存在してしまいます。一方、医 療や福祉、健康維持やアスリートケアに関しても急激にその状況が変わっており、今までの理学療法 士以上の能力が求められています。医療技術の専門職として確実な技術を持ち、その技術を対象者や 環境に適応する姿勢と振る舞いが行える専門家、地域の一市民としての発言力や社会貢献も求められ ており、高度な能力を持った医療専門職が期待されています。確実に求められている理学療法士に育 成するという期待に応え、新たな領域や環境において今までの理学療法士以上の能力を発揮できる高 い能力を持った理学療法士を輩出して欲しいという社会的要請に応えなくてはなりません。そのため に、学内で学ぶ課題の量と質において圧倒的に増しています。今まで以上に臨床を重視し、その臨床 で考える力を育成するために、対象者との面接を重視し対象者の主観的なデマンド(demand)を把握さ せ客観的なニーズ(needs)を連想させるトレーニングを行いました。また、理学療法を考える臨床推論 (clinical reasoning)を重視し学内教育、学内 OSCE-R で評価する教育に変えました。 本学科では昨年同様、大学外評価として臨床実習能力及び国家試験合格力の向上を重視し、加えて 早期から理学療法士という職種を身近に感じさせる授業の実施に取り組み、また専門職の考える力に 繋がる「関わりの中で学ぶことの面白さと大切さ」を学ばせるべく高等学校までの暗記中心の学習習 慣からの脱却を図り、クラスでの討議を重視した学習姿勢の確立に取り組みました。そのために、学 習支援の教員を各学年に 1 名ずつ配置し、全教員でその支援を行うような工夫を行いました。 学生最後の集大成となる理学療法士国家試験の合格率は 87.8%(79 名/90 名)となり、昨年の 95.3%に比べると 7.5%低下しましたが、全国養成施設の平均 74.1%より 13.7 ポイント上回り、全国 255 校中 71 位、近畿圏 44 校中 13 位、昨年に比べて合格率は低下したものの、全国の合格率が大幅 に低下(8.6%低下)したため、本学科の位置は大きく変化がなかったと考えています。また、定員に 対する卒業者数を大きく削減し、国家試験合格率を上昇させる不誠実養成校を見分けるポイントとと して、最近、高校進路指導者やご父兄が注目しだしたポイントとされる理学療法士試験合格者数では、 全国 255 校中 10 位、近畿圏養成校では 44 校中 1 位という位置を確保出来、大学受験参考の商業雑誌 に取り上げられました。しかし、合格率低下は紛れもない結果であり、その結果を分析し来年度以降 に生かしていきたいと考えています。学習支援では、教員間で学生の学習を支援するのは専任教員の 8 仕事であるというコンセンサスを再認識することができました。在学生の学習能力改善に取り組み、 選ばれる理学療法士養成大学となるための礎が出来たと思っています。 c)作業療法学科の取り組みについて 作業療法学科(以下「本学科」という。)では、本年度の取り組みとして、国家試験合格率の向上に 向けて、外部の専門講師による特別集中講義や模擬試験、補講を計画的に実施し、試験結果に基づい た各学生のウィークポイントの強化・克服に努めました。しかし残念ながら、国家試験の合格率は 76.9%(39 名/30 名)で全国平均の 87.6%を上回ることは出来ませんでした。また、メンタルヘル スマネジメントや福祉住環境コーディネーターの資格取得に向けた講座を開講し、医療施設だけでな く福祉分野や地域で幅広く働くことが出来る良質な作業療法士の養成を目指しました。 次に学生に対し職種や作業療法学分野への社会の期待を十分認識させることを目的に、早期からの 臨床見学や障害のある方を招いての講義(対話形式) 、個別面談などの充実を図りました。また、本学 科では学生一人ひとりの特性に合わせた段階的な教育指導とキャリア教育を展開するために、個々の 学生に教員アドバイザーが付き、きめ細やかなサポート体制の充実に取り組みました。 次に地域貢献について、本学科では地域と協働し、持続可能な社会の発展に貢献することを目的と して、積極的な地域のボランティア活動への参加を推進しています。本年度は茨木市太田地区福祉委 員会や茨木市障害者団体主催の催し物・行事・子育てサロンへの本学科の教員や学生ボランティアの 派遣などを行いました(延べ 8 回) 。子育て支援は、年4回の開催のうち年3回を藍野大学で開催し、 参加された保護者からも講義内容や学生の対応が良いと評価を受けました。これらのボランティア活 動では学生が他者との交流を図ることによるコミュニケーション能力や行動力の向上に繋がるなど、 相乗効果も現れました。その他にも講義の一環として、1 年次学生による地域の介護老人保健施設行事 参加や 3 年次学生による茨木市立太田中学校での福祉体験と実技指導、地域の支援学校への指導など を行いました。 また、障がい者の車いすスポーツを通した社会参加の一環となり、障がい者スポーツを通じ、可能性 を追求し、人間教育やチーム医療に向けた活動の一つとして、車いすハンドボールサークルの運営、並 びに障がい者スポーツ論開講に向け環境を整備しました。結果、第 13 回日本車椅子ハンドボール競 技大会では 5 位・6 位という成績を収めました。 さらに、一般社団法人日本作業療法士協会・大阪府作業療法士会の生涯教育や各種研修会の講師を務 めました。 d)臨床工学科の取り組みについて 臨床工学科(以下「本学科」という。 )では、本年度は学科開設後 3 期目の卒業生 17 名を輩出し ましたが、いまだ卒業生が学科定数の 40 名を下回っているため、志願者の定員充足と安定化ととも に、国家試験の高い合格率の維持、並びに教育水準の向上、100%の就職率を最重点課題の目標 として取り組みを行いました。近年の医学の急速な進歩により、医療機器・医工学技術の重要性が 益々増大している世の中のニーズに合わせ、医工学・理系教育の高度化、臨床実習の充実、研究の拠 点化と学生の質の向上とレベルアップに力を入れ、特に競合する他の養成機関との差別化をはかる ことに努力しました。それに伴い、27 年度には学科のカリキュラムの抜本的見直しを行い、他大学 に見られない特色ある教育カリキュラムの改訂を行いました。また本学科では、学科開設時より「特 定非営利活動法人大学コンソーシアム大阪」に加盟し、高大連携事業や地域連携事業に参加する中で、 9 大学連携強化に取り組んできました。また、 「一般社団法人臨床医工学情報コンソーシアム関西」に参 画する中で、2015 年度「臨床医工学情報広域大学連携事業ⅱ」の教育プログラムには理学療法学科・ 作学療法学科・臨床工学科から計 32 名の学生が受講しました。この内、臨床工学科からは多職種協 働グループワーク実践論に 2 名、地域活性化システム論に 7 名、リベラルアーツ教育プログラムに 15 名が、延べ 30 科目を履修・修了しました。また、大学コンソーシアム大阪が主催する「大阪中学生 サマー・セミナー」の講座の一つを本年度も 8 月 17 日に臨床工学科が開催し、教員 5 名が「ヒトの からだのしくみを知ろう」と題して、呼吸のしくみの講義、及び肺呼吸の模型造り、人工呼吸器など の医療機器の見学・体験を実施しました。参加者は 41 名(内保護者 17 名)で皆が熱心に取り組んで いました。 ⅱ「臨床医工学情報広域大学連携事業」 関西の特色ある 6 つの大学(藍野大学、武庫川女子大学、奈良先端科学技術大学院大学、大阪電気通信大学、 大阪薬科大学、関西大学)は相互連携して 2009(平成 21)年度から医療・福祉・工学・情報学など、複数分 野にわたる高度な知識や技術を持った人材を育成するために、 「臨床医工学・情報学」高度人材育成教育プロ グラムを開講しています。 ③第Ⅱ期認証評価に向けた点検・評価報告書その他の作成 2016(平成 28)年に受審する大学基準協会による第Ⅱ期の認証評価に向けて、点検・評価報告書、 大学基礎データ、その他の報告書や資料を作成しました。認証評価は、すべての大学で 7 年以内に一 度、評価機関に受審を義務付けられているもので、本学においては 2017 年 3 月 31 に前回認証評価の 適合期限を迎えることから、2 期目の評価を 2016 年度に受けることになります。 ④学生募集の取り組み 看護・医療系の新設大学・学科が急増する中、定員確保、入学生の質の向上のための入試・広報活 動の重要性は事業計画上も最も上位に挙げています。2012(平成 24)年度以降の入学志願者数および 入学定員充足状況の推移は、次のとおりです。 ○入学志願者数の推移 看 護 学 科 理学療法学科 作業療法学科 臨床工学科 合 計 2012(H24) 569 281 83 63 996 2013(H25) 752 362 80 111 1,305 2014(H26) 636 292 88 94 1,110 2015(H27) 705 413 88 104 1,310 2016(H28) 608 404 71 83 1,166 ○入学定員充足状況(入学者数:入学定員充足率) 看 護 学 科 理学療法学科 作業療法学科 2012(H24) 103:1.29 96:1.20 49:1.23 38:0.95 286:1.19 2013(H25) 101:1.26 101:1.26 49:1.23 58:1.45 309:1.29 2014(H26) 97:1.21 95:1.19 47:1.18 46:1.15 285:1.19 2015(H27) 93:1.16 100:1.25 50:1.25 46:1.15 289:1.20 2016(H28) 108:1.35 92:1.15 42:1.05 42:1.05 284:1.18 ※看護学科は、3 年次編入学を除く。 10 臨床工学科 合 計 本年度中に行われた入学試験(上の表では、2016(H28)として記載)は、学部全体では定員充足 率 1.18 と適正な受け入れ結果といえますが、看護学科の歩留まり率が予想を大きく上回り、定員充足 率 1.35 と超過の結果となりました。2016(平成 28)年 4 月 1 日時点の在籍学生数は、1,161 名(収 容定員充足率 1.18)となりました。入学志願者数は、昨年度(2014 年度中に行われた入試)が 1,310 名と過去最高を記録しましたが、2016(平成 28)年度入試は、全学科とも前年度を下回り、全体で一 昨年度と同レベルとなりました。(Ⅰ法人の概要 「4.学校・学部・学科等の学生生徒数の状況」に は、2015(平成 27)年 5 月 1 日時点での数値となっています。 ) 今後の課題としては、作業療法学科と臨床工学科の志願者の絶対数を増加させること、入学試験で の選抜において質の高い入学者を選別するための選抜方法の改善が挙げられます。入学後の学生の成 績データ等の分析を蓄積し、入試方法や選抜尺度の改善を進めているところです。 ⑤国家試験および就職状況について 国家試験の結果については、学校法人全体としても重要な説明責任を担うものであり、教員はもと より、外部講師による対策授業なども積極的に取り入れた対策をとっています。2015 年度の国家試験 は、作業療法学科と臨床工学科において全国平均を下回る結果となり、次年度に向け課題を残す結果 となりました。 就職支援に関しては、学内の就職説明会として看護学科が 6 月中旬に関連病院群と実習先 19 病院 を対象に、理学療法学科は 8 月上旬と 10 月下旬に実習先 96 施設を対象に、作業療法学科は 8 月上旬 に実習先 31 施設を対象に、臨床工学科は 8 月上旬に 5 施設を対象にそれぞれ実施しました。本年度 卒業生の国家試験の合格状況と就職状況については、次のとおりです。 ○2015(平成 27)年度卒業生 第 105 回 看護師国家試験 学 科 看 護 学 科 第 102 回 合格率(%) 94.5 全国平均(%) 89.4 受験者数(人) 23 合格者数(人) 22 合格率(%) 95.7 全国平均(%) 89.8 受験者数(人) 87 合格者数(人) 77 合格率(%) 88.5 全国平均(%) 74.1 合格者数(人) 30 合格率(%) 76.9 全国平均(%) 87.6 合格者数(人) 11 合格率(%) 64.7% 全国平均(%) 72.5 作業療法士国家試験 学 科 作業療法学科 第 29 回 合格者数(人) 86 理学療法士国家試験 学 科 理学療法学科 第 51 回 受験者数(人) 91 保健師国家試験 学 科 看 護 学 科 第 51 回 国家試験の結果 受験者数(人) 39 臨床工学技士国家試験 学 科 臨床工学科 受験者数(人) 17 11 ○2015(平成 27)年度 就職状況 学 科 卒業者数(人) 就職希望者数(人) 就職者数(人) 就職率(%) 看 護 学 科 91 86 86 100.0 理学療法学科 87 77 77 100.0 作業療法学科 39 30 29 96.7 臨床工学科 17 11 8 72.7 234 204 200 98.0 合 計 ※就職希望者数は、進学者、国家試験不合格者を除いております。就職率=就職者数÷就職希望者数 ○就職数上位の就職先(平成 25 年度~平成 27 年度の 3 年間 学 科 看 護 学 科 理学療法学科 就 職 ※臨床工学科は平成 26・27 年度) 先 滋賀医科大学医学部附属病院 住友病院 北野病院 京都大学医学部附属病院 関西医科大学附属枚方病院 京都府立医科大学附属病院 大阪大学医学部附属 病院 北摂総合病院 大阪府立急性期総合医療センター 三田市民病院 高槻 病院 滋賀県立成人病センター 兵庫医科大学病院 大阪府済生会吹田病院 兵庫県立尼崎総合医療センター 兵庫県立こども病院 京都市立病院 市立池 田病院 おおくまセントラル病院 第一東和会病院 京都武田病院 水無瀬病院 朋愛 病院 みどりヶ丘病院 中村病院 南草津病院 神崎中央病院 関西リハビリ テーション病院 彩都リハビリテーション病院 医療法人マックシール 高槻 病院 京都南西病院 甲南病院 甲西リハビリ病院 洛和会ヘルスケアシステ ム わかくさ竜間リハビリテーション病院 貴志川リハビリテーション病院 草津総合病院 作業療法学科 矢木脳神経外科病院 愛仁会リハビリテーション病院 京都武田病院 千里リ ハビリテーション病院 加納総合病院 河内総合病院 茨木医誠会病院 みど りヶ丘病院 武田総合病院 関西リハビリテーション病院 伊丹今井病院 わかくさ竜間リハビリテーショ ン病院 彩都リハビリテーション病院 大阪府済生会吹田病院 ヴォーリズ記 念病院 草津総合病院 京都南西病院 中村病院 臨床工学科 洛和会音羽記念病院 桃仁会病院 第二岡本総合病院 武田総合病院 市立豊 中病院 舞鶴共済病院 綾部市立病院 近江八幡市立総合医療センター 京都 大学医学部附属病院 神戸大学医学部附属病院 三重大学医学部附属病院 (2)研究活動 ①外部資金獲得状況 本年度の科学研究費助成事業(科学研究費補助金・学術研究助成基金助成金)の交付額は研究代表 者としては 18,590 千円であり、研究分担者としての配分額は 6,948 千円となりました。研究代表者 としての採択件数は 14 件(前年度からの継続課題は 11 件)、分担研究者としては 9 件です。応募件 数に関しては 29 件で、採択は基盤研究(C)3 件でした。 12 その他、共同研究 3 件(3,000 千円)、助成金 2 件(1,332 千円)を獲得しました。 また、個人研究費の他、教員の教育活動の活性化を図るために学内における競争的資金(教員研究 費(枠外)、教育奨励費)の公募を行い、採択された研究テーマに関しては、3 月に研究発表会を開 催しました。 ②再生医療研究所の活動 1)研究 a) 脊髄損傷の治療法の開発 骨髄由来細胞(骨髄間質細胞と骨髄単核細胞)の移植による急性~慢性期の脊髄損傷の治療法の開発 を目指しています。それに加えて、脈絡叢上皮細胞の効果を調べています。また、細胞移植とは別に、 細胞の分泌する有効因子の解析を進めています。その実験としては、細胞培養上清を脊髄損傷の動物 に注入して、その効果を調べています。 骨髄間質細胞、骨髄単核細胞、脈絡叢上皮細胞それぞれの効果について論文として発表した、あるい は論文の作成段階にあります。また、細胞上清の効果についても結果が出ており、まとめる段階にあ ります。 b) 脊髄損傷ラットにおける歩行回復に対するリハビリテーションの効果を調べ、論文に発表しました。 c) アストロサイトの分泌するニューレグリン(neuregulin)の神経細胞に対する効果を調べ、論文に まとめ投稿しました。 d) 2015(平成 27)年に発表(投稿)した論文。 1. Hayashibe M, Homma T, Fujimoto K, Oi T, Yagi N, Kashihara M, Nishikawa N, Ishizumi Y, Abe S, Hashimoto H, Kanekiyo K, Ide C, Morioka S. Locomotor improvement of spinal cord-injured rats through body weight support treadmill training by plantar placement of hind paws on the floor. Spinal Cord (ahead of print) doi: 10.1038/sec. 2015.186, 2015 2. Kenji Kanekiyo, Norihiko Nakano, Tohru Noda, Yoshihiro Yamada, Yoshihisa Suzuki, Masayoshi Ohta, Atsushi Yokota, Masanori Fukushima, Chizuka Ide. Transplantation of choroid plexus epithelial cells into contusion-injured spinal cord of rats. Restor Neuro Neurosci [ahead of print], 2016 3. Kenji Kanekiyo, Norihiko Nakano, Yoshihiro Yamada, Masahiro Tamachi, Masayoshi Ohta, Suzuki Yoshihisa, Chizuka Ide Commentary: Are the long-term survival, proliferation, and differentiation of transplanted cells desirable in clinical application for spinal cord injury? Aino Journal, in press, 2015 4. Chizuka Ide and Kenji Kanekiyo, Points of cell transplantation for the treatment of spinal cord injury Nerv Regen Res, in pressd, 2015 5. Norihiko Nakano, Kenji Kanekiyo, Takatoshi Nakagawa, Michio Asahi, and Chizuka Ide. 13 NTAK/Neuregulin-2 secreted by astrocytes promotes survival and neurite outgrowth via ErbB3. Neurosci Lett. Submitted, 2015 2)共同研究 再生の研究は臨床に応用されて初めて意味を持ちます。その意味で、本研究所の基礎データを基に、 骨髄間質細胞や骨髄単核細胞の移植による脊髄損傷の治療を臨床科との共同研究で進めています。最 初の臨床応用は、関西医科大学救急医学教室で、2006(平成 18)年 3 月から始まり、2010(平成 22)年 3 月までに急性脊髄損傷患者 5 例に自家骨髄間質細胞移植治療を行いました。3 例に著明な回 復を、2 例に軽微な回復をみました。この成果を基に 2013(平成 25)年から北野病院形成外科にお いて、骨髄単核細胞の亜急性脊髄損傷患者への移植による臨床応用(Ⅰ/Ⅱ相の臨床試験)を実施し ました。単核細胞は自己血液から分離して直ちに腰椎穿刺によって注入しました。これまで予定通り 10 例に実施しました。2016 年には継続的な評価を行いました。これに加えて、脊髄損傷における免 疫細胞の中枢神経系への侵入メカニズムを北野病院形成外科と共同研究しています。 また、先端医療振興財団の臨床研究情報センター(神戸市)とは、長年にわたり、骨髄間質細胞の 分泌する有効因子の同定について共同研究を組んでいます。 3) 研究所およびそれ以外の研究者(大学、短大、藍野病院、その他)との共同研究および支援 2015(平成 27)年度に研究所で承認された研究課題は以下のとおりです。 1. 「組織工学を用いた生体適合性材料に関する研究」石野直明(臨床工学科) (分担:藤里俊哉(大阪 工業大学 教授)田之上舜弥(臨床工学科 4 年)中坊元紀(臨床工学科 4 年)) 2.「ラット各組織における亜鉛輸送蛋白の局在についての研究」野田亨(理学療法学科) 3.「脂肪滴と細胞小器官との立体的関係に関する細胞化学的研究」野田亨(理学療法学科) 4. 「自然発症糖尿病ラットにおける腱障害発生機序の解明:運動負荷との関連」横田 淳司(研究所) 5.「細胞移植によるラット損傷脊髄の再生」井出千束(研究所)(分担:中野法彦・兼清健志) 6.「培養上清の脳室経由投与によるラット損傷脊髄の再生」井出千束(研究所)(分担:中野法彦・ 兼清健志) 7. 「脊髄損傷治療における人工マトリックスの移植」井出千束(研究所) (分担:兼清健志・平井達 也(北野病院) ) 8. 「骨髄間質細胞由来の神経突起伸長因子の解析」中野法彦(研究所) (分担:井出千束・兼清健志) 9.「培養上清液関節内注入による腱―骨移行部修復の促進」横田 淳司(研究所) 10. 「骨髄間質細胞によるグリア細胞機能調節を介した脊髄再生メカニズムの解明」兼清健志(研究 所) (分担:井出千束・中野法彦) 11.「日本白色家兎体外循環モデルの作成ならびに自己心後負荷発生のメカニズムの解明」山崎 康 祥(臨床工学科)(分担:山岡竜也(臨床工学科 4 年) 12.「ラット人工心肺モデルにおける体外循環下での補体活性化抑制因子の検証」山崎 康祥(臨床 工学科) (分担:山岡竜也(臨床工学科 4 年) 13. 「妊娠ラットにおける体外循環時の Estroge(E2,E3)血中動態ならびに出産への影響の解明」山崎 康祥(臨床工学科)(分担:山岡竜也(臨床工学科 14 4 年) 14. 「シュガースクラブの皮膚の修復過程とその影響を知る」山口求(看護学科) (分担:井出千束・ 兼清健志・武内龍伸・齋藤祥乃) 4) 卒業研究の学生の指導 柏尾孝明(臨床工学科 4 年) テーマ:脊髄損傷治療に向けた脈絡叢上皮細胞の解析 (3)学生支援体制 2012(平成 24)年度入試から導入された特待生制度の本年度実績は、入学金および初年度授業料 の半額免除特待生(A 認定)及び初年度授業料の半額免除特待生(B 認定)の認定者の入学がなく、 入学金のみの免除特待生(C 認定)が 12 名入学し、入学金の免除を行いました。同じく家族入学優 遇制度については、5 名の該当学生に対し入学金の免除を行いました。2011(平成 23)年度入試から 募集している「自宅外通学者奨学金給付制度」については、昨年度より 4 名多い 22 名(1、2 年生) に対し奨学金を給付しました。詳細については、次のとおりです。 また、2013(平成 25)年度から導入された在学中の学業成績が優秀で、勉学意欲の旺盛な学生を対 象とする「学業成績優秀学生生徒給付奨学金制度」では、本年度 12 名に奨学金(各¥150,000)を給 付しました。 ①入学者に対する優遇措置(2015 年度中に給付または免除したもの) 制度名 内 容 認定者 給付(免除)総額 特待生制度 藍野大学に入学を希望する者で、早期に入学が 確定した者のうち、本制度試験の成績優秀者に 対し、入学金や授業料等の学費の一部を免除す る制度。 12 人 ¥3,000,000 家 族 入 学 優 遇 制 度 藍野大学に入学を希望する者で、両親、兄弟姉 妹もしくは配偶者が藍野大学の卒業生または 当法人各設置校(藍野大学含む)に在籍してい る場合は入学金を免除する制度。 (入学後返金) 5人 ¥1,250,000 自宅外通学者奨 学金給付制度 藍野大学に入学を希望する者で、自宅外通学を 余儀なくされることにより入学が困難になる 者に対し、奨学金として毎月 5 万円を 2 年間給 付する制度。 22 人 ¥13,200,000 ※自宅外通学者奨学金給付制度の人数と金額は 2 年目支給対象者を含む。 ②在学生に対する優遇措置(2015 年度中に給付したもの) 制度名 学業成績優秀 学生生徒給付 奨学金制度 内 容 学業成績が優秀な学生(主に 3、4 年生)を対 象に、一定額の学資を給付する制度。 、該当学 生のみならず、周囲の学生の勉学意欲を高め る。 15 認定者 12 人 給付総額 ¥1,800,000 ③student job(有償ボランティア制度) student job は、学生支援の一環として、学生に大学内外の清掃美化業務や就職情報の管理業務また は図書館での受付業務等を有償で行える制度ですが、この制度により、学生自身が大学業務や清掃活 動に携わることでボランティア精神の醸成や愛校心が育まれています。 ○2015(平成 27)年度 student job の実施結果 実施時期 延べ人数・延べ時間 4 月~6 月 251 人・426 時間 ¥353,080 7 月~9 月 84 人・173.5 時間 ¥142,390 10 月~12 月 202 人・340 時間 ¥279,440 1 月~3 月 50 人・182 時間 ¥149,600 587 人・1,121.5 時間 ¥924,510 合 計 経 費 なお、長引く不況により学費滞納者が増加する中、家計急変学生を対象とする授業料減免制度を本 年度中に申請し認定された学生は 6 名(計 7 件)で、2,012,500 円を支出(減免)しています。 また、参考までに独立行政法人日本学生支援機構による奨学金の貸与状況は次のとおりです。 ○独立行政法人日本学生支援機構の貸与状況(2015(平成 27)年 5 月 1 日時点) 種 類 看護学科 理学療法学科 作業療法学科 臨床工学科 学部全体 第一種(無利子) 49 人 39 人 16 人 27 人 131 人 第二種(有利子) 163 人 156 人 80 人 80 人 479 人 貸 与 者 合 計 212 人 195 人 96 人 107 人 610 人 学 生 数 405 人 392 人 193 人 182 人 1,172 人 貸 与 率 52.3% 49.7% 49.7% 58.8% 52.0% ④校友会活動について 大学の校友会について、2014(平成 26)年度入学生から校友会費の徴収を開始しました。それ以 前の卒業生についても、随時会費の収納をおこなっています。 2015 年 10 月に第二回総会を開催し、収支報告と今後の活動方針等が報告、決定されました。平成 26 年度より学位記授与式、入学式へ役員が出席し、平成 26 年度以降の卒業生には校友会から記念品 を贈呈しています。また、あいの祭のイベント補助、卒業記念パーティーへの補助などを行っており、 今後とも在籍学生および卒業生に対する各種イベントを企画し、開催していく予定です。 (4)社会貢献活動 教員免許状更新講習をはじめとする本年度の社会貢献活動の実施結果については、次のとおりです。 これ以外に、11 月に吹田市立第二中学校の 2 年生 2 名の職場体験研修を大学事務部で受け入れました。 また、例年実施している学生自治会が中心となった大学近隣の清掃を 11~12 月にかけて数回、行い ました。 16 ①教員免許状更新講習 実施月日 8 月 18 日 8 月 19 日 8 月 20 日 8 月 21 日 テ ー マ 受講者数 Ⅰ「発達障害の理解と児童生徒への支援」 Ⅱ「いじめと発達に関する新たな視点と指導法」 Ⅲ「ダンスセラピー その理論と実践から応用まで」 Ⅳ「教育相談の技法と実践」 103 人 73 人 34 人 68 人 収 入 ¥1,668,000 ②市民公開講座 実施月日 9 月 12 日 9 月 26 日 テ Ⅰ.グリーフケア ー マ 受講者数 ―家族を亡くした悲しみのケア― 30 人 Ⅱバリアフリーのまちづくり 30 人 知っておきたい肩関節と五十肩 32 人 ③大学中学生サマーセミナー 実施月日 テ ー マ 受講者数 8 月 14 日 ヒトのからだのしくみをしろう ‐呼吸のしくみと肺呼吸の模型作り‐ 24 人 8 月 17 日 赤ちゃんの育ち 51 人 2.藍野大学短期大学部 【短期大学部全体】 (1)入学前教育・リメディアル教育の導入(第一看護学科、第二看護学科) 今年度より、両学科において入学前に課した課題を基に実力テストを行い、その結果を指導方法等の 資料として活用することで、入学生の基礎学力の向上を図ることしました。今後、両学科同一の教材を 用い、この実力テストと在学中の成績との関係を継続的に追跡し、学生個々へのより良い指導をするた めの参考にする予定である。 (2)就学支援 経済的な理由により就学困難な学生に対し、日本学生支援機構の奨学金や日本政策金融公庫の教育ロ ーン紹介や、病院奨学金制度の紹介に努め、在学中の学業成績優秀学生を対象とした「学業成績優秀学 生生徒給付奨学金制度」により、今年度は第一看護学科 3 名、第二看護学科 7 名に奨学金を給付しまし た。 (3)就職支援 キャリア開発・支援センターと連携し、オンラインによる求人サイトを学生がアクセスできるシステ ムを使用し、担当教員による個別相談や就職・進学指導を行いました。 17 (4)事務一元化 2015(平成 27)年度 4 月より事務部一元化に着手し、組織の整備、短期大学部事務職員の一体感の醸 成、事務処理の統一化を推進しました。 【第一看護学科】 (1)教育 ①情報機器・ソフトの活用推進 学内での資料収集やレポートの作成が可能となるよう、1 年生を対象に学生貸し出し用のパソコン から学内の無線 LAN へのアクセスを開放した。今後、学生が個人所有しているパソコンからもアク セスが可能となるよう段階的に拡大していく予定です。 ②視聴覚教室へのモニター導入と講義内容の記録・再利用 視聴覚室後方の学生から黒板やスクリーンが見にくいとの声があり、2 台の大型モニターを設置し、 受講環境を改善しました。講義内容の記録・再利用については試行中で、まだ十分に活用ができて いない状況です。 ③演習機器備品の更新・充実 2011(平成 23)年度より順次行っている機器備品の更新を今年度も行い、一部来年度購入に変更 したもの以外は、予定どおり購入しました。今後も計画に従って更新を行う予定です。 ④その他 教育環境の向上を図るため教員室の統合を行いました。 (2)国家試験への取り組み ①国家試験の結果 新卒 既卒 受験者 合格者 合格率 受験者 合格者 合格率 84 名 76 名 90.5% 12 名 3名 25.0% ②国家試験対策 ・入学前に行った課題に基づく実力試験の結果を指導方法の資料として活用 ・1 年次の結果に基づいた担任群による早期のチューター制の実施 ・国家試験対策模試(計 5 回) ・全国模試の結果に基づく弱点強化の特別講義の実施(30 コマ) ・外部業者(東京アカデミー)による国家試験対策講座(40 コマ) ・マークシート採点ソフトによる採点の効率化と、それに伴う成績下位者の早期発見と対応 ・国家試験 WEB やナーシング・パスポート等のオンライン教材の活用 成績下位の学生に対して、各教員がチューターとして 3~5 名程度の学生の指導に当たった。その結 果、下位の学生の成績が向上したことだけでなく、成績上位の学生からもチューターを望む声もある 18 など、学生にも好評でした。また、国家試験対策を通年で実施した結果、学生の意識や成績にも良い 影響がありました。 (3)FD(FacultyDevelopment)の推進 講義内容の記録・再利用については試行中であるため、十分に活用できていない状況です。数名の教 員が藍野大学大学院等で学ぶなど、自らの研究・教育力を向上させるために、各自が学内外の研修に積 極的に参加しました。 (4)研究推進 ①共同研究 平成 27 年度より、学長を研究代表者とし第一看護学科教職員 4 名が参画した認知症患者の家族に関 する研究を開始しました。 ②科学研究費助成事業 独立行政法人日本学術振興会 科学研究費助成事業の基盤研究 C に 2 件、挑戦的萌芽研究に 2 件の応 募がありました。 (5)学生支援 ①学生の生活環境の改善 男子・女子更衣室とも広いスペースに移転するとともに、壁面塗装や個人ロッカーの増設を行い、 環境整備を行いました。 ②学生行事支援 藍野大学との共同開催である学院祭(あいの祭)を 10 月 31 日・11 月 1 日の 2 日間で開催した。テ ーマは「Colorful Line」で、ミュージシャンによる音楽ライブやお笑い芸人によるイベント、キャラ クターショーに加えて学生の模擬店・学術発表等あり、地域住民を交えて大盛況でした。春に全学年 による親睦会を行い学年の垣根を超えた交流ができました。 (6)学生募集 ①入学試験の結果 入試区分 出願者数 受験者数 合格者数 入学手続数 指定校推薦入試 16 16 16 16 公募制推薦入試A日程 12 12 12 12 公募制推薦入試B日程 3 3 3 3 内部進学者特別入試(推薦) 46 46 46 46 内部進学者特別入試(一般) 16 16 16 15 社会人入試A日程 5 5 5 5 社会人入試B日程 1 1 0 0 一般入試前期 18 15 15 15 一般入試後期 3 3 3 3 120 117 116 115 合 計 19 入学予定者数は、平成 27 年度入試に比べ 2 名増となりましたが、出願者数は昨年度より 13 名減と なりました。入学者の構成は、内部進学者 56%、衛生看護科や准看護学校等からの外部入学者が 44% となり、今年度は外部入学者の割合が増加しました。 ②学生募集の取り組み 昨年同様、オープンキャンパスでは、学生スタッフや卒業生が志願者と交流することが学科の特色 を知ってもらうための最善の方法であると考え、オープンキャンパス参加者と在学生・卒業生との交 流に重点を置き実施しました。また、事務職員が県内外の高校等を直接訪問または電話にて、大学の PR 等を行いました。西日本の高等学校衛生看護学科、准看護師養成校の重要校に重点をおき、広報を 積極的に行った結果、当該校から昨年度より多くのオープンキャンパス来場者(昨年比 152.3%)を確 保し、受験へと繋げることが出来ました。 【専攻科】 (1)教育 現在の実習施設に加え、地域包括支援センターや高等学校など、幅広い施設での実習を可能とするた め、実習施設(公衆衛生看護実習Ⅲ 学校、産業)の充実に向け、新規施設の開拓を進めました。その 結果、平成 28 年度の実習では、高等学校 9 校、地域包括支援センター8 施設から内諾を得ました。 (2)国家試験への取り組み ①国家試験の結果 新卒 受験者 合格者 合格率 40 名 39 名 97.5% ②国家試験対策 ・国家試験対策模試(計 3 回) ・外部業者(東京アカデミー)による国家試験対策講座(12 コマ) ・国家試験対策用のオンライン教材の導入 ・成績下位の学生に対する個別指導 (3)社会貢献活動 平成 25 年度から実施している子育てサロン「だっこ」を平成 27 年度も実施しました。平成 28 年度も 年 4 回実施する予定であり、さらにより良い内容とするために、内容や機器備品の充実を図る予定であ ります。 実施日 乳児参加者 保護者参加者 7 月 27 日 16 16 7 月 31 日 18 18 8 月 22 日 16 15 8 月 29 日 10 11 合計 60 60 20 (4)学生募集 ①入学試験の結果 入試区分 出願者数 受験者数 合格者数 入学手続数 公募制推薦入試 A 日程 26 25 9 9 公募制推薦入試 B 日程 11 11 6 6 社会人入試A日程 34 34 9 9 社会人入試B日程 19 19 4 4 一般入試前期 21 20 9 6 一般入試後期 13 13 8 7 124 122 45 41 合 計 入学者数は、平成 27 年度に比べ 1 名増となり、出願者は昨年度と同様数の出願者数となりました。社 会人入試では、新たに入試区分を追加した社会人 B 日程で 19 名の出願者数があり社会人増の結果とな りました。 ②学生募集の取り組み 第一看護学科と同様、オープンキャンパスでは学生スタッフや卒業生が志願者と交流することが学 科の特色を知ってもらう最善の方法であると考え、オープンキャンパス参加者と在学生・卒業生との交 流に重点を置き実施しました。また、事務職員が県内外の高校等を直接訪問または電話にて、大学の PR 等を行いました。専攻科(地域看護学専攻)では 3 年制看護師養成校等を中心とした学校訪問を展 開し、関西エリアを重点対象エリアとして積極的に広報を行った結果、当該校から昨年度より多くのオ ープンキャンパス来場者(昨年比 122.2%)を確保し入試へと繋げることが出来ました。 【第二看護学科】 (1)教育 2011(平成 23)年度から中期目標、中期計画として取り組んでいる教育環境整備の一環として、1 年 生が使用する講義室に 2 台のモニターを増設しました。また、3 階フロアの空室を利用し、カウンセリ ングルームと学生相談室を設置するとともに学生がグループ学習できる研究室(ゼミ室)を増室しまし た。 (2)国家試験対策 ①国家試験の結果 新卒 既卒 受験者 合格者 合格率 受験者 合格者 合格率 64 名 62 名 96.9% 27 名 9名 33.3% 21 ②第二看護学科の国家試験対策として実施した事項は下記の通りである。 ・成績別クラスに応じた課題の提示、学習指導の実施 ・国家試験対策模試(計 6 回) ・外部業者による国家試験対策講座(計 8 回) ・学内教員による領域別国家試験対策講座の実施 ・チューター制による学習の個別指導及びメンタル面のサポート実施 ・国家試験WEB等のオンライン教材活用の指導 学生のモチベーションアップのため、チューター制を導入し学生個々の知識の確認から、弱点を見 出し指導強化につなげることが出来ました。また、外部講師と密に連携をとり早い時期から国家試験 の授業を開始し一貫した教育を行ったことで、昨年度を上回る合格率となりました。 (3)学生支援 ①学生行事支援 平成 27 年度で 3 回目となる学院祭(青葉祭)を 11 月 7 日に開催しました。テーマは「愛・命の輝 き」で、大道芸人・ダンスユニットによるイベントや学生による模擬店・コンテスト等を行いました。 年々、地域住民の認知度も高まってきており、学校の内外問わず参加者の満足のいく行事となりまし た。 ②学生相談 平成 27 年度より、学生相談ルームを設置し、毎週 1 回臨床心理士の先生が対応しています。また、 本学の学生相談担当教員と協力し、学内でのカウンセリング機能の充実を図りました。 (4)学生募集 入試区分 出願者数 受験者数 合格者数 入学手続数 指定校推薦入試 18 18 18 18 公募制推薦入試 A 日程 54 53 29 27 社会人入試 A 日程 27 27 10 10 公募制推薦入試 B 日程 43 43 16 14 社会人入試 B 日程 22 21 5 5 一般入試前期 50 47 15 15 一般入試中期 31 27 5 4 一般入試後期 41 38 2 2 合 286 274 100 95 計 ①入学試験結果 入学者数は、平成 27 年度入試と同数になりましたが、志願者総数を比較すると 130%で増加となり ました。指定校推薦入試は、志願者数 138%の増加となり、社会人入試は 2 回実施し昨年度対比で志 22 願者数 122%の増加、一般選抜入試は 3 回実施し昨年度対比で志願者数 134%の増加となりました。 ②学生募集の取り組み 昨年同様、オープンキャンパスでは、学生スタッフや卒業生が志願者と交流することが学科の特色 を知ってもらう最善の方法であると考え、オープンキャンパス参加者と在学生・卒業生との交流に重 点を置き実施しました。また、事務職員が県内外の高校等を直接訪問または電話にて、大学の PR 等 を行いました。大阪府内の高等学校の中でも堺市、南河内エリア、泉州エリアを重点対象校として積 極的に広報を行った結果、当該校から昨年度より多くのオープンキャンパス来場者(昨年比 107%) を確保し、受験へと繋げることが出来ました。より使いやすく判りやすい WEB サイトとするため、 ホームページリニューアルとホームページ上で本学の教室等のキャンパス体験ができるインドアビュ ーを実装しました。 3.藍野高等学校 (1)教育活動 藍野高等学校(以下「本校」という。)で学ぶ生徒の「興味・関心」、 「能力・適性等」の多様化が顕著 となる中で、将来を見据えて生徒一人ひとりの可能性を引き伸ばす教育を実践し、高等学校としての一 般教科の基礎・基本的学力の定着と専門教育である看護教科(衛生看護科・准看護師養成課程)での専 門知識の習得への取り組みを行うことにより、今年度においても准看護師試験合格率 100%を達成し、 今年新たに 4 年制大学看護学科へ 2 名の生徒が進学する等、一定の成果を上げることが出来ました。 入学時の成績において、上位層の基礎学力の高い生徒の割合が年々多くなってきている一方で、基礎 学力の低い下位層の生徒も例年一定数の入学があります。本校が継続的に取り組む大きな課題として、 上位層の学力をより一層伸ばすとともに、下位層の基礎学力をより引き上げることにより単に「准看護 師試験合格」を目指すだけでなく、卒業後に多数の生徒が進学を希望する藍野大学短期大学部での「看 護師国家試験合格」に繋がるようにと考え、一般教科での基礎学力の更なる向上と、看護教科において は高等学校卒業時での「看護師国家試験の必須問題」クリアを目標に以下の取り組みを行いました。 結果、今年度の准看護師試験の得点率において、平均約 8 割の成績を収めることが出来ました。 《一般教科の主な取り組み》 ・シラバスの再点検(新学習指導要領に即しているか) ・教科研修会への参加 ・基礎力診断テストの活用による生徒の学力把握と補習補講および生徒面談実施による学習指導 ・基礎力診断テストによる学力グループの編成と検証 ・定期考査の補習充実 ・長期休暇中の課題・補講の実施 ・学力底上げのための教材準備 ・学習意欲の強い生徒への支援教材の準備 ・朝学習の実施(生徒の主体的な学習の取り組み) 23 《看護教科の主な取り組み》 ・シラバスの再点検(新学習指導要領に即しているか) ・教科研修会への参加 ・准看護師試験模擬試験の実施(1 年生から計画的に実施) ・定期考査の補習充実 ・長期休暇中の補講(習熟度別) ・看護に関するレポートの書き方(特別授業) また、教育の内容・水準を担保するため、本校の教育課程について検討を続け、生徒の高等学校学習 指導要領に定める基準への到達に努めました。それとともに教職員の資質向上を図るため、夏期の教科 研修会等に全教科の担当教員が積極的に参加し、成果を教科指導に生かすことが出来ました。今後は、 さらに積極的に参加できるような状況を作っていきたいと考えております。 基礎学力診断テストの結果や定期考査の結果を受け、面談及び学力の低い生徒や学習意欲の高い生徒 への教材を作成し、補講を行なうことにより学習意欲の向上に取り組むことが出来ました。 本校の組織運営体制の改善・充実を図るために学校評価の実施を継続出来ました。今後は、PDCA サ イクルの意識を高め、早急な対応により改善を進めていきます。 本校の教育方針である「高い学力と豊かな人間性を備え、将来の社会に貢献できる自立した医療人を 育成する」の一環として、基本的生活習慣とマナーの確立、自主性・主体性の伸長を目指し、挨拶の習 慣化や家庭との連携、委員会活動・学校行事を通し指導を行いました。 看護専門科目については、以下の「教科目標」を定め、昨年度同様に継続して実施しました。 [教科目標] 看護に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ、看護の本質と社会的な意義を理解させるとと もに、国民の健康の保持増進に寄与する能力と態度を育てる。 ①基礎看護 看護の意義と保健・医療・福祉における看護の役割を理解させ、日常生活の援助及び診療における 看護に関する基礎的な知識と技術を習得させるとともに、看護を適切に行う能力と態度を育てる。 ②人体と看護 看護を実践するために必要な人体に関する知識を習得させ、人体と生活及び環境との関係について 理解させる。 ③疾病と看護 看護を実践するために必要な疾病、治療及び薬物に関する知識を習得させ、これらと疾病からの回 復を促進させるための看護との関連について理解させる。 ④生活と看護 看護を実践するために必要な精神保健、生活者の健康及び社会保障制度に関する知識を習得させ、 社会生活における医療と保健及び福祉との関係について理解させる。 ⑤成人看護 成人の心身、生活、保健及び疾病について理解させ、成人の看護に関する知識と技術を習得させる とともに、その看護を行うために必要な基礎的な能力と態度を育てる。 ⑥老年看護 24 高齢者の加齢、生活、保健及び疾病について理解させ、高齢者の看護に関する知識と技術を習得さ せるとともに、その看護を行うために必要な基礎的な能力と態度を育てる。 ⑦精神看護 精神看護の意義と役割及び精神に障害のある人の看護の実際を理解させ、精神看護に関する知識と 技術を習得させるとともに、その看護を行うために必要な基礎的な能力と態度を育てる。 ⑧在宅看護 在宅看護の意義と役割及び看護の実際を理解させ、在宅での看護に関する知識と技術を習得させ るとともに、その看護を行うために必要な基礎的な能力と態度を育てる。 ⑨母性看護 母性の特質、生活、保健及び疾病について理解させ、母性の看護に関する知識と技術を習得させる とともに、その看護を行うために必要な基礎的な能力と態度を育てる。 ⑩小児看護 小児の特質、生活、保健及び疾病について理解させ、小児の看護に関する知識と技術を習得させる とともに、その看護を行なうために必要な基礎的な能力と態度を育てる。 ⑪看護の統合と実践 看護に関する各科目において習得した内容を臨床で活用できるよう、知識と技術の統合を図るとと もに、看護の専門職として必要な能力と態度を育てる。 ⑫看護臨地実習 看護に関する各科目において習得した知識と技術を臨床の場で活用し実践する経験を通して、看護 観をはぐくみ、問題解決の能力を養うとともに、チーム医療に携わる様々な職種の役割及び保健医療 福祉との連携・協働について理解し、臨床看護を行うために必要な能力と態度を育てる。 ⑬看護情報活用 社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させるとともに、情報の活用に関する知識と 技術を習得させ、看護の分野で情報及び情報手段を主体的に活用する能力と態度を育てる。 (2)准看護師試験 本校の集大成である准看護師試験は、模擬試験の結果を分析した習熟度別の補講・個人指導の強化 体制を充実させた結果、昨年度に引き続き合格率 100%を達成することが出来ました。 ○2015(平成 27)年度卒業生 学 科 衛生看護科 准看護師試験(都道府県知事試験)の結果 受験地 関西広域連合(大阪府) 受験者数(人) 合格者数(人) 79 79 合格率(%) 100.0 (3)自己評価の実施 2014(平成 26)年度自己評価に基づく結果、及び生徒・保護者・教職員へのアンケート結果を踏ま え、保護者等による学校関係者評価会を行い対外的な情報公開ならびに説明責任を果たすことが出来 ました。 (4)生徒募集活動 2016(平成 28)年度入学生の生徒募集について、昨年度の受験者数増加を受けて、単に受験生を多 25 く集めるだけでなく、その質の向上も意識して、 「看護師を強く目指す、心身ともに健康で真面目な生 徒」に重点を置き募集活動を行いました。 入学試験は、専願 91 名・併願 23 名の出願があり、その内、合格者は専願 91 名・併願 20 名、入学 者は専願 91 名・併願 0 名となりました。 定員 100 名に対し、未充足になった原因として、中学校 3 年生の在籍者数の更なる減少・普通科の 大阪府 1 区制、成績の相対評価から絶対評価への変更、そして多くの科において後期受験。そのため 全体として、公立志向が大きく強まり、私学専願志望の生徒がさらに減少したことが考えられます。 また、看護系の大学が急増し、衛生看護科を目指す生徒が大幅に減少しました。その結果、専願受 験生だけで定員 100 名を集めることが出来ませんでした。 来年度の対策として、さらに募集体制を強化するため専属で募集担当者を配置し中学校訪問を強化 します。 併せて、近年は通学制が浸透し、大阪府・他府県共に通学圏内からの入学生が多くを占め、寮を利 用した大阪南部・他府県の受験生が減少傾向にあるので、少子化や公立高校志向の強まりで減少した 志願者を、女子寮の存在を活用しうるエリアの中学校訪問にて強化することにより担保していきます。 (5)生徒支援体制 ①カウンセリング機能(相談体制)の充実 本校では、生徒の修学や日常的な場面の悩みなどに対して、適切かつ迅速に対応し、生徒が安心 して学習に取り組むことができるように、継続した取り組みとして「心の専門家」である臨床心理 士をスクールカウンセラーとして配置しており、生徒指導担当等の教員と協力し、学校内における カウンセリング機能(相談体制)の充実を図っています。 また、本校では初期対応を重要視し、担任、生徒指導担当および看護教員ならびにスクールカウ ンセラーの定期的なミーティングにより生徒個々の特性を共有認識するなどの連携強化を図り、早 期からの相談体制の確立に努めました。 併せて、生徒の身だしなみ等、生活面での指導を強化することにより、生徒間のトラブルが減少 する傾向にあります。 ○2015(平成 27)年度 実施時期 利用者数<前年度対比> 延 べ 平成 26 年度 件 数 平成 27 年度 増 減 04 月~06 月 39 31 0△8 07 月~09 月 63 62 0△1 10 月~12 月 56 46 △10 01 月~03 月 39 12 △27 197 151 △46 合 計 ②経済的支援 「学業成績優秀学生生徒給付奨学金制度」により、在校中の 2 年次以上の学業成績が優秀で、勉 学意欲の旺盛な生徒 5 名に本奨学金を給付しました。 26 (6)進学・就職状況 2015(平成 27)年度における衛生看護科卒業生の進学および就職状況は次のとおりです。 ○2015(平成 27)年度 衛生看護科進学・就職状況 卒業者数(人) 進学者数(人) 就職者数(人) 79 78 1 4.滋賀医療技術専門学校 (1)教育活動 国家試験について、理学療法学科では第 51 回理学療法士国家試験に 57 名が受験し、52 名が合格し ました。合格率は 91.2%で全国平均 74.1%を大幅に上回る結果となりました。作業療法学科では第 51 回作業療法士国家試験に 23 名が受験し、22 名が合格しました。合格率は 95.7%で全国平均 87.6% を大きく上回る結果となり、合格率を改善(昨年度 70.0%)することができました。 国家試験結果については、保護者の方々のご配慮とご協力、また、本校教員の熱心な指導があり、 何よりも個々の学生が力を出し切った結果だと思います。 次年度については、今年度の成績に慢心することなく、国家試験合格に向けた対策に取り組みます。 また、本年度は特に早期退学者が多く、入学初年度の取組みについて課題となりました。次年度は 他に遅れをとらないために最も重要な入学して夏休みに入るまでの期間を特に注視し、学習習慣を身 に付け自発的な「学習力」を高められるように、日常的な教育支援に力を入れて取り組むとともに、 理学療法士・作業療法士は「大変さもありながら、やりがい・楽しさがある仕事」であることを学生 に伝え、モチベーションを高めることで学習を目的的に取り組めるようにしていきたいと考えており ます。 就職については、理学療法学科・作業療法学科ともに全員、病院施設等への就職が決定しています。 ○2015(平成 27)年度 ○第 51 回 学 国家試験の結果(2015[平成 27]年度 理学療法士国家試験 科 受験者数(人) 合格者数(人) 57 理学療法学科 ○第 51 回 学 卒業生) 52 合格率(%) 全国平均(%) 91.2 74.1 合格率(%) 全国平均(%) 95.7 87.6 作業療法士国家試験 科 受験者数(人) 合格者数(人) 作業療法学科 23 22 (2)学生募集活動 2016(平成 28)年度入学生の学生募集活動については、理学療法学科 60 名、作業療法学科 25 名となりました。 また、活動の内容に関し、2015(平成 27)年度はオープンキャンパスの内容の充実を図り、さ 27 らに本校の主な学生獲得地域である滋賀県、京都府、福井県、岐阜県、和歌山県、三重県を中心と した高等学校への訪問及び企業主催の進学ガイダンスへの積極的な参画を展開し PR に努めました。 その結果、オープンキャンパスの動員数は両学科ともに昨年度より増加しました。 志願者数については、理学療法学科がやや減少(平成 28 年度 93 名・平成 27 年度 100 名)し、 作業療法学科はやや増加(平成 28 年度 31 名・平成 27 年度 23 名)しました。 少子化が進行する中で、相次ぐ同系統の大学・学部設置、それに伴う大学進学層の拡大というこ とが顕著になっており、18 歳人口の学生確保及び質の確保が困難になっている状況は否めません。 しかしそのような状況下において、本校には幅広い成績層・年齢層の学生で構成されている状況 にありながら、担任制によるきめ細やかな学生サポートを施し、国家試験で好成績を収めたという 強みがあります。本校には、将来への明確な意志及び諦めない姿勢を持ち続ける学生の力を伸ばし、 最短の修業年限で国家試験合格まで引き上げる教育の用意があることを志願者や高等学校の進路 指導室に理解いただき、徹底した後追いフォローなど志願者一人ひとりと信頼を築きながら、出願 に繋がる募集活動を展開して参ります。 ○入学者数 年 推移 理学療法学科 作業療法学科 (入学定員 80 名) (入学定員 40 名) 度 合 計 2012(H24) 48 25 073 2013(H25) 61 39 100 2014(H26) 56 28 084 2015(H27) 64 22 086 2016(H28) 60 25 085 ○オープンキャンパス参加者数の比較 平成 27 年度 平成 26 年度 増減 実施日 理学療法 学科希望 作業療法 学科希望 両学科 希望 合 計 実施日 理学療法 学科希望 作業療法 学科希望 両学科 希望 合 計 5/17 015 05 08 028 5/11 012 06 02 020 +8 6/14 026 12 00 038 6/15 015 04 03 022 +16 7/18 011 06 00 017 7/19 017 06 03 026 -9 8/01 019 08 02 029 8/02 023 10 05 038 -9 8/23 041 23 00 064 8/24 031 11 01 043 +21 9/13 053 19 00 072 9/14 042 12 04 058 +14 10/17 005 06 00 011 10/18 011 05 00 016 -5 11/08 011 10 00 021 11/09 011 04 00 015 +6 合計 181 89 10 280 合計 162 58 18 238 +42 ※9 月は入試説明会として実施 28 (3)就職状況 2015(平成 27)年度における卒業生の就職状況は次のとおりです。 ○2015(平成 27)年度 就職状況 学 科 卒業者数(人) 就職希望者数(人) 就職者数(人) 就職率(%) 理学療法学科 57 52 52 100.0 作業療法学科 23 22 22 100.0 ※就職希望者数は、進学者、国家試験不合格者を除いております。就職率=就職者数÷就職希望者数 5.管理運営の取り組み 2015(平成 27)年度に取り組んだ当法人の管理運営の改善および事業は、次のとおりです。 (1)学校法人運営調査委員による調査結果について 当法人は、5 年(平成 23 年度~平成 27 年度)に渡って、学校法人運営調査委員による経営指導下に あり、経営改善計画に基づき、理事長のリーダーシップの下、教職員一丸となって経営改善に努めてま いりました。 平成 28 年 2 月 18 日付 27 文科高第 1019 号により、文部科学省高等教育局長から当法人理事長宛で 学校法人運営調査委員による調査結果が通知されました。 「指導・助言事項」は「該当無し」とのことで、 学校法人運営調査委員による経営指導下から外れることとなりました。 (2)経営基盤の安定確保と学生募集活動状況について 2015(平成 27)年度において、学生生徒等納付金・手数料・寄付金・補助金などの学校法人の経常的 な収入である経常収入は、36 億 2,400 万円を確保しました。 教職員の人件費、教育研究活動および法人の運営に必要な諸経費などの経常的な支出である経常支出 の部の合計は 33 億 6,300 万円となり、経常収入から経常支出を差し引いた経常収支差額は 2 億 6,000 万円となりました。 また、特別収支差額が△4,800 万円、基本金組入額が 7 億 4,300 万円となり、これにより前年度繰越 収支差額が 42 億 1,700 万円でしたので、翌年度繰越収支差額は 5 億 3,100 万円是正され、47 億 4,800 万円となりました。 貸借対照表における短期的な資金繰りの見通しを分析する指標となる流動比率は、2014(平成 26)年 度 93.7%に対し、2015(平成 27)年度は 87.8%となりました。また、翌年度の「経常収入」となる授 業料等の「前受金」が、翌年度繰越支払資金として当該年度末に確保されているかの指標である前受金 保有率も 2014(平成 26)年度 107.9%に対し、2015(平成 27)年度は 100.9%となりました。結果、 2016(平成 28)年 3 月期末の翌年度繰越支払資金は 24 億 300 万円となり、前年度末から 2 億 2,900 万 円の減少となりました。 今後も最大限、教育環境に配慮しながら、限られた財源をより効率的、かつ、効果的に活用し、流動 比率を向上させ、さらなる経営基盤の安定に努めます。2015(平成 27)年度の決算の詳細については、 後述の「財務の概要」をご参照ください。 また、当法人の経営基盤の根幹である 2016(平成 28)年度入学生の学生生徒募集活動状況について 29 は、学校法人全体の志願者数が 1,940 名となり、昨年比 107 名の減数となりました。 藍野大学短期大学部は学科別では差があるものの、全体としては好調に推移しましたが、藍野大学の 志願者数が大きく減少しました。同系統の学部学科新設が落ち着き、他大学との比較を行った際に、昨 年度は志願者数が過去最高の 1,310 名を記録し、入試倍率も 2.8 倍と高くなり敬遠されたことが要因の 一つではないかと考えられます。 看護学科の 3 年次編入については、今年度も志願者及び合格者はいたものの入学には至らず、制度の 是非についても今後一層の検討課題となっています。 藍野高等学校については、公立志向が顕著に見られることと、看護師志望の生徒が、衛生看護科への 進学ではなく、普通科高校から大学へ進学する大学志向の傾向がより強くなってきており、その結果志 願者及び入学手続者においても減数となりました。 滋賀医療技術専門学校については、夏のオープンキャンパスの動員は順調に数を伸ばしていましたが、 志願者には影響せず、ほぼ前年と同数で、入学手続者についても昨年とほぼ同数でありました。 2016(平成 28)年度入学生の学生生徒募集活動に関する志願者数および入学手続者数の詳細は次のと おりです。 2016(平成 28)年度 学校種・学部 藍野大学大学院 藍野大学 医療保健学部 藍野大学 短期大学部 藍野高等学校 滋賀医療技術 専門学校 合 学 藍野大学大学院 藍野大学 医療保健学部 藍野大学 短期大学部 藍野高等学校 滋賀医療技術 専門学校 合 科 看護学研究科 看 護 学 科 理学療法学科 作業療法学科 臨床工学科 計 第一看護学科 第二看護学科 計 専攻科 衛生看護科 理学療法学科 作業療法学科 計 計 2016(平成 28)年度 学校種・学部 学生生徒募集活動状況 入学定員 006 080 080 040 040 240 100 080 180 040 100 080 040 120 686 学生生徒募集活動状況 学 科 看護学研究科 看 護 学 科 理学療法学科 作業療法学科 臨床工学科 計 第一看護学科 第二看護学科 計 専攻科 衛生看護科 理学療法学科 作業療法学科 計 計 2016(平成 28)3 月 31 日現在 志願者数 志願者数 平成 27 年度 平成 26 年度 0,006 0,007 0,608 0,705 0,404 0,413 0,071 0,088 0,083 0,104 1,166 1,310 0,120 0,133 0,286 0,219 0,406 0,352 0,124 0,124 0,114 0,131 0,093 0,100 0,031 0,023 0,124 0,123 1,940 2,047 増減 00△1 0△97 00△9 0△17 0△21 △144 0△13 △067 △054 △000 0△17 00△7 00△8 00△1 △107 入学手続者数(辞退除く)2016(平成 28)3 月 31 日現在 入学定員 006 080 080 040 040 240 100 080 180 040 100 080 040 120 686 30 入学手続者数 平成 27 年度生 平成 26 年度生 006 108 092 042 042 284 115 095 210 041 091 060 025 085 717 006 093 100 050 046 289 113 095 208 040 100 064 022 086 729 増 減 0△0 △15 0△8 0△8 0△4 0△5 0△2 0△0 0△2 0△1 0△9 0△4 0△3 0△1 △12 (3)藍野大学大学院の学年進行について 6 名の入学者(入学定員:6 名)と共に、2015(平成 27)年 4 月、藍野大学大学院看護学研究科が開 設の運びとなりました。学事は順調に進行し、1 年間を無事終えることができました。 2016(平成 28)年度は完成年度となり、引き続き、設置計画を着実に履行していきます。 (4)学校法人藍野学院キャリア開発・研究センターの事業推進について ①看護キャリアアップ支援事業 (認定看護管理者ファーストレベル教育課程について) 公益社団法人日本看護協会より、2014(平成 26)年 10 月1日付けで認定を受けた認定看護管理 者教育機関(ファーストレベル教育課程)を 2015(平成 27)年度は 2 回開講しました。 第1回 2015(平成 27)年 08 月 24 日~10 月 02 日 受講者 10 名 第2回 2015(平成 27)年 10 月 15 日~12 月 12 日 受講者 38 名 第 1 回は週 5 日制、2 回目は週 3 日制で実施しましたが、1 回目の受講者数が少なかったのは、 多くの病院でスタッフ不足の問題を抱えており、週 5 日制の受講に職員を出しにくい状況であるた め、受講者獲得に影響があったものと分析しています。従って、次年度は週 5 日制を止め、週 3 日 制を 2 回実施の計画をしています。 また、受講者募集活動については、大阪府・兵庫県・京都府・滋賀県の通学圏内の医療機関及び 当法人の看護系卒業生に対し PR を行いました。 (講演会の実施について) 看護キャリアアップ支援事業の一環として、看護師有資格者を対象とする講演会を計 3 回実施し ました。 第 1 回講演会 日 時 : 場 所 : 講 師 : 平成 27 年 10 月 3 日(土)13:30~16:00 藍野ホール 東京大学大学院医学系研究科 看護管理学分野 准教授 武村雪絵 先生 テーマ : 「現場に活かすコンピテンシーモデル」 受講者数: 一般参加者 188 名・藍野学院教職員 12 名・ファースト受講者 3 名 第 2 回講演会 日 時 : 場 所 : 講 師 : 平成 28 年 1 月 23 日(土)13:30~16:00 藍野ホール 福井医療短期大学 看護学科教授 PNS 研究会 会長 橘 幸子 先生 テーマ : 「PNS(パートナーシップ ナーシングシステム)最新知識と実践・マネジメント」 受講者数: 一般参加者 246 名・藍野学院教職員 2 名・ファースト受講者 13 名 第 3 回講演会 日 時 : 場 所 : 講 師 : 平成 28 年 3 月 12 日(土)13:30~16:00 藍野大学中央図書館 京都大学医学部附属病院 院長補佐・看護部長・看護師キャリアパス支援センター長 秋山 智弥 先生 テーマ : 「看護の質改善に活かす看護必要度」 ~2016 年度 診療報酬改定を踏まえて~ 受講者数: 一般参加者 152 名・藍野学院教職員 6 名・藍野大学院生 1 名 31 なお、講演会の受講者募集は、近畿圏内の各病院にリーフレットを郵送の上、講演会受講のご案 内をしており、毎回多くの病院から受講いただいていることから、藍野学院の認知度を高めるとと もに、ファーストレベル教育課程の受講者募集にも良い影響を与えているものと考えています。 ②キャリアサポート・再就職支援事業 2015(平成 27)年 3 月に、当法人と株式会社ケセラセラにより共同開発し、導入した独自の求人 情報システム「AINONAVI」は、学生が自宅のパソコンやスマートホンからいつでも求人情報が閲 覧できるとともに、就職希望条件に応じた検索が可能となり、学生サービスの向上ならびに就職活 動の利便性を図ることができました。2016(平成 28)年 3 月末より、第 2 フェーズとして、更に 利便性を高めるとともに、各病院(施設)様に直接求人登録の入力を行って頂くようにいたしまし た。これにより、求人情報に加え、施設案内や奨学金案内等オリジナリティ豊かな情報を登録して 頂くことが可能となり、学生が一早く欲しい情報を収集することができるようになりました。今後 の教職員の学生指導にも有効であるものと考えています。 なお、約 2,200 施設に対し、求人のお願いとシステム利用のご案内をお送りし、より多くの求人 を登録いただくよう依頼しています。 ③スカラシップ就学支援事業 求人情報システム「AINONAVI」では、求人情報のみならず、病院奨学金制度のある病院を検索 できるようにシステム化し、必要とする学生に情報提供できる体制を整えました。今後、内容の充 実を図っていく予定です。 (5)滋賀医療技術専門学校の将来構想検討について 滋賀医療技術専門学校は 1996(平成 8)年に開学し、看護師・理学療法士・作業療法士の人材養成 に努め、改組を経て現在は 3 年制の理学療法学科・作業療法学科をもって事業展開しているが、昨今 の少子化問題や相次ぐ大学や学部の設置、また、現在のキャンパスへのアクセスの不便さも影響し、 学生募集状況が芳しくありません。 そのため、滋賀医療技術専門学校を改組し、藍野大学の学部の一つとして設置するなどの将来構想 について具体的な検討を行ってきました。 そのような状況において、2015(平成 27)年 12 月の滋賀県議会本会議にて、三日月大造滋賀県知 事から、医療福祉拠点としての県庁周辺地域の利活用方針案が示され、そのなかで「大学誘致」とい う表現が使われ、その基盤を作っていくという答弁がなされました。活用事業者の選定方法は公募型 プロポーザル方式であり、当法人は滋賀県の政策と連携させる高等教育機関化を目指すべく、公募型 プロポーザルに向けて鋭意準備を進めてまいります。 (6)地域連携の推進について 2015(平成27)年11月、当法人と茨木市は、 「福祉、医療、文化、教育、子育て、スポーツ、環境、 産業及び協働によるまちづくり等のさまざまな分野において、積極的に連携を行い相互に協力するこ とにより、それぞれの活動の充実を図るとともに、地域の発展に寄与することを目的」とし、連携協 定を締結しました。それに伴い地域連携を積極的に推進するため、法人事務局総務部に地域連携推進 32 室を設置しました。 連携協定締結後、初めての取り組みとして 1 月 17 日実施「茨木市全域防災訓練」に、藍野大学生 5 名、藍野大学短期大学部生 6 名、および教職員合わせて 16 名が参加しました。 今後は、両者の人的・知的資源の交流、両者の共同による調査研究及び事業の実施、両者の主催事 業に対する相互の支援等について、協議を重ね、連携体制の構築に取り組んでまいります。 (7)学生満足度調査の実施について 在学生の学生生活全般に関する満足度を調査するとともに、学内の施設・整備等に関する意見を伺 い、今後の改善に役立てるため、2015(平成 27)年 5 月から 6 月にかけて、全学的に調査を実施し ました。 (回答数:1,841 名) とりわけ「学生食堂の価格設定が高い」との声が学生から多く寄せられたため、改善策として、そ れまでの価格から約 4~5 割の大幅値下げを実施し(例:カレーライス 420 円→210 円、カツとじ定 食 480 円→320 円) 、利用者の大幅な増加につながりました。併せて、 「学生食堂の座席を増やしてほ しい」との声に応えて、44 席増席(96 席→140 席)しました。 また、教学に対する要望についても、 「授業変更が多い」との声に対して、教員間において、より協 力体制を強化し、授業変更の軽減に取り組みました。 その他、すぐに対応できるリクエストについては、可能な限り改善を行いました。 (8)グループウェア「サイボウズ ガルーン」の導入について 2015(平成 27)年 7 月、当法人はグループウェア「サイボウズ ガルーン」を導入し、9 月から全 学的な本格運用を開始しました。それにより、主に次のことについて業務改善を図ることができまし た。 ア.スケジュール 個人のスケジュールを登録・管理できるのはもとより、会議室や公用車など施設の予約、他者の 予定を確認できるようになりました。 イ.ワークフロー 日々の業務で頻繁に利用する原議書・要求書、出張願・旅費精算/出張報告書、有休届・休日出 勤届等の申請書類を電子化しました。承認プロセスを明確化することにより、業務を効率化できる だけでなく、意思決定のスピード化をはかることができました。 ウ.掲示板 全教職員や設置校、部署ごとにカテゴリを分類して情報を発信することができ、閲覧確認機能を 使って、重要な通達が閲覧されているかを確認できるようになりました。 33 (9)Faculty Development(FD)・Staff Development(SD)活動について 2015(平成 27)年度に行った Faculty Development(FD) ・Staff Development(SD)活動は次 のとおりです。 参加人 名 称 開催日 開催場所 概 要 講 師 数 SD・FD 研修会 7 月 31 日(金) 10 月 19 日(月) ~20 日(火) ※2 班に分かれ て実施 吉崎 誠 氏 (関西外国語大学事 務局長) 60 「学校法人 杉崎 正彦氏 (國學院大學教学事 務部長) 60 AINOPIA BUILDING 2F アルバスホール 10 月 05 日(月) ウッディパル余呉滋賀 ~6 日(火) 県長浜市 SD 研修会 「大学マネジメントの革新 と職員の役割」 ヤンマー ミュージアム 財務への貢献」 チームビルディング 佐野 岳章氏 (ひと結びファシリ テーター) ヤンマー創業 100 周年記念 事業~創業者生誕地の更な る発展・活性化に向けての取 り組み~ 神藤 龍一氏 (ヤンマー株式会社 ヤンマーミュージア ム副館長) 34 62 Ⅲ.財務の概要 1.決算の概要 (1)貸借対照表の状況 下記の貸借対照表は、2015(平成 27)年度末(平成 28 年 3 月 31 日)現在の資産や負債、基本金、 繰越収支差額の財政状態をあらわしています。2015(平成 27)年度末においては、資産総額は 140 億 4,800 万円となり、前年度末に比べ 1 億 7,000 万円減少しました。 また、自己資金(純資産)については 108 億 1,600 万円となり、前年度末に比べ 2 億 1,200 万円増 加しました。 (単位:千円) 資産の部 科 目 固定資産 有形固定資産 特定資産 その他の固定資産 流動資産 資産の部 合計 平成 27 年度末 平成 26 年度末 増減 11,615,627 11,491,300 124,327 11,583,981 11,420,018 163,963 0 0 0 31,646 71,282 △39,636 2,432,673 2,727,576 △294,903 14,048,301 14,218,877 △170,576 負債の部 科 目 平成 27 年度末 平成 26 年度末 増減 固定負債 459,452 703,569 △244,116 流動負債 2,772,153 2,910,792 △138,638 3,231,606 3,614,362 △382,755 負債の部 合計 純資産の部 科 目 平成 27 年度末 平成 26 年度末 増減 15,564,928 14,821,711 743,217 繰越収支差額 △4,748,233 △4,217,195 △531,037 純資産の部 合計 10,816,694 10,604,515 212,179 負債及び純資産の部 合計 14,048,301 14,218,877 △170,576 基本金 ※1 学校法人会計基準の一部を改正する省令(平成 25 年 4 月 22 日文部科学省令第 15 号)に基づき、 計算書類の様式を変更しております。なお、貸借対照表(固定資産明細書を含む。)について前年度の 金額は改正後の様式に基づき、区分及び科目を組み替えて表示しております。 ※2 単位表示は、千円未満切り捨てのため、合計等が一致しない場合があります。以下、(2)の収支 35 計算書も同じ。 ※3 「増減」欄は、 「本年度末」欄から「前年度末」欄の金額を控除した金額となっています。 資産の部において、有形固定資産は、AINOPIA BUILDING 建設に伴う支出、並びに当該建物 2 階 の学生食堂の設備充実のため 800 万円増加しています。 また、建設仮勘定は、茨木市東太田の西国街道の細街路整備(歩道が整備されることにより学生生 徒、教職員の安全が確保でき、また、当法人敷地内に存在する茨木市所有の里道が当法人所有となる ことによって土地の一括利用が可能となる)に伴い、2,600 万円増加しています。 負債の部において、借入金は今年度、2 億 7,400 万円を返済しました。それにより日本私立学校振 興・共済事業団からの借入金が今年度に完済しました。 基本金については、建物や構築物の増加及び借入金の返済等によって、7 億 4,300 万円組入れてい ます。 (2)収支計算書の状況 ア.事業活動収支計算書 「事業活動収支計算書」は、事業活動収入が予算に対して 8,100 万円増加し、基本金組入額が 1,500 万円増加しました。事業活動支出は予算に対して 1 億 2,200 万円減少しました。 これにより、予算に対して当年度収支差額は 2 億 400 万円増加しました。この結果、翌年度繰越収 支差額は、予算では 49 億 3,700 万円の繰越収支差額超過でしたが、決算では 47 億 4,800 万円の繰越 収支差額超過となりました。 (単位:千円) 科 目 事 業 活 動 収 入 の 部 差(△)異 △63,948 手数料 65,953 67,377 △1,424 寄付金 2,104 2,493 △389 318,710 316,616 2,093 付随事業収入 83,975 91,753 △7,778 雑収入 69,725 77,373 △7,648 3,542,847 3,621,942 △79,095 経常費等補助金 科 事 業 活 動 支 出 の 部 算 3,066,328 教育活動収入計 教 育 活 動 収 支 決 3,002,380 学生生徒等納付金 教 育 活 動 収 支 予 算 目 予 算 決 算 差(△)異 人件費 2,010,623 1,925,655 84,967 教育研究経費 1,015,050 919,782 95,267 381,128 457,599 △76,471 36,577 36,901 △324 3,443,378 3,339,939 103,438 99,469 282,003 △182,534 管理経費 徴収不能額等 教育活動支出計 教育活動収支差額 36 事 業 活 動 収 入 の 部 教 育 活 動 外 収 支 事 業 活 動 支 出 の 部 科 目 予 算 事 業 活 動 支 出 の 部 2,385 △2,385 その他の教育活動外収入 0 0 0 教育活動外収入計 0 2,385 △2,385 科 目 予 算 0 0 0 23,193 23,997 △804 △23,193 △21,611 △1,581 76,276 260,391 △184,115 予 算 資産売却差額 特別収入計 目 決 算 差(△)異 1,027 1,026 0 0 0 0 1,027 1,026 0 その他の特別収入 科 差(△)異 △804 教育活動外支出計 目 算 23,997 その他の教育活動外支出 科 決 23,193 借入金等利息 予 算 決 算 差(△)異 資産処分差額 15,684 15,683 0 その他の特別支出 33,556 33,555 0 特別支出計 49,240 49,238 1 △48,213 △48,212 0 特別収支差額 ( 0) 20,000 予備費 20,000 8,063 212,179 △204,116 基本金組入額合計 △728,086 △743,217 15,131 当年度収支差額 △720,023 △531,037 △188,985 前年度繰越収支差額 △4,217,195 △4,217,195 0 翌年度繰越収支差額 △4,937,218 △4,748,233 △188,985 事業活動収入計 3,543,874 3,625,354 △81,480 事業活動支出計 3,535,811 3,413,175 122,635 基本金組入前当年度収支差額 (参考) 差(△)異 0 経常収支差額 特 別 収 支 算 受取利息・配当金 教育活動外収支差額 事 業 活 動 収 入 の 部 決 ※「差異」欄は、「予算」欄から「決算」欄の金額を控除した金額となっています。以下、イ.資 金収支計算書も同じ。 当年度の教育活動収入は 36 億 2,100 万円となりました。 ①前年度と比較し(新会計基準適用前における消費収支計算書) 、3,300 万円の増収となりました。 ②当年度の予算と比較し学生生徒納付金が 6,300 万円の増収、付随事業収入が 700 万円の増収となり ました。 37 一方、教育活動支出は 33 億 3,900 万円となりました。 ①前年度と比較し (新会計基準適用前における消費収支計算書)、1 億 6,600 万円の増加となりました。 内訳では、人件費が 1 億 3,100 万円の増加、教育研究経費が 9,000 万円減少し(寮費の振替 6,800 万 円含む) 、管理経費が 8,800 万円増加(寮費の振替 6,800 万円含む)しております。 ②当年度の予算と比較し、 人件費が 8,400 万円減少、 教育研究経費が 9,500 万円減少、管理経費が 7,600 万円増加しました。 イ.資金収支計算書 (ア) 「資金収支計算書」は、資金収入が予算に対し 2,800 万円の増加となり、資金支出が予算に対し 1 億 1,000 万円の減少となりました。その結果、次年度繰越支払資金は予算に対し 1 億 3,900 万円増 加し、24 億 300 万円となりました。 (単位:千円) 収入の部 科 目 学生生徒等納 付金収入 支出の部 予 算 決 算 差(△)異 科 目 予 算 決 算 人件費支出 差(△)異 2,010,623 1,925,655 84,967 教育研究経費 支出 750,350 632,752 117,597 管理経費支出 334,159 417,676 △83,517 23,193 23,997 △804 274,930 274,930 0 3,002,380 3,066,328 △63,948 手数料収入 65,953 67,377 △1,424 寄付金収入 2,104 2,493 △389 補助金収入 318,710 316,616 2,093 83,975 91,753 △7,778 0 2,385 △2,385 施設関係支出 424,920 407,636 17,283 69,725 72,073 △2,348 設備関係支出 80,109 90,365 △10,256 2,413,727 2,382,189 31,537 その他の支出 116,346 158,436 △42,090 57,500 41,081 16,418 予備費 △2,450,266 △2,449,589 △676 2,632,986 2,632,986 0 6,196,793 6,225,696 △28,902 付随事業・収益 事業収入 受取利息・配当 金収入 雑収入 前受金収入 その他の収入 資金収入調整 勘定 前年度繰越支 払資金 収入の部合計 借入金等利息 支出 借入金等返済 支出 資金支出調整 勘定 翌年度繰越支 払資金 支出の部合計 20,000 20,000 △102,074 △109,181 7,107 2,264,237 2,403,426 △139,188 6,196,793 6,225,696 △28,902 資金収入は、学生生徒等納付金収入、手数料収入、寄付金収入、資産運用収入などの学校法人に帰属 する収入のほかに、前受金収入なども含め、35 億 9,200 万円となりました。 資金支出は、教職員の人件費や教育研究活動のための教育研究経費、学校法人の運営に必要な諸経費 である管理経費、施設・設備関係支出などの支出を含め、38 億 2,200 万円となりました。 その結果、収支差額の 2 億 3,000 万円および前年度繰越支払資金 26 億 3,200 万円とを合わせ、次年 度繰越支払資金は 24 億 300 万円となりました。 38 ウ.活動区分資金収支計算書 (単位:千円) 科 目 学生生徒等納付金収入 金 額 科 3,066,328 借入金等収入 0 有価証券売却収入 0 第 3 号基本金引当特定資産取崩 収入 0 67,377 手数料収入 教 育 活 動 に よ る 資 金 収 支 金 額 特別寄付金収入 0 一般寄付金収入 2,493 貸付金回収収入 0 316,616 預り金受入収入 6,416 経常費等補助金収入 付随事業収入 91,753 預り保証金受入収入 0 雑収入 72,073 保証金回収収入 0 教育活動資金収入計 3,616,642 仮払金回収収入 0 人件費支出 1,925,655 仮受金受入収入 64 教育研究経費支出 632,752 管理経費支出 417,676 2,976,085 教育活動資金支出計 640,557 差引 調整勘定等 △123,861 516,696 教育活動資金収支差額 科 施 設 整 備 等 活 動 に よ る 資 金 収 支 目 目 金 額 そ の 他 の 活 動 に よ る 資 金 収 支 小計 6,480 受取利息・配当金収入 2,385 収益事業収入 その他の活動資金収入計 0 8,866 借入金等返済支出 274,930 有価証券購入支出 0 第 3 号基本金引当特定資産繰入 支出 0 0 施設設備寄付金収入 0 収益事業元入金支出 施設設備補助金収入 0 貸付金支払金支出 600 施設設備売却収入 0 預り金支払支出 617 第 2 号基本金引当特定資産取崩 収入 0 仮払金支払支出 39 施設整備等活動資金収入計 0 貯蔵品支払支出 20 施設関係支出 407,636 仮受金支払支出 532 設備関係支出 90,365 第 2 号基本金引当特定資産繰入 支出 施設整備等活動資金支出計 差引 調整勘定等 施設設備等活動資金収支差額 小計(教育活動資金収支差額+施設設備 等活動資金収支差額) 0 498,001 △498,001 43,617 △454,384 62,311 39 小計 借入金等利息支出 その他の活動資金支出計 差引 調整勘定等 その他の活動資金収支差額 276,740 23,997 300,737 △291,871 0 △291,871 支払資金の増減額(小計+その他の活動資 金収支差額) △229,560 前年度繰越支払資金 2,632,986 翌年度繰越支払資金 2,403,426 主な科目の内容 収入の部 ①学生生徒等納付金は、30 億 6,600 万円となりました。入学金および授業料、実験実習費、施設設備費 が主な収入です。 ②手数料収入は、6,700 万円となりました。入学検定料が主な収入です。 ③寄付金収入は、200 万円となりました。 ④補助金収入は、3 億 1,600 万円となりました。国庫補助金や地方公共団体補助金が主な収入です。 ⑤前受金収入は、23 億 8,200 万円となりました。 支出の部 ①人件費支出は、19 億 2,500 万円となりました。教員人件費および職員人件費、役員報酬、退職金など の支出です。 ②教育研究経費支出は、6 億 3,200 万円となりました。各設置校の教育研究活動に必要な消耗品費、光 熱水費、委託費、賃借料、実習に伴う謝金、奨学費などが主な支出です。 ③管理経費支出は、4 億 1,700 万円となりました。学校の運営に必要な消耗品費、光熱水費、通信運搬 費、委託費、賃借料、学生生徒募集に係る広告費などが主な支出です。 ④施設関係支出は、4 億 700 万円となりました。過年度からの懸案事項であった学生のキャンパスアメ ニティーの強化を図ることを目的とし、2013(平成 25)年度から着手してきた『AINOPIA BUILDING』 新築工事費が主な支出です。 ⑤設備関係支出は、9,000 万円となりました。教育研究用機器備品や図書などの購入が主な支出です。 2.経年比較 (1)貸借対照表 学校法人会計基準改正前(~平成 26 年度) 年 度 平成 22 年度 (単位:千円) 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 固定資産 11,295,777 11,254,232 11,180,309 11,379,800 11,491,300 流動資産 660,659 1,314,226 1,864,137 2,568,775 2,727,576 11,956,436 12,568,458 13,044,447 13,948,575 14,218,877 固定負債 1,026,491 937,321 657,325 982,995 703,569 流動負債 2,144,321 2,468,319 2,592,990 2,742,374 2,910,792 負債の部合計 3,170,813 3,405,640 3,250,316 3,725,370 3,614,362 13,365,792 13,712,018 14,191,242 14,511,936 14,821,711 △4,580,170 △4,549,200 △4,397,111 △4,288,730 △4,217,195 11,956,436 12,568,458 13,044,447 13,948,575 14,218,877 資産の部合計 基本金の部合計 消費収支差額の部合計 負債の部、基本金の部及び消費収 支差額の部合計 40 学校法人会計基準改正後(平成 27 年度~) 年 度 平成 27 年度 固定資産 11,615,627 流動資産 2,432,673 資産の部合計 14,048,301 固定負債 459,452 流動負債 2,772,153 負債の部合計 3,231,606 基本金 繰越収支差額 15,564,928 △4,748,233 純資産の部合計 10,816,694 負債及び純資産の部合計 14,048,301 (2)収支計算書 ア.資金収支計算書 学校法人会計基準改正前(~平成 26 年度) 収入の部 平成 22 年度 (単位:千円) 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 2,362,397 2,543,190 2,808,614 2,969,403 3,005,037 手数料収入 51,041 58,471 70,762 65,585 68,571 寄付金収入 0 300 9,198 3,201 3,274 補助金収入 212,130 256,619 266,988 292,760 350,075 資産運用収入 69,085 70,277 73,233 60,671 41,616 資産売却収入 0 0 0 0 0 255,342 159,853 135,337 108,955 93,335 17,692 33,809 24,640 38,566 26,541 借入金等収入 1,150,000 469,000 0 500,000 0 前受金収入 1,848,412 2,153,839 2,282,269 2,391,414 2,440,266 75,090 43,642 47,722 42,131 22,489 △1,629,265 △1,880,499 △2,174,414 △2,303,153 △2,424,403 54,771 547,093 1,224,065 1,783,158 2,491,426 4,466,699 4,455,597 4,768,417 5,952,696 6,118,230 学生生徒等納付金収入 事業収入 雑収入 その他の収入 資金収入調整勘定 前年度繰越支払資金 収入の部合計 支出の部 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 1,509,725 1,539,134 1,618,140 1,670,226 1,794,341 教育研究経費支出 463,913 501,150 564,204 675,667 746,976 管理経費支出 333,911 370,856 273,851 311,371 337,654 借入金等利息支出 69,329 50,878 40,788 29,843 32,757 借入金等返済支出 1,338,320 558,720 281,320 193,920 174,130 27,825 121,800 67,638 336,109 316,633 人件費支出 施設関係支出 41 設備関係支出 87,094 108,443 100,147 170,334 90,278 資産運用支出 0 0 0 5,544 0 その他の支出 180,874 82,475 106,343 103,472 144,601 0 0 0 110,000 0 △91,389 △101,925 △67,176 △145,218 △152,128 547,093 1,224,064 1,783,158 2,491,426 2,632,986 4,466,699 4,455,597 4,768,417 5,952,696 6,118,230 特別支出 資金支出調整勘定 次年度繰越支払資金 支出の部合計 学校法人会計基準改正後(平成 27 年度~) 収入の部 学生生徒等納付金収入 平成 27 年度 3,006,328 手数料収入 67,377 寄付金収入 2,493 補助金収入 316,616 0 資産売却収入 付随事業・収益事業収入 受取利息・配当金収入 雑収入 91,753 2,385 72,073 0 借入金等収入 前受金収入 その他の収入 資金収入調整勘定 2,382,189 41,081 △2,449,589 前年度繰越支払資金 2,632,986 収入の部合計 6,225,696 支出の部 人件費支出 平成 27 年度 1,925,655 教育研究経費支出 632,752 管理経費支出 417,676 借入金等利息支出 23,997 借入金等返済支出 274,930 施設関係支出 407,636 設備関係支出 90,365 資産運用支出 0 その他の支出 158,436 資金支出調整勘定 △109,181 翌年度繰越支払資金 2,403,426 支出の部合計 6,225,696 42 イ.活動区分資金収支計算書 基準改正前は作成なしのため省略しております。 ウ.事業活動収支計算書(消費収支計算書) 学校法人会計基準改正前(~平成 26 年度)※消費収支計算書 消費収入の部 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 (単位:千円) 平成 25 年度 平成 26 年度 2,362,397 2,543,190 2,808,614 2,969,403 3,005,037 手 数 料 51,041 58,471 70,762 65,585 68,571 寄 付 金 0 300 21,845 3,769 3,274 補 助 金 212,130 256,619 266,988 292,760 350,075 資産運用収入 69,085 70,277 73,233 60,671 41,616 資産売却差額 89,829 0 0 0 0 255,342 159,853 135,337 108,955 93,335 17,692 33,809 27,328 38,566 26,541 帰属収入の部合計 3,057,519 3,122,521 3,404,109 3,539,712 3,588,451 基本金組入額合計 △390,945 △346,225 △479,224 △320,693 △309,774 消費収入の部合計 2,666,574 2,776,296 2,924,885 3,219,019 3,278,676 学生生徒等納付金 事業収入 雑収入 消費支出の部 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 1,509,725 1,539,134 1,618,140 1,670,226 1,794,341 教育研究経費 705,890 740,689 819,317 930,762 1,009,921 管 理 経 費 362,228 414,624 294,550 342,038 368,892 借入金等利息 69,329 50,878 40,788 29,843 32,757 資産処分差額 0 0 0 27,767 1,228 特別損失 0 0 0 110,000 0 徴収不能引当金繰入 額 0 0 0 0 0 2,647,174 2,745,326 2,772,796 3,110,638 3,207,141 19,399 30,969 152,088 108,381 71,534 4,599,570 4,580,170 4,549,200 4,397,111 4,288,730 0 0 0 0 0 4,580,170 4,549,200 4,397,111 4,288,730 4,217,195 人 件 費 消費支出の部合計 当年度消費収支超過 額 前年度繰越消費収支 超過額 基本金取崩額 翌年度繰越消費収支 超過額 43 学校法人会計基準改正後(平成 27 年度~)※事業活動収支計算書(単位:千円) 科 平成 27 年度 目 3,066,328 学生生徒等納付金 教 育 活 動 収 支 事 業 活 動 収 入 の 部 手数料 67,377 寄付金 2,493 316,616 経常費等補助金 付随事業収入 91,753 雑収入 77,373 3,621,942 教育活動収入計 科 教 育 活 動 収 支 事 業 活 動 支 出 の 部 平成 27 年度 目 1,925,655 人件費 教育研究経費 919,782 管理経費 457,599 36,901 徴収不能額等 3,339,939 教育活動支出計 282,003 教育活動収支差額 教 育 活 動 外 収 支 事 業 活 動 収 入 の 部 事 業 活 動 支 出 の 部 科 平成 27 年度 目 2,385 受取利息・配当金 0 その他の教育活動外収入 2,385 教育活動外収入計 科 平成 27 年度 目 23,997 借入金等利息 0 その他の教育活動外支出 23,997 教育活動外支出計 教育活動外収支差額 △21,611 260,391 経常収支差額 特 別 収 支 事 業 活 動 収 入 の 部 事 業 活 動 支 出 の 部 科 平成 27 年度 目 1,026 資産売却差額 0 その他の特別収入 1,026 特別収入計 科 平成 27 年度 目 資産処分差額 15,683 その他の特別支出 33,555 特別支出計 49,238 44 特別収支差額 △48,212 予備費 212,179 基本金組入前当年度収支差額 基本金組入額合計 △743,217 当年度収支差額 △531,037 前年度繰越収支差額 △4,217,195 翌年度繰越収支差額 △4,748,233 (参考) 事業活動収入計 3,625,354 事業活動支出計 3,413,175 3.主な財務比率比較 学校法人会計基準改正前(~平成 26 年度) 比率名 算式 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 全国 平均 帰属収支差額比率 帰属収入-消費支出 帰 属 収 入 13.4 12.1 18.5 12.1 10.6 7.2 消 消 出 入 99.3 98.9 94.8 96.6 97.8 107.5 学生生徒等納付金 帰 属 収 入 77.3 81.4 82.5 83.9 83.7 69.5 人 帰 費 入 49.4 49.3 47.5 47.2 50.0 50.9 教 育 研 究 経 費 帰 属 収 入 23.1 23.7 24.1 26.3 28.1 31.2 管理経費比率 管 帰 理 属 経 収 費 入 11.8 13.3 8.7 9.7 10.3 9.0 流動比率 流 流 動 動 資 負 産 債 30.8 53.2 71.9 93.7 93.7 253.2 負債比率 総 自 己 資 債 金 36.1 37.2 33.2 36.4 34.1 14.3 自己資金構成比率 自 総 金 金 73.5 72.9 75.1 73.3 74.6 87.5 基 本 金 基本金要組入額 91.2 92.1 94.2 93.9 93.5 97.1 消費収支比率 学生生徒等納付金比率 人件費比率 教育研究経費比率 基本金比率 費 費 支 収 件 属 収 負 己 資 資 ※1 小数点以下第 2 位を四捨五入して小数点第 1 位まで記入しています。 ※2 全国平均は平成 27 年度版「今日の私学財政」における「平成 26 年度財務比率比較表(医歯系大 学法人を除く) 」による。 ※3 自己資金=基本金+消費収支差額 ※4 総資金=負債+基本金+消費収支差額 45 学校法人会計基準改正後(平成 27 年度~) 比率名 算式 平成 27 年度 事業活動収支差額比率 基本金組入前当年度収支差額 事 業 活 動 収 入 5.9% 基本金組入後収支比率 学生生徒等納付金比率 事 業 活 動 支 出 事業活動収入-基本金組入額 学 生 生 徒 等 納 付 金 経 常 収 入 人 経 人件費比率 教 経 管 経 教育研究経費比率 管理経費比率 件 常 育 流 流 流動比率 研 常 理 常 純資産構成比率 究 経 収 経 収 動 動 総 純 純 総 負 債 負債比率 収 資 負 118.4% 84.6% 費 入 53.1% 費 入 費 入 25.4% 12.6% 産 債 87.8% 負 債 資 産 資 産 + 純 資 産 29.9% 77.0% 基本金比率 基 本 金 基 本 金 要 組 入 額 94.2% 教育活動資金収支差額比率 教育活動資金収支差額 教 育 活 動 資 金 収 入 計 14.3% ※1 小数点以下第 2 位を四捨五入して小数点第 1 位まで記入しています。 ※2 学校法人会計基準改正後の全国平均は現在公表されていません。 ※3 経常収入=教育活動収入計+教育活動外収入計 4.その他 (1)有価証券の状況 (単位:千円) 区分 銘柄 数量 株式 (株)アゴラジャパン 計 帳簿価額 36 口 5,584 36 口 5,584 時価 表示科目 摘要 - 有価証券 ※ ※非上場株式であり、市場価額はありません。 (2)借入金の状況 平成 28 年 3 月 31 日における借入金の残高は下記のとおりです。 (単位:千円) 借入先 関西アーバン銀行 合 計 借入残高 697,200 利率 返済期限 2.3%~4.015% 697,200 46 担保等 平成 30 年 4 月 30 日~ 平成 32 年 3 月 31 日 土地・建物 (3)学校債の状況 当法人は、学校債の発行はしておりません。該当事項はありません。 (4)寄付金(税額控除対象法人・特定公益増進法人指定寄付金)の状況 当法人は租税特別措置法施行令第 26 条の 28 の 2 第 1 項第 2 号に規定する要件を満たす法人として、 卒業生や保護者、教職員、民間団体・企業などを対象とし、当法人が設置する学校の校舎増改築および 設備充実事業その他教育活動の充実のために必要な経常経費に充当すること、また当法人運営および将 来計画に資する経費等に充当することを目的に寄付金募集を行っています。2016(平成 28)年 3 月末 日現在における寄付金状況は次のとおりです。 2015(平成 27)年度 対 象 種 寄付金募集状況(単位:千円) 類 件 金 額 税額控除対象法人 196 2,393 特定公益増進法人 1 100 197 2,493 4 月~3 月 合 数 計 (5)補助金の状況 平成 27 年度における補助金交付額は 316,616 千円 となりました。内訳は以下のとおりです。 (単位:千円) 補助金名称 対象校 交付額 私立大学等経常費補助金 大学・短期大学部 117,538 大阪府私立高等学校等経常費補助金 高等学校 137,984 大阪府他高等学校等授業料支援補助金 高等学校 60,063 大阪府私立高等学校等就学支援金事務費他 高等学校他 合 1,031 316,616 計 (6)収益事業の状況 該当事項はありません。 (7)学校法人間取引の状況 該当事項はありません。 47 5.事業活動収支計算書における「学生生徒一人当たりの支出とこれを賄う収入」 ※「経常支出」および「経常収入」の決算額を、科目ごとにそれぞれ学生生徒数 2,258 人(大学・短期大学部・高等学校・専門学校(2015 [平成 27]年 5 月 1 日現在))で除して、学生生徒一人当たりの平均値を表しています。 48 Ⅳ.経年のデータ 1.志願者数の推移 備考:藍野医療福祉専門学校については、平成 23 年度 学生募集 を停止しましたので志願者はおりません。 49 2.入学者数の推移 50 Ⅳ.経年のデータ 3.在籍者数の推移(各年度 5 月 1 日現在) 51 4.国家試験結果の推移(准看護師含めず) 52 藍野大学 AINOPIA BUILDING 藍野大学短期大学部<茨木キャンパス> 藍野大学短期大学部<青葉丘キャンパス> 藍野高等学校 滋賀医療技術専門学校 53 2015(平成27)年度 事業報告書 〒567-0011 大阪府茨木市高田町1-22 ■藍野大学 ■〒567-0012 大阪府茨木市東太田4-5-4 ■藍野大学短期大学部 ■茨木キャンパス 〒567-0018 大阪府茨木市太田3-9-25 ■青葉丘キャンパス 〒584-0076 大阪府富田林市青葉丘11-1 ■藍野高等学校 ■〒567-0012 大阪府茨木市東太田4-5-11 ■滋賀医療技術専門学校 ■〒527-0145 滋賀県東近江市北坂町967
© Copyright 2024 Paperzz