∼ 首都医科大学附属病院見学 ∼

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首都医科大学附属病院見学
見 学 日
平成 14 年 9 月 19 日(木)
見学場所
首都医科大学付属病院
見学時間
8:30∼10:30
見 学 者
臨床工学科
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宣武医院
視能訓練科学生
1.血液浄化室(透析室)
・1989 年より透析が始まる。北京では中規模レベルの透析室。スタッフは医師 2 名・看護婦 5 名(他
の中規模レベルの透析室をもつ医院もこの人数が主流)。
業務内容は血液浄化、血液透析、血液濾過、
血液灌流、血漿交換などである。
・患者は慢性腎臓疾患の方と急性腎臓疾患の方がみえる。患者は 1 日に 40 名。1 週間に 2∼3 回通院
する。1 週間で 12 時間のペースがよいと考えている。透析機器は 11 種類ある(中規模レベル相当)
。
・最も透析治療で大きい医院は中日友好医院と中日友好血液浄化中心の2ヶ所で、患者は1日に 200
名ほど通院してくる。またベッド数は 43 床。透析機器 43 のうち半数が日本製。中国では日本製以
外にその他アメリカ製・ドイツ製・スウェーデン製のものを使用している。透析機器 1 台は 20 万
元程度(日本円:約 300 万)。
・透析機器が故障した場合は、院内に専門の工学専門医が修理するか、メーカーの専門医に修理して
もらう。
・ダイアライザーの使用について、中国衛生省では日本と同様にダイアライザーを 1 回使用したら捨
てるように取り決めたとのこと。制度はこれから始まる。アメリカやドイツでは 1 回では捨てず、
何回でも使用している。
・ダイアライザーの向きが日本と違う。日本は地面に対して垂直方向(縦)、中国では地面に対して平
行(横)方向に近い。
・ヘパリンの投与の方法が日本と違う。また、患者の状態に応じて投与方法を変えている。
・透析治療は中国の大都市である上海、北京、広州、天津、南京で発展してきている。
・透析の患者組織(協会、交流会)があり。患者同志が接し、コミュニケーションすることが大切と
考えている。旅行などをして病気に対する知識を患者同士が共有している。患者の生活レベルの向
上につながっている。
・透析室には患者が透析中にテレビを視たり、音楽を聴くことができる。
2.普外重症病房(SICU)
・ベッド数は 12 床。術後の全身麻酔のかかった患者(最も多い)と重症患者(2∼3 床)がみえる。
重症患者はガラス張りの部屋。全身感染症の方など。SICUの中央部には全患者の総監視装置モ
ニタがあり、患者の状態をリアルタイムで監視している。
・陰圧吸引器は術後、腹部に溜まった液を吸引する。
・急性膵臓炎の患者の説明があった。腹部全体が非常に痛み、呼吸と心拍数が速い。治療法は注射器
で静脈に直接注射する。膵臓に早く薬がとどき、治療に役立つ。
3.眼科、視野室
・診察室、視野室、暗室(レーザールーム)を見学。検眼鏡、自動で視野領域を計測する機器、レー
ザー治療機器等の説明を受ける。
・中国には視能訓練士という資格はなく、日本でいう視能訓練士の仕事は眼科医が行っている。
・レーザールームには熱レーザー治療器と冷レーザー治療器の二種類設置してあるが、前者は世界最
高水準のものであり、網膜の病気(網膜剥離など)に使用。糖尿病患者が一番多い。後者は膜の中
の線維を切る作用があり、ナイフのように切れるとのこと。この機器は緑内障の治療に使う。中国
ではレーザーの治療費が 5000 元程度かかる。
・中国ではコンタクトレンズの使用者は少ない。目が悪い人はほとんど眼鏡を使用。東海医療の学生
に眼鏡使用者が少ないことに驚かれる(王先生)。研修に来た東海の学生は眼鏡でなくコンタクトを
使用しているものが多い。
・眼科の手術で北京一大きい病院は同仁医院である。
(臨床工学科 1 年
中井
浩司)