西脇市まち・ひと・しごと創生総合戦略

パブリック・コメント用
まち・ひと・しごと創生総合戦略
(素案)
西 脇 市
平成 27 年 12 月 17 日
0
はじめに
1
目 次
第Ⅰ章 総合戦略の概要……………………………………………………………………… 3
1 総合戦略策定の背景…………………………………………………………………… 3
2 総合戦略の位置付け…………………………………………………………………… 4
3 総合戦略の概要………………………………………………………………………… 8
第Ⅱ章 総合戦略の体系と施策の展開……………………………………………………… 9
基本目標1 地元回帰と新たな外部人材の流入を促進します………………………… 10
・西脇市で生まれ育った若者のUターンを促進します……………………………… 11
・若者が集い、活躍できるまちを実現します………………………………………… 14
・地域が必要とする人材のIターンを促進します…………………………………… 16
・情報発信を強化し、知名度や都市イメージの向上を図ります…………………… 21
基本目標2 結婚、出産、子育てしやすいまちを実現します………………………… 23
・結婚の希望を実現します……………………………………………………………… 24
・妊娠・出産の希望を実現します……………………………………………………… 26
・子育てに伴う課題を解決し、「産みたい」と思える環境を実現します………… 29
基本目標3 地域に根ざす産業の活性化を通じて仕事と雇用を創出します………… 35
・地域ブランド「播州織」の競争力を強化します…………………………………… 36
・地域に活力を生む商工業を振興します……………………………………………… 39
・地域特性を生かした農業を振興します……………………………………………… 42
・地域経済に貢献する観光交流活動を生み出します………………………………… 45
重点プロジェクト…………………………………………………………………………… 47
・西脇ファッション都市構想の策定・推進…………………………………………… 47
・日本のへそおもてなしの推進………………………………………………………… 49
・シティプロモーションの実施………………………………………………………… 51
第Ⅲ章 人口減少社会に向けて……………………………………………………………… 52
第Ⅳ章 推進・検証体制……………………………………………………………………… 56
1 推進体制………………………………………………………………………………… 56
2 総合戦略の検証………………………………………………………………………… 56
第Ⅴ章 策定経過等…………………………………………………………………………… 57
2
第Ⅰ章 総合戦略の概要
1 総合戦略策定の背景
■人口減少時代の到来
日本の総人口は、平成20(2008)年の1億 2,808万人をピークに減少局面に入り、国立社会
保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(平成24(2012)年1月推計)」(出生中位
(死亡中位)推計)によると、2020年代初めは毎年60万人程度の減少、2040年代頃には毎年
100万人程度の減少スピードにまで加速し、平成62(2050)年には 9,700万人程度になると推
計されています。
■まち・ひと・しごと創生法の制定と長期ビジョン・総合戦略の策定
人口減少社会に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるため、平成26(2014)年11月に
「まち・ひと・しごと創生法」が制定されました。同法は、東京圏への人口の過度の集中を是
正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持す
るため、まち・ひと・しごと創生に関する施策を総合的かつ計画的に実施することを目的とし
て掲げています。
これを踏まえ、国においては、平成26年12月27日に、人口の現状と将来の姿を示し、今後目
指すべき将来の方向を提示する「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」及び今後5か年の目
標や施策の基本的方向、具体的な施策をまとめた「まち・ひと・しごと創生総合戦略」をそれ
ぞれ閣議決定しました。
■市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定
まち・ひと・しごと創生法第10条では、市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定する
よう努めることとされています。
まち・ひと・しごと創生については、国と地方が一体となり、中長期的な視点に立って取り
組む必要があります。このため、地方自治体においては、国の長期ビジョンと総合戦略を勘案
しつつ、各地域における人口の現状と将来の展望を提示する人口ビジョンを策定し、これを踏
まえて、今後5か年の目標や施策の基本的方向、具体的な施策をまとめた市町村まち・ひと・
しごと創生総合戦略を策定することが求められています。
■西脇市まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定
本市においては、上記を踏まえ、西脇市まち・ひと・しごと創生総合戦略(以下「総合戦略」
といいます。)を策定します。
総合戦略は、国の地方創生に係る基本的な考え方や政策原則、西脇市人口ビジョンで提示し
た現状・将来展望を踏まえながら、本市が将来にわたって活力ある地域社会を維持していくた
め、「まち・ひと・しごと創生」の実現に向けた基本目標、施策の基本的な方向性、具体的な
施策等をとりまとめたものです。
3
2 総合戦略の位置付け
総合戦略は、本市の最上位計画として位置付けられる「西脇市総合計画」を踏まえながら、
国の長期ビジョン及び総合戦略、兵庫県地域創生戦略並びに西脇市人口ビジョンを勘案し、策
定するものです。
西脇市総合計画
まち・ひと・しごと創生長期ビジョン(国)
西脇市人口ビジョン
まち・ひと・しごと創生総合戦略(国)
西脇市まち・ひと・しごと創生総合戦略
兵庫県地域創生戦略
■まち・ひと・しごと創生総合戦略(国)の概要
国の総合戦略では、国の長期ビジョンにおける基本的視点を踏まえ、4つの基本目標を設定
し、人口減少の克服を着実に進めていくこととされています。
また、政策の企画・実行に当たっての基本方針として、「まち・ひと・しごとの創生に向け
た政策5原則」に基づき、関連する施策を展開することとされています。
☆長期ビジョンにおける今後の基本的視点
① 「東京一極集中」を是正する
② 若い世代の就労・結婚・子育ての希望を実現する
③ 地域の特性に即した地域課題を解決する
☆国の総合戦略の4つの基本目標
① 地方における安定した雇用を創出する
② 地方への新しいひとの流れをつくる
③ 若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる
④ 時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守るとともに、地域と地域を連携する
☆まち・ひと・しごとの創生に向けた政策5原則
① 自立性…構造的な問題に対処し、地方公共団体、民間事業者、個人等の自立につなが
る
② 将来性…地方が自主的かつ主体的に、夢を持って前向きに取り組むことを支援する
③ 地域性…各地域の実態に合った施策を支援する。国は支援の受け手側の視点に立って
支援する
④ 直接性…最大限の成果を上げるため、直接的に支援する施策を集中的に実施する
⑤ 結果重視…PDCAメカニズムの下、具体的な数値目標を設定し、効果検証と必要な
改善等を実施する
4
■兵庫県地域創生戦略の概要
兵庫県では、強みである地域のポテンシャルや多様性を活かし、大都市から農山漁村まで多
彩な魅力をもつ個性豊かな地域がそれぞれ機能分担しながら連携することを基本に、「人口対
策」と「地域の元気づくり」を柱に、兵庫県地域創生戦略を策定しています。
平成72(2060)年に人口 450万人を確保することを念頭に、今後5年間の目標として、①出
生数22万人、②20歳代の転出超過の解消及び30歳代、50歳代の流入促進による25,700人の流入
・流出抑制、③国を上回る県内総生産成長率の維持及び県民総所得に占める海外等所得比率の
向上、を設定し、次の基本目標を定めています。
⑴ 多子型の出産・子育てが可能な社会を実現する
⑵ 地域に根ざした産業を振興する
⑶ 人や企業・資本が流入する兵庫をつくる
⑷ 個性あふれる「ふるさと兵庫」をつくる
⑸ 兵庫の産業競争力を強化する
⑹ 健康長寿社会をつくる
⑺ 住みたい地域をつくる
⑻ まちの賑わいを創出する
⑼ 県土空間の安全・安心を高める
■西脇市総合計画との関係
総合計画は、将来に向けたまちづくりの指針を定める最上位計画であり、住民の福祉の増進
や地域振興を図ることを目的としています。一方、総合戦略は人口減少の克服に主眼を置いた
計画となりますが、中・長期的な成長戦略として総合計画・後期基本計画で設定した「まちづ
くりの重点プロジェクト」と方向性を同じくするものであり、政策分野を横断しながら取り組
んでいこうとするものです。
また、現行総合計画は、市町合併後の「構築・育成期」と位置付けるものであり、平成31
(2019)年度以降を計画期間とする次期総合計画が想定する「創造・展開期」に向けて円滑に
移行するための計画としても位置付けています。
「充実・飛躍期」
「構築・育成期」
「創造・展開期」
新たな都市経営
構築 → 定着 → 育成
前期基本計画 後期基本計画
基 本 構 想
平成19年度
(2007年度)
次期総合計画以降
超長期的な展望を持ったステップアップ
平成30年度
(2018年度)
5
■西脇市人口ビジョンの概要
西脇市人口ビジョンは、本市の人口の現状分析と今後目指すべき将来の方向性、人口の将来
展望を示し、総合戦略の策定に係る重要な基礎的情報として位置付けています。
☆人口推移の特徴
本市の人口は、地場産業である播州織の興隆に伴い県内外から多数の人口流入があり、昭和
35(1960)年に約51,000人とピークを迎えました。その後、昭和45(1970)年に約46,000人ま
で減少した後に人口が停滞する高原期を迎えました。
近年の自然動態は、平成22(2010)年国勢調査では合計特殊出生率が1.73と大幅に反転しま
したが、15~49歳女性人口が減少の一途であり、直近の出生数は約 300人にまで減少していま
す。一方で、高齢化の進行に伴い死亡数は増加しており、自然動態は約 200人の減少となって
います。
社会動態は、直近の3年間の平均では 200人あまりの純減となっており、この傾向は2000年
代初頭から大きく変わっていません。特に若年層を中心に京阪神臨海部に流出しており、15~
39歳の純減が 180人と全体の8割程度を占めています。
平成12(2000)年から続く社会減に、少子高齢化による自然減が加わり、年少人口、生産年
齢人口が減少の一途をたどり、平成22(2010)年国勢調査では42,802人となっています。
☆人口推計
本市においては、従来からの社会減に加えて、少子高齢化に伴う自然減が拡大しつつありま
す。現在の傾向が続くと仮定した場合の本市の人口推計は、平成52(2040)年に32,774人、平
成72(2060)年に24,978人まで減少することが見込まれており、4割以上人口が減少します。
年少人口は平成72(2060)年までに半減し、生産年齢人口は1万人以上減少します。老年人
口は平成32(2020)年まで増加し、その後は減少していきますが、老年人口比率(高齢化率)
は38%にまで上昇することが予想されます。
自然動態
人口減少
(出生数-死亡数)
●
●
●
●
少子高齢化により
マイナスが拡大
社会動態
総人口は4割以上減少
子どもは半減、生産年齢人口は1万人減少
高齢化率は 38%まで上昇
老年人口÷生産年齢人口
= H27:1.9 → H72:1.4
住民生活
福祉・教育
地域経済
行政
など
(転入者数-転出者数)
若年層を中心に
都市部に大量流出
6
同水準維持
困難
☆基本的な方向性と将来展望
人口減少時代に対応し、将来にわたって活力ある地域社会を維持するためには、急激な人口
減少を抑制し、バランスのとれた人口構造を実現していく必要があります。
国の長期ビジョンで示されている「東京一極集中を是正する」「若い世代の就労・結婚・子
育ての希望を実現する」「地域の特性に即して地域課題を解決する」という3つの基本的視点
も踏まえながら、西脇市人口ビジョンにおける基本的な方向性を次のように定めています。
① 地元回帰と新たな外部人材の流入を促進します
② 結婚、出産、子育てしやすいまちを実現します
③ 地域に根ざす産業の活性化を通じて仕事と雇用を創出します
基本的な方向性に沿って、国、県、
市が一体となった取組を展開するこ
44,000
38,000
の流出超過半減、平成72(2060)年
36,000
に合計特殊出生率2.07が実現できた
34,000
なると推計され、この推計人口を将
目標人口
30,300 人
40,000
とにより、平成52(2040)年に人口
場合には、同年の人口は30,300人に
42,377
42,000
32,000
30,303
30,000
28,000
来展望(目標人口)として見込むも
26,000
のです。
24,000
将来展望
現状維持
24,978
H27 H32 H37 H42 H47 H52 H57 H62 H67 H72
2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060
<将来展望に向けた展開>
基本的な方向性①
地元回帰と新た
な外部人材の流
入を促進します。
基本的な方向性②
結婚、出産、子
育てしやすいま
ちを実現します。
基本的な方向性③
地域に根ざす産
業の活性化を通
じて仕事と雇用
を創出します。
合計特殊
出生率
UP
2060年
(平成72年)
H22 国勢調査
1.73
合計特殊出生率
2.07
H32 国勢調査
1.80
15~39歳
転出超過
DOWN
2040年
(平成52年)
H24~H26
180人
転出超過
半減
H31
150人
7
将
来
展
望
(
目
標
人
口
)
3
0
,
3
0
0
人
3 総合戦略の概要
⑴ ビジョン
西脇市人口ビジョンにおける人口の将来展望を踏まえ、今後5年間で目指すべきまちの姿を
示します。
地域産業が活性化され、若い世代がいきいきと暮らし、活躍できるまち
⑵ ターゲット
若年層が京阪神へ大量に流出している現状を踏まえ、政策効果を高めるために、総合戦略
における主なターゲットを次のとおり定めます。
・市から流出した20~30歳代の若い世代
・今後流出が懸念される若年世代
・地域が必要とする新たな外部人材
⑶ 基本目標
ビジョン「地域産業が活性化され、若い世代がいきいきと暮らし、活躍できるまち」を実
現するため、西脇市人口ビジョンにおける3つの基本的な方向性を総合戦略の基本目標とし
て定めます。
基本目標1
地元回帰と新たな外部人材の流入を促進します
基本目標2
結婚、出産、子育てしやすいまちを実現します
基本目標3
地域に根ざす産業の活性化を通じて仕事と雇用を創出します
⑷ 計画期間
総合戦略は、平成27(2015)年度から平成31(2019)年度までの5年間を計画期間として
策定します。ただし、計画期間中における社会情勢の変化などを踏まえ、適宜見直しを行う
こととします。なお、平成32(2020)年度以降については、国の動向も踏まえながら、次期
総合戦略の策定又は次期総合計画への反映・統合を検討します。
H27
総合戦略
H28
H29
H30
H31
H32
策定・推進
現行総合計画の推進
総合計画
検証
8
⇒ 策定
次期総合計画の推進
第Ⅱ章 総合戦略の体系と施策の展開
総合戦略の体系は、次のとおりです。また、地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金(地
方創生先行型)を活用し、施策を横断して重点的に実施する事業については、重点プロジェクト
として位置付けています。
基本目標①
ビジョン
地元回帰と新たな外部人材の流入を促進します
地域産業が活性化され、若い世代が
いきいきと暮らし、活躍できるまち
施
策
の
基
本
的
な
方
向
性
ターゲット
○市から流出した20~30歳代
の若い世代
○今後流出が懸念される若年
世代
○地域が必要とする新たな外部
人材
西脇市で生まれ育った若者のUターンを
促進します
若者が集い、活躍できるまちを実現しま
す
地域が必要とする人材のIターンを促進
します
情報発信を強化し、知名度や都市イメー
ジの向上を図ります
基本目標②
数値目標
結婚、出産、子育てしやすいまちを実現します
合計特殊出生率 1.80
施
策
の
基
本
的
な
方
向
性
15~39 歳転出超過数
150人に減少
結婚の希望を実現します
妊娠・出産の希望を実現します
子育てに伴う課題を解決し、「産みた
い」と思える環境を実現します
施策を横断
した取組
基本目標③
地域に根ざす産業の活性化を通じて仕事と雇用を創
出します
施
策
の
基
本
的
な
方
向
性
重点プロジェクト
施策を横断して重点的に取り組む事業
重点プロジェクト①
西脇ファッション都市構想の策定・推進
重点プロジェクト②
日本のへそおもてなしの推進
重点プロジェクト③
シティプロモーションの実施
9
地域ブランド「播州織」の競争力を強化
します
地域に活力を生む商工業を振興します
地域特性を生かした農業を振興します
地域経済に貢献する観光交流活動を生み
出します
基本目標1 地元回帰と新たな外部人材の流入を促進します
<背景>
高校・大学卒業時に、通勤や通学が困難であることから、本市から京阪神の都市部へ転出する
方が多くなっています。一方で、本市で生まれ育った20歳代、30歳代の一部は、結婚、出産等を
機に、地元への愛着や親世帯との近居・同居のために回帰しています。
<概要>
高校・大学卒業時に地元から流出した本市に縁ある若い世代の一部が本市に回帰することの実
現を目指します。また、将来の人口減少に伴い、生活環境や経済環境が変化します。これに対応
するために必要とされる人材を新たに呼び込むことも目指します。これらを通じて、本市からの
人口流出の抑制と転入の促進を進めます。
<施策の基本的な方向性>
○西脇市で生まれ育った若者のUターンを促進します。
・若者の郷土愛を育み、郷里を離れても愛着とつながりを保ちます。
・地元の雇用とUターンを希望する人材のマッチングを行います。
○若者が集い、活躍できるまちを実現します。
・若者が集える地域を創出し、研究活動や地域活動を支援します。
○地域が必要とする人材のIターンを促進します。
・将来の耕作放棄地問題に対応するため、農業従事者の移住を促進します。
・将来の医療需要に対応するため、医療従事者の育成を図ります。
・地域経済・産業を活性化するため、多様な産業人材を受け入れます。
・中山間地域に田舎暮らしの希望者を受け入れます。
○情報発信を強化し、知名度や都市イメージの向上を図ります。
・市の移住・定住情報を一元化し、効果的な情報発信・情報提供を行います。
<数値目標>
数値目標
15~39歳の転出超過数
市の窓口・施策を通じた市内
定着者数
基準値
目標値
180人
150人
(平成24~26年度平均)
(平成31年度)
1人
50人
(平成26年度)
(計画期間累計)
10
施策の基本的な方向性①
西脇市で生まれ育った若者のUターンを促進します。
本市では、6割もの若者が高校、大学を卒業するタイミングで京阪神の都市部を中心に大量流
出していることが大きな課題となっています。
一方で、流出した一部の層が20歳代、30歳代の結婚、出産、子育てのタイミングで地元に回帰
している現状があります。市内・近隣の高校3年生を対象にしたアンケート(以下「高校生アン
ケート」といいます。)によると、大学進学を希望している方のうち23%が卒業後に地元に回帰
することを希望しています。また、回帰理由として「地元に愛着がある」という回答が多くを占
めていることや、子育て世代の親との近居、同居の割合が約78%と高くなっていること等から、
結婚、出産、子育てのタイミングで地元に回帰していると確認できます。
子どもが就学する前までに地域で一定の人間関係が構築され、定住先が決定されることも考え
併せて、このタイミングでの転入促進は、その後の定着にもつながると期待されます。
また、企業インタビューでは都会で一定の経験を積んだ地元出身者に対する雇用ニーズが高い
一方で、そのような人材ニーズが地元への回帰を希望する方に十分に届いていないことから、雇
用のマッチングを実現することもUターンの促進につながると期待されます。
11
<具体的な施策>
☆若者の郷土愛を育み、郷里を離れても愛着とつながりを保ちます。
本市に回帰する理由が「地元に愛着がある」ということを踏まえて、若者層を中心に地域との
関わりの中で愛郷心を高める取組や、市外への転出後も郷里とのつながりを築けるようなネット
ワークの形成、同窓会の開催等を通じた同窓の輪の形成を支援します。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
「愛着を感じる」と回答する割合
65.9%
75.0%
(10~30歳代)
(平成26年度)
(平成31年度)
西脇市公式facebook「いいね!」
1,400フォロワー
2,000フォロワー
(平成27年3月現在)
(平成32年3月現在)
0件/0人
75件/3,000人
(平成26年度)
(計画期間累計)
フォロワー数
同窓会等の開催支援件数/参加人
数
<想定される主な取組>
名
称
概 要
学校等での特別講座の開催
市長や地域住民、本市出身の著名人などが講師となる
特別講座、講演会等の開催
郷里とつながる仕組みの構築・強
公式SNS等や登録メールアドレス等を通じ、市の情
化
報をプッシュ通知し、情報発信を強化
同窓会等開催の支援
同窓会等の開催経費助成等の支援を実施
東京西脇・多可の会等の同郷組織
東京西脇・多可の会をはじめとする同郷組織の運営支
の支援
援
将来本市への居住を希望する方がその理由として「愛着があるから」と回答する割合
高校生意識調査:64%
転出者アンケート:51%
12
<具体的な施策>
☆地元の雇用とUターンを希望する人材のマッチングを行います。
ハローワーク西脇管轄区域の有効求人倍率(平成27年上半期)は、概ね1を超過しており、兵
庫県全体より良好に推移しています。また、サービス業を中心に労働力が不足している現状や都
市部でスキルを磨いた人材に対する企業ニーズがあります。一方で、求職経験者からは、地方で
の就職に関する情報が十分でなく、地元での就職を実現するための情報収集が困難であるとの意
見が聞かれます。
このような状況を踏まえ、Uターンの条件となる地元での雇用を実現するために、情報提供を
通じた仕事と人材のマッチングを行います。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
市の窓口・支援を通じて地元就職
7人
60人
(平成26年度)
(計画期間累計)
が成立した人数
<想定される主な取組>
名
称
就職支援窓口の設置
概 要
Uターン、移住の希望者に対して就労を支援する総合
的な窓口を設置
求人情報発信支援
企業の求人情報等の収集及び就職支援サイト等での発
信並びに企業に対する求人情報等発信支援
合同就職説明会の開催支援
関係機関と連携して開催する合同就職説明会等につい
て、Uターン・移住希望者、企業の双方に対する支援
資格取得支援
市内企業等に就労することを条件に、必要な資格を取
得するための経費を支援
・Uターンを希望して就職先・転職先を探しても必要な情報が集まらない。
・サービス業や製造業などで必要な人員が確保できない場合がある。
13
施策の基本的な方向性②
若者が集い、活躍できるまちを実現します。
高校生アンケートによると市内在住の高校生は、卒業後に約半数が転出する予定と回答してい
ます。住民基本台帳人口移動報告(2012~2014年度)のデータでは、15歳から24歳の層において、
その中の6割近くの約 280名が毎年市外に流出しています。また、市内の大学生は 222名と総人
口の 0.5%にすぎず、加東市の7分の1、小野市の3分の1程度となっています(平成22(2010)
年国勢調査)。
そして、平成26(2014)年の完全失業率(全国)は、20~24歳が 6.3%、25~29歳が 5.2%と
なっており、全年齢の 3.6%より高い数値であることから、若者にとって未来を思い描きにくい
社会となっていることが懸念されます。
人口減少社会においては、今まで以上に若者の活躍が求められています。高校生アンケートに
よると、地元に「愛着があり」可能であればここで暮らしたいが「通勤や通学が困難」であり
「転出せざるを得ない」という現状が浮かび上がってきます。
「西脇市で暮らしたい、ここに残りたい」という希望がかなえられるよう支援することにより、
若者の「頑張りたい」を応援します。
14
<具体的な施策>
☆若者が集える地域を創出し、研究活動や地域活動を支援します。
本市は大学等への進学によって多数の若者が流出しており、市内に大学生等が極めて少ない状
況です。そのため、まちの活気が損なわれ、アルバイトなどの人材確保が困難な事例も見受けら
れます。
そこで、近隣の大学が実施する研究活動やまちおこしなどの地域活動について支援するととも
に、連携大学の活動拠点(サテライトスペース)の整備・提供を通じて、若者が集うまちを実現
します。また、まちづくり推進のため外部人材を地域社会の新たな担い手として受け入れ、地域
の活力の維持・強化を図る活動を推進します。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
市内に在住する大学生等の人数/
222人/0.5%
400人/1.0%
(平成22年国勢調査)
(平成32年国勢調査)
1校
5校
(平成26年度)
(平成31年度)
割合(大学生等人口/総人口)
連携協定締結大学数
<想定される主な取組>
名
称
大学生等の通学・下宿費用の助成
概 要
大学生、短大生等が大学等へ通学する費用、市内で下
宿する費用を助成
大学生等の研究、地域活動、合宿
大学生、短大生等が市内での地域活動や研究活動等を
等費用の助成
行う費用を助成
連携大学の活動拠点の整備
市内の空き家等を改修し、連携大学の地域活動、研修
活動等の拠点を整備
地域おこし協力隊等の配置
地域おこし協力隊を募集、配置し、様々な地域課題の
解消に向けた取組を支援
西脇市0.5%(222名) 三木市2.2% 小野市1.4%
多可町0.5% 篠山市1.3%(H22国勢調査)
15
加西市1.2% 加東市3.4%
施策の基本的な方向性③
地域が必要とする人材のIターンを促進します。
本市においては、地方創生を進める上で、若年層の京阪神都市部への大量流出による人口減少
を克服することが最大の課題となっており、学生や子育て世代を主なターゲットとして設定し、
回帰の促進を図ります。
しかしながら、西脇市人口ビジョンの人口の将来展望で示したとおり、出生率の向上、若年層
の転出抑制が図られた場合であっても、平成72(2060)年までに人口が1万人以上減少すること
は避けられません。
人口ビジョンでも一例を示したとおり、人口減少に伴い、様々な課題が顕在化してくることが
予想されることに加え、地域の閉塞感が増し、活力が停滞する可能性があります。
これらの課題に対応するため、人口減少時代においても活力ある地域を維持するための人材、
地域を変える可能性を秘めた人材の受入れを推進します。
特に、後継者問題を抱える農業従事者、医師の高齢化と将来の医療需要に対応するための医療
関係者、地域経済にイノベーションを生み出す起業者や産業人材、そして田舎暮らしを希望する
方をターゲットにして、各人材の定住を促進します。
16
<具体的な施策>
☆将来の耕作放棄地問題に対応するため、農業従事者の移住を促進します。
主に農業を生業としている「基幹的農業従事者」は、その8割を60歳以上の方が占めており、
高齢化が進んでいます。また、耕地面積は平成2(1990)年から平成22(2010)年までの間に
1,100haから 885haと2割減少し、農家戸数も同様に 2,283戸から 1,508戸に減少しています。
このような農業従事者の高齢化、担い手不足に伴う将来の耕作放棄地の問題に対応するため、
農業従事者と連携し、新たな担い手を育成して、後継者として新規に就農することを支援します。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
農業インターンシップの市内農家
0人
50人
(平成26年度)
(計画期間累計)
0人
10人
(平成26年度)
(計画期間累計)
受入れ人数
新規就農者数
<想定される主な取組>
名
称
スイーツファクトリー構想の推進
概 要
インキュベーターとしてイチゴの高設栽培研修設備を
整備して農業研修生を受け入れ、新規就農を促進
農業インターンシップ制度の推進
将来就農を希望する学生が、農家で農業体験を行うイ
ンターンシップ制度を推進
20歳代以下:2人 30歳代:4人 40歳代:11人
70歳代以上:148人
合計
280
17
50歳代:40人 60歳代:75人
<具体的な施策>
☆将来の医療需要に対応するため、医療従事者の育成を図ります。
市内で診療所を開設する医師について、現状の体制のまま医師の高齢化が進行し廃業等に至っ
た場合、20年後には半減するおそれがあります。これを先取る形で市内には診療所が立地しない
地区がでてきています。
一方、75歳以上の人口は、現在の 6,516名から15年後の平成42(2030)年には約 7,850名まで
増加し、ピークを迎えることが予想されており、医療需要の増加に対応するため医師や看護師と
いった医療従事者の確保が求められています。
このため、当面は医師や看護師の育成や確保に努めつつ、将来的には診療所の誘致や開設支援
等といった地域医療体制の整備を図っていきます。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
医師養成奨学金制度の受給者数
看護師養成奨学金制度受給者の市
立西脇病院採用者数
基準値
目標値
0人
2人
(平成26年度)
(計画期間累計)
7人
20人
(平成26年度)
(計画期間累計)
<想定される主な取組>
名
称
概 要
医師養成奨学金制度の整備
医学部進学等に要する学費を奨学金として貸与(条件
付きで返還免除を措置)
看護師等修学資金貸与制度の推進
看護師免許取得に要する学費を修学資金として貸与
(条件付きで返還免除を措置)
40歳代:9.7%
50歳代:38.7%
60歳代:35.5%
18
70歳以上:16.1%
<具体的な施策>
☆地域経済・産業を活性化するため、多様な産業人材を受け入れます。
本市は、大阪中心部まで1時間半、大阪国際空港や神戸市街地まで1時間あまりという大都市
近郊部に立地しており、一定の都市機能を有しながら、多自然地域の入り口にも位置し、豊かな
田園風景を併せ持ちます。
また、 200年以上の歴史を有する播州織や播州釣針を基幹産業として、ものづくりの精神が根
付いた都市でもあります。
このような地域特性を生かし、今後の播州織を担うデザイナー、語学やマネジメントなどのス
キルを持った都市部住民、新たな生活スタイルを体現する在宅ワーカー(テレワーカー)などの
移住を進めます。また、比較的立地に制約が少ないIT事業者などの起業についての支援を行い
ます。(起業支援は39ページ参照)
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
市の窓口・支援を通じて地元就職
7人
60人
(平成26年度)
(計画期間累計)
0人
15人
(平成26年度)
(計画期間累計)
が成立した人数(再掲)
市の窓口・支援を通じて移住・定
着したデザイナーの人数
<想定される主な取組>
名
称
西脇ファッション都市構想の策定
概 要
重点プロジェクト①参照
・推進
就職支援窓口の設置(再掲)
産業人材に対して就労を支援する総合的な窓口を設置
求人情報発信支援(再掲)
企業の求人情報等の収集及び就職支援サイト等での発
信並びに企業に対する求人情報等発信支援
西脇市出身者で、IT、語学、マネジメント、販売などのスキルを身に付けた人材が欲し
い
19
<具体的な施策>
☆中山間地域に田舎暮らしの希望者を受け入れます。
市内でも特に山間部に位置する中畑町、住吉町は、両町合わせて年少人口が50人(年少人口比
率 8.1%)、高齢者数が 234人(高齢化率38%)であり、本市において特に少子高齢化による人
口減少が先行している地域となっています。
また、小規模特認校である双葉小学校の児童数は42名(平成17年)から28名(平成27年)と、
児童数の減少が進んでいます。
一方で、豊かな環境に囲まれた双葉小学校、畑谷川のホタル、良好な住環境など、田舎暮らし
に最適な地域資源に恵まれた地域でもあります。
そこで、同地区をモデルに、田舎暮らしを希望する方、特に子育て世代に対して、田舎暮らし
を提案し、定住の推進を図ります。また、双葉小学校を維持、活性化するため、特色ある教育を
展開し、市内全域からも通学者の確保を図ります。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
市の窓口・支援を通じて中畑町・
0世帯
5世帯
(平成26年度)
(計画期間累計)
25名/3名
30名/12名
(平成26年度)
(平成31年度)
住吉町に移住した世帯数
双葉小学校の在校児童数/小規模
特認校制度利用児童数
<想定される主な取組>
名
称
概 要
住宅費用の助成
中古住宅等の購入、賃貸、改修等に要する費用を助成
移住相談窓口の設置
移住を希望する方の相談窓口を設置
空き家バンクの運営
利活用可能な空き家の情報を収集・発信し、移住を希
望する方等とのマッチングを実施
小規模特認校の振興及び通学支援
市内全域から通学できる小規模特認校制度を活用し、
特色ある教育を実施
“まち”と“いなか”の姉妹地区
都市部地域と過疎地域が姉妹地区として提携し、住民
の提携
間の交流を促進
<2015年>年少人口50人/高齢化率38.0% <2040年>年少人口34人/高齢化率45.4%
※比延地区全体の人口減少率を中畑町・住吉町に当てはめて推計
20
施策の基本的な方向性④
情報発信を強化し、知名度や都市イメージの向上を図ります。
本市は北播磨の雄都として、古くから地域の中核的な都市として発展してきました。しかし、
全国的に見た場合に、「西脇市」の名称は比較的広く知られているものの、位置、特産、まちな
みといった具体の認知度は低く、また近隣都市と比較してもブランドイメージは高くありません。
しかしながら、大阪、神戸へのアクセスは1時間程度と都市部に近く、市内には商業施設、病
院、鉄道、高速バスなどの都市基盤も充実しており、利便性を損なわない程度の地方・田舎暮ら
しの経験ができる環境にあります。都市部と比較すると家賃相場も低く、少ない収入でも比較的
豊かな生活を送ることができます。
さらに、合計特殊出生率が1.73(県下の市の中では2番目に高い水準)という数値が示すよう
に、豊かな自然、新たな子育て支援施設、特色ある高等学校、地域に密着した小・中学校、地域
による見守りの安心感など、子育てを行う上で必要なものが充実した都市だといえます。
このような本市の居住環境、都市イメージを広く対外的に発信して、その認知度を高めること
によって、定住を促進します。また、当地での暮らしに関心がある方への情報提供を一元化する
窓口を設置して、住まい、仕事、教育、医療等の生活情報を提供することで定住を支援します。
21
<具体的な施策>
☆市の移住・定住情報を一元化し、効果的な情報発信・情報提供を行います。
本市への移住・定住促進のため、居住地決定に求められる住まい、仕事、暮らし、子育て、教
育、医療等の生活情報を一元的に管理して情報発信し、移住・定住を希望する方への相談、居住
支援を行います。
また、市内の中山間地域では田舎暮らしに適した環境にあることから、同地域におけるライフ
スタイルについても提案します。
さらに、本市の都市イメージを高めるための戦略を検討し、シティプロモーションを実施しま
す。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
定住・移住サイト閲覧件数
基準値
目標値
17,782件
100,000件
(平成27年3月現在)
(計画期間累計)
全国移住ナビローカルアクセス
移住相談件数
10位以内
-
(平成31年度)
0件
60件
(平成26年度)
(計画期間累計)
<想定される主な取組>
名
称
概 要
シティプロモーションの実施
重点プロジェクト③参照
移住相談窓口の設置(再掲)
移住を希望する方の総合的な相談窓口を設置
居住地の選択に当たって「教育環境がよい」「子育て環境が充実」「街のイメージがよい」
と回答する割合の乖離(転出者-転入者) 7~9%(転出入者アンケート)
合計
280
22
基本目標2 結婚、出産、子育てしやすいまちを実現します
<背景>
本市の合計特殊出生率(平成22(2010)年国勢調査)は1.73となっており、県下の他市と比較
しても高水準となっています。また、就学前の子どもを持つ保護者に対するアンケート(以下
「子育て世代アンケート」といいます。)では、予定子ども数は2.34人となっています。これは、
25~34歳の女性の未婚率が比較的低いこと、親世代との同居、近居が8割弱と高いことに加えて、
周産期・小児医療体制、保育環境、教育環境などが充実しており、一定の子育て環境が整備され
ていることが要因と考えられます。一方で、子育て世代アンケートでは、理想子ども数は2.77人
となっており、予定子ども数とは0.43人の乖離があります。
<概要>
結婚や子どもを産み育てたいという希望の実現に向けて、現状の子育てしやすい環境を基本に、
結婚、妊娠、出産、子育てと切れ目ない支援策を実施し、理想の子ども数(2.77人)と予定の子
ども数(2.34人)の乖離を可能な限り縮小することを目指します。
<施策の基本的な方向性>
○結婚の希望を実現します。
・男女の出会いの機会を創出します。
○妊娠・出産の希望を実現します。
・次代の親を育成します。
・妊娠・出産費用の負担を軽減します。
○子育てに伴う課題を解決し、「産みたい」と思える環境を実現します。
・子育ての経済的な負担を軽減します。
・子育ての心理的、身体的な負担を軽減します。
・地域で支える子育て環境を充実します。
・女性の就労や起業を支援します。
・学校の魅力向上と子どもの学力向上により選ばれる教育環境を実現します。
<数値目標>
数値目標
基準値
目標値
子どもたちが健やかに育って
72.9%
76.0%
(26年度市民アンケート)
(31年度市民アンケート)
304人
300人
(平成26年度)
(平成31年度)
1.73
1.80
(平成22年国勢調査)
(平成32年国勢調査)
5,358人
4,850人
(平成27年4月1日現在)
(平成32年4月1日現在)
いると感じる市民の割合
出生者数
合計特殊出生率
年少人口
23
施策の基本的な方向性①
結婚の希望を実現します。
国が実施した第14回出生動向基本調査では、「いずれ結婚するつもり」と回答した割合は年々
低下傾向にあるものの、男性で86.3%、女性で89.4%と9割近くの方が結婚の意向を持っていま
す。一方、本市が実施した高校生アンケートによれば、約8割が結婚に対して前向きな意向をも
っているものの、国の調査よりはやや低い結果となりました。
晩婚化や非婚化の背景には、価値観の多様化に加えて、出会いの機会の少なさや収入に関する
不安といった課題があります。そのため、結婚の希望の実現に向けて、安定した収入を確保する
ための仕事・雇用の創出に加え、男女の出会いの機会を創出し、出会いの少なさを解消すること
で、理想の結婚相手と結ばれることを支援します。
24
<具体的な施策>
☆男女の出会いの機会を創出します。
婚活セミナー、パーティーの開催や事業者が実施する婚活パーティーの開催支援など、官民連
携した取組のほか、同窓会の開催など婚活に関連する事業を幅広く支援し、男女の健全な出会い
を促進します。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
25~34歳未婚率
婚活イベント参加者数/マッチン
グ数
婚活協力企業数
基準値
目標値
男:56.0%/女:40.5%
男:55%/女:40%
(平成22年国勢調査)
(平成32年国勢調査)
44人/11組
200人/55組
(平成26年度)
(計画期間累計)
0社
5社
(平成26年度)
(平成31年度)
<想定される主な取組>
名
称
婚活セミナー、パーティーの開催
概 要
コミュニケーション能力等を向上させる婚活セミナー
や男女の出会いを創出する婚活パーティーを開催
婚活パーティー開催事業者の支援
婚活パーティーを開催する民間事業者を支援
同窓会等開催の支援(再掲)
同窓会等の開催経費助成等の支援を実施
<第14回出生動向基本調査> いずれ結婚するつもり 男性:86.3% 女性:89.4%
<高校生アンケート> したい:62% 条件が合えばしたい:21% したくない:5%
25
施策の基本的な方向性②
妊娠・出産の希望を実現します。
国が実施した第14回出生動向基本調査では、理想の子どもの数が1人以上でありながら、現実
又は予定の子どもの数が0人と回答する方が多数います。この理由としては、①欲しいけどでき
ない(60.2%)、②年齢的に難しい(41.0%)、③健康上の理由(26.5%)、④子育てにお金が
かかりすぎる(18.1%)となっており、身体的な理由が圧倒的に高くなっています。
医学的な報告では、年齢が増すほどに妊娠できる確率は低下するとされており、晩婚化の影響
が大きくなっています。
不妊治療については、数十万円から 100万円を超えるような場合もあり、経済的な理由が妊娠
の希望がかなえられない要因の一つとなっています。
妊娠・出産を強要することはあってはなりませんが、その希望をかなえるために、就学期から
命や家族の大切さ、妊娠や出産に対する正しい知識を身に付けられるような取組を進めます。
また、身体的な理由から妊娠が困難である方に対しては、関係機関と連携して相談に応じ、経
済的な理由から妊娠・出産の断念に追い込まれることのないよう、可能な限り支援していきます。
そして、妊娠した方に対しても、母子の健康を守るための支援を行います。
26
<具体的な施策>
☆次代の親を育成します。
いずれ母親・父親となる子どもたちが結婚や子育てについて身近に感じることができるよう、
体験学習等の機会を充実します。
また、妊娠しやすい年齢や避妊、不妊に対する理解など、早い時期から正しい知識を身に付け、
自身の希望に沿った適切な判断ができるように働きかけます。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
結婚や子育てに関する意識が変わ
60%
80%
ったと回答する児童・生徒の割合
(平成26年度)
(平成31年度)
<想定される主な取組>
名
称
概 要
学生向け妊娠・出産啓発ハンドブ
高校生や新成人に対して妊娠、出産の適切な知識を啓
ックの作成・配布
発するハンドブックを作成・配布
児童・生徒と乳幼児のふれあい体
児童・生徒が乳幼児と触れ合う子育て体験により、命
験の実施
や家庭の大切さを学ぶ講座を実施
中学校への出張授業等の実施
男女が協力して家庭を築くための意識づくりを啓発す
る出前講座を実施
<第14回出生動向基本調査> 未婚男性:2.04人 未婚女性:2.12人
<高校生アンケート> ほしい:74% ほしくない:6% 分からない:20%
27
<具体的な施策>
☆妊娠・出産費用の負担を軽減します。
現在、夫婦の10組に1組が不妊に悩んでいるといわれています。また、国の第14回出生基本動
向調査においては、子どもが欲しいができない方が挙げる理由として、①身体的な理由による不
妊が6割、②年齢的な理由による不妊が4割、となっており、これら2つの要因がほとんどを占
めています。
不妊治療には多額の費用を要するものもあることから、早めの受診を呼び掛けるとともに、経
済的な支援を行います。
また、妊婦健康診査は、母子の健康を守る上で欠かすことはできません。現在、実質的な負担
はほとんどない状況ですが、今後も引き続き費用負担の軽減を図り、全ての妊婦が妊婦健康診査
を適切に受診し、安心して出産に臨めるよう支援します。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
特定不妊治療費助成人数/回数
妊婦健康診査助成実人数
基準値
目標値
41人/67回
155人/250回
(平成26年度)
(計画期間累計)
530人
2,650人
(平成26年度)
(計画期間累計)
<想定される主な取組>
名
称
特定不妊治療費用の助成
概 要
兵庫県が実施する特定不妊治療費用助成制度について、
更に上乗せして助成
妊婦健康診査費用の助成
不妊の原因:男性のみ24%
妊婦健康診査が実質負担ゼロになるよう支援
女性のみ41% 男女とも24% 原因不明11%
妊娠のしやすさ:22歳が1とすると、30歳で約0.8、30代後半で約0.5、40歳前半で約0.2
28
施策の基本的な方向性③
子育てに伴う課題を解決し、「産みたい」と思える環境を実現します。
本市の合計特殊出生率は1.73と県内では高水準となっています。しかしながら、人口置換水準
2.07とは、0.34の乖離があります。
子育て世代アンケートでは、予定子ども数が2.34人となっており、身体的な問題がない場合に
ついては、概ね2人以上の子どもが誕生している様子がうかがえます。一方、子育て世代アンケ
ートによる理想の子ども数は2.77人であり、国の調査と同様、理想の実現を阻む課題「3人目の
壁」の存在も確認できます。
特に、3人以上の子どもを持つことが理想でありながらそれを実現できていない要因としては、
①経済的な理由、②仕事に支障、③年齢的な問題、④育児の負担感、が挙げられており、「3人
目の壁」を取り除くには、経済的な負担感の軽減に加えて、職場の問題や子育てに伴い生じてい
る心理的、身体的な負担感を軽減し解決していくことが求められています。
このため、第3子以上を中心とした経済的な負担の軽減とあわせて、医療、教育を含めた安心
して子育てができるような環境の実現を目指します。
29
<具体的な施策>
☆子育ての経済的な負担を軽減します。
一人の子どもにつき出産から大学卒業までに掛かる総費用は、 3,000万円以上という試算があ
ります。収入が増えていくことが当たり前であった高度経済成長期とは異なり、現在の子育て世
代にとっては育児の経済的な負担感が高まっています。
特に、第3子以上の子どもを望みながら実現できていない夫婦にとっては、経済的な理由が最
大の問題となっています。
そのため、第3子以上を中心に、子育てに係る経済的な負担の軽減を図ります。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
91.9%
100%
(平成26年度)
(平成31年度)
0人
3,600人
(平成26年度末)
(計画期間累計)
こども医療費助成対象者の割合
(0歳~中学3年生)
任意予防接種延べ助成者数
<想定される主な取組>
名
称
概 要
認定こども園、放課後児童クラブ
第3子以上を中心に、認定こども園、放課後児童クラ
等の保育料の軽減
ブ等の保育料等を軽減
こども医療費等の助成
中学3年生までのこども医療費等の自己負担相当分を
助成
予防接種費用の助成
<子育て世代アンケート>
年齢的に難しい:40.1%
任意予防接種等に要する費用を助成
お金がかかりすぎる:76.6% 仕事に差し支える:49.6%
育児の心理的、身体的負担が重い 24.1%
30
<具体的な施策>
☆子育ての心理的、身体的な負担を軽減します。
子育て世代アンケートでは、多子になるほど育児の心理的、身体的な負担感が高まっています。
核家族化が進行する中で、母親の孤独感や子育てに関する不安感が高まりやすい社会背景がある
と考えられます。
子育てコンシェルジュや子育て学習センターを通じて子育て世代に寄り添い、不安感を軽減す
るとともに、休日・延長保育、病児保育などの子育て支援サービスにより育児の負担を軽減して
いきます。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
0人
0人
(平成26年度)
(平成31年度)
子育てに関する相談相手・相談場
就学前4.0%/小学生4.3%
3.0%
所がないと回答する保護者の割合
(平成25年度)
(平成31年度)
99.7%
99.9%
(平成26年度)
(平成31年度)
2,171人
2,439人
(平成26年度)
(平成31年度)
待機児童数
乳児家庭全戸訪問の実施率
地域子ども・子育て支援事業の利
用者数
<想定される主な取組>
名
称
子育てコンシェルジュの配置
概 要
子ども・子育て支援に関する事業全般のコーディネー
ター役を担う子育てコンシェルジュを配置
子育て応援ライフプランによる支
子育てプランを作成し、妊娠、出産から子育てまで切
援
れ目のない支援を実施
子育て学習センターの運営
親子の出会いの場、ふれあいの場、学びの場である子
育て学習センターを運営
乳児家庭全戸訪問の実施
生後4か月までの乳児がいる家庭を全戸訪問し、相談
や情報提供を実施
男性の育児参加の促進
三世代パパ育て事業などを通じ、父親、祖父等の男性
の育児参加を促進
地域子ども・子育て支援事業の実
延長保育、病児保育、一時預かりなどの子育て支援サ
施
ービスを実施
育児の心理的、身体的な負担が重いと感じる割合<子育て世代アンケート>
理想2人以上予定1人の場合:15.1% 理想3人以上予定2人以上の場合:24.1%
31
<具体的な施策>
☆地域で支える子育て環境を充実します。
安心して子育てを行うためには、認定こども園や児童館などの児童福祉施設、子どもたちがの
びのびと遊べる公園など、社会基盤は欠かすことができません。一方で、地域の方々による見守
りなど、地域全体で子育てを支えることで得られる安心感も大切です。
ハード・ソフトの両面から安全・安心な子育てをサポートすることで、子育てしやすい環境を
実現していきます。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
認定こども園整備率
こどもプラザ(児童館・子育て学
習センター)利用者数
子どもに関する治安の悪化を「感
じる」と回答する保護者の割合
基準値
目標値
12.5%
100%
(平成26年度末)
(平成31年度末)
33,293人
500,000人
(平成26年度)
(計画期間累計)
27.4%
20%
(平成25年度)
(平成31年度)
<想定される主な取組>
名
称
認定こども園の整備支援
概 要
市内の保育所が認定こども園に円滑に移行できるよう
財政支援を実施
児童館、公園等の運営・充実
子どもたちが楽しく遊べる安全・安心な遊び場を充実
周産期・小児医療体制の確保
西脇小児医療を守る会の活動支援などを通じ、適正受
診の普及・啓発を図り、地域医療体制を確保
子どもの安全・安心の充実
地域の中での子どもの見守り体制の充実や防犯カメラ
の設置、自転車保険の加入支援・啓発等の安全確保
子育てに関する情報発信の充実
子育て情報が掲載されたホームページやガイドブック
を作成し、一元的に情報発信
・身近で安全・安心な遊び場が欲しい、雨の日の遊び場が欲しい。
・地域での見守りに感謝している。子どもたちが自分から挨拶する姿が素晴らしい。
32
<具体的な施策>
☆女性の就労や起業を支援します。
本市では、30~34歳の出産・子育て期に女性の就業率が低下しており、人口減少社会を迎える
に当たって克服すべき課題となっています。また、理想の子ども数を持てない理由として、「仕
事に支障がある」と回答する割合が高くなっています。
一方で、県外出身の女性や子育て中の女性の中で、本人が有する播州織の技術を活用した起業
や自宅での販売店開業等の事例もあります。
このような起業意欲のある女性はもちろんのこと、出産・子育てなどにより就労を中断するに
至った女性を支援するとともに、就労を中断する必要がないよう企業等に啓発・情報提供を行う
など、女性が活躍できる地域を実現します。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
20~30歳代女性の就業率(就業者
67.8%
70%
(平成22年国勢調査)
(平成32年国勢調査)
0人
10人
(平成26年度)
(計画期間累計)
数/人口)
市の窓口・支援を通じた女性起業
者数
<想定される主な取組>
名
称
女性の起業・創業支援
概 要
女性向け起業セミナー、関係機関との連携支援、起業
費用の助成等の総合的な支援を実施
育児休業、介護休業等の制度周知
セミナー、講座等を通じて市内事業所に対して制度を
周知し、利用環境を整備
女性の再チャレンジ支援
出産、介護等で就業を中断した女性に対して、関係機
関と連携し、就労、職業能力開発を支援
資格取得支援(再掲)
市内企業等に就労することを条件に、必要な資格を取
得するための経費を支援
25~29歳:69.4% 30~34歳:63.4% 35~39歳:70.9% 40~44歳:78.7%
30~34歳の出産・子育て期でM字カーブを形成
33
<具体的な施策>
☆学校の魅力向上と子どもの学力向上により選ばれる教育環境を実現します。
子どもたちが将来、夢や希望をかなえる上で、基礎学力を身に付けておくことは必要不可欠で
す。子育て世代アンケートにおいても、支援が必要な施策として「経済的負担の軽減」に次いで
「義務教育の充実」の回答が多くなっており、更なる教育環境の充実が求められています。また、
市内高等学校で学ぶ生徒の出身地でも表れているとおり、良質な教育環境は市外の住民を引き付
けることにもつながります。
これらを踏まえ、学力を向上させるための学習支援や教育環境の魅力の向上に取り組みます。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
授業の内容がよく分かると判断し
児童74.4%/生徒71.5%
児童78%/生徒75%
(平成26年度)
(平成31年度)
小・中学校では、学習する教育環
51.4%
60%
境が充実していると回答する割合
(H26市民アンケート)
(H31市民アンケート)
読書が好きな児童・生徒の割合
児童67.6%/生徒73.6%
児童75%/生徒75%
(平成26年度)
(平成31年度)
19万冊/37千人/18千人
35万冊/70千人/34千人
(平成26年度)
(平成31年度)
た児童・生徒の割合
図書貸出冊数/延べ貸出者数/利
用登録者数
<想定される主な取組>
名
称
にしわき学力向上の推進
概 要
効果的な教育体制、家庭学習の推進等により基礎学力
の向上を推進
放課後・休日等の学習支援
コミュニティセンター、Miraie等を活用し、放課後や
休日の学習支援を実施
図書館の充実と読書の推進
新図書館の供用開始、読書通帳の活用など、読書習慣
の定着に向けた取組を強化
播州織素材を活用した制服導入の
播州織素材を活用した中学校等制服の導入検討の実施
検討
地産地消と食育の推進
学校給食における地産地消の拡大と食育教育の推進
西脇市:40% 加東市:24% 多可町:20% 加西市14% その他:2%
569人が市外から西脇市に通学<平成27年5月現在>
理想2人以上予定1人の場合:15.1% 理想3人以上予定2人以上の場合:24.1%
34
基本目標3 地域に根ざす産業の活性化を通じて仕事と雇用を創出します
<背景>
本市は播州織を中心に北播磨随一の商業・工業都市として発展し、興隆を極めましたが、社会
情勢の変化により競争力が低下し、生産数量は最盛期の9分の1にまで落ち込んでいます。しか
しながら、播州織については、依然として製造品出荷額等、従業者数ともに製造業全体の約3割
を占め、本市の基幹産業として位置付けられます。
織物産業をはじめとした既存産業の成熟化に伴い、産業構造の多重化を目指した先端技術産業
の誘致や大型商業施設の立地も進めましたが、社会情勢の変化から撤退を余儀なくされた例もあ
り、本市を取り巻く経済雇用環境は大変厳しい状況にあります。
また、農業については、神戸ビーフを供給する「黒田庄和牛」や高品質な日本酒となる酒米
「山田錦」など、ブランド農産物に恵まれていますが、それらの生産を担う農業従事者の高齢化
を背景に、後継者の確保が課題となっています。
<概要>
将来にわたり活力あるまちを築いていくためには、外部から資本を呼び込むことにとらわれず、
既存の資源やストックを見つめ直し、新たな価値を生み出す原動力とするような地域に根ざす産
業の育成、安定強化と雇用の創出を図ることが必要です。施策の展開に当たっては、各分野に応
じた取組に加え、農業、観光、商業、工業など複数の分野を有機的に結び付け、全体として付加
価値を高めるような施策を推進します。
<施策の基本的な方向性>
○地域ブランド「播州織」の競争力を強化します。
・播州織の需要の創出と活性化に向けた支援を行います。
・環境に優しい産地づくりに向けた取組を支援します。
○地域に活力を生む商工業を振興します。
・新たな産業の育成と誘致を促進します。
・既存企業の競争力を強化します。
○地域特性を生かした農業を振興します。
・農業の担い手を育成・確保し、次代へ農業をつなぎます。
・農産物のブランド化、商品化など、高付加価値化を実現します。
○地域経済に貢献する観光交流活動を生み出します。
・観光交流資源の創出と観光交流体制の充実を通じ、観光交流人口を増やします。
<数値目標>
数値目標
就業者1人当たり総生産額
新規雇用創出人数
基準値
目標値
6,000千円
6,422千円
(平成26年度)
(平成31年度)
0人
175人
(平成26年度)
(計画期間累計)
35
施策の基本的な方向性①
地域ブランド「播州織」の競争力を強化します。
播州織は、本市の経済的発展や雇用の吸収に大きく寄与する地域の基幹産業で、市内外に関連
企業が集積しており、全国有数の織物産地を形成してきました。播州織は戦後、輸出型産業とし
て発展を遂げましたが、オイルショックやプラザ合意による円高の進行、新興国からの低価格な
海外製品の流入により、競争力が低下し、近年生産数量は大きく落ち込んでいます。
現在は、市場環境の変化を受けて、輸出主体から内需主体へと転換を図っており、8割以上が
国内向けとなっています。また、新商品や新技術の開発、多様なニーズに対応できる体制づくり
に取り組むとともに、地域団体商標の取得を行い、ブランドイメージの向上を図るなどの取組を
行っていますが、十分な成果を上げるには至っていません。
今後は、産業集積が進んでいる産地として、商品の付加価値を高める製品開発や環境に配慮し
た製品づくりなど、ブランド力の強化や生産コストの低減に向けた取組が求められており、意欲
的な事業者を重点的に支援し、播州織全体の競争力を高めていくことを目指します。
36
<具体的な施策>
☆播州織の需要の創出と活性化に向けた支援を行います。
播州織は、従来から生地の生産が中心であり、そのほとんどが紡績会社や商社等の委託加工や
織布業が中心であることから、経済成長による生産コストの上昇と新興国との競争により、生産
規模の縮小を余儀なくされてきました。
今後は、受注生産だけでなく、新商品の開発や販路拡大、最終製品化によるブランド力強化な
どに自ら乗り出す意欲的な事業者を支援し、新たな需要の創出と播州織全体の活性化を図ります。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
568円/㎡
595円/㎡
(播州織の生産金額/生産数量)
(平成26年度)
(平成31年度)
展示会、商談会等への出展支援件
5件
45件
(平成26年度)
(計画期間累計)
1㎡当たり生産金額
数
ふるさと名物応援宣言数
2件
-
海外販路拡大のための海外人材派
遣人数
(計画期間累計)
0人
3人
(平成26年度)
(計画期間累計)
<想定される主な取組>
名
称
新商品開発・技術力強化の支援
概 要
(公財)北播磨地場産業開発機構が実施する新商品開
発や技術力強化の研究事業を支援
販路・取引拡大の推進
国内外で販路や取引の拡大を図る総合素材展、商談会
等の実施を支援
ふるさと名物応援宣言の実施
地域ならではの商品等をふるさと名物として定め、地
域一体で内外に発信するふるさと名物応援宣言を実施
西脇ファッション都市構想の策定
重点プロジェクト①参照
・推進
産地の未来を担う人材の育成支援
海外への販路拡大を目的に実施する産地人材の海外派
遣事業を支援
播州織ファッションショーの開催
播州織の魅力を効果的に発信する播州織ファッション
支援
ショーの開催を支援
昭和62(1987)年:3億 8,777万㎡
平成14(2002)年:1億 2,396万㎡
平成24(2012)年: 4,411万㎡
569人が市外から西脇市に通学<平成27年5月現在>
理想2人以上予定1人の場合:15.1% 理想3人以上予定2人以上の場合:24.1%
37
<具体的な施策>
☆環境に優しい産地づくりに向けた取組を支援します。
近年は原材料の高騰や生産に要するエネルギーコストの上昇に伴い、経営環境の厳しさに拍車
がかかっています。このため、地産型エネルギーの導入や新技術などの活用により、エネルギー
コストの縮減に向けた取組を進めていくことが必要です。しかしながら、単なるコスト削減にと
どまらず、産地として環境を守っていく姿勢を打ち出すとともに、環境に優しい製品づくりが消
費者の信頼を勝ち取り、ブランド力を高めることにもつながることから、産地としての環境負荷
の低減に向けた取組を支援します。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
-
調査・研究後に設定
0%
平成26年度比10%減
(平成26年度)
(平成31年度)
繊維くずリサイクル率
実証実験事業所のエネルギー削減
率
<想定される主な取組>
名
称
概 要
繊維を利用したエネルギー資源化
播州織産地で排出される繊維くずを原料としたバイオ
の研究・推進
エタノール化等の調査・事業化の検討
省エネビジネスモデルの推進
播州織の製造工場において省エネルギー化の実証実験
を実施
繊維関連企業約 200社にアンケートを実施(平成27(2015)年度)
年間繊維系廃棄量 200t
38
施策の基本的な方向性②
地域に活力を生む商工業を振興します。
本市は中国山地東南端周辺に位置しており、平坦地が少なく、インターチェンジからもやや離
れていることもあり、近隣市と比較して工場適地は少なく、域外から企業を誘致することは難し
くなっています。また、過去に誘致した半導体製造工場や大規模商業施設について、社会情勢の
変化の中で撤退したケースもあります。
これらを踏まえた場合に、新たに外部から企業を呼び込むよりも、地域に根ざす産業を育成し、
振興していくことがより効果的であると考えられます。歴史と伝統を持つ本市に蓄積されている
知識や技術、人材、そして既存のストックを見つめ直し、それらを活用して積極的な展開を図ろ
うとする意欲的な事業者、起業者を中心に支援していきます。
一方で、円安などを背景にした海外工場の国内回帰の流れなどもあることも踏まえ、民間の空
き用地の活用なども考慮しながら、企業誘致にも引き続き取り組んでいきます。
39
<具体的な施策>
☆新たな産業の育成と誘致を促進します。
近年の事業所の開業・廃業状況は、廃業が開業を大幅に上回る状況が続いており、半導体製造
工場や大規模商業施設の撤退など、産業や商業の空洞化が進行しています。また、我が国は欧米
諸国と比較して起業率が低い状況にあります。
新たな産業を創出するため、意欲ある事業家が起業・創業しやすい環境や支援体制を整備しま
す。また、本市は近隣市と比較して平坦地が少なく企業誘致のハードルは高くなっていますが、
民間の空き用地なども活用しながら、企業誘致や企業の地方拠点の強化を進めていきます。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
新規創業者に対する助言、助成等
0件
60件
(平成26年度)
(計画期間累計)
0件
6件
(平成26年度)
(計画期間累計)
1件
15件
(平成26年度)
(計画期間累計)
の支援件数
ソーシャルビジネス実施主体、N
PO法人等設立支援件数
企業立地、本社機能移転・拡充件
数
<想定される主な取組>
名
称
概 要
創業支援事業計画の策定・推進
産業競争力強化法に基づく創業支援事業計画を策定し、
創業支援窓口の設置、セミナー等の開催を実施
起業・創業者向け事業資金融資へ
起業・創業希望者に対する資金融資に係る信用保証料
の支援
の一部を支援
空き店舗、空き家の活用の推進
商店街等の空き店舗や農村の空き家等を活用した新た
な事業所等のイニシャルコスト等を支援
ICT事業所の開業支援
兵庫県と連携し、ICT関連事業所の開設を支援
ソーシャルビジネスの創出及び活
ソーシャルビジネスの事業化の可能性を調査研究し、
動支援
設立・活動支援を検討
企業立地及び本社機能移転・拡充
誘致企業の立地奨励措置の実施、地域再生計画に基づ
の推進
く市内立地企業の地方拠点強化の推進
平成21年経済センサス →
平成24年経済センサス
開業: 93件 / 廃業:421件
平成18年事業所・企業統計 → 平成21年経済センサス 開業:132件 / 廃業:494件
40
<具体的な施策>
☆既存企業の競争力を強化します。
本市は一定の商業基盤が形成され、かつて北播磨地域の商業拠点となっていましたが、地域経
済の低迷により、商都としての機能が低下しつつあります。また、製造業においてもほとんどが
中小企業となっており、近隣市と比較して製造品出荷額等が低くなっています。
このような中、技術力向上などに向けた新たな設備投資や販路開拓などに取り組む意欲的な事
業者を重点的に支援し、地域産業の競争力を強化します。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
支援対象設備投資額
基準値
目標値
258百万円
3,000百万円
(平成26年度)
(計画期間累計)
5件
45件
(平成26年度)
(計画期間累計)
319件/13,625千円
15,680件/392,000千円
(平成26年度)
(計画期間累計)
展示会、商談会等への出展支援件
数(再掲)
ふるさと納税寄附件数/金額
<想定される主な取組>
名
称
設備投資の支援
概 要
事業の拡大や高度化等のために事業者が行う生産設備
等の設備投資を支援
展示会、商談会等の出展支援
販路拡大や販路開拓のために事業者が行う国内外の展
示会、見本市等への出展を支援
地域産業支援拠点の整備検討
市内事業者の事業活動を総合的に支援する組織・拠点
の整備について検討
ふるさと納税の強化・推進
ふるさと納税の特産品等のPR、贈呈を通じた地域経
済の振興
H24経済センサス/H25工業統計
西脇市7,355 三木市17,097 小野市 6,558 加西市 6,996 加東市 5,884(千万円)
西脇市8,233 三木市16,505 小野市22,844 加西市24,204 加東市31,627(千万円)
41
施策の基本的な方向性③
地域特性を生かした農業を振興します。
本市には魅力ある農産物がありながら、その生産者の多くが高齢化しており、後継者不足の問
題が顕在化しつつあります。その一方で、世界の人口増加を見た場合に、将来的に食料の確保が
困難になることも予想され、農業が見直される時代が到来する可能性もあります。
新たな農業の担い手を確保し、安定した収入が得られる仕組みを整え、次代に本市の誇る農産
物や農業技術を伝えていくことが求められています。
また、単に農産物を生産し、流通事業者に販売することだけでは、大規模農業とは同じ土俵で
勝負できず、多くの収入を望むことも困難です。生産者が食品産業、外食産業、観光業など異業
種と新たに結合し、それぞれの過程でその価値を高めながら、域内で消費者にアクセス(販売・
飲食など)することにより、地域経済への波及効果が高くなり、生産者にとっても多くの価値を
生み出すと考えます。
日本の高品質な農産物が海外に知られるようになった今、農業が将来にわたって持続可能で、
稼げる産業へと転換していくことを目指します。
42
<具体的な施策>
☆農業の担い手を育成・確保し、次代へ農業をつなぎます。
地域の農業の主軸となる基幹的農業従事者の8割が60歳以上となっており、後継者となるべき
次世代が本市を離れている現状があります。また、土地の確保や多額な初期投資費用など、若者
が新たに農業分野に参入しにくいという課題もあり、後継者を確保することが困難になっていま
す。
これを踏まえ、認定農業者の育成や集落営農などの組織の設立に加え、若者などが従業員とし
て農業に従事できる農業法人の導入など、多様な農業の担い手を育成・確保し、次代へ農業を伝
えていきます。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
人・農地プラン等集落プラン策定
6集落
15集落
(平成26年度)
(平成31年度)
26経営体
30経営体
(平成26年度)
(平成31年度)
28経営体
30経営体
(平成26年度)
(平成31年度)
数
認定農業者数
設立された集落営農組織、農業法
人等の数
<想定される主な取組>
名
称
概 要
スイーツファクトリー構想の推進
インキュベーターとしてイチゴの高設栽培研修設備を
(再掲)
整備して農業研修生を受け入れ、新規就農を促進
農業インターンシップ制度の推進
将来就農を希望する学生が、農家で農業体験を行うイ
(再掲)
ンターンシップ制度を推進
農業の担い手の育成確保
農業の中心的な役割を担う認定農業者や集落営農等の
育成、農業法人等設立の検討
平成23年度 84,031㎡(日野地区:27千㎡、比延地区:25千㎡、黒田庄地区:21千㎡)
平成24年度 97,388㎡(比延地区:25千㎡、日野地区:23千㎡、重春野村地区:19千㎡)
43
<具体的な施策>
☆農産物のブランド化、商品化など、高付加価値化を実現します。
本市は、黒田庄和牛、山田錦、金ゴマ、イチゴ、黒大豆など、高品質な農産物に恵まれていま
す。しかしながら、それらの多くは域外の事業者により流通し、都市部で消費されるという状況
にあります。農業者の所得を高め経営を安定させていくためには、より価値の高い農産物生産へ
の移行と併せて、農産物の加工、販売等を伴った高付加価値化も求められます。西脇ファーマー
ズブランドを活用した高付加価値化や高単価農産物への移行、6次産業化を推進する団体の支援、
おもてなし事業の推進など、地域の農産物の価値を高める取組を進めます。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
西脇ファーマーズブランド延べ認
766品目
1,000品目
(平成26年度)
(平成31年度)
10件
55件
(平成26年度まで)
(計画期間累計)
319件/13,625千円
15,680件/392,000千円
(平成26年度)
(計画期間累計)
証品目数
6次産業化取組事例数
ふるさと納税寄附件数/金額(再
掲)
<想定される主な取組>
名
称
西脇ファーマーズブランドの推進
概 要
有機質資材の活用など、環境に配慮した栽培方法を行
う農家が生産した農産物をブランド認定
地場農産物を活用した6次産業化
生産だけでなく加工・販売まで一体的に行う6次産業
の推進
化の取組を行う団体等を支援
日本のへそおもてなしの推進
重点プロジェクト②参照
観光農園の整備・活用支援
多様な農業体験ができる観光農園について、観光客の
受入れを支援
ふるさと納税の強化・推進(再掲) ふるさと納税の特産品等のPR、贈呈を通じた地域経
済の振興
企業組合黒っこマザーズ(巻き寿司、黒田庄和牛すじ肉のコロ煮)、篠田いちご園(ジャ
ム、アイスクリーム)、百笑屋(米、野菜、もち)
44
施策の基本的な方向性④
地域経済に貢献する観光交流活動を生み出します。
本市には、特筆すべき観光資源はないものの、阪神都市圏からのアクセスが比較的良好であり
ながら豊かな自然環境を有しています。
また、近年の観光客の動向として、物見遊山的な見る観光から目的やテーマを持った体験型の
観光へとニーズが変わってきています。
このような状況の中、本市では、豊かな自然に加えて、黒田庄和牛や播州ラーメンなどの食資
源をコンテンツとし、京阪神からの日帰り客を取り込むことが重要であると考えられます。
定住人口の減少が進む中においては、観光・交流人口の拡大により、地域を活性化していくこ
とが更に求められます。単なる来訪にとどまらず、地域と交流し、地域経済の振興につながる施
策を展開します。
45
<具体的な施策>
☆観光交流資源の創出と観光交流体制の充実を通じ、観光交流人口を増やします。
新たな食資源の開発やターゲットを定めた観光メニューの開発、広域連携による観光ルートの
設定など、魅力ある観光交流資源を生み出すとともに、効果的な情報発信と観光交流を支える組
織体制を充実し、「立ち寄ってみたい」と思われるような魅力あるまちを実現します。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
観光入込客数
モニターツアー受入れ件数
観光案内所設置件数
広域観光事業の実施件数
基準値
目標値
1,106千人
1,200千人
(平成26年度)
(平成31年度)
2件
75件
(平成26年度)
(計画期間累計)
3件
5件
(平成26年度)
(平成31年度)
2件
12件
(平成26年度)
(計画期間累計)
<想定される主な取組>
名
称
観光交流ビジョンの策定・推進
概 要
地域資源を活用した観光交流事業を推進し、交流人口
の拡大を図る指針となる計画を策定
ホームページ、SNS等での観光
知名度向上と観光誘客のため、ホームページ等の構築、
情報の発信
マスメディアの利活用などによる情報発信を強化
観光農園の整備・活用支援(再掲) 多様な農業体験ができる観光農園について、観光客の
受入れを支援
日本のへそおもてなしの推進(再
重点プロジェクト②参照
掲)
団体訪問客等の来訪費用の支援
市外からの誘客、消費活動を拡大するため、団体訪問
客等に対して来訪費用を支援
観光案内所の機能強化・新規設置
既存の観光案内所の機能強化と合わせ、市内の観光行
動拠点に観光案内所の設置を検討
広域圏での観光連携の推進
観光周遊ルートの設定や情報発信、観光交流推進活動
を近隣自治体と共同で実施
①黒田庄和牛:67.6% ②播州ラーメン:63.1% ③畑谷川のホタル:61.5%
④官兵衛の湯:57.4% ⑤いちご狩り:56.1% ⑥あじさい園:49.1%
46
重点プロジェクト
国の地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金(地方創生先行型)の対象事業のうち、特に
先駆的な事業として採択を受けたものについては、重点プロジェクトとして位置付けて事業を推
進します。
施策の展開に当たっては、農業、観光、商業、工業など複数の経済分野を有機的に結び付け、
それぞれが価値を高め合うバリューチェーンの構築を進めるとともに、本市に対する新しい人の
流れを生み出すことを目指して施策を推進します。
また、移住・定住促進施策の推進に当たっては、個別に実施する施策と同等に、その情報をい
かに伝えるかが重要となります。本市の子育て・定住環境、自然環境、観光情報などの積極的か
つ効果的な情報発信を通じ、域外の住民はもちろんのこと、市内の住民にも本市の魅力や素晴ら
しさを理解してもらえるよう重点的に施策を展開します。
重点プロジェクト①
☆西脇ファッション都市構想の策定・推進
<事業概要>
本市の基幹産業である播州織のブランド力の向上及び競争力の強化を目指し、デザイナー育成、
最終製品化、販売機会の創出、起業支援等について定める西脇ファッション都市構想を策定し、
当該構想に基づく具体事業の検討・実施を行います。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
デザイナー等研修生の受入れ人数
0人
15人
(平成26年度)
(計画期間累計)
0人
100人
(平成26年度)
(計画期間累計)
0件
20件
(平成26年度)
(計画期間累計)
0人
100人
(平成26年度)
(計画期間累計)
学生等研修受入れ人数
国産表示制度の認証申請件数
若手研究会延べ参加者数
47
<想定される主な取組>
名
称
概 要
西脇ファッション都市構想の策定
業界横断組織により、最終製品の製造、販売促進、試
・推進
織コスト削減など、播州織のブランド力と競争力強化
に向けた計画を策定、推進
デザイナー・テキスタイルデザイ
産地発信の生地デザインや最終製品を開発する人材の
ナーの誘致・育成の支援
育成に向け、デザイナー等の産地企業での受入れやデ
ザイン系学術機関との連携、サテライトの誘致を推進
播州織関連の起業・創業者の支援
人材育成事業と連携し、起業時から事業初期に要する
店舗開設費等の助成その他の包括支援を実施
国産表示制度の認証取得支援
品質の保証と差別化による販売促進に向け、国産表示
制度(Jクオリティ)の認証取得を支援
産業観光の推進
織物工場などの生産現場や製品を通じてものづくりに
接する産業観光の推進を支援
播州織製品の販売施設の整備検討
既存の施設等を活用し、産地で播州織製品を販売する
施設の整備を検討
クリエイタービレッジ、縫製・織
播州織を利用し先進的なものづくりを推進するため、
物工場の立地検討
クリエイターやデザイナーが集結する場や工房、縫製
工場等の立地を検討
若手研究グループの設置
産地の若手デザイナーを中心に外部の識者を交えた研
究・交流グループ設置運営の支援
<事業の全体イメージ>
播州織の現状
S
W
O
T
織布・染色・加工・
商社が揃う産地
B to B
ブランド力欠如
クールジャパン
産地への移住
西脇ファッション都市
構想
環境に優しい繊維工業
~残糸からバイオエタノール~
新たな付加
価値の創造
国産表示制度の取得・活用
~J∞QUARITY~
クオリティの見える化
播州織の最終製品化
~20人の若手起業家の育成~
B to B → B to C
移住
生産量の減少
後継者不足
・江戸時代から続く
伝統産業
・国内随一の繊維
工業都市
・先染綿織物国内
シェア70%
播州織ブランドの強化
支援
デザイナー
誘致・育成
シェアワーク
スペース
産地の若手
とのネットワーク
移住
促進
専門学校の
研修・実習
試織の
低コスト化
48
産学連携
ネットワーク化
播州織
国産先染綿織物の再生
重点プロジェクト②
☆日本のへそおもてなしの推進
<事業概要>
本市には、多くの特産ブランド品がありますが、市内での流通が少なく、知名度も不十分なも
のにとどまっています。そこで市民が主体となってご当地グルメの開発を行い、市内飲食店でご
当地メニューとして提供し、農産物の生産、加工、消費までを当地で行うバリューチェーンを構
築します。また、グルメマップや観光ルートも併せて作成し、情報発信を強化することにより、
観光交流人口の増加を図るとともに、おもてなしを推進する条例の制定を契機に、観光客へのお
もてなしの精神を醸成します。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
観光入込客数(再掲)
ご当地グルメ提供店舗数
官民連携観光交流推進組織(西脇
版DMO)の形成数
おもてなしを推進する条例の制定
市内酒蔵立地件数
基準値
目標値
1,106千人
1,200千人
(平成26年度)
(平成31年度)
4件
20件
(平成26年度)
(平成31年度)
0件
1件
(平成26年度)
(平成31年度)
0件
1件
(平成26年度)
(平成31年度)
0件
1件
(平成26年度)
(平成31年度)
<想定される主な取組>
名
称
ご当地グルメの開発及び提供
概 要
特産品である黒田庄和牛を用いたグルメ(ローストビ
ーフ)等を開発し、市内飲食店で提供
おもてなしイベントの開催
特産品をお披露目するおもてなしキックオフイベント
の開催及びモニターツアーの実施
官民連携観光交流推進組織の設置
官民が一体となって観光交流を推進する「西脇版DM
O」の設置及び推進
観光行動等の調査分析及び観光ビ
観光に関する調査分析の実施及び当該調査結果を踏ま
ジョンの策定
えた観光ビジョン(観光施策の指針)を策定
酒蔵の復活に向けた取組
特産品である酒米「山田錦」を活用した酒蔵の復活と
観光拠点としての活用
49
<事業の全体イメージ>
域外での流通・加工
一級品の食材
黒田庄和牛
神戸牛ブランド
山田錦
域外の酒蔵
金ゴマ
知る
課題
出荷のみのため
地域経済への
効果が限定的
地元住民の地元
食材の価値の
認識不足
都市部の流通会社
西脇版DMO
の設立に向けて
基本的な方向性
磨く
知る
日本のへそ
おもてなし事業
観光
協会
市民に地域食材の
良さを知ってもらう
西脇版
DMO
農業
磨く
地域食材の価値を高める
呼び
込む
域外から人を呼び込み、
地域の良さを伝える
呼込
飲食
店
観光
業
知る
地域食材の価値を再認
識する
呼込
酒蔵の復活
磨く
酒蔵の復活を推進し、そこに独自の
研究施設、日本酒の試飲・販売施
設(見学施設附属)を併設する
複合施設があれば・・・
行政
外部
人材
・ 官民一体となった観光
推進組織
・ 地域資源を地元で味
わう「食・グルメ」の開発
・ 情報発信、観光事業の
一体的推進
キックオフイベント
~おもてなし事業の推進~
研修
施設
酒蔵
地
域外から人を呼び込み、
西脇の良さを感じてもらう
見学
施設
雇用創出、定住移住の促進
方
地産地消の推進
創
観光・交流人口の拡大
生
50
お
も
て
な
し
条
例
の
制
定
まちの魅力の創出
重点プロジェクト③
☆シティプロモーションの実施
<事業概要>
本市は、全国高等学校駅伝競走大会での地元高校の活躍や日本のへその取組などを通じ、比較
的全国でもその名前が知られています。しかしながら、具体の認知には至っておらず、また、市
民、近隣住民の都市イメージも高いとはいえません。
一方で、本市は地方都市として一定の利便性を確保しながら、豊かな自然環境にも恵まれてお
り、合計特殊出生率が比較的高い事実が示すように子育て環境も充実しています。
このため、本市の強みや地域資源を戦略的に市内外に発信するシティプロモーションを推進し、
良好な都市イメージを定着させていきます。
<KPI(重要業績評価指標)>
指標
基準値
目標値
移住・定住サイトの閲覧件数(再
17,782件
100,000件
(平成26年度)
(計画期間累計)
掲)
全国移住ナビローカルアクセス
10位以内
-
(再掲)
(平成31年度)
<想定される主な取組>
名
称
概 要
戦略的シティプロモーションの推
キャッチコピー、スローガン、ロゴマーク等の統一的
進
なコンセプトの構築
地域資源等のデータベース化
情報発信の基礎情報として活用する、観光資源、人的
資源、特徴的な行政施策等のデータベース化を推進
ホームページ等での移住・定住情
移住・定住施策・情報をパッケージ化し、訴求力の高
報等の特徴的な情報発信
い情報発信を実施
都市圏における広報宣伝活動の実
多様なマスメディアや出展ブース等を活用した都市圏
施
における広報宣伝活動の実施
移住したい
市
外
住
民
豊かな自然
定住・郷土愛
c
子育て
暮らし
しやすさ
やすさ
シティプロモーション
市
民
シティプロモーション
51
第Ⅲ章 人口減少社会に向けて
前章において、合計特殊出生率の向上や人口の流出抑制、流入促進など自然動態、社会動態の
両面から人口減少を食い止め、将来に向けて人口構造を変化させていくことを長期的な目標に掲
げ、今後5か年で展開する施策についてソフト事業を中心にとりまとめています。
一方で、合計特殊出生率が向上し、社会動態のマイナスが改善することにより目標人口に沿っ
て人口が推移した場合にあっても、平成52(2040)年まで高齢化率は上昇し続け、35%近くにま
で達します。また、平成72(2060)年の推計人口は30,300人となり、現在と比較して3割減少す
ることが予想されます。
これらを踏まえ、前章のような将来的な人口構造の変化を目指す視点と合わせて、人口構造が
変わるまでしばらく続く少子高齢化、人口減少社会にも目を配る複眼的な視点が必要です。
本章においては、今後訪れる人口減少社会に的確に対応し、効率的かつ効果的な社会システム
を再構築するとともに、人口減少時代においても住民が地域でいきいきと暮らしていけるまちを
目指し、本市が地域住民とともに長期的に取り組んでいくべき施策の方向性を次のとおり整理し
ます。
<目標>
西
脇
市
人
口
ビ
ジ
ョ
ン
将来的な
第Ⅱ章
「地域産業が活性化され、若い世代
がいきいきと暮らし活躍できるまち」
見直し
見直し
人口構造の変化
(人口減少に歯止め)
<複眼的視点>
第Ⅲ章
「人口減少社会に向けて」
人口減少時代において
も住民が地域でいきいき
と暮らしていけるまち
平成31(2019)年度
52
○都市のコンパクト化
地方都市においては、中心市街地が空洞化する一方で市街地が拡散するスプロール現象が進行
し、それは本市においても例外ではありません。そのような地域において少子高齢化を伴う人口
減少が進行すると、都市機能の分散などにより、増加する高齢者の移動に対応することが難しく
なります。また、人口密度が低下することにより、道路や水道といった社会基盤の維持・更新が
困難になるおそれもあります。
そこで、都市再生特別措置法に基づく立地適正化計画を策定し、都市のコンパクト化や都市機
能の集約化に向けた検討を進めていきます。
○「小さな拠点」の形成
中心市街地とは異なり、中山間地域などにおいては、人口減少に伴い住民生活に必要なサービ
ス(医療・介護、福祉、教育、買物、物流、燃料供給など)の提供に支障が生じるおそれがあり
ます。そこで、当該地域の中心などに、例えば、買物と福祉などの複合的な機能をもった多世代
交流・多機能型のサービス提供拠点(小さな拠点)を地域が中心的な役割を担って確立し、生活
機能を維持しようとするものです。
本市においては一部の地区において趣旨を同じくした取組が先行して実施されており、これを
支援していくとともに、他地区への展開を検討していきます。
○公共交通の確保
「コンパクト化された中心市街地」と「小さな拠点」、あるいは「小さな拠点」とその「周辺
集落」については、重点的に移動手段を確保することが求められます。既存の公共交通を維持す
る取組に加え、地域が運行主体となる市町村運営有償運送、過疎地有償運送などの制度を活用し、
住民が支え合う公共交通体系も組み込んでいくことが必要となります。
また、都市機能(教育機関、大型商業施設など)がより大きな都市に集約されていくことも予
想されることから、京阪神などと接続する公共交通機関を維持していくことも重要です。
これら地域全体の公共交通の方向性を定める「地域公共交通網形成計画」の策定についても、
今後検討していく必要があります。
○広域幹線道路・地域間幹線道路の整備
人口減少社会では都市部に都市機能が集約されていくと仮定すると、維持に必要となる人口規
模が相対的に小さい都市機能(スーパーマーケット、診療所など)は地域の中心市街地に、必要
となる人口規模が相対的に大きな都市機能(大型商業施設、病院など)はより大都市に集約され
ていくことが予想されます。あるいは、定住自立圏の取組に代表される、商業はA市、福祉は近
隣B市、医療は近隣C市といった各都市の特徴に沿って役割分担を行っていくことも考えられま
す。
そのような状況においては、人の円滑な移動の確保が重要となります。道路は人の移動の基礎
となり、また、公共交通網整備の前提ともなります。近隣都市間を結ぶ広域幹線道路、地域と地
域を結ぶ地域幹線道路の整備は欠かすことができません。
53
○既存ストックのマネジメントの強化
高度経済成長期以降に集中的に整備された公共インフラ(道路、橋りょう、公共施設など)が
今後一斉に老朽化することが見込まれています。人口減少時代に従来と同水準のインフラ更新を
行うことは難しく、施設の統廃合や長寿命化などにより、トータルコストを縮減・平準化させ、
戦略的な維持管理・更新に取り組むことが必要となります。これらを踏まえ、本市においては、
平成27年度に公共施設等総合管理計画を策定することとしています。
また、住宅についても、人口減少に伴い余剰となる見込みであり、空き家などが増えてくるこ
とが予想されます。中古住宅の流通や改修など、その利活用についても検討していくことが必要
です。
○自然との共生
地方において人口減少が進む中で、自然環境こそが地域にとって価値ある資産となり得ます。
持続可能な社会を守るため、大量生産、大量消費、大量廃棄から脱却し、廃棄物の発生と排出を
抑制して、環境に過大な負荷を与えない自立・循環型社会システムに変えていくよう、行政、住
民ともども意識を変革していく必要があります。自然との共生は、人口減少が進む地方でこそ先
進的に取り組むことができます。
○健康寿命の延伸
少子高齢化・人口減少社会においては、高齢になっても地域で元気に暮らせること、それ自体
が地域に貢献しているといっても過言ではありません。健康を維持することは、その個人が生き
がいを持っていきいきと活動できることにもつながります。また、社会全体にとっても医療費の
削減につながるほか、就業や地域活動などの形でも地域に利益が還流することになります。
高齢者に限らず、より早い段階から自らが自身の健康に関心を持ち、日常的に健康づくりを行
うほか、健康診査等を適切に受診するなど、健康寿命を延伸していく取組が求められます。行政
にとっても、そのような取組を助長するような仕組みを検討していく必要があります。
○相互扶助と地域自治協議会の設立
人口減少社会においても、安全・安心な暮らしを守っていくため、防災対策の強化や都市基盤
の整備などは欠かすことはできません。一方で、少子高齢化や社会環境の変化に伴い価値観が多
様化する中で、行政が全ての住民ニーズを充足させることには限界があります。そのような中、
市民が互いに思いやりの心を持って地域で支え合い、助け合っていくことがこれまで以上に必要
となってきます。また、より大きな課題の解決に向けては地域自治協議会などのシステムを構築
し活用していくことが求められます。
地域自治協議会は、地域課題はまず地域で検討・解決し、地域を将来にわたって持続可能にし
ていくために、住民の力を最大限に発揮できる組織で、概ね各地区を単位にして、地域のさまざ
まな団体や事業者が参加し、それぞれの特性を生かして連携・協働する新しい地域自治システム
のことです。
小さな単位で対応できることはそこで対応し、そこで対応できないことや対応すると効率的で
ないことについてはより大きな単位で対応する「補完性の原則」に則った取組が求められており、
54
市民と行政の適切な役割分担の下、地域の総合力を高め、地域課題の解決に向け取り組む地域自
治協議会の設立が期待されています。
○労働力の確保
サービス産業などを中心に、人手不足が徐々に深刻化しています。西脇市人口ビジョンの将来
展望によると、生産年齢人口(15~64歳)は、平成27(2015)年の24,271人が平成72(2060)年
には16,244人になり、3分の2にまで減少することが予想されており、今後ますます働き手が不
足すると考えられます。
前章でも述べたところですが、女性が出産等により就労を中断しているなど、労働力として十
分に活用されていません。また、健康な高齢者が増えている一方で、60~64歳の就業率は約6割、
65~69歳の就業率は約4割にとどまっています。
人口減少社会においては、労働力の不足を補う労働生産性の向上とともに、女性が就労を中断
する必要のない社会環境の整備や高齢者の就労が容易になる仕組みづくりも必要です。
○一次産業の復活
現在、基幹的農業従事者の高齢化が問題となり、後継者不足により耕作放棄地の増加といった
問題が発生しつつあります。
一方で、世界的に見た場合、人口は急増し、食料を確保することが困難になる時代の到来も懸
念されます。加えて、神戸ビーフに見られるように、日本の高品質な食材がアジアを中心に海外
で注目を集めており、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)などにより更なる輸出の拡大も期
待できるところです。
このような状況を鑑みると、農業が秘めているポテンシャルは非常に大きいと考えられます。
現在の後継者問題を乗り越え、次代に優れた農業技術と実り豊かな農地を引き継ぐことが、将来
到来が期待される地方が主役となる時代につながると考えられます。
55
第Ⅳ章 推進・検証体制
1 推進体制
⑴ 推進体制の確立
総合戦略を効果的・効率的に推進していくためには、行政だけでなく、地域、大学、金融
機関、民間事業者など、関係者との連携・協働による取組が不可欠です。関係者と情報や目
的、課題などを共有し、官民一体となった推進体制を確立します。
⑵ 広域連携
人口減少社会において、全ての行政サービスを一つの地方自治体で提供することは困難に
なりつつあります。総合戦略の推進に当たっては、国・県との連携を積極的に図るとともに、
加西市、加東市、多可町と構成する「北はりま定住自立圏」「北播磨広域定住自立圏※1」の
枠組みを活用しながら、広域的で効果的な施策の展開を図ります。
2 総合戦略の検証
総合戦略は、施策効果をPDCAサイクル※2により検証し、必要に応じて見直しを行います。
検証や見直しに際しては、市民をはじめ、大学、金融機関、民間事業者等から構成される「西
脇市まち・ひと・しごと創生会議」において、数値目標や重要業績評価指標(KPI)に基づ
き検証することで、総合戦略に記載された施策が適切に実行されるように進行管理を行います。
Action
Plan
(改善)
(計画)
Check
Do
(検証)
(実行)
※1 圏域全体で必要な生活機能を確保し、地方圏への人口定住を促進する政策。本市においては、
加西市、加東市、多可町の3市1町で形成する「北播磨広域定住自立圏」と、多可町と1市
1町で形成する「北はりま定住自立圏」があります。
※2 PDCAサイクル:Plan(計画)、Do(実行)、Check(検証)、Action(改善)を一つのサ
イクルとし、これを繰り返すことによって事業等を継続的に見直し、改善しながら進めること。
56
第Ⅴ章 策定経過等
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(平成27年12月)
編集・発行
西脇市
〒677-8511
兵庫県西脇市郷瀬町605番地
西脇市都市経営部次世代創生課
TEL
0795-22-3111
FAX
0795-22-1014
http://www.city.nishiwaki.lg.jp/
Mail [email protected]
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