オーストラリアの食品産業概要

オーストラリアの食品産業概要、
日本におけるビジネスチャンス
オーストラリア食品産業
Australian Food and Beverage
2011年11月4日
オーストラリアの食品供給能力および
日本における機会
• 確実で安定した原材料調達が可能
• 主要な輸出国としての経験
• アジア太平洋地区への良好な地理的優位性
• 南半球に位置するため、北半球とは逆の季節の農産品提供が可能
• 高付加価値の食品加工を可能にするインフラ設備
• 高品質および疾病のない環境への評価
• 産業保護と確実性を提供する規制制度
• 投資を歓迎し、産業開発における投資の貢献を評価
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内容
オーストラリア経済
食品生産能力
食品輸出
食品産業事例
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オーストラリア経済
一目でわかる日豪比較
世界金融危機下でのオーストラリア経済の弾力性
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一目でわかる日豪比較
2010年貿易・経済指標より
日本
オーストラリア
人口
1億2750万
2240万
面積
378,000 平方 km
7,692,000 平方 km
一人当たりGDP PPP (US$)
33,805
39,699
財貨・サービス輸出 (% GDP)
16.0
21.1
インフレ率 (% of Change yoy)
-0.7
2.7
主要輸出相手国
中国、米国
大韓民国
オーストラリア
中国、日本
大韓民国
インド、米国
主要輸入相手国
中国、米国
オーストラリア
中国、米国
日本、タイ
シンガポール
為替 (2011年10月10日現在)
JPY 75.34
AUD 1
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世界金融危機の最も深刻な時期を通じ
オーストラリア経済は力強い成長を維持
IMF 先進国におけるGDP 成長
(通年GDP成長率 – 2009年6月)
Per cent
Australia’s economy grew during
the worst of the crisis…
10
8
10
8
6
6
4
4
2
1.0
0
2
0
-0.7
-2
-4
-6
-8
-6.9
-6.8
-6.8
-6.0
-5.9
-5.7
-5.5
-5.4
-5.3
-5.0
-4.9
-4.7
-4.1
-4.1
-3.8
-3.2
-3.1
-3.1
-2.4
-2.2
-2.2
-1.9
-1.8
-2
-1.7
-4
-6
-8
-7.8
Australia
イスラエル
シンガポール
キプロス
ギリシャ
韓国
マルタ
ニュージーランド
スイス
ポルトガル
フランス
カナダ
香港
ベルギー
アメリカ
スペイン
チェコ
オーストリア
ノルウェー
オランダ
アイスランド
スロバキア
日本
スウェーデン
ーデン
イタリア
ドイツ
デンマーク
台湾
-10
アイルランド
-9.2
ルクセンブルク
フィンランド
-9.8
スロベニア
-10
-8.5
-6.1
-4.4
-2.6
出典: National Agencies.
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オーストラリアの食品生産能力
食品生産能力
食品・農産品の地域的多様性
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オーストラリアの食品生産能力の概要
• 2009-10年度の食品輸出総額は243 億ドル
• 季節的優位性 :南半球に位置するため、北半球とは逆の季節の農産品
提供が可能
• アジア地域へのアクセスが良好なため、同地域のサプライヤとして有望
• 国内に多様な気候帯が存在
- 農業生産におけるリスクヘッジ
- 場所により異なる作物の生産が可能
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食品輸出および供給における安全性
• オーストラリア検疫検査局 (AQIS)
– 検疫管理および検査
– 厳格で、WTOに準拠した検疫基準
– 疾病のない類まれな環境
• オーストラリア・ニュージーランド食品基準局 (FSANZ)
– 最高水準の食品安全基準、正確な表示、消費者への情報提供を保証
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大規模かつ実績ある食品生産国
オーストラリアにおける農産品生産
(2001 – 2010平均)*
農産品
量
農産品
量
小麦
1970万トン
豚
250万頭
大麦
730 万トン
砂糖
4,883キロトン
牛および仔牛
2750万トン
マグロ
13.6キロトン
羊および仔羊
9120万頭
伊勢エビ
15キロトン
乳生産
99億6500万リットル
エビ
22.3キロトン
* Source; ABARE 豪州農産品統計2010
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オーストラリアにおける年間降雨パターン
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地域による生産および製品の多様性
• クイーンズランド州
– 気候: 熱帯、亜熱帯、半乾燥地帯(降雨あり)
– 農業製品: 砂糖、肉製品、鶏肉、果物および野菜、小麦粉、穀物、ベー
カリー製品
– 主な対日輸出品目: 粗糖、牛肉、小麦、果物、海産物
• ニューサウスウェールズ州
– 気候: 多様性に富む
– 農業製品: 肉製品, 鶏肉、 乳製品、 果物および野菜、小麦粉および穀
物、食用油、ベーカリー製品、アルコール飲料
– 主な対日輸出品目: 牛肉、穀物、チーズ、果物、ワイン
• ビクトリア州
– 気候: 温暖
– 農業製品: 乳製品、 肉製品、 鶏肉、 果物および野菜、小麦粉および穀
物、ベーカリー製品、油脂、アルコール飲料、菓子
– 主な対日輸出品目: チーズ、牛肉、穀物(小麦、グルテン)、菓子、シ
リアル
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地域による生産および製品の多様性
• タスマニア州
– 気候: 冷涼(降水量多)
– 農業製品: 果物、乳製品、野菜、海産物、蜂蜜、菓子
– 主な対日輸出品目: 牛肉、ラム肉、サーモン、牡蠣、野菜(玉ねぎ、に
んじん)、ワイン
• 南オーストラリア州
– 気候: 穏やかな夏、南部では冬温暖
– 農業製品: 海産物、肉製品、果物、ワインおよびその他飲料
– 主な対日輸出品目: 穀物 (大麦、キャノーラ)、オレンジ、ミナミマグ
ロ、アワビ、ワイン
• 西オーストラリア州
− 気候: 温暖
− 農業製品: 魚、小麦およびシリアル、ベーカリー製品、羊毛、蜂蜜、乳
製品
− 主な対日輸出品目: 大麦、牛肉、ラム肉、伊勢エビ、ワイン、にんじん
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食品ニッチ市場に対する供給能力の拡大
• 有機農産品
- 年11.8% 成長(予想は13.3%)
- あらゆる食品関連産業のサブセクターで有機農産物を扱って
おり、最大品目は野菜、果物、牛肉
• アジア野菜
- 年15% 成長
- 青梗菜、中国白菜などの中国野菜をメインに、大根、にら、
白菜、わさびなども生産
• グルメ食品
トリュフ、エキストラバージン・オリーブオイル、
日本種のサクランボ、冷涼ワイン、先住民の伝統食品の他、
キングフィッシュ・サーモン・マグロ養殖も盛ん
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食品輸出
日本およびアジア太平洋地域に対し実績ある食品輸出国
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オーストラリアは食品輸出・供給の世界的リーダー
• 牛肉輸出において世界第2位
• ワイン供給において世界第2位 (EU全体に次ぐ)
• 羊肉輸出において世界第2位
• 大麦輸出において世界第2位
• 乳製品輸出において世界第4位
• 砂糖輸出において世界第4位
• 小麦輸出において世界第5位
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日本はオーストラリアにとって最大の輸出市場
オーストラリア製食品および飲料における主要輸出先 (輸出総額 $243億ドル )
順位
市場
輸出割合
主要輸出品目
1
日本
18%
肉、シリアル、乳製品、穀物、海
産物
2
米国
9.9%
肉、ワイン
3
インドネシ
ア
8.4%
穀物、家畜輸出、砂糖
4
韓国
7.2%
穀物、肉、砂糖
5
中国
5.6%
穀物、乳製品、ワイン
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対日輸出食品トップ10
果物・ナッツ
1%
飲料
1%
ココア
1%
その他
9%
調味料類
2%
肉
47%
動物用加工飼料
3%
魚および海産物
6%
穀物および種子
8%
乳製品、卵、蜂蜜10%
シリアル
12%
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食品産業事例
事例 – 食品・サイクロン・オーストラリア経済について
対豪投資-モスバーガ-の事例
食品分野における研究開発協力– 近畿大学およびClean Seas社の事
例
製品イノベーション– BARLEYmax
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事例; ラニーニャ現象、洪水、サイクロンなどが食品産業に
与える影響
• クイーンズランド州を襲った洪水およびサイクロンYasi影響によ
り、2011年3月期のGDPはマイナス0.9%と減速したが 、6月期には
1.2%へ回復した。
• 同州北部の砂糖およびバナナ生産者が最も深刻な被害を受けた
• その結果、2011年のバナナの価格は1キロ当たり$2 -3から $13 - $15
へ高騰した。ただし年末までに通常の価格に戻ると予測
• ビクトリア州で発生した洪水は人間の食用穀物を動物用飼料の品質
へ务化させた。品質の低下で価格が暴落した。
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対豪投資の事例 : モスバーガー
•
モスバーガーはアジア各地で徐々に店舗を広げ、2010年度は日本国外で243
店を新たにオープンした
•
•
2011年3月にクイーンズランド州サニーバンクでオーストラリア国内第1号
店をオープンした
今後5年間でオーストラリア国内の店舗数を30店程度まで増やす予定
•
‘多文化・多民族国家として知られるオーストラリアに店舗を開店したこと
で、今後はヨーロッパやアメリカ市場への参入を実現したい。
( MOS Report, 39th Fiscal Term Business Reportより翻訳)
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食品分野における研究開発協力事例;近畿大学
およびClean Seas Tuna 社のマグロに関する共同研究
• 近畿大学およびClean Seas Tuna社 は覚書を締結
• 2008年、近畿大学の支援を受けたClean Seas 社は、ミナミマグロの
種苗サイクルを成功裏に完結した。
• オーストラリアにおけるミナミマグロの完全養殖実現に向けて明るい
展望
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製品イノベーションの事例; BARLEYmax
• 近年オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の研究者によっ
て特定された遺伝子組み換えでない大麦。通常の大麦と比較して食
物繊維が2倍、難消化性でんぷんが4倍含まれ、GI値が低い
• BARLEYmaxは腸の健康上様々なプラスの変化をもたらすことも判
明
• 現在BARLEYmax は様々な合弁事業を通じ育成、生産および商品化
されている。
• BARLEYmax を使用した製品には朝食用シリアル3種、おかゆ製品4
種があり、小売スーパーで購入可能
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オーストラリアの利点
• オーストラリアにとって、日本は過去40年以上にわたる
貿易相手国
• 実証済みの輸出能力に加え、海外投資先として、製品イ
ノベーションおよび研究協力のパートナーとしても有望
• オーストラリアにとって、日本は現在でも最大の輸出相
手国
• アジア太平洋地域において、日豪は今後も信頼関係に支
えられた貿易パートナーとして相互補完的な関係を永続
するものと予測
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オーストラリア貿易促進庁
国内拠点
札幌
日本語での貿易および投資に関する
お問い合わせは下記まで
www.austrade.or.jp
東京
福岡
大阪
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ありがとうございました
オーストラリア貿易促進庁
食品・第1次産業担当
貿易アドバイザー
レイモンド・ロッシュ
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