生乳取引きの仕組み 酪農家が生産した生乳は、酪農家から直接乳業メーカーに運ばれることもありがすが、基本 的にはタンクローリーで集乳されてから、乳業メーカーに運ばれます。代金(乳代)は、乳業メ ーカーから指定生乳生産者団体、単位農協を通じて支払われる仕組みになっています(指定生 乳生産者団体を通じないで取引きを行う酪農家、いわゆるアウトサイダーも存在しますが、そ の数は4%程度です)。この仕組みは、生乳の取引きを円滑で公平なもにするために、加工原料 乳生産者補給金等暫定措置法が、 「生産者は指定生乳生産者団体に生乳の販売を委託する」と 定めていることに基づいています。 生乳を販売する指定生乳生産者団体は、乳業メーカーとの乳価交渉、生乳流通の合理化、生 乳生産の指導などの業務を行っています。以下に、取引きの流れを図式化しました(北海道と 都府県では、一部取引きの仕組みが異なりますので、別々に図式化しました)。 図表58 生乳の用途別取引 都府県:A県の事例 単位農協 乳代支払 乳代清算 手数料1.5〜2.5円/kg 輸送経費2.7〜3.5円/kg 県酪連等 乳代清算 指定団体 手数料1.5〜2.5円/kg 輸送経費2.7〜3.5円/kg 乳代清算 乳業メーカー 手数料 0.1円/kg 乳代清算 直接工場搬送分 酪農家 CS 集乳ローリー車 北海道の事例 乳代支払 乳代清算 集乳ローリー車 単位農協 手数料0.9円/kg 輸送経費1.8円/kg CS運営費0.16円/kg ホクレン(指定団体) 乳代清算 手数料0.35円/kg 輸送経費2.6円/kg CS運営費0.06円/kg 乳業メーカー 乳代清算 直接工場搬送分 酪農家 CS 集乳ローリー車 集乳ローリー車 資料:農林水産省 「牛乳・乳製品をめぐる情勢 (その 2)」より抜粋 ―65―
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