農地集積で効率的農業経営と 果樹のブランド力強化を

山 陽
基幹支店
平成27年度 販売高目標
山 陽 基幹支店
第2部
5億7千万円
2
販売高
ベスト
米
1億5千万円
1
販売高
ベスト
モモ
2億7千万円
3
販売高
ベスト
エンダイブ
5千3百万円
農地集積で効率的農業経営と
果樹のブランド力強化をはかります
1.現状と課題
水稲については、一部の大型経営を除いてほとんどの農家は零細経営であり、経営効率が悪い
状況です。また、高齢化が進んでいるため、毎年経営を中止する農家があります。
このため、効率的経営ができる担い手の育成を図る必要があります。また、品種については、
朝日以下主要 4 品種が栽培されており、過去 3 カ年の 1 等米比率は非常に低くなっています。
このため、品種の集約と 1 等米比率の向上を図る必要があります。
果樹については、高齢化の進行や担い手不足から、今後とも縮小の状況です。今後の産地維持
のためには、担い手が自立経営できる樹園地の集約化と規模拡大に向けた農地の貸借、狭小な圃
場の基盤整備による作業性の効率化、機械化などが課題になっています。
野菜については、エンダイブ、黄ニラが主体となっており、高齢化によって徐々に減少傾向に
あります。
2.目標と方策
水稲については、地区ごとに現地講習会を開催し、推奨品種の推進、適正な栽培管理による売
れる米づくりを推進します。また、農地利用集積円滑化事業等を活用し、担い手へ農地の集積を
図り効率的経営体の育成に努めます。
果樹については、地域営農ビジョン(人・農地プラン)に取り組み、担い手農家個々の規模拡
大を進めます。一方では、組織活動の強化を通じて J A ブランド力の向上を図ります。また、有
望品種の導入や栽培技術の向上、樹園地の若返り、樹園地の貸借促進、新規就農者の育成などに
取り組み、産地の活性化を図ります。
野菜については、新規就農者の育成とともに G A P (農業生産工程管理)の推進によるブラン
ド力の強化を図ります。
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(1)米・麦・大豆
◦米については、地区ごとに年間 3 回の栽培講習会を開催し、推奨品種(朝日、きぬむす
め、ヒノヒカリ)への集約を図るとともに、土づくり、適期田植え、肥培管理等を指導
山 陽 基幹支店
ます。以上の内容については、毎月発行の J A 広報誌にも掲載し、一層の周知徹底を図り
ます。また、栽培管理試験圃を設置し、新肥料・農薬の試験を実施して収量・品質の向上
を図ります。
さらに、転作については、過剰に達成しているので、主食用米への作付け誘導を図って
いきます。
地域営農ビジョン(人・農地プラン)、農地利用集積円滑化事業に取り組み、高齢化等
で栽培中止された農地等を、中心となる担い手経営体、青年就農給付金対象者等へ集積す
るよう努めます。
◦麦については、個別巡回指導により、排水対策の実施、播種時期の適正化、雑草の防除等
を重点に指導し、収量・品質の向上を図ります。
◦黒大豆については、 2 度の栽培講習会により、施肥、除草、潅水、培土、病害虫防除、
選別に重点を置いた指導を実施し、収量・品質の向上を図ります。また、新規肥料(亜り
ん酸粒状肥料)の試験を継続し、その成績を品質向上に活用します。
◦白大豆については、個別指導により、排水対策、麦との輪作体系、雑草(アオビユ、アサ
ガオ、イヌホウズキ等)防除を主体とした管理により、収量・品質の向上を図ります。
(2)果 樹
◦モモについては、担い手農家個々の規模拡大や新規就農者の掘り起こしによる魅力ある産
地づくりに取り組みます。
生産面では、「栽培管理日誌の記帳」と安定した「美しいモモづくり」による産地ブラ
ンド力の向上を図るため、樹園地の若返り促進をはじめ、せん定や施肥など栽培改善に取
り組みます。
また、次世代フルーツのおかやま夢白桃、地域オリジナル品種の千種白鳳の構成比率を
高めます。
◦ブドウについては、新生「山陽ブドウ部会」への集荷結集と「栽培管理日誌の記帳」を推
進し、安全で安心な産地ブランド力の向上に努めます。
ピオーネは、栽培(施肥、植調剤処理など)改善による着色向上を通して、農家経営の
安定に取り組みます。
アレキは、新・改植による樹園地の若返りと基本技術の励行による高品質生産に努め
ます。
次世代フルーツのシャインマスカット及びオーロラブラックの生産拡大を図り、魅力あ
るブドウ産地づくりに取り組みます。
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第2部
し、売れる米づくりに取り組みます。また、品質低下の原因を究明し、品質の向上を図り
(3)野 菜
◦エンダイブについては、作型に合わせた適正品種の選定、生理障害対策などの検討を継続
します。新規生産者の受入体制を強化し、産地維持を図ります。
山 陽 基幹支店
第2部
◦黄ニラについては、高齢化による面積減や生産者の減少に歯止めをかけるため、新規生産
者の掘り起こしを行い、施設の有効利用による冬季継続安定出荷に努めるとともに、古株
の計画的更新を積極的に推進します。
◦スナックエンドウについては、栽培の基本となる土づくり、畝づくり、生育に応じた潅水
と施肥、農薬の安全使用に基づいた病害虫防除を重点指導し、良品多収へ誘導します。
また、広く栽培希望者を募り、産地拡大に努めます。
◦ナスについては、連作障害の回避による安定生産と、現地指導を中心に栽培技術向上を図
ります。
(4)部会活動
◦モモは、「岡山東モモ部会」の方針に沿った「山陽支部」としての生産・販売活動を展開
します。加えて、集落単位や目的を共有する農家・女性などのグループ化を図るととも
に、活き活きとした活動の展開を支援し、組織活動、研究活動の活性化と地域の課題解決
に取り組みます。
◦ブドウは、「山陽ブドウ委員会」と「山陽温室ブドウ委員会」を統合した新たな『岡山東
農協山陽ブドウ部会』と連携して、生産・販売・購買が一貫した活動の強化に取り組み、
J A ブランド力の向上を図ります。同時に、パートナー市場設定による実需開拓(売り込
み)に積極的に取り組みます。
◦「エンダイブ部会」は、年間を通じて安定的な計画生産を可能にするため、土壌分析に基
づく施肥の合理化、連作によって生じたと見られる生育障害対策の解明に取り組みます。
また、G A P(農業生産工程管理)に取り組み、安全性と高品質の維持に努めます。
◦「黄ニラ部会」は、施設の有効活用、冬季の出荷数量の確保、高品質の維持に努めます。
また、新規生産者を確保し、栽培技術指導の充実により速やかな自立を支援します。
◦「スナックエンドウ部会」は、病害虫対策の充実により生産の安定化、品質向上、生産量
の増加を図るとともに、栽培時期、栽培技術を検討し、出荷時期の拡大を目指します。
また、部会員数及び栽培面積の拡大に努めます。
◦「ナス部会」は、新規生産者の確保に努めるとともに、技術指導の充実により、面積当た
りの収量の向上を図ります。
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◎生産部会別作付面積及び販売高 (平成 24 年度)
組 織 名
構成人員(名)
岡山東モモ部会山陽支部
作付面積(ha)
販売高(千円)
4
0.36
6,472
スナックエンドウ部会
23
0.51
6,248
黄ニラ部会
33
4.10
16,850
エンダイブ部会
22
3.50
56,747
144
28.00
40,723
ナス部会
岡山東農協山陽ブドウ部会
(5)担い手・新規就農者の育成
◦地域農業の継承・発展に向けて、県・市と連携して、集落、地域ごとの地域営農ビジョン
(人・農地プラン)の策定・実践を支援します。目標は担い手を明確化した農地の面的集
積や集落営農組織の育成、地域農業を支える多様な農家を担い手と位置付けた農業振興、
地域住民との共同活動による農を通じた豊かな地域づくりなどの支援を目指します。
◦また、新規就農者への各種事業・制度の情報提供や利用促進などを通じて自立農家への育
成を支援します。さらに、J A の総合事業を発揮した担い手経営体(個人・法人・集落営
農等)個々の経営に適した事業提案活動に取り組みます。
3.農産物の生産拡大に向けた目標値
品 目
朝
(単位:ha)
平成24年現状 平成27年目標
品 目
日
160.6
180.0
モ
ア ケ ボ ノ
55.1
50.0
ブ
きぬむすめ
57.3
57.0
ア
ヒノヒカリ
57.9
60.0
ナ
そ の 他 米
25.9
37.0
麦
1.7
7.0
13.7
15.0
大
豆
平成24年現状 平成27年目標
モ
97.0
100.0
ド
ウ
25.5
20.0
レ
キ
2.4
2.0
ス
0.36
0.4
スナックエンドウ
0.51
0.68
黄
ラ
4.1
4.2
エンダイブ
3.5
3.5
ニ
4.担い手確保・育成
集 落 営 農 組 織
0 組織(H24年度) → 3 組織(H27年度目標)
新 規 就 農 者
平成25~27年度の 3 年間で 6 人(年間 2 人)
25
第2部
181,156
山 陽 基幹支店
97.00
273
5.主要品目別販売目標
品 目
25年目標
26年目標
27年目標
水 稲
356.8
370.0
384.0
384.0
販売量( t )
634.1
650.0
660.0
680.0
142,673
139,750
141,900
146,200
面 積(ha)
1.7
4.9
6.0
7.0
販売量( t )
3.0
20.0
24.0
28.0
販売高(千円)
55
660
792
924
面 積(ha)
13.7
15.0
15.0
15.0
販売量( t )
6.0
7.0
8.0
9.0
4,434
5,180
5,920
6,660
面 積(ha)
97.0
98.0
99.0
100.0
販売量( t )
301.0
310.0
330.0
350.0
181,156
238,080
253,440
268,800
面 積(ha)
25.5
24.0
22.0
20.0
販売量( t )
44.8
56.0
57.0
58.0
29,524
44,576
45,372
46,168
面 積(ha)
2.4
2.2
2.1
2.0
販売量( t )
12.9
13.0
13.5
14.0
11,199
13,507
14,027
14,546
面 積(ha)
3.0
3.0
3.0
3.0
販売量( t )
13.0
13.0
13.0
13.0
2,224
2,300
2,300
2,300
面 積(ha)
0.36
0.36
0.36
0.4
販売量( t )
26.0
27.0
28.0
32.0
6,472
5,670
5,880
6,720
面 積(ha)
0.51
0.57
0.64
0.68
販売量( t )
4.4
5.0
6.0
6.5
6,248
6,250
7,500
8,125
面 積(ha)
4.1
4.1
4.2
4.2
販売量( t )
6.5
6.6
6.7
6.7
16,850
15,840
16,080
16,080
3.5
3.5
3.5
3.5
109.7
110.0
110.0
110.0
56,747
52,800
52,800
52,800
販売高(千円)
麦
山 陽 基幹支店
第2部
面 積(ha)
大 豆
販売高(千円)
モ モ
販売高(千円)
ブドウ
販売高(千円)
アレキ
販売高(千円)
カ キ
販売高(千円)
ナ ス
販売高(千円)
スナック
エンドウ
販売高(千円)
黄ニラ
エンダイブ
26
24年実績
販売高(千円)
面 積(ha)
販売量( t )
販売高(千円)