GSM/WCDMA 通信 Box AT コマンド送信例 Version 1.2 Application Note AN01 GSM/WCDMA 通信 Box AT コマンド送信例 1. 概要 GSM/WCDMA 通信 Box は、USB ケーブル、もしくは D-SUB 9pin ケーブルで AT コマンドを使用して制御を行うことができます。本資 料では、GSM/WCDMA 通信 Box の基本的動作である音声接続、SMS、パケット接続、GPS の AT コマンドの送信例に関して説明します。 2. ターミナルの設定 PC 上から AT コマンドを使用して GSM/WCDMA 通信 Box を制御する場合は、ターミナルモードで動作する通信ソフトウェアが必要にな ります。下記に Windows のハイパーターミナルを例にして、USB ケーブルでの接続方法を説明します。 尚、USBケーブルを使用する場合はドライバーが必要になるため、ドライバーもしくはユーティリティソフト(3G watcher)の設定が必要 になります。ドライバーのみの場合は、付属のCD-Rより設定を行ってください。ユーティリティソフト(3G watcher) をインストールされる 場合は、Sierra Wireless社URL http://www.sierrawireless.com/ からインストーラーをダウンロードしていただき、インストールを行ってくだ さい。 1) 本装置の電源を投入し、USB ケーブルで PC と接続してください。 2) デバイスマネージャで”Sierra Wireless AT command Port”が、どの COM ポートにアサインされているかどうか確認してください。 3) “スタート”->プログラム(P)->アクセサリ->通信->ハイパーターミナルを起動してください。 2011/08/31 1 GSM/WCDMA 通信 Box AT コマンド送信例 Version 1.2 4) 接続の設定で、”名前(N)”を適切な入力し(名前に制限はありません)、”OK”ボタンを押してください。 5) 接続の設定で、”接続方法(N)”に 2 で確認した COM ポートを選択し、”OK”ボタンを押してください。 6) COM のプロパティで、下記を参照に COM ポート設定を行ない、”OK”ボタンを押してください。 ビット/秒 Max 230.4kbps 伝送フォーマット スタート ビット :1 bit ストップ ビット :1 bit データ ビット :8 bit パリティ ビット :なし(None) 7) ハイパーターミナルの設定が終了しましたので、ハイパーターミナル上で AT コマンドを送り、本装置を動作させることができます。 3. 音声接続 # 項目 ATコマンド 補足説明 #3-1 音声発信 atd電話番号; 音声接続が開始されると、“CONNECT”と表示され、音声通話を行うことができ ます。 #3-2 音声着信 ata “RING”のMessageが表示された場合、着信があることを示しておりますので、 ATコマンドを送信し、通話を開始してください。 着信が終了したときにATコマンドを送信した場合、”NO CARRIER”と表示され 通話を行うことは出来ませんので、ご注意ください。 #3-3 音声切断 2011/08/31 ath 音声が切断されると、”OK”と表示され、回線が切断されます。 2 GSM/WCDMA 通信 Box AT コマンド送信例 Version 1.2 4. SMS # 項目 ATコマンド 補足説明 #4-1 初期設定#1 AT+CMGF=1 SMSをText modeに変更します。PDU modeでSMSを送信する場合は、”0”を設 定してください。 #4-2 初期設定#2 AT+CNMI=2,1,0,0,0 新着メッセージを表示させるための設定です。表示させる必要がなければ、AT コマンドを送る必要はありません。 尚、新着メッセージ受信時は、以下のように表示され、数字は受信BoxのMessage 番号になります。 +CMTI: "SM",4 #4-3 #4-4 SMS送信#1 SMS送信#2 AT+CMGS=”電話番号” U-SIMカードに送信済みのMessageを保存しないでSMSを送信することができ >Input Message <Ctrl + ます。 Z> Messageを入力後、”Ctrl” + “Z”キーでSMSを送信することができます。 AT+CMGW=”電話番号” U-SIMカードにMessageを保存し、SMSを送信することができます。 >Input Message <Ctrl + Messageを入力後、”Ctrl” +”Z”キーでSMSを未送信としてU-SIMカードに保存し Z> ます。 AT+CMSS=数字 その際、Messageの保存先として”CMGW: 数字”と表示されるため、AT+CMSS= 数字にMessage番号を入力し、SMSを送信してください。 尚、U-SIM カードの Message 登録件数はキャリアによって異なります。USIM の制限件数を超えた状態で送信しようとすると、”+CMS ERROR: 322”のエラー Message が表示されます。 2011/08/31 3 GSM/WCDMA 通信 Box AT コマンド送信例 #4-5 送受信Boxの確 AT+CMGL=”all” 認#1 (全て) Version 1.2 U-SIMカードに保存されている受信Box(未読”REC UNREAD”、開封済み“REC READ”)、送信Box(未送信“STO UNSENT”、送信済み“STO SENT”)を全て表示 します。 Message は”REC READ” ->”REC UNREAD” ->”STO SENT”->”STO UNSENT”の順で表示され、その中ではMessage番号の小さい順に上から表示さ れます。 Messageは以下のように表示されます。 +CMGL: 2,"REC READ","電話番号",,"日時(日時が表示されるのは受信Boxの み)" Message内容 尚、送受信Boxにメッセージがない場合は、何も表示されません。(OKのみにな ります) #4-6 送受信Boxの確 AT+CMGR=数字 認 #4-7 送受信Boxの消 数字は、Message番号を入力してください。Messageは、#4-5と同じように表示 されます。 AT+CMGD=数字 去 数字は、Message番号を入力してください。Messageの最大保存件数以上は保存 することができないため、定期的に削除してください。 Note: U-SIM カードの制限で、U-SIM に保存できる Message の件数はキャリアによって異なります。USIM の制限件数を超えた場合には自動上 書きを行わず、エラーメッセージを返します。 網側に対しては、U-SIM が FULL であるエラーを返します。 2011/08/31 4 GSM/WCDMA 通信 Box AT コマンド送信例 Version 1.2 5. パケット接続 AT コマンド # 項目 #5-1 プ ロ フ ァ イ ル 確 AT+CGDCONT? AT コマンドを送信すると、以下のようにプロファイルの確認ができます。 認 +CGDCONT: 1,"IP","tomen","0.0.0.0",0,0 補足説明 +CGDCONT: 2,"IP","tomen.IP","0.0.0.0",0,0 +CGDCONT: 3,"PPP","tomen.ne.jp","0.0.0.0",0,0 上記の設定は、GSM/WCDMA 通信 Box ごとで設定されているプロファイルの設 定が異なっている可能性がありますので、ご注意ください。 プロファイルの設定方法に関しましては、”7. プロファイルの設定”を参照くだ さい。 #5-2 パケット接続 AT!SCACT=1, 数字 数字は、接続を行う APN で#5-1 で確認した+CGDCONT#を入力してください。 上記例で tomen.ne.jp に接続する場合は、AT!SCACT=1,3 を送信してください。 #5-2 パケット切断 AT!SCACT=0, 数字 数字は、接続を行っていた APN で#5-1 で確認した+CGDCONT#を入力してくだ さい。上記例で tomen.ne.jp の切断をする場合は、AT!SCACT=0,3 を送信してく ださい。 2011/08/31 5 GSM/WCDMA 通信 Box AT コマンド送信例 Version 1.2 6. GPS # 項目 AT コマンド 補足説明 #6-1 位置情報取得#1 AT!GPSFIX=1,255,100 位置情報を一度だけ取得することができます。 #6-2 位置情報取得#2 AT!GPSTRACK=1,255, 位置情報を連続で取得することができます。 100,1000,1 #6-3 動作状況確認 AT!GPSSTATUS? 現在、GPS 機能として位置情報取得中なのか、位置情報を取得終えているのか確 認することができます。 #6-4 位置情報確認 AT!GPSLOC? GPS で取得した位置情報を確認することができます。 #6-5 GPS 中断 AT!GPSEND=0 GPS の位置情報取得を中断します。 2011/08/31 6 GSM/WCDMA 通信 Box AT コマンド送信例 Version 1.2 7. プロファイルの設定 # 項目 AT コマンド 補足説明 #7-1 PDP 設定 AT+CGDCONT=<pid>,<pdp_type>,<apn>, PDP type や APN の設定をすることができます。 [<ipaddr>] <pid>には、設定するプロファイル番号を入力してください。 <pdp_type>には、クォーティションマークの間に PDP type の IP もしくは PPP を入力してください。 <apn>には、クォーティションマークの間に指定の APN(Access Point Name)を入力してください。 <ipaddr>には、動的 IP の場合は”0,0,0,0”を、静的 IP の場合 は”xxx, xxx, xxx, xxx”と任意の IP アドレスを入力してください。 #7-2 PDP 確認 AT+CGDCONT? AT コマンドを送信すると、設定されている PDP や APN の確認がで きます。 (例) +CGDCONT: 1,"IP","tomen","0.0.0.0",0,0 +CGDCONT: 2,"IP","tomen.IP","0.0.0.0",0,0 +CGDCONT: 3,"PPP",”tomen.ne.jp","0.0.0.0",0,0 #7-3 ラベル設定 AT!SCPROF=<pid>,<Label>, 0,0,0,0 プロファイルのラベルの設定をすることができます。 <pid>には、設定するプロファイル番号を入力してください。 <Label> には、クォーティションマークの間に最大 30 文字設定する ことが可能です。 (例) AT!SCPROF=1,”Tomen-ele”,0,0,0,0 #7-4 ラベル確認 AT!SCPROF?<pid> AT コマンドを送信すると、設定されているラベルの確認ができま す。<pid>には確認するプロファイル番号を入力してください。 2011/08/31 7 GSM/WCDMA 通信 Box AT コマンド送信例 #7-5 認 証 パ ラ メ AT$QCPDPP=<pid>,<auth_type>,<passwor ータ設定 d>, <userneame> Version 1.2 プロファイルの認証<パスワードやユーザー名>の設定をすることが できます。 <pid>には、設定するプロファイル番号を入力してください。 <auth_type> には、該当するタイプの数値を入力してください。 0:(none)-パスワード/ユーザー名を使用しない 1:(PAP)-パスワード/ユーザー名をそのまま送ります。 2:(CHAP)-パスワード/ユーザー名を暗号化して送ります。 <password> に は 、 パ ス ワ ー ド を 入 力 し て く だ さ い 。 た だ し 、 <auth_type>で”0”を設定した場合は、必要ありません。 <username> に は 、 ユ ー ザ ー 名 を 入 力 し て く だ さ い 。 た だ し 、 <suth_type>で”0”を設定した場合は、必要ありません。また、 <auth_type>が”0”の場合は、ユーザー名はどのような値でも問題 ございません。 (例) <auth_type>が 0(None) の場合 AT$QCPDPP=3,0 (例) <auth_type>が 1(PAP)もしくは 2(CHAP)の場合 AT$QCPDPP=4,1,”tomen”,”tomen” #7-5 認 証 パ ラ メ AT$QCPDPP? AT コマンドを送信すると、設定されているプロファイルに認証<ユ ータ確認 ーザー名>の確認ができます。ただし、パスワードは表示されません。 (例) $QCPDPP: 1,0 $QCPDPP: 2,1,”tomen” 2011/08/31 8
© Copyright 2024 Paperzz