西暦 2016 年 05 月 16 日 ダレナン博士の研究所 研究報告書 No.255 題名:ウグイスが「ホーホケキョ」と鳴く理由 報告者:トシ 特徴的な鳴き方をする鳥として、真っ先に挙げられるのがウグイスになろう。「ホーホケキョ」と鳴く様子 は如何にも春めいており、その通りでウグイスは春告鳥とも言われる 1)。そのウグイスは、ウグイスという色 の名をもち、かつ、その鳴き声がよいために、図 1 のような鳥であるかのような印象がある。しかしながら、 この図 1 の鳥はメジロという名でウグイスではない。実際のウグイ スは、図 2 のように地味である。 「ホーホケキョ」と鳴かないなら、 そこまで注目されることがない姿をしている。そのため、なぜウグ イスが「ホーホケキョ」と鳴くようになったのかについて調べるこ とは、ウグイスの魅力を調べることにも繋がるのかもしれない。そ こで、本報告書では、ウグイスが「ホーホケキョ」と鳴くようにな った理由について考察したい。 一般的に鳥が鳴き声を発するのは、メッセージを伝える時である 4) 図 1 メジロ 2) 。また、鳥の鳴き声は、大きく分けてさえずりと地鳴きの 2 種類 あり、ウグイスの「ホーホケキョ」は、ウグイスのさえずり に相当する 4)。さえずりとは、メスへの求愛や縄張りを守る ための声で、地鳴りとは、オス・メス区別なく、一年を通し て鳴く単純な鳴き声である 5) 。そのため、「ホーホケキョ」 は、春先のウグイスの繁殖期にオスがメスを誘い、縄張りを 宣言している鳴き声となる 4) 。その意味から、 「ホーホケキ ョ」はウグイスのオスの恋愛歌と言えるのかもしれない。ち なみに、ハワイのウグイスは、 「ホーホケキョ」と鳴かずに、 「ホーホピッ」となくようである 6)。場所によって異なる鳴 き方があることから、ダーウィンのガラパゴス諸島での結論 図 2 ウグイス 3) と同じくして 7)、世代を重ねるうちにその歌声が、ウグイスの恋愛で有利に働いただけ、とも言える。すなわ ち、日本のウグイスの「ホーホケキョ」は、歌詞に意味がなく、むろん「ホー法華経」でもない。 図 2 のように地味な姿を歌声で魅了させるには、特別な発声法を身につけるのが、進化上で正しいとも言 える。カラオケなどで、パッと見で、 「この人、歌うまいのかなぁ」と思えども、歌うと「すっげー、歌うま いじゃん」 、とほれぼれしてしまうのと半ば同じ原理であろうか。真相はウグイスのメス以外に分からない。 1) https://ja.wikipedia.org/wiki/ウグイス (閲覧 2016.5.16) 2) http://blog-imgs-16-origin.fc2.com/s/a/n/sanpophoto2/mejiro10-1024.jpg (閲覧 2016.5.16) 3) http://www.tousan13.com/wp-content/uploads/218.jpg (閲覧 2016.5.16) 4) http://zukan-move.kodansha.co.jp/column_list/birds/1.html (閲覧 2016.5.16) 5) http://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/nakigoe.html#Call (閲覧 2016.5.16) 6) http://www.sankei.com/life/news/150510/lif1505100019-n1.html (閲覧 2016.5.16) 7) http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/magazine/0902/feature01/ (閲覧 2016.5.16)
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