The 28th Annual Meeting of Japanese Society for Parenteral and Enteral Nutrition 第 28 回日本静脈経腸栄養学会学術集会 写真提供:金沢市 ランチョンセミナー 14 こんなにも多い亜鉛欠乏症!! 食欲不振?褥瘡?そして舌痛症も? ∼臨床症状の謎が最新の亜鉛研究で、徐々に明らかに∼ ∼ ∼臨床症状の謎が最新の亜鉛研究で の が の で 徐々に明らかに∼ 徐々に らかに∼ 2013 年 第 司会 演者 2月 22日 金 12:00 ∼ 13:00 7 会場 「ポルテ金沢 6F 金沢市アートホール」 公益財団法人 仙台市医療センター仙台オープン病院 副院長 土屋 誉 先生 東御市立みまき温泉診療所 顧問 倉澤隆平 先生 本会 ランチョンセミナーは整理券制でございます。 共催 第 28 回日本静脈経腸栄養学会学術集会 こんなにも多い亜鉛欠乏症!!食欲不振?褥瘡?そして舌痛症も? ∼臨床症状の謎が最新の亜鉛研究で、徐々に明らかに∼ 東御市立みまき温泉診療所 倉澤 隆平 先生 2002年秋、 私共は、 ふとしたことから 『多くの医師が考えているよりも、 遙かに多くの亜鉛欠乏症 患者さんがいる』 ことに気が付きました。 1961年、 プラサドがヒトの亜鉛欠乏症の存在を示唆する論文を出してから約50年。 この間に、 文献的には、 実に多彩な亜鉛欠乏の症状が報告されています。 日本では、 元日大耳鼻咽喉科教授 冨田寛先生等のお仕事で 『亜鉛欠乏症は味覚障害』 として知られていますが、 それ以外には、 『これ ほど多彩な欠乏症状がある』 と実感として知る医師は、殆どいないと言ってもよいでしょう。 特に、 この 飽食の時代に、 亜鉛欠乏症など 『余程特殊な状況でなければ、 ない』 というのが一般的常識でしたし、 今もそれが常識です。 しかし、私共はこの約10年間で、実に多くの多彩な症例を経験しました。 それは、 味覚障害は勿論のこと、 食欲不振 ・ 減退から拒食、 褥瘡の発症 ・ 治癒の遅延、 舌痛をはじめ口腔 咽頭症状に、 貧血、 下痢、 そして元気度にも及ぶ多彩なもので、 最近では、 更に、 多くの原因不明 とされている皮膚疾患、 お年寄りの皮内出血や水疱、 ペロリと剥皮する脆弱な皮膚や掻痒などの、 極々 ありふれた皮膚症状にも、 亜鉛の欠乏が関係することが判ってきました。 ただ、 誰も気付かなかった だけのことでした。 多くの欠乏症状の中で、 原因の定かでない食欲不振は、 まず、 亜鉛欠乏を考える べきですし、 殆どの褥瘡の主要因は亜鉛欠乏です。 多くの褥瘡は亜鉛補充療法で、 早期のものは数週で、 重症でも約三か月で治癒します。 一方、 食欲不振をはじめ多くの症状が一般的症状でもあるので、 医療や福祉の現場では、 悩み苦しむ多くの 患者さんが見逃されています。 きっと、 講演のなかで 『エエーッ。 あの人もそうか。 もしかするとあの 方もそうかも知れない?』 と次々と顔が浮かんでくることでしょう。 その殆どの患者さんが簡単な亜鉛 補充療法で劇的に軽快 ・ 治癒するのです。 勿論、 褥瘡は種々の要因が積み重なって発症することは事実です。 その中で、 これまで、 局所組 織の圧迫による循環障害が主要因とされて来ました。 また、 低蛋白質、 低Alb値や低Hb値に代表さ れる低栄養状態も、勿論、主要な要因の一つです。 そこで、 臨床の現場ではそれらの改善が先ず目指 されて来ました。 しかし、 全身の諸要因を改善することは 、 現実にはそれ程容易なことではなく、 また、 学会では除圧や軟膏などの局所療法が精力的に研究されていますが、 まだ多くの褥瘡は難治で、 医 療介護の現場では難渋して来ました。 亜鉛補充療法では、 かなりの低栄養 ・ 感染状態でも、 適切な全身と局所の介護があれば、 これま での様な、 それ程の複雑な軟膏療法、 局所療法でなくとも、 多くの褥瘡を軽快治癒の方向に導くこと が出来ます。 是非、 医療 ・ 介護の現場で試行していただきたいと思います。 詳細については、 亜鉛欠乏症の HP http://www.geocities.jp/ryu_kurasawa/ をご訪問下さい。 2012年亜鉛欠乏症の講演を画像と音声でご覧いただけます。 50ページ程の研究報告書もPDF ファイルにて、 ダウンロード出来ます。 是非、 是非ご訪問いただければ幸いです。 写真提供:金沢市
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