建築工事積算要領 平成26年58月 横浜市建築局 公共建築部 目 次 第1章 共 通 事 項 第1節 工事費の構成 1.1.1 工事費の構成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1.1.2 工事費の区分‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 第2節 消費税関係 1.2.1 消費税等相当額の積算方法‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1.2.2 細目の単価‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 第3節 直接工事費 1.3.1 直接工事費‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1.3.2 材料価格‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1.3.3 細目の数量‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1.3.4 細目の単価‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1.3.5 細目の運搬費‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 通 費 一般事項 2.1.1 共通費の区分と内容等‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.1.2 直接工事費の構成‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.1.3 新営と改修の工事が明確に区分できない場合の共通費 第2節 共通仮設費 2.2.1 共通仮設費の算定方法‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.2.2 率による共通仮設費の算定‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.2.3 積み上げによる共通仮設費の算定‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 第3節 現場管理費 2.3.1 現場管理費の算定方法‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.3.2 率による現場管理費の算定‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.3.3 積み上げによる現場管理費の算定‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 第4節 一般管理費等 2.4.1 一般管理費等の算定方法‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.4.2 一般管理費等率‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.4.3 契約保証費‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 第5節 共通費の設計変更基準 2.5.1 共通費の設計変更基準‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.5.2 設計変更における共通仮設費‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.5.3 設計変更における現場管理費‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.5.4 設計変更における一般管理費等‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1 1 2 2 2 2 2 3 57 第2章 共 第1節 68 68 79 79 810 912 1114 1215 1316 1416 1417 1517 1517 1518 1618 1618 第6節 分割発注等 2.6.1 分割発注の場合の共通費‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.6.2 分割発注における共通仮設費‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.6.3 分割発注における現場管理費‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.6.4 分割発注における一般管理費等‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2.6.5 分散する工事現場を一括発注する場合の共通費‥‥‥ 別 事 項 単価の取扱い 3.1.1 共通単価の例外‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3.1.2 単価の端数処理‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3.1.3 労務単価の取扱‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3.1.2 改修割増単価の補正‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 第2節 金額欄の取扱い 3.2.1 金額欄の取扱い‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3.2.2 工事費‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 第3節 営繕積算システムRIBCの端数処理 3.3.1 営繕積算システムRIBCの利用‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 第4節 請負代金額変更における特例 3.4.1 工事の施工の一時中止に伴う増加費用‥‥‥‥‥‥‥ 表-1 共通仮設費率に含む内容‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 表-2 共通仮設費の積み上げ内容‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 表-3 鉄骨工事の科目‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 表-4 現場管理費率に含む内容‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 表-5 一般管理費‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 別表-1 共通仮設費率(新営工事)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 別表-2 現場管理費率(新営工事)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 別表-3 共通仮設費率(改修工事)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 別表-4 現場管理費率(改修工事)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 別表-5 一般管理費等率(建築工事)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 別表-6 一般管理費等補正係数‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 別表-7 契約保証費に関する一般管理費率の補正値‥‥‥‥‥ 表-6 「共通費の調整計算」の具体的方法‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 表-7 現場が分散する工事を一括発注する場合の共通費の考え方 1619 1619 1719 1719 1719 第3章 特 第1節 参考-1 営繕積算システムRIBC利用の端数処理‥‥‥‥‥‥ 1821 1821 1921 1922 1922 2022 2022 2022 2124 2124 2124 2225 2326 2427 2427 2528 2528 2528 2629 2629 2730 2831 2932 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 第1章 共 通 事 項 【要領の目的】 この要領は、横浜市建築局公共建築部の所管する建築工事において、工事費内訳 書に計上すべき工事費(以下「工事費」という。)の積算について必要な事項を定め、 工事費の適正な積算に役立てることを目的とする。 なお、住宅に係る工事については、「公共住宅建築工事積算基準(公共住宅事業者 等連絡協議会編集)」を参照すること。 第1節 1.1.1 工 事 費 の 構 成 工事費の構成は、次のとおりとする。 工事費の構成 直接工事費 純工事費 共通仮設費 工事原価 工事価格 現場管理費 共通費 工事費 (設計価格) 一般管理費等 消費税等相当額 (注) 「工事費」は契約金額を示す場合があるが、この積算要領をはじめ営 繕積算システムRIBCでは、契約金額とは別の用語として使用する。 1.1.2 工事費の区分 工事費は、直接工事費、共通費及び消費税等相当額に区分して積 算する。直接工事費については、設計図書の表示に従って各工事種 目ごとに区分し、共通費については、共通仮設費、現場管理費及び 一般管理費等に区分する。 1 直接工事費 直接工事費は、工事目的物を造るために直接必要とする費用で、直 接仮設に要する費用を含め、工事種目ごとに区分して計上する。 2 共通費 (1) 共通仮設費 共通仮設費は、各工事種目に共通の仮設に要する費用とする。 -1- 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 (2) 現場管理費 現場管理費は、工事施工に当たり、工事現場を管理運営する ために必要な費用で、共通仮設費以外の費用とする。 (3) 一般管理費等 一般管理費等は、工事施工に当たる受注者の継続運営に必要 な費用で、一般管理費と付加利益からなる。 3 消費税等相当額 消費税等相当額は、消費税及び地方消費税相当分を積算するも のとする。 第2節 1.2.1 消 費 税 関 係 消費税等相当額抜きの単価で積算した工事価格に消費税率8%を 消費税等相当 乗じた金額が消費税等相当額となる。 額の積算方法 なお、消費税等相当額は端数処理を行わず、円単位まで算出する (円未満は切り捨て。)。 1.2.2 1 積算に使用する設計単価は、消費税等抜きの単価とする。 細目の単価 2 市場単価に消費税等が含まれている場合は、100/108(100+消費税率 (%))を当該単価に乗じて消費税等抜きの単価とする。 第3節 1.3.1 直接工事費 直 接 工 事 費 直接工事費の積算にあたっては、材料価格、労務費、機械器具費 及び仮設材費の複合された費用として別に定める「公共建築工事標 準単価積算基準」(国土交通省大臣官房官庁営繕部)による「複合単 価」あるいは「市場単価」に施工単位当たりの数量を乗じて算定す る。 なお、これによりがたい場合は、物価資料等の掲載価格、専門工 事業者の見積単価等を参考に定める。また、工事中に発生する残材 に価値のあるときは、残材数量に残材価格を乗じた額を差し引くも のとする。 1.3.2 材料価格 材料価格は、原則として積算時の現場渡し価格として、物価資料 等の掲載価格、製造業者の見積価格等を参考に、数量の多寡、施工 条件等を考慮して定める。 1.3.3 細目の数量 直接工事費の算定に用いる数量は、「建築数量積算基準・同解説」 (建築工事建築数量積算研究会 制定)の定める方法による。 -2- 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 1.3.4 細目の単価 細目に計上する単価のうち、材料単価、複合単価及び労務単価は 次による。 1 材料単価、複合単価 材料単価及び複合単価を使用する際の優先順位は次による。 ① 共通単価 ② 建設物価及び積算資料等の物価資料の掲載単価 ③ カタログ等単価 ④ 見積単価 ⑤ 独自代価 (1) 共通単価 共通単価は、営繕積算システムRIBCの単価を使用する。 単価は、原則として、全国共通の歩掛りによるものがB0で始ま るコードを持ち、横浜市独自歩掛りによるものがB1、B2、B3 等で始まるコードを持っている。 (2) 共通単価にない場合 ア 「建設物価」及び「積算資料」等の物価資料(横浜市に適 用する単価がない場合は東京都に適用する単価)のにおける 共通単価を作成した時点のものを参考とする。単価は、各資 料を比較し、最安値を採用する。 なお、上記資料掲載の材工単価を採用する場合は、本来事 業者が負担するべき法定福利費相当額を適切に反映するた め以下の方法で補正を行う。 【新営の場合】 基準単価×新営補正率=新営市場単価 【改修の場合】 基準単価×改修補正率=改修市場単価 なお、補正率については、表1による。 表1 基準補正単価 工 仮 種 新営補正率 改修補正率 設 土 工 工 事 1.03 1.03 事 1.02 1.02 地 業 工 事 1.02 1.02 鉄 筋 工 事 1.03 1.03 コ ン ク リ ー ト 工 事 1.03 1.03 型 枠 工 事 1.03 1.03 鉄 骨 工 事 1.03 1.03 -3- 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 既 製 コ ン ク リ ー ト 1.01 1.09 防 事 1.01 1.08 防水工事(シーリング) 1.01 1.12 石 事 1.01 1.10 事 1.01 1.12 事 1.02 1.09 い 1.01 1.09 水 工 タ イ ル 木 屋 工 工 工 根 及 び と 金 属 工 事 1.01 1.10 左 官 工 事 1.01 1.14 ) 1.01 1.08 建 具 ( シ ー リ ン グ ) 1.02 1.16 塗 事 1.01 1.14 事 1.02 1.14 内外装工事(ビニル系床材) 1.01 1.06 ユ 他 1.01 1.04 建 具 ( ガ 装 内 外 ニ ラ 工 装 ッ ス ト 工 そ の 排 水 工 事 1.02 1.02 舗 装 工 事 1.04 1.04 化 1.04 1.04 植 イ 栽 及 び 緑 カタログ等単価は、原則として複数社のを比較し、その最 低価格を参考とする。 ウ 見積単価 刊行物、カタログ等によれない場合には、メーカー、工事 業者等に照会するものとし、見積単価は次による。 a 原則として5社以上に照会する。この場合、事前に見積項 目及び照会メーカー等のリストを作成し設計担当課長の決 裁を受ける。(設計完了時にリストを技術管理担当に提出 する)。) b 書式については「公共建築工事見積標準書式(建築工事 編)」(国土交通省大臣官房官庁営繕部)を参考とし、見 積条件を明確にし、設計担当課長名で照会する。(見積書 のあて先は建築局長とする。)。この際、法定福利費の記 載に留意する。なお、「公共建築工事見積標準書式(建築 工事編)」は、国土交通省の「官庁営繕の関係法令及び技 術基準」を参照する。 (http://www.mlit.go.jp/gobuild/kijun_index.htm) c 見積単価を設計単価として採用する場合 見積単価は設計数量及び工事規模等に応じ、最低価格を参 -4- 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 考とする。 採用方式は、トータル方式(総合で最低価格を採用)とチド リ方式(個別で最低価格を採用)とがあるが、基本的にはト ータル方式を採用する。 なお、見積りにより単価を算出する場合には、上記の優先 順位による単価の入れ替えは行わない。ただし、主要材料 資材(コンクリート、型枠、鉄筋、鉄骨)については、上 記の優先順位により入れ替える。 〔例〕 基本的にトータル方式を採用するのは単一業者のみで 施工することが一般的な場合と考えられる場合で、事例と して、次のような工事等がある。 鋼製建具、木製建具、鉄骨工事、サイン工事、体育館等 の競技用金物、ネット類、金属工事(タラップ手すり等) d 材工共の見積りについては、材料費、工費及び、下請経費 及び法定福利費が判るように照会する。 下請経費については、見積書に記載してある下請経費と国 土交通省が規定している「その他」経費(最低値)を比較 し、安価なものを採用する。 エ 独自代価 ア~ウによれない場合は、 「建設工事標準歩掛」 (財団法人 建設物価調査会 発行)、 「工事歩掛要覧」 (財団法人経済調 査会 発行)等により独自に代価を作成することができる。 なお、国土交通省が規定している「その他」の経費は中間 値とし、その値は、表2による。 表2 工種 「その他」の率の採用値 「その他」の率 仮設 (労)×16% 土工 (労+雑)×16% 地業 (労+雑)×16% 鉄筋 (労+雑)×16% コンクリート (労+雑)×16% 型枠 (材+労+雑)×16% 鉄骨 (労+雑)×16% 既製コンクリート (材+労)×13% -5- 備考 (雑)に工場管理費を含む 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 防水 (材+労+雑)×13% 石 (材+労)×13% タイル (材+労)×13% 木工 (労)×16% 屋根及びとい (材+労)×13% 金属 (材+労)×13% 左官 (材+労)×16% 建具(建具取付) (労)×13% 建具(ガラス) (材+労)×13% 塗装 (材+労+雑)×16% 内外装 (労+雑)×13% 仕上げユニット (労)×16% 構内舗装 (材+労+雑)×15% 植栽(樹木費以外) (材+労+雑)×15% (材)に芝を含む 植栽(樹木費) (材)×11% (材)に地被類を含む 撤去 (労)×16% 外壁改修 (労)×16% とりこわし (労)×16% (材)に石材は含めない 表中の(材)は「材料費」 、(労)は「労務費」、(雑)は「運搬費及 び消耗材料費」を示す。 植栽の「その他」の率には枯補償、枯損処理を含むものとする。 取り外しの場合は、取り外しを行う製品等に対応する工種の「そ の他」の率を適用する。 2 労務単価 (1) 労務単価は、二省(農林水産省、国土交通省)の労務費調 査に基づく公共工事設計労務単価(基準額)(横浜市道路局 の以下を参照 http://www.city.yokohama.lg.jp/doro/gij utsukanri/roumu/)を採用するが、これにより難い職種につ いては、他の職種を適宜読み替えることが出来る。 (2) 時間外、休日又は深夜の割増賃金を積算する場合は、別に 定める。 3 機械器具損料 機械器具損料及び仮設材損料は、請負工事機械経費積算要領に より「建設機械等損料算定表」(社団法人 日本建設機械化協会 編集)を標準とする。また、原則として、建設機械の1日の運転 時間は6時間とし作業時間は8時間とする。 なお、これによりがたい場合は、物価資料等の賃借料を参考と する。 -6- 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 1.3.5 細目の運搬費 1 運搬費は、材料費に含むものとし、現場渡し価格をとることを原 則とする。また、場内の小運搬は共通仮設費(率計上)に含まれてい る。 (仮設材は除く。 ) 2 工場又は工事現場以外での加工を必要とするもの(鉄骨、PC版 等)については仮置き場からの費用、仮設材料及び仮設のための機械 器具についてはその往復に要する費用を、細目を設け、 「建設機械等 損料算定表」(社団法人 日本建設機械化協会 編集) に準じて計上 する。 -7- 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 第2章 共 通 費 第1節 2.1.1 一 般 事 項 共通費は、「共通仮設費」、「現場管理費」及び「一般管理費等」 共通費の区分 に区分し、それぞれ表-1、表-2、表-4及び表-5の内容と付 と内容等 加利益を一式として計上する。ただし、共通費を算定する場合の直 接工事費には、原則として本設のための電気、水道等の各種負担金 は含まないものとする。 2.1.2 直接工事費の構成は次のとおりとする。 直接工事費の 構成 一般工事(鉄骨工事を含む。) 直接工事費 その他工事 建築工事、電気設備工事及び機械設備工事のいず れかを同一工事で発注する工事(以下「込み工事」 という。) 一般工事とは通常の建物本体工事(処分費等を含む。)で、これ に含まれない工事をその他工事とし次に示す工事とする。(その他 工事は専門業者の責任施工となるため、元請業者の共通仮設費及び 現場管理費を低減する)。)。 ・ 特殊な室内装備品(家具、書架及び実験台の類)工事 ・ 造園工事 ・ 舗装工事 ・ とりこわし工事 ・ モニュメント工事 その他工事の具体例を表3に示す。 表1表3 その他工事としての取り扱い (注)○印は対象項目、×印は対象外項目 特殊な室内装備品 家具・書架及び実験台の類で通常の建物本体工 事に含まれない特殊な室内装備品 壁面収納(造り付け以外) ○ ローパーティション ○ 移 書架(スチール棚) ○ 書架(既製木製棚) ○ 家具(造り付け以外) ○ 造り付け家具 × カ ー -8- テ 動 書 架 ○ ン × ブ ラ イ ン ド × 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 ファンコイルカバー × じ ゅ う た ん × O A フ ロ ア × 一般(湯沸室)流し台 × ト イ レ ブ ー ス × 可動・移動間仕切 × 実 験 流 し 台 ○ 実験・医療器具 ○ シ ー ル ド 工 事 ○ 舞台機構装置 ○ 浴室・シャワーユニット × 厨 清掃用ゴンドラ × 造 園 樹 工 木 事 房 機 器 × 種目で造園工事として取り扱われる項目すべ て。 費 ○ 植 え 込 み 費 ○ 地被類(芝張り、は種) ○ 柱 ○ 移 盤 ○ 土 壌 改 良 ○ ツリーサークル ○ 伐 採 ・ 抜 根 ○ 人 工 土 壌 ○ 排水マット敷設 ○ 庭石・モニュメント ○ 温 室 工 事 ○ 支 植 栽 基 植 ○ 客 土 ○ 種目で舗装工事として取り扱われる項目すべ 舗 装 工 事 て。ただし、土工、縁石、側溝は一般工事とす る。 土 工 事 × 直接仮設(舗装用) ○ アスファルト舗装 ○ コンクリート舗装 ○ タイル張り舗装 ○ 石 張 り 舗 装 ○ インターロッキング舗装 ○ 舗 石 舗 装 ○ グランド・テニスコート ○ 平 装 ○ 路 床 整 正 ○ 舗装機械運搬 ○ トラフィックペイント ○ 縁 排 × 開きょ(U字溝) × 排 板 水 舗 ま す 石 × L字側溝・V型溝 × 水 管 × 種目で取り壊し工事として取り扱われる項目 取 り 壊 し 工 事 すべて。ただし、アスベスト含有建材処理工事 については、一般(改修)工事とする。 とりこわし費 ○ 集 積 積 込 み ○ アスベスト処理工事費 × とりこわし材運搬費 ○ とりこわし機械運搬 ○ (注)特殊な室内装備品は、原則として現場搬入をもって完了と なるものとする。ただし、転倒防止及び固定のための取り付 け作業をする場合を含むものとする。 〔例〕流し台、ガス台、吊戸棚、下駄箱、書棚、カウンター、 ロッカー、掃除用具入、整理戸棚、 キャビネット、収納 棚、観察台、書架、ショーケース、工具棚、作業台、黒板、 ホワイトボード、調理台、実験台、体育器具、室名札、看 板、ローパーテーション等 2.1.3 新築・増築・改築工事と改修工事とが明確に区分できない場合は、 新営と改修の 直接工事費の多い工事の率を採用する。 -9- 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 工事が明確に 区分できない 場合の共通費 第2節 2.2.1 共 通 仮 設 費 共通仮設費は、表-1の「共通仮設費率に含む内容」について比 共通仮設費の 率により算定し、併せて表-2の「共通仮設費の積み上げの内容」 算定方法 について費用を積み上げて算定する。 共通仮設費の算定は、次式による。 共通仮設費=(直接工事費×共通仮設費率) +積み上げによる共通仮設費+込み工事の共通仮設費 =(A-A’)×α%+(B-B’)×α%×k1 +(C-C’)×s1%+D+E A :鉄骨工事を除く一般工事 A’ :鉄骨工事を除く一般工事の処分費等 B :鉄骨工事 B’ :鉄骨工事の建て方用揚重機械器具費 C :その他工事 C’ :その他工事の処分費等 D :積み上げによる共通仮設費 E :込み工事の共通仮設費 (電気設備課、機械設備課より算出) α% :A+B+C(全体の直接工事費)-発生材処分 費に対する共通仮設費率 k1 :鉄骨工事の共通仮設費率算定係数(0.9) s1% :その他工事の共通仮設費率(1%) ※ 率による共通仮設費は、鉄骨工事を除く一般工事、鉄骨工事 及びその他工事ごとに算定する。 ※ 処分費等とは、仮庁舎等をリースで発注する場合の仮庁舎等 工事費、工事排水料金、建設発生土処分費及びとりこわし発生 材処分費等をいう。 ※ 処分費等は、共通仮設費を算定しない。 ※ 発生材処分費は、処分費等から仮庁舎等をリースで発注する 場合の仮庁舎等工事費を除いたもの。 ※ 率の値は小数点第3位を四捨五入して小数点第2位までと する。 2.2.2 1 鉄骨工事を除く一般工事 - 10 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 率による共通 (1) 鉄骨工事を除く一般工事の共通仮設費は、一般工事の直接 仮設費の算定 工事費から鉄骨工事、処分費等を除いた額に一般工事の共通 仮設費率乗じて算定する。 (2) 一般工事の共通仮設費率(α%)を算定する場合の直接工 事費には、全体の直接工事費から発生材処分費を含まないも のとしを減じた額とする。、算定方法は、新営工事について は、別表―1の率、改修工事については別表―3の率とする。 (3) 共通仮設費率の算定に用いるT(工期)は、入札公告等に 示された開札予定日から工期末までをもとに、開札から契約 までを考慮し7日を減じた日数を30日/月にて除す。その値 は小数点以下第2位を四捨五入して1位止めとする。 ※ 総合評価落札方式、議会案件等については、適宜調整す る。 (4) 設計変更における工期について 工事の一時中止があった場合、共通仮設費率の算定に用い る工期は、その期間を除く。 (5) 監理事務所を設けない場合には、0.9を乗じて補正する。た だし、その他工事、発生材処分費には適用しない。 (6) 既存施設を監理事務所(監督員事務所)として利用できる 場合は、利用中の維持管理費及び利用後の現場復旧に要する 費用を考慮し低減は行わない。 2 鉄骨工事 (1) 鉄骨工事の共通仮設費は、鉄骨工事から建て方用揚重機械器 具費(損料)を除いた額に鉄骨工事の共通仮設費率を乗じて算 定する。 (2) 鉄骨工事の共通仮設費率は、一般工事の共通仮設費率に対し て別に定める係数(0.9)を乗じた率とする。 (3) 鉄骨工事として科目で取り扱う項目は表-3の通りとする。 (4) 体育館、倉庫及び格納庫等の鉄筋コンクリート造において、 屋根部が鉄骨造の場合は対象とする。 3 その他工事 (1) その他工事を含む場合のその他工事の共通仮設費は、その 他工事毎の直接工事費からそれぞれの処分費等を除いた額 に、その他工事の共通仮設費率を乗じて算定する。 (2) その他工事を含む場合のその他工事の共通仮設費率は、別 に定める1%とする。 4 込み工事(建築工事、電気設備工事及び機械設備工事のいずれ かを一括して発注する工事) (1) 共通仮設費は、それぞれの工事種別毎の共通仮設費に関する定 - 11 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 めにより算定し、それらの合計による。 (2) 積上げによる共通仮設費は、それぞれの工事種別毎に区分 して計上する。 5 新営工事と改修工事を同一工事で発注する場合 (1) 新営工事と改修工事を同一工事で発注する場合の共通仮設 費は、新営工事の直接工事費に新営工事の共通仮設費率を乗じ て算定し、改修工事の直接工事費に改修工事の共通仮設費率を 乗じてそれぞれ算定する。 (2) 新営工事と改修工事を同一工事で発注する場合の新営工事 の共通仮設費率は、新営工事と改修工事の直接工事費の合計額 に対応する率とし、改修工事の共通仮設費率も新営工事と改修 工事の直接工事費の合計額に対応する率とする。 2.2.3 1 積み上げによ イメージアップ費 設計図書の特記によるイメージアップ費のうち、共通仮設費に る共通仮設費 の算定 分類されるものは、積み上げによる共通仮設費に計上する。 2 特別安全対策費 (1) 労務費は、交通整理員(A)、(B)を採用する。 (2) 交通整理員(A)、(B)の工期に対する採用期間につい ては、工事現場の状況、工事の内容、近隣住民の要望等を考 慮の上設定するものとするが、1月ごとの計上は22日/月を 標準とする。 3 鉄骨工事、その他工事、込み工事に伴う積み上げによる共通仮 設費を計上する必要がある場合には、これらを鉄骨工事を除く 一般工事の共通仮設費に加えて計上する。 4 新営工事と改修工事を同一工事で発注する場合の積み上げに よる共通仮設費は、主たる工事(直接工事費が多い)の共通仮 設費に加算する。 5 共通仮設費率に含まれない内容の積上げについて ① 準備費 既存施設内の家具、什器及び機器等の移動・復旧に関する費 用は積上げにより算定して加算する。 ② 仮設建物費 監理事務所(監督員事務所)の通常の備品等の費用のうち、 設計図書に当該工事固有の事情により指定された内容につい て積上げにより算定して加算する。 ③ 環境安全費 工事現場(施設)の警備に要する警備要員、機械警備及び交 通誘導員に要する費用は、設計図書に基づき「安全管理・合 - 12 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 図等の要員」として積上げにより算定して加算する。 ④ 揚重機械器具 新営工事における荷上用揚重機械の費用、機種の選定及び存 置日数は、表 14から表58を参考とし、施工条件等により機 種を選定し、積上げにより算定して加算する。 改修工事における荷上用楊重機械器具費は、機種の選定及び 存置日数について施工内容、施工条件等により機種を選定し、 積み上げにより算定して加算する。 表2表4 地上階の躯体用揚重機械存置日数(鉄筋コンクリ ート造) 階数(N) 適用範囲 存置日数 1 16t 13×A+1 2 16t 21×A+2 3 16t 29×A+3 4 20t 37×A+4 5 25t 45×A+5 表3表5 備考 地下階の躯体用揚重機械存置日数(鉄筋コンクリ ート造) 階数(N) 適用範囲 存置日数 B1 25t 12×A+1 B2 25t 20×A+2 B3 25t 28×A+3 表4表6 備考 搭屋階の躯体用揚重機械存置日数(鉄筋コンクリ ート造) 階数 適用範囲 存置日数 備考 100 ㎡ 300 ㎡ 500 ㎡ 1 階当たり (N) 未満 未満 未満 P1 躯体地上階による 3 4 5 P2 躯体地上階による 6 8 10 P3 躯体地上階による 9 12 15 表5表7 の面積 地上階の仕上用揚重機械存置日数(鉄筋コンクリ ート造) 階数 適用範囲 存置日数 (N) - 13 - 備考 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 1 16t 4×A+1 2 16t 8×A+2 3 16t 12×A+3 4 二本構(一本構)リフト 仕上期間 建築面積 1,000 ㎡毎に 1 台 5 二本構(一本構)リフト 仕上期間 建築面積 1,000 ㎡毎に 1 台 表6表8 地下階の仕上用揚重機械存置日数(鉄筋コンクリ ート造) 階数(N) 適用範囲 存置日数 B1 20t 4×A+1 B2 20t 8×A+2 B3 20t 12×A+3 備考 各表共通の注)1.A=建築面積/750 ㎡(計算過程において Aの値を端数処理する場合は、小数点以下 第三位を四捨五入し小数点以下第二位と する。 ) 2.存置日数の端数処理は、小数点以下第一位 を切り上げ整数とする。 3.各階の面積が著しく異なる場合は、別途考 慮する。 第3節 2.3.1 現場管理費 現場管理費は表-4「現場管理費率に含む内容」について比率に 現場管理費の より算定し、積み上げによる現場管理費がある場合には、費用を積 算定方法 み上げて算定する。共通仮設費は、表-1の「共通仮設費率に含む 内容」について比率により算定し、併せて表-2の「共通仮設費の 積み上げの内容」について費用を積み上げて算定する。 現場管理費の算定は、次式による。 現場管理費=(純工事費×現場管理費率) +積み上げによる現場管理費+込み工事の現場管理費 =(A-A’)×β%+(B×β%×k2) +(C-C’)×s2%+D+E A :鉄骨工事を除く一般工事の純工事費(積み上げ による共通仮設費を含む) A’ :鉄骨工事を除く一般工事の処分費等 B :鉄骨工事の純工事費 C :その他工事の純工事費 - 14 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 C’ :その他工事の処分費等 D :積み上げによる現場管理費 E :込み工事の現場管理費 (電気設備課、機械設備課より算出) αβ% :A+B+C(全体の純工事費)-発生材処分費 に対する現場管理共通仮設費率 k2 :鉄骨工事の現場管理費率算定係数(1.0) s2% :その他工事の現場管理費率(2%) ※ 純工事費 = 直接工事費 + 共通仮設費 ※ 率による現場管理費は、鉄骨工事を除く一般工事、鉄骨工事 及びその他工事ごとに算定する。 ※ 処分費等とは、仮庁舎等をリースで発注する場合の仮庁舎等 工事費、工事排水料金、建設発生土処分費及びとりこわし発生 材処分費等をいう。 ※ 処分費等は現場管理費を算定しない。 ※ 発生材処分費は、処分費等から仮庁舎等をリースで発注する 場合の仮庁舎等工事費を除いたもの。 ※ 率の値は小数点第3位を四捨五入して小数点第2位までと する。 2.3.2 1 鉄骨工事を除く一般工事 率による現場 (1) 鉄骨工事を除く一般工事の現場管理費は、一般工事の純工 管理費の算定 事費から鉄骨工事を除く一般工事の処分費等と鉄骨工事の 純工事費を除いた額に一般工事の現場管理費率を乗じて算 定する。 (2) 一般工事の現場管理費率(β%)を算定する場合の純工事 費には、全体の純工事費から発生材処分費を含まないものと し、を減じた額とする。算定方法は、新営工事については、 別表―2の率、改修工事については別表―4の率とする。 (3) 現場管理費に用いるT(工期)は、入札公告等に示された 開札予定日から工期末までの日数を元に、開札から契約まで を考慮して7日を減じた日数を30日/月にて除す。その値は 小数点以下第2位を四捨五入して1位止めとする。 ※ 総合評価落札方式、議会案件等については、適宜調整する。 (4) 設計変更における工期について 工事の一時中止があった場合、現場管理費率の算定に用いる 工期は、その期間を除く。 (5) 支給材を使用する工事の取扱いについて 支給材を使用して工事を施工する場合は、支給材を購入する - 15 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 と仮定した評価額の2%を現場管理費に加算する。ただし、再 利用資機材については算定しない。 2 鉄骨工事 (1) 鉄骨工事の現場管理費は、鉄骨工事の純工事費に鉄骨工事の 現場管理費率を乗じて算定する。 (2) 鉄骨工事の現場管理費率は、一般工事の現場管理費率に対し て別に定める係数(1.0)を乗じた率とする。 (3) 鉄骨工事として科目で取り扱う項目は表-3の通りとする。 (4) 体育館、倉庫及び格納庫等の鉄筋コンクリート造において、 屋根部が鉄骨造の場合は対象とする。 3 その他工事 (1) その他工事を含む場合のその他工事の現場管理費は、その 他工事毎の純工事費からそれぞれの処分費等を除いた額に、 その他工事の現場管理費率を乗じて算定する。 (2) その他工事を含む場合のその他工事の現場管理費率は、別 に定める2%とする。 4 込み工事(建築工事、電気設備工事及び機械設備工事のいずれ かを一括して発注する工事) (1) 現場管理費は、それぞれの工事種別毎の現場管理費に関する定 めにより算定し、それらの合計による。 (2) 積上げによる下な管理費は、それぞれの工事種別毎に区分 して計上する。 5 新営工事と改修工事を同一工事で発注する場合 (1) 新営工事と改修工事を同一工事で発注する場合の現場管理 費は、新営工事の純工事費に新営工事の現場管理費率を乗じ て算定し、改修工事の純工事費に改修工事の現場管理費率を 乗じてそれぞれ算定する。 (2) 新営工事と改修工事を同一工事で発注する場合の新営工事 の現場管理費率は、新営工事と改修工事の純工事費の合計額 に対応する率とし、改修工事の現場管理率も新営工事と改修 工事の純工事費の合計額に対応する率とする。 2.3.3 1 積み上げによ イメージアップ費 設計書の特記によるイメージアップ費用のうち、現場管理費に る現場管理費 の算定 分類されるものは、積み上げによる現場管理費に計上する。 2 新営工事と改修工事を同一工事で発注する場合の積み上げに よる現場管理費は、主たる工事(直接工事費が多い)の現場管理 費に加算する。 3 要員等の費用について - 16 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 条件明示された要員等の費用(共通仮設費の費用以外)は、積 み上げにより算定して現場管理費に加算する。 第4節 2.4.1 一 般 管 理 費 等 一般管理費等は、表-5の内容と付加利益について、工事原価に 一般管理費等 対する比率により算出する。なお、契約保証費については、必要に の算定方法 応じて別途加算する。 一般管理費等は、次式により算定する。 一般管理費等=工事原価×一般管理費等率(+契約保証費) =(A+B+C+D)×γ%(+E) A :鉄骨を除く一般工事の工事原価 B :鉄骨工事の工事原価 C :その他工事の工事原価 D :込み工事の工事原価 E :契約保証費及び住宅瑕疵担保履行法による資力 確保措置のための費用 (電気設備課、機械設備課より算出) γ% :A+B+C+Dに対する一般管理費等率 ※ 工事原価 = 純工事費 + 現場管理費 ※ 建築工事、電気設備工事及び機械設備工事のいずれかを同一 工事で発注する場合の一般管理費等は、元請けとなる工事の一 般管理費等率による。 ※ 率の値は小数点第3位を四捨五入して小数点第2位までと する。 2.4.2 1 一般管理費等率を算定する場合の工事原価は、当該工事すべて 一般管理費等 の工事原価の合計額を対象額とし、とする。別表-5による率 率 とする。 2 前払金支出割合が35%以下において一般管理費等を算定する 場合は、別表-6の前払金支出割合区分ごとに定める補正係数 を一般管理費等率に乗じるものとする。ただし、支払限度額の 割合に対しては、適用しないものとする。 3 新営工事と改修工事を一括して発注する場合については、一般 管理費等は、新営工事と改修工事の工事原価の合計額に対する 一般管理等率により算定する。 - 17 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 2.4.3 1 契約保証費の適用対象工事は、契約保証費を除いた工事価格が 契約保証費等 500万円以上のすべての工事とする。 2 契約保証費は、別に定める補正値(別表-7)を一般管理費等率 に加算する。別表-7 3 契約保証費は設計変更においては、当初の額を変更しない。 (注) 一般管理費等の別紙明細に、その内訳として「契約保証費」を 一式計上する。 4 「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」 (平成19 年法律第66号)に該当する住宅の新築工事の場合は、資力確保措 置のための費用を見積等により算出し、一般管理費等に加算する。 ただし、変更設計においては対象としない。 第5節 共 通 費 の 設 計 変 更 基 準 2.5.1 設計変更における工事費は以下による。 共通費の設計 直接工事費は、当初内訳書の変更対象となる工種のみの直接工事 変更基準 費を積算し、これに変更対象とならない工種の当初内訳書の直接工 事費を足した額とする。 共通費は、設計変更の直接工事費による共通費とする。 工事価格は、上記の設計変更における当該変更に係わる共通費を 直接工事費に共通費を加えた額とし、これに「当初請負代金額から 消費税等相当額を減じた額 /当初内訳書記載の工事価格」の比率を 乗じ、さらに消費税等相当額を加えた額を変更予定請負代金額とす る。 2.5.2 積み上げにより算定した場合は、設計変更においても積み上げに 設計変更にお より算定し、比率により算定した場合は、比率により算定する。 ける共通仮設 費 この場合の共通仮設費の増減額は、設計変更の内容を当初発注工 事内に含めたとした場合の共通仮設費を求め、当初内訳書の共通仮 設費を控除した額とする。 率計上の共通仮設費増減変更額 X=A´×α´-A×α A :当初直接工事費 α :Aに対する共通仮設費率 A´ :変更後直接工事費 α´ :A´に対する共通仮設費率 - 18 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 2.5.3 現場管理費を積み上げにより算定した場合は、設計変更においても積 設計変更にお み上げにより算定し、比率により算定した場合は、設計変更においても ける現場管理 比率により算定する。 費 この場合の現場管理費の増減額は、設計変更の内容を当初発注工事内 に含めたとした場合の現場管理費を求め、当初内訳書の現場管理費を控 除した額とする。 率計上の現場管理費増減変更額 Y=B´×β´-B×β =A´×(1+α´)×β´-A×(1+α)×β 2.5.4 B :当初純工事費 β :Bに対する現場管理費率 B´ :変更後純工事費 β´ :B´に対する現場管理費率 一般管理費等の増減額は、設計変更の内容を当初発注工事内に含めた 設計変更にお とした場合の一般管理費等を求め、当初内訳書の一般管理費等を控除し ける一般管理 た額とする。ただし、設計変更については、契約保証費に係る補正を行 費等 わない。 率計上の一般管理費等増減変更額 Z=C´×γ´-C×γ =A´×(1+α´)×(1+β´)×γ´ -A×(1+α)×(1+β)×γ 設計変更増減額=(A´-A+X+Y+Z) ×(当初請負代金額の100/(100+消費税率(%))108))/当初工事価 格 C :当初工事原価 γ :Cに対する一般管理費等率 C´ :変更後工事原価 γ´ :C´に対する一般管理費等率 第6節 2.6.1 分 割 発 注 等 分割発注の場合の共通費の算定方法の原則は、表-6「共通費の 分割発注の場 調整計算の具体的方法」によるものとする。 合の共通費 2.6.2 本来一体とすべき同一建築物又は同一敷地内の工事を分割して 分割発注にお 発注し、新規に発注する工事(以下「後工事」という。)を現に施 ける共通仮設 工中(工事完了後 14 日以内のものを含む。)の工事の受注者と随 費 意契約しようとする場合の共通仮設費は、契約済みのすべての工事 (以下「前工事」という。)と後工事を一括したとして算定した共 - 19 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 通仮設費の額から、前工事の内訳書に記載された共通仮設費の額を 控除した額とする。 2.6.3 本来一体とすべき同一建築物又は同一敷地内の工事を分割して発注 分割発注にお し、後工事を現に施工中(工事完了後 14 日以内のものを含む。 )の工事 ける現場管理 の受注者と随意契約しようとする場合の現場管理費は、前工事と後工事 費 を一括して発注したとして算定した現場管理費の額から、前工事の内訳 書に記載された現場管理費の額を控除した額とする。 2.6.4 本来一体とすべき同一建築物又は同一敷地内の工事を分割して発注 設計変更にお し、後工事を現に施工中(工事完了後 14 日以内のものを含む。 )の工事 ける一般管理 の受注者に随意契約しようとする場合の一般管理費等は、前工事と後工 費等 事を一括して発注したとして算定した一般管理費等の額から、前工事の 内訳書に記載された一般管理費等の額を控除した額とする。 2.6.5 分散する工事 1 敷地が異なる複数の工事を一括して発注する場合(表-7参照) 。 (1) 共通仮設費及び現場管理費は、それぞれの敷地の工事毎に 現場を一括発 注する場合の 算定する。 (2) 共通仮設費率及び現場管理費率は、それぞれの敷地の工事 共通費 毎の直接工事費及び工期に対応する共通仮設費率、純工事費 及び工期に対応する現場管理費率とする。 (3) 積上げによる共通仮設費及び現場管理費は、それぞれの敷 地の工事毎に計上する。 (4) 一般管理費等は、それぞれの敷地の工事毎の工事原価の合 計額に対する一般管理費等率により算定する。 2 同一敷地又は近接した敷地の複数の工事を一括して発注する 場合。 (1) 共通仮設費及び現場管理費は、同一敷地全体又は近接した 敷地を一括して算定する。 (2) 共通仮設費率及び現場管理費率は、同一敷地全体又は近接 した敷地における直接工事費の合計額に対応する共通仮設 費率、純工事費の合計額に対応する現場管理費率とする。 (3) 一般管理費等は、それぞれの工事の工事原価の合計額に対 する一般管理費等率により算定する。 - 20 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 第3章 第1節 3.1.1 1 特 別 事 項 単 価 の 取 扱 い 共通単価にない単価を設定する場合の歩掛りの基準は、「公共建 共通単価の例 築工事標準単価積算基準」(国土交通省大臣官房官庁営繕部)の歩掛り 外 を標準とするほか「公共建築工事積算研究会参考歩掛り」(公共建築 工事積算研究会)による。これによりがたい場合は、次による。 ① 「下水道用設計標準歩掛り表」 (国土交通省都市局下水道部) ② 各課個別歩掛り ③ 「建設工事標準歩掛」(財団法人 建設物価調査会 発行) ④ 「工事歩掛要覧」(財団法人 経済調査会 発行) ⑤ その他の文献 2 特殊工法等でこの共通単価が適当でないと認められるものにつ いては、設計担当課で別途単価を設定することができる。 3.1.2 単価の金額の端数処理は、次による。 単価の端数処 ・ 単価が1桁未満のときは、小数点以下第3位を切り捨てる。 理 ・ 単価が1桁のときは、小数点以下第2位を切り捨てる。 ・ 単価が2桁のときは、小数点以下第1位を切り捨てる。 ・ 単価が3桁、4桁のときは、下1桁を切り捨てる。 ・ 単価が5桁のときは、下2桁を切り捨てる。 ・ 単価が6桁以上のときは、下3桁を切り捨てる。 ・ 3.1.3 労務単価は、所定労働時間内8時間当りの単価であり、時間外、 労務単価の取 休日及び深夜の労働についての割増賃金は含まれない。時間外及び 扱 休日並びに深夜の労働は、施工時期・施工時間が制限され、割増賃 金を見込む必要が設計図書に明示された場合に、労務費を下記によ り算定する。ただし、時間外及び休日の労働は、変形労働時間制等 を考慮し、現場の実状に応じて積算する。 【時間外、深夜の場合】 労務費(総額)=労務単価+労務単価×K×割増すべき時間数 【休日の場合】 労務費(総額)=労務単価×K×割増すべき時間数 ただし、K(割増賃金係数)=割増対象賃金比×1/8×割増係数と する。 - 21 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 K(割増賃金係数)は当該年度の「公共工事設計労務単価表 農林 水産省・国土交通省」の「割増対象賃金比及び1時間当り割増賃金係 数」(http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000217 .html)(別表-8)による。 による。 3.1.4 1 標準歩掛りによる複合単価の補正 改修割増単価 の補正 労務所要量の15%増しを標準とする。 2 市場単価及び補正市場単価の補正率 ・ 既製コンクリート :8% ・ 防水 :7%(シーリングは 11%) ・ 石 :9% ・ タイル :11% ・ 木 :7% ・ 屋根及びとい :8% ・ 金属 :9% ・ 左官 :13% ・ 建具(ガラス) :7%(ガラス止めシーリングは 14%) ・ 塗装 :13% ・ 内外装 :12%(ビニル系床材は5%増し) ・ ユニットその他 :3% 補正率については、1.3.4 表1を参照のこと。 なお、物価資料の掲載単価(市場単価以外の材工単価)を採用す る場合も上記の表の補正率により算出する。 第2節 3.2.1 金 額 欄 の 取 扱 い 直接工事費の内訳明細及び別紙明細、共通費の金額欄の端数処理 金額欄の取扱 については、円未満を切り捨てとする。単価の金額の端数処理は、 い 3.2.2 次による。 工事価格は、原則として、上4桁かつ万円以上とする。 工事費 第3節 営繕積算システムRIBC利用の端数処理 - 22 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 3.3.1 第3章第1節及び第2節を踏まえて、営繕積算システム RIBC にお 営繕積算シス ける端数処理を各設計担当課で統一的に設定する(参考-1)。 テムRIBC の利用 第4節 3.4.1 請負代金額変更における特例 31 工事請負契約約款第21条に基づく工事の施工の一時中止に伴 工事の施工の う増加費用(工事現場の維持に要する費用、工事体制の縮小 一時中止に伴 に要する費用及び工事の再開に要する費用)の算定は、 「工事 う増加費用 の一時中止に伴う増加費用等の積算上の取扱いについて」 (平 成元年2月8日付建設省技調発第57号)による。その他運用に 関することは、「工事の一時中止に係るガイドライン(横浜 市) 」(平成25年4月)による 42 増加費用は、工事現場の維持に要する費用、工事体制の縮小に 要する費用及び工事の再開準備に要する費用(以下「工事現場の 維持等に要する費用」という。 )に本支店における増加費用を加 算した費用とする。 53 工事現場の維持等に要する費用は、中止期間中における工事現場 の管理に関する計画(基本計画書)に基づき実施した内容につい て見積もりを求め、それを参考に積上げ計上する。 64 工事現場の維持等に要する費用として積上げる内容に、仮囲い等 の仮設、警備要員など当初予定価格の作成時に積上げで算定した ものがある場合、当初積算の方法により積上げ計上する。 75 工事一時中止に係る本支店における増加費用は、設計変更におけ る一般管理費等の算定方法と同様に、工事中止に伴う増加費用(積 み上げ分)を当初発注工事内に含めた場合の一般管理費等を求め、 当初発注工事の一般管理費等を控除した額とする。 86 一般管理費等率は、工事原価に工事一時中止に伴う増加費用(積 み上げ分)を加算した額に対応する一般管理費等率とする。なお、 設計変更においても同様とする。 97 契約保証費は補正を行わない。 - 23 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 表-1 共通仮設費率に含む内容 項 目 内 準 備 費 仮 設 建 物 費 工 事 施 設 費 環 境 安 全 費 動力用水光熱費 屋外整理清掃費 機 械 器 具 費 そ の 他 容 敷地整理(新営の場合)、その他の準備に要する費用 監理事務所(敷地内)、現場事務所(敷地内)、倉庫、下小屋、作業 員施設等に要する費用。ただし、設計図書によるイメージアップ 費用を除く。 場内通信設備等の工事用施設に要する費用。ただし、設計図書によ るイメージアップ費用を除く。 安全標識、消火設備等の施設の設置、隣接物等の養生及び補償復旧 に要する費用 工事用電気設備及び工事用給排水設備に要する費用並びに工事用電 気・水道料金等 屋外及び敷地周辺の跡片付け及びこれに伴う屋外発生材処分等に要 する費用 測量機器及び雑機械器具に要する費用 コンクリートの圧縮試験費、鉄筋の圧接試験費、その他上記のいず れの項目にも属さないもののうち軽微なものの費用 表-2 共通仮設費の積み上げの内容 内 項 目 容 準 備 費 仮 設 建 物 費 工 事 施 設 費 敷地測量に要する費用、道路占有料、仮設用借地料 設計図書によるイメージアップ費用 仮囲い、工事用道路、歩道構台、設計図書によるイメージアップ に要する費用 環 境 安 全 費 安全管理・合図等の要員に要する費用(特別安全対策費) 屋外整理清掃費 除雪に要する費用 機 械 器 具 費 揚重機械器具に要する費用 そ の 他 特殊試験費※、その他 ※アスベスト粉じん濃度測定、アスベスト含有量調査、室内っ空気中の化学物 質の濃度測定、六価クロム溶出試験費、レディーミクストコンクリート単位 水位量測定試験費、PCB含有シーリング材の判定試験費、上記に類する各種 試験費 表-3 鉄骨工事の科目 鋼材費 ○ 工場加工費 ○ 鉄骨運搬費 ○ 工場塗装 ○ 溶融亜鉛めっき処理 ○ 現場錆止め塗装 ○ 建て方費 ○ 溶接試験 ○ 現場溶接 ○ アンカーボルト ○ スタッド溶接 ○ 柱底均しモルタル ○ 耐火被覆 ○ 専用仮設 ○ 設備機器架台 ○ デッキプレート フラットデッキ ○ (合成スラブ) △ (床型枠用) 付帯鉄骨(母屋、胴縁) ○ 鉄骨階段・鉄骨庇 △ 鉄塔 ○ C.W一次ファスナー ○ ○印は対象項目 △印は鉄骨造のみ対象項目 - 24 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 表-4 現場管理費率に含む内容 項 目 内 労 務 管 理 費 租 税 公 課 保 険 料 従業員給料手当 施工図等作成費 退 職 金 法 定 福 利 費 福 利 厚 生 費 事 務 用 品 費 通 信 交 通 費 補 償 費 そ の 容 現場雇用労働者(各現場で元請企業が臨時に直接雇用する労働者)及 び現場労働者(再下請を含む下請負契約に基づき現場労働に従事する労 働者)の労務管理に要する費用 ・募集及び解散に要する費用 ・慰安、娯楽及び厚生に要する費用 ・純工事費に含まれない作業用具及び作業用被服等の費用 ・賃金以外の食事、通勤費等に要する費用 ・安全、衛生に要する費用及び研修訓練等に要する費用 ・労災保険法による給付以外に災害時に事業主が負担する費用 工事契約書等の印紙代、申請書・謄抄本登録等の証紙代、固定資産税・ 自動車税等の租税公課、諸官公署手続き費用 火災保険、工事保険、自動車保険、組立保険、賠償責任保険及び法定 外の労災保険の保険料 現場従業員(元請企業の社員)の給与、諸手当(交通費、住宅手当等)及 び賞与 施工図等を外注した場合の費用 現場従業員に対する退職給付引当金繰入額及び現場雇用労働者の退職 金 現場従業員、現場雇用労働者及び現場労働者に関する次の費用 ・現場従業員、現場雇用労働者に関する労災保険料、雇用保険料、健康 保険料及び厚生年金保険料の事業主負担額 ・現場労働者に関する労災保険料の事業主負担額 ・建設業退職金共済制度に基づく証紙購入代金 現場従業員に対する慰安、娯楽、厚生、貸与被服、健康診断、医療、 慶弔見舞等に要する費用 事務用消耗品費、OA機器等の事務用備品費、新聞・図書・雑誌等の購 入費、工事写真代等の費用 通信費、旅費及び交通費 工事施工に伴って通常発生する騒音、振動、濁水、工事用車両の通行 等に対して、近隣の第三者に支払われる補償費。ただし、電波障害等 に関する補償費を除く。 他 会議費、式典費、工事実績の登録等に要する費用、その他上記のいず れの項目にも属さない費用 - 25 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 表-5 一般管理費 項 目 内 容 役 員 報 酬 取締役及び監査役に要する報酬 従業員給料手当 本店及び支店の従業員に対する給与、諸手当及び賞与(賞与引当金 繰入額を含む) 退 職 金 本店及び支店の役員及び従業員に対する退職金(退職給与引当金 繰入額及び退職年金掛け金を含む) 法 定 福 利 費 本店及び支店の従業員に関する労災保険料、雇用保険料、健康保険 料及び厚生年金保険料の事業主負担額 福 利 厚 生 費 本店及び支店の役員及び従業員に対する慰安、娯楽、貸与被服、医 療、慶弔見舞等の福利厚生等に要する費用 維 持 修 繕 費 建物、機械、装置等の修繕維持費、倉庫物品の管理費等 事 務 用 品 費 事務用消耗品費、固定資産に計上しない事務用備品、新聞参考図書 等の購入費 通 信 交 通 費 通信費、旅費及び交通費 動力用水光熱費 電力、水道、ガス等の費用 調 査 研 究 費 技術研究、開発等の費用 広 告 宣 伝 費 広告、公告又は宣伝に要する費用 交 際 費 得意先、来客等の接待、慶弔見舞等に要する費用 寄 付 金 社会福祉団体等に対する寄付 地 代 家 賃 事務所、寮、社宅等の借地借家料 減 価 償 却 費 建物、車両、機械装置、事務用備品等の減価償却額 試験研究償却費 新製品又は新技術の研究のための特別に支出した費用の償却額 開 発 償 却 費 新技術又は新経営組織の採用、資源の開発並びに市場の開拓のため 特別に支出した費用の償却額 租 税 公 課 不動産取得税、固定資産税等の租税及び道路占有料その他の公課 保 険 料 火災保険その他の損害保険料 契 約 保 証 費 契約の保証に必要な費用 雑 費 社内打合せの費用、諸団体会費等の上記のいずれの項目にも属さな い費用 - 26 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 別表-1 共通仮設費率(新営工事) 直接工事費 上限 共通仮設費率 下限 1千万円以下 1千万円を超える 4.33% 5.78×P-0.0313 共通仮設費率算定式により算定された率 4.34×P-0.0313 3.25% 算定式 Kr=7.56×P-0.1105 × T0.2389 ただし、 Kr:共通仮設費率(%) P :直接工事費(千円)とし、1千万円以下の場合は、 1千万円として扱う T :工期(か月) 注1 Krの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 別表-2 現場管理費率(新営工事) 純工事費 上限 現場管理費率 下限 1千万円以下 1千万円を超える 20.13% 75.97×Np-0.1442 現場管理費率算定式により算定された率 10.01% 37.76×Np-0.1442 算定式 Jo=151.08×Np-0.3396 × T0.5860 ただし、 Jo:現場管理費率(%) Np:純工事費(千円)とし、1千万円以下の場合は、 1千万円として扱う T :工期(か月) 注1 Joの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 - 27 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 別表-3 共通仮設費率(改修工事) 直接工事費 5百万円以下 5百万円を超える 6.07% 11.74×P-0.0774 上限 共通仮設費率 共通仮設費率算定式により算定された率 下限 6.94×P-0.0774 3.59% 算定式 Kr=18.03×P-0.2027 × T0.4017 ただし、 Kr:共通仮設費率(%) P :直接工事費(千円)とし、5百万円以下の場合は、 5百万円として扱う T :工期(か月) 注1 Krの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 別表-4 現場管理費率(改修工事) 純工事費 5百万円以下 5百万円を超える 26.86% 184.58×Np-0.2263 上限 現場管理費率 現場管理費率算定式により算定された率 下限 87.29×Np-0.2263 12.70% 算定式 Jo=356.20×Np-0.4085 × T0.5766 ただし、 Jo:現場管理費率(%) Np:純工事費(千円)とし、5百万円以下の場合は、 5百万円として扱う T :工期(か月) 注1 Joの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 別表-5 一般管理費等率(建築工事) 工事原価 5百万円以下 5百万円を超え30億円以下 一般管理費等率 11.26% 一般管理費等率算定式により 算定された率 30億円を超える 8.41% 算定式 Gp=15.065-1.028×log(Cp) ただし、Gp:一般管理費等率(%) Cp:工事原価(千円) 注1 Gpの値は、小数点以下3位を四捨五入して2位止めとする。 - 28 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 別表-6 一般管理費等率補正係数 前払金支出割合区分(%) 補正係数 5以下 1.05 5を超え15以下 1.04 15を超え25以下 1.03 25を超え35以下 1.01 別表―7 契約保証費に関する一般管理費率の補正値 内 容 保証の方法: 発注者が金銭的保証を必要とする場合 (工事請負契約約款第5条を採用する場合) - 29 - 補正値(%) 0.04 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 表-6 「共通費の調整計算」の具体的方法(随意契約) 前々年度 例1 前年度 当該年度 A 工 事 14 日以内 B工事 例2 A 工 事 B工事 15 日以上 例3 摘 要 A工事の竣功日からB工事 の契約日までが 14 日以内なの で、B工事の共通費はA工事を 含めて調整する。 A工事とB工事が 15 日以上 空いているので、A,B工事の 施工年度がラップしていても、 共通費の調整は行わない。 年度が変われば、前工事との 間が 14 日以内であっても、共 通費の調整は行わない。 A 工 事 14 日以内 B工事 例4 A 工 事 14 日以内 B工事 例5 A 15 日以上空いているので、 調整しない。 工 事 15 日以上 B工事 例6 A 前工事期間と同年度で 14 日 以内の期間内に契約する場合 は、B工事に共通費をA工事と 含めて調整する。 C工事は、工期の重複するB 工事と調整する。 工 事 B工事 C工事 例7 A 工 事 B 工 事 A,B両工事がC工事と工期 が重複しているので、C工事の 共通費はA,B両工事を含めて 調整する。 C工事 (注1) 共通費の調整方法は、その時点の積算基準に基づくものとする。従って、調整対象と なる前工事が異なる積算基準によって算定されている場合には、その前工事を現時点の 積算基準によって仮想的に計算し直した上で、今回工事との調整を行うものとする。 - 30 - 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 表-7 現場が分散する工事を一括発注する場合の共通費(比率による)の考え方 現場Ⅰ 現場Ⅱ 現場Ⅲ 直接工事 直接工事 直接工事 A B C 一括発注 【共通仮設費の計算】 (現場Ⅰ)A ×(Aに対する率) 共通仮設費として一式計上 (現場Ⅱ)B ×(Bに対する率) (現場Ⅲ)C ×(Cに対する率) 【現場管理費の計算】 (現場Ⅰ)の純工事費 ×(各現場の純工事費に対応する率) (現場Ⅱ)の純工事費 ×(各現場の純工事費に対応する率) 現場管理費とし て一式計上 (現場Ⅲ)の純工事費 ×(各現場の純工事費に対応する率) 【一般管理費等の計算】 (現場Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ)の工事原価の合計 ×(工事原価の合計に 対応する率) - 31 - 一般管理費等と して一式計上 建築工事積算要領 平成 26 年 58 月 参考-1 営繕積算システムRIBC利用の端数処理 端数処理は、内訳書計、明細行の金額欄、代価単価の3つに対して設定します。 1 端数処理の設定を行う内訳書ファイルを開きます。 2 [ファイル]-[端数処理]をクリ ックします。 3 [内訳書]見出しをクリックします。 別紙明細計をチェックし、丸め処理 は切り捨て、単位はすべて1円とし ます。 4 [代価表]見出しは、代価単価の端 数処理を設定します。丸め処理は切 り捨て、単位は下記のとおりとしま す。 代価単価 丸め単位 一円以上百円未満 一円 百円以上一万円未満 十円 一万円以上十万円未満 百円 十万円以上 千円 5 [明細横計算]見出しは、内訳明細 または別紙明細の、数量×単価=金 額の金額欄の端数処理を設定します。 丸め処理は切り捨て、単位はすべて 1円とします。 - 32 - 電気設備工事積算要領 平成26年8月 横浜市建築局公共建築部 目 次 第1 総説 -----------------------------------------------------1 目的 2 工事費の構成 --------------------------------------------3 複合施設共用部分の工事費按分 -------------------------------------------------------------------------------4 消費税等 5 工事の種別 -----------------------------------------------6 新営工事と改修工事 --------------------------------------------------------------------7 積算のための参考出版物 第2 直接工事費の積算 1 RIBC単価 ---------------------------------------------------------------------------------------------2 資材単価 3 労務単価 -------------------------------------------------4 機械器具費 ----------------------------------------------5 運搬費・搬入費等 -------------------------------------------6 試験調整費等 -------------------------------------------7 立会検査費 ------------------------------------------------------------------------------------------8 材料支給の扱い 9 撤去・処分 ----------------------------------------------10 金額の端数処理 -------------------------------------------11 「公共建築工事積算基準等」の歩掛りに関する補足説明 ---------12 見積の徴収 ------------------------------------------------13 単価の別途設定 -------------------------------------------------------------------------------------------(様式) 見積依頼書 (様式) 工事積算に係わる見積徴収について -------------------------(様式) 見積依頼先リスト ------------------------------------------第3 共通費 1 一般事項 -------------------------------------------------2 共通仮設費の算定 --------------------------------------------------------------------------------3 現場管理費の算定 4 一般管理費等の算定 -------------------------------------5 設計変更における共通費の扱い ----------------------------------------------------------6 工事の一時中止に伴う増加費用 7 共通費算出方法の図示 -------------------------------------表1 共通仮設費 ------------------------------------------------------------------------------------------------------表2 現場管理費 表3 一般管理費 ---------------------------------------------------表4 電気設備工事及び昇降機設備工事の共通仮設費率に含む内容 -------------------------------------図1 電気設備工事の工事費算出方法 図2 労務費の比率が著しく少ない単独発注工事の工事費算出方法 ---別表1 共通仮設費率 ------------------------------------------------------------------------------------------別表2 現場管理費率 別表3 一般管理費等率 ------------------------------------------別表4 一般管理費等率補正係数 ----------------------------------------------------------------------------第4 別途算定資料等 表5 その他の率 --------------------------------------- 1 1 1 1 2 2 5 6 6 7 7 7 7 7 8 8 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 18 18 19 20 20 21 21 22 23 24 25 26 26 27 29 第1 1 総説 目的 この積算要領は、横浜市建築局の発注する電気設備工事を請負施工に付す場 合において、予定価格のもととなる工事費内訳書に計上すべき当該工事の工事 費(以下「工事費」という)の積算について必要な事項を定め、もって、工事 費の適正な積算に資することを目的とする。 2 工事費の構成 (1) 工事費の構成 直接工事費 純工事費 工事原価 工事価格 共通仮設費 現場管理費 共通費 一般管理費等 工事費 (工事価格が500万円以上の場合は契約保証費を含む) 消費税等相当額 工事価格=直接工事費+共通費 共通費=共通仮設費+現場管理費+一般管理費等 (2) 各費用の説明 直 接 工 事 費: 工事目的物を造るために直接必要とする費用で、直接仮設に要 する費用を含め、工事種目ごとに区分して積算する。 共 通 仮 設 費: 各工事種目に共通の仮設に要する費用で、国土交通省「公共建 築工事共通費積算基準」(以下「共通費積算基準」という)に よる。 現 場 管 理 費: 工事施工に当たり、工事を管理するために必要な経費で、共通 仮設費以外の経費であり、内容は「共通費積算基準」による。 一般管理費等: 工事施工に当たる受注者の継続運営に必要な費用で、一般管理 費と付加利益からなる。その内容は「共通費積算基準」による。 3 複合施設共用部分の工事費按分 一体的に整備する複合施設の共用部分の工事費按分は、原則として面積比に よるものとする。ただし、各施設による共用部分使用の割合が大きく異なる等 面積比によりがたいときは、別途定める。 4 消費税等 (1) 消費税等相当額 1 消費税等相当額を含まない価格で積算した工事価格に消費税等相当額の率 を掛けたものを消費税等相当額とする。(端数処理はしない。) (2) 積算に使用する資材単価 積算に使用する資材単価は、消費税等相当額抜きの単価とする。市場価格、 見積価格等に消費税等相当額が含まれているときは、消費税等相当額抜きの価 格にする。 (3) その他 「建設機械等損料表」(日本建設機械化協会)に掲げる損料は、消費税等相 当額を含まない損料として扱う。 5 工事の種別 (1) 一般工事 通常の建築本体工事であり、この内の電気設備工事を指す。 (2) その他工事 通常の建築本体工事に含まれない工事等で以下のものを指す。 ア 電波障害防除設備工事(個別アンテナ設置方式を除く) イ その他上記に類する専門的な工事の割合が高い工事 (3) 下請け工事 電気設備工事が小規模の場合、電気設備工事を建築工事や機械設備工事に含 めることが出来る。逆に小規模な建築工事や機械設備工事を電気設備工事に含 めることもできる。このような工事を下請け工事と呼ぶ。 (4) 昇降機設備工事 通常、メーカーに発注するエレベーター、エスカレーター設備等の工事。 6 新営工事と改修工事 (1) 一般事項 「新営工事とは、建築物等の新築、改築及び増築工事をいう。また、「改修 工事」とは、建築物等の模様替え及び修繕をいう。 (2) 改修工事の分類(執務者の有無による) ア 全館無人改修 建物全館が無人(執務者がいない)の状態で行う改修工事をいう。 イ 執務並行改修 建物に執務者がいる状態で行う改修工事をいい、工事を行う場所と執務中 の場所が区画されている状態(1フロア毎に無人状態で施工が可能な改修工 事の場合であっても、上下階で施工の影響がある)でも執務並行改修の扱い とする。 なお、執務並行改修の場合は、施工者が執務環境に配慮等しながら施工を 行うことを前提として単価の補正を行う。 ウ 分類上の留意事項 建物内の一部でも執務者が利用している状態で行う改修は執務並行改修 として扱う。ただし、利用部分の割合が極めて小さく、改修工事による影響 も受けない場合は全館無人改修とする。また、同一工事で複数棟の改修を行 2 う場合は各棟ごとに分類し積算する。 エ 単価の適用 単価の摘要の標準は、全館無人改修の場合は標準単価を適用し、執務並行 改修の場合は改修割増単価を適用し、適用工種は下表による。 ・全館無人改修 標準単価 ・執務並行改修 改修割増単価 *執務並行改修(改修割増単価)適用工種 工 種 執 務 並 行 改 修 配管工事 配線工事 接地工事 塗装工事 機器搬入 電灯設備 動力設備 雷保護設備 受変電設備 電力貯蔵設備 架空線路 地中線路 構内交換設備 情報表示・拡声設備 誘導支援設備 テレビ共同受信設備 監視カメラ設備 火災報知設備 撤去(再使用しない) 撤去(再使用する) 再取付 機器搬出 はつり工事 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 凡例 備 考 -:標準単価 ○:改修割増単価 屋上施工を含む - - ○ ○ ○ ○ ○ 屋上施工を含む 屋上施工を含む ○ - - ○ ○ ○ オ 改修工事の積算に用いる単価の種類 (ア) 標準単価 標準歩掛りによる複合単価及び市場単価並びに補正市場単価のほか、参考歩 掛り等による複合単価。 (イ) 改修割増単価 標準歩掛による複合単価は労務所要量の20%増しを標準とする。 (3) 市場単価の補正 本来事業者が負担すべき法定福利費相当額を適切に反映するため市場単価 3 の補正(新営及び改修)を下表のとおり行う。 また、改修補正率には市場単価及び補正市場単価を執務並行改修工事に適用す る場合のは、下表による改修割増率が含まれる。を乗じて算定する。 なお、著しく作業効率が悪い場合においては、実状を考慮し算定する。 *市場単価及び補正市場単価 補正改修割増率 改修補正割 細 目 摘 要 単位 新営補正率 増率 ねじ無し電線管 ねじ無し電線管 (EP) m 薄鋼電線管 薄鋼電線管 (CP) m 厚鋼電線管 厚鋼電線管 (GP) m 硬質ビニル電線管 硬質ビニル電線管 (VE) m 硬質ビニル電線管 耐衝撃性硬質ビニル電線管 (HIVE) m 合成樹脂製可とう電線管 合成樹脂製可とう電線管 (CD) m 合成樹脂製可とう電線管 合成樹脂製可とう電線管 (PF単管) m 線ぴ 2種金属線ぴ m 線ぴ 線ぴ用ジャンクションボックス・コンセントボックス 個 ケーブルラック はしご形ZM溶融亜鉛めっき(100g/㎡)製 ケーブルラック はしご形 ZM溶融亜鉛めっき(350g/㎡)製 m ケーブルラック はしご形 アルミ製 m ケーブルラック トレー形 溶融亜鉛めっき(100g/㎡)製 m 位置ボックス 金属製ボックス 個 位置ボックス 合成樹脂製ボックス 個 位置ボックス 位置ボックス用ボンディング 個 プルボックス 露出形(鋼鈑製)さび止め塗装仕上げ ㎡ プルボックス 露出形(鋼鈑製)溶融亜鉛めっき ㎡ プルボックス 露出形(ステンレス製) ㎡ プルボックス 露出形(硬質ビニル製) ㎡ プルボックス 接地端子 防火区画貫通処理 1.03 1.21 1.02 1.16 1.03 1.19 1.02 1.11 個 1.00 1.00 ケーブルラック用(壁・床) 箇所 1.02 1.14 防火区画貫通処理 金属管・丸型用 箇所 1.01 1.05 600V絶縁電線 600V耐燃性ポリエチレン絶縁電線(EM-IE) m 600V絶縁電線 600Vビニル絶縁電線(IV) m 600V絶縁電線 600V二種ビニル絶縁電線(HIV) m 1.03 1.18 600V絶縁ケーブル 600Vポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル(EM-EEF) m 600V絶縁ケーブル 600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル(VVF) m 電動機その他接続材 金属製可とう電線管 箇所 1.02 1.16 接地極 銅板式、銅覆鋼棒、接地極埋設票(金属製) 箇所 1.02 1.02 4 焼付け又は粉体塗装 m 7 積算のための参考出版物 (1)「公共建築工事積算基準」 【監修】国土交通省大臣官房官庁営繕部 【編集】【発行】(一財)建築コスト管理システム研究所 【発売】(株)大成出版社 (2)「公共建築工事積算基準の解説〔設備工事編〕」 【監修】国土交通省大臣官房官庁営繕部 【編集】【発行】(一財)建築コスト管理システム研究所 【発売】(株)大成出版社 (3) 「公共建築工事内訳書標準書式〔設備工事編〕・同解説」 【監修】国土交通省大臣官房官庁営繕部 【編集】【発行】(一財)建築コスト管理システム研究所 【発売】(株)大成出版社 (4) 「建築工事見積標準書式集〔設備工事編〕」 【監修】国土交通省大臣官房官庁営繕部 【編集】【発行】(一財)建築コスト管理システム研究所 【発売】(株)大成出版社 (5) 「建築設備計画基準」 【監修】国土交通省大臣官房官庁営繕部 【編集】(社)公共建築協会 【発行】(一財)全国建設研修センター (6) 「建築設備工事の積算」 【編集】経済調査会積算研究会 【発行】(一財)経済調査会 (7) 「電気設備工事積算実務マニュアル」 【発行】(有)全日出版社 (8) 「建築コスト情報」 【発行】(一財)建設物価調査会 (9) 「建築施工単価」 【発行】(一財)経済調査会 (10) 「建設物価」 【発行】(一財)建設物価調査会 (11) 「積算資料」 【発行】(一財)経済調査会 (12) 「土木工事標準積算基準書(電気通信編) 」 【監修】国土交通省大臣官房技術調査課 【発行】(一財) 建設物価調査会 5 第2 1 直接工事費の積算 RIBC単価 単価は原則として、RIBC(リビック:営繕積算システムの略称)で供給 される標準単価(複合単価、市場単価及び合成単価)及び、改修割増単価(割 増複合単価、割増市場単価及び合成単価)を使用する。 (1) 複合単価 次のような構成の単価を指し、「材工共単価」又は「施工単価」と呼ばれる。 ア 複合単価の構成 材料費・機器費 複合単価 雑材料 労務費 その他(下請経費) イ 複合単価の選択 RIBCの複合単価は、国土交通省が定めた歩掛りによるものと、横浜市 建築局独自の歩掛りによるものがある。両者に類似の複合単価がある場合は、 できるだけ国土交通省が定めた歩掛りによる複合単価を採用する。 (2) 市場単価 歩掛りによる積み上げ積算方式に代えて、材料費、労務費、下請経費等を含 む単位工事当たりの市場での取引価格である。 市場単価は毎年、段階的に積み上げによる複合単価から移行するので、移行 した市場単価を利用する。 市場単価項目については、刊行物を参照のこと。 (3) 合成単価 いくつかの複合単価を合成して作られる単価である。 (4) 改修割増単価 建物に執務者がいる状態で行う改修工事(執務並行改修)の積算に用いる単価で ある。 2 資材単価 RIBCに単価がない場合は次による。(優先順) (1) 同種の資材単価が他工事で確認されていて、変動がないと認められる場合の 単価(工事担当課で定める単価) (2) 上記にない場合は、積算時における最新の建設物価及び積算資料の最低価格 を採用する。物価資料の掲載価格を参考に決める。 (3) 上記にない場合は、原則として複数社のカタログより単価を決める。 (4) 特別注文品は、見積より単価を決める。 6 3 労務単価 (1) 労務単価は、公共事業労務費調査に基づく、横浜市道路局のホームページに 掲載されている「公共工事設計労務単価表」の単価を採用するが、これにより 難い職種については、他の職種を適宜読み替えることができる。 (2) 時間外、休日及び深夜の労働についての労務単価は、別途算定する。 4 機械器具費 機械器具費は、「請負工事機械経費積算要領」による。また、建設機械賃料 は物価資料の掲載価格等による。 5 運搬費・搬入費等 (1) 一般材料及び機器類の運搬費は価格の中に含まれるが、仮設材料機械器具に ついては、必要に応じ往復を計上する。 (2) 残土運搬処分費等は、「建築工事積算マニュアル」により積算する。 (3) 重量物又は大容積の機器等を指定階の指定場所まで運び入れ、基礎上に荒組 立てする費用については、「機械設備工事積算要領」により積算する。 6 試験調整費等 所要の設備運転機能を確保するため行う機器調整、及び各種検査のため行う 試験に直接必要とする費用であり、特別高圧受変電設備工事、発電設備工事、 中央監視制御設備工事、舞台照明設備工事、及び舞台音響設備工事について計 上する。 構内情報配線システムの伝送品質測定は、原則、新築・増築・改築・改修工 事について計上する。 それ以外の設備については、それぞれの複合単価に含まれているものとして 計上しない。 7 立会検査費 火災報知設備、非常放送設備に立会検査費を計上する。 また、改修工事等の自家用電気工作物の電気主任技術者業務で、関東電気保安 協会等の立会が必要な場合は、立会検査費を計上する。 なお、次の事項に注意する。 (1) 工事を数件合併入札又は随意契約する場合は、主工事(設計金額の大きいも の)のみ計上する。 (2) 同一敷地内で数社に発注する場合は、工事毎に計上する。 (3) 追加工事については、完成時期が当初工事と同時期の時は計上せず、時期が 異なる時は計上する。 (4) 防災用連動制御盤は、P型1級受信機に準ずる。 7 8 材料支給の扱い 材料を支給する場合は、当該複合単価の材料費をゼロにする。 9 撤去・処分 (1) 撤去 次に示す撤去工事は、原則として電気設備工事で撤去費を計上する。 ア 躯体を残す場合 躯体のみを残し内装をすべて取り壊す場合の撤去費は、打ち込み配管を除き配 管・配線を含め原則すべての電気設備について、電気設備工事で撤去費を計上す る。 イ 躯体を残さない場合 コンクリート躯体ごと解体する場合は、解体工事に支障がない状態にするため に必要なもの(盤類、照明器具、ケーブル・電線、その他)を撤去し、計上する。 ただし、次のものはその都度別途撤去費を計上する。 (ア) 既存設備との取り合いで必要なもの(分電盤・端子盤までの配線の切離し 撤去等) (イ) 有害物質を含むもの等(PCB使用機器、バッテリー、油入変圧器等) (2) 発生材の処分 ア 発生材の処分については、「横浜市建築局電気設備工事特則仕様書 第3章 2建設副産物の処理」に基づく処理方法により処分費を計上する。 本処分費は、一般管理費等の対象とし、共通仮設費及び現場管理費の対象とし ない。 イ 有価物(電線、ケーブル等)の処分については、次のように積算する。 発生材に残存価値があり、かつその価値から処分に係わる経費(運搬費、 電線被覆の剥ぎ取り経費、被覆材の処分費等)を差し引いても、なお正の価 値があると認められる場合はスクラップ控除を行い、設計書に減額計上する。 (ア) 解体、改修工事で、解体部分の面積が5、000㎡を超える工事については、 上記試算を行い、正の価値が出た場合に設計書に計上する。 (イ) 対象電線等のサイズは2mm2(1.6mm)以上とする。 (ウ) 積算は刊行物の単価を使用する。 ウ 10 蓄電池(鉛蓄電池、アルカリ蓄電池)の撤去工事は、処分費を計上する。 金額の端数処理 (1) 資材単価の端数処理 資材単価は小数点以下を切り捨てる。 (2) 複合単価の端数処理 8 ア 100円未満は、小数点以下を切り捨てる。 イ 100円以上10,000円未満は、1円の位を切り捨てる。 ウ 10,000円以上100,000円未満は、10円の位以下を切り捨てる。 エ 100,000円以上は、100円の位以下を切り捨てる。 (3) 複合単価作成過程での端数処理 見積単価を基に複合単価を作成する場合の端数処理は次による。 ア 資材単価は、小数点以下を切り捨てる。 イ アにて算出した資材及び労務単価を合算した後、(2)「複合単価の端数処 理」に準じて端数処理し複合単価とする。 (4) 工事価格の端数処理 工事価格は原則として百万円以上(7桁以上)は上から5桁目を切り捨て、 千百万円未満(76桁以下)は1,000100円の位を切り捨てる。 なお、消費税等相当額を加算した請負工事費は端数処理をしない。 11 「公共建築工事積算基準等」の歩掛りに関する補足説明 (1) 電灯設備工事 耐圧防爆型照明器具の据付歩掛りは、一般照明器具の電工歩掛りの 1.5 倍とする。 (2) 電力設備工事 ア 電動機その他結線費 電極結線において、電極本体の取付けのみは、0.5 人とする。 (電極結線を含む電極本体の取付 0.7 人-電極結線 0.2 人=0.5 人) イ 電灯分電盤及び動力制御盤 (ア) 共通事項 開閉器の定格電流は、フレーム値でなくトリップ値を適用する。 ただし、ノントリップ型開閉器はフレーム値を適用する。 (イ) ウ 開閉器の定格電流の選定は、トリップ値と同等又は直近上位の値を採用する。 架空線路 高圧気中開閉器(地絡継電器付)等の歩掛りは、地絡継電器の取付け費及び動 作試験調整費を含む。また、地絡継電器を取付ける(柱上、キュービクル内)費 用も、歩掛りに含む。 (3) 通信・情報設備工事 火災報知設備 ア (ア) R型受信機の据付費は、見積を徴収して行う。 (イ) R型受信機の立会検査は、P型1級受信機の場合を準用する。 (ウ) 多信号型感知器を使用する場合、配線本数が同じならば一般品の歩掛を適用 する。 (エ) 消防署の関係書類等手続きは、現場管理費に含まれている。 9 12 見積の徴収 (1) 一般事項 ア 見積依頼に際しては、仕様書、内訳書、見積条件、図面等必要事項を明記又は 添付し、解釈に相違が生じることなく、見積内容が正確に相手方に伝わるように する。仕様書、内訳書に関しては、「建築工事見積標準書式集〔設備工事編〕(国 土交通省大臣官房官庁営繕部監修)」を参照し、法定福利費の記載に留意する。 イ 見積に当たっては、できるだけ詳細な内訳書の提出を求める。 ウ 標準歩掛りで据付費を算定できない場合も、見積によることができる。その時、 試験調整費用等が据付費に含むか否かを明記して見積依頼する。 エ メーカーが提出した見積書を比較する場合に、大幅な価格差のある見積書につ いては、内容をよく調査し、その理由を検討して、必要があれば見積書の再提出 を求める。 オ メーカー発注工事の見積は、据付費及び経費の有無を確認する。また、据付費 に試験調整費等が含まれているかを確認する。 (2) 依頼業者の選定方法 ア 機器価格の見積は、直接メーカー又はその代理業者を選定する。 イ 既設機器のオーバーホール等に係わる場合は、既設機器の製造及び販売業者を 選定する。 ウ メーカー発注工事の工事価格見積は、メーカー又はその代理業者を選定する。 エ 選定にあたっては、見積の種類、内容、対象項目における業者の技術水準、過 去の実績及び発注形態、工事規模、製品の流通経路等を考慮する。 (3) 依頼の方法 ア 依頼の方法 (ア) 「見積依頼書」、 「工事積算に係わる見積徴収について」、「見積依頼先リスト」 を作成し、課長決裁を受けた後、見積を依頼する。 (イ) 依頼業者が見積内容を的確に理解できるための必要な資料(仕様書及び図面 等)を添付して、各業者に対して公平に依頼する。 イ 見積期間 見積期間は、見積内容・見積条件を十分理解し、見積を行うのに必要な期間を 設けなければならない。 (4) 依頼の内容 見積を依頼する内容は、次のとおりとする。 ア 範囲・期間 イ 性能・品質・材料・形状・寸法等の仕様並びに数量 ウ 特注事項 エ 納入場所・引渡し条件 オ 経費の有無 カ 支給品の品名・数量・引渡し条件 10 キ 主要付属品の内容 ク 運搬方法・荷姿 ケ 保証期間・保証条件 コ 見積有効期間・提出書類及び部数 サ 使用条件(目的・場所・環境等特殊な条件で使用する場合) シ 製作仕様・外形図・結線図等の参考資料 (5) 見積金額の評価 見積金額の価格を決定する際には、次の事項について注意しなければならない。 ア 機器本体・付属機器・形式・寸法等について、設計図、仕様書の内容に適合し たものであるかの確認が必要である。 イ 機器によっては、特注品と市販品の区別を確認しないと、価格差が大きくなっ てしまうことがあるので、注意する。 ウ 類似する最近の工事における実績価格と比較して、その後の経済情勢・取引市 場を考慮して価格の妥当性を確認する。 13 単価の別途設定 RIBC単価やこの積算要領で規定する方法で定めた単価が適当でないと 認められる場合については、工事担当課で別途単価を設定することができる。 11 平成 年 月 日 見 積 依 頼 書 様 横浜市建築局電気設備課長 次のとおり機器・材料等の見積を依頼します。 見 積 目 (例) ○○電話機 項 見 積 内 容 ( 仕 様 等 ) 別紙のとおり 見 積 書 提 出 部 数 2部 見 見 見 積 提 積 出 提 積 期 出 条 限 平成 年 月 日まで 先 電気設備課担当者 件 1 工事場所 : 横浜市内 2 受渡 : 工事現場での軒先渡し 3 諸経費 : 税・諸経費は含めない 4(試験調整費は別途計上) 5(据付費は別途計上) 6 そ の 他 見積書の宛先は、建築局長 依頼内容について不明な点等がある場合は、下記の担当者まで連絡してください。 横浜市建築局電気設備課 担当 ○○ ○○ TEL 045(671)□□□□ FAX 045(664)□□□□ 12 [NO: ] 平成 年 月 工事積算に係わる見積徴収について 次の工事において見積が必要なので、別紙見積依頼書により下記業者から 見積を徴収します。 工事名 : 見積内容 : (例) … 新築工事(電気設備工事) 別紙見積依頼書による 記 見積を次の業者に依頼します。 1 別紙見積依頼先リストによる 2 3 4 5 課 長 担当係長 13 担 当 日 見積依頼先リスト No 機器材料名 〔 仕 様 数量 工事〕 依頼先 14 第3 1 共通費 一般事項 (1) 共通費の区分と内容 共通費は、「共通仮設費」、「現場管理費」、及び「一般管理費等」に区分 し、それぞれ表1、表2、表3の内容と付加利益を一式として計上する。ただ し、共通費を算定する場合の直接工事費には、原則として本設のための電力、 水道等の各種負担金は含まないものとする。 また、その他工事等を単独で発注する場合の共通費は別途算定する。 (2) 新営工事と改修工事を一括発注する場合の取扱 ア 共通費のうち共通仮設費及び現場管理費は、新営工事と改修工事に区分し て算定する。 イ 新営工事は新築、改築及び増築工事とし、その他は改修工事とする。 ウ 共通仮設費率及び現場管理費率は、新営工事と改修工事の直接工事費の合 計額に対応する新営工事と改修工事の共通仮設費率、純工事費の合計額に対 応する新営工事と改修工事の現場管理費率とする。 エ 積み上げによる共通仮設費及び現場管理費は、新営工事と改修工事のうち 主な工事の共通仮設費又は現場管理費に計上する。 オ 一般管理費は、新営工事と改修工事の工事原価の合計額に対する一般管理 費率により算定する。 カ 上記ア~オの場合において、新営か改修かを明確に積算区分出来ない場合 は、工事金額の大きい工事の率を適用する。 (3) 同一敷地又は近接した敷地の複数の工事を一括して発注する場合の取扱 ア 共通仮設費及び現場管理費は、同一敷地全体又は近接した敷地を一括して算 定する。 イ 共通仮設費率及び現場管理費率は、同一敷地全体又は近接した敷地における 直接工事費の合計額に対応する共通仮設費率、純工事費の合計額に対応する現 場管理費率とする。 ウ 一般管理費等は、それぞれの工事の工事原価の合計額に対する一般管理費 等率により算定する。 (4) 分散する現場の工事を一括発注する場合の取扱 ア 共通仮設費及び現場管理費は、それぞれの敷地の工事毎に算定する。 イ 共通仮設費率及び現場管理費率は、それぞれの敷地の工事毎の直接工事費及 び工期に対応する共通仮設費率、純工事費及び工期に対応する現場管理費率と する。 ウ 積み上げによる共通仮設費及び現場管理費は、それぞれの敷地の工事毎に計 上する。 エ 一般管理費等は、それぞれの敷地の工事毎の工事原価の合計額に対する一 般管理費等率により算定する。 15 (5) 備品及び処分費に対する共通費の取扱 備品、建設発生土処分費及び取り壊し発生材処分費を含めて発注する場合、こ れらの費用の共通仮設費及び現場管理費を算定しない。 (6)リース料等の取扱 仮設庁舎等をリースで発注する場合のリース料等については、共通仮設費及 び現場管理費を算定しない。 なお、共通仮設費率及び現場管理費率は、リース料を含む直接工事費の合計 額に対応する共通仮設費率、純工事費の合計額に対応する現場管理費率とする。 (7) 後工事の取扱 本来一体とすべき同一建築物又は同一敷地内の工事を分割して発注し、新規 に発注する工事(以下「後工事」という)を現に施工中の工事の受注者と随意 契約しようとする場合の共通仮設費、現場管理費及び一般管理費等は、契約済 の全ての工事(以下「前工事」という)と後工事を一括して発注したとして算 定した額から、前工事の額を控除した額とする。 2 共通仮設費の算定 (1) 共通仮設費の算定方法 共通仮設費は、次式により算定する。 共通仮設費=(直接工事費×共通仮設費率)+積み上げによる共通仮設費 共通仮設費率は、新営工事及び改修工事についてはそれぞれ別表1-1及 び別表1-2、昇降機設備工事については別表1-3とし、共通仮設費率に含 まれる内容は、表4とする。 なお、率に含まれない内容は必要に応じ別途積み上げにより算定し加算する。 また、共通仮設費率の算定に用いるT(工期)は、開札から契約までを考慮 し7日を減じる。 (2) その他工事を含めて発注する場合の取扱 一般工事とその他工事を含ませて発注する場合は、一般工事とその他工事の 直接工事費の合計額に対応する共通仮設費率により一般工事の共通仮設費を 算定する。 なお、その他工事の共通仮設費は別途算定する。 また、積み上げによる共通仮設費は一般工事の共通仮設費とし、一般工事の 純工事費とその他工事の純工事費に区分する。 (3) 労務費の比率が著しく少ない工事の場合の取扱 労務費の比率が著しく少ない工事を単独で発注する場合は、別途共通仮設費 を算定する。 (4) 建築工事、電気設備工事、機械設備工事のいずれかを同一工事で発注する場 合の取扱 共通仮設費の算定は、それぞれの工事種別毎の共通仮設費率により算定し、 16 それらの合計により算定する。 なお、積み上げによる共通仮設費がある場合には、それぞれの工事種別毎に 区分して計上する。 3 現場管理費の算定 (1) 現場管理費の算定方法 現場管理費は、次式により算定する。 現場管理費=(純工事費×現場管理費率)+積み上げによる現場管理費 現場管理費率は、新営工事及び改修工事についてはそれぞれ別表2-1及別 表2-2、昇降機設備工事については別表2-3とし、設計図書の特記事項以 外は表2の内容全てが当該現場管理費率に含まれるものとする。 なお、率に含まれない内容は必要に応じ別途積み上げにより算定し加算する。 また、現場管理費率の算定に用いるT(工期)は、開札から契約までを考慮 し7日を減じる。 ただし、要員に関するもの及び工事実績情報(コリンズ)の登録については下 記による。 ア 条件明示された要員等の費用(共通仮設費の費用以外)は、積み上げによ り計上する。 イ 昇降機設備工事における工事実績情報(コリンズ)の登録等に要する費用 工事費(消費税等相当額含む)が、2,500万円未満の場合は、その費用を積 み上げにより計上する。ただし、一般管理費等の対象外とする。 なお、2,500万円以上の工事費は、その率に含まれる。また、500万円未満 の工事費は、登録を必要としない。 (2) その他工事を含めて発注する場合の取扱 一般工事とその他工事を同一工事で発注する場合は、一般工事とその他工事 の純工事費の合計額に対応する現場管理費率により一般工事の現場管理費を 算定する。 なお、その他工事の現場管理費は別途算定する。 (3) 労務費の比率が著しく少ない工事の場合の取扱 労務費の比率が著しく少ない工事を単独で発注する場合は、別途現場管理費 を算定する。 (4) 建築工事、電気設備工事、機械設備工事のいずれかを同一工事で発注する場 合の取扱 現場管理費の算定は、それぞれの工事種別毎の現場管理費率により算定し、 それらの合計により算定する。 なお、積み上げによる現場管理費がある場合には、それぞれの工事種別毎 に区分して計上する。 17 4 一般管理費等の算定 (1) 一般管理費等は表3の内容と付加利益について、一般管理費等率により算定 し、必要に応じて契約保証費及び住宅瑕疵担保履行法による資力確保措置のた めの費用の加算等を行い次式により算定する。 一般管理費等=工事原価×一般管理費等率+積み上げによる一般管理費等 一般管理費等率は、当該工事すべての工事原価の合計額を対象額とし、電気 設備工事については別表3-1、昇降機設備工事については別表3-2とする。 なお、建築工事、電気設備工事、機械設備工事のいずれかを同一工事で発注 する場合は、それぞれの工事種別の工事原価の合計額に対する主たる工事の一 般管理費等率により算定する。 (2) 前払金支出割合が35%以下において一般管理費等を算定する場合は別表 4の前払金支出割合区分ごとに定める補正係数を一般管理費等率に乗じるも のとする。 (3) 契約保証費については、別途算定する。ただし、設計変更においては算定し ない。 5 設計変更における共通費の扱い (1) 共通仮設費 設計変更における共通仮設費は、設計変更の内容を当初発注工事に含めたと した場合の共通仮設費を求め、当初発注工事の共通仮設費を控除した額とする。 (2) 現場管理費 設計変更における現場管理費は、設計変更の内容を当初発注工事に含めたと した場合の現場管理費を求め、当初発注工事の現場経費を控除した額とする。 (3) 一般管理費等 設計変更における一般管理費等は、設計変更の内容を当初発注工事に含め た場合の一般管理費等を求め、当初発注工事の一般管理費等を控除した額とす る。 (4) 契約締結後に積算要領が改定されたとき 改定前の積算要領に基づいて設計変更を行う。ただし、著しい物価変動等が あり改定前の積算要領に基づくことが適当でないときは、この限りではない。 6 工事の一時中止に伴う増加費用 工事を一時中止した場合の増加費用(工事現場の維持に要する費用、工事体制の 縮小に要する費用、工事再開準備に要する費用)の算定は、「工事の一時中止に係 るガイドライン」(横浜市)による他、以下による。 (1) 工事一時中止に伴う増加費用は、工事現場の維持に要する費用、工事体制の 縮小に要する費用及び工事の再開準備に要する費用(以下、「工事現場の維持 等に要する費用」という)に本支店における増加費用を加算した費用とする。 18 (2) 工事現場の維持等に要する費用は、中止期間中における工事現場の管理に 関する計画(基本計画書)に基づき実施した内容について見積を求め、それを 参考に積み上げ計上する。 (3) 工事現場の維持等に要する費用として積み上げる内容に、仮囲い等の仮設、 警備要員など当初予定価格の作成時に積み上げで算定したものがある場合、当 初積算の方法により積み上げ計上する。 (4) 工事一時中止に係る本支店における増加費用は、設計変更における一般管理 費等の算定方法と同様に、工事中止に伴う増加費用(積み上げ分)を当初発注 工事内に含めた場合の一般管理費等を求め、当初発注工事の一般管理費等を控 除した額とする。 (5) 一般管理費等率は、工事原価に工事一時中止に伴う増加費用(積み上げ分) を加算した額に対応する一般管理費等率とする。 なお、設計変更においても同様とする。 7 共通費算出方法の図示 図1、及び図2による。 19 表1 共通仮設費 項 目 準 備 費 仮 設 建 物 費 工 事 施 設 費 環 境 安 全 費 動力用水光熱費 屋外整理清掃費 機 械 器 具 費 そ の 他 表2 現場管理費 項 目 労 務 管 理 費 租 保 税 公 険 課 料 従業員給料手当 施工図等作成費 退 職 金 法 定 福 利 費 福 利 厚 生 費 事 務 用 品 費 通 信 交 通 費 補 償 費 そ 内 容 敷地測量、敷地整理、道路占有料、仮設用借地料、その他の準備に要する費用 監理事務所、現場事務所、倉庫、下小屋、宿舎、作業員施設等に要する費用 仮囲い、工事用道路、歩道構台、場内通信設備等の工事用施設に要する費用 安全標識、消火設備等の施設の設置、安全管理・合図等の要員、隣接物等の養生及び補 償復旧に要する費用 工事用電気設備及び工事用給排水設備に要する費用並びに工事用電気・水道料金等 屋外及び敷地周辺の跡片付け及びこれに伴う屋外発生材処分等並びに除雪に要する費 用 共通的な工事用機械器具(測量機器、揚重機械器具、雑機械器具)に要する費用 材料及び製品の品質管理試験に要する費用、その他上記のいずれの項目にも属さない費 用 の 他 内 容 現場雇用労働者(各現場で元請企業が臨時に直接雇用する労働者)及び現場労働者(再下 請を含む下請負契約に基づき現場労働に従事する労働者)の労務管理に要する費用 ・ 募集及び解散に要する費用 ・ 慰安、娯楽及び厚生に要する費用 ・ 純工事費に含まれない作業用具及び作業用被服等の費用 ・ 賃金以外の食事、通勤費等に要する費用 ・ 安全、衛生に要する費用及び研修訓練等に要する費用 ・ 労災保険法による給付以外に災害時に事業主が負担する費用 工事契約書等の印紙代、申請書・謄抄本登記等の証紙代、固定資産税・自動車税等の租 税公課、諸官公署手続き費用 火災保険、工事保険、自動車保険、組立保険、賠償責任保険及び法定外の労災保険の保 険料 現場従業員(元請企業の社員)の給与、諸手当(交通費、住宅手当等)及び賞与 施工図等を外注した場合の費用 現場従業員に対する退職給与引当金繰入額及び現場雇用労働者の退職金 現場従業員、現場雇用労働者及び現場労働者に関する次の費用 ・現場従業員、現場雇用労働者に関する労災保険料、雇用保険料、健康保険料及び厚 生年金保険料の事業主負担額 ・現場労働者に関する労災保険料の事業主負担額 ・建設業退職金共済制度に基づく証紙購入代金 現場従業員に対する慰安、娯楽、厚生、貸与被服、健康診断、医療、慶弔見舞等に要す る費用 事務用消耗品費、OA機器等の事務用備品費、新聞・図書・雑誌等の購入費、工事写真 代等の費用 通信費、旅費及び交通費 工事施工に伴って通常発生する騒音、振動、濁水、工事用車両の通行等に対して、近隣 の第三者に支払われる補償費。ただし、電波障害等に関する補償費を除く。 会議費、式典費、工事実績の登録等に要する費用、その他上記のいずれの項目にも属さ ない費用 20 表3 一般管理費 項 目 役 員 報 酬 従業員給料手当 退 職 金 法 定 福 利 費 福 利 厚 生 費 維 持 修 繕 費 事 務 用 品 費 通 信 交 通 費 動力用水光熱費 調 査 研 究 費 広 告 宣 伝 費 交 際 費 寄 付 金 地 代 家 賃 減 価 償 却 費 試験研究償却費 開 発 償 却 費 租 税 公 保 険 契 約 保 証 雑 表4 課 料 費 費 内 容 取締役及び監査役に要する報酬 本店及び支店の従業員に対する給与、諸手当及び賞与(賞与引当金繰入額を含む。) 本店及び支店の役員及び従業員に対する退職金(退職給与引当金繰入額及び退職年金掛 金を含む。) 本店及び支店の従業員に関する労災保険料、雇用保険料、健康保険料及び厚生年金保険 料の事業主負担額 本店及び支店の従業員に対する慰安、娯楽、貸与被服、医療、慶弔見舞等の福利厚生等 に要する費用 建物、機械、装置等の修繕維持費、倉庫物品の管理費等 事務用消耗品費、固定資産に計上しない事務用備品、新聞参考図書等の購入費 通信費、旅費及び交通費 電力、水道、ガス等の費用 技術研究、開発等の費用 広告、公告又は宣伝に要する費用 得意先、来客等の接待、慶弔見舞等に要する費用 社会福祉団体等に対する寄付 事務所、寮、社宅等の借地借家料 建物、車両、機械装置、事務用備品等の減価償却額 新製品又は新技術の研究のための特別に支出した費用の償却額 新技術又は新経営組織の採用、資源の開発並びに市場の開拓のため特別に支出した費用 の償却額 不動産取得税、固定資産税等の租税及び道路占有料その他の公課 火災保険その他の損害保険料 契約の保証に必要な費用 社内打合せの費用、諸団体会費等の上記のいずれの項目にも属さない費用 電気設備工事及び昇降機設備工事の共通仮設費率に含む内容 項 目 準 備 費 仮 設 建 物 費 工 事 施 設 費 環 境 安 全 費 動力用水光熱費 屋外整理清掃費 機 械 器 具 費 そ の 他 内 容 その他の準備に要する費用 現場事務所(敷地内)、倉庫、下小屋、作業員施設等に要する費用。ただし、設計図書 によるイメージアップ費用を除く。 場内通信設備等の工事用施設に要する費用。ただし、設計図書によるイメージアップ費 用を除く。 安全標識、消火設備等の施設の設置に要する費用 工事用電気設備及び工事用給排水設備に要する費用並びに工事用電気・水道料金等。 屋外及び敷地周辺の跡片付け及びこれに伴う屋外発生材処分等に要する費用 測量機器及び雑機械器具に要する費用 上記のいずれの項目にも属さないもののうち軽微なものの費用 21 費 用 区 分 電 気 直 純 直接工事費 設 接 工 備 工 事 下 請 け 工 事( 建 築、機 械 ) 費[電気] + 下請け直接工事費[建築、機械] 費[電気]×α[電気] + 下請け直接工事費[建築、機械]×[各工事の率] 事 工 工 直 事 事 工 事 共通仮設費 費 共通仮設費[建築、機械] 共通仮設費[電気](αは、処分費等を除く直工に対する率) 工 原 価 事 接 (直接工事費[電気]+共通仮設費[電気])×β[電気] + 下請け直接工事費[建築、機械]+共通仮設費[各工事の率] 現 場 管 理 費 現場管理費[建築、機械] 現場管理費[電気](βは、処分費等を除く純工に対する率) 価 工事原価×γ[電気]×補正係数 格 + 契約保証費等(工事価格が500万円以上の場合) 一 般 管 理 費 等 一般管理費等 工 事 価 格 直接工事費 + 共通仮設費 + 現場管理費 + 消 費 税 等 相 当 額 工 事 価 格 × 0.08 工 工 事 費 事 一般管理費等 ( 端数処理する ) ( 端数処理しない ) 価 格 + 消 費 税 等 相 当 額 図1 電気設備工事の工事費算出方法 (建築工事、機械設備工事の込み工事を含む場合) 22 費 工 工 事 用 区 分 純 工 事 費 電 直接工事費 共通仮設費 直 設 直 接 工 事 接 工 事 費 × α × 補正係数 備 工 事 費 共通仮設費 事 原 純 価 価 気 工 事 費 × β × 補正係数 現 場 管 理 費 現場管理費 格 工 事 原 価 × γ × 補正係数 + 契約保証費等(工事価格が500万円以上の場合) 一 般 管 理 費 等 一般管理費等 工 事 価 格 直接工事費 + 共通仮設費 + 現場管理費 + 消 費 税 等 相 当 額 工 事 価 格 × 0.08 工 工 事 費 事 一般管理費等 ( 端数処理する ) ( 端数処理しない ) 価 格 + 消 費 税 等 相 当 額 図2 労務費の比率が著しく少ない単独発注工事の工事費算出方法 23 共通仮設費率 別表1-1 新営電気設備工事 直接工事費 5百万円以下 5百万円を超える 7.19% 16.73×P-0.0992 共通仮設費率算定式により算定された率 3.90% 9.08×P-0.0992 上限 共通仮設費率 下限 算定式 Kr=22.89×P-0.2462×T0.4100 ただし、Kr:共通仮設費率(%) P :直接工事費(千円)とし、5百万円以下の場合は、5百万円として扱う T :工期(か月) 注1.本表の共通仮設費率は、施工場所が一般的な市街地の比率である。 注2.Krの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 別表1-2 改修電気設備工事 直接工事費 3百万円以下 3百万円を超える 5.21% 8.47×P-0.0608 共通仮設費率算定式により算定された率 1.91% 3.10×P-0.0608 上限 共通仮設費率 下限 算定式 Kr=10.15×P-0.2462×T0.6929 ただし、Kr:共通仮設費率(%) P :直接工事費(千円)とし、3百万円以下の場合は、3百万円として扱う T :工期(か月) 注1.本表の共通仮設費率は、施工場所が一般的な市街地の比率である。 注2.Krの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 別表1-3 昇降機設備工事 直接工事費 1千万円以下 1千万円を超え5億円以下 共通仮設費率 3.08% 共通仮設費率算定式により算定された率 Kr=7.89×P-0.1021 ただし、Kr:共通仮設費率(%) P :直接工事費(千円) 注1.本表の共通仮設費率は、施工場所が一般的な市街地の比率である。 注2.Krの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 24 5億円を超える 2.07% 現場管理費率 別表2-1 新営電気設備工事 純工事費 5百万円以下 5百万円を超える 38.60% 263.03×Np-0.2253 現場管理費率算定式により算定された率 22.91% 156.07×Np-0.2253 上限 現場管理費率 下限 算定式 Jo=351.48×Np-0.3528×T0.3524 ただし、Jo:現場管理費率(%) Np:純工事費(千円)とし、5百万円以下の場合は、5百万円として扱う T :工期(か月) 注1.本表の現場管理費率は、施工場所が一般的な市街地の比率である。 注2.Joの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 別表2-2 改修電気設備工事 純工事費 3百万円以下 3百万円を超える 50.37% 530.68×Np-0.2941 現場管理費率算定式により算定された率 17.67% 186.18×Np-0.2941 上限 現場管理費率 下限 算定式 Jo=658.42×Np-0.4896×T0.7247 ただし、Jo:現場管理費率(%) Np:純工事費(千円)とし、3百万円以下の場合は、3百万円として扱う T :工期(か月) 注1.本表の現場管理費率は、施工場所が一般的な市街地の比率である。 注2.Joの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 別表2-3 昇降機設備工事 純工事費 1千万円以下 1千万円を超え5億円以下 現場管理費率 3.98% 現場管理費率算定式により算定された率 Jo=15.10×Np-0.1449 ただし、Jo:現場管理費率(%) Np:純工事費(千円) 注1.本表の共通仮設費率は、施工場所が一般的な市街地の比率である。 注2.Joの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 25 5億円を超える 2.26% 一般管理費等率 別表3-1 電気設備工事 工事原価 3百万円以下 3百万円を超え20億円以下 一般管理費等率算定式により算定された率 一般管理費等率 11.80% 算定式 Gp=17.286-1.577×log(Cp) ただし、Gp:一般管理費等率(%) Cp:工事原価(千円) 注1.Gpの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 別表3-2 昇降機設備工事 工事原価 3百万円以下 3百万円を超え20億円以下 一般管理費等率算定式により算定された率 一般管理費等率 11.20% 算定式 Gp=15.741-1.305×log(Cp) ただし、Gp:一般管理費等率(%) Cp:工事原価(千円) 注1.Gpの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 別表4 一般管理費等率補正係数 前払金支出割合区分(%) 5以下 5を超え15以下 15を超え25以下 25を超え35以下 補正係数 1.05 1.04 1.03 1.01 26 20億円を超える 7.35% 20億円を超える 7.52% 第4 1 別途算定資料等 電気設備工事の単価の算出 (1)設計変更時における工事費積算に用いる単価及び価格は、当初設計における工事費積 算時の単価及び価格とする。 ただし、当初設計の工事費内訳書に対応する種目及び科目がない場合の単価及び価格 は、総括監督員の指示又は承諾した時点の単価及び価格とする。 (2)その他の率 歩掛りの「その他」は、下請経費及び小器材の損耗費等であり、表5の工種毎の採用 率(中間値)とする。 2 共通費 (1)共通仮設費 ア 設計変更における工期について 工事の一時中止があった場合、共通仮設費率の算定に用いるT(工期)は、その 期間を除く。 イ 電気設備工事及び昇降機設備工事において、監理事務所を設置する場合は、共 通仮設費に積み上げ計上する。 ウ 工事現場の警備に要する警備要員及び交通誘導員に要する費用は、共通仮設費 に積み上げ計上する。 エ その他工事を含めて発注する場合のその他工事の共通仮設費率は、1%で算定する。 オ 労務費の比率が著しく少ない工事の共通仮設費率は、その率に0.9を乗じて共通 仮設費を算定する。 (2)現場管理費 ア 設計変更における工期について 工事の一時中止があった場合、現場管理費率の算定に用いるT(工期)は、その 期間を除く。 イ その他工事を含めて発注する場合のその他工事の現場管理費率は、2%で算定 する。 ウ 労務費の比率が著しく少ない工事の現場管理費率は、その率に0.8を乗じて現場管 理費を算定する。 エ 支給材を使用して工事を施工する場合は、支給材を購入すると仮定した評価額 の2%を現場管理費に加算する。 ただし、再利用資機材については算定しない。 オ 昇降機設備工事における工事実績情報(コリンズ)の登録等に要する費用 工事費(消費税等相当額含む)が500万円以上2,500万円未満の場合の 積み上げによる算出は下記による。 工事実績情報登録費用=登録作業費*1+登録料*2 *1:登録作業費=特殊作業員1.0人・日 27 *2:登 録 料=2,524円(税抜き) (3)一般管理費等 ア 契約保証費については、下表により補正費を算定し一般管理費等に加算する。 契約保証費 内 容 契約保証費 工事価格が500万円以上 工事原価の0.04% 工事価格が500万円未満 なし 一般管理費等 = 一般管理費等 + 契約保証費 (4)その他 ア その他工事を単独で発注する場合の共通費は、専門工事業者からの見積を参考 に計上する。 イ 改修工事の共通費の扱いで、同一建築物又は同一敷地内の工事を分割して発注 し、その一部の工事を施工後に新規に発注する工事(後工事という)を現に施工 中の工事(前工事という)の受注者と随意契約しようとする場合の共通費は、当 該工事のみを対象として算定する。 ただし、後工事の工期の過半が前工事と重なる後工事を、現に施工中の受注者 と随意契約しようとする場合は、「電気設備工事積算要領」第3 1(7)によ る。 ウ 工事一時中止に伴う増加費用について、契約保証費は補正を行わない。 28 表5 その他の率 工 種 配管工事 採用率 備 (中間値) 考 電線管 配線工事 (労)×(16%) (労)×(16%) 接地工事 (労)×(16%) 接地端子盤等 塗装工事 (材+労+雑)×(16%) 機器搬入 (労)×(15%) 電灯設備 (労)×(16%) 照明器具、配線器具 動力設備 (労)×(14%) 制御盤等 雷保護設備 (労)×(16%) 避雷針等 (労)×(14%) 配電盤類、変圧器、コンデンサ 電線 受変電設備 等 電力貯蔵設備 (労)×(14%) 電源機器等 架空線路 (労)×(16%) 電柱、柱上変圧器、保安開閉器 等 地中線路 (労)×(16%) 保護管 構内交換設備 (労)×(14%) 端子盤、電話機等 情報表示・拡声設備 (労)×(14%) 時計、スピーカー、表示器等 誘導支援設備 (労)×(14%) インターホン等 テレビ共同受信設備 (労)×(14%) テレビアンテナ等 監視カメラ設備 (労)×(14%) テレビカメラ等 火災報知設備 (労)×(14%) 火災受信機等 撤去 (労)×(16%) 機器搬出 (労)×(15%) はつり工事 (労)×(16%) 建築工事 「建築工事積算要領」による 機械設備工事 「機械設備工事積算要領」による (注)1、表中(材)は「材料費」、(労)は「労務費」、(雑)は「運搬費及び消 耗材料費等」を示す。 2、取り外しの場合は、取り外しを行う製品等に対応する工種の「その他」 の率を適用する。 29 機械設備工事積算要領 平成26年58月 横浜市建築局公共建築部 目 次 1 目的 ――――――――――――――――――――――――――――― 1 2 工事費の構成 ――――――――――――――――――――――――― 1 3 工事費の区分 ――――――――――――――――――――――――― 1 (1)直接工事費 ―――――――――――――――――――――――― 1 ―――――――――――――――――――――――――― 1 (2)共通費 (3)消費税相当額 ――――――――――――――――――――――― 1 4 工事費内訳書 ――――――――――――――――――――――――― 2 (1)内訳書の構成 ――――――――――――――――――――――― 2 (2)内訳書の内容 ――――――――――――――――――――――― 2 (3)内訳書の書式 ――――――――――――――――――――――― 4 5 直接工事費 ―――――――――――――――――――――――――― 8 (1) 算定方法 ――――――――――――――――――――――――― 8 (2)単価及び価格 ――――――――――――――――――――――― 8 ―――――――――――――――――――――――――― 8 ――――――――――――――――――――――――――― 9 (3)歩掛り (4)数量 (5)直接工事費の区分 (6)単価の優先順位 (7)共通単価 ―――――――――――――――――――――― 10 ―――――――――――――――――――――――― 10 (9)カタログ等価格 (10)見積価格 ―――――――――――――――――――――― 11 ――――――――――――――――――――――――― 11 (11)見積依頼書 (12)労務単価 ―――――――――――――――――――――――― 11 ――――――――――――――――――――――――― 15 (13)機械器具費 (15)その他 9 ――――――――――――――――――――――――― 10 (8)刊行物単価 (14)仮設材費 ――――――――――――――――――――― ―――――――――――――――――――――――― 15 ――――――――――――――――――――――――― 15 ―――――――――――――――――――――――――― 15 6 共通費 ――――――――――――――――――――――――――― 17 (1) 共通費の区分 ――――――――――――――――――――――― 17 (2) 共通仮設費 ―――――――――――――――――――――――― 17 (3) 現場管理費 ―――――――――――――――――――――――― 21 (4) 一般管理費等 ――――――――――――――――――――――― 24 (5) 共通費算定における処分費等の扱い ――――――――――――― 26 (6) 敷地が異なる複数の工事を一括して発注する場合の共通費 ――― 26 (7) 一般工事とその他工事を一括発注する場合の共通費 ―――――― 27 (8) 労務費の比率が著しく少ない工事の共通費 ―――――――――― 27 (9) その他工事を単独発注する場合の共通費 ――――――――――― 28 (10) 分離発注(追加工事)する場合の共通費 ――――――――――― 28 (11) 設計変更における共通費 ―――――――――――――――――― 29 7 消費税等相当額 ―――――――――――――――――――――――― 30 (1)細目の単価 ―――――――――――――――――――――――― 30 8 工事の一時中止に伴う増加費用の積算 ―――――――――――――― 30 9 数量積算基準 ――――――――――――――――――――――――― 31 (1)一般事項 (2)数量 ――――――――――――――――――――――――― 31 ――――――――――――――――――――――――――― 31 (3)端数処理 ――――――――――――――――――――――――― 32 10 新営工事 ――――――――――――――――――――――――――― 34 (1)一般事項 ――――――――――――――――――――――――― 34 (2)新営工事に用いる単価 ――――――――――――――――――― 34 11 改修工事 ――――――――――――――――――――――――――― 34 (1)一般事項 ――――――――――――――――――――――――― 34 (2)改修工事の分類 ―――――――――――――――――――――― 34 (3)改修工事に用いる単価 (4)留意事項 ――――――――――――――――――― 36 ――――――――――――――――――――――――― 38 12 配管工事 (衛生設備含む) ――――――――――――――――― 40 (1)一般事項 ――――――――――――――――――――――――― 40 (2)計測 ――――――――――――――――――――――――――― 40 (3)単価 ――――――――――――――――――――――――――― 41 (4)数量 ――――――――――――――――――――――――――― 42 (5)継手・接合材・支持金物等 (6)形鋼振れ止め支持 (7)スリーブ費等 ――――――――――――――――― 42 ――――――――――――――――――――― 43 ――――――――――――――――――――――― 43 (8)配管工事に伴う費用の適用区分 (9)その他 ――――――――――――――― 44 ―――――――――――――――――――――――――― 44 (10)切断(切離し)・接続・閉塞 ――――――――――――――――― 45 13 ダクト工事 ―――――――――――――――――――――――――― 46 (1)一般事項 ――――――――――――――――――――――――― 46 (2)数量の計測・計算 (3)風量測定口 ―――――――――――――――――――――――― 47 (4)ダクト用スリーブ (5)留意事項 ――――――――――――――――――――― 46 ――――――――――――――――――――― 47 ――――――――――――――――――――――――― 47 (6)ダクトの切断(切離し)・接続・閉塞 ――――――――――――― 48 14 保温・塗装工事 ―――――――――――――――――――――――― 48 (1)保温工事 ――――――――――――――――――――――――― 48 (2)塗装及び防錆工事 (3)表示 ――――――――――――――――――――― 49 ――――――――――――――――――――――――――― 49 15 土工事 ―――――――――――――――――――――――――――― 50 (1)一般事項 ――――――――――――――――――――――――― 50 (2)土工事の積算 ――――――――――――――――――――――― 50 (3)数量の計測・計算 ――――――――――――――――――――― 51 16 機器搬入・搬出 ―――――――――――――――――――――――― 53 (1)一般事項 ――――――――――――――――――――――――― 53 (2)機器搬入 ――――――――――――――――――――――――― 53 (3)機器搬出 ――――――――――――――――――――――――― 54 17 撤去工事 ――――――――――――――――――――――――――― 54 (1)一般事項 ――――――――――――――――――――――――― 54 (2)数量の計測・計算 (3)歩掛り ――――――――――――――――――――― 54 ―――――――――――――――――――――――――― 55 18 解体工事(建物ごと取り壊す場合) ――――――――――――――― 56 (1)一般事項 ――――――――――――――――――――――――― 56 (2)留意事項 ――――――――――――――――――――――――― 56 19 総合調整 ――――――――――――――――――――――――――― 56 (1)一般事項 ――――――――――――――――――――――――― 56 (2)数量の計測・計算 ――――――――――――――――――――― 56 20 はつり工事 ―――――――――――――――――――――――――― 57 (1)一般事項 (2)数量 ――――――――――――――――――――――――― 57 ――――――――――――――――――――――――――― 57 21 専門工事(ガス設備工事を除く) ―――――――――――――――― 58 (1)自動制御設備 ――――――――――――――――――――――― 58 (2)特殊消火設備 ――――――――――――――――――――――― 58 22 建設発生土(残土)の処分 ――――――――――――――――――― 59 (1)一般事項 ――――――――――――――――――――――――― 59 (2)建設発生土の処理方法 (3)処分費の積算 ――――――――――――――――――― 59 ――――――――――――――――――――――― 60 (4)運搬費の積算(場外搬出)―――――――――――――――――― 60 23 建設副産物(建築発生土を除く)の処分 ――――――――――――― 62 (1)一般事項 ――――――――――――――――――――――――― 62 (2)処理方法の区分 (3)処分の基準 ―――――――――――――――――――――― 62 ―――――――――――――――――――――――― 62 (4)処分費・運搬費の積算 ――――――――――――――――――― 62 24 その他発生材の処理 ―――――――――――――――――――――― 63 (1)特定家庭用機器 ―――――――――――――――――――――― 63 (2)再資源化を図るもの(確認処分) ――――――――――――――― 64 (3)冷媒フロンの回収(破壊処理) ―――――――――――――――― 64 (4)有価物 ―――――――――――――――――――――――――― 64 25 空気熱源パッケージ ―――――――――――――――――――――― 64 (1)一般事項 ――――――――――――――――――――――――― 64 (2)機器の据付費 ――――――――――――――――――――――― 64 26 その他 ―――――――――――――――――――――――――――― 65 (1)直接仮設工事 (2)共通仮設 ――――――――――――――――――――――― 65 ――――――――――――――――――――――――― 65 (3)機械式駐車設備 ―――――――――――――――――――――― 66 (4)予備品等の扱い ―――――――――――――――――――――― 66 27 ガス工事 ――――――――――――――――――――――――――― 66 (1)都市ガス工事の積算 ―――――――――――――――――――― 66 (2)プロパンガス(都市ガス併用配管)の積算 (3)プロパンガス(専用配管)の積算 ―――――――――― 68 ―――――――――――――― 68 28 都市ガス工事単独発注 ――――――――――――――――――――― 69 (1)一般事項 ――――――――――――――――――――――――― 69 (2)積算体系 ――――――――――――――――――――――――― 69 (3)積算基準 ――――――――――――――――――――――――― 69 29 複合施設の積算 ―――――――――――――――――――――――― 70 (1)給水設備 ――――――――――――――――――――――――― 70 (2)給湯設備 ――――――――――――――――――――――――― 70 (3)排水設備 ――――――――――――――――――――――――― 71 (4)ガス設備 ――――――――――――――――――――――――― 71 (5)消火設備 ――――――――――――――――――――――――― 71 (6)空気調和設備、自動制御設備 (7)立体駐車場 ―――――――――――――――― 71 ―――――――――――――――――――――――― 71 1 目 的 この要領は、横浜市建築局公共建築部の所管する機械設備工事(住宅工事を除く。) において、工事費内訳書に計上すべき当該工事の工事費(以下「工事費」という。) の積算について必要な事項を定め、工事費の適正な積算に資することを目的とする。 2 工事費の構成 工事費の構成は、次のとおりとする。 工事費 工事価格 工事原価 純工事費 直接工事費 共通仮設費 工事費 現場管理費 共通費 一般管理費等 消費税等相当額 3 工事費の区分 工事費は、直接工事費、共通費及び消費税等相当額に区分し、積算する。直接工 事費については、設計図書の表示に従って各工事種目ごとに区分し、共通費につい ては、共通仮設費、現場管理費及び一般管理費等に区分する。 (1)直接工事費 直接工事費は工事目的物を造るために直接必要とする費用で、直接仮設に要 する費用を含め、工事種目ごとに計上する。 (2)共通費 ア 共通仮設費 共通仮設費は、各工事種目に共通の仮設に要する費用とする。 イ 現場管理費 現場管理費は、工事施工に当たり、工事現場を管理運営するために必要な費 用で、共通仮設費以外の費用とする。 ウ 一般管理費等 一般管理費等は、工事施工に当たる受注者の継続運営に必要な費用で、一般 管理費と付加利益からなる。 (3)消費税等相当額 消費税相当額は、工事価格に消費税及び地方消費税相当分からなる税率を乗 じて算定する。 - 1 - 4 工事費内訳書 (1)内訳書の構成 内訳書は、直接工事費と共通費を加算した工事価格に消費税等相当額を加算 することにより、工事費を算出するようにまとめたものとし、工事内訳書の他、 直接工事費の種目別内訳書、科目別内訳書、中科目別内訳書、細目別内訳書に より構成する。 (2)内訳書の内容 ア 工事内訳書 (ア) 工事内訳書には、直接工事費及び共通費の内訳の金額並びに消費税等相当 額を記載する。 (イ) 直接工事費は、庁舎などの建物と屋外に区分し記載する。また、建物は、 新営(新築・増築・改築)と改修に区分する。 なお、改修の中に全館無人改修と執務並行改修とがある場合は、それぞれ 区分して記載する。 一件の工事の中に新営と改修(全館無人改修・執務並行改修)がある場合 の例を図-1に示す。 また、庁舎などの建物と屋外との区分の例を図-2に示す。 図-1 新営及び改修(全館無人改修・執務並行改修)がある場合の例 全館無人改修 B棟 執務並行改修 C棟 A棟 屋 外 - 2 - 新営(増築) (ウ) 共通費の内訳は、共通仮設費、現場管理費、一般管理費等とし、それぞ れ一式で記載する。 (エ) 消費税等相当額は、消費税等課税対象額に消費税等率を乗じた額を記載 する。 イ 種目別内訳書 (ア) 直接工事費の種目は、庁舎などの建物を「空調設備」と「衛生設備」に 分け、屋外は「屋外設備」として区分する。 (イ) 全体工事のうち、一部分について全体工期より先に完成を指定した部分 (指定部分)等がある場合は、当該部分を区分して記載する。 ウ 科目別内訳書 科目別内訳書は、設計図書の工事種目等を標準として直接工事費の種目を 科目に区分し、その科目の金額を記入する。 エ 中科目別内訳書 中科目別内訳書は、科目別内訳において区分した科目をさらに主要な構成 に従い区分し、その中科目の金額を記載する。 オ 細目別内訳書 細目別内訳書は、各科目別内訳あるいは中科目に属する細目ごとに数量、 単価、金額を記載する。 なお、必要に応じ別紙明細書を設け、一式で記載することができる。 (ア) 仮設的費用、機械器具等、運搬費等で各科目に区分できる専用仮設は、 当該科目の細目に記載する。 - 3 - (イ) 摘要欄は、材種、材質、形状、寸法、工法、その他単価に対応する条 件などを記載する。 (3)内訳書の書式 内訳書の書式は、「公共建築工事内訳書標準書式」(設備工事編)国土交通省大臣 官房官庁営繕部に準ずる。 一件の工事の中に新営及び改修(全館無人改修・執務並行改修)がある場合 (図-1参照)の直接工事費の内訳書の例を図-3に示す。 また、改修工事の標準的な直接工事費の内訳書の例を図-4に、小・中学校 新築工事で各室ごとに区分した場合の内訳書の例を図-5に示す。 図-3 新営及び改修(全館無人改修・執務並行改修)がある場合の内訳書の例 直接工事費 <工事内訳> <種目> A 棟 空調設備 (新営) <科目> 空気調和設備 換気設備 衛生設備 衛生器具設備 給水設備 B 棟 空調設備 (全館無人改修) 空気調和設備 換気設備 衛生設備 衛生器具設備 給水設備 C 棟 空調設備 (執務並行改修) 空気調和設備 換気設備 衛生設備 衛生器具設備 給水設備 屋 外 屋外設備 - 4 - 給水設備 図-4 <種目> Ⅰ 空調設備(※1) 改修工事の標準的な内訳書の例 <科目> <中科目> 1 空気調和設備 (1) 機器設備(※2) (2) ダクト設備 (3) 配管設備(※3) (4) 総合調整 2 換気設備 (1) 機器設備 (2) ダクト設備(※4) (3) 総合調整 3 排煙設備 (1) 機器設備 (2) ダクト設備 (3) 総合調整 Ⅱ 衛生設備(※1) 4 自動制御設備 自動制御設備(※5) 5 撤去工事 撤去工事 1 衛生器具設備 衛生器具設備(※6) 2 給水設備 (1) 給水設備(※7、8) (2) 仮設工事 3 排水設備 排水設備(※9) 4 給湯設備 給湯設備(※10) 5 消火設備 (1) 屋内消火栓設備(※11) (2) 連結送水管 (3) 連結散水設備 (4) スプリンクラー設備 (5) 二酸化炭素消火設備 (6) 新ガス消火設備 (7) 泡消火設備 6 ガス設備 (1) 都市ガス設備(※12) (2) 液化石油ガス設備 Ⅲ 屋外設備(※1) 7 厨房器具設備 厨房器具設備 8 撤去工事 撤去工事 1 給水設備 給水設備(※7、8) 2 排水設備 排水設備(※9) 3 ガス設備 都市ガス設備(※12) 4 撤去工事 撤去工事 5 発生材処理 発生材処理(※13) - 5 - <備考> ※1 建物(外壁、屋上を含む)の設備は、空調設備及び衛生設備に区分し、屋外は、 屋外設備として区分する。 なお、空調設備、衛生設備、屋外設備とも上記のいずれの科目にも属さない項 (廃水処理設備、ごみ処理設備など) 目は、別途科目を設ける。 ※2 冷却塔の水処理装置は機器設備に含め、給水に係わる衛生設備工事との区分は、 電磁弁(水処理装置)の手前のバルブ(当該バルブは衛生設備工事)以降とする。 ※3 空調ドレンの排水は、空調配管設備に含む。 ※4 原則としてに全熱交換器(ユニット型)は空気調和設備の機器設備、全熱交換 器に接続するダクトは、換気設備工事のダクト設備に計上する。 ※5 小規模な建物や部分的な改修工事などで、専門業者等の見積もりによらず、 「公 共 建築工事積算研究会参考歩掛り」により、計装工事を電気設備工事の配管・ 配線工事により積算し計上する場合も、自動制御設備とする。 <例>・ファンコイルユニットの電源管理に伴う通線、配管工事 ・警報信号線の敷設に係わる電気工事等 ※6 衛生器具設備には、陶器類の付属品(水栓、止水弁、湯水混合栓等)を含む。 <注>前記以外の水栓、弁類、継手等は給水設備などに計上する。 和風大便器の箱入れ費は衛生器具設備に計上する。 ※7 給水設備の受水槽などの範囲は、 一体型 :水槽本体、架台、搬入据付費とする。 パネル型:水槽本体(組立費含む。) 、架台、搬入費とする。 建物(外壁、屋上を含む)に設置の場合は衛生設備とし、屋外設置の場合は 屋外設備に計上する。 水槽一体型のポンプユニットは水槽本体に含む。 ※8 給水設備の建物と屋外の区分は、建物の内外とする。 ※9 排水設備の建物と屋外の区分は、第一桝(桝は屋外)とする。 雨水利用に係わる設備がある場合は、雨水利用設備として別途科目を設ける。 なお、雨水利用設備の範囲区分は以下とする。 建物:建物内の貯留槽廻り設備、雑用水高置水槽、雑用水給水配管 屋外:建物外の雨水集水設備、立樋の GL-300(建築工事)以降、雨水貯留槽 への導入桝 ※10 中央給湯方式などの場合、中科目で機器設備と配管設備に区分してもよい。 ※11 屋外消火栓は屋内消火設備に含む。ただし、屋内消火栓設備以外に屋外消火栓 ポンプを設ける場合は、中科目に屋外消火栓設備を設ける。 ※12 都市ガス設備の屋内、屋外の区分は建物の内外とする。 ※13 発生材処理は、屋外設備に空調設備及び衛生設備(建物側)の分も含め計上す る。 - 6 - 図-5 小・中学校新築工事で各室ごとに区分した場合の内訳書の例 <種目>(棟) 校舎棟 <科目>(部屋) 校長室 <中科目>(設備) 給水設備 排水設備 給湯設備 暖房設備 ガス設備 事務室 給水設備 排水設備 給湯設備 暖房設備 ガス設備 屋内運動場 普通教室 ・ 音楽室 ・ ・ ・ ・ ・ 更衣室 ・ 便所 ・ ・ ・ ・ ・ ※ 科目は各部屋ごとに分け、中科目では空調設備と衛生設備を分けない。 建築工事等を機械設備工事に含む(元請工事)場合や建築工事等に機械設備工事 を含む(込み工事)の場合は、事前に内訳書の作成方法やまとめ方を調整しておく。 - 7 - 5 直接工事費 (1)算定方法 算定の方法は、次による。 ア 材料価格及び機器類価格(以下「材料価格等」という。 )に、個別の数量を 乗じて算定する。 イ 単位施工当たりに必要な材料費、労務費、機械器具費等から構成された単価 に数量を乗じて算定する。 ウ 上記によりがたい場合は、施工に必要となる全ての費用を「一式」として算 定する。 (2)単価及び価格 算定の方法に用いる単価及び価格については、次による。 ア 材料価格等 材料価格等は、積算時の現場渡し価格とし、建設物価及び積算資料(以下 「物価資料」という。)の掲載価格又は製造業者の見積価格等を参考に定める。 イ 複合単価 複合単価は、材料、労務、機械器具等の各要素と単位施工当たりに必要と される数量(以下「所要量」という。)から構成される歩掛りに、材料単価、 労務単価、機械器具費、仮設材費等を乗じて算出する。 ウ 市場単価 市場単価は、元請業者と下請の専門工事業者間の契約に基づき調査された 単位 施工当たりの取引価格であり、物価資料に掲載された「建築工事市場 単価」による。また、市場単価は材料費、労務費、機械経費等によって構 成されるが、その掲載条件が一部異なる場合の単価については、類似の市 場単価を適正に補正して算定することができる。 エ 上記以外の単価及び価格 上記以外の単価及び価格は、物価資料の掲載価格又は製造業者・専門工事 業者の見積価格等を参考に定める。 (3)歩掛り 複合単価の算定に用いる歩掛りは、「公共建築工事標準単価積算基準」(国土 交通省大臣官房官庁営繕部)の歩掛りを標準とする。 (以下「標準歩掛り」とい う。) なお、標準歩掛りの基となる仕様が異なる場合は標準歩掛りを参考に別途定め る。 歩掛りにおける構成は次による。 ア 材料 材料の所要量は、施工に伴い通常発生する材料の切り無駄を考慮した割増を含 む。 イ 労務 労務の所要量は、平均的能力の作業員による標準作業量とする。 ウ 機械器具 機械器具の所要量は、平均的能力の機種による標準作業量とする。 - 8 - エ その他 「その他」は、下請経費及び小器材の消耗費等をいい、工種ごとの率による。 (4)数量 算定に用いる数量は、「公共建築設備数量積算基準」(国土交通省大臣官房官 庁営繕部)による。 (5)直接工事費の区分 直接工事費は、共通費の算出に伴い、 「一般工事」と「その他工事」に区分す る。 ア 一般工事 「一般工事」とは、通常の建物本体工事をいう。なお、 「一般工事」は、都 市ガス設備工事、プロパンガス設備工事、専門工事を含む。 なお、 「専門工事」とは、機械設備工事を受注する業者が直接施工すること が困難な工事で、自動制御設備工事及び特殊消火設備工事をいう。 イ その他工事 「その他工事」とは、通常の建物本体工事に含まれない工事をいう。 機械設備工事として適用するその他工事は、さく井設備工事、し尿浄化槽 設備工事(現場施工型)の他、特殊空調設備(恒温恒湿、クリーンルーム等) 、 雨水・排水再利用設備、厨房排水除外設備、循環ろ過設備(浴槽、プール等) 、 廃水処理設備、ごみ処理設備、搬送設備、機械式駐車設備、特殊ガス設備、 実験機器(実験台、実験流し、ドラフトチャンバー、スクラバー等)、医療器 具設備とする。 だだし、小・中学校の雨水利用設備(ろ過等の二次処理設備を設けていな いもの)及びプール循環機は、一般工事の扱いとする。 ウ 仮設工事 機械設備工事単独で設置する外部足場等は、次による。 (ア)高所での作業で安全を確保するために必要な場合に計上する。 (イ) 建築工事と同一現場で同時期に施工する機械設備工事で、建築工事で設 置した外部足場等は、原則として共用するものとし積算しない。 ただし、建築工事との発注時期が異なっているなど、施工工程上の調整 が困難な場合、あるいは機械設備工事の施工時に建築工事で設ける外部足 場等が無いことが明らかな場合は、直接仮設費で計上する。 - 9 - (6)単価の優先順位 材料単価及び複合単価の優先順位は、次による。 ① 共通単価(建築工事共通単価) ② 刊行物単価(物価資料の掲載単価) ③ カタログ等価格 ④ 見積価格 (7)共通単価 「共通単価」は、営繕積算システム(RIBC)の単価とする。 ア 標準単価と個別単価 RIBC単価は、原則として単価コードにより、次のように区分している。 (ア) 各調査会から提供される材料単価や市場単価、この材料単価と「標準歩掛 り」により算定された複合単価を「標準単価」という。 (イ) 上記以外の材料単価及び、この材料単価と「標準歩掛り」により算定され た複合単価、横浜市独自の個別歩掛りによる複合単価を「個別単価」という。 イ 標準単価表と改修割増単価表 共通単価表は、「標準単価表」と「改修割増単価表」とに区分する。 (ア)「標準単価表」は、新営単価、改修単価、市場単価からなり、新営工事及 び全館無人改修工事の積算に適用する他、執務並行改修工事における割増対 象外の工種に適用する。 (イ) 「改修割増単価表」は、執務並行改修工事で、割増対象の工種に適用する。 ウ 改修工事の区分 「全館無人改修」とは、改修する建物全館が無人(執務者がいない)の状 態で改修を行う工事をいい、 「執務並行改修」とは建物に執務者がいる状態で 行う改修工事をいう。 (8)刊行物単価 物価資料から単価を決定する場合、原則として大口需要欄の実勢価格とし、 いずれか低い単価を採用する。 なお、物価資料の単価は標準品であるので、特別仕様に対しては配慮する。 ア 物価資料の掲載価格には、市場の取引価格の他に、公表価格の場合があるの で、掲載価格の条件や解説を確認のうえ採用する。なお、「公表価格」とは、 メーカー等が公表している希望価格で、実際の取引では値引きされることが あるため、実勢価格を考慮した価格とする。 イ 物価資料の掲載価格が都市や地域別となっている場合の優先順位は、横浜、 神奈川、東京、関東の順とする。 - 10 - (9)カタログ等価格 製造業者等の発行しているカタログ等に掲載されている価格は、複数社(原則 として3社以上)の最低価格を採用し、実勢価格を考慮した価格とする。 (10)見積価格 ア 見積もりによらなければ価格決定ができないものは、原則として製造業者又 は専門工事業者5者以上に見積もりを依頼する。 イ 原則として5者以上の見積もりの最低価格を採用するとともに、実勢価格を 考慮した価格とする。 ウ 見積価格は、1つのシステムとして不可欠なものはトータル(総合)方式で、 その他のものは原則としてチドリ(個別)方式で比較する。 エ 見積もりの比較において、価格に大きな差異がある場合は、当該差異の発生 した理由(見積もり仕様の誤解等)を確認するとともに、必要により再度見積 もりを徴集する。 オ 都市ガス設備工事は、一般ガス事業者の定めるところによる。 カ 機器単価を見積もりにより決定する場合は、付属機器、雑材料、搬入据付費、 試運転調整、配管配線を含むものもあるので、よく確認して積算上の重複を避 ける。 キ ポンプ・モータ・送風機・電気温水器・湯沸器・槽類・冷暖房機・冷却塔・ 熱交換器・ボイラ・自動制御機器等の機器単価の中に含む費用は、次のものと する。 (ア)防錆処理費(エポキシ樹脂コーティング・亜鉛溶射・溶融亜鉛メッキ ・ラッカーまたはメラミン焼付け等) (イ)素地調整・錆止め塗装・仕上げ塗装 ク 見積もりを依頼する場合は、事前に見積依頼書、見積依頼先のリストを作成 し、設計担当課長の承認を得る。 ケ 専門工事に係わる見積もりを依頼する場合は、内訳に諸経費の項目を計上し た見積書と数量計算書の提出を依頼する。 また、専門工事の見積もりは、工事の内容やシステムの関連性、同じ業者が 行わなければならない範囲などを考慮し、原則として種類ごとに比較する。 コ 機器価格には、法定福利費を含んだ金額とし、据付費及び試運転調整等につ いては、別途法定福利費を計上するよう依頼する。 (11)見積依頼書 ア 見積依頼先及び見積依頼書 「工事積算に係わる見積徴集について」 (見積依頼先リストを添付)及び「見 積依頼書」を作成し、見積もりを徴集する。 イ 見積依頼書 見積依頼書には、見積書の提出期限、提出先、見積条件等の内容を記載し、 - 11 - 見積対象機器等の内容や範囲を記載した設計図書や仕様書を添付する。 ウ 見積書の宛先は、横浜市建築局長とし、工事担当課長名で依頼する。 エ 「工事積算に係わる見積徴集について」、 「見積依頼書」 、 「見積依頼先リスト」の 例を次に示す。 「工事積算に係わる見積徴集について」の例 平成 年 月 日 工事積算に係わる見積徴集について 次の工事において見積もりが必要となりましたので、別紙見積依頼書により下記業者 から見積もりを徴集いたします。 工事名: 見積内容:別紙見積依頼書による 記 見積依頼業者は次の業者とします。 1:別紙 見積依頼先リスト 2: 3: 4: 5: 課 - 12 - 長 担当係長 担 当 者 「見積依頼書」の例 平成 年 月 日 見積依頼書 A社 様 横浜市建築局機械設備課長 見積依頼内容( ) について次の条件により機器価格、工事費等の見積もりを依頼いたします。 見積条件 (共通事項) 1 施工場所は横浜市内とします。 2 仕様については、添付図面のとおりとします。 3 見積書の宛先は横浜市建築局長としてください。 4 個々の見積金額には消費税、諸経費を含めない金額としてください。 5 提出部数は1部としてください。 6 提出先は横浜市建築局機械設備課の依頼担当者としてください。 (機器関係) 1 機器単価のほか現場据付費、試運転調整費等については別途計上してください。 2 機器重量、容積を明記してください。また、分割可能な機器については、分割し た重量、容積を明記してください。 3 搬入費、諸経費等は計上しないでください。見積書には、含まれていないことが 分かるように、搬入費、諸経費等を除くと明記してください。 4 機器単価には、法定福利費を含んだ額であることを明記してください。 (工事関係) 1 工種、項目ごとに内訳を分けてください。 2 詳細な数量積算書を提出してください。 3 その他特殊項目がある場合及び諸経費は、別途項目を設けて計上してください。 4 法定福利費を別途計上してください。 (提出期限) 見積書の提出は平成 年 月 日までにお願いいたします。 なお、依頼内容について不明な点等がある場合は、次の担当者まで連絡してください。 横浜市建築局機械設備課 担当者 ○○ ○○ TEL 045(671)2978~80 FAX 045(664)5244 - 13 - 「見積依頼先リスト」の例 機器材料名 吸収冷温水機 仕 様 数量 製 造 会 社 名 A社 B社 C社 D社 E社 F社 G社 H社 I社 J社 K社 L社 M社 N社 O社 別紙、機器表のとおり P社 Q社 R社 S社 T社 別紙、機器表のとおり U社 V社 W社 X社 Y社 別紙、機器表のとおり α社 β社 γ社 δ社 ε社 別紙、機器表のとおり ζ社 η社 θ社 ι社 κ社 空調換気扇 別紙、機器表のとおり ζ社 η社 θ社 λ社 μ社 ダンパー類 別紙、器具表のとおり ν社 ξ社 ο社 π社 ρ社 制気口類 別紙、器具表のとおり σ社 ζ社 η社 π社 τ社 ガス焚き二重効用吸収式 別紙、機器表のとおり 冷却塔 超低騒音形 別紙、機器表のとおり 膨張タンク 密閉形 別紙、機器表のとおり 冷温 水・ 冷却 水ポンプ ファ ンコ イル ユニット 空冷 ヒー トポ ンプエアコン 中間 ダク トフ ァン - 14 - (12)労務単価 労務単価は、公共事業労務費調査に基づく、横浜市道路局のホームページに 掲載されている「公共工事設計労務単価表」の単価で、建築局「建築工事共通単 価表」に記載されている労務単価とする。 ア 労務単価は、各職種の通常の作業条件・内容の労働における所定労働時間 内8時間当りの「基本給相当額」及び「基準内手当」、並びに労働日数1日当 りの「臨時の給与(賞与)」及び「実物給与(食事の支給等)」である。 イ 時間外、休日又は深夜の割増賃金を積算する場合は、次により算出する。 【時間外、深夜の場合】 労務費(総額)=労務単価+労務単価×K×割増すべき時間数 【休日の場合】 労務費(総額)=労務単価×K×割増すべき時間数 K(割増賃金係数)=割増対象賃金比 ×1/8×割増係数 (注)K(割増賃金係数)は当該年度の「公共工事設計労務単価表 農林水 産省・国土交通省」の「割増対象賃金比及び1時間当り割増賃金係数」 による。 割増係数 ウ 時間帯 割増係数 備考 所定内 0 時間外 1.25 時間外の深夜は 1.50 休 日 1.35 休日の深夜は 1.60 深 夜 0.25 加算 時間外等の工事については、設計図書に施工時間等の施工条件を特記する。 例:○○工事においては、休日又は平日17時以降の作業となる。 (13)機械器具費 機械器具損料は、 「請負工事機械経費積算要領」による。また、建設機械賃料 は物価資料の掲載価格等による。 (14)仮設材費 仮設材費は、物価資料の掲載価格等による賃料又は材料の基礎価格に損料率 を乗じて算定する。 (15)その他 複合単価の算定に用いる歩掛りに含まれる「その他」とは、元請業者の下請 けとなる専門業者の経費等であり、この中には施工時に使用する小器材(工具 類)の消耗費等を含んでおり、表-1の工種ごとの率による。 表-1 機械設備工事の「その他」 - 15 - (注)1 (材)は「材料費」 、 (労)は「労務費」 、 (雑)は「運搬費及び消耗材料費等」を示す。 工 種 「その他」の率 備 考 労務費には、はつり 各種配管工事 (労)×(10~20%)15% 補修費を含む 配管付属品(弁、伸縮継手、蒸気 トラップ、水栓、排水金具、計器 (労)×(10~18%)15% 類等) 保温工事 (材+労+雑)×(12~0%)15% 塗装工事 (材+労+雑)×(13~18%)15% 機器搬入・機器搬出 (労)×(10~20%)15% 総合調整 (労)×(10~20%)15% 空気調和機(ボイラ、冷凍機、空 (労)×(10~18%)15% 気調和機、ポンプ、送風機等) ダクト工事 ダクト付属品 (吹出口、吸込口、ダンパー類等) (材+労+雑)×(8~15%)15% (労)×(10~18%)15% 自動制御設備 (材+労)×(10~18%)15% 衛生器具 (労)×(12~20%)15% 衛生機器(タンク、ポンプ、厨房 (労)×(10~18%)15% 労務費には自動制御 機器調整費を含む 器具、湯沸器、消火器具等) 桝(ため桝、インバート桝、弁桝 類等) (労)×(10~18%)15% 撤去 (労)×(12~20%)15% 注2 配管分岐・合流・切断 (労)×(10~20%)15% 複合単価分は対象外 はつり工事 (労)×(12~20%)15% ダクト端部閉鎖 (材+労+雑)×(8~15%)15% インバート改修 (労)×(10~18%)15% 建築工事 「公共建築工事標準単価積算基準」による。 電気設備工事 「公共建築工事標準単価積算基準」による。 2 取り外しの場合は、取り外しを行う製品等に対応する工種の「その他」の率を適 用する。 - 16 - 6 共通費 (1)共通費の区分 共通費は、 「共通仮設費」、 「現場管理費」及び「一般管理費等」に区分し、そ れぞれ表-2、表-7、表-10の内容と付加利益を一式として計上する。ただし、 共通費を算出する直接工事費には、本設のための電力、水道等の各種負担金は 含まないものとする。 共通費 = 共通仮設費 + 現場管理費 + 一般管理費等 (2)共通仮設費 共通仮設費は、各工事種目に共通の仮設に要する費用であり、工事を進める うえで必要となる総合的な仮設経費全般をいい、内容は表-2による。 表-2 共通仮設費 項 準 目 備 内 費 容 敷地測量、敷地整理、道路占有料、仮設用借地料、その他の準備に要する費用 仮 設 建 物 費 監理事務所、現場事務所、倉庫、下小屋、宿舎、作業員施設等に要する費用 工 事 施 設 費 仮囲い、工事用道路、歩道構台、場内通信設備等の工事用施設に要する費用 安全標識、消火設備等の施設の設置、安全管理・合図等の要員、隣接物等の養生及び 環 境 安 全 費 補償復旧に要する費用 工事用電気設備及び工事用給排水設備に要する費用ならびに工事用電気・水道料金等 動力用水光熱費 屋外及び敷地周辺の後片付け及びこれに伴う屋外発生材処分等並びに除雪に要する 屋外整理清掃費 費用 共通的な工事用機械器具(測量機器、揚重機械器具、雑機械器具)に要する費用 機 械 器 具 費 材料及び製品の品質管理試験に要する費用、その他上記のいずれの項目にも属さない そ 費用 の ア 他 共通仮設費の算定 共通仮設費は、次式により算定する。 共通仮設費 =( 直接工事費 × 共通仮設費率 )+ 積み上げによる共通仮設費 共通仮設費の算定に用いるT(工期)は、開札から契約までを考慮し 7日減じたうえ30日/月にて除す。その値は小数点以下第2位を四捨 五入して1位止めとする。 共通仮設費率に含む内容は、表-3による。 - 17 - また、共通仮設費率に含まれない内容については、必要に応じ積み上げに より算定して加算する。(表-4) 設計図書の特記によるイメージアップ費用のうち、共通仮設費に分類され るものは、積み上げによる共通仮設費に計上する。 表-3 項 準 機械設備工事の共通仮設費率に含む内容 目 備 内 費 仮 設 建 物 費 容 その他の準備に要する費用 現場事務所(敷地内)、倉庫、下小屋、作業員施設等に要する費用 ただし、設計図書によるイメージアップ費用を除く。 工 事 施 設 費 場内通信設備等の工事用施設に要する費用 ただし、設計図書によるイメージアップ費用を除く。 環 境 安 全 費 安全標識、消火設備等の施設の設置に要する費用 動力用水光熱費 工事用電気設備及び工事用給排水設備に要する費用並びに工事用電気・ 水道料金等 屋外整理清掃費 屋外及び敷地周辺の跡片付け及びこれに伴う屋外発生材処分費等に要す る費用 機 械 器 具 費 測量機器及び雑機械器具に要する費用 そ 上記のいずれの項目にも属さないもののうち軽微なものの費用 の 他 表-4 項 準 機械設備工事の積み上げによる共通仮設費の内容 目 備 内 費 容 敷地測量に要する費用、道路占有料、仮設用借地料 仮 設 建 物 費 監理事務所、設計図書によるイメージアップに要する費用 工 事 施 設 費 仮囲い、工事用道路、歩道構台、設計図書によるイメージアップに要す る費用 環 境 安 全 費 安全管理・合図等の要員に要する費用 屋外整理清掃費 除雪に要する費用 イ 工事による区分 共通仮設費率は、新営工事と改修工事別に定める共通仮設費率とし、新営 工事は表-5、改修工事は表-6による。なお、新営工事とは、新築、改築、 増築工事とする。 ウ 発生材処分費の取り扱いについて 「一般工事」に、建設発生土処分費、取壊し発生材処分費等を含めて発注 する場合は、これらの費用の共通仮設費を算定しない。 なお、水道局納付金についても同様とする。 - 18 - エ リース料等の取り扱いについて 「一般工事」に、仮庁舎などのリース料等を含めて発注する場合は、 これらの費用の共通仮設費を算定しない。 なお、共通仮設費率は、これらの費用を含む直接工事費の合計額に対応 する共通仮設費とする。 オ 工事に伴う湧水の排出費用 工事に伴う湧水等を公共下水道等に排出する場合の費用については、共通 費を計上しない。また率の算定に際してこれらの費用は直接工事費、純工事 費及び工事原価に含めない。 表-5 新営工事の共通仮設費率(機械設備工事) 直 接 工 事 費 5百万円以下 上限 5.51 % 共通仮設費率 12.40×P-0.0952 共通仮設費率算定式により算定された率 下限 算定式 5百万円を超える 4.86 % 10.94×P-0.0952 Kr=12.15×P-0.1186×T0.0882 ただし、Kr:共通仮設費率(%) P :直接工事費(千円)とし、5百万円以下の場合は、5百万円 として扱う T :工期(か月) 注1.本表の共通仮設費率は、一般的な市街地が施工場所の場合の比率である。 注2.Krの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 表-6 改修工事の共通仮設費率(機械設備工事) 直 接 工 事 費 3百万円以下 上限 4.96 % 共通仮設費率 7.02×P-0.0433 共通仮設費率算定式により算定された率 下限 算定式 3百万円を超える 1.73 % 2.44×P-0.0433 Kr=12.21×P-0.2596×T0.6874 ただし、Kr:共通仮設費率(%) P :直接工事費(千円)とし、3百万円以下の場合は、3百万円 として扱う T :工期(か月) 注1.本表の共通仮設費率は、一般的な市街地が施工場所の場合の比率である。 注2.Krの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 - 19 - カ 新営工事と改修工事の一括発注 「新営工事」と「改修工事」を同一工事で発注する場合は、新営工事と改 修工事の直接工事費の合計額に対するそれぞれの共通仮設費率により、新営 工事及び改修工事それぞれの共通仮設費を算出し、必要に応じて積み上げに よる共通仮設費を加算する。 なお、積み上げによる共通仮設費がある場合には、これを主たる工事の純 工事費に加えた上で、新営工事の純工事費、改修工事の純工事費として区分 するものとする。 直接工事費 共 通 仮 設 費 率 共 通 仮 設 費 新営工事 A1 α1(A1+A2 に対する新営工事の率) A1×α1 改修工事 A2 α2(A1+A2 に対する改修工事の率) A2×α2 工事区分 合 キ 計 A1+A2 A1×α1+A2×α2 建築工事等を機械設備工事に含む場合(元請工事) 機械設備工事に建築工事及び電気設備工事のいずれかを含め、一括して発 注する場合の共通仮設費は、工事ごとの直接工事費に対する共通仮設費率に より算定し、それらの合計により算定する。 なお、各工事ごとに積み上げによる共通仮設費がある場合には、これを各 工事ごとの比率による純工事費に加えた上で、各工事ごとの純工事費として 区分するものとする。 - 20 - (3)現場管理費 現場管理費は、工事施工に当たり、工事を管理運営するために必要な経費で、 共通仮設費以外の経費とする。 現場管理費の内容は表-7による。 表-7 項 現場管理費 目 内 労 務 管 理 費 容 現場雇用労働者(各現場で元請企業が臨時に直接雇用する労働者)及び現場労働者(再下請 を含む下請負契約に基づき現場労働に従事する労働者)の労務管理に要する費用 ・募集及び解散に要する費用 ・慰安、娯楽及び厚生に要する費用 ・純工事費に含まれない作業用具及び作業用被服等の費用 ・賃金以外の食事、通勤費等に要する費用 ・安全、衛生に要する費用及び研修訓練等に要する費用 ・労災保険法による給付以外に災害時に事業主が負担する費用 租 税 公 課 工事契約書等の印紙代、申請書・謄抄本登記等の証紙代、固定資産税・自動車税等の租税公 課、諸官公署手続き費用 保 険 料 火災保険、工事保険、自動車保険、組立保険、賠償責任保険及び法定外の労災保険の保険料 従業員給料手当 現場従業員(元請企業の社員)の給与、諸手当(交通費、住宅手当等)及び賞与 施工図等作成費 施工図等を外注した場合の費用 退 現場従業員に対する退職給付引当金繰入額及び現場雇用労働者の退職金 職 金 法 定 福 利 費 現場従業員、現場雇用労働者及び現場労働者に関する次の費用 ・現場従業員及び現場雇用労働者に関する労災保険料、雇用保険料、健康保険料及び厚生年 金保険料の事業主負担額 ・現場労働者に関する労災保険料の事業主負担額 ・建設業退職金共済制度に基づく証紙購入代金 福 利 厚 生 費 現場従業員に対する慰安、娯楽、厚生、貸与被服、健康診断、医療、慶弔見舞等に要する費 用 事 務 用 品 費 事務用消耗品費、OA機器等の事務用備品費、新聞・図書・雑誌等の購入費、工事写真代等 の費用 通 信 交 通 費 通信費、旅費及び交通費 補 工事施工に伴って通常発生する騒音、振動、濁水、工事用車両の通行等に対して、近隣の第 償 費 三者に支払われる補償費。ただし、電波障害等に関する補償費を除く。 そ の 他 会議費、式典費、工事実績の登録等に要する費用、その他上記のいずれの項目にも属さない 費用 - 21 - ア 現場管理費の算定 現場管理費は、次式により算定する。 現場管理費 =( 純工事費 × 現場管理費率 )+ 積み上げによる現場管理費 現場管理費の算定に用いるT(工期)は、開札から契約までを考慮し7日 減じるものとする。 イ 積み上げによる現場管理費 現場管理費率に含まれない特記事項については別途積み上げにより算定し て別途計上する。 ウ 現場管理費率 現場管理費率は、新営工事と改修工事別に定められた純工事費に対応する 現場管理費率とし、新営工事は表-8、改修工事は表-9による。 表-8 純 工 事 費 現場管理費率(新営:機械設備工事) 5百万円以下 上限 31.23 % 現場管理費率 165.22×Np-0.1956 現場管理費率算定式により算定された率 下限 算定式 5百万円を超える 17.14 % 90.67×Np-0.1956 Jo=152.72×Np-0.3085×T0.4222 ただし、Jo:現場管理費率(%) Np:純工事費(千円)とし、5百万円以下の場合は、5百万円と して扱う T :工期(か月) 注1.本表の現場管理費率は、一般的な市街地が施工場所の場合の比率である。 注2.Joの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 表-9 純 工 事 費 現場管理費率(改修:機械設備工事) 3百万円以下 上限 42.07 % 現場管理費率 467.95×Np-0.3009 現場管理費率算定式により算定された率 下限 算定式 3百万円を超える 15.25 % 169.65×Np-0.3009 Jo=825.85×Np-0.5122×T0.6648 ただし、Jo:現場管理費率(%) Np:純工事費(千円)とし、3百万円以下の場合は、3百万円と して扱う T :工期(か月) 注1.本表の現場管理費率は、一般的な市街地が施工場所の場合の比率である。 注2.Joの値は、小数点以下第3位を四捨五入して2位止めとする。 - 22 - エ 発生材処分費の取り扱いについて 「一般工事」に、建設発生土処分費、取壊し発生材処分費等を含めて発注す る場合は、これらの費用の現場管理費を算定しない。 なお、水道局納付金についても同様とする。 オ リース料等の取り扱いについて 「一般工事」に、仮庁舎などのリース料等を含めて発注する場合は、これら の費用の現場管理費を算定しない。 なお、現場管理費率は、これらの費用を含む純工事費の合計額に対応する共 通仮設費とする。 カ 支給材 支給材を使用して工事を施工する場合は、支給材を購入すると仮定した評価額 (支給材評価額)に現場管理費率として、2%を乗じて算出し、現場管理費に加 算する。ただし、再利用資機材については算定しない。 キ 新営工事と改修工事の一括発注 「新営工事」と「改修工事」を同一工事で発注する場合は、新営工事と改修 工事の純工事費の合計額に対するそれぞれの現場管理費率により、新営工事及 び改修工事それぞれの現場管理費を算定し、必要に応じて積み上げによる現場 管理費を加算する。 なお、積み上げによる現場管理費がある場合には、これを主たる工事の工事 原価に加えた上で、新営工事の工事原価、改修工事の工事原価として区分する。 純 工 事 費 現 場 管 理 費 率 現 場 管 理 費 新 営 工 事 B1 β1(B1+ B 2 に対する新営率) B1×β1 改 修 工 事 B2 β2(B 1+ B 2 に対する改修率) B2×β2 合 ク 計 B1+B2 B 1×β1+B 2×β2 建築工事等を機械設備工事に含む場合(元請工事) 機械設備工事に、建築工事及び電気設備工事のいずれかを含めて一括発注す る場合は、工事ごとの純工事費に対応する各工事の現場管理費率により算定し、 それらの合計により算定する。 なお、各工事ごとに積み上げによる現場管理費がある場合がある場合は、こ れを各工事ごとの比率による工事原価に加えた上で、各工事ごとの工事原価と して区分するものとする。 ケ 設計図書の特記によるイメージアップ費用のうち、現場管理費に分類されるも のは積み上げによる現場管理費に計上する。 - 23 - (4)一般管理費等 一般管理費等は、工事施工に当たる受注者の継続運営に必要な費用で、一般 管理費と付加利益からなる。 一般管理費の内容は表-10による。 表-10 項 役 一般管理費 目 員 報 内 酬 容 取締役及び監査役に要する報酬 従業員給料手当 本店及び支店の従業員に対する給与、諸手当及び賞与(賞与引当金繰入額を含む。) 退 本店及び支店の役員及び従業員に対する退職金(退職給与引当金繰入額及び退職年金 職 金 掛金を含む。) 法 定 福 利 費 本店及び支店の従業員に関する労災保険料、雇用保険料、健康保険料及び厚生年金保 険料の事業主負担額 福 利 厚 生 費 本店及び支店の従業員に対する慰安、娯楽、貸与被服、医療、慶弔見舞等の福利厚生 等に要する費用 維 持 修 繕 費 建物、機械、装置等の修繕維持費、倉庫物品の管理等 事 務 用 品 費 事務用消耗品費、固定資産に計上しない事務用備品、新聞参考図書等の購入費 通 信 交 通 費 通信費、旅費及び交通費 動力用水光熱費 電力、ガス、水道等の費用 調 査 研 究 費 技術研究、開発等の費用 広 告 宣 伝 費 広告、公告又は宣伝に要する費用 交 際 費 得意先、来客等の接待、慶弔見舞い等に要する費用 寄 付 金 社会福祉団体等に対する寄付 賃 事務所、寮、社宅等の借地借家料 地 代 家 減 価 償 却 費 建物、車両、機械装置、事務用備品等の減価償却額 試験研究償却費 新製品又は新技術の研究のための特別に支出した費用の償却額 開 発 償 却 費 新技術又は新経営組織の採用、資源の開発並びに市場の開拓のため特別に支出した費 用の償却額 租 税 保 公 険 課 不動産取得税、固定資産税等の租税及び道路占有料その他の公課 料 火災保険その他の損害保険料 契 約 保 証 費 契約の保証に必要な費用 雑 社内打合せの費用、諸団体会費等の上記のいずれの項目にも属さない費用 費 ア 一般管理費等の算定 一般管理費等は、工事施工に当たる受注者が継続して企業活動をするため に必要な費用であり、工事原価に対する比率により算定する。なお、契約保 証費及び住宅瑕疵履行法のよる資力確保措置のための費用については、必要 に応じて別途加算する。 一般管理費等率は表-11による。 一般管理費等 = 工事原価 × - 24 - 一般管理費等率 表-11 工 事 原 価 一般管理費等率 一般管理費等率(機械設備工事) 300 万円以下 11.20 % 300 万円を超え 20 億円以下 一般管理費等率算定式により算定する 20 億円を超える 7.52 % 算定式 一般管理費等率 Gp(%)=15.741-1.305×Log(Cp) ただし Gp:一般管理費等率(%) Cp:工事原価(千円) 注1.Gp の値は、小数点以下3位を四捨五入して2位止めとする。 イ 契約保証費 契約保証費とは、債務不履行により生じる増加費用(出来高算定、残工事 の再積算、再発注事務等)の補填を容易にするための経費で、工事価格が5 00万以上の工事については、すべて保証を求める。 契約保証費は、工事原価に水道局納付金及び処分費等を加えたものに、 0.04%を乗じた額とし、一般管理費等に加算する。 ただし、設計変更時には、契約保証金は変更しない。 ウ 一般管理費等率の補正 前払金の支出割合が35%以下において、一般管理費等を算定する場合は、 表-12の前払金支出割合区分ごとに定める補正係数を一般管理費等率(表 -11)に乗じるものとする。 なお、支払い限度額の割合に対しては、適用しないものとする。 表-12 一般管理費等率補正係数 前払金支出割合区分(%) エ 補正係数 5以下 1.05 5を超え15以下 1.04 15を超え25以下 1.03 25を超え35以下 1.01 処分費等の扱い 「一般工事」に、仮庁舎等のリース料、建設発生土処分費、取壊し発生材 処分費等を含めて発注する場合は、工事原価(これらの費用を含む)額に対 応する一般管理費等率により一般管理費等を算定する。 なお、水道局納付金については、一般管理費等率の算定及び費用の算出とも 対象としない。 オ 建築工事等を機械設備工事に含む場合(元請工事) 機械設備工事に、建築工事及び電気設備工事のいずれかを含めて一括発注 する場合の一般管理費等は、各々の工事の算定方法により算出した工事原価 の合計額に機械設備工事の一般管理費等率を乗じ算定する。 - 25 - (5)共通費算定における処分費等の扱い 共通費算定における処分費、仮設用借地料、支給材、水道局納付金等との関係 は次表による。(特別な予備品の扱いについてはP64参照) それぞれの処分費等の内訳書への記載は、各内訳明細に計上する。 処分費等 共通仮設費 現場管理費 一般管理費等 率算定 費用算出 率算定 費用算出 率算定 費用算出 リース料等 ○ × ○ × ○ 仮設用借地料 ○ × ○ × ○ 2% 別途加算 × 支給材評価額 ※ × 特別な予備品 × × ○ 建設発生土処分費 × × ○ 発生材処分費 × × ○ 家電リサイクル料金 × × ○ 水道局納付金 × × × ≪凡例≫ ○:対象 ×:対象外 ※:支給材を購入すると仮定した評価額(再利用機材を除く) (6)敷地が異なる複数の工事を一括して発注する場合の共通費 工事現場が分散する工事を一括発注する場合の共通仮設費及び現場管理費は、 それぞれの敷地の工事ごとに算定し、一般管理費等は合計した工事原価により 算定する。 ア 共通仮設費 それぞれの敷地の工事ごとに、直接工事費及び工期に対する共通仮設費率に より共通仮設費を算出し、必要に応じて積み上げによる共通仮設費を加算する。 なお、積み上げによる共通仮設費がある場合には、これをそれぞれの敷地の 工事ごとの純工事費に加えた上で、それぞれの工事原価として区分するものと する。 また、敷地が異なる複数の工事で、機械設備工事、建築工事及び電気設備 工事のいずれかを一括発注する場合は、それぞれの敷地ごとの直接工事費及 び工期に対して(2)共通仮設費の「カ建築工事等を機械設備工事に含む場 合」により算出する。 なお、同一敷地内又は近接した敷地の複数の工事を一括して発注する場合 の共通仮設費の算定は、工事全体の直接工事費及び工期に対する共通仮設費 率により算定し、機械設備工事、建築工事及び電気設備工事のいずれかを一 括発注する場合でも(2)共通仮設費の「カ 建築工事等を機械設備工事に含 む場合」により算定する際の工事ごとの直接工事費及び工期に対する共通仮 設費率は、同様に、工事全体の直接工事費及び工期に対する共通仮設費率に より算定する。 - 26 - イ 現場管理費 それぞれの敷地の工事ごとに、純工事費及び工期に対する現場管理費率に より現場管理費を算出し、必要に応じて積み上げによる現場管理費を加算す る。 なお、積み上げによる現場管理費がある場合には、これをそれぞれの敷地 の工事ごとの工事原価に加えた上で、それぞれの工事原価として区分するも のとする。 また、敷地が異なる複数の工事で、機械設備工事、建築工事及び電気設備 工事のいずれかを一括発注する場合は、それぞれの敷地ごとの純工事費及び 工期に対して(3)現場管理費の「ク 建築工事等を機械設備工事に含む場合」 により算出する。 なお、同一敷地内又は近接した敷地の複数の工事を一括して発注する場合 の現場管理費の算定は、工事全体の純工事費及び工期に対する現場管理費率 により算定し、機械設備工事、建築工事及び電気設備工事のいずれかを一括 発注する場合でも(3)現場管理費の「ク 建築工事等を機械設備工事に含む 場合」により算定する際の工事ごとの純工事費及び工期に対する現場管理費 率は、同様に、工事全体の純工事費に対する現場管理費率により算定する。 ウ 一般管理費等 それぞれの敷地の工事ごとに算定した工事原価を合計し、工事全体の工事原 価に対する一般管理費等率により算定する。 (7)一般工事とその他工事を一括発注する場合の共通費 「一般工事」と「その他工事」を一括して発注する場合の「その他工事」分 の共通仮設費及び現場管理費は、次のとおり別途算定する。 ア 共通仮設費は、その他工事の直接工事費に1%の共通仮設費率を乗じて算定 する。 イ 現場管理費は、その他工事の純工事費に2%の現場管理費率を乗じて算定す る。 (8)労務費の比率が著しく少ない工事の共通費 機械設備工事の発注において、労務費の比率が著しく少ない工事(直接工事 費の労務費が概ね 10%未満のもの)単独で発注する場合の共通仮設費及び現場 経費は、次のとおり別途算定する。 ア 共通仮設費は、当該工事の直接工事費に対応する共通仮設費率に0.9を乗じ て算定する。 イ 現場管理費は、当該工事の純工事費に対応する現場管理費率に0.8を乗じて 算定する。 - 27 - (9)その他工事を単独発注する場合の共通費 「その他工事」を単独で発注する場合は、共通仮設費、現場管理費、一般管理 費等に区分し、別途算定する。 (10)分割発注(追加工事)する場合の共通費 本来一体とすべき同一建築物又は同一敷地内の工事を分割して発注し、新規 に発注する工事(以下「後工事」という。)を現に施工中の工事の受注者と随 意契約しようとする場合の共通費の算定は、次による。 ア 共通仮設費 共通仮設費は、契約済みのすべての工事(以下「前工事」という。 )と後工 事を一括して発注したとして算定した共通仮設費の額から、前工事の共通仮 設費の額を控除した額とする。 直接工事費 共通仮設費 前工事 A1 a 後工事 A2 (A1+A2)×(A1+A2に対応する共通仮設費率)-a イ 現場管理費 前工事と後工事を一括して発注したとして算定した現場管理費の額から、 前工事の現場管理費の額を控除した額とする。 純工事費 現場管理費 前工事 B1 b 後工事 B2 (B1+B2)×(B1+B2に対応する現場管理費率)-b ウ 一般管理費等 前工事と後工事を一括して発注したとして算定した一般管理費等の額か ら、前工事の一般管理費等の額を控除した額とする。 工事原価 一般管理費等 前工事 C1 c 後工事 C2 (C1+C2)×(C1+C2に対する一般管理費等率)-c - 28 - (11)設計変更における共通費 当初内訳書の変更対象となる工種の直接工事費を積算し、変更分を含む直接 工事費及び工期から共通費を算出する。この変更後の設計工事価格に、当初請 負工事価格と当初予定工事価格との比率(請負比率)を乗じ、消費税等相当額 を加えた額とする。 なお、設計変更の工事費積算に用いる単価は、「横浜市契約規則」(第69条 の3)に基づき、当初設計における工事費積算時の単価を使用するものとする。 ただし、工事の一時中止があった場合、共通仮設費及び現場管理費の算定に 用いる工期は、その期間を除くものとする。 ア 共通仮設費 共通仮設費を積み上げにより積算した場合には、設計変更においても積み 上げにより積算するものとし、比率により算定した場合は、設計変更におい ても比率により算定する。 設計変更における共通仮設費は、設計変更後の直接工事費及び工期に対す る共通仮設費率により求める。 当初直接工事費 :A Aに対応する共通仮設費率:α 変更後直接工事費 :A’ A’に対応する共通仮設費率:α’ 共通仮設費の増減額 イ I=(A’×α’)-(A×α) 現場管理費 現場管理費を積み上げにより積算した場合には、設計変更においても積み 上げにより算定し、比率により算定した場合は、設計変更においても比率に より算定する。 設計変更における現場管理費は、設計変更後の純工事費及び工期に対する 現場管理費率により求める 当初の純工事費 :B Bに対応する現場管理費率:β 変更後純工事費 :B’ B‘に対応する現場管理費率:β’ 現場管理費の増減額 Ⅱ=(B’×β’)-(B×β) =A’(1+α’)β’-A(1+α)β ウ 一般管理費等 設計変更における一般管理費等は、設計変更後の工事原価に対する一般管 理費等率を求め、当初発注工事の一般管理費等を控除した額とする。 ただし、契約保証費にかかる補正は行わない。 当初の工事原価 :C Cに対する一般管理費等率:c 変更後工事原価 :C’ C’に対する一般管理費等率:c’ 当初契約保証費 :D C×契約保証費率:d 当初の一般管理費等合計額=(C×c)+(C×d) 変更後一般管理費等合計額=(C’×c’)+(C×d) 一般管理費等の増減額 Ⅲ=(C’×c’)-(C×c) - 29 - 発注方法による共通費率 工事の発注方法 対象となる金額 共通仮設費 現場管理費 一般管理費等 備 考 新営工事 ①工事の額 ①の率 ①の率 ①の率 新営と改修の一般 改修工事 ②工事の額 ②の率 ②の率 ②の率 管理費率は同じ ①新営工事の額 ①+②の率 ①+②の率 ②改修工事の額 ①+②の率 ①+②の率 新営と改修は共通 新営工事と改修工事 ①+②の率 の一括発注 仮設費率と現場管 理費率が異なる。 建築工事等を含む ①元請工事の額 ①の率 ①の率 場合(元請工事) ②下請工事の額 ②の率 ②の率 工事の額 ※敷地毎の率 ※敷地毎の率 ①+②の率 ※近接の場合は 敷地が異なる複数の 全体の率 全体の率 工事の一括発注 一般工事とその他 工事の一括発注 ①一般工事の額 ②その他工事の額 ①+②の率 ①+②の率 1% 2% ①の率×0.9 ①の率×0.8 ①+②の率 労務費の比率が ①工事の額 ①の率 著しく少ない工事 その他工事の 見積もりを基 見積もりを基にして 専門業者の に費用を算定 諸経費を算定 見積もりを参考 工事の額 単独発注 7 消費税等相当額 消費税等相当額抜きの単価で積算した工事価格に消費税率を乗じた金額を「消費 税等相当額」とする。 なお、「消費税等相当額」は端数処理を行わず、円単位まで算出する。(円未満は 切り捨て) (1)細目の単価 ア 積算に使用する設計単価は「消費税等相当額」抜きの価格とする。 イ 市場価格などで「消費税等相当額」が含まれている単価を使用する場合は、 「消費税等相当額」抜きの単価にする。 8 工事の一時中止に伴う増加費用の積算 工事の全部又は一部の施工を一時中止する場合の運用基準は、 「工事の一時中止に 係るガイドライン」(横浜市) による。 9 数量積算基準 - 30 - (1)一般事項 建築局の所掌する機械設備工事(住宅を除く)の予定価格を積算するための数 量の計測・計算方法は、国土交通省大臣官房官庁営繕部制定の「建築設備数量積 算基準」(以下「設備数量積算基準」という。)による。 本基準は、「設備数量積算基準」の中で注意すべき事項の抜粋、並びに記載の ない事項をまとめたものであり、 「設備数量積算基準」と本基準と内容が異なる 場合は、本基準を優先する。 (2)数量 ア 本基準において、数量とは原則として設計数量をいう。 ただし、計画数量を必要とする場合は、本基準等に示す方法による。 (ア)設計数量 設計図面に示されている台数、個数等、設計寸法から求めた正味の長さ、 面積等の数量をいう。(例:機器数量、材料数量) (イ)計画数量 設計図面から直接拾い出しができず、施工計画等に基づいた数量をいう。 (例:根切り、埋め戻しなどの土工数量や機器類の基礎) イ 設計寸法とは、設計図書に表示された寸法、表示された寸法から計算によっ て得られる寸法及びスケール等により読み取ることのできる寸法をいう。 ウ 計測・計算の単位は、原則としてm、㎡、m3、kg 及びtとするほか適切な単 位とする。 エ 計測・計算の有効数値は、次による。 計測の単位は、mとし小数点以下第2位を四捨五入し、小数点第1位とする。 ただし、面積、体積及び質量の計算においては、小数点以下第3位を四捨五 入し、小数点第2位とする。 計 細 目 単 位 測 拾い計上する数値 計 単 位 算 計上する数値 配管、配線、丸ダクトの長さ m 小数点以下第 1 位 m 小数点以下第 1 位 矩形ダクトの面積 ㎡ 小数点以下第 2 位 ㎡ 小数点以下第 2 位 保温、塗装の面積 ㎡ 小数点以下第 2 位 ㎡ 小数点以下第 2 位 土工事、コンクリート工事の数量 ㎥ 小数点以下第 2 位 ㎥ 小数点以下第 2 位 オ 内訳書の記載数量 内訳書に記載する設計数量は、細目毎に定められた単位に対して、原則と - 31 - して小数点以下第1位を四捨五入した整数とする。 ただし、計算過程において端数処理された数量の合計が1.0未満である 場合には、材料等の重要度を適宜判断し必要に応じて小数第1位を切り上げ る。 内訳明細書(例) 名 称 摘 給水・塩ビライニング鋼管 (SGP-VA) 数量 単位 ねじ接合 屋内一般 25A 21 m 10K ねじ 給水用 25A 3 個 1 式 仕切り弁(管端防食コ ア) 要 保温工事 単価 金額 備考 カ 別紙明細の記載数量 一式計上される細目(保温・塗装・土工事等)については、計測及び計算さ れた数量に基づき別紙明細を作成し、一式計上する。 別紙明細(例) 名 称 摘 要 数量 保温工事 給水管 保 単位 1 式 グラスウール 天井内 ○A 11.2 m グラスウール 天井内 ○A 7.8 m グラスウール 機械室 ○A 4.3 m 単価 金額 備 考 温 給水管 保 温 給水管 保 温 計 キ 数量に対応する単価は、機器・材料等の単価、市場単価及び合成単価とする。 (3)端数処理 ア 単価の端数処理 (ア)基本単価の端数処理 積算に用いる基本単価(機器を除く資材単価及び労務単価)は資材単価 で1円、労務単価で100円とする。 (イ)複合単価の作成 見積価格を基本単価として、複合単価を作成する場合の端数処理は、次 による。 ・基本単価に、損率や歩掛りを乗じて算出する。 ・上記により算出した資材及び労務価格等を合算した後、次表のとおり端 数処理をして複合単価とする。 - 32 - (ウ)複合単価等の端数処理 複合単価、専門工事の端数処理は次による。 ただし、下請となる建築工事、電気設備工事については、当該内訳書の金 額は端数処理しない。 複合単価及び専門工事の端数処理 合 算 金 額 端数処理 例 100 円未満 1 円未満を切り捨て 100 円以上 1 万円未満 10 円未満を切り捨て 98 123 → 120 9,531 → 9,530 100 円未満を切り捨て 23,765 → 23,700 1000 円未満を切り捨て 119,320 → 119,000 1,134,260 → 1,134,000 1 万円以上 10 万円未満 10 万円以上 98.12 → (エ)代価表の端数処理 代価表内訳に用いる複合単価は丸め前のものとする。 代価表計の端数処理は、 (ウ)に準ずる。 (オ)別紙明細の端数処理 別紙明細の計算に用いる数量の有効数値は、 (2)数量の計測・計算によ る。 また、別紙明細の数量×単価=金額の金額欄及び別紙明細計は、1円未 満切捨てとする。 別紙明細(例) 名 称 摘 要 数量 保温工事 単位 1 式 単価 金額 備 考 27,159 給水管 保温 グラスウール 天井内 ○A 11.2 m 1,020 11,424 給水管 保温 グラスウール 天井内 ○A 7.8 m 1,240 9,672 給水管 保温 グラスウール 機械室 ○A 4.3 m 1,410 6,063 計 27,159 (カ)機器の価格の端数処理 機器の価格の端数処理は、(ウ)に準ずる。 (キ)合成単価等の端数処理 複数の複合単価を合わせて作成する合成単価及び複合単価に所定の率を 乗じて算出する単価の端数処理は、(ウ)に準ずる。 イ 工事費の端数処理 (ア)工事価格の端数処理 ・工事価格は、上4桁を有効とする。(上5桁目以降を切り捨て) ただし、最低単位は1,00010,000円までとする。 なお、上記に伴う工事価格の端数処理は、共通費の一般管理費等で調整す る。 ・共通費(共通仮設費、現場管理費、一般管理費等)の端数処理は、円未満 - 33 - を切り捨てる。 (イ)設計変更後の請負工事価格の端数処理 設計変更後の工事価格及び請負工事価格の端数処理は、(ア)に準ずる。 (請負比率=請負工事価格/工事価格) 請負工事価格(当初) 工事価格(当初) 設計変更後の請負工事価格 = × 工事価格(変更後) 10 新営工事 (1)一般事項 「新営工事」とは、建築物等の新築・改築及び増築工事をいう。 また、一件の工事の中に新営工事と改修工事が含まれる場合は、原則として、 工事内訳で新営工事と改修工事とに区分して積算する。 (2)新営工事に用いる単価 「新営工事」は、標準単価表を適用する。なお、配管工事に新営単価と改修 単価がある場合は、新営単価を適用する。 11 改修工事 (1)一般事項 「改修工事」とは、建築物等の模様替え及び修繕をいう。 また、一件の工事の中に新営工事と改修工事が含まれる場合は、原則として、 工事内訳で新営工事と改修工事とに区分して積算する。 (2)改修工事の分類 改修工事は、工事期間における建物内の執務状態により、全館無人改修、執 務並行改修に分類する。 ア 全館無人改修 改修する建物全館が無人(執務者がいない)の状態で改修を行う工事をいう。 イ 執務並行改修(居ながら改修) 建物に執務者がいる状態で行う改修工事をいい、施工する部分に拘わらず執 務者がいる状態で改修を行う工事をいう。 工事を施工する場所と執務者がいる場所が区画されている状態(1フロアご とに無人状態で施工可能な改修工事の場合であっても、上下階で施工の影響が ある)でも原則として執務並行の扱いとする。 また、増築工事で既存建物と取り合う部分の改修工事については、既存建物 の執務者の有無の状態により分類する。 - 34 - ウ 分類上の留意事項 全館無人改修と執務並行改修で適用単価が異なるのは、執務並行改修は執務 者が居る状態の中での改修であり、下記のような作業効率の低下が生じること により、それに応じた補正をした単価(改修割増単価)を適用するためである。 ・騒音や振動の発生する作業の時間制限 ・改修場所が点在することによる工事用資材の搬入と撤去物の搬出のための 経路や時間の制限 ・執務環境保持のための様々な作業の制約 ・執務者以外の建物利用者に対する配慮のための制約 なお、屋外の工事、仮設及び撤去については改修工事の分類に関係なく割増 補正は行わない。 建築物の一部分もしくは全体工期の一部期間でも執務者がいる状態で行う工 事は、原則として執務並行改修工事として分類するが、対象工事の規模や工期、 建物の用途などにより、上記の制限・制約が大きく変わるときは、その内容に 応じて適切に分類する。 (ア) 建物内の一部でも執務者が利用している状態で行う改修は原則として執務 並行改修として扱う。ただし、利用部分の割合が極めて小さく、改修工事に よる影響も受けない場合は全館無人改修とする。 (イ) 同一工事で複数棟の改修を行う場合は原則として棟ごとに分類し積算する。 (ウ) 改修工事の中に「全館無人改修」と「執務並行改修」とがある場合は、それ ぞれを区分し積算する。 全館無人改修 執務並行改修 C棟 B棟 A棟 新営(増築) 屋外 (3)改修に用いる単価 ア 全館無人改修の場合は、 「標準単価表」を適用する。なお、配管工事に新営単 - 35 - 価と改修単価がある場合は、改修単価を適用する。 執務並行改修の場合、割増対象は「改修割増単価表」を適用し、割増対象外 は、「標準単価表」を適用する。 改修の分類 建物内の執務状態 適用単価表 全館無人改修 改修する建物全館が無人 標準単価表 建物に執務者が 改修割増単価表 割増対象 居る状態 標準単価表 割増対象でない 執務並行改修 摘要 改修工事の適用単価は、原則として、表-13による。 イ 補正歩掛りの区分 (ア)執務並行改修の場合は、作業効率の低下を考慮し、新営歩掛りに対しての 割増補正の対象とする。 ただし、入居者の有無による影響を受けない場合及び屋外工事、仮設、撤 去は、割増補正の対象としない。また、改修状況によっては、歩掛りの低減 も考慮する。 (イ)全館無人改修の場合は、割増補正の対象としない。 (ウ)都市ガス設備工事については、割増補正の対象としない。 (ただし、付帯工 事は除く。) - 36 - 表-13 新営及び改修工事の適用単価表 全館無人改修 工 種 執務並行改修 備 考 市場単価 市場単価 凡例 ○:適用する 新営複合 改修複合 新営複合 改修複合 改修割増 改 修 補正市場 補正市場 ☓:適用しない 単 価 単 価 単 価 単 価 複合単価 市場単価 単価 単価 ―:該当なし 屋上施工を含む 配管工事(屋内一般、機械室・便所) ☓ ○ ― ☓ ☓ ― ○ ― 配管工事(屋外、共同溝) ☓ ○ ― ☓ ○ ― ☓ ― 配管工事(地中) ☓ ○ ― ☓ ○ ― ☓ ― 配管付属品 ○ ― ― ☓ ― ― ○ ― 屋外・共同溝等を除く 配管付属品 ○ ― ― ○ ― ― ☓ ― 屋外・共同溝等 保温工事 ○ ― ○ ☓ ― ☓ ○ ○ 屋外・共同溝等を除く 保温工事 ○ ― ○ ○ ― ○ ☓ ☓ 屋外・共同溝等 塗装及び防錆工事 ○ ― ○ ☓ ― ☓ ○ ○ 屋外・共同溝等を除く 塗装及び防錆工事 ○ ― ○ ○ ― ○ ☓ ☓ 屋外・共同溝等 機器搬入 ○ ― ― ☓ ― ― ○ ― 総合調整 ○ ― ― ☓ ― ― ○ ― 土工事 ○ ― ― ○ ― ― ☓ ― コンクリート工事 ○ ― ― ☓ ― ― ○ ― 機器類の据え付け ○ ― ― ☓ ― ― ○ ― ダクト設備 ○ ― ○ ☓ ― ☓ ○ ○ ダクト付属品 ○ ― ○ ☓ ― ☓ ○ ○ 自動制御設備 ○ ― ― ☓ ― ― ○ ― 衛生器具設備(在来工法) ☓ ― ○ ☓ ― ☓ ☓ ○ 桝類 ○ ― ― ○ ― ― ☓ ― 消火設備(特殊消火を除く) ○ ― ― ☓ ― ― ○ ― 配管分岐・合流・切断 ― ○ ― ― ☓ ― ○ ― 機器搬出 ― ○ ― ☓ ― ― ○ ― はつり工事 ― ○ ― ― ☓ ― ○ ― ダクト端部閉塞 ― ○ ― ― ☓ ― ○ ― インバート改修 ― ○ ― ― ○ ― ☓ ― 撤去(再使用する) ☓ ○ ― ― ○ ― ☓ ― 撤去(再使用しない) ☓ ○ ― ― ○ ― ☓ ― 再取付け ○ ☓ ― ☓ ☓ ― ○ ― 屋内基礎等 歩掛りによる場合 歩掛りによる場合 (注)弁装置は配管工事、配管付属品及びに保温工事の組み合わせによる。 - 37 - ウ 単価の割増しは、次による。なお、改修割増単価表にない割増複合単価を作成 する場合は、下記に準じて作成する。 (ア)複合単価(改修割増複合単価) 歩掛りの労務所用量を 20%割増して算定する。(材料費は割増し対象外) (イ)市場単価(改修割増市場単価) 市場単価及び市場補正単価の割増率は、次による。 本来事業者が負担すべき法定福利費相当額を適切に反映するため市場単価 の補正(新営及び改修)は、次による。 また、改修補正率には、市場単価及び補正市場単価を執務並行改修工事に 適用する場合の改修割増率が含まれる。 なお、著しく作業効率が悪い場合においては、実状を考慮し算定する。 項 新営補正率 目 改修割増補正率 配管用保温工事 1.02 1.13 1.17 ダクト用及び消音内張保温工事 1.02 1.20 1.16 1.02 1.14 1.15 1.04 1.15 1.24 1.03 1.21 1.24 低圧ダクト及び低圧チャンバー類 ダクト工事 ダクト付属品(既製品ボックス、制気 口、ダンパー等)の取付手間のみ 衛生器具類の取付手間のみ (4)留意事項 ア 全館無人改修の配管工事の単価は、 「標準単価表」の改修単価を適用する。 (新 営単価と改修単価がある場合) イ 執務並行改修(居ながら改修)の場合は、工種や施工場所等により割増対象 になるものとならないものがあるので、 「標準単価表」と「改修割増単価表」の 使い分けが必要となる。 特に配管工事の施工場所、配管付属品などの建物側と屋外の使い分けには十 分注意する。(表-13 新営及び改修工事の適用単価表を参照) - 38 - ウ 執務並行改修の屋外設置機器については、施工を行う際に、執務の影響を受 けるかどうかにより割増の要否を判断し、影響を受ける場合には割増対象とす る。 - 39 - エ 改修割増単価を個別に作成する際には、二重に割増しとならないように注意 する。 なお、歩掛り(人工)から複合単価を作成する場合は、労務費の割増が必要と なる。 オ 個別の積算にあたっては、実情を考慮し、施工計画書上必要となる仮設類の 盛替え費用、施工条件の制約により割増となる費用等を施工明示事項等に従い 適切に積算する。 カ 製造業者・専門工事業者の見積価格等を参考にする場合は、当該工事の施 工条件を明示し、施工条件を満たした見積書を徴集する。 キ 執務並行改修の場合は、割増し対象かどうかによって、適用する単価表の使 い分けが必要となるため、適用した単価表が標準単価表(割増なし)か、改修割 増単価表かがわかるようにする。 12 配管工事(衛生設備含む) (1)一般事項 ア 空気調和設備工事、給排水衛生設備工事の配管及び配管付属品に適用する。 イ 配管工事の数量積算及び建築工事共通単価表(機械設備工事)にない単価の 作成、並びに仕様・摘要等の表現が不明確である事項に関し、以下の要領に基 づき積算する。 (2)計測 ア 計測の区分 配管工事は、施工上の分類及び関連材料等により区分する。 計測は、工事種目別、科目別、細目別、用途別、管種別、工法別、施工場所 及び口径別に区分するほか、系統別、階別、保温種別、塗装種別ごとに分類する。 イ 計測・計算 (ア)配管の数量は、直線の長さとする。ただし、曲がり部は、始点及び終点に 接して延長した直線の交点までの長さとする。 なお、配管の数量を計測・計算する際は、配管付属品による配管の欠如は ないものとする。 (イ)屋外埋設排水管の数量は、原則として排水桝の中心間における長さとする。 (ウ)弁類、防振継手、伸縮継手及びフレキシブルジョイント等の数量は、形式、 規格及び呼び径ごとの個数とする。 (エ)支持金物及び吊り金物は、原則として計測の対象としない。ただし、図示 された特殊な支持金物や架台等については計測の対象とする。 (オ)冷水及び冷温水管の合成樹脂製支持受けの数量は、規格及び呼び径ごとの 個数とする。 - 40 - (カ)防火区画等の貫通部の耐火処理の数量は、口径又は断面積及び床・壁・梁 の厚さごとの個数とする。 (キ)弁、栓、圧力計、温度計等の配管付属品の数量は、形式、規格及び呼び径 ごとの個数とする。 (ク)二方弁装置及び三方弁装置等の数量は、規格及び呼び径ごとの組数とする。 (ケ)冷温水配管、冷媒配管、衛生器具に接続する配管の数量は、立上り、立下 り等を見込んだ長さとする。 (3)単価 ア 配管工事における労務費には、墨出し、インサート取付け、小運搬、支持金 物取付け、吊り込み、及び満水、通気、通水又は耐圧通水試験を含む。 イ 新営工事の屋内一般、機械室・便所の配管単価には、 「はつり補修費」を含む が、その他(屋上・外壁等)の配管単価については含まない。 なお、改修工事等で「はつり工事」が必要な場合は、別途積み上げにより積 算し、一式計上する。 ウ 外壁及び屋上配管で図面特記された SUS 製形鋼支持金物は、別途積み上げに より積算し、一式計上する。 エ 地中配管(土間配管含む)には、土工事を含まないため、別途、土工事を算 出し、一式計上する。 オ 共同溝内、建物トレンチ等は、配管用「スリーブ費」及び「耐震支持費」は計 上しない。 カ 形鋼振れ止め支持は、必要な口径以上の対象配管工事費から算出し、 「耐震支 持費」として別途一式計上する。 キ 冷温水及び冷水管に使用する支持受の材料費は、別途に数量を算出し、 「断熱 支持材」として、一式計上する。 ク 新営工事は配管類の「スリーブ費」を、別途に算出し一式計上する。 なお、改修工事で既存壁に穴あけする場合などは、穴あけ補修費等を別途計 上し、「スリーブ費」は計上しない。 ケ 大便器・小便器ユニット等は、ユニットの構成、配管の種類、ケーシングの 寸法等を考慮のうえ、製造業者からの材料費及び労務費等の見積価格等を参考 にする。 コ ディスポーザーの歩掛りは、ドラムトラップ(鋳鉄製)80A に準ずる。 サ ヒートポンプ式給湯器の据付は、原則として製造業者の見積価格等を参考に する。見積に依れない場合は、単価基準 表 M1-2-12 空気熱源ヒートポンプパ ッケージ形空調機(圧縮機屋外形)の屋外機に、単価基準 表 M1-2-5 タンク類 の密閉形隔膜式膨張タンクの歩掛りを加算した歩掛りで代用する。 シ 厨房機器設備について、専門工事業者の見積りによる場合、専門工事業者の 諸経費を計上する。 - 41 - (4)数量 数量算出は、工事種目別、科目別、細目別、用途別、管種別、工法別、施工 場所及び口径別に区分する。 ア 屋上・外壁配管は、「屋内一般」扱いとする。 イ 屋内の地中埋設配管(土間配管)は、施工場所により「屋内一般」又は「機 械室・便所」として扱う。 ウ 外壁から第一桝までの排水管は屋内扱いとし、上流配管の施工場所により「屋 内一般」や「機械室・便所」などとして扱う。 エ 都市ガス設備の数量積算は、ガス会社に依頼し、その積算数量による。 (5)継手・接合材・支持金物等 ア 配管の継手・接合材・支持金物等の費用は、配管の単位単価に対する率で計 上されているため計測の対象としない。(単価に含まれている。) ただし、特殊な継手(防振継手伸縮継手) 、特殊な支持金物(SUS製形鋼) 等は個別に計測し、数量を別紙明細書でまとめ、一式計上する。 イ 特殊な支持金物(SUS製)等は「m」単位で計測し、材料単価を乗じたも のに、製作・取付費を加算し1個当りの代価を作る。なお、既成品を使用する 場合などは見積もりを参考にして積算する。 ウ SUS 製形鋼支持金物に複数の屋上・外壁配管を支持する場合などは、重複し ないよう積算する。 エ 冷温水・冷水管に使用する支持受け材の材料費は、別途に数量を算出して計 上する。(配管長から個数を算出又は1m当りの単価を作成) オ 耐火二層管において、突起により伸縮管継手を設置する場合はその伸縮管継 手(材工共)を別途計上する。また、必要に応じ、配管固定金物を別途計上す る。 カ メカニカル形ステンレス鋼弁の歩掛りは、仕切弁の歩掛りの配管工の所要数 を80%として準用する。 形鋼の単位質量 ステンレス鋼(SUS304) 重量(kg/m) 一般形鋼(SS400) 3t×30×30 1.37 3t×30×30 1.36 3t×40×40 1.85 3t×40×40 1.83 等辺山形鋼 5t×40×40 2.97 5t×40×40 2.95 L 4t×50×50 3.08 4t×50×50 3.06 6t×50×50 4.48 6t×50×50 4.43 6t×65×65 5.95 6t×65×65 5.91 4t×50×100 6.18 5t×40× 75 6.92 5t×40× 80 5.98 5t×50×100 9.36 6t×50×100 9.01 6t×65×125 13.4 6t×65×130 12.0 6.5t×65×150 18.6 6t×75×150 13.9 9t×65×150 24.0 みぞ形鋼 [ - 42 - (6)形鋼振れ止め支持(耐震支持費) 65A以上の鋼管・鋳鉄管・ステンレス鋼管及び 25A 以上のビニル管・耐火層 管ポリエチレン管及びポリブデン管・銅管については、形鋼振れ止め支持の費 用として配管工事費の3%を「耐震支持費」として計上する。 管 種 対象呼び径 鋼管、鋳鉄管、ステンレス鋼管 ビニル管、耐火二層管、銅管、 ポリエチレン管、ポリブデン管 耐震支持費率 65A 以上 摘 要 シンダー内、地中配管、 3% 25A 以上 屋上・外壁、共同溝内、 建物トレンチ内等を除く ただし、施工場所が、シンダー内、地中配管、屋上・外壁、共同溝内、建物 トレンチ内等については適用しない。 (7)スリーブ費等 新営工事は次によりスリーブ費を計上する。だだし、施工場所が、屋外埋設 配管、屋上・外壁、共同溝内、建物トレンチ内等については適用しない。 また、改修工事等で穴あけ補修費等を別途計上する場合は、計上しない。 ア スリーブ費は、配管工事費(屋上、外壁、屋外埋設等の配管工事を除く)に 下記の率を乗じて計上する。(冷媒管含む。) 建 物 の 構 造 工 種 率 摘 要 空気調和設備工事 鉄筋コンクリート造 給排水衛生設備工事 空気調和設備工事 鉄骨鉄筋コンクリート造 イ 給排水衛生設備工事 9% 10% プロパンガス設備工事を含む 7% ※都市ガス設備工事 6% 7% プロパンガス設備工事を含む 5% ※都市ガス設備工事 デッキプレートの開口切断費 SRC造やS造の床にデッキプレートを使用している場合には、スリーブ費 とは別に、配管工事費(屋上、外壁、屋外埋設等の配管工事を除く)に対して 下記の率を乗じて計上する。 工 種 空気調和設備工事 給排水衛生設備工事 率 摘 要 2% 4% プロパンガス設備工事を含む 3% ※都市ガス設備工事 ※ 都市ガス設備工事の埋設配管(PE)及び屋外露出配管(CGP)はスリーブ費及びデ ッキプレートの開口切断費の対象としない。 - 43 - (8)配管工事に伴う費用の適用区分 配管工事の施工区分、施行場所や工事の区分によって必要となるスリーブ費、 耐震支持費、特殊支持金物(SUS) 、土工事などの適用区分は次表による。 配管工事の適用区分 新営工事 施工区分 施工場所 スリーブ 費 耐震 支持 費 改修工事 特殊 支持 金物 (SUS) 土 工 事 はつり 補修費 耐震 支持 費 特殊 支持 金物 (SUS) 土 工 事 露出・隠ぺい ◎ ○ × × △ ○ × × ピット内 ◎ ○ × × △ ○ × × 土間 ◎ × × ◎ △ × × △ シンダー内 ◎ × × × △ × × × 屋上・外壁 × × △ × △ × △ × 露出・隠ぺい ◎ ○ × × △ ○ × × 機械室・便所 ピット内 ◎ ○ × × △ ○ × × 配管 土間 ◎ × × ◎ △ × × △ シンダー内 ◎ × × × △ × × × 地中配管 屋外埋設 × × × ◎ △ × × ◎ 屋上架空 屋外架空 × × △ × △ × △ × 暗渠 共同溝内 × × × × △ × × × 配管 建物トレンチ内 × × × × △ × △ × 屋内一般 配管 ≪凡例≫ ◎:適用(率による) ○:適用(管種及び口径による) △:必要時(積み上げ) ×:適用しない (9)その他 ア 屋外排水管においては原則として発生土埋め戻しとするが、特記により基礎 が必要なときは、「施工マニュアル」又は「横浜市下水道設計標準図」による か、図示するなどして基礎の仕様を明確にし、それに基づき積算する。 イ 防火区画の配管貫通 配管等が防火区画を貫通する場合の処置で、モルタル、ロックウール等の 不燃材料を充填する場合は、配管施工費の「はつり補修費」に含まれるため、 別途計上しない。 ただし、壁面状態、貫通物の形状等により通常の区画貫通処理によらず、 国土交通省認定耐火キットなど特別な施工を必要とする場合は別途計上する。 ウ 特記により耐火二層管に伸縮継手を設置する場合は、伸縮継手を別途計上する。 - 44 - エ 冷媒用被覆銅管(保温付)には、コイル巻き(呼び径 20A 以下)と直管(80A まで) があり、更にコイル巻き冷媒用被覆銅管には、シングルコイルとペアコイル(液 管用とガス管用がセット)がある。なお、特記がなければ、呼び径 20A 以下はペ アコイルを適用する。 オ 排水ますの単価は、直近上位の深さの単価とする。(例 580H→600H) カ 既設コンクリート桝への接続は、単価基準のインバート改修のほか、手はつ り(配管貫通口)を計上する。 (10)切断(切離し)・接続・閉塞 配管の切断(切離し)、接続、閉塞の数量は次による。 ア 配管の切断(切離し)、接続部(分流・合流含む)の数量は、切断(切離し)、 接続される既設配管の管種及び呼び径ごとの箇所数とする。 ただし、既設配管に予め分岐、合流のための接続措置が施されている場合又は 弁類への接続は、計測の対象としない。 イ 既設配管の端部閉塞処置の数量は、呼び径ごとの箇所数とする。 ウ 改修工事等で「配管切断接続」又は「配管切断」を行い、共通単価表の配管接 続費又は配管切断費を計上する場合、共通単価表にある一箇所あたりの配管切断 接続又は配管切断費用のほか、既設管について、次の費用を別途積算して加算し 計上する。 なお、分岐される既設管の改修範囲が明確で、計測できる場合は、別途積算し てもよい。 配管切断接続の場合(1箇所) 細目 管種 配管分岐 鋼管類 又は 配管合流 樹脂管類 名称 単位 15~150A 200~300A 配管(材工) m 1 1 保温(材工) m 1.5 1.5 配管(材工) m 0.5 ― 保温(材工) m 1 ― 配管切断の場合(1箇所) 細目 屋内一般 管種 名称 単位 15~50A 65~150A 200~300A 鋼管類 保温(材工) m 0.3 0.5 0.5 樹脂管類 保温(材工) m 0.3 0.5 ― ※ 配管(材工)、保温(材工)は標準歩掛による複合単価(管種、施工部位別)とし、 保温を要しない場合は、保温(材工)は適用しない。 なお、閉塞用のプラグは必要に応じ、別途加算する。 ※ 共通単価表にある一箇所あたりの「配管切断接続」又は「配管切断単価」には、 上記の既設管の改修(復旧)費用は含まれていない。(別途積算し、加算する) - 45 - 13 ダクト工事 (1)一般事項 長方形ダクト、スパイラルダクト、ダクト付属品等の加工、組立て及び取付 けに適用する。 (2)数量の計測・計算 ダクトの数量は、材料別、工法別に区分し、系統別、施工場所別に板厚又は 口径毎に計測を行う。 ア ダクトの長さは、それが単線で表された場合はその長さを、複線で表され ている場合はその中心線の長さを計測する。なお、ダクトの曲り部分や分岐箇 所等の曲線は、それを直交する線を仮定して計測する。 イ 長方形ダクトの数量は、ダクトの周長にその長さを乗じた表面積とする。 周長=(長辺+短辺)×2 また、スパイラルダクト及び円形ダクトの数量は、口径ごとの長さとする。 ウ ダクトの数量は、ダンパー類及びたわみ継手による欠除はないものとする。 エ 支持金物及び吊り金物は、原則として計測の対象としない。ただし、図示さ れた特殊な支持金物や架台等については計測の対象とする。 オ 防火区画等の貫通部の処理の数量は、口径又は断面積及び床・壁・梁の厚さ ごとの個数とする。 カ 吹出口及び吸込口に接続するダクトの数量は、接続用ダクトを見込んだ長さ とする。 (シーリングディフューザ形の吹出口とボックスとの接続などには、接 続用ダクトが必要) キ 特記にて制気口ボックスの接続等に、フレキシブルダクトを使用する場合の 数量は、材質、口径及び長さ、保温の有無ごとの本数(箇所数)とする。 ク 漸小又は漸大するダクトの数量は、変形前後の最大寸法に長さを乗じた面積 とする。また、ダクトの板厚は最大寸法に対応した板厚とする。 ただし、外壁ガラリ等に接続する際など、急縮及び急拡ダクトの場合は、変 形前及び変形後の平均寸法により周長を計測する。 ケ チャンバー類の数量は、表面積とする。なお、表面積の算出は、接続ダクト で除かれる部分も含めて面積を算出し、最大寸法を基準に板厚を決める。 ただし、全面がガラリ等に接続される場合は、ガラリ等の面積を差し引いた 表面積とする。また、塗装・保温工事も同様とする。 コ たわみ継手の数量は、接続するダクト又は機器の周長とする。ただし、送風 機に接続するたわみ継手の数量は、送風機毎の組数とする。 - 46 - (3)風量測定口 風量測定口を取り付ける場合の数量は、次による。 なお、取付け場所は設計図面に特記し、数量を算出して一式計上する。 風道の長辺寸法 300mm 以下 300 を超え 700mm 以下 701mm 以上 数量 1個 2個 3個 (4)ダクト用スリーブ ア 新営工事のダクト用スリーブは、次による。 (ア)長方形ダクトの箱抜き費 長方形ダクトのコンクリート壁貫通用型枠等は、特記がなければ建築工事 とする。(建築に必要な箱抜きの位置、寸法、個数等を要望する。) (イ)円形ダクトのスリーブ費 スリーブ費は、ダクト工事費(屋上、外壁を除く)に下記の率を乗じて計 上する。 イ 建 物 の 構 造 率 鉄筋コンクリート造 9% 鉄骨鉄筋コンクリート造 6% 改修工事のダクト用スリーブは、貫通口径又は断面積、コンクリート厚さ、箇 所数を図面に特記し、はつり工事に準じて、はつり補修費を算出する。 (5)留意事項 ア 屋上・外壁ダクトの支持架台(SUS製)は別途積算する。 イ シールの施工区分 (ア)Nシール ダクト接合部のダクト折り返し4隅部のシールで、市場単価、標準歩掛り に含まれている。 (イ)Aシール+Bシール(厨房、浴室等の多湿箇所の排気ダクト) ダクト縦方向のはぜ部のシール(Aシール)と、ダクト接合部のシール(B シール)は、市場単価及び標準歩掛りに含まれないのでシール費として、2% を計上する。 なお、共通単価表のシール有り単価は、このシール費を含む。 ウ インサートの有無 ダクトの市場単価にはダクトの吊り用インサート(材工共)が、含まれてい ないため、補正率を乗じた補正市場単価であるインサート有を適用する。 また、チャンバー及びボックスの共通単価についても、吊り用インサート(材 工共)を含むインサート有の単価を適用する。 - 47 - エ 業務用厨房(営業用及び一般事務所の従業員食堂、学校、病院の給食用厨房) の排気ダクトの板厚は、通常の低圧ダクトとは異なるので注意する。 業務用厨房の排気ダクトの板厚 単位:mm 板厚 0.5 0.6 0.8 1.0 1.2 業務用厨房 長方形ダクト ― ~450 ~750 ~1800 1801~ 排気ダクト 円形ダクト ~300 ~750 ~1000 ~1250 1251~ 低圧ダクト 長方形ダクト ~450 ~750 ~1500 ~2200 2201~ (参考) 円形ダクト ~450 ~710 ~1000 ~1250 ― 長方形ダクトは長辺の長さ、円形ダクトは呼称寸法(直径) (6)ダクトの切断(切離し)・接続・閉塞 ダクトの接続・閉塞の数量は、次による。 ア ダクトの分岐・合流 分岐・合流接続の数量は、既設ダクト1m分の面積又は長さとする。ただし、 設計図書により対象範囲が指定されている場合は、その数量による。 イ ダクト端部の閉塞 既設ダクトを切断し、分岐又は新設ダクトを設けず、閉塞を行う場合は、閉塞 部の面積を算出する。 閉塞面積に、閉塞の基準単価を乗じ、端部閉塞費を算出する。なお、閉塞部に 保温や塗装を行う必要がある場合は、保温や塗装費を別途計上する。 14 保温・塗装工事 (1)保温工事 ア 一般事項 配管、ダクト、機器類の防露、保温、保冷、断熱などの工事に適用する。 保温工事は、施工場所などの施工上の分類及び材料などの保温仕様等に区分する。 イ 計測・計算 (ア)配管の保温の数量は、配管の長さとする。 (イ)長方形ダクトの保温の数量は、表面積とする。 (ウ)円形ダクトの保温の数量は、ダクトの口径ごとの長さ又は表面積とする。 (エ)チャンバー類の数量は、表面積とする。ただし、全面がガラリ等に接続され る場合は、ガラリ等の面積を差し引いた表面積とする。 (オ)消音エルボ等の保温の数量は、表面積とする。 (カ)機器及びタンク類の数量は、保温を必要とする部分の表面積とする。 ただし、製造者が行い機器価格に含まれているものは、計測の対象としない。 - 48 - (キ)呼び径が 65A以上の弁類、ストレーナー等の保温は、計測の対象とし、保温 の数量は個数とする。なお、呼び径が 50A以下は配管の数量に含まれているた め、計測の対象としない。ただし、配管の保温を伴わず 50A 以下の弁類のみ保 温を行う場合は、当該口径の配管1m相当分を計上する。 (ク)煙道の断熱材の数量は、煙道の表面積とする。 (ケ)ステンレス管と銅管の呼び径 80 未満の保温は、鋼管とは外径が異なるため、下記 の口径の保温単価を選択する。 ステンレス鋼管及び銅管の保温の適用径 適用径(呼び径) 保温単価 15A 20A 25A 32A 40A 50A 65A 鋼管 15A 20A 25A 32A 40A 50A 65A ステンレス管 20SU 25SU 30SU 40SU 50SU 60SU 75SU 銅管 20A 25A 32A 40A ― 50A 65A (2)塗装及び防錆工事 ア 一般事項 配管、ダクト、機器類の防食、保護、彩色、美装などの工事、文字標識等及 び配管の防錆工事に適用する。 塗装工事は、施工場所などの施工上の分類及び材料などの塗装仕様等に区分 する。 イ 計測・計算 (ア)配管の塗装及び防錆の数量は、配管の長さとする。 (イ)ダクトの塗装数量は、表面積とする。 (ウ)チャンバー類の数量は、表面積とする。ただし、全面がガラリ等に接続され る場合は、ガラリ等の面積を差し引いた表面積とする。 (エ)機器及びタンク類の数量は、塗装を必要とする部分の表面積とする。 ただし、製造者が行い機器価格に含まれているものは、計測の対象としない。 (オ)配管、ダクトの支持金物等の塗装工事は、配管、ダクトの塗装歩掛りに含ま れているため、計測の対象としない。 (3)表示 ア 文字標識等 機器、配管、ダクトの文字標識等に適用する。 機器名称、矢印、標識等は、建物の延べ面積に対応したものを適用する。 なお、改修工事の場合は、工事面積や内容等を考慮し、実情にあったものを 適用する。 - 49 - イ 埋設指標 屋外埋設管の分岐、曲り部の位置を示すため、地表又は舗装面に埋設指標を 設置する場合は、種類ごとに個数を計測し、一式計上する。なお、地表面は樹 脂製の表示杭、舗装面には金属製の表示ピンとする。 なお、埋設指標の位置は図面特記(図示)による。 ウ 埋設標示テープ 屋外埋設の給水管などに、埋設表示テープを布設する場合は、当該長さを計 測し、一式計上する。 また、都市ガスの屋外埋設管は、ガス会社の仕様により埋設表示テープの布 設を含むため、計測の対象としない。 15 土工事 (1)一般事項 建設省通達「建設工事公衆災害防止対策要綱」では、土留工を必要とする掘削 の中に、「掘削の深さが1.5mを超える場合には、原則とし て、土留工を施す ものとする。また、掘削深さが4mを超える場合は、 (中略)鋼矢板等を用いた 確実な土留工を施さなければならない。」と規定されている。 これを受けて本積算要領は、根切り深さが4m未満のものに適用し、根切り方 法は、根切り深さ1.5m未満は、直掘り工法とし、1.5m以上の場合は、法 付工法とする。なお、4mを超えるものについては、 「建築工事積算マニュアル」 に基づき設計・積算を行う。 また、4m以下のものでも設計時において矢板等の施工が必要な場合には、矢 板等の積算を行うものとし、設計・積算は、「建築工事積算マニュアル」に基づ くものとする。 (2)土工事の積算 ア 屋外排水設備に係わる土工事は、建築局機械設備課「土量計算」を用いて計 算、集計を行う。 イ 屋外排水設備以外(屋外給水設備等)の土工事は上記によらず、RIBC単 価(配管土工事)を用いて積算する。 ウ 土工事の計測・計算は、原則として設計地盤(基準線)から行う。なお、土 の掘削による土砂量の増加、締固めなどによる土工量の減少はないものとする。 エ 土工事は、根切り、床付け、埋戻し、残土処分に区分し、積算する。 (ア)根切り 屋外排水工事における根切りは、原則として「バケット容量 0.28m3の機 械掘り」とするが、施工規模、現場状況により適宜選択する。 - 50 - 標準バケット容量(㎥) バケット幅(サイドカッター付)(mm) バックホウ幅(m) 最大掘削深さ(m) 0.13 550 1.6 2.0 0.28 700 1.8 3.0 0.45 850 2.3 4.0 ただし、施工場所に機械が入らない場合や埋設物等により機械掘りができ ない場合は、「手掘り」とする。 (イ)床付け(根切り底までの深さに堀りそろえること) 山砂類で管等の保護を行わない代わりに、 「床付け」を行う。 (ウ)埋戻し 原則「機械」とし、「良質発生土」による埋戻しとする。 (エ)建設発生土処理(残土処分) 建設発生土処理は、指定された処理方法(場外搬出又は場内敷きならし 等)に従い処分を行う。 (3)数量の計測・計算 ア 根切り 根切り深さが 1.5m未満の場合は直堀り工法、1.5m以上の場合は法付け工 法とする。 (ア)配管類の根切り数量は、次による。 a 直掘りの場合 Q=W×H×L b H<1.0 の場合 W=d+0.4 1.0≦H<1.5 の場合 W=d+0.8 法付け工法の場合(1.5≦H<4.0) Q=W’×H×L W’=d+0.6+0.3H Q:根切り数量(m3) H:根切り深さ(m) L:根切り長さ(m) W:根切り幅(m) W’:根切り幅(法付け工法の場合)(m) d:配管呼び径(m) a b 直掘りの場合 法付け工法の場合 (1.5≦H<4.0) (H<1.0) (1.0≦H<1.5) 0.3H 根切り幅 W 根切り幅 W 0.3H GL GL 呼び径 d ※ GL 掘 削 深 さ H 呼び径 d 30cm ※ - 51 ※=20cm(H<1.0) ※=40cm(1.0≦H<1.5) 30cm 根切り幅(法付け工法) W’ 根 切 り 深 さ H (イ)コンクリート既製桝の根切り数量は、次による。 a 直掘りの場合 Q=W×H×L b H<1.0 の場合 W=D+1.0 1.0≦H<1.5 の場合 W=D+1.0 法付け工法の場合(1.5≦H<4.0) Q=W’×H×L a W’=D+1.0+0.3H Q:根切り数量(m3) H:根切り深さ(m) W:根切り幅(m) W’:根切り幅(法付け工法の場合)(m) d:配管呼び径(m) D:桝の外径(m) 直掘りの場合 b L:根切り長さ(m) 法付け工法の場合 根切り幅(法付け工法) W’ 根切り幅 W 0.3H 0.3H 根切り幅 W GL 外径 D 50cm 50cm 50cm 50c 50cm GL 掘 削 深 さ H 外径 D 50cm 50cm 50cm 50cm 掘 削 深 さ H 50cm 基礎コンクリート 基礎砂利 基礎コンクリート 基礎砂利 根切り幅(法付け工法)W’ (ウ)小口径桝の根切りの数量は、次による。 桝及び、立上り管の根切り数量は、配管の根切り数量に含まれるものと し、別途積算しない。 また、雨水桝の泥だめ、桝底の砂基礎の根切りも積算しないものとする。 イ 床付け 床付けは屋外排水管のみ計上し、数量は、根切り幅×掘削延長とする。 (参考) 床付けとは 根切り幅(法付け工法) W’ 根切り幅 W GL 呼び径 d 根 切 り 深 さ H 床付けとは、排水管設置面を てん圧・平坦にすること。 - 52 - ウ 埋戻し 埋戻し数量は、根切り数量から埋設物・山砂・砂利地業・捨てコンクリー ト等の体積を減じたものとする。 ただし、配管については、呼び径が 200A以下の埋設配管類の体積は減じ ない。また、小口径桝についても、桝及び立上り管の呼び径が 200A以下は、 体積を減じない。 エ 建設発生土処理(残土処分) 建設発生土処理の数量は、根切り数量から埋戻し数量を減じたものとする。 オ 土工機械運搬費 屋外給排水工事に係わる掘削で、バックホウを使用する場合は、その回送 に要する費用(往復)を計上する。 ただし、バックホウの種別は、(2)エ(ア)根切りによる。 計上は、ひとつの工事につき、原則として1回(1往復)とし、単価は建 築工事単価による。(バックホウ運搬、ブルドーザー運搬) 16 機器搬入・搬出 (1)一般事項 単体の質量が 100kg 以上の機器類における現場敷地内の仮設場と設置場所間 の搬入・仮据付け及び搬出に適用する。 機器搬入・搬出は、質量及び容積により、重量品と容積品に区分する。 なお、対象とする質量は、単体の機器の質量とするが、分割して搬入する機 器は分割時の各部材を1つの機器として算定を行う。 (2)機器搬入 トラッククレーン等を使用して、機器を現場敷地内の仮置場から設置場所の 基礎上に仮据付するまでの費用の算出に適用する。 ア 単独の機器質量が 100kg 以上のものについて適用し、機器単体ごと 600 kg/㎥ 以上の重量品と、600kg/㎥未満の容積品とに区分する。 ただし、機器の分割搬入の場合は、それぞれを単体として扱う。 (注)単体部材の質量が 100 ㎏未満のものについては,搬入費は計上しない。 (据付け歩掛りの中に含まれている。) なお、 重量品は、機器の質量に対応した数値による補正を行い、容積品は、 機器類の容積当たりの質量に対応した数値による補正を行う。 イ 搬入費は標準的なトラッククレーン(16t)での搬入が見込めないものは、製造者 の見積りに含めるか、別に機器質量に見合った揚重機等による搬入費を計上する。 - 53 - ウ 単独搬入と複数搬入 (ア)単独搬入 当該工事で同時に搬入する機器類が1台のみの場合をいう。 (イ)複数搬入 同時に搬入する機器類が複数の場合をいい、原則として機器の種類、搬 入階数の差異にかかわらず、複数搬入とする。 ただし、工事の工程、内容等により、明らかに機器の同時搬入ができな い場合には、単独搬入とする。 エ 機器類それぞれの搬入費は、次により算出し、機器搬入費として一式計上する。 機器搬入費 = 搬入機器質量(t) × 基準単価 × 割増率 = 搬入機器質量(t) × 搬入費単価(RIBC 単価) (3)機器搬出 トラッククレーン等を使用して、機器を設置場所から敷地現場内の仮置場ま で運び出す費用の算出に適用する。 ア 機器搬入と同様、重量品と容積品に区分する。 なお、機器搬出質量 100 ㎏未満のものについては,撤去歩掛りに含まれてい るため、計上しない。 イ 分割して搬出する場合は、分割後の各部材を1個の機器として質量及び容積の 算定を行う。なお、単独及び複数搬出については、機器搬入に準ずる。 また、機器を再使用しない場合、搬出費は 90%に低減する。 ウ 搬出費は、次により算出し、機器搬出費として一式計上する。 (ア)機器を再使用する場合 機器搬出費 = 搬出機器質量(t) × 基準単価 × 割増率 = 搬出機器質量(t) × 搬出費単価(RIBC 単価) (イ)機器を再使用しない場合 機器搬出費 = 搬出機器質量(t) × 基準単価 × 割増率 × 0.9 = 搬出機器質量(t) × 搬出費単価(RIBC 単価) × 0.9 17 撤去工事 (1)一般事項 機器、配管、保温、弁、ダクト等の撤去に適用する。 撤去工事は、機器、配管、ダクト、保温、基礎等に区分する。 (2)数量の計測・計算 ア 撤去機材の数量計測は、新営工事に準ずる。 イ 建物と同時に撤去できるものは、建築工事に含め、数量算出の対象としない。 - 54 - ウ 弁・継手類は、65A以上を数量算出の対象とする。 なお、50A以下は、配管と同時に撤去されるものとし、算出の対象としない。 また、計器類についても、配管と同時に撤去されるものは算出の対象としない。 エ 養生については図面に記載し、図示された養生方法により別途算出する。 オ 配管及びダクトの吊り及び支持金物は、計測の対象としない。 カ チャンバー、制気口ボックスの撤去の数量は、表面積とする。 (3)歩掛り 撤去の歩掛りは、新営工事の歩掛りを補正した労務歩掛りよるほか、撤去歩 掛りにより算出する。なお、撤去品を再使用する場合と再使用しない場合を区別 する。 ア 新営工事の労務歩掛りの補正による場合 撤去費 = 新設(労務)歩掛り×補正率×労務単価×(1+その他率) なお、新設(労務)歩掛りの補正は下表による。 種 別 労務歩掛り その他 備 (率) 考 再使用しない 再使用する 配管類 新設歩掛×0.3 新設歩掛×0.4 ボイラー、冷凍機、冷 配管付属品類 新設歩掛×0.3 新設歩掛×0.4 却塔、タンク、空調機、 ダクト・同付属品類 新設歩掛×0.3 新設歩掛×0.4 送風機、ポンプ等のう 保温 新設歩掛×0.3 新設歩掛×0.4 水栓、排水金具等 新設歩掛×0.3 新設歩掛×0.4 を重量機器とし、100 軽量機器(100kg 未満) 新設歩掛×0.3 新設歩掛×0.4 ㎏未満のものを軽量機 重量機器(100kg 以上) 新設歩掛×0.4 新設歩掛×0.7 器として扱う。 イ 1式 ち、100 ㎏以上の機器 撤去歩掛りによる場合(共通単価表に単価あり) 撤去費 = 撤去歩掛り×労務単価×(1+その他率) ウ 機器の撤去では、接続している配管の取外し費用、機器の分解及び切断の費用、 仮設費、養生費、基礎撤去等の費用は、別途計上する。 エ 冷凍機、パッケージ形空調機等の撤去に伴う冷媒フロンの回収(破壊処理)費用 を計上する。 なお、特殊な機器の冷媒液、オイルなどの抜取り費用、処分費等は製造業者 又は専門工事業者の見積を参考に別途計上する。 オ 据付け歩掛りのない機器類の撤去は、専門業者の見積りを参考に決める。 カ 単独の機器質量が 100kg 以上のものは、搬出費を別途計上する。 キ 冷凍機等の機器の撤去において、一体での搬出が出来ない場合は、分割するた めの費用を別途考慮する。 ク ダクト付属品(吹出口、吸込口、ダンパー、たわみ継手等)の撤去は、撤去費 用を計上する。 - 55 - ケ 保温の施された配管、ダクト等の撤去は、保温の撤去費用を計上する。 ただし、点検口(ダクト用)等は、チャンバー等と同時に撤去されるものとし 計上しない。 コ 桝を撤去する場合は、土工事を別途計上する。ただし、300×300 以下の桝の 土工事は、接続する配管の延長とし、配管の土工事に含まれるものとみなす。 18 解体工事(建物ごと取り壊す場合) (1)一般事項 解体工事に伴う設備工事の積算は、解体業者が建物を解体するのに支障がない状 態にするために設備工事として必要なことを積算する。 解体工事を行う上で必要な事前準備として、家電リサイクル、フロン回収破壊処理、 ガスパージ、水道・排水・ガスなどの一次側の処理費用などを積算する。 なお、建物内の配管やダクトなど建物と一緒に解体されるものは、原則として積算しな い。 ただし、熱源機器など建物の解体に支障のある場合は、積算する。 (2)留意事項 ア 設計時、建築担当者等と設備工事で対応すべき内容(範囲や対象)を確認する。 イ 設計図には設備工事の内容(範囲、対象機器、処理方法等)を記載し、建物と一緒 に解体される既存設備がわかるよう既存図を添付する。 19 総合調整 (1)一般事項 空気調和設備、換気設備及び排煙設備における個別の試運転調整以外の工事 全体の総合調整が必要な場合に適用する。 (2)数量の計測・計算 ア 配管系統の総合調整の数量は、配管の長さとする。 なお、計測の対象とする配管と対象としない配管は、次による。 計 測 対 象 対象外 イ 配 管 冷水管、温水管、冷温水管、冷却水管、蒸気(空調用)管 衛生設備配管、冷媒管、直接用蒸気管、空気抜き管、排水通気管、油管 ダクト系統の総合調整の数量は、長方形ダクトの表面積及びスパイラルダクト の長さとする。なお、改修工事の場合は、ダクト改修部の対象面積又は対象長さ とする。 ウ 主機械室内の機器の総合調整の数量は、建物の延べ面積に対応したものとする。 なお、主機械室がなく、屋上露出の熱源機器置場の場合も、主機械室内の機器 として扱う。また、改修工事の場合は、改修面積及び内容等により適用する。 - 56 - エ 各階機械室内の機器の総合調整の数量は、ユニット形空気調和機の台数とする。 ただし、直吹出し形パッケージは、対象としない。 オ ファンコイルユニットの総合調整の数量は、ファンコイルユニットの台数とする。 カ 総合調整費に必要な、電力、水、ガス、油等は、共通仮設費に含まれているた め、計測の対象としない。 キ 中央監視設備の総合調整費は、中央監視設備に含めるため対象としない。 総合調整費の対象数量 対象区分 空調配管系統 ダクト系統 主機械室内の機器 各階機械室の機器 ファンコイルユニット 数 量 配管の総延長(冷媒管・ドレン管を除く) 長方形ダクトの総表面積 スパイラルダクトの総延長 建物の延面積に対応したもの ユニット型空調機の台数 (直吹出し形パッケージを除く) ファンコイルユニットの台数 20 はつり工事 (1)一般事項 改修工事や撤去工事における配管貫通口用、ダクト貫通口用、溝はつり及び 機械はつり(ダイヤモンドカッターによる配管貫通口)等のはつり工事に適用し、 鉄筋切断、搬出に要する費用及び補修費を含むものとする。 なお、新営工事の配管工事単価は、はつり補修を含むため計測の対象としな い。 (2)数量 ア 改修工事は、はつり工事の内容(貫通口径又は断面積、コンクリート厚さ、箇 所数)を図面に特記する。 イ はつり工事は、鉄筋コンクリート、無筋コンクリート、ブロックに区分し、算 出する。 ウ 壁又は床を、配管又はダクトが貫通する場合のはつりの数量は、貫通口径又は 開口断面積、コンクリートの厚さにより、箇所数を算出する。 エ 手はつり(溝はつり)の数量は、はつり幅、深さ別の長さを算出する。 オ 面はつり(深さ 30mm 程度)の数量は、はつり部分の表面積を算出する。 - 57 - 21 専門工事(ガス設備工事を除く) (1)自動制御設備 ア 単価及び価格の設定は、次による。 (ア)製造業者又は専門工事業者の見積価格等を参考に算定する。 (イ)小規模な建物及び部分的な改修工事の場合は、 「公共建築工事積算研究会参考 歩掛り(機械)」を使用して積算してもよい。なお、この場合、計装工事は電気 設備工事の配管・配線工事による。 (ウ)製造業者又は専門工事業者の見積もりは、諸経費のほか、内訳を自動制御装 置、中央監視制御装置、自動制御盤、計装工事、調整費に区分したものとする。 また、中央監視システムで、機器価格等に含まれないソフトウェアの仕様決 定を行うための事前打合せ(設備機器動作条件の設定、DDC の構成、サマリー グラフの構成、作表印字の構成など)が必要な場合は、その費用としてエンジ ニアリング費を見積もりに入れる。 イ 設計書の内訳に記載する項目は、次による。 自動制御装置、中央監視制御装置、自動制御盤、計装工事、調整費、諸経費 ※ 「公共建築工事積算研究会参考歩掛り(機械)」は、「公共建築工事積算基準」 の中に参考資料として記載されている。 (2)特殊消火設備 特殊消火設備とは、スプリンクラー設備、二酸化炭素消火設備、新ガス消火 設備、泡消火設備などをいう。 ア 専門工事業者の見積価格等を参考に算定する。なお、見積もりの内訳は、機器、 配管材料、労務費、運搬費、試験調整費、諸経費とする。 イ スプリンクラー設備の部分的な改修工事は、 「公共建築工事積算研究会参考歩掛 り(機械)」を使用して積算してもよい。 ウ 見積もり比較 見積は各項目で比較するのではなく、合計金額で比較する。 なお、泡消火設備、新ガス消火設備、スプリンクラー設備など異なる工事科目 が複合する工事の見積もりは、科目ごとの最低の見積もりを採用する。 エ 設計書の内訳に記載する項目は、次による。 機器、配管材料、労務費、運搬費、試験調整費、諸経費 - 58 - 22 建設発生土(残土)の処分 (1)一般事項 建設発生土の処分については、 「本市工事に伴い排出する建設副産物の処分要 領」に基づき設計積算を行う。 設計書への記載は上記と区分し、 「処分費」と「運搬費」に分け内訳明細に記載 する。 ア 処分方法の区分は次による。 (ア)場内処分 場内敷きならしは、建設発生土を当該工事現場にて処理することをいう。 (イ)場外処分 指定処分とは、建設発生土を本市が指定する処分地へ処分することをいう。 確認処分とは、建設発生土を請負人が確保する処分地へ処分することをいう。 イ 処理数量は、根切り数量から埋戻し数量を減じたもの(埋設物、山砂、砂利 地業、捨てコンクリートなどの体積)とする。 ただし、配管については、呼び径が 200A以下の埋設配管類の発生土処分数 量は、発生しないものとする。また、小口径桝についても、桝及び立上り管呼 び径が 200A以下の発生土処分数量は、発生しないものとする。 ウ 土量は次による。 項 目 土 量 建設発生土運搬費 地山土量 不用土量処分費 ほぐし土量 備 考 地山土量×1.25 (2)建設発生土の処理方法 通常、機械設備工事により発生する建設発生土は少量であるため、建設発生 土処分の積算は、「場内敷きならし」処分を原則とする。 ただし、現場状況等により「場内敷きならし」処分が困難な場合には、次に より場外処分する。 ア 場外処分 (ア)指定処分 建設発生土の場外処分は、原則として「指定処分」とする。 なお、処分地は、設計図書に指定された処分地とする。 (イ)確認処分 確認処分は、次のいずれかに該当した場合のみ行うことができる。 a 工事主管課長が工事施工上やむを得ないと認め、環境創造局技術監理課 と事前に調整が図られている場合 b 指定処分地の受入容量が不足し、環境創造局技術監理課と各局の建設発 生土担当課が予め調整した場合 イ 建築等の込み工事の場合は、機械設備の場外処分量を算出し、建築工事等の 建築発生土処分数量に含めて積算する。 - 59 - (3)処分費の積算 建設発生土処分費の積算は、集計した発生土量(地山土量)を1.25倍(ほ ぐし量)に換算し、下記の共通単価を使用する。 地山土量 × 1.25 = ほぐし土量 建設発生土処理(場内敷きならし) 不要土処分費 指定処分 設計書への記載は直接工事費に建設発生土処分費として一式計上する。 ただし、経費については、 「場外処分」は一般管理費等のみの対象とし、 「場 内敷きならし」は、共通費(共通仮設費、現場管理費、一般管理費等)の対象 とする。 (4)運搬費の積算(場外搬出) 建築発生土の運搬費は、処分地までの距離に応じた運搬単価に発生土量を乗 じ、必要に応じて、通行料金を加算して積算する。 設計書への記載は直接工事費に建設発生土運搬費として一式計上する。 (共通 費の対象) なお、「建設発生土運搬費」は集計発生土量(地山土量)で計算する。 建設発生土運搬費の算出は基本的に道路局設計担当者連絡会(以下「設担連」 とする。)の方法により、一般道だけを走行する場合と最寄りの自動車専用道路 を利用する場合の2通りの金額を算出し、安価な方を採用する。 共通単価は、現場から処分地の往復分の歩掛りとなっており、単価は片道分の 距離によって分類されている。 ア 一般道だけを走行する場合 建設発生土運搬費 = 建設発生土運搬単価(円/m3)×数量(m3) (ア)ダンプトラックの積載量及び積み込み方法の選び方 10(2)エ(ア)の根切りの土工機械の容量・能力に応じた単価とする。 (イ)DID区間の有無 (DID区間:人口集中地区) DID区間「有」の単価を採用する。 (ウ)運搬距離の測り方 運搬距離は工事現場から処分地までの実走行距離(累計)とする。 ※2点間の直線距離ではない。 計測は、地図(横浜国際港都建設計画街路網図S=1:25,000 等)を使 用し、キルビメータを使うか、電子地図ソフトを用いて計測する。 イ 自動車専用道路を利用する場合 建設発生土運搬費 = 建設発生土運搬単価(円/m3)×数量(m3) +通行料金(単価)×延べ台数×2 なお、自動車専用道路の扱いは、関係法令の定義に関わらず、設担連編集 「横浜市内自動車道路網図/自動車専用道路~建設発生土、建設廃材処分 地運搬距離平面図」(以下「道路網図」とする。)の通りとする。 - 60 - (ア)建設発生土の運搬単価 a ダンプトラックの積載量及び積み込み方法の選び方 10(2)エ(ア)の根切りの土工機械の容量・能力に応じた単価とする。 b DID区間の有無 全区間通じて(一般道も含めて) 、DID区間「無」の単価を採用する。 c 運搬距離の測り方 次の(a)、(b)、(c)の累計を距離とする。 (a) 工事現場から最寄りのインターチェンジまで ア (ウ)に準じる。インターチェンジ部分は一般道として扱う。 (b) 自動車専用道路部分 設担連編集の「道路網図」記載の一覧表による。 (c) 自動車専用道路を降りてから処分地まで 設担連編集の「道路網図」記載の一覧表による。 (イ)通行料金 自動車専用道路の通行料金は、1台当たりの料金×延べ台数×2(往復 分)として算出し、1台当たりの料金は設担連編集の「道路網図」記載の 一覧表による。なお、複数の自動車専用道路を使う場合も、同様に算出す る。 (注)通行料金は、積載量に関わらず(満載でも半載でも)1台ずつ支払う ので、必ず台数(端数切り上げ)を基に計算する。 (ウ)設担連編集の「道路網図」の説明 a 「道路網図」記載の距離は片道距離である。 b 出口、入口が違うインターチェンジについては、中間の距離を示してある。 (エ)有料道路の通行にはETCを利用することとして、各種割引やマイレージ サービス還元額などを考慮し、次のとおり通行料を減ずる。 a 東日本高速道路株式会社及び中日本高速道路株式会社の所管道路 通常の通行料総額から一律16%を減ずる。 b 首都高速道路株式会社所管道路 通常の通行料総額から一律10%を減ずる。 (注)上記による算出に著しく不都合がある場合は別途積上計算する。 (オ)内訳書の記載は一式計上とする。自動車専用道路を使用する場合も、通行 料金を含んだ形で一式計上とする。 (カ)片道運搬距離が 60 ㎞を超える場合は、別途積み上げとする。 (キ)小規模な工事の運搬費は、現場状況により4t積み又は2t積みとする。 - 61 - 23 建設副産物(建設発生土を除く)の処分 (1)一般事項 処分については、 「本市工事に伴い排出する建設副産物の処分要領」に基づき 設計積算を行う。 「建設副産物」とは、建設発生土、アスファルト・コンクリート塊、コンク リート塊及び現場発生路盤材等(旧路盤材)のがれき類、木くず(伐採樹木、剪定 枝葉及びこれに類するものは除く)をいう。 設計書への記載は「処分費」と「運搬費」に分け内訳明細に記載する。 (2)処分方法の区分 指定処分: 本市が指定する処分地へ処分することをいう。 確認処分: 請負人が確保する処分地へ処分することをいう。 (3)処分の基準 本市が指定する処分地へ処分する建設副産物は次による。 アスコン塊、コンクリート塊、現場発生路盤材、木くず、ガラスくず、陶器 くず、廃石膏ボード(管理型) (4)処分費・運搬費の積算 処分材の処分量は処分材及び処分先ごとに、重量(t)又は量(m3)を算定する。 処分費は、共通費のうち一般管理費のみの対象となる。 ア 指定処分 処分費は、処分材及び処分先に適応する建築工事「共通単価表」の指定処分 による。 運搬費は、処分量に見合うダンプトラック、処分地までの距離、DID 区間 の有無により、建築工事「共通単価表」のとりこわし発生材運搬を適用する。 イ 確認処分 運搬費は、共通単価表の建設廃棄物収集・運搬費(確認処分) を適用する。 処分費(中間処理受託料金)は、共通単価表の解体系混合廃棄物の建設廃棄 物処分費(確認処分)を適用する。 - 62 - 24 その他発生材の処理 (1)特定家庭用機器 特定家庭用機器(エアコン・テレビ・電気冷蔵庫・電気冷凍庫・電気洗濯機) を改修工事等で撤去・処分する場合は、他の建設副産物とは別に、特定家庭用 機器再商品化法(家電リサイクル法)に基づき処分する。 ア 特定家庭用機器 エアコン・テレビ・電気冷蔵庫・電気冷凍庫・電気洗濯機の5品目 イ エアコンの種類 (ア) 対象品(通常、家庭で使用されているもの) エアコン機器として建物と独立しているものが対象で、出力、大きさに よる区別はない。 ・壁掛形セパレート形 ・床置形セパレート形 ・ウインド形 ・マルチタイプ(屋外機が1つで屋内機が複数あるもの) ・壁掛形又は床置形のハイブリットエアコン(石油・ガス・電気の併用) (暖房部分がガス・石油等であっても冷房機能を有しているものは対象) (イ)対象外のもの(業務用) 建物と一体となっているもの ・天井カセット形、天井埋込形、壁埋込形 ・冷風機のような熱交換による冷房機能を有しないもの ウ 運搬費 横浜市内の指定引取場所に運搬するための運搬費を積算する。 運搬費は、再資源化(リサイクル)運搬費を適用する。 建設副産物(確認処分)や再資源化を図るものとは処分先が異なるため運 搬費を別途計上する。 エ リサイクル費(家電リサイクル料金) 建設副産物の処分費に当たるリサイクル費を計上する。 経費の取り扱いは処分費と同様、共通費のうち一般管理費のみ対象とする。 対象品、指定取引場所、リサイクル費については下記ホームページを参照する。 ・ (財)家電製品協会 家電リサイクル券センター - 63 - http://www.rkc.aeha.or.jp (2)再資源化を図るもの(確認処分) 特記により、再資源化を図るものと指定された場合は、次による。 改修工事の撤去等で発生する発生材は、特記された品目ごとに量(m3)又は重 量(t)を算定する。 なお、荷積み状態での重量換算値は次による。 再生材 重量換算係数(t/m3) 金属くず 1.5 廃プラスチック 0.2 ア 処分費は、特記された品目ごとの数量に、当該処分単価を乗じて積算する。 イ 運搬費は、再資源化(リサイクル)運搬費を適用し、一式計上する。 (3)冷媒フロン回収工事(破壊処理) 既存の空調機器等を撤去する場合は、フロン回収認定技術者により冷媒フロ ンを回収し、破壊処理するための費用を冷却能力ごと積み上げにより算出し、 一式計上する。(空調機器等を再使用しない場合) (4)有価物 発生材に残存価値があり、かつその価値から処分に係わる経費(運搬費、分 別費、含有無価物の処分費等)を差し引いても、なお、正の価値があると認め られる場合はスクラップ控除として、設計書にマイナス計上する。 (鉄、銅等) 25 空気熱源パッケージ (1)一般事項 形式別の室内機と屋外機の歩掛りを適用する。また、屋外機が天井吊り形の 場合は屋外機歩掛りの 100%増しとし、室内機及び屋外機が防振基礎の場合は、 それぞれの歩掛りの 20%増しとする。 単独の機器質量が 100kg 以上のものについては、機器の搬入費を別途計上す る。 (2)機器の据付費 空気熱源ヒートポンプパッケージ形空気調和機(圧縮機屋外形)のセパレー ト・マルチの据付け費は次による。 国土交通省監修「建築工事積算基準」に定める最大能力を超える機器を据え 付ける場合は、同基準中の最大能力(屋外機 25.0kW)の歩掛り数量に不足する能 力分の歩掛り数量を加算する。 ただし、不足する能力分の歩掛りは、下位の能力のものとする。 - 64 - ≪据付け歩掛りの例≫ ・機器 室内機 屋外機 カセット形 12.5kW × 2台 カセット形 6.0kW × 1台 32.0kW × 1台 ・歩掛り 室内機 屋外機 カセット形 12.5kW 0.81 人工 × 2台 カセット形 6.0kW 0.53 人工 × 1台 32.0kW × 1台 屋外機の最大能力が 25.0kW のため 25.0kW+6.3kW=31.3kW、25.0kW+7.1kW=32.1kW 31.3 kW < 32.0kW < 32.1kW よって、下位の 6.3kW の歩掛りを加算する。 2.56 人工(25.0kW 以下)+0.80 人工(6.3kW 以下)=3.36 人工 26 その他 (1)直接仮設工事 ア 足場 建築工事にて設置した足場は、利用できるものとする。なお、改修工事など で、設備工事のために足場が必要な場合は、原則として設計時に建築に依頼す る。 ただし、建築工事がない場合など、本工事にて足場を設置する必要がある場 合は、「建築工事積算マニュアル」に準じて積算する。 設計図書に足場の種類、範囲を特記し、足場の残存期間を考慮して積算する。 設計書には、「外部足場」、「内部足場」として、直接工事費に一式計上し、共 通費の対象とする。 (2)共通仮設 ア 特別安全対策費(交通整理員) 一次側給水管の引き込みや大型機器の搬入に伴うクレーン作業などにおいて、 交通整理員を配置する必要がある場合は、 「建築工事積算マニュアル」に準じて 積算する。 安全対策費は、工事ごとに応じて計上する「積み上げによる共通仮設費」と する。 設計書には、 「率による共通仮設費」及び「積み上げによる共通仮設費」とし、 それぞれ一式計上する。 なお、交通整理員の人数は設計図書(現場説明書等)に記載する。 - 65 - (3)機械式駐車設備 ア 専門業者から徴集する見積もりの経費以外の見積もり内訳項目は次による。 駐車装置本体、操作盤類、本体据付工事、二次側電気工事 イ 設計書に記載する場合は、次の項目を記載する。 駐車装置本体、操作盤類、本体据付工事、二次側電気工事 (4)予備品等の扱い 予備品類は工事には含めないものとする。 ただし、24 時間空調の交換用フィルターや施設運営上すぐに必要で、かつ特注製 作品のため調達が困難など、特別な事由により工事に不可欠なものは、その必要最 小限を「特別な予備品」として機器費等とは別に積算し、直接工事費に計上してもよ い。 なお、この場合、共通費については、処分費等の扱いに準じ、一般管理費等のみ対 象とし、共通仮設費及び現場管理費の対象とはしない。 27 ガス工事 ガス工事は都市ガスとプロパンガス(都市ガス併用配管・プロパンガス専用配 管)があり、それぞれを以下の要領により積算し、一般工事扱いとする。 都市ガス ガス工事 併用配管 プロパンガス 専用配管 (1)都市ガス工事の積算 都市ガス工事の積算は、設計図の確認、並びに工事の見積もりを一般ガス事 業者に依頼し、設計図に「一般ガス事業者見積番号」を記載する。 (注)事前確認制度:横浜市建築局と一般ガス事業者との取り決め事項 一般ガス事業者は以下の要領により積算を行っている。 ア 使用材料 管及び継手は、一般ガス事業者の規定に合格、又は使用を承諾されたもの とする。 低圧ガス管種表 記 号 管 名 称 仕 様 GP 配管用炭素鋼鋼管(白ガス管) 屋内 CGP 硬質塩化ビニル外面被覆鋼管(カラー鋼管) シンダー内、屋外露出、ピット内 PE ポリエチレン管 土中埋設 イ 数量 公共建築工事積算基準では、切り無駄等の所要係数を歩掛り(管単価)の 中で考慮し、内訳数量では整数となるが、一般ガス事業者では歩掛り(管単 価)では行わず、下記により算出している。 - 66 - (ア) 配管長の計測は、小数点第一位まで。 (イ)設計数量は、計測値に施工場所による割増率を乗じ、 (ウ)の端数処理をする。 《割増率》 屋外・・・・・・1.05 屋内・・・・・・1.10 (ウ)端数処理 設計数量の端数処理は、割増率を乗じた後、以下のとおりとする。 *100m未満の場合・・小数点第一位を0.5m単位で切り捨てる。 ただし、切り捨て後の数値が計測値を下回る 場合は、0.5m単位で切り上げる。 *100m以上の場合・・小数点第一位を切り捨てる。 端数処理の例 計測値(A) 割増率(B) A×B 端数処理後 1.1 1.10 1.210 1.0<A 1.4 1.10 1.540 1.5>A 1.9 1.05 1.995 1.5<A 1.9 1.10 2.090 2.0>A 42.3 1.05 44.410 44.0>A 98.0 1.05 102.90 102.0 内訳書数量 1.5 1.5 2.0 2.0 44.0 102.0 (エ)絶縁継手 一般ガス事業者の施工基準に基づき設置され、見積書に記載されている が、設置位置は設計図に記載していない。 (オ)付帯工事 付帯工事とは、下記に示す工事であり、一般ガス事業者と本市仕様が異 なるために本市仕様にて積算する。(一般ガス事業者価は使用しない) * 一般ガス事業者との取り決め事項(見積書に別途工事の記載有り) 内訳書には付帯工事とし、別紙明細にて一式計上する。 付帯工事の積算は、本積算要領の当該事項に準ずる。 a 塗装工事 屋内露出の白ガス管や屋内・屋外露出の溶接管(100A 以上)など b 特殊支持金物 屋上、外壁の配管施工において、ステンレス製の形鋼支持金物を使用す る場合は、別途加算する。 (注)鉄製の一般支持金物は、管単価に含まれている。 c スリーブ費及びデッキプレート開口切断費(新営工事の場合) 配管工事費に下記の率を乗じて積算し、計上する。 埋設配管(PE)及び屋外露出配管(CGP)は対象としない。 スリーブ費 デッキプレート 開口切断費 鉄筋コンクリート造 7% 3% 鉄骨鉄筋コンクリート造 5% 3% - 67 - d 舗装壊し復旧費、穴明け費等を必要に応じ積算し、計上する。 ウ ガス会社経費 (ア)一般ガス事業者の諸経費(見積に記載額)を「ガス会社経費」として一式 計上する。 (イ)ガス会社経費の算出に際しては、 「付帯工事」を除く工事費に一般ガス事業 者の経費率を乗じて求める。 ただし、ガス機器(器具)と配管の接続に係わる製品(強化ガスホース、 金属フレキホース等)は「器具取扱品」であり、ガス会社経費の対象としな い。 (ウ)中圧管と低圧管が同一工事に含まれる場合は、両者の仮直工の合計に基づ くガス会社経費を算出し、一式計上する。 (エ)ガス会社経費は共通費の対象とする。 (2)プロパンガス(都市ガス併用配管)の積算 プロパンガスの都市ガス併用配管は、都市ガスの技術基準に準じて設計及び 積算する。また、都市ガス併用配管については、将来の都市ガス切り替えを前 提とした口径等とする。 ガス会社経費、基本工事費は、積算しない。 プロパンガスの積算については、都市ガスのような事前確認制度はない。 設計単価は一般ガス事業者の工事費見積単価表による。なお、配管の数量算 出及び端数処理は都市ガス工事に準ずる。 (3)プロパンガス(専用配管)の積算 国土交通省「公共建築工事積算基準」により積算する。 ガス会社経費、基本工事費は、積算しない RIBC単価、刊行物等に無いものについては、一般ガス事業者内管工事費 見積単価表による。(エアパージ・点火試験費等) - 68 - 28 都市ガス工事単独発注 (1)一般事項 都市ガス工事を単独でガス事業者の指定工事店に直接発注する場合の設計、 積算は、以下の要領による。 (2)積算体系 一般ガス事業者見積書範囲 基本工事費 工事価格 純工事費 工事原価 直接工事費 共通仮設費 現場管理費 請負工事費 配管工事費 付帯工事費 諸経費 一般管理費 消費税等相当額 (注)1 諸経費とは、一般ガス事業者規定の定める経費率により、算出される費用 (ガス会社経費)をいう。 (注)2 諸経費には、共通仮設費、現場管理費、ガス事業者経費(図面チェック、 ガス事業者検査等)が含まれる。 (3)積算基準 ア 設計、積算は 24 ガス工事による。 (注)見積書の内容は、付帯工事を含め積算を依頼する。 イ 付帯工事費の積算は、細目、数量とも一般ガス事業者の見積りによるが、単 価は本市単価とする。 ウ 付帯工事費の細目のうち本市単価のないものは、一般ガス事業者見積単価を 採用する。 エ 工事原価の構成は次の内容とする。 工事原価=直接工事費(基本工事費+配管工事費+付帯工事費)+諸経費 オ 上記工事原価に一般管理費等率を乗じて、指定工事店の一般管理費等とする。 カ 工事価格は、工事原価に一般管理費等を加え算出する。 キ 請負工事費は、工事価格に消費税等相当額を加え算出する。 - 69 - (都市ガス単独発注工事設計書の記載例) 細 目 摘 要 数量 単位 1 式 1 式 1 式 工事価格 1 式 消費税等相当額 1 式 請負工事費 1 式 1 直接工事費 単 価 金 額 備 考 計 2 共通費 諸経費 共通仮設費、現場管理費 一般管理費等 計 29 複合施設の積算 29複合施設の積算 複合施設を同一業者に発注(合併入札)する場合の積算は、各施設の専用部分 と共用部分とに区分し、共用部分については、用途別に直接工事費及び共通費を 次により按分して積算する。 (1)給水設備 各施設の計画給水量(一日最大使用水量:水道局基準)により比例按分する。 (2)給湯設備 各施設の計画給湯量により比例按分する。 - 70 - (3)排水設備 汚水は各施設の計画給水量、雨水は各施設の延べ床面積により比例按分する。 (4)ガス設備 各施設の計画ガス使用量(一般ガス事業者口径選定基準による)により比例按 分する。 (5)消火設備 屋 内 消 火 栓 各施設の延べ床面積により比例按分する。 スプリンクラー設備 各施設の対象延べ床面積により比例按分する。 新ガス消火設備 各施設の対象延べ床面積により比例按分する。 (注)対象設置場所が共用部分のみの場合は、延べ床面積按分。 駐車場に設置する場合は、立体駐車場の按分基準による。 (6)空気調和設備、自動制御設備 各施設の熱負荷容量により比例按分する。 (7)立体駐車場 施設ごとの台数が決まっている場合は、台数により比例按分する。 施設ごとの台数が未定の場合は、延べ床面積により比例按分する。 - 71 -
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