高坂スタンダード - 横須賀市教育情報センター

平成28(2016)年度
資料
高坂スタンダード第3版
高坂スタンダード 学び方ガイド
横須賀市立高坂小学校
高坂スタンダード ~ 目次 ~
高坂スタンダード 学び方ガイド 目次
※児童・保護者向け項目は囲み線
はじめに
第5章 道徳編
【理念】
高坂スタンダード 学校全体で子どもを育てる
①理論編
②道徳教育方針、年間指導計画(高坂小重点テーマ)
③教科化へ向けた内容項目の学習構造
第1章
高坂スタンダード
3つの基本理念
④道徳オリジナルノート
①あいさつをしましょう
②まず、ききましょう
③認め合いましょう
第6章 社会科編
①理論編
②問題解決的な学習(単元)
第2章
学校のきまりや約束
③単元構想メモ
①学校のきまり
④問題解決的な学習(1時間)
②書写・絵の具
⑤問題解決的な学習の進め方【児童資料】
③持ち物
⑥話し合いスキル【児童資料】
④身支度(筆箱・机上整理)
第3章
望ましい教室環境
①効果的な掲示物
第7章 教職員スタンダード
②机の配置
③合い言葉
第4章
授業づくり編
①全員参加の授業づくり 3つのポイント
視覚化・焦点化・共有化(言語活動)
②事例1 板書とノートの一体化
③事例2 ICT 機器の活用
④事例3 ホワイトボードの活用
⑤問題解決的な学習の展開
第8章 実践事例集
高坂スタンダード 理念 ~学校全体で子どもを育てる~
学校全体で子どもを育てるために
高坂小学校の教育理念について、私たち教職員が共有化を図り、同じ思いに立って子ど
もたちに向き合うことはとても重要なことだと思います。本校では、平成22年から、3
つの基本理念からなる高坂スタンダード「みとめあいましょう、あいさつをしましょう、
まずききましょう」を掲げて、教育の充実を図ってきました。今年度はこの高坂スタンダ
ードを更に詳しく、具体的に進めていくこととしました。この具現化に際し、あらためて
全校で子どもを育てるということを確認しました。
全校で、6年間で、子どもを育てる
~「毎年リセットされる学習習慣や学習スキル」の問題を解消する~
高坂スタンダードの目指す理念として、教師の視点ではなく子ども側の視点から学びを
見直していきました。
例えば、進級における戸惑いや不安が子どもたちにあります。毎年クラスが替わり、教
師も替わる多くの出会いが、成長にとって大きな糧となります。しかし、ここ数年、様々
な家庭環境や、発達の段階の個人差が著しく、多くの子どもたちが新しい人間関係を築く
ことに心理的負担を費やしているようです。そして、4月は新担任の新しい指導方法を理
解することに、多くの時間がかかっているのも現状です。そこで、年度当初から、子ども
にとって学びやすい環境や学習ルールを具体的に提供していこうと考え、高坂スタンダー
ド~学び方ガイド~を冊子としてまとめました。
この高坂スタンダード~学び方ガイド~は、規則で縛り付けたり、子どもを枠にはめた
りすることを意図しているものでは決してありません。子どもが新しい教師の、今までと
は異なる指導方法に戸惑うことなく、安心し、見通しを持って、主体性を発揮できる成長
を支援するものとしています。
また、高坂スタンダードに基づいて、どの教師も、大切なことや良いこと、ルールや約
束をぶれずに一貫して子どもたちに指導し続けることで、子どもの習慣形成や学びを確か
なものにすることができると考えています。
そして、身に付けたことをさらに次の学年に確かにつなげていく教育も、高坂小学校の
重点としていきたいと思います。高坂小学校教職員は、チームとして、1年生から6年生
までの教育を創りあげていく学校であることを目指していきます。
1年生から6年生までの連携で子どもを育てる高坂スタンダード
高坂スタンダード 理念 ~学校全体で子どもを育てる~
高坂スタンダード
3つの基本と学び方ガイド
高坂スタンダード 3つの基本
●
みとめあいましょう
● あいさつしましょう
●
まず、聞きましょう
本年度はこれらを授業内における学習ルールやリレーション(良好な人間関係)と関連
させながら実践を図っていきたいと思います。
例えば、
「まず、聞きましょう」という基本スタンダードの充実のためには、どのクラス
でも児童にあったスモールステップの指導を明確にしていきます。
1
”教室はお話を聞くところ“
意識と姿勢
・学習中の「聞きましょう」を根気よく繰り返し指導する。
高坂スタンダード
「まずききましょう」
を身に付けるには?
・教師自身の傾聴する姿勢、共感的態度を示していく。
2
ルールやリレーション
”学級の「話す,聞く」の基本的なきまり“
・声のものさしの掲示
・相手の目を見て聞く、相手の顔を見て話す基本習慣の繰り返し
・ペアやグループによる話す聞く、みとめあうワークやグループトレーニング
3
学習スキル
”段階的な聞く力の育成“
レベル1「聞く」 : 体で聞く 目で聞く、うなずきながら聞く
レベル2「聴く」 : 自分と同じが違うか考えながら聴く、メモをする、
レベル3「訊く」 : 質問する、聞き取ったことを自分の言葉で相手に伝える
高坂スタンダードを確立する3つの要素
意識と姿勢
ルールやリレーション
学習スキル
同様に、あいさつや認め合いについても、意識と姿勢、ルールとリレーション、学習スキ
ル等の具体的な指導を明確にして、子どもに望ましい力を付けていくことが求められます。
高坂スタンダード 理念 ~学校全体で子どもを育てる~
インクルーシブ教育の充実から
~ユニバーサルデザインの手法を用いて~
平成27年度の研究では、インクルーシブ教育の視点を盛り込み、具体的にはユニバーサ
ルデザインの手法に学びながらあらためて高坂スタンダードの見直しを図ってみました。
1
高坂スタンダードの理念
① ~「毎年リセットされる学習習慣や学習スキル」の問題を解消する~
どのクラスでも子どもは同じ
ように学ぶことができる
② 教師は前年度の子どもの学び
学びのスタンダード化
望ましい習慣の継続化
を継続し、更に次につなげる
ここにどのように、全ての子どもが学びを充実させることができるか、インクルーシブ
教育の視点から協議を深めてきました。そして、数々の先行研究に示されているようなユ
ニバーサルデザインの視点から学び、本校児童に合った高坂スタンダードのより一層の具
現化を目指していきました。
2
高坂スタンダード理念こそがユニバーサルマインド
確認ですが、ユニバーサルデザインの授業とはこれであるといったものは、本来存在は
しないということです。なぜなら、それはスキルや手法が先にあるのではなく、どの子ど
もにとってもわかりやすい指導を行うという「理念」が根本だからです。
有名な「花王」のエピソードに代表されるように、ユニバーサルマインドこそが根本で
あり、その理念の元、高坂スタンダードによる授業作りを進めることで、より具現化され
ていくものが、高坂小学校としてのユニバーサルデザインを取り入れた授業となると考え
ました。
クラスにとって、交流級児童にとって 必要な教育とは何か?
→
そこで生まれた具体的な指導を 高坂スタンダードに!
高坂スタンダード 理念 ~学校全体で子どもを育てる~
3 高坂小学校における段階的な支援
~
インクルーシブ教育 ~
様々なアイディアや手法を検討していく中で、ユニバーサルデザインを高坂小ではどの
ように考えていくか押さえておきたいと思います。
高坂スタンダードにある黒板周りの環境整備は、子どもたちにとってふさわしいユニバ
ーサルデザインの一例であるが、それをしたから授業がスムーズに展開されるわけではあ
りません。次の5つの視点のどれが欠けても、子どもにとって価値ある学びにつながると
は言えないと思います。高坂小学校の授業づくりとして5つのステップを大切にします。
ステップ1
授業における 学習指導要領上のねらい を正しく理解すること、及び教材の適切な扱い、
子どもにふさわしい学習活動を設定すること。
ステップ2
興味関心、レディレスの異なる多様な学級の集団に対して、まずは、全体として統一す
べき配慮や工夫、ルール 等を明確にすること。
ステップ3
支援が必要な子ども(なかよしルーム児童だけではない)への配慮や支援の工夫を、特
別な形ではなく、ユニバーサルマインドによってごく自然な形で 授業の流れに組み入れる
こと。
※全体への指示を出してから、常にすぐに特定の児童の席に着き個別の指導をするとい
った支援は、時として人権的な配慮に欠ける。何よりも本人が望む支援方法かどうかも見
直す。
ステップ4
全体への配慮や工夫をした上で、さらに 一定以上の支援を要する児童に対する支援や配
慮を用意 しておく。
(なかよしルーム担任との連携)
ステップ5
全ての配慮を行ってもなお、子どもの発達の段階は、個々によって進度が異なることも
理解しておく。
※配慮を要する家庭との親和的な関係を築き、指導の内容を考えていく。その際は、担
任一人で対処せず、学校としての対応を示していく。
高坂スタンダード 理念 ~学校全体で子どもを育てる~
4 高坂スタンダード
①
~
ユニバーサルデザインの観点例
~
子どもが安心し、落ち着いて取り組めるためのユニバーサルデザイン
基本としては、学習活動、授業の見通しを明らかにすることを意識します。
例)学習のめあてと振り返りまでの手順の明示
終了の仕方、片付けまでの指示
指示を忘れても安心して活動できる、流れのテキスト化、ホワイトボード活用
授業に応じた学習の流れのパターン化
②
教師の指示を、一人一人に伝えるユニバーサルデザイン
しっかりと話を聞ける子どもに育てる指導は重要である。その一方で、話の内容によ
っては、言葉は伝わらないものという認識も忘れないようにします。例えば「きちんと
しなさい」
「しっかり書きなさい」という指示を繰り返しても、誰にでも分かる具体的
な指導ではなく心情的に「がんばれ」といっているだけに過ぎないこともあります。
また、教師自身の指導言語を磨くことを心掛けます。「手が真っ黒になるように鉛筆
を使いましょう」
「マス目の4つのお部屋に入るように字を書きましょう」
例) 絵、写真、ホワイトボード活用、ICT 機器の適切な場面の活用
③
課題解決のための達成感を得られるユニバーサルデザイン
「目標が明確であれば、目標に関わらない部分を簡潔化、単純化する指導を行う」
様々な教師の指導スキルを高めていきたいと思います。
例) 算数の思考力・判断力が本時の目標なら・・・
自分の考えを持つことを徹底して指導したい
→
算数の問題文は印刷してノートに貼るだけにしておく
→ 図形や数直線図をカード化して失敗しても何度も書き込めるようにする
筆算が曲がってしまい繰り下がりのミスを起こしやすい子
→ 直定規を使うことを繰り返し指導したい
→ 筆算を書き込むためのカードをたくさん刷っておく
※自分でカードを選択する自主性を高める
第1章 3つの基本理念 ①あいさつをしましょう
気持ちのよいあいさつをしましょう
※年間、三期に分けて指導していきます。
あいさつの合言葉
あ:あかるく
い:いつでも
さ:さきに
つ:つづける
□あいさつは必ず相手の目を見てしましょう。
□授業の始まりと終わりのあいさつは、声をそろ
えてやりましょう。
□授業中は黙って挙手、「はい」は1回
指名されたら「はい」と言って意見を言いまし
ょう。
□朝会でのあいさつは起立してします。先生が一
歩前に出るタイミングでしっかりしましょう。
□廊下で先生や大人の方々に会った時は、授業中
は軽く会釈、休み時間の時は声に出してしっか
りあいさつしましょう。
□登下校の際、見守り隊の方々、地域の大人の方々
に会ったら、気持ちのよいあいさつをしましょ
う。
~学校外でも大人も子供も積極的に気持ちの良いあいさつをして地域を活性化していきましょう~
☆こんな言葉を使っていきましょう
職員室に入る時・出る時
・失礼します。
○年○組の○△□です。
□★★先生、お願いします。
□○○教室の鍵を借りに来ました。
□○○教室の鍵を返しに来ました。
・失礼しました
放課後忘れものを取りに来た時
・失礼します。
○年○組の○△□です。
★★先生、お願いします。
□教室に忘れものをしました。取りに
行かせてください。
・失礼しました
第1章 3つの基本理念 ②まず、ききましょう
“まず、ききましょう”
※年間、三期に分けて指導していきます。
マナーは身体から表しましょう
話す人に身体を向けて聞きます。
話す人の目を見て聞きます。
学習のスタートは、まず『しっかり聴く』
聞いているサインを出しましょう
うなずきながら話を聞きます。
最後までだまって聞きます。
よい意見には拍手をします。
ことからです。正しい姿勢で自分も相手も
気持ちよくしましょう。
メモを取って聞きましょう
メモは、かじょう書きでとるなど工夫します。
質問や意見を言いましょう
「○○さんの意見を聞いて、こう思いました。」
「○○さんの~について、質問があります。」
自分の言葉で聞き返しましょう
「つまり・・・ということですね。」
「要するに・・・ということですね」
「○○さんの言いたいことは、・・・ということですね」
じぶん
せき
たいいく
自分の席
ぺた
ぺた
がちゃ
ぴん
せす じ ぴ ん
足
とん
ぴん とん
せす じ ぴ ん
手
体育ずわり
うで
がちゃ
第1章 3つの基本理念 ③認め合いましょう
認め合いましょう
※年間、三期に分けて指導していきます。
一人一人は 一人の 人間 としてかけ がえの ない 存在です。 そして すべ ての子ども
たちが人間 らしく 生き るためには 、一人 一人 の人権が尊 重され なく てはいけま
せん。そのためには、ともに認め合い、尊重し合う関係をつくりましょう。
友だちの違いを認め合いましょう
・人はそれぞれが違う存在です。お互いの違いがあって、自分があります。
・生まれつきの特徴やそれぞれが持っている個性を認めます。
友だちの良さを見つけましょう
・友だちの良いところを進んで見つけましょう。
・自分の良いところも見つけましょう。
言葉を大切に伝えましょう
・クラスの中に素敵な言葉、ふわふわ言葉、ぽかぽか言葉を増やしましょう。
・人を傷つける言葉、いやがる言葉、ちくちく言葉は使いません。
・いじめはぜったいにいけません。見て見ぬふりもいじめにつながります。
一人一人が主体性を持ち大切にされるクラスに
第2章 学校のきまりや約束 ①学校の決まり
高坂小学校のきまり
1.登下校
○
○
○
○
○
○
○
午前8時から8時20分の間に登校する。忘れ物があっても家に取りに
もどらない。
午後3時35分までに下校する。1・2年生は、授業終了後、下校する。
給食がない日は、午前11時50分、午後の授業がない日は、決められた
時刻までに下校する。
交通ルールを守って、通学路を通り、登下校する。
放課後は校舎に入らない。
運動会練習開始から秋休みまでは水とうを持ってくることができる。登
下校中は飲まない。中身は水とする。
児童の安全のため車での通学は原則禁止。許可を得て特別に車通学する
場合も7:50~8:05は避ける。
2.校内生活
○
○
学校の外には出ない。
朝会があるときは、8時25分から始められるように教室からクラスご
とにならんで体育館に集まる。
○ 教室の移動は、クラスで2列に並んで移動する。ろうかや階段は、右側を
歩く。
○ 体育用具は先生がついているときだけ使う。体育倉庫のボールは持ち出
して使わない。
○ 外遊びでは、土手・校舎の裏・通路は危険なので遊ばない。また、教材園
の中では、おにごっこやふざけっこをしない。
図の斜線を引
いたところで
は遊ばない。
第2章 学校のきまりや約束 ①学校の決まり
○
○
○
○
○
○
教室に担任がいない時には、自分の教室以外の教室に子どもだけで入っ
てはならない。
職員室奥のカギ箱の中のカギは、出し入れも使用も教職員しか行っては
ならない。また、使用の際には必ず名前札をかける。
児童の職員室への立ち入りは原則禁止。できるだけ廊下で用事を済ませ
る。
内遊びでは教室や図書室で静かに過ごす。
ボール運動は上運動場で行う。クラスボールで遊ぶ。
なわとびで遊ぶ際は、体育館・下運動場のコンクリートを使って遊ぶ。
サッカーコート
バスケットコート
中休み
1・2・3年生
4・5・6年生
昼休み
4・5・6年生
1・2・3年生
3.放課後
○
○
○
○
○
○
○
○
学校に遊びに来たときは、お菓子を食べたり、ジュースを飲んだりしない。
また、自転車では学校に来ない。
帰宅後、忘れ物を取りに来たときには、必ず職員室の先生に断ること。
4月~9月 ・・・・・・ 午後5時のチャイムが鳴ったら帰る。
10月~3月 ・・・・・・ 午後4時のチャイムが鳴ったら帰る。
ゲームセンターや映画館、カラオケ、ボウリング場、飲食店などへは、子
どもだけでは行かないようにする。
市営プールには、3年生以上であれば子ども同士で行くことができる。
1・2年生は、高校生以上の人と行くようにする。自転車では行かない。
浦賀の海は遊泳禁止。
キックボードの道路の使用は禁止。
エアガンなどの危険なものを使って遊ばない。
4.その他
○
遠足・校外学習のときは、アレルギーの面から、お菓子やお弁当の交換は
しない。
○ 携帯電話の持ち込みは原則禁止。
第2章 学校のきまりや約束 ②書写・絵の具
書写・絵の具の基本的な指導
書写指導の基本
①机上
用具のおき方とあつかい方 (教科書参考)
ふきん
見本
半紙
下じき
大筆
小筆
一
ぼくえき
ぶんちん
すずり
○ぶんちんは長いものを一つ使ってもよい
○半紙は表とうらがあるので、注意する。
○左手で筆を持つ人は、用具を左右逆においてもよい。
②紙ばさみ ※毎年、年度始めに学校で作ります。
<作り方>
①板目紙 2 枚をガムテープで止める。
②穴を開ける。
③ひもを通す
④新聞紙1日分をはさんで完成。
新聞紙
③片付け
筆:各自ペットボトル(※1)に水に入れて、その中で洗う。
汚れた水は、教室の流しに流す。
すずり:練習用の半紙でふき取る。
※1<作り方>
1)500mL のペットボトルを用意する。
(底が安定しているもの)
2)半分に切り、ふちをテープで止める。
3)底に名前を書く。
※ペットボトルは毎年新しいものを持ってきます。
第2章 学校のきまりや約束 ②書写・絵の具
絵の具の指導の基本
①机上
③筆を洗う
筆洗バケツ
画用紙
パレット
筆
3. き れ い
な 水を 含
ぞうきん
ませる
※左利きの場合は、右利き用の配置を逆にします。
②パレットの使い方
明るい色
白
黄緑
赤
1.筆を洗う
暗い色
黒
2.筆をすすぐ
混合広場
淡い色に濃い色を
混ぜるようにする。
1.筆洗バケツの大きい部屋で筆を洗う。
2.小さい部屋の一つですすぐ。
3.筆にきれいな水を含ませる。
4.バケツの縁で穂先を整える。
大きな広場
空や背景色など、広い面を
ぬるときに使います。
④片付け
筆、パレット、筆洗いバケツ:教室か特活室の水道で洗う。
歯ブラシ
パレットは使い終わった歯ブラシで洗う。
※汚れがひどい場合は、家に持ち帰って洗います。
⑤図工マットの作り方
1.新聞紙1日分を用意する。
2.周りをテープで止める。
※毎年持ってきます。使えるものはご家庭の判断でお願いします。
第2章 学校のきまりや約束 ③持ち物
持ち物管理
持ち物は1つ1つに名前を書きます。
●ランドセル
・学習に必要のないものや、お金はもってこない。
・キーホルダーはつけない。お守りは 1 個までなら可。
・防犯ブザー(保護者の方が補修点検を行ってください。)
教室での管理の仕方
・ロッカーに、上が手前になるようにしまう。
・帽子や上着は、ランドセルの中にしまう。入らない場合は、たたんで
ロッカーの中にしまう。
絵の具(2 年生から)や、
●共通の持ち物
習字道具(3 年生から)、
・給食当番の白衣
裁縫セット(5 年生から)
⇒水道側のフックにかけておく。
はフックにかけません。
●個人の持ち物
・上履き入れ
教室の後ろの棚や特活
室に整理して入れまし
ょう。
・水泳袋
・体操袋(体操服や私服を入れる。)
・手提げぶくろ
・なわとび
・本バッグ
(手提げを活用)
中廊下にある
個人のフックに
かける。
体操服のみ、ロ
ッカーに入れて
もかまわない。
・給食袋(縦 18 ㎝×横 15~18 ㎝)
⇒ハンカチと敷くものを入れる。
机横にかけておく。
・ぞうきん(4 月に 2 枚用意する。名前を書かないもの 1 枚はクラス回収)
⇒ゴムのついた洗濯ばさみ(2 つ)にはさんでおく。
いすの下につけておく。
名前があるぞうきんは長期休暇の前に
30cmの
ゴムをとお
して作る。
もって帰り、休暇空けに持ってくる。
・防災頭巾
⇒マジックテープをはずすとすぐに取り出せるカバーに入れて、いすに
かける。
ゴムが長すぎないようにする。
第2章 学校のきまりや約束 ③持ち物
●道具箱
道具箱のふたはノートや本などを入れる箱として活用する。
サイズは縦31㎝×横 26cm×高さ 6cm 程度のもの。
中身(基本セット)
左
つぼのり
水のり
(スティックのり)※1
③ はさみ
④ セロハンテープ
⑤ クーピーまたは色鉛筆
⑥ クレパス
⑦ 自由帳
⑧ みんなの歌
右
①
②
※1
水のりは半紙を貼るのにお
勧めのものです。
プリント類はスティックの
⑨教科書
⑩ノート
⑪連絡袋
⑫筆箱
りが使用しやすいですが、水
のりで晴れるようになって
もいいですね。
進級ごとに入れておくもの
メモ
三角定規(2 年生から)
学校で一括購入する。
コンパス(3 年生から)
分度器・ホチキス(4 年生から)
●筆箱(学習に適切なものを使用する。缶タイプは使わない。)
*低学年*(1~3年生)
*高学年*(4~6年生)
・鉛筆5本(6本)
1年生・・2B以上
・消しゴム1個
2年生~・・B以上
・赤鉛筆1本
・青鉛筆1本
・緑鉛筆1本
色鉛筆とは別に用意する。
・定規
・名前ペン
・鉛筆6本
・消しゴム1個
・赤鉛筆1本
・青鉛筆1本
・緑鉛筆 1 本
・マーカー1本
・定規
・名前ペン
・ボールペンも可
・セットでない
ものが望ましい。
○筆記用具はシンプルなものを使用する。
・飾りのついているものは使わない。 ・シャープペンシルは持ってこない。
・においのあるものは使わない。
○鉛筆は毎日削ってくる。
○定規は15cm程度の直定規を使用する。
机上での整理の仕方
※右利き用(左利きは逆)
筆箱
ノートは見開きで使います。
また、下敷きを使います。
教科書
○使わないときはしまう。
ノート
第2章 学校のきまりや約束 ④身支度
TPOを考えた身支度をしましょう
清潔で安全に学校生活が送れるように身だしなみに気をつける。
(チャック、ボタンをとめる。フードはかぶらない。)
毛染めやエクステ、ピアス、マニキュア等や、首や手首、足首につけるものは禁止。
カイロやリップクリームは禁止。(必要な場合は保護者の方が連絡帳で申し出てください。)
私服編
ダウンやコート等の上着
登下校
室内
休み時間
体育館
外活動
体育の見学
○
×
○
○
○
○
※上着は脱いだら腰には、巻かない。
手袋、帽子、マフラー、ネックウォーマー
登下校
室内
休み時間
体育館
外活動
体育の見学
○
×
×
×
×
×
※学校の許可があれば、体操服での登校が可能。ただし下校はしない。
上履き
前とかかとに、はっきり名前を書く。
それ以外の落書きはしない。
体育編
コートやダウン、セーター、
体操服(上) (忘れた場合は見学)
(夏)白の半そで(冬)長そでもよい
上着は、準備運動まで着用できる。
フードがついているもの、ネ
ックウォーマー、手袋は着用
不可。
洗濯中等で無い場合、運動に適した白シャツ・短パンで代用できる。
帽子(赤青・緑黄)
しっかりかぶる。ゴムがとれていたり、
のびていたりする場合は付け直す。
下着
汗をかいたときのため、か
えの下着も持ってくる。汗
をかいたら、タオルでしっ
かりふく。
髪の毛
肩につくくらい長い場合は、
かざりのないゴムで結ぶ。
名札
白いシャツ。しっかりと、
ズボンの中に入れる。
つめ
体育の前に、必ず切る。
足
レギンス・タイツ・スパッツは脱ぐ。
膝にかかる長さは禁止。
白い布に名前を書いて
縫い付ける。または、じか書き
する。
帽子やズボンにも名前を書く。
手首
手首にゴムやミサンガなど
をつけない。
くつ
運動に適したもの。
第3章 望ましい教室環境 ①効果的な掲示物
効果的な掲示物
黒板周りの掲示をきれいに
基本は、常に黒板全面を学習に使えるようにします。授業の板書は、ノート見開き2ペ
ージ分と対応できるようにします。造形的なクラス掲示物も、できる限り、集中できない
子どもへの妨げにならないようにします。
お知らせ等のプリントを黒板に貼り続けない。
忘れ物チェックや、提出を促すような個人的な連絡は人権に配慮して書かない。
全校共通
事務的な連絡は
ホワイトボードに記入する
(各クラス1枚配布)
※複数枚必要な場合は、研究費で購入可能
①学校目標 ②高坂スタンダード
③生活目標 ④声のものさし
学年ごと
⑤聴く ⑥姿勢 ⑦ハンドサイン 等
スクリーン
(職員室保管 3本)
視聴覚機器の効果的な使用を図る
当番表などは、後の黒板をできる限り
利用する。
季節感にも配慮したい。
第3章 望ましい教室環境 ①効果的な掲示物
声のものさし
【低学年用】
【中・高学年用】
※学級経営テンプレート&イラスト 小学館
聴く
【低学年用】
姿勢
【中・高学年用】
正しいすわり方
配布CDデータを活用
※学級経営テンプレート&イラスト 小学館
第3章 望ましい教室環境 ①効果的な掲示物
ハンドサイン
その他
☆机上の様子を教師が視覚的に指示する☆
☆視覚で感じるタイマー☆
特別支援で導入されてい
る視覚で残り時間を確認す
鉛筆の置き方や机の上に出すものを教師が提示すると
子どもが教師に質問せずとも自分で見て自ら準備をする。
→視覚的な指示で自ら行動しやすい環境を。
る時計を使用することで、時
間の感覚がつかみやすい。
・1日の流れを詳しく伝えたり、時
間割を掲示したりして、1日の学
校生活の見通しを持たせる。
・授業では、1時間の流れを説明し、
ホワイトボードに掲示しておく。
どの活動をしているのか、あとど
のくらい残っているのかが分か
るように活動ごとに矢印を移動
させ、見て分かるようにしている。
第3章 望ましい教室環境 ②机の配置
机の配置
支援が必要な児童の実態
机の配置の工夫の必要性
①黒板が見えづらい場所だと、集中して学習に取
①オペラハウス型の机の配置
り組むことができない
②机の並び方のマーキング
②机の並び方が把握できない
①黒板が見えづら
・机の配置は、通常の学習時はオペラハウス型を
い場所だと、集
とっている。学年の人数が多いこともあり、左
中して学習に取
右の号車の児童は、黒板が極端に見づらい。そ
り組むことがで
こで、左右の机を全て黒板中心方向に向けるこ
きない
とで、自然と意識が学習内容に向けられ、落ち
着いて臨むことができ、姿勢も良くなる。
・黒板が見えづら
黒板
い場所にいる
と、意識が学習
から離れ、取り
組みに遅れが生
じたり、姿勢が
悪くなったりす
る。
・その他、児童同士の関わり合いや話し合いを重
視したいときは、コの字型をとるなど、場面に
応じて机の配置も変化させる。
・グループ活動の際も、必ず全員が黒板に背を向
けることがないような配置をとっている。
②机の並び方が把
握できない
・机の並び方を、床面に水性マーカーで印をつけ
ておく。授業の始まりや終わりに机の位置を確
認させることで、全員が落ち着いて学習に臨む
・机の並び方が把
ことができる。
握できていない
・あえて1つ1つの机の印をつけるのではなく、
と、自分の机の
ペアで1つ、机の前面のみ、というように、最
場所が定まら
低限のマーキングを行うことで、自主的に机の
ず、落ち着いて
整頓を心がけたり、友だちとの関わりを意識さ
学習に臨むこと
せたりすることができる。
ができなかった
・水性マーカーで印をつけることで、自然と半年
り、姿勢が悪く
ほどで印は無くなり、新たに席配置を考えた
なったりする。
り、修正を行ったりすることができる。
第3章 望ましい教室環境 ④合い言葉
合い言葉による指示
・言語では指示が的
確に理解できない。
・複数の指示に対応
できない。
・短い言葉や合図を決め、その合図
がでたらすぐに反応できるように
する。
・指示の内容がわかりやすく、とる
べき行動が理解しやすい。
良い姿勢(始業のあいさつ)
『ぺた(足を床につける)・ぴん(背筋を伸ばす)・ぽん(手をひざに乗せる)』
書くときの姿勢
『ぺた・ぴん・とん(鉛筆をもたない手を机上に乗せる)』
腰かけて歌う時
『ちょこ(浅く腰掛ける)・ぺた(足を床につける)・ぴん(背筋を伸ばす)』
立って歌う時
『ぺた・ぴん』
静かに整列する時
『口はグー』(こぶしを挙げる)
音楽の時間の合図
立ちましょう⇒ドレミファソ
すわりましょう⇒ソファミレド
静かにしましょう⇒ソファミファソソソ
ドドド
体育座り
『がちゃ(両手でひざをかかえる)・ぴん(背筋を伸ばす)』
第3章 望ましい教室環境 ④合い言葉
聞き上手になるわざ
あ
い
う
え
お
いての目を見て
いしせいで
なずきながら
がおで
わりまで
お話し上手になるわざ
か
き
く
け
こ
んたんなことばで
く人を見て
ちを大きくあけて
っしていそがず
とばづかいを大切に
第4章 授業づくり編 ①全員参加の授業づくり
全員参加の授業づくり 3つのポイント
授業が全員参加による主体的な活動になるために、次の3つの視点を意識しながら教材研
究と授業の展開を工夫していく。
1 焦点化
(ユニバーサルデザイン)
・授業のねらいを明確にして、絞り込み、具体化します。
・子どもに付けるべき力に対して、もっとも有効な学習課題を設定します。
・発問を誰もが答えを持てるような問いにする。×何かありますか、×何でもよいので・・
というような曖昧な発問を避けます。
○○と◇◇を比較してその違いは何ですか?というような社会的な見方考え方を育てる
発問を用意します。
2 視覚化
(ユニバーサルデザイン)
・音声言語にたよる授業展開を少なくする。
・教材を可視化する。指示を文章化する。
★ 視覚化をねらった活動例 ★
★ 情報を絞ることも大切 ★
机上を具体的な掲示物で表示する。
情報は教室後方の黒板を利用する
3 共有化
(言語活動~アクティブラーニングを通して~)
・言語活動はそれ自体が目的にはならない。
・お互いの考えを理解し合うことが言語活動のねらいとなる。
★ 共有化をねらった言語活動例 ★
グループ活動を充実させる工夫
・司会や役割を決める
・ホワイトボードを活用する。
・全員参加のルールを提示する。
第4章 授業づくり編 ②事例1 板書とノートの一体化
ノートは学びの足あとです!
調べること
一人あたり、一日にどのくら
いの水を使っているのか。
わたしたちの生活のなかで、
どのように水は使われている
か考えよう。
10L
まとめ
わたしたちは一日に250L の水
を使っている。
生活のどんな場面で水を使っ
ているか、書いてみよう。
予想
・トイレ
・洗たく
・お風呂(シャワー)
・水を飲むとき
・料理をするとき
どうやって水がくるのかな。
どうやって水をきれいにでき
るのだろう。
使った水はどこへいくのかな。
Aさん
Bさん
Cさん
1時間の思考を整理し、記録・資料として活用できるノートにしよう!
11/2(火)
わたしたちの生活のなかで、
どのように水は使われている
か考えよう。
調べること
一人あたり、一日にどのくら
いの水を使っているのか。
生活のどんな場面で水を使っ
ているか、書いてみよう。
ま
・
水
・
水
予
・
・
・
想
水を飲む時
お風呂
シャワー
・
・
・
・
植
ト
洗
料
木
イ
た
理
と
シ
を
せ
を
め
ャ
使
ん
使
ワ
う
た
う
ーは5分で60L も
。
くは1回110L の
。
私たちは一日に250L の水
を使っている。
の水やり
レ
く
をするとき
ふ
・
・
か
に
り
ど
水
わ
と
か
こ
は
っ
ど
え
か
、
て
く
り
ら
ど
、
の
水
れ
わ
だ
は
く
た
ろ
く
ら
し
う
るのか。
いの人がか
たちのもと
。
◆先生の板書と同じ速さで書けるよ
うにしよう。
◆基本的に、毎時間見開き1ページ
でまとめるようにしよう。
◆日付を書こう。
◆めあては「青」やまとめ「赤」で
黒板と同じようにかこもう。
◆友だちの意見は、はじめに友だち
の名前を書くか、色を変えて写す。
◆1時間ごとのふりかえりを必ず書
こう(めあてに対して、今の自分
はどうですか?)
。
◆ふりかえりは「緑」でかこむ。
※ノートを買いかえる時は、次のノートを買いましょう(年度初めは学校でまとめて購入します)。
国語
6×4→8×6
10マス×7行
12マス×8行
15マス×10 行
算数
前 7×11
後 8×13
前 横10マス
後 横12マス
理科
50字
3年
12行(リーダー)
84字
5mm方眼
5mm方眼
4年
12行(リーダー)
84字
5mm方眼
5年
15行(リーダー)
104字
5mm方眼
6年
15行(リーダー)
104字
5mm方眼
1年
2年
前
後
前
後
漢字
50字
社会
その他/メモ
道徳(無地ノート)
道徳(無地ノート)
5mm方眼
ファイル
5mm方眼
ファイル
5mm方眼
ファイル
5mm方眼
5mm方眼
5mm方眼
5mm方眼
第4章 授業づくり編 ②事例1 板書とノートの一体化
板書とノートの一体化
~教師と子どもがともにつくる授業~
アクティブラーニングの充実を目指し、教師と子どもがともに問題を解決するような授業を進めていきます。そのために
は、授業の流れや思考の深まりを、個人で、あるいは全体で共有する板書とノートづくりを大切にしていきます。
ともにつくる
板書で大切にしたいポイント
①
②
③
ノートづくりで大切にしたいポイント
授業
内容の可視化
めあてや課題、既習事項を分かりやすく示します
内容の共有化
考えや発言を比較や検討を行います
重点事項の価値付け
重要な内容を明らかにして、理解と定着を図ります
低学年
①
②
③
④
⑤
中学年
高学年
板書・ノート指導の基本形式(下例)を用い、
学習内容に対し、基本の形式から
さらに発展したノートづくりができるような子を育てる
学習習慣の基盤づくり・定着化を図る
板書のポイント(例)
わたしたちの生活のなかで、
どのように水は使われている
か考えよう。
自分の予想や友達の考えをきちんと書き表します。
あとで見直すことができるよう大切なことを残します。
1 時間で考えが深まるよう、書いたことは消しません。
ペアやグループでの発表にもノートを使います。
「ふりかえり」で自分の意見や考えをもう一度整理します。
子どもの思考の足跡がわかる板書
調べること
一人あたり、一日にどのくら
いの水を使っているのか。
◆具体物や資料の提示をし、視覚的
に支援をしていく。
10L
分かったこと
生活のどんな場面で水を使っ
ているか、書いてみよう。
予想
・トイレ
・洗たく
・お風呂(シャワー)
・水を飲むとき
・料理をするとき
ノート指導のポイント(例)
わたしたちは一日に250L の水
を使っている。
どうやって水がくるのかな。
どうやって水をきれいにでき
るのだろう。
使った水はどこへいくのかな。
Aさん
Bさん
Cさん
調べること
一人あたり、一日にどのくら
いの水を使っているのか。
生活のどんな場面で水を使っ
ているか、書いてみよう。
分
・
水
・
水
想
水を飲む時
お風呂
シャワー
・
・
・
・
植
ト
洗
料
木
イ
た
理
の水やり
レ
く
をするとき
◆まとめや、次時につながる内容は、
黄色で囲む。
◆子どもの意見が分かりやすいよう
に、ネームプレートを貼る。
1時間の思考の整理と記録・資料として活用できるノート
わたしたちの生活のなかで、
どのように水は使われている
か考えよう。
予
・
・
・
◆めあては、青で囲む。
◆分かったことは、赤で囲む。
◆大切な言葉は黄色で書く。
か
シ
を
せ
を
っ
ャ
使
ん
使
た
ワ
う
た
う
こと
ーは5分で60L も
。
くは1回110L の
。
◆基本的に、毎時間見開き1ページで
まとめさせる。
◆めあてやまとめは、黒板と同じ青
と赤で囲む。
私たちは一日に250L の水
を使っている。
◆友だちの意見は、はじめに友だち
の名前を書くか、色を変えて写す。
・
・
か
に
◆まとめ・ふり返りの欄は、いつも
5行取っておく。
◆ふりかえりは緑で囲む。
ど
水
わ
と
こ
は
っ
ど
か
、
て
く
ら
ど
、
の
水
れ
わ
だ
は
く
た
ろ
く
ら
し
う
るのか。
いの人がか
たちのもと
。
第4章 授業づくり編 ③事例2 ICT 機器の活用
ICT 機器の活用
~教師と子どもがともにつくる授業~
さらに高坂小では、板書の中に ICT 機器を位置付けるといった環境整備にも力を注いでいきます。このこ
とにより、より「視覚化、焦点化、共有化」
(ユニバーサルデザイン)を図る授業づくりを進めていきます。
◆
ICT 機器活用の際に
大切にしたいメリット ◆
① 視覚化 : 興味・関心を高め、課題を明確につかむことができます。資料活用能力を高めます。
② 焦点化
: 授業内容で特に大切な点、解決すべき点を即時的に重点化することができます。
③ 共有化
: ともに学び合うために、他者の意見から学ぶ機会の充実を進めることができます。
資料提示【教師】
Aさんのノート
自
12×4の12を10と2に
わけると
①10×4=40
② 2×4=8
40+8=48
資料活用【児童】
学習意欲を引き出し、実感を伴った理解を促す
◎計算のしかたを考えよう。
教 P20
①4×4=16
②6×4=24
③8×4=32
め 10より大きい数のかけ算
○
のしかたを考えよう。
1チョコレートが1はこに、
12こずつ入っています。
はこは4はこあります。
チョコレートは全部で何こあ
るでしょうか。
しき 12×4
◆画像・映像・PP資料などを実物投影機や
Aさん
パソコンを用いてプロジェクターで映し、資
調べること
12×4の12を10と2に
一人あたり、一日にどのくら
料として提示する。
わけると
いの水を使っているのか。
※黒板の一画をプロジェクター用のスペース
①10×4=40 ●●●●●●●●●●
として常設する。ホワイトボードシートなど
②分かったこと
2×4=8
●●
を利用すると、書き込みが可能。
40+8=48
ま 10より大きい数のかけ算
○
もわけると計算できる。
Bさん
12+12+12+12
課題解決のための情報収集手段として用いる
◆設定した課題に対
し、情報を収集するた
めに、インターネット
等の資料を活用する。
◆課題が明確で、考えさせ
たいことが明確な場合は、
ポイントを絞った資料の
準備を心掛ける。
例)総合『夢タイム』
個々の課題に対し、必
要な情報を取捨選択
していく学習活動
例)総合『夢タイム』
1つの課題に対して全体
で考えを深めていく学習
活動
思考の共有【児童】
個の考えを全体で共有する
◆児童のノートやワ
ークシートを、実物投
影機を用いてプロジ
ェクターで映し、全体
共有を図る。
例)算数『かけ算』
個の考えから式の立
て方を導く学習活動
◆単元を通して児童の思
考の変容を記録しておく
必要があるものについて
は紙媒体で共有を図る。
例)国語
『すいせんのラッパ』
単元を通し物語の読みを
深める学習活動
第4章 授業づくり編 ④事例3 ホワイトボードの活用
ホワイトボードの活用
~教師と子どもがともにつくる授業~
さらにアクティブラーニングの充実のために、子ども達一人一人が主体的、積極的に授業に参加し、それ
ぞれの思考力や判断力を高め、ともに認め合うことができるよう、
「ホワイトボード」の有効的な活用にも取
り組んでいます。
① 自分の意見をしっかり持ち
② 発言の機会を増やし、今求め
ます。正解を述べた子どもだ
られるプレゼンテーション
理解の深まりはもちろんで
けが評価されるのではなく、
力を磨きます。ペアやグルー
すが、他者の意見を尊重し、
根拠を持って考えた個人一
プで聞き合う学習を充実さ
ともに学び合う「認め合い」
人一人を大切にします。
せることができます。
の心情を養います。
それぞれが考えたこと、調べたことを尊重して学び合う
③ 共有化を図ります。
学習実践事例
調べ学習で、わかったこと考えたことなどを共
有する。ここでは、共通な観点に従って、班ごと
に歴史上の人・業績・時代・その他の内容に分類
してホワイトボードに書いたものを提示した。
その後
比較検討を行い、ベスト3を発表する
単なる事例紹介で終わらせず、あえて検証する
ことで、情報を比較して、内容を分析する力を高
めることができた。
互いに話し合い、練り上げ、分かりやすく発信する
学習実践事例
自分の考えや意見をノートに書き、友達と共
有した後に1つの意見としてまとめるような場面
でホワイトボードを利用する。
ポイントは、利用目的を明確にすること
① 班で1つの意見にまとめ、記録として残す場合
② 話し合ったものをキーワード化して提示し、発表
する場合
ともするとホワイトボードを使うことだけが目
的になってしまうことがある。これはアクティブ
ラーニングとは言えない。大切なことは、ホワイ
トボードに表したことから、新しい発見や気付
きを引き出す学習を進めることである。
必ず一人一役(司会、発表、記録、時計など)を果たして、活動に参加できるように配慮することも重要である
第4章 授業づくり編 ⑤問題解決的な学習の展開
問題解決的な学習の展開
従来から、学習指導要領の総則には「問題解決的な学習を重視する」ことが示されてい
ました。しかし、なぜ問題解決的な学習に高坂小学校は重点を置くのかをあらためて明ら
かにしておきたいと思います。
今必要な”学力”を高めるために
学力の3要素 ① 基礎的な知識・技能をしっかりと身に付けさせること
② 知識・技能を活用し、自ら考え、判断し、表現する力を育むこと
③ 学習に取り組む意欲を養うこと
このために必要な学習スタイルこそ問題解決的な学習
ところで通常の授業のスタイルは、大きく分けて次の2つに分類できます。
子ども主体
教師主体
子どもたちが、自ら問題意識を持
教師主体の授業で、教師が子どもた
ち、自ら知識を習得・獲得していく
ちに知識を伝達して身に付けさせ
学習スタイル
る授業
このどちら良い授業というわけではないと考えます。授業は、子ども任せでもなく、
ねらいに沿って、教師と子どもともに創り上げていく授業を目指したいと考えます。
高坂小学校が目指す問題解決的な学習とは
高坂スタンダード
全ての教科の総則
”問題解決的な学習”
教師の指導のもとに、望ましい課題に沿って問題をつかみ、自ら進んで調
べていく中で、子どもが協働的に解決していく学習スタイル
1
第4章 授業づくり編 ⑤問題解決的な学習の展開
学習問題と学習課題の区別
問題とは、あるべき理想や目標に照らして生まれた現状における困難な状況のことであ
り、目的を達成しようとする際に障害となるものである。したがって何が問題となるのか、
何を問題とすべきなのかという、問題に対する主体性が重要となる。
学習問題とは、子ども自身がある事象に対して主体的に問題と感じ、その解決を何とか図
ろうとする意思や関心を示す事柄である。当然その問題意識の深まりとともに、解決への熱
意や切実な思いも増していく状態となるが、ときには解決に至らない場合もある。授業にお
いては問題が解決されたかに見えてすぐに新たな問題が発見されるという、未解決の解決が
図られる。授業は「わからないことからわからないことへ」としだいに追究が深化・発展し
ていくのである。学習問題自体は、子ども自身が切実に問いかけ解決をめざす問題であるか
ら、本来子どもの言葉で表現されるものなのである。
課題とは、問題を解決するために設定された事柄であり、解決に向けた動きとその見通し
が立てられたものである。課題はどこまで達成されるか、その達成可能性が重要となる。
課題解決学習では、課題に取り組むことにより一定の体系的知識・技術や概念等が獲得さ
れるように、教師の側で予め解決への道筋が想定されている場合が多い。系統的な学習を行
う場合には、意図的に学習課題が設定される。その場合課題は、教師の側から問いかけた言
葉で表現され、子どもに課した問題というかたちをとることになる。
『授業研究27の原理・原則』小林宏己 著
本校の研究方針
課題解決学習
問題解決学習
単元の指導計画を立てる際、ねらい
子ども自身が主体的に問題と感じ、
や目標を達成させるために教師が予
それを問いかけ解決をめざす。
め課題解決の道筋を想定する。
教師の想定した課題解決の道筋を、
子ども自身が主体的に問題と感じ、解決を目指す
↓
問題解決的な学習
本校研究における問題解決的な学習の過程
学習問題の解決・実生活へ
学習課題
学習課題
学習課題
学習課題
単元を貫く学習問題
2
道徳・社会科
における単元
の学習過程の
詳細について
は、第5・6
章を参照
第5章 道徳編 ①理論編
研究テーマとの関連
高坂スタンダードを基本とした道徳の勧め
全校で、6年間で、子どもを育てる
高坂スタンダードの確立と活用によって進める道徳教育
みとめあいましょう あいさつをしましょう まず、ききましょう
これらを道徳的な価値からも見直してみても、内容項目との関連(礼儀礼節、思いやり
等)
、あるいは道徳の授業内容そのものに必要な要素(まず聞くこと、そして互いの考えを
認め合うこと)が大いに含まれている。
また、道徳の目標(後段)にある「道徳の時間においては、各教科等と関連を図りなが
ら、補充、深化、統合し、道徳的価値の自覚及び自己の生き方についての考えを深め、道
徳的実践力を育成する。
」という点からも、高坂スタンダードの確立と活用を目指しながら
道徳教育の充実を図ることが、本校の今年度の研究テーマ「自ら学び、考え、感動する子
~高坂スタンダードの確立と活用~」に深く関わっている。
そして、高坂スタンダードの理念である「全校で、6年間で子どもを育てる教育」につ
ながる道徳の在り方について、今後、実践や指導事例、道徳における高坂スタンダード等、
次年度に継承されるような具体的な形に残していくことが今年度の研究の方向性となる。
「道徳の目標
(前段部分)」を明確にした教育活動を
道徳教育の目標は、
「学校の教育活動全体を通じて、道徳的な心情 、判断力 、実践意欲
と態度などの道徳性 を養うこととする」これを高坂スタンダード理念と統合させて、次の
ような目標を追求していきたい。
「高坂スタンダードを基本とする高坂小学校の教育活動全体を通じて、
全校で、6年間で、道徳的な心情、判断力、実践意欲と態度などの道徳性を養う」
重点1 高坂スタンダードの確立と活用による道徳の充実
各学年の年間カリキュラムにおいて重点化を図っていく。全校で道徳的価値意識を高めた
り、時期を統一して同様な内容で道徳を進めたりすることで、子どもたちの道徳性をより一層
高めることができると期待される。
重点2 全校で取り組むための「道徳スタンダード」の具現化 → 低学年による研究から
1
第5章 道徳編 ①理論編
道徳の目標から ねらいを明確にする
インクルーシブ教育の推進でもまず、第1に掲げた「ねらいを明確にする」という配慮
は、ここでももちろん欠かせない。ともすると、道徳における学びは、子ども自身が気付
くねらいが広い範囲になりがちであるゆえ、指導者としては、目標にある3つの段階を意
識した指導を心掛けていきたい。
ステップ1 : 道徳的心情を養う
善を行うことが喜びであり、悪を憎む心。そして、自分の心の中に道徳的な心情がある
ことに気付かせる、実感する段階である。
ステップ2 : (道徳的)判断力を養う
道徳的な心情から生まれる行為、取るべき態度、人間としてありたいと思う生き方を考
える段階である。
ステップ3 : (道徳的)実践意欲と態度を養う
自らの生き方や考え方を見出そうとする段階である。
一人一人の十分な心の耕しのない、一部の発言力のある子どもによる授業は、全員参加
による、一人一人のための道徳的心情を高めるものにはなりにくい。まずは、低学年ある
いは、各学年の4月からの前期の授業は、
「道徳的心情」を十分に養う授業としていきたい。
また、1時間の授業でもすぐに、ステップ3を求めてしまうような展開は避けたい。
読み物資料にある、うそをついてしまった主人公について、「あなたならどうしますか」
とすぐに「模範的回答」を求めてしまうような授業がそうである。なぜなら多くの子ども
が、きっと「正直に言ったほうがいい」「うそはつかない」
「悪いことをしたら謝る」と答
える、あるいは答えなければならないと考えている。これは、そもそも道徳的心情のある
なしに関わらず、問われれば答えられる、当然な回答であるからである。
人は悩み戸惑い、うまくできないことがたくさんある。しかしその中で自身の道徳的心
情に気付き、勇気を持って行動すると心が豊かになるということを、実感させたいのが道
徳の時間である。
だからこそ「(登場人物は)なぜうそをついてしまったのだろうか」「どうして見て見ぬ
ふりをしてしまうのだろうか」
「どうして人のために(主人公は)行動したのだろうか」
どうするべきではなく、行為の奥にある、そうしてしまった弱さ、そうしたくなる、そう
するしかない道徳的な心情を考えることが重要となる。
道徳性の段階を大切にして、ねらいの達成を目指す
2
第5章 道徳編 ①理論編
道徳の進め方
1
ガイド
子どもが自分の心にある道徳性に“共感”できる時間と空間づくり
国語のねらいは物語文や説明文を読みとったり、要約したりする力をつけること、それ
に対して、道徳は、資料にある道徳的価値に共感したり、自らの行動を素直に振り返るき
っかけとしたりする時間である。
従って、道徳資料の工夫としては、資料の読み取りをできるだけ容易にすること。その
ために一読で大意を理解できるように配慮することがよい。例えば「教師の読み聞かせ」
「場
面を絵で残して紹介」
「キーワードを短冊文で示す」など、導入での印象づける、共感でき
る場づくりが非常に重要である。
2
道徳的価値は
“自覚”をもとに深める
道徳は「よい行動 よい行いをする方法」を教える場ではない。
教師も一人の人間として、向き合う姿から、子どももまた自分に真剣に向き合おうとする。
だから、教師の説教で「進んで働きましょう」「これからはちゃんと挨拶しましょう」「こ
れからは決まりを守りましょう」と問えば、子どもは「はい!」と答えるが、恐らく多く
の子どもの心の中に変化は生まれにくい。むしろ「そんなことは言われなくもわかってい
る」と多くの子どもが感じていることもよくあることだろう。
道徳的な話は尊く感動を起こしやすい。しかし,子どもの心に溶け込む時間のない、た
んなる押しつけでは、どんなに美徳であっても、自らの道徳性を見出す道徳の授業とはな
らない。主体的な自覚のない道徳は、簡単にやぶることのできる道徳性しか育たない。
3
「道徳的心情」を深めるとは
まず第1にねらいとすることは「道徳的な心情」を十分に育てることである。
それはあいさつや決まりを守る「もととなる心」
、例えば自分の気持ちをよくしてくれる、
そうしたくなる、だれもがあいさつを美しいものと感じている、その行為を生み出すもと
を考えて,言葉にして伝えあうことである
行為や行動
←
動機や理由
どうしておおかみは道をゆずったの? ←
ここを考える
←
もととなる心
うさぎを通すため
3
←
(道徳的心情)
そうしたくなる心とは?
第5章 道徳編 ①理論編
本来自分が、人がもっている善なる行動の元となる心に焦点を当てることが道徳の授業
のねらい。だから、昨日までの自分のことを「棚に上げる」ことは、おおいに進めていけ
ばよいし、あなたはそれが足りないなどと教師が児童指導に力を起きすぎるようなことは
できる限り、道徳の1時間の中では避けたいことである。
内面的な資質を豊かにすることが目的であり、直近の子どもの行動を規定し、子どもの
変容を直接的に求めてうながすために道徳の授業があるわけではない。即効性を求めない、
いわば「漢方薬」の指導と言える。
4
ねらいを明確にした1時間を展開する
1時間の価値の自覚を焦点化した展開こそが道徳のねらいである。そのためには、関連
する道徳的な価値項目を列挙するのではなく、一人一人の子どもにしっかりと、授業前と
は明らかに異なる自分を感じさせるような、焦点化を図ったねらいを設定しておく。
例)ねらいの記述スタイル
特に重点となるもの1つに◎を付けておく
① ~を通して、~について考える
② ~という道徳的価値の大切さに気づく。~が分かる。
③ ~しようとする(実践的態度や意欲を育てる。
)
そして、教師がまとめるものではなく、一人一人の子どもの中に、自分自身の言葉に置
き換えるなどして、意味をなす。
5
道徳的価値に気付く発問を吟味する
① 発問が明確であること。
※
発問は、絶対に言い換えない(ニュアンスが変わると子どもは迷う)
※
発問は、必ず板書する (何について考えているか可視化)
② 模範的な回答を求めない。
(一部の意見に対してすぐにそれが“正解”のような価値付
けを教師はしない)
4
第5章 道徳編 ①理論編
③
導入 では、価値への方向付け、日常の意見や心情を問う
④
展開 では、資料に共感させたり、ねらいに迫る自覚を引き出したりする。
⑤
終末 では、道徳的価値に焦点化される問いや自らの生き方にふれる問いを用意する。
⑥ 内容に適した発問の種類
・道徳的心情を問う :登場人物の心情を問う 人物の思いに共感する問い
・道徳的判断力を問う:なぜ悪いのか、善悪について問う。気持ちのよい行動はどん
な行動か問う
・道徳的実践意欲と態度を問う:登場人物の生き方を問う。これからの自分や、望ま
しい行動を問う
全員参加を目指した
⑦
子どもとともに創る授業
“問い返し”のわざ
→
具体を問う 「親切とはどういう行動?」 行為
→ 深める問い 「それがどうして親切なのか? そうしたくなるのはなぜ?」
親切な行動を聞いたとする。たくさんの親切な行動の数々が発言されるが、時としてそ
れは、
「言葉探し」になっていることがある。だからこそ、このような拡散をしたときには、
もう一度、それを問い返すような発問が重要となってくる。
「なぜそれは親切なのか」と問い返すことで、親切な行動にある、
「人に親切をしたくな
る心」についてふれることができる。
また、発問の工夫として、一人の発言から全体へと問うことで全員の課題になる
⑧
発問の重点化
○
基本発問 道徳的な価値を明らかにするために必要な方向付けの発問
◎
中心発問
“
6
道徳的価値に迫る重要な発問
中心発問
→
自分の心の中にある道徳的な心情にふれる
”
□
補助発問: 展開を促すための発問(主たる発問とはわける)
※
発問研究はそれ自体が「高坂スタンダード道徳編」に集約できるものである。
価値を明確にし、子どもの思いを広げる板書
・
(基本として)テーマ(めあて)に本時の道徳的価値が常に分かる記述をする
・資料と子どもの意見が折り重なっていくような板書
・心情の変容が分かる板書 心情を可視化するような工夫
・比較 考えの違い 対比
・ワークシートと連動した板書
5
第5章 道徳編 ①理論編
道徳の授業を見直してみましょう
セルフチェック編
陥りやすい道徳授業のあれこれ
振り返ってみませんか。
(
)既に持っていた道徳的な考え方(親切心:親切にすればよい)と、授業終末の
考えに変容がない。
(
)気持ちや理由ばかり聞かれるからそれに答えることが授業となる。発問ではない
質問の繰り返し。
(
)ワークシートの順番に記入するながれのため、考える広がりをせばめてしまう
教師のストーリーのままに従いながら答えがちな展開。
(
)一部の子どもの言葉だけによる展開
※いわゆる空中戦
一問一答の音声(言語)優位の展開。結果として多くの子どもが“聞く”ことを持
続できない。
※可視化をはかる
心メーター 、表情マーク等の利用
(
)道徳的に“わかる《道徳的な価値の自覚を促す》”ものがない。
「なるほど、親切とはそういう見方、考え方、影響があったのだ」
「自分とはちがう人の意見がきけた」
(
)評価《価値付け》がないので、最も大切なことがわからない。
「結局、考えは違って、人それぞれ?」
これは教師のいわゆる説話ではない。子どもの言葉で価値づけられたものこそ、
子どもたちの心に根付いていく。
教えるのではない、子どもの心を育てていくような
あたたかい授業を目指していきましょう。
6
第5章 道徳編 ②道徳教育方針・年間指導計画
道徳教育方針、年間指導計画
高坂スタンダードのよさ、取り組みたい心を育むために、道徳教育を充実させる。
【高坂スタンダードの定着を図るために、道徳の重点指導項目を設定した。
】
『まず、ききましょう』→4-(1)規則尊重・公徳心
『あいさつしましょう』→2-(1) 礼儀
『みとめあいましょう』→2-(2)思いやり・親切
または 2-(3)信頼・友情
※この重点項目だけでなく、他の項目も関連させて、高坂スタンダードを定着させる教育を行う。
【全校での内容項目の設定】
各月ごとに、全学年で同一の内容項目を設定し、各月の指導の重点を明確にした。
月
4
教科・行事等
始業式 着任式
入学式 離任式
退任式 授業参観
遠足 健康診断
委員会開始
5
1年生を迎える会
運動会 個人面談
6
水泳指導開始
7
懇談会
キャンプ(5年)
始業式 避難訓練
授業参観 懇談会
遠足
個人面談 校外学習
9
月間目標
元気に
あいさつを
しよう
項目
主題
2-(1)
礼儀
4-(4)
愛校心
1-(2)
高い目標・努力、不とう不屈
2-(2)
思いやり・親切
1-(1)
節度ある生活
4-(1)
規則尊重
11
学校の
きまりをま 1-(2)
ちびっ子祭り 授業参観
もろう
4-(4)
12
懇談会
1
校内作品展 授業参観
コミコミスクール
2
クラブ見学
3
6年生をおくる会
卒業式 修了式
10
学校を
きれいに
しよう
高い目標・努力、不とう不屈
愛校心
4-(3)
家族愛
1-(1)
節度ある生活
3-(1)
生命尊重
2-(3)
信頼・友情
【高坂小での道徳の扱い方】
教科化に向けて設定された新指導要領(平成 30 年度より実施)を取り入れた授業づくりを今年度より行
う。 新学習指導要領に則り、
○他の内容項目との関連
○複数時間での取り扱い
○問題解決的な学習を目指した単元づくり
を目指す指導を行う。
【学習内容を残すノート作り】
複数時間で取り扱うため、今までの内容を残し、思考のつながりを残すためにも、道徳ノートを今年
度、試験的に低学年で採用する。
第5章 道徳編 ③教科化へむけた内容項目の学習構造
教科化へ向けた内容項目の学習構造
◇社会科の研究を受けて◇
道徳の研究を通じて、高坂スタンダードの定着を図り、そのよさを知り、実践したくなる心
を養う。
◇そのための高坂小学校としての仮説◇
【学校全体計画】
価値項目を 6 年間で系統立てる。
・高坂スタンダードと内容項目の関連
→各学年で、3つの内容項目の授業指導案を作成し、各学年の指導を系統立てる上で重要な
役割になる。
↓
【学年・年間カリキュラム】
各学年で 1 年間の学びを系統立てる。
(内容項目の年間指導計画を確立させる。)
・全学年で各月の内容項目の重点を設定する。
↓
【授業】
各内容項目を複数時間で取り扱い、学びを深める。
・問題解決的な学習を明示している新学習指導要領を活用した授業作りを目指す。
《1 つの内容項目を複数の時間で指導するために・・・》
問題解決的な学習を取り入れた内容項目の指導
事前の手立て
授業
(日常生活など)
(道徳)
実践
(特別活動・
日常生活など)
まとめ・振り返り
(道徳)
他の内容項目へ繋げる。
学びを深めるための道具として、道徳オリジナルノートを活用する。
【今年度】問題解決的な学習」を通して、道徳的実践力を育成する。
4 年目では、「公民的資質の基礎の下地となる道徳的実践力の育成」を目指す。
道徳オリジナルノートの活用について
自由帳を活用し、オリジナルノート化した。
・自分の気持ちの振り返り
①授業の板書や自分の振り返り
や整理の場
・・・板書はすべてを写すのではなく、まとめや振り返りなどを記入。
場合によっては板書を写真に写すことも。
・前回の内容項目から授業
ノートは横に使い、板書は上に、自分の振り返りや実践は下に書く。
を探ることも可能
・実践の報告として活用
②日常の心の記録
嬉しかったこと・楽しかったことを日記風にしてノートに書く。
提出の時、シールを
貼ることで、意欲を
書きたてる。
③実践意欲の報告書
実際に学校や家で取り組んだことや、家庭にインタビューしたことを記入。
応用ができる子は自分の気持ちを記入させた。
【実践例】
感謝・・・お家の人に改めて感謝の気持ちを伝え、
お家の人の気持ちはどうか、自分の心
はどうか書く。
礼儀・・・礼儀習慣を決め、何をしたか書く。
また、自分の気持ちを書く。
第6章 社会科編 ①理論編
1
研究テーマとの関連
高坂スタンダードを基本とした研究推進
全校で、6年間で、子どもを育てる
高坂スタンダードの確立と活用によって進める道徳・社会科
社会科の目標
「社会生活についての理解を図り,我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を育て,国際社会
に生きる平和で民主的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う。
」
社会科で目指している「公民的資質の基礎を養うこと」もまた、本校の基本である高坂
スタンダード「認め合いましょう、あいさつをしましょう、まず聞きましょう」を基盤と
した教育によって、よりよく豊かに育った子どもの姿として捉えられる。
この公民的資質とは、
「自他の人格を互いに尊重し合うこと、社会的義務や責任を果たそ
うとすること、社会の様々な場面で多面的に考えたり、公正に判断したりすることなどの
態度や能力」と示されている。社会科を通して、このような資質を高める教育を模索して
いきたい。
高坂スタンダードの確立と活用
公民的資質の基礎の育成
・自他の人格を互いに尊重し合うこと
地域社会や我が国における人々
・社会的義務や責任を果たそうとすること
の社会生活を広い視野から捉え
・社会生活の様々な場面で多面的に考えたり
総合的に判断する(社会科)
公正に考えたりすること
ところで学習指導要領ではさらに、今後求められる改善の方向性として次の内容が示さ
れている。
「社会的事象に関心をもって多面的・多角的に考察し,公正に判断する能力と態度を養
い,社会的な見方や考え方 を成長させることを一層重視する」
これは、対象とした事物・事象を見ても、「社会」が見えていない授業の指摘による。例
えば工場の学習が「工場」の理解だけに終わり、社会の仕組みや働きを見出していくこと
が必要である。つまり、知識として理解した現象を、自分としてどう考えるのかといった
社会的な見方・考え方を養うことが求められている。
重点項目
社会的な見方・考え方の充実
1
!
第6章 社会科編 ①理論編
2
社会的な見方・考え方の充実を図る
教育指導課、北川 貴章指導主事の指導では次のキーワードが示されていた。
● 社会が見えるようになる 【社会的事象の特色を考える】
● 社会が分かるようになる 【社会的事象の意味を考える】
● 社会的な事象を自分事として考える【社会的事象との関わりを考える】
1
社会が“見える”ようになる授業を
このことについては、本年度の研究であるユニバーサルデザインに基づいた授業実践が
大いに役立っている。全員参加の授業づくりのための視覚化、焦点化により、社会が見え
る授業構成を工夫していきたい。
昨年度から工夫してきた、視覚教材、学習ノートの工夫、実物投影機による映像、学習
パネル、調べ学習コーナー等々である。しかし、教師の教材研究により、価値ある学習材
を用意することは最も重要なことである。
2
社会が“分かる”ようになる授業を
社会の授業で、調べたことをそのまま書き写して終わる、写したものを発表して終わ
るような学習はまさにコピペ学習とも指摘されるものである。調べ学習や見学でその社会
事象の特色はある程度は見えるようになる。
(実際に見えた気分になっているのかもしれな
いが)そこから、社会が分かるようになるためには、調べたことをもとに、考える、話し
合うなどの表現活動が重要になることは言うまでもない
調べる技能の育成
3
加えて
社会的事象の意味を考える力の育成!!
社会的事象を多面的・多角的に考察する。
さらに自分事として、社会的事象と自己との関わりを考える
そこで、社会的事象を多面的多角的に考えていくイメージ図を示してみる。
2つ以上の事象から思考する
事象
共通点
2つ以上の視点から思考する
事象
違い
私の考え
私との関わりは・・
事象
2
Aの立場なら
Bの立場なら
第6章 社会科編 ①理論編
3社会科の授業を見直してみましょう
セルフチェック編
陥りやすい授業のあれこれ
振り返ってみませんか。
(
)多くの時間が、教師の話を聞いて、それを覚えること中心の授業となっている
(
)調べる方法が分からず、主体的に活動ができていない
(
)調べるための手立てが少なくて授業が停滞してしまう。
(
)子どもからでた課題だからと、子どもに放任してしまう。
※子どもが立てた学習課題が社会科的に追究すべき価値ある課題か吟味
あるいは整理するのは、子どもの学習に責任を持つ教師の仕事である。
(上智大 奈須正裕)
(
)一部の子どもの言葉だけによる展開
※いわゆる空中戦
一問一答の音声(言語)優位の展開。結果として多くの子どもが“聞く”ことを持
続できない。
※アクティブラーニングを取り入れるべし!
(
)そもそも 教師自身が授業のやりにくさを感じている
(
)教科書の使い方が難しい
等
3
第6章 社会科編 ①理論編
4
社会科の目標を理解しましょう
社会科の目標
「社会生活についての理解を図り,我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を育て,国際
社会に生きる平和で民主的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う。」
ステップ1 : 社会生活についての理解
社会生活についての理解を図るということは,社会科の発足以来,教科の目標として位
置付けられてきた。社会生活についての理解とは,人々が相互に様々なかかわりをもちな
がら生活を営んでいることを理解するとともに,自らが社会生活に適応し,地域社会や国
家の発展に貢献しようとする態度を育てることを目指すものである。
「社会生活」とは,社会とのかかわりの中での人々の生活のことであり,地域の地理的環
境や組織的な諸活動の様子などとともに,我が国の国土の地理的環境や産業と国民生活と
の関連,我が国の歴史的背景などを含んでいる。
小学校の社会科は,第3学年からの4年間を通して社会生活について総合的に理解するこ
とを通して,公民的資質の基礎 を養うことねらいとしている。
ステップ2 : 我が国の国土と歴史に対する理解と愛情
「我が国の国土に対する理解と愛情」については,身近な地域や市(区,町,村),県(都,
道,府)の様子についての指導を踏まえて,我が国の国土の地理的環境とそこで営まれて
いる産業の様子などの理解を図り,我が国の国土に対する愛情を育てることをねらいとし
ている。また,
「我が国の歴史に対する理解と愛情」についても,市を中心とした地域の人々
の生活の変化や地域の発展に尽くした先人の働きの指導を踏まえ,我が国の歴史に対する
理解を深めるとともに,我が国の歴史に対する愛情を育てることをねらいとしている。
以上のように,我が国の国土と歴史に対する理解と愛情は,地域社会や我が国の国土の
地理的環境,産業の様子及び先人の働きなどについての学習を通して育てられるものであ
る。小学校社会科は,身近な地域や市や県についての理解を深め,地域社会に対する誇り
と愛情を育てるとともに,我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を育てることをねらい
としているのである。
4
第6章 社会科編 ①理論編
ステップ3 : 公民的資質の基礎
「公民的資質」とは,国際社会に生きる平和で民主的な国家・社会の形成者,すなわち
市民・国民として行動する上で必要とされる資質を意味している。したがって,公民的資
質は,平和で民主的な国家・社会の形成者としての自覚をもち,自他の人格を互いに尊重
し合うこと,社会的義務や責任を果たそうとすること,社会生活の様々な場面で多面的に
考えたり,公正に判断したりすることなどの態度や能力であると考えられる。こうした公
民的資質は,日本人としての自覚をもって国際社会で主体的に生きるとともに,持続可能
な社会の実現を目指すなど,よりよい社会の形成に参画する資質や能力の基礎をも含むも
のであると考えられる。このように,社会科の学習では,社会生活についての理解を深め,
我が国の国土と歴史に対する理解と愛情を育てることを通して,国家・社会の形成者とし
て,その発展に貢献しようとする態度や能力を育てようとしているのである。社会科の究
極的なねらいである公民的資質の基礎を養うことは,教科としての社会科の基本的性格を
一層明確にしているものである。
したがって,平和で民主的な国家・社会の形成者としてふさわしい市民・国民を育てる
ためには,各学年の目標に示されている理解,態度,能力に関する目標を統一的に身に付
けるようにすることが重要である。児童一人一人に公民的資質の基礎を養うためには,社
会科の学習指導において,地域社会や我が国の国土,産業,歴史などに対する理解と愛情
を育て,社会的な見方や考え方 を養うとともに,問題解決的な学習 を一層充実させ,より
よい社会の形成に参画する資質や能力の基礎を培うことを一層重視することが大切である。
問題解決的な学習を充実させるために
「高坂スタンダード 問題解決的な学習」を進める
高坂スタンダード
”問題解決的な学習”
教師の指導のもとに、望ましい課題に沿って問題をつかみ、自ら進んで調
べていく中で、子どもが協働的に解決していく学習スタイル
5
第6章 社会科編 ②問題解決的な学習(単元)
問題解決的な学習過程を踏まえた単元の指導計画
「問題解決的な学習」を成立させるため、児童が 次のような状態であるように する。
例えば…
「児童一人ひとりが常に問題意識を共有している状態」
「今行っている学習活動が、どのように問題の解決につながるのか分かっている状態」
そこで… 「学びを1単位時間で完結させるのではなく、常に次の時間へ問い(解決しなければ
ならないこと)がつながるよう、単元を貫く学習問題を設定するようにする」
そして…
過程
「学習問題の解決に向かって児童が学習を行えるように、その学習問題を軸に、
問題解決的な学習の単元の指導計画を立てるようにする」
学習展開
一般的な学習展開の具体例
○社会科で学ぶ対象は、大人の社会のものごとやできごとで、児童にとっ
社会的事象と出会う
て始めから身近でない場合もある。始めの出会いは「児童の生活に身近
な事象を、具体的な資料で」考えたい。
○出会いによってその社会的事象の様子に対し、
「なぜだろう」
「どのよう
つかむ
単元を貫く学習問題を見出す
になっているのだろう」などの疑問が生まれるようにする。
○その疑問を大切にしながら、みんなで調べていくことを決める。これが
「単元を貫く学習問題」となる。
○学習問題を追究・解決するためには、
「何を」
「どのように調べていけば
予想や学習計画を考える
よいか」を考える必要がある。これが、予想や学習計画である。児童の
もつ知識や経験、教師が提供した資料などをもとにした、主体的学習の
スタートにおける大事な場面になる。
調べる
○見学や調査、資料活用などを通して、児童が主体的に学習問題の追究・
予想や学習計画に
基づいて追究する
解決に向かう過程となる。
○調べたことを伝え合って、学習のまとめに向けてさらに深く広く調べた
り、意見交換を行ったりする場面を設定することも大切になる。
調べてわかったことや
考えたことをまとめる
○学習問題をふりかえって「どのようなことがわかったか」を話し合って
まとめたり、学習内容をふりかえって「自分なりに考えたこと」をまと
めたりする。
まとめる
さらに深める・充実させる
○「~であるのになぜ」
「これからは~」
「誰がどうすれば~」などと現実
新たな問いを追求する
の課題や未来に向けて問い直すことにより、理解を深めたり社会的事象
への関心を高めたりする効果がある。
別の事象にあてはめる
別の視点で考える
○学習したことを他の事象に当てはめたり他の視点から捉え直すことに
より、理解を深めたり社会的な見方や考え方を養ったりする効果があ
る。
○学校外の人に知らせるために学習したことを整理することにより、学習
学習成果を他者に伝える
したことの価値を見出したり、社会的事象への関心を高めたりする効果
がある。
第6章 社会科編 ③単元構想メモ
「単元構想メモ」から問題解決的な単元計画を作る
単元構想メモ「
(単元名)
」
①単元の目標は何か
→関連する学習指導要領/解説の目標及び内容を参考に設定する。単元の評価規準作成にもつながる。
○~が分かり(理解)
、~について関心を深める(態度)。
(○~ができる(能力)
。
)
④問題意識を持たせるためにどのような導入を図るか 【→つかむ】
⑥使える資料は何か
→どんな社会的事象(事実)と出会わせるのか。
→こんな資料が必要だというメモ
→どのような気づきからどんな問題意識を出させ学習問題の
設定につなげるのか。
書きでも良い。
→具体的に資料がある場合は、
「資料名」「出典やページ数」
③どんな学習問題にするか 【→つかむ】
「資料の種類(表・グラフ等)」
→単元を貫く学習問題となる。これを解決すると、②につなが
をメモしておくと良い。
るという問題を設定する。
→実物・体験・見学・ゲスト等も
メモしておく。
⑤どんな追究活動を行わせるか 【→調べる】
→学習問題を解決するための活動を考える。
→「どんなことを調べるのか」
「どうやって調べるのか」
「そこから考えさせたいことは何なのか」
「それぞれの追究活動をどうつなぐのか」などを考えておく。
⑦まとめの表現活動をどうするか
【→まとめる】
②単元の最後に理解させたいこと、発言させたいことはなにか。
→児童からどんな言葉が出れば目標を達成できたと言えるのか考え
メモしておく。
→単元を貫く学習問題を解決
し、まとめたり、さらに学習
を発展させていくための方
法を考えメモしておく。
※この単元計画作成の流れは、1時間の授業づくりにも応用することができる。
第6章 社会科編 ④問題解決的な学習(1時間)
問題解決的な学習過程を踏まえた1単位時間の指導計画
高坂スタンダード “問題解決的な学習”
教師の指導のもとに、望ましい課題に沿って問題をつかみ、自ら進んで
調べていく中で、子どもが協働的に解決していく学習スタイル
⇒単元を貫く学習問題の解決を目指して、
1単位時間でも「問題解決的な学習の流れ」を用いると…
【例】
1 問題提示
○前時までの子どもたちの振り返りや学習計画に沿って、本時の問い(本時の学習課
題=学習指導要領に即したねらいでもある)を提示する。
つかむ
2
問いを持つ
○本時の問いを自分事にするため、資料(社会的事象)を提示し、子どもの持ってい
る疑問点や不明点・迷いを明らかにする。
3
問いの共有
○本時の問いに対する子どもの気付きや予想を全体で共有し、関わりを持たせる。
○本時の問いを解決する方法を共有させる。
4
自力解決
○本時の問いを解決するための資料を活用して調べ、情報を獲得し、問いに対する答
えを考える(他者に説明することを意識して書かせる)。
調べる
※全員参加の原則 必ず、この段階での考えの根拠を基に書く。
5
集団解決
○【第一段階】意見や調べた事実の単純な意見集約
○【第二段階】本時の問いに迫る学び合い
・自分の考えを発表する。・友達の考えを聞く。・多様な考え方を知る。
※学習課題に合わせて設定する。 ※論点を提示すること。
※聞く視点(まず聞きましょう)をもたせること。
6
価値の共有
まとめる
○子どもたちの学び合いによって出されたキーワードを活用し、本時の問いに対して
まとめを行う。
7
振り返り
視点1 本時の問いを解決した上で、本時の問いに対する自分の考えをまとめる。
視点2 学び合いでの自己・友達の良かった点を振り返る
視点3 これからさらに学習したいことを残しておく。
1
第6章 社会科編 ⑤問題解決的な学習の進め方【児童資料】
問題解決的な学習を進めましょう
※問題解決的な学習とは・・・教師の指導のもとに、望ましい課題に沿って問題をつかみ、自ら進んで調べていく中で、
子どもが協働的に解決していく学習スタイル
ステップ1 問題を見つけましょう
はてな?なんだろう・・
もっと調べてみよう
ステップ2 予想と解決の見通しを立てましょう
私の予想はこれです。
○○を使ってまとめたい。
○○で調べてみよう
ステップ3 自分の考えを深めましょう
ノートに書き込もう
調べたことを表や言葉で表そう
ステップ4 お互いの考えを交流しましょう
私の意見は○○です。
そのわけは○○○だからです
ステップ5
先生とみんなでまとめましょう
要するに○○なんだね。
みんなの意見を聞いて思ったことは○○です。
ステップ6
学んだことを自分の言葉で振り返りましょう
第6章 社会科編 ⑥話し合いスキル【児童資料】
問題解決的な学習
~話し合いスキル~
※問題解決的な学習とは・・・教師の指導のもとに、望ましい課題に沿って問題をつかみ、自ら進んで調べていく中で、
子どもが協働的に解決していく学習スタイル
学習の話し合いの際には次のような言葉を使うと相手にも言いたい
ことが伝わります
つかむ
①
比べてみましょう
・(この資料の)同じところは~です。
・~と~は同じです。
・ちがうところは~です。
・~と~はちがいます。
調べる
②
関係を調べましょう
・~と~は、同じ(ちがう)ことから~と考えられます。
・~と~は、似ていることから~と考えます。
・~と~は、~という点で共通しています。
・~は~が、原因だと思います。
③
自分の言葉でまとめてみましょう
まとめる
・つまり~です。
・例えば~です。 ~にとって~は重要です。
・~にとって~は大切なことです。
・はじめは~という意見でしたが、最後は~と思いました
④
友だちの意見から深めましょう
・○○さんの意見から、やはり~だと考えました。
・○○さんは ~だけれど、私は~だと考えました。
言いたいことを一番に話して、そのわけを続けるのも良いですね
「私の考えは~です。なぜなら・・・」
第7章 教職員編 ①教職員スタンダード
教職員スタンダード
1.社会人として
(1) 利用施設の美化,整理整頓,省エネルギー化を心掛けます。
(2) 使用した施設,用具等の後始末は,使用者各人が誠実に行うようにします。
(3) 内外に対し,非はすぐに認め,すぐに改めるようにします。
(4) 対外交渉時などにおいては,名刺を用意して丁寧に対応します。
2.公務員として
(5) 外部・内部を問わず,誰に対しても分け隔てなく丁寧に対応します。
(6) 電話では,極力相手を待たせない(できる限りすぐに出る)ようにします。
(7) 全ての電話や来校者(各業者を含む)には,学校の顔,代表としての心構えで,丁寧に応対をします。
3.高坂小職員として
(8) 一人で背負い込むことを避け,お互いに助け合う雰囲気を大切にします。
(9) 情報の共有化,関係者への報告・連絡・相談を大切にします。
(10) 全校職員が一致協力して,この高坂スタンダードの実践に努めます。
(11) 各自が,未来の高坂小のために残せる取組を模索し続けます。
4.指導者として
(12) 児童の安全を最優先に判断・準備・行動します。
(13) 指導者として,児童および若手職員の規範となるように努めます。
① 児童へのスタンダードを,まず自らが実践することで示します。
② 高坂小の指導者として,学校のきまりやルール,方針を斉一に守ります。
③ 時期や対外的行事,外部への対応について,けじめある言葉遣いや服装で臨みます。
第7章 教職員編 ②高坂小教職員として 服務
高坂小教職員として ~服務~
私たち自身が意識を高めて、子どもたちの見本となるようにしましょう。
1
朝のはじまり
①出勤
公務員としての行動を心がけます。信号や横断ほどの無視など厳禁。
②所定の通勤手段を取ります。勝手に通勤手段を変更することのないように。
③出勤簿に押印
※習慣化しておくこと
教職員服務規程
第 12 条
職員は、定刻までに出勤し、出勤簿に自ら押印しなければならない。
④出張や学年、級外授業の一日の予定の確認
2
服装
① 社会常識にかなった服装。急な家庭訪問等に備えて、スーツを用意しておく
と万全です。
②おしゃれに関心が強い子どもへの配慮
落ち着いた服装、過度な色合いおしゃれは避けます。
茶髪、ピアスなど特に中学校現場に行く時などは厳禁。
③夏はクールビズでよい。
④子どもの感性を大切にする。いつも同じジャージばかりで授業はしないよ
うにします。
⑤名札の着用
3
挨拶
①自ら進んで挨拶します。
来客等への挨拶。廊下等での挨拶。場合によっては声をかけます。
「どちらにご用でしょうか」
「対応は済んでおりますか」
② 環境整備、修繕の方への感謝と挨拶
③ 全てが子どもたちの手本
「お世話になっております。」
第7章 教職員編 ②高坂小教職員として 服務
④電話対応
相手への返答に、敬称「○○先生」は付けない。
職員室不在の時は基本的に相手の電話番号を聞いてかけ直す。
セールス等の電話は、「勧誘の電話は職場では一切、お受けできない
きまりとなっています。」と断る。
取り継ぎも、一旦保留にしてから、本人と確認する。
4
出張・復命
①出張は、校長がその役を命じるもの。必ず事前に申し出ます。
回覧文書もコピーを取り、参加希望を申し出ます。
②余裕を持って出発、到着します。
③早めに自習計画を提出します。
④ スーツ着用、名札持参、上履き持参(非常時は子どもへの対応をする)
⑤利用した会場の現状復帰を心がけます。
⑥出張先から、業務が終了したことを報告します。直帰の許可を申し出ます。
⑦出張は公務として努めたこと、口頭や文書を見せることで報告をします。
⑧教室では、一日の予定を子どもにも明示します。
「先生は今日、15:00に出張で出かけます。学校に残らないでください。」
※会議の場合でも同様
⑨土日等に関わる出張については、早めに報告連絡相談をする。
5
遅刻・休暇
①事前に連絡、休暇簿の提出。
出勤簿に間違って出勤印を押さないよう鉛筆書きをしておく。
②急な遅刻欠勤も管理職へ電話で伝える。翌日に、休暇簿を提出する。
③補欠教諭へのお礼
④休暇中も公務員である。思わぬところで子どもの家族に会うこともあります。
6
提出文書
①要提出の指示文書を受け取ったら、自己スケジュール帳にしめ切り前をメモします。
②提出前に、管理職の決済(提出了承)を受けます。
③文書は、FAX 提出の場合はコピー、電子メールの場合は BCC で教頭へも送信します。
④締め切りを厳守します。
但し、万一間に合わない事態があるときは、教頭まで報告をします。
第7章 教職員編 ②高坂小教職員として 服務
⑤週案を提出する。遅れるときは一声報告する。
7
コミュニケーション
①分からないことは必ず質問します。
②他の人の仕事を理解するように努めます。
時には、お手伝いできることはないか尋ねる。
③常に、感謝の言葉を伝えます。
④アドバイスを気持ちよく受け止めます。
⑤「だって」「でも・・」のようなマイナス思考の言葉を口癖にしないようにします。
⑥教師らしい言葉遣いを身に付けます。
Yabai
zyan
mazi
kuso・・・
等々
⑦子どもの悪口、子ども批難、保護者批判の 会話を慎しみます。 電話口前では特に。
8
管理、コスト意識・情報管理・モラル意識
①節電、節水
毎日、夜遅くまで多くの箇所の電気がついていることで「学校は節電をしないのか」
とクレームを受ける例があります。
②使用しない時間には、電気を消す習慣を付けます。
③筆記具等、特別教室や自己の机の中に必要以上のものをためないようにします。
④使用場所は次の人が気持ちよく使えるように心がけます。
⑤机上整理に努めます。
テストや個人情報を、教室の机、職員室の机に放置することの無いようにします。
⑥個人情報の持ち出しは、管理職に声をかけます。
⑦ドリル等の無断コピーは違法行為になります。
⑧安全管理
窓際に机等を置かない。
⑨戸締まり
教室の鍵を締め、カーテンを開ける。防犯の意味もある。
例外:日焼けを防ぐためのカーテン、職員室等外部からの目を防ぐ。
夜は8時に職員玄関の鍵を閉める。
⑩機器の不具合(紙詰まり等)は、慌てず処理する。張り紙をしておく。
⑪事務室等、物品の大量使用や在庫不足は、必ず声をかける。
第7章 教職員編 ②高坂小教職員として 服務
9
報告連絡相談
①事故やけがなど、緊急性に応じた報告・連絡はすぐにします。
②児童に関わること、学習規律に関することなど学年への報告・連絡をします。
③事前相談を心がけます。
「問題行動が気になるので、電話か家庭訪問をしてみようと思うのですが。
どうでしょうか。」
など自分としての方針や案をもって相談できることも目指します。
④子どもや親からの質問も、場合によっては即答せず、
「学年で相談してからお返事します」といった対応が信頼感につながります。
⑤校務分掌上の自己の担当業務について、管理職へ月に1回は報告を心がけます。
10
保護者向け文書作成
①学級だよりも学校からの重要文書
事前指導を受けるようにします。
誤字、単純変換ミス、人権的な文言
お願いばかりの文面は印象を悪くする
例:持ち物忘れ物が増えています。しっかりみてください。
担任としての方針を掲げる
→
忘れ物についてクラスで話し合いました。
自分なりの工夫をそれぞれ考えてみました。その話を聞いてあげてください。
②クラスの良いところを必ず書く。
クラス全体を書くと、全体的な印象になりがちなので、時には具体的なシーンも入れ
ながら書くと良いでしょう。
③事務的な連絡だけではなく、一人の教師としての温かいメッセージを伝える。
教師は30人の子どもたち・・という感覚で伝えるが、受け取る側は「我が子」とい
う受け止め方をします。また、クラスの情報を開示することは大切ですが、あまり印象
がよいとは言えない表現は慎んだ方が良いでしょう。
教師記事「最近、学習中、落ち着きのない子どもが増えています。」
保護者「それは誰かしら・・先生はちゃんと指導しているのかしら・・」
→「授業中、ある子が○○さんの話をしっかり聞こうと言ってくれました。とても嬉
しい言葉でした。
」 (教師の感動)
④普段から記事となるように記録を残しておく。
個人記録ノートを用意し、お便りに活用したり、評価時のコメントにしたりします。
第7章 教職員編 ③教師の褒め言葉 100か条
認め合いましょう ”教師の褒め言葉”
認め合い言葉 100箇条
22.
感動させられます。
教師もまた、豊かな言葉をたくさん持ち、温かい
23.
感激です。
言葉で子どもを認めていきましょう。
24.
素敵な言葉をありがとう。
25.
もっと聞きたいです。
1. 良くできています。
26.
次も教えてください。
2. 分かりやすいです。
27.
次のがんばりも楽しみです。
3. 素晴らしいアイディアです。
28.
その笑顔を見ているだけで幸せです。
4. その通りです。
29.
いつも助けてくれますね。
5. まさしくそれが最高です。
30.
あなたのおかげです。
7. 思いつきがあなたらしい。
31.
進歩が素晴らしい。
8. 思いもよりませんでした。
32.
ずっと努力していましたね。
9. どうして思いついたのですか。
33.
今までのがんばりの成果です。
34.
努力は裏切りません。
6. 完璧です。
10.
いつも感心させられます。
35.
結果は必ず形になります。
11.
今までと比べものになりません。
36.
どれだけ前向きに続けたのでしょう。
12.
ますます良くなっています。
37.
自分に真剣です。
13.
見やすいです。
38.
手を抜かないあなたは素晴らしい。
14.
お手本になります。
39.
これからもこの調子です。
15.
自信を持ってください。
40.
本当に見違えるほどです。
16.
あなたには驚きです。
17.
いいこと教えてくれました。
41.
あなたの力です。
18.
真剣に考えています。
42.
たくさんの可能性を持っています。
19.
夢があります。
43.
才能が豊かです。
20.
良く学んでいます。
44.
自分に誇りを持ってください。
21.
嬉しいです。
45.
見事にやり遂げたあなたの力です。
46.
あなた自身が素晴らしい。
第7章 教職員編 ③教師の褒め言葉 100か条
47.
本当に前向きです。
75.
必ず成功します。
48.
自ら進んでやるのですね。
76.
全く心配はありません。
49.
集中力が素晴らしい。
77.
全部、正しいです。
50.
豊かな発想力です。
78.
自分に拍手です。
79.
出来映えは最高で、あなたは優秀です。
80.
一緒に喜び合いましょう。
51.
かかる時間が短くなりました。
52.
できる量が増えました。
53.
出来上がりがきれいになりました。
54.
粘り強くなりました。
81.
あなたのおかげで先生も楽しかったです。
55.
技が上達しました。
82.
あなたがいてくれたからです。
56.
吸収力がすごいです。
83.
あなたの一言が最高でした。
57.
常に進歩しています。
84.
あなたの笑顔を見るのが嬉しいです。
58.
ますます磨かれてきました。
85.
あなたは本当によい子です。
59.
成長しています。
86.
あなたと過ごす時間はあっという間です。
60.
立派になりました。
87.
あなたがいつも助けてくれました。
61.
素晴らしい記憶力です。
88.
あなたには頭が下がります。
62.
いつも忘れていませんね。
89.
あなたには心から感謝しています。
63.
日に日に変わっていきました。
90.
あなたから正直さを教えられます。
64.
冴えてきました。
91.
あなたから大切なことを思い出しました。
65.
すっかり自分のものにしました。
92.
あなたの声が心にずっと響いています。
66.
面白いくらいうまくなりました。
93.
あなたの顔を見たくて学校にきています。
67.
信じられません。
94.
あなたを思い出して嬉しくなります。
68.
奇跡です。
95.
あなたがあなたであることが重要です。
69.
限界はないのですか。
96.
あなたに会えて幸せです。
70.
心からおめでとう。
97.
あなたから学びました。
98.
あなたのおかげで教えることが楽しくな
※あなた(みんな)
71.
完成はもうすぐです。
72.
このままでもう大丈夫です。
99.
73.
ゴールは見えてきました。
100. 本当にありがとう
74.
もう安心です。
りました。
あなたのおかげで私は教師になれました。