2 一般教育科目 教養科目群 健康科目 科 目 名 教 員 名

2
科
健
目
康
名
一般教育科目
教 員 名
依田 武雄
論
教養科目群
年次
1
健康科目
授業期間
後期
単位
2
(1)概要
近年、運動不足、食生活の乱れ等々、様々な健康問題が我々のライフスタイルに大きな影を落と
してきている。そこで、健康の概念、健康なライフスタイル、健康とストレスとの関わりや生活習
慣病とその対策について考える。
(2)目的
生活の中で健康を保持するための人間の生理機能を理解し、改めて健康の意味を考え、将来にわ
たる有意義な人生を送るために自分の健康、そして社会人としての社会の健康、家庭人として家族
の健康にも留意できる基礎的知識を深める。
(3)授業内容
テーマ
ガイダンス
健康の概念
健康なライフスタイル①
健康なライフスタイル②
健康なライフスタイル③
健康なライフスタイル④
健康なライフスタイル⑤
こころと身体の健康①
こころと身体の健康②
現代の健康問題①
現代の健康問題②
授
業
内
容
健康論の授業について
健康の定義-生命と健康
人体生理と運動
人体生理と栄養
飽食と偏食 (拒食症と過食症)
飲酒、喫煙と健康
薬物乱用と健康
メンタルヘルス-身体的、心的緊張の緩和策
ストレスマネジメント-ストレスと精神障害
成人・老年期の健康 (生活習慣病と予防)
高齢化社会と介護予防
(4)評価方法
定期テストおよび授業の中での課題レポート(40%)、出席日数(30%)、授業に取り組む
姿勢・態度(30%)から総合的に判断し、評価する。
(5)教科書等
特になし
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
スポーツレクレーション実習
(8)その他
特になし
2
科 目 名
スポーツレクリエーション実習
一般教育科目
教 員 名
依田 武雄
教養科目群
年次
1
健康科目
授業期間
前期
単位
1
(1)概要
各種運動(バレーボール、卓球、バスケットボール、フットサル等)の実践を通し、日頃の運動
不足を改善し、体力の向上と健全なる心身を育成する。
(2)目的
健康を保持増進するためには日常生活において、身体活動・運動を取り込んだライフスタイルの
形成が重要である。そこで、こころと身体を一つとしてとらえ、健康や身体活動・運動についての
理解と実践を通し、明るく豊かで活力ある生活を営むことのできる資質や能力を育てることを目的
とする。
(3)授業内容
テーマ
オリエンテーション
バレーボール
〃
〃
卓 球
〃
〃
バスケットボール
〃
〃
フットサル
〃
〃
授
業
内
容
授業の進め方について
アンダーハンド・オーバーハンドパス練習、ミニゲーム
アンダーサーブ・レシーブ練習、ミニゲーム
設定ルールによるリーグ戦形式のゲーム
フォアハンド・バックハンドストローク練習、ミニゲーム
サービス・レシーブ練習、ミニゲーム
シングルス・ダブルスゲーム
パス・ドリブル練習、ミニゲーム
各種シュートドリル、ミニゲーム
リーグ戦形式のゲーム
ドリブルの基本練習、ミニゲーム
トラップ・キック練習、ミニゲーム
設定ルールによるゲーム
(4)評価方法
出席日数(50%)、授業に取り組む姿勢・態度(50%)から総合的に判断し、評価する。
(5)教科書等
特になし
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
健康論
(8)その他
特になし
2
科 目 名
言語と文化Ⅰ(言語紹介)
一般教育科目
教養科目群
教 員 名
大柴 建一 ほか
年次
1
人文系
授業期間
前期
単位
0.5
(1)概要
外国語というと英語を思い浮かべる学生が多いと思うが、その英語も世界中の言語の一つにすぎ
ない。外国語を学ぶことは、その言語の文化、歴史を学ぶことにもつながるので、創造的、自立的
判断が可能な人材育成のため、外国語=英語の発想をすて、言語が伝達メデイアであるという基本
認識にたち、どのような言語を学ぶかの選択は、私たちの思考を左右する可能性があると認識する
必要がある。この点から、本学に開設する5言語の紹介を行う(授業時間:60 分間)。
(2)目的
学生が自ら言語を学ぶ目的を発見し、各自の進路に合わせた言語選択が可能となる手助けをす
る。
(3)授業内容
テーマ
個別言語紹介
同上
同上
同上
同上
授 業 内 容
各言語の現状と、文化的、歴史的背景について:韓国・朝鮮語
同上
:ドイツ語
同上
:中国語
同上
:英語
同上
:日本語
(4)評価方法
①出席 80%
②Classwork 20%
(5)教科書等
特になし
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
中国語、韓国・朝鮮語、ドイツ語、英語、日本語A・B
(8)その他
①進度、授業内容は受講生の構成により変更される可能性がある。
②英語履修希望の学生は、クラス分け試験を受けること(有料)。
2
科 目 名
言語と文化Ⅱ(言語学習)
一般教育科目
教 員 名
大柴 建一
教養科目群
年次
1
人文系
授業期間
前期
単位
1.5
(1)概要
母語の習得は、特に意識することなく可能である点で、外国語のそれと異なる。外国語学習では、
語彙、構造、音韻、意味、語用などをそれぞれ学習する必要があり、その背景には、各言語を特徴
づける発想があり、しかも言語は社会と共に変化して行く。このような状況で、各学生がその進路
に沿い、各自の到達目標を設定し、それが実現可能となる手助けをする(授業時間:90 分)。
(2)目的
言語紹介をもとに、各自の進路に合わせた言語選択が可能となる手助けをする。
(3)授業内容
テーマ
言語学習に必要な知識
同上
文化とメタファー
言語習得と言語学習(1)
言語習得と言語学習(2)
言語を学ぶ意味/目的(1)
言語を学ぶ意味/目的(2)
日本人と英語(1)
日本人と英語(2)
大学の外国語教育(1)
大学の外国語教育(2)
授
業
内
言語の語彙/構造/音韻
言語の意味/語用
個別言語での例、役割、
習得と学習の違い
異文化との対応:日、英、独 ・清国からの留学生
母語と外国語
明治から昭和
日本人に合った学習法
流行は繰り返す
新制大学の外国語教育
経済界の影響
(4)評価方法
①定期試験 50%
容
②class work 30%
③出席 20%
(5)教科書等
特になし
(6)履修しておかなければならない科目
言語と文化Ⅰ
(7)関連科目
中国語、韓国・朝鮮語、ドイツ語、英語、日本語A・B
(8)その他
進度、授業内容は受講生の構成により変更される可能性がある。
2
一般教育科目
教養科目群
人文系
科 目 名
教 員 名
年次 授業期間 単位
文学A(「おくのほそ道」を読む)
前田 智
1
前期
2
(1)概要
文学とは、言語による人間の内なる世界と、外なる世界を表現する芸術作品のことである。それ
は、詩歌、小説、物語、戯曲、評論、随筆等であり、文芸ともよばれている。日本文学は、古代の
「神話」や「伝説」から出発し、その後、和歌や短歌等を通して日本人の心情や美意識等を表現し
た。それが結実したのが天平時代の「万葉集」である。平安中期には、
「もののあはれ」を表現した
長編「源氏物語」が誕生する。近世においてもこうした日本文学の伝統は受け継がれていく。中で
も短詩型の代表である芭蕉を中心とする「わび」や「さび」等を表現した俳諧(明治以降は俳句と
称される)が誕生する。明治以降は、西欧の影響を受けた詩、小説等が従来の文芸とともに進展し
ていく。日本文学の特質としては特に個人的な心情や自然感情を表現したものが中心であり、西欧
文学における思想的表現を構築していく作品は少ない。講義では昨年度に引き続き、芭蕉の「おく
のほそ道」を読む。
(2)目的
① 文学を通して豊かな言語表現を身につけることができる。
② 文学を通して日本人の自然観を理解することができる。
③ 文学を通して日本人の心情を理解することができる。
④ 文学を通して自分自身の今後の生き方を見つめることができる。
(3)授業内容
テーマ
授 業 内 容
1. ガイダンス
講義の概要と松尾芭蕉 (1644-1694)
2.「おくのほそ道」
「越後路」「市振」
3.「おくのほそ道」
「越中路」「金沢」
4.「おくのほそ道」
「多太神社」「那谷」
5.「おくのほそ道」
「山中」「別離」
6.「おくのほそ道」
「全昌寺」「汐越の松」
7.「おくのほそ道」
「天龍寺・永平寺」
8.「おくのほそ道」
「福井」
9.「おくのほそ道」
「敦賀」
10.「おくのほそ道」
「種の浜」
11.「おくのほそ道」
「大垣」
12.「おくのほそ道」
「おくのほそ道」以後の芭蕉
13. 前期のまとめ
「おくのほそ道」と芭蕉の他の紀行文学
(4)評価方法
① 期末テストに代わるレポート(予定) (70%) ②課題 (30%) ただし良好な出席を前提とす
る。
(5)教科書
区分
書名
著者名
出版社
税込価格
教科書 おくのほそ道
(角川ソフィア文庫) 松尾芭蕉著
角川学芸出版
740円
そ ら
え ばら たいぞう
お が た つとむ
現代語訳/曾 良 随行日記付き
潁 原 退蔵 ・尾形 仂 訳注
参考書 講義時に紹介の予定
-
-
(6)履修しておかなければならない科目
特になし。
(7)関連科目
特になし。
(8)その他
講義中の私語、携帯電話等の機器の使用、無断退出、飲食は禁止。
-
2
科 目 名
文学B(ギリシア悲劇)
一般教育科目
教 員 名
宮崎 良久
教養科目群
年次
1
人文系
授業期間
後期
単位
2
(1)概要
紀元前 5 世紀に全盛を迎え、ルネサンス以降、様々な形で模倣されてきたギリシア悲劇について
理解する。特に三大悲劇詩人と称されるアイスキュロス・ソポクレス・エウリピデスを取り上げる。
導入として、ギリシアの地理・歴史について概観したのち、悲劇が誕生する以前の叙事詩・抒情
詩について学び、その後ギリシア悲劇について概説する。劇場や俳優など、当時の社会や文化を背
景としてどのような形で悲劇が上演され、受容されていたのかを理解する。また、悲劇は基本的に
ギリシア神話から題材をとっているのでギリシア神話についても学んでもらい、悲劇と同時に上演
されていた喜劇についても簡単に触れてみたい。
授業の最後に、現在でもしばしば上演され、世界文学でも最高峰の一つとされるソポクレス『オ
イディプス王』を読解・鑑賞し、受講者にはレポートを提出してもらう。
(2)目的
ルネサンス以降、文芸の手本とされたギリシア悲劇を文学作品としてだけではなく、当時の上演
環境など、その時代の社会の中に位置づけて理解する。また、西洋文学の古典に接することで、西
洋思想の根底にあるものの考え方の一端に触れる。
(3)授業内容
テーマ
ガイダンス
古代ギリシアの世界
ギリシア文学
ギリシア悲劇について①
ギリシア悲劇について②
ギリシア悲劇について③
ギリシア悲劇について④
ギリシア悲劇について⑤
ギリシア悲劇について⑥
ギリシア喜劇について
作品鑑賞①
作品鑑賞②
まとめ
授 業 内 容
講義の進め方・評価方法の説明
ギリシアの地理・歴史・神話
悲劇が誕生する以前のギリシアの文芸
悲劇の誕生
上演の行われた時期・場所・演者・パトロン・審判
ギリシア悲劇の構成・アリストテレス『詩学』
三大悲劇詩人-アイスキュロス
三大悲劇詩人-ソポクレス
三大悲劇詩人-エウリピデス
喜劇詩人アリストパネス・メナンドロス
『オイディプス王』を読む
『オイディプス王』を読む
ギリシア悲劇の魅力
(4)評価方法
①レポート(80%)、②出席・授業態度(20%)
(5)教科書等
区分
教科書
参考書
書名
オイディプス王
※授業の中で随時指定
(6)履修しておかなければならない科目
特になし。
(7)関連科目
特になし。
(8)その他
特になし。
著者名
ソポクレス
―
出版社
岩波文庫
―
税込価格
504 円
―
2
科
目 名
哲学
一般教育科目
教 員 名
永野 潤
教養科目群
年次
2
人文系
授業期間
前期
単位
2
(1)概要
この講義では、哲学の基本的問題について考えます。ただし、哲学は、問題に答を出すことをか
ならずしも目的にはしていません。むしろ、問題を見つけだし、 答の出ない問題について考えるそ
の過程が哲学だ、と言えます。この講義では、さまざまな問題について「哲学的に考える」という
ことがどういうことか知ってもらい、その「おもしろさ」を体験してもらいたいと思っています。
題材として、マンガ、映画などみなさんになじみの深いものをもちいる予定です。
(2)目的
哲学の基本的問題について知り、「哲学的に考える」ことの訓練をつうじて、柔軟な思考力、論理
的思考能力を身につけます。
(3)授業内容
テーマ
日常性の問題
外界の問題 1
外界の問題 2
私の問題
身体の問題 1
身体の問題 2
同一性の問題 1
同一性の問題 2
他人の問題 1
他人の問題 2
関係の問題 1
関係の問題 2
演技の問題 2
授 業 内 容
哲学とは何か 藤子F不二雄「気楽に殺ろうよ」
外界の認識の問題 ロックの第一性質・第二性質他
観念論 プラトンの洞窟の比ゆ他 谷川流『涼宮ハルヒの憂鬱』
デカルトの懐疑とコギト 映画『マトリックス』
心身二元論について 荒川弘『鋼の錬金術師』
心身問題について 相互関係説・随伴現象説など
同一性について 数的同一性と質的同一性
人格の同一性について アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』
他我問題について 逆転スペクトル他
独我論について 諸星大二郎「夢見る機械」
関係論について 現象学的考え方
想像力について
自由と社会の問題 フーコーの権力論
(4)評価方法
①期末テスト(80%)
②出席・授業態度(20%)
(5)教科書等
区分
教科書
書名
『哲学のモンダイ』
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
倫理学
(8)その他
特になし
著者名
永野潤
出版社
白澤社
税込価格
¥2000
2
科
目 名
倫理学
一般教育科目
教 員 名
永野 潤
教養科目群
年次
2
人文系
授業期間
後期
単位
2
(1)概要
倫理学(りんりがく)とは、私と他者、私と社会との関係を考えることです。この授業では、さ
まざまな社会問題についてともに考えていくことをめざします。みなさんにとってみじかな問題か
ら(一見)遠い問題まで、マンガや映画、小説などを題材に、かたくるしくない授業をめざします
が、じっさいに自分の頭で考えながら授業に参加してほしいです。
(2)目的
倫理学の基本的考えかたについて知ると同時に、さまざまな社会の問題について、偏見や先入観
にとらわれず、じぶんの頭で創造的(そうぞうてき)に思考する力を身につけます。また、抽象的
な知識ではない、社会人として生活するうえでのあたりまえの倫理意識、人権意識を身につけるこ
ともこの授業の目的です。
(3)授業内容
テーマ
はじめに
自己決定の問題
創造的に考える
事実と規範
民族と倫理
障害と倫理
産むことと倫理
優生学
出生前診断
安楽死と倫理
野宿者と倫理
外国人と人権
性と倫理
授 業 内 容
倫理学とは何か
自分のことは自分できめる?
にせのジレンマにだまされるな
である文とべきだ文
少数民族にかかわる倫理問題
障害者の自己決定と倫理問題
女性の権利と、生殖(せいしょく)にかかわる倫理問題
優生学とはどのような考え方か
内なる優生学について考える
安楽死は死の自己決定?
ホームレスにかかわる倫理問題
日本にすむ外国人にかかわる倫理問題
性的少数者にかかわる倫理問題
(4)評価方法
①期末テスト(80%)②出席・授業態度(20%)
(5)教科書等
区分
参考書
書名
※授業のなかでそのつど指定
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
哲学
(8)その他
特になし
著者名
-
出版社
-
税込価格
-
2
科
目 名
美術史
一般教育科目
教 員 名
山盛 弥生
教養科目群
年次
2
人文系
授業期間
前期
単位
2
(1)概要
美術作品には、それらを生み出した人々、現在まで伝えてきた人々の様々な思いやメッセージが込めら
れている。それらを読み解き、意味を考えることは、美術作品に対する理解を深めるだけでなく、それらを生
みだし、伝えてきた過去の社会についての理解を身につけることにもつながっていく。
授業では、毎回、できるだけ多くの作品の画像をパソコンのディスプレイ等で紹介し、細部まで丁寧に見な
がら、作品の造形的な特徴を解説する。また、それらが生み出された時代の社会や文化との関連を視野に
入れながら、作品の意味を多方面から考えていく。
(2)目的
本講義では、主に江戸時代までの日本の代表的な美術作品について学ぶことにより、美術作品を鑑賞
する楽しさを知り、自国の文化に対する理解を深め、それらを生み出し伝えてきた過去の社会についての理
解を身につけることをめざす。
(3)授業内容
テーマ
オリエンテーション
平安時代の美術Ⅰ
平安時代の美術Ⅱ
平安・鎌倉時代の美術
鎌倉・南北朝時代の美術Ⅰ
鎌倉・南北朝時代の美術Ⅱ
室町時代の美術Ⅰ
室町時代の美術Ⅱ
桃山時代の美術Ⅰ
桃山時代の美術Ⅱ
桃山・江戸時代の美術
江戸時代の美術Ⅰ
江戸時代の美術Ⅱ
授 業 内 容
授業の進め方、美術史を学ぶ意味、主な展覧会、美術館・博物館
仏画と絵巻1
仏画と絵巻2
平安時代の工芸・鎌倉時代の仏画
絵巻と神道美術
肖像画と水墨画
水墨画と狩野派
大和絵と工芸
狩野派と障壁画
風俗画
京都の文化と美術1
京都の文化と美術2
江戸の文化と美術
(4)評価方法
①定期試験に代わるレポート(70%)②出席・小レポートなどの日常点(30%)
(5)教科書等
授業時にプリントを配布。
(6)履修しておかなければならない科目
特になし。
(7)関連科目
特になし。
(8)その他
特になし。
2
科 目 名
心理学A(心理学で自分探し)
一般教育科目
教 員 名
穴田 義孝
教養科目群
年次
1
人文系
授業期間
前期
単位
2
(1)概要
大脳解発や人類の発達などについての生理学的・生物学的心理学の概要を紹介するとともに、
感覚・知覚の違い、常に付きまとう感情、知識・知恵・知性について、1 次的欲求(動機)と 2
次的欲求(動機)、欲求階層説、防衛機構、意識と無意識、アイデンティティーなどといった心理
学の基礎的用語・概念、理論、方法、視点・発想などを紹介し、「自分探し」の手掛かりを提示す
る。
正解が一つで、正解率が高いことが優れていることには必ずしもならないこと、「一枚の紙にも
裏表」ということわざのように、幾通りもの考え方があることを提示していきたい。
(2)目的
可能な限り自分のこれまでの<構え>(=先入観・思い込み・決め付け・固定観念)を排除し
て、例えて言えば、ギアをニュートラルにして、今までに聞いたこともない、あるいは考えたこ
ともない心理学の視点や発想を受容し、ゆっくり・じっくりと考えていただきたい。そして、1.
論理的思考能力、2.論理的表現能力、3.情報収集能力、4.客観的分析能力を解発・向上・発達
させることを目的とする。
(3)授業内容
テーマ
授 業 内 容
1.心理学・行動の科学
「心理学」とは何か、心理学の面白さについて
2.大脳解発と発想の転換 大脳生理学、「構え」、視点(視座)、発想の転換などについて
3.発達、「生涯教育」
「発達」の自然的プロセスと教育的プロセス・老年心理学について
4.青年期・成人の条件
成人の条件・成人式とは何か
5.知・情・意の発達
知能、感情、意欲とは何か、それぞれの発達と可能性について
6.感覚と知覚、「思・考」 感覚「思う」と、知覚「考える」の違い。「認知心理学」について
7.錯覚と常識・非常識
日常的な錯覚(錯視)と常識・非常識について
8.自我、主我・客我
自我、主我「I」と客我「me」、アイデンティティーについて
9.感情・情緒と社会規範 無意識的感情、一時的・意識的感情と社会規範について
10.欲求(動機)と自己実現 欲求(動機)とフラストレーション、代償行動、自己実現について
11.対人関係と社会・文化
自己の存在を考える。相互作用、対人関係、コミュニケーション
12.パーソナリティ
「パーソナリティ・テスト」と「血液型性格診断」について
13.人間の社会性
系統発生と個体発生から見た人間の社会性
14.相互作用・対人行動
人間にとって社会関係(相互作用・対人行動)がいかに大切か。
15.コモン・センス(常識) 相互作用をつなぐ“Common Sense”、直訳すると「共通感覚」
(4)評価方法
①出席(20%)、小テスト・レポート(30%)、期末試験(50%)
(5)教科書等
区分
書名
著者名
出版社
税込価格
教科書 『ことわざ DE 心理学のすすめ』 穴田編著
文化書房博文社
2,300 円
参考書 随時紹介します。
(6)履修しておかなければならない科目
特になし。
(7)関連科目
特になし。
(8)その他
心理学 A・B は連続して受講するのが望ましい。授業を通じて、自己分析をしていただきたい。
2
一般教育科目
教養科目群
人文系
科 目 名
教 員 名
年次 授業期間 単位
心理学B(常識力を問いなおす)
穴田 義孝
1
後期
2
(1)概要
「心理学A」に続き、「心理学 B」では、第 1 に「社会心理学」の基礎的用語、概念、課題な
どを紹介・説明していく。具体的には、現代日本社会における身近な社会現象、文化事象、自然
現象などを事例として、社会意識、あるいは社会規範としての「常識と非常識」について分析・
考察していきたい。第 2 に「教育心理学・発達心理学」を中心として「こころの成長」について
考えたい。
「発達と社会」に関して、アインシュタインの言葉とされる「常識とは十八歳までに集めた偏
見のコレクションである」、また、穴田の創作ことわざ「非常識を非常識と思わなければ、非常識
は非常識ではない」「常識を常識と思わなければ、常識は常識ではない」について考えてみよう。
(2)目的
誰もが現代日本社会に生きており、これからも生きていかなくてはならない。そこで、社会心
理学の視点から、現代日本社会の様々な偏見や<構え>を排除し、日常「当然」「当たり前」「普通」
などと思っている「常識(Common sense=直訳すると共通感覚)」について再考する。そして、
自分自身のこころの成長について見直してみる手がかりを提供したい。自己を知り、自己の属す
る社会・文化を知ることこそ、国際人になれる第一歩であると考える。
(3)授業内容
テーマ
授 業 内 容
1.社会の中の自己
自己の社会的存在について、後期の講義内容、方針などの紹介
2. 対人コミュニケーション
特定社会集団における相互作用、社会的適応・不適応について
3. 常識(コモン・センス)
常識(Common sense=共通感覚)、常識の中身について
4. 「家族」と社会心理
家族集団と心理学、家族を通しての自己分析
5. 「面接」と社会心理
面接は心理学の応用
6. ジエンダー
日本社会における「男らしさ」と「女らしさ」、偏見・差別を分析
7. 相互協調性という規範
個人主義や集団主義とは異なる概念で日本人の行動を考え直す
8. 非常識から常識へ
あえて「非常識のすすめ」ができるかについて
9. 発達段階(1)
人間の成長・発達について
10. 発達段階(2)
同上
11. モラトリアム
「分離」、「移行」、独立」という概念と「成人式」を見直す
12. 発達障害
心理テスト(検査方法)について
13. アセスメント
特別支援教育について
14. 臨床心理学の視点、(1) ロジャース流カウンセリングと精神分析学、自律訓練法について
15. 臨床心理学の視点、(2) 相互作用論と善・悪、正常と異常について
(4)評価方法
①出席(20%)、②小テスト・レポート(30%)、③期末試験(50%)
(5)教科書等
区分
書名
著者名
出版社
税込価格
教科書 『ことわざ DE 社会心理学の探究』 穴田義孝編共著 文化書房博文社
2,900 円
参考書 ~随時紹介する。
(6)履修しておかなければならない科目
「心理学 A」とは異なる内容である。より理解を深めるために連続して受講していただきたい。
(7)関連科目
特になし。
(8)その他
特になし。
2
科 目 名
生涯発達論
一般教育科目
教 員 名
藤原 博道
教養科目群
年次
1
人文系
授業期間
前期
単位
2
(1)概要
近年における発達にまつわる概念としては幼少期や青年期だけでなく、生涯にわたって発達し続
けるという見解が広まってきている。本講義ではこの「生涯発達とは何か?」を念頭に人間発達に
対するこれまでの視点をふまえて人生の基礎を築く乳幼児期から児童期にかけての発達から、青年
期、成人期、老年期に至る発達を概観し、現代社会における発達の特徴を検証する。そして青年期
にある若者たちの生涯にわたる他者とのつながりの重要性を再認識し、主体的に生きようとする理
想的な人間像の確立をめざす。講義では、単なる用語の説明にとどまらず、様々な資料を用いて、
現代生活と発達にかかわる幾多の問題点を検討する。
(2)目的
生涯にわたって変化し続ける現代人の生き方を多面的に考察し、社会における自己の確立とはど
うあるべきかを考察する能力を養う。そして社会や他者との「つながりを大切にする」ということ
はどういうことなのかを検証するために必要不可欠な基礎知識の拡充に努める。
(3)授業内容
テーマ
序・生涯発達論とは?
家族
仲間意識
遊び
自己
社会化
性役割
異性関係
結婚
性意識と性生活
離婚
教育
職業
授
業
内
容
母子関係と父親の役割
少子化が及ぼす多様な家族関係
友情と人気・不人気性の尺度
遊びの社会化としてのレジャー活動
自己意識・自己評価・自尊心
社会的適応と自制心・道徳心
性差と社会的・文化的発達特性
恋愛の類型化と独身の利点・不利点
配偶者選択と夫婦関係のあり方
性教育と性環境
原因・影響・適応
学校・教師・生涯学習
目的・満足度・ストレス・失業・ライフワーク
(4)評価方法
定期試験+レポートの内容+出席率を加味して評価する。
(5)教科書等
区分
教科書
書名
生涯発達論
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
心理学A・B
(8)その他
特になし
著者名
藤原博道
出版社
税込価格
1000 円
2
科
目 名
身体論
一般教育科目
教 員 名
柏木 陽
教養科目群
年次
1
人文系
授業期間
前期集中
単位
1
(1)概要
私たちは普段何気なく会話をしたり、自分の意志で行動をしているが、なぜそれが出来るのか、
なぜその行動が成り立つのかといった事に注意を向ける事は少ない。身体は発信器であり、受信機
である。身体が様々なシグナルを受け取り、身体を動かして送り出す事でそう言った行動は成り立
っている。
この講座では自ら動き考える事で、私たちが普段行っているコミュニケーションや行動をもう一度
意識下に置き、自分の行動を点検してみたいと考えている。
(2)目的
1)自分の頭と身体で考える。
2)呼吸している事に気づく。
(身体が自律システムであることに目を向ける)
3)身体運用とコミュニケーション作法
相手による、距離による話し方の区別など、相手をどう捉えてお互いの意志を伝え合うかを考える。
(3)授業内容
テーマ
自分の体を知る
自分の体を操る
他の人と関わってみる
言葉で関わってみる
授 業 内 容
意外と知らない自分の体を探ってみる
無意識に行っている自分の行動を意識的に捉え直す
一対一や複数での身体的コミュニケーションを行ってみる。
相手や、相手との距離などによって変わる話し方に気づく
(4)評価方法
①出席と授業内での参加意識で評価(100%)
(5)教科書等
特になし
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
特になし
(8)その他
授業は土曜日の午後行われる。
2
科 目 名
地球科学
一般教育科目
教養科目群
教 員 名
笠原 茂樹
年次
2
自然系
授業期間
後期
単位
2
(1)概要
私たちの住んでいる地球は各種の岩石や鉱物から構成されている。岩石や鉱物は地球の誕生
から現在までの地球の表層部や地下で起こった様々な物語が記録された書物のようなものであ
る。我々は、それを紐解き、中に秘められた情報を探り出すことにより地球の構造や生命の進化
の様子を知ることができる。
講義では、約 30 種類の岩石、鉱物、宝石をマイルストーンとして、ミクロの結晶の世界から
始まり、地球の深部や宇宙空間へ、さらには時空を越えた過去の地球へと、地球の謎を解く旅に
出る。DVD やスライドを用いて地球に関する諸現象を解りやすく紹介する。また、野外実習や
実験を通して自ら「石」に問いかけ、我々の身の回りの自然の成り立ちについて答えを読み取る
方法を学ぶ。
(2)目的
①地球は固体地球と生命が互いに影響しあい、46 億年かけて現在の姿となったことを理解する。
②地球の構成員の一人として自然との関わり方や、地球環境のあり方について考える。
(3)授業内容
テーマ
宇宙の中の地球
地球の歴史1
地球の歴史2
地球の歴史3
地球ダイナミクス1
地球ダイナミクス2
地球ダイナミクス3
地球ダイナミクス4
地球の構造1
地球の構造2
地球の構造3
山梨の自然と環境1
山梨の自然と環境2
授 業 内 容
宇宙の構造と太陽系の形成
地球の誕生と月の形成
大陸、海洋、大気の変遷
生命の誕生、絶滅と進化
プレートテクトニクス
プルームテクトニクス
地震と断層、火山の噴火
地震や火山による自然災害とその対策
地球の内部構造
地殻を形成する岩石と鉱物
地球表層部の物質循環と地球温暖化
日本列島の成り立ちと大月の地質(野外実習)
山梨の地質構造と鉱物資源(野外実習)
(4)評価方法
①定期試験(40%)、②出席状況(30%)、③授業への参加姿勢、提出物(30%)
(5)教科書等
特になし
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
特になし
(8)その他
特になし
2
科 目 名
生物学 biology
一般教育科目
教 員 名
鈴木 憲仁
教養科目群
年次
1
自然系
授業期間
後期
単位
2
(1)概要
生物学は、自然科学の立場から「生命とは何か」を研究する学問分野である。原始生命の誕生から38億
年、地球の大変動の中で、気の遠くなるような進化の過程を経て生命は生き続けてきている。その生命の設
計図である DNA はどんな仕組みになっているのか、どのような再生をしていくのか、大腸菌、ミミズ、ヒ
ト、植物などの DNA の構造は同じであることから生命の祖先は同一のものなのか?最新科学で解明された
生命の神秘さ、見事なまでの造りを理解し、生物学への興味関心を掘り起こしていく。次に、動物は植物の
光合成の生産物によって生きている。しかしながら私達多くは身の回りに生育している木や草に余り関心を
はらっていない。野外観察や植物の生きる戦略などに触れながら植物の世界にも興味関心を向けていく。
この科目では、映像や実物、自然観察などを通して生命現象の特徴や様々な生物の姿、活動に興味関心を
向け、「生命とは何か」をミクロ、マクロの両方から CG を駆使した映像をふんだんに使って楽しく学んで
いく。
(2)目的
① 野外観察や身近な植物の実物・植物の世界に触れ、植物への興味関心を養う。
② 日進月歩の生命科学を基礎・基本から紐解き、最新生命科学が理解できるようにする。
③ ①、②の結果、生命のすばらしさ・神秘さに感動し,生物科学に興味関心を向け、生きることの尊さ、
大切さを感じ取ると共に如何に生きるか考える。
(3)授業内容
テーマ
生物雑学イエス・ノー
学校周辺の自然観察
犬と猫では子は出来ない?
落葉樹は冬何故葉を落とす
赤松林は何故一代で終わり
生命の発生と進化
私たちの細胞は幾つかの生命の
合体
バクテリアもヒトも同じ DNA
タンパク質合成
遺伝子組み換え
恐ろしいエイズ
ヒトの受精と誕生
生命とは何か
授 業 内 容
生物の知らざる知識に触れ、生物に興味関心を持つ
身近な自然に触れ、親しみ、興味を持つ。標本作りをする
種とは何か、生物の多様性と共通性、種の命名法、生物の分類
植物分布と環境要因、水平分布と垂直分布、日本・世界の植物分布
植物分布の移り変わりの要因、陽樹と陰樹、極相林
地球の歴史と生命の誕生と進化、遺伝子(DNA)と進化
生命の基本単位は細胞、細胞の構造、核・ミトコンドリア・葉緑体な
ど最新科学
DNA の二重らせん構造、ヌクレオチド、DNA の自己複製、塩基アデ
ニンとチミン・グアニンとシトシン
DNA の4種類の塩基でタンパク質合成、リボゾーム、コドン
バクテリアによるインシュリン合成、万能細胞、クーロンとは?
ウイルスと細菌の違い、ウイルスは生物か?
子宮、卵巣・卵管、胎盤、精子、生命誕生の驚異のしくみ
自己保存の法則、系統保存の法則、進化の法則
(4)評価方法
①出席と毎回の授業記録を主に評価、②定期テスト
(5)教科書等
区分
教科書
書名
授業ごとにプリントを用意する
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
特になし
(8)その他
学校周辺の自然観察をする
著者名
出版社
税込価格
2
科 目 名
基礎数学
一般教育科目
教 員 名
柳沢 幸治
教養科目群
年次
1
自然系
授業期間
前期
単位
2
(1)概要
本講義では、最初に、四則計算の法則、少数・分数、比や速度などのほか、三角形・四角形・円
などの図形の面積や特徴など、小学校高学年の算数を復習する。次いで、一次・連立方程式、2 次
方程式、平方根・因数分解などの方程式関係の内容と、合同・相似を中心とした図形関係の内容を
おさらいし、中学1~3年の数学の内容を外観する。なお、これらの内容が何に利用できるのかを
授業ごとの明らかにしていく予定である。
(2)目的
近代経済学、特に現在使用されている経済学は、ほとんど数学を理解していないと理解できるも
のではない。特に、方程式や図形的に意味が理解不能であると、経済学のより深い理解は不可能で
ある。また、公務員試験や JR などの準公務員系の就職には、高校一年生程度の数学的理解が必要
とされる。本講義では、数学の弱点や苦手意識を払拭し、経済学・公務員試験などに数学を使える
ようになることを目的とする。
(3)授業内容
テーマ
はじめに
少数・分数
比
速さ
三角形・四角形・円
一次方程式
連立方程式
平行・図形の性質
合同
平方根・因数分解
2次方程式
相似
まとめ
授
業
内
容
四則計算の法則
少数・分数の計算、公約数、公倍数
比の意味、比の応用
速さ、時間、距離
図形の特徴、面積、直方体、立方体
一次方程式の意味、図示、計算
連立方程式の意味、図示、計算
多角形、平行四辺形、三角形と円
合同の法則
平方根を含む計算、多項式、因数分解
2次方程式の解き方・利用
相似の法則
(4)評価方法
①出席・授業態度(20%)
②宿題(30%)
③期末テスト(50%)
(5)教科書等
特になし
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
数学、統計学Ⅰ・Ⅱ、経済統計A・B
(8)その他
より細かい指導を希望する場合は、1年後期での専門基礎演習(チュートリアル)の履修を勧める。
2
科
目 名
数学
一般教育科目
教 員 名
芝原 信幸
教養科目群
年次
1
自然系
授業期間
後期
単位
2
(1)概要
一般に,教養科目としての数学では,数学全般を概説していく方法がとられている場合が多い。
しかし,「科学としての数学」を満喫するためには,狭く深い分野に絞り込む方が良いように思われ
る。また,経済学の中での「道具としての数学」ということを考慮に入れて,線形代数学,微積分
学を取り扱っていくことにする。
(2)目的
経済学を学ぶ上での,道具として,数学の重要性はますます増加してきている。しかし,道具と
しての数学ではなく,科学としての数学の面白さも棄て難い。
上記の「道具としての数学」,「科学としての数学」の両立を,本講座の目的としたい。
(3)授業内容
テーマ
経済学における数学
行列
連立方程式と行列
行列演算の基本性質
連立方程式の行列表示
固有値と固有ベクトル
微分係数と導関数
微分公式
偏微分
不定積分
定積分
微分方程式
授 業 内 容
経済学における数学概説と授業紹介
行列の意味とその基本性質について
連立方程式と行列の関係について
行列演算の基本性質とその演習
連立方程式の行列表示とその解法について
行列の固有値と固有ベクトルとその応用
微分係数の意味と導関数
微分公式とその応用
変数が 2 つ以上ある場合の微分について
不定積分の意味と積分法の演習
定積分の計算演習
微分方程式の意味と簡単な微分方程式の解法演習
(4)評価方法
①テスト,小テストを主として出席状況を加味して評価する。
(5)教科書等
教科書は使用せず,毎回授業レジュメを配布する。参考書は,必要に応じ,授業中に紹介する。
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
基礎数学,統計学Ⅰ,統計学Ⅱ,経済統計学 B
(8)その他
講義の順序・内容は,諸君の理解度を考慮し,変更する場合がある。
2
科 目 名
統計学Ⅰ(統計データを整理してみよう)
一般教育科目
教 員 名
芝原 信幸
教養科目群
年次
1
自然系
授業期間
前期
単位
2
(1)概要
数字の氾濫する現代において,情報の玉手箱としての統計数値を紐解くことは,現代人にとって
必要不可欠なものであろう。本講座は,統計解析の基本となる統計データの記述に関する内容(記述
統計学)を,基本事項(データの整理)から出発し,相関分析(複数の統計数値の関係分析)までを
講義する。講義に関しては,統計解析の背後にある,統計理論を学び取っていくことを主眼とする。
しかし,統計学は実践上の学問であり,統計理論に裏付けられた実践も,統計学に課せられた課題
でもあろう。
上記の点から,実践演習を取り入れた授業(コンピュータを用いた授業)を行う予定である。使
用するコンピュータソフトは Excel である。Excel の基本から簡単に解説するので,Excel の使用
経験のない人も受講可能である。
(2)目的
コンピュータ等を用い,データの基本統計量(データの特質を示す数値)等を算出し,そのデー
タの特質を把握する能力をつけることを目的とする。
(3)授業内容
テーマ
授 業 内 容
総論
統計学の意義と概要について
統計のための Excel 演習 1 Excel 入力等の基本の解説
統計のための Excel 演習 2 Excel 数式,グラフ等の解説
平均(算術平均)
統計データの中心を考える
平均(幾何平均)
前期比で示されたデータの平均
散布度
データの中心からの散らばりの大きさを考える
わい
せん
歪 度と尖 度
基本統計量算出演習
相関係数
相関分析
統計学Ⅰのまとめ
ひずみ
統計データの 歪 と集中の大きさを計測する
統計データを用いた基本統計量の算出と,その特質の読み取り
2 種類の統計量の変化の関連性を考える
相関係数を用いた統計分析
問題(ファイルで配布)の処理を用いた統計学Ⅰのまとめ
(4)評価方法
試験及び通常レポート(1 回)の結果を基本として,出席点を加味する。
(5)教科書等
講義内容のレジュメはファイルの形式で配布し,教科書は用いないが,参考書は必要に応じ授業
時に紹介する。
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
統計学Ⅱ,数学
(8)その他
講義の順序・内容は,諸君の理解度を考慮し,変更する場合がある。
2
科 目 名
統計学Ⅱ(統計データから推理してみよう)
一般教育科目
教 員 名
芝原 信幸
教養科目群
年次
1
自然系
授業期間
後期
単位
2
(1)概要
統計学Ⅰから,さらに,1 歩進み,得られた統計情報から,確率を根底において,対象となる事
柄の推定,あるいは,検定,予測等の科学的判断のツールとしての統計手法に重点を置いた講義を
行う。
(2)目的
授業において,統計学の理論的側面をある程度満喫していくことになろう。しかし,統計学本来
の目的は実践的かつ実証的科学である。理論的側面を理論のみで終わらせないように,コンピュー
タを用いての実践演習を取り入れた授業となる。本講座は統計学の理解だけでなく,統計学を用い
た実践的応用力(コンピュータを用いた統計学の応用力)を身につけることを目的とする。
(3)授業内容
テーマ
推測統計学概論
標本理論 1
標本理論 2
標本理論 3
標本理論 4
標本理論 5
検定 1
検定 2
検定 3
検定 4
検定 5
授 業 内
推測統計学の紹介と授業概説
確率変数,期待値,分散について
標本平均の標本誤差
標本分散の標本誤差
標本分散比の標本誤差
標本比率の標本誤差
統計的検定の概説
標本平均を用いた検定
標本分散を用いた検定
標本分散比を用いた検定
標本比率をもちいた検定
(4)評価方法
①
試験,レポートを主として,出席状況を加味して評価する。
(5)教科書等
教科書は使用せず,授業レジュメをファイルの形式で配布する。
(6)履修しておかなければならない科目
統計学Ⅰ
(7)関連科目
統計学Ⅰ,経済統計学 A,経済統計学 B,数学
(8)その他
容
2
一般教育科目
科 目 名
情報化と社会
教 員 名
川路 崇博
教養科目群
年次
1
自然社会系
授業期間
前期
単位
2
(1)概要
情報の基本概念から、情報機器の発達の歴史、情報処理技術の変遷を理解したうえで、情報化社
会といわれる現在の理解をすすめる。さらに最新の情報処理技術とその応用分野の解説を行う。
(2)目的
過去の「情報リテラシー」は単純にアプリケーションの操作ができることを意味していた。これ
は技術から社会へのアプローチと呼べる。加えて現在は社会から技術へのアプローチも情報リテラ
シーの範囲と考えられる。
そこで、情報・コンピュータ(ソフト・ハード)に関する基礎的な知識に加え、社会からの視点
で情報技術を理解し、情報化社会の動向に対応できる素養を身につけることを目的とする。
(3)授業内容
テーマ
情報とはなにか
コンピュータ
生活とコンピュータ
〃
〃
企業とコンピュータ
〃
〃
インターネットと生活
〃
〃
〃
〃
授 業 内 容
人間・情報・コンピュータ
ハードウェアとソフトウェア
社会化されたコンピュータシステム
現在進行中のコンピュータシステムの社会化
社会から見たコンピュータシステム
コンピュータの普及
ネットワーク化
コンピュータの利用事例
インターネットの仕組み・メールの書き方基礎
メディアと表現・未来予測
ネットワーク基礎(LAN:家庭内ネットワークを例に)
インターネットによる情報収集、情報交換
ソーシャルネットワーキング
(4)評価方法
①出席状況:10%
②受講態度:20%
③期末試験:70%
(5)教科書等
区分
参考書
書名
情報
著者名
川合 慧
出版社
東京大学出版会
税込価格
1,995 円
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
情報処理基礎演習、経営学入門
(8)その他
数学的な要素はなるべく取り入れないよう配慮するが、コンピュータ関連の事柄を説明するの
にはどうしても数学の力を借りる場合がある。
情報がカバーする範囲は分野横断的であるため、講義内で紹介する周辺分野の自学自習と講義
内容への積極的な質問が求められる。
2
科 目 名
アジアの自然と社会
一般教育科目
教 員 名
佐藤 いづみ
教養科目群
年次
1
自然社会系
授業期間
後期
単位
2
(1)概要
今日は「アジアの時代」だと言われる。アジア経済が拡大を続け、世界経済のなかでアメリカ、
EUと並ぶようになったからである。日本、中国、韓国、3国の経済的相互依存は深まり、東アジ
ア共同体構想が語られるようになった。一方、この3国が抱える「歴史問題」は未だに解決されて
いない。そうしたなかで、ASEAN10 を構成する東南アジアの小国連合が発揮する「ASEAN
外交」の力に注目が集まっている。私たちはもっと東南アジアの自然、社会、歴史を知らなければ
ならない。
授業は以下の4点を柱に構成される。
①東南アジアの「多様性」を形づくった自然と、中華帝国の朝貢貿易ネットワークに組み込まれた
港市国家、②大陸部にできた領域国家とそれを破壊した植民地経済の形成と特質、③ミャンマー、
ベトナム、タイの独立後の歴史、とりわけ日本との関わり、④東南アジアの国々が今日抱える問題。
(2)目的
①学校で学ばなかった東南アジアの自然、社会の多様性を学ぶ。
②近現代史における東南アジアと日本とのかかわりを考える。
②今日の問題を取り上げ、新聞やテレビから情報を読み取ることを学ぶ。
(3)授業内容
テーマ
はじめに
アジアの海と陸
東南アジアの国家形成
港市国家とは
中華帝国の華夷秩序
イスラムの伝播
領域国家の形成
植民地経済の形成
ミャンマーの独立
ベトナムの“ドイモイ”
“微笑みの国タイ”
ASEAN外交
まとめ
授 業 内 容
「東アジア共同体構想」とASEAN10
火山列島(環太平洋造山帯)とアジアに吹く貿易風
「インド化」?「中国化」?
港市国家の特質
冊封・朝貢体制
マラッカ王国の場合・・・トメ・ピレス『東方諸国記』を読む
大陸デルタの水田開発と国家形成・・中華文明の受容と反発
モノカルチャー経済の形成とそれを補完した3大米輸出地帯
アウンサンの独立運動と日本軍
ベトナム戦争からドイモイ経済へ
王室と「半民主主義」・・・赤色派と黄色派の攻防を読み解く
メコン川流域に見る日中開発援助競争と“ASEAN 外交”
アジアの中の日本
(4)評価方法
①授業態度(出席及び質問応答)40% ②小テスト 20% ③期末試験 40%
(5)教科書等
毎回プリントを配布
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
社会学・歴史学に関連する授業を受けることが望ましい
(8)その他
毎日の新聞やテレビニュースで、アジアに関わる事柄に注目すること。
3
科 目 名
歴史学(「もの」をめぐる歴史)
専門教育科目
教 員 名
小山 常実
専門特殊講義群
年次
1
授業期間
後期
単位
2
(1)概要
歴史学では、近代における「もの」をめぐる歴史を、西洋社会と非西洋社会との相互関係に焦点
をあてながら見ていく。まず、コーヒーやお茶等の具体的な「もの」の歴史をたどり、それらの「も
の」がどのように生産され、交易され、消費されてきたか、見ていく。それを通じて、第一に、市
民革命や民主主義の背景には、アルコールと異なり、人を「理性的」に議論させるコーヒーやお茶
などの非アルコール飲料の存在があったこと、第二に、西洋は非西洋世界から「もの」「労働力」「思
想」等々を取り入れ、それらから新たなものを創造して初めて、近代社会を作り出していくことが
出来たこと、等々を明らかにしていく。次いで、西洋と東アジアを中心にした非西洋との相互関係
史を、15 世紀まで、16 世紀から 19 世紀前半まで、19 世紀後半以降の 3 期に分けて概観していく。
そして、できれば、特に 16 世紀から 19 世紀半ばまでの世界秩序について明確化していきたい。
(2)目的
本学には歴史学関係科目はかなり多く存在する。本科目は、歴史学全体の入門的科目であり、歴
史学という学問又は歴史というものに興味をもってもらうことを目的とする。そのために、政治史
や経済史に対比される社会史(村落共同体、家族、教育、衣食住、宗教・文化・思想その他の領域
を対象とする)を対象としている。
(3)授業内容
テーマ
はじめに
コーヒーの歴史 その1
コーヒーの歴史 その2
砂糖の歴史
その1
砂糖の歴史
その2
香料の歴史
その 1
香料の歴史
その2
綿の歴史
その1
綿の歴史
その2
コーヒー等と強制労働 その 1
コーヒー等と強制労働 その 2
西洋と非西洋の交渉史1
西洋と非西洋の交渉史2
西洋と非西洋の交渉史3
授 業 内 容
歴史学とは何か、半年間の講義案内
コーヒーとは、コーヒーの生産地、アラブ諸国とコーヒー
英国とコーヒー、フランスとコーヒー、ドイツとコーヒー
砂糖とは、砂糖の用途、生産の歴史、砂糖プランテーション
砂糖貿易、英国での消費の仕方、砂糖の世界史的意義
香料とは、消費の仕方の歴史
オランダと香料、香料の時代の終わり
綿とは、綿と英国、北米
綿と近世日本、綿工業と近代日本
近代奴隷制、奴隷貿易とアフリカ、奴隷労働に代わる強制労働
日本の戦国時代と奴隷売買、鎖国による奴隷売買の廃止
19 世紀前半まで:西洋による世界進出、その非西洋社会への影響
19 世紀前半まで:非西洋社会から西洋社会への影響
19 世紀半ば以降:西洋社会の世界基準化、国際法体制
(4)評価方法
①定期試験に代わるレポートを基本にして成績を付ける。
②出席などの日常点を加点又は減点する。
(5)教科書等
特になし
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
日本史A・B、日本経済史A・B、西洋経済史A・B
(8)その他
特になし
3
科 目 名
教育学A(学校教育論)
専門教育科目
教 員 名
小山 常実
専門特殊講義群
年次
2
授業期間
前期
単位
2
(1)概要
学校は、かつて西欧では「子供の牢獄」と言われていた。その後、近代国民国家の成立した 19 世紀半
ば以降、学校教育が著しく改善され、学校という空間はある程度子供にとって楽しいものになっていく。
しかし、1960~70 年代以降、再び世界的に学校教育はいきづまってきている。教育学Aでは、学校教育
とはどういうものなのか、考えていくこととする。
まず、学校はなにゆえにつくられたのか、なにゆえに義務教育制度と公教育体制が、近代国民国
家の形成とともに成立したのか、明らかにしていく。次いで、歴史上あるいは現代の特筆される学
校を、教育・管理運営その他に留意して紹介していく。そして、近現代における学校という場(シ
ステム)をどうとらえればよいか、考えていきたい。
(2)目的
現代人が多くの時間を過ごす学校教育について、広い視野から考えてもらうことを目的とする。同時
に、教育学というものに関心を持ってもらうことも目的である。
(3)授業内容
テーマ
はじめに
学校の発生
義務教育、公教育1
義務教育、公教育2
歴史上又は現代の学校1
歴史上又は現代の学校2
歴史上又は現代の学校3
歴史上又は現代の学校4
歴史上又は現代の学校5
歴史上又は現代の学校6
歴史上又は現代の学校7
学校という場のとらえ方1
学校という場のとらえ方2
学校という場のとらえ方3
授 業 内 容
教育学とは何か。半年間の授業案内
学校はなぜつくられたか--メソポタミア、西欧、日本において
義務教育、公教育とは何か、その成立理由
現代の義務教育、公教育の存在理由
助教法学校
パブリック・スクール
私塾――適塾中心に
咸宜園
松下村塾
サマー・ヒル
シュタイナー学校
教室、机と椅子、黒板、時間割
学級というものについての考察
教育内容、教員と生徒・児童の関係、生徒・児童同志の関係を通して
(4)評価方法
①定期試験に代わるレポートを基本にして成績を付ける。
②出席などの日常点を加点又は減点する。
(5)教科書等
特になし
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
教育学B、日本史B
(8)その他
特になし
3
科 目 名
教育学B(教育と社会)
専門教育科目
教 員 名
小山 常実
専門特殊講義群
年次
2
授業期間
後期
単位
2
(1)概要
教育という営みは、子供に社会で必要な能力、行動の仕方、知識・技術等(総じて文化)を伝え、
子供の中に内面化する役割、いわば社会化する役割を担ってきた。だが、前近代社会までは社会化
のほんの一部を担当しただけであった。近代国民国家が成立するとともに、教育は、子供の社会化
の役割を専門的に、半ば独占的に担うようになっていく。さらに、身分制の解体とともに、学校教
育が職業配分において大きな役割を果たすようになる。いわゆる学歴主義の成立である。
教育学Bでは、第一に、子供の社会化はどのように行われてきたか、教育は子供の社会化におい
てどういう役割を果たしてきたか、18 世紀から今日までの歴史的変化を概観する。第二に、近代国
民国家の中で、学歴主義がどのように成立展開し、どのようにいきづまってきたか、みていくこと
とする。最後に、いきづまりの打開策として提出された「生涯学習社会」の構想と実態について紹
介していく。
(2)目的
教育と社会がどういう関係にあるものなのか、広い視野から考えてもらうことを目的とする。同時に、
教育学又は教育社会学というものに関心を持ってもらうことも目的である。
(3)授業内容
テーマ
はじめに
子供の社会化と教育1
子供の社会化と教育 2
子供の社会化と教育3
子供の社会化と教育4
子供の社会化と教育5
子供の社会化と教育6
学歴主義1
学歴主義2
学歴主義3
学歴主義4
学歴主義5
「生涯学習社会」1
「生涯学習社会」2
授 業 内 容
半年間の授業案内、近代の教育の二つの機能
江戸時代の子供――数え7歳まで
江戸時代の子供――7歳以降
近代の教育観、子供観
19 世紀末から敗戦までの日本
昭和 20 年代、1960 年~1975 年、
1975 年~1990 年頃、1990 年代
江戸期身分制社会における職業と地位の配分
学歴主義の成立過程--実力主義の時代、分岐型学校体系の成立
受験競争の時代
単線型学校体系の成立、学歴主義の拡大と薄まり
学歴主義のいきづまり
「生涯学習社会」構想の理論--構想の体系と目的
「生涯学習社会」の実態、教育をめぐる今後の展望
(4)評価方法
①定期試験に代わるレポートを基本にして成績を付ける。
②出席などの日常点を加点又は減点する。
(5)教科書等
特になし
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
教育学A、社会学A、日本史B
(8)その他
特になし
3
科 目 名
日本史A(明治維新の意義)
専門教育科目
教 員 名
小山 常実
専門特殊講義群
年次
1
授業期間
前期
単位
2
(1)概要
日本社会は、明治維新及びそれ以後の改革によって、政治、経済、社会、教育、宗教、言語その他い
ろいろな面で、急激に変化していく。その後、日本社会は敗戦による戦後改革によっても大きく変貌す
るが、明治から今日までの日本社会の大枠をつくったものが明治維新であることにまちがいはない。そ
こで、日本史Aでは、明治維新とはどういうものだったのかということを主題にして、授業を進めてい
きたい。
まず、江戸期までの政治体制の変遷を概観したうえで、幕藩体制の構造的特色を明らかにしてい
く。次いで、身分、教育、学問及び思想などの諸点にも注意して、明治維新をもたらした国内的要
因をさぐっていきたい。そして最後に、幕末から明治初年にかけて行われた改革について概観し、
日本及び東アジア史における明治維新の意義、世界史における明治維新の意義について、考えてい
く。
(2)目的
受講者に日本歴史について興味関心をもってもらうことが第一の目的である。そして、日本歴史
を一貫した政治体制の論理・思想を明確化すること、江戸時代の政治体制の特徴を明確化すること
が第二の目的である。明治維新の政治過程を明らかにし、維新をもたらした要因を、日本歴史を一
貫した政治体制の論理・思想の中に探り当てることを第三の目的とする。
(3)授業内容
テーマ
授 業 内 容
はじめに
半年間の授業案内
日本歴史の特色1
東西対立、平地人と山人・海人、琉球とアイヌ
日本歴史の特色2
日本語、天皇
政治体制の変遷史 1
太政官制、摂関政治、鎌倉幕府、
政治体制の変遷史 2
室町幕府、戦国期、織豊政権
江戸期政治体制1
幕府と藩、将軍と天皇
江戸期政治体制2
将軍と老中・側用人、代官、その他
江戸期身分制1
「サムライ」とは何か
江戸期身分制2
百姓とは何か、町人とは何か、その他
明治維新の背景1
英国の対アジア策、「長崎」という窓
明治維新の背景2
天皇、下級武士、在村知識人、西南雄藩
明治維新の政治過程(1)
ペリー来航から桜田門外の変まで:条約調印問題と将軍継嗣問題
明治維新の政治過程(2)
薩長同盟まで:薩長の対立から協調へ
明治維新の政治過程(3)
薩長同盟以降:幕長戦争、大政奉還、王政復古、戊辰戦争
(4)評価方法
①定期試験に代わるレポートを基本にして成績を付ける。
②出席などの日常点を加点又は減点する。
(5)教科書等
特になし
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
日本史B、日本経済史A・B
(8)その他
特になし
3
科 目 名
日本史B(近代日本史)
専門教育科目
教 員 名
小山 常実
専門特殊講義群
年次
1
授業期間
後期
単位
2
(1)概要
日本近代の歴史は、不平等条約によって英国主導の国際法体制の中に引き入れられて半独立国と
された日本が、独立国に上昇するために、プロシャと英国を基本的なモデルとして選択し、いろい
ろなことを試みた歴史として見ることができる。日本は、西欧にならって法典を整備し、アジア初
の立憲体制を構築し、工業化、資本主義化を達成するとともに、日清戦争と日露戦争、第一次世界
大戦を通じて、不平等条約を改正して独立国となる。しかし、維新期以来の目的を達した日本は、
徐々に自分の進路を指し示すモデルを失い、特にワシントン体制以降は「迷走」していく。外交は
積極外交と消極外交との間で揺れ動き、国内体制も軍と内閣との分裂など、各種の分裂対立状態を
抱えていく。この分裂対立状態の中で、戦争に入っていき、敗戦を迎えるのである。本授業では、
日本近代の歴史を軍事、外交、政治、教育の4点、特に政治体制の変遷に焦点を当てて、見ていく
ことにしたい。
(2)目的
近代日本の歴史は苦闘の歴史である。そして現代日本は、否応なく、近代日本の歩みに拘束され
ている。本講義の第一の目的は、その歴史にはどのような論理があったかを明確化することである。
(3)授業内容
テーマ
はじめに
明治維新の意義1
明治維新の意義2
明治国家の政治体制
国民形成 その1
国民形成 その2
国民形成 その3
明治末年の変化 その1
明治末年の変化 その2
大正・昭和初期 その1
大正・昭和初期 その2
大正・昭和初期 その3
第2次世界大戦と日本 1
第2次世界大戦と日本 2
授
①定期試験に代わるレポートを基本にして成績を付ける。
②出席などの日常点を加点又は減点する。
(5)教科書等
特になし
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
日本史A・C、日本経済史A・B、東洋史B、歴史学
特になし
内
容
半年間の授業案内
華夷秩序体制、国際法体制と明治維新
欧化、中国化、武士化、公民国家化
大日本帝国憲法、教育に関する勅語
公教育体制
市郡町村議会→府県議会→帝国議会、選挙の仕組み
徴兵体制
日露戦争とその影響
大逆事件、南北朝正閏問題
日韓合邦と台湾統治
日米関係の推移
中国の内乱と幣原外交
世界経済のブロック化、戦争と敗戦
戦争の意義、戦争によって日本と世界はどう変わったか
(4)評価方法
(8)その他
業
3
科 目 名
日本史C(戦後日本)
専門教育科目
教 員 名
小山 常実
専門特殊講義群
年次
2
授業期間
前期
単位
2
(1)概要
第2次世界大戦に敗れて今年で 64 年経過する。この間、日本国は経済成長を遂げて生活の近代化
を達成し、民主主義も発達させていき、1980 年代以降には「経済大国」という自意識を持つように
なっていく。しかし、同時に、「顔のない国」「自分の意見を表明しない国」、あるいは「米国の言い
なりになる国」「政治小国」と言われ続けている。果ては、時に、米国の政府高官から「日本は米国
の保護国である」との発言が飛び出している。そして日本国は、政治的には 1980(昭和 55)年以降、
経済的には平成に入って以降、立ち尽くすとともに、いずこにか漂流しようとしているかに見える。
どのようにして、このような日本が生まれたのであろうか。敗戦から平成に入る頃までの歴史を、
政治、外交、生活などに焦点を合わせて見ていく中で、その理由を探っていきたい。
(2)目的
現代日本が危機的状況にあるということは、よく指摘されることである。だが、危機の根本原因
が何か、明確に指摘されることはない。本講義の第一目的は、戦後史について概観する中で、その
根本原因を明確化することである。そして、本講義を通じて、現代社会に対する問題意識を持って
もらうことも、一つの目的である。
(3)授業内容
テーマ
はじめに
漂流する日本の現在
占領期1
占領期2
占領期3
占領期4
国際社会への復帰1
国際社会への復帰2
高度成長期1
高度成長期2
高度成長期3
経済大国への道1
経済大国への道2
経済大国と政治小国
授 業 内 容
大日本帝国とは何だったのか、半年間の授業案内
自己決定できぬ国、米中の狭間で
第二次世界大戦と日本、米ソ協調から米ソ対立へ
東京裁判の概要、その後の影響
国連憲章と「日本国憲法」、検閲体制
戦後改革―――農地改革、財閥解体、ポツダム民主主義その他
全面講和と単独講和、日米安保条約、自衛隊の設置
1955 年体制、国連加盟、日米安保条約の改定と 1960 年安保闘争
経済の時代の始まり、「所得倍増計画」、マンパワー養成
象徴天皇制の定着、東京オリンピック、日韓条約
生活の近代化、対抗文化、大阪万博
日米繊維交渉、米中接近、日中国交回復
イデオロギーの終焉、ロッキード事件-田中角栄とは?
イラン・イラク戦争がつきつけたもの
(4)評価方法
①定期試験に代わるレポートを基本にして成績を付ける。
②出席などの日常点を加点又は減点する。
(5)教科書等
特になし
(6)履修しておかなければならない科目
特になし
(7)関連科目
日本史B、日本経済論、戦後日本経済の歩み
(8)その他
特になし
3
科 目 名
東洋史A(中国文明と東アジア世界の形成)
専門教育科目
教 員 名
赤城 隆治
専門特殊講義群
年次
2
授業期間
前期
単位
2
(1)概要
アジア近代の歴史は、その歴史的に形成された個性と異質なものの出会いであった。アジアがそ
れにどのように対し、何をよりどころとし、何を克服しなければならなかったか、その課題がどの
ようなものであったかを跡づけてみようと思っている。そのためには、ひとまずアジアの文明の個
性をとらえておかなければならない。そして近代のアジアの人々が自らの文明の個性や質をどのよ
うに考えたか、そのことが近代以降の歴史のいとなみに密接にかかわってくる。また、単に「外国
の歴史」ではなく、日本列島が東アジアの中でどのようなつながりを持っていたかをも大きな視野
の中においてみることで、主体的な学習も初めて可能だと考えている。
(2)目的
最初に、文字とその文化がどのようにつくられその社会の中でどのように意味づけられてきたか、
を手がかりに考えていく。もちろん、遺跡・遺物があるところでは、それとの併用によって、より
歴史像を鮮明にしていくことになる。個々の事実の知識の集積ではなくて、それがどういうつなが
りをもっているかを、受講者が自ら考えていくことに主眼をおいていく。
(3)授業内容
テーマ
中国とは何か①
中国とは何か②
中国とは何か③
古代の陵墓
古代の思想
漢代の歴史書
授 業 内 容
中国の古代文字について考える。
祭祀と社会の関係について考察する。
官僚制とはどういうものか。
始皇帝陵の遺構と遺物について。
儒教や道教について概観。
『史記』や『漢書』はどのような書物か。
三国時代の遺物
隋唐時代の東アジア
宋元時代の文化
モンゴル帝国と清帝国
清朝衰亡期の中国社会
アヘン戦争
半植民地化と洋務
列島出土の銅鏡など、遺物からみた東アジアの古代。
「日出処天子」の現しているのはなんだろうか。
庶民の営みや思想が表面に出てきた時代の特質。
遊牧系民族と漢民族のかかわり方について。
秘密結社などはどうして社会の深層にあったか。
アヘンはどうして入ってきて、何が問題だったのか。
危機にあって中国知識人はどのように外国情報を収集したか。
(4)評価方法
①期末の記述式試験 70%
②毎回の授業内レポート 30%
(5)教科書等
区分
参考書
書名
東アジア文化圏の形成
(6)履修しておかなければならない科目
特になし。
(7)関連科目
特になし。
(8)その他
著者名
李 成市
出版社
山川出版社
税込価格
765 円
3
科 目 名
東洋史B(近代世界と変容するアジア)
専門教育科目
教 員 名
赤城 隆治
専門特殊講義群
年次
2
授業期間
後期
単位
2
(1)概要
19 世紀末から 20 世紀は激動の時代であった。それはアジアにおいて、非常に過酷なできごとが
連続、断続して起きた時代でもあった。そうした事態は世界史のこの段階として引き起こされたの
であり、その中で生き残ることはどの地域の誰にとっても非常な困難なことであった。その中から、
私たちがどういう希望を見出していくことができるか、事実をふまえて振り返りながら受講者と一
緒に考えてみたいと思っている。日本との領土問題の経緯などをみても、現在の中国が大きく変容
しつつあることは事実である。また、その影響力の大きさが無視できないことには異論がないと思
われる。本講では一時的な感情的言説にふりまわされずに、今後アジア全体および世界がどういう
構造になっていくのか見通しを立てるための基礎的内容を提供したいと考える。
(2)目的
アジア社会が、近代以前から引き継いできた文化や伝統と新たに受け容れたそれとの混沌の中か
ら、どう活力を生みだしていったかを考えていく。また、多くの地域で成功と栄光の歴史であるよ
りも、失敗と挫折の連続というのが事実であったことにかんがみて、それがどうしてそうなったの
かをじっくり考え、今日の私たちがどういう歴史段階、環境の中にいるのか、みつめてほしいと思
っている。
(3)授業内容
テーマ
翻訳の世界①
翻訳の世界②
日清戦争、義和団の思想
日露戦争と朝鮮半島
孫文と辛亥革命の思想
中国共産党の誕生
30 年代の中国
解放と内戦
大躍進から文化大革命
改革開放以後① 家族
改革開放以後② 女性
現在の中国① 物質生活
現在の中国② 資本と技術
授 業 内 容
西洋の近代思想はどのようにして漢訳されたか。
西洋の人間はどんな交際をするのか、漢訳で中国人が知ったこと。
中華の危機と、熱狂的愛国運動の淵源。
日本もロシアもその領土が戦場になっていないこの戦争の性格。
「革命の父」はどのような人であったか。
「党史」ではなく、客観視した場合、この「党」とは。
日本の侵略過程までの中国社会のあり方について。
「八路軍」をヒーローとして描くだけでは足りない、戦争動員。
混迷の中国現代政治の様相と悲劇。
中国の現代家族のあり方は?
最近の中国女性の生き方は大きく変わってきている、その現状。
急激な変動の現代社会で中国人の生活感覚はどんな状況か。
世界有数の経済大国の成長の歩みと国際社会への対応。
(4)評価方法
①期末の記述式試験 70%
②毎回の授業内レポート 30%
(5)教科書等
区分
参考書
書名
アクティヴ中国
(6)履修しておかなければならない科目
特になし。
(7)関連科目
特になし。
(8)その他
著者名
胡金定ほか
出版社
朝日出版社
税込価格
2200 円