目次 - RAJ ラフティング協会

目次
序章
日本リバーガイド協会設立趣旨と基本理念---------2
第1章
沿革(設立にいたるまでと現在までの軌跡)-------5
第2章
会員規約---------------------------------------13
第3章
専門部会とブロック制度-------------------------24
第4章
組織構成---------------------------------------29
第5章
加盟事業者運行規定-----------------------------33
第6章
運行規定作成ガイドライン-----------------------36
第7章
リバーガイド規定-------------------------------39
第8章
リバーガイド認定試験---------------------------52
第9章
シニアリバーガイド認定基準---------------------59
第10章
シニアリバーガイド資格認定---------------------61
付録
参考資料
(別ファイルにて)
国際的医学コンセンサスに従ったファーストエイド---------------------63
川の専門用語の理解 -----------------------------------------------73
ボートを準備する段階での基礎知識-----------------------------------79
ラフトボートのリペア-----------------------------------------------80
コマンドについて---------------------------------------------------81
パドルワークについて-----------------------------------------------82
リバーガイド装備についての理解-------------------------------------86
ハンド&パドル・シグナル-------------------------------------------89∼
ロープノット&ロープワーク-----------------------------------------110∼
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序章
設立趣旨
基本理念
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設立趣旨と日本リバーガイド協会の基本理念
近年、わが国ではアウトドアスポーツの普及に伴ない、リバーラフティングが急
速に大衆化しつつある。自然に身を置き、五感を通じて、生かされる自然の大切さ
を実感する。アウトドアスポーツは1970年代を中心に、世界的に起こった自然
回帰への大きなムーブメントであり、ラフティングはその中で大きな役割を果たし
ている。
自然環境への意識の啓蒙
かつて河川こそが公道だった。交通の手段として船が行き交い、筏を組んでの木
材の運搬など、輸送手段として重要な役割を果たしてきた。近代になって、陸上道
路網の整備がなされ、交通の手段としての河川は人々の日常の生活目線から遠ざか
ることになる。結果として、河川は、生活用水や発電用途としての利水、或いは下
水排水溝としての役割のみを担うことになってしまった。河川から目線をそむけて
しまった人々は、川に汚物が放置され水が汚染されていても関心を示さなくなって
しまっていた。ラフティングなど、河川を利用したアウトドアスポーツの普及は、
再び人々の目線を水面に戻し、自然環境の大切さを身をもって実感させる大いなる
きっかけを与える。
チームワークと体験活動
一艇に、ボートに乗り合わせる複数の乗員のパドリング操作と協力によって運航
されるラフティングは、チームプレイの重要さを実体験すると共に、次々と迫り来
る激流を全員が協力し合い、ひとつひとつの瀬をクリアして行く達成感と連帯感を
提供する。ラフティングは、とりわけ次世代を担う多感な若者達に、団体行動の中
に学ぶチームワークの重要性と、充実した達成感を提供する。ラフティングは、ス
リリングに急流下りを楽しむスポーツ派から、周辺の景観を楽しみ、鳥のさえずり
を聞き、流れに身をまかせながら川を下るのんびり派まで幅広い川下りの楽しみを
提供する。そして商業ラフティングは、大衆が最も手近にアウトドアスポーツを体
験できる入門手段である。
- - 3 - -
危機管理と責任
いかなる河川においても、安全に川下りを楽しむには、(河川における)不測の
事態に対する危機管理や安全対策を充分に行い、運行に際しては、その河川を充分
理解した経験豊富なガイドをラフトの引率にあてなければならない。商業ラフティ
ングに従事する者は、参加する顧客に対しても、顧客が自ら負うべき自己責任の範
囲を説明し、理解・承知してもらい、主催者たるべき業者の負うべき責任を充分に
自覚しなければならない。安全運行に必要な情報システムの構築、ガイド技術の研
鑚、労働環境の整備、地域関係諸団体との協調・協力関係の構築、海外関連諸団体
との情報交換及び国際的協力関係の構築、保険制度や損害賠償責任など、今後我々
が取り組まなければならない課題は数多くある。
協会設立
上記の認識のもとに、商業ラフティングに従事する一人一人が、個人・団体を問
わず、課せられた社会的責任を果たすとともに、職業としてのラフティングの存在
を社会に知らしめ、個々の社会的地位の確立を目指す。
わが国における商業ラフティングの更なる普及と発展の為に、安全とサービスの
向上を目指して、ここに日本リバーガイド協会(以下RAJとする)を設立する。
- - 4 - -
第1章
沿革
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RAJ設立に至るまで
余暇の過ごし方を再認識する時流や、アウトドアレジャーブームの追い風を受け
て、それまでごく一部の人々によってアドベンチャー的な位置付けで楽しまれてい
たラフティングというリバースポーツが、90 年代前半より商業ベースのレジャース
ポーツとして全国的に注目を集めるようになった。そこに生じた商業ラフティング
への社会的ニーズを受けて、同年代より、営利を目的にラフティング・トリップを
催行する企業・団体・個人の数も全国的に急増した。
しかしそんな時勢下において、営利目的のラフティングを統括する団体や行政機
関は存在せず、営業活動に対する許認可制度も皆無であったため、充分な知識・経
験・実績、安全管理能力や設備がなくても、一定の資機材と人員さえそろえれば、
誰でも翌日からラフティング事業が展開できるという、一種、野放図に近い状況が
日本で展開され始めようとしていた。
このような状況のもと、ラフティングが社会的な注目を浴びるにつれ、事業者間
における事業内容の質、安全管理の不均等性や不備・ルール不在の弊害などが顕在
化し、業界の内外から指摘されるようになってきた。特に、顧客の安全性を保障す
る安全管理面における規格や法律、条例等が存在しない現在、野放図なままの業界
成長は、重大な事故を発生させる可能性を孕んでいると指摘されている。
そこで、ラフティング事業全体が大きな社会的糾弾の対象になる前に、行政機関
の指導を待つまでもなく、業界として自主的な対策を講じる必要性があるという機
運が高まった。その結果、具体的な対策案として具現化されたのが日本リバーガイ
ド協会である。当協会では、加盟業者の総意に基づいて自主規制を敷き、あわせて
事業者間相互の情報交換や研修会実施によって事業内容の質向上をはかり、同時に
安全管理体制の向上を実現し、業界全体の総合的な資質が向上することを最終目標
としている。
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主な活動の軌跡
1997 年 1 月
2月
3月
5月
1998 年 3 月
1998 年 5 月
1998 年 10 月
1999 年 2 月
1999 年 5 月
第 9 回カヌーショー(東京)にて第 1 回設立準備会を実施
第 2 回設立準備会(東京)
第 3 回設立準備会(東京)
第 1 回総会開催(岐阜)
設立趣旨の確認、規約の確定、役員の選考、年間事業計画の承認、
部会等執行部組織の提案、事務局をフィールドワークス(東京)内
に設置、登録会員(カンパニー)13 社
第 2 回総会
会計報告、予算承認、役員改選、年間事業計画報告、規約の一部変
更、協会の加入条件(ガイドライン)の確認、部会の役割確認、登
録会員
(カンパニー)16 社
第1回リバーガイド・インストラクター及びエグザミナー研修会
(群馬県・利根川)
協会行事として初めて全国のインストラクターガイドが一堂に
会し陸上・水上で研修を実施
●実施内容:1.運行規定基準の確定
2.ガイド認定基準項目の決定
第 1 回リバーガイド・ミーティング(四国・吉野川)
現場で活躍するリバーガイドが全国から集合す
るラフティング・ジャンボリーを実施
第 3 回総会(東京)
会計報告、予算承認、98 年事業報告、99 年事業予定、役員改編、
部会報告、部会改編の討議、特別議案(CWWC 選考会と選考委員
会について)、弁護士による講演「リバーガイド及びラフティン
グ会社にまつわる関連法規」
、登録会員(カンパニー)20 社
第 2 回リバーガイド・インストラクター&エグザミナー・ミーティ
ング(北海道・尻別川)
尻別川をダウンリバーしながら、インストラクター研修を実施
・エグザミナー・ミーティングの議題
「エグザミナーの定義、資格、資格有効期限」
「インストラクターの定義、資格有効期限について確認」
・リバーガイド・インストラクター・ミーティングの議題
「リバーガイドの認定基準」
「運行規定基準について」
「RAJ に対する要望」現場の声として多数の意見・要望を吸収
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1999 年 10 月
2000 年 3 月
2000 年 3 月
2000 年 10 月
2000 年 11 月
2001 年 2 月
第 2 回リバーガイドミーティング(岐阜県・長良川)
親睦ダウンリバー
ミーティングの議題
リバーサインの確認
リバーガイドの安全管理と法的責任
ニュージーランドのガイド認定制度
CWWC の報告
第 4 回総会(東京)
決算報告、予算承認、99 年事業報告、00 年事業予定、役員改編、
部会報告、保険関係者による講演「ラフティング等アウトドア・ア
クティビティに関する保険とリスクマネージメントについて」
登録会員(カンパニー)25 社
第 3 回インストラクターミーティング(検定試験)(四国・吉野川)
机上研修と実技研修の実施
実技検定、筆記試験合格者にインストラクターの資格を認定
登録資格認定試験の記念すべき第 1 回目大会
リバーガイド資格認定試験
北海道ブロック
…尻別川
関東東北ブロック
…荒川長瀞
中部近畿ブロック
…長良川
中国四国九州ブロック…四国吉野川
インストラクター検定試験の実績をもとにリバーガイド検定試
験を全国で実施。RAJの指針に向かう大きな 1 歩となる。
第 3 回リバーガイドミーティング(熊本県・人吉市・球磨川)
臨時総会議題
「リバーガイド認定試験の経緯報告」
「RAJの指針を再確認」
フレンドシップ&コンペダウンリバー
リバーガイド検定試験追加開催
リバーガイドミーティング議題
「RAJ非会員カンパニーによる死亡事故報告」
「川辺川ダム問題について(地元関係者による状況報告)
」
「リバーガイド検定試験の経過報告」
球磨川最大の支流「川辺川」のダム建設予定地を視察
第5回総会(東京)
決算報告、予算承認、00 年事業報告、01 年事業予定、役員改編、
部会報告、組織改編(ブロック制の導入等)それに伴う規約改定
弁護士による講演
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2001 年2月
2001 年 5 月
2001 年 11 月
2002 年 2 月
2002 年 3 月
2002 年 11 月
2003 年 2 月
第 4 回インストラクターミーティング(検定試験)(四国・吉野川)
机上研修と実技研修の実施
実技検定、筆記試験合格者にインストラクターの資格を認定
登録資格認定試験第2回目
事故緊急会議(大阪)
4 月 28 日および 5 月 20 日に群馬県で発生した事故に関する緊急役
員会議を開催
事故調査委員会を編成
第4回リバーガイドミーティング(愛知県・犬山市・木曽川)
エグザミナーミーティング議題
「リバーガイド認定試験の次年度指針報告」
「RAJ会員カンパニーによる死亡事故報告」
フレンドシップダウンリバー
リバーガイド検定試験追加開催
第 6 回総会(大阪)
決算報告、予算承認、01 年事業報告、02 年事業予定、役員改編、
部会報告、組織改編(シニアガイド、各河川と等級の導入等)
それに伴う規約改定
弁護士による講演
第 5 回インストラクターミーティング(代々木オリンピックセンター)
第 1 回シニアガイドミーティング(学科検定試験)(代々木オリンピックセンタ
シニアリバーガイド講習(机上)と学科検定試験の実施
ー)
学科検定試験合格者は後日各ブロックで行なわれる実技試験の
受験資格を認定
「シニアリバーガイドステータスの実施について」
「RAJテスター養成講座」
「リバーガイド検定試験実施要項説明」
「ブロック別会議」
「リスクマネージメントセミナー」
第 5 回リバーガイドミーティング(静岡県・富士郡・富士川)
「RAJの啓蒙活動について」
「シニアガイドのステータスについて」
「リバーガイド登録について」
「利根川の事故について」
「新規入会希望について」
「RAJの今後の活動について」
第 7 回総会(大阪)
決算報告、予算承認、02 年事業報告、03 年事業予定、役員改編、
部会報告、組織改編、規約改定
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2003 年 3 月
事務局をアオキカヌーからモンベルに移転
新たに事務局2名を任命
2003 年 5 月
5・6 月の期間で各ブロック毎にシニアガイド検定試験を開催
2003 年 11 月
第 6 回リバーガイドミーティング(埼玉県・長瀞・荒川)
「フレンドシップダウンリバー」
「リバーガイドのステータスについて」
「RAJテスター養成講座」
「就労問題につて」
「RAJの今後の活動について」
第 8 回総会(大阪)
決算報告、予算承認、03 年事業報告、04 年事業予定、役員改編、
部会報告、組織改編、規約改定
エクザミナーミーティング
「RAJの法人化について」
「シニアガイド制度について」
第 7 回リバーガイドミーティング(四国・吉野川)
「フレンドシップダウンリバー&ラフトレース」
「リバーガイドのステータスについて」
「日本カヌー連盟所属について」
「就労問題につて」
「RAJの今後の活動について」
第 9 回総会(大阪)
決算報告、予算承認、04 年事業報告、05 年事業予定、役員改編、
部会報告、組織改編、規約改定
エクザミナーミーティング
第 8 回リバーガイドミーティング(九州・球磨川)
「フレンドシップダウンリバー&ラフトレース」
「リバーガイドのステータスについて」
「日本カヌー連盟所属について」
「RAJの今後の活動について」
第 10 回総会(大阪)
決算報告、予算承認、05 年事業報告、06 年事業予定、役員改編、
会報告、組織改編、規約改定
エクザミナーミーティング
「JRCA 加盟について」
「河川支部長について」
2004 年 2 月
2004 年 11 月
2005 年 2 月
2005 年 11 月
2006 年 3 月
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2006 年 4-6 月
シニアリバーガイド初任者研修会(西日本・東日本・北海道)
2006 年 11 月
2006 年 11 月
シニアリバーガイドワークショップ(更新講習会)(水上)
第 9 回リバーガイドミーティング(水上・利根川)
「フレンドシップダウンリバー&ラフトレース」
第 10 回総会(大阪)
決算報告、予算承認、06 年事業報告、07 年事業予定、役員改編、
会報告、組織改編、規約改定
2007 年 3 月
2007 年 4-6 月 シニアリバーガイド初任者研修会(西日本・東日本・北海道)
2007 年 4 月-9 月シニアリバーガイドワークショップ(更新講習会)(京都・北海道・岐阜・徳島・
埼玉)
2007 年 11 月
第 10 回リバーガイドミーティング(静岡・富士川)
「フレンドシップダウンリバー&ラフトレース」
「レスキューワークショップ」
2008 年 3 月
第 11 回総会(東京)
決算報告、予算承認、07 年事業報告、08 年事業予定、役員改編、
会報告、組織改編、規約改定
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第2章
会員規約
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第1章
総則
(名称)
第1条 この会は、日本リバーガイド協会(以下「本会」という。
)、英名 RIVER-GUIDE
ASSOCIATION of Japan(略称RAJ)とする。
(事務局)
第2条 本会の事務局は、㈱モンベル内(大阪市西区新町 1 丁目 33 番 20 号)に置
く。
(地方支部及び部会の設置)
第3条 本会は、常任理事会の議決を経て、支部(ブロック)を設置することがで
き、第39条に基づいて運営される。
2 本会は、常任理事会の議決を経て専門部会または委員会を設置することができ、
第40条に基づいて運営される。
第2章
目的及び事業
(目的)
第4条 本会は、リバーガイドを職業とする個人及び団体との連携をはかり、リバ
ーガイドの社会的地位の向上と、国内の河川におけるラフティングを主とするリ
バースポーツの普及発展に寄与し、水難遭難事故防止に努め、自然保護活動の推
進と、本会と趣旨を同じくする国内外の団体との友好を深め、互いの技術向上を
はかることを目的とする。
(事業)
第5条 本会は、上記の目的を達成するために、次の事業を行う。
① リバーガイド業を行うために必要な、国内外におけるリスクマネージメント
安全管理義務に関する情報収集と研究、及びその普及と指導を行う。
② リバーガイディングを安全、円滑に行うための安全基準を設定する。
③ リバーガイディングを安全、円滑に行うための技術水準を設定する。
④ ラフティング技術の研究・普及及び指導を行う。
⑤ 同様の趣旨をもつ国内外の関連諸団体への連携を行う。
⑥ 事故防止対策の研究、及び事故調査・分析を行い安全管理を徹底する。
⑦ 公認指導員の養成及び資格認定基準を設定して的確な人材育成を行う。
⑧ リバーガイド業に関連する社会的諸問題に対して、調和をはかる役割を果た
す。
⑨ リバーガイド業に関する研究会、講習会、講演会及び関連する事業の主催や
後援を行う。
⑩ リバースポーツに関連する装備の研究開発、及び推薦を行う。
⑪ リバーガイド業に関わる社会的労働環境の整備保全、改善提案を行う。
⑫ 目的を達成するために必要と思われる事業を行う。
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第3章
会員
(会員の種別)
第6条 本会の会員を次の通り定める。
① 正会員 この協会の目的に賛同し第7条を満たした団体。
② 特別賛助会員 この協会の目的に賛同し、その活動、事業を援助する個人及
び法人であること。
(入会手続)
第7条 正会員になろうとする団体は、次に定める事項を満たし常任理事会の承認
を受けなければならない。
① 入会申込書の提出
② 運行規定
③ 入会金
④ 年会費
⑤ ガイド登録料等
⑥ 正会員2社の推薦状
(会費)
第8条 本会の会費は、別途に定める。
(資格の喪失)
第9条 本会の会員は次の事由によってその資格を喪失し、また一時的に資格が停
止する。
① 本会を退会した時。
② 本会を除名された時。
③ 本会における資格が停止された時。
(退会)
第10条 本会の会員が退会しようとする時は、理由を付して会長に退会届を提出
しなければならない。 又、次の各号の何れかに該当する場合は退会したものと
みなす。
① 退会届けが提出された場合。
② 代表者が禁治産者または準禁治産者の宣告を受けた場合。
③ 除名された場合。
④ 所属団体が解散した場合。
⑤ 団体または代表者が銀行取引停止または破産宣告を受けた場合。
(除名)
第11条 本会の会員が次の各号の何れかに該当するときは総会の決議を経て、会
長が除名できる。
① 本会の名誉を著しく傷つけた時。
② 本会の目的に著しく反する行為があった時。
③ 本会の会員としての義務に著しく反する行為があった時。
④ 本会の会費を1年間以上滞納した時。
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(懲罰規定)
第12条 本会の会員が以下の各号のひとつ以上に該当する時は、常任理事会の決
議を経て、会長が懲罰を付すことができる。
① 本会の名誉を著しく傷つけた時。
② 本会の目的に著しく反する行為があった時。
③ 本会の会員としての義務に著しく反する行為があった時。
④ 本会の会費を6カ月以上滞納した時。
※懲罰には「勧告」
「改善命令」「資格停止」がある
第4章
常任理事
(常任理事)
第13条 本会には次の常任理事を置く。原則として、常任理事はすべてエグザミ
ナー(正会員の代表者)又は協会登録ガイドの資格を有する者とする。
① 常任理事は会長1名、副会長2名、専務理事3名、事務局長1名とする。
② 必要に応じて顧問及び名誉常任理事若干名をおく。
(常任理事の選任)
第14条 常任理事および監査は総会で選任し、理事常任理事は互選で会長、副会
長を定めることとする。
(常任理事の職務)
第15条 会長は、本会を代表し、会務を総理する。
2 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、
あらかじめ会長が指名した副会長が、その職務を代理する。
3 専務理事は、会長及び副会長を補佐し、常任理事会および総会の議決に基づき
理事の職務を統括する。
4 事務局長は、常任理事会の決議に基づきこの団体の業務を掌握し、日常の事務
に従事し総会の議決した項を処理する。
5 理事会及び理事については、第42条に定めることとする。
(常任理事会とその職務)
第16条 常任理事は常任理事会を組織し、本規約に定める事項の他、次の各号に
定める事項を議決する。
① 本会の組織運営、その他事業実施にあたって必要と思われる規約の制定。
② 総会で議決された事項の執行。
③ 総会に付議すべき事項の作成。
④ その他、総会の決議を必要としない団体事業に関する事項の決定。
(監査の職務)
第17条 監査は、本会の業務及び財産に関し、次の各号に規定する業務を行う。
① 本会の財産及び経理状況を監査すること。
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② 常任理事の業務執行の状況を監査すること。
③ 財産および経理状況、または業務の執行において不正の事実を発見した場合
は、これを速やかに常任理事会及び総会に報告すること。
④ 前項の報告をするために必要があるときは、常任理事会または総会を招集で
きる。
(常任理事の任期)
第18条 常任理事の任期は1年とし、再任を妨げない。
2 補欠または増員により選任された常任理事の任期は、前任者または現任者の残
存期間と同じとする。
3 常任理事は、その任期満了後でも、後任者が就任するまでその職務を行う。
(常任理事の解任)
第19条 常任理事が次の各号の何れかに該当する時、常任理事会において3分の
2以上の同議を受け、総会において出席者の過半数の議決により、会長がこれを
解任することができる。 又、会長を解任する場合には、同様の議決を経て、副
会長がこれを解任する。
① 心身の故障のため、職務の執行にたえないと認められる時。
② 職務上の怠慢、または義務違反、その他常任理事としてふさわしくない行為
があると認められる時。
第5章
会
議
(常任理事会の招集)
第20条 常任理事会は、会長がこれを招集する。
2 会長が必要と認めたとき、または常任理事の3分の1以上から会議に付すべき
事項を示して常任理事会の招集を請求されたときは、会長はその請求があった日
から21日以内に臨時常任理事会を招集しなければならない。
3 常任理事会の議長は会長が行うものとする。
(常任理事会)
第21条 常任理事会は、常任理事現在数の3分の2以上の者が出席しなければ議
事を議決することはできない。ただし、当該議事において書面をもって予め意志
を表示した者は出席者とみなす。
2 常任理事会の議事は、この規約に別段の定めがある場合を除いて、出席常任理
事の過半数をもって決し、可否同数のときは議長の決するところとする。
(総会)
第22条 総会は常任理事および代議員をもって組織する。
2 代議員は、登録ガイド5名毎に1名とし、エグザミナーをその代表者とする。
3 特別賛助会員資格を有する者は総会に出席して意見を述べることができるが、
議決権はもたない。
4 議長は、総会へのエグザミナー及び協会登録ガイドの資格を有する者以外の傍
聴・臨席を拒否することができる。
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(総会の招集)
第23条 総会は以下の各号のとおり招集され、実施される。
① 通常総会は毎年1回とし、会長が招集する。
② 臨時総会は、常任理事会が必要と認めたとき、会長が招集する。
③ 前項のほか、正会員総数の5分の1以上から会議に付すべき事項を示して総
会の招集を請求された時、会長は請求から30日以内に臨時総会を招集しなけ
ればならない。
2 総会の招集は、少なくとも14日以前に、その会議に付すべき事項、日時およ
び場所を明示した書面をもって通知する。
3 総会の議長は、出席総会構成員が、総会出席常任理事の中から選任する。
(総会の議決事項)
第24条 総会はこの規約に定めるもののほか、次の事項を議決する
① 事業計画および収支予算についての事項。
② 事業報告および収支決算についての事項。
③ 財産目録および貸借対照表についての事項。
④ その他、本会の業務に関する重要事項で、常任理事会において必要と認める
事項。
(総会の定足数)
第25条 総会は、総会構成員現在数の2分の1以上の者が出席しなければ議事を
議決することができない。ただし、当該議事について書面をもって予め意志を表
示した者は出席者とみなす。
2 代議員を代理人と定めて書面をもって表決権を委任することができる。
(総会議決)
第26条 総会の議事は、この規約に別段の定めがある場合を除いて出席代議員の
過半数をもって決し、可否同数のときは議長の決するところとする。
2 総会の議事の要領および議決した事項は、正会員全員に通知する。
(議事録)
第27条 総会および常任理事会は、議事録を作成し、これを保管する。
2 会員から請求があった場合は、議事録を公開しなければならない。その場合は
請求者に議事録のコピーを送付する。
(会員投票)
第28条 常任理事会が認める緊急議題については、書面による正会員投票を実施
することができる。
2 会員は、投票期日までに速やかに投票用紙に必要事項を記載の上、事務局に送
付しなければならない。
3 この会員投票は、総会と同じ効力をもち、議決内容は会員全員に通知される。
(登録ガイド意思調査)
第29条 常任理事会は、登録ガイド全体の意思を調査する必要があると認めた場
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合、書面により意見を求めることができる。
第6章
資産及び会計
(資産)
第30条 本会の資産は、次の通りとする。
① 入会金および会費
② 事業に伴う収入
③ 寄付金
④ 賛助金
⑤ その他の事業収入
(資産の管理)
第31条 本会の資産は常任理事会の決定に基づき、会長が管理し、それを監事が
監査する。
(事業計画および収支予算)
第32条 本会の事業計画については常任理事会及び理事会で立案し、これに伴う
収支予算は事務局が編成し、会長が総会に起案、承認を受ける。
(収支決算)
第33条 本会の収支決算は事務局が作成し、監事が監査を行い、意見を付し常任
理事会及び、総会の承認を受ける。
(会計年度)
第34条 本会の会計年度は、毎年 1 月 1 日に始まり、12 月末日に終わる事と定め
る。
第7章
規約の変更及び解散
(規約の変更)
第35条 この規約は、総会出席者の2分の1の議決をもって変更することができ
る。
(解散)
第36条 本会の解散は、正会員総数の3分の2の議決を経て、採択されなければ
ならない。
(解散後の協会資産)
第37条 解散後の協会資産については、類似団体に寄付する。
第8章
細則
(細則の制定)
第38条 本規約を適正に施行するにあたり必要な細則は、常任理事会および総会
の議決を得て制定することができる。
- - 18 - -
2
目的を達成するための事業について、常任理事会および総会の議決を得てその
内容を細則に定める。
3 支部(ブロック)及び部会の運営について、常任理事会および総会の議決を得
た細則を制定し、それに基づいて運営を行う。
(地方支部)
第39条 本規約第3条第1項に基づき以下の支部(ブロック)を設置する。
北海道ブロック 空知川 支部
尻別川 支部
鵡川 支部
阿寒川 支部
豊平川 支部
十勝川 支部
東日本ブロック 利根川 支部
荒川 支部
中部ブロック
長良川 支部
富士川 支部
犀川 支部
西日本ブロック 保津川 支部
北山川 支部
瀬田川 支部
吉野川 支部
球磨川 支部
2 本会の正会員は、何れかの支部(ブロック)に所属していなければならず、会
員登録時に該当する支部(ブロック)を申請し、常任理事会の承認を得て決定す
る。
3 本会の正会員で、2つ以上の事業所を営業登録している場合は、営業を行って
いるそれぞれの事業所毎に、支部(ブロック)の登録を申請することとする。
4 各ブロックはブロック長1名、河川別支部長1名を置く。
5 ブロック長は、各ブロックに所属している代表者の互選で定めることとし、常
任理事会の承認を経て会長がそれを委嘱する。 又、そのブロック長は本会の理
事となる。
6 各支部長が行う業務は次の通りとする。
① 各事業所より提出されている運行規定の管理監督。
② 周辺地域の関係機関及び住民との調和と理解の促進。
7各ブロックで行う業務は次の通りとする。
① 本会の事業運営上必要であると思われる業務に対する企画立案と調整。
② ガイド検定試験等のRAJが行う事業の実施と会計管理。
③ 各ブロック間、会員間の連絡と調整。
8 各ブロックより討議事項が発生した場合には、常任理事会が調整・採決する。
また必要に応じて理事会を開催して討議する。
- - 19 - -
9
必要経費等の使用は事前に常任理事会に申請し、承認を得た上で行い、会計係
はその都度出納報告を事務局行う。
10 その他、この条に定めなき事項についてはその都度、常任理事会もしくは総
会で討議し定める。
(専門部会)
第40条 本規約第3条第2項に基づき以下の専門部会を設置する。
① 技術部会
② 安全部会
③ 国際部会
2 本会に所属する団体は、各部会からの要請を受けた場合積極的に協力しなけれ
ばならない。
3 各部会の部会員は、部会長の推薦もしくはエグザミナーからの推薦、立候補に
よって選出され、常任理事会の承認を経て会長が委嘱する。
4 各部会には、部会長1名、副部会長1名を置く。
5 各部会の部会長は、それぞれの部会で互選により定められ、常任理事会の承認
を経て会長がそれを委嘱する。 又、その部会長は協会の理事となる。
6 各専門部会の業務は次の通りとする。
① 技術部会
本規約第5条第1項第1号から第4号、第7号、第9号、第12号に定める事
項。
② 安全部会
本規約第5条第1項第6号、第8号、第9号から第12号に定める事項。
③ 国際部会
本規約第5条第1項第5号、第12号に定める事項。
7 各部会より討議事項が発生した場合には、常任理事会が調整・採決する。
8 必要経費等の使用は事前に常任理事会に申請し、承認を得た上で行い、その都
度出納報告を事務局に行わなければならない。
9 その他、この条に定めなき事項については、その都度常任理事会もしくは総会
で討議し定める。
(理事会及び理事)
第41条 理事は理事会を組織し、互選により専務理事を3名選出し会長がそれを
委嘱する。 又、その専務理事は協会の常任理事となる。
2 専務理事は、第15条第3項に定める内容を主な職務とする。
3 理事は次の各号に定める内容を主な職務とする。
① 本会の事業運営上必要であると思われる業務に対する企画立案と執行。
② 総会及び常任理事会で議決した事項の執行と運営管理。
③ 総会及び常任理事会に付議すべき事項の起案と企画立案。
④ その他、総会の決議を要しない会務の執行に関する事項
4 理事会は、本会の常任理事会が必要と認めた場合、又は理事現在数の2分の1
以上から請求のあったときに招集することができる。
- - 20 - -
(運行規定)
第42条 正会員になろうとする団体は、本会が別途定める「RAJ加盟事業者運
行規定」に従い、それぞれの事業所の運行規定を提出する義務がある。又、それ
は毎年の登録更新時に、その都度提出しなければならない。
2 提出された運行規定は遵守する義務が発生する。尚、これについては各支部内
に所属する会員間での相互管理体制とし、各支部長が責任を持って管理保管し、
任務にあたる。
3 提出された運行規定の内容を逸脱した行為があると認められた場合、もしくは
指摘された場合は、直ちにその行為を改め、その事由を文書で所轄の支部長を経
由し、会長まで提出しなければならない。
4 再三の勧告にも関わらず規定を無視し、その行動を継続する団体は、第11条
に従い処分される。
(ガイド規定)
第43条 本会の登録ガイドは「RAJリバーガイド規定」を尊守しなければなら
ない。
本会の登録ガイドで「RAJリバーガイド規定」を無視した行為、あるいは逸脱し
た行為があったと認められた場合は、第12条に従い処分されることがある。
※ 非登録ガイドの就労に対する罰則
非登録ガイド使い営業をしたり、RAJ非加盟同業社のガイドを自社ガイ
ドとして偽り登録(名義貸し)し営業をした場合。
① 違反を発見した加盟会社により報告書を事務局に提出。
② 役員会にて協議・調査の上、事実の場合、改善勧告書を出し、加盟各社
に公表する。
③ 違反会社は2週間以内に改善計画書(1ヶ月以内に改善する内容の計画
書)を事務局に提出。
④ 改善計画書に沿って改善が為されない場合、資格停止(1年以内)処分、
その後も改善がみられない場合除名処分とする。
2 本会登録ガイドの身分は「RAJリバーガイド規定」よって定める。
附 則
この規約は、1997年5月7日から施行する。
附 則
この規約は、1998年3月1日から施行する。
附 則
この規約は、1999年3月1日から施行する。
附 則
この規約は、2000年3月1日から施行する。
附 則
この規約は、2001年3月1日から施行する。
- - 21 - -
附
則
この規約は、2008年3月12日から施行する。
別表(第8条関係)
日本リバーガイド協会会費
本会の会費は、次のとおり定める。《 年会費納入期限 毎年度 12 月末 》
入
会
金
¥50,000
年
会
費
¥50,000
ガ イド登 録 料
1名/¥6,000
ガイド登録期間は 1 月 1 日より 12 月 31 日とする。
特別賛助会員は、年間一口/¥50,000。
- - 22 - -
第3章
専門部会
と
ブロック(支部)制度
- - 23 - -
専門部会設置について
RAJは、その目的および事業計画を滞りなく、かつ可及的速やかに達成するため、
以下の専門部会(委員会)を設置している。事業については、規約第 2 章第 5 条、
設置の根拠については同第 8 章第 41 条を参照のこと。
(事業)
第5条 本会は、上記の目的を達成するために、次の事業を行う。
① リバーガイド業を行うために必要な、国内外におけるリスクマネージメント
安全管理義務に関する情報収集と研究、及びその普及と指導を行う。
② リバーガイディングを安全、円滑に行うための安全基準を設定する。
③ リバーガイディングを安全、円滑に行うための技術水準を設定する。
④ ラフティング技術の研究・普及及び指導を行う。
⑤ 同様の趣旨をもつ国内外の関連諸団体への連携を行う。
⑥ 事故防止対策の研究、及び事故調査・分析を行い安全管理を徹底する。
⑦ 公認指導員の養成及び資格認定基準を設定して的確な人材育成を行う。
⑧ リバーガイド業に関連する社会的諸問題に対して、調和をはかる役割を果た
す。
⑨ リバーガイド業に関する研究会、講習会、講演会及び関連する事業の主催や
後援を行う。
⑩ リバースポーツに関連する装備の研究開発、及び推薦を行う。
⑪ リバーガイド業に関わる社会的労働環境の整備保全、改善提案を行う。
⑫ 目的を達成するために必要と思われる事業を行う。
(専門部会)
第40条 本規約第3条第2項に基づき以下の専門部会を設置する。
① 技術部会
② 安全部会
③ 国際部会
2 本会に所属する団体は、各部会からの要請を受けた場合積極的に協力しなけれ
ばならない。
3 各部会の部会員は、部会長の推薦もしくはエグザミナーからの推薦、立候補に
よって選出され、常任理事会の承認を経て会長が委嘱する。
4 各部会には、部会長1名、副部会長1名を置く。
5 各部会の部会長は、それぞれの部会で互選により定められ、常任理事会の承認
を経て会長がそれを委嘱する。 又、その部会長は協会の理事となる。
- - 24 - -
6 各専門部会の業務は次の通りとする。
① 技術部会
本規約第5条第1項第1号から第4号、第7号、第9号、第12号に定め
る事項。
② 安全部会
本規約第5条第1項第6号、第8号、第9号から第12号に定める事項。
③ 国際部会
本規約第5条第1項第5号、第12号に定める事項。
7 各部会より討議事項が発生した場合には、常任理事会が調整・採決する。
8 必要経費等の使用は事前に常任理事会に申請し、承認を得た上で行い、その都
度出納報告を事務局に行わなければならない。
9 その他、この条に定めなき事項については、その都度常任理事会もしくは総会
で討議し定める。
専門部会の具体的な役務
・技術部会
この部会は、事業活動を行うために必要なリスクマネージメント、安全管理義務に
関する情報収集と研究、及びその普及と指導をおこない、事業活動を安全、円滑に
行うための安全基準および技術基準を設定することを目的とし、リバーガイド資格
認定やリバーガイド・インストラクター研修・認定を維持・運営する。
・安全部会
この部会は、加盟事業社に所属する被雇用者(リバーガイドなど)の労働環境およ
び労働条件についての調査・研究を行う。またラフティング事業活動にかかわる保
険、関連法規の調査・研究を行う。
・国際部会
この部会は各国のラフティング事情や、他国の同様な団体の調査・研究をし、相互
承認への活動や国際交流を行う。他国の公的な同格団体との間で、当該団体公認リ
バーガイドとRAJ認定リバーガイドの交流について模索していくことを当面の
活動指針としている
ブロック制度(地方支部設置)
RAJは、その目的および事業計画を滞りなく、かつ可及的速やかに達成するため、
以下のブロック制度(地方支部設置)を実施する。事業については、規約第 2 章第
5 条、実施の根拠については同第 8 章第 40 参照のこと。
(事業)
- - 25 - -
第5条 本会は、上記の目的を達成するために、次の事業を行う。
① リバーガイド業を行うために必要な、国内外におけるリスクマネージメント
安全管理義務に関する情報収集と研究、及びその普及と指導を行う。
② リバーガイディングを安全、円滑に行うための安全基準を設定する。
③ リバーガイディングを安全、円滑に行うための技術水準を設定する。
④ ラフティング技術の研究・普及及び指導を行う。
⑤ 同様の趣旨をもつ国内外の関連諸団体への連携を行う。
⑥ 事故防止対策の研究、及び事故調査・分析を行い安全管理を徹底する。
⑦ 公認指導員の養成及び資格認定基準を設定して的確な人材育成を行う。
⑧ リバーガイド業に関連する社会的諸問題に対して、調和をはかる役割を果た
す。
⑨ リバーガイド業に関する研究会、講習会、講演会及び関連する事業の主催や
後援を行う。
⑩ リバースポーツに関連する装備の研究開発、及び推薦を行う。
⑪ リバーガイド業に関わる社会的労働環境の整備保全、改善提案を行う。
⑫ 目的を達成するために必要と思われる事業を行う。
(地方支部)
第39条 本規約第3条第1項に基づき以下の支部(ブロック)を設置する。
① 北海道ブロック
② 東日本ブロック
③ 中部ブロック
④ 西日本ブロック
2 本会の正会員は、何れかの支部に所属していなければならず、会員登録時に該
当する支部を申請し、常任理事会の承認を得て決定する。
3 本会の正会員で、2つ以上の事業所を営業登録している場合は、営業を行って
いるそれぞれの事業所毎に、支部の登録を申請することとする。
4 各ブロックはブロック長1名、河川別支部長1名を置く。
5 ブロック長は、各ブロックに所属している代表者の互選で定めることとし、常
任理事会の承認を経て会長がそれを委嘱する。 又、そのブロック長は本会の理
事となる。
6 各支部長が行う業務は次の通りとする。
① 各事業所より提出されている運行規定の管理監督。
② 周辺地域の関係機関及び住民との調和と理解の促進。
7 各ブロックで行う業務は次の通りとする。
① 本会の事業運営上必要であると思われる業務に対する企画立案と調整。
② ガイド検定試験等のRAJが行う事業の実施と会計管理。
③ 各ブロック間、会員間の連絡と調整。
8 各ブロックより討議事項が発生した場合には、常任理事会が調整・採決する。
また必要に応じて理事会を開催して討議する。
9 必要経費等の使用は事前に常任理事会に申請し、承認を得た上で行い、会計係
- - 26 - -
はその都度出納報告を事務局行う。
10 その他、この条に定めなき事項についてはその都度、常任理事会もしくは総
会で討議し定める。
ブロック制度導入の経緯
2000年度より実施されたRAJリバーガイド認定制度を将来にわたって継続
的かつ滞りなく、あわせて利便性と経済効率を考慮して展開するために、全国を4
つのブロックに分ける必然性が生じた。また、リバーガイド認定制度の実施にとど
まらず、地域的問題を討議したり、各河川ごとの問題を討議するための組織として
も機能させるのが制度実施の目的である。このため各ブロック内には、営業河川ご
とに支部も設置することとなった。
ブロックの目的
①ブロックの各河川支部における関連諸機関との調整
②ブロックの各河川支部に生じた諸問題への対応
③ブロックにおける資格検定など研修会の協力・実施
④ブロックにある会員間の交流
⑤非加盟団体へのRAJの広報・啓蒙活動
- - 27 - -
第4章
組織構成
- - 28 - -
1)常任理事と理事(2008年度)
RAJは、その目的を達成し、事業を円滑に展開するための議案決定機構として、
常任理事、理事、専門部会を設ける。それぞれの会議に参加することは着任者の義
務とし、執務はRAJの公務とする。なお、各役職の役務に関しては規約参照のこ
と。
●常任理事(執行部常任理事)
会長
副会長
専務理事
事務局長
:青木 勇
:北川健司/竪村浩一
:藤原尚雄
:野村直哉
:石田真子(広報)
●理事
専門部会
技術部会長
安全部会長
国際部会長
:小林順
:木村哲也
:北川健司
支部(ブロック)
北海道ブロック ブロック長: ロス・カーティー
空知川
:ロス・カーティー
尻別川
:村上仁洋
鵡川
:ロス・フィンドレー
阿寒川
:ロス・カーティー
豊平川
:ロス・フィンドレー
十勝川
:高橋正記
東日本ブロック ブロック長:小柿剛
利根川
:小林順
荒川
:平井啄
中部ブロック
ブロック長:佐野文洋
長良川
:梅本徹
富士川
:佐野文洋
犀川
:斉藤晴彦
西日本ブロック ブロック長:橋本敬二
保津川
:青木順一
- - 29 - -
北山川
瀬田川
吉野川
球磨川
●監査
:小橋研二
●顧問
:辰野 勇
:橋本敬二
:丹野浩一
:岩田
:迫田重光
- - 30 - -
組織図(2008 年度改定)
常任理事会
会
長
副会長
専務理事
副会長
専務理事
専務理事
事 務 局
---------------------------------------------------------------理事会
専門部会(委員会)
ブロック(地方支部)部会
北海道ブロック
尻別川
空知川
鵡川
阿寒川
豊平川
十勝川
国際部会
東日本ブロック
利根川
荒川
安全部会
中部ブロック
長良川
富士川
犀川
技術部会
西日本ブロック
保津川
北山川
吉野川
瀬田川
球磨川
- - 31 - -
第5章
加盟事業者運行規定
- - 32 - -
RAJ加盟事業者運行規定
RAJに加盟するすべての事業者は、以下の加盟事業者運行規定に則ってラフテ
ィング事業を展開しなければならない。また、各営業河川ごとに、運行規定を定め、
明文化しRAJおよび関係公的機関、または第三者からの要求があった場合にはこ
れを明示しなければならない。なお、各社において策定した運行規定は、各社にお
いて厳格に遵守されなくてはならない。
(具体的な運行規定の作成については、運行規定作成のガイドラインを参照のこ
と)
(会社組織概要)
第1条 会社の概要に関する以下の事項を明確に提示すること。
① 会社の名称、事務所所在地を明示すること。
② 会社の代表者、氏名および連絡先を明示すること。
③ 会社の沿革を明示すること。
④ エグザミナー、シニアリバーガイドの氏名を明示すること。
(運行催行基準)
第2条 営業河川の地理、地形、気象条件などを十分に考慮に入れた、トリップを
遂行する基準を明確にしておくこと。明確な客観的基準を持つこと。また、営業
河川支部ごとに催行中止基準を設定している場合は、遵守すること。
① 自社のラフティング事業活動を行う範囲を明示すること。
② 河川の状況や気象条件などの確認手段を明示すること。
③ トリップ催行を中止する客観的基準を持つこと。
④ トリップ催行に関する厳守事項を明示すること
⑤ 業務日報(ログブック)を付けること。
(携行装備品規定)
第3条 トリップリーダー、ガイド等のトリップ催行時の装備を明示すること。
2 乗客に供与する、または乗客が用意する装備を明示すること。
(安全管理規定)
第4条 乗客に対して、トリップ催行時に考えられる危険性について十分な説明を
行い、その内容について具体的に明示しておく。
① トリップ参加者の資格条件を明示すること。
② 書面による参加名簿を持つこと。
③ 事前に参加者にラフティング等の危険性について説明又は明示すること。
(事故対策要件)
第5条 事故時の対処法について明示し、かつ加入保険についても明示すること。
① 加入保険を明示すること。
② 安全対策講習の実施内容を明示すること。
③ 事故発生時の対応マニュアルを明示すること
- - 33 - -
④
外部機関への緊急連絡体制を明示すること
- - 34 - -
第6章
運行規定作成
ガイドライン
- - 35 - -
運行規定作成のガイドラインについて
RAJの会員は、営業河川ごとに運行規定を定め、明文化しなければならない。
またその内容には、18∼19ページ「加盟事業者運行規定」に規定されている項
目(第 1 条∼第5条のすべての項目)について、必ず明確かつ詳細に盛り込まれて
いなければならない。以下は、運行規定作成に関して重要な部分についてのガイド
ラインである。
1
運行催行基準について
河川において営業を行う会員は、営業河川の地理、地形、気象、社会的条件等
を十分考慮に入れ、トリップを催行または中止する基準を明確にしておく必要が
ある。この基準は主観的な判断でなく、客観的で、かつ社会的に許容される明確
な基準でなければならない。なおかつそれを明文化しておく必要がある。なお、
営業河川支部ごとに催行中止基準を設定している場合は、これに従った催行中止
基準を設け、遵守しなければならない。
① 運行日報(ログブック)について
運行日報は、事業活動が行われた日の、各トリップごとに必ず作成されなけ
ればならない。記入すべき事項には、最低限、以下の項目が含まれていること
が必要である。
a 記入者の氏名
b 記入日・曜日
c 河川名及びコース
d 天候/水位/気象警報・注意報の有無
e リバーガイドの氏名、担当
f 乗客のリスト
g レポート 特記事項/所見
事故・トラブルが発生した場合はその報告と対処の報告
その他
2 携行装備品規定について(トリップ実施の際の最低携行装備品規定)
トリップを催行する際には、以下の装備を必ず携行しなければならない。また、
これ以外についても、必要と思われるものについては、各会員社の判断で携行す
ることができる。なお、携行すべき装備を明確にしたうえで、運行規定に明示し
ておかなければならない。
① ガイドの個人装備として携帯が規定されているもの
a 的確なパドリングウエア
b 的確なフットウエア
c ライフジャケット
d ヘルメット
e レスキューロープ(1本以上)
- - 36 - -
f ホイッスル
g リバーナイフ
h カラビナ
i フリップライン
j パドル
② 共同装備(トリップリーダー)として携帯が規定されているもの
a ファーストエイドキット
b Zドラッグの装備一式
③ 乗客の装備として装着すべきもの
a 的確なパドリングウエア
b 的確なフットウエア
c ライフジャケット
d ヘルメット
e パドル
3 安全管理規定について(安全管理における義務規定)
トリップ催行時は、乗客に対して、トリップ中に発生すると考えられるリスク
についてあらかじめ十分な説明を行わなければならない(セイフティートーク)
。
また運行規定には、その内容について具体的に明示しておくことが必要である。
4 事故対策要件について(事故発生時の対策に関する規定)
事故が発生した場合でも迅速かつ的確な対応が取れるよう、運行規定には必ず
以下の項目が盛り込まれている必要がある。
① 緊急時の対処法について
事故発生時の対応マニュアルと緊急連絡体制を明示すること。又運営に関
わる全ての人が理解・対応できるよう訓練されていること。
② 加入保険について
リスクに対応できる保証内容の保険に加入し、その内容を明示すること。
- - 37 - -
第 7 章
リバーガイド規定
- - 38 - -
RAJ リバーガイド規定
(目的)
第1条 協会登録リバーガイド個々の技術レベルや経験値を客観的に評価、区別す
ることにより、主観的な状況判断の誤りから起こる事故を未然に防ぎ、より安全
な事業運営を行っていけるようにRAJリバーガイドの資格規定区分をこれに
定める。
(遵守義務)
第2条 この協会に帰属するすべてのリバーガイドはこの規定によって定められ
た資格規定区分を遵守する義務があり、これを逸脱した行為があったと認められ
た場合はRAJ会員規約第3章第11条、第12条に従い処分されることがある。
(リバーガイド資格区分一覧)
第3条 リバーガイドの資格区分を下記のとおり定める。
① トレーニングガイド
【RAJリバーガイド検定】
[RAJリバーガイド検定に合格した後「RAJ認定ガイド」となる(認定証の発行)
]
[RAJ会員社に所属した後「RAJ登録ガイド」となる(登録カードの発行)
]
② リバーガイド
[規定条件をクリアした後、会長より資格認定]
③ シニア・リバーガイド
⑤テスター・⑥ 検定官
[規定条件をクリアした後、会長より資格認定]
④ マスター・リバーガイド
(予定)
⑦ エグザミナー
- - 39 - -
[常任理事会により選考]
(資格の規定)
第4条 RAJリバーガイド資格は次のとおりとする。
① トレーニングガイド
各社のエグザミナーが社内規定に基づいて採用、トレーニングするリバーガ
イドの訓練生。いかなる状況においても、業務として、単独でリバーガイディ
ングを行うことはできない。
② リバーガイド
満20歳以上の者で、RAJのリバーガイド認定基準を満たし、当該認定試
験に合格した者であり、尚かつ各社のエグザミナーによって正式にRAJに登
録された者。この者は各社のエグザミナーの指示に従ってリバーガイドとして
業務に従事できる。特例として、18歳以上20歳未満の者をリバーガイドと
して、雇用する場合は上記基準を充たした上、親の同意書とエクザミナーの同
意書をガイド登録時に協会に提出しなければならない。
③ シニアリバーガイド
リバーガイドの資格を2年期以上有し、この2年期の間に通算100回以上
のトリップ経験をもち、満22歳以上のRAJのシニア・リバーガイド認定基
準を満たす者で、なおかつトリップリーダーの資質を備えた者。RAJの開催
するシニアリバーガイド初任者研修会に全日程参加し、滞りなく研修を終了し
た者。資格を継続する為には少なくとも3年に一度所定の研修に参加しなけれ
ばならない。また、特例として、20歳以上の者でも上記基準を充たした場合、
シニアリバーガイドの資格を取得できる。
④
マスター・リバーガイド(予定)
シニア・リバーガイドの身分を3年期以上継続して経験した者で、満 25 歳
以上の年齢にあり、RAJのマスター・リバーガイド認定基準を満たす者。た
だし、トリップリーダーの資質、高いリスクマネージメント能力、リバーガイ
ド養成に関する高い指導力を備えた者に限る。この者は、リバーガイドとして
のみならず、トリップリーダーとしても業務に従事することができ、トリップ
をマネージメントすることができる。
⑤ リバーガイド認定試験テスター
シニアリバーガイド以上の資格を有し、リバーガイド認定試験検定官からの
推薦により、常任理事会で任命された者は、RAJの公認リバーガイド認定試
験テスターとして、リバーガイド認定試験において以下のことを行う。
イ.リバーガイド認定試験検定官を補佐して当該認定試験の維持・運営を行う。
ロ.リバーガイド認定試験検定官を補佐して当該認定試験における審査・判定
を行なう
資格の継続方法については、3年期に最低2回以上のリバーガイド認定試験に
勤務すること。出来ない場合は資格剥奪となる。
⑥ リバーガイド認定試験検定官
シニアリバーガイド以上の資格を有し、1年間に少なくとも2回以上のテス
- - 40 - -
ター経験を持ち、エクザミナーからの推薦により、常任理事会で任命された者
は、RAJ公認リバーガイド認定試験検定官として、リバーガイド検定試験に
おいて以下のことを行う。検定官テスター講習会を全日程、滞り無く修了して
いる事。
イ.当該認定試験をコーディネイトする。
ロ.当該認定試験を公正に維持・管理する。
ハ.リバーガイド認定試験委員会を組織し、シニアリバーガイドの中から公正
にリバーガイドテスターを選出し、常任理事会に申請する。
二.当該検定試験が公正に実施されているかを監督・指導する。
資格の継続方法については、3年期に最低2回以上のリバーガイド認定試験を
開催すること。出来ない場合は資格剥奪となる。
⑦ エグザミナー
エクザミナーは各社において代表者がこの任にあたる。なんらかの事由で前
記の代表者がこの任に就けない場合は、代表者が責任を持ってそれに相当する
代理人を立て、書面をもって委任し、RAJにエグザミナーとして申告しなけ
ればならない。
(河川の等級別に定める資格区分)
第5条 河川のグレードについては、別表のように定め難易度を区分けする。
(RAJリバーガイドの認定基準)
第6条 RAJは、公認リバーガイドに一定の基準を設けている。RAJに登録さ
れ、対価を得て業務を行うリバーガイドは、以下に列記した第1号∼第3号につ
いて十分に理解し、実行(装備については携行)できる者でなければならない。
なお、登録されるリバーガイドの知識及び技術がこのガイドラインの基準に達し
ているかいなかの判定については、安全技術部会が行うリバーガイド検定試験の
合否をもってこれに替えることとする。
① リバーガイド必須知識
イ.装備についての理解
RAJに登録される公認リバーガイドは、以下の物品についてその使用方
法、携行理由を十分に理解・把握した上で、業務実行の際、個人装備または
グループ装備として常に携行しなければならない。またそれぞれの装備につ
いては、日常的なメンテナンスも怠ってはいけない。
Ⅰ 個人装備部門
a 的確なパドリングウエア
(営業河川の難易度、水温に即応したもので、レスキュー活動に支
障をきたさないものであること)
b 的確なフットウエア(リバーシューズ)
(営業河川の難易度、水温に即応したもので、レスキュー活動に支
障をきたさないものであること)
c ライフジャケット
(営業河川の難易度に即応した浮力と機能のものであること)
- - 41 - -
d
ヘルメット
(急流河川におけるパドルスポーツ専用に作られたものであるこ
と)
e
レスキューロープ(スローロープ)
(営業河川に即応した長さ・太さで、十分な浮力が確保されている
ロープであること)
f ホイッスル
(濡れていても機能し、音のよく通るものがすぐ吹ける場所に装着
されていること)
g リバーナイフ
(日常的に濡れても機能的に問題のないものが、即座に取り出せる
よように装着されていること)
h カラビナ
(リバーレスキュー用に使える信頼性のあるものであること)
i フリップライン(カラビナ付き)
(フリップリカバリー、アンラップドボート、ファーストエイドに
使用できるもの)
j パドル
(各河川及びガイドに適し扱いやすいもの)
Ⅱ 共同装備部門
a ファーストエイドキット
(CPRにも対応可能な必要にして十分な内容で、防水処理がされ
ているもの)
b Zドラグの装備一式
(ロープ、カラビナ、プルージック、アンカーなど3対1倍力ロー
プシステムが実施できるに足りうる装備が揃えられていること)
ロ.ボートを準備する段階での知識
Ⅰ 以下のボートの各部名称と機能を十分に理解しており、説明できること。
a チューブ
アウターチューブ(ポンツーン)
ソート(スォート)チューブ
フロアーチューブ
b 機能
バルブ
セルフベイラー(セルフベイリングシステム)
c 儀装
Dリング
バウライン
アウトサイドライン(セイフティーロープ)
- - 42 - -
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
ボートをセットアップする正しい方法を理解しており、実行できること
ボートの的確なメンテナンス方法を理解しており、実施できること
バルブの形状とメンテナンス方法を理解しており、実施できること
Ⅴ
ボートの搬送に関する注意事項を十分理解し、実行できること
ボートを車に積載する場合は道路交通法を遵守、荷崩れ予防や周囲へ
の確認を行い、法律的な面のみにとどまらず、安全面全般に注意するこ
と。
Ⅵ ボートを川に降ろすまでの注意事項を十分理解し、実行できること
人力でボートを運搬する際は、足元に注意することや、頭の上などに
ではなく肩に乗せるなどして体への負担を減らすよう注意すること。
ハ.ファーストエイドとCPRに関する知識
Ⅰ ファーストエイド部門
a ファーストエイドの優先順位を理解していること
b 止血方法を理解し、実施できること
c 正しい移送方法を理解し、実施できること
d ショック状態の管理方法を理解し、実施できること
e ファーストエイドに関する権威団体の認定を受けていること
Ⅱ CPR(心肺蘇生法)部門
a ベーシックライフサポートの優先順位を理解しているか
b CPRを理解し、実行できること
・正しい気道確保の方法を理解し、実施できること
・正しい呼吸補助の方法を理解し、実施できること
・正しい胸部圧迫方法を理解し、実施できること
c CPRに関する権威団体の認定を受けていること
二.川の専門用語・水理現象に関する知識
リバーガイドは、以下に列記した各専門用語について、その内容を十分に
理解し、なおかつそれらの水理現象がボートおよび人に及ぼす影響を十分に
把握しておかなければならない。
a 本流(メインストリーム、メインカレント)
b 右岸(リバーライト)
c 左岸(リバーレフト)
d エディー
e エディーライン(エディーフェンス)
f ホール
g キーパーホール
h ボイル
i ボイルライン
j ポァオーバー
- - 43 - -
k ドロップ
l アンダーカット
m ストレーナー
n スィブ
o クッション(ピロー)
p バックウォッシュ
q アウトウォッシュ
r スタンディングウエーブ
② リバーガイド必須基本習得技術
イ.セイフティートーク
セイフティートークは、ラフティングツアー催行中の安全管理の要とな
る、乗客に対して行う事前の説明である。事前説明には、ラフティングが
どのようなものであるのかといった根源的な説明から、そこに内包される
危険性、その危険性を軽減させるための装備やテクニックに関する説明、
レスキュー時の動作に関する説明などが含まれる。このような事前説明を
与えることで、乗客は自己責任が基本原則のアウトドアスポーツの場に臨
場していることを自覚し、未知の経験を突発的に体験することによって引
き起こされるパニックを防ぎ、万が一のトラブル発生の際にも、効率よく、
的確な対処が行えるようになる。
セイフティートークの言い回しについては各社様々な形態をとらざる
を得ないが、以下に列挙している項目は、RAJがセイフティートークに
必須事項として必ず盛り込むべき、安全管理上重要な項目と認識する。も
ちろん、いかなる指示号令の場合も、乗客全員が瞬時にそれを理解し、実
際に行動できるようにその意思を明確にはっきりと伝えることができる
ものでなくてはならない。
また、ラフティングの際、より安全に瀬を越えることができるか否かは、
そのラフトの添乗するリバーガイドの持っている技量によるところが大
きい。しかし乗客を楽しませると言った観点からは、「リバーガイドが一
人で操作するボートに、お客様然と乗って下っていくラフティング」より
も、「ガイドの指示・号令にクルー全員で呼吸を合わせてボートを操作し
ながら下っていくラフティング」の方が満足度もはるかに高い。このよう
にセイフティートークは、単なる危険予測のアナウンスにとどまらず、そ
れ自体が楽しいエンターテイメントである必要も加味されなくてはなら
ない。
Ⅰ 行程・装備に関する事項
a 乗客の健康状態のチェック
・飲酒、薬物による酩酊状態にないか
・体調不良、極端な寝不足状態にないか
・持病・既往症はないか(心臓病、糖尿病、癲癇など)
・妊娠していないか
- - 44 - -
・爪の剥離や損傷の可能性はないか
b コース概要とコンディションの説明
・トリップが行われるコースの距離と概要
・トリップにかかるおよその所要時間(いつ始まって、いつ終わるの
か)
・当日の水量と水温
・当日の気温と湿度
c 装備の装着方法のレクチャー
・足元の確認(サンダル、ハイヒール、長靴など不適当なものの排除)
・ウエットスーツの着用説明と確認(サイズ、着用方法)
・ライフジャケットの着用説明と確認(サイズ、着用方法)
・ヘルメットの装着説明と確認(サイズ、着用方法)
・眼鏡バンド/ゴーグルの必要性の説明
・ピアス、時計など、装飾品排除の必要性の説明と確認
・ 携帯用カメラの携帯方法の説明(ループ状のものを露出しない)
Ⅱ 漕ぎ方に関する事項
a ボート内での座り方の説明
・座る位置
・足の確保の方法
b チームワークの重要性の説明
・個々の体力仕事ではなくチームプレイであること
・コマンドに従った一連の動作の重要性
c パドルの正しい握り方
・Tグリップについての注意事項の強調
・持ちやすく、漕ぎやすい持ち幅の目安の提示
・疲れにくい構え方の説明
・各部名称の説明
・落水者への差し出し方の説明
d パドルワーク・コマンドの説明
・前漕ぎ(フォーワードパドル)
・後ろ漕ぎ(バックパドル/リバースパドル)
・漕ぎ方やめ(ストップ)
・右回転(ライトターン)
・左回転(レフトターン)
e ポジション・コマンドの説明
・つかまって!(ホールドオン)
・しゃがんで!(ゲットダウン)
・右/左(前・後)に寄って!(ハイサイド)
- - 45 - -
Ⅲ 安全管理・レスキューに関する事項
a 予想されるトラブルの説明
・落水⇒眼鏡、コンタクトの流失
⇒ケガ(打撲、捻挫、骨折など)
・Tグリップの事故⇒顔面の怪我
・フリップの可能性
・フット・エントラップメント
b ボートから落ちたときの対処方法の説明
・セイフティーロープをつかむ
・川の中で無理に立とうとしない
c 落水者のピックアップ方法の説明
・クルーが協力して行う
・落水者が遠い場合はパドルを差し出す
・手や腕を引っ張らない⇒脱臼予防
・ライフジャケットの肩口を持って引き抜く
・抜きあげながら半回転する
・作業が終わったらすぐにもとの位置につく
d 流されてしまった時の説明
・ホワイトウォーター・フローティング・ポジションの十分な説明
(両足を下流に向け、つま先と両膝を上げて流される姿勢)
・指示があるまでホワイトウォーター・フローティング・ポジション
を続ける
・ホワイトウォーター・フローティング・ポジションの必要性の説明
(フット・エントラップメントの可能性と危険性)
・差し出されたパドルをつかむ
・スローロープのつかみ方
・指示にしたがって泳ぐ
e スローロープの予備知識
・どういうときに使われるか
・どのようなものか
・どのように掴むのか
(うつむきにならない、体にまかない)
・投げられるときのアイコンタクトの重要性
f フリップしたとき
・転覆する可能性の説明
・転覆したボートの内部に入ってしまう可能性の説明
・転覆したボートの内部に入ってしまったときの対処方法の説明
(目をあけて明るい方に出る。ボート内の空気を吸ってから出る)
・ボートのセイフティーロープをつかむ
・ボートから離れないようにする
- - 46 - -
g
ボート搬送時の注意事項
・ボートの重量についての説明
・頭や首で重量を受けないように指示
・足元を十分に確認するように指示
・ 急激に手放さないように指示
ロ.リバーサイン
Ⅰ ハンドシグナル部門
a オールクリア(GO)
b ストップ
c SOS(救助が必要)
d スピードアップ(ハリーアップ)
e スピードダウン(スローダウン)
f 指示した方向に進め
g OK!/OK?
h NO!/理解不能
i ファーストエイドが必要/ファーストエイドキット
j カバーに入れ/入る
k ここに集合
l 探せ/よく見て/注意して
m ラストボート
n (示した)エディーをキャッチしろ
o ラップボート/ラッピング
p フリップ
q サーフィン
r スイマー
s 後に続け(フォローミー)
t ロープ
u カラビナ
v パドル
w 数の伝達
x 私
y あなた
z 電話
Ⅱ パドルサイン部門
a オールクリア(GO)
b ストップ
c SOS(救助が必要)
d スピードアップ(ハリーアップ)
- - 47 - -
e スピードダウン(スローダウン)
f 指示した方向に進め
Ⅲ ホイッスルシグナル部門
a 単音1回(アテンション、ストップ)
b 単音2回(上、上流に進め)
c 単音3回(下、下流に進め)
d 長音3回連続(SOS、緊急事態発生)
ハ.ロープノット(ロープの基礎知識)
Ⅰ ロープの構造や種類についての理解
a 種類についての理解
⇒ダイナミック・ロープ
⇒スタティック・ロープ
⇒フローテーション・ロープ
b 各種ロープの破断限界
Ⅱ 覚えておくべきロープノット
a ダブルフィッシャーマンズ・ノット
b プルージック・ノット
c フィギュアエイト全般
⇒オン・ザ・バイト
⇒ベント
⇒フォロースルー
⇒ダブルフィギュアエイト・オン・ア・バイト
⇒ダイレクショナル・フィギュアエイト
d バウラインノット
e ウォーターノット
二.ロープワーク
Ⅰ Zドラッグの作り方・用法を習得しておくこと
Ⅱ 以下のアンカーについての知識・用法を習得しておくこと
a スリーバイト・シングルアンカー
b ガースヒッチアンカー
c ノーノットアンカー
d セルフイコライジング・アンカーシステム
ホ.パドルワーク
Ⅰ パドリングによるラフトの動きが理解できているか
Ⅱ 以下のパドリングが正確に行えているか
a Jストローク(またはスターンプライ)
b スウィープ・ストローク
c バックスイープ・ストローク
d ドロー・ストローク
e スカーリング
- - 48 - -
f 前漕ぎ(フォワードパドル)
g 後ろ漕ぎ(バックパドル)
ヘ.リバースイミング
Ⅰ 急流での泳ぎ方を修得しているか
a ホワイトウォーター・フローティング・ポジション
b アグレッシブ・スイミング
c フェリースイミング
ト.レスキュー
Ⅰ 以下の 5 項目について理解し、完璧に実行できる必要がある
a フリップの復元とラフトへの再乗艇
b 転落者の引き上げ方について
c スローロープの投げ方
d フリップラインの使い方
e CPRの理解
③ リバーガイド必須応用習得技術
ア.流れの中でのボートコントロール
a 流れに対するボートアングルは適切か
b 流れの中でパドルコントロールが出来ているか
c クルーコントロール(コマンド)が出来ているか
d 左右両サイドからのフェリーグライドが出来ているか
e 以下の動きが確実にできるか
・前進(フォワード)
・後進(バック)
・ライトターン
・レフトターン
・ストリームイン
・エディーキャッチ
・フェリーグライド
・バックフェリーグライド
・障害物の回避
ロ.セクション(瀬)の把握
Ⅰ レスキューポジション
Ⅱ ローリングカバー
- - 49 - -
別表(第5条関係)
RAJ標準河川等級区分
Grade
+プラス
0
流れが全くない静水か、もしくはそれと同等の穏やかな川の状態を示
す。ただし、低水温、風等の自然状況が悪い状態はこの限りではない。
−マイナス
Grade
1
+プラス
小さな規則的な波が発生しているような瀬の状態。進路は明確であり、
容易に通過判断ができる。但し沈木や橋脚などの障害物について注意を
要する場合がある。
Grade
2
−マイナス
+プラス
Grade
3
−マイナス
+プラス
Grade
4
−マイナス
+プラス
−マイナス
Grade
5
+プラス
Grade
−マイナス
6
規則的な中位程度の波が発生しているような瀬の状態。1m未満の波や
突き出た岩、落差、簡単なエディーや穏やかなカーブなど。進路は簡単
に識別でき、一般的には障害となるものはないが、本流部における岩や
垂れ下がった枝や引っかかった木材などがある場合がある。
1∼2m程度の波高で白波だっているような瀬の状態。ストッパーや強
いエディー、露出した岩、小さな滝などが確認できるような状況。進路
を川から確定するのが困難な時もあり、岸辺からの調査が必要になる場
合もある。
高く強い不規則な波、白濁し渦巻く水流、しばしば泡立つエディー、強
いストッパー、突き出た岩、落差、露出した危険な岩などからなる安全
な通過が困難となる瀬の状態。進路を定める際には岸辺からの調査を優
先的に行う必要がある。
渦巻き白濁する水流、大きな落差、荒々しく速い流れ、突然のターン、
直進通過が困難で勢いの強いストッパー、速くて泡立つエディー、本流
部における多数の障害物からなる瀬の状態。台風や集中豪雨等により通
常の河川状況を逸脱した水位になっており、航行する際には岸辺からの
詳細な調査は必修である。
上記に述べた全ての困難さが人間の対応能力の限界までに達している
河川の状態。
- - 50 - -
第 8 章
リバーガイド認定試験
- - 51 - -
RAJは、リバーガイド規約に則って、2000年秋より全国一斉・均質な検定試
験として、RAJリバーガイド認定試験を開始した。この試験は、リバーガイド規
約によって規定されている「リバーガイド」の基準を審査・認定するもので、この
認定試験に合格し、加盟各社のリバーガイド・エグザミナーによって登録されたも
ののみが、RAJ公認リバーガイドとなる。なお、RAJ加盟各社においては、公
認リバーガイド以上の身分をもつ者しかラフティング業務に従事させてはならな
い。
リバーガイド認定試験の実施要領
認定試験は、以下の要領で実施されなければならない
① RAJリバーガイド認定試験はRAJ専門部会の安全技術部会に所属するリバ
ーガイド認定試験委員会によってオーガナイズされるため、少なくとも1名以
上の認定試験委員が存在しないと実施できない
② リバーガイド認定試験委員会は、RAJシニアリバーガイド初任者研修会修了
者の中からリバーガイドテスターを必要数選出し、リバーガイド認定試験審査
員および補助員にあて、当該試験を実施する
③ リバーガイド認定試験は、公平に実施されなければならない
④ リバーガイド認定試験の審査にあたる試験官は、RAJの代理人として、公平
かつ厳粛に審査・判定に望まなくてはならない
⑤ 認定試験委員は、リバーガイド認定試験が公平にかつ効率よく実施されるよう
監督しなければならない
⑥ 実技試験の合否判定は、3審査2採用で行なわれなければならない
⑦ リバーガイド認定試験に運営監督側として参加するすべての人間には、試験内
容・試験実施の手順などに関して守秘義務がある
⑧ リバーガイド認定試験の実施日および実施場所については、各ブロックにおい
て協議し、ブロック長から検定委員会に申請される。検定委員会はこれを受け、
常任理事会の承認を得た後、滞りなくそれを実行できるよう取り計らう
⑨ 河川や地域(ブロック)を問わず、全国どこで受講しても統一された審査が行われるよ
う実施されなければならない
- - 52 - -
RAJリバーガイド認定試験の実施要項
① 実技試験の合否審査は3審査2採用で行う。
② 審査にあたる検定官及びテスターは、RAJ代理人として公平かつ厳粛に審査に望む。
③ 河川や地域を問わず、RAJ規定の統一基準で審査を行う。
認定試験実施の注意事項
・ 実技審査の実施に関しては予め、現地の地形、気候、安全を把握し、検定官を中心にテスターを交え十
分討議した上で決定されること。
・ 認定試験は受験者を含む現場関係者全ての安全を最優先させて行うこと。
・ 審査する側は認定試験が円滑に行え、また受験者に誤解を招かないよう、的確な説明と指示を心がける
こと。
合否基準点と審査項目
・ 認定試験は、①装備チェック②パドルワーク③レスキューテクニック④筆記試験の4項目に分割されてお
り、各項目ごとの合格基準点を全てクリアーしていなければ不合格となります。
・ 試技は原則として1課題1回のみとします。(スローバックは2トライ)但し、突風や試技を行っている者意
外のクルー、及び偶然的突発的に発生したトラブルにより、不適格であったと検定官が認めた場合は再度試
技を行えるものとします。
《各項目の合格点と配分》
〔実技項目〕
1.個人装備チェック
…○または×で審査(×であった場合は不合格とする)
2.パドルワーク
…全 20pt(15pt 以上合格、14pt 以下不合格)
2-1 フォワードストローク
3pt 制限時間
60 秒
2-2 フェリーグライド(往路)
3pt 制限時間
40 秒
フェリーグライド(復路)
3pt 制限時間
40 秒
2-3 ドローストローク
3pt 制限時間
30 秒
2-4 フォワードスイープ
3pt
2-5 バックスイープ
3pt
2-6 スカーリング(エイトストローク)
2pt 制限時間
3.レスキューテクニック
30 秒
20pt
…全 30pt(25pt 以上合格、24pt 以下不合格)
3-1 フリップリカバリー
8pt 制限時間
3-2 スイム
8pt
3-3 スローロープ
8pt
- - 53 - -
60 秒
3-4 ロープノット(2 種目
3pt*2)
6pt 制限時間
60 秒
〔筆記項目〕
4.RAJリバーガイドとしての知識
…全 30 点(25 点以上合格、24 点以下不合格)
審査基準
各項目ごとに受験者に対して、以下に記す審査方法と注意事項をよく説明し、理解させ、審査への誤解を招
かないよう心がけること。
〔実技項目〕
1.個人装備チェック
・ 定められた全ての装備を携帯していること。
・ 以下の装備を持ち合わせていないガイドは、実技試験を行えない。
・ 採点表には全てが揃って○を、1つでも携帯していない場合は×を記入する。
《RAJ で定める個人装備》
ヘルメット
PFD
スローバック
ホイッスル
カラビナ(数量不当)
フリップライン
水温に応じた的確なウエア
2.パドルワーク
ナイフ
的確なフットウエア
…全 20pt(15pt 以上合格、14pt 以下不合格)
2-1 フォワードストローク(静水にて実施)
3pt 制限時間
60 秒
・ Jストロークまたはプライストロークを使い、目的地まで到達させる。
・ ボートの先端が、目的地点に向いた状態からスタートする。
・ 目的地点には、ボートの前方部を到達させる。
・ 試技の始点と終点は予め設定しておき、その距離は約20m前後とする。
・ 確実なストロークが行えているかを厳重にチェックする。
2-6 フェリーグライド(クラス1程度の流水で実施)
6pt 制限時間
40 秒 片道
・ 対岸の目的地点にフェリーグライド(フォワード)を使い往復する。
・ 到達目的点は、始点から川下0m∼5m前後の対岸とし、距離は片道約10m前後とする。
・ 片道制限時間40秒とし、往路・復路で審査する。
・ 確実なストロークとボートコントロールが行えているかを厳重にチェックする。
2-2 ドローストローク(静水にて実施)
- - 54 - -
3pt 制限時間
30 秒
・ ドローストロークを使い、目的地まで到達させる。
・ ボートの後方が、目的地点に向いた状態からスタートする。
・ 目的地点には、ボートの後方部を到達させる。
・ 試技の始点と到達目的点は予め設定しておき、その距離は約10m以内とする。
・ 確実なストロークが行えているかを厳重にチェックする。
・ ブレードが完全に水面下にあり、正しい角度で水を捉えているかを見る。
2-3 フォワードスイープ(静水にて実施)
3pt
・ テスターに向かってボートの先端をまっすぐ向けた位置から始める。
・ ワンストロークでボートの向きを、スタート時点から180度回す。
・ 180度地点で、ボートの動きをパドルを使って完全に止める。
・ 確実なストロークが行えているかを厳重にチェックする。
・ ドローストロークなど別の力でボートを回していないかを慎重に見る。
・ フォワードストロークとの明確な区別ができているか厳重に見る。
2-4 バックスイープ(静水にて実施)
3pt
・ 2-3 と同じ要領。
・ ボートの先端が、目的地点に向いた状態からスタートする。
・ 到達目的点には、ボートの前方部を到達させる。
・ 確実なストロークが行えているかを厳重にチェックする。
2-6 スカーリング(エイトストローク)(静水にて実施)
3pt 制限時間
30 秒
・ スカーリングを使い、ボートを移動させる。
・ ストロークの的確さを重視するものとする。
・ 確実なストロークが行えているかを厳重にチェックする。
3.レスキューテクニック
…全 30pt(25pt 以上合格、24pt 以下不合格)
3-1 フリップリカバリー(静水にて実施)
8pt 制限時間
60 秒
・ フリップさせたボートを元の状態に戻し、受験者(パドルを含む)がボートの上に戻るまでの一連の動作を
審査する。
・ 受験者は水中でパドルを持った状態からテスターの合図でスタートする。
・ スタートの合図が出るまでは、受験者はボートに触れてはならない。
・ フリップライン、カラビナのみを使用する。
- - 55 - -
・ フリップライン、カラビナがボートに繋がれた状態でも、一連の動作終了とみなす。
・ 制限時間60秒(タイムコール要す)
3-2 リバースイミング(クラス1程度の流水で実施)
8pt
・ ベーシックなリバースイムとエディーキャッチを判断する。
・ 対岸の目的地点に泳いで渡る。(ガイド個人装備を着用していること)
・ エディー内に目標物を定め、その目標物などにタッチするなどして的確に指定されたエディーをキャッチし
ているかを審査する。
3-3 スローロープ(陸上で実施)
8pt
・ 陸上で固定物(主催者が用意)を目標に行い、ロープまたはバックが触れること。
・ 固定物は長さ 2mの棒状のものを使用。
・ 目標物の距離は12mとする。
・ 2トライとする。
* 以下の場合は、不合格の対象とする。
・ 目標の固定物にロープまたはバックが触れない。
・ 目標物まで声が届いていないと判断した場合。
・ 投げたロープが絡まった場合。
・ 投げている足場が明らかに不安定と判断した場合。
3-4 ロープノット(2 種目 3pt*2)
6pt 制限時間
60 秒
・ 指定されたロープノットから2種目を選出し、各ノットごとに審査する。
・ 1ノット60秒以内。
・ ドレスアップは完璧なものを要求する。
・ テスターの開始合図があるまで、ロープはノーノット状態にしておき、決してロープに触れてはいけない。
・ テスターの終了合図があると同時に、試技を止め、ロープを置く。
・ ロープは指定のものを使用。(主催者が用意。ロープの径7∼10㎜前後で、中芯入り。長さ2㍍以上)
〔筆記項目〕
4.RAJリバーガイドとしての知識
…全 30 点(25 点以上合格、24 点以下不合格)
・ 問題出題数は 30 問とし、各問 1 点とし、全 30 点。25 点以上を合格、24 点以下を不合格とする。
- - 56 - -
・ 問題の出題は、RAJ リバーガイド規約に基づくもので、実技試験では審査できない内容について審査する
ものとする。
・ 試験時間は 40 分とし、途中退室は可能とする。但し、一度退出した者は再入室できないものとする。
・ 筆記試験終了時は、途中退室した者も含め全員試験会場に集まってから解散する。
・ 試験の最中飲水は許可(推奨)するが、喫煙、飲酒、食べること、携帯電話の使用、私語は厳禁。
・ 問題用紙解答用紙は、受験者の机の上に裏返しにして配り、テスターの号令で解答用紙に受験者の氏
名、受験番号、所属カンパニー名等を記入する。
・ テスターの開始合図で筆記試験を始めるが、最初に回答に関しての注意事項(複数回答問題など)を受
験者自身が読み誤解の無いように注意を促しておくこと。
・ 受験者には問題用紙・解答用紙と別にメモ用紙を配布し、問題用紙には一切のメモをしないこと。
・ 問題用紙、解答用紙、メモ用紙は回収する。
・ 途中退室する者は、メモ用紙、解答用紙、問題用紙を裏返しにし静かに退室すること。
・ リバーサイン認知テストでは、テスターが実演しそれに該当する問いを選択する。
・ 記載されている内容で足りない場合は、テスターが口頭にて補足する。
・ 試験の際は、常時監督官として 2 名以上立ち会うこと。
- - 57 - -
第9章
シニアリバーガイド
認定基準
- - 58 - -
シニアリバーガイドとは
シニアリバーガイドとは、単にボートコントロールに長じているだけでなく、リス
クマネージメントやオペレーション・マネージメントにも精通しており、リバーガ
イド、およびトレーニング・リバーガイドに模範的な態度を示すことができ、かつ、
その教育・指導にあたることができるリバーガイドのことである。
シニアリバーガイドの要件
シニアリバーガイド以上の身分にあり、各社のエグザミナーがシニア・リバー
ガイドに相当すると認めたもので、シニアリバーガイド初任者研修会を滞りな
く修了し、提出した申請書が役員によって承認された者のことを言う。この者
は、RAJが公認するリバーガイド育成・指導者となり、各社において、また
は社の枠を超えてリバーガイドおよびトレーニング・リバーガイドを指導する
ことができる。資格を継続する為には少なくとも3年に一度所定の研修に参加
しなければならない。
シニアリバーガイドの権限
① 各社において、エグザミナーの指示の元、トレーニング・リバーガイドおよび
リバーガイドを教育・指導することができる。
② RAJ公認の存在として、所属各社の枠を越えて、他社のトレーニング・リバ
ーガイドおよびリバーガイドを教育・指導することができる。ただしこの場合
は、当該加盟会社のエグザミナーから正式に依頼があったときのみとする。
③ RAJが実施する、リバーガイド認定試験において、審査を担当することがで
きる。ただしこの場合は、リバーガイド検定官またはエクザミナーからの推薦
により常任理事会の任命を受けた場合のみとする
- - 59 - -
第10章
シニアリバーガイド
資格認定
- - 60 - -
シニアリバーガイドの認定
シニアリバーガイドは、各社エクザミナーからのRAJ所定の申請書を満たし、R
AJが主催するシニアリバーガイド研修に全日程参加し、滞りなく終了した者。
資格を継続する為には少なくとも3年に一度所定の研修に参加しなければならない。
上記規定を満たさない状況にある場合は、常任理事会で審議の上、暫定処置を講ず
ることが出来る。
シニアリバーガイド研修の構成
当該研修は以下のように構成されている
① リスクマネージメント研修
身に付けておくべき危機管理に関する基礎知識を学ぶ。
1:関連法規
2:保険に関する基礎知識 等
② RAJの指針ならびに政策についての研修
トレーニング・リバーガイドおよびリバーガイドを教育・指導し、エグザ
ミナーを補佐していく立場として知っておくべきRAJの現状と展望を把
握する。
1:RAJの活動の目標と展開の概要について。
2:運行規約の意義とその内容確認
3:ガイド規約の意義とその内容確認
4:リバーガイド認定試験の具体的な運営方法について
5:ブロック制度の導入と運営について 等
③ 組織管理に関する研修
④ 社会的責任に関する研修
テスター講習会
リバーガイド認定試験対応セミナー
リバーガイド認定試験の運営ならびに審査・判定に携わる場合を想定し、
また、各所において所属リバーガイドまたはトレーニング・リバーガイド
を教育・指導することを想定し、その際に必要となる知識・技能を取得す
る。
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1:リバーガイド認定試験の傾向と対策
リバーガイド認定基準の再確認
筆記試験の内容とその意義
2:実技試験のガイダンス
各項目の実技デモと合格ラインの確認
各項目の審査方法の確認と注意点
3:リバーガイド認定模擬試験
審査の体験
実技デモの実施
筆記試験の実施と回答説明 等
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