特別企画 保存 版 面倒くさいマイコンは 使わない 実験・研究用! クイック回路集 実績あり! そこらの部品でパパッと作れる [編著]梅前 尚 Hisashi Umezaki R 13 電源 R2 R8 R1 10k 1k IC1a ZD1 D1 R5 4.7k 1 8 Tr2 2SA1359 (東芝) 22k 1% 3 5 2 6 4 2200p IC1b R9 リプル・フィルタ 1k 75k 4 8 7 R VCC D NE555 6 3 Th O 2 0.01μ 黒 D 200Ω 出力 R2 6 IC1 3 VR1 C1 5p 47Ω 7 4 R 14 18Ω 1W D1 100μ D2 100μ D3 +32.4V C2 C3 C4 C5 0.1μ 0.1μ 10μ 10μ D4 信号 発生 0.1μ 20k Cf 発振周波数は およそ950Hz (b)3倍電圧発生回路 は ま る 10k 青COM Rf IC1b IC1a 20k 赤+15V 黒−15V O ( 100μ D1〜D4:1SS355VM (ローム) T G CV 1 5 0.01μ 2 レール・スプリッタ 100μ +12V 入力 黄 Tr3 2SA1020 R 12 4.7k 100μ 25V テスト 910Ω R 10 R 11 2200p R1 D3 C6 22k 1% IC1:LT1363 (リニアテクノロジー) VR2 10k 100Ω 1k 7 C5 C4 計測 18Ω 1W 10k 本誌 4 年分 (2008−2011 年)からピックアップ! 2014 年 5 月号 129 抵抗3本! 50Ω回路と75Ω回路の間に入れるインターフェース・アダプタ 1 GHz まで減衰 なし! 高周波信号やビデオ信号を乱さず伝える ● 要点 75 Ω系の回路評価の際に,50 Ωの信号発生器を使いたいとき G= 信号発生器など 50Ω CN1 3− 3 2 43Ω 50Ω 整合 25 3 Ω 50Ω 75Ω 2VS 50 3 Ω CN2 R2 ビデオ・アンプなど 75Ω 75Ω 整合 R1a 82Ω R1b 4.7Ω (a)50Ωから75Ωへの変換 G= ビデオ・カメラなど 75Ω 3− 3 3 25 3 Ω 75Ω 図2 実際の変換回路 スペクトラム・ アナライザなど 50Ω 50 3 Ω 50Ω ◀図 1 計算で求めた 50Ω ⇔ 75Ω 変換回路 (b)75Ωから50Ωへの変換 図 1 は,損失を最小にすることを優先したインピー ダンス変換回路で,2 個の抵抗要素だけで構成されて います.T 型変換器の入力抵抗をショートしたもの, あるいは π 型変換器の出力段の抵抗を無限大にした ものと考えることができます. 信号発生器やスペクトラム・アナライザなどの計測 器のインピーダンスは 50 Ωのものがほとんどです. これで 75 Ω系の広帯域ビデオ・アンプの周波数特性 を計測するとき,どのように接続すればよいでしょう. 信号発生器の出力コネクタの中心コンタクトに 25 Ω の抵抗を直列に取り付け,以後は 75 Ω系のケーブル で引き出せば簡単でよさそうですが,広帯域の計測で は信号発生器内の 50 Ωの配線が不整合になってしま った影響が見えてきます.こういったときはインピー ダンス変換器が必要です.抵抗式の変換器なら直流か ら高周波まで使用でき,しかも簡単に自作できます. 図 1 の回路で,CN1 から CN2 側を見たときのインピ ーダンスZ 21[Ω]は, Z 21 = R( 1 R 2 + 75) = 50 Ω R 1 +(R 2 + 75) CN2 から CN1 側を見たときのインピーダンスZ 12 は, Z 12 = 130 50 R 1 50 +R 1 +R 2 = 75 Ω となるようにR 1 とR 2 を選びます. 図 1 の回路定数は無理数ですので E 系列で近似した ものが図 2 の回路です. 50 Ω→ 75 Ωの変換ゲインG 21[倍]は, G 21 = 3 −㲋3 2 ≒ 0.634 となり,75 Ω→ 50 Ωの逆変換ゲインG 12[倍]は G 12 = 3 −㲋3 3 ≒ 0.423 となります. 高周波特性を良くするコツは,次のとおりです. ● ユニバーサル基板に浮遊容量の大きなスルーホ ール型を使わない ランドのあるはんだ面にはグラウンド用の銅は くを全面にはり付けて必要な部分だけ切り抜いて 実装する ● CN1 と CN2 の BNC コネクタを区別して使用する ● できるだけ LC 成分を発生させないように作れば, 1 GHz超まで平たんな周波数特性を得ることができます. 引用文献 三宅 和司;50Ω 系の信号源を 75Ω 系の機器に接続するアダプタ, トランジスタ技術 2011 年 12 月号,p.84 図 7,p.85 図 6,CQ 出版社. 2014 年 5 月号
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