清 新 - 久留米市立諏訪中学校

第38号
久留米市立諏訪中学校
清
学校だより
新
平成27年12月18日
編集責任者
校 長 権 藤
博 文
2015年「今年の漢字」は、「安(あん)」に決定!!
12月15日午後2時から清水寺で、今年の世相を表す「今年の漢字」が発表され
ました。2015年の世相を1字で表す「今年の漢字」は「安」に決まり、清水寺の
森清範貫主によって揮毫されました。今年は“安”倍内閣が推し進めた“安”保関連
法をめぐる審議で与野党が対立。その行方に国民の関心が高まった。また、世界で頻
発するテロ事件に“安”全が脅かされ、人々を不“安”にさせた年でもあった。そん
な中、「
“安”心して下さい、穿(は)いてますよ」というフレーズで、お笑い芸人の
とにかく明るい“安”村さんが人気を博した。
【今年の漢字・「安」】
清水寺・森清範貫主「来年は本当に安心した安全なる社会をつくってほしいと、つくっていこうと
いう皆様の総意ではなかろうかと思って、心を込めて『安』という字を書かせていただきました」
この「今年の漢字」は、日本漢字能力検定協会が全国から公募して一番多かった漢字が「今年の漢
字」となります。例年11月1日頃から一般公募が始まり、同年12月12日前後に清水寺で発表されま
す。1995年から始まり今年で21回目です。下の表は、「今年の漢字」一覧です。
1995
震
1996
食
1997
倒
1998
毒
1999
末
2000
金
2001
戦
2002
帰
2003
虎
2004
災
2005
愛
2006
命
2007
偽
2008
変
2009
新
2010
暑
2011
絆
2012
金
2013
輪
2014
税
【嵐山・『竹林の道』】
私が尊敬する人物の一人として『課長 島耕作』の漫画などで有名な漫画家の弘兼 憲史
(ひろかね けんし)氏がいます。弘兼氏の人生論ですが、次のような名言があります。
「自分の気持ちがちょっと弱気になったときや落ち込んできたときに、心の中
で『ま、いいか』と割り切る。『それがどうした』と開き直る。『人それぞれ』と
納得する。それが身につけば人生はずっと楽になれるはずです。」
弘兼氏の人生に対する姿勢は、
『ま、いいか』
『それがどうした』
『人それぞれ』の3つに集約される。
私たちの久留米市と姉妹都市であるアメリカ合衆国西海岸のサンフラン
シスコとロサンゼルスの間に位置するモデスト市は、今、世界的にブレイ
クしている映画『スター・ウォーズ』監督ジョージ・ルーカスの出身地!!
久留米市の姉妹都市モデスト市との交流は、1990年2月にモデスト市長と同
市国際交流員会から姉妹都市交流の申し出があったことに始まります。
同年6月、久留米青年会議所の訪米団がモデスト市を訪れ、両市の交流につい
て協議を行い、その後モデスト市長から正式に姉妹都市交流の対話を持ちたいと
の申し出がありました。両市は協議を続け、1992年4月に久留米市で姉妹都市
締結しました。
モデスト市出身有名人の一人にジョージ・ルーカス( George Lucas )がいま
す。知っている人は少ないと思いますがジョージ・ルーカスは次のような人物。
ジョージ・ルーカスの生年月日は、1944年5月14日(現在71歳)、 職
業は、映画監督、映画プロデューサー、脚本家です。主な作品(代表作品)は、『アメリカン・グラフィ
ティー』『スター・ウォーズ』 『インディ・ジョーンズ』など。
『スター・ウォーズ』シリーズや『インディ・ジョーンズ』シリーズなどの世界的大ヒットシリー
ズの製作で、非常によく知られている。スティーヴン・スピルバーグ、ジェームズ・キャメロンと
並んで、最も商業的に成功した映画作家の一人でもある。
●最初にベストを投げる力~シリーズ化を成功させた「スター・ウォーズ」プロジェクト~
(引用文献:
『あのプロジェクト成功の法則』著者:齋藤 孝
発行所:(株)中教出版)
みなさんは、『スター・ウォーズ』という映画をご存じでしょうか?本日、12月18日(金曜日)に
『スター・ウォーズ』episode(エピソード)7が日本で公開されます。史上空前の大ヒットを記録し
た映画シリーズです。このシリーズがいかにしてつくられたのかを、プロジェクトとして考えていき
ましょう。
『スター・ウォーズ』の場合でうまいのは、1作目がヒットしたらしっかりシリーズ化して「何度
もおいしい」映画にした点です。シリーズ化の仕方も結構うまくて『猿の惑星』みたいに最初は面白
かったけれども、だんだんつまらなくなっていくようなことがあまりない。
おおむねシリーズ化される映画というのは、回を重ねるごとに陳腐になっていくものな
んですけど、『スター・ウォーズ』の場合、多少のばらつきはありますが、SFXの技術も
進化し続けていることもあって、一定の水準は保っていると思うんですね。いまや『スタ
ー・ウォーズ』は一つのブランドになっています。
『スター・ウォーズ』の第1作は、ルーカスの構想では全9部作の第4話にあたるもの
だといわれています。ルーカスは、いちばんノリがよくておもしろい、おいしいところから先に出し
てきたのです。もし1話から始めると、どうしても前置き的な部分が多くなってしまいます。
状況説明からはじまって、主人公が生まれて、それからどうして……と長々とした説明があって、
ようやく冒険がスタートする、ということになりかねないのです。つまり、真ん中から始めたという
のはドキュメンタリー性を加速するための決断ともいえます。
話の佳境からはじめるという手法は、実に大事なことで、『ガープの世界』の著書で
あるジョン・アーヴィングが村上春樹のインタビューに答えて次のような意味のことを
言っていました。
「昔の読者は暇だった。娯楽がないから小説を読むとなったら退屈な場面が延々と続
いて、200ページ目ぐらいからおもしろくなっても、それはおもしろいと言ってくれ
る。そこまで我慢してくれた。でもいまはおもしろいものが世の中にあふれているから、
我慢していればそのうちおもしろくなるっていうのは通用しないんだ」アーヴィングは、入り口をお
もしろくしないのは作家の怠慢なんだと言っているのです。
大ヒットした『スター・ウォーズ』第1作のあとを受けて、『帝国の逆襲』『ジェダイの復讐』がつ
くられて、いわゆる中篇3部作が完成しましたが、さらに時間をさかのぼりはじめてしまっ
たということですね。その結果として、『エピソード1』『エピソード2』『エピソード3』
というかたちでシリーズを拡大できたのです。いちばんおいしい真ん中の話を最初に出すこ
とで、それがヒットすれば、「なぜ物語はそういう経緯に至ったか」というストーリーを語
る余地が生まれます。要するに最初は説明しきれなかったところが弱点だったのですが、補
足説明をすることで次の作品が生まれるという点がおもしろいですね。
やはり「最初にベストを投げる」っていうのが、シリーズ化に限らず、成功のコツでしょう。
出し惜しみせずにいい要素を全部入れておくんです。それがヒットしたら認知されている状態ですか
ら、そこからなんらかの要素をピックアップして、拡大したものを1個つくればいいんです。
作品の劇場公開順で観るならば、ルーク・スカイウォーカーを主人公とした「エ
ピソード4・5・6」を最初に鑑賞し、次にその前の時代を描くアナキン・スカイウ
ォーカーを主人公とした「エピソード1・2・3」を鑑賞することになるが、「エピ
ソード1・2・3」は、「エピソード4・5・6」の時代では、なぜ銀河共和国が滅び
銀河帝国が銀河を支配するようになったのか?などの、様々な出来事の発端や謎が
解き明かされる解答的な作品としても作られているので、劇場公開順に観ても問題なく鑑賞できる。
また、長年に渡ってシリーズが制作されてきたことから、劇場公開順に鑑賞することで、
「SF映画」
の歴史的観点から、映像表現の技術の発展を追うこともできる。
●アナキン3部作
1.『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999年公開/3D版:2012年公開)
2.『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002年公開)
3.『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005年公開)
●ルーク3部作
1.『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年公開/特別篇:1997年公開)
2.『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開/特別篇:1997年公開)
3.『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開/特別篇:1997年公開)
※2004年までの旧邦副題:『ジェダイの復讐』
●レイ3部作
1.『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』(2015年12月18日公開予定)
2.『スター・ウォーズ エピソード8』(2017年公開予定)
3.『スター・ウォーズ エピソード9』(2019年公開予定)
『エピソード4』公開当初は、評論家から「スター・ウォーズは子供騙しの映画」と
酷評されることが多かったが、その後「親子の絆を描いた叙事詩的映画」、
「現代の神話」
と高い評価を受けるようになった。また、『エピソード1』の公開時、従来のファンや
各メディアの反応はあまり良くなかったが、『エピソード3』が公開されると、逆に新3
部作のまとまり具合、民主主義の崩壊と帝国の誕生までの過程が、実際の人類の歴史と
酷似している点が評価されるようになり、新3部作全体の評価も見直されている。
●最後に余談ですが、 私が20年ぐらい前に読んだスター・ウォーズの解説書では、
ジョージ・ルーカス監督は、当初から『エピソード1』から『エピソード9』までの
映画の作成構想をしっかりと持ち、
『エピソード1』
『エピソード2』
『エピソード3』
の映画を作るには、映像技術が当時は追いついていなかったため、先に『エピソード
4』『エピソード5』『エピソード6』から作ったという裏話も書かれていました。そ
れにしても映像技術の進歩はもの凄いスピードです。30年前は絶対に不可能と思わ
れた映像表現が、30年後の今、私たちの目の前に表現可能な映像として上映されています。