はじめに 平成 11 年 4 月に大林組東京本社、本店の工事部門が主となり、設備協力会社 25 社の賛同を得、設備工事標準施工要領改訂 WG を設けた。 ①実務(現場)に即し現場業務を軽減する ②電子化し容易に最新の状態にメンテナンス可能とする をコンセプトに活動を行い、平成 12 年 4 月、電子化された新版の初版を発行し た。その後、改訂を重ねて内容を充実させていった。平成 22 年 5 月に国土交通 省公共建築工事標準仕様書が改定され平成 22 年版として発行されたことを受け、 同年 9 月に大林組建築工事特記基準が改訂された。その変更を反映させるため に、平成 23 年 1 月に設備工事標準施工要領改訂作業を開始し、平成 23 年 10 月 に第 6 版(Ver.6)の発行に至った。 今後も一層の現場業務の軽減、不具合の防止及び技術の向上に、この設備工 事標準施工要領が活用されることを希望する次第である。 来歴 平成 11 年 4 月 大林組東京本社、本店の工事部門が主となり、設備工事標準施 工要領改訂 WG を発足。協力会社 25 社に参画要請 平成 11 年 12 月 関係各部門長へ第一回レビュー、ホームページに掲載 平成 12 年 1 月 関係各部門長へ第二回レビュー 平成 12 年 4 月 品質保証室の承認を得、新版の初版発行 平成 12 年 7 月 大林組情報交換会の分科会として、設備工事標準施工要領作成 委員会を再編成。協力会社 30 社に参画要請 平成 13 年 1 月 委員会査読 平成 13 年 5 月 設備工事標準施工要領 Ver.2 発行。委員各社に配付 平成 14 年 12 月 画要請 平成 16 年 7 月 設備工事標準施工要領 Ver.3WG を再編成。協力会社 20 社に参 設備工事標準施工要領 Ver.3 発行。WG 各社に配布 平成 18 年 2 月 大林組東京設備協力会社協議会発足。標準施工要領改訂 WG を 結成し、大林組標準仕様書の仕様書体系変更(平成 17 年 1 月)を反映させる作 業を開始 平成 19 年 3 月 配布 設備工事標準施工要領 Ver.4 発行。協力会社協議会参画会社に 平成 20 年 5 月 設備工事標準施工要領改訂作業 WG を結成し、国土交通省公共 建築工事標準仕様書平成 19 年版および大林組建築工事特記基準 2007 の変更を 反映させる作業を開始 平成 21 年 4 月 設備工事標準施工要領 Ver.5 発行。 平成 23 年 1 月 国土交通省公共建築工事標準仕様書平成 22 年版および大林組 建築工事特記基準 2010 の変更を反映させる設備工事標準施工要領改訂作業を開 始 平成 23 年 10 月 設備工事標準施工要領 Ver.6 発行。 1.システムの構成 工事分類は原則としてに OC-knowledge(建築)の工種属性に則しており、工 事ごとに 3 階層(大分類∼中分類∼小分類)としている。 シートはすべて一枚完結で、PDF 形式で展開される。シートごとに Word デー タが添付されていて、シート画面の「Word データ」をクリックしてダウンロー ドできるので、内容の変更が容易に行える。また各シートの図は原則 DXF デー タ形式で添付されており(スキャナーで読み込まれた図や Word の作図機能で描 かれた図を除く)、シート画面の「CAD データ」をクリックしてダウンロードで きる。何らかの CAD ソフトがパソコンにインストールされていれば、読み出し た DXF データをその現場に応じた図に変更できる。 また、関連するデータシートを参照することができるように、中分類ごとに まとめた。 2.改訂体制(部署は改訂当時) 上宮 晃雄 (大林組建築本部設備技術部) 大川 慶 (大林組建築本部設備技術部) 竹井 宏 (大林組建築本部設備技術部) 原 豊文 (大林組建築本部設備技術部) 菅原 美奈子(大林組建築本部設備技術部) 平野 智将 (大林組建築本部設備技術部) 佐渡 隆 (大林組東京本店設備工事部) 事務局 新井 正見 (大林組建築本部設備技術部) 改訂承認 藤田 尚志 (大林組建築本部設備技術部) システムサポート 小川 明美 (大林組グローバル ICT 推進室) 「設備工事標準施工要領Ver.6」改訂のあらまし No. 編・章・節 施工要領No. 2011.10 内容 共通 1 C-1-1-3 梁貫通の設置位置及び許容範囲の見直し。 C-1-3-1∼3 特記基準の内容を再度、見直した上で、アンカーメーカー C-1-3-7∼9 (HILTI)の査読により追加、修正。 CD-1-12∼19 2 3 2.3.2 4 3.2.1.1 一般事項 C-2-1-1 塗装を行わないところを文章で指定していたが、設備工事 による塗装箇所は特記によるものとした。 3.2.1.4 塗装 C-2-1-2 煙突及び煙道について下塗り回数を3回から2回に変更。 保温外装の綿布仕上げの規定を削除。 5 3.2.1.2 素地ごしらえ C-2-1-3 6 3.2.1.3 塗装種別 C-2-1-3 CD-2-1 7 3.2.2 防錆 C-2-2-1 5.4.2 横走り管の防振 C-3-5-1 大林組特記 8 2.5.4 「ラッカー又はメラミン焼付けを施す鉄面」の油類の除去か ら「石けん水洗い」、さび落としから「サンドブラスト」を削除し た。 注記に変性エポキシ樹脂プライマーを使用する場合は、化 学処理を省略できることとした。 塗装を施す綿布巻き保温面は削除。 亜鉛めっき以外の鉄面のさび止め塗料から、JISK5622(鉛 丹さび止めペイント)を削除、またJISK5674(鉛・クロムフリー さび止めペイント)は1種、2種に区分した。 亜鉛めっき面はJISK5551(構造物さび止めペイント)を追 加。 タンク類の防錆を標仕に整合させた。 缶類は2種55から2種45に変更。 上階床下面と防振ハンガー上端面との距離を30mm程度… の部分は根拠があいまいなので削除。 電気 E-1-2∼13 防火区画貫通部処理の見直し、再作成。 (E-1-2-7∼9、12、13はコンクリート構造物以外の貫通) 2.10.2ケーブル ラックのふ設 E-1-11-7 E-1-11-9 後打ちメカニカルアンカーボルトはあと施工アンカーに読み 替え。 2.10.2ケーブル ラックのふ設 E-1-11-7 【又はケミカルアンカーボルト等】は削除。 2.15.3機器の取 付け及び接続 E-1-18-43 自立形の制御盤に対する基礎の項目を削除。 2.1.7.5 排気系統配管 E-4-2-1 屋内部分の排気管の断熱について、特記がない場合の標 E-4-2-4∼6 準厚さを50mmから75mmに変更。 1 2 2.2.10 3 大林組特記 4 大林組特記 5 5.2.1 2.2.10 2.2.15 E-5-10-15、 自火報設備において総務省令第40号の適用に伴い、消火 16 設備メーカー(ホーチキ)の査読により修正。 6 7 ED-5-32、 33、36 地上デジタル放送開始に伴い、アンテナメーカー(八木ア ンテナ)の査読により修正。 M-1-4-2 冷媒配管支持の例に保護プレート方法が追加されたことに 伴い、断熱材保護を目的とした支持の図に変更。 M-1-4-5 M-1-4-6 防火区画貫通部処理の見直し、再作成。 機械 1 2 監理指針 2.6.3 2.2.6 吊り及び支持 2.2.8 2.8.1一般事項 No. 編・章・節 3 2.2.1 4 2.2.5 施工要領No. 内容 M-1-5-3 2.1.2.5給水、給 給水の屋外埋設用配管として耐震性を考慮し、水道配水 M-1-5-4 湯及び消火用 用ポリエチレン管を追加。 M-1-5-5 2.5.2.5ハウジン グ形管継手によ る接合 M-1-9-4 耐塩水噴霧試験を規定したJIS K 5551(エポキシ樹脂塗 料)が廃止され、JPF MP 006(ハウジング継手)に耐塩水噴 霧試験が追加されたため変更。 2.2.25接合材 M-1-9-16 硬ろうのうち銀ろうについて、カドミウムを含有しないものに 変更。 2.5.15 耐火ニ層管 M-1-9-26 耐火ニ層管の接着接合について見直し。 7 2.5.16.11 溶接加工 M-1-9-27 溶接面の補修は無機質から有機質亜鉛末塗料に変更。 8 2.5.17.1 鋼管と鋳鉄管 M-1-10-1 GS継手と鋳鉄管の接続はメカニカル接合に変更。 5.4.2 横走り管の防振 M-1-11-3 上階床下面と防振ハンガー上端面との距離を30mm程度… の部分は根拠があいまいなので削除。 2.6.3 吊り及び支持 M-1-11-5 M-1-11-6 棒鋼吊りは吊り金物による吊りに変更。 11 2.6.3 表2.2.20 M-1-11-5 可とう性を有する継手は排水鋼管用可とう継手、ハウジング 形管継手と明確にした。 12 標準図 施工19 MD-1-21 吊り用ボルトとインサート金物は、ねじ規格が同一のものと すると注意書きが追記。 MD-1-6 MD-1-7 MD-1-15 用途にブライン管が規定されたことに伴う、シール材、ガス ケット等の追加。 MD-1-27 ブライン管が規定されたため、試験方法を追加。 MD-1-27 誤接続防止のために、通水試験を追記。 5 6 9 10 13 14 15 2.2.5 大林組特記 2.5.4 2.2.6 2.1.1管及び継 監理指針 手(e)ブライン 2.2.1 用配管 2.9.2冷温水、 冷却水、蒸気、 2.2.9 油、ブライン、高 温水及び冷媒 配管 監理指針 2.9.1 2.2.9 一般事項 3.1.2 材料 M-2-1-1 M-2-2-1、2、5 製造中止に伴い防水麻布、防水麻布に使用するアスファル M-2-3-1、2、5 トプライマーを削除。綿布削除。代替えとして合成樹脂製カ M-2-10-1、2、5 バーを追加。 M-2-11-1、2、5 18 大林組特記 3.1.4 M-2-2-1∼5 「原紙は難燃原紙、綿布はガラスクロス+塗装、アルミガラス M-2-3-1∼3 クロスはアルミホイルペーパー+ビニル被覆亀甲金網とす M-2-10-2∼4 る」を削除。 M-2-11-1∼4 19 3.1.3 施工 20 大林組特記 3.1.4 21 3.1.6 保温材の厚さ 17 22 2.3.1 スパイラルダクト(フランジ部を除く)の保温においてグラス M-2-7-1∼3 ウール保温帯40K、グラスウール波形保温板40Kの替わりに グラスウール保温板32Kを使用してもよい。 M-2-3-4 国交省表2.3.3D1(床下、暗渠内の保温施工種別)の置き 換えは削除。 M-2-12-1∼3 保温材厚さ一部、見直し。 M-3-3-5 冷凍機の火気設備の区分のうち、小型火気設備・冷凍能力 が50トン未満の場合の火気からの距離を変更。 No. 編・章・節 23 大林組特記 3.1.7 施工要領No. 1.7.2.1 一般事項 24 25 3.1.8 26 27 28 1.8.1 パネル形エア フィルター 1.8.2 折込み形エア フィルター 1.8.3 袋形エアフィル ター 3.1.10 内容 M-3-7-1 コンパクト形空気調和機の適用範囲が設計風量12,000㎥ /hから18,000㎥/hに変更。 M-3-10-2 フィルターの性能確認試験にJISの形式4を追加。 折込み形エアフィルターの性能表修正。 M-3-10-3 廃棄物の抑制対策として採用の増えている「ろ材交換形」 の適用を特記とした。 M-3-10-4 廃棄物の抑制対策として採用の増えている「ろ材交換形」 の適用を特記とした。 M-3-10-4 廃棄物の抑制対策として採用の増えている「ろ材交換形」 の適用を特記とした。 旧AC-2-6-2 ベースボードヒーターは採用事例が少ないため、標準仕様 書から削除された。 M-3-14-10 M-3-14-11 有圧扇に関するシートを再作成。 M-3-14-12 29 30 大林組特記 3.1.14 3.14.2.7 雑材料 M-3-18-2 31 3.2.2 2.2.1一般事項 M-3-18-11 FDの吊りを2本から4本に変更。 M-3-18-12 32 3.2.2 2.2.4.2 ダクトの吊り及 び支持 M-3-21-3 M-3-22-2 スパイラルダクトの吊り金物を平鋼から山形鋼に変更。 M-3-24-1 チャンバーの板厚を長辺から、3辺の最大寸法をダクトの長 辺と読み換えてアングルフランジ工法ダクトに準拠し決定す ると変更。 M-3-24-5 フードサイズについて図を修正。 火源とグリスフィルターの離隔距離の追記。 1.14.7 排気フード M-3-24-6 排気フードの材質、板厚を新たに設定。 1.15.3.3 線状吹出口 M-3-26-1 CL形のベーン形状が袋形の場合は、厚さ0.5mm以上とする と追記。 M-3-27-2 日本防排煙工業会の「自主適合マーク」を貼付したものとす ることを追記。 M-3-28-1 風速センサータイプセンサーの信号により電動ダンパを作 動させて、定風量を保持できる電気式のものとすると設定。 MD-3-2 形鋼振れ止め支持部材選定表を「建築設備耐震設計・施 工指針」と整合させた。 M-4-1-1 設置しない場所を追加した。 33 監理指針 1.14.5 3.1.14 チャンバー 34 35 大林組特記 36 3.1.15 37 38 3.1.14 1.15.7 監理指針 防火ダンパー 3.1.15 等 大林組特記 3.1.15 標準図 施工18,19 39 40 1.15.3 定風量ユニット 監理指針 3.1.1機器類の 4.3.1 取付け M-4-1-2∼8 M-4-1-13 自動制御メーカー(山武)査読により修正、追加。 M-4-1-17∼ 19 41 42 43 フランジ用ガスケットの仕様を新たに設定。 大林組特記 5.1.1 1.1.1 一般事項 標準図施工64 M-5-1-1 衛生器具に中水対応品を追加。 M-5-1-3∼5 M-5-1-6 図の差し替え。 No. 編・章・節 44 大林組特記 45 2.2.1 5.2.2 施工要領No. 内容 2.2.2.3給湯用 循環ポンプ M-5-2-7 垂直上向き方向取付けの場合は、モーター水損防止の構 造とするを追加。 2.2.19 緊急遮断弁装 置 M-5-6-1 M-5-6-3 緊急遮断弁装置を新規機材として追加。 46 M-5-6-5、6 高架水槽方式と加圧給水方式の場合に分けて、電極棒の 施工要領シートを作成。 1.4.3 貯湯タンク M-5-6-9 貯湯タンクの材質を変更。 1.4.3 貯湯タンク M-5-6-9 貯湯タンクの材質について追記。 1.5.2.2屋内消 火栓箱 M-5-8-2 屋内消火栓内ホース掛け材質の見直し。 50 1.5.4.1屋外消 火栓開閉弁 M-5-10-2 開閉弁材質の見直し。 51 5.1.5 1.5.7.6手動起 動装置 1.5.7.7一斉開 放弁装置 M-5-13-4 手動起動装置は材質に対する変更。 一斉開放弁は止水機能を組み込んだ検定品があることから 見直し。 52 5.1.8 1.8.5.2 プラスチック桝 M-5-17-2 JSWAS K-9(下水道用硬質塩化ビニル製小形マンホー ル)は公道用プラスチック桝のため、規定から削除。 53 6.1.1 1.1.1 総則 M-6-1-1 告示名称を明確にした。 54 7.2.1 2.1.4 スクリーン M-7-1-3 パイプベース丸孔巻線型のほかに、巻線型スクリーンを追 加した。 55 9.2.2 2.2.1 駆動装置等 M-9-1-7 巻上機を昇降路内底部に設置する場合の電動機の保護方 式について追記。 56 9.6.2 6.2.8安全装置 M-9-3-3 安全装置の名称変更。 エスカレーターと接する部分の安全措置として、保護板を 追記。 47 5.1.4 48 大林組特記 49 5.1.5 5.1.1
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