地域支援活動に取り組む男性助けあい組織

統一広報プロジェクト通信
JA全中広報部統一広報プロジェクト室
連載 第 4 回
地域支援活動に取り組む男性助けあい組織
地域に根ざした協同組合として、地域社会がか
赤い褌隊のさまざまな活動
かえるさまざまな課題に取り組んできたJA。
赤い褌隊が発足したのは、平成19年 6 月。
昨年度スタートした全国連統一広報では、こう
あぐりキッズスクールや女性組織の活動に男性
した取り組みを進めるJAの
「現場」を、対外的に
の力が必要とされたこともあり、有志を募り発足
情報発信しています。JAゴー号全国キャラバン
しました。同隊は、「赤い褌」を男らしさの象徴と
をはじめとして、ウェブサイト
(URL は次ページ参
位置づけ、高齢者宅の訪問や庭木の剪 定 などの生
照)では各県における取り組みをムービーで紹介し
活支援、食農教育、就農支援まで、JAの福祉生
ています。ぜひご覧ください。
活部と連携して、多岐にわたる活動をしています。
せん てい
また、料理教室や交流会なども開催し、人と人の
赤い褌隊∼JAコスモス
つきあいを深める場にもなっています。
東西に延びる高知県の中西部、高知市の西側に
年間活動計画や内容は、事務局主導によるもの
位置し、佐川町、仁淀川町、越知町、日高村、い
ではなく、役員会で話し合って決定しています。
の町の一部を管内とするJAコスモス。組合員数
発足以来隊員数は徐々に増加し、現在は46∼90歳
は正准合わせて約 1 万4,000人で、高知県では 3 番
まで50人に達しています。現在では、高知市など
目に大きなJAです。北部に四国山地とその支脈
JA管外からも参加があるそうです。隊員は、農
があり、内陸部は標高が高く、沿岸に近づくと盆
家はもちろんですが、現役のサラリーマンやすで
地が多くなっています。同JAではこの地形と寒
に退職した方々、庭師、トラック運転手の OB な
暖の差を生かし、ぴゅあトマトやシュガートマト
どさまざま。隊長の中村卓司さんは元JAの営農
など高糖度トマト作りが盛んに行われています。
指導員です。多岐にわたる活動とその受け皿とな
また、仁淀川地域でとれる良質なお茶や、佐川町
る組織があるため、それぞれの隊員は、それぞれ
でイチゴやニラなどが生産されています。
の場で特技を生かして参加することができます。
同JAでは、女性組織の活躍が目をひきます。
ファーマーズ・マーケットや地域活性化の学習活
動、さらにはヘルパーの養成活動まで、地域に根
ざしたさまざまな活動に取り組んでいます。その
活動のなかで巻き込んだのが、地域の男性たち。
男性にしかできない多彩な地域活動を行う助けあ
い組織の発足を、
女性組織が後押ししました。今回、
JAゴー号は同JAを訪問し、男性の助けあい組
ふんどし
織「赤い褌隊」
を取材しました。 46
月刊 JA
2011/07
赤い褌隊といっしょに、
「だいなお」の二人
(左から 2∼3人め)も高齢者宅を訪問
(ウェブサイトにて動画公開中)
JAゴー号全国キャラバンでは、中村隊長とと
もに車いす利用者の移送サービスと高齢者宅見守
世間はJAをどう見ているのか
∼調査から見るJAの姿④∼
り
(声かけ)巡回、道路脇の雑木撤去作業のお手伝
いをしました(ウェブサイトにて動画を公開してい
全国連統一広報では、効果的・効率的展開を図るた
ます)。
めに調査を行い、JAに関する理解・イメージの現状
と諸施策の展開を経た後の変化を把握しています。本
活動への参加意欲をくむ
号では、ウェブサイトの発信力について再確認しま
す。先月号では、JAの店舗そのものが強力な看板塔
中山間地、都市部など地域にかかわらず全国的
となっていることがわかりました。 に広がる高齢化。じつに 8 割を超える65歳以上の
それでは、逆にJAの情報が流れていないのはどの
方々が介護保険の介護を要しない高齢者といわれ
ており、そのなかで、現役世代の習熟した技能や
経路でしょうか。一般の方の、ふだんの情報入手経路
(認知経路)とJAの情報入手経路(認知経路)を比較
し、分析しました
(図参照)
。そのなかで、顕著な差異
体力、元気な高齢者の高度な知見や技術が、有効
が見られるのがホームページ、SNS、ブログ、バナー
に活用されることが期待されています。
広告などのインターネットを使った情報発信。ふだん
しかし内閣府の調査によれば、地域貢献活動へ
の認知経路では、全国区の CM、ニュース・報道に並び、
の参加状況について、 6 割を超える人が参加意欲
インターネットが 3大経路の 1つとなっているのに対
し、
JAの認知経路ではほとんど利用されていません。
をもっているものの、実際に参加している人は 1
割程度となっており、参加意欲があっても実際の
参加に結びついていない状況にあることがわかり
ます。
こうした団塊の世代や元気な高齢者を地域活動
へ導くアプローチとして、参加へのハードルを下
げるため、自分自身の知見や興味、意欲に応じて、
徐々に分野や期間を広げていくことが大切です。
赤い褌隊が、これらのニーズを満たし、地域社会
図 ふだんの認知経路とJAの認知経路
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
ふだんの認知経路
JAの認知経路
テ全
レ国
ビ区
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M
店
舗
・
店
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ホ
ー
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S
N
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、
ブ
ロ
グ
貢献活動の担い手の受け皿となっています。
バ
ナ
ー
広
告
インターネットの特徴は、目的に応じてさまざまな
施策が打てること。成熟市場に近づきつつありますが、
広告量、利用者数も右肩上がりの巨大メディアです。
地域の特性や目的に合わせて、効果的な活用を行って
いきたいものです。
詳しい情報はこちら。統一広報 PR 企画ウェブサイト
http://ja-kizuna.jp
JA きずな
検 索
赤い褌隊から被災地へのメッセージ(各県からのメッセージをウェブ動画で公
開中)
月刊 JA
2011/07
47