需要予測 需要と予測 1.需要 2.予測 3.手法 1.需要 需要の分類 需要の意味 ある商品に対して需要があるということは、消 費者がその商品を購入したいと思い、かつ実 際に購入することができることを意味する。 需要の例 衣食住行 需要の特徴 需要の相関性 第1次産業、第2次産業、第3次産業(分野) 最終製品の生産には人、物、金が必要(系列) 気温が上昇するとエアコンが売れる(要因) 需要の不確実性 個人の需要が変化する 需要の相関関係が変化する 注文生産と確実需要 需要の連続性 時系列分析(経線) 将来需要予測可能性 日本標準産業分類中分類 A・B・C 農・林・漁業 G 電気・ガス・熱供給・水道業 01 農業 33 電気業 02 林業 34 ガス業 03 漁業 35 熱供給業 04 水産養殖業 36 水道業 D 鉱業 H 情報通信業 05 鉱業 37 通信業 E 建設業 38 放送業 06 総合工事業 39 情報サービス業 07 職別工事業(設備工事業を除く) 40 インターネット附随サービス業 08 設備工事業 41 映像・音声・文字情報制作業 F 製造業 I 運輸業 09 食料品製造業 42 鉄道業 10 飲料・たばこ・飼料製造業 43 道路旅客運送業 11 繊維工業(衣服,その他の繊維製品を除く) 44 道路貨物運送業 12 衣服・その他の繊維製品製造業 45 水運業 13 木材・木製品製造業(家具を除く) 46 航空運輸業 14 家具・装備品製造業 47 倉庫業 15 パルプ・紙・紙加工品製造業 48 運輸に附帯するサービス業 16 印刷・同関連業 J 卸売・小売業 17 化学工業 49 各種商品卸売業 18 石油製品・石炭製品製造業 50 繊維・衣服等卸売業 19 プラスチック製品製造業(別掲を除く) 51 飲食料品卸売業 20 ゴム製品製造業 52 建築材料,鉱物・金属材料等卸売業 21 なめし革・同製品・毛皮製造業 53 機械器具卸売業 22 窯業・土石製品製造業 54 その他の卸売業 23 鉄鋼業 55 各種商品小売業 24 非鉄金属製造業 56 織物・衣服・身の回り品小売業 25 金属製品製造業 57 飲食料品小売業 26 一般機械器具製造業 58 自動車・自転車小売業 27 電気機械器具製造業 59 家具・じゅう器・機械器具小売業 28 情報通信機械器具製造業 60 その他の小売業 29 電子部品・デバイス製造業 30 輸送用機械器具製造業 31 精密機械器具製造業 32 その他の製造業 K 金融・保険業 Q サービス業(他に分類されないもの) 61 銀行業 80 専門サービス業(他に分類されないもの) 62 協同組織金融業 81 学術・開発研究機関 63 郵便貯金取扱機関,政府関係金融機関 82 洗濯・理容・美容・浴場業 64 貸金業,投資業等非預金信用機関 83 その他の生活関連サービス業 65 証券業,商品先物取引業 84 娯楽業 66 補助的金融業, 金融附帯業 85 廃棄物処理業 67 保険業(保険媒介代理業,保険サービス業を含む) 86 自動車整備業 L 不動産業 87 機械等修理業(別掲を除く) 68 不動産取引業 88 物品賃貸業 69 不動産賃貸業・管理業 89 広告業 M 飲食店,宿泊業 90 その他の事業サービス業 70 一般飲食店 91 政治・経済・文化団体 71 遊興飲食店 92 宗教 72 宿泊業 93 その他のサービス業 N 医療,福祉 94 外国公務__ 73 医療業 74 保健衛生 75 社会保険・社会福祉・介護事業 O 教育,学習支援業 76 学校教育 77 その他の教育,学習支援業 P 複合サービス事業 78 郵便局(別掲を除く) 79 協同組合(他に分類されないもの) 需要の構造 顕在需要 購入計画が決まった需要 取替需要 購入済需要 潜在需要 ある種の条件を満たす時に顕在化する需要 需要の実現条件(金、スペースなど) ゼロ需要 欲望も条件もない潜在需要 創出需要 企業の努力により欲望と条件を満たしたゼロ需要 需要の分類(生産管理の観点から) 確実、安定需要 確実、変動需要 不確実、安定需要 不確実、変動需要 例 自動車メーカー(組み立て)と部品工場 シートを毎月10万個ずつ供給する エアコンメーカーと部品工場 4月から6月、10月から12月までは毎月1万個 ずつ供給(例えば、センサー) 例 月ベース販売実績 1月、2月、3月、4月、5月 – 100、200、300、400、500 1月の週ベース販売実績 1週、2週、3週、4週 20、 30、 25、 25 2月の週ベース販売実績 1週、2週、3週、4週 40、 50、 80、 30 需要の4タイプ 需要 需要 時間 時間 需要 需要 時間 時間 2.予測 なぜ予測するのか 需要が不確実であるため 生産リードタイムが存在するため 生産準備が必要なため(人物金) 機会損失が発生するため 死蔵在庫が発生するため 需要予測の手順 対象選択 組織 産業 企業 店舗 商品 カテゴリー アイテム 手法選択 市場調査 アンケート ディープ・インタビュー(スクリプト分析) デルファイ法 モデル構築 時系列モデル 回帰モデル 需要予測と販売予測 総需要とマーケットシェアー 売れる予測と売る予測 顕在需要と売れる予測 過去の経験から売れる量だけ生産(現状維持) 潜在需要と売る予測 潜在需要を発掘し,シェア拡大(現状打破) 予測方法の評価基準 正確性(Accuracy) 柔軟性(Bending) 納得性(Convincing) 持続性(Durability) 簡便性(Easiness) モデル構築 移動平均 指数平滑法 ARIMAモデル BASSモデル 移動平均法 実測値: x1 , x2 , x3 , x4 , x5 , x6 , x7 , x8 予測値: y1 , y2 , y3 , y4 , y5 , y6 , y7 , y8 H yt = ∑x i =1 H k +i 原系列 移動平均 k= t - H/2 指数平滑法 指数平滑法の考え方 よい予測とは 需要の不規則な変動を滑らかにする 需要の傾向変化に敏感である 予測誤差のばらつきが小さい 予測方法が簡単である 予測方法のメカニズムが明確である 予測誤差の範囲が明確である 指数平滑法の計算方法 移動平均法は期待値による予測である。 指数平滑法は期待値に傾向を加える予測。 指数平滑法=f(期待値+バイアス) 予測値=(1‐α)×前期予測値+α×現在値 指数平滑法は一種の加重移動平均法である。 計算方法 y(t+1)=αx(t)+(1-α)y(t) y(t)=αx(t-1)+(1-α)y(t-1) … y(t+1)=αx(t)+α(1-α)x(t-1)+α(1-α)(1α)x(t-2)+… α(1+(1-α)+(1-α)(1-α)+…)=1(等比数列) 0≦α≦1 指数平滑法の分類 ウインター流(季節変動がある場合) ブラウン流 単純平滑法(傾向の見られない場合) 2次平滑法 一定に伸びているか、またはすたれつつある製品 3次平滑法 同上 ブラウン流指数平滑法 単純平滑法 2次平滑法 y(t+1)=αx(t)+ (1-α) y(t) z(t+1)= α y(t)+(1- α)z(t) u=2y-z b(t+1)= α(y(t+1)-y(t))+(1- α)b(t) z(t+1)=y(t)+(1/α)b(t+1) 3次平滑法 – y(t+1)=αx(t)+ (1-α) y(t) – z(t+1)= α y(t)+(1- α)z(t) – u(t+1)= α z(t)+(1- α)u(t) – v=3y-3z+u ウインター流平滑法 基本値 トレンドファクター 季節変動指数 基本値 z(t)=α(x(t)/β(t))+(1-α)(z(t-1)+γ(t-1)) t期の実績x(t)から季節変動を除去した値と、 その値の1期前における予測値とを定数αで 平滑化した値を第t期の基本値とする。 トレンドファクター γ(t)=u(z(t)-z(t-1))+(1-u)γ(t-1) 基本値の差と1期前のトレンドファクターを定 数uで平滑化した値を、新しく第t期のトレンドファ クターとする 季節変動指数 β(L+t)=v(x(t)/z(t))+(1-v)β(L+t-1) Lは季節変動の周期(1つの周期の前計算し た値を今期に使用する) 観測値と基本値の比を季節変動指数とし,1 周期前の季節変動係数で平滑した値を用い る. 予測方法(1周期先を予測する) y(t+T)=(z(t)+T×γ(t))×β(t+T) (基本値+トータルトレンド)×季節変動指数 β γ 原系列 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 708 428 326 256 228 300 524 676 998 1250 1346 896 846 442 394 328 306 380 604 760 1248 1614 1726 1058 754 398 360 268 222 316 460 760 1090 1476 1572 1142 原系列 2000 1800 1600 1400 1200 1000 800 600 400 200 0 1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 原系列 移動平均1 2000 指数平滑 原系列 2000 1500 1500 1000 1000 500 500 0 0 1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 ARIMAモデル 自己回帰モデル(AR) z(t)=Φ(1)× z(t-1)+a(t) Φ(1) :自己回帰パラメータ a(t):ランダムショック(ホワイトノイズ) z(t)=y(t)-μ、平均値からの偏差(y(t):原系列) AR(1) z(t)=Φ(1)× z(t-1)+ Φ(2)× z(t-2) +a(t) AR(2) Z(t-1) a(t) Z(t) 自己回帰演算子 ARの性質 自己共分散と自己相関 λ(p)= Cov (z(t),z(t-p))=E(z(t)z(t-p) λ(1)= E((Φ(1)×z(t-1)+a(t))×z(t-1)) =Φ(1)×λ(0)+E(z(t-1))×E(a(t)) = Φ(1)×λ(0) p λ(p)=Φ(1) ×λ(0) p ρ(p)=λ(p)/λ(0)= Φ(1) 記憶関数 z(t)=Φ(1)× z(t-1)+a(t) 2 z(t)=a(t)+Φ(1)× a(t-1)+ Φ(1)× a(t-1)+… 定常性条件 分散一定:Var(z(t))= Var(z(t-1))≧0 相関性: E(z(t)×z(t))=Φ×Φ×Var(z(t-1))+0+σ×σ タイムラグに依存,異時点一定 記憶性:|Φ|<1 移動平均モデル(MA) z(t)=Φ(1)× z(t-1)+a(t) z(t)=Φ(1)× z(t-1)+a(t)-θ(1)×a(t-1) Φ(1)=0として, z(t)=a(t)-θ(1)×a(t-1) θ(1):移動平均のパラメータ MA(1) a(t-1),a(t) Z(t) 移動平均演算子 自己回帰移動平均モデル ARMA(1,1)モデル z(t)-Φ(1)z(t-1)=e(t) e(t)=a(t)-θ(1)a(t-1) z(t)-Φ(1)z(t-1) =a(t)-θ(1)a(t-1) ARMA(1,1) ARMA(p,q) zt = φ1 zt −1 + φ2 zt −2 + • • • + φ p zt − p + at −θ1at −1 −θ 2at −2 − • • • −θ q at −q 非定常モデル ランダムウォーキング z(t)=z(t-1)+a(t) 連続する株価の変化は本質的に独立である 記憶関数 z(t)=a(t)+a(t-1)+a(t-2)+… 過去すべてのランダムショックが同じ強さで影響 例 株価の動きに類似 自己回帰和分移動平均モデル ARIMA 階差をとることにより非定常系列を定常系列 にする w(t)=z(t)-z(t-1) w(t)= Φ(1)w(t-1)+a(t)-θ(1)a(t-1) ARIMA(1,1,1) 一般的には、ARIMA(p,d,q) 和分:z(t)=w(t)+w(t-1)+w(t-2)… 原系列 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 708 428 326 256 228 300 524 676 998 1250 1346 896 846 442 394 328 306 380 604 760 1248 1614 1726 1058 754 398 360 268 222 316 460 760 1090 1476 1572 1142 原系列 2000 1800 1600 1400 1200 1000 800 600 400 200 0 1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 1階差分 600 400 200 0 1 -200 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 -400 -600 -800 2階差分 600 400 200 0 -200 1 -400 -600 -800 -1000 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 バスモデル 成長曲線 潜在市場規模m,革新係数p,模倣係数q すでに購入済の人:y(t) p(t):t時点における購入確率 p(t)=p+q×y(t)/m x(t):t時点における購入者数 x(t)=p(t)×未購入者数 =p(t)×(m-y(t)) x(t)=p×(m-y(t))+q×y(t)(m-y(t))/m 革新者 模倣者 200 p=0.008,q=0.08,m=27000 90 2000 260 p=0.09,q=0.08,m=27000 需要の変動分析 傾向分析 周期分析 相関分析 傾向分析 重量(x) 71 48 20 40 50 69 56 97 41 53 数量(y) 354 199 65 163 196 238 219 392 151 211 数量(y) 500 400 300 200 100 0 0 20 40 60 80 100 120 重量(x) 数量(y) xy xx 71 354 25134 5041 48 199 9552 2304 20 65 1300 400 40 163 6520 1600 50 196 9800 2500 69 238 16422 4761 56 219 12264 3136 97 392 38024 9409 41 151 6191 1681 53 211 11183 2809 545 2188 136390 33641 54.5 218.8 13639 3364.1 2970.25 4.352926 -18.4345 y y-数量 y 二乗 (y-平均)の二乗 290.41 71.61 5127.992 18279.04 190.36 -28.44 808.8336 392.04 68.56 -150.24 22572.06 23654.44 155.56 -63.24 3999.298 3113.64 199.06 -19.74 389.6676 519.84 281.71 62.91 3957.668 368.64 225.16 6.36 40.4496 0.04 403.51 184.71 34117.78 29998.24 159.91 -58.89 3468.032 4596.84 212.11 -6.69 44.7561 60.84 74526.54 80983.6 R2= 0.920267048 周期分析 修正データ(ある冬物衣服の販売量) 月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1997年 708 428 326 256 228 300 524 676 998 1250 1346 896 連鎖比 1998年 846 0.6045 442 0.7617 394 0.7853 328 0.8906 306 1.3158 380 1.7467 604 1.2901 760 1.4763 1248 1.2525 1614 1.0768 1726 0.6657 1058 始点を基準とし トレンドの除 連鎖比 1999年 連鎖比 連鎖比平均 た連鎖比率 去(0.13/12) 0.9442 754 0.7127 0.8284309 1 0.5225 398 0.5279 0.55161 0.551609954 0.54028959 0.8914 360 0.9045 0.8525359 0.470267265 0.44762654 0.8325 268 0.7444 0.7874026 0.370289671 0.33632858 0.9329 222 0.8284 0.88397 0.327324965 0.28204351 1.2418 316 1.4234 1.3270143 0.434364917 0.3777631 1.5895 460 1.4557 1.5972789 0.693801895 0.62587971 1.2583 760 1.6522 1.4001761 0.971444854 0.89220231 1.6421 1090 1.4342 1.5175491 1.474215215 1.3836523 1.2933 1476 1.3541 1.2999676 1.916431957 1.81454868 1.0694 1572 1.065 1.0704112 2.051370143 1.9381665 0.613 1142 0.7265 0.6683724 1.371079162 1.24655516 平均値:0.907088 季節指 数 1.1024 0.5956 0.4935 0.3708 0.3109 0.4165 0.69 0.9836 1.5254 2.0004 2.1367 1.3742 相関分析 σ xy2 ρ= 2 2 σ xσ y r= s xy2 s x2 s y2 ( xi − x ) 2 s =∑ n i =1 n 2 x ( yi − y ) 2 s =∑ n i =1 n 2 y n s =∑ 2 xy i =1 ( xi − x )( yi − y ) n
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