こちら - ヘルスプロモーションサイエンス学域

ヘルスプロモーションサイエンス年報
2014 年度
第 9 巻(通巻 40 号)
首都大学東京大学院
人間健康科学研究科人間健康科学専攻
ヘルスプロモーションサイエンス学域
2015 年 3 月
目
次
はじめに
Ⅰ 教室の動向
Ⅱ 教育活動
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
1 大学院教育
2 副専攻
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
3 教養科目群・都市教養プログラム
4 保健体育科目
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
5 オープンユニバーシティ
Ⅲ 研究活動
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
1 研究費獲得状況
2 海外出張等
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25
3 海外からの研究者受け入れ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
4 研究室活動
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
Ⅳ 社会貢献活動
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 51
1 学会等の活動
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 51
2 市民公開講座・講演等(一般・教育機関向け)
3 マスコミ等
4 ボランティア等
資 料
・・・・・・・・・・・・・ 52
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 59
2014 年度「保健体育科目」に対する学生の授業評価
本学学生の形態・体力及び運動能力検査結果について
・・・・・・・・・・・・・ 59
・・・・・・・・・・・・ 73
はじめに
「ヘルスプロモーションサイエンス年報」は,人間健康科学研究科(同専攻)ヘルスプ
ロモーションサイエンス学域の 1 年間の活動をまとめた報告書です。
本学では,「都市環境の向上」「ダイナミックな産業構造を持つ高度な知的社会の構築」
「活力ある長寿社会の実現」を理念に掲げ,これらのミッションの実現・充実を目指して
取り組んでおり,昨年度(平成 25 年度)から新たに,第三期中期計画(平成 29 年度から)
に向けた検討も始まっています。その目標実現に向け,学長のリーダーシップの下,公立
大学としての存在意義を確固たるものとし,特色のある大学をつくることを目指し,
「選択
と集中」を念頭に,大の学部・大学院構成の再検討(再編)や研究重点大学のための組織
や制度の改善に向けた議論が行われています。このような大学の動きの中でヘルスプロモ
ーションサイエンス学域では,平成 18 年 4 月の発足以来,大学院生のための教育・研究を
精力的に行ってきており,今年度は,博士の学位取得者 1 名を輩出し(論文博士 1 名)
,博
士前期課程修了者(第 8 期生)については 11 名の学位取得者(「修士(健康科学)」
)を送
り出しました。また,学部専門教育に準ずる副専攻プログラム(人間健康科学副専攻コー
ス)も担当しており,コース修了となる学生(第7期生)の指導も行ってきました。さら
に,これらの大学院,副専攻の教育・研究活動に加え,保健体育科目,教養科目,オープ
ンユニバーシティ講座(社会貢献)のそれぞれの活動にも継続して取り組み,充実した成
果をあげています。
教員体制としては,渡邊容子助教が 23 年度末で退職,十文字学園女子大学の准教授と
してご栄転されることとなりました。また,古市泰郎助教を適応科学分野の教員として迎
え入れることができました。
このような教員異動の中,
本学域におけるそれぞれの教員は,
教育・研究レベルの向上に向け継続的に努力を積み重ねており,今年度は,博士後期課程
研究指導の資格取得者(眞鍋康子准教授)がでています。また,研究推進のための外部資
金の獲得にも積極的に取り組み,ほぼすべての教員が科学研究費をはじめさまざまな研究
資金を獲得しています。
「ヘルスプロモーションサイエンス年報」には,これらヘルスプロモーションサイエン
ス学域の一年間の動向や各教員の教育・研究活動等の概要がまとめられています。本学域
の活動状況を広く大学内外に紹介することで,相互理解や研究協力にご活用いただければ
幸いです。
平成 26 年度
人間健康科学研究科人間健康科学専攻
ヘルスプロモーションサイエンス学域
学域長 藤井 宣晴
Ⅰ 教室の動向
Ⅰ 教室の動向
1
Ⅱ 教育活動
Ⅱ 教育活動
7
8
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
Ⅱ 教育活動
9
Ⅱ 教育活動
ヘルスプロモーションサイエンス学域が担当している教育は,大学院,副専攻,教養科
目(都市教養プログラム)
,保健体育,オープンユニバーシティ(社会人教育)である。こ
のうち,学生の研究室所属を伴うものは大学院教育と副専攻教育である。そのほか,理工
学系生命科学コースの学生若干名(平成 26 年度は 5 名)が適応科学分野の研究室で卒業研
究を実施した。いずれの教育活動においても,教育内容の改善等についてカリキュラム委
員会を中心に鋭意努力を重ねている。また教育水準の維持向上のために,准教授以上につ
いては研究と教育の両面から,助教については教育面から優れた人材の採用・昇任人事を
進めている。以下は,大学院,副専攻,教養科目(都市教養プログラム)
,保健体育科目,
オープンユニバーシティ講座の詳細である。
1.大学院教育
大学院教育の教育組織は,人間健康科学研究科人間健康科学専攻ヘルスプロモーション
サイエンス学域の 3 分野,適応科学分野,行動科学分野,栄養・食品科学分野から構成さ
れており,博士前期・後期課程の教育を行っている。学部レベルの教育組織を持たないた
め,大学院進学者には他大学からの者が多い。理工学系生命科学コースの学生が適応科学
分野で学部の卒業研究を行い,その後大学院に進学するケースも多い。大学院生の出身分
野は,生命科学,リハビリテーション,心理学,体育,農学,栄養学など多岐にわたって
いる。
1)博士前期課程
博士前期課程は修士論文執筆を目標とする研究中心の教育であり,修士論文最終審査ま
でに,構想発表会,研究計画書の提出とその発表審査会,修士論文予備審査会,最終審査
会の 4 つのハードルを設けて研究水準の維持に努めている。
修士論文の研究内容は,
単独,
単発の実験調査ではなく複数の実験調査を実施し,それらを論理的思考のもとに一連のス
トーリー性のある内容にまとめることを原則としている。修士論文の国際誌への投稿・掲
載も研究指導の一環とし,修士論文提出とは別に英文での執筆・投稿をできるだけ行わせ
ている。
<博士前期課程修了までのスケジュール>
1 年次
2 年次
履修ガイダンス
4月
修士論文予備審査会
11 月
構想発表会
7 月/11 月
修士論文提出(学域内締切) 12 月 5 日
研究計画書提出
11 月/2 月
学位申請(論文提出)
1 月上旬
研究計画発表会
11 月/4 月(2 年次)
修士論文最終審査会
1 月下旬
完成版修士論文の提出
2 月中旬
修了判定教授会
2 月中旬
修了式(修士の学位授与)
3 月下旬
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
10
2
年
ヘルスプロモーションサイエンス
特別研究
人間健康科学専攻共通科目
運動生理学特論,
1
知覚運動制御論特論
栄養生化学特論
年
研究法Ⅰ・Ⅱ
ヘルスプロモーションサイエンス
実験調査Ⅰ・Ⅱ
行動科学演習
Ⅰ・Ⅱ
栄養食品科学演習Ⅰ・Ⅱ
Ⅲ・Ⅳ
Ⅰ・Ⅱ
栄養食品科学演習Ⅲ・Ⅳ
行動科学演習
適応科学演習
行動科学特別講義
栄養食品科学特別講義
Ⅲ・Ⅳ
+
適応科学演習
各特論
適応科学特別講義
学
入
文
論
士
修
了
修
<履修モデル>
履修要件
・博士前期課程においては,人間健康科学専攻が指定する共通科目(1 科目:選択必修)
を含む授業科目を履修しなければならない。ヘルスプロモーションサイエンス学域から
は専攻共通科目として,
「運動生理学特論」,
「知覚運動制御論特論」,
「栄養生化学特論」
Ⅱ 教育活動
11
が指定されている。
・1 年次には必修として,ヘルスプロモーションサイエンス研究法 I,II,および各研究室
における実験・調査法を履修することになっている。また各分野の演習科目には,学域
内における博士前期・後期課程の各種研究発表会への出席義務が含まれている。
・特別講義は,学外研究者による最新トピックスに関する講義であり,原則として学生全
員が履修・聴講することとしている。
・特論は,主とする分野から 4 単位以上を履修することになっている。
適応科学 行動科学 栄養・食品
分野
分野
科学分野
区分
授業科目名
単位数
分
野
共
通
科
目
ヘルスプロモーションサイエンス特別研究
ヘルスプロモーションサイエンス研究法Ⅰ
ヘルスプロモーションサイエンス研究法Ⅱ
ヘルスプロモーションサイエンス実験・調査Ⅰ
ヘルスプロモーションサイエンス実験・調査Ⅱ
8
2
2
2
2
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
運動生化学特論
細胞生物学特論
運動生理学特論
行動生理学特論
身体運動学特論
適応科学演習Ⅰ〜Ⅳ
適応科学特別講義
2
2
2
2
2
1
1
○
○
○
○
○
◎
○
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
神経科学特論
知覚運動制御論特論
認知行動学特論
スポーツ文化論特論
行動科学演習Ⅰ〜Ⅳ
行動科学特別講義
2
2
2
2
1
1
□
□
□
□
□
□
○
○
○
○
◎
○
□
□
□
□
□
□
食品化学特論
食品生物活性特論
栄養生化学特論
公衆栄養学特論
公衆衛生学特論
予防医学特論
栄養・食品科学演習Ⅰ〜Ⅳ
栄養・食品科学特別講義
2
2
2
2
2
2
1
1
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
□
○
○
○
○
○
○
◎
○
適
応
科
学
分
野
行
動
科
学
分
野
栄
養
・
食
品
科
学
分
野
凡例:
必修
選択必修
選択必修または選択
計
◎必修 ○選択必修 □選択
20 単位
4 単位
6 単位以上
30 単位以上
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
12
<授業科目一覧>
授
業
科
目
単
位
時期
担当責任者
備
考
運動生化学特論
2
前
藤井宣晴
細胞生物学特論
2
前
眞鍋康子
*運動生理学特論
2
集中
三浦進司
身体運動学特論
2
前
山内潤一郎
行動生理学特論
2
△
北
一郎
奇数年開講
神経科学特論
2
前
北
一郎
偶数年開講
2
△
今中國泰
奇数年開講
認知行動学特論
2
△
樋口貴広
奇数年開講
スポーツ文化論特論
2
前
舛本直文
偶数年開講
食品化学特論
2
集中
細野・土田
食品生物活性特論
2
集中
福家・白畑
*栄養生化学特論
2
前
篠田粧子
公衆栄養学特論
2
後
稲山貴代
公衆衛生学特論
2
後
菅又昌実
予防医学特論
2
△
吉池信男
(担当
稲山)奇数年
※適応科学特別講義
1
集中
道川裕市
(担当
藤井)
※行動科学特別講義
1
集中
中澤・中本
(担当
北・樋口)
※栄養・食品科学特別講義
1
集中
矢ヶ崎一三
(担当
篠田)
演習Ⅰ(各分野)
1
前
各教員
演習Ⅱ(各分野)
1
後
各教員
演習Ⅲ(各分野)
1
前
各教員
演習Ⅳ(各分野)
1
後
各教員
HPS研究法Ⅰ
2
前
各教員
HPS研究法Ⅱ
2
後
HPS実験・調査Ⅰ
2
前
各教員
HPS実験・調査Ⅱ
2
後
各教員
HPS特別研究
8
通年
各教員
*知覚運動制御論特論
(担当
(担当
藤井)
篠田)
奇数年開講
1 年次前期
〃
後期
2 年次前期
〃
(担当
各教員・オバラ (担当
後期
藤井)
樋口・篠田)
△は平成 27 年度に開講予定の科目
*人間健康科学専攻共通科目
HPS はヘルスプロモーションサイエンスの略
2)博士後期課程
博士後期課程は研究者の養成が目的であることから,博士論文執筆を目標とする研究中
心の教育である。博士論文最終審査まで,構想発表会,中間発表会,研究計画書(英文)
提出,博士論文予備審査会,最終審査会(公聴会)を経て,博士号取得となる。博士論文
については英文での執筆を原則としており,国際的な発信ができることを研究者の具備す
べき最低限の条件としている。そのため,博士論文の申請には,国際誌への筆頭論文掲載
Ⅱ 教育活動
13
を含む 2 篇以上の論文掲載を満たすことが条件となっている。博士号取得の審査基準は,
実験調査の実施能力,英語での論文執筆能力,優れたプレゼンテーション能力,自立した
研究者であること,などである。
<博士後期課程修了までのスケジュール>
1 年次
履修ガイダンス
4月
構想発表会
7 月/11 月
2 年次
中間発表会
11 月
3 年次
研究計画書(英文)の提出・受理
博士論文申請年度 5 月末まで
博士論文予備審査会
6 月または 11 月
博士論文提出(HPS 内)
12 月 5 日
人間健康科学研究科へ学位申請
1 月上旬
論文審査および口頭試問
1 月~2 月
博士論文最終審査会(最終試験)
1 月~2 月
人間健康科学研究科判定会議
2 月中旬
修了式(博士の学位授与)
3 月下旬
<履修モデル>
単
適応科学
行動科学
栄養・食品
位
分野
分野
科学分野
ヘルスプロモーションサイエンス特別研究
8
◎
◎
◎
分
ヘルスプロモーションサイエンス特講Ⅰ
2
□
□
□
野
ヘルスプロモーションサイエンス特講Ⅱ
2
□
□
□
共
ヘルスプロモーションサイエンス特講Ⅲ
2
□
□
□
通
ヘルスプロモーションサイエンス特別講義Ⅰ
1
□
□
□
科
ヘルスプロモーションサイエンス特別講義Ⅱ
1
□
□
□
目
ヘルスプロモーションサイエンス特別講義Ⅲ
1
□
□
□
ヘルスプロモーションサイエンス演習Ⅰ〜Ⅵ
1
◎
◎
◎
区分
授業科目名
必修
14 単位
選択必修
選択
計
凡例:
◎必修
□選択
14 単位以上
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
14
<授業科目一覧>
授
業
科
目
単
位
時期
担当責任者
備
考
ヘルスプロモーションサイエンス特講Ⅰ
2
前
北・藤井・山内・眞鍋
ヘルスプロモーションサイエンス特講Ⅱ
2
前
今中・舛本・樋口
ヘルスプロモーションサイエンス特講Ⅲ
2
前
篠田・稲山
※ヘルスプロモーションサイエンス特別講義Ⅰ
1
集中
宮崎
※ヘルスプロモーションサイエンス特別講義Ⅱ
1
集中
谷浩明・木島章文
(担当 樋口)
※ヘルスプロモーションサイエンス特別講義Ⅲ
1
集中
朝倉富子
(担当 篠田)
ヘルスプロモーションサイエンス演習Ⅰ
1
前
各教員
1 年前期
ヘルスプロモーションサイエンス演習Ⅱ
1
後
各教員
〃後期
ヘルスプロモーションサイエンス演習Ⅲ
1
前
各教員
2 年前期
ヘルスプロモーションサイエンス演習Ⅳ
1
後
各教員
〃後期
ヘルスプロモーションサイエンス演習Ⅴ
1
前
各教員
3 年前期
ヘルスプロモーションサイエンス演習Ⅵ
1
後
各教員
〃後期
ヘルスプロモーションサイエンス特別研究
8
通年
各教員
均
(担当 藤井)
3)学位取得状況
修士(健康科学 2015年3月)
細川万智
環境音がマウスの運動学習および運動パフォーマンスに与える影響
堀内健太郎
立位姿勢制御における中心視・周辺視オプティカルフローの貢献
宮田
ダーツ投げ運動学習における運動の意識的制御と練習スケジュールの関連性
徹
伊藤美由紀
培養骨格筋細胞においてMyosin Heavy Chain I発現量増加を促進する要因の
検討
芋岡佑里奈
鉄欠乏が十二指腸の抗酸化システムへ及ぼす影響
岡田りさ
隙間通過行動からみる高齢者の適応的歩行能力
片倉健悟
ショウジョウバエを用いたマイオカインの重要度評価系の改善とマイオカイ
ンの生理機能スクリーニング
田村晃太郎
骨格筋から分泌されるマイオカインが脂肪細胞に与える影響
千葉真樹
拡張物を伴う歩行時の隙間通過行動と接触軽減方法の検討
中村彩希
日本人成人における社会経済的地位と食生活に関する横断的研究
西井愛裕
運動による抗うつ効果の脳内神経機構-運動トレーニングによる神経系の変
化-
博士(学術 2015年3月)
本間恵子
Contribution of Sport Policy to Sport Legacy Development : Case of the Sydney
2000 Olympic Games(スポーツレガシー形成へのスポーツ政策の寄与に関す
る研究:2000年シドニーオリンピック競技大会を事例として)
Ⅱ 教育活動
15
4)進路
花王株式会社,バイエル薬品,クインタイルズ・トランスナショナル・ジャパン株式会社,
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社,株式会社リニカル,博士後期課程進学(首都
大学東京ヘルスプロモーションサイエンス学域)
,本田技研工業株式会社,東京医科歯科大
学,株式会社ライフコーポレーション
5)教員の他大学集中講義
舛本直文
順天堂大学大学院健康科学研究科後期課程「スポーツメディア論」
学習院女子大学「クーベルタンの思いと芸術競技:2020 年東京大会への示唆,
現代文化論 B」(特別授業)2014.7.9.
東海大学「ユースオリンピック大会(YOG)の現状と課題.東海大学望星ゼ
ミナール」(特別授業)2014.12.4.
藤井宣晴
筑波大学生命環境学群「Food and Nutritional Chemistry」(in English)
今中國泰
東京国際大学 総合科目「可能性に挑戦してみよう」2014 年 7 月 15 日
樋口貴広
立命館大学スポーツ健康科学部「先端スポーツ科学特論Ⅱ」2015年11月12日
首都大学東京人間健康科学研究科作業療法学科「脳機能障害作業療法学特論
演習」2015 年 2 月 14 日
菅又昌実
東京医科歯科大学 熱帯感染症学講義「バイオセーフティ BSL-4 病原体世界
の趨勢」2014 年 2 月 2 日
稲山貴代
青森県立保健大学健康科学部「ライフスタイル栄養学」2014 年後期
淑徳大学看護栄養学部「応用栄養学Ⅲ」2014 年前期
帝京大学薬学部「薬学最前線 2:栄養教育特論」
(特別講義)2014年 6 月11日
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
16
2.副専攻
1)副専攻コースとは
副専攻コースは,全学の学部生に開かれた多様な履修を可能にする専門教育プログラム
である。その趣旨は,主専攻(各学部・系の基本コース)とは異なる特定分野の専門科目
の履修により,複合的な専門知識の修得および学際的視野の獲得を目指すものである。
2)人間健康科学副専攻
人間健康科学副専攻コースは,長寿社会化が進む大都市における人間の行動・適応・栄
養・健康の諸問題に関する教育を,学際的かつ実践的に行い,総合的視野と専門的洞察力・
知識を備え,健康増進に関する指導能力を兼ね備えた,活力ある人材を育成することを目
的とする。
3)科目構成と修了認定要件
下記の要件を満たす合計 30 単位を履修しなければならない。
①
教養科目群及び基盤科目群(旧:都市教養プログラム)のうち,人間健康科学副専
攻コースが指定する科目 8 単位を履修
②
必修科目である「人間健康科学概論」
(2 単位)を履修
③
専門教育科目(選択必修)から合計 12 単位を履修
④
3 年次または 4 年次に,
「副専攻特別研究Ⅰ・Ⅱ」
(各 4 単位)を履修
主専攻コースを修了し,かつ,規定の単位修得者には,人間健康科学副専攻コースを修
了したことを認定する。
4)コース修了までのスケジュール
副専攻は,各学部の主専攻が確定した後に履修することを原則としていることから,正
式なコース履修に関しては 2 年次後期から行うこととなっている。しかし,副専攻コース
履修要件である都市教養プログラムの履修等については 1 年次から履修することとなって
おり,副専攻コース履修希望者は 1 年次からの計画的な履修が望まれる。およその履修ス
ケジュールは以下のとおりである。
1 年次〜2 年次
履修ガイダンス
4 月,10 月
都市教養プログラム
2 年次〜
履修
「人間健康科学概論」
(必修)及び後期専門教育科目 履修
2 年次後期または 3 年次前期 副専攻コース履修申出書提出
3 年次または 4 年次
特別研究(通年)
特別研究発表会(ポスター形式)
12 月
コース修了判定(健康福祉学部教授会)
修了式(副専攻コース修了証書の授与)
3 月下旬
Ⅱ 教育活動
17
5)平成26年度の授業科目一覧と受講者・単位取得者数
科目名
担当教員
人間健康科学概論
全教員
認知行動学
樋口
知覚運動制御論
今中
行動神経科学
北
運動心理学
三宅(非常勤)
運動文化論
舛本
環境生理生化学
藤井
スポーツと栄養管理
田中(非常勤)
・稲山
発育発達学
琉子(非常勤)
スポーツ機能解剖学
勝又(非常勤)
運動処方論
山内
食品機能と健康科学
篠田・薩(非常勤)
ライフステージ健康科学
稲山
食品科学
西村(非常勤)
栄養科学
篠田
公衆衛生学
菅又
健康管理と栄養・食品
岡(非常勤)
・石川(非常勤)
・篠田
特別研究Ⅰ
各教員
特別研究Ⅱ
6)平成26年度人間健康科学副専攻コース修了者
コース履修者は 3 年次または 4 年次に,学部教育における卒業研究に相当する特別研究
を履修し,その成果を発表会(ポスター発表形式)にて発表した。修了者は以下の 12 名で
あった。
学生氏名
所属コース
西田
作業療法学科(健康福祉) インフォームドコンセントにおける
よりよい意思決定のための要因の検
討
牧
あかね
太陽
大山
宇佐美
明日香
晃寛
研究タイトル
指導
教官
樋口
経営学コース(経営学系) スポーツツーリズムによる地域活性
化
舛本
経営学コース(経営学系) 大学生・大学院生の体型に対する自
己評価とダイエット経験
篠田
法律学コース(法学系)
稲山
スポーツ事故の法律問題-安全なス
ポーツ推進を可能にするために-
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
18
蔭山
希
法律学コース(法学系)
拡張物を伴う歩行における隙間通過
行動:マーカーの効果の検討
樋口
倉科
幹
法律学コース(法学系)
幼少期ストレスが成熟後の学習能力
に及ぼす影響
北
前田
優華
生命科学コース(理工学系)音楽のテンポとリスクテイクキング
行動
樋口
椎葉
竜生
生命科学コース(理工学系)ダニ媒介性感染症の現状
菅又
神澤
直子
生命科学コース(理工学系)テコンドー競技の攻撃場面における
視線行動に関する研究
樋口
福原
中西
優
国際文化コース(人・社系)「食卓」の新たな定義の提案
稲山
青木
友那
生命科学コース(理工学系)ショウジョウバエを用いたマイオカ
インの生理機能スクリーニング
藤井
中山モハメッド 生命科学コース(理工学系)水耕栽培と土耕栽培における病害伝
淳
染経路とその対策
菅又
3.教養科目群・都市教養プログラム
ヘルスプロモーションサイエンス学域教員が提供する全学共通科目群は教養科目群に位
置づく。また,これらの教養科目群は副専攻コースの履修要件の一部(選択科目)ともな
っている。以下は,平成26年度のヘルスプロモーションサイエンス学域教員の担当科目名
と受講者数である。
科目名
担当教員
履修登録者数
オリンピック文化論
舛本 直文
食品とアレルギー
福家 洋子*
248
エクササイズ科学
山内 潤一郎
53
認知と行動
樋口 貴広
242
健康の栄養学
篠田 粧子
135
生活習慣病と栄養
稲山 貴代
231
環境と健康
菅又 昌実
35
運動行動学
今中 國泰
48
行動生理学
北 一郎
健康スポーツ科学
藤井 宣晴
39
528
21
1580
*非常勤
Ⅱ 教育活動
19
4.保健体育科目
保健体育科目は共通基礎教養科目の選択科目として位置づけられ,身体運動学(2 単位)
,
身体運動演習(2 単位)
,スポーツ実習 A(定時コース)および B(集中コース)
(各 1 単
位)から構成されている。今年度の受講者数は以下の通りである。平成 26 年度の保健体育
科目の受講者数は,併せて 1,147 名であり,これは 1 学年の学生数(約 1,700 人)の約 7
割に相当する。近年の受講者数と比較すると(H24 年度:1067 名,H25 年度:1,200 名),
その推移は軒並み安定した状況が続いている。より多くの学生が保健体育科目を受講する
よう,積極的な取り組みを行うことが課題である。
身体運動学
前期
1 クラス
38 名
後期
2 クラス
62 名
身体運動演習
前期
22 クラス
320 名
後期
2 クラス
61 名
スポーツ実習 A
前期
6 クラス
283 名
後期
18 クラス
333 名
スポーツ実習 B
夏季
2 クラス
32 名
冬季
1 クラス
18 名
5.オープンユニバーシティ
オープンユニバーシティで企画されている公開講座は,一般受講生を対象にした講座お
よび専門家受講生を対象にした講座(専門)から構成されており,各講座は 4 コマを基本
として実施されている。今年度,大学教育センターおよび身体健康栄養チームで企画・開
講された講座名および担当者は以下のとおりである。
<前期講座>
担当講師
世界に誇る日本酒の文化と蔵元の味を愉しむ
渡邊容子
はじめてのライフステージ栄養学 3
稲山貴代
はじめての食品学 3
渡邊容子
「病は気から」の脳科学
北
企画者
一郎
はじめての栄養学
篠田粧子
痛みの理解と運動支援
永田将行,江原弘之
樋口
スポーツパフォーマンス向上のための環境対策
安松幹展
稲山
栄養士のための最新運動生理学
藤井宣晴,眞鍋康子
最新栄養学 2014(A 日程)
篠田粧子
最新栄養学 2014(B 日程)
篠田粧子
基礎からの食品学
渡邊容子
実践栄養分野の論文の書き方のコツ 1
稲山貴代
人間の安全保障を脅かすもの
菅又昌実,松延洋平,
菅又
吉川泰弘,黒田洋一郎,
岩浅昌幸
バドミントン:ダブルスのレベルアップトレー
西島壮,中内憲吾,石泉篤史
ニング
実践ソフトテニス(春編)
福原和伸,篠原秀典
福原
初めてのヨガ&ピラティス
杉本亮子
渡邊
20
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
入門ゴルフ
舛本直文
しなやかパワフルヨガ&ピラティス
杉本亮子
渡邊
福家洋子,加藤哲郎
渡邊
<後期講座>
食物の起源をたどり 食文化について考える
「病は気から」の脳科学
北
一郎
いきいきシニアのための食事学
渡邊容子
はじめてのライフステージ栄養学 1
稲山貴代
はじめての食品学 1
渡邊容子
「知覚と運動の再構築」に基づくリハビリテーシ
ョン
「食」の原点とこころのトラブル・摂食障害
安田和弘,児玉謙太郎,
樋口
山際英男
福家洋子
渡邊
からだとこころの脳科学
今中國泰,北
大学生の食生活を考える
佐藤康一郎
バター作りに挑戦!
渡邊容子
食育の基礎を学ぶ
安倍澄子,鈴木三枝,
一郎
稲山
渡邊
杉山智美,峯木眞知子,
福家洋子
“超”高齢化時代における最新健康・体力づくり
碓井外幸
今中
法
乳幼児期,成長期からの生活習慣病予防
篠田粧子
評価を考えた栄養・食生活調査プランニング
稲山貴代
骨格筋の科学
古市泰郎,藤井,眞鍋
運動の分子生物学
古市,藤井,眞鍋
実践ソフトテニス(秋編)
福原,篠原秀典
福原
初めてのヨガ&ピラティス
杉本亮子
渡邊
しなやかパワフルヨガ&ピラティス
杉本亮子
渡邊
2
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
Ⅰ 教室の動向
Ⅰ
3
教室の動向
今年度の活動概要は以下のとおりである。それぞれの詳細については本年報内の各セク
ションに記載されている。
1.組織構成
本学域は 14 名の専任教員(教授 6,准教授 4,助教 4)で構成されている。大学院組織
としての教員配置は,適応科学分野 6 名,行動科学分野 4 名,栄養・食品科学分野 4 名で
ある(別表参照)
。学部レベルの所属としては,大学教育センター(保健体育分野)に 10
名,オープンユニバーシティ(身体健康栄養分野)に 4 名が配置されている。
2.人事関係
昨年度(平成 25 年度)をもって退職・異動する教員はいなかった。新たに古市泰郎助教
が,平成 26 年 4 月 1 日付で適応科学分野に着任した。そのため,本年度の専任教員数は,
昨年度よりも 1 名多い構成となった。
3.教育活動
本学域の教員の主たる教育活動は,大学院教育,学部教育(人間健康科学副専攻)
,教養
教育(保健体育科目,教養科目群)及びオープンユニバーシティ講座担当である。大学院
に在籍する学生数は,博士前期課程に 18 名,博士後期課程に 7 名であった。26 年度の博
士前期課程修了者(「修士(健康科学)
」の学位取得)は 11 名,論文提出による学位取得者
1 名であった。また昨年度,学術振興会特別研究員 DC2 だった博士後期課程生が,学位取
得後の本年度は特別研究員 PD として継続されるなど,大学院教育の成果が現われている。
博士後期課程を修了した人間健康科学副専攻コースにおいては,都市教養学部,都市環境
学部,システムデザイン学部,健康福祉学部のさまざまなコースを主専攻とする学生が特
別研究を終え,今年度は 21 名が第 7 期生として修了した。また生命科学コース卒研生 5
名も特別研究を終え卒業した。保健体育科目については,選択科目であるにもかかわらず
多くの一般学生が履修しており,実技・演習科目の履修者数は延べ千人を超え一学年のお
よそ 7 割が受講している計算である。社会人教育であるオープンユニバーシティ講座につ
いては,各教員が市民への知識還元講座を企画運営しており,改善すべき課題も残されて
はいるものの,例年どおりの盛況ぶりであった。栄養・食品科学分野が専門家向けに開講
している講座は毎年一定の受講者を集めており,大学で蓄積された知識を都民に還元する
という役割を果たしている。
4.研究活動
各教員は研究室の学生と共に研究の推進に取り組んでいる。研究成果は国内外の学術雑
誌への論文投稿・掲載,学会発表などを通して公表されている。また,科学研究費の獲得に
向けた各教員の努力の結果,ほぼすべての教員が代表者または分担者として採択されてお
り,今年度,藤井宣晴教授は科研費・基盤研究(A)に採択された。さらに,今中國泰教
授の科研費・基盤研究(A)および樋口貴広准教授の科研費・若手研究(A)も継続された。
4
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
そのほか国際学会への参加や外国人研究者の来訪など,国際的な学術交流も活発に行われ
ている。
5.研究施設・設備
設備:研究室・実験室等は 13 号館(体育研究棟)及び 10 号館(栄養・食品科学,観光科
学研究棟)にあり,空調・インターネット等の基盤設備を完備している。図書室,学生用自
習室も整備されている。実験設備については当該分野としては国内有数の充実ぶりであり,
平成 18 年度以降,毎年 1 ~ 2 千万円程度の設備更新が実現している。各分野の主たる設備
は以下の通りである。分子生物学実験室:分子生物学・細胞生物学・生化学実験用汎用機器,
リアルタイム PCR,マイクロプレートリーダー,クリオスタット,高速冷却遠心機,各種顕
微鏡,細胞培養室など。行動生理学実験室:電気生理学実験用各種汎用機器,免疫組織化学
実験設備,デジタルカメラ付き蛍光顕微鏡など。行動科学実験室:64ch 脳波計,磁気刺激装
置,3 次元動作解析装置,視線測定装置,床反力計,高速度カメラ,ラボラトリシステムな
ど。栄養・食品科学実験室:原子吸光装置,イオンクロマト等の各種精密分析機器,シーク
エンサー等遺伝子解析用精密機器,呼気ガス分析装置,P1・P2 対応生物工学実験室など。
そのほか,SPF 動物の飼育・実験棟には,小動物代謝測定システムを備えている。
Ⅰ 教室の動向
5
学部生
6.構成員(教員・学生・客員教員・研究生・事務職員)
適応科学
行動科学
栄養・食品科学
教 教 授 北 一郎・藤井宣晴
今中國泰・舛本直文
菅又昌実・篠田粧子
員 准教授 山内潤一郎・眞鍋康子
樋口貴広
稲山貴代
助 教 西島 壮・古市泰郎
福原和伸
渡邊容子
大 後期
(藤井)
(樋口)
(篠田)
学 課程
武藤敬正
三戸部純子・安田真章・
秦希久子・陳 風霞・有田
院
室井大佑
安那
生 前期
(北)
(今中)
(篠田)
イスカンダルパズリジャン・
課程
細川万智・西井愛裕・
宮田 徹・堀内健太郎
芋岡祐里奈
上堂園好夏
(樋口)
(藤井)
高橋美紗江・岡田りさ・ (稲山)
中村彩希
田村晃太郎・美野裕佳
千葉真樹・丸山智子・
(眞鍋)
村尾 絢
伊藤美由紀・片倉健悟
(山内)
小池英晃
卒研 (北)森川涼子・白壁麗奈・石泉篤史・平塚未来・佐藤奈緒子
副専攻 (北・西島)倉科 幹
(藤井・眞鍋・古市)青木友那
(今中)佐藤奈央子
(舛本)牧 太陽
(樋口・福原)西田あかね・蔭山 希・前田優華・神澤直子
(篠田)大山明日香
(菅又)椎葉竜生・中山モハメッド淳
(稲山)宇佐美晃寛・中西 優
特任助教:
井上菜穂子(藤井・眞鍋研)
学振特別研究員:宮武正太(藤井・眞鍋研)
客員教授:
矢野一好(北里環境科学センター微生物部長)
勝又 宏(大東文化大学スポーツ健康科学部教授)
東 直樹(首都大学東京名誉教授)
吉川泰弘(千葉科学大学副学長)
松延洋平(コーネル大学終身評議委員)
浦野 徹(岡崎自然科学機構生理学研究所特任教授)
黒田洋一郎(環境脳神経科学センター代表)
三浦進司(静岡県立大学食品栄養科学部教授)
坂本 啓(Nestle Institute of Health Science)
客員准教授:
吉田靖子(元東京都健康安全研究センター微生物部ウィルス研究科長)
稲田明理(九州大学医学研究院准教授)
客員研究員:
ピーター・レストレス(UCLA)
大津克哉(東海大学)
村島善也(医療法人社団二誠会メンタルクリニック葛西)
境 洋平(森永乳業株式会社)
研究生:
野口隆太郎・米本竜馬(樋口研),辰田和佳子(稲山研)
事務職員:
片岡幸枝(検収員)
,山本わか子・吉原裕美子(非常勤)
・
森田郁予(藤井・眞鍋研)
――――――
所在地 南大沢キャンパスは八王子市南大沢に位置し,最寄駅は京王相模原線南大沢駅(新宿から40分余)。
〒192-0397東京都八王子市南大沢1-1 Tel 042-677-2960 Fax 042-677-2961
URL http://www.comp.tmu.ac.jp/sport/HPS
Ⅲ 研究活動
Ⅲ 研究活動
21
Ⅳ 社会貢献活動
Ⅳ 社会貢献活動
49
資 料
資 料
57
58
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
資 料
59
資料1
2014 年度「保健体育科目」に対する学生の授業評価
首都大学東京 保健体育科目 自己点検評価/FD 担当
はじめに
首都大学東京において保健体育科目は選択科目であるが,体育実技科目に関しては履修
者数を抽選で制限しなければならないほど,人気が高い。本年度は,のべ 1047 名もの学生
が履修した(学部学生総数 6987 名;平成 26 年 5 月 1 日)
。その内訳は,前期 635 名(身体
運動演習 320 名 / 22 コマ, スポーツ実習 A 283 名 / 6 コマ, スポーツ実習 B 32 名 / 2 コマ)
,
後期 412 名(身体運動演習 61 名 / 2 コマ, スポーツ実 A 333 名 / 18 コマ, スポーツ実習
B 18 名 / 1 コマ)であった。
本年度も引き続き「体育実技科目」の成果を確認するために,アンケート方式で学生に
授業評価を行ってもらった(Student Evaluation; 学生が「評価者」なのか「評価対象」なの
かが分かりにくい英語表記であるが,日本では慣習的にこの言葉が使用されている。以下
SE)。本稿では,
「身体運動演習」および「スポーツ実習 A」に対する SE 結果を紹介する。
「身体運動演習」の概要
1.概要: 基本コンセプトは 『知る』
身体運動演習では,自分のからだを『知る』
,運動の中の自分のからだを『知る』
,文化
としての自分のからだを『知る』ことをねらいとし,身体や身体運動に対する科学的認識
を培う。位置づけは,
「理論-演習-実習」という大学教育の教科構造の「演習」にあたる
科目である。ここでは,理論と実践(測定・実習・実技)
,さらに自然・人文・社会科学か
ら総合的に学習する。身体運動学の応用的・演繹的な「実践知」の習得を目指す。学習内
容には以下の内容を含む。
◇自分のからだを『知る』ことによって自分のからだを点検・配慮・実感する。
◇測定・実習等を取り入れ,自分のからだの情報化・管理・処理を目指す。
◇自分のからだを見直し,分析・問題理解・問題発見という自主的な内容が中心となる。
◇自分のからだを手入れし,調整し,コンディショニングしていく能力を身につける。
◇フィットネス・トレーニングの基礎理論と実践を目指す。
◇自分のからだのデータを自分の生活に合わせて処理する(身体情報処理)
。
◇後半は,種目別にスポーツ文化を実践的に知っていく。
◎なお,授業は前期に学内の運動施設を用いて行なわれる。
2.授業内容
授業は,身体・体力・運動能力等の測定実習とそのまとめ,個別スポーツ種目による学
習,の 2 部構成となっている。
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
60
第1週
オリエンテーション;
「保健体育科目」はどの学部でも卒業までに自由に選択で
きる共通基礎教養科目である。従って,1 年次のオリエンテーションは,単に身体運動演
習の説明のみならず,入学から卒業までの修学の計画を立てる上で重要な情報を得る機会
として位置づけられる。教員免許取得を目指す学生は 2 単位が必要となる。オリエンテー
ションは第 1 回目の授業で行ない,保健体育科目の全体構成,履修の方法,開設科目など
全体的な説明とともに人間健康科学副専攻の概要の説明を行なう。さらに,第 2 週から開
始される「身体運動演習」の実践内容・方法・諸注意等について詳細な説明を行なう。ま
た,第 2 週目以降の測定実習のためのグルーピング(スポーツ種目別)も行なう。
第 2-4 週
測定・実習;測定・実習は第 2 回目の授業から 3 回にわたり,次の 3 種類の
測定・実習を行なう。
◇『形態測定』に関する測定・実習により,体脂肪率や筋肉量など自己の身体の現状を『知る』
。
◇『体力・柔軟性』に関する測定・実習により筋力やパワーの発揮能力および柔軟性能力
を『知る』
。
◇『全身持久性』に関する測定・実習により,自己の全身の心肺持久力(スタミナ)を『知
る』
。
毎回の測定の授業の終了時には,授業で得られた測定結果をもとに,身体情報に関する
自己評価を以下の内容で行なう。
◇各測定結果の配布と解説
◇各測定データの指標化・視覚化等による分析
◇分析結果,
全国平均値,
過去の自己の体力運動能力等との比較や内省的実感をまとめて,
レポートを作成(後日提出)
第 5-15 週
個別スポーツ種目による学習;授業の第 5 回目以降は,スポーツ種目ごとの
グループに分かれ,各スポーツコースの理論と実践の統合的な学習活動を通じてスキルや
自己課題について知るための授業を実施する。そこでは,身体のコンディショニングやト
レーニングの理論も含め,自分の身体の実際を体感する。
3.評価
成績評価は,次のような観点から総合的に評価する。
◇測定点(15 点)
:測定受検・未検等の状況。
◇測定理解点(15 点):レポート内容
◇種目点(40 点)
:スポーツ種目ごとに参加度・達成度等の側面。
◇総合理解点(30 点):レポート内容等。
なお,身体運動演習では,運動・スポーツの理論と実践の統合的学習が中心となるため,
原則として全出席が条件となる。
スポーツ実習 A の概要
1.概要: 基本コンセプトは『見つける』
自分の関心領域を『見つける』
,自分のからだのコンディショニング方法を『見つける』
,
自分に関心のあるスポーツ文化を『見つける』ことをねらいとする。
「スポーツ実習 A」は
学内で実施する半期授業である。位置づけは,
「理論-演習-実習」という大学教育の教科
資 料
61
構造の「実習」にあたる科目である。学生たちが自らの身体に関する実験や運動・スポー
ツを実践することによって,実際的状況から問題を発見し,それらを解決する理論を体験
的に学ぶ課題解決型の実習を行なうことを目的とする。ひいては,生涯にわたって自分の
身体のコンディショニングを整えたりトレーニングしたりする理論と方法を身につけると
ともに,スポーツ文化を楽しむ態度と技能を身につける。
2.授業内容
◇「スポーツ実習 A」は,学内運動施設を利用した定時の授業時間帯で実施するスポーツ
文化コース。
◇「スポーツ実習 B」は,学外運動施設・学外のスポーツ・フィールドを利用して短期間
で集中的に学ぶインテンシブなコース。
◇からだ・運動・スポーツ文化における自己課題を「見つける」
。
◇自分のからだのコンディショニングの方法を「見つける」
。
◇日常の学生生活で活用できる能力を修得する。
◇生涯にわたり自分の生活に取り込めるようなスポーツ文化を「見つける」
。
3.評価
自分の関心領域や自己課題が発見できたかどうかが重要な観点となる。種目における達
成度・参加度・理解度の観点から総合評価される。なお,
「スポーツ実習 A」および「スポ
ーツ実習B」は実践科目であるため,全出席を原則としている。実践点(30 点),理解点
(30 点)
,技能達成度(30 点)
,担当教員裁量点(10 点)を原則とする。
SE の実施方法
学生に対して,SE は faculty development の一環で,授業およびそれを取り巻く種々の環
境の改善のために行われるものであるということを説明し,協力をお願いした。アンケー
トは各質問項目に対して「5;全くそう思う」から「1;全くそう思わない」の 5 段階から
数字を 1 つ選ばせるマークシート形式と,自由記述との 2 種類とした(ページ;参考 1)
。
実施前に,SE への協力の有無やアンケートへの回答内容は成績評価に全く影響しないこと,
自由記述を含め率直な意見が欲しいこと,自由記述は第三者がワープロ入力して担当教員
に返却するため筆跡から個人を特定できないこと,および教師の個人名は書かないこと,
等を学生に伝えた。アンケートは最終週の授業中に行うことを原則として,それが実施不
可能な場合のみ一週前に行った。回収したアンケートは,本学教職員と関係のない一般時
給雇用者によって結果がまとめられた。授業ごとに,マークシートの集計結果および自由
記述のタイピングを厳封し,担当教員に返却した。また,全授業の結果を用いた平均値を
算出した。本稿で紹介する SE 結果は,この平均値である。
SE の結果
1.身体運動演習(前期;図1,2および表1,2)
・対象;
「身体運動演習」受講者
・有効回答数; 前期 453 票(履修申請者 320 名 / 21 コマ, 単位取得者 320 名, 単位取
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
62
得率 98.4%)
,後期 17 票(履修申請者 61 名 / 2 コマ, 単位取得者 60 名, 単位取得率
98.4%)
・有効回答率;
図1
前期 99.3-99.8%(質問項目によってバラつきあり)
,後期 100%
2014 年度前期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 問い 5-12)への 5 段階評価の度数分布.
表1
2014 年度前期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 問い 5-12)への 5 段階評価およびその平均値.
強くそう思う
そう思う
どちらとも
言えない
そう思わない
全くそう
思わない
無記入
読取不可
合計
平均値
オリテ
219
171
43
9
9
2
453
4.29
シラバス
158
160
95
28
11
1
453
3.94
形態
163
188
82
17
2
1
453
4.09
体力
166
196
72
17
1
1
453
4.13
持久力
172
185
79
15
1
1
453
4.13
柔軟性
153
197
82
19
1
1
453
4.07
身体理解
187
192
61
9
3
1
453
4.22
生活活用
187
185
57
18
3
3
453
4.19
資 料
図2
63
2014 年度前期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 問い 13-29)への 5 段階評価の度数分布.
表2
2014 年度前期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ参考 1 問い 13-29)への 5 段階評価およびその平均値.
強くそう思う
そう思う
どちらとも
言えない
そう思わない
全くそう
思わない
無記入
読取不可
合計
平均値
施設
265
117
44
17
8
2
453
4.36
用具
268
126
43
12
3
1
453
4.42
目的目標
234
153
55
6
3
2
453
4.35
コンディション
166
141
115
26
4
1
453
3.97
文化
158
125
116
42
11
1
453
3.83
生涯
188
127
98
35
4
1
453
4.02
運動量
224
153
58
14
3
1
453
4.29
準備
268
142
37
3
2
1
453
4.48
対教師
226
154
57
14
0
2
453
4.31
対学生
239
143
61
7
2
1
453
4.35
時間配分
231
156
48
16
0
2
453
4.33
期待
224
147
66
14
1
1
453
4.28
ふさわし
230
155
61
2
4
1
453
4.34
真剣
254
144
46
5
3
1
453
4.42
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
64
出席
310
98
35
5
4
1
453
4.56
推薦
271
124
45
7
4
2
453
4.44
満足度
320
107
18
4
1
3
453
4.65
図3
2014 年度後期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 問い 5-12)への 5 段階評価の度数分布.
表3
2014 年度後期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 問い 5-12)への 5 段階評価およびその平均値.
強くそう思う
そう思う
どちらとも
言えない
そう思わな
い
全くそう 思
わない
無記入 読
取不可
合計
平均値
13
4
0
0
0
0
17
4.12
7
6
3
1
0
0
17
4.06
形態
11
6
0
0
0
0
17
4.59
体力
10
6
1
0
0
0
17
4.47
持久力
10
7
0
0
0
0
17
4.53
柔軟性
9
8
0
0
0
0
17
4.35
身体理解
10
5
2
0
0
0
17
4.59
生活活用
7
7
3
0
0
0
17
4.71
オリテ
シラバス
資 料
図4
65
2014 年度後期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 問い 13-29)への 5 段階評価の度数分布.
表4
2014 年度後期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ参考 1 問い 13-29)への 5 段階評価およびその平均値.
強くそう思う
どちらとも
言えない
そう思う
そう思わない
全くそう
思わない
無記入
読取不可
合計
平均値
施設
11
5
1
0
0
0
17
4.71
用具
10
5
2
0
0
0
17
4.76
目的目標
10
7
0
0
0
0
17
4.53
コンディション
6
5
2
3
1
0
17
4.12
文化
3
4
4
6
0
0
17
3.59
生涯
4
9
3
1
0
0
17
3.71
運動量
7
7
2
1
0
0
17
3.82
準備
10
6
1
0
0
0
17
4.76
対教師
8
7
0
1
1
0
17
4.71
対学生
10
7
0
0
0
0
17
4.35
時間配分
10
5
1
1
0
0
17
4.35
期待
8
7
2
0
0
0
17
4.24
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
66
ふさわし
7
7
3
0
0
0
17
4.59
真剣
11
5
1
0
0
0
17
4.59
出席
13
3
1
0
0
0
17
4.76
推薦
10
5
1
1
0
0
17
4.53
満足度
14
3
0
0
0
0
17
4.82
2.スポーツ実習(前期;図5および表5, 後期;図6および表6)
・対象;
「スポーツ実習」受講者
・有効回答数; 前期 88 票(履修申請者 A 283 名 / 6 コマ, 単位取得者 278 名, 単位取
得率 98.2 %)
,後期 313 票(履修申請者 383 名 / 19 コマ, 単位取得者 357 名, 単位取
得率 93.2%)
・有効回答率;
前期 98.9-100%,後期 96.5-99.7%(前後期ともに質問項目によってバ
ラつきあり)
*後期のスポーツ実習履修者数には,実習 A と実習 B が含まれている。
図5
2014 年度前期「スポーツ実習」に対する SE; オリエンテーションおよび各授業について
の問い(ページ;参考資料 1 *問い 7-12 は除く)への 5 段階評価の度数分布.
資 料
表5
67
2014年度前期「スポーツ実習」に対するSE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料1 *問い7-12は除く)への5段階評価およびその平均値.
強くそう思う
どちらとも
言えない
そう思う
そう思わない
全くそう
思わない
無記入
読取不可
合計
平均値
オリテ
65
14
8
0
1
0
88
4.61
シラバス
44
21
17
3
3
0
88
4.14
施設
68
13
7
0
0
0
88
4.69
用具
69
15
4
0
0
0
88
4.74
目的目標
65
12
8
1
1
1
88
4.60
コンディション
46
17
18
5
1
1
88
4.17
文化
45
16
19
4
4
0
88
4.07
生涯
53
15
15
4
1
0
88
4.31
運動量
62
16
8
1
0
1
88
4.60
準備
64
15
5
4
0
0
88
4.58
対教師
65
14
8
1
0
0
88
4.63
対学生
55
21
8
4
0
0
88
4.44
時間配分
58
15
13
2
0
0
88
4.47
期待
58
18
8
1
2
1
88
4.48
ふさわし
64
12
8
4
0
0
88
4.55
真剣
66
16
4
2
0
0
88
4.66
出席
67
8
8
4
1
0
88
4.55
推薦
65
11
9
2
1
0
88
4.56
満足度
72
10
5
1
0
0
88
4.74
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
68
図6
2014 年度後期「スポーツ実習」に対する SE; オリエンテーションおよび各授業について
の問い(ページ;参考資料 1 *問い 7-12 は除く)への 5 段階評価の度数分布.
表6
2014 年度後期「スポーツ実習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 *問い 7-12 は除く)への 5 段階評価およびその平均値.
強くそう思う
そう思う
どちらとも
言えない
そう思わない
全くそう
思わない
無記入
読取不可
合計
平均値
オリテ
205
65
25
2
7
9
313
4.35
シラバス
146
75
62
10
9
11
313
3.95
施設
253
41
11
4
2
2
313
4.55
用具
244
47
12
5
3
2
313
4.51
目的目標
224
65
17
2
4
1
313
4.44
コンディション
165
82
49
11
5
1
313
4.05
文化
162
75
49
14
12
1
313
3.80
生涯
188
74
34
9
7
1
313
4.22
運動量
233
47
19
5
8
1
313
4.27
準備
234
57
15
3
3
1
313
4.45
対教師
227
56
21
5
3
1
313
4.31
対学生
207
74
22
4
5
1
313
4.27
時間配分
208
64
31
5
4
1
313
4.36
期待
206
74
20
9
3
1
313
4.32
資 料
69
ふさわし
220
66
18
5
3
1
313
4.42
真剣
244
48
16
0
4
1
313
4.53
出席
244
47
14
0
7
1
313
4.59
推薦
226
62
16
1
7
1
313
4.53
満足度
265
40
3
2
2
1
313
4.70
考察
2013 年度のヘルスプロモーションサイエンス学域年報に資料として掲載された「身体運
動演習」の SE 結果と比較すると,2014 年度の SE 結果は,いずれの問いについても高い
スコアを示す傾向にあった。2013 年度は前年度よりも高いスコアを示していたが,本年度
はさらにそれを上回っていたことになる。また,
「スポーツ実習」の SE 結果も,2014 年度
は 2013 年度よりも多くの項目において高いスコアを示す傾向にあった。例年,学生の体育
実技に対する授業評価は高いレベルを維持しているが,さらに改善されたという結果は,
各教員の努力が実を結んだ成果であると言える。
授業評価の各質問項目を分析すると,
「コンディション(コンディショニングの方法の理
解)
」や「文化(スポーツ文化の理解)
」のスコアが他の項目に比べて低いことが分かる。
実技の授業では専門種目の技術やルールなどを指導することは必須であり,限られた時間
の中でスポーツの一般的事項を伝えるのは難しい。しかしながら,自分の体を知ること,
スポーツ文化を知ることは大学での体育教育の重要な要素であり,これらのスコアを上げ
ることが今後の課題であろう。また,
「生涯(生涯スポーツとして取り入れたいか)
」の項
目も同様にスコアは低い傾向にある。
体育授業の時間のみ身体運動を実践するのではなく,
授業で身体運動を実地・体験することを契機に学生が積極的に運動を行うよう意識付ける
ことも授業の目的の一つである。
冒頭に述べたように,本学の体育実技は必修ではないが,その履修者数は多い。しかし,
特定の種目に履修希望者が集中するケースが見られ,抽選によって受講者数を制限せざる
を得ない。学生の体育実技履修者数をさらに増やすためには,学生のニーズを把握し,カ
リキュラム編成を工夫するなどの工夫が必要である。
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
70
参考資料 1
授業に関する調査
(尺度)
5 --------------- 4 --------------------- 3 ---------------------------- 2 ---------------------- 1
全くそう思う そう思う
どちらともいえない
そう思わない 全くそう思わない
1. 科
目: 1.身体運動演習
2.スポーツ実習
2. 曜日・時限: 1.月-3
2.月-4
3.火-3
4.火-4
5.木-3
6.木-4
7.金-3
8.金-4
9.集中
3.4 種
目: 11.バドミントン 12.テニス 13.ラケットスポーツ 14.フットサル
(マーク2枠使用) 15.バレーボール 16. バレー&バスケ 17.バスケットボール 18.軽スポーツ
19.体力トレーニング 20.エアロビクス 21. ゴルフ 22.スノースポーツ
【オリエンテーションについて(第1週)】
5.オリエンテーションで体育実技で行う内容が十分に理解できた。
6.履修する上でシラバスが役に立った。
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
【身体運動演習の3回の測定について(第2~4週)】(スポーツ実習は回答不要)
7.体脂肪や筋肉など形態測定の目的がよく理解できた。
5-4-3-2-1
8.体力測定(握力や立ち幅跳び等)の目的がよく理解できた。
5-4-3-2-1
9.全身持久力測定(多段階負荷走)の目的がよく理解できた。
5-4-3-2-1
10.柔軟性測定(肩・ハムストリングス等)の目的がよく理解できた。 5-4-3-2-1
11.測定の結果から自分の身体についてよくわかった。
5-4-3-2-1
12.測定結果を今後自分の生活の中に役立てていこうと思っている。
5-4-3-2-1
【各種日の授業について】
13.各種目で利用した施設は十分であった。
14.用具は十分であった。
15.授業では目的・目標がよく伝わった。
16.コンディショニングの方法についてよくわかった。
17.受講したコースのスポーツ文化についてよくわかった。
18.生涯スポーツとして取り入れたいと思った。
19.運動量は十分であった。
20.教員は授業の準備がよくできていた。
21.授業の中で教師とのコミュニケーションが十分にとれた。
22.授業の中で学生同士のコミュニケーションが十分にとれた。
23.授業の時間配分は適切であった。
24.この授業から自分の期待していたものが得られた。
25.大学生としてふさわしい授業であった。
26.私はこの授業を真剣に学ぼうとした。
27.この授業期間を通じて,常に出席しようと心がけた。
28.私はこの授業を他の学生に薦めたい。
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
【総合評価】
29.この授業の総合評価は?
5-4-3-2-1
5.良い
4.まあ良い
3.どちらともいえない
2.あまり良くない
1.良くない
【自由記述:以下の項目は,マークカードの裏に書いて下さい】(ただし,教員の個人名は書か
ないで下さい)
1.この授業でどの点が最も良かったですか?
2.この授業でどの点が最も悪かったですか?
3.来年度以降,開設して欲しい種目を書いて下さい。
4.他に気づいたことがあれば,何でも自由に書いて下さい。
裏面の質問にもお答えください
資 料
71
今回の「体育実技」の単位を修得した後の予定についてお聞きします。
「履修する」「履修しない」ともにその理由に当てはまるものを幾つでも選んで下さい。
30.
前期に,「スポーツ実習A」(学内定時コース)を履修しますか。
1.履修する →31-1へ
2.履修しない →31-2へ
履修する理由(1~5の複数回答可)
1. 定期的に運動したいから
2. ぜひ履修したい種目があるから
3. 卒業単位に加算されるから
4. クラブ活動や将来の運動生活に役立つから
5. 友人と一緒だから
31-2. 履修しない理由(6から9の複数回答可)
6. 集中コースのスポーツ実習Bを履修するから
7. 開講している時限が取りにくいから(他に履修したい授業があるから)
8. 履修したい種目がないから
9. 施設が遠いから
31-1.
32.
来年度の夏休み以降,「スポーツ実習B」(集中コース)を履修しますか。
1.履修する →33-1へ
2.履修しない →33-2へ
履修する理由(1~5の複数回答可)
1. 集中的に運動して技能を習得したいから
2. ぜひ履修したい種目があるから
3. 卒業単位に加算されるから
4. クラブ活動や将来の運動生活に役立つから
5. 短期間で単位が修得できるから
33-2. 履修しない理由(6から9の複数回答可)
6. 定時コースのスポーツ実習Aを履修するから
7. 開講している期間に取りにくいから(他に履修したい授業があるから)
8. 履修したい種目がないから
9. 費用がかかるから
33-1.
34.
前期に選択科目としての理論編「身体運動学」を履修しますか。
1.履修する →35-1へ
2.履修しない →35-2へ
履修する理由(1~5の複数回答可)
1. 身体運動の理論を学びたいから
2. ぜひ履修したい講義テーマがあるから
3. 卒業単位に加算されるから
4. クラブ活動や将来の運動生活に役立つから
5. 理論と実践を統合的に学びたいから
35-2. 履修しない理由(6から9の複数回答可)
6. 必修単位だけで十分であるから
7. 開講している時限が取りにくいから(他に履修したい授業があるから)
8. 履修したい講義がないから
9. テキストに費用がかかるから
35-1.
36.
来年度以降,「スポーツ実習A」(学内定時コース)および「スポーツ実習B」(集中コー
ス)を履修するつもりですか。
1.履修する →37-1へ
2.履修しない →37-2へ
履修するつもりである(1~5の複数回答可)
1. 定期的に運動したいから
2. ぜひ履修したい種目があるから
3. 卒業単位に加算されるから
4. クラブ活動や将来の運動生活に役立つから
5. 友人と一緒だから
37-2. 履修しないつもりである(6から9の複数回答可)
6. 必修単位だけで十分であるから
7. 開講している時限が取りにくいから(他に履修したい授業があるから)
8. 履修したい種目がないから
9. 施設が遠いから
37-1.
72
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
資 料
73
資料2
本学学生の形態・体力および運動能力検査結果について
-平成 26 年度受講者の場合-
身体運動演習は,自分の身体のサイズや運動能力の状況を客観的に「知る」ことを基本
概念とし,それらを客観的・科学的に認識できる能力を養うことを目的としている。この
目標に基づき,平成 6 年から身体運動演習(東京都立大の場合は基礎体育実技)の授業の
中で,すべてのクラス共通の形態・体力・運動能力テストを実施してきている。
テスト項目は以下の表にあるとおりである。実施にあたっては,
「保健体育科目・測定マ
ニュアル&トレーニングガイド」を学生に配布し,測定結果の書き込みやそれらの分析方
法等の手引きに従ってレポートを作成させ,自らのからだ・体力・運動能力について理解
を深める機会を提供している。以下は,平成 26 年度の測定結果である。
測 定 結 果
男(n=316)
女(n=181)
平均
標準偏差
平均
標準偏差
年齢
歳
18.6
1.03
18.4
0.55
身長
cm
172.0
5.71
158.3
5.13
体重
kg
61.0
8.50
51.1
5.66
BMI
指数
20.7
2.80
20.3
2.10
上腕皮脂厚
mm
11.1
7.05
18.7
6.53
背中皮脂厚
mm
11.7
5.00
15.5
5.92
体脂肪率
%
13.2
4.28
23.1
4.10
伸展上腕囲
cm
25.0
2.98
23.7
2.09
大腿最大囲
cm
49.6
5.43
49.0
4.09
上腕筋断面積
cm
40.5
11.53
28.8
9.97
大腿筋断面積
cm
160.5
45.44
127.9
44.31
立幅跳び
cm
230.0
19.98
172.3
21.62
10.5
1.68
7.4
1.44
メディシンボール投
げ
m
握力
kg
40.2
6.16
25.8
4.21
上体起こし
回
27.7
4.65
20.6
4.63
心拍安静時
回/min
78.0
13.65
81.4
12.81
心拍負荷 1
回/min
121.3
20.84
136.4
21.00
心拍負荷 2
回/min
144.7
22.45
162.6
20.85
心拍負荷 3
回/min
168.5
24.66
182.1
22.11
50
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
Ⅳ 社会貢献活動
51
Ⅳ 社会貢献活動
1.学会等の活動
北
一郎
日本生理学会
評議員,日本運動生理学会
議員・学会賞選考委員,日本適応医学会
評議員・理事・編集委員,日本体力医学会
評議員,呼吸ディスカッションの会
脳・神経・内分泌から運動の意義を考える会
評
世話人,
世話人,日本神経科学会会員,日本体育学
会会員,Society for Neuroscience,Sleep Research Sciety,明治安田厚生事業団評議員
藤井宣晴
American Society for Biochemistry and Molecular Biology,American Diabetes Association,日本
体力医学会(編集委員・英文誌編集委員・評議員)
,日本分子生物学会,日本運動生理学会,
日本細胞生物学会,
分子骨格筋代謝研究会(世話人)
,筑波大学北アフリカ研究センター
イオサイエンス部門(客員共同研究員)
,九州大学リサーチコア
バ
学際・複合・新領域(研
究分担者)
山内潤一郎
スポーツ科学未来研究所
奨励研究員/准所長,Khon Kaen大学
客員教授,European
College of Sport Science,日本体力医学会
眞鍋康子
The International Academy of Sportology,日本体力医学会,日本分子生物学会,日本農芸化
学学会,日本栄養・食糧学会(アジア栄養食糧学会プログラム委員)
,日本味と匂い学会(評
議員)
,日本運動生理学会
西島
壮
Society for Neuroscience,日本体力医学会,日本神経科学会,日本体育学会,日本運動生理
学会,日本生理学会,全国大学体育連合(研修部委員)
,査読担当:Physiol Behav, Int J Sports
Med, J Physiol Sci
古市泰郎
日本体力医学会,日本分子生物学会,日本運動生理学会
今中國泰
日本スポーツ心理学会
会
監事,日本体育学会体育心理学専門領域
評議員,日本体力医学会
理事,日本運動生理学
評議員,プロジェクト研究委員会委員.
査読担当:Neuroscience Letters, Perceptual & Motor Skills, International Journal of Sport and
Health Science, スポーツ心理学研究,体育学研究,アジア南太平洋スポーツ心理学会2014
年度大会
舛本直文
日本体育学会(体育哲学専門領域運営委員会委員(運営委員長代理)
,東京支部理事,体育
社会学・スポーツ人類学専門領域会員)
,日本体育・スポーツ哲学会(理事;国際交流担当)
,
日本ゴルフ学会(理事,代議員,編集委員長,関東支部副支部長),日本オリンピック・ア
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
52
カデミー(理事,オリンピック研究委員会委員長)
,日本スポーツ学会(運営理事)
,大学
教育学会(理事,編集委員)
,日本スポーツ教育学会,日本スポーツ人類学会,日本スポー
ツ社会学会(編集委員)
。International Association for the Philosophy of Sport,International
Society of Olympic Historians,いなぎICカレッジ(プロフェッサー講座推進委員会委員長,
ICCPクラブ副会長),平成26年度「文部科学省初等中等教育局教科用図書検定調査審議会
専門委員」,東京のオリンピック・パラリンピック教育を考える有識者会議(副座長)
,東京
都教育庁指導部「オリンピック・パラリンピック学習読本編集委員会」編集委員
樋口貴広
トレーニング科学
編集委員,アジアスポーツ心理学会2014年度大会
運営委員。査読担
当:Acta Psychologica,Experimental Brain Research, Journal of Motor Behavior, トレーニング
科学,アジア南太平洋スポーツ心理学会2014年度大会(査読抄録)
福原和伸
日本ソフトテニス連盟医科学部会委員,日本オリンピック委員会強化スタッフ。査読担当:
体育学研究,スポーツ心理学研究
篠田粧子
日本栄養・食糧学会(参与)
,日本農芸化学会,International BioIron Society,日本鉄バイオ
サイエンス学会,日本予防医学会,日本動物細胞工学会(評議員)
,日本栄養改善学会,査
読担当:J. Nutr. Sci. Vitaminol.( 2 件)
,Food Sci. Tech. Res.( 1 件)
菅又昌実
Federation of American Scientist(正会員)
,American Society of Virology(正会員)
,日本衛生
学会,日本公衆衛生学会,日本保健科学学会(評議員)
,Internet Journal World Focus(編集
長)
,厚生労働科学研究費中間審査委員
稲山貴代
日本栄養改善学会(評議員,倫理審査委員会委員)
,日本健康教育学会(理事,評議員,総
務・財務委員会委員,編集委員会委員,栄養教育研究会委員)
,東京都北多摩西部地域保健
医療協議会委員,西多摩圏域栄養・食生活ネットワーク会議委員(東京都西多摩保健所),
新宿区健康づくり行動計画推進協議会委員,
障害者の健康づくり普及促進検討委員会委員,
財団法人埼玉県体育協会(スポーツ科学委員会委員・スポーツ科学専門部会員)
,財団法人
埼玉県サッカー協会(評議員・科学委員会委員)
,財団法人住友生命健康財団「スミセイコ
ミュニティスポーツ推進助成プログラム」選考委員会委員,独立行政法人国立健康・栄養
研究所客員研究員。査読担当:日本栄養改善学会(栄養学雑誌),日本健康教育学会,日本
栄養士会雑誌,Spinal Coad
渡邊容子
日本食品科学工学会,日本栄養・食糧学会,日本予防医学会,環境ホルモン学会,日本動
物細胞工学会,園芸学会
2.市民公開講座・講演等(一般・教育機関向け)
北
一郎 「めざせ,脳はかせ!!〜暗期や運動,恋と脳との関係〜」
,こども大学医学部,
Ⅳ 社会貢献活動
53
東京,2014年10月
北
一郎
藤井宣晴
月
「病は気からの脳科学」
,羽村市市民講座,羽村市,2014年 2 月
分子生物学の扉を開ける.秋田県立横手高等学校
横手)
藤井宣晴
糖代謝の運動分子生物学.九州大学リサーチコアチーム人材育成セミナー
ンチョンセミナー(平成27年 2 月
藤井宣晴
ラ
東京)
骨格筋を標的とした現代医療へのアプローチ.メディクロス社
(平成27年 3 月
西島
大学模擬授業(平成26年 9
社員研修講演
東京)
壮 「脳科学からみたスポーツの意義」
,千葉県バドミントン指導者講習会,千葉大
学,2014年11月
今中國泰
東京国際大学 総合科目「可能性に挑戦してみよう」2014年 7 月15日
樋口貴広
立命館大学スポーツ健康科学部「先端スポーツ科学特論Ⅱ」2015年11月12日
樋口貴広
首都大学東京人間健康科学研究科作業療法学科「脳機能障害作業療法学特論演
習」2015年 2 月14日
樋口貴広
畿央大学
客員教授
舛本直文
平成26年度八王子市市民自由講座:オリンピックの歴史-1964年東京オリンピ
ックを紐解こう.
(八王子市クリエイトホール)
.2014.4.20.
舛本直文
オリンピック・バリューズ(Olympic Values)と平和:そしてダイバーシティ尊
重(人権)
.2014年JOAセミナー(明治大学)
.2014.6.8.
舛本直文
1964年東京から2020TOKYOへ:オリンピック・レガシーの継承と飛翔.東京広
島県人会フォーラム.
(港区,東京工業大学リエゾンオフィス)
.2014.6.27.
舛本直文
オリンピックと人権:レガシーの継承と教育プログラム.
(文京区,文京シビッ
クホール)
.2014.7.11.
舛本直文
オリンピック教育とは:IOC・YOG・OVEP.東京都教育庁オリンピック・パラ
リンピック準備局.
(新宿区,東京都庁)
.2014.7.28.
舛本直文
2020年オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた「 2 校 1 国運動」の企
画と実施支援に関する研究.第 6 回都市科学連携機構施策提案発表会.
(都庁第 2 本庁舎)
.
2014.7.31.
舛本直文
オリンピックとは何か?:1964年東京大会から2020TOKYOへ.玉川大学「スポ
ーツと教育-オリンピック教育を考える」講演会.
(玉川大学)
.2014.12.6.
舛本直文
オリンピズムとレガシーから学ぶ2020TOKYOへの関わり方.日本体育協会ジュ
ニア・スポーツ・フォーラム.
(品川プリンスホテル)
.2014.12.7.
舛本直文
1964年東京オリンピック・パラリンピック大会のレガシー(遺産)-継承から
飛翔へ.篠崎図書館特別企画「昭和ノスタルジー-懐かしきあの日々-」
.(江戸川区立篠
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
54
崎図書館)
.2014.12.14.
舛本直文
2 回目の東京オリンピック・パラリンピック:1964年の継承と2020TOKYOへの
飛翔.UOSGroup「オリンピック講座」
(銀座東武ホテル)
.2014.12.16.
舛本直文
本多公民館人権講座 3 回シリーズ「オリンピック・パラリンピックと人権」
.
(1)
オリンピックの歴史と人種問題(1,16)
,
(2)オリンピックのジェンダー問題(1.23),
(3)
パラリンピックと人権(1.30).
(国分寺市,本多公民館)
.2014.1.16-30.
舛本直文
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて地域団体や競技団体ができ
ること:オリンピズムとレガシーから学ぶ2020TOKYOへの関わり方.東京都体育協会平成
26年度中央研修会.
(新宿区,日本青年館)
.2015.1.19.
舛本直文
オリンピック・パラリンピックと人権:レガシーとしての『オリンピック・パ
ラリンピック教育』とは.東京都平成26年度人権学習指導者研修「人権課題研修第 7 回」.
(文京区,東京都教職員研修センター)
.2015.2.4.
舛本直文
オリンピック・パラリンピックとは:IOC・YOG・OVEPから学ぶ.オリンピッ
ク教育推進校職員研修会.
(板橋区,桜川小学校)
.2015.3.26.
舛本直文
オリンピック・パラリンピックの目指すもの:経済効果と勝敗を越えて.TAMA
市民大学講演会.
(多摩市,多摩永山情報教育センター)
.2015.3.28.
舛本直文
.2014.4.16~6.11.
首都大学東京オープンユニバーシティ:初級ゴルフ(8回講座)
篠田粧子「給食を作るうえで理解しておきたいコレステロール論争の争点」
,目黒区保健所
特定給食管理講習会,2014.10
篠田粧子「時間栄養学-食事の時間と健康-」
,三鷹市栄養士研修,2014.12
稲山貴代
平成26年度健康運動指導士養成講習会「栄養・食事指導の基本(1)(2)」講師
稲山貴代
立川市健康づくり推進員第 6 回養成講座講師,平成26年 7 月 2 日・9日
稲山貴代
障害者ヘルスプロモーション事業研修会(国立障害者リハビリテーションセン
ター)
「健康づくりプログラム概論:栄養教育」講師,平成26年 9 月18日
稲山貴代
第26回(平成25年度)健康スポーツ医学講習会(前期)
「運動と栄養・食事・飲
料」
(日本医師会主催)講師,平成26年10月25日
稲山貴代
加須市市民大学講座における講師,埼玉県加須市教育委員会,平成26年12月 3 日
稲山貴代
群馬県栄養士会公衆衛生事業部主催平成26年度地域食育連携促進事業(研修会)
における講師,平成26年12月 1 日
稲山貴代
平成26年度西多摩地域市町村栄養士等研修会講師,東京都西多摩保健所主催,
平成26年12月10日
稲山貴代
日本栄養士会
平成26年度学校健康教育事業部研修会講師「データを整理して
ストーリーをつくるときのコツ」
,平成27年 1 月24日
Ⅳ 社会貢献活動
55
3.マスコミ等
北
一郎
NHK教育,すイエんさー,「女優さんのように涙を超カンタンにポロリと流し
たい!」
,2014年 9 月
西島
壮
バドサイエンス(情報提供,週 1 回)
,バドミントン総合情報サイトBADNET
舛本直文(2014) JOAコロキウム報告&案内:第141回( 4 月例会)-152回( 3 月例会)
まで掲載済み.日本オリンピック・アカデミーwebsite:http://www.olympic-academy.jp/?cat=23
参照
舛本直文
東京MXTV
東京クラッソ!「都民も使える!首都大学東京」OUゴルフ.
2014.6.14.
舛本直文
テレビ朝日:報道ステーション:2020東京大会調整委員視察コメント.2014.6.26.
舛本直文
NHK:「オリンピックと人権」講座のテレビ取材とコメント.2014.7.11.
舛本直文
産経新聞:組織委員会と大学連携に関する電話コメント.2014.7.18.
舛本直文
NHK:1964年東京大会50周年記念に対するコメント.2014.10.6.
舛本直文
共同通信:1964年東京大会50周年記念取材.2014.10.9.
舛本直文
NHK:2026年札幌冬季オリンピック・パラリンピック立候補へのコメント.
2014.11.27.
舛本直文
RCCラジオ(広島)
:2020年東京オリンピック・パラリンピック建設問題へのコ
メント.2014.11.27.
舛本直文
テレビ朝日:2026年札幌冬季オリンピック・パラリンピック立候補へのコメン
ト.2014.11.27.
舛本直文
テレビ朝日:IOCモナコ臨時総会におけるAgenda2020に関するコメント.
2014.12.8.
舛本直文
長崎新聞,高知新聞,中国新聞,下野新聞(共同通信配信)
:識者時評:五輪改
革:選手第一から開催第一へ.2014.12.23-25.
舛本直文
週刊現代(2月16日号)
:戦後,立派だったオリンピアン達数名へのコメント.
2015.2.3.
樋口貴広
東京新聞「歩きスマホ急増:トラブルの原因」2014年 3 月30日
樋口貴広
中学保健ニュース「歩きスマホの危険性」
.少年写真新聞社.2014年 4 月28日
樋口貴広
朝日放送,キャスト「夏に増える性犯罪:わが身を守るには」 2014年 8 月21日
4.ボランティア等
舛本直文
トカレゴルフ倶楽部顧問
稲山貴代,中村沙希
電気通信大学アメリカン・フットボール部レクチャー「スポーツを
する人のための栄養管理・食事管理の考え方」平成26年5月11日
56
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
稲山貴代,中村沙希
関東学生アメリカンフットボール連盟
登録
秦 希久子:日本パラリンピック本部役員
電気通信大学・トレーナー
22
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
Ⅲ 研究活動
23
Ⅲ 研究活動
1.研究費獲得状況
外部からの研究費の主たるものは日本学術振興会の科学研究費である。そのほか,民間
からの研究助成金や学内の競争的研究費である傾斜的研究費(全学分)や産学公連携セン
ターを介した企業との共同研究費がある。
1)科学研究費等(文部科学省・日本学術振興会等)
北
一郎(研究代表者)
,西島
壮(研究分担者).基盤研究C(H25〜27).運動による抗
うつ・抗不安効果の神経機序の解明
藤井宣晴(研究代表者).基盤研究A(H26-28年度).マイオカインの探索とその生理作用
の解明
眞鍋康子(研究代表者).基盤研究C(H26-28年度).筋収縮により分泌が調節されている
新規マイオカインの発見とその機能解析
井上菜穂子(研究代表者).基盤研究C(H24-26年度).イメージングマススペクトロメト
リーを用いた皮膚内代謝物可視化法の確立
山内潤一郎(研究代表者).挑戦的萌芽(2012.4~2015.3).上肢・下肢同時力発揮動作に
おける神経-筋系による相互作用制御メカニズムの解明
山内潤一郎(研究分担者).基盤研究B(2013.4-2016.3).局所筋活動にともなう筋内外脂
質リクルートメントの解明とその応用性(代表:田口貞善)
山内潤一郎(研究分担者)
.挑戦的萌芽研究(2013.4-2016.3).高地環境ストレス(低酸素・
低温)による褐色脂肪細胞の活性化と抗肥満対策(代表:田口貞善)
山内潤一郎(研究分担者).基盤研究C(2014.4-2017.3).足部力発揮能力を決定する解剖
機能的役割の解明と新たな転倒予防トレーニングの開発(代表:栗原俊之)
山内潤一郎(研究分担者).基盤研究C(2014.4-2017.3).ダイナミック動作における下肢
と足部筋の力発揮の関連性の解明と足部装具開発への応用(代表:小山桂史)
今中國泰(研究代表者)
.基盤研究A(H25~29)
.予測的知覚の潜在的・顕在的機能に関す
る認知行動科学的研究
今中國泰(研究代表者).挑戦的萌芽研究(H24~26).脳内情報処理における予測的知覚
機能の潜在性に関する研究
樋口貴広(研究代表者)
.若手研究A(H24~27)
.歩行中に遂行される空間生情報の知覚に
対する行動科学的検討
樋口貴広(研究代表者).挑戦的萌芽研究(H25~26).隙間通過行動に見る高齢者の適応
的行動選択能力の評価
樋口貴広(研究分担者)
.基盤研究A(H25~28)
.身体に根ざした認知の生涯発達と神経可
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
24
塑性(研究代表者:熊本大学
積山
薫)
樋口貴広(研究分担者)
.基盤研究C(H25~27)
.高齢者における適応的行動選択能力の評
価とその介入方略の検討(研究代表者:徳島文理大学
近藤慶承)
樋口貴広(研究代表者)
.外国人招へい研究者(短期第 2 回)
(H26)
.John Stins助教(オラ
ンダ アムステルダム自由大学)
「歩行・姿勢制御に対する感情情報処理の影響」
.仮想現実を利用した知覚運動結合型トレ
福原和伸(研究代表者)
.若手研究B(H25~27)
ーニングシステムの開発
舛本直文(研究代表者)
.基盤研究C(継続2011-2014年度).新オリンピック文化創出の可
能性:ユースオリンピックと本大会の連接性に関する研究
舛本直文(研究分担者)
.基盤研究B(新規2012-2015年度)
.オリンピアンを対象とするオ
リンピック教育のモデル構築に関する研究(來田享子他)
稲山貴代(研究分担者).挑戦的萌芽(H25~27年度).健康格差を解消する地域集団介入
戦略の開発(研究代表者:荒尾
孝)
稲山貴代(研究代表者)
.基盤研究C(H26~28年度)
.身体障がい者の健康づくりに有効な
社会環境の質の評価と支援的地域づくりに関する研究
2)学外・民間からの研究助成
北
一郎(研究代表者)
.
(株)日本自然発酵
特定研究寄付金(H26年度)
.食品の抗うつ
作用の研究
西島
壮(研究代表者)
.公益財団法人カシオ科学振興財団研究助成金(H25-26)
.身体不
活動による海馬神経機能の低下を予防するための萌芽的研究
藤井宣晴.ライオン株式会社
生物科学研究所
奨励寄付金(H26年度)
.糖代謝と健康に
関する研究
藤井宣晴・眞鍋康子.森永乳業株式会社 共同研究費(H26年度).筋肉細胞に対する増殖
活性及び/またはインスリン感受性を指標とした乳蛋白質由来ペプチドのライブラリ作成
藤井宣晴.塩野義製薬株式会社
学術相談料(H26年度)
眞鍋康子.山田養蜂場 みつばち研究助成基金.プロポリスと運動の併用が骨格筋の糖取り
込みに与える効果についての研究
樋口貴広(研究代表者).公益財団法人カシオ科学振興財団第32回研究助成(平成26-27年
度)
.脳内情報処理における「運動-言語連関」の理解:効果的な運動学習支援に向けて
樋口貴広(研究代表者)
.【学術相談】映学社「携帯端末の‘ながら使用’の危険性を啓蒙
する教材製作協力(平成26年度)
篠田粧子(研究代表者)
.特定研究寄付金((株)日本自然発酵)
(継続H26-27)
.健康機能
評価の研究
稲山貴代(研究分担者)
.受託研究(株式会社ファナティック)
(平成26年度).社員食堂ク
Ⅲ 研究活動
25
ラウドシステムを活用した「健康な食事」サービスに関する検討(東京都中小企業振興公
社平成26年度新製品・新技術開発助成事業:従業員食堂クラウドシステムの開発,株式会
社ファナティック社内 義弘代表)
稲山貴代(共同研究者)
.2014年度パブリックヘルス科学研究助成金(研究代表者:高橋将
記)
.身体不活動が高齢者のメンタルヘルスに及ぼす影響-うつ病バイオマーカーを用いた
検討
稲山貴代(共同研究者)
.平成26年度全国大学体育連合 大学体育研究助成(地域貢献実践
研究)
(研究代表者石﨑聡之)
.大学体育施設を利用した高齢者の運動教室が体力およびメ
ンタルヘルスに及ぼす影響
渡邊容子(研究代表者)
.特定研究寄附金(オーシャン貿易株式会社)
.果実およびその加
工食品の酵素活性に関する研究
3)学内研究費(傾斜的研究費,産学公連携センター関連研究費等)
藤井宣晴(研究代表者)
.眞鍋康子,古市泰郎,西島
壮,樋口貴広,福原和伸(研究分担
者)
.2020未来社会研究プロジェクト.身体運動による健康寿命延伸の戦略.
西島
壮(研究代表者).傾斜的研究費(全学分)学長裁量枠上位科研費申請支援(H26
年度)
.身体不活動による海馬神経機能の低下とストレス脆弱性に関する研究
舛本直文(研究代表)
.2020未来社会研究プロジェクト.2020年東京オリンピック・パラリ
ンピック競技大会に向けた大学支援プログラム展開のための基礎的・実践的研究
稲山貴代(研究分担者)
.2020未来社会研究プロジェクト.2020年東京オリンピック・パラ
リンピック競技大会に向けた大学支援プログラム展開のための基礎的・実践的研究(研究
代表舛本直文)
2.海外出張等
今中國泰
2014.7.6~2014.7.10:シンガポール(アジア体育スポーツ科学学会,研究発表)
今中國泰
2014.9.8~2014.9.27:エストニア,タリン(タルト大学,共同研究,講演)
今中國泰
2015.2.23~2015.3.1:シンガポール(南洋工科大学体育科学部,共同研究,講
演)
今中國泰
2015.3.23~2015.3.29:中国,香港(香港大学ヒューマンパフォーマンス研究所,
共同研究)
舛本直文
2014.8.15-21:2014年南京ユースオリンピック現地調査(南京:舛本・大津)
舛本直文
Panelist. 3
2014.9.5-11: Round Table II: Olympic Idea and its Implication in Agenda 2020
rd
International Symposium for Olympic Research: The Olympic Idea Quo Vadis?
(Mainz, ドイツ)
舛本直文
2014.10.27-10.3:IOC Museum &Olympic Study Center及び IOC Headquarterの調
査(Lausanne,スイス)
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
26
舛本直文・大津克哉
2014.10.28-11.3:
“Where have all Olympic Truce Walls gone?” in 2014
12 International Olympic Symposium. (London, Ontario, カナダ)
th
舛本直文
2015. 2.28-3.6:London Elizabeth Olympic Park 他,ロンドン大会レガシー視察(ロ
ンドン)
菅又昌実
2014.7.24-8.6:現地附属病院における外来患者血清の採取,及びマレーシアの
国立マラヤ大学熱帯感染症研究教育センターにおけるヒト血清採取,及び両地におけるマ
イクロ免疫診断装置のデモンストレーション(都高度研究プロジェクト:ベトナム,フエ,
国立フエ医科薬科大学)
菅又昌実
2014.9.23-28(都高度研究):国際シンポジウム講演,および研究の打合せ(ベ
トナム,フエ医科薬科大学)
.血清採取,および免疫診断装置のデモンストレーション(マ
レーシア,国立マラヤ大学熱帯感染症研究教育センター)
3.海外からの研究者等の受け入れ
菅又昌実
2015年3月1-7日:ベトナム国立フエ医科薬科大学学長Tanh,同副学長Huy,同
感染症研究センター長Chuong,同附属病院微生物部部長Anh。マレーシア国立マラヤ大学
熱帯感染症研究教育センター長Sazaly。本学主催国際シンポジウム講演および国立感染症
研究所との研究拠点形成のための打合せ。
4.研究室活動
1)適応科学分野
教
授:北
一郎,藤井宣晴
准教授:山内潤一郎,眞鍋康子
助
教:西島
壮,古市泰郎
――――――――
行動生理学研究室
教
授:北
助
教:西島
一郎
壮
研究紹介
ストレス,覚醒,情動反応の脳内メカニズムについて動物実験モデルを用いて検討してい
る。主要なテーマとして,①運動と情動の神経科学(運動による抗不安・抗うつ効果,ス
トレス軽減効果,摂食調節)
,②環境とストレスの神経科学(覚醒と呼吸循環反応,ストレ
スと作業効率,環境音の心理的効果)
,③ライフスタイルの変化の神経科学(身体活動量の
低下と海馬神経可塑性)を取り上げ,行動薬理学的,電気生理学的,組織学的手法を用い
て覚醒反応や情動行動の脳内神経機構について機能と構造の両面から解明しようとしてい
る。これらの脳内神経機構を明らかにすることで,脳の活性化やリラクゼーションをコン
Ⅲ 研究活動
27
トロールし,
「こころの健康」
,そして,こころの状態と密接に関わる「健やかなからだ」
の維持・増進に貢献できるよう研究を進めている。
ゼミ開催状況
研究進捗状況の報告および論文紹介のために,ゼミを毎週 1 回行っている。幅広い視野か
らの議論の機会を設けるために,毎週,行動科学分野との合同ゼミを開催し,学生の修士・
博士研究の中間報告会を実施している。
論文発表
Nishijima T, Kawakami M, Kita I. A bout of treadmill exercise increases matrix metalloproteinase-9
activity in the rat hippocampus. Neuroscience Letters 594; 144-149, 2015.
Inoue K, Hanaoka Y, Nishijima T, Okamoto M, Chang H, Saito T, Soya H. Long-term mild exercise
training enhances hippocampus-dependent memory in rat. Int J Sports Med 36: 280-285, 2015.
Kubota N, Amemiya S, Yanagita S, Nishijima, Kita I. Emotional stress evoked by classical fear
conditioning induces yawning behavior in rats. Neuroscience Letters 566: 182-187, 2014.
Amemiya S, Noji T, Kubota N, Nishijima, Kita I. Noradrenergic modulation of vicarious trial-and
error behavior during a spatial decision-making task in rats. Neuroscience 265: 291-301, 2014.
著書
北
一郎(分担執筆)宮村実晴編「ニュー運動生理学Ⅰ」,Section
1-4
視床下部.真興
交易医書出版部,東京,2014
その他(啓もう書,報告書等)
北
一郎:脳幹とメンタルヘルス,特集「脳の10年:運動・スポーツの神経科学最前線」,
体育の科学,64(5),306-311,2014
北
一郎:脳からストレス反応をみる〜こころとからだをつなぐしくみ〜.平成25年度首
都大学東京オープンユニバーシティ特別講座
「市民のための自治入門セミナー」
講演概要,
公益財団法人特別区協議会,pp.23-42,2014
学会発表(シンポジウム,研究講演会等を含む)
西井愛裕,田村
愛,北
一郎:自発運動が摂食行動に及ぼす影響-ストレスとの比較-,
第22回日本運動生理学会大会,川崎医療福祉大学,2014年 7 月
西井愛裕,霜田麻奈,相川めぐみ,西島
壮,北
一郎:運動トレーニングの強度の違い
が急性運動時の背側縫線核および視床下部室傍核の神経活動に及ぼす影響,パシフィコ横
浜,第37回日本神経科学大会,2014年 9 月
西島
壮:身体不活動・栄養と脳機能,シンポジウム「若手研究者からみたスポーツ健康
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
28
科学の展望」
,第24回体力・栄養・免疫学会大会,同志社大学,2014年 8 月
北
一郎:運動によるストレス緩和作用と抗うつ効果,シンポジウム「運動とメンタルヘ
ルス-先端脳科学から探る運動とこころの関係-」,
第69回日本体力医学会大会,
長崎大学,
2014年 9 月
上堂薗好夏,北
一郎,西島
壮:自発走運動の中断による不活動化はストレス脆弱性を
高めるか,第69回日本体力医学会大会,長崎大学,2014年 9 月
北
一郎:運動による抗うつ抗不安効果,第 7 回脳・神経・内分泌系から運動の意義を考
える会,長崎大学,2014年 9 月
西島
壮,上堂薗好夏,北
一郎:身体不活動の健康影響を神経科学の視点から再考する,
第 7 回脳・神経・内分泌系から運動の意義を考える会,長崎大学,2014年 9 月
西島
壮:身体活動量の増減に対する海馬神経機能の適応的変化,シンポジウム「能動的
経験受容が脳の形態・機能に与える影響:動物からヒトまで」
,第92回日本生理学会大会,
神戸国際会議場,2015年 3 月
講演・研究会発表
西井愛裕:運動による抗うつ効果の脳内神経機構-運動トレーニングによる神経系の変化
-,首都大学東京バイオカンファレンス2014,首都大学東京,2014年11月
上堂薗好夏:自発走運動の中断による身体活動量の低下はストレス脆弱性を高めるか?,
首都大学東京バイオカンファレンス2014,首都大学東京,2014年11月
――――――――
運動分子生物学研究室
教
授:
藤井宣晴
准教授:
眞鍋康子
助
古市泰郎
教:
特任助教:
井上菜穂子
特任研究員:
山田実緒
学振特別研究員:宮武正太(PD)
秘
書:
森田郁予
研究紹介
1.筋収縮によって骨格筋から分泌される生理活性因子(マイオカイン)の探索と機能解明
2.筋収縮が骨格筋への糖輸送を促進する機序の解明
3.収縮という物理的現象が筋細胞内で化学的情報に変換され,細胞→核→遺伝子へと伝達
される仕組みの探索
Ⅲ 研究活動
29
ゼミ開催状況:「代謝調節の分子生物学・独り占めセミナー」(世話人 藤井・眞鍋)
代謝調節について分子生物学的アプローチを行っている新進気鋭の研究者を研究室に招
き,最新のトピックを紹介してもらい,それについて討議するセミナーを開催している。
本年度に開催されたセミナーは以下の通り。
第24回
黒田真也 先生(東京大学大学院
理学研究科
生物化学専攻)
「シグナル伝達のシステム生物学」2014年 4 月25日
第25回
高橋倫子 先生
(東京大学大学院医学系研究科 疾患生命工学センター 構造生理学
:「膵島開口放出過程の可視化と蛋白動態」2014年 5 月14日
部門)
第26回
今井真介 先生(ハウス食品株式会社)
:
「催涙因子構成酵素・発見のきっかけから
その後の展開」~イグノーベル賞受賞について+企業での食品研究について~
2014年 9
月10日
第27回
青木
祥 先生(沖縄科学技術大学院大学
動の制御・行動の制御を担う神経機構
神経生物学研究ユニット)
:
「柔軟な運
-小脳皮質と線条体-」2014年12月 5 日
研究発表(誌上発表)
総説
Takagi M, Manabe Y: Mechanisms underlying alterations in glucose metabolism due to exercise. J
Phys Fitness Sports Med 3: 423-427, 2014.
Zaima N, Goto-Inoue N, Moriyama T: Matrix-assisted laser desorption/ionization imaging mass
spectrometry. - New technology for vascular pathology – J Vascular Res 51: 144-148. 2014.
Furuichi Y, Goto-Inoue N, Fujii NL: Role of carnitine acetylation in skeletal muscle. J Phys Fitness
Sports Med 3: 163-168, 2014.
眞鍋康子:骨格筋代謝の分子メカニズム. Diabetes Frontier 25: 125-128, 2014.
眞鍋康子,藤井宣晴:糖尿病の運動療法を骨格筋の科学から考える マイオカインとは?
その役割は?.メディカルビューポイント 36, 2015.
藤井宣 晴:骨格筋 代謝と疾患 の最前線- 骨格筋ワー ルドへの誘 い-.実験 医学 32,
1326-1331. 2014.
眞鍋康子:骨格筋代謝と疾患の最前線-内分泌器官としての骨格筋-.実験医学 32:
1346-1352, 2014.
古市泰郎,藤井宣晴:骨格筋のカルニチン代謝と老化.基礎老化研究 38:25-29, 2014.
古市泰郎,藤井宣晴:運動療法の骨格筋における分子メカニズム.最新医学 70巻 3 月増刊
号 in Press
原著
Miyatake S, Manabe Y, Inagaki A, Furuichi Y, Takagi M, Taoka M, Isobe T, Hirota K, Fujii NL:
30
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
Macrophage migration inhibitory factor diminishes muscle glucose transport induced by insulin
and AICAR in a muscle type-dependent manner. Biochem Biophys Res Commun 444: 496-501,
2014.
Furuichi Y, Goto-Inoue N, Manabe Y, Setou M, Masuda K, Fujii NL: Imaging mass spectrometry
reveals fiber-specific distribution of acetylcarnitine and contraction-induced carnitine dynamics in
rat skeletal muscles. Biochim Biophys Acta 1837: 1699-1706, 2014.
Manabe Y, Takagi M, Nakamura-Yamada M, Goto-Inoue N, Taoka M, Isobe T, Fujii NL: Redox
proteins are constitutively secreted by skeletal muscle. J Physiol Sci 64: 401-409, 2014.
Inada A, Inada O, Fujii NL, Fujishima K, Inai T, Fujii H, Sueishi K, Kurachi K: β-cell induction
in vivo in severely diabetic male mice by changing the circulating levels and pattern of the ratios of
estradiol to androgens. Endocrinology 155: 3829-3842, 2014.
Takakura H, Furuichi Y, Yamada T, Jue T, Ojino M, Hashimoto T, Iwase S, Hojo T, Izawa T,
Masuda K: Endurance training facilitates myoglobin desaturation during muscle contraction in rat
skeletal muscle. Scientific Reports, in Press
著書
眞鍋康子:第61章摂取エネルギー 肥満および食行動.In 最新栄養学
第10版(翻訳)
(木
村修一,古野純典 監修),建帛社,in Press
眞鍋康子,藤井宣晴:運動による血糖降下のメカニズム.In 糖尿病治療のニューパラダイ
,医薬ジャーナ
ム 第 1 巻(加来浩平,加来浩平,松田昌文,池上博司,宇都宮一典 編集)
ル社,in Press
Goto-Inoue N, Hayasaka T, Setou M: Application of gold nanoparticles for metabolite imaging. In
Gold nanoparticles: Synthesis, optical properties and applications for cancer treatment. Nova
publisher in Press
Fujii NL: Overview. In Musculoskeletal Disease Associated With Diabetes Mellitus (Masaaki Inaba
Eds), Springer in Press
Manabe Y: Mechanism of skeletal muscle contraction: Intracellular signaling in skeletal muscle
contraction. In Musculoskeletal Disease Associated With Diabetes Mellitus (Masaaki Inaba Eds),
Springer in Press
Furuichi Y: Mechanism of skeletal muscle contraction: Role of mechanical muscle contraction in
glucose homeostasis. In Musculoskeletal Disease Associated With Diabetes Mellitus (Masaaki
Inaba Eds), Springer, in Press
シンポジウム・招待講演
藤井宣晴 シンポジウム:Macrophage Migration Inhibitory Factor (MIF) suppresses glucose
transport in skeletal muscle. 第57回日本糖尿病学会(平成26年 5 月
大阪)
Ⅲ 研究活動
31
藤井宣晴 シンポジウム:エネルギー代謝機構を「分子」の視座で捉える.第69回日本体力
医学会大会(平成26年 9 月
眞鍋康子,宮武正太
シンポジウム:マイオカインによる糖代謝の調節.第69回日本体力
医学会大会(平成26年 9 月
藤井宣晴
長崎)
長崎)
交流講演: 筋収縮がインスリン非依存的に骨格筋への糖輸送を促進する機序.
東京都医学総合研究所・首都大学東京交流発表会(平成26年12月
藤井宣晴
招待講演:筋萎縮および筋肥大研究のための骨格筋培養細胞モデルの創出.脳
心血管抗加齢研究会(平成26年12月
藤井宣晴
東京)
大阪)
公開講演:身体活動の科学の再構築を目指して-分子生物学の視座から-.九
州大学教育研究プログラム・研究拠点形成プロジェクト(P&P)タイプ(平成27年 2 月
東
京)
藤井宣晴
講演:継続的な運動による筋グリコーゲン量の増加のメカニズム.第11回乳酸
研究会(平成27年 2 月
東京)
学会発表
眞鍋康子,高木麻由美,山田美緒,井上(後藤)菜穂子,田岡万悟,礒辺俊明,藤井宣晴:
チオレドキシンは骨格筋から構成性に分泌されるマイオカインである.第66回日本細胞生
物学会(平成26年 6 月,奈良)
Takamura Y, Kitamura K, Iwamoto T, Nomura M, Ichiba Y, Murakoshi M, Uchiyama A, Manabe Y,
Fujita S, Fujii NL: Ingestion of Panaxatoriol ameliorates Insulin resistance in KK-AY mice by
promoting insulin dependent glucose uptake in skeletal muscle. 第36回欧州臨床栄養代謝学会議
(2014年9月,Geneva)
古市泰郎,井上菜穂子,眞鍋康子,瀬藤光利,増田和実,藤井宣晴:質量分析イメージン
グを用いた骨格筋アセチルカルニチンの可視化.第69回日本体力医学会大会(平成26年 9 月,
長崎)
古市泰郎:培養細胞を用いた筋収縮応答性マイオカイン分泌の証明.第 2 回若手による骨
格筋細胞研究会(平成26年11月,京都)
眞鍋康子:新規マイオカインの探索と機能解明のストラテジー.第 2 回若手による骨格筋
細胞研究会(平成26年11月,京都)
古市泰郎,眞鍋康子,高木麻由美,青木美穂,藤井宣晴:骨格筋培養細胞を用いた急性収
縮によるマイオカイン分泌調節の証明.第37回日本分子生物学会年会(平成26年11月,横
浜)
眞鍋康子:骨格筋から分泌されるマイオカインの探索と機能解明.東京都医学総合研究所
交流セミナー(平成26年12月,東京)
古市泰郎:筋収縮によるマイオカインの調節性分泌の証明.第 3 回骨格筋生物学研究会(平
成27年 3 月,仙台)
32
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
――――――――
生体機能・神経-筋生理学研究室
准教授:山内潤一郎
研究紹介
動作における神経-筋制御機構のメカニズムや特殊環境下における生体機能適応システム
の解明を軸に身体能力向上と生体機能の可能性と不思議を探求している。
論文発表
Prommanon B, Puntumethakul R, Puengsuwan P, Chatchawan U, Kamolrat T, Rittitod T and
Yamauchi J. Effectiveness of back care pillow as an adjuvant physical therapy in chronic
non-specific low back pain treatment: a randomized controlled trial. The Journal of Physical
Therapy Science. In press.
Yamauchi J+,* and Koyama K+. Influence of ankle braces on the maximum strength of plantar and
toe flexor muscles. International Journal of Sports Medicine. In press.
Otsuka M, Yamauchi J*, Kurihara T, Morita N and Isaka T. Toe flexor strength and lower-limb
physical performance in adolescent. Gazzetta Medica Italiana Archivio per le Scienze Mediche. In
press.
Hongsuwan C, Eungpinichpong W, Chatchawan U and Yamauchi J. Effects of Thai massage on
physical fitness in soccer players.
The Journal of Physical Therapy Science. 27: 505-508, 2015.
Morita N+,*, Yamauchi J+,*, Kurihara T, Fukuoka R, Otsuka M, Okuda T, Ishizawa N, Nakajima T,
Nakamichi R, Matsuno S, Kamiie S, Shide N, Kambayashi I and Shinkaiya H. Toe flexor strength
and foot arch height in children. Medicine & Science in Sports & Exercise. 47: 350-356, 2015.
Puntumetakul R, Suvarnnato T, Werasirirat P, Uthaikhup S, Yamauchi J and Boucaut R. Acute
effects of single and multiple level thoracic manipulations on chronic mechanical neck pain: A
randomized controlled trial. Neuropsychiatric Disease and Treatment. 11: 137-144, 2015.
Puntumetakul R, Yodchaisarn W, Emasithi A, Keawduangdee P, Chatchawan U and Yamauchi J.
Prevalence and individual risk factors associated with clinical lumbar instability in rice farmers
with low back pain. Patient Preference and Adherence. 9: 1-7, 2015.
Kurihara T+, Yamauchi J+,*, Otsuka M, Tottori N, Hashimoto T and Isaka T. Maximum toe flexor
muscle strength and quantitative analysis of human plantar intrinsic and extrinsic muscles by a
magnetic resonance imaging technique. Journal of Foot and Ankle Research. 7:26, 2014.
http://www.jfootankleres.com/content/7/1/26
Chatchawan U, Eungpinichpong W, Sooktho S, Tiamkao S and Yamauchi J. Effects of Thai
traditional massage on pressure pain threshold and headache intensity in patients with
chronic-tension type and migraine headaches. Journal of Alternative and Complementary Medicine.
Ⅲ 研究活動
33
20: 486-492, 2014.
Koyama K, Kato K and Yamauchi J*. The effect of ankle taping on the ground reaction force in
vertical jump performance. Journal of Strength and Conditioning Research. 28:1411-1417, 2014.
Peungsuwan P, Sermcheep P, Harnmontree P, Eungpinichpong W, Puntumetakul R, Chatchawan U
and Yamauchi J. The effectiveness of Thai exercise with traditional massage on the pain, walking
ability and QOL of older people with knee osteoarthritis: a randomized controlled trial in the
community. The Journal of Physical Therapy Science. 26: 139-144, 2014.
* Corresponding author, + Equal contributors
一般総説・解説
山内潤一郎.ヒト複合関節動作の神経-筋制御システム:スポーツ・日常動作に必要なパ
ワー発揮能力とその向上ための最適なトレーニング方法とは?
ストレングス&コンディ
ショニングジャーナル 22(2):10-15, 2015.
山内潤一郎.むくみ予防.ザ・ビューレック(6):8-9, 2014
学会発表
小山桂史,大坂慎,山内潤一郎.足関節底屈速度変化に伴う下腿三頭筋と拇指外転筋の活
動特性.第27回バイオエンジニアリング講演会,新潟:1.9-10, 2015.
小山桂史,山内潤一郎.シューズ着用がドロップジャンプ時の衝撃力およびパフォーマン
スに及ぼす影響.NSCAジャパンストレングス&コンディショニングカンファレンス2014,
東京:12.6-7, 2014.
小池英晃,Kimi Kobayashi,小山桂史,田口貞善,山内潤一郎.吸湿式発汗計によるヒト
運動時の部位別発汗と筋活動.NSCAジャパンストレングス&コンディショニングカンフ
ァレンス2014,東京:12.6-7, 2014.
小池英晃,山内潤一郎.吸湿式小型発汗計によるヒト運動時の発汗測定の妥当性.NSCA
ジャパンストレングス&コンディショニングカンファレンス2014,東京:12.6-7, 2014.
柴田風香,小山桂史,栗巣玲生,山内潤一郎.シューズ着用がジョギング時の下肢の筋活
動量に及ぼす影響.NSCAジャパンストレングス&コンディショニングカンファレンス
2014,東京:12.6-7, 2014.
佐々木美穂,小山桂史,廣瀬立朗,加藤知生,山内潤一郎.成長期における足趾把持筋力
と新体力テストとの関係.NSCAジャパンストレングス&コンディショニングカンファレ
ンス2014,東京:12.6-7, 2014.
五十澤彩,小山桂史,大塚諒介,山内潤一郎.足関節サポータ着用によるジャンプパフォ
ーマンス中の下肢の筋活動量について.NSCAジャパンストレングス&コンディショニン
グカンファレンス2014,東京:12.6-7, 2014.
栗巣玲生,小山桂史,柴田風香,山内潤一郎.シューズの機能性はジョギング時の衝撃力
34
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
緩衝に反映されるのか? NSCAジャパンストレングス&コンディショニングカンファレ
ンス2014,東京:12.6-7, 2014.
大坂慎,小山桂史,廣瀬立朗,山内潤一郎.足底屈動作時の下腿・足部筋群の筋活動量. NSCA
ジャパンストレングス&コンディショニングカンファレンス2014,東京:12.6-7, 2014.
Yamauchi J, Koike H, Koyama K. Energy expenditure during walking, jogging and running in bare
and shod conditions. icSPORTS 2014, Rome, Italy: 10.24-26, 2014.
Koyama K, Kurisu R, Shibata H, Yamauchi J. Influence of wearing shoes on the impact force
during drop-jump. icSPORTS 2014, Rome, Italy: 10.24-26, 2014.
栗原俊之,大塚光雄,鳥取伸彬,橋本健志,伊坂忠夫,山内潤一郎.短距離走選手の足指
筋力と足底部筋断面積.第35回バイオメカニズム学術講演会,岡山:11.8-9, 2014
山内潤一郎,小山桂史,Kimi Kobayashi,小池英晃,田口貞善.ヒトはなぜ二足で歩くの
だろうか?
第69回日本体力医学会大会,長崎:9.19-21,2013(体力科学 63(6):611, 2014)
.
栗原俊之,舟木一世,鳥取伸彬,大塚光雄,伊坂忠夫,山内潤一郎.足指筋力における立
位姿勢調節機能.第69回日本体力医学会大会,長崎:9.19-21, 2013(体力科学 63(6):573,
2014)
.
福岡亮佑,森田憲輝,山内潤一郎.足部への加重が足指筋力に及ぼす影響.第69回日本体
力医学会大会,長崎:9.19-21, 2013(体力科学 63(6):574, 2014).
小池英晃,Kimi Kobayashi,小山桂史,田口貞善,山内潤一郎.ダイナミック運動時の活
動筋の発汗特性について.シューズ着用が低速走行時の着地衝撃力に及ぼす影響.第69回
日本体力医学会大会,長崎:9.19-21, 2013(体力科学 63(6):594, 2014)
.
小山桂史,栗巣玲生,柴田風香,山内潤一郎.シューズ着用が低速走行時の着地衝撃力に
.
及ぼす影響.第69回日本体力医学会大会,長崎:9.19-21, 2013(体力科学 63(6):611, 2014)
Kimi Kobayashi,山内潤一郎.エクササイズが脳酸素動態と認知機能に及ぼす影響.第69
回日本体力医学会大会,長崎:9.19-21, 2013(体力科学 63(6):540, 2014).
Yoshikawa M, Kurihara T, Taguchi S, Yamauchi J, Hashimoto T. The relationship between
subcutaneous fat and intramuscular fat in human upper limb. European College of Sport Science
(Abstracts), Amsterdam, Nederland: 7.2-5, 2014.
Fukuoka R, Morita N, Kurihara T, Otsuka M, Okuda T, Nakajima T, Ishizawa N, Nakamichi R,
Shide S, Kambayashi I, Shinkaiya H and Yamauchi J. Growth and development in grip strengths of
the hand and foot. European College of Sport Science (Abstracts), Amsterdam, Nederland: 7.2-5,
2014.
Koike H, Kobayashi K and Yamauchi J. Exercise-induced response in sweating and body
temperature during cycling exercise with moderate intensity. European College of Sport Science
(Abstracts), Amsterdam, Nederland: 7.2-5, 2014.
Koyama K, Kurisu R, Shibata H, Koike H and Yamauchi J. Vertical ground reaction force during
jogging in bare and shod conditions. European College of Sport Science (Abstracts), Amsterdam,
Ⅲ 研究活動
35
Nederland: 7.2-5, 2014.
Morita N, Yamauchi J, Kurihara T, Fukuoka R, Otsuka M, Okuda T, Ishizawa N, Nakajima T,
Nakamichi R, Matsuno S, Kamiie S, Shide S, Kambayashi I and Shinkaiya H. Importance of toe
flexor strength for physical performance in children. European College of Sport Science
(Abstracts), Amsterdam, Nederland: 7.2-5, 2014.
Kanhachon W, Boonprakob Y, Chatchawan U and Yamauchi J. The short term effect of Paslop
dance exercise on core strength, balance and flexibility - a pilot study. International Conference on
Electronic Security and Digital Forensics. London, United Kingdom: June 29-30, 2014.
Yamauchi J, Shimmura Y and Yahata N. Wheat protein enzymaticaly hydrolysate supplementation
during exercise training prevents a decrease in muscle mass in middle aged and elderly individuals.
International Conference on Frailty & Sarcopenia Research (ICFSR), Barcelona, Spain: March
13-14, 2014.
シンポジウム・講演会等
Yamauchi J. “Fun or Fan”: Hard working and Sweating. Khon Kaen University, Khon Kaen,
Thailand: 3.20, 2015.
小山桂史,山内潤一郎.ダイナミック動作における下肢と足部筋の力発揮の関連性の解明
と足部装具開発への応用.スポーツ科学研究者による研究成果検討会.立命館大学,滋賀:
2.27-28, 2015.
山内潤一郎.局所筋活動にともなう筋内外脂質リクルートメントの解明とその応用性:
“局
所筋活動と代謝特性”.スポーツ科学研究者による研究成果検討会.立命館大学,滋賀:
2.27-28, 2015.
山内潤一郎.筋力トレーニングによるパワー獲得の科学的根拠.第1回北海道大学スポーツ
トレーニングセンターシンポジウム:スポーツ選手に筋力トレーニングは必要なのか?~
リハビリテーションから競技力向上まで~.北海道大学,札幌:2.14, 2015
山内潤一郎.ヒト複合関節動作の神経-筋制御システム.NSCAジャパンストレングス&
コンディショニングカンファレンス2014,東京:12.6-7, 2014.
Yamauchi J. Importance of the foot functions: neuromuscle force transfer system in lower limbs
during the movements. The University of the Philippines College of Human Kinetics (UP CHK),
Philippines: 11.10, 2014.
Yamauchi J. Functional role of force development in the leg-foot complex. University of Rome
Foro Italico, Rome, Italy: 10.23, 2014.
Yamauchi J. Importance of muscle force transfer system in lower limbs during the movements. The
25th Pan Asian Conference of Sports and Physical Education 2014, Osmania University,
Hyderabad, India: 8.8-10, 2014.
Yamauchi J. Force-velocity relations of human multi-joint movements. In the symposium: Muscle
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
36
contractile mechanics of human multi-joint movements. European College of Sport Science
(Abstracts), Amsterdam, Nederland: 7.2-5, 2014.
Yamauchi J. Foot function and Physical performance. Laboratoire de Physiologie de l’Exercice,
France: 6.26, 2014.
Yamauchi J. Human movements: Neuromuscular and physiological responses in the foot, leg and
brain. University of Savoy, Human Sport Sciences Departement, Universite de Savoie, France: 6.25,
2014.
Yamauchi J. Neuromuscular links between foot and brain: Human revolution of bipedal locomotion.
Khon Kaen University, Khon Kaen, Thailand: 4.3, 2014.
Yamauchi J. Neuromuscular functions in human movements: physiological responses of muscle
and brain. University of Barcelona, Spain: 3.11, 2014.
Yamauchi J. Exercise and aging in neuromuscular functions of human movements. International
Conference on. Physical Education & Sports Science, Manipal, India: 1.9, 2014.
2)行動科学分野
教
授:今中國泰,舛本直文
准教授:樋口貴広
助
教:福原和伸
―――――――――――
知覚運動制御研究室
教
授:今中國泰
准教授:樋口貴広
助
教:福原和伸
研究紹介
(今中)
運動制御における潜在的感覚・知覚過程に関する以下のプロジェクト研究を進めている。
(1)表象的運動 representational momentumに関する予測的知覚の検討(平成25~29年度科
(2)脳内情報処理遅延の補償機構の検討(平成24~26年度
学研究費補助金・基盤研究A)。
科学研究費補助金・挑戦的萌芽研究)
。
(3)運動速度の感染に関する検討。
(樋口)
歩行などの空間移動行為を実現するための視覚運動制御の仕組みについて,実験心理学的
観点からアプローチしている.得られた成果をリハビリテーションやスポーツに応用する
試みとして,以下のプロジェクト研究を進めている.
(1)歩行中の空間認知機能に関する
包括的検討(平成24~27年度科学研究費補助金・若手研究A).
(2)高齢者の適応的歩行を
支える知覚・認知的要因の検討(平成25-26年度科学研究費補助金・萌芽研究)
.
Ⅲ 研究活動
37
(福原)
スポーツ選手の素早くダイナミックな運動パフォーマンスを支える「知覚運動スキル」の
機序を明らかにするため,以下の研究を進めている.
(1)生態学的動作(biological motion)
知覚研究を応用したテニス場面の予測判断に関する研究.
(2)スポーツ選手の動きに連動
して視知覚環境が変化する仮想現実(virtual reality)トレーニングシステムの構築(平成25
~27年度科学研究費補助金・若手研究B)
.
ゼミ開催状況
ゼミおよび演習は今中研究室と樋口・福原研究室で個別に実施している。また,幅広い視
野からの議論の機会を設けるために,毎週,適応科学分野の行動生理学研究室との合同ゼ
ミを開催し,学生の修士・博士研究の中間報告会を実施している。
誌上発表
Imanaka, K. (2014). Facilitatory effects and behavioral benefits of nonconscious perception on
human motor actions. Journal of Physical Fitness and Sports Medicine, 3(2), 255-259. DOI:
10.7600/jpfsm.3.255.
Yasuda M, Wagman JB, Higuchi T. Can perception of aperture passability be improved
immediately after practice in actual passage?: dissociation between walking and wheelchair use.
Exp Brain Res 232, 753-764, DOI: 10.1007/s00221-013-3785-9, 2014
Kawasaki T, Yasuda K, Fukuhara K, Higuchi T. Relationship between mental rotation of body parts
and postural stability during quiet stance. Journal of Imagery Research in Sport and Physical
Activity. 9 (1), 39-46. DOI: 10.1515/jirspa-2014-0001, May 2014
Miyazaki M. Higuchi T. Tool-body assimilation in the brain. Journal of Physical Fitness and
Sports Medicine, in press
Kitayama, Fujikake, Kokubu, Higuchi. The relationship between spatial cognition and walking
trajectory for passing through a doorway: evident in individuals with dominant right eye? Exp
Brain Res 233, 797-807, DOI: 10.1007/s00221-014-4155-y, 2015.
Sakurai R, Fujiwara Y, Sakuma N, Suzuki H, Ishihara M, Higuchi T, Imanaka K. Influential factors
affecting age-related self-overestimation of step-over ability: Focusing on frequency of going
outdoors and executive function. Archives of Gerontology and Geriatrics, 59, 577-583, DOI:
10.1016/j.archger.2014.07.017, 2014.
Seya, Y., Ishihara, M., & Imanaka, K. (2014). Up-down asymmetry in vertical induced motion and
optokinetic nystagmus. Attention, Perception, & Psychophysics (published online Aug 15). DOI
10.3758/s13414-014-0734-z.
Wagman JB, Higuchi T, Taheny CA. Improvements in perception of maximum reaching height
transfer to increases or decreases reaching ability. Am J Psychol 127, 269-279, 2014.
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
38
樋口貴広・建内宏重「姿勢と歩行:協調する身体」三輪書店,印刷中
樋口貴広.移動行動の知覚運動制御:その予期性.日本生理人類学会誌19, 155-158, 2014
樋口貴広.
「感情の動きを読み取る」
「心理学の研究手法を他領域に活かす」大野木裕明・
渡邊直登(編)心理学研究法(改訂新版)
.Page178-201, 2014
樋口貴広
視覚と運動制御.市橋則明(編著)
「運動療法学(第 2 版)
」page 148-160.文光
堂.2014
樋口貴広
視覚と歩行.宮村実晴(編)
「ニュー運動生理学」
.104-112,真興交易.2014
緒方貴浩,福原和伸,井田博史,高橋まどか,福林徹.テニスサーバー動作と熟練者の予
測との定量的関係性-ビデオ映像を用いた時間的遮蔽法による評価-.
人間工学
(印刷中)
.
井田博史,高橋まどか,緒方貴浩,福原和伸,石井源信,井上哲理.ヴァーチャル環境で
の片手捕球パフォーマンスに対する立体呈示の効果.スポーツ心理学研究.41(1).2014
報告書など
樋口貴広・福原和伸「研究室紹介」日本バイオメカニズム学会誌,38(3), 223-224, 2014
樋口貴広「研究室紹介」PANews(日本生理人類学会会報誌)
福原和伸「ITサポート」最新版 ソフトテニス指導教本―DVD BOOK(公財)日本ソフト
テニス連盟公認.
学会発表
Imanaka, K. (2014). Speed contagion effects of another person’s action on one’s own action: Is it
vision and/or audition specific? Asian Conference for Physical Education & Sports Science
(ACPESS) 2014, Singapore, July 7-9.
Imanaka, K. (2014). Seeing another person’s fast action speeds up one’s own ongoing action: Is
there an interaction with hearing? Invited talk at the symposium “The bidirectional influences
between action and perception,” 7th Asian-South Pacific Association of Sport Psychology
International Congress (ASPASP) 2014, Tokyo, August 7-10.
Fukuhara, K., Nakamura, Y., Higuchi, T. Skilled Soccer Players’ Reaction to a Flying Ball: A
Virtual Reality Investigation. Asian-South Pacific Association of Sport Psychology, 2014.
Watanabe R, Higuchi T, Kikuchi Y. The imitation model’s action from the 1st-person view provides
the kinesthetic information of the model efficiently: an fMRI study. 7th Asian-South Pacific
Association of Sport Psychology, Tokyo, 7-10 August 2014.
Ohira, M., Higuchi, T. Improvement of decision-making with experience: potential role of overt
prediction during experience. 7th Asian-South Pacific Association of Sport Psychology, Tokyo, 7-10
August 2014.
Muroi D, Higuchi T. Dynamic visual sampling for locomotion through apertures: available for
Ⅲ 研究活動
39
actual passage but not for decision-making of passability. 7th Asian-South Pacific Association of
Sport Psychology, Tokyo, 7-10 August 2014.
Kawasaki, T and Higuchi, T. Mental rotation intervention using foot stimuli has lasting effect on
postural stability during quiet stance. 7th Asian-South Pacific Association of Sport Psychology,
Tokyo, 7-10 August 2014
樋口貴広「歩行の視覚運動制御」第22回日本運動生理学会(キーノートレクチャー)川崎
医療福祉大学,2014年 7 月19-20日
樋口貴広「移動行動と身体:環境を知るツールとしての身体」第19回日本バーチャルリア
リティ学会(シンポジウム「身体的超臨場感」
).名古屋大学,2014年 9 月17-19日
樋口貴広「移動行動の視覚運動制御」第 7 回日本臨床スポーツ医学会(シンポジウム「視
覚と運動」)
.国立スポーツ科学センター,2014年11月8-9日
樋口貴広「知覚認知の観点から運動を捉える」山梨体育学会特別講演,山梨大学甲府キャ
ンパス2014年12月17日
渡邊塁,樋口貴広,菊池吉晃「 1 人称視点からの模倣モデルの提示が運動感覚情報を提供
することの検討:fMRI研究」第37回日本神経科学学会,パシフィコ横浜,2014年 9 月11日
川崎翼,樋口貴広.
「立位バランス能力の向上に寄与する足部のイメージ操作の有効性」第
32会関東甲信越ブロック理学療法士学会,幕張メッセ国際会議場,2014年10月25-26日
室井大佑,樋口貴広「脳卒中片麻痺患者の障害物回避動作特性-隙間通過動作からの検討
-」第71回理学療法科学学会学術大会,2014年 6 月29日
講演・研究会発表
Imanaka, K. (2014). Facilitatory effects and behavioral benefits of nonconscious perception on
human motor actions. Guest Seminar at Laboratory of Kinesiology, Sport Psychology and
Physiotherapy, Univ of Tartu, Tartu, Estonia, September 16.
Imanaka, K. (2014). Speed contagion effects on motor response: Seeing another person’s fast
action speeds up one’s own action: Is it specific to seeing and/or hearing? Guest Seminar at
Bachmann Laboratory, Univ of Tartu, Tallinn, Estonia, September 23.
Imanaka, K. (2014). Facilitatory effects and behavioral benefits of nonconscious perception on
human motor action. 首都大学東京人間健康科学研究科知覚運動研究室ワークショップ,
Cognitive/Perceptual-motor control of human behavior,首都大学東京南大沢キャンパス,
2014.11.12.
Imanaka, K. (2015). Behavioral effects of central and peripheral vision and optical flow induced by
body sway in quiet standing. Guest talk, Physical Education and Sport Science, Nanyang
Technological University, Singapore, February 25.
今中國泰(2015)
.スポーツにおける無意識的知覚の効用.さいたまスポーツセミナー(主
催,さいたま市体育協会)
,コムナーレ浦和コミュニティーセンター,さいたま,2015.3.5.
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
40
今中國泰(2015)
.無意識的知覚の運動反応促進効果とスポーツにおける有用性.日本人間
工学会感性情報処理・官能評価部会講演会,東京,2015.3.17.
樋口貴広.
「歩行の視覚運動制御」
『歩行フォーラム』
(Senstyle主催).東京荏原文化センタ
ー.2014年 4 月13日
樋口貴広,児島静香.
『身体感覚からみた運動支援-ピラティスによる実践的サポート,認
知科学に基づく理論的サポート-』長崎県愛野記念病院,2014年 4 月20日
樋口貴広.
「運動支援の心理学:知覚・認知を活かす」TAF勉強会『脳科学リハビリテーシ
ョンの最前線』大阪会館,2014年 6 月28日
樋口貴広.
「運動支援の心理学:知覚・認知を活かす」(株)コスモリハビリテーションサー
ビス講習会,野田病院リハビリテーションセンター,2014年 6 月15日
樋口貴広.理学療法士講習会(基礎編)
「運動支援の心理学」徳島文理大学,2014年 8 月 3 日
樋口貴広.
「歩行の視覚運動制御」
『歩行フォーラム』
(Senstyle主催)
.兵庫県民会館.2014
年8月9日
Higuchi T. Availability of cognitive task using mental rotation of body-parts stimuli for improving
postural stability during quiet stance. 科学研究費成果報告会(基盤研究A,代表者:積山薫,
熊本大学)
「身体に根ざした認知の生涯発達と神経可塑性」京都大学,2014年 9 月13日
樋口貴広.
「運動支援の心理学」DMM研修会プロフェッショナル講習会.常葉キャンパス,
2014年11月16日
樋口貴広.
「運動支援の心理学:知覚・認知を活かす」徳島県理学療法士会学術部研修会,
徳島文理大学,2014年11月18日
早稲田大学スポーツサイエンス研究会,
樋口貴広.
「知覚認知の観点から運動制御を捉える」
早稲田大学所沢キャンパス2014年12月15日
樋口貴広.
「心理学からみた行動の安全性-注意の観点から」警察政策部会,一般社団法人
日本倶楽部。2015年 2 月10日
樋口貴広.
「セラピストのための研究法入門(1)」
.運動連鎖アプローチセミナー.2014年
2 月20日
.運動連鎖アプローチセミナー.2014年
樋口貴広.「セラピストのための研究法入門(2)」
3 月20日
―――――――
運動文化研究室
教
授:舛本直文
客員研究員:大津克哉(東海大学体育学部講師)
Ⅲ 研究活動
41
研究室活動
1 )オリンピック研究:オリンピック運動の実際の調査のために,2014年第 2 回南京ユー
ルオリンピックク競技大会におけるオリンピック教育,文化プログラムと平和運動(舛本・
大津)
,ローザンヌのオリンピックミュージアム,オリンピック研究所,IOC本部,2012年
ロンドン大会のレガシー研究に焦点を当てて調査した(舛本)
.その成果の一部は啓蒙誌等
で報告するとともに,各種の研究会でも報告した(舛本・大津)。また,オリンピック教育
の実践的研究として,東京都の人権教育担当者への研修を担当した(舛本)
。さらに,国際
オリンピック・アカデミー(IOA)に派遣する青年たちへのオリンピック教育を分担して
行った(舛本・大津)。JOA150回記念特別コロキウムを主催し,2012年ロンドン大会時の
大学連携事業の主体であるPODIUMの活動から学ぶため,Brunel大学のVassil Girginov氏を
招聘し,レクチャーを受けた.また,併せて2014年南京YOGの総括シンポジウムを開催し
た(演者に舛本,大津)
.
大津克哉客員研究員は「スポーツとグローバルな環境問題」の関係について哲学的な視
点からの考察を行った。また,国際スポーツコンベンション(スイス・ジュネーブ)参加
および国際オリンピック研究センター・オリンピックミュージアム(スイス・ローザンヌ)
を訪問し,オリンピックと環境教育の実情や課題について情報収集を行った。さらに,国
連環境計画(UNEP),グローバル・スポーツ・アライアンス(GSA)主催の「スポーツ・
教育プログラム」に従事,研究と実践の両方からオリンピック運動としての環境問題に取
り組んだ.
Dr課程単位取得満期退学した本間恵子は学位論文Contribution of Sport Policy to Sport
Legacy Development: Case of the Sydney 2000 Olympic Games(スポーツレガシー形成へのス
ポーツ政策の寄与に関する研究:2000年シドニーオリンピック競技大会を事例として:英
文)を論文博士として提出し,公聴会を経て無事審査に合格し,博士(学術)の学位を授
与された.
舛本,大津,本間の 3 名は日本体育学会第64回大会体育哲学専門領域シンポジウムB「オ
リンピック・レガシー研究の現状と課題」において,企画・司会(大津)
,シンポジスト(舛
本・本間)として参加し,発表した.
2 )メディア・スポーツ文化論研究:オリンピック特集映像,開閉会式のTV放映とそのオ
リンピック教育の展開の実際に関する一連の継続研究を行った。また,毎月JOAコロキウ
ムを主宰し,スポーツと映像に関する映像文化研究を実施し,その成果はJOAのwebsiteに
て公開している。平成26年度は,2020年東京大会開催決定を受けた今後の課題等の総括を
行った。2020東京招致関係の情報整理を行い,多くのメディア取材にも対応するとともに
積極的に発信した。
「授業単位の実質化に関する研究」を継続的に推進した。
3 )大学体育および大学教育研究:
また,大学教育学会においてFDや中央教育審議会の改革提言などに関して情報を収集した。
大学教育学会の編集員として論文の査読にて研究の向上に貢献した。さらに,第36回大学
教育学会大会(名古屋大学)
,および神奈川工科大学で開催された「大学教育学会課題研究
集会」に参加して情報収集および意見交換を行った。日本体育・スポーツ哲学会の理事と
してスポーツ哲学会への研究活動支援と若手会員への啓発活動も行っている。
42
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
論文発表
舛本直文・本間恵子(2014)無形のオリンピック・レガシーとしてのオリンピックの精神
文化.体育・スポーツ哲学研究,36-2:97-107.(査読あり)
舛本直文・長登健・菊幸一・坂本拓弥・林洋輔(2014)体育・スポーツ指導における体罰・
暴力問題:人間の尊厳保持と豊かなスポーツ文化の発展に向けて.体育・スポーツ哲学研
究,36-1:55-67.(査読なし)
舛本直文(2014).書評:結城和香子著『オリンピックの光と影:東京招致の勝利とスポー
ツの力』
(中央公論社.2014年).スポーツ社会学研究,22-2:99-104.(査読なし)
舛本直文(2013)
.YOGの新方向の目指す方向:IWYOGの参加報告書との関連分析.体育
哲学研究,第43号:35-39,( 3 月31日)
.(査読なし)
.2012年ロンドンオリンピック・パラリンピック大会におけるオリンピッ
舛本直文(2014)
ク休戦活動.体育哲学研究,第44号:35-38,
( 3 月31日)
.
(査読なし)
大津克哉(2014).第 2 回 ユースオリンピック競技大会にみる「文化・教育プログラム」
の実践と課題-環境問題へのアプローチに着目して-,東海大学体育学部紀要第44号.
(査
読なし)
大津克哉・荒牧亜衣・本間恵子・舛本直文・菅井達哉(2014).日本体育学会体育哲学専門
領域シンポジウムB「オリンピック・レガシー研究の現状と課題」まとめ,体育哲学研究
(印刷中)
.
学会発表等(口頭発表等)
舛本直文.1964年東京から2020TOKYOへ:オリンピック・レガシーの継承か飛翔か.体育
学会体育経営管理専門領域研究会(早稲田大学)
.2014.6.8.
舛本直文.オリンピック休戦の壁Olympic Truce Wallのレガシーとしての機能:どこにサイ
ンは消えたか?日本体育学会体育哲学専門領域夏期合宿研究会(箱根強羅)
.2014.7.20.
舛本直文.オリンピック・インパクト研究(OGI)の現状と課題.体育哲学専門領域シン
ポジウムB「オリンピック・レガシー研究の現状と課題」
.日本体育学会第65回大会(岩手
大学)
.20143.8.28.
Naofumi Masumoto. Round Table II: Olympic Idea and its Implication in Agenda 2020 Panelist. 3rd
International Symposium for Olympic Research: The Olympic Idea Quo Vadis? (Mainz, ドイツ).
2014.9.8).
Naofumi Masumoto. Where have all Olympic Truce Walls gone? The 2014 12th International
Olympic Symposium. (London, Ontario, Canada). 2014.10.31.
舛本直文(企画・司会).PODIUMから学ぶ2020年オリンピック・パラリンピック大学連携
プログラム.JOAコロキウム第150回記念特別コロキウム.(学習院女子大学).2015.1.24.
舛本直文(企画・司会・報告).2014年南京YOGの総括と展望.JOAコロキウム第150回記
Ⅲ 研究活動
43
念特別コロキウム.
(学習院女子大学)
.2015.1.24.
大津克哉.2014 運動休間興餐旅管理国際学術研討会( 5 月16日〜18日)及びスポーツ&レ
ジャー国際学会(2014 International Conference of Sports, Leisure and Hospitality Management)
に参加し,発表を行った。
「2014年運動休閒與餐旅管理國際學術研討會 優秀論文賞」受賞.
大津克哉.未来へのレガシー-2020東京五輪に向けて.東海大学特別講演会(長野)9月.
著書
舛本直文(2015)
.オリンピックとオリンピズム:オリンピックの政治的利用.中村敏夫他
編集主幹,21世紀スポーツ大辞典.大修館書店pp.708-712.( 1 月20日)
舛本直文(2015)
.大学体育教員としての難問にぶつかる.東北大学高度教養教育・学生支
援機構(編・発行)大学教員のブレーク・スルー.Pp.11-15.( 2 月 6 日).
舛本直文(2014)
.オリンピック競技大会.ブリタニカ国際大百科事典(on line 版)
.ブリ
タニカ・オンライン・ジャパン,ソチ冬季オリンピック・パラリンピック大会分追加・改
訂.
舛本直文(監修)
(2014).オリンピック・パラリンピックと人権.
(公財)人権教育啓発推
進センター(企画・制作)Pp.19
その他(啓もう書,報告書等)
.
舛本直文(2014)
.ソチ・オリンピックパーク視察記.体育科教育,4月号:73,( 4 月 1 日)
舛本直文(2014).JOC「オリンピック・コンサート2014」報告.JOA Review Online 07,( 6
月 6 日)
.
舛本直文(2014)
.南京ユースオリンピック大会の開会式と平和運動の不在.体育科教育,
10月号,55.
(10月 1 日)
.
(公財)日
舛本直文(2014).オリンピズムとレガシーから学ぶ2020TOKYOへの関わり方.
本体育協会日本スポーツ少年団.平成26年度ジュニアスポーツの育成と安全・安心フォー
ラム講演録.pp.25-30.(12月 7 日)
.
3)栄養・食品科学分野
教
授:菅又昌実,篠田粧子
准教授:稲山貴代
助
教:渡邊容子
研究紹介
衛生学・公衆衛生学研究室(菅又)
衛生学の目的である健康を脅かす環境因子の作用メカニズムの解明,それをもとにした
実践活動としての公衆衛生学的活動とを並行して活動を行っている。現在研究の焦点を地
44
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
球レベルで起こっている感染症の生態学的変化に対応して,感染症の予防と流行の最小化
のシステムを構築し,日本国内に普及させ,併せて感染症の発信元である東南アジアにシ
ステムを移築してアジア地域における総合的な感染症対策ゾーンの構築を目指し,東京都
高度研究費による 5 年間(2010-2015)で研究を実施する。そのために,本学システムデザ
イン学部,都市環境学部との専門横断的な研究体制を整備した。また,東南アジアの研究
連携拠点としてベトナム国立フエ大学・同付属病院との大学間連携協定を行うこととなっ
た。国内における連携として,厚生省国立感染症研究所と,また国外においてはWHO
Western Pacific Regional Officeとの連携も行う。この研究を通して,東南アジアからの若手
研究者,博士後期課程の学生を教育育成すべく,ベトナムフエ大学,及びマレーシア厚生
省より,各1名の後期課程学生の受け入れを決めた。また,東南アジアの感染症予防と流行
の最小化を東南アジアと連携して行うべく,現地拠点設置を目指してベトナムのフエ市に
ある国立フエ医科薬科大学,及びマレーシアのクアラルンプールにある国立マラヤ大学で
整備を開始した。両国を拠点として,多言語(日・英・ベトナム・マレーシア・インドネ
シア)感染症情報提供プログラムの供与による医療関係者への啓発,ヒューマンバイタル
センサー(発熱・脈拍・呼吸数を10秒以内で検出可能)による初期症状の把握,スマート
フォンサイズのELISA装置による感染症の免疫診断を並行して開始した。このシステムを
管理維持するための現地要員育成も開始した。
栄養生化学研究室(篠田)
鉄は生体内で重要な生理的役割を担う必須微量元素であるが,鉄欠乏は世界で最も頻度
の高い栄養素欠乏症である。
日本は先進国の中では鉄欠乏の頻度が高い国であり,
一方で,
過剰鉄は酸化ストレスの発生に関与するため,サプリメントなどによる鉄の長期摂取の影
響が懸念されている。生体には積極的な鉄の排泄経路が存在しないため,鉄の欠乏や過剰
を予防し生体内の鉄の出納を適正に維持するためには,小腸における吸収調節が極めて重
要である。消化管における鉄の吸収量は,摂取量や吸収促進・阻害因子の存在などに影響
されるが,同時に欠乏や過剰など,生体の栄養生理状態によっても大きく影響される。こ
れらの要因が複雑に絡み合って消化管で起こる現象を,in vivo や継代消化管細胞を用いて
解析している。平成26年度は, 1 )鉄欠乏がラット小腸の抗酸化システムに及ぼす影響に
ついて調べると共に, 2 )漢方(四物湯)の貧血改善効果と造血促進メカニズムについて
研究を進めた。食品成分および栄養生理状態の両側面から研究することで,鉄の吸収量を
短期および長期にコントロールするメカニズムの解明を目指している。
公衆栄養学研究室(稲山)
主に以下のテーマに取り組んでいる。
(1)脊髄損傷者・車椅子利用者の食生活ガイドラ
インおよびエネルギー摂取基準作成に関する基礎的検討:脊髄損傷者の個別栄養管理から
地域での支援システムの構築,活動量の評価とエネルギー摂取基準の策定,食生活ガイド
ラインの提言を目指した研究。独立行政法人国立病院機構村山医療センター,独立行政法
人国立健康・栄養研究所,早稲田大学,電気通信大学との共同で車椅子利用者を対象とし
た基礎的研究を行っている。また,在宅の脊髄損傷者を対象とした栄養・食生活に関する
調査研究を実施している。
(2)健康格差を改善する地域集団戦略プログラムの開発に関す
る研究:健康格差と栄養・食生活との関連を明らかにし,格差改善につながる方策につい
Ⅲ 研究活動
45
て検討している。早稲田大学荒尾孝教授との共同研究,
(3)スポーツコミュニティを通し
た地域での食支援システムづくりに関わる研究:地域のスポーツクラブを核に,特に,ス
ポーツと栄養との関わりの体験,子どもから保護者への広がりに焦点をあて,介入評価を
行うことでより効果的な栄養教育の枠組み,さらには地域にとって望ましい食環境につい
て研究。
(4)児童の健康的な生活習慣獲得を目的とした食教育介入の評価。
(5)日本型食
生活と食欲抑制およびエネルギーバランスに関する研究。
(研究代表者:大河原一憲,電気
通信大学)
本年は,中村彩希による口頭発表「日本人成人におけるヘルスリテラシーを介した社会
経済的地位と食行動の関連」が,第16回日本健康支援学会年次学術集会(福岡市)にて,
学術大会優秀賞を受賞した。
食品化学研究室(渡邊)
機能性などで注目されている豆乳(植物性食品)と,カルシウムなどが豊富な牛乳(動
物性食品)を混合し乳酸発酵することにより条件によって共沈現象が生じる。これら性質
の異なるタンパク質が同時に共沈するには,両タンパク質・フィチン酸・カルシウムによ
る結合が大きく関与していると考えられる。そこでこの共沈現象のメカニズムを明らかに
するために検討を行っている。また,生活習慣病予防を目的として,日本人女性を対象と
した肥満に関与する遺伝子多型解析および骨代謝に関わる遺伝子多型解析を行い,その関
連性などについての検討を行っている。
ゼミ開催状況
ゼミまたは演習を,篠田研究室,稲山研究室で個別に実施している。論文紹介のほか,研
究進捗状況の報告,演習などを毎週 1 回行っている。また,幅広い視野での議論のために,
学外の研究室との合同ゼミを開催している。本年度,稲山研では,早稲田大学スポーツ科
学学術院運動疫学研究室(荒尾 孝教授)との合同ゼミ( 1 回/ 2 ヶ月および合同ゼミ合宿)
および青森県立保健大学健康科学部吉池研究室(吉池信男教授)との合同ゼミ合宿を開催
した。
論文発表
Shinoda S, Yoshizawa S, Nozaki E, Tadai K and Arita A. 2014. Marginally excessive iron loading
transiently blocks mucosal iron uptake in iron-deficient rats. Am J Physiol Gastrointest Liver
Physiol 307: G89-97.
Shinoda S and Arita A. 2014. Regulatory mechanisms of intestinal iron absorption: Iron-deficient
mucosal cells respond immediatery to dietary iron concentration. J Phys Fitness Sports Med, 3:
399-407.
中村彩希,秦
希久子,稲山貴代*:障がい者スポーツコミュニティに所属している成人肢
体不自由者の食生活の包括的評価.栄養学雑誌,第72巻第 2 号,91-100,2014年(*連絡責
任者)
K Kiuchi, T Inayama*, Y Muraoka, S Ikemoto, O Uemura and K Mizuno: Preliminary study for the
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
46
assessment of physical activity using a triaxial accelerometer with a gyro sensor on the upper limbs
of subjects with paraplegia driving a wheelchair on a treadmill. Spinal Coad, 52(7), 556-563, 2014
(*Corresponding author), doi:10.1038/sc.2014.70
Takayo Inayama*, Yukiharu Higuchi, Nobuyo Tsunoda, Hisako Uchiyama, and Hajimu Sakuma:
Associations between abdominal visceral fat and surrogate measures of obesity in Japanese men
with spinal cord injury. Spinal Coad, 52(11), 836-841, 2014 ( *Corresponding author )
doi:10.1038/sc.2014.162
秦
希久子,稲山貴代*,松下宗洋,篠田粧子:周囲からの支援/社会参加と食生活との関
連-自立/自律している男性脊髄損傷者の支援的環境づくりを目指して-.栄養学雑誌,第
72巻第 4 号,233-242,2014年(*連絡責任者)
中村彩希,秦 希久子,稲山貴代*:障がい者スポーツコミュニティに属する肢体不自由者
の食生活満足度と関連する行動/行動と関連する中間要因,
準備要因.日本健康教育学会,
第22巻第 4 号,285-296,2014年(*連絡責任者)
Nobuyo Tsunoda, Takayo Inayama*, Kikuko Hata, Jun Oka: Key dietary behavioural and
environmental factors mediating dietary variety among Japanese adults with spinal cord injury. Int
J Nutr & Food Sci, 4(1), 111-117. 2015(*Corresponding author)doi: 10.11648/j.ijnfs.20150401.25
藤田誠一*,吉池信男,稲山貴代,中筋直哉:公共政策の視点からみた地域社会における食
(*連絡責任者)
育の可能性,日本食育学会誌,第 9 巻第 2 号,2015年(印刷中)
著書
篠田粧子
栄養素の欠乏・過剰と疾病,日本予防医学会編『日本予防医学会認定
予防医
学指導士』テキスト,同文舘出版株式会社,2015(印刷中)
篠田粧子『わかりやすい公衆栄養』編著,1 章公衆栄養の課題,12 章これからの公衆栄養
への期待,三共出版,2015 年 3 月 25 日
稲山貴代『公衆衛生実践キーワード ー地域保健活動の今がわかる 明日がみえる』鳩野洋
子,島田美喜編,食育・食環境整備・食品分野におけるリスクアナリシス,p20-25,医学
書院,2014年10月15日
稲山貴代『ライフステージ栄養学』
,第 10 章.高齢期,p143-161,光生館,2015 年 3 月 25
日
稲山貴代『わかりやすい公衆栄養第 3 版』,第 7 章.健康と栄養の情報処理と発信,p.96107,三共出版,2015 年 3 月 25 日
その他(啓もう書,報告書等を含む)
篠田粧子,消化管における鉄の吸収調節とホメオスタシス.ソフト・ドリンク技術資料,
2015(in press).
菅又昌実(分担)
:都高度研究報告書-迅速・高信頼性新興再興感染症スクリーニングシス
Ⅲ 研究活動
47
テムの開発-東南アジアにおける新興・再興感染症の流行最小化に寄与する総合的な予防
医学的システムの構築
成果報告書
2014
菅又昌実(分担)
:バイオセーフティ技術講習会-病原体等安全管理者養成講座-
バイオセーフティの国際動向(アジア地域他)教科書2014年版
秦
希久子*,中村彩希:
“障害と多様性に関する環太平洋国際会議(Pacific Rim)”参加報
告,日本健康教育学会,第22巻第 4 号,340-341,2014年(*連絡責任者)
(査読有)
学会発表(シンポジウム,研究講演等を含む)
国際学会
Sugamata, M., A preliminary survey of prevalence of infectious diseases in Hue, Central Vietnam
among outpatients of the hospital of Hue University of Medicine and Pharmacy. The first Joint
Symposium of Hue University of Medicine and Pharmacy (HUMP). Hue, Vietnam 2014.9.25
Sugamata, M., Basic strategy against emerge and reemerge infectious diseases in Southeast Asia –
The usefulness of established system (in Japanese). Inrenational Center, TMU 2014.3.3
Kikuko Hata and Takayo Inayama: Association between Self-rated Health/Dietary Satisfaction and
Food Intake, Behavioral, and Dietary Environmental Factors in Community-dwelling Individuals
with Spinal Cord Injury in Japan. The Pacific Rim International Conference on Disability and
Diversity is celebrating its 30 anniversary in 2014 (2014), (Honolulu, HI: Hawai‘i Convention
Center), 2014.5.19-20.
Saki Nakamura, Kikuko Hata, Takayo Inayama: Association between Dietary Satisfaction and
Dietary Factors: A Pilot Study of Community-dwelling Individuals with Physical Disabilities in
Japan. The Pacific Rim International Conference on Disability and Diversity is celebrating its 30
anniversary in 2014 (2014), (Honolulu, HI: Hawai‘i Convention Center), 2014.5.19-20.
Satoshi ISHIZAKI, Mikinobu YASUMATSU, Seidai NISHIKAWA, Takayo INAYAMA and
Haruhiko TOGARI: Characteristics on running performance and physical response of Japanese
football players in their 70s. 4th World Conference on Science and Soccer, (University of Portland,
Portland, OR, USA), 2014.06.05.-07.
Kazunori Ohkawara, Saki Nakamura, Kikuko Hata, Masashi Miyashita, Junichi Nagasawa, Yoshio
Nakata, Jun Oka, Takayo Inayama: Effects of Japanese Dietary Pattern on Body Weight Control
and Anti-Aging: An Interventional Study. 3rd International Conference on Recent Advances and
Controversies in Measuring Energy Metabolism (RACMEM 2014), (Kao Corporation, Tokyo,
Japan), 2014.10.10-12.
国内学会
陳風霞,篠田粧子,鉄欠乏性貧血ラットへの四物湯投与は赤血球の造血を促進する,第12
回日本予防医学会学術総会,1014.6.28-29,東京
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
48
菅又昌実:バイオセーフティの国際動向(アジアを含む)平成25年度バイオセーフティ技
術講習会
病原体等安全管理技術者養成講座
主任管理者コース第19期
2014年 9 月30日
-10月1-2日(習志野,千葉)
菅又昌実,Nguyen Vinh,Harpal Singh,Thang Cao,Dang Huu,Huy Vu,Chuong Tran,Thuoc
Doan,松井岳巳,楊明:ベトナム中部フエにおける外来患者を対象とした感染症の侵淫度
調査
岡山コンベンションセンター
中村彩希,稲山貴代,秦
2014年 5 月27日(火)
希久子,松下宗洋,高橋将紀,原田和弘,荒尾
孝:世帯収入
別にみた野菜の摂取行動と関連する食行動,第 23 回日本健康教育学会学術大会,北海道札
幌市(札幌市教育文化会館)
,2014 年 7 月 12 日-13 日
松下宗洋,原田和弘,高橋将紀,中村彩希,秦
希久子,稲山貴代,荒尾
孝:身体活動
への支払意識額を介した社会経済的地位と身体活動の関連,
第 23 回日本健康教育学会学術
大会,北海道札幌市(札幌市教育文化会館)
,2014 年 7 月 12 日-13 日
秦
希久子,稲山貴代:在宅で自立/自律している脊髄損傷者は食生活の何に困っているの
か,第61回日本栄養改善学会,神奈川県横浜市(パシフィコ横浜)
,2014年 8 月20日-22日
中村彩希,稲山貴代,秦 希久子,松下宗洋,高橋将記,原田和弘,荒尾 孝:日本人成人
における最終学歴と食環境認知に関する横断的研究,第61回日本栄養改善学会,神奈川県
横浜市(パシフィコ横浜)
,2014年 8 月20日-22日
石﨑聡之,安松幹展,稲山貴代,西川誠太,戸苅晴彦:70歳以上のサッカー選手における
試合中の生体負担度とプレーの特徴,第12回日本フットボール学会,東京都文京区(筑波
大学東京キャンパス)
,2014年 8 月30-31日
中村彩希,稲山貴代,秦
希久子,松下宗洋,高橋将紀,原田和弘,荒尾
孝:日本人成
人におけるヘルスリテラシーを介した社会経済的地位と食行動の関連,第16回日本健康支
援学会年次学術集会,福岡県福岡市(あいれふ)
,2015年 3 月 7 日- 8 日(第16回日本健康支
援学会年次学術大会優秀賞)
辰田和佳子,稲山貴代,秦
希久子,中村彩希:障がい者スポーツコミュニティに属する
成人肢体不自由者の食事にとても気をつける行動と関連する望ましい食物摂取行動,第16
,2015年 3 月 7 日- 8 日
回日本健康支援学会年次学術集会,福岡県福岡市(あいれふ)
渡邊容子,平塚未来,中野紗佑里,篠田粧子:若年女性におけるエクオール産生能と食生
活との関連性について,第12回日本予防医学会学術総会,2014年 6 月28日-29日(東京)
塚田雅美,渡邊容子,磯崎真理子,川本尚子,冨士原伴子,春日千加子,石黒紀代美,蒲
池桂子,田中
明,香川靖雄:栄養クリニックにおける横断調査-頸動脈エコー検査と前
糖尿病検査値.第18回日本病態栄養学会年次学術集会,2015年1月10日-11日
(京都)
資 料
資 料
57
58
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
資 料
59
資料1
2014 年度「保健体育科目」に対する学生の授業評価
首都大学東京 保健体育科目 自己点検評価/FD 担当
はじめに
首都大学東京において保健体育科目は選択科目であるが,体育実技科目に関しては履修
者数を抽選で制限しなければならないほど,人気が高い。本年度は,のべ 1047 名もの学生
が履修した(学部学生総数 6987 名;平成 26 年 5 月 1 日)
。その内訳は,前期 635 名(身体
運動演習 320 名 / 22 コマ, スポーツ実習 A 283 名 / 6 コマ, スポーツ実習 B 32 名 / 2 コマ)
,
後期 412 名(身体運動演習 61 名 / 2 コマ, スポーツ実 A 333 名 / 18 コマ, スポーツ実習
B 18 名 / 1 コマ)であった。
本年度も引き続き「体育実技科目」の成果を確認するために,アンケート方式で学生に
授業評価を行ってもらった(Student Evaluation; 学生が「評価者」なのか「評価対象」なの
かが分かりにくい英語表記であるが,日本では慣習的にこの言葉が使用されている。以下
SE)。本稿では,
「身体運動演習」および「スポーツ実習 A」に対する SE 結果を紹介する。
「身体運動演習」の概要
1.概要: 基本コンセプトは 『知る』
身体運動演習では,自分のからだを『知る』
,運動の中の自分のからだを『知る』
,文化
としての自分のからだを『知る』ことをねらいとし,身体や身体運動に対する科学的認識
を培う。位置づけは,
「理論-演習-実習」という大学教育の教科構造の「演習」にあたる
科目である。ここでは,理論と実践(測定・実習・実技)
,さらに自然・人文・社会科学か
ら総合的に学習する。身体運動学の応用的・演繹的な「実践知」の習得を目指す。学習内
容には以下の内容を含む。
◇自分のからだを『知る』ことによって自分のからだを点検・配慮・実感する。
◇測定・実習等を取り入れ,自分のからだの情報化・管理・処理を目指す。
◇自分のからだを見直し,分析・問題理解・問題発見という自主的な内容が中心となる。
◇自分のからだを手入れし,調整し,コンディショニングしていく能力を身につける。
◇フィットネス・トレーニングの基礎理論と実践を目指す。
◇自分のからだのデータを自分の生活に合わせて処理する(身体情報処理)
。
◇後半は,種目別にスポーツ文化を実践的に知っていく。
◎なお,授業は前期に学内の運動施設を用いて行なわれる。
2.授業内容
授業は,身体・体力・運動能力等の測定実習とそのまとめ,個別スポーツ種目による学
習,の 2 部構成となっている。
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
60
第1週
オリエンテーション;
「保健体育科目」はどの学部でも卒業までに自由に選択で
きる共通基礎教養科目である。従って,1 年次のオリエンテーションは,単に身体運動演
習の説明のみならず,入学から卒業までの修学の計画を立てる上で重要な情報を得る機会
として位置づけられる。教員免許取得を目指す学生は 2 単位が必要となる。オリエンテー
ションは第 1 回目の授業で行ない,保健体育科目の全体構成,履修の方法,開設科目など
全体的な説明とともに人間健康科学副専攻の概要の説明を行なう。さらに,第 2 週から開
始される「身体運動演習」の実践内容・方法・諸注意等について詳細な説明を行なう。ま
た,第 2 週目以降の測定実習のためのグルーピング(スポーツ種目別)も行なう。
第 2-4 週
測定・実習;測定・実習は第 2 回目の授業から 3 回にわたり,次の 3 種類の
測定・実習を行なう。
◇『形態測定』に関する測定・実習により,体脂肪率や筋肉量など自己の身体の現状を『知る』
。
◇『体力・柔軟性』に関する測定・実習により筋力やパワーの発揮能力および柔軟性能力
を『知る』
。
◇『全身持久性』に関する測定・実習により,自己の全身の心肺持久力(スタミナ)を『知
る』
。
毎回の測定の授業の終了時には,授業で得られた測定結果をもとに,身体情報に関する
自己評価を以下の内容で行なう。
◇各測定結果の配布と解説
◇各測定データの指標化・視覚化等による分析
◇分析結果,
全国平均値,
過去の自己の体力運動能力等との比較や内省的実感をまとめて,
レポートを作成(後日提出)
第 5-15 週
個別スポーツ種目による学習;授業の第 5 回目以降は,スポーツ種目ごとの
グループに分かれ,各スポーツコースの理論と実践の統合的な学習活動を通じてスキルや
自己課題について知るための授業を実施する。そこでは,身体のコンディショニングやト
レーニングの理論も含め,自分の身体の実際を体感する。
3.評価
成績評価は,次のような観点から総合的に評価する。
◇測定点(15 点)
:測定受検・未検等の状況。
◇測定理解点(15 点):レポート内容
◇種目点(40 点)
:スポーツ種目ごとに参加度・達成度等の側面。
◇総合理解点(30 点):レポート内容等。
なお,身体運動演習では,運動・スポーツの理論と実践の統合的学習が中心となるため,
原則として全出席が条件となる。
スポーツ実習 A の概要
1.概要: 基本コンセプトは『見つける』
自分の関心領域を『見つける』
,自分のからだのコンディショニング方法を『見つける』
,
自分に関心のあるスポーツ文化を『見つける』ことをねらいとする。
「スポーツ実習 A」は
学内で実施する半期授業である。位置づけは,
「理論-演習-実習」という大学教育の教科
資 料
61
構造の「実習」にあたる科目である。学生たちが自らの身体に関する実験や運動・スポー
ツを実践することによって,実際的状況から問題を発見し,それらを解決する理論を体験
的に学ぶ課題解決型の実習を行なうことを目的とする。ひいては,生涯にわたって自分の
身体のコンディショニングを整えたりトレーニングしたりする理論と方法を身につけると
ともに,スポーツ文化を楽しむ態度と技能を身につける。
2.授業内容
◇「スポーツ実習 A」は,学内運動施設を利用した定時の授業時間帯で実施するスポーツ
文化コース。
◇「スポーツ実習 B」は,学外運動施設・学外のスポーツ・フィールドを利用して短期間
で集中的に学ぶインテンシブなコース。
◇からだ・運動・スポーツ文化における自己課題を「見つける」
。
◇自分のからだのコンディショニングの方法を「見つける」
。
◇日常の学生生活で活用できる能力を修得する。
◇生涯にわたり自分の生活に取り込めるようなスポーツ文化を「見つける」
。
3.評価
自分の関心領域や自己課題が発見できたかどうかが重要な観点となる。種目における達
成度・参加度・理解度の観点から総合評価される。なお,
「スポーツ実習 A」および「スポ
ーツ実習B」は実践科目であるため,全出席を原則としている。実践点(30 点),理解点
(30 点)
,技能達成度(30 点)
,担当教員裁量点(10 点)を原則とする。
SE の実施方法
学生に対して,SE は faculty development の一環で,授業およびそれを取り巻く種々の環
境の改善のために行われるものであるということを説明し,協力をお願いした。アンケー
トは各質問項目に対して「5;全くそう思う」から「1;全くそう思わない」の 5 段階から
数字を 1 つ選ばせるマークシート形式と,自由記述との 2 種類とした(ページ;参考 1)
。
実施前に,SE への協力の有無やアンケートへの回答内容は成績評価に全く影響しないこと,
自由記述を含め率直な意見が欲しいこと,自由記述は第三者がワープロ入力して担当教員
に返却するため筆跡から個人を特定できないこと,および教師の個人名は書かないこと,
等を学生に伝えた。アンケートは最終週の授業中に行うことを原則として,それが実施不
可能な場合のみ一週前に行った。回収したアンケートは,本学教職員と関係のない一般時
給雇用者によって結果がまとめられた。授業ごとに,マークシートの集計結果および自由
記述のタイピングを厳封し,担当教員に返却した。また,全授業の結果を用いた平均値を
算出した。本稿で紹介する SE 結果は,この平均値である。
SE の結果
1.身体運動演習(前期;図1,2および表1,2)
・対象;
「身体運動演習」受講者
・有効回答数; 前期 453 票(履修申請者 320 名 / 21 コマ, 単位取得者 320 名, 単位取
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
62
得率 98.4%)
,後期 17 票(履修申請者 61 名 / 2 コマ, 単位取得者 60 名, 単位取得率
98.4%)
・有効回答率;
図1
前期 99.3-99.8%(質問項目によってバラつきあり)
,後期 100%
2014 年度前期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 問い 5-12)への 5 段階評価の度数分布.
表1
2014 年度前期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 問い 5-12)への 5 段階評価およびその平均値.
強くそう思う
そう思う
どちらとも
言えない
そう思わない
全くそう
思わない
無記入
読取不可
合計
平均値
オリテ
219
171
43
9
9
2
453
4.29
シラバス
158
160
95
28
11
1
453
3.94
形態
163
188
82
17
2
1
453
4.09
体力
166
196
72
17
1
1
453
4.13
持久力
172
185
79
15
1
1
453
4.13
柔軟性
153
197
82
19
1
1
453
4.07
身体理解
187
192
61
9
3
1
453
4.22
生活活用
187
185
57
18
3
3
453
4.19
資 料
図2
63
2014 年度前期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 問い 13-29)への 5 段階評価の度数分布.
表2
2014 年度前期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ参考 1 問い 13-29)への 5 段階評価およびその平均値.
強くそう思う
そう思う
どちらとも
言えない
そう思わない
全くそう
思わない
無記入
読取不可
合計
平均値
施設
265
117
44
17
8
2
453
4.36
用具
268
126
43
12
3
1
453
4.42
目的目標
234
153
55
6
3
2
453
4.35
コンディション
166
141
115
26
4
1
453
3.97
文化
158
125
116
42
11
1
453
3.83
生涯
188
127
98
35
4
1
453
4.02
運動量
224
153
58
14
3
1
453
4.29
準備
268
142
37
3
2
1
453
4.48
対教師
226
154
57
14
0
2
453
4.31
対学生
239
143
61
7
2
1
453
4.35
時間配分
231
156
48
16
0
2
453
4.33
期待
224
147
66
14
1
1
453
4.28
ふさわし
230
155
61
2
4
1
453
4.34
真剣
254
144
46
5
3
1
453
4.42
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
64
出席
310
98
35
5
4
1
453
4.56
推薦
271
124
45
7
4
2
453
4.44
満足度
320
107
18
4
1
3
453
4.65
図3
2014 年度後期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 問い 5-12)への 5 段階評価の度数分布.
表3
2014 年度後期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 問い 5-12)への 5 段階評価およびその平均値.
強くそう思う
そう思う
どちらとも
言えない
そう思わな
い
全くそう 思
わない
無記入 読
取不可
合計
平均値
13
4
0
0
0
0
17
4.12
7
6
3
1
0
0
17
4.06
形態
11
6
0
0
0
0
17
4.59
体力
10
6
1
0
0
0
17
4.47
持久力
10
7
0
0
0
0
17
4.53
柔軟性
9
8
0
0
0
0
17
4.35
身体理解
10
5
2
0
0
0
17
4.59
生活活用
7
7
3
0
0
0
17
4.71
オリテ
シラバス
資 料
図4
65
2014 年度後期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 問い 13-29)への 5 段階評価の度数分布.
表4
2014 年度後期「身体運動演習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ参考 1 問い 13-29)への 5 段階評価およびその平均値.
強くそう思う
どちらとも
言えない
そう思う
そう思わない
全くそう
思わない
無記入
読取不可
合計
平均値
施設
11
5
1
0
0
0
17
4.71
用具
10
5
2
0
0
0
17
4.76
目的目標
10
7
0
0
0
0
17
4.53
コンディション
6
5
2
3
1
0
17
4.12
文化
3
4
4
6
0
0
17
3.59
生涯
4
9
3
1
0
0
17
3.71
運動量
7
7
2
1
0
0
17
3.82
準備
10
6
1
0
0
0
17
4.76
対教師
8
7
0
1
1
0
17
4.71
対学生
10
7
0
0
0
0
17
4.35
時間配分
10
5
1
1
0
0
17
4.35
期待
8
7
2
0
0
0
17
4.24
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
66
ふさわし
7
7
3
0
0
0
17
4.59
真剣
11
5
1
0
0
0
17
4.59
出席
13
3
1
0
0
0
17
4.76
推薦
10
5
1
1
0
0
17
4.53
満足度
14
3
0
0
0
0
17
4.82
2.スポーツ実習(前期;図5および表5, 後期;図6および表6)
・対象;
「スポーツ実習」受講者
・有効回答数; 前期 88 票(履修申請者 A 283 名 / 6 コマ, 単位取得者 278 名, 単位取
得率 98.2 %)
,後期 313 票(履修申請者 383 名 / 19 コマ, 単位取得者 357 名, 単位取
得率 93.2%)
・有効回答率;
前期 98.9-100%,後期 96.5-99.7%(前後期ともに質問項目によってバ
ラつきあり)
*後期のスポーツ実習履修者数には,実習 A と実習 B が含まれている。
図5
2014 年度前期「スポーツ実習」に対する SE; オリエンテーションおよび各授業について
の問い(ページ;参考資料 1 *問い 7-12 は除く)への 5 段階評価の度数分布.
資 料
表5
67
2014年度前期「スポーツ実習」に対するSE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料1 *問い7-12は除く)への5段階評価およびその平均値.
強くそう思う
どちらとも
言えない
そう思う
そう思わない
全くそう
思わない
無記入
読取不可
合計
平均値
オリテ
65
14
8
0
1
0
88
4.61
シラバス
44
21
17
3
3
0
88
4.14
施設
68
13
7
0
0
0
88
4.69
用具
69
15
4
0
0
0
88
4.74
目的目標
65
12
8
1
1
1
88
4.60
コンディション
46
17
18
5
1
1
88
4.17
文化
45
16
19
4
4
0
88
4.07
生涯
53
15
15
4
1
0
88
4.31
運動量
62
16
8
1
0
1
88
4.60
準備
64
15
5
4
0
0
88
4.58
対教師
65
14
8
1
0
0
88
4.63
対学生
55
21
8
4
0
0
88
4.44
時間配分
58
15
13
2
0
0
88
4.47
期待
58
18
8
1
2
1
88
4.48
ふさわし
64
12
8
4
0
0
88
4.55
真剣
66
16
4
2
0
0
88
4.66
出席
67
8
8
4
1
0
88
4.55
推薦
65
11
9
2
1
0
88
4.56
満足度
72
10
5
1
0
0
88
4.74
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
68
図6
2014 年度後期「スポーツ実習」に対する SE; オリエンテーションおよび各授業について
の問い(ページ;参考資料 1 *問い 7-12 は除く)への 5 段階評価の度数分布.
表6
2014 年度後期「スポーツ実習」に対する SE; オリエンテーションおよび測定に関する問
い(ページ;参考資料 1 *問い 7-12 は除く)への 5 段階評価およびその平均値.
強くそう思う
そう思う
どちらとも
言えない
そう思わない
全くそう
思わない
無記入
読取不可
合計
平均値
オリテ
205
65
25
2
7
9
313
4.35
シラバス
146
75
62
10
9
11
313
3.95
施設
253
41
11
4
2
2
313
4.55
用具
244
47
12
5
3
2
313
4.51
目的目標
224
65
17
2
4
1
313
4.44
コンディション
165
82
49
11
5
1
313
4.05
文化
162
75
49
14
12
1
313
3.80
生涯
188
74
34
9
7
1
313
4.22
運動量
233
47
19
5
8
1
313
4.27
準備
234
57
15
3
3
1
313
4.45
対教師
227
56
21
5
3
1
313
4.31
対学生
207
74
22
4
5
1
313
4.27
時間配分
208
64
31
5
4
1
313
4.36
期待
206
74
20
9
3
1
313
4.32
資 料
69
ふさわし
220
66
18
5
3
1
313
4.42
真剣
244
48
16
0
4
1
313
4.53
出席
244
47
14
0
7
1
313
4.59
推薦
226
62
16
1
7
1
313
4.53
満足度
265
40
3
2
2
1
313
4.70
考察
2013 年度のヘルスプロモーションサイエンス学域年報に資料として掲載された「身体運
動演習」の SE 結果と比較すると,2014 年度の SE 結果は,いずれの問いについても高い
スコアを示す傾向にあった。2013 年度は前年度よりも高いスコアを示していたが,本年度
はさらにそれを上回っていたことになる。また,
「スポーツ実習」の SE 結果も,2014 年度
は 2013 年度よりも多くの項目において高いスコアを示す傾向にあった。例年,学生の体育
実技に対する授業評価は高いレベルを維持しているが,さらに改善されたという結果は,
各教員の努力が実を結んだ成果であると言える。
授業評価の各質問項目を分析すると,
「コンディション(コンディショニングの方法の理
解)
」や「文化(スポーツ文化の理解)
」のスコアが他の項目に比べて低いことが分かる。
実技の授業では専門種目の技術やルールなどを指導することは必須であり,限られた時間
の中でスポーツの一般的事項を伝えるのは難しい。しかしながら,自分の体を知ること,
スポーツ文化を知ることは大学での体育教育の重要な要素であり,これらのスコアを上げ
ることが今後の課題であろう。また,
「生涯(生涯スポーツとして取り入れたいか)
」の項
目も同様にスコアは低い傾向にある。
体育授業の時間のみ身体運動を実践するのではなく,
授業で身体運動を実地・体験することを契機に学生が積極的に運動を行うよう意識付ける
ことも授業の目的の一つである。
冒頭に述べたように,本学の体育実技は必修ではないが,その履修者数は多い。しかし,
特定の種目に履修希望者が集中するケースが見られ,抽選によって受講者数を制限せざる
を得ない。学生の体育実技履修者数をさらに増やすためには,学生のニーズを把握し,カ
リキュラム編成を工夫するなどの工夫が必要である。
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
70
参考資料 1
授業に関する調査
(尺度)
5 --------------- 4 --------------------- 3 ---------------------------- 2 ---------------------- 1
全くそう思う そう思う
どちらともいえない
そう思わない 全くそう思わない
1. 科
目: 1.身体運動演習
2.スポーツ実習
2. 曜日・時限: 1.月-3
2.月-4
3.火-3
4.火-4
5.木-3
6.木-4
7.金-3
8.金-4
9.集中
3.4 種
目: 11.バドミントン 12.テニス 13.ラケットスポーツ 14.フットサル
(マーク2枠使用) 15.バレーボール 16. バレー&バスケ 17.バスケットボール 18.軽スポーツ
19.体力トレーニング 20.エアロビクス 21. ゴルフ 22.スノースポーツ
【オリエンテーションについて(第1週)】
5.オリエンテーションで体育実技で行う内容が十分に理解できた。
6.履修する上でシラバスが役に立った。
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
【身体運動演習の3回の測定について(第2~4週)】(スポーツ実習は回答不要)
7.体脂肪や筋肉など形態測定の目的がよく理解できた。
5-4-3-2-1
8.体力測定(握力や立ち幅跳び等)の目的がよく理解できた。
5-4-3-2-1
9.全身持久力測定(多段階負荷走)の目的がよく理解できた。
5-4-3-2-1
10.柔軟性測定(肩・ハムストリングス等)の目的がよく理解できた。 5-4-3-2-1
11.測定の結果から自分の身体についてよくわかった。
5-4-3-2-1
12.測定結果を今後自分の生活の中に役立てていこうと思っている。
5-4-3-2-1
【各種日の授業について】
13.各種目で利用した施設は十分であった。
14.用具は十分であった。
15.授業では目的・目標がよく伝わった。
16.コンディショニングの方法についてよくわかった。
17.受講したコースのスポーツ文化についてよくわかった。
18.生涯スポーツとして取り入れたいと思った。
19.運動量は十分であった。
20.教員は授業の準備がよくできていた。
21.授業の中で教師とのコミュニケーションが十分にとれた。
22.授業の中で学生同士のコミュニケーションが十分にとれた。
23.授業の時間配分は適切であった。
24.この授業から自分の期待していたものが得られた。
25.大学生としてふさわしい授業であった。
26.私はこの授業を真剣に学ぼうとした。
27.この授業期間を通じて,常に出席しようと心がけた。
28.私はこの授業を他の学生に薦めたい。
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
5-4-3-2-1
【総合評価】
29.この授業の総合評価は?
5-4-3-2-1
5.良い
4.まあ良い
3.どちらともいえない
2.あまり良くない
1.良くない
【自由記述:以下の項目は,マークカードの裏に書いて下さい】(ただし,教員の個人名は書か
ないで下さい)
1.この授業でどの点が最も良かったですか?
2.この授業でどの点が最も悪かったですか?
3.来年度以降,開設して欲しい種目を書いて下さい。
4.他に気づいたことがあれば,何でも自由に書いて下さい。
裏面の質問にもお答えください
資 料
71
今回の「体育実技」の単位を修得した後の予定についてお聞きします。
「履修する」「履修しない」ともにその理由に当てはまるものを幾つでも選んで下さい。
30.
前期に,「スポーツ実習A」(学内定時コース)を履修しますか。
1.履修する →31-1へ
2.履修しない →31-2へ
履修する理由(1~5の複数回答可)
1. 定期的に運動したいから
2. ぜひ履修したい種目があるから
3. 卒業単位に加算されるから
4. クラブ活動や将来の運動生活に役立つから
5. 友人と一緒だから
31-2. 履修しない理由(6から9の複数回答可)
6. 集中コースのスポーツ実習Bを履修するから
7. 開講している時限が取りにくいから(他に履修したい授業があるから)
8. 履修したい種目がないから
9. 施設が遠いから
31-1.
32.
来年度の夏休み以降,「スポーツ実習B」(集中コース)を履修しますか。
1.履修する →33-1へ
2.履修しない →33-2へ
履修する理由(1~5の複数回答可)
1. 集中的に運動して技能を習得したいから
2. ぜひ履修したい種目があるから
3. 卒業単位に加算されるから
4. クラブ活動や将来の運動生活に役立つから
5. 短期間で単位が修得できるから
33-2. 履修しない理由(6から9の複数回答可)
6. 定時コースのスポーツ実習Aを履修するから
7. 開講している期間に取りにくいから(他に履修したい授業があるから)
8. 履修したい種目がないから
9. 費用がかかるから
33-1.
34.
前期に選択科目としての理論編「身体運動学」を履修しますか。
1.履修する →35-1へ
2.履修しない →35-2へ
履修する理由(1~5の複数回答可)
1. 身体運動の理論を学びたいから
2. ぜひ履修したい講義テーマがあるから
3. 卒業単位に加算されるから
4. クラブ活動や将来の運動生活に役立つから
5. 理論と実践を統合的に学びたいから
35-2. 履修しない理由(6から9の複数回答可)
6. 必修単位だけで十分であるから
7. 開講している時限が取りにくいから(他に履修したい授業があるから)
8. 履修したい講義がないから
9. テキストに費用がかかるから
35-1.
36.
来年度以降,「スポーツ実習A」(学内定時コース)および「スポーツ実習B」(集中コー
ス)を履修するつもりですか。
1.履修する →37-1へ
2.履修しない →37-2へ
履修するつもりである(1~5の複数回答可)
1. 定期的に運動したいから
2. ぜひ履修したい種目があるから
3. 卒業単位に加算されるから
4. クラブ活動や将来の運動生活に役立つから
5. 友人と一緒だから
37-2. 履修しないつもりである(6から9の複数回答可)
6. 必修単位だけで十分であるから
7. 開講している時限が取りにくいから(他に履修したい授業があるから)
8. 履修したい種目がないから
9. 施設が遠いから
37-1.
72
ヘルスプロモーションサイエンス年報 第 9 号 2015
資 料
73
資料2
本学学生の形態・体力および運動能力検査結果について
-平成 26 年度受講者の場合-
身体運動演習は,自分の身体のサイズや運動能力の状況を客観的に「知る」ことを基本
概念とし,それらを客観的・科学的に認識できる能力を養うことを目的としている。この
目標に基づき,平成 6 年から身体運動演習(東京都立大の場合は基礎体育実技)の授業の
中で,すべてのクラス共通の形態・体力・運動能力テストを実施してきている。
テスト項目は以下の表にあるとおりである。実施にあたっては,
「保健体育科目・測定マ
ニュアル&トレーニングガイド」を学生に配布し,測定結果の書き込みやそれらの分析方
法等の手引きに従ってレポートを作成させ,自らのからだ・体力・運動能力について理解
を深める機会を提供している。以下は,平成 26 年度の測定結果である。
測 定 結 果
男(n=316)
女(n=181)
平均
標準偏差
平均
標準偏差
年齢
歳
18.6
1.03
18.4
0.55
身長
cm
172.0
5.71
158.3
5.13
体重
kg
61.0
8.50
51.1
5.66
BMI
指数
20.7
2.80
20.3
2.10
上腕皮脂厚
mm
11.1
7.05
18.7
6.53
背中皮脂厚
mm
11.7
5.00
15.5
5.92
体脂肪率
%
13.2
4.28
23.1
4.10
伸展上腕囲
cm
25.0
2.98
23.7
2.09
大腿最大囲
cm
49.6
5.43
49.0
4.09
上腕筋断面積
cm
40.5
11.53
28.8
9.97
大腿筋断面積
cm
160.5
45.44
127.9
44.31
立幅跳び
cm
230.0
19.98
172.3
21.62
10.5
1.68
7.4
1.44
メディシンボール投
げ
m
握力
kg
40.2
6.16
25.8
4.21
上体起こし
回
27.7
4.65
20.6
4.63
心拍安静時
回/min
78.0
13.65
81.4
12.81
心拍負荷 1
回/min
121.3
20.84
136.4
21.00
心拍負荷 2
回/min
144.7
22.45
162.6
20.85
心拍負荷 3
回/min
168.5
24.66
182.1
22.11