年次報告書 2002 2002年3月期 Annual Report 2002 日本語版 プロフィル あらゆるエレクトロニクス機器に不可欠な電子部品、 コンデンサ。その開発・製造・販売が当社の事業です。 当社は、1950年に滋賀県草津市で受変電設備用コンデンサの製造を開始して以来、エレクトロニクスの発展 とともに業容を拡大し、現在では「電子機器用コンデンサ」 「回路製品」 「電力・機器用コンデンサ」 「コンデンサ 応用関連機器、 その他」という4つの事業領域で活動しています。 当期、当社は顧客ニーズに密着した企業体質をつくりあげるために組織改革を行うとともに、欧州・中国市場で 新会社を発足させるなど海外市場における強化を図りました。 製品開発においては、ハイブリッドカーや次世代車が注目される自動車市場、新機種の開発が著しい情報通 信関連市場などに対応する技術を蓄積し、 シェア拡大に総力を挙げて取り組んでいます。 表 紙 目 次 プロフィル 財務ハイライト 株主の皆様へ 研究開発活動 各事業の営業概況 電子機器用コンデンサ 回路製品 電力・機器用コンデンサ その他 ニュース&トピックス 2 3 4 8 10 11 12 13 13 14 当社では研究開発部門と営業や生産など関 連する部門が密接に連動しながら、 新技術の早 期実用化を図り、 高度化するご要望に応える開 発体制の強化に努めています。 その成果の一例として、 超小形品や超高信頼 品の開発、 環境負荷低減技術の実用化など、 日 本初、 世界初の製品や技術を生み出しています。 当社は、 このようにコアテクノロジーのあくなき深 化を図りながら、 顧客満足を徹底して追求すると ともに、 豊かな社会の創造に貢献していきたいと 考えています。 財務セクション 財務の概況 連結貸借対照表 連結損益計算書 連結株主持分計算書 連結キャッシュ・フロー計算書 連結財務諸表に対する注記 独立公認会計士の報告書 連結子会社 会社概要 株式情報 2 16 18 20 21 22 23 33 34 35 35 予想・予測について 本冊子にある将来の業績予想・事業環境予測などに関する記述は、記述した時点で当 社が入手できた情報に基づいたものであり、これらの予想・予測には不確実な要素が 含まれています。また、これらの予想・予測を覆す潜在的なリスクが顕在化する可能 性もあります。したがって、将来の実際の業績・事業環境などは、本冊子に記載した予 想・予測とは異なったものとなる可能性があることをご承知ください。 財務ハイライト ニチコン株式会社及び連結子会社 ３月３１日に終了した各会計年度 単位：百万円 各期間： 売 上 高 営 業 利 益 税金等調整前当期純利益 当 期 純 利 益 設 備 投 資 額 減 価 償 却 費 各期末 : 総 資 株 主 資 2002 2001 2000 1999 1998 2002 ¥ 105,892 5,080 5,333 2,988 16,046 14,619 ¥ 121,201 10,280 11,898 6,703 25,929 13,026 ¥ 106,246 8,032 5,802 2,927 20,919 10,092 ¥ 103,123 11,544 12,390 5,377 10,581 7,923 ¥ 105,774 15,489 16,337 7,824 9,920 7,664 $ 797,918 38,276 40,184 22,517 120,910 110,157 157,546 119,825 174,901 119,603 153,748 114,626 142,582 111,056 143,608 106,861 1,187,144 902,910 産 本 一株当たりの情報（単位：円および米ドル） 当 期 純 利 益 配 当 金 株 主 資 本 単位：円 ¥ ¥ 36.88 13.00 1,483.04 ¥ 80.06 13.00 1,453.78 34.89 12.00 1,367.48 74.6% 2.6 68.4% 5.7 76.1% 2.5 株 主 資 本 比 率 株主資本当期純利益率（ROE） 単位：千米ドル 単位：米ドル ¥ ¥ 63.92 12.00 1,319.82 $ 93.01 14.00 1,270.35 76.1% 5.7 74.4% 7.6 77.9% 4.9 0.28 0.10 11.18 注：１． 百万円未満は四捨五入して表示しています。 ２． 米ドル表示は、便宜上、2002年3月期末における実勢為替相場である１米ドル＝132.71円により換算しています。 ３． 各年度とも、改訂後の連結財務諸表規則に準じ組み替えて表示しています。 売上高（単位：百万円） 当期純利益（単位：百万円） 120,000 100,000 8,000 121,201 105,774 103,123 106,246 総資産（単位：百万円） 180,000 7,824 174,901 105,892 143,608 6,000 80,000 142,582 120,000 5,377 4,000 60,000 157,546 153,748 150,000 6,703 90,000 2,988 2,927 40,000 60,000 2,000 20,000 30,000 0 0 0 1998/3 1999/3 2000/3 2001/3 2002/3 1998/3 1999/3 2000/3 2001/3 営業利益（単位：百万円） 設備投資額（単位：百万円） 16,000 30,000 2002/3 1998/3 1999/3 2000/3 2001/3 株主資本（単位：百万円） 120,000 119,603 15,489 25,929 25,000 2002/3 100,000 106,861 111,056 119,825 114,626 12,000 11,544 20,919 20,000 80,000 10,280 8,000 16,046 15,000 8,032 5,080 10,000 9,920 10,581 60,000 40,000 4,000 5,000 20,000 0 0 1998/3 1999/3 2000/3 2001/3 2002/3 0 1998/3 1999/3 2000/3 2001/3 2002/3 1998/3 1999/3 2000/3 2001/3 2002/3 3 株主の皆様へ 当期の業績 厳しい経営環境にあって、経営の効率化、 競争力の強化、顧客満足度の向上に注力 当期（2002年3月期） 、 わが国経済は、 米国ＩＴ関連産業の 業況悪化を契機とする世界経済の同時的減速の影響を受 けて輸出が減少し、 さらに米国における同時多発テロ事件の 発生などによって先行きの不透明感が高まりました。これらの 結果、 民間設備投資は減少し、 完全失業率は上昇し、 個人消 費は低迷しました。こうした中にあって、電子・電機業界も国 内外での需要と販売価格の落ち込みに苦しめられました。 以上のような経営環境のもと、 当社は「電子部品業界にお けるグローバルウイナー」を目指し、 グループ全社をあげて固 定費削減と生産性向上によるコストダウン、 国内外における生 産・販売体制の再構築、 製品開発体制の拡充に取り組みまし た。こうした施策を通じて、 経営の効率化、 競争力のさらなる 強化、 顧客満足度の向上に向けて大きく前進した１年でした。 しかしながら、 業績面では非常に厳しい１年であったと言わ ざるをえません。連結売上高は、 上期後半からの国内外での 需要落ち込みや競争激化の影響で、 105,892百万円（前期比 12.6％減） にとどまりました。利益については、 生産性が向上 したこと、 下期に円安となったことなど、 プラス要因はあったも のの、 主に販売量の減少と価格の下落が原因となり、 連結営 業利益は5,080百万円（前期比50.6％減）、 連結当期純利益 は2,988百万円（前期比55.4％減） と大幅な減益となりました。 武田 一平 ニチコン株式会社 代表取締役社長 4 体質の強化と有望複数市場への注力・展開により 逆境下でも「健闘」 下においても大きな打撃を被らなかった理由の一つと言えます。 なお、 設備投資については、 当期も電子機器用コンデンサ 上場企業、 特に電子・電機業界においては工場閉鎖・縮小 が相次ぎ、赤字計上を余儀なくされた企業も少なくなかった の合理化・省力化、 開発投資を中心に16,046百万円を自己資 金で実施しました。これも、 当社の体質強化策の一環です。 当期、 当社は減収・減益にとどまることができました。その点で、 当期のＥＢＩＴＤＡ※は19,964百万円となり、 前期に比べて 私は「当社は健闘した」 と言ってもよいと思っています。むろん、 減少しているものの、当社の「ターニングポイント」となった 減収・減益という結果は厳粛に受け止め、 今後の売上・利益 2000年3月期に比べると4,000百万円強増加しています。 また、 向上に努める所存です。 しかし、 ここ数年来、 当社が懸命に「厳 ＥＢＩＴＤＡに減価償却費以外のもう一つの大きなノンキャッシュ しい経営環境で勝ち残れる企業体質」をつくりあげてきたが 費用である退職給付引当金増加額を加えた数値は、 当期、 ゆえに、 世界的なＩＴ不況下で、 この業績を残すことができた 22,168百万円を確保しています。 （このページの表とグラフをご覧ください） という点については、 強調しておきたいのです。 一例をあげれば、 当社のコアビジネスであるアルミ電解コン ※キャッシュ利益創出力を把握するなどの際に利用される指標 デンサ事業において、 アルミ電極箔を内製化することにより、 大幅なコストダウンと品質向上を実現しています。 もし、 こうし た取り組みをしていなかったならば、 当期の業績はさらに厳し 今後の見通しと施策 いものとなっていたはずです。 また、 当期の業績を部門別に見ますと、 電子機器用コンデン サ部門は前期比17.7％の減収となり、 電力・機器用コンデンサ 「逆境下の勝ち組」となり、株主の皆様にとっての 「企業価値」を高めるための３つの経営方針 部門も前期比12.6％の減収となりましたが、 回路製品部門は 当期の当社業績は、 わが国経済はもとより米国経済や為替 前期比11.0％の増収となりました。 これは、 当社が近年「アルミ 相場の動向に大きな影響を受けていますが、 当分、 景気や市 電解コンデンサ」 「タンタル電解コンデンサ」 「導電性高分子 況が著しく好転するとは考えられず、 また企業間競争はさらに アルミ固体・タンタル固体電解コンデンサ」などと並んで「回路 激化するものと予想されます。 こうした中で「勝ち組」 となり、 株 製品」を強化してきたからです。回路製品は、 顧客の個別要 主の皆様にとっての「企業価値」を高めていくため、 私は2002 望を実現するカスタム製品として開発するため、 需要が比較 年１月、 ３つの経営方針を打ち出しました。すなわち、 「筋肉体 的安定しているのです。 質の構築」 「技術開発力の強化」 「社内ＩＴ化」です。 さらに、 この間、 当社は、 「自動車・車両」 「情報通信」 「デジ タル家電」 「インバータ家電」など、 今後、 当社製品への需要 1. 筋肉体質の構築 増加が期待できる市場に注力してきました。このように、 複数 「筋肉体質の構築」 とは、 単に余分な贅肉を落とすだけでな の市場にリスクを分散できていることも、 当期のようなＩＴ不況 く、 事業、 拠点、 人員、 製造設備といった要素を必要に応じて 単位：百万円 2002/3 1998/3 1999/3 2000/3 7,824 ¥ 5,377 ¥ 2,927 ¥ 税 引 前 当 期 純 利 益＊ 16,337 12,390 5,802 支 払 利 息＊ 68 33 19 減 価 償 却 費＊ 7,664 7,923 10,092 Ｅ ＢＩＴ Ｄ Ａ ( ＊ 計 ) 24,069 20,346 15,913 退職給付引当金増加額 164 545 3,031 キ ャッシュ 利 益 合 計 ¥ 24,233 ¥ 20,891 ¥ 18,944 ¥ 当 期 純 利 益 ¥ 2001/3 6,703 ¥ 2,988 11,898 5,333 13 12 13,026 14,619 24,937 19,964 2,880 2,204 27,817 ¥ 22,168 キャッシュ利益合計（ＥＢＩＴＤＡ＋退職給付引当金増加額） 設備投資額 （単位：百万円） 30,000 27,817 25,929 25,000 24,233 22,168 16,046 15,000 10,000 単位：百万円 設 備 投 1998/3 資 額 ¥ 1999/3 2000/3 2001/3 2002/3 9,920 ¥ 10,581 ¥ 20,919 ¥ 25,929 ¥ 16,046 20,919 18,944 20,891 20,000 9,920 10,581 5,000 0 1998/3 1999/3 2000/3 2001/3 2002/3 5 株主の皆様へ 強化し、 常に全体を「最適化」することで、 コスト対応力などの 当社は、 1997年３月期から当期まで、 主に生産の合理化・コ 「防衛」的側面のみならず「攻撃」力をも備えた、 強固かつ柔 スト削減を目的としたハードへの投資を毎期約10,000百万円 軟な企業体質へと変革してくことを意味します。当社は、 これ から25,000百万円の規模で継続してきたのですが、 その成果 までも必要な投資については次々と断行しながら、 その一方で、 が一応満足できる水準に達したことから、 次期は特に技術力・ 製品統合や国内外の製造・販売拠点の統廃合を進めてきま 開発力を含めたソフト面での充実を図っていく予定です。その したが、 今後もこうした「最適化」を追求していきます。その一 ため研究開発費を増額します。 環として現在進めているのが組織改革です。 当期は、 当社のコア製品であるアルミ電解コンデンサを扱う 「アルミ電解コンデンサ事業部」と、 今後さらに需要の増加が 期待できるスイッチング電源などを扱う 「回路事業部」の２事業 研究開発で特に重視しているのが、顧客との密接な関係 構築をベースにした「求められるものを、 より早く開発する体制」 づくりです。これによって、従来以上の顧客満足を創造して いきます。 部を発足させました。当社にとって初めての事業部制の導入 さらに「高リプル・低インピーダンスアルミ電解コンデンサ」や となります。従来の工場毎の縦割り体制から、 開発・生産・販売 「超小形タンタル電解コンデンサ」 といった付加価値の高い製 を一元的に担う事業部制へと移行したことで、 従来以上に製 品に注力することで、 他社とのさらなる差別化を図っていきます。 品開発のスピードアップ、 コスト削減、 納期短縮、 サービス向上 また、 将来を見据え、 基礎研究における大学との産学協同に を実現できるようになりました。 も力を入れていきます。 営業部門についても、 本社に「営業本部」を新設、 同時に 東京支店を 「東日本営業本部」、 大阪支店を 「西日本営業本部」 3. 社内のＩＴ化 としました。これらによって各営業拠点の視野と行動範囲が 現在、 電子部品業界においては、 顧客であるセットメーカー 広がり、 全社的・全国的な観点からの市場開拓・深耕が活発 からの納期短縮要請に対応できる生産管理システムの確立 になるなどの成果が出始めています。 が緊急課題となっています。 生産体制についても、 シンガポール法人を販売会社として そこで、 当社では、 短納期化と在庫削減という相反する目標 再編してアルミ電解コンデンサの生産業務をマレーシア法人 を同時に達成するために、 生産管理システムを含む社内シス に移管し、 また、 国内でも拠点の統廃合も進めています。 テムの抜本的再構築を進めています。具体的には、 顧客から の要請も高いサプライ・チェーン・マネジメント （SCＭ） システム の早期構築によって、 的確かつスピーディな情報入手に基づ 2. 技術開発力の強化 合理化・コスト削減の努力はもちろん重要です。 しかし、 それ いた合理的生産と納期短縮を推進すると同時に、 ＳＡＰの導入 だけでは十分な利益を確保することはできません。 メーカーにとっ によって販売管理、会計管理、 情報管理などの基幹システム て最重要課題は技術開発 を刷新、 情報を経営に素早く活かせるシステム構築を進めて 力の拡充です。 そこで当社は、 いきます。 研究開発投資にも注力して います。高度な研究開発が 生産の合理化・コスト削減と 一体となった時、 大きな利益 を生み出すからです。 6 海外展開をさらに活発にするために 1.「キー・アカウント・マネジメント・システム」 と 「フィールド・アカウント制度」の導入 前述の３つの経営方針を貫徹しながら、 海外展開を強化し ます。特に重視しているのはグローバルな視点で顧客の需要動 向や技術動向をつかみ、 成長分野毎に顧客の要望に応えて いくための新体制の構築です。 例えば、 当社は、 2001年6月から主要顧客を対象に「キー・ア カウント・マネジメント・システム （KAMS）」を導入しました。 これ はマネージャーに価格決定権を含めた大きな権限を与え、 レ スポンス速度をあげることで顧客の満足度を高めていくもので、 主要顧客に対しては機能別・縦割り体制ではなく、 ユーザー別・ 部門横断的な体制で開発・生産・販売を行うものです。 また、 同時期に「フィールド・アカウント制度」 も導入しました。 わが国経済の本格的な回復にはまだ時間がかかると予想 され、 欧米経済の先行きも不透明ですが、 一部で明るい光も 射し始めています。例えば、 第三世代携帯電話の商品化やDVD、 これは成長市場毎に専任担当者を置き、 グローバル規模で PDP、液晶テレビ、 カーナビなどの市場の活発化が期待でき ユーザーの要望に応えていくもので、 当社注力市場の一つで そうです。 ある自動車関連市場からスタートしています。 当期に当社のアルミ電解コンデンサがハイブリッドカーに採 用されたことも、 今後の業績に良い影響を与えると判断できます。 2. 中国市場での活動強化と欧州市場での販売会社設立 中国は今や「世界の工場」 としての地位を確立しつつあり、 そこで、 今後は自動車分野の売上構成比率を現状の10％か ら15％に引き上げていく計画です。パソコン、 携帯電話につい 当社の顧客の多くがここに生産拠点を設けています。これら ても、 顧客企業の在庫調整が一段落し、 今後は実需に結びつ 顧客の要望にきめ細かく対応するため、 現在、 当社の中国市 いた生産に移行していくと思われます。 場での活動をさらに強化しています。 いずれにせよ、 景気が良くなることに期待を託す、 という発 まず、2001年12月に無錫に設立した製造子会社（尼吉康 想はもっていません。当社では今後、 上記の施策を推進してい 電子(無錫)有限公司） において2002年夏からアルミ電解コン くことで「逆境下にも勝ち残れる強い経営体質」を獲得してい デンサとスイッチング電源の生産を開始し、 順次増強していく きます。 予定です。 また2001年に設立した上海駐在員事務所を販売 子会社 （尼吉康電子貿易(上海)有限公司） に格上げし、 2002年 株主の皆様におかれましては、 このような当社に対して、 ご理解とご支援を賜りますよう、 お願い申し上げます。 夏より販売活動を開始します。 また、 欧州市場に対する販売強化策も講じました。2001年 2002年6月28日 11月にウィーンに販売会社（NICHICON (AUSTRIA) GmbH） を設立し、 各国の製造業にとって「欧州における生産拠点」 と して重要性を増しつつある東欧を中心に、 欧州大陸での拡販 に注力していきます。 ニチコン株式会社 代表取締役社長 7 研究開発活動 顧客企業の新製品開発における「強力なパートナー」を目指すニチコンでは、幅広い製品分野で高機能製品を 迅速に開発・供給する体制を整えています。 これを可能にしているのが材料開発からの一貫体制です。既存製品の改良はもちろん、潜在するニーズを機敏に 察知し、 その顕在化を見越しつつ、最先端技術を駆使した材料開発や実用化のための技術開発に取り組んでいます。 一歩先をいく研究・開発活動が、 今日と未来の「必要不可欠」を生み出しているのです。 ニチコンの研究開発体制 市場環境が目まぐるしく変化する今日では、 マーケットが求める製品 をどれだけ「速く」開発できるかが、 競争優位を勝ち取る鍵。重要なの は開発のスピードです。 一口にコンデンサと言っても、 その種類は多岐にわたり、 基礎となる技 術も、 使用する材料や構造、 製造方法も異なります。そのためニチコン では「電子機器用コンデンサ」 「回路製品」 「電力・機器用コンデンサ」 それぞれの分野ごとに研究開発体制を構築。基礎技術を共有しつつ 開発から生産までのプロセスを効率化し、新製品や新技術の早期実 用化を実現しています。 エッチング技術 化成技術 電解液調合技術 超微細組立加工技術 ・ ・ ・ 成形技術 焼結技術 化成技術 電解質層形成技術 超微細組立加工技術 パッケージング技術 ・ ・ ・ フィルム コンデンサ 実装技術 材料技術 安全対策技術 蒸着技術 熱プレス技術 金属溶射技術 保安機構等の構造技術 ・ ・ ・ タンタル電解 コンデンサ 回路設計技術 高調波対策技術 ・ ・ ・ 8 アルミ電解 コンデンサ スイッチング 電源 ハイブリッドIC 回路設計技術 材料技術 実装技術 厚膜印刷・焼成技術 パッケージング技術 ・ ・ ・ 主力製品の優位性を支える独自の技術を紹介します。 Focus.1 アルミ電解コンデンサ アルミ電解コンデンサの性能は電極箔と電解液で決まります。 電解質の開発も推進。最近では、 重要開発命題である 「低インピー ニチコンは箔の表面積を拡大する「エッチング」をはじめ、陽極 ダンス化」を実現する世界最高水準の低抵抗電解液の開発に 箔への「誘電体皮膜形成（化成） 」や「電解液の合成」において も成功しました。 業界トップの技術力を保有しています。 さらにアルミ電解コンデンサに安定した特性を発揮させるため 「エッチング」においては溶液の研究をはじめ、 さまざまな形状の の「電極箔と電解液のインターフェース最適化」についても双方 ピット （孔） を自在に形成するための独自技術開発を推進。特にエッ の専門技術陣が連携して研究開発に取り組んでいます。その チングピットを緻密に制御する技術は、 コンデンサを小形化するた 成果をもとに、 現在、 定格電圧750Ｖの世界最高電圧コンデンサ めのキーテクノロジーとなります。 の開発などを進めています。 「化成」においては、 皮膜の厚みを自在に制御する技術でセット ニチコンは超精密巻取技術、 超微細組立加工技術といった メーカーの厳しい要求に応える最適設計を実現。高信頼・ハイリプ 生産技術においてもトップレベル。高度な技術によって高さ3mm ル用途に適した化成法は、 業界随一の実力を有します。 また、 化学薬品の分子構造や合成方法の研究を通じて新しい （世界で最も薄い） のチップアルミ電解コンデンサをはじめ、 チップ 製品分野で生産量世界一を達成しています。 エッチングによってアルミ箔の表面積は、低圧用で200倍、 中高圧用で50倍程度まで拡大されます。 アルミ電極箔製造ライン Focus.2 Focus.3 タンタル電解コンデンサ スイッチング電源 タンタルの酸化膜を誘電体とする「タンタル電解コンデンサ」の アルミ ・タンタル電解コンデンサに次ぐ主力製品として成長し 特性を左右するのは、 タンタルパウダーの成形・焼結技術、 誘電 ているスイッチング電源。その成長を支えているのが「待機時 体皮膜の形成技術、 そして電解質層の形成技術です。ニチコン 消費電力の低減」 「高効率・低ノイズ」 「低電圧・大電流」 といっ では、 これらの基礎技術研究に加えて半導体部品の組立技術 たニーズに対応した新製品の開発です。 を取り入れ、 小形化、 高容量化の極限に挑んでいます。 最近では、待機状態を検出する待機電力検出回路、出力電 また、電解質に導電率の高い複素環式化合物を使った「導 圧を一定範囲でスイングさせる出力スイング制御回路、 制御ICの 電性高分子タンタル固体電解コンデンサ」にも注力。独自の高 電力供給を低減させる低電力供給回路などの回路設計技術を 分子層形成技術によって、従来の二酸化マンガン型タンタル電 駆使し、 待機時の消費電力を従来比1/5（ AC100V時100mW 解コンデンサに比べESRを1/2以下に抑えた製品を開発・供給 →20mW） に低減した画期的な製品開発に成功しました。 しています。 なお、 昨年10月には高価で希少なタンタルに代わる金属素材 「ニオブ」を用いたコンデンサの製品化にも成功しました。 また、 ニチコンは環境対応においても業界をリード。2004年6 月から欧州で施行される「鉛・六価クロム・カドニウム等の有害物 質の使用禁止」に先駆け、2001年4月に 「鉛フリー化」への対応 も完了しています。 9 各事業の営業概況 当期の各事業部門の売上高比率 当期の地域別売上高比率 電子機器用 コンデンサ：69.4% 日 本：57.6% アルミ電解コンデンサ タンタル電解コンデンサ フィルムコンデンサ R 正特性サーミスタ ポジアール○ アジア：23.3% 中華圏および ASEAN諸国 回路製品：23.3% 米 州：13.5% スイッチング電源 ハイブリッドIC アメリカ ブラジル メキシコ 電力・機器用 コンデンサ：4.6% フィルムコンデンサ 欧 州：5.6% その他：2.7% イギリス フランス ドイツ コンデンサ応用関連機器 コンデンサ主要原材料 各事業の営業概況 各地域の営業概況 当社の事業は4部門から構成されています。 「電子機器用 当期における海外売上高は44,884百万円となり、前期比 コンデンサ部門」は、 当社の主力製品であるアルミ電解コン 12.6％の減収となりました。これは売上高の40%以上を占 デンサ、 タンタル電解コンデンサのほか、 フィルムコンデンサ、 める海外市場で、 欧米や東南アジア市場における需要停滞、 正特性サーミスタなどの製品を擁します。 「回路製品部門」 特に、 米国経済の動向が大きく影響したためです。当社は はスイッチング電源、 ハイブリッドＩＣを擁し、 新しい事業の柱 このような事態を静観することなく、 当期においてユーザー個々 として大きく成長しつつあります。 「電力・機器用コンデンサ の国際分業の仕組みに適合した提案・開発・供給体制の 部門」は工場やビルなど産業用の受変電設備や鉄道車両 構築に努めました。その一環としてオーストリアのウィーンに 向けの製品を担い、 コンデンサ応用関連機器を「その他部 販売会社を、 また中国・無錫市に製造子会社を設立し、 海 門」 としています。 外での生産・販売力の強化を図りました。なお、 この製造子 会社は今年8月より稼働いたします。 部門別売上高（単位：百万円） 125,000 100,000 106,246 105,774 4,102 3,202 103,1232,930 4,956 5,683 4,880 19,017 15,357 17,618 81,531 75,000 77,694 地域別売上高（単位：百万円） 121,201 4,080 5,596 105,891 2,839 22,221 4.889 24,658 121,201 6,192 125,000 100,000 106,246 105,774 103,123 5,837 6,923 5,506 20,413 23,039 22,938 89,304 20,152 105,891 5,880 14,334 24,984 24,669 78,171 73,505 50,000 電子機器用 コンデンサ 75,000 回路製品 50,000 20,486 21,312 20,264 54,415 日本 69,873 61,008 58,684 アジア 55,326 電力・機器用 コンデンサ 25,000 米州 25,000 その他 0 10 欧州 0 1998/3 1999/3 2000/3 2001/3 2002/3 1998/3 1999/3 2000/3 2001/3 2002/3 電子機器用コンデンサ な電流を必要とするCPU周辺等のバックアップ用に開発したもので、 従来比約1.5〜2倍の容量密度を達成しました。 また「ストロボフラッ シュ用アルミ電解コンデンサ 」は、 市場が拡大しつつあるデジタ ルカメラなどに対応するものです。 さらに、 自動車電装用等用に業 界で初めて105℃・2万時間保証（従来の4倍） を達成した「超高 信頼性アルミ電解コンデンサ 」、 情報通信機器のメンテナンスフ リー化ニーズに対応して１万時間保証（従来の2倍） の長寿命を実 現した「長寿命・低インピーダンスアルミ電解コンデンサ」 を製品化し ました。インバータ機器向けには「高電圧（630V） アルミ電解コン デンサ」を開発しました。 この他、 導電性高分子固体電解コンデンサ分野では、 従来品と 比べ容積比で約50％小形化した「超低ＥＳＲ導電性高分子アル 当 ミ固体電解コンデンサ 期 」に加え、 希少金属であるタンタルに代わ る新金属材料ニオブを陽極焼結体素子に用いた「ニオブ固体電 当期、 電子機器用コンデンサ部門の売上高は73,505百万円、 解コンデンサ 」の開発にも成功しました。 前期比17.7％の減収となりました。これは世界的規模で情報通 信関連機器の需要が低迷したほか、米国経済の減速、国内の デフレ基調の中での売価下落などによるものです。このような状 況にあって、 より付加価値の高い製品開発に注力し、情報通信 機器市場、 デジタル家電機器市場、 インバータ機器市場、 自動車 関連機器市場に新製品を多数投入しました。以下、 当期の新製 品を紹介します。 「超小形下面電極チップタンタル電解コンデンサ 」は、 縦1.0mm、 横0.55mm、 高さ0.5mmと世界最小で、 昨年開発した下面電極構 造の製品に比べて床面積で1/3と大幅な小形化を実現しました。 「リード線タイプ高容量電気二重層キャパシタ 」は、 比較的大き 今 電子機器用コンデンサの売上高（単位：百万円） 米国経済が回復過程にありますが、 国内において構造的な問 題が内在していることから依然厳しい状況が続くと予想されます。 100,000 しかし一方で、 2002年のパソコン販売は世界全体で前年比12％ 89,304 80,000 後 81,531 77,694 78,171 73,505 増、 DVDが同じく24％増、 デジタルカメラも同25％増と予測されて います。 また、 当社が強みを発揮できる自動車向けの需要は年々 60,000 増加傾向にあります。 そのため当社では有力市場に引き続き注力し、 開発スピードを早 40,000 めるとともに、 コスト低減、 短納期化への取り組みを強化していきます。 20,000 0 1998/3 1999/3 2000/3 2001/3 2002/3 11 各事業の営業概況 回路製品 ＩＣ」は、 セラミック基板や樹脂基板上に数々の電子部品を実装し、 それ自身が特定の電子回路として機能するモジュールです。自動 車電装、 OA機器、 産業機器など幅広い分野に用いられています が、近年は携帯電話分野や自動車エンジン制御分野の需要が 増加しています。 新製品としては、 スイッチング電源分野で「待機時低消費電力 型スイッチング電源 」 を開発しました。これは、 電子機器の飛躍 的な普及・拡大に伴って待機時の消費電力も膨大となっている ことから、 省エネルギー化に大きく貢献する製品として注目されて います。ハイブリッドＩＣ分野では、 カラー複写機、 カラーレーザービー ムプリンタ用の「トナー濃度センサ 」 を開発しました。 これは、 電子 印刷機器で印刷画像を転写体上に現像した際のトナー付着量を 当 測定するセンサで、 トナー量を制御しながら安定した印刷品位を 期 得ることができる製品です。 また、 リモート操作によって自動車やバ 当期、 回路製品部門においてはゲーム機器やＯＡ関連機器向 イクのドアロックを開閉するモジュール 「リモコンドアロック 」 も市場 けが好調だったことから、 売上高は24,658百万円となり、 前期比 に投入しました。 これは、 高いレ 11.0％の増収となりました。回路製品は「スイッチング電源」 と 「ハ ベルの周波数に反応するため イブリッドＩＣ」に分かれますが、 製品別では前者が19,578百万円 （35.8 ノイズの影響を受けにくく、携 ％増） 、 後者が5,080百万円（34.9％減） となりました。回路製品はス 帯電話の電波などによる誤動 イッチング電源の好調に支えられこの数年来伸び続けており、 コン 作を防ぐことができる製品です。 デンサ事業に次ぐ売上高を有する事業として成長しています。 「スイッチング電源」は、 交流を直流に変換して回路に送り込む 装置で、 エレクトロニクス機器を動かすための心臓部にあたり、 情 報通信機器や民生機器をはじめ様々な製品に組み込まれていま す。当社のスイッチング電源は、 オーディオアンプ用として開発を開 始した経緯もあり、 特にノイズ対策に定評があります。 「ハイブリッド 今 回路製品の売上高（単位：百万円） 引き続きゲーム機器やＯＡ関連機器市場は伸長が予測され、 25,000 24,658 進む自動車電装分野の伸長も期待されます。当社は、 顧客・市場 19,017 17,618 に密着した開発を推し進め、 受注拡大に努めてまいります。 15,357 10,000 5,000 0 12 1998/3 1999/3 情報通信関連機器市場は次世代携帯電話の登場などで、 停滞 していた需要も回復の兆しがあります。 また、 エレクトロニクス化が 22,221 20,000 15,000 後 2000/3 2001/3 2002/3 電力・機器用コンデンサ 当 その他 期 当 当期の電力・機器用コンデンサ部門の売上高は、 民間設備投 資の停滞により4,889百万円、 前期比12.6%の減収となりました。 期 当期、 コンデンサ応用関連機器などの売上高は、 2,839百万円、 前期比30.4%の減収となりました。当部門では高電圧・大電流の 電力用コンデンサの新製品としては、 地球温暖化につながる排出 制御技術を応用し、 大学や各種研究機関向けの特殊装置を開発・ 抑制対象ガスである六フッ化硫黄 （ＳＦ６） ガスの代替として窒素 （Ｎ２） 製造していますが、 当期の結果は、 ＩＴ関連検査試験機器の需 ガスを採用した乾式進相コンデンサ「Geo DRY（ジオドライ）低圧 要低迷と官庁物件の受注減によるものです。 タイプ 」を開発。これにより業界で唯一、 高圧から低圧まで環境 対応型乾式進相コンデンサのフルラインナップを実現しました。 機器用コンデンサの分野では鉄道車輌用として「乾式フイルタ なお、 当期は文部科学 省核融合科学研究所に 「高周波発信器用直流 コンデンサNUSCAP（ナスキャップ） 」を開発しました。 これは誘電 電源 」を、 また独立行 体保安機構付き構造として乾式化に取り組んだ製品で、 従来の 政法人産業技術総合研 オイル含浸タイプに比べて信頼性、 安全性が高いうえ、 質量も1/2 究所に「核融合用プラズ に軽量化しました。 また、 エアコン用として、 薄膜誘電体フイルムを マ能動制御装置電源 」 用いた保安機能付き「EMコン などを納入しました。 デンサ」 を開発しました。 このほか、 電子機器用として液晶バックラ イト、 プラズマディスプレイ （共振 回路用）用面実装タイプのフイル ムコンデンサも開発しました。 今 後 今 2002年においても民間設備投資の冷え込みが予測されます。 電力・機器用コンデンサ部門を取り巻く環境は厳しい状況が続く 後 次期、 当部門では、 加速器関連機器、 ＩＴ関連検査試験機器、 半導体製造関連機器の受注に注力していく方針です。 ものと考えられますが、 当社では環境保全に貢献する製品の開 発と拡販に積極的に取り組んでいく方針です。 電力・機器用コンデンサの売上高（単位：百万円） 6,000 その他の売上高（単位：百万円） 5,000 5,683 5,596 5,000 4,880 4,956 4,889 4,102 4,000 4,080 4,000 3,000 3,202 2,839 2,930 3,000 2,000 2,000 1,000 1,000 0 1998/3 1999/3 2000/3 2001/3 2002/3 0 1998/3 1999/3 2000/3 2001/3 2002/3 13 ニュース＆トピックス ユーザーに密着したマネジメント・システムを導入 当社では、 ユーザーに密着した総合的顧客管理体制を また、 成長分野に着目し、 分野ごとに異なるユーザーニー 構築するために、 2001年６月、 「キー・アカウント・マネジメント・ ズにグローバルに応えるために「フィールド・アカウント ・システム」 システム （KAMS）」を導入しました。これは従来の地域別 を導入しました。例えば、 自動車関連市場を管轄するオート 販売体制に加え、 主要ユーザーに対して組織を横断して モビル・アカウント・マネージャーは、 近年のハイブリッドカーや 機能する専任マネージャー＝アカウント・マネージャーを設け 燃料電池自動車などの開発実用化の流れに応じて、 車載 る制度です。これにより、 海外拠点を含めたユーザーごとの 電装用コンデンサや回路部品分野に注力した営業を担当 事業展開を総合的に把握し、需要動向や技術動向を集 します。このように業界ごとに必要とされる新しい領域に密 約することで、 ユーザーニーズに即応した製品開発や製品 着し、 スピード感あふれるきめ細かな対応を図っていきます。 供給を実現していきます。 ニチコンオーストリアを設立 2001年11月、 当社は６番目の海外販売会社として「ニチ コンオーストリア」 （ウィーン） を設立しました。これまで、 ヨー ロッパ地域での販売は英国に拠点を置くニチコンヨーロッパ が担当していましたが、 中央・東ヨーロッパ地域における販 売体制をいっそう強化することが目的です。 中央ヨーロッパには電子機器関連メーカーが多く、 また、 東ヨーロッパには各種製造業が集中しつつあります。お客 様のより近くに販売拠点を設けることで、 需要に対してきめ 細かな対応を図り、 欧州市場における販売拡大を目指します。 中国屈指のハイテク産業地域に製造子会社を設立 で推進されるハイテク産業開発区であり、 世界16の国と地 域から大手企業が進出しています。日本からも当社の有力 ユーザーを始めとして多数のメーカーが現地生産を行って います。 中国における当社の生産拠点としては「天津三和電機 有限公司」がありますが、 独自出資による設立は無錫工場 が初めてです。同工場ではタンタル電解コンデンサの生産 も予定し、 「世界の工場」と称される中国における生産体 制を強化し、 積極的な市場拡大を図っていきます。 なお、 無錫工場の設立に引き続き、2002年6月には上海 2001年12月、 当社は中国江蘇省無錫市に全額出資の生 駐在員事務所を現地法人化し、 「尼吉康電子貿易 （上海） 産子会社「尼吉康電子（無錫）有限公司」 （無錫工場） を 有限公司」を設立しました。同社では無錫工場・蘇州台容 設立し、 2002年８月からアルミ電解コンデンサとスイッチング 電子有限公司（当社出資比率40%）の製品と当社からの 電源を主とする生産を開始いたします。 輸入品を取り扱い、 中国における電子部品市場の開拓を 無錫市は経済成長を遂げる中国においても、 国家レベル 積極的に進めていきます。 2001年度トヨタ技術開発賞を受賞 対象製品は、 ハイブリッドカーに採用されたネジ端子形 高リプルアルミ電解コンデンサです。ハイブリッドカーはガソ リンと電気を組み合わせて走る低燃費、 低排出ガスのエコ ロジーカーですが、 技術の高度化に伴い、 部品には小形化・ 軽量化・大容量化が求められます。本製品は耐熱性を 20%改善した世界初のアモルファス化誘電体皮膜を持つ 電極箔を採用しています。 また、 従来品に比べ体積で50%、 質量で54%まで低減させ、逆に許容リプル電流は1.6倍に 向上させました。 今回の受賞は、 当社が重点市場として掲げる自動車分野、 とりわけ次世代車向けの開発技術に対する評価であると 当社がハイブリッドカー用として開発したアルミ電解コン 受け止めています。 デンサが、 「2001年度トヨタ技術開発賞」を受賞する栄誉に 輝きました。同賞はトヨタ車の開発に著しく貢献した技術や 製品に授与されるものです。2001年度に受賞した24社の中で、 電子部品メーカーは当社のみであり、 2002年2月、 同社の国 内外の主要取引先380社が招かれた席で表彰を受けました。 コアビジネスにおける事業部制導入と営業本部設置 当社は2001年11月1日付で、 「アルミ電解コンデンサ 事業部」と「回路事業部」の２事業部を発足させ、 こ 長野工場（大形品） れまで工場・事業所ごとに管轄してきた製品の開発か 穂高工場（電極箔） ら生産・販売に至る体制の一元化を図りました。 大町工場 （電極箔） アルミ電解コンデンサ事業部は、 長野、 穂高、 大町、 大野、 富田の5工場と、 朝日電機工業、 ニチコン岩手、 ニチコンマレーシアの3子会社を管轄します。 回路事業部は、電源センターおよび亀岡工場とワ アルミ電解 コンデンサ 事業部 カサ電機、 デンドーの２子会社を管轄し、 ハイブリッド 大野工場 （小形品） 亀岡工場 （ハイブリッドIC） 生産 回路事業部 富田工場 （電極箔） 販売 ワカサ電機 （スイッチング電源） 朝日電機工業 （小形品） ＩＣ、 スイッチング電源などの回路製品を管轄します。 ニチコン岩手 （チップ品） 事業部制の導入は、製品ごとに開発・生産を担当 してきた各工場・事業所を一元化することで、 共有技 電源センター （スイッチング電源） 開発 お客様 デンドー （スイッチング電源） ニチコンマレーシア（小形品・大形品） 術の開発スピードを高めるとともに、 生産からサービス に至る体制を見直し、 対応の迅速化を図るものです。 また、2001年12月1日付で国内外に及ぶ営業部門を統 括する部署として本社（京都） に営業本部を新設しました。 これに併せて、東京支店を東日本営業本部、大阪支店を 西日本営業本部として東西に2営業本部を設置し、 営業体 制の見直しと強化を図りました。 財務の概況 このセクションでは、当社の連結財務諸表について報告します。 売上 当期、2002年３月期（2001年４月1日〜2002年３月31日） 販売費及び一般管理費は、 売上高の減少に伴って運送 費をはじめとする物流関連費用が減少したこと、 さらに労 務費等の固定費削減により、前期比10.7%減の12,361百 の売上高は、 デフレスパイラルに陥ったわが国経済の低迷 万円となりましたが、売上の減少により売上高販管費率は や世界的規模でのＩＴ （情報技術）関連製品の販売不振 0.3ポイント上昇して11.7％になりました。 等の影響を受け、前期比12.6％減少し、105,892百万円と なりました。 営業利益と当期純利益 電子機器用コンデンサは、米国経済減速の影響から全 世界における通信・情報やＡＶ関連機器などの低迷が続き、 生産性向上対策や円安によるプラス要因がありましたも 73,505百万円と前期比17.7%の減収となりました。回路製 のの、 売上高の減少や減価償却費の増加、 退職給付費用 品につきましては、 通信・情報関連機器向けは低調でしたが、 繰入の増加等を吸収しきれず、 当期の営業利益は前期比 ゲーム機器やＯＡ関連機器が好調に推移しましたため 50.6%減の5,080百万円となり、売上高営業利益率は3.7ポ 24,658百万円と前期比11.0%の増収となりました。電力・機 イント下降して4.8%になりました。 器用コンデンサにつきましては、民間設備投資の低迷によ り4,889百万円と前期比12.6%の減収となりました。 営業外収益（費用） 項目では、受取利息及び配当金が 前期の1,197百万円から855百万円に減少しました。これ 全売上高のうち、海外売上高につきましては、上半期に は主に、 金利が低下したことと運用資金を前期分を含む設 おける米国でのＩＴバブルの崩壊と2001年9月に発生した 備投資の決済資金に充当したことによります。また、 前期に 同時多発テロの影響もあり、 特に米州の落ち込みが大きく、 引き続き円安傾向が進み、為替差益が313百万円発生し 44,884百万円と前期比12.6%の減収となりました。全売上 ました。一方、期末に株式市況が悪化したことから有価証 高に占める日本での売上高と海外での売上高の割合は 券評価損が739百万円発生しました。 57.6%対42.4%となり、前期(57.7%対42.3%)と大きな変化 以 上 の 結 果 、税 金 等 調 整 前 当 期 純 利 益は前 期 比 はありませんでした。 （地域別の詳細情報および製品部門 55.2%減の5,333百万円となりました。また、税効果会計に 別の状況についてはＰ10〜13をご覧ください） よる法人税等調整額1,532百万円を計上して、 当期純利益 は前期比55.4%減の2,988百万円となり、売上高当期純利 売上原価・販売費及び一般管理費 当期の売上原価は、 市場金利が低水準に推移している 益率（ROS） は2.7ポイント下降して2.8％となりました。なお、 １株当たりの当期純利益（ EPS ）は前期比43.18円減の 36.88円となりました。 ことから、退職給付債務計算上の割引率を2.8%から2.1% へ変更し、 退職給付費用の追加を売上原価と販売費及び 一般管理費に一括計上したことにより、 営業費用の増加が ありましたものの、主力製品の主要材料であるアルミ電極 箔の内製率を高めたことや、 全社をあげての生産性向上と 当 期 末の 総 資 産は前 期 末に比 べて9 . 9 % 減 少して 157,546百万円となりました。 仕入原材料のコストダウンに取り組んだこと、物流の合理 流動資産は前期末に比べて13.5%減少して78,294百万 化等によるコスト低減に努めましたため、前期比8.9%減の 円となりましたが、 これは主に、売上の減少に伴い売上債 88,451百万円となりました。 しかし、売上原価率は、前期か 権が減少したことによるものです。また、 たな卸資産は、受 ら3.4ポイント上昇して83.5%となりました。 注の減少による生産調整を行い、 前期末より2,772百万円（前 これは、 売上高の減少と併せて競争激化による製品価格 の下落、 さらにこれまでの積極的な設備投資によって減価 償却費が前期に比べて1,593百万円増加したことによります。 16 財政状態 期比13.1%減）圧縮し、 18,357百万円となりました。 有形固定資産は前期末に比べて0.9%増加して57,200 百万円となりました。 当期中における設備投資額は、前期比9,883百万円減 の総額16,046百万円を実施しました。当期の設備投資の 主な内訳は、大町工場と富田工場のアルミ電極箔加工設 キャッシュ・フロー 当期末の現金及び現金同等物は、前期末の12,758百 備に5,469百万円、 アルミ電解コンデンサ製造設備の合理化・ 万円から191百万円増加して12,949百万円となりました。 省力化、開発投資に5,710百万円というものであり、 その全 その変動要因は、 以下のとおりです。 額を自己資金で充当しました。また、減価償却費は前期に 営業活動によるキャッシュ・フローは19,728百万円の収 比べて12.2%増加して14,619百万円となりました。投資そ 入で、前期に比べ 1,903百万円（ 10.7％） 増加しました。 の他の資産は前期末に比べて20.3％減少して22,052百 これは、税金等調整前当期純利益が5,333百万円と前期 万円となりました。 に比べて6,565百万円減少したほか、仕入債務が9,720百 一方、負債項目では、流動負債が前期末に比べて45.3 万円減少したこと、 法人税の支払額が6,384百万円と前期 ％減少し、23,766百万円となりましたが、 これは主に、売上 に比べて2,650百万円増加したことなどの減少要因があっ 高の減少による仕入の減少によって支払手形・買掛金が たものの、減価償却費が14,619百万円と前期に比べて 7,641百万円減少し、 15,516百万円となったことによります。 1,593百万円増加したほか、売上債権が10,157百万円減 また、設備支払手形は、設備投資の減少により7,970百万 少したことおよび、 たな卸資産が3,211百万円減少したこと 円減少し、 1,655百万円となりました。固定負債は前期末に などの増加要因が減少要因を上回ったことによります。 比べて18.0％増の13,877百万円となりましたが、 これは主に、 投資活動によるキャッシュ・フローは16,487百万円の支出 金利低下に対して退職給付引当金の割引率を2.8%から で、前期に比べ7,146百万円（76.5％）増加しました。これ 2.1%に変更したことに伴う追加引当費用を前期と同様に は主に、電子機器用コンデンサの合理化・省力化および新 一括計上したことによります。 製品への開発投資を中心に、 有形固定資産の取得による なお、流動資産から流動負債を差し引いた運転資本は 支出が2,264百万円増加し23,417百万円となったことによ 54,528百万円、流動比率は329.4％となり前期の208.2％ ります。なお、 これらの投資は、 全額自己資金で充当しました。 から121.2ポイント上昇しました。 財務活動によるキャッシュ・フローは3,537百万円の支出 剰余金期末残高は、利益による株式の消却2,569百万 で、前期に比べ379百万円（9.7％）減少しました。主な資 円を前期に引き続き実施したこともあり、前期末に比べて 金使途は、前期に引き続き利益による自己株式消却を実 632百万円減少し86,100百万円となりました。 施したことによって2,569百万円を支出したこと、 および配 また、金融商品の時価会計の適用による上場株式の時 価と帳簿価額との評価差額に対する繰延税金を差引きし 当金の支払1,019百万円です。 注：前期からの増減を示すパーセンテージは少数点第１位未満を四捨五入したものです。 た有価証券評価差額金は、前期より509百万円減少し、 1,479百万円となっております。 以上の結果、 株主資本は前期末に比べて223百万円増 加し119,825百万円となりました。 なお、株 主 資 本 比 率は前 期から7 . 7ポイント改 善し、 76.1%になりました。また、 １株当たりの株主資本は、前期 比2.0％増の1,483.04円となりました。株主資本当期純利 益率（ ROE ）は前期から3.2ポイント下降して2.5％に、総 資産当期純利益率（ROA）は2.3ポイント下降して1.8％に なりました。 17 連結貸借対照表 ニチコン株式会社及び連結子会社 ２００２年及び２００１年３月３１日現 在 単位：百万円 単位：千米ドル（注3） 2002 資産の部 2001 2002 流動資産 ： 現金及び現金同等物 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 定期預金 .......... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . ..... ¥ 12,949 ¥ 12,758 $ 97,574 14 18 6,331 10,078 47,708 25,162 31,038 189,600 109 売上債権 受 取 手 形 .... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 売 掛 金 .... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 貸倒引当金 .... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... ( 284 ) ( 312 ) ( 2,137 ) 31,209 40,804 有価証券（注4）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... たな卸資産（注5）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 10,563 11,487 79,597 18,357 21,129 138,321 繰延税金資産（注13）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... その他の流動資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 2,512 1,664 18,924 2,690 2,666 20,268 流動資産合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 78,294 90,526 589,964 有形固定資産 ： 土地 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . ...... 5,485 4,328 41,334 建物及び構築物 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 機 械 装 置 ...... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 30,022 27,447 226,219 135,427 124,818 1,020,474 建設仮勘定 ...... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 減価償却累計額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 有形固定資産合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... ( 235,171 480 1,182 3,617 171,414 157,775 1,291,644 114,214 ) ( 101,081 ) ( 860,629 ) 57,200 56,694 431,015 投資有価証券（注4）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 関係会社株式 ... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 15,450 22,731 116,423 2,204 1,673 16,604 繰延税金資産（注13）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... その他 ............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . ..... 3,237 2,285 24,389 投資その他の資産 ： 貸倒引当金 ....... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 1,443 ( 投資その他の資産合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 資産合計 ....... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 添付の注記は、これらの財務諸表の一部です。 18 282 ) 1,287 ( 22,052 ¥ 157,546 ¥ 295 ) 10,872 ( 2,123 ) 27,681 166,165 174,901 $ 1,187,144 単位：百万円 単位：千米ドル（注3） 2002 負債及び資本の部 2001 2002 流動負債： 仕入債務 支払手形 ....................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . 買 掛 金 ....................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . ¥ 6,195 ¥ 9,158 $ 46,684 9,321 13,999 70,235 15,516 23,157 116,919 設備支払手形 .................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . 未払税金（注13）.............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,655 9,625 12,470 2,239 4,766 16,875 未払費用 ........................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . 繰延税金負債（注13）........ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3,237 3,722 24,394 — 6 — その他の流動負債 ............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 流動負債合計 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,119 2,201 8,426 23,766 43,477 179,084 退職給付引当金（注8）....... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 繰延税金負債（注13）........ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 13,330 11,126 100,445 50 171 373 その他の固定負債 ............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 固定負債合計 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 497 468 3,746 13,877 11,765 104,564 少数株主持分 ....................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . 78 56 586 81,144,372株（2002年）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 82,624,372株（2001年）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 14,287 — 107,653 — 14,287 — 資本準備金 ....................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . 連結剰余金 ....................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . 17,065 17,065 128,589 86,100 86,732 648,784 その他有価証券評価差額金（注11）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 為替換算調整勘定 ............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1,479 1,988 11,144 固定負債： 資本の部（注10） 資本金 1株額面 −（2002年）50円（2001年） 授権株式数 137,000,000株（2002年） 138,480,000株（2001年） 発行済普通株式総数 180 1,523 自己株式 ........................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . 資本の部合計 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ( 負債・少数株主持分及び資本合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ¥ 629 ) ( 649 ) 11,478 ( 4,738 ) 119,825 119,603 902,910 157,546 ¥ 174,901 $ 1,187,144 19 連結損益計算書 ニチコン株式会社及び連結子会社 ２００２年及び２００１年３月３１日終了年度 単位：百万円 単位：千米ドル（注3） 2002 売上高（注14）..... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... ¥ 営業費用（注14） ： ............ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . ..... 売上原価 販売費及び一般管理費（注12）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 営業費用合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 営業利益（注14）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 2001 105,892 ¥ 2002 121,201 $ 797,918 88,451 97,078 666,499 12,361 13,843 93,143 100,812 110,921 759,642 5,080 10,280 38,276 855 1,197 6,439 営業外収益（費用） 受取利息及び配当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 支払利息 ........... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . ..... 為替差益 − 純額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 持分法による投資利益（損失）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 有価証券評価損 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 有形固定資産除却売却損 − 純額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... ( 12 ) ( 313 ( ( ( 90 ) ( その他 − 純額 ... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 営業外収益（費用）合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... ( 90 ) 2,358 468 80 ) 739 ) ( 13 ) 90 ( 227 ) 157 ) ( ( 599 ) 5,568 ) 678 ) 46 6 260 253 1,618 1,908 税金等調整前当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 5,333 11,898 40,184 法人税等（注13） 当期 .................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ..... 3,853 7,051 29,034 繰延 .................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ..... 少数株主利益 ........ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... ( 当期純利益 ........... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . ...... ¥ 1,532 ) ( 24 1,864 ) ( 181 8 2,988 ¥ 6,703 単位：円 11,548 ) $ 22,517 単位：米ドル（注3） 普通株式1株当たり： 当期純利益 希薄化前 ..... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 希薄化後 ..... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..... 36.88 ¥ 80.06 $ 0.28 36.72 — 0.28 配当金 ............ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . ..... 13.00 13.00 0.10 加重平均発行済株式数： （千株） 希薄化前 .... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 希薄化後 .... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...... 81,021 83,734 81,367 — 添付の注記は、これらの財務諸表の一部です。 20 ¥ 連結株主持分計算書 ニチコン株式会社及び連結子会社 ２００２年及び２００１年３月３１日終了年度 単位：百万円 発行済 普通株式数 (単位：株) 資本金 資本準備金 連結剰余金 2000年3月31日現在 ....... . . . . . 84,144,372 ¥ 14,287 ¥ 17,065 当期純利益 ........................ . . . . . — — — 配当金 . . ............................. . . . . . — — — ( 役員賞与 ............................ . . . . — — — ( 有価証券の時価評価による増加 . . . . — — — — 為替換算調整勘定.............. . . . . . — — — — — — — — — 2,693 ) 自己株式の増加 ................. . . . . . 自己株式の消却 ................. . . . . . ( — 1,520,000 ) 83,839 ¥ ( 2001年3月31日現在 ...... . . . . . 82,624,372 ¥ 14,287 ¥ 17,065 当期純利益 ........................ . . . . . — — — 配当金 . . ............................. . . . . . — — — ( ( ¥ その他有価証券 評価差額金 — ¥ 為替換算 調整勘定 — ¥ — — 1,089 ) 28 ) — — — — — — 1,988 — — — 180 — — — — — 86,732 ¥ 1,988 ¥ 180 ¥( 649 ) — — — — — — 509 ) — — — — — — — — 為替換算調整勘定.............. . . . . . — — — — — 1,343 自己株式の増加 ................. . . . . . — — — — — — — — ¥ 14,287 ¥ 17,065 ¥ 2,693 — — 81,144,372 2,777 ) 1,019 ) 32 ) — ( ( 2,988 — 1,480,000 ) 565 ) — 有価証券の時価評価による減少 . . . . 2002年3月31日現在 ...... . . . . . ¥( 6,703 役員賞与 ............................ . . . . 自己株式の消却 ................. . . . . . ( 自己株式 ( 2,569 ) 86,100 — ¥ 1,479 ( — ¥ 1,523 — 2,549 ) 2,569 ¥ ( 629 ) 単位：千米ドル（注3） 普通株式 発行済株式総数 (単位：株) 資本金 資本準備金 連結剰余金 その他有価証券 評価差額金 $ 653,544 $ 2001年3月31日現在 ...... . . . . . 82,624,372 $ 107,653 $ 128,589 当期純利益 ........................ . . . . . — — — 配当金 . . ............................. . . . . . — — — ( ( 14,979 22,517 7,677 ) 242 ) 為替換算 調整勘定 $ 1,359 — — — — — 3,835 ) — — — — — — — — — — — 為替換算調整勘定.............. . . . . . — — — — — 10,119 自己株式の増加 ................. . . . . . — — — — — — — — $ 107,653 $ 128,589 2002年3月31日現在 ...... . . . . . 1,480,000 ) 81,144,372 ( 19,358 ) $ 648,784 $ 4,891 ) — 有価証券の時価評価による減少 . . . . 自己株式の消却 ................. . . . . . ( $( — 役員賞与 ............................ . . . . ( 自己株式 — — 11,144 $ 11,478 — ( 19,205 ) 19,358 $( 4,738 ) 添付の注記は、これらの財務諸表の一部です。 21 連結キャッシュ・フロー計算書 ニチコン株式会社及び連結子会社 ２００２年及び２００１年３月３１日終了年度 単位：百万円 2002 営業活動によるキャッシュ・フロー ： 税金等調整前当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ ¥ 減価償却費 ... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ 有形固定資産除却売却損 − 純額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ 退職給付引当金の増加額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ 受取利息及び受取配当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ ( 支払利息 ....... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ 売上債権の増減額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........... たな卸資産の増減額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ 仕入債務の増減額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ ( その他 − 純額 ... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ 計 ........... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . ............ 利息及び配当金の受取額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ 小 利息の支払額 ... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ ( 法人税等の支払額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........... ( 営業活動によるキャッシュ・フロー . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........... 2001 ¥ 5,333 14,619 90 2,204 855 12 10,157 3,211 9,720 209 25,260 864 12 6,384 19,728 単位：千米ドル（注3） ) ( ( ( ) ) ) ( ( 7,689 ) 13,699 23,417 ) 0 920 16,487 ) ( ) ( ) ) ( ( ( ( 2002 11,898 13,026 157 2,880 1,197 13 6,935 4,820 3,997 1,381 20,400 1,172 13 3,734 17,825 $ ) ( ) ) ( ) ) ( ( 2,075 12,095 21,153 2,283 491 9,341 ) ( ) ( ) ) ( 150 65 1,089 2,693 49 3,916 ) ( ) ) ) ) ( ( 40,184 110,157 678 16,608 6,439 90 76,537 24,193 73,242 1,572 190,338 6,511 90 48,104 148,655 ) ) ) ) 投資活動によるキャッシュ・フロー ： 有価証券（投資有価証券）の取得による支出 . . . . . . . . . . . . ........... ( 有価証券（投資有価証券）の償還等による収入 . . . . . . . . ............ 有形固定資産の取得による支出 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........... ( 定期預金の減少額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........... その他 − 純額 .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........... 投資活動によるキャッシュ・フロー . . . . . . . . . . . . . . . . ............ ( 財務活動によるキャッシュ・フロー ： 自己株式の取得による支出 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........... ( 自己株式の売却による収入 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........... 配当金の支払額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........... ( 自己株式消却額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........... ( その他 − 純額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ 財務活動によるキャッシュ・フロー . . . . . . . . . . . . . . . . ............ ( ) ( ( ( 641 794 7,677 19,358 231 26,651 現金及び現金同等物に係る換算差額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ 487 462 3,669 現金及び現金同等物の増加額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ 191 5,030 1,438 現金及び現金同等物期首残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ 現金及び現金同等物期末残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............ ¥ 添付の注記は、これらの財務諸表の一部です。 22 85 105 1,019 2,569 31 3,537 ( 57,942 ) 103,226 176,450 ) 4 6,927 124,235 ) 12,758 12,949 ¥ 7,728 12,758 $ 96,136 97,574 ) ) ) ) 連結財務諸表に対する注記 ニチコン株式会社及び連結子会社 注記1. 連結財務諸表の作成基準 添付のニチコン株式会社（以下「当社」という）及びその国内連結 せん。従って、 連結財務諸表の作成に当たっては、 在外連結子会社 子会社の財務諸表は、 日本の商法（以下「商法」 という）及び証券取引 の財務諸表を日本の会計原則及び会計慣行に準拠させるための調 法に定める規定、 ならびに日本において一般に公正妥当と認められた 整は行っておりません。 会計原則及び会計慣行に準拠して作成されており、 これらは国際会計 日本の連結財務諸表で開示されている一部の勘定残高については、 基準（IAS）が要請している会計処理の原則及び開示の基準とは一部 海外の読者の便宜をはかって、 必要とされる程度に要約または組替 相違しております。 えを行っております。 また、 在外連結子会社の財務諸表は、 当該子会社の所在国におい また、 連結財務諸表は、 日本以外の国及び地域で一般に公正妥当 て一般に公正妥当と認められた会計原則（以下「ＧＡＡＰ」 という）及び と認められた会計原則及び会計慣行に準拠して当社及び連結子会 会計慣行に準拠して作成しております。当該国におけるＧＡＡＰと日本 社の財政状態、 経営成績及びキャッシュ・フローの状況を表示しようと におけるＧＡＡＰとの差異は連結財務諸表に重大な影響を与えておりま するものではありません。 注記2. 重要な会計方針の要約 （1） 連結の基本原則 当社の子会社数は、 2002年3月期末で16社、 また、 2001年3月期末で14社であります。添付の連結財務諸表は、 当社と14社（前連結会計年 度については13社） の子会社（以下、 「当社及び連結子会社」 という） の財務諸表が含まれております。 その連結子会社は以下のとおりです。 連結子会社名 ニチコンタンタル 株式会社 朝日電機工業株式会社 ニチコン岩手株式会社 ワカサ電機株式会社 デンドー株式会社 ニチコン福井株式会社 ニチコン滋賀株式会社 ニチコン（アメリカ）コーポレーション ニチコン（ホンコン）リミテッド ニチコン（ヨーロッパ ）リミテッド ニチコン（シンガポー ル ）プライベ ートリミテッド ニチコン（ マレーシア）センディリアンバ ハッド ニチコン（タイワン）カンパニーリミテッド ニチコン（ オーストリア）ゲー・エム・べ ー・ハ ー ニチコン滋賀株式会社については、 新たに設立したことにより、 また、 所在地国 2002年3月期末における持分比率 決算期 日本 日本 日本 日本 日本 日本 日本 米国 香港 英国 シンガポール マレーシア 中華民国 オーストリア 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 95.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 3月31日 12月31日 1月31日 2月 末 日 2月 末 日 1月31日 3月31日 3月31日 3月31日 12月31日 12月31日 12月31日 12月31日 12月31日 伴う勘定残高ならびに未実現 利益はすべて消去しております。連 ニチコン福井株式会社及びニチコン （タイワン） カンパニーリミテッドに 結子会社の決算日が、 親会社の決算日と異なる子会社については、 ついては連結財務諸表に与える影響の重要性が増したことにより、 3月31日までの３ヶ月以内基準によりそれぞれの決算財務諸表を使 それぞれ2001年3月期より連結の範囲に含めることといたしました。 用しております。 ニチコン （オーストリア）ゲー・エム・べー・ハーについては、 当連結 当社の2002年3月期末及び2001年3月期末における非連結子会 会計年度において新たに設立したことにより、2002年3月期より連結 社はそれぞれ2社及び1社であり、2002年3月期末及び2001年3月 の範囲に含めることといたしました。 期末における関連会社は、 それぞれ12社及び11社であります。持 2002年3月期末における残りの子会社2社及び、2001年3月期末に 分法については、三和電機株式会社以外の非連結子会社と関連 おける子会社1社は、総資産、売上高、 当期純利益及び剰余金の各 会社の当期純利益及び剰余金の各合計額が連結上の当期純利 合計額が、連結総資産、連結売上高、連結当期純利益及び連結剰 益及び剰余金の各合計額に対して重要性がないため、同社に対 余金の各々に対し重要な影響を及ぼしていないため、連結の範囲に する投資勘定についてのみ適用しております。 含めておりません。 連結財務諸表作成に当たり、連結会社間の重要な取引やそれに その他の非連結子会社及び関連会社の投資勘定は、取得原価 によって計上しております。 23 （2）外貨建財務諸表の換算 在外連結子会社の財務諸表の円貨への換算については、 日本 の企業会計審議会によって公表されている「外貨建取引等会計処 理基準」による方法によっております。この基準によれば、 資産及び 負債は決算日の為替相場により、 また資本勘定は、発生時の為替 相場により換算されます。 さらに収益及び費用項目については、 期中 平均相場により換算しております。換算によって生じた換算差額は、 添付の連結貸借対照表に記載されている「為替換算調整勘定」 に計上しております。 （3）有価証券の評価 2000年3月31日以前においては、 取引所の相場のある有価証券は、 移動平均法による低価法により評価しておりました。その他の有価 証券については、 移動平均法による原価法により評価しておりました。 2001年3月期より、 当社及び国内連結子会社は、 日本の企業会計 審議会が公表した「金融商品に係る会計基準の設定に関する意 見書（1999年1月22日付）」を適用しております。この基準に従い、 当 社及び国内連結子会社が保有する有価証券を評価のため保有目 的に応じて満期保有目的の債券とその他有価証券に区分しており ます。満期保有目的の債券は、 償却原価法により評価しております。 その他有価証券で時価のあるものは、 決算期末日の市場価格等に 基づく時価法により評価しております。評価差額は、 部分資本直入 法により処理し、 売却原価は移動平均法により算定しております。そ の他有価証券で時価のないものは、主として移動平均法による原 価法により評価しております。この変更に伴う2001年3月期の添付 連結損益計算書への影響額は軽微であります。 また、 2001年3月期期首時点で保有する有価証券の保有目的を 検討し、 満期保有目的の債券のうち、 1年以内に満期の到来するも の及び預金と同様の性格を有する有価証券は流動資産の有価証 券として表示しており、 その他の有価証券につきましては、 投資その 他の資産の投資有価証券と表示しております。その結果、流動資 産の有価証券は21,266百万円減少し、 投資有価証券は同額増加 しております。 （4） たな卸資産 製品及び仕掛品は、 主として総平均法による原価法で評価して おります。その他のたな卸資産は、 主として移動平均法による原価 法で評価しております。 （5）有形固定資産 当社及び国内連結子会社の有形固定資産（1998年4月1日以降 に取得した建物を除く）の減価償却費は、 それぞれの資産の見積 耐用年数に基づく定率法を採用しております。 1998年4月1日以降に当社及び国内連結子会社が、 新規に建物 を取得した場合の減価償却費は、 上記と同様の基準による定額法 を採用しております。 在外連結子会社の有形固定資産の減価償却費は、 それぞれの 資産の見積耐用年数に基づき、 主として定額法で計算しております。 建物及び構築物と機械装置の耐用年数は、主としてそれぞれ 7年〜50年及び4年〜11年であります。 小規模の改良、 取替えを含む通常の修繕費及び維持費は、 発生 時の費用として計上しております。また、 有形固定資産の処分に伴 う損益は、 その処分があった連結会計年度に認識しております。 24 （6） コンピュータ・ソフトウエア 添付の連結貸借対照表上の「投資その他の資産」の「その他」 に含まれている資産計上した社内利用のコンピュータ・ソフトウエア に係る減価償却の方法は、 主として見込利用可能期間である５年 間の定額法によっております。 （7）外貨換算 2000年3月31日以前において、 外国通貨及び外貨建短期金銭債 権債務は、 決算時の為替相場で円換算しておりました。外貨建長 期金銭債権債務は、取得日または発生時の為替相場で円換算し ておりました。 2001年3月期より、 当社及び国内連結子会社は日本の企業会計 審議会が公表した「外貨建取引等会計処理基準の改訂に関する 意見書（1999年10月22日付） 」を適用しております。この基準では、 短期、 長期を問わず外貨建の貨幣資産及び負債は、 原則として決 算日の為替相場で円換算することが求められております。2001年3 月期におけるこの改訂基準の適用による影響額はありませんでした。 （8）ヘッジ会計 当社は、 輸出取引に係る為替変動リスクを回避する目的のため、 為替予約を付しております。貸借対照表日現在において、 一定の条 件を満たす為替予約については、 外貨建ての売掛債権に振り当てら れ、 契約した換算比率で円換算されております。2001年3月期より、 上 記以外の為替予約に係る損益は、 ヘッジ対象である売掛債権に係 る損益が認識される時点まで繰り延べられ、 その時点でヘッジ対象 に係る損益と為替予約に係る損益が相殺されることになっております。 （9） リース取引 リース物件の所有権が借主に移転すると認められるもの以外の ファイナンス・リース取引については、 企業会計審議会が公表してい る「リース取引に係る会計基準」に準拠して、 当該リース資産は資 産計上せず、 支払リース料は、 リース期間にわたって各連結会計期 間の費用に計上しております。 （10）退職給付引当金及び年金制度 当社の退職金規程では、 勤続年数3年以上の従業員については、 原則として退職時に退職一時金の受給資格を有することになります。 この退職給付金は、 通常、 勤続年数、 退職の事由、 退職時の報 酬額により算出されております。 また、 当社は厚生年金基金制度に加入しております。 この制度は、 社会保険制度と関連していて、 会社と従業員の拠出からなる基本 部分と、 会社独自で設けた加算部分からなります。 さらに、 当社及び 国内連結子会社は、 適格退職年金制度を採用しております。当社 及びこれら子会社が支払う退職金は、 これらの年金制度からの給 付金で充当・減額されます。 在外連結子会社の一部につきましては、 確定拠出型年金制度を 採用しております。 2000年4月1日時点で、 当社及び国内連結子会社は日本の企業 会計審議会が公表した「退職給付に係る会計基準の設定に関す る意見書（1998年6月16日付）」を適用しております。 この基準に従い、 退職給付引当金は、 連結会計年度末における退職給付債務及び 年金資産の見込額に基づき計上しております。 また、 退職給付に係る会計基準を採用する以前に、 2000年3月期 より当社及び国内連結子会社は、 退職一時金と企業年金を包括的 処分は、 当該年度中に株主総会の承認を得て処分された直前の に取り扱い、 退職時の支給見込額を基礎とする現価方式（年金資 事業年度に係るものであります。 取締役賞与金は当該年度の費用ではなく、 利益の配分であり、 産残高控除後） に基づく額を退職給与引当金として計上する方法 上記の利益処分の一部を構成しております。 に変更しました。 したがって2001年3月期において、 退職給付に係る 会計基準の適用による損益への影響はありません。 当社の取締役及び監査役については、退任の場合、役員退職 （13） １株当たり当期純利益及び配当金 １株当たり当期純利益は、各連結会計年度の期中平均発行済 株式数により計算しております。 潜在株式調整後の１株当たり当期純利益は、 ストックオプション 制度に従い取得した自己株式による希薄化の影響を考慮した各 連結会計年度の期中平均発行済株式数により計算しております。 １株当たり配当金は、各連結会計年度の支払済の中間配当金 と当該年度の公表期末配当金の配当額を示しております。 金内規に基づき、 退職一時金を受給する資格を有しており、 その支 給額についても内規に基づき決定されております。役員退職慰労引 当金は、 貸借対照表日現在で取締役及び監査役が退職した場合 の見積要支給額を表しております。 （11）研究開発費 研究開発費は、 発生年度の費用として計上しております。 （12）利益処分 日本の商法及び当社の定款によれば、 取締役会による利益処分 案（主として利益配当金の支払） は、 各事業年度末から3カ月以内 に開催することを義務付けられた株主総会での承認が必要とされ ております。添付の連結財務諸表に反映されている各年度の利益 （14）現金及び現金同等物 連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物は、 手許現金、 随時引き出し可能な預金及び取得日から3カ月以内に償 還期限の到来する定期預金からなっております。 注記3. 米ドル表記について 当社は、 連結財務諸表を円貨で作成しております。添付の財務諸表 は便宜的なものであり、 この換算は、実際に上記またはその他の為替 及び注記事項の米ドル金額は、 2002年3月期末における実勢為替相場 相場によって円貨表示額を米ドルに換金・実現あるいは精算されたり である1米ドル＝132.71円で換算したものであります。米ドル金額の表示 するということを意味するものではありません。 注記4. 短期有価証券及び投資有価証券 2002年及び2001年3月期末において当社及び連結子会社が保有する有価証券及び投資有価証券の概要は、 以下のとおりです。 単位：百万円 単位：千米ドル 2002 有価証券 債 券 . ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ その他 . ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ ¥ ¥ 投資有価証券 株 式 . ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 債 券 . ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ その他 . ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ ¥ ¥ 2001 10,563 — 10,563 ¥ 5,901 9,549 — 15,450 ¥ ¥ ¥ 2002 8,261 3,226 11,487 $ 7,497 14,934 300 22,731 $ $ 79,597 — 79,597 44,464 71,959 — $ 116,423 2002年3月期末において、 満期保有目的の債券で時価があるものの連結貸借対照表計上額及び時価に関する情報は、 以下のとおりです。 単位：百万円 連結貸借対 照表計上額 時価が連結貸借対照表計上額を超えるもの 地方債等 .......................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 社 債 .......................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 小 計 .......................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 時価が連結貸借対照表計上額を超えないもの 地方債等 .......................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 社 債 .......................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 小 計 .......................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 合 計 .......................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ ¥ 9,547 6,132 15,679 1,515 2,658 4,173 ¥ 19,852 時 ¥ 単位：千米ドル 価 9,629 6,221 15,850 1,515 2,654 4,169 ¥ 20,019 差額 ¥ ( ( ¥ 連結貸借対 照表計上額 時 価 82 89 171 $ 71,937 46,209 118,146 $ 72,561 46,874 119,435 0 4) 4) 167 11,420 20,027 31,447 $ 149,593 11,418 19,996 31,414 $ 150,849 差額 $ 624 665 1,289 ( ( ( $ 2) 31 ) 33 ) 1,256 25 2002年3月期末において、 その他有価証券で時価のあるものの連結貸借対照表計上額及び 取得価額に関する情報は、 以下のとおりです。 単位：百万円 連結貸借対照表計上額が取得原価を超えるもの 株 式 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ..................... 債 券 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ..................... 小 計 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ..................... 連結貸借対照表計上額が取得原価を超えないもの 株 式 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ..................... 合計 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ..................... ¥ 2,194 251 2,445 ¥ 1,249 3,694 ¥ 単位：千米ドル 連結貸借対 照表計上額 取得原価 ¥ 差額 4,734 260 4,994 ¥ 987 5,981 ¥ 連結貸借対 照表計上額 取得原価 差額 2,540 9 2,549 $ 16,531 1,892 18,423 $ 35,674 1,961 37,635 $ 19,143 69 19,212 ( 262 ) 2,287 9,413 $ 27,836 7,435 $ 45,070 ( 1,978 ) $ 17,234 2002年3月期末時点において、 時価のない主な有価証券の内容及び連結貸借対照表計上額に 関する情報の概要は、 以下のとおりです。 単位：百万円 その他有価証券 非上場株式 ........... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . ...................... ¥ 単位：千米ドル 128 $ 962 2002年3月期において売却したその他有価証券は、 以下のとおりです。 単位：百万円 売却額 ¥ 6,577 売却益の合計額 ¥ 90 単位：千米ドル 売却損の合計額 ¥ 売却益の合計額 売却額 64 49,562 $ $ 売却損の合計額 678 $ 480 2002年3月期末時点において、 その他有価証券のうち満期があるもの及び 満期保有目的の債券の償還予定額は、 以下のとおりです。 単位：百万円 2003 地方債等 .............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . ..................... 社 債 .............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . ..................... ¥ 6,720 3,500 ¥ 10,220 単位：千米ドル 2004-2007 ¥ ¥ 4,100 4,900 9,000 2003 2004-2007 $ 50,637 26,373 $ 77,010 $ 30,894 36,923 $ 67,817 2001年3月期末において、 満期保有目的の債券で時価があるものの連結貸借対照表計上額及び 時価に関する情報は、 以下のとおりです。 単位：百万円 連結貸借対 照表計上額 地方債等 ............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . ..................... 社 債 ............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . ..................... 合 計 ............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . ..................... 26 ¥ 13,898 7,144 ¥ 21,042 時 価 ¥ 14,118 7,309 ¥ 21,427 差 ¥ ¥ 額 220 165 385 2001年3月期末において、 その他有価証券で時価のあるものの連結貸借対照表計上額及び 取得原価に関する情報は、 以下のとおりです。 単位：百万円 連結貸借対 照表計上額 取得原価 連結貸借対照表計上額が取得原価を超えるもの 株 式 ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 債 券 ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ その他 ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 小 計 ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ ¥ 連結貸借対照表計上額が取得原価を超えないもの 株 式 ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 合計 ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ ¥ 2,896 2,095 856 5,847 ¥ 1,191 7,038 1,044 ¥ 10,465 差 6,316 2,153 952 9,421 ¥ 3,420 58 96 3,574 ( ¥ 額 147 ) 3,427 2001年3月期末において、 時価のない主な有価証券の連結貸借対照表計上額は、 以下のとおりです。 単位：百万円 その他有価証券 株 式 . .............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ その他 . .............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ ¥ 137 2,574 2,711 ¥ 2001年3月期において売却したその他有価証券は、 以下のとおりです。 単位：百万円 売却益の合計額 売却額 ¥ 63 売却損の合計額 29 ¥ ¥ 3 2001年3月期末において、 その他有価証券のうち満期があるもの及び 満期保有目的の債券の償還予定額は以下のとおりです。 単位：百万円 地方債等 社 債 そ の 他 小 計 .......................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ .......................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ ......................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ ......................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ ¥ ¥ 2002 2003-2006 6,040 2,800 2,574 11,414 ¥ ¥ 8,020 7,050 — 15,070 注記5．たな卸資産 2002年及び2001年3月期末におけるたな卸資産は、 以下のとおりです。 単位：百万円 2002 製 品 . . . .............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 仕掛品 . . . .............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 原材料及び貯蔵品 ................ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . ......... ¥ ¥ 9,595 4,759 4,003 18,357 単位：千米ドル 2001 ¥ ¥ 10,887 5,271 4,971 21,129 2002 $ 72,297 35,860 30,164 $ 138,321 27 注記6．デリバティブ及びヘッジ 当社は、輸出取引に係る為替変動リスクを回避する目的のため、 判 断しております。当社の為 替 予 約 取引の契 約 先は、信 用度の 為替予約を付しております。これらのヘッジ手段の有効性は、 ヘッジ 高い銀 行であるため、契 約 不 履 行による信 用リスクはないものと 期間を通じて、ヘッジ対象の相場変動による変動額を基礎にして 判断しております。 注記7. リース取引 （1） 当社及び連結子会社には、 リース物件として機械装置及びその 企業会計審議会により開示が要求されている、取得価額相当 他の資産があります。 リース物件の所有権が借主に移転すると認 額及び減価償却累計額相当額などの追加情報は、2002年及び められるもの以外のファイナンス・リース取引に係る支払リース料の 2001年3月期末において、 以下のとおりです。 総額は、 2002年3月期が76百万円（576千米ドル）、 2001年3月期は なお、以下の金額は添付の連結貸借対照表には計上されて 117百万円であります。 おりません。 単位：百万円 2002 取得価額相当額 : 機械装置 .............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . ...................... そ の 他 .............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . ...................... 小 計 .............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . ...................... 差引：減価償却累計額相当額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..................... ¥ 2001 255 51 306 215 ) 91 ( ¥ 単位：千米ドル ¥ ( ¥ 2002 404 88 492 286 ) 206 $ ( $ 1,918 390 2,308 1,617 ) 691 2002年及び2001年3月期末における未経過リース料の期末残高相当額の総額は、 以下のとおりです。 単位：百万円 2002 １年以内 .................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . ..................... １ 年 超 .................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . ..................... ¥ 2001 59 32 91 ¥ 単位：千米ドル ¥ 2002 114 92 206 ¥ $ 445 246 691 $ 取得価額相当額、 未経過リース料期末残高相当額は、 支払利子込み法により算定しております。 2002年及び2001年3月期において減価償却費相当額は、 未経過リース料期末残高の有形固定資産期末残高に占める それぞれ76百万円（ 576千米ドル） 、117百万円です。これらの 割合が低いため、 支払利子込み法によっております。減価償却費 金 額は、添 付の 連 結 損 益 計 算 書に計 上されておりません 。 相当額は、 リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額 取 得 価 額 相当額は、 リース料 支 払 総 額であります。これは 法によっております。 （2） 2002年及び2001年3月期末におけるオペレーティング・リース取引の未経過リース料の総額は、 以下のとおりです。 単位：百万円 2002 １年以内 ................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ...................... １ 年 超 .................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ...................... ¥ ¥ 28 単位：千米ドル 2001 26 36 62 ¥ ¥ 2002 15 7 22 $ $ 195 275 470 注記8．退職給付関係 2002年3月期及び2001年3月期末現在の従業員に係る退職給付債務と添付の連結貸借対照表に計上されている 退職給付引当金との調整内容は、 それぞれ以下のとおりです。 単位：百万円 2002 退職給付債務 ....................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . ........ 年金資産 . ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 退職給付引当金（従業員分）. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... ¥ ( 26,677 ) 13,592 ¥ ( 13,085 ) 単位：千米ドル 2001 2002 ¥ ( 23,803 ) 12,937 ¥ ( 10,866 ) $ ( 201,020 ) 102,422 $ ( 98,598 ) 2002年3月期及び2001年3月期末における退職給付費用の内容は概ね、 以下のとおりです。 単位：百万円 2002 勤務費用 . .............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 利息費用 . ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 期待運用収益 ........................ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . ......... 数理計算上の差異の費用処理額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... 過去勤務債務の費用処理額 .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... 退職給付費用 ....................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . ........ 厚生年金基金に対する従業員の拠出額は、勤務費用に含ま れておりません。 2002年3月期及び2001年3月期において、退職給付債務の計 算における割引率をそれぞれ2.1％及び2.8％としており、 また期 ¥ ( ( ¥ 1,083 644 242 ) 2,891 583 ) 3,793 単位：千米ドル 2001 ¥ ( ¥ 995 568 251 ) 3,356 — 4,668 2002 $ 8,163 4,847 ( 1,823 ) 21,784 ( 4,390 ) $ 28,581 3月期及び2001年3月期の数理計算上の差異には、割引率の変 更によるものがそれぞれ、2,690百万円（ 20,273千米ドル）及び 2,319百万円含まれております。 一部の連結子会社の退職給付債務については、退職給付会 待収益率は2.0％としております。退職給付債務は勤務年数を基 計基準に従って、 小規模会社に適用が認められている簡便法に 準に配分しております。また過去勤務債務の額及び数理計算上 よって算定しております。 の差異は、発生年度に一括して損益処理しております。2002年 注記9．偶発債務 2002年3月期末において、 偶発債務はありません。 注記10．株主持分 2001年9月30日以前において日本の商法は、 株式の発行価額の少 によれば、 法定準備金は、 資本金の25％を超える部分について、 配当 なくとも2分の1以上、 かつ、 額面以上の金額を資本金に組入れるよう 可能限度額に含めることができるとされ、 また、配当可能限度額の範 規定しておりました。資本金に組み入れるべき割合は、 取締役会の決 囲内で自己株式を取得することができるとされます。 議に基づき決定されます。資本金に組入れる金額を超える金額は、 資 本準備金に計上しております。 2001年10月に改正商法の施行があり、 額面株式の制度は廃止され ました。 2001年9月30日以前において商法は、 現金配当とその他の社外流 1998年6月26日に開催された定時株主総会において、 「株式の消却 の手続に関する商法の特例に関する法律」に基づき、 取締役会の決 議をもって、 利益による消却のため700万株を限度として自己株式を取 得することができる旨承認されました。なお、 このような決議により自己 株式を取得できるのは、 改正商法に基づき、 改正商法施行後最初に 出額の10％以上の金額を、 資本金の25％に達するまで利益準備金（連 到来する決算期に関する定時株主総会の終結の日 （当社の場合は、 結剰余金に含まれる） として積み立てるよう規定しておりました。 2002年6月27日） までとなっております。2001年2月23日、 取締役会は、 2001年10月1日以降改正商法は、 利益準備金として積み立てるべき 300万株について利益による株式の消却を行う旨決議いたしました。 金額は、 資本準備金及び利益準備金（以下、 法定準備金と言う） の合 当社は取締役会の決議後から2001年3月期末までに152万株の自己 計額が資本金の25％に達するまで足りると規定しております。法定準 株式を、 また2001年4月1日から6月28日の定時株主総会日までに148万 備金は、 商法改正前と同様、 取締役会決議による資本組入及び株主 株の自己株式を取得し消却いたしました。この結果、 各期間において 総会決議による欠損填補に使用することができます。 さらに、 改正商法 剰余金はそれぞれ2,693百万円及び2,569百万円減少しております。 29 2002年6月27日に開催された定時株主総会において、 改正商法に に対して、34千株を上限に普通株式を購入する権利を付与しており 基づき、 今回の定時株主総会から次回の定時株主総会の終結の時 ます。当該権利の行使期間は、 2002年7月1日から2005年6月30日となっ 点までの期間に取得価額の総額6,500百万円（48,979千米ドル） を ております。 上限に350万株を上限として自己株式を取得することができる旨、承 認されました。 1999年、2000年、2001年及び2002年6月に開催された定時株主 総会において、 ストックオプション制度が承認されました。1999年6月 2001年6月に承認された同制度により、 当社対象取締役及び従業 員に対して、 52千株を上限に普通株式を購入する権利を付与してお ります。当該権利の行使期間は、 2003年7月1日から2006年6月30日と なっております。 に承認された同制度により、 当社対象取締役及び従業員に対して、 2002年6月に承認された同制度により、 当社対象取締役、監査役 それぞれ116千株及び204千株を上限に普通株式を購入する権利 及び従業員並びに主要関連会社の対象経営幹部に対して、180千 を付与しております。 株を上限に普通株式を購入する権利を付与しております。当該権利 当該権利の行使期間は、2001年7月1日から2004年6月30日となっ の行使期間は、 2004年7月1日から2007年6月30日となっております。 ております。2000年6月に承認された同制度により、 当社対象従業員 注記11. その他有価証券評価差額金 2002年3月期末現在及び2001年3月期末現在の資本の部に含まれている税効果控除後の その他有価証券評価差額金の内容は、 以下のとおりです。 単位：百万円 単位：千米ドル 2002 時価が取得原価を超過する金額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...................... 繰延税金負債 ........... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . ...................... その他有価証券評価差額金（税効果控除後）. . . . . . . . . . . . . . . . . . ...................... ¥ ( ¥ 2,549 1,070 ) 1,479 2001 ¥ ( ¥ 2002 $ 3,427 1,439 ) 1,988 ( $ 19,212 8,068 ) 11,144 注記12. 販売費及び一般管理費 2002年及び2001年3月期における、 添付の連結損益計算書の販売費及び 一般管理費の内容は、 それぞれ以下のとおりです。 単位：百万円 2002 運送費 ..................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . ..................... 広告宣伝費 .............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . ..................... 給与及び賞与 ........... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . ...................... 研究開発費 .............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . ..................... その他 ..................... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . ..................... ¥ ¥ 1,939 217 3,338 813 6,054 12,361 単位：千米ドル 2001 ¥ ¥ 2,527 246 3,501 1,195 6,374 13,843 2002 $ $ 14,608 1,638 25,150 6,130 45,617 93,143 注記13. 法人税等 当社及び国内連結子会社は、 それぞれの所得に応じて異なる法 30 いる国での法人税等が課税されております。 人税等が課税されており、 その法人所得に対する法人税等の総額 2002年及び2001年3月期につきましては、法定実効税率と税効果 の法定実効税率は2002年及び2001年3月期においては、約42％で 会計適用後の法人税等の負担率との間の差異が重要でないため、 した。また、在外連結子会社については、各子会社が事業運営して その差異原因に関する注記を省略しております。 2002年3月期及び2001年3月期の繰延税金資産及び負債の主な原因別内訳は、 以下のとおりです。 単位：百万円 単位：千米ドル 2002 繰延税金資産 ： 退職給付引当金繰入限度超過額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... たな卸資産未実現利益 ..... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... 未払事業税否認額 ............ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . ......... 税務上繰越欠損額 ............ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . ......... その他 ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... 小計 . . . . ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 繰延税金負債 ： その他有価証券評価差額金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... その他 ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... 小計 . . . . ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 繰延税金資産の純額 ........ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. ........ ¥ 2001 ¥ 4,950 453 249 661 858 7,171 1,070 402 1,472 5,699 ¥ 2002 4,051 662 423 — 591 5,727 $ 1,439 516 1,955 3,772 ¥ 37,298 3,417 1,873 4,978 6,469 54,035 8,069 3,026 11,095 42,940 $ 繰延税金資産の純額は、 連結貸借対照表に以下のとおり含まれております。 単位：百万円 単位：千米ドル 2002 流動資産 - 繰延税金資産 ..... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 投資その他の資産 - 繰延税金資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 流動負債 - 繰延税金負債 ..... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........ 固定負債 - 繰延税金負債 ...... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... 合計 . . . . . ............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... ¥ 2001 ¥ 2,512 3,237 — 50 ) 5,699 ( ¥ ( ( ¥ 2002 1,664 2,285 6) 171 ) 3,772 $ 18,924 24,389 — ( 373 ) $ 42,940 注記14. セグメント情報 当社及び連結子会社の2002年及び2001年3月期のセグメント情報は、 以下のとおりです。 （1） 事業の種類別セグメント情報 当社及び連結子会社は、 コンデンサ及びその関連製品の製 の事業の割合がいずれも10％未満と重要でないため、 日本の 造ならびに販売を主な事業としております。2002年及び2001年 連結財務諸表規則に基づき、事業の種類別セグメント情報の 3月期においては、全セグメントの売上高の合計、営業利益及び 記載を省略しております。 全セグメント資産の金額の合計額に占める当該主要事業以外 （2） 所在地別セグメント情報 2002年及び2001年3月期の所在地別セグメント情報は、 以下のとおりです。 単位：百万円 2002年3月期 売 上 高： 1.外部顧客に対する売上高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... 2.セグメント間の内部売上高又は振替高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... 合 計 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . ......... 営業費用 . .............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... 営業利益 . .............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... 資 産 . .............................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ......... 日 本 米 国 アジア その他 連 結 — ¥ 105,892 5,125 ¥ ( 32,435 ) — 11 ( 32,435 ) 105,892 5,136 ( 33,121 ) 100,812 5,267 686 ¥ 5,080 ¥ ( 131 ) ¥ ¥ 66,963 ¥ 14,309 ¥ 19,495 1,446 26 30,952 20,941 14,335 97,915 20,762 14,868 93,036 179 ¥ 4,879 ¥ ( 533 ) ¥ ¥ ¥ 115,076 ¥ 11,933 ¥ ¥ 12,352 消去又は全社 2,455 ¥ 15,730 ¥ 157,546 31 単位：百万円 2001年3月期 売 上 高： 1.外部顧客に対する売上高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..................... 2.セグメント間の内部売上高又は振替高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..................... 合 計 ... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..................... ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ..................... 営業費用 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ..................... 営業利益 資 産 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ..................... 日 本 米 国 アジア その他 消去又は全社 連 結 — ¥ 121,201 4,711 ¥ ( 40,664 ) — 2 ( 40,664 ) 121,201 4,713 ( 40,101 ) 110,921 5,056 ¥ ( 343 ) ¥ ( 563 ) ¥ 10,280 ¥ 76,119 ¥ 19,919 6 38,660 19,925 114,779 19,011 105,283 ¥ 9,496 ¥ 914 ¥ 20,452 1,996 22,448 21,672 776 ¥ ¥ ¥ 125,803 ¥ 11,502 ¥ 12,397 ¥ 2,606 ¥ 174,901 ¥ 22,593 単位：千米ドル 2002年3月期 売 上 高： 1.外部顧客に対する売上高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..................... 2.セグメント間の内部売上高又は振替高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..................... 合 計 ... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..................... ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ..................... 営業費用 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ..................... 営業利益 資 産 ................. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . . . . ..................... 日 本 米 国 アジア その他 消去又は全社 連 結 $ 504,583 $107,819 195 233,226 108,014 737,809 112,030 701,050 $ 36,759 $ 4,016 $ 146,901 10,896 157,797 156,446 $ 1,351 $ 38,615 $ — $ 797,918 — 87 ( 244,404 ) 797,918 38,702 ( 244,404 ) 759,642 39,690 ( 249,574 ) $ ( 988 ) $ 5,170 $ 38,276 $ 867,123 $ 89,914 $ 93,077 $ 18,502 $ 118,528 $ 1,187,144 資産のうち「消去又は全社」の項目に含めた全社資産の金額は、 2002年及び2001年3月期においては、 それぞれ28,217百万円（212,623千米ドル）及び35,891百万円であります。 （3） 海外売上高 2002年及び2001年3月期の海外売上高の状況は、 以下のとおりです。 単位：百万円 2002年3月期 海外売上高 .............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . ..................... 連結売上高 .............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . ..................... 連結売上高に占める海外売上高の割合 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..................... 米 ¥ 州 14,334 — 13.5% アジア ¥ 24,670 — 23.3% その他 ¥ 5,880 — 5.6% 合 ¥ 計 44,884 105,892 42.4% 単位：百万円 2001年3月期 海外売上高 .............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . ...................... 連結売上高 .............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . ...................... 連結売上高に占める海外売上高の割合 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ...................... 米 ¥ 州 20,152 — 16.6% アジア ¥ 24,984 — 20.6% その他 ¥ 6,192 — 5.1% 合 ¥ 計 51,328 121,201 42.3% 単位：千米ドル 2002年3月期 海外売上高 .............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . ..................... 連結売上高 .............. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. . . . . . . ..................... 連結売上高に占める海外売上高の割合 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..................... 米 州 $ 108,013 — 13.5% アジア $ 185,892 — 23.3% $ その他 合 44,307 — 5.6% $ 338,212 797,918 42.4% 注記15. 後発事象 2002年6月27日に開催された当社定時株主総会において、 1株6円50銭（0.05米ドル）の現金配当525百万円（3,957千米ドル） 及び取締役賞与金29百万円（219千米ドル）が正式に承認決議されました。 32 計 独立公認会計士の報告書 ニチコン株式会社取締役会 私どもは、 ニチコン株式会社及びその連結子会社の2002年3月31日及び2001年3月31日現在の添付の円表示 の連結貸借対照表、 並びに、 これらに関連する同日をもって終了した各連結会計年度の連結損益計算書、 連結 株主持分計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書について監査を行った。私どもは、 日本において一般に公正 妥当と認められ、 適用されている監査基準、 手続及び実務慣行に準拠して監査を実施した。 したがって、 私ども の監査は、 会計記録のテストやその時の状況下において必要と認められたその他の監査手続を含んでいる。 私どもの意見では、 上記の連結財務諸表は、 日本における一般に公正妥当と認められた会計原則及び実務 慣行（注記１を参照） に準拠し、 前連結会計年度と同一の基準を継続して適用し、 ニチコン株式会社及びその 連結子会社の2002年3月31日及び2001年3月31日現在の連結財政状態並びに同日をもって終了した各連結 会計年度の連結経営成績及び連結キャッシュ・フローを適正に表示しているものと認める。 注記２で記載されているとおり、 2001年3月31日をもって終了した連結会計年度から、 ニチコン株式会社及び その国内連結子会社は、 金融商品及び退職給付に係る新しい日本の会計基準を適用している。 米ドルで表示された金額は、 単に読者の便宜のために提供されたものであり、 添付の連結財務諸表の注記３ で述べられている基準で換算されたものである。 大阪、 日本 ２００2年６月２7日 33 連結子会社 国内連結子会社 海外連結子会社 ニチコンタンタル株式会社 NICHICON (AMERICA) CORP. 〒520-1215 滋賀県高島郡安曇川町三尾里690番地の2 TEL.0740-32-1250 FAX.0740-32-1504 927 East State Parkway, Schaumburg, Illinois 60173, U.S.A. TEL.1-847-843-7500 FAX.1-847-843-2798 資 本 金：316百万円 事業内容：タンタル電解コンデンサの製造 ISO9001、 QS-9000、 ISO14001認証取得 資 本 金：3,000千US＄ 事業内容：各種コンデンサの販売 NICHICON (HONG KONG) LTD. 朝日電機工業株式会社 〒028-3308 岩手県紫波郡紫波町平沢字的場120番地 TEL.019-676-4511 FAX.019-676-6710 資 本 金：100百万円 事業内容：アルミ電解コンデンサ（小形品） の製造 ISO9002、 QS-9000、 ISO14001認証取得 Unit 308, Harbour Centre Tower 1, 1 Hok Cheung Street, Hunghom, Kowloon, Hong Kong TEL.852-2363 4331 FAX.852-2764 1867 資 本 金：5,000千HK＄ 事業内容：各種コンデンサの販売 NICHICON (EUROPE) LTD. ニチコン岩手株式会社 〒028-4305 岩手県岩手郡岩手町大字久保第8地割17番地の1 TEL.0195-62-5311 FAX.0195-62-3400 資 本 金：100百万円 事業内容：アルミ電解コンデンサ（チップ品） の製造 ISO9002、 QS-9000、 ISO14001認証取得 Coliseum Business Centre, Riverside Way, Camberley, Surrey GU15 3YL, United Kingdom TEL.44-1276-685393 FAX.44-1276-686531 資 本 金：1,000千STG￡ 事業内容：各種コンデンサの販売 NICHICON (SINGAPORE) PTE. LTD. ワカサ電機株式会社 〒919-1543 福井県遠敷郡上中町天徳寺30号1番地の1 TEL.0770-62-1121 FAX.0770-62-0620 資 本 金：84百万円 事業内容：電気機器・スイッチング電源・タンタル電解コンデンサの製造 ISO9002（小浜工場）、 ISO14001認証取得 No.6 Ang Mo Kio Industrial Park 2, Singapore 569499 TEL.65-64815641 FAX.65-64816485 資 本 金：8,000千SP＄ 事業内容：アルミ電解コンデンサ（小形品・チップ品） の製造 各種コンデンサの販売 ISO9002、 QS-9000、 ISO14001認証取得 NICHICON (MALAYSIA) SDN. BHD. デンドー株式会社 〒028-7112 岩手県岩手郡西根町田頭第2地割27番地 TEL.0195-76-2424 FAX.0195-76-5252 資 本 金：50百万円 事業内容：スイッチング電源の製造 ISO9002、 ISO14001認証取得 ニチコン福井株式会社 〒912-0805 福井県大野市土布子第4号24番地15 ニチコンテクノロジーセンター内 TEL.0779-65-8800 FAX.0779-65-8801 No.4 Jalan P/10, Kawasan Perusahaan Bangi, 43650 Bandar Baru Bangi, Selangor Darul Ehsan, Malaysia TEL.60-3-8250678 FAX.60-3-8250858 資 本 金：63,000千M＄ 事業内容：アルミ電解コンデンサ（小形品・大形品） の製造・販売 ISO9002、 QS-9000、 ISO14001認証取得 NICHICON (TAIWAN) CO., LTD. 16F-12, No.6, Sec.4, Hsin-Yi Rd., Taipei, Taiwan TEL.886-2-2708-0200 FAX.886-2-2708-0959 資 本 金：30,000千NT$ 事業内容：各種コンデンサの販売 資 本 金：100百万円 事業内容：アルミ電解コンデンサ（導電性高分子） の製造 NICHICON (AUSTRIA) GmbH ニチコン滋賀株式会社 〒525-0053 滋賀県草津市矢倉2丁目3番1号 TEL.077-563-1181 FAX.077-563-1208 資 本 金：50百万円 事業内容：タンタル電解コンデンサの製造 34 Am Concorde Business Park C4 Top. Nr20 2320 Schwechat, Austria TEL.43-1-706-7932 FAX.43-1-706-7933 資 本 金：300千EUR 事業内容：各種コンデンサの販売 会社概要 役員の状況 2002年６月28日現在 代表取締役社長 武田 一平 常 務 取 締 役 岩佐 譽 取 役 三井 梅村 紘一 幸人 胡桃澤 秀好 樋崎 信夫 西澤 唯芳 田井 謙治 常 勤 監 査 役 松井 新三 西幡 奎二 監 細見 卓 山崎 幸三 締 査 役 工 草 津 工 場 〒525-0053 大島 博三 加藤 滋賀県草津市矢倉2丁目3番1号 TEL.077-563-1181 FAX.077-563-1208 生産品目：電力用・機器用コンデンサ コンデンサ応用関連機器 ISO9001、 ISO14001認証取得 速雄 亀 岡 工 場 〒621-0811 京都府亀岡市北古世町2丁目15番1号 TEL.0771-22-5541 FAX.0771-24-1923 生産品目：ハイブリッドIC、 正特性サーミスタ ポジアール ○R ISO9001、 ISO14001認証取得 長 野 工 場 〒399-8205 長野県南安曇郡豊科町大字豊科4085番地 TEL.0263-72-2830 FAX.0263-72-7140 生産品目：アルミ電解コンデンサ（大形品） ISO9001、 QS-9000、 ISO14001認証取得 設 立 年 月 日 1950年（昭和25年）8月1日 資 本 場 金 14,286百万円（2002年3月31日現在） 従 業 員 数 1,758名（2002年3月31日現在） 穂 高 工 場 〒399-8302 長野県南安曇郡穂高町大字北穂高 1284番地の2 TEL.0263-82-2510 FAX.0263-82-7536 生産品目：アルミ電解コンデンサ用電極箔 ISO9001、 ISO14001認証取得 本 社 所 在 地 〒604-0844 京都市中京区御池通烏丸東入 上原ビル３階 TEL.075-231-8461 FAX.075-256-4158 大 町 工 場 〒398-0003 営 長野県大町市大字社字島8224番地1 TEL.0261-21-3200 FAX.0261-21-3206 生産品目：アルミ電解コンデンサ用電極箔 ISO9001、 ISO14001認証取得 業 東日本営業本部 〒105-0013 東京都港区浜松町2丁目5番5号 TEL.03-5473-5611 FAX.03-5473-5651 大 野 工 場 〒912-0095 福井県大野市下丁1号11番地の2 TEL.0779-66-0333 FAX.0779-66-0312 生産品目：アルミ電解コンデンサ（小形品） ISO9001、 QS-9000、 ISO14001認証取得 西日本営業本部 〒530-0046 大阪市北区菅原町3番2号 TEL.06-6362-6421 FAX.06-6365-7033 富 田 工 場 〒912-0805 福井県大野市土布子4字青島24-11番地 ニチコンテクノロジーセンター内 TEL.0779-65-8000 FAX.0779-65-8911 生産品目：アルミ電解コンデンサ用電極箔 ISO9002、 ISO14001認証取得 名 古 屋 支 店 〒460-0003 名古屋市中区錦2丁目4番3号 錦パークビル18階 TEL.052-223-5581 FAX.052-220-1839 営 業 所 仙台、 長野、 静岡、 岡山、 福岡 諏 訪 工 場 〒392-0131 長野県諏訪市大字湖南1372番地 TEL.0266-52-1816 FAX.0266-52-3369 生産品目：プラスチックフィルムコンデンサ ISO9002、 ISO14001認証取得 電源センター 〒105-0013 東京都港区浜松町2丁目5番5号 TEL.03-3432-6561 FAX.03-3437-5769 生産品目：スイッチング電源の設計・開発 ISO9001認証取得 株式情報 会社が発行する株式の総数 発行済株式総数 株 主 数 上場取引所 2002年3月31日現在 株価の推移 （円） 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 1997 1998 1999 2000 2001 137,000,000株 81,144,372株 9,124名 東京証券取引所市場第一部 大阪証券取引所市場第一部 名古屋証券取引所市場第一部 大株主 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社（信託口） 三菱信託銀行株式会社（信託口） 日本生命保険相互会社 株式会社京都銀行 株式会社富士銀行 ザ チェースマンハッタンバンクエヌエイロンドン 株式会社UFJ銀行 株式会社三井住友銀行 平井 信子 ザ チェースマンハッタンバンクエヌエイロンドンエスエルオムニバスアカウント 持株数 持株比率 6,811,900株 4,742,200株 4,238,612株 3,370,000株 3,090,000株 2,717,700株 2,448,989株 2,200,021株 1,915,000株 1,747,300株 8.39% 5.84% 5.22% 4.15% 3.80% 3.34% 3.01% 2.71% 2.35% 2.15% 2002 35 ニチコン株式会社 京都市中京区御池通烏丸東入 上原ビル3階 〒604-0844 TEL.075-231-8461 FAX.075-256-4158 URL: http://www.nichicon.co.jp/ http://www.nichicon-us.com/ このカタログの印刷は、環境にやさしい 植物性大豆油インキを使用しています。 古紙配合率100％再生紙を使用
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