2009年度版

よんでんグループCSRレポート2009
編集方針
よんでんグループでは、
「 地域と共に生き、地域と共に歩み、地域と共に栄える」との基本的な精神のもと、広く
社会に対する責任(CSR ※1)を果たし、ステークホルダーの皆さまとの信頼関係の構築に努めています。
こうしたよんでんグループのCSR活動の状況や考え方を、ステークホルダーの皆さまに分かりやすくご報告し、
広くご意見をいただくことを目的として、本レポートを毎年発行しています。
なお、今回のレポートから、
「 よんでんグループCSRレポート」
( 昨年度までは「よんでんCSRレポート」)に名称を
変更し、
グループ大およびグループ各社の取り組みをより充実した内容で皆さまにご紹介しています。
●報告期間
2008年度の活動実績をもとに作成しています。なお、一部、発行までの最新情報についても掲載しています。
●報告範囲
四国電力株式会社およびグループ会社(詳細は6ページをご参照ください。)
●参考としたガイドライン
CSRレポートの国際的なガイドラインであるGRI※2 の「サステナビリティ・リポーティング・ガイドライン(第3版)」を参考にしています。
●発行時期
毎年7月発行
●四国電力の発行するレポートと主な報告対象分野
CSR情報のご紹介
環境情報を詳細にご紹介
よんでんグループCSRレポート
よんでんグループ環境保全活動
四国電力 アニュアルレポート
(7月末発行)
レポート(7月末発行)
(9月末発行予定:写真は2008年度版)
http://www.yonden.co.jp/corporate/
csr/report/index.html
http://www.yonden.co.jp/energy/
environ/report/index.html
財務情報を詳細にご紹介
http://www.yonden.co.jp/corporate/
ir/library/annualreport/index.html
●お問い合わせ先
四国電力株式会社 総合企画室 経営企画部
●免責事項
〒760 - 8573 香川県高松市丸の内2の5
本レポートには、四国電力株式会社および
TEL:087 - 821 - 5061(代表) FAX:087 - 825 - 3018
グループ会社の過去と現在の事実だけではなく、
E−Ma
i
l
:[email protected]
将来の業績に関する記述が含まれています。
こうした記述は、記述した時点 の情報に基
づいた仮定や判断であり、経営環境など前提
条件の変化などに伴い修正する可能性があり
ます。
※1 CSR…Corporate Social Responsibilityの略で、一般に「企業の社会的責任」
と訳されている。
※2 GRI(Global Reporting Initiative)…持続可能性報告書の国際的なガイドラインを立案し、普及
させることを目的としたオランダに本部を置く国際非営利団体。企業、非営利団体、会計士団体、
投資機関、労働組合など多様な関係者が参画し、1997年秋から活動している。
01 よんでんグループCSRレポート 2009
読者の皆さまには、以上をご了承いただき
ますようお願い申しあげます。
CSR report 2009
01…… 編集方針
02…… 目次
03……トップメッセージ
05…… よんでんグループの概要
07…… よんでんグループのCSR
09…… 特集1 皆さまに安心・信頼いただける伊方発電所を目指して
11…… 特集2 低炭素社会の実現に向けて
13…… 特集3 よんでんグループ一体となったさまざまな取り組み
∼CSR活動の7つの柱∼
15…… Ⅰ 電力の安定供給の遂行
23…… Ⅱ コンプライアンスの推進
27…… Ⅲ 環境保全活動の推進
39…… Ⅳ 開かれた経営の実践
45…… Ⅴ お客さま志向の徹底
51…… Ⅵ 従業員活力の維持・向上
57…… Ⅶ 地域共生活動の推進
63…… CSRアクションプラン
65…… 皆さまの声を大切に(電力アドバイザー会議)
67…… 会社概要(四国電力)
68…… 財務関連データ
69…… 第三者意見
よんでんグループCSRレポート 2009
02
この度、社長に就任いたしました千葉でございます。
「よんでんグループCSRレポート2009」の発行にあたり、一言、
ごあいさつを申しあげます。
“原点”を忘れずに
“中長期を見据えた基盤整備”を
1951年の創立以来、
よんでんグループは、電気
よんでんグループでは、
CO2 の排出削減など
事業者の原点である「良質で低廉な電気を安定
地球環境問題へ の対応もにらみながら、中長期
的にお客さまにお届けする」という最も重 要 な
を見据えた安定供給の基盤強化のために、
使命の達成に努めるとともに、環境問題や地域
・原子力における耐震安全性確保やプルサーマル
活 性 化をはじめ、法 令・社 会 的 規 範 の 遵 守 など
導入、大型改良工事の実施
公益企業としての社会的責任の遂行に取り組ん
・坂出発電所へのLNG導入プロジェクト
でまいりました。
・あらゆる設備における高経年化対策
現在のよんでんグループを取り巻く事業環境は、
などを進めております。
不透明なエネルギー情勢や地球規模の環境問題
これらへの真摯な取り組みを通じて、よんでん
に加え、景気の悪化など厳しい状況のなかにあり
グループの一人ひとりが、
「 安定供給の継続」を
ますが、このようなときだからこそ、グループが
担うことへの誇りを自覚するとともに、中長期的な
一体となって、自らの原点を忘れることなく、その
安定供給の基盤整備をさらに磐石のものとする
使命と責任を全うしてゆかなければなりません。
た め、現 場 力 の 維 持・向 上や 風 通しのよい 職 場
風土づくりなどに全力を尽くしてまいります。
03 よんでんグループCSRレポート 2009
“信頼というブランド”の継承
これまで、
よんでんグループは、
「地域と共に生き、
地 域と共に歩 み 、地 域と共に栄 える」との 基 本
最 後になりますが 、本 年 から、四 国 電 力 の み
精神のもと、事業活動を展開してまいりました。
ならず、よんでんグループにおけるCSR活動への
今後も、地域社会からの信頼こそがよんでん
取り組み姿勢やさまざまな活動を広く皆さまに
グループにとって全ての事業活動の源泉である
ご紹介することを目的として、本レポートの名称
ことを肝に銘じ、グループが一体となって、法令
を「よんでんグループCSRレポート」
と改め、発行
遵守はもちろんのこと、全てオープンで公平・公正
させていただくことといたしました。
な事業運営に努め、これまでに培われた信頼と
是非ご一読いただき、広く皆さまの忌憚のない
いう無形のブランドを受け継ぎ、発展させてゆく
ご意見、ご感想などを賜りますよう、お願い申し
ことが私たちの責務であると考えております。
あげます。
また 、お 客さまや 社 会 の 目 線に立 ち 、そして
お客さまのニーズを第一に、
さまざまなサービスを
ワ ン ストップ で ご 提 供 す る「 マ ル チ ユ ー ティ
リティー企業グループ」への一層の飛躍に向け、
・エネルギー分野における、お客さまのご要望に
お応えするソリューションサービスの展開
・光ファイバ網を活用したインターネット、電話、
テレ ビ 放 送 のトリプ ル サ ー ビ ス が 可 能 な
“ ピカラ”の展開
・生活 関 連 分 野で の 老 人ホーム の 運 営 事 業や
自治体からの受託事業(PFI事業)の推進
など、お客さまの利便性向上と付加価値の創出
に努めてまいります。
2009年7月 四国電力株式会社
取締役社長
よんでんグループCSRレポート 2009
04
よんでんグループでは、将来にわたって、皆さまとともに持続的成長を遂げていくために、以下のミッション
およびビジョンをかかげ、その実現に向けてグループ一体となって取り組んでいます。
グループミッション
四国電力グループは、エネルギーを中心として、人々の生活に関わる様々なサービスを、高い品質で
提供し続けることにより、快適・安全・安心な暮らしと地域の発展に貢献します。
グループビジョン ∼目指すべき企業グループ像∼
暮らしを支えるマルチユーティリティー企業グループ
四国地域を基盤に、お客さまから最も信頼されるパートナーとして、エネルギーから情報通信、
ビジネス・
生活サポートまで、多様なサービスをワンストップで提供できる企業グループへの変革・成長を目指します。
総合エネルギー
ビジネス・生活
サポート
情 報 通 信
中期経営構想
グループビジョンの実現に向け、より実効性のある5ヵ年プランとしての中期経営構想の中で、具体的な
経営課題と数値目標を以下のとおり定めています。
ビジョン実現に向けた6つの課題
数値目標(連結)
◎競争に勝ち抜くコスト体質の構築
◎営業力の強化
◎戦略分野への経営資源投入
◎人材の育成と組織活力の向上
◎技術レベルの維持・向上
◎グループブランドの醸成・強化
2006∼2010年度
ROA
[総資産営業利益率]
平均4.0%以上
自己資本比率
25∼30%
電力販売拡大
5年間で10億kWh
ホームページ:
「経営方針」 http://www.yonden.co.jp/corporate/ir/policy/index.html
05 よんでんグループCSRレポート 2009
よんでんグループ
電
力
研
究
開
発
建
設
エ
ネ
ル
ギ
ー
関
連
製
造
情
報
通
信
ビ
ジ
ネ
ス
・
サ
ー
ビ
ス
ほ
か
運
輸
ホームページ:
「四国電力グループ情報」 http://www.yonden.co.jp/corporate/yonden/group/index.html
よんでんグループCSRレポート 2009
06
よんでんグループのCSRの考え方
よんでんグループでは、
「 地域と共に生き、地域と共に歩み、地域と共に栄える」
という基本精神のもと、最も重要な社会
的使命である電気の安定的な供給はもちろん、環境保全や地域貢献など、さまざまな活動において社会的責任を果たす
ことで、全てのステークホルダーの皆さま(お客さま、株主・投資家の皆さま、取引先の皆さま、従業員、地域社会)との
信頼関係の強化に努めています。
基本精神の実現のためには、ステークホルダーの皆さまから信頼されることが何より大切であると考えているからです。
「皆さまから信頼される企業づくり」のためのさまざまな取り組みが、よんでんグループのCSR活動です。
よんでんグループ行動憲章
従業員一人ひとりがCSRを意識した行動を行うための基本方針となる「よんでんグループ行動憲章」を定め、皆さま
から信頼される企業づくりに全力を尽くしています。
私たちよんでんグループは、地域と共に生き、地域と共に歩み、地域と共に栄えるとの基本精神のもと、事業活動に深く係わり、
これを支えていただいている全ての皆さまとの信頼関係をより強固なものとし、広く社会に対する責任を果たしていくことが、
企業グループとして成長・発展し続けるために必要不可欠であると考えます。 よんでんグループの役員および従業員は、法令を遵守し、企業倫理を徹底するとともに、透明性が高く開かれた事業活動を遂行
することを基本に、以下の基準に則り行動することにより、社会からのご期待に応え、一層信頼される企業づくりに全力を尽くします。
− お客さまと共に −
◎お客さまのご満足を第一に、社会に有用な商品およびサービスを、安全性に十分配慮して、誠実に提供いたします。
◎特に電気の供給に当たっては、電気事業者としての社会的使命のもと、良質で安価な電気エネルギーを、安全かつ安定的に
お届けします。
− 株主・投資家の皆さまと共に −
◎長期的かつ継続的な企業価値の向上を目指し、健全かつ透明な事業活動を行います。
◎株主・投資家の皆さまに対し、積極的かつ正確な情報開示を行います。
− 取引先の皆さまと共に −
◎全ての取引先の皆さまが、対等の立場にある良きパートナーであることを認識し、公正にして自由な取引を行います。
− 従業員と共に −
◎個々の従業員の人格と個性を尊重します。
◎安全で働きやすい職場環境を確保し、明朗にして自由闊達な企業風土をつくります。
− 社会と共に −
◎社会の一員として、地域社会の発展のために貢献します。
◎政治・行政とは、健全かつ正常な関係を維持します。
◎市民社会に脅威を与える反社会的勢力とは、断固として対決します。
− 地球と共に −
◎環境保全の重要性を認識し、全ての事業活動において環境負荷の抑制に努めます。
(2006年9月制定)
07 よんでんグループCSRレポート 2009
CSR推進会議の設置
2006年3月、社長を委員長とする「CSR推進会議」を設置し、グループ大でのCSR活動に係る諸活動を取りまとめ、
さらなるステップアップへの総括的な検討を実施しています。
組 織
C S R 推 進 会 議
四国電力
コンプライアンス
推進委員会
個人情報保護
推進委員会
よんでんグループコンプライアンス
推進協議会
よんでん
グループ各社
環境委員会
特命委員会
(必要に応じ設置)
よんでんグループ
環境会議
グループ大で一体となって推進
具体的な活動内容
③
① 取り組 み 方 針 の 策 定
C S R 推 進 会 議
②個々の取り組みの集約/活動の方向性・体制の整備
各 部 門・委 員 会
C S R 諸 活 動 の 計 画・実 施・評 価
双
方
向
コ
ミ
ュ
ニ
ケ
ー
シ
ョ
ン
活
動
よんでんグループを支えて
いただいている
全ての皆さま
CSR活動の7つの柱
Ⅰ
電力の安定供給の遂行
→ 1 5 ∼ 2 2 ペ ージ
重点的に取り組むべきCSR活動を「CSR
Ⅱ
コンプライアンスの 推 進
→ 2 3 ∼ 2 6 ペ ージ
活動の7つの柱」
として位置付け、それぞれの
Ⅲ
環境保全活動の推進
→ 2 7 ∼ 3 8 ペ ージ
柱ごとに、
PDCA
(計画・実行・評価・次年度へ
Ⅳ
開かれた 経 営 の 実 践
→ 3 9 ∼ 4 4 ペ ージ
の 反 映 )の サイクルに沿って 、より効 果 的に
Ⅴ
お客さま志 向 の 徹 底
→ 4 5 ∼ 5 0 ペ ージ
CSR活動を推進しています。
Ⅵ
従 業 員 活 力 の 維 持・向 上
→ 5 1 ∼ 5 6 ペ ージ
Ⅶ
地域共生活動の推進
→ 5 7 ∼ 6 2 ペ ージ
ホームページ:
「CSRへの取り組み」 http://www.yonden.co.jp/corporate/csr/index.html
よんでんグループCSRレポート 2009
08
伊方発電所(愛媛県伊方町)は、四国電力唯一の原子力発電所です。
今後とも皆さまに分かりやすい情報を積極的にお伝えすることで、
安心・
信頼いただける発電所を目指していきます。
特 集
1
皆
さ
ま
に
安
心
・
信
頼
い
た
だ
け
る
伊
方
発
電
所
を
目
指
し
て
伊方発電所全景
プルサーマル計画への取り組み
日本のエネルギー自給率はわずか4%しかなく、エネルギー資源のほとんどを輸入に
頼っています。限りある資源を大切にし、有効利用していくために、日本では、
ウラン資源の
リサイクル「プルサーマル計画」に取り組んでいます。
プルサーマルとは、使用済燃料から再処理して取り出したプルトニウムをウランと混ぜて
新しい燃料(MOX燃料)を作り、原子力発電所でリサイクル利用することです。
伊方発電所では、3号機
■発電によるウラン燃料の変化(例)
へプル サーマルを導入す
高レベル放射性廃棄物
ることとしており、2009
再利用できない
核分裂生成物
年5月にフランスで製造し
4%
たMOX燃 料 を 伊 方 発 電
核分裂しやすい
ウラン235
1%
1%
所 へ 搬 入 、2010年1月に
開始予定の定期検査に
96 %
核分裂しにくい
ウラン238
核分裂により
できた物質
再
6%
3%
プルトニウム 利
94 %
おいて、原子炉へ装荷する
用
可
能
︵
96
%
︶
核分裂
しにくい
ウランなど
核分裂
しにくい
プルトニウム
91 %
計画です。
ウラン燃料(例)
使用済燃料
(例)
〈発電前〉
〈発電後〉
四国電力 伊方発電所長 先
田 誠 喜(さきだ せいき)
伊方発電所3号機へ のプルサーマル導入につ
いては、今後も、引き続き地域の皆さまへの理解
活動を継続しながら、安全確保を最優先に計画を
慎重に進めてまいります。
また、伊方発電所の耐震安全性評価については、
引き続き1,2号機の評価を実施していくとともに、
3号機については、耐震安全性評価の妥当性につ
いて、皆さまにご説明していきたいと考えています。
今後とも地震に関する種々の検討ならびに十分
なフォローを実施し、耐震安全性に対する信頼性
を一層向上させてまいります。
09 よんでんグループCSRレポート 2009
4%
プルトニウム
9%
核分裂
しやすい
プルトニウム
MOX燃料(例)
耐震安全性評価の進捗状況
伊方発電所では、2006年9月に改訂された「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」
( 以下、
「 新耐震指針」)
や、2007年7月に発生した新潟県中越沖地震を踏まえて、耐震安全性評価を行っています。
2009年2月には、伊方発電所3号機の原子炉建屋など主要設備の耐震安全性評価をまとめ、原子力安全・保安院
(以下、
「 保安院」)に報告しました。
評価の結果、敷地に最も影響を及ぼすような地震が発生したとしても、原子炉施設の安全性は十分確保される
ことを確認しています。
「伊方発電所3号機の主要設備の耐震安全性評価結果に関する報告書の概要」
◎これまで実施してきた各種地質調査によるデータの再整理および拡充を行うとともに、新潟県中越沖地震で得られ
た知見も含め、新耐震指針に照らして評価した結果、新たに考慮すべき大規模な断層はありませんでした。
◎新潟県中越沖地震で得られた知見も含め、新耐震指針に照らして、不確かさを考慮して安全側に地震動評価を行っ
て策定した結果、基準地震動 ※1 の最大加速度は570ガル ※2となりました。
この基準地震動に最も影響がある地震は、
これまでと同様、敷地前面海域の断層群による地震です。
◎今回策定した基準地震動に対して、伊方発電所3号機の原子炉建屋基礎地盤や安全上重要な全ての設備(耐震重要
度分類Sクラス)の耐震安全性に問題がないことを確認しました。また、安全上重要な施設の周辺斜面が崩壊しない
ことおよび津波が発電所施設に影響を及ぼさないこと等も確認しました。
※1 基準地震動:発電所の耐震設計をする上で想定する最大の揺れ
※2 ガル:地 震 による 地 盤 や 建 物 等 の 揺 れ の 大 きさを 表 す 加 速 度 の 単 位(1ガル=1cm/秒2)
■伊方発電所前面海域の活断層位置図
■主な評価対象施設
また、2009年3月には、伊方発電所1,2号機の安全
上重要な機能を有する主要設備や原子炉建屋などの
耐震安全性が確保されていることについて、中間報告書
として取りまとめ、保安院へ提出し、保安院および原子力
安全委員会において、報告書の内容の妥当性について
確認が行われています。
これからも、耐震安全性に対する信頼性を一層向上
させ、皆さまに安心・信頼いただける発電所を目指して
いきます。
ホームページ:
「原子力情報」 http://www.yonden.co.jp/energy/atom/index.html
よんでんグループCSRレポート 2009
10
よんでんグループでは、エネルギー供給事業者の責任として、
低炭素社会の実現に向けて、
CO2の削減に向けた取り組みを懸命
に行っています。
ここでは、電力供給面での取り組みをご紹介します。
(その他の取り組みは、Ⅲ.環境保全活動の推進をご参照ください。)
特 集
2
低
炭
素
社
会
の
実
現
に
向
け
て
松山太陽光発電所(現在)
原子力発電所の安定運転
原子力発電は、発電の過程でCO2を排出
∼
電
力
供
給
面
で
の
取
り
組
み
∼
せず、安定した発電ができることから、低炭素
社会に向けた切り札として期待されています。
今 後とも 、低 炭 素 社 会 の 実 現に向 け て 、
皆さまに信頼される伊方発電所を目指して、
設備保全・安全対策を徹底し、安全・安定運転
を進めていきます。
(石炭火力を100とした場合の発電電力量1kWhあたりの排出量)
100
100
9
80
LNG
(液化天然ガス)の導入
四国電力では、
CO2 排出削減に加え、総合
エネルギー企業としての基盤整備を図る観点
などから、
「 坂 出LNG※ 1 」を 設 立し、香 川 県
坂出市にLNG基地を建設するとともに、坂出
設備の建設などによる排出
76
4
発電燃料の燃焼による排出
62
60
13
53
11
91
40
72
49
20
42
5
0
石炭
火力
石油
火力
3
2
2
LNG LNG 太陽光 風力 原子力 地熱
火力 コンバインド
1
水力
(注)原子力については、現在計画中の使用済燃料国内再処理・プル
サーマル利用(1回リサイクルを前提)
・高レベル放射性廃棄物
処分などを含めて算定
出所:電力中央研究所報告書他をもとに当社作成
発電所において、LNGを燃料とする発電設備
の建設を行っています。
坂出LNG 技術部 機械課
L N G 基 地 は 現 在 、主 要 機 器 類 の 据 付を
(いりたに けいいち)
入谷 圭一
ほぼ終了し、今後は機器の確認試験を行った
後、2010年1月にLNG第1船を受け入れ、
坂出LNGでは、2010年3月末の基地運転
同年3月末から運用を開始する予定です。
開始に向け、社員一丸となって準備に取り組
また、坂出発電所では、効率の高いコンバイ
んでいます。
私は、機械設備 の設計・工事管理を担当し
ンドサイクル発電※2 へのリプレース(1号機)、
ていますが、設計から携わってきた機械設備
およびL N G へ の 燃 料 転 換 工 事( 4 号 機 )を
が日々、形になっていく姿を目の当たりにし、
行っており、1号機は2010年8月、4号機は
同年3月末から営業運転を開始する予定です。
※1 当社、
コスモ石油、四国ガスの3社が共同出資により設立。
※2 ガスタービンと蒸気タービンによる発電を組み合わせた発電方法。
LNG基地建設工事状況
(2009年3月上旬)
11 よんでんグループCSRレポート 2009
■日本の電源別CO 2排出原単位の比較(送電端)
充実感とともに責任を感じています。
建 設 工 事を 無 事 完 了させ 、当 社 がクリー
ン エ ネ ル ギ ー で あ る L N G の 四国内供給拠
点として社会に貢献できれば幸いです。
再生可能エネルギーの取り組み
太陽光や風力などの再生可能エネルギーは、自然条件に大きく左右されやすく、安定供給上の課題があることや、
供給力としての量の確保も困難であるなど、主力電源として導入するには多くの課題がありますが、発電時にCO2を
排出しない電源のひとつとして、よんでんグループ一体となって積極的に取り組んでいます。
メガソーラー発電所の導入
グループ一体となった風力発電所の展開
現在運転している松山太陽光発電所(出力300kW)
よんでんグループでは、積極的に風力発電事業に取
を増設し、
メガソーラー発電所(出力1,000kW以上)
を
り組んでいます。2009年2月には総出力19,500kW
導入することとしています。
の大川原ウインドファーム(徳島県)が営業運転を開始
まず、2011年3月に1,740kWの太陽光発電設備を
しました。
増設し、最終的には、2020年度までに計4,300kW
■よんでんグループの風力発電設備
程度の発電設備とする予定です。
発電設備
総出力
なお、4,300kWのメガソーラー発電所の導入により、
四国電力室戸風力発電所(高知県)
年間約2,000トンのCO2排出抑制が可能となります。
三 崎ウィンド・パワー( 愛 媛 県 )
20,000kW
■メガソーラー建設予定図
大 川 原ウインドファーム( 徳 島 県 )
19,500kW
え い
頴 娃 風 力 発 電( 鹿 児 島 県 )※
北エリア
既設エリア
[約2,300kW]
(2020年度まで)
松山太陽光
発電所
300kW
14,000kW
※ 2010年3月営業運転開始予定(P38参照)
[300kW]
南東エリア
(既設)
緑地帯
[1,740kW]
(2011年3月)
(既設)
松山発電所
記念公園
木質バイオマスの導入
西 条 発 電 所 で は 、国 内 の 電 力 会 社 で は 最 も 早 い
2005年7月から、燃料の石炭に木質バイオマスを混合
して燃焼しています。これにより、2008年度は約1万
トンのCO2排出量を削減しました。
大川原ウインドファーム
T opics
電気自動車の導入
四国電力では、2009年度中に30台の電気自動
車を導入します。
木質バイオマス
今後は、2020年を目途に、順次、業務用車両の半
数にあたる300台を導入する予定です。
3 0 0 台 の 電 気 自 動 車を 導 入した 場 合 、CO2 の
排出量を年間約200トン削減できる見込みです。
木質バイオマスの受け入れ
よんでんグループCSRレポート 2009
12
よんでんグループでは、
「地域と共に生き、地域
と共に歩み、地域と共に栄える」との基本精神の
もと、皆さまの「しあわせのチカラ」の担い手と
なれるよう、さまざまな取り組みを行
さまざまな取り組みを行っています。
を行っています。
文化財の設備点検
グループ一体となったソリューションサービスの展開
特 集
3
よ
ん
で
ん
グ
ル
ー
プ
一
体
と
な
っ
た
さ
ま
ざ
ま
な
取
り
組
み
照明や生産設備の省エネ診断や、機器の取
替による設備効率の改善など、
お客さまが直面
お客さまの
笑顔とともに
するさまざまな技術的課題に対して、
よんでん
グループの技術力やノウハウを活用し、より
良い解決策を提案する「技術サポート活動」
四国電力 松山支店 営業部
営業提案センター 技術サポート課
をグループ一体となって推進しています。
坂 口 勝 俊(さかぐち かつとし)
具体的には、工場やビルなどの電気の有効
活用に関するご相談や、
最適な料金メニューの
ご 提 案 に 加 え 、ボ イラ の 効 率 運 用 や 社 内
ネットワークの構築など、きめ細かなコンサ
ルティングを行っています。
今後ともお客さまの多様なご要望にワン
ストップ で お 応 え で き る よう、
トータルな
ソリューションサービスを展開していきます。
■提案営業活動の実施状況(提案件数)
(件)
2,000
1,984
その他
負荷平準化対策
1,500
技術サポートでは、省エネルギーや省コスト、
環境負荷の低減対策などのお客さまのお悩
みにお応えするため、さまざまなソリューショ
ン活動を展開しています。
お客さまから「想像以上の効果が出ている。
今後とも相談に乗ってほしい」と笑顔をいた
だくことが、大きな喜びとなっています。
今後ともお役立ちの心を忘れることなく、
多くのお客さまの笑顔と出会えるよう頑張っ
ていきます。
1,909
1,541
設備保全対策
省エネルギー対策
1,000
1,140
986
769
608
500
0
309
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008
(年度)
T opics
丸亀競艇場ナイター照明設備に
よんでんグループが採用されました
香川県の丸亀競艇場では、2007年11月、中四国初となるナイターレースの開催を決定しました。
ナイターレースは安全性確保が第一であるため、照明用電源設備の瞬時電圧低下や停電対策に
ついて、四国電力丸亀営業所ではさまざまな技術説明を丸亀市に行うとともに、具体的なシステム
構成や運用状況に関する情報収集も実施し、信頼
性を最大限考慮したNAS電池システム ※を提案し
ました。
その後、
NAS電池による電力供給サービス事業
者の入札が行われ、
四電エナジーサービスが落札し、
照 明 設 備 は 四 電 工 が 落 札 す るなど 、よ ん で んグ
ループが一体となった技術サポート活動を積極的
に展開しています。
※ NAS電池…負極にナトリウム、正極に硫黄、固体電解質にベータア
ルミナを用いた充放電可能な可逆電池。
ナイター照明イメージ
ホームページ:
「エネルギーソリューション」 http://www.yonden.co.jp/business/solution/index.html
13 よんでんグループCSRレポート 2009
よんでんグループふれあい旬間
地 域 のお客さまに事 業 活 動をご理 解い ただくとと
もに、ふれあい・交流を深めることを目的とした「よん
でんグループふれあい旬間」を毎年実施し、グループ
各 社が一 丸となって 取り組むことによって 、より一 層
区 分
社
会
奉
仕
活
動
よんでんグループ ”をキャッチフレーズに、10月20日
から31日までの12日間、
グループ会社25社と
(財)四
国電気保安協会の協力を得て、四国各地でさまざまな
社会奉仕・ふれあい活動を展開しました。
坂本龍馬像の清掃活動(高知支店)
神社仏閣の電気設備点検(大洲営業所)
776ヵ所
文化財や福祉施設等の電気設備点検
103ヵ所
一人暮らしのお年寄り宅の電気設備点検
199ヵ所
地域清掃活動・樹木伐採、植樹等
303ヵ所
合 計
信頼され、愛される企業グループを目指しています。
2008年度は、
“ あなたと共に 未来を見つめる 回数・ヵ所
自治体への街路灯寄贈
ー
2,290人
1,381ヵ所
2,290人
1回
3,000人
街頭キャンペーン
13回
1,980人
施設見学(発電所・工場・研究施設等)
79回
3,210人
科学体験イベント・出前エネルギー教室の開催
47回
3,030人
スポーツ大会・コンサート・講演会等
91回
6,270人
お客さま懇談会・お客さま訪問等
55回
890人
286回
18,380人
よんでんグループフェスタ
ふ
れ
あ
い
活
動
参加者等
合 計
小学校野球教室(新居浜支店)
ふれあいフォトコンテスト(四電ビジネス)
ホームページ:
「よんでんグループふれあい旬間」 http://www.yonden.co.jp/corporate/activity/social/fureai/index.html
よんでんグループフェスタ
グループ一体となって地域のお客さまとの交流を図
T opics
ることを目的に、よんでんグループフェスタを毎年開催
伊方発電所 伊方ネット21運動
しています。
伊方ネット21は、よんでんグループ、協力会社を含む
2008年度は、10月11日に「よんでんグループフェ
伊方発電所で働く全員の安全意識の向上や安全文化、一
スタ2008」をヨンデンプラザ・サンポート(高松市)で
体感の醸成を図るために、2000年5月に発足しました。
開催し、
「 電化」
「 情報通信」
「 生活サポート」などの分野
これまで、構内の安全パトロールをはじめ、あいさつ運
で提 供している商 品や サ ービスを 体 験 型スタイルで
動やマイプラント意識高揚活動、親睦行事などさまざまな
PRしました。本フェスタには毎年3,000人を超える
活動を展開し、全所員がコミュニケーションを密にした明
お客さまにご来場いただいており、特に電化調理体験
るく安全な働きやすい発電所づくりに取り組んでいます。
コーナーが好評です。また、グループ各社が開発した
また「21世紀は福祉、心、環境の世紀」を合言葉に、老
柑橘類商品や家庭用省エネナビなど、展示された商品・
人施設慰問、プルタブ収集、車椅子募金などのボランティ
サービスの幅広さに驚くお客さまもいらっしゃいます。
今後も、本フェスタを通して、
「 暮らしを支えるマルチ
ア活動や構外の清掃、伊方町内交通安全キャンペーンな
ども行っており、信頼される発電所を目指しています。
ユーティリティー企業グループ」というよんでんグルー
プブランドの浸透を図っていきます。
定期検査時のあいさつ運動(「ご安全に!」
と声がけ)
よんでんグループCSRレポート 2009
14
Ⅰ 電力の安定供給の遂行
CSR活動の7つの柱
よんでんグループでは、四国地域のライフラインを担う事業者として、良質で低廉な電気エネルギー
を安全かつ安定的にお届けすることが、最も重要な社会的使命と考え、
グループ一体となってその使命
の達成に全力を尽くしています。
グループ一体となった安定供給への取り組み
電気を安定的に皆さまにお届けするため、さまざまな取り組みを行っています。
グループ各社の取り組み例
フロー図
燃料受入
発 電
送 電
ウランや原油、石炭などの
燃料を受け入れています。
需要にあわせて、安定・効率
的な発電方法を組み合わせ
て、電気を作っています。 (P18∼20参照)
発電所で作られた電気を、
消 費 地 の 近くにある変 電
所まで送っています。
(P17参照)
(燃料受入)
坂出LNG基地(香川県)
の 建 設 工 事 を 行って
います 。2010年の運
用開始後は、
LNG受入・
貯 蔵・出 荷 などの 運 用
業務を行っていきます。
(燃料受入)
橘湾発電所(徳島県)の
石炭揚炭業務や、港湾・
揚運炭設備の運用業 務
などを 行っています 。
(発電・変電)
発電所や変電所などの
建 設 工 事・保 守 点 検を
行っており、既存技術の
高度化や最新技術の
導 入を 通じて 、設 備 の
信頼度向上に努めてい
ます。
(発 電)
環境調査・コンクリート
の劣化診断などに加え、
水力発電所の保守およ
びダム管理業務などを
行っています。
(発 電)
伊方発電所(愛媛県)の
放射線管理や化学管理
業務などの運営サービ
ス業務を行っています。
15 ●よんでんグループCSRレポート 2009
(P21参照)
Ⅰ
電
力
の
安
定
供
給
の
遂
行
変 電
配 電
お客さま
高 電 圧 で 送られ てきた 電
気を、工場やご家庭で使え
るよう最適な電圧に調整し
ています。 (P21参照)
変 電 所で 調 整された 電 圧
の電気を、工場や各ご家庭
にお届けしています。
お 客 さまにご満 足 い た だ
けるよう、さまざまな 取り
組みを行っています。
(送電、
配電)
送電線、配電線の建設・
点 検 ・ 保 守 工 事 などを
通じて 、電 力 の 安 定 供
給を担うとともに、無停
電工法などの新技術の
開発にも取り組んでい
ます。
(送電・変電・配電)
送電線・変電所・配電線
の開閉器類や雷害防止
装置など電力機器類の
製 造に加 え、点 検 装 置
や遠方監視システムな
どの開発に取り組んで
います。
(送 電)
ヘリコプターによる送
電 線 の 定 期 巡 視や 、ヘ
リコプターに搭 載され
ているハイビジョンカメ
ラの画像解析による保
守点検などを行ってい
ます。
(P21参照)
(P45∼50参照)
(発電・変電・配電)
発電所の電気計装設
備の設計・工事・保守
や、変電所・配電線の
監 視 、制 御 装 置 の 製
造・開発などに取り組
んでいます。
(変電・配電)
変圧器や配電盤などの
電 力 機 器 の 開 発・製 造
に取り組んでいます。
(研究開発)
電 力 の 安 定 供 給 、コス
ト 低 減 、負 荷 平 準 化 な
どの技術の研究開発に
取り組んでいます。
よんでんグループCSRレポート 2009●
16
Ⅰ 電力の安定供給の遂行
CSR活動の7つの柱
安定供給に向けた電源計画・燃料調達
電力需要に合わせた電源の組み合わせ
電源のベストミックス
電気は大量に貯めておくことができないため、時々刻々
1970年代の石油危機以来、脱石油と原子力の開発
変化する電力需要に合わせて、
各発電方式の特徴を踏まえ、
を進め、現在、どの燃料にも過度に依存しない、バランス
バランスよく組み合わせて電気をお送りしています。
の良い電源構成を実現しています。
中央給電指令所(香川県)では、安定した電気を皆さま
にお送りするために、24時間体制で四国全域の発電量
と電気の流れをコントロールしています。
100
80
1日の電気の作り方(四国・夏季)
揚水式水力
貯水池式水力
発受電電力構成比の推移と見通し(四国電力)
(%)
①ピーク部分
60
74
②変動が
大きい部分
③ベース部分
15
1
20
20
26
0
原子力
20
63
9
石炭火力
自流式水力
29
15
40
石油火力
29
1975
36
47
石油等
LNG
13
8
6
39
32
石炭
1
10
新エネルギー
43
原子力
1
8
39
水力
16
1980
1985
1995
2008
2018(年度)
(計画)
安定的な燃料調達
2008年度は原油価格が一時150ドル/バレル近くま
で上昇した後、
30ドル/バレル近くまで下落するなど、
石油・
0
6
12
18
24
(時)
①ピーク部分は、素早く発電を開始できる揚水式水力と貯水
池式水力で。
② 変動が大きい部分は、
発電量の調整が容易な火力で。
③ ベース部分は、
経済的で安定して発電できる原子力と自流
式水力で。
揚 水 式 水 力:夜間の電気で上池に汲み上げた水を
昼間に放水して発電。
貯水池式水力:貯水池を設け、
必要に応じて発電。
自 流 式 水 力:川の流れを水路に引き込み発電。
T opics
中央給電指令所の新システム運用開始
2009年3月に運用を開始した中央給電指令所の新シス
テムは、運用者のノウハウをデータベース化した「暗黙知の
形式知化」と運用者の迅速かつ的確な判断に貢献する「人に
優しいシステム」を目指して構築しました。
この新システムの活用により、今後とも一層、お客さまに良
質で低廉な電気を安定して送り続けることに努めていきます。
17 ●よんでんグループCSRレポート 2009
石炭・ウランなどのエネルギー情勢は、非常に不安定な
状況が続いています。
今後も、
BRICs諸国の経済成長による需要の増加や、
供給国の政情不安などによって、燃料の安定した調達を
継続していくには困難な状況が続くと考えられます。
このため、供給信頼性の高い調達先との長期契約を
はじめ、調達国の分散化、調達方法の多様化などの対策
を行い、安定的な燃料調達に努めています。
石炭の安定調達に向けて
四国電力 燃料部 石炭グループ 田
中 恵 子(たなか けいこ)
私が担当している石炭の配船業務では、産炭地・港・輸
送 船 の 状 況や 当 社 の 消 費 動 向を 見 極 め 、石 炭を 最 適 な
タイミングで 発 電 所まで 届ける役 割を 担っていますが、
2008年度は景気急変などの影響で難しい対応を迫られ、
安定調達の重要さを再認識させられた忘れられない年と
なりました。
必要とされるのは、状況
変化や突発的なトラブルに
も的確に対応するスピード
と決断力。
これからも発電所の安定
運転のため、産炭地と発電
所をつなぐパイプ役として、
配船業務に取り組んでいき
たいと思います。
Ⅰ
電
力
の
安
定
供
給
の
遂
行
発電所の安定運転・設備保全への取り組み
火力発電の取り組み
水力発電の取り組み
火力発電所は、24時間、時々刻々と変化する需要に応
水力発電所は、四国電力創立(1951年)以前から運転
じて発電量を調整するなど、電力の安定供給に不可欠な
しているところが多く、平均すると運転開始以降約60年
電源です。
が経過しています。
安定運転への取り組みとして、毎日の現場パトロール
これらの発電所を今後も長期的に有効活用するため、
や中央制御室での運転監視により機器の異常を早期に
延命化に軸足をおいた設備保全に取り組んでいます。
発見し、事故の未然防止を図るとともに、訓練シミュレー
具体的には、水車発電機やダムゲートなど主要設備の
タを 利 用した 運 転 技 術 の 向 上に加え、日頃より事 故を
健全性評価を的確に行うとともに、取替時には、信頼性
想定した訓練を実施しています。
の高い新材料や新技術を積極的に導入して、設備の長寿
また、橘湾発電所(2000年運転開始
[徳島県]
)
を除き、
命化と信頼度向上を図っています。
平均35年が経過した設備であるため、経年化対策として、
また、安定運転の取り組みとして、設備巡視や定期点
設備の重要度に応じた適切かつ効率的な設備保全を行
検などきめ細かな保守管理を行うことで、異常の早期発
うことにより、設備の信頼性の確保を図っています。
見を図り、事故の未然防止に努めています。
設備の保守管理には、社員一人ひとりの確かな技術や
経 験が不 可 欠です。そ のため、水 力 発 電 所 のオー バ ー
ホール ※や点検作業の機会をとらえ、
「 先輩から後輩へ」
の技術継承を着実に行い、現場技術力や保守管理能力
の維持・向上に取り組んでいます。
※ 水車・発電機のトラブルを未然に防止するため、定期的に分解点検を行い、老朽部品を取
替する作業
蒸気タービン開放点検(坂出発電所)
シミュレータ訓練(火力技術研修センター)
四国電力 高知支店 電力部 本川電力センター 近
オーバーホール作業中の出合発電所(徳島県)
藤 隆 幸(こんどう たかゆき)
私は、入社して28年になりますが、本川発電所(揚水発電)をはじめ現場第一線の保守を
担う電力センターでの勤務を通じて、多くの先輩方の背中を見ることで技術を学び、設備に
対する知識を深めてきました。
近年、工事量の減少などで設備に触れる機会が少なくなったことに加え、経験豊富な先輩方
の退職などにより、業務を通じて技術や知識を養う場が少なくなってきました。
こうした中、社員自ら作業を実践し、現場技術を身に付けることを目的に、2007年3月、
本川電力センターに直営技術分担が新設され、初代の教育責任者として配属されました。
これ
まで先輩方から受け継いだ技術や知識を、後輩社員に余すことなく伝えていきたいと考えて
います。
よんでんグループCSRレポート 2009●
18
Ⅰ 電力の安定供給の遂行
CSR活動の7つの柱
発電所の安全運転・設備保全への取り組み
原子力発電の取り組み
伊方発電所では、安全の確保を最優先に運営に取り組み、保安活動・品質保証活動を的確に実施することで、安全・
安定運転に努めています。
品質保証活動の取り組み
社長によるトップマネジメントの品質保証体制のもとで、保安活動を継続的な改善により実施しています。
品質保証体制
社 長
(トップマネジメント)
報告
監査計画
結果報告
指導
考査室
原子力監査担当部長
(管理責任者)
原子力本部長
(管理責任者)
報告
資材部長
土木建築部長
指導
指導
原子力部長
連係
原子燃料部長
原子力
保安研修所長
運転管理および設備の維持管理
伊方発電所では、安全に運転するために、運転員が24
時間体制で設備の運転状況を監視し、徹底したパトロー
ルを行うととともに、約1年(13ヵ月)に1回、発電所の運
転を止め、法定の「定期検査」を実施しています。
また、設備の経年的な変化を考慮し、国内外の運転経
験やトラブル事例から得た知見に基づき、点検や取替な
どの予防保全対策を実施しています。具体的な例として、
既に伊方発電所1、2号機で、原子炉容器内部構造物、蒸
気発生器などの重要な大型機器や中央制御盤の取替を
実施しています。中央制御盤については、操作性などの
向上による一層の安全・安定運転を目指して、2009年
運転員のパトロール
2月から約4ヵ月間かけて、アナログ式からデジタル式へ
の取替を実施しました。
中央制御盤取替工事の様子
19 ●よんでんグループCSRレポート 2009
タービン開放検査
伊方発電所長
Ⅰ
高経年化対策
電
力
の
安
定
供
給
の
遂
行
高経年化対策の流れ
原子力発電所では、運転開始後30
高経年化対策の検討
高経年化技術評価を行い、長期保全計画を策定します。
年を経過するまでに、高経年化対策と
して技術的な詳細評価を行ったのち、
それ以降の具体的な「長期保全計画」
を策定し、その後10年ごとに再評価を
行うことになっています。
10年毎に、国内外 の運
転 経 験 、技 術 的 知 見 の
反映状況を評価します。
健全性評価
反
映
伊方発電所では、2006年9月、
1号
長期保全計画
機 の経年変化に関する技術的な評価
定期安全
レビュー
と長 期 的 な 保 全 計 画 を 国 へ 報 告し、
2 0 0 7 年 8 月、国 は 報 告 書 の 内 容 が
10年毎
再評価
再評価
計画に基づく保全の実施
定期安全
レビュー
定期安全
レビュー
定期安全
レビュー
運転中の監視・点検・定期点検等
妥当であるとする審査結果を公表して
います。
定期安全
レビュー
10年毎
運転開始
10
年
20
年
30
年
40
年
50
年
地震対策
原子力発電所は、設計・建設から運
原子力発電所の地震対策
転に至るあらゆる段階で耐震安全性を
確認しています。たとえ大地震が起こっ
た とし て も 原 子 炉 を 安 全 に 停 止し 、
冷やし、閉じこめる機能が十分保たれ
るよう万全の安全対策を講じています。
(伊方発電所の耐震安全性評価の状況については、P9∼10
特集1をご参照ください。)
徹底した
調査
強固な
岩盤上に
建設
あらゆる
地震を
想定した
設計
大型振動台
を使った
実証試験
詳細な
解析評価
原子炉を
安全に
自動停止
津波対策
原子力防災対策
原子力発電所では、周辺に放射線による災害を及ぼす
四国電力 伊方発電所 発電グループ
ような事故が起こることがないよう万全の安全対策を講
中 根 生 人(なかね いくひと)
じていますが 、万 が 一 の 災 害に迅 速に対 応 するた め 、
原子力災害対策特別措置法などに基づき、オフサイトセ
私は、1 9 9 4 年 の
ンター ※を中心に国、自治体、電力会社などが一体となっ
入 社 以 来 、伊 方 発 電
て迅速に対応する仕組みになっています。
また、愛媛県主催の原子力総合防災訓練に毎年参加し、
通報連絡や緊急時環境モニタリングなどの訓練を行って
います。
※ 発電所外にある緊急事態応急対策拠点施設。
所の運転関係業務に
携わり、日頃のプラン
ト運転監視業務や定
期検査時の系統隔離・
復 旧 作 業 を 通じて 、
多くのことを 学 んで
きました。
2 0 0 9 年は、伊 方
発電所1、2号機の中
央制御盤取替工事のため両機を停止し、初の1、2号機
同時定期検査と改良工事を行いました。私もこれまで
に身に付 け た 技 術と知 識を 活 かして 、さらな る業 務
改善を行いながら定期検査・工事関係業務に取り組み
ました。
これからも技術力の向上に努めて、安全・安定運転
に貢献できるように頑張っていきます。
2008年度原子力総合防災訓練(オフサイトセンター内)
よんでんグループCSRレポート 2009●
20
Ⅰ 電力の安定供給の遂行
CSR活動の7つの柱
電力輸送に係わる取り組み
発電所で作られた電気は、送電線や変電所、配電線を通してお客さまにお届けしています。
皆さまに安定して電気をお送りするために、さまざまな取り組みを行っています。
送変電設備の保全
四国電力の送変電設備は、基幹の50万ボルト系統を
はじめとして、総延長約6,400km(日本の最北端から
最南端までの約2倍)の送電線と、送られてくる超高圧の
電気を、お客さまが必要とする電圧に変える約200ヵ所
の変電所から構成されています。
電気を安定して皆さまに送り続けるため、日々昼夜を
問わず、
これらの膨大な設備の維持・管理に努めています。
具体的には、
◎人里離れた急峻な山岳地などでの送電線巡視や超
高層ビル並の鉄塔上での点検
◎設備が長期にわたって安定に機能するよう設備状態
の十分な評価と綿密な管理
◎台風など悪天候時における迅速な事故復旧
◎地震など自然災害への備え
など、地道な取り組みにより、電力の安定供給を支えてい
ます。
配電設備の維持・管理
配電設備を常に健全な状態に維持するために、定期的
な点検に加え、老朽化した設備の取替などの改修工事を
行っています。
万が一、停電が発生した場合には、停電が広範囲に及ば
ないよう、制御システムによって「停電範囲を可能な限り
送電線の点検作業
縮小して送電する」
という操作が、短時間に自動的に実行
されます 。並 行して 作 業 員 が 現 場に急 行し、停 電 原 因
四電工 徳島支店 徳島営業所
配電技術センター技術1課
個所の探査から復旧に至るまで、迅速に対応しています。
後 藤 田 正 春(ごとうだ まさはる)
また、停電時への備えとして「各自治体主催の防災訓
練へ の参加」や、
「グループ会社を含めた災害時の復旧
「電気ついたよ、ありがと
作業、情報伝達などの訓練」を実施しています。
う。」腰の曲がったおばあさ
ん が 、両 手を 合 わ せ 、笑 顔
で駆け寄ってこられました。
1需要家あたりの停電時間および回数
(分/戸)
35
30
144
停電時間
(分/戸)
停電回数
(回/戸)
台 風 が 過 ぎ 去った 早 朝 の
(回/戸)
0.5
20
0.4
15
0.3
10
0.2
5
0.1
0
1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008(年度)
※ 2004、2005年度は大型台風の影響により停電時間、回数ともに増加。
21 ●よんでんグループCSRレポート 2009
私は、強風で倒れた樹木
0.6
25
0
出来事です。
0.7
によって切断された電線の
復旧作業に徹夜で取り組ん
でいましたが、お客さまからお礼を言われた時、言葉では
言い表せない達成感とやりがいを感じ、疲れも吹き飛びま
した。
今 後ともライフラインの 保 守を 担う一 員として、強い
使命感をもって業務に取り組んでいきたいと思います。
Ⅰ
技術の維持・向上
電
力
の
安
定
供
給
の
遂
行
東南海・南海地震への対応
設備の合理的な形成と効率的で安定した運用に加え、
今 後 3 0 年 以 内 の 地 震 発 生 確 率 は 、東 南 海 地 震 は
確かな技術を有する人材の育成を通じた技術の維持・
6 0 ∼ 7 0 % 、南 海 地 震 は5 0 %と言 わ れ てい るた め 、
向上に取り組んでいます。
東南海・南海地震発生時の被害軽減・早期復旧のため、
順次対策を実施しています。
電力供給技術の維持・強化
東南海・南海地震は、地震動による被害に加え、津波に
◎シミュレータ訓練設備を活用した発電所、変電所の運転・
よる浸水被害が広範囲に及ぶと予想されているため、浸
運用に関する知識・技能の習得
水防止対策として変電所設備の一部をかさ上げするなど、
◎災害復旧や設備の保守訓練を通じた現場技術レベルの向上
防災・減災効果の高いものから順次対策を進めています。
◎技能認定制度の活用
また、定期的に防災訓練を実施し、地震発生時の初動
◎ベテラン技術者やOBによる知識・技術の継承
対応に備えています。
将来に向けた技術開発
主な対策の実施状況
◎設備の保全・健全性評価技術、電力系統運用技術など電力
◎設備被害を最小限に食い止める対策、および早期復旧の
安定供給技術の開発
ための設備増強工事・復旧用資機材の増配備
◎バイオマスの利用や石炭灰有効利用など環境保全技術の開発
◎四国全体での復旧体制の整備や防災訓練の実施
◎設備の長寿命化、運用・保守の効率化などコスト低減技術の開発
◎全ての火力・原子力発電所で気象庁の「緊急地震速報」を
◎電化機器や電気の有効利用などお客さまニーズにお応え
利用したシステムを導入
するための技術開発
◎お客さまへの地震に対する広報活動の実施
シミュレータ訓練設備を活用した原子力発電所の運転訓練(原子力保安研修所)
T opics
浸水対策のためかさ上げした変電所設備(高知県)
T opics
徳島支店:配電部門体験懇談会
四電工と一体となった災害復旧訓練
四国電力徳島支店では、過去に現場で体験した停電事故対
四国電力と四電工では、
応事例などの紹介を通じて、大規模災害やトラブル発生時に
2004年度から毎年、東南
役立つ「現場の知恵や勘」を次世代に継承していくことを目的
海・南海地震に備えた配電
に、
「 配電部門体験懇談会」を開催しました。
設備 の大規模災害応急復
こ の 懇 談 会 で
旧 訓 練を 一 体 で 実 施して
は、先輩社員に加
います。
えOBにも参加い
こうした 訓 練を 通じて、
ただき、過去の体
現 実に災 害 が 発 生した 場
験談の紹介や、意
合にも、迅速・確実な応急
見 交 換 を 実 施し
復旧ができるよう心がけて
ました。
います。
復旧訓練の様子
懇談会の様子
よんでんグループCSRレポート 2009●
22
Ⅱ コンプライアンスの推進
CSR活動の7つの柱
よんでんグループでは、皆さまとの信頼の絆を今後より一層強め、企業価値を高めていくために、
法令の遵守や企業倫理の徹底など、従業員一人ひとりが遵法意識を高く持ち、社会の要請に応えて
いきます。
コンプライアンス(法令遵守・企業倫理の徹底)の推進
よんでんグループが今後も皆さまから信頼され、選択されるためには、適正な事業活動の推進とともに、法令や倫理の
遵守が不可欠です。そのため、従業員一人ひとりがしっかりとした遵法意識と倫理観を持ち、その意識と行動の総体により、
社会から一層信頼していただけるよう、コンプライアンスの推進に努めています。
コンプライアンス推進体制の構築
「コンプライアンス相談窓口」の設置
コンプライアンスの徹底および健全な企業風土の維持・
「コンプライアンス相談窓口」
を、社内および社外の弁護
向上を図ることを目的として、
グループ各社に「コンプラ
士事務所に設け、よんでんグループにおける法令や企業
イアンス推進委員会」を設置しています。
倫理に反する行為について、社内外からの相談を受け付
また、
「よんでんグループコンプライアンス推進協議会」
けています。
を 設 置し、グル ープ全 体 でコンプライアンス の 推 進に
2008年度は8件のご相談をいただきましたが、いず
取り組んでいます。
れも適切に対応しました。
コンプライアンス相談窓口の概要(四国電力の例)
よんでんグループのコンプライアンス推進体制
四国電力
CSR推進会議
連
係
・
協
力
グループ各社
◎相談内容の事実確認
◎必要があれば是正措置や再発防止策
を講じる 等
報
告
相 談 者
考
査
室
内
部
監
査
コンプライアンス
推進委員会
コンプライアンス
コンプライアンス
推進委員会
推進委員会
社内窓口
◎当社従業員 (原則として顕名)
※委員長:社長
◎グループ
従業員
よんでんグループコンプライアンス推進協議会
◎社外の方
「コンプライアンスガイドライン」の制定
電話・ファックス・郵送
専用イントラネット・インターネット
◎当社またはグループにおける法令
違反行為・企業倫理に反する行為
(一般的な要望は対象外)
郵 送
相 談 窓 口
社外窓口
T opics
事業活動に関して、役員および従業員がコンプライア
有識者を講師に招いての講演会
ンスの推進を図るための具体的事項を定めた「コンプ
四国電力では、2009年1月から2月にかけて、社外相談窓
ライアンスガイドライン」を制定し、周知・徹底を図って
口をお願いしている松本弁護士を講師に招き、本店、徳島支店、
います。
従業員への教育の徹底
経営層や委員会事務局が事業所を巡回し、コンプライ
高松支店でコンプライアンス講演会を開催し、業務遂行にあ
たって直面するコンプライアンス上の問題点について、参加
者と対話しながら、
ご講演いただきました。
2009年度にも、高知県内、愛媛県内の事業所での開催を
予定しています。
アンスの徹底を呼びかけるほか、全従業員を対象とした
e-ラーニングによる事例研修、集合教育の機会を活用し
たコンプライアンス教育、有識者を講師に招いての講演
会を実施するなど、従業員へのコンプライアンス意識の
浸透・定着に努めています。
講演会の様子
23 ●よんでんグループCSRレポート 2009
Ⅱ
コ
ン
プ
ラ
イ
ア
ン
ス
の
推
進
情報管理の徹底
個人情報保護の徹底
お客さま情報をはじめとする多くの個人情報を取り扱
よんでんグループでは、情報管理の徹底を事業運営
うよんでんグループ各社は、
「 個人情報の保護に関する
上の重要な課題と認識し、さまざまな取り組みを行って
法律」を遵守するとともに、従業員一人ひとりが個人情報
います。
の重要性を認識し、適正な取り扱いを徹底するよう、さま
ざまな取り組みを行っています。
情報システムセキュリティの確保
四 国 電 力 で は 、個 人 情 報 を 含 む 大 量 の 情 報 をコン
ピュータ処理しており、万が一、情報流出や改ざん、シス
「個人情報保護に関する基本方針」の公表
「個人情報保護に関する基本方針」を制定し、個人情報
の利用目的などを公表するとともに、
「個人情報相談窓口」
を設置して、
ご意見、
ご質問を受け付けています。
テムの停止などがあると多大な影響を及ぼすことから、
セキュリティ確保のためにさまざまな取り組みを行って
います。
物理的対策
管理体制の確立
全社的な取り組みを検討・推進する「個人情報保護推
進 委 員 会 」の 設 置 、各 種 社 内 規 程 の 整 備 などを 行 い 、
個人情報の適正管理の徹底を図っています。
また 、内 部 監 査 部 門による監 査を 定 期 的に実 施し、
結果を経営層に報告しています。
防 災や 入 退 館 管 理 などの 防 犯 対 策を 施した 専 用 の
センターにコンピュータなどを設置しています。
技術的対策
システム 的 な 対 策として 、個 人 認 証 やコンピュータ
ウイルス対策、データの暗号化などを行っています。
また、不正なアクセスの監視・遮断を行っています。
人的対策
個人情報管理体制(四国電力)
セ キュリティを 確 保 するた め の ル ー ルとして「 情 報
システムセキュリティ管理要領」などを定めています。
個人情報保護推進委員会
また、セキュリティ確保の重要性やパソコン利用上の
:総務部担当役員
委員長(個人情報管理総括責任者)
注 意 事 項に関 する教 育・周 知 などにより、従 業 員 へ の
セキュリティ意識の徹底を図っています。
事務局:総務部法務グループ(個人情報相談窓口)
考
個人情報管理責任者
内部
監査
インターネット
査
◎社外からの不正な
アクセスの遮断
室
個人情報管理者
グループリーダー
課長等
◎コンピュータウイルス
本店部長、支店長等
従 業 員
対策 など
コンピュータセンター
コンピュータ
データベース
◎地 震 や 火 災 か ら コ ン
ピュータ等を守るための
専用コンピュータセンター
従業員への教育の徹底
◎厳重な入退館管理 など
各 種 研 修で の 個 人 情 報 保 護 教 育や 注 意 喚 起 の 周 知
などにより、従業員への教育を徹底しています。
社内ネットワーク
事 業 場
ホームページ:
「コンプライアンスへの取り組み」
http://www.yonden.co.jp/corporate/activity/compliance/index.html
パソコン
◎個人認証
◎データの暗号化 など
「個人情報保護への取り組み」
http://www.yonden.co.jp/corporate/activity/privacy/index.html
よんでんグループCSRレポート 2009●
24
Ⅱ コンプライアンスの推進
CSR活動の7つの柱
取引先の皆さまとともに
四国電力では、
「オープンな調達」、
「公平・公正な選定」
、
「 法 令・社 会 規 範 の 遵 守 」などの 8 項 目を 資 材 調 達 の
資材調達の基本方針
基本方針として 、
CSRに留意した調達活動を展開して
1.オープンな調達
います。
国内外を問わず、優れた資機材を有し、良好なサー
ビスを得られる多くの方々との取引を行います。
CSRに係わる調達活動
2.公平・公正な選定
「グリーン購入ガイドライン」を策定し、日常業務で使用
取引先さまの選定は、品質・性能・価格・納期・工期
する一 般 汎 用 品( 事 務 用 品 )と電 力 用 資 機 材について
の確実性、経営状況、アフターサービス体制、環境へ
評価基準を設け、取引先の皆さまと協働して環境負荷の
の配慮、安全確保などを総合的に判断し公平・公正に
低減を図っています。
行います。
◎基準を満たした取引先の皆さまをグリーンサプライ
3.法令・社会規範の遵守
ヤーとして認定
人権の尊重、個人・機密情報の管理はもとより、国内
◎基準に適合した商品の優先購入
外の関連法令ならびにその精神、
社会規範を遵守します。
4.安全の最優先
◎取引 先 の 皆 さまから環 境 に 配 慮した 商 品 などの
安全を最優先し、関係法令等を遵守するとともに、
ご提案や情報を募集
労働災害の防止、公衆安全・衛生の確保に努めます。
また、
「 取引先さまへ のお願い」をホームペ ージ上に
5.環境への配慮
掲載するなど、取引先の皆さまに、
CSRに留意した企業
環境負荷の少ない資機材の優先購入(グリーン購入)
活動の実践に努めていただくようお願いしています。
をより一層推進し、取引先さまの方々と協働して資源
加えて、個人情報保護の観点から、個人情報を取り扱
循環型社会の形成に努めます。
う取引先 の皆さまに定期的にアンケートにお答えいた
6.契約の遵守
だき、そ の 結 果を 調 達 活 動に反 映 するなど、取 引 先 の
取引先さまとの契約を遵守し、誠実に履行します。
皆さまとともに個人情報の管理を徹底しています。
7.相互信頼の確立
取引先の皆さまとの公平・公正な取引を通じてパー
トナーシップを確立し、相互の発展を目指します。
グリーン購入率(事務用品)
2008年度
8.地域への貢献
2010年度
「地域と共に生き、
地域と共に歩み、
地域と共に栄える」
目 標
75 %
実 績
75%
目 標
80 %
との企業理念のもと、調達活動を通じて、取引先さま
と共に地域の発展に貢献したいと考えます。
四国電力 資材部 火力・原子力設備調達チーム 山
下 侑 美(やました いくみ)
私は、火力発電所の安定運転に必要な工事・資機材の調達業務を担当して
います。
調達業務を行う上で欠かすことができないのは、取引先の皆さまとの信頼
関係です。そのため、新米バイヤーではありますが、
「 資材調達の基本方針」を
念頭に、日頃から取引先の皆さまとのコミュニケーションを欠かさず相互信頼
を深めるように努力しています。
今後も、取引先の皆さまの良きパートナーとして、調達業務に取り組んでい
きたいと思います。
ホームページ:
「資材調達情報」 http://www.yonden.co.jp/business/dealing/supply/index.html
25 ●よんでんグループCSRレポート 2009
Ⅱ
コ
ン
プ
ラ
イ
ア
ン
ス
の
推
進
発電設備の点検・調査結果を踏まえた取り組み
行動計画の策定とフォローアップ
四国電力では、2007年5月21日に「当社発電設備に
CSR推進会議において全体の評価を行ったうえ、その
係る点検・調査結果を踏まえた今後の具体的な行動計
結果をホームページに開示することで、業務品質のさら
画」
( 以下、
「 行動計画」)を経済産業省に提出しています。
なる向上につなげていくこととしています。
そのなかで、毎年度、行動計画の実施状況を確認し、
◆2008年度の行動計画の実施状況
1.
コンプライアンス意識の一層の定着・浸透
・社長をはじめとする経営層が現場を巡回し、
「よんでんグループ行動憲章」、
「四国電力コンプライアンスガイドライン」を周知徹底
・コンプライアンス推進委員会を開催し、不適切な事象を発生させない
ための施策やコンプライアンス意識をより一層定着・浸透させるための
施策を審議
・グループ会社を含む全従業員を対象とした「コンプライアンス研修」の実
施や、よんでんグループコンプライアンス推進協議会の実施など、グルー
プ大でのコンプライアンスの推進
2.
「 風通しの良い」
コミュニケーションの仕組み作り
・社長をはじめとする経営層が現場を巡回し、直接対話機会を創出
・河川法・電気事業法の申請関連を網羅した手引きや関係法令について、
事業所訪問(小見野々ダム:徳島県)
関係者全員に教育を実施(水力)
・コンプライアンスの不適切な事案の改善に向けて、関連対象法令の解釈
について周知(火力)
・保安検査官のフリーアクセスの維持、原子力関係情報の積極的な公開
(原子力)
3.品質保証面のデータ・知見の蓄積と活用(原子力部門)
・原子力施設情報公開ライブラリー(ニューシア)への積極的な情報登録
また 、そこから得ることのできる情 報や 発 電 所 不 適 合 情 報をグル ープ
会社で共有化し、一体となった予防処置の検討により、不適合事項発生の
未然防止を徹底
・PWR※ 事業者連絡会において、
PWR電力会社・メーカー間のトラブル
コンプライアンス研修(e-ラーニング)
情報共有、予防対策の検討を関係者一体となって継続的に実施
※ 加圧水型軽水炉(当社で採用している商業用原子炉の型式)
「具体的な行動計画の実施状況についてのより詳しい内容」
ホームページ: http://www.yonden.co.jp/corporate/csr/topics/2009_03_31.html
お
知
ら
せ
坂出発電所2号機定期事業者検査時期変更に係る申請漏れについて
坂出発電所2号機の蒸気タービンは、定期事業者検査時
止策を着実に実施するとともに、
コンプライアンス意識の
期変更承認申請(以下、
「 延長申請」)手続き(2009年1月
一層の定着・浸透に取り組んでまいります。
26日期限)を行うことを前提に、2009年3月1日から
定期事業者検査を開始する予定でしたが、同年2月7日、
〈再発防止策〉
延長申請手続きを行っていなかったことが判明したため、
・
「定期事業者検査予定表」をチェックしやすいよう
中国四国産業保安監督部四国支部に原因および再発防
止策について報告しました。
また、今回の事例を全社大で情報共有するとともに、各
部門ごとに届出・申請業務の実施方法について再確認し、
再発防止に向けて取り組んでいます。
分かりやすい様式に改善
・上記予定表の作成および申請時期の管理を本店
と各発電所で実施するよう業務手順を改善
・延長申請の数ヵ月前にボイラータービン主任技術
者による申請要否の確認を追加
今回の事案を反省し二度と繰り返さないよう、再発防
よんでんグループCSRレポート 2009●
26
Ⅲ 環境保全活動の推進
CSR活動の7つの柱
よんでんグループでは、エネルギー供給事業者の責任として、地球のため、未来のため、環境に優しい
事業活動を推進しています。
よんでんグループの環境保全活動の詳細は、
「よんでんグループ環境保全活動レポート2009」をご参照ください。
http://www.yonden.co.jp/energy/environ/report/index.html
よんでんグループ環境方針
「よんでんグループ環境方針」のもと、
グループを挙げて環境保全活動を推進しています。
よんでんグループ環境方針(2004年11月制定)
環境基本方針
環境行動指針
当社グループの環境保全に対する基本的な理念です
具体的な取り組み内容です
環境基本方針
1
地球温暖化対策の推進
省 エ ネ ル ギ ー・負 荷 平 準 化 の 推 進
あら ゆ る 事 業 分 野 に お い て 環 境 負 荷 の
継 続 的 低 減 を は かります
地域環境保全の推進
循環型社会形成の推進
環境基本方針
2
グリーン購入・エコオフィスの推進
環 境 管 理 の 推 進
環境管理を推進します
環境基本方針
3
社会とのコミュニケーションの推進
社会とのコミュニケーションを推進します
環境管理の推進
環境管理体制
環境担当役員を委員長とし、関係各部長により構成された「環境委員会」
を中心として、環境保全活動を推進しています。
また、
よんでんグループ各社が参加する
「よんでんグループ環境会議」
を定期的に開催し、環境保全計画や実施状況の報告・
審議を通じて、取り組み内容のさらなるレベルアップに取り組んでいます。
環境保全活動の推進組織(四国電力)
環境委員会
よんでんグループ環境会議
[委員長]環境担当役員[委員]関係各部長[事務局]環境部
連
係
・
協
力
関係各部※1
環境部
責任者:部長
環境対策を一元的に推進
支 店※2
原子力発電所
火力発電所
支社・研修所
責任者:支店長
責任者:所長
責任者:所長
責任者:支社長・所長
営業所
※1「よんでん環境方針」の実施対象となる部(火力部、原子力部など21部)。
※2 電力センター(水力発電所と変電所の保守)、送電センター(送電線の保守)などを含む。
ホームページ:
「環境問題への取り組み」 http://www.yonden.co.jp/energy/environ/index.html
27 ●よんでんグループCSRレポート 2009
内
部
監
査
考
査
室
Ⅲ
環
境
保
全
活
動
の
推
進
環境管理システムの充実
従業員への環境教育
火力、原子力発電所は電力の生産現場であり、環境に
環境保全活動において、実際に行動するのは「人」であ
与える影 響が大きいことから、四 国 電 力 の 全て の 火 力
ることを重視し、従業員を対象に、環境保全意識の向上
発電所(4ヵ所)および原子力発電所(1ヵ所)では、
ISO
を目的とした環境教育を計画的に実施しています。
14001 ※ の認証を取得しています。
四国電力では、2008年度、環境部が事業所に出向き、
また 、よんでんグル ープ環 境 会 議に参 加しているグ
対面方式での全社環境教育を実施するとともに、事業所
ループ各社は、
ISO1 4 0 0 1に準じた 環 境 マ ネジメン
ごとに選任された環境教育リーダーを対象に集合教育や
トシステム(EMS)を 導 入・全 社 展 開し、環 境 保 全 活 動
施設見学会を実施しました。また、環 境 教 育リーダーに
の 継 続 的 改 善を 図っています。
よる各事業所での自律的な職場環境教育に加え、e-ラー
※ 国際標準化機構(ISO)が定めた環境マネジメントシステムに関する国際規格。
ニングによる環境学習や、電子掲示板を通じた環境情報
の提供なども実施しています。
グループ環境管理目標と実績
グループ共通の環境管理目標(2010年度)を定め、環境負荷の低減に努めています。
グループ環境管理目標と実績(2005年4月設定)
実績(年度)※1
環境指標
目標(年度)
2005
2006
2007
2008
2010
▲3%
▲7%
▲7%
▲7%
▲5%
低公害車導入率
35%
44%
55%
65%
80%
グリ ー ン 購 入 率 ※3
57%
62%
70%
73%
80%
再生紙使用率
90%
93%
91%
93%
95%
古 紙 回 収 率
78%
79%
82%
85%
80%
オフィスの電気使用量 ※2
(2003年度からの削減率)
〈参考〉
車両燃料使用量
3,779kl
3,827kl
3,888kl
3,714kl
ー
C O 2 排 出 量 ※4
34,543t
32,930t
34,442t
32,282t
ー
※1 よんでんグループ環境会議参加グループ会社
(四国電力、四国総合研究所、四電工、四電エンジニアリング、四電技術コンサルタント、四国計測工業、
STNet、四電ビジネス、四電エナジーサービス)を対象に選定。
※2 工場等の生産で使用する電気を除く。 ※3 事務用品の購入額。 ※4 電気使用量、車両燃料使用量より算出。
T opics
従業員へのエネルギー勉強会を開催
四国電力では、従業員を対象に、環境保全活動に関する理解促進
やエネルギー・環境問題などに関する知識の向上を図り、お客さまと
の対話活動などに役立ててもらうことを目的としたエネルギー・環境
教育を実施しています。
2008年度は、環境部、広報部、原子力本部の社内講師が全支店に
出向き、当社の環境保全への取り組み、エネルギー全般の基礎知識な
どの説明を行う
「エネルギー勉強会」を実施しました。
2009年度についても、全支店を巡回し、従業員のさらなる環境保全
活動に関する理解促進やエネルギー・環境問題などに関する知識の
向上を図りたいと考えています。
エネルギー勉強会の様子(高松支店)
よんでんグループCSRレポート 2009●
28
Ⅲ 環境保全活動の推進
CSR活動の7つの柱
事業活動と環境のかかわり
電気を作り、安全かつ安定的に皆さまにお届けする過程では、さまざまな排出物が発生するため、目標管理や実績管理
を通じて、環境への影響を可能な限り小さくするよう努めています。
事業活動に伴う資源投入量[インプット]
と排出量[アウトプット]
( 四国電力)
インプット
原子燃料 ※1
34t
火力発電用燃料
水 ※2
石炭…………… 287万t
重油…………… 46万kl
原油…………… 20万kl
ガス………… 75万km3N
木質バイオマス……11千t
環境保全用資材など
石灰 ……………… 53千t
(炭酸カルシウム、消石灰)
496万t
アンモニア ………… 4千t
その他……………… 5千t
(塩酸、硫酸、苛性ソーダ、
ヒドラジンなど)
※1 使用したウラン重量
※2 火力・原子力発電所で使用したプラント用水、生活用水などの合計
つ くる
原子力発電
火力発電
水力発電
新エネルギー
発生電力量
発生電力量
発生電力量
発生電力量
14,970百万kWh
12,536百万kWh
2,194百万kWh
13百万kWh
他 社 から の
購入電力量
3,022百万kWh
揚水用電力量……▲246百万kWh 送・配電ロス……▲1,866百万kWh 自社消費……▲1,922百万kWh
アウトプット
大 気
C O 2 ……… 1,085/937※1万t
N O x ※2…………………… 6千t
S O x ※3…………………… 7千t
排出原単位
0.378/0.326※1kg-CO2/kWh
0.5g/kWh
0.5g/kWh
全て目標を達成(目標はP30参照)
産業廃棄物・副産物など
石 炭 灰 ………………… 295千t
重 原 油 灰 ………………
2千t
石こう ………………… 104千t
再資源化率
99.9%(セメント原料等)
100%(セメント製造用助燃材等)
100%(石こうボード原料等)
全て目標を達成(目標はP35参照)
その他
つ かう
排 水…………………………… 243万t
放射性固体廃棄物… 2,632本(ドラム缶相当)
販 売 電 力 量 …… 28,701百万kWh
当 社 オフィス
電 気 使 用 量 …………… 32百万kWh
車 両 燃 料 使 用 量 ………
1,013 kl
PRTR※4 対象物質
大 気( キ シレン など )……………… 10 t
水 域(ヒドラジン など )…………… 1 t
29 ●よんでんグループCSRレポート 2009
※1
※2
※3
※4
京都メカニズムクレジットを反映した数値。
窒素酸化物
硫黄酸化物
特定化学物質の排出量を把握し、管理の改善を促進する制度。
Ⅲ
環
境
保
全
活
動
の
推
進
環境保全の目標と実績
主要な環境指標について、具体的な数値目標を設定し、環境負荷の継続的低減に努めています。 主要な環境指標の目標と実績(四国電力)
行
動
指
針
の
区
分
2007年度
CO2排出量
CO2排出原単位 ※2
(電気事業全体での排出原単位)
地
球
温
暖
化
対
策
の
推
進
単 位
実 績
目 標
実 績
2009
環境管理目標
(2010)
万t
1,146
−
1,085/937 ※1
−
−
kg-CO2/kWh
0.392
(0.453)
0.39
0.378/0.326 ※1
(集計中)
0.40
0.326 ※3
%
86.8
82
84.5
78
85
火力発電所の熱効率
%
38.5
38.5程度
38.6
38.5程度
38以上
送・配電ロス率
%
6.2
極力低減
6.1
極力低減
極力低減
蓄熱システム等の普及開発量
千kW(累計)
179
195
202
223
200
地域熱供給の供給ヵ所数
ヵ所(累計)
12
12
12
12
12
千kWh
32,618
極力低減
31,697
極力低減
2003年度比▲5%
%
62
極力向上
71
極力向上
80
太陽光発電契約電力
kW(累計)
76,435
購入拡大
84,008
購入拡大
購入拡大
風力発電契約電力
kW(累計)
86,075
購入拡大
105,350
購入拡大
購入拡大
廃棄物発電契約電力
kW(累計)
24,950
購入拡大
24,950
購入拡大
購入拡大
点検時(%)
99.8
極力向上
99.8
極力向上
極力向上
廃棄時(%)
99.8
極力向上
99.8
極力向上
極力向上
SOx排出量(排出原単位)
g/kWh
0.6
0.6
0.5
0.5
0.5
NOx排出量(排出原単位)
g/kWh
0.5
0.5
0.5
0.5
0.5
%
99.6
99.5以上
99.7
99.5以上
99.5以上
石炭灰の有効利用率
%
99.8
99
99.9
99
99
廃コンクリート柱の有効利用率
%
100
100
100
100
100
廃電線(銅・アルミ)再生利用率
%
100
100
100
100
100
高圧絶縁カバー、支線ガード、
建築支障用防護管の
再生利用率
%
100
100
100
100
100
グリーン購入率(事務用品)
%
70
75
75
80
80
再生紙使用率
%
95
95以上
95
95以上
95以上
古紙回収率
%
84
80以上
85
80以上
80以上
オフィスの電気使用量
低公害車導入率
廃棄物の有効利用率
循
環
型
社
会
形
成
の
推
進
数値目標(年度)
原子力発電所の設備利用率
SF6ガス※4回収率
地
域
環
境
保
全
の
推
進
2008年度
主要な環境指標
︵
主
な
内
訳
︶
※1 京都メカニズムクレジットを反映した数値。
※2 お客さまの使用電力量1kWhあたりのCO 2排出量。
「 地球温暖化対策の推進に関する法律」上の「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」に準拠しています。
(グリーン電力証書などのCO 2削減価値は考慮されていません。)
※3 2008∼2012年度の5ヵ年平均値を0.326kg-CO 2/kWh(1990年度比20%減)程度まで低減。
※4 温室効果ガスである六フッ化硫黄ガス。
よんでんグループCSRレポート 2009●
30
Ⅲ 環境保全活動の推進
CSR活動の7つの柱
地球温暖化問題への取り組み
「2008∼2012年度平均のCO2排出原単位を0.326kg−CO2/kWh
(1990年度比20%削減)程度まで低減する」
という目標を設定し、原子力発電の利用率向上やLNGの導入など、電力供給面の対策を進めています。また、エコキュート
の普及拡大など電力使用面の対策も積極的に推進するとともに、これらの対策を補完する国際的な取り組みとして、
世界銀行炭素基金や日本温暖化ガス削減基金などを通じて京都メカニズムクレジットを活用しています。
地球温暖化問題への取り組み(四国電力)
物流の効率化による環
つくる
おくる
つかう
発電
送電・変電・配電
お客さま(当社オフィス)
原 子 力 を 中 心 とし た 電 源 の
電力供給面(設備面)での対策
輸 送 設 備 の 高 効 率 化( 送・配 電
を補完する取り組み
・世界銀行炭素基金、
多様化
ロスの低減)
推進
・50万ボルト送電線の導入
・ヒートポンプ蓄 熱 空 調システ
・2万ボルト配電線の導入
・原子力発電所の設備利用率の向上
・火力発電所の熱効率の維持・向上
ムの普及拡大
・送 電線への低ロス電線の採用
・エコキュートの普及拡大
・低損失型柱上変圧器の導入 ・お 客 さま へ の 省 エ ネ 情 報 の
など
提供
・当社オフィスでの省エネルギー
・水力発電所の効率向上 など
・本店建物に土壌蓄熱空調シス
テムを導入
新エネルギーの活用
・阿南 営 業 所に躯 体 蓄 熱 空 調
・新エネルギーからの電力購入
システムを導入
・RPS制度への対応
・電気自動車の導入
・四国グリーン電力基金
・環境家計簿の普及 など
・西条発電所における木質バイ
オマスの導入
地 方 自 治 体 と 一 体 と なった 省
・海外での実証研究 など
エネ事業の展開
CO2 以外の温室効果ガスの排出抑制
六フッ化硫黄ガス(SF6)等の管理・排出抑制 など
2008年度のCO2 排出量は1,085万トンとなり、
お客さまの使用電力量1kWhあたりのCO2 排 出 量
は0 . 3 7 8 k g -CO2 /kWhとなりました 。このCO2
排出原単位は1990年度に比べると約7%低減して
います。
また、京都メカニズムクレジットを反映した2008
年度のCO2 排出原単位は0.326kg-CO2 /kWhと
なり、2008∼2012年度を対象とした目標レベル
(0.326kg-CO2 /kWh程度)を達成しました。
CO2 排出原単位の主な増減理由は次のとおり。
1977年 伊方1号運転開始により減少
1982年 伊方2号運転開始により減少
1994年 伊方3号運転開始により減少
1995年 〃
2000年 橘湾発電所(石炭火力)運転開始により増加
31 ●よんでんグループCSRレポート 2009
供給・使用面での対策
省 エ ネ ル ギ ー・負 荷 平 準 化 の
・LNGの導入など
発電・輸送効率の向上
基づく省エネルギー
の推進 など
CO2 問題への取り組み
電力供給面(設備面)での対策
境負荷の低減
・省エネ法荷主義務に
日本温暖化ガス削減
基金への参加
・CDMプロジェクト・
国内クレジットの活用
・海外植林事業 など
Ⅲ
環
境
保
全
活
動
の
推
進
環境に優しい電源構成
お客さまへの省エネ提案の推進
地球温暖化問題へ の適切な対応や燃料の安定確保、
ホームページやパンフレット、
各種イベントなどを通じて、
経済性などを総合的に考えた上で、原子力発電を中心に、
お客さまへ省エネに関する情報を幅広く提供するとともに、
水力や火力を組み合わせ、電源の多様化を図っています。
大口お客さまへの省エネコンサルティング活動などにも
また、
環境に優しい燃料であるLNGを坂出発電所
(香川県)
積極的に取り組んでいます。
に導入し、2010年の運転開始を予定しています。 (省エネコンサルティング活動はP13∼14 特集3をご参照ください。)
(四国電力の電力量構成比はP17をご参照ください。)
エコキュートの普及拡大
発電・輸送効率の向上
エコキュートは、
「 空気の熱」をヒートポンプ技術を用い
発電所の効率的な運転や、電力輸送時の効率の向上
て集め、
「 お湯を沸かす熱」として利用する給湯器です。
を通じて、
CO2 排出量の削減に努めています。
従来の電気給湯器に比べ3分の1
原 子 力 発 電 所 は 発 電 時にCO2 を 発 生しな い た め 、
のエネルギーでお湯を沸かすこ
設備利用率 の向上によりCO2 の抑制を図っています。
とができ、
CO2 排出量を大幅に
2008年度の伊方発電所の設備利用率は、安全・安定運転
抑 制 で きることから、グル ープ
に努めた結果、84.5%でした。
一体となってエコキュートの普及
に取り組んでいます。
主要国の原子力発電所の設備利用率
100
(%)
アメリカ(暦年データ)
伊方(年度データ)
90
84.5%
80
70
エコキュート
環境家計簿の普及促進
60
環境意識の高揚とご家庭でのCO2 削減に向けた国民
フランス(暦年データ)
日本(年度データ)
50
1990
1995
2000
2005
2008
(年度)
新エネルギーの活用
メガソーラーの導入や、風力発電事業など、グループ
大で新エネルギー導入に取り組んでいます。
(詳細はP11∼12 特集2をご参照ください。)
また、お客さまが設置している太陽光や風力発電設備
などから電力を購入し、新エネルギー発電の普及促進に
的機運の盛り上げを図る観点から、環境家計簿の普及を
呼びかけるとともに、
「1人、
1日、
1kgCO2 削減」を応援
しています。
環境家計簿の電子ファイルは四国電力ホームページ
からダウンロードできます。
ホームページ: http://www.yonden.co.jp/energy/environ/account/index.html
T opics
努めています。2008年度の新エネルギー契約電力の
四国グリーン電力基金について
合計は、21.4万kWとなり、これは、四国電力の全発電
自然エネルギーの普及促進を支援するため、2000年
設備の約3%に相当します。
10月に「四国グリーン電力基金」を創設しています。
この基
新エネルギーからの電力購入(契約電力の推移)
25
(万kW)
20
廃棄物発電
風力発電
太陽光発電
金では、四国内のお客さまに広く拠出を募り、集まった拠出
金を太陽光や風力発電設備の建設助成などに活用するも
のです。
四国電力では、いただいた拠出金と同額相当を毎年基金
に拠出しています。
[募集対象]四国電力と需給契約を締結している個人および
法人
[募集金額]500円/口・月(何口でも可)
15
加入者の募集
10
[助成対象]四国内に建設する太陽光発電施設(公共用)、
風力発電設備(事業用)および小・中学校が設置
助成の概要
する太陽光・風力発電装置(環境教育用)
[助成方法]建設費等に対して助成
5
ホームページ: http://www.yonden.co.jp/energy/environ/green/index.html
0
1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008(年度)
よんでんグループCSRレポート 2009●
32
Ⅲ 環境保全活動の推進
CSR活動の7つの柱
地球温暖化問題への取り組み
供給・使用面での対策を補完する取り組み
「 世 界 銀 行 炭 素 基 金 ※ 1 」へ 国 内 企 業 で は 最 大 の
オーストラリア植林事業
1,000万ドルを出資しているほか、
「 日本温暖化ガス削
減基金 ※2」へも300万ドルを出資しています。
また、2001年度から、豪州でCO2 吸収効果 の高い
ユーカリの植林も行っています。
※1 先進国の政府や企業が出資した資金を、発展途上国などの温室効果ガス削減プロジェ
クトに投資し、
「 排出削減クレジット」の獲得を行うための基金。
※2 京都議定書における温室効果ガス削減目標や各企業の自主削減目標の達成に貢献す
る我が国で初の炭素基金。
海外での太陽光発電普及への取り組み
独立行政法人国際協力機構(JICA)の政府開発援助
オーストラリア
(ODA)事業の委託を受け、2009年2月から11月まで、
モ ル ディブ 共 和 国 に お い て 、主 要 電 力 供 給 源 で あ る
メルボルン
ディーゼル発電の代替エネルギー源として、太陽光発電
ビクトリア州
の導入可能性調査を行っています。
モルディブ共和国では、観光業、漁業に牽引された堅
調な経済成長と人口集中を背景に、都市部の電力需要
が急増していますが、ディーゼル発電に用いる化石燃料
はすべて輸入に頼っているほか、狭小な島しょ国である
ため新たな発電所用地の確保が困難となっており、エネ
ルギー・セキュリティー確保が喫緊の課題となっています。
本事業では、計3回の現地調査を実施し、太陽光発電
導入可能量の検討に加え、導入のための法制度整備の
提 言 、中 長 期 開 発 計 画 、人 材 育 成 計 画 の 立 案 の ほか 、
太陽光発 電 技 術 や 省 エ ネに関 する理 解を 深 めるた め
のセミナーも開催することとしています。
モルディブでの気候変動対策セミナーの様子
海外事業プロジェクトを通じて
四国電力 事業企画部 海外事業プロジェクト コンサルティングチーム 土
居 史 和(どい ふみかず)
海外事業プロジェクトコンサルティングチームでは、
これまでの太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー
の業績がJICAなどの関係機関からも認められ、アジアや大洋州諸国の海外コンサル事業に躍進するほか、水力発電
などの従来型エネルギーのコンサル事業にも貢献しています。
どの事業も「技術的な課題」
と「言葉の壁」
という2つ
の大きな障壁を抱え、国内での仕事とは違った難しさ
がありますが、それだけにやり遂げたときの達成感は
格別です。
特に、初めて電気の灯りが燈る時の「明るさ」
「 喜び」
を味わうことができるのは、海外事業プロジェクトなら
ではです。地球温暖化問題など、国際的なエネルギー
利用効率化が求められるなか、海外での業務を通じて
お客さまの 満 足する電 気をお送りするという使 命 の
重要さを再認識しています。
33 ●よんでんグループCSRレポート 2009
Ⅲ
環
境
保
全
活
動
の
推
進
環境保全への取り組み
発電所などの建設時に周辺環境に及ぼす影響を事前に予測・評価する「環境アセスメント」の実施や、さまざまな環境
保全対策などを通じて、地域の環境保全を図っています。
大気汚染防止対策
化学物質の管理
火 力 発 電 所では、硫 黄 酸 化 物(SOx )や 窒 素 酸 化 物
PCBの管理
(NOx)、ばいじんなどを取り除く装置を設置し、大気中
への排出を抑制しています。
高濃度PCBを使用した変圧器、
コンデンサなどの電気
機 器は、全て取り替えを 終 了し、厳 重に保 管・管 理して
主要国のSOx・NOx排出原単位
(単位:g/kWh)
います。
これらPCB廃棄物は、広域処理施設である日本環境安
全事業(株)北九州事業所において、変圧器は2009年度
NOx
SOx
四国電力
(2008年度)
から、コンデンサなどは2010年度から処理を開始する
ド イ ツ
予定です。
(2002年)
また、低濃度PCB混入機器については、現在国の委員会
イギリス
(2002年)
で検討が進められていますが、今後、その検討結果を受け
アメリカ
て適正に処理していきます。
(2002年)
アスベスト問題への対応
フランス
(2002年)
0
1
2
3
4
水質汚濁防止対策
発電所では、使用した水を構内に設けた総合排水処理
装置を通して、清浄な水として海に放流しています。
2005年8月に環境委員会の下部組織として「アスベ
スト対策検討部会」を設置し、アスベスト使用状況の調査
結果、対策の取り組みとその状況について公表するとと
もに、継続的に調査および対策を進めています。今後とも、
アスベスト問題に対して適正に対応していきます。
なお、火 力 発 電 所ではSOx 、NOxなどの 排 出 状 況 、
原子力発電所では温排水の拡散状況や放射線の調査を
継続的に行い、いずれも良好な状況であることを確認し
ています。
生物多様性の保全への取り組み
伊方発電所では、3号機の敷地造成工事による埋め立
て区域の代替藻場を造成した結果、周辺の天然藻場と同
様の植生を示しています。また、1973年から継続して
水温・水質・底質・海生生物などのモニタリングを実施
しています。
環境モニタリングについて
伊方サービス 伊方事業所 環境管理課
戸 田 典 央(とだ のりお)
伊方発電所では、数種類の測定器を用いて発電所
周 辺 の 放 射 線 量 の 調 査 や 、サ ザ エ やミカン などの
環 境 試 料 中 の 放 射 能 濃 度 を 測 定し 、調 査 結 果 を
定期的に愛媛県、伊方町に報告しています。
蓄積された経験やノウハウを基に、信頼されるデー
タを提供し、地域の皆さまに安全と安心を伝える役割
を担っていきたいと思います。
測定器による空間放射線量の測定
代替藻場の様子(伊方発電所)
よんでんグループCSRレポート 2009●
34
Ⅲ 環境保全活動の推進
CSR活動の7つの柱
循環型社会形成に向けた取り組み
火力発電所の運転に伴う副産物や撤去資材など、事業活動に伴って発生する廃棄物について、有効利用の拡大に取り
組んでいます。その結果、2008年度の廃棄物の有効利用率は、99.7%となりました。
また、請負工事において発生する廃棄物についても、請負業者において有効利用拡大に取り組んでおり、2008年度の
有効利用率は87.5%となりました。
主な廃棄物などの有効利用状況(四国電力)
2008年度
有効利用している
廃棄物の発生量
(総発生量 426,385t)
発電所
送電線
変電所
配電線
お客さま
(家庭など)
有効利用率
有効利用量
有効利用率
(総有効利用量 425,014t)
(99.7%)
石炭灰 294,839t
セメント原料など
294,834t
99.9%
99.8%
重原油灰 2,089t
セメント製造用助燃材など
2,089t
100%
100%
排水処理汚泥 4,123t
セメント原料 3,111t
75.5%
76%
石こう 103,599t
石こうボード原料など
103,599t
100%
100%
貝類等 235t
肥料 213t
90.7%
95.9%
ダムの流木 222t
紙原料など 150t
67.6%
66.2%
廃油 386t
燃料など 383t
99.1%
97.5%
がれき類 17,203t
17,201t
99.9%
99.9%
廃コンクリート柱
17,197t
建設用骨材
17,197t
金属くず 2,791t
鉄などの原料 2,777t
電線くず 714t
配電線など 714t
廃プラスチック類 186t
71t
◎高圧絶縁カバー
◎支線ガード
◎建築支障用防護管
35t
当社オフィス
2007年度
古紙 654t
同種製品 35t
トイレットペーパーなど
558t
100%
(99.6%)
100%
99.5%
100%
99%
100%
38.2%
100%
30.7%
100%
85.3%
請負工事で発生する廃棄物(がれき類、金属くずなど)
2008年度
2007年度
廃棄物の発生量
有効利用量
有効利用率
37,779t
33,075t
87.5%
35 ●よんでんグループCSRレポート 2009
有効利用率
83.5%
84.3%
Ⅲ
環
境
保
全
活
動
の
推
進
環境コミュニケーションの推進
地域の皆さまとの交流活動や各種刊行物の発行などを通じて、よんでんグループの環境保全活動や、環境保全の
大切さについてご理解いただけるよう努めています。
環境月間での取り組み
各種イベントへの参加
国の環境月間(毎年6月)に合わせて、1991年度から
環境に対するさまざまな行事をグループを挙げて展開
しています。2008年度の環境月間では、
「 未来の暮らし
の た め 。み ん なでつけようeco通 信 簿 。」をテー マに、
苗木の配布、植樹や清掃活動など、環境保全を呼びかけ
るふれあい活動を実施しました。
2009年2月、高知市で開催された「エネルギー&エコ
小学校での植樹(新居浜支店)
ロジー博覧会2009 in 四国」
( 四国経済産業局主催)に
出展し、エネルギー・地球環境問題へ の取り組みなどを
PRしました。
エネ博 in 四国
T opics
小学校向けのエネルギー教育用教材を
作成しました
四国電力では、2009年4月から開始された新「学習
指 導 要 領 」へ の 移 行 措 置に合わせて、小 学 校 向け の
「エネルギー教育用指導解説書」を制作し、四国地域
エコクッキング教室の開催(阿南火力事業所)
ホームページ:
「環境月間について」 http://www.yonden.co.jp/energy/environ/gyouji/index.html
刊行物の発行
よんでんグループの環境保全へ の取り組みを分かり
や すくお 伝 えするた め 、環 境 保 全 活 動レポートを 毎 年
発行しています。
また、2007年度からは、環境・エネルギー問題を小学生
向けに分かりやすく紹介した小冊子「北極で最後の一頭
になった白クマからキミへ」を発行しています。
の小学校などに寄贈しています。
教材は、児童向けのワークシートと教員用の指導解
説書で構成されています。
ワークシートは「電気に関す
る基礎知識」や「地球環境問題について」など7章で
構成し、教員用の指導解説書では、新学習指導要領と
の関連や、学習のポイントなどを分かりやすく解説し
ています。
また 、2 0 0 8 年 8 月には四 国 の 小・中 学 校 教 員を
対象にセミナーを開催するなど、各 学 校で の エネル
ギー教育の展開を支援する活動を強化しています。
「北極で最後の一頭になった白クマからキミへ」
よんでんグループCSRレポート 2009●
36
Ⅲ 環境保全活動の推進
CSR活動の7つの柱
環境保全へのさまざまな取り組み
高松支店:よんでん五色の森
四国電力では、地球温暖化防止と森林の整備促進を図ることを目的に、自治体の協働森林整備事業に賛同し、
「 四万十
よんでんの森(高知県)」、
「 よんでん五色の森(香川県)」における森林整備活動や、森林整備に係る経費の提供などを
行っています。
このうち「よんでん五色 の森」では、2008年11月8日、従業員や そ の家族など約100人が約200本の山モミジ
の植樹を実施しました。
植樹当日は、あいにくの雨模様でしたが、参加者はレインコートとヘ ルメット着用で作業を開始しました。参加した
子ども た ち は、慣 れ な い 手 つ きで 泥 だらけになりな がらも「うまく掘 れ たよ」とスコップを 片 手に大 張り切りで す 。
苗木の横には、
「 大きくなあれ」
「 美しい森になってね」など、それぞれの思いがつづられたメッセージ杭を立てました。
最後に、
「 香川・よんでん五色の森」看板の除幕式を行い、記念撮影を行いました。
「 大きくなる様子を時々見に来たい」
と口々に話す子どもたちは、森の大切さや自然の息吹を肌で感じ取ったようです。
この活動は、よんでんグループの従業員とその家族がボランティアで行っており、間伐、植樹などほとんどの作業を
自分たちで行う
“手づくり”が特徴です。今後も、実際に土に触れ、山の小動物との出会いなどの体験を通じて、自然に
親しみながら
「環境を守ることの大切さ」
を実感していきたいと考えています。
看板の前で記念撮影
植樹作業の様子
四国計測工業
四国計測工業では、2009年2月、最新の設備を導入した本社・多度津工場(香川県)が完成しました。
この工場では、氷蓄熱空調や熱交換型換気扇、自動調光式照明の導入、中水(雨水)の有効利用、キュービクル・外調機
の屋上設置による各種防音対策の実施などによって、省エネルギーや周辺環境に配慮した設計となっています。
また、同社の省エネマネジメントシステム ※を導入し、エネルギー管理とさらなる省エネに取り組んでいます。
※ 電気・水道・熱などのエネルギー消費量をグラフ表示するとともに、制御機能拡張により、効率的なエネルギー管理と省エネを実現するシステム。
本社・多度津工場全景
37 ●よんでんグループCSRレポート 2009
本社・多度津工場正面
Ⅲ
環
境
保
全
活
動
の
推
進
事業を通じた環境保全への取り組み
四電ビジネス
四電ビジネスでは、建材、
コンクリート混和材などの有効利用に向けた石炭
灰の販売を積極的に展開するとともに、汚泥・廃油などの産業廃棄物の収集・
運搬、廃棄物全般のリサイクル処理に関するご提案、
ダイオキシン類・排ガス
などの測定・分析をはじめとする環境計量証明事業にも積極的に取り組んで
います。
そのほか、愛媛県産業技術研究所が開発し、東洋殖産[(株)東レグループ]
が製造する環境浄化微生物資材「えひめAI−1(あいいち)」の販売代理店
として、
全国に向けた販売促進にも取り組んでいます。
この商品は、
サトウキビ
の糖蜜、パン酵母、
ヨーグルト菌、納豆菌の食材で造られており、安全・安心
な 環 境 浄 化 資 材として各 業 界より注目され、消 臭 、水 質 浄 化 、汚 泥 減 少 、
栽培促進など幅広い分野で使われています。
えひめAI-1
ホームページ:
「えひめAI-1」 http://ehimeai-1.net/index.html
テクノ・サクセス
テクノ・ サクセスでは、よんで んグル ープから発 生 する廃がいし類 ※ 1
を路盤材としてリサイクルしており、透水性とデザイン性に優れたデザイン
舗装や、駐車場の各種マークのほか、防草用敷石、花壇の飾り砂などに使用
されています。
この路盤材は、徳島県リサイクル認定制度 ※2に基づく
「認定リサイクル
製品」として2005年度に認定され、2009年3月に更新認定も取得して
います。
※1 がいし…電線と電柱・鉄塔などの間を絶縁するために用いる器具。
※2 徳島県内で発生した廃棄物を原料として製造加工された優秀なリサイクル製品を認定するもの。
徳島県認定リサイクル製品認定証
え い
頴娃風力発電 ∼立地協定式・安全祈願祭の実施∼
頴娃風力発電は、鹿児島県南九州市頴娃町において風力
発電事業を行うことを目的として設立され、2009年1月、
四電エンジニアリングの100%子会社になりました。
現在、2010年3月の営業運転開始を目指して鋭意準備
を進めており、2009年4月10日、南九州市役所において、
立地協定の調印式を行いました。
また、調印式の後、頴娃町のレジャー施設「アグリランド
えい」において、建設工事の安全祈願祭がとり行われ、式典
には頴娃風力発電 土岐取締役、南九州市 霜出市長、四電
エンジニアリング 藤岡社長、地権者、九州電力関係者など
約70人が出席しました。
今 後 、頴 娃 風 力 発 電と四 電 エンジニアリングが一 体と
なってプロジェクトの成功を目指していきます。
完成イメージ
よんでんグループCSRレポート 2009●
38
Ⅳ 開かれた経営の実践
CSR活動の7つの柱
よんでんグループでは、皆さまに事業活動全般について分かりやすくお伝えすることで、
より親しまれ、
信頼されるよんでんグループブランドの醸成に努めています。
ガバナンス体制
四国電力は、取締役、監査役制度のもと、業務執行なら
◎考査室(内部監査部門)は、年度 の基本方針・計画で
びに 経 営 の 監 督 体 制 の 強 化 に 努 め 、迅 速 か つ 的 確 な
あるグループ経営計画を軸としたマネジメントサイクル
意思決定に基づく透明度 の高い経営および法令遵守・
の 実 施 状 況 の 監 査 や 、各 職 位 の 責 任・権限に基づく
企業倫理を徹底した事業運営を推進しています。
適正な意思決定、効率的な業務運営が行われている
かを監査しています。
◎取締役会は、重要な業務執行に関する意思決定および
◎監査役は、取締役会など重要会議へ の出席や重要書
取締役の職務執行を監督する機関として、原則として
類の調査などにより、取締役の重要な意思決定状況を
毎月開催しています。また、常務会や各種専門委員会
監査 するとともに、考 査 室 の 監 査 内 容 の 調 査・活 用
を設置し、重要な経営判断、意思決定を的確かつ適正
ならびに会計監査人、
グループ会社の監査役との意見
に行う体制を整備しています。
交換などにより、監査の精度と実効性を高めています。
ガバナンス体制図(四国電力)
株
選任・解任
主
総
会
選 任・解 任
選 任・解 任
取 締 役・取 締 役 会
監
査
役
・
監
査
役
会
報告
監 査
考
査
室
連係
常
指示
監
査
役
室
指示
報告
取
締
務
報告
役
各種専門委員会
(CSR推進会議など)
報告
業 務 執 行 部 門
統制
コンプライアンス
相談窓口
グ ル ー プ 会 社
監査
連 係
ホームページ:
「業務の適正を確保するための体制」 http://www.yonden.co.jp/corporate/activity/b_proper/index.html
39 ●よんでんグループCSRレポート 2009
会
会
(重要事項の審議)
代 表 取締 役
指示
内
部
監
査
選定・解職・監督
会計監査
計
監
査
人
Ⅳ
開
か
れ
た
経
営
の
実
践
内部統制への取り組み
内部統制とは、日々の業務を適正かつ効率的に行うた
T opics
めの仕組みです。
この仕組みを有効に機能させるためには、
財務報告に係る内部統制評価の実施状況
健全な企業風土の醸成や責任・権限の明確化、事業活動
2008年度から金融商品取引法に基づく
「財務報告に
を阻害するリスクに対応した管理体制の構築などが必要
係る内部統制報告制度」の適用が開始されました。これ
です。
は決算書の作成に至る業務プロセスに内在する財務諸
また、その仕組みが適切に運用されているかどうかを
表の虚偽記載リスクおよびそれを低減する統制を文書
定期的にチェックし、不備があれば速やかに見直しを行い、
化し、その有効性を評価することにより、財務報告の適
改善していくことが欠かせません。
四国電力では、
これまでも内部統制の重要性を強く認
識するとともに、その仕組みを構築し、事業運営を進め
正性を確保することを狙いとしたものです。
四国電力では、2006年3月、社長を委員長とする「内
部統制システム整備プロジェクト」を設置し、
グループ企
業とも連係しながら、業務プロセスの文書化および試行
てきましたが、会社法施行に伴い、2006年4月、内部統制
的な内部統制評価などの準備を進めてきました。
の基本方針となる「業務の適正を確保するための体制」
制度適用初年度の2008年度は、試行評価で確立し
を取締役会で決議しました。
た評価手法に則り、財務報告に係る内部統制の整備・運
今後とも、
この方針に則った適正な事業運営に努めて
いくとともに、この基本方針の役員・従業員へ の一層の
理解浸透を図っていきます。
用状況評価を進め、2009年6月までに有効であること
を確認し、同時に外部監査人からも有効であるとの評価
を受けました。
さらに、引き続き皆さまの良きパートナーであり続け
るためにも、内部統制の仕組みを再検証するなど、一層
の充実に向けた取り組みを強化していきます。
リスク管理への取り組み
近 年 、企 業 経 営におけるリスク管 理 の 重 要 性はます
ます高まってきています。
四国電力では、
リスク管理の重要性を強く認 識し、事
T opics
危機ホットラインの開設
四国電力では、お客さまや地域社会に影響を及ぼすよ
うな危機が発生した場合、従業員が情報を連絡する窓口
として、総務部内に「危機ホットライン」を2008年3月に
開設しました。
また、危機管理の心得や危機ホットラインの連絡先な
業運営を進めており、
リスク管理の基本的事項や行動原
どを記載した危機管理携帯カードを全従業員に配布し、
則などを定めた「リスク管理規程」を制定するとともに、
危機管理意識の徹底に努めています。
経営に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクについて、
経 営 層 が 全 社 横 断 的 な 観 点 からチェック・アンド・レ
ビューを行い、毎年度の経営計画に反映することで、
リス
クの発生防止と低減に努めています。また、危機発生時
の体 制・役 割を 明 確 化して 、被 害 の 最 小 化と早 期 復 旧
を図っています。
今後も、ますます多様化・複雑化する事業環境の変化
を踏まえ、
リスク管理の充実に向けた取り組みの推進に
努めていきます。
危機管理携帯カード
よんでんグループCSRレポート 2009●
40
Ⅳ 開かれた経営の実践
CSR活動の7つの柱
情報開示の徹底
原子力トラブル発生時における
「伊方方式」
ご迷惑をおかけした事案への取り組み
「伊方方式」
とは、伊方発電所の運営にあたり、
タイムスイッチ※通電時間に関する不適正な業務処理
◎正常 状 態 以 外 の 全 て の 事 象 を 愛 媛 県・伊 方 町 へ
について
直ちに通報連絡するとともに、 他電力会社でのタイムスイッチの時刻設定誤りの事例
◎通報を受けた愛媛県が、県の公表要領に従って、適
発生を受け、2008年6月に経済産業省資源エネルギー
切 なタイミングで 公 表( 県にあわ せて 四 国 電 力も
庁から、深夜電力などタイムスイッチを用いた契約のお客
公 表 )する
さまに関して、不適正な業務処理が行われていないかを
情報公開方式のことです。
点検するよう要請がありました。
これ は 、1 9 9 9 年 に 伊 方 3 号 機 で 発 生し た 非 常 用
四国電力では、タイムスイッチの全数調査を実施し、
ディーゼル 発 電 機 のトラブルにつ い て の 通 報が 遅 れ 、
ご契約内容とタイムスイッチの通電時間が相違していた
厳しい批判を受けたことから、愛媛県・伊方町との間で
お客さまには、お詫びを申し上げるとともに、
ご契約内容
締結している安全協定を改定し、
「 正常状態以外の全て
に応じた通電時間となるよう変更させていただきました。
の事象を直ちに通報連絡する」
こととしたものです。
また、電気料金の精算が必要なお客さまには、払い戻
当初、通報された事象は、すべて即時公表されていま
し手続きをさせていただきました。
したが、情報公開の姿勢が次第に評価されるとともに、
今後、このようなことが起きないよう、再発防止策を
報道機関などの理解も進んだことから、2001年4月、
徹底してまいります。
愛媛県が、事象の軽重に応じて取り扱いを3つに区分す
※ 電気温水器などに取り付け、通電開始と終了の時刻をあらかじめ設定する装置。
る公表要領を制定し、現在に至っています。
これからも「伊方方式」に則って、原子力トラブルに関
する情報公開を行っていきます。
再発防止策
◎タイムスイッチの定期取替時の設定誤りを防止するため、
作業指示票の改善により、チェックを確実に行います。
安全協定に基づく愛媛県・伊方町への通報状況
◎タイムスイッチの通電時間設定用ネジの緩みを防止するため、
年 度
1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008
定期取替に伴う修理時に、全数を充填接着剤で固定します。
A区分
ー
ー
5
3
5
7
9
5
7
2
◎契約申込書にタイムスイッチの設定情報(通電時間・供給開
B区分
ー
ー
6
10
11
8
7
5
11
5
始時刻)の記入欄を設け、通電時間の設定等における判断
C区分
ー
ー
29
33
30
35
23
23
30
26
誤りを防止します。
合 計
13
64
40
46
46
50
39
33
48
33
◎相違事象を早期に発見するため、検針時にタイムスイッチ
〈愛媛県の公表要領の概要〉
: 国への報告を要するトラブル 等
A 区分(直ちに公表)
: 管理区域内における設備の異常 等
B 区分(48時間以内に公表)
: A・B区分以外のもの
C区分(毎月10日に前月分を公表)
通電時間の確認を行います。
(2008年9月公表)
ホームページ:
「伊方発電所の情報公開について」 http://www.yonden.co.jp/energy/atom/ikata/page_07.html
T o p i c s 「ホームページのリニューアル」および「よんでんモバイル・メールサービスの開始」
四国電力では、2008月11月、ホームページをリニューアルしました。内容を
大きく5つのカテゴリーに再分類するとともに、お目当てのページへ の移動が
容易にできるローカルナビゲーションを追加するなど、お客さまの利便性を向上
させました。
また、2008年12月には「よんでんモバイル・メールサービス」
を開始しました。
これまでも台風などに伴い大規模停電が発生した際、ホームページや携帯サイト
を通じて停電戸数などをお知らせしていましたが、本サービスは、事前にお申込
いただいたお客さまへ、携帯メールを使って停電情報をお知らせするものです。
新規登録や変更・脱退の手続きは携帯サイトのメニューにて受け付けています。
ホームページトップページ
ホームページ: http://www.yonden.co.jp/
携帯サイトアドレス: http://www.yonden.co.jp/m/
41 ●よんでんグループCSRレポート 2009
Ⅳ
開
か
れ
た
経
営
の
実
践
ステークホルダーの皆さまとの積極的なコミュニケーション
ステークホルダーの皆さまに対し、対話活動や、刊行物の発行など、よんでんグループの思いをお伝えするための
さまざまなコミュニケーション活動を通じて、積極的な情報開示を図っています。
株主・投資家の皆さまとの係わり
タイムリーかつ透明性の高い情報提供の実践
コミュニケーション活動の充実・強化
株主・投資家の皆さまから一層のご理解とご信頼をい
投資家の皆さまとの効果的な双方向コミュニケーショ
ただくため、さまざまなツールを用いて、タイムリーかつ
ンについても、積極的に取り組んでいます。
透明性の高い情報提供に努めています。
四国電力では、アナリストや機関投資家の皆さまを対
四国電力では、公平性・速報性の観点から、
ホームページ
象に、経営計画の公表および決算発表に合わせて、東京
を積極的に活用し、タイムリーかつ充実した情報提供に
で代表取締役による会社説明会を年3回開催するとともに、
取り組んでいます。
発電所などの施設見学会を定期的に実施しています。
2006年度からは、株主総会後に株主の皆さまに送付
また、個人投資家向け説明会についても、四国4県都
している報告書をより分かりやすく、読みやすい紙面に
で開催し、貴重なご意見を頂戴しています。
変更するとともに、アニュアルレポートについても、英語
版に加えて、日本語版も発行するなど、内容の充実・強化
を図っています。
また、希望される株主・投資家の皆さまに対し、タイム
リーにIR関連 の情報を電子メールでお知らせする「IR
メール配信サービス」も行っています。
株主価値の向上
安定的な配当を継続するとともに、自己株式の取得・
消却を通じて、株主価値の向上に努めています。
四 国 電 力では、2 0 0 8 年 度についても、一 株 あたり
年間50円の配当を実施するとともに、500万株の自己
株消却を行いました。
会社説明会
T opics
自己株消却については、2000年度から継続して実施
四国電力ホームページ
しており、累計で4,200万株に達しています。
は、
「 2 0 0 9 年 イン タ ー
今後も株主の皆さまからのご期待に応えられるよう、
収益力の強化に努めるなど、株主価値の向上に取り組ん
でいきます。
278
273
1,800
1,600
268
263
258
1,400
1,200
1,000
800
400
200
0
0
−200
−400
−600
−800
253
248
1,042
766
600
報 )サイトの優秀企業」に
選ばれました。今後もタイ
ムリー かつ充実した情報
提供に努めていきます。
自己株式取得・消却実績(連結)
(万株)
2,000
ネット I R( 投 資 家 向 け 広
715
706
489
215
発行済株式総数 (百万株)
取得
280
消却
株式交換
260
243
238
(大和インベスター・リレーションズ発表)
ホームページ:
「IR情報・株式情報」 http://www.yonden.co.jp/corporate/ir/index.html
240
847
220
571
311
200
2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008(年度)
−204
−500
−500
−275
−500
−500
−500
−500
−500
−52
−500
アニュアルレポート 2008
よんでんグループCSRレポート 2009●
42
Ⅳ 開かれた経営の実践
CSR活動の7つの柱
ステークホルダーの皆さまとの積極的なコミュニケーション
お客さま・地域の皆さまとの係わり
伊方発電所へのご理解をいただくために
地域の皆さまとの直接対話
伊方発電所では、地域とともに歩む発電所であり続け
四国電力では、地域の皆さまにアドバイザーになって
たいとの思いから、スポーツ大会や科学体験教室の開催、
いただく「 電 力アドバイザー 制 度 」を 設け 、各 事 業 所で
地 域 行 事 へ の 参 加 、広 報 誌「 伊 方だより」の 発 行 など、
会議や発電所の見学会などを通じて、
ご意見やご要望を
さまざまな活動を通して積極的にコミュニケーションを
直接いただいています。
図っています。
また、社長をはじめとする経営層が、地域の有識者の
また、
地元地域のご家庭を一軒一軒訪問する対話活動を、
皆さまから直接ご意見をおうかがいする
「お客さま懇談会」
1988年から毎年実施し、原子力発電の安全性などにつ
を全ての支店で毎年開催し、貴重なご意見をいただいて
いてご説明するとともに、皆さまから貴重なご意見をい
います。
ただいています。
訪問対話活動の様子
お客さま懇談会の様子
広報誌「ライト&ライフ」の発行
従業員との係わり
広報誌「ライト&ライフ」を毎月1日に発行し、よんで
グループ情報誌「よんでんグループ」を定期的に発行、
んグループの取り組みについて皆さまのご理 解を 深 め
グループ従業員全員に配布し、グループ内 の 情報共有
ていただくとともに、四国 の歴史や文化、伝統産業、さ
およびグループの一体化の醸成を図っています。
らには地 域 の 新たな 取り組みなどについても積極的に
また 、四 国 電 力では、社 内 報「 四 国 電 力 新 聞 」を 毎 月
ご紹介しています。
発行し、従業員への情報提供を行っています。
ライト & ライフ
ホームページ: http://www.yonden.co.jp/corporate/ad/l&l/index.html
43 ●よんでんグループCSRレポート 2009
情報誌「よんでんグループ」
Ⅳ
開
か
れ
た
経
営
の
実
践
主なコミュニケーション方法一覧
主なコミュニケーション手段
・グループ一体となったソリュー
ションサービス
・集中受付センター、窓口
・電気の検針、訪問活動
・電力アドバイザー会議
・お客さま懇談会
・ふれあい施設
(よんでんプラザなど)
・施設見学会(発電所など)
・ふれあい 活 動( 清 掃 活 動やふれ
あいコンサートなど)
・地域イベントなどへの参加
・原子力広報活動・訪問対話活動
・住民意識調査などのアンケート
主なコミュニケーションツール
冊子等
・四国電力グループ
(グループ会社紹介パンフレット)
YONDEN NOW
・YONDEN NOW
株主のみなさまへ
主なコミュニケーション手段
(会社概要パンフレット)
・ライト&ライフ(広報誌)
・ルネサンス四国(地域情報誌)
・四国の工業用地のご案内
・電 化 住 宅 のご提 案 、原 子 力 発
電の理解促進などの各種パン
フレット
冊子等
・株主総会
・個 人 投 資 家 の 皆さまへ
の説明会
・アナリスト・機 関 投 資 家
の皆さまへの説明会
その他
(報告書)
(会社概要紹介ビデオ)
その他
(事業活動紹介ビデオ)
・よん で んグル ープ各 社
ホームページ
・メール配信サービス
・テレビCM
お客さま・
地域の
皆さま
原子力広報CM
・株主のみなさまへ
・会社説明会資料
・YONDENリリース 365
取引先の
皆さま
・決算短信
・有価証券報告書
・ファクトブック
・アニュアルレポート
(日本語版・英語版)
・発電所などの施設見学会
・よんでんグループ各社ホーム
ページ
・四国TODAY
主なコミュニケーションツール
株主・
投資家の
皆さま
従業員
環境コミュニ
ケーション
Let's eco Life !
主なコミュニケーション手段
・お取引
主なコミュニケーションツール
冊子等
・資材調達情報の窓口公開
その他
・よんでんグループ各社ホームページ
主なコミュニケーション手段
・経営層による職場巡回
・従業員意識調査
・労使懇談会、組合による職場懇談会
・職場レクリエーション活動
・ライフプランやメンタルへルスなどの
主なコミュニケーション手段
・環境懇話会
・出前エネルギー授業
・植樹・植林活動
・地域清掃活動
主なコミュニケーションツール
各種相談
冊子等
主なコミュニケーションツール
冊子等
・よんでんグループ(グループ情報誌)
・四国電力新聞
その他
・よんでんグループ各社ホームページ
・よん で ん グ ル ー プ 環 境 保 全 活 動
レポート
・Let's eco Life !
(環境保全活動紹介パンフレット)
・北極で最後の一頭になった白クマか
らキミへ(小学生向け小冊子)
その他
・よんでんグループ各社ホームページ
よんでんグループCSRレポート 2009●
44
Ⅴ お客さま志向の徹底
CSR活動の7つの柱
よんでんグループでは、
「 人々の暮らしを支えるマルチユーティリティー企業グループ」を目指し、
常にお客さまの視点に立って、より一層のサービス向上に取り組んでいきます。
低廉な電気のお届けを目指して
電気料金メニューの多様化
電力小売自由化の進展や燃料価格の大幅な変動など、
お客さまのライフスタイルによって、電気の使い方は
事業環境が絶えず変化するなかで、経営効率化の成果を
さまざまで す 。お 客 さま の 電 気 の 使 用 形 態 に 応じ た
織り込み、1996年1月から2008年9月までの間で計
メニューをご用意しています。
7回にわたって料金の見直しを実施しました。その結果、
お客さまにお選びいただける料金メニュー例(一般家庭向け)
現 在 の 電 気 料 金 は、1 9 9 4 年 度と比 べ 、約 5 分 の 4 の
水準となっています。
概 要
今 後も、電 気 料 金 の 低 廉 化を 目 指 すとともに、お 客
「夜間」の料金単価を割安に、
「 昼間」の
料金を若干高めに設定したメニューです。
得トクナイト
電気のご使用を「昼間」から「夜間」に移
(時間帯別電灯)
行していただくほど、電気料金がお安くな
ります。
さまに喜ばれるサービスの充実に努めていきます。
過去7回の料金見直しにより、電気料金は
(1994年比)
約5分の4の水準になりました。
電化Deナイト
(季節別時間
エ
コ
帯別電灯)
ノ
ミ
平均電気料金(1kWhあたり)の推移
約
21.15円
1994年度
4
5
e
16.84円
プ
ラ
ン
2008年度
料金見直しの実施
96年1月
98年2月
00年10月
02年10月
05年4月
06年7月
e割
(電 化 住 宅
割引)
08年9月
※ 上記は、各年度の電気料金収入(電灯料・電力料)を販売電力量で除した値をグラフ化したもの。
エコキュートや電気温水器などをお使い
いただくお客さまを対象に、
「 夜間」の料金
単価を割安に、
「 夏季の昼間」の料金単価を
若干高めに設定したメニューです。
電化住宅※のお客さまが、
「電化Deナイト」
にご加入いただくと、電気料金が10%割引
になります。
割引上限は1ヵ月あたり3,150円
(消費税等相当額を含む)
※ 給湯・調理・冷暖房など、すべての熱源を電気でまかなう住宅
ホームページ:
「電気料金のご案内」 http://www.yonden.co.jp/ryoukin/index.html
お
知
ら
せ
新しい燃料費調整制度の実施について
原油や石炭などの燃料価格の変動を
電気料金に反映させる燃料費調整制度
の内容を、2009年5月分の電気料金
これまでの燃料費調整制度
10月
11月
12月
1月
平均燃料価格の算定期間
から見直しました。
2月
3月
4月
8月
9月
電気料金への反映
3ヵ月後
1∼3月
料金に反映するまでの期間は3ヵ月と
7月
4∼6月分
平均燃料価格の算定期間
これまでは、燃料価格の変動を電気
6月
電気料金への反映
3ヵ月後
10∼12月
5月
7∼9月分
なっていましたが、新しい制度では、よ
新しい燃料費調整制度
り速やかに反映できるよう、
この期間を
2ヵ月に短縮しました。
10月
11月
12月
1月
2月
また、これまで燃料価格の変動を四
平均燃料価格の算定期間
半期ごとに見直して電気料金に反映し
12∼2月
ていましたが、新しい制度では、燃料価
格が急激に変動した場合でも電気料金
の変動が緩やかとなるよう、毎月見直し
て電気料金に反映することとしました。
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
電気料金
への反映
2ヵ月後
5月分
平均燃料価格の算定期間
1∼3月
2ヵ月後
電気料金
への反映
6月分
平均燃料価格の算定期間
2∼4月
2ヵ月後
電気料金
への反映
7月分
ホームページ:
「燃料費調整制度」 http://www.yonden.co.jp/ryoukin/calcul_pay/nencho_seido.html
45 ●よんでんグループCSRレポート 2009
Ⅴ
お
客
さ
ま
志
向
の
徹
底
お客さまの声を活かしたサービス向上
お引越しをはじめ、電気に関する各種お申し込みやご相談
県都支店に「集中受付センター」を設置しています。
など、お客さまから寄せられるお電話は年間約85万件にのぼ
また、集中受付センターに日々寄せられる多様なご意見・
ります。
ご要望を共有・分析することにより、さらなるサービス向上
これらのお申し出に対し、専門スタッフによる質の高い対応
や業務改善につなげています。
を 効 率 的に行うため、徳 島 、高 知 、松 山 、高 松 の 四 国 電 力 各
四国電力 高知支店 営業部 集中受付センター 山ノ内 不二江(やまのうち ふじえ)
私どもへ電話をかけていただくの
は、お客さまにとっては一生に一度あ
るかないかのことかもしれません。そ
れぞれの応対が企業イメージを作る
ことになるので、誠意を持って応対
することが大切だと実感しています。
私たち集中受付センターでは、姿
が見えない会話だからこそ、
「 心から
の笑顔」
と「相手を思いやる言葉」を大切にしています。
これからもお客さまにご満足いただけるよう、日々努力していきます。
各県都支店の集中受付センターでは、県下全域のお客さまからのお電話
を受け付けています。
グループ一体となった快適な暮らしのご提案
電化住宅のご提案
電化住宅は、火を使用しないためご高齢の方にも安心
その結果、
多くのお客さまに電化住宅をご採用いただき、
してお住まいいただけるうえ、お得な電気料金で光熱費
2008年度には累計採用戸数が16万戸を超えました。
も節約できることから、お客さまにご好評をいただいて
今後も、より多くのお客さまにご満足いただけるよう、
います。
四電エナジーサービスをはじめとするグループ全体で
四国電力では、テレビや新聞、ホームページなどでの
きめ細かな提案活動を展開していきます。
PRに加え、四電エナジーサービスなどとの共催により
電化フェアを各地で実施するなど、グループ一体となっ
た提案活動を推進しています。
(さかもと けいこ)
高松市 阪
電化住宅採用戸数の推移
(千戸)
単年度竣工戸数
(千戸)
40
165.3
134.0
35
30
83.4
20
64.4
10
33.4
23.5 27.5
5
0
2.8
4.0
5.9
41.5
8.2
52.1
10.6
23.9
140
31.3
107.3
15
180
160
累計戸数
25
思い切ってオール電化にして大正解!
26.8
19.0
12.3
120
昨年思い切ってオール
電化を導入しました。
心 配 だった 光 熱 費 は、
月々1万 円 近くも 下 がっ
てほんとうに驚いています。
100
エコキュートに替えて
80
から、入浴時に気になって
60
40
いた燃焼音がなくなって
毎日が快適。
I Hクッキングヒーターは揚げ物をする際も温度設定が
20
でき、常に一定の温度をキープできるので失敗知らずだし、
0
何と言っても使用後のお手入れがとってもラクちん。
1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008(年度)
出所:四国電力管内データ 2009年3月末における電化住宅の累計戸数は165,288戸
本 恵 子 さま
仕事に追われて忙しい方には特にオススメです。
ホームページ:
「よんでん電化ナビ」 http://www.el-navi.jp/p/index.html
よんでんグループCSRレポート 2009●
46
Ⅴ お客さま志向の徹底
CSR活動の7つの柱
グループ一体となった快適な暮らしのご提案
“光ファイバ”で、四国の暮らしにもっと笑顔を
生活サポートの推進∼介護付老人ホーム事業の展開∼
よんでんグループでは、これまで培ってきた情報通信
高齢化が進むなか、地域の皆さまの生活支援に少しで
技 術を はじめ 、人 材や 光ファイバ などの 設 備を 有 効 活
もお役に立ちたいとの思いから、介護付有料老人ホーム
用し、電 気 通 信 、情 報 処 理 、CATV( ケ ーブル テレビ)
事業を展開しています。
事業などを通じて、お客さまの豊かでより快適な暮らし
第1号施設である「アミーユよんでん道後」を2003
を幅広くサポートしています。
年10月に愛媛県松山市に、続いて第2号施設である「ア
その中核を担うSTNetでは、企業・自治体向けの専
ミーユよんでん栗林」を2004年10月に香川県高松市
用線・データ通信サービスなどに加え、2004年10月
にも開業し、よんでんライフケアが運営を行っています。
から個人向け光サービス『Pikara
(ピカラ)』をご提供
ここでは、ご自宅と変わらない生活を楽しんでいただ
しています。
けるよう、自由に外 出 、外 泊ができるほか、季 節 感あふ
この「ピカラ」は、① 超 高 速インターネット「ピカラ光
れる各種イベントも趣向をこらして実施し、開放感ある
ねっと」
と、②加入者間通話が無料で、
ご家庭の固定電話
明るい雰囲気の施設運営を行っています。
回線をそっくり置き換え可能な新世代IP電話「ピカラ光
でんわ」をセットでご提供するものです。
さらに、ケーブルメディア四 国 、ケーブルテレビ徳 島
をはじめとした各地域 のケーブルテレビ事業者と協力
して、③地上デジタル放送やBS/CSデジタル放送な
ど多彩なチャンネルを美しい映像でお届けする「多チャ
ンネル放送」の3つ のサービスをワンストップでご提供
する独自の提携サービスを展開しています。
これに加え、地 域 のお祭りやイベントなど、デジタル
ハイビジョンによる迫力のあるライブ映像などをご家庭
にお 届 け することを 通じて 、地 域 文 化 の 継 承 、そして
地域間の文化交流にも貢献しています。
施設内で人気のイベントいけばな教室
ホームページ:
「よんでんライフケア」 http://www.yondenlc.co.jp/
電気に続く、もうひとつのライフライン“光ファイバ”で、
四国の暮らしにもっと笑顔をお届けします。
よんでんライフケア アミーユよんでん栗林 松 本 賢 享(まつもと よしたか)
光ファイバによる通信サービス
(ピカラ)のイメージ図
私は2008年11月から「アミーユよんでん栗林」
で勤務していますが、
介護の仕事が大好きで、
いつも
「笑
インターネット
ピカラ光ねっと
光ファイバ
顔で接し、笑顔をいただくこと」を心がけて頑張って
います。仕事にもようやく慣れ、今後は入居者さまの
ピカラ光でんわ
声をよく聴き、
1つで
も 多くのご要 望にお
ケーブルテレビ事業者
多チャンネル放送/
提携CATV
(ケーブルメディア四国、ケーブルテレビ徳島など)
応えできる介護職員
になりた いと考 えて
います。
また私は、四国電力
の バ ス ケットボ ー ル
よ ん で ん グ ル ー プ の
情 報 通 信 サ ー ビ ス 。
部 の 一 員 で も あり、
チームの力になれる選
手として も 頑 張って
いきたいと思います。
ホームページ:
「ピカラWebサイト」 http://www.pikara.jp/index.html
47 ●よんでんグループCSRレポート 2009
Ⅴ
お
客
さ
ま
志
向
の
徹
底
グループ一体となったビジネスのお手伝い
理想の「オール電化」施設のご提案
オフィスビルや学校・福祉施設、店舗などの「業務用」
分野においても、空調・給湯・厨房の全ての熱源を電気
でまかなう
『オール電化』を積極的にご提案しています。
近年の環境意識の高まりや原油価格の乱高下を背景に、
電化による環境性や省エネ性、コスト安定性が再認識さ
れていることに加えて、
「 安心、快適、清潔」といった電化
メリットを実感いただくことで、
『 オール電化』施設のご採
用は着実に拡がりをみせています。
今後とも、最適な『オール電化』のご提案により、お客
さまの満足にお応えしていきたいと考えています。
ホームページ:
「電化DE快適厨房」 http://www.yonden.co.jp/business/chubo/index.html
「蓄熱&電化」 http://www.yonden.co.jp/business/tikunetu/index.html
T opics
電化厨房により快適・清潔な厨房を実現(宇多津町学校給食センター)
四電エナジーサービス:
「空調サービス」で快適な学習環境を提供
◎採用数100校超、エアコン台数計約2,600台
たことから、空調サービスの利用が脚光を浴びるこ
四電エナジーサービスの空調サービスは、高校
とになりました。
をはじめ、中学校・小学校・保育園などを含め、四国
しかし、それだけではリースと変わりありません。
内の合計100校を超える学校にご採用いただいて
四電エナジーサービスの空調サ ービスでは、故障
います。エアコンの設置台数も、事業開始から5 年
修理や保守メンテナンスなどの面倒な管理業務や、
間 で 約 2 , 6 0 0 台[ 電 気 容 量 計:約 9 , 5 0 0 k W ]
空調で使った電気料金の按分計算などの事務処理
(2009年4月現在)となり、多くの皆さまからご支
もすべて四電エナジーサービスで行います。
持をいただいています。
このような、お客さまに手間をおかけしないサー
◎「空調サービス」は、エネルギー供給サービス
ビスが口コミで広がり、今では四国内のほとんどの
空 調サ ービスは、四 電 エナジーサ ービスが空調
高 校 に四 電 エ ナジー サ ービス の 空 調 サ ービスを
設備をお客さまの建物内に所有し、冷風・温風を供給
ご利用いただいています。
するエネル ギー 供 給サ ービスです。お客さまには
◎病院・老人保健施設にも拡大
電気料金に加え、初期費用なしで毎月定額の料金
当 初 、高 校 向けに始 めた 空 調 サ ービスですが 、
を「 熱 料 金 」としてお 支 払いい ただくことで 、この
最近では病院や老人保健施設、市町村建物の空調
サービスをご利用いただけます。
設備更新などの機会にご採用いただく事例が増え
◎お客さまに選ばれるサービスを
てきました。
四 国 内 の ほとんどの 県 立 高 校 が 県 の 公 費 では
今後とも、多くのお客さまに喜んでいただけるよう、
なく、
PTAの 費 用で空 調 設 備を 導 入しています。
一生懸命取り組んでいきたいと考えています。
空調を一度に導入するのは費用的に大変難しかっ
ホームページ:
「YES!空調サービス」 http://www.yonden-yes.co.jp/es/kucyou.html
よんでんグループCSRレポート 2009●
48
Ⅴ お客さま志向の徹底
CSR活動の7つの柱
お客さまのご期待により一層お応えするためのさまざまな取り組み
池田支店:
「こんにちはヨンデンです」活動の展開
四国電力池田支店では、2008年8月から、一人
2008年12月には美馬市長から脇町営業所の委託
住まいのお年寄り宅の検針時に「電気ご使用量のお
検針員に、2009年3月には三好市長から池田支店
知らせ」
を手渡しする
『こんにちはヨンデンです』活動
営業部の委託検針員に感謝状をいただきました。
を展開しています。
現在、他の事業所においても同様の取り組みを実
この活動は、近年、山間部を中心に人口減少と高
施しており、地域の一員として「温もりと安らぎのあ
齢化が進むなか、地区によっては3軒に1軒が「独居
る暮らし」のお手伝いをしていきたいと考えています。
老人宅」になっている現状に対し、地域の一員とし
て「何かお手伝いができないか」
と検討した結果、山
間部の独居老人宅検針の際、
「 電気ご使用量のお知
らせ」を手渡ししながら、一言声をかけ、体調や日頃
の様子を伺い、何か変わったことがあれば、行政の
福祉担当課に連絡したり、緊急の場合には救急車を
呼ぶなどの対応を行うことで、山間部のお年寄りの
安全・安心な暮らしをサポートするというものです。
この活動によって、実際に「電気ご使用量のお知ら
せ」を手渡しするお年寄りだけでなく、地域のお客さ
まから活動のお礼と励ましのお電話をいただいたほか、
検針票を手渡しする際、お客さまの様子をお伺いしています。
中村支店:離島でオール電化展示会を開催
四国電力中村支店では、高知県宿毛市片島港か
今後も、電化提案
ら南西約30kmに位置する“沖ノ島”にて、四電エナ
活 動を 通して、オー
ジーサービスと協力して「沖ノ島電化祭り」と銘打っ
ル電化の経済性・利
た電化住宅展示会を開催しました。
便 性 をご理 解 い た
同島周辺には、釣りの一級ポイントが多く、季節を
だけるよう努めてい
問わず 多くの 釣り客が訪れています。物 資 の 輸 送
きます。
は1日 2 便 のフェリー が 頼 み の 綱 で す が 、天 候 に
より欠航となることもしばしば。また、島民の台所・
給湯設備は過半数がプロパンガスを使用していま
すが、島の道は狭い坂道や階段が多く、また、地元の
ガス業者も高齢化が進み、ガスボンベ搬入にも労力
を要していると聞き、ガス業者の了解も得て今回初
めて電化展示会の開催となったものです。
会場ではエコキュート、
IHクッキングヒーターの
経済性・利便性などを確認・体験いただくとともに、
電気相談コーナーでは光熱費の試算などを実施し、
よ
り効率的なオール電化への提案やPRを行いました。
49 ●よんでんグループCSRレポート 2009
オール電化展示会の様子
沖ノ島の風景
Ⅴ
お
客
さ
ま
志
向
の
徹
底
STNet:ピカラ光サービスが『ブロードバンド四国地区ベストキャリア』を受賞しました
STNetがご提供するピカラ光サービスは、読者
STNetでは、今後とも光サービスの四国への普
の投票によりブロードバンドサービスを選ぶ『RBB
及を通して、地域の皆さまの豊かな暮らしのために
TODAY 』主催の『ブロードバンドアワード2008』
貢献していきます。
において、四国地区における『ベストキャリア(最優
※『RBB TODAY』株式会社アイ・アール・アイコマースアンドテクノロジーが運営
※
秀回線事業者)』に選出され、合わせて『キャリア・
するサイトで、
ブロードバンドの導入から活用までをカバーした日本最大級のブロ
ードバンド情報サイト。
(月間:1,500万ページビュー、ユニークユーザー数:120
スピード部門』
『 キャリア・サポート部門』でも、
No.1
万ユーザー)
を受賞しました。
ホームページ: http://rbbtoday.com/
Pikaraイメージキャラクター
ぴーちゃん
よんでんメディアワークス:動画や音楽のコンテンツ保護に対応した
デジタル著作権管理サービス
動画や音楽などをインターネットに配信する際、
上でコンテンツを公開・販売していただくことがで
著 作 権 の 適 切 な 管 理 が 必 要となりますが 、従 来 、
きます。また、特別な知識や技術は必要としません
これらデジタルコンテンツの著作権を保護するため
ので、
どなたでも簡単・安全・低コストで、
コンテンツ
には、高度な技術と多大なコストが伴ってきました。
配信を始めることができます。
よんでんメディアワークスでは、これらの問題点
今後も、よんでんメディアワークスでは、映像とい
を解消するため、不正アクセスや不正コピーを防止
うメディアを通して、ハイビジョン動画のデジタル変
するソフトウェアを自社開発し、配信者がコンテンツ
換から著作権管理、そして映像配信に至るまで、一
の著作権を管理するためのサービスを安全、低価格
貫したサービスを提供していきます。
で提供しています。
こ の サ ービスを 用 い
ることにより、配信者は、
デジタルコンテンツにつ
いて、再生可能期間や回
数、携帯音楽プレイヤー
へ のコピー の 可 否 など
を設定したライセンスを
発行することから、不正
アクセスの防止を図り、
安心してインターネット
ホームページ:
「デジタル著作権管理(DRAM)サービス」 http://www.ymw.co.jp/dpack/service.htm
よんでんグループCSRレポート 2009●
50
Ⅵ 従業員活力の維持・向上
CSR活動の7つの柱
よんでんグループでは、従業員が「やりがい」や「充実感」をもって積極的かつ創造的に仕事に取り
組むことができるよう、従業員一人ひとりの人格や個性を尊重し、風通しの良い活力ある職場環境の
整備に取り組んでいます。
従業員の人格と個性の尊重
「よんでんグループ行動憲章」において、個々の従業員の人格と個性を尊重する旨を明記し、各人のさまざまな価値観、
発想を尊重する企業風土を目指しています。
ダイバーシティ
(多様性)の推進
従業員の頑張りに応える公正な評価・表彰制度
従業員の挑戦意欲や多様な意識・価値観、ライフデザ
従業員一人ひとりの能力発揮を促し、働きがいのある
インをサポートする諸制度を充実するとともに、ふさわ
職場を実現していくため、業績貢献度に加え、業務遂行
しい能力と意欲を持った者については、性別を問わず、
過程での能力発揮度についても適正に評価を行う
「人事
広く上 位 職 位 へ の 門 戸を 開くなど、活 躍 の 舞 台を 整え
評定制度」
を設けています。
この制度では、目標設定から
ています。
評 価 結 果 の 開 示に至るまで、従 業 員と上 司が十 分にコ
ダイバーシティの推進に向けた取り組み(四国電力)
ミュニケーションを図ることで信頼感を醸成し、従業員
の モチ ベ ーションアップと成 長 を 促 すことで 、職 場 の
活性化につなげていくことを目指しています。
また、四国電力では、顕著な業績発揮や発明・考案を
社内ベンチャー制度
行った従業員を対象に年1回表彰を行うとともに、2008
従業員の
挑戦意欲
グループ人材公募制度
多様な意識
や価値観
女性従業員の活躍推進
取り組みや、模範となる社会貢献活動などを事業所単位
ワーク・ライフ・
バランスの実現
キャリア志向別採用
専門職制度
年 度からは、現 場 第 一 線 で 働く従 業 員 の 地 道 な 努 力・
でタイムリーに顕彰する
「褒める制度」
を導入しています。
地域限定勤務制度
職場意識・風土の改革
人権教育
同和問題をはじめ、さまざまな人権問題に対する正し
い理解と認識を浸透させるため、四国電力では「人権教
育推進委員会」を設置して、集合教育をはじめ、各事業所
での職場研究会や講演会などを積極的に開催・活用する
など、人権意識の啓発に積極的に取り組んでいます。
また、
「よんでんグループ人権啓発推進連絡会」
を設置し、
グループ各社と人権問題に関する情報交換などを行って
います。
障がい者および高齢者の雇用促進
セクシャル・ハラスメント、パワー・ハラスメント
防止に向けた対応
職場におけるセクシャル・ハラスメント、パワー・ハラス
メントは、従業員の個人としての尊厳を不当に傷つける
社会的に許されない行為であり、企業にとっても、職場
秩序や業務の遂行を阻害し、社会的評価に影響を与える
大きな問題です。
四国電力では、セクハラ・パワハラ防止に向けて、全従
業員を対象に、
e-ラーニングを活用した教育・啓発に取り
組んでいます。
また、
「 職場におけるハラスメントに関する相談窓口」
を設置するなど、相談者のプライバシーを保護しつつ、
公平・公正な対応を行っています。
四 国 電 力 の 障 が い 者 雇 用 率 は「 2 . 0 3 %( 8 9 人 、
2008年度末)」と、法定雇用率(1.80%)を上回ってい
雇用データ(四国電力)
ます。今後も積極的・継続的な取り組みにより、障がい者
の自立と社会参加を応援していきます。
従業員数
(人)
また、個々人のライフスタイルに配慮しつつ、高齢者の
働きがい・生きがいの充実を図ることを念頭に、2006
年4月から、定年退職予定者のうち希望する者全員を段
階的に65才まで継続雇用する制度(シニア社員制度)を
導入しています。
51 ●よんでんグループCSRレポート 2009
(%)
平均年齢
(歳)
平均勤続年数
(年)
男 性
4,107
91.8
41.6
21.6
女 性
367
8.2
40.0
19.8
4,474
100.0
41.5
21.5
計
(注)上表の従業員数は、有価証券報告書ベース。
(2009.3.31現在)
Ⅵ
・
従
業
員
活
力
の
維
持
向
上
ワーク・ライフ・バランスの実現
従業員が安心して働くことができるよう、育児・介護などに関するさまざまな制度を充実することにより、
「ワーク・ライフ・
バランス」の実現を目指しています。
四国電力では、男女を問わず子育てを行う従業員が
2008年度 主な育児・介護支援制度利用者実績(四国電力)
仕事と育児の両立を図れるよう、育児休職制度や子育て
○育児休職 10人(対象者の取得率:100%)
時間を確保する施策を拡充するとともに、2008年4月
○育児短時間勤務 10人 ○介護休職 2人
からは、次世代出生・育成支援のための「次世代出生祝金
制度」を導入するなど、従業員のニーズを踏まえて制度
○子育て支援フレキシブル勤務 9人 ○介護短時間勤務 0人
○出産休暇 172人
の充実を図っています。
出産・育児に関する支援制度(四国電力)
これらの取り組みが認められ、2008年10月には、香
川労働局より次世代育成支援対策推進法に基づく
「子育
て 支 援 に取り組 む 企 業 」として 認 定 され 、認 定 マ ーク
産 前( 6 週 間 )から
産 後( 8 週 間 )まで
「くるみん」を取得することができました。
産後(8週間)経過後
満2歳まで
満2歳以降
小学校卒業まで
○産前産後休暇
○出産休暇
[配偶者の出産時、年休とは別に5日間の
特別休暇を付与]
○出生時「次世代出生祝金」支給
○育児休職制度
[満2歳未満の子を養育する従業員]
○子育て支援フレキブル勤務制度
[所定勤務時間を10分単位で繰上・繰下]
○短時間勤務制度
[1日最高2時間所定勤務時間を短縮]
○子の看護休暇
[年間5日を限度に看護休暇を付与]
○繰延休暇
[子の看護や学校行事参加時に利用]
認定マーク
「くるみん」
T opics
私のワーク・ライフ・バランス
仕事と生活の両立支援相談窓口の設置
四国電力では、2008年10月、
「 仕事と生活の両立
支援相談窓口」を人事労務部内に設置するとともに、
育児や介護のための休職制度や、
フレキシブル勤務制
度などを分かりやすく解説したハンドブックを作成し、
従業員がより効果的に制度を活用できるようサポート
しています。
四国電力 情報システム部 システム管理グループ
戸 倉 章 代(とくら ふみよ)
私は2歳になる
双子の子供たち
を育てながら働い
ています。
2人の子供の世
話や通院のため
に 、早 めに子 供を
迎えに行く必要が
あるた め 、育 児 の
障がい者の雇用率
年 度
在籍率
2005
2.04%
(年度末)
2006
2.01%
2007
2.03%
ための「 短 時 間 勤
2008
務制度」を利用し、毎日1時間勤務時間を短縮してい
2.03%
ます。
(年度末)
るか不安でしたが、
こうした制度や職場の皆さんの理
育児休職から復職する前は、仕事と育児を両立でき
シニア社員の雇用状況
年 度
2006
2007
2008
2009(予定)
解のおかげで、仕事に、育児に、毎日充実した日々を過
在籍数
15人
43人
70人
110人程度
ごしています。
よんでんグループCSRレポート 2009●
52
Ⅵ 従業員活力の維持・向上
CSR活動の7つの柱
人材育成の積極的な推進
厳しさを増す競争時代を勝ち抜き、将来にわたり持続
でいけるよう、2 0 0 9 年 度より「 キャリア開 発 研 修 」を
的成長を遂げるために、充実した教育研修を体系的に
実施しています。
実施することにより、従業員一人ひとりが自ら考え行動
※ On the Job Training (職場内訓練)の略。
できる
「自律型人材」の育成に努めています。
教育体系(educational policy)
四国電力の教育体系では、従業員の意欲とニーズを
尊重し、本人の自己啓発と仕事を通じたOJT※を基礎に、
OJT
対象者
さまざまな集合教育を効果的に組み合わせて教育施策
管
理
者
を推進しています。 集合教育の一つである
「よんでんグループオープンセミ
ナー」は、
グループ従業員も参加し、
グループ各社の教育
施策を効果的に補完・支援しています。
また 、従業員一人ひとりが、職 業 人として の キャリア
ビジョン(仕事を軸にした生き方の将来像)をもって、やり
日
常
教
育
業
務
改
善
活
動
一
般
社
員
階層別教育
管理者
教育
中堅社員
教育
新入社員
教育
ビ
ジ
ネ
ス
リ
ー
ダ
ー
教
育
業務
教育
課題別教育
よんでん
グループ
オープン
セミナー
国
内
外
派
遣
教
育
ビジネス
スキル研修
電力技術
研修
キ
ャ
リ
ア
開
発
研
修
自己
啓発
e
ラ
ー
ニ
ン
グ
部
門
教
育
訓
練
通
信
教
育
がいと使命感を感じながら、仕事や能力開発に取り組ん
労働時間の適正管理
不払い残業の防止に向け、労働時間を適正に把握する
総実労働時間と時間外勤務実績の推移(四国電力)
ためのシステムを導入するなど、労使一体となって労働
年間総実労働時間
時間外勤務実績
時間の適正管理を推進しています。
また、長時間労働による健康障害発症の防止とワーク・
ライフ・バランスの推進などの観点から、今後は、さらな
る業務の効率化による労働時間の削減および有給休暇
の計画的な取得に向けて、積極的に取り組んでいくこと
にしています。
16.1
20
16.9
17.0
2000
年 1500
間
総
実
労 1000
働
時
間 500
15
1951.3
1964.3
2006
2007
1941.3
0
良好な労使関係の構築
0
電力の自由化など、経営環境が急激に変化するなかで、
よんでんグループが成長・発展していくためには、強い
信頼関係に基づいた良好な労使関係が不可欠です。
このため、経営層が参加してグループの経営計画など
について協議・意見交換を行う中央労使協議会をはじめ、
各事業所でも活発に協議を実施し、労使間で積極的な
コミュニケーションを図っています。
また、経営層と労働組合役員が参加する「よんでんグ
ループ労使懇談会」を開催し、グループ大でも経営諸課
題などについて認識の共有化を図っています。
今後とも、労使がコミュニケーションを密に取り、共通
の課題認識を持ち、共に知恵を出し合える自由闊達な
組織風土を目指していきます。
53 ●よんでんグループCSRレポート 2009
時
間
外
10 勤
務
実
績
5
よんでんグループ労使懇談会
2008(年度)
Ⅵ
従
業
員
活
力
の
維
持
労働安全衛生の徹底
・
向
上
よんでんグループでは、事業活動に伴う災害の発生を未然に防止し、従業員、委託員・請負工事会社の作業員はもとよ
り地域の皆さまの安全を確保し、従業員とその家族の健康の維持・増進を図ることによって、健康で明るい職場、家庭を
つくることに努めています。
安全衛生の管理推進体制
安全管理の取り組み
労働安全衛生法・関係法令の遵守はもとより、社内規
「よんでんグループ安全推進委員会」
を設置し、
グループ
程に基づき、事業所に安全衛生に係わる管理者 ※を置き、
各社との連係・協力のもと、
「 災害ゼロ」を目指して、
安全・健康の管理を推進しています。
◎安全最優先の意識・職場風土の醸成
また、会社側、組合側双方の選出委員などから構成さ
れる「 安 全 委 員 会 」、
「 衛 生 委 員 会 」を 一 定 規 模 以 上 の
事業所に設置し、安全や衛生に関する重要事項を審議
しています。
◎安全に関する教育訓練の充実
◎作業・請負工事に対する安全対策の徹底
など、安全管理活動に取り組んでいます。
安全管理のグループ重点方針
※ 安全管理者、安全運転管理者、衛生管理者、産業医など。
全国大の業種別災害発生率
2009年度よんでんグループ
安全管理の重点方針
(度数率:100万延実労働時間当たりの労災死傷者数)
運輸業
サービス業
製造業
電気ガス業
全産業
四国電力
(人)
5
4
3
グループ大での
安全管理手法の充実
グループ大での
情報連係強化
安全に関する論議が
できる職場風土づくり
安全当事者意識
の醸成
2
よんでんグループの業務上休業災害発生件数(件)
1
0
年 度
2003
2004
2005
2006
2007(年度)
出典:業種別災害発生率は厚生労働省「労働災害動向調査」
衛生管理の取り組み
2008
2007
2006
作業
交通
作業
交通
作業
交通
四国電力
2
0
0
0
1
0
請負・委託※
11
1
11
5
9
2
合 計
13
1
11
5
10
2
※ 請負、委託の災害件数は、四国電力からの発注・委託業務での災害件数。
定期健康診断によるヘルスチェックを中心に、心と体
の健康の保持・増進対策を推進しており、最新の医学的
社内健康管理学習プログラム
知見を反映した自動判定システムにより解析された、き
eラーニング
〈健康チャレンジ YONDEN〉
め細かな定期健康診断結果を従業員に通知しています。
①食生活編 ②運動編 ③ウェイトコントロール編
保 健 指 導 に はこ れ ま で も 取り組 ん で き まし た が 、
④禁煙編 ⑤メンタルリフレッシュ編
2 0 0 8 年 度からはメタボリック症 候 群 対 策に着目した
特定保健指導にも鋭意取り組んでいます。
メンタルヘルス対策では、セルフチェックを目的とした
ストレス診断システムを2008年度から新たに導入する
とともに、カウンセラーによる相談体制については、グ
ループ従業員とその家族にまで対象を拡大しています。
また、
自動体外式除細動器(AED)
を配備するとともに、
新型インフルエンザ対策では行動計画の策定やマスクな
どの対策用品を備蓄するなどの対応を進めています。
ホームページ:
「新型インフルエンザ対策に関する行動計画」
http://www.yonden.co.jp/corporate/activity/new_influenza/index.html
よんでんグループCSRレポート 2009●
54
Ⅵ 従業員活力の維持・向上
CSR活動の7つの柱
活力溢れる職場風土作りに向けたさまざまな取り組み
社長の全事業所訪問
四国電力は、他の電力会社に比べて規模が小さ
イベ ートに 関 す る 質 問 が 出 さ れ 、また 、社 長 から
いがゆえの強みである「スモールメリット」を有して
も逆 質 問が出たりして、和やかな 雰 囲 気で懇 談が
います。
行われました。
常 盤 前 社 長 は 、こ のメリットを 活 かした 現 場 力
2年続けて社長が全事業所を訪問し、直接生の声
アップと 風 通し の 良 い 職 場 風 土 醸 成 を 目 指し 、
で語り合ったことで、経営トップと現場社員が、お互
2007年に初めて、社長による全事業所訪問を実施
いの理解を一層深め合いました。
しました。
2008年も目的の浸透を図るべく、多忙なスケ
ジュールの間隙を縫って、4月以降8ヵ月をかけて全
事業所を訪問しました。事業所数は全部で77ヵ所。
今 回は、社 員が当 直 の み の 数 名しかいないような
山奥のダム管理所にも足を運びました。
訪問は、冒頭に社長が簡単に講話した後、ざっく
ばらんに懇 談を するという形 式 で 行 わ れました 。
社員からは、日々の苦労話の紹介や、経営方針への
質問、現場諸施策への注文、さらには、社長に対し、
ストレスの発散方法や健康管理、信条といったプラ
初瀬ダム(高知県)での懇談の様子
総合研修所:よんでんグループオープンセミナー
四国電力総合研修所では、さまざまな集合教育と
などが あり、2 0 0 8 年 度 は 1 , 2 8 5 人 が 受 講しま
従業員 の自己啓発を支援する施策などを通じて、
した。
「自律型人材」の育成を図るとともに、活力ある職場
作りを支援しています。
今後も、
このような取り組みを通じて、活力溢れる
職場風土作りを進めていきたいと考えています。
特に、業務を進める上で必要となる、さまざまな
ビジネススキルなどの習得を狙いとした「よんでん
グループオープンセミナー」 では、よんでんグルー
プ従業員の学習意欲およびニーズに応えるとともに、
一人ひとりが能力向上を図ることで、常に切磋琢磨
する活力溢れる職場風土作りを目指しています。
講座の例としては、
◎「ビジネスマナー実践」
お客さま満足の基本的な考え方を整理し、好感
度を向上させるコミュニケーション力を習得
◎「表現力・説明力強化」
お 客 さまに 対して 、分 かりや すく、簡 潔 か つ
説得力のあるビジネス話法を習得
55 ●よんでんグループCSRレポート 2009
よんでんグループオープンセミナーの研修風景
Ⅵ
・
従
業
員
活
力
の
維
持
向
上
新居浜支店:考える現場運動の推進
四国電力新居浜支店では、お客さまや設備と直接
向上に寄与しています。
向き合う事 業 所として の 現 場 力 の 向 上を目指し、
今後も職場活性化と人材育成にもつながるこの
2007年度から、
「考える現場運動」
という名称のもと、
運動に積極的に取り組み、従業員一人ひとりの意識
支店全従業員が参加する業務改善運動を推進して
と行動の革新を進め、現場力の向上を図ることで、
います。
お客さまから一層の信頼とご満足をいただけるよう
この運動は、従業員一人ひとりがそれぞれの身の
努めていきます。
回りの業務について、自ら問題点を発見し、自ら解決
しようとするもので、運動の牽引役となるキーマン
を各職場に配置して活発な取り組みを進めています。
運動開始からの2年間で470件もの課題が提起
され、そのうち406件が解決に至っています。
具体的には、島しょ部での万が一の深夜停電に対
して、より一層迅速に復旧するための渡海船確保や、
電気所機器の写真管理の充実による初動対応の迅
速 化 、事 業 所 の 車 両 出 入 口 の 明 確 な 表 示 による
お客さまの安全確保など、さまざまな分野における
業務改善が図られ、安定供給の確保やサービスの
プレートの設置により、車両出入り注意を喚起
徳島支店:次世代を担う若手社員が自社設備を視察研修
四国電力徳島支店では、次世代を担う若手社員
貴重な経験。今後はまた違った意識で業務にあたり
向けに、自社設備の視察研修を行いました。
たい。」、
「自分が携わっているのは電気事業の一部。
これは、良質で低廉な電気をお客さまに安全かつ
チームワークによってお客さまに電気をお届けでき
安定的にお届けするために、多くの電力設備と仲間
ていることを改めて感じた。」などの感想が聞かれ、
が携わっていることを実際に見て、感じてもらい、
安定供給の重要性を再認識するとともに、電力社員
自社設備へ の愛着心や仲間とのつながりの大切さ
としての意識も高まりました。
を 再 認 識 することを目的に行ったもので 、発 電や
今後も若手社員を対象に、電力社員としての社会
輸送の設備に業務上関わることの少ない営業・配電
的使命感と誇りを高め、活力溢れる職場風土作りに
部門の入社2∼3年目の若手社員8名が参加しました。
つながるような研修を行いたいと考えています。
参加者からは、
「 電気事業のスケールを実感でき、
50万Vの電力設備の視察研修風景(阿波変電所)
設備の説明に熱心に聞き入る若手社員(阿波変電所)
よんでんグループCSRレポート 2009●
56
Ⅶ 地域共生活動の推進
CSR活動の7つの柱
よんでんグループでは、
「地域と共に生き、地域と共に歩み、地域と共に栄える」
との基本精神のもと、
事業基盤を置く四国地域の活性化への支援・協力に積極的に取り組んでいます。
地域振興活動の積極展開
企業誘致活動
新産業の創出
企業の立地は、電力需要の創造はもとより、地域経済
産学官連係による新産業創出への期待が高まるなか、
の活性化にも寄与することから、自治体などと連係した
そのコーディネーターとして、四国における技術開発の
企業誘致活動を積極的に進めています。
推 進や 産 業クラスター の 形 成を 担っている四 国 産 業・
具体的には、四国の工業用地に関わる各種データを紹
技術振興センターや、四国の5大学が一体となって設 立
介したPR冊子「四国の工業用地のご案内」を発行すると
した技術移転機関であるテクノネットワーク四国(通称:
ともに、ホームページにおいて四国の工業用地のPRを
四国TLO)へ、専任の職員を派遣するなどの支援を行っ
しています。さらに、全国の企業に対する立地アンケート
ています。
調査や、立地検討企業への訪問なども実施しています。
また、四国総合研究所では、ベンチャー企業などに研
また、四国の魅力や最新のプロジェクト動向などを紹
究室を低廉な料金で貸し出すインキュベーション事業に
介した「ルネサンス四国」を発行し、四国出身の経営者を
も取り組んでいます。
はじめ、全国の企業に送付するなど、立地先としての四国
への関心を高めることに努めています。
ホームページ:
「インキュベータルーム」 http://www.yonden.co.jp/business/dealing/office/index.html
各県別に発行している
四国の工業用地のご案内
ルネサンス四国(年2回発行)
ホームページ:
「工業用地ナビ」 http://www.yonden.co.jp/business/sangyo/index.html
「ルネサンス四国」 http://www.yonden.co.jp/corporate/ad/renaissance/index.html
インキュベータルーム
交流人口の拡大
四国は、古くから、奈良の都につながる南海道や海上
交通の大動脈瀬戸内海などによって、各地と盛んな交流
を行い豊かな文化を育むとともに、空海ゆかりの四国霊
場八十八箇所など、心の安らぎを感じさせる独自の風土
を生み出しています。
こうした四国の多様な歴史文化に容易に触れ親しむ
環境を整備する「歴史文化道事業」に、四国経済連合会
や四国地方整備局、四国4県などと、官民一体となって
取り組み、交流人口の拡大を図っています。
具体的には、四国各地に歴史的テーマを持つ11のモ
デル地域を設け、歴史文化遺産を安全快適に巡るルート
づくりや、全国に向けた情報発信などを展開しています。
ホームページ:
「四国歴史文化道」 http://www.netwave.or.jp/rekishi/
57 ●よんでんグループCSRレポート 2009
語り部がご案内する歴史文化道ツアー(高知県安芸市のシンボル「野良時計」)
Ⅵ
地
域
共
生
活
動
の
推
進
芸術・文化・スポーツの振興
1991年に設立したよんでん文化振興財団の活動を
通じて、芸術家を志す四国出身の学生へ の奨学援助を
はじ め 、四 国 に ゆ かりの あ る 優 れ た 芸 術 家 に 対 す る
顕彰や、奨学生によるふるさとコンサート・美術展の開催、
演奏家の派遣助成などの事業を継続的に行っています。
これらの四国地域における芸術・文化の向上への協力
を 通じて、豊かでゆとりの ある地 域 社 会 の 実 現に貢 献
できるよう努めています。
また、陸上競技部の活動を通じて地域のスポーツ振興
に協力しているほか、地域の活性化のために、四国内の
サッカーJ2チームや野球の四国・九州アイランドリーグ
などの地域スポーツを応援しています。
よんでん文化振興財団の奨学生による「ふるさとコンサート」
ホームページ:
「よんでん文化振興財団」 http://wwwa.pikara.ne.jp/yonden-f/
地域イベントなどへの支援・協力
地域社会の一員として、公益事業者としての立場を考
慮しながら、教育、文化、科学技術、医療、スポーツ、福祉、
地域イベントなどの分野に支援や協力を行っています。
また、
グループ各社周辺の清掃活動を継続して実施し
ているほか、歳末助け合い運動 へ の協力などのボラン
ティア活動にも取り組んでいます。
四国電力presentsダービー 徳島ヴォルティスVS愛媛FC
四国電力が応援する地域スポーツチーム一覧
サッカー
サッカー
バレーボール
バスケットボール
野 球
徳島ヴォルティス
愛媛FC
四国Eighty8Queen
高松ファイブアローズ
四国・九州アイランドリーグ
T opics
高知支店:よさこい祭りで地域に貢献
四国電力高知支店では、毎年8月9日から12日に高知市で開催される「よさ
こい祭り」へ、1961年から48回連続出場しています。
2008年は、総勢192チームが参加するなか、よんでんグループ従業員ら
126人が戦国時代の独創的で華やかな文化「婆娑羅(ばさら)」をテーマとした
踊りを披露し、13年ぶりに入賞(審査員特別賞)の栄誉を得ました。
また、
「よさこい祭り」
以外においても、
2年前に立ち上げたよさこいサークルが、
地域から要請のあったイベントなどへ参加し、
よさこい踊りを披露しています。
今後とも、
こういった活動を通じて、地域の振興に貢献していきたいと考えて
います。
よんでんグループCSRレポート 2009●
58
Ⅶ 地域共生活動の推進
CSR活動の7つの柱
社会とのコミュニケーションの積極的な推進
よんでんグループふれあい旬間
毎年10月20日から31日までの間、
「 よんでんグループふれあい旬間」を実施し、四国各地でさまざまな社会奉仕・
ふれあい活動を展開しています。
(ふれあい旬間の詳細については、
P13∼14 特集3をご参照ください。)
ホームページ:
「よんでんグループふれあい旬間」 http://www.yonden.co.jp/corporate/activity/social/fureai/index.html
T opics
ふれあい陸上教室の開催
四国電力では、1992年に陸上競技部を発足し、駅伝・
マラソン競技を中心に、全日本実業団対抗駅伝など数々
の大会に出場しています。
陸上競技部では、こうした競技活動に加え、地域の皆
さまとのふれあい活動の一環として、地元の小・中・高校
生などを対象とした陸上教室を開催しています。
高知支店では小学生を対象に「ふれあい四電高知陸
上教室」を、また、高松支店では中学・高校生を対象とし
た「よんでん陸上部と一緒に走ろう
(ランニング教室)」
を開催し、多くの方々にご参加いただきました。
今後とも、
こうしたイベントを通じて地域の皆さまとの
交流・ふれあい活動に力をいれていきたいと考えています。
松浦陸上競技部監督の講話(高松支店)
ホームページ:
「RUNRUNよんでん陸上部」 http://www.yonden.co.jp/corporate/runrun/index.html
次世代層への支援
エネルギー教育
次代を担う子どもたちに、エネルギー・環境問題へ の
興味や関心を高めてほしいとの思いから、四国内の小・中・
高校などでさまざまな科学実験や模型などを使った出前
エネルギー授業を2002年度から実施しています。
こうした取り組みは、教育関係者のみならず、地域の皆
さまからも広く知られる活動となってきており、2008年
度には、参加者数の累計が13万人に達しました。
また、2009年4月から開始された新「学習指導要領」
へ の 移 行 措 置に合わせて、小 学 校 向け の「 エネル ギー
教育用指導解説書」を制作し、四国地域の小学校などに
寄贈するなど、各学校でのエネルギー教育の展開を支援
する活動を強化しています。
(回/人)
年度
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
累計
回数
338
375
341
496
578
684
785
3,597
13,171 15,797 11,967 15,966 21,268 25,538 27,471 131,178
ホームページ:
「キッズミュージアム」
http://www.yonden.co.jp/life/kids/museum/index.html
「エネルギー学習支援サイト」
http://www.yonden.co.jp/life/kids/teacher/index.html
59 ●よんでんグループCSRレポート 2009
インターンシップの実施
学生の職業意識の醸成と電気事業に対する理解促進
出前エネルギー授業の実績(四国電力)
人数
出前エネルギー授業(宇和島支店)
などを目的に、大学(院)
・高専などを対象にインターン
シップを実施しています。
・高専〕
インターンシップ受入実績(四国電力) 〔大学(院)
年度
2004
2005
2006
2007
2008
人数
25
23
24
40
35
このほか、中学校・高校からの要請を受け、
インターンシップを
実施しています。
(2008年度受入実績 計90人)
Ⅵ
T opics
地
域
共
生
活
動
の
推
進
高松支店:次世代層支援への取り組み
よんでんグループでは、さまざまな次世代層への支援を通じて地域の活性化に取り組んでいますが、その一例
として四国電力高松支店の取り組みを紹介します。
こども絵画コンクールの開催
(いくしま めい)
生 嶋 芽 衣 さん(一宮小学校)
高松市内の小学3、4年生を対象に「子ど
わたしは絵を描くのが好きで家でもよく絵
も絵画コンクール」を行い、発想豊かな作品
を描きます。学校でも図工の時間が楽しみです。
113点が応募されました。
最優秀の賞をもらって自信がついてまた今年
その中から、最優秀賞に、生嶋芽衣さん、
も作品を描いてみたいと思います。
山磨虎多郎さんが選ばれました。
(やまとぎ こたろう)
山 磨 虎 多 郎 くん(四番丁小学校)
最優秀作品2点は、優秀作品11点とともに、
最優秀賞をもらった作品は"みんななかま"
ヨンデンプラザ高松で開催した「ふれあい絵
をテーマにして描きました 。僕は絵には自信
画展」において展示し、ご家族の方をはじめ
がなかったので、こんな賞をもらえて、
うれし
大勢の方にご鑑賞いただきました。
かったし本当にびっくりしました。
「出向く広報」活動 1,000回達成
皆さまの知りたいこと・ご要望に直接お話してお答
これらの活動は、地道な説明と、実際に参加した
えすることを目的に、1999年度から実施している
皆さまの口コミとが相まって、1,000回を迎えること
「出向く広報」活動が、2009年1月に通算1,000回
ができました。
を達成しました。
高松支店で
この「出向く広報活動」は、子どもたちを対象とし
は、今回の達成
た「出前エネルギー授業」、小学校1∼3年生の学童
を契機に、さら
保育児童を対象とした「学童保育講座わくわくこども
に 飛 躍し て い
実 験 室 」、一 般 のお客さまを 対 象とした「ふれあい
きたいと考え
出前講座」の3つのメニューから成り立っています。
ています。
「出向く広報」活動に取り組む広報課のメンバー
従業員の社会活動支援
従業員ボランティア休職・休暇制度
表彰実績
四国電力では、従業員による社会貢献活動へ の支援
交通事故防止や共同募金活動など、日頃の活動が評
策の一環として、青年海外協力隊や、国・地方公共団体が
価され、地域から表彰をいただいています。
運 営 する社 会 奉 仕 活 動 などに長 期 にわ たり参 加 する
(四国電力2008年度表彰実績:事業所34ヵ所、個人7人)
従業員に対して、1994年度からボランティア休職制度
このうち池田支店では、2008年12月に美馬市長から、
を導入しています。また、年次有給休暇とは別に、年間
2009年3月には三好市長から、
「こんにちはヨンデンです」
最大7日の休暇を取得できる「ボランティア休暇制度」を
活 動 に 対し 感 謝
2002年度から導入しています。
状 を い た だ きま
(ボランティア休暇制度の2008年度活用実績:3人)
裁判員休暇制度
裁判員制度に基づき、裁判員候補者・裁判員となって
した。
(「こんにちはヨンデンです」
活 動につ い てはP 4 9をご
参照ください。)
裁判所に出頭する従業員を対象に、2008年度から特別
休暇制度を導入しています。
美馬市長から表彰を受ける脇町営業所委託検針員
よんでんグループCSRレポート 2009●
60
Ⅶ 地域共生活動の推進
CSR活動の7つの柱
地域共生に向けたさまざまな取り組み
宇和島支店:古民家再生よんでん和み館
地域に残る古民家を、電化リフォームを切り口として
らしをテレビ朝日系「人生の楽園」で取り上げられ、
「よん
再生する取り組み「古民家再生プロジェクト」。快適な住
でん和み館」も今回のイベントの模様を日本全国に紹介
環境を実現しつつ、歴史ある古民家を後世に残すことを
される光栄に預かりました。
狙いに、130社を超える地域の工務店・設計事務所と
「日本 の伝統や 地域 の歴史を今に伝える古民家を、
連係し、積極的な施策を展開しています。
かけがえの ない 財 産ととらえ、後 世に伝えていくお手
そ の 一 環として2 0 0 7 年 8 月にオープンした のが、
伝いを。」またそれは、地域の魅力を高める最高の手段
古民家再生モデル住宅「よんでん和み館」です。趣向を
と考えています。古民家の趣を楽しみながら陶芸教室を
こらしたイベントを次々と開催し、2009年5月末現在
開きたい、古民家でスローライフを送りながら農業をし
の来館者数は約1万4千人。電化住宅の快適性や、古民
たいという方のIターンやUターンも実現しています。
家の素晴らしさを肌で感じていただきました。
今後もこの宇和島から全国へ…、
電化リフォーム提案や、
2009年2月に開催した「竹と和紙の癒しの明かり展」
地域の魅力を高める取り組みとして、さらに深化させて
では、9日間で985名の来館をいただく盛況ぶりで、出品
いきたいと考えています。
された西条市在住の寺岡正夫氏は、その素敵な田舎暮
ホームページ:
「南予の古民家再生プロジェクト」 http://www.ko-minka.jp/
よんでん和み館(愛媛県西予市)
「竹と和紙の癒しの明かり展」開催中の和み館内部
松山支店:トライアスロンの支援
四 国 電 力 松 山 支 店 で は、松 山 市 沖に浮 かぶ 中 島 で
主催者からも「多くのボランティアを必要とする大会
四国初のトライアスロンとしてスタートした「トライアス
運営に協力いただき助かっている」
と感謝の言葉をいた
ロン中島大会(松山市主催)」の開催運営に1991年か
だいており、今後も、関係団体と協力しながら、地域の活
ら協力しています。
性化につながるふれあい行事として、大会運営に協力し
夏の炎天下、中島を舞台に繰り広げられる同大会は、
ていきたいと考えています。
夏のビッグイベントとして松山市民の間に定着しており、
アットホームな雰囲気が選手の心をつかみ、初心者から
トップクラスのトライアスリートまで幅広い参加者を集め
ています。
毎 年 、8 月下 旬 の 大 会には、同 支 店から運 営 委 員が
参加し、降り注ぐ太陽の光と青く澄んだ海、心地よい風、
そして 沿 道 の 声 援 も 楽し ん で もらい な がら 、無 事 に
ゴールしていただくことを願って、選手の受付やゼッケン
番号記入、海岸監視、棄権選手の本部までの付き添いな
どを行い大会を支えています。
受付風景
61 ●よんでんグループCSRレポート 2009
Ⅵ
地
域
共
生
活
動
の
推
進
四電工:西予市にコウノトリの巣塔を寄贈
四電工では、よんでんグループふれあい旬間中、高知
今年からは、これらの巣塔を清掃するという、自然環
市桂浜にある龍馬像の清掃、高所作業車を使用した公
境保護のための新たなふれあい活動を始める予定です。
共施設での樹木伐採、神社仏閣・福祉施設の電気設備
点検など、さまざまな活動を展開しています。
2008年度は愛媛支店西予営業所で、新たなふれあ
い活動を行いました。
西予市宇和町内にあるため池の近くは、渡り鳥のメイ
ンストリートであり、2年前より国の特別天然記念動物で
あるコウノトリが越冬のため飛来するようになっています。
宇和町では、そんな鳥達に一時でも休息の場を与え
るため、愛鳥家を中心に「人工の巣塔を建設しては」
とい
うことになり、四電工にご相談をいただきました。
地元有志のその熱い思いに賛同し、社内で寄付を募り、
自作 の 巣 塔 2 基と、地 区 住 民 の 制 作による止まり木を
装着した巣塔1基を設置、寄贈しました。
巣塔設置後1週間目に、コウノトリが休んでいるのを
愛鳥家が確認。その後も羽根を休めている姿がたびた
び目撃されています。
巣塔で休むコウノトリの様子
大川原ウインドファーム:親子工事現場見学会の開催
2008年7月25日、徳島県佐那河内村大川原高原で
質問をしていました。
建設中であった四国最大級、徳島県内では初の大型風
見学会を通して、親子でふれあう機会を提供するとと
力発電所である大川原ウインドファームで、
「 親子工事現
もに、参加した皆さまの自然エネルギーを利用した「新エ
場見学会」が開催されました。
ネルギーの学習」
にもお役に立てたのではと考えています。
見学会では、建設工事を実施している四電エンジニア
リングの現場担当者が、パネルを使い建設工事の様子や
風力発電のメリット、風力発電による環境保全への貢献
などについて説明を行い、子どもたちも熱心にメモをとり、
風車をバックに記念撮影
大川原ウインドファーム
◎事業会社:株式会社 大川原ウインドファーム
[ユーラスエナジージャパンと四電エンジニアリング共同出資]
◎場所:徳島県名東郡佐那河内村、勝浦郡勝浦町および上勝町にまたがる大川原高原一帯
◎規模:総出力19,500kW、
シーメンス社(デンマーク)製風車1,300kW × 15基
初夏には風車の周りの丘にあじさいが一面に咲きます
よんでんグループCSRレポート 2009●
62
CSRアクションプラン
よん で んグル ープでは、
「CSRアクションプラン 」
( 活 動 計 画 )を 策 定し、そ れに則り取り組 みを 進 めるとともに、
本レポートに掲載し、ステークホルダーの皆さまに広くお伝えしています。
そして、さまざまなコミュニケーション機会を通じて頂戴したご意見・ご要望などに照らしながら、取り組みの進捗状況を
確認し、その結果を次年度のアクションプランへ反映することで、
さらなるCSR活動の推進につなげていくこととしています。
活 動 項 目
Ⅰ 電力の安定供給の遂行
Ⅱ コンプライアンスの推進
Ⅲ 環境保全活動の推進
Ⅳ 開かれた経営の実践
設備の合理的形成と安定・効率的運用
○伊方発電所3号機耐震安全性の評価結果報告書等を原子力安全・保安院に提出
○MOX燃料体の製造完了等プルサーマル計画について計画どおり実施
○坂出発電所LNG導入工事を計画どおり実施
○高経年化設備に対する修繕工事を適切に実施
技術の維持・継承
○社員教育・研修を通じた技術の習得、
OJTによる技術力の強化を実施
防災対策
事故停電の未然防止・早期復旧
○ハード面(被害軽減・早期復旧対策)、ソフト面(訓練実施等)ともに計画どおり実施
○事故停電時間を昨年度実績からさらに短縮
コンプライアンスの推進
○全従業員を対象としたe-ラーニングおよび各種研修の実施、コンプライアンス事例集の改訂
○グループ従業員を対象としたコンプライアンス教育の実施
個人情報保護の徹底
情報セキュリティの確保
○全従業員を対象としたe-ラーニングおよび各種研修の実施
地球温暖化対策の推進
○CO2排出原単位実績:0.326kg-CO2/kWh(京都メカニズムクレジット反映後)
地域環境保全の推進
○環境諸規制への対応を適切に実施
○高濃度PCB処理計画を策定
循環型社会形成の推進
○廃棄物有効利用率実績:99.7%
環境管理の推進
○従業員への環境教育、環境マネジメントシステム(EMS)担当者への各種教育等を実施
環境コミュニケーションの推進
○植樹活動などさまざまな環境コミュニケーションを実施
コーポレートガバナンスの充実・強化
○金融商品取引法が求める内部統制システムの整備・運用状況を評価し有効性を確認
○業務セルフチェックの実施
○経営リスクの抽出およびその影響・対応状況等の評価を実施
情報開示の徹底
○「安全協定」
に基づく愛媛県、伊方町への通報:計33件
○ネガティブ情報を含む積極的な情報開示を実施
IR活動を通じた企業価値の向上
Ⅴ お客さま志向の徹底
Ⅵ 従業員活力の維持・向上
Ⅶ 地域共生活動の推進
63 よんでんグループCSRレポート 2009
2 0 0 8 年 度 の 主な 実 施 事 項
○会社説明会、発電所等の施設見学会を実施
○アニュアルレポートの発行(8月)、ホームページ等を活用したIR情報の開示を実施
お客さま志向の徹底
○ソリューションサービス提案採用件数:約700件
○各事業所でお客さま応対研修を実施
○電化住宅累計採用戸数:16万戸突破
○光サービス「ピカラ」の契約者数が目標を達成(契約者数:7.3万件)
○PFI
・指定管理者等でグループ一体となった取り組みを実施
従業員の人格と個性の尊重
○シニア社員の雇用実績:70人(年度末時点)
○仕事と生活の両立支援相談窓口の設置、次世代出生祝金制度の導入
○主な育児支援 育児休職:10人(対象者の取得率:100%)、
制度利用実績 育児短時間勤務、子育て支援フレキシブル勤務等:19人、出産休暇:172人
○「子育て支援に取り組む企業」として香川労働局より認定マーク「くるみん」取得
人材育成の積極的な推進
○階層別教育や、
よんでんグループオープンセミナー等を計画どおり実施
労働時間の適正管理
○勤務管理システムの機能拡充等労働時間の適正管理を継続実施
良好な労使関係
○よんでんグループ労使懇談会等における活発な意見交換を実施
労働安全衛生管理の徹底
○よんでんグループ各社における安全研修や相互パトロール等安全諸活動を実施
○特定検診・特定保健指導(メタボリック症候群対策)
を実施
活力溢れる職場風土の醸成
○各事業所における職場レクリエーション活動の活性化を推進
地域振興活動の積極展開
○ルネサンス四国の発行(9、3月)、歴史文化道、よんでん文化振興財団等の活動を推進
地域共生活動の推進
○各事業所においてさまざまな地域共生活動を実施
○よんでんグループふれあい旬間を通じてグループ大で地域共生活動を実施
次世代層への支援
○出前エネルギー授業の開催:785回、小学校向けエネルギー教育用教材を作成
2 0 0 9 年 度 の 計 画・目標
○伊方発電所1、2号機中央制御盤取替工事等の着実な実施
○プルサーマル計画の着実な推進
○坂出発電所LNG導入工事の着実な推進
○長期にわたる安定供給維持のための高経年化対策工事の継続実施
掲載ペ ージ
P15∼22
○知識、
ノウハウ、技術の維持・向上と確実な伝承のための施策を継続実施
○東南海・南海地震対策の着実な実施
○未然防止・早期復旧対策の高度化による事故停電時間のさらなる短縮
○コンプライアンスに関する教育・研修等のさらなる充実
○グループ大でのコンプライアンス徹底に向けたさらなる推進
○各事業所での個人情報、業務情報適正管理の徹底
○情報セキュリティに関する教育等の継続実施
P23∼26
○CO2排出原単位削減目標の達成に向けた施策の推進
○環境諸規制への対応の継続
○高濃度PCB処理の適切な実施
○廃棄物有効利用率の一層の推進
P27∼38
○環境教育の充実・強化
○環境コミュニケーション活動の一層の推進
○金融商品取引法が求める内部統制システムの整備・運用状況評価の継続実施
○業務セルフチェックの継続実施
○リスク管理の適切な推進
○伊方発電所原子力関係情報の積極的公開の継続実施
○ネガティブ情報を含む積極的な情報開示の推進
P39∼44
○会社説明会、発電所等の施設見学会の実施
○投資家・アナリスト向け情報開示のさらなる充実・強化
○グループ一体となったソリューション営業力のさらなる充実
○各事業所でのCS向上に向けた取り組みの一層の推進
○快適な暮らしに向けたきめ細やかな電化提案活動の積極展開
○グループ大でのピカラ光サービスの積極展開
○「ビジネス・生活サポート」分野の積極的な取り組みの推進
P45∼50
○シニア社員制度の積極的な運用・活用
○ワーク・ライフ・バランスの積極的な推進
○次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画(第2回)の推進
○自律型人材の育成を目指した教育研修の体系的な実施
○労働時間の適正化に向けた取り組みの継続実施
P51∼56
○各種労使協議会を通じた労使間での積極的なコミュニケーションの継続実施
○よんでんグループ一体となった安全管理の一層の充実
○特定保健指導のグループ大での実施
○各事業所における活力ある職場づくりの一層の推進
○地域活性化に資する諸施策の検討
○各事業所における地域共生活動の継続実施
○ふれあい行事の一層の充実
P57∼62
○次世代層へのエネルギー教育の継続実施、内容の拡充
よんでんグループCSRレポート 2009
64
皆さまの声を大切に
電力アドバイザー会議:徳島支店
四国電力では、地域の皆さまからご意見やご要望などをいただくため、各事業所において「電力アドバイザー
会議」を開催しています。今回はその一例として、徳島支店の会議についてご紹介します。
皆さまからいただいた貴重なご意見を今後の事業活動に活かしてまいります。
ご参加いただいた「電力アドバイザー」
一 田 宜 子 さま
奥 田 英 次 さま
多 田 亜 紀 子 さま
福 本 尚 子 さま
今 田 恵 津 子 さま
尾 崎 雅 子 さま
田 中 政 明 さま
溝 渕 年 重 さま
岩 浅 広 さま
近 藤 恵 子 さま
田 村 文 子 さま
米 原 芳 江 さま
岩 戸 敦 子 さま
近 藤 安 男 さま
仁 木 香 さま
遠 藤 久 子 さま
清 水 律 子 さま
平 尾 長 子 さま
岡 澤 恵 美 子 さま
杉 原 義 久 さま
藤 野 井 典 子 さま
アドバイザー制度の概要
地域の皆さまに任期1年の「電力アドバイザー」になっていただき、会議や設備見学会などの開催を通じて、
事業活動の紹介や意見交換などを行っています。
徳島支店では、2008年6月∼2009年5月までの1年間に3回の会議を開催し、アドバイザーの皆さまから
貴重なご意見をいただきました。
〈徳島支店アドバイザー会議の主な内容〉
●地域共生活動について
…小学生向けの出前エネルギー授業や地域清掃活動などをご紹介
●地球温暖化の状況と取り組みについて
…地球温暖化のメカニズムと地球環境への影響、よんでんグループの温暖化防止の取り組みをご紹介
●停電防止のためのカラスの巣作り防止対策について
…停電の原因となる電柱上のカラスの巣作り防止の取り組みをご紹介
65 よんでんグループCSRレポート 2009
いただいた主なご意見
地域共生活動
●四国電力の地域共生活動については、アドバイザー会議で話を聞くまで全く知らなかった。
テレビや地域情報誌などをもっと活用していくべきではないか。
●高所作業車を使った清掃活動や木の伐採など、電力会社ならではの地域共生活動を実施しており、素晴らしい
ことだと思う。
◎料理教室などにご参加いただく方を事前に公募させていただく場合は、新聞や地域情報誌へ
の掲載など、皆さまへのお知らせ方法について検討いたします。
◎今後も「出前エネルギー授業」や、高所作業車を使用した清掃活動など、よんでんグループなら
ではの地域共生活動を積極的に実施してまいります。
地球温暖化問題への取り組み
●家庭での省エネを促進するための対策を、電力会社も積極的に取り組んでほしい。
●現在太陽光発電がブームになっている。太陽光発電の現状および今後の見通しなどについて、分かりやすく
説明してほしい。
◎ホームページやパンフレット、各種イベントなどを通して、省エネに関する情報を幅広く提供する
とともに、環境家計簿の普及に取り組むなど、
ご家庭での省エネを推進しています。
また、空気の熱をヒートポンプ技術を用いて集め、お湯を沸かす熱として利用する給湯器である
エコキュートは、従来の電気給湯器に比べ、3分の1のエネルギーでお湯を沸かすことができ、
CO 2 排出量を大幅に減らすことができるため、普及拡大に向けて積極的に提案しています。
(P32「お客さまへの省エネ提案の推進」をご参照ください。)
◎現在の太陽光発電のコストは49円/kWh程度と、他の電源に比べて割高となっています。太陽
光発電の新たな買取制度の具体的な内容について、現在、国の審議会などで議論されていま
すが、導入される際には、国とともに分かりやすくご説明するよう努めてまいります。
よんでんグループCSRレポート 2009
66
会社概要(四国電力)
会社概要(2009年3月31日時点)
設立年月日
供給設備
水 力 発 電 所 5 8ヵ所
1,141千kW
1,455億円
火 力 発 電 所 4ヵ所
3,501千kW
238,086千株
原 子 力 発 電 所 1ヵ所
2,022千kW
株主数
118,157名
そ の 他 2ヵ所
1千kW
総資産
1兆3,474億円
合 計 6 5ヵ所
6,665千kW
1951年5月1日
資本金
発行済み株式総数
お客さま数
電 灯
2,449千口
送電線(電線路こう長)
3,382km
(契約口数)
電 力
410千口
( 回 線 延 長 )
6,355km
計
販売電力量
(2008年度)
変 電 所 2 0 7ヵ所 1,997万kVA
2,859千口
電 灯
9,565百万kWh
電 力
19,136百万kWh
配電線(電線路こう長)
計
28,701百万kWh
( 電 線 延 長 ) 165,319km
変 換 所 1ヵ所
140万kW
44,825km
その他
(他電力への送電等)6,127百万kWh
合 計
34,828百万kWh
販売電力量(電灯+電力)の推移
(億kWh)
300
280
292.7
272.1
279.7 281.6
売上高の推移
従業員数の推移
(億円)
6,000
287.0
(人)
5,500
5,756
5,567
5,600
5,274
5,000
5,201 5,261
5,200
240
4,800
4,000
220
4,400
3,500
2004 2005 2006 2007 2008(年度)
4,000
4,433 4,432
4,500
260
200
4,892
3,000
2004 2005 2006 2007 2008(年度)
4,445 4,474
2004 2005 2006 2007 2008(年度)
主要事業場・設備(2009年3月31日時点)
本四連系線(電源開発)
[凡 例]
水力発電所(2万kW以上)
北松山
壬生川
火力発電所
送電線(50万V)
松山
松山支店
原子力発電所
伊方
柳谷
送電線(18万7千V)
広見
宇和島支店
高知支店
高松支店
平山
香川
大川
鳴門淡路線
(関西電力)
鳴門
井川
阿波
徳島支店
国府
蔭平
阿南
橘湾
広野
高知
阿南変換所
奈半利川
阿南紀北直流幹線
(関西電力、電源開発)
変電所(18万7千V)
中村支店
ホームページ:
「四国電力の概要」 http://www.yonden.co.jp/corporate/yonden/index.html
67 よんでんグループCSRレポート 2009
松尾川第一
面河第三
交直変換所
本店・支店
讃岐
松尾川第二
分水第一
大渡
変電所(50万V)
池田支店 麻
東予 三島
西条
本店
高松
新居浜支店
本川
川内
大洲
西条
坂出
財務関連データ
連結
●営業利益
●経常利益
(億円)
800
(億円)
500
700
600
608 610
602
531 521
562
2004
2005
2006
281
276 278
282
500
542
496
542
486
400
300
200
100
0
2007
2008(年度)
●当期純利益
(億円)
300
269
291
258
264
268
242
200
150
100
50
2004
2005
2006
2007
2008(年度)
●1株当たり純資産額
(円)
1,800
1,600
1,400
1,200
1,000
800
600
400
200
0
1,537
1,404
2004
2005
2006
2007
2008(年度)
2006
3,853
3,921
3,902
2007
2008(年度)
(億円)
4,500
4,000
3,500
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
3,739
3,810
3,526
3,597
2004
2005
2006
2007
50
50
50
50
2004
2005
2006
2007
26.9
27.1
3,539
3,455
3,406
2008(年度)
(円)
60
50
50
128
105 111
0
110 111
117
107
113
(%)
29
117
103
28.3
28
27
26
25.6
25.6
2006
2007
2008(年度)
●配当性向 ※2
23
25.6
25.0
24
2005
27.1
26.3
27.0
25
2004
2008(年度)
●自己資本比率 ※1
20
2004
2005
2006
2007
2008(年度)
●ROA※3
(%)
60
(%)
6.0
47.5
45.2
45.4
45.0
46.9
48.3
42.8
44.1
42.8
30
39.2
5.0
4.6
4.0
4.4
2.0
10
1.0
2004
2005
2006
2007
2008(年度)
※1 自己資本比率(%)=株主資本(純資産)/総資本(総資産)×100[安定性をはかる指標]
3.8
3.0
20
0
2005
419
396
10
40
40
2004
465
437
20
60
50
402
30
80
0
435
40
(円)
140
100
396 391
●1株あたりの配当額
1,681
1,636
1,627
1,601
1,514
1,485
1,472
1,465
●1株当たり当期純利益
120
445 453
●純資産額
250
0
450
400
350
300
250
200
150
100
50
0
単独
0.0
2004
4.2
3.8
4.0
2005
2006
3.8
3.8
3.6
3.6
2007
2008(年度)
連結子会社:四国総合研究所、四電エンジニアリング、四電技術コンサルタント、
※2 配当性向(%)=1株当たり配当額/1株当たり当期純利益×100
四国計測工業、STNet、四電エナジーサービス、四電ビジネス、
※3 ROA
(%)=当期営業利益/総資産×100[収益性をはかる指標]
よんでんライフケア
持分法適用会社:四電工
よんでんグループCSRレポート 2009
68
第三者意見
2 0 0 9 年 版 で は、第 一に伊 方 発 電 所 のプ ル サ ー マ ル
愛媛大学 法文学部
総合政策学科
の取り組みと耐震安全性評価の進捗状況、第二に低炭素
みな くち かず ひさ
水口
和寿
教授
1988年 愛媛大学法文学部
経済学科 教授 1996年 愛媛大学法文学部
社会の実現に向けた電力供給面での取り組み、第三に
グループ一体となったさまざまなCSR活動の取り組み
が紹介されている。
特集1は目下、地域住民の最大の関心事(心配事)であ
総合政策学科 教授 るため、昨年版と同様に特集1に採り上げたことは評価
現在に至る。
できるが、
これで住民の不安が解消されるとは思えない。
専 門 企業システム論
今後ともねばり強く信頼性の向上に努めて欲しい。特集
2は中長期的に効いてくる問題であり、オバマ米国大統
四 国における四 国 電 力 のプレゼンスは絶 大であり、
領のグリーン・ニューディール政策を先取りするような
同社のCSR活動が地域に与える影響は非常に大きい。
取り組みを期待したい。特集3は表紙のタイトル変更とも
21世紀の企業はCSR活動を推進する以外に存在しえ
符合しており、グループ一体となったソリューションサー
ない。私は同社にCSR活動の先頭を走って貰いたいと
ビスの展開を期待したい。
考えている。
最後に気づいたことは、
グループ・トップの交替である。
今回、昨年版と比べながら2009年版を読んで、まず
昨年度までは常盤前社長がトップメッセージを寄せられ
第一に気づいたことは、表紙タイトルの変更である。昨年
ていたが、2009年版では千葉社長が新たにグループの
版の『よんでんCSRレポート』が2009年版は『よんでん
陣頭指揮を執られるようになり、
トップメッセージを書か
グループCSRレポート』になった。昨年版でも「よんでん
れている。
“ 原点”を忘れずに、
“ 中長期を見据えた基盤
グループ行動憲章」は掲載されていたが、2009年版で
整備”を、
“ 信頼というブランド”の継承、という伝言から
は大きくはっきりと書かれている。
千葉社長の熱い思いが伝わってくる。千葉社長は、社長
また、よんでんグループを支えていただいている全て
就任前は四国電力の副社長であり、総合企画室長として
の皆さまとの双方向コミュニケーション活動によって、
CSR推 進 の 陣 頭 指 揮を 執ってこられ た 。CSR推 進に
CSRを推進していく姿が具体的に明記されており、評価
とってトップのリーダーシップが重要であることは改めて
できる。
CSRの範囲は時空を超えて拡大しているからで
指摘することでもない。
ある。
千 葉 社 長 の 強 いリー ダ ー シップ の もと 、よ ん で ん
次に気づいたことは、特集記事の組み方である。特集
グループと四国企業のCSR活動に一層弾みがつくこと
記 事 は 毎 年 の 情 勢 変 化 に 対 応して 組 まれ て い るが 、
を期待している。
第三者意見を受けて
愛 媛 大 学で企 業システム の 研 究や 地 域 の 活 性 化に
サービスの展開などの電力使用面での取り組みについ
取り組 まれ て い る 水 口 教 授 に は 、第 三 者 の 立 場 から
ても推進してまいります。
本レポートに対する大変貴重なご意見をいただき、あり
今 後も 、常 盤 会 長 、千 葉 社 長 の 新 体 制 のもと、よん
がとうございました。
でんグループ一体となって、皆さまから信頼される企業
ご指摘のとおり、今回のレポートから
「よんでんグループ
づくりを進めてまいります。
CSRレポート」に改 称し、グル ープ大およびグル ープ
今回いただいたご意見を今後の当社グループのCSR
一体となった取り組みを充実させております。
活動に活かしていくとともに、本レポートを通じて、双方
また、伊方発電所のプルサーマルの導入については、
向コミュニケーション活動 のさらなる充実につなげて
引き続き、安全確保を最優先に計画を慎重に進めること
まいります。
はもちろん、耐震安全性の評価とともに、十分なご理解
が得られるようご説明を徹底するなど、皆さまに一層安心・
信頼いただける発電所を目指してまいります。
さらに、低炭素社会の実現に向けては、
「 良質で低廉
な電気を安全かつ安定的にお届けする」
というよんでん
グループ最大の使命を果たしつつ、
CO2 の排出削減に
最も効果的な原子力発電所の安定運転はもとより、再生
可能エネルギーの導入およびエネルギーソリューション
69 よんでんグループCSRレポート 2009
四国電力株式会社
常務取締役
総合企画室長
いえ たか じゅん いち
本
店
徳 島 支 店
池 田 支 店
本冊子についてのご意見・お問い合わせは、以下までお願いいたします。
高 知 支 店
〒760-8573 香川県高松市丸の内2の5
(087)821-5061
〒770-8555 徳島県徳島市寺島本町東2丁目29
(088)622-7121 0120-564-552
〒778-8504 徳島県三好市池田町シマ930の3
(0883)72-7500 0120-410-778
〒780-8545 高知県高知市本町4丁目1の11
(088)822-9211 0120-410-430
四国電力株式会社 総合企画室 経営企画部
〒760-8573 香川県高松市丸の内2の5
中 村 支 店
〔TEL〕087-821-5061(代表) 〔FAX〕087-825-3018
〔Ema
i
l〕
yondengpcsr@yonden.
co.
j
p
本冊子はホームページでもご紹介しています。
松 山 支 店
〔URL〕
http://www.yonden.co.jp/corporate/csr/i
ndex.html
発行年月 2009年7月
宇和島支店
新居浜支店
高 松 支 店
東 京 支 社
〒787-8691 高知県四万十市中村大橋通6丁目9の21
(0880)34-2161 0120-410-787
〒790-8540 愛媛県松山市湊町6丁目6の2
(089)941-6111 0120-410-452
〒798-0033 愛媛県宇和島市鶴島町1の28
(0895)22-4733 0120-410-582
〒792-0023 愛媛県新居浜市繁本町9の32
(0897)37-2101 0120-459-789
〒760-8501 香川県高松市亀井町7の9
(087)831-0211 0120-410-761
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目3の1
東京銀行協会ビルヂング18階
(03)3201-4591
よんでんグループCSRレポート 2009
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