第14回 CEMA技術シンポジウム

第14回 CEMA技術シンポジウム開催にあたり
塗装産業の未来を見つめて
Part-1
< 日本再生と成長のキーワード:塗装技術 >
CEMAは何らかの形で“塗装産業”に関わる全ての会社を対象に、共に塗装産業の発展をめざし活動する有志の集合
体と位置づけ、ここ数年で会員数は倍増、その活動も益々多岐に広がっています。
CEMAの独自性は、その取組む課題や挑戦する事柄が広いところにあります。
日本で唯一『塗装全般のハードからソフトまで』
、しかも広く浅くというより、時宜に合った課題を“広く深く”掘り
下げ問題提起しつつ解決まで導くという活動を行うことにあります。
過去10年のCEMA技術シンポジウムでは“VOCの削減”という環境課題を取り上げ、業界のリーダー的役割と
活動を展開し大きな成果を上げました。今回からの新たなシリーズテーマは、
『塗装産業の未来を見つめて』、その初回に
あたる第14回技術シンポジウムでは『日本再生と成長のキーワード:塗装技術』を取り上げます。
様々な角度・視点から各界の経験豊かな方々から貴重な提言・報告が豊富に用意されています。
“塗装”にあたる英語表現が示すように塗装産業は“FINISHING BUSINESS”であります。
『塗装という最終行程無くして“ものづくり”は完結しない』という重要産業の担い手として、私たちCEMAは
今後ますます塗装産業に貢献していきたいと願っています。
どうか皆さま方も今回のシンポジウムに是非ご参加いただき、その役割を共に分ち合い発展していこうではありませんか。
CEMA会長
木下真生
【塗装】広告一覧
IEC
アオイ工販
遠藤製作所
桂精機
タクボ
エンジニアリング
ミトミ技研
テクノ電気工業
明治機械製作所
旭サナック
サービスエース
東和酵素
アネスト岩田
サメス
日本
パーカライジング
ランズバーグ
インダストリー
クリックすると拡大表示されます
アネスト岩田
コーティングサービス
ジムクレイン
日本ピーシーエス
ランテック
パーカー
エンジニアリング
ヲサメ工業
プログラム
9:30~9:55
受付開始
10:00~10:05
開会の挨拶
日本塗装機械工業会
基調講演
10:00~10:50
地球変動予測シミュレーション
海洋技術開発機構
渡邉 國彦
一般講演
10:50~11:40
サポインによる塗装技術開発の現状
● サポイン取得後の悪戦苦闘
久保井塗装工業所
窪井 要
● 補助金等の行政の各種支援方策
東京都立産業技術センター 木下 稔夫
11:40~12:30
昼 食 (名刺交換)
12:30~13:30
環境技術分科会での事例発表
● 前処理工程での排水のリサイクル化
13:30~14:30
● 新剥離装置による塗装ラインの
クリーン化省エネ化
最新塗料情報
● 東京スカイツリーに採用された塗装技術
14:30~14:45
休 憩 (名刺交換)
14:45~15:35
最新自動車塗装情報
● 新静電塗装等の自動車塗装情報
15:35~16:35
最新海外情報
● ロボテック塗装等欧州最新情報
16:35~16:40
閉会の挨拶
*終了後16:50まで『名刺交換会』を行います。
木下 真生
資料リンク
資料リンク
資料リンク
日本ワコン株式会社
魚谷 英未
資料リンク
東和酵素株式会社
内山 貴識
資料リンク
大日本塗料株式会社
徳田 宏
いすゞ自動車株式会社
田村 吉宣
サメス
Gilbert LOTITO
Sebastien SALZE
丹野 栄一
シンポジウム実行委員長
資料リンク
資料リンク
資料リンク
多田 洋一
CEMA会員リスト
リンク
プログラム
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塗装産業の未来を見つめて
Part1
日本再生と成長のキーワード:塗装技術
第Ⅰ部プログラム
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特別講演
地球変動予測シミュレーション
海洋技術開発機構
渡邉 國彦
地球環境変動予測シミュレーションと塗装
渡邉
國彦
平成25年10月25日
地球シミュレータセンター
海洋研究開発機構
海洋研究開発機構とは
2
組織・人員構成
人員構成
役 員
常勤役職員数:1,055名
理事長 平 朝彦
理 事 白山 義久・堀田 平・土橋 久
監 事 他谷 康・中原 裕幸(非常勤)
研究職 383名
技術職 214名
船員
47名
事務職 182名
支援職 229名
平成 年度予算
平成25年度予算
総事業費
402億円
うち国庫支出金
平成25年4月1日現在
363億円
組 織
地球環境変動領域
地球内部ダイナミクス領域
海洋・極限環境生物圏領域
むつ研究所
高知コア研究所
リーディングプロジェクト
システム地球ラボ
アプリケーションラボ
研究支援部
海洋工学センター
地球シミュレータセンター
地球深部探査センター
地球情報研究センター
事業推進部
経営企画部
総務部
安全・環境管理室
監査室
研究部門
開発・
推進部門
運営・
管理部門
経理部
本部及び各拠点
むつ研究所
横浜研究所
平成7年むつ事務所開設
平成12年むつ研究所発足
平成14年開設
国際海洋環境情報センター
横須賀本部
高知コア研究所
平成13年開設
昭和46年
認可法人海洋科学技術センター設立
平成16年
独立行政法人海洋研究開発機構発足
平成17年開設
海洋研究開発機構(JAMSTEC)の役割
地球環境変動研究
地球内部ダイナミクス研究
海洋・極限環境生物圏研究
広大な海洋を知り尽くす
海洋を十分に利活用する
地球環境、海洋を子孫のために保全する
海洋資源の探査・活用の
ための研究開発
海洋に関する基盤技術開発
5
海洋立国日本を科学技術で支える!
JAMSTECの船舶一覧
海洋調査船
かいよう
海洋調査船
海洋地球研究船
みらい
8,687トン
総合的な海洋観測を行う大型船
学術研究船
ROVを用いた様々な観測を実施
深海潜水調査船
支援母船
よこすか
4,439トン
「しんかい6500」による観測
白鳳丸
新青丸
3,991トン
約1,600トン
長期間の多目的研究航海を実施
深海調査研究船
かいれい
1,739トン
3,350トン
広い作業スペースを有する双胴船
なつしま
H25年度に運用開始
東北沖の生態系調査を実施
4,517トン
MCSを中心とした海底下構造探査
地球深部探査船
ちきゅう
56,752トン
世界最高の掘削能力を持つ探査船
海底広域研究船
約5,000トン
H27年度完成に向け建造計画中
海洋資源調査研究を実施
有人/無人探査機一覧
有人潜水調査船
海底をより詳しく調
査するための有人/
無人探査機の
開発・運用を実施
AUV
自律型無人探査機
ゆめいるか
高度な運動制御
最新鋭の音響観測
世界最高水準の大深度潜水調査船
AUV
自律型無人探査機
無人探査機
高感度カメラとマニピュレータによ
る様々な作業を実施
じんべい
高い航行能力
様々な化学センサーを搭載
ROV ハイパードルフィン ROV
無人探査機
しんかい6500
自律型無人探査機
うらしま
長距離航行が可能な大型AUV
AUV
自律型無人探査機
おとひめ
マニピュレータ搭載の作業型AUV
着底しての観測が可能
かいこう7000 II
最大潜航深度7,000mのROV
AUV
海底資源探査ROV
海底での重作業が可能
H25年度 試験にむけて調整中
7
東日本大震災に関する緊急調査
−海水採取−
海洋地球研究船「みらい」
1997年建造
全 長
幅
深 さ
総トン数
128.0 m
19.0 m
10.5 m
8,687 ton
海洋研究開発機構における資源研究の現状(1)
泥火山
海底熱水鉱床
・海底火山に伴う熱水から鉱物が析出することにより海底面
近傍に形成。亜鉛、鉛、銅、金、銀、ゲルマニウム等を含む。
・地下深部からの流体が上昇・噴出したもので、メタンが
海底面近傍でハイドレートを形成。リチウム等を含む。
南海トラフ熊野灘において
は、「ちきゅう」による泥火
山掘削調査では海面下203.5m
までの掘削を実施した。
11
m
沖縄トラフ伊平屋北フィール
ド
種子島沖におけるAUV「うらし
ま」の音響センサーがとらえ
た新たな「泥火山」の全体像
(H24.10)
(山頂部の高さ260m程度)
人工熱水孔に成
長したチムニー
の断面写真
掘削16か月後(2012年1月)
500m
沖縄トラフでAUV「うらしま」の音響センサーがとらえた熱水が噴出してい
る様子(H24.10)
9
海洋研究開発機構における資源研究の現状(2)
コバルトリッチクラスト
レアアース泥
・太平洋に広がる、高濃度のレアアースを含む堆積物。
・海山の斜面や頂部にて基盤岩を覆うように成長する鉄マ
ンガン酸化物で、マンガン、白金、コバルト等を含む。
拓洋第5海山
3000m級無人探査機
「ハイパードルフィン」
Ma=100万年
地図中、橙色及び灰色の円の大
きさはレアアース濃度を表す。
また、赤い領域は高濃度のレア
アースの堆積が見込まれる海
域。
海底岩石カッターを用いた
基盤岩のサンプリング
マン ガン
ク ラ スト
人類誕生
1cm
基盤岩
恐竜絶滅
# 954-R10
南鳥島周辺で採取した堆積物コ
ア
○はレアアース濃度のピーク部
海底表層付近にレアアース泥
が発見される可能性の高かっ
た2地点(PC04、PC05)
成長速度は約3mm/百万年で、(拓洋第五海山では)水深によらない
 厚いクラストを探すには、クラストが乗っている岩石が古いことは必須
成長を止めていた期間が1000万年以上で存在
 このメカニズムを解明する必要あり
10
横 浜 研 究 所
2002年8月5日開所
横浜市金沢区昭和町
横浜市磯子区
横浜研究所
横須賀本部
神奈川県工業試験所の跡地
約1万坪
JAMSTEC
地球シミュレータ開発プロジェクト
地球寒冷化説
1997
2002
地球シミュレータ 稼働開始
第3回締約会議︵
京都議定書
数値目標と法的拘束力︶
地球シミュレータ開発開始
第二次オイルショック
1994
気候変動枠組条約 発効
第一次オイルショック
1988
報告
NASA
1979
地球温暖化を
︵
米国議会︶
1973
地球温暖化
地球シミュレータ
地球シミュレータ
2002年3月∼2008年9月
理論演算速度:40テラフロップス
主記憶容量
:10テラバイト
地球シミュレータ(ES2)
2009年3月∼
理論演算速度:131テラフロップス
主記憶容量
:20テラバイト
計算資源割当(2013年度)
(1)公募課題
- 地球科学分野
(2)特定課題
国等からの委託・補助でESを利用して進めるプログラム
- 気候変動リスク情報創生プログラム
- 地球シミュレータ産業戦略利用プログラム
(文部科学省の先端研究施設共用促進事業)
- 戦略的創造研究推進事業(JST/CREST)」 等
(3)機構課題
- 海洋機構が主導する研究プロジェクト
- 国際・国内共同研究
- 成果専有型有償利用
(産業界の研究・開発、設計・製造)
40%
30%
30%
地球環境変動予測
温暖化による気温上昇の予測結果( 全シナリオ )
二酸化炭素濃度をどの程度に抑制すると
温暖化を防げるかを定量的に評価
750ppm 濃度安定化
全球平均地上気温︵ ℃
︶
Overshoot
A1B
B1
550ppm 濃度安定化
A1Bシナリオでは、温室効果ガスの濃度を安定化して
も気温上昇が止まらない
濃度を下げれば( Overshoot )、気温は低下し、安定化
するが、極域の氷は溶け続けて、海面上昇が止まらない
ESを用いて、3通りのシナリオについて、合計3300年分のシミュレーション
電力中央研究所
本当
酸化炭素の
なの
(CCSR/NIES/FRCGC
温暖化による気温上昇の予測結果
東京大学気候システム研究センター 国立環境研究所 地球環境フロンティア研究センター
温暖化した際の巨大台風(名古屋大学)
海水表面温度分布の違い
2013年9月1日時点
2011年9月1日時点
気象庁
都市の3次元構造の様子
皇居・大手町・丸の内付近
データ:国土地理院より
Future Design(07/2006)より
ESC
温暖化は、100年後の話?
2010年の排出量国別内訳
1990年代に予想した10
0年後の二酸化炭素の濃度に
は、中国、インドなどの国の
急成長を想定していなかっ
た。
最近の一部の説では、100
年後の濃度は、以前の予想の
倍、1500ppmという話
もある。
2、30年後がもう危ない
炭酸ガス以外の温室効果ガス
メタンガス
温室効果(炭酸ガスとの比):
20倍位
有力な発生源:ユーラシア北方の永久凍土
亜酸化窒素
温室効果(炭酸ガスとの比):
300倍位
有力な発生源:車の排気ガス、堆肥の生成
代替フロン
温室効果(炭酸ガスとの比):2000倍位
有力な発生源:エアコンや冷蔵庫の安易な廃棄
温暖化以外の環境破壊とその対策(CO2)
海に炭酸ガスが溶けると海水のアルカリ度が下がる
海水は弱アルカリ性(PH8±0.5)
海草、珊瑚、動物性プランクトンにダメージ
魚の稚魚が育たなくなる
海洋食糧資源の大幅な減少
炭酸ガスの排出と処理量
2005年の燃料消費によるCO2排出量
年270億トン
(炭素換算74億トン)
海が処理できるCO2量
83億トン
森が処理できるCO2量
34億トン
森が処理できる量は、この50年ほどで約半分に減少
一方、排出量は毎年8∼10億トン増加
二酸化炭素発生量比較
電力中央研究所資料
塗装業界が取り組みうる例
太陽熱高反射塗料の採用
例えば、平屋のコンビニなどの屋上、壁面
室温の上昇が抑制される
エアコン、開放型冷蔵庫の効率アップ
問題点:
効果が間接的であり、費用対効果を予測するデータが不足
逆に言えば、データがあれば効果を見積もることが可能
とにかく、取りかかることが重要
温暖化以外の環境破壊とその対策(VOC)
VOC : トルエンやキシレンなどの物質の総称名
窒素酸化物と相まって光化学オキシダントの原因
オキシダント:1990年頃までは減少、その後増加
温暖化以外の環境破壊とその対策(VOC)
VOC : トルエンやキシレンなどの物質の総称名
窒素酸化物と相まって光化学オキシダントの原因
オキシダント:1990年頃までは減少、その後増加
なぜ、窒素酸化物は減少しているのにオキシダント増加?
仮説の一つ:
VOCがOHラジカルやオゾンと反応して、
NO2からNOへの反応を促進している
VOCが光化学スモッグの復活を後押し?
発生源品目別VOC排出量の推計結果
VOC排出インベン
トリ検討会資料
環境省
非メタン炭化水素年平均値(ppmC)(2010)
光化学オキシダント(日数)(2010)
オゾンの中国からの流入
(09/01/2013)
海洋研究開発機構・東京大学
参考:窒素酸化物の中国からの流入
(09/01/2013)
海洋研究開発機構・東京大学
VOCの対策は
VOCの排出量は2011年度で78万トン(環境省)
内、37%が塗装関係(排出量第1位)
CO2とVOCの決定的違いは、
VOCはそのままの状態では、自然に吸収・分解されない
費用対効果を考えると、除去装置の設置ではなく、
出さないことが望ましい
VOCを排出しない塗料の採用
日本の役目
・VOCを排出しない、使いやすい塗料の開発
・上記の塗料の利用の促進
塗料メーカー、塗装機械メーカー、ユーザ企業の
三位一体の努力を中国に!
終わりに
今、色々な要因で環境は破滅の道をたどっている
環境は、一度破壊されると元に戻ることはできない
どこまでの破壊なら許されるというのがないのが環境
顕著に表れるのは、人間も含めた生態系
小さな取り組みから大きな取り組みまで、
日本だけではなく国際協力へ
塗装産業の未来を見つめて
Part1
日本再生と成長のキーワード:塗装技術
一般講演
サポインによる塗装技術開発の現状
サポイン取得後の悪戦苦闘
久保井塗装工業所
窪井 要
第Ⅰ部プログラム
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サポインによる塗装技術開発の現状と認定アドバイス
【サポイン取得後の悪戦苦闘】
国際工業塗装高度化推進会議 環境技術分科会会長
㈲久保井塗装工業所 代表取締役 窪井 要
サポインによる塗装技術開発の現状を語る上で、まず「サポインとは何か」を確認して
おきたい。まずはサポインの定義だが、サポイン事業の主体であるところの経済産業省(関
東経済産業局)のホームページでは、サポインについて以下のように述べている。
「ものづくり中小企業によって担われている、ものづくりの基盤技術は、自動車や情報
家電など日本のリーディング産業のみならず、燃料電池やロボットなど次世代の重要産業
についても、支えています。今後、日本経済が持続的な発展を続けていくためには、この
ようなものづくり中小企業が市場ニーズを踏まえつつ、より高度な技術開発に果敢に挑戦
していくことを必要としています。
経済産業省では、
「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」(中小ものづ
くり高度化法)を制定し、ものづくり基盤技術を担う中小企業に対して、各種の支援措置
を講じています。高度な技術開発を目指すものづくり中小企業の皆様が、 当該支援策等を
通じて、技術の高度化を果たし、新たな需要を切り開き、仕事づくり力を強化することで、
日本の製造業の国際競争力の強化につながっていくことを目指しております!」とある。
http://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/seizousangyou/sapoin/index_kiban.html
この法律の対象として施行当初は工業塗装が含まれておらず、それを憂いた国際工業塗
装高度化推進会議の前身である、工業塗装高度化協議会・環境技術分科会が推し進め、「サ
ポイン 21 プロジェクト」として取り組み、3年の歳月を経て国が考える中小企業の目指す
べき技術開発の方向性と将来ビジョンの枠組みに「塗装技術」を認定していただくことに
成功した。ここでは、その意味を考察してみたい。
はじめに、そもそも「サポイン」という名称から法律の狙いを考えてみよう。サポイン
とは「サポーティングインダストリー(Supporting Industry)」の略語であり、単語に分解
すれば、
「サポーティング(Supporting)
:支える」と「インダストリー(Industry)
:産業
工業 企業」となる。
筆者が経済産業省の担当官の皆さんにヒヤリングした内容と合わせてまとめれば、サポ
インとは「様々な工業製品(例えば、航空機・自動車、電子機器等)の製造を下から支え
る、膨大な部品・周辺製品を造る製造業」のことを指しており、日本では中小企業の多く
1
が、この「サポーティングインダストリー」という役割を担っていると考えられる。この
ため、サポインは「裾野産業」と和訳されることも多い。
ただし、サポインを国の事業として考えた場合、ただの「ばらまき予算」では国内製造
業全体の国際競争力強化に効果的ではないだろうし、製造業全般を支援する施策は他にも
ある。そこで、経済産業省のサポイン事業では、製造を下支えするだけではなく、対象と
なる中小企業が保有する様々な技術や部品・周辺製品の性能・品質の高さが最終的な工業
製品の性能や品質の維持等において、大きく影響してくるような業種として、重点業種(現
在 22 業種)を選定して支援することになった。
日本の工業力を支える重点業種の中小企業たちが、その保有する技術を磨きあげ高度化
し、最終製品を製造している川下産業の抱える課題を解決し、国際競争力強化を図ること
が狙いである。
それでは、高度化することで国際競争力が強化されるものとして国が選定した 22 業種と
は、どんな業種なのであろうか。それは、平成 18 年 4 月に「中小企業のものづくり基盤技
術の高度化に関する法律」(中小ものづくり高度化法)で指定されている。
(黒文字部)
この法律のもとで、国は中小企業が目指すべき技術開発の方向性と将来ビジョンを「中
小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針」(技術指針)として取りまとめ、
その指針に基づいて行う特定研究開発等計画(事業計画)で支援している。
【図-1:特定ものづくり基盤技術分野(22 分野)
】
1.組込みソフト
ウェア
2.金型
3.冷凍空調
4.電子部品・デ
バイスの実装
5.プラスチック成
形加工
6.粉末冶金
7. 溶射・蒸着
8.鍛造
9.動力伝達
10. 部材の締結
11. 鋳造
12.金属プレス加
工
13.位置決め
14.切削加工
15.繊維加工
16.高機能化学
合成
17.熱処理
18.溶接
19.塗装
20.めっき
21.発酵
22.真空
※当初の 20 業種に加え、
「空調冷熱」と「塗装」が追加された。
「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針」(技術指針)では、最終製
品を製造する川下企業のニーズ・課題を整理し、中小ものづくり高度化法で定める 22 の基
盤技術(図-1 参照)を活用し、どういった技術開発の方向性によってそれらニーズをサポ
ートできるか、ということや、中小企業が目指すべき技術開発の方向性について定めてい
る。
この法律や技術指針の具体的なアクションとして国は、該当業種の中小企業から事業計
2
画を募り、さまざまな視点から審査をして事業計画を認定し、認定された事業計画が円滑
に実施されるように日本政策金融公庫による低利融資を準備したり、特許料の減免措置、
中小企業信用保険法の特例措置(限度枠の拡大)などの支援メニューを提供している(※別途
各機関の審査を受ける必要がある)
。
サポイン事業全体から見れば、研究開発委託費の提供は、事業計画の認定を受けた重点
業種企業の支援メニューの一つという位置づけである。
上記のような全体像をもつサポイン事業の中に、塗装という技術分野が 24 年度から入っ
たということは、すなわち「塗装技術の高度化が日本の製造業の強化・成長において重要
である」と国からも認められたということである。このことによって、「新しいことにチャ
レンジしていこう」という業界の気運も高まってきていると思う。
法律や技術指針が示す通り、サポイン事業の目指すところは「事業計画が採択されて研
究開発を行うこと」がゴールではない。我々「ものづくり中小企業」がサポイン事業を通
じて技術の高度化を果たし、新たな需要を切り開くこと、それら一連の「仕事づくり力」
を強化することである。そのためにはまず、川下企業(最終セットメーカー)の困りごと
や要望について相談を受ける、もしくは自ら情報収集する必要があり、中小企業にありが
ちな、仕事が来るのを待つ受け身の体質から脱却する必要がある。
そうして把握した「次の仕事の種」をもとに、サポイン事業を活用し工業塗装技術の高
度化を図り、研究開発の成果によってお客様の困りごとを解決していけば、その技術によ
って我々自身も競争力が強化されていくだろう。
また、研究開発で新たな技術を生み出された技術が、川下企業の国際競争力強化に寄与
することにもつながり、新たな需要も創造する可能性がある。
もちろん川下産業の担当者に会って「困っていることはありませんか?」といった質問
を投げかけてもクリティカルな答えはなかなか得られないだろうが、顧客よりも真剣に顧
客のことを考えてみれば、本人達が気付かない、あるいは本人達は当たり前にある技術限
界や制限として見落としているニーズもあるのではないか。
ぜひ、工業塗装に携わる皆さんは、規模の大小にかかわらず、一度真剣に「サポイン事
業」に取り組むことを検討し、身近に川下企業のニーズはないか探してみてほしい。まさ
に中小企業という小規模の当社が事業認定されたことが示すように、十分な間口の広さが
「サポイン事業」にはあるのですから。
最後にまとめとして、我が国際工業塗装高度化推進会議の成り立ちをお話しさせていた
だきつつ、サポイン認定事業者として、これからサポイン認定を取りに行こうとする皆さ
まへのアドバイスをさせていただこうと思う。
3
振り返ってみれば、改正大気汚染防止法が施行された 2006 年、工業塗装業界において変
革が始まったように感じる。当時行われた「VOC 対策に関するパネルディスカッション」
に、東京工業塗装協同組合前理事長、岡田勇司(工塗連)と CEMA 専務理事の平野克己、
坂井秀也技術士(工塗連)の三名が同席した折りに、岡田前理事長が平野専務理事に対し、
「我々には工業塗装の現場がある、現場の状況はいつでも確認していただける。改正大気
汚染防止法は工業塗装の現場だけで解決できるものとは思えない。是非、CEMA と力を合
わせて問題解決を図ってゆきたいのだが、力を貸してくれないか」という旨の申し出をさ
せていただいた。
その結果、工業塗装の現場と、塗装機械を製作する現場が手を結び「VOC 削減」という
目標に視点を合わせ動き出したのである。
「縦割り」の組織に「横串」が刺さった形である。
また、工業塗装を高度化するための「工業塗装高度化協議会」も組成され、私自身も 2007
年から「工業塗装高度化協議会」に参加し、数々の問題に取り組ませていただいた。
この組織において、重要な問題への取り組み方を学ばせて頂いた。そこでは重要なこと
を重要ととらえ、できるだけ効率よく解決に向かって走る。しかし何より大切なことは、
問題事項に対し深く議論をし、確からしさを最大値にすることである。そして議論の結果
を踏まえ、同じ志を持つ者たちが心を一つにし、問題に立ち向かうこと。このことこそ大
切なことであり、これがなければ結果は伴わないものと思う。
「工業塗装高度化協議会」では 2009 年より「サポイン 21 部会」を立ち上げ、サポイン
の基盤技術分野に工業塗装(塗装技術)を認定して頂くことを目標に行動を開始した。そ
こでは 3 年という歳月をかけ問題に取り組み、多くの方々のご協力の得てその賜物として、
2012 年 4 月 16 日「塗装技術」がサポインに認定されたことが官報に掲載された。
ここで重要なことは、
「塗装技術」を国が高度な基盤技術であると認めたことではなく(確
かにこの側面も重要であるが…)
、3 年の歳月をかけて作った土俵(サポイン)で相撲を取
る(有効活用する)ことである。
前述したように、国は我々工業塗装業界に対し、塗装技術を高度化することで、新しい
価値を生む塗装技術を開発し、その技術を使って川下産業が製品を作る。結果、世界から
求められる製品を作れるようになり、製品の国際競争力を向上させ、外貨を稼ぎ、東日本
大震災の被災者の方々に明るい未来を見て頂こうと言うことである。我々の企業としての
努力が、救いの手となりうることは喜ばしいことである。
さて、ここまで国からの支援がどのようなものかについてを中心に説明してきた。ここ
で、塗装の現場として唯一サポイン採択を受けている(2013 年度現在)企業として、現場
で起きている「泥臭い」お話を最後にしておきたいと思う。
先ず、私の採択されたサポインの支援概要について確認しておきたい。(図-2 参照)
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【図-2:サポイン概要】
塗装、高機能化学合成等の22技術分野の向上につながる研究開
○概要・目的
発から試作までの取組みを支援することを目的。(技術分野見直し
により、H24年度に塗装技術が追加)
○対象事業
○研究開発期間
○研究開発規模
○過去の採択状況
「中小企業ものづくり基盤技術高度化に関する法律」に基づく認定を
受けた研究開発
2年度又は3年度
•
初年度
•
2年度目 初年度の契約額の2/3以下
•
3年度目 初年度の契約額の1/2以下
4,500万円以下(税込み)
応募件数 639件
採択件数 134件
(倍率:4.8倍)
(24 年度当初予算実績)
上記のような内容となっている。現在では、小規模事業所が採択されやすくするために、
銀額の小さい「小規模枠」などもあり、自社にとって使い勝手の良いプログラムを選定す
ることも、重要なポイントの一つとなっている。
図-2 のサポインの概要に対応したそれぞれの経費は、図-3 に記したとおりである。
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【図-3:対象となる経費】
対象経費
概要
①機械装置費、②土木・建設工事費、③保守・改造修理費、④外注費
・機器設備費は、原則事業管理機関の経費として一括計上とし、再委
託先には計上できない
・機器装置等については、事業終了後、国の所有
○機械設備
・事業終了後は、適切な価格で原則買い取り
・対象機器は、原則として、リースが困難な事情(研究開発の
過程
でノウハウが付着し、知的財産権保護・企業の営業秘密の保護の必要
性等から使用者本人以外に譲渡・売却することが困難な場合等)又は
リースでは著しく不経済となる事情を有する機器に限る
○労務費
○事業費
○一般管理費
○再委託費
①研究員費、②管理員費、③補助員雇上費
①消耗品費、②旅費・交通費、③委員会費、④報告書作成費、⑤外注
費、⑥知的財産権関連経費
委託事業に必要となる経費の内、他の用途と明確に区分できない経費
委託業務の一部について事業管理機関以外の者に再委託するのに要し
た経費
ポイントとしては、一般的な測定機類は買えない。一般的な汎用機械も買う事が出来な
い。ただし、汎用機械であっても、緩急開発に不可欠であり、特殊な改造を要するもの(開
発しようとする技術の専用機)は場合により経費の対象となる。
一般的な測定機器類については、研究開発以外での利用が可能であることから、サポイ
ン経費で買う必要があるのか等々疑問が残るところである。必要であれば自社調達するこ
と。その機器が高価な場合は公設試験場をうまく利用することが望ましい。また、現時点
で存在する測定機器では測定することが出来ない事象の場合、測定器を作るための経費を
申請する事が出来る。
消耗品や労務費、事業費についても、それぞれに特殊なルールがあるので事業管理機関
等と綿密な確認が必要である。これらのルールにつて疑問も起こるかもしれない。しかし、
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サポイン事業は税金を使って行われている国の施策であり、ルールと制約については致し
方ない問題である。弊社のような小規模企業においては、「研究開発欲求」があっても先立
つ原資がなく、大きな金額の掛かる研究開発に取り組むチャンスすらなかった。このよう
な状況に対し、サポイン事業を正確に理解し活用することで、今まで出来なかったことが
出来るようになるチャンスを得た。多少の苦労は厭わず、有益な部分に焦点を当て活用す
べきと考える。
サポインを有効活用するための第一歩として、
「大手川下企業からの出来るだけ具体的な
ニーズ」を得ることが上げられる。サポインは基本的に、大手川下企業からのニーズがポ
イントとなる。それでは「良いことを思いついてしまったが、あくまで社長の思い付き」
といった場合はどうすればよいか。その場合は、大手川下企業にアプローチして、サポイ
ン事業を利用して共同開発をしないかと持ちかけるという手もあろう。しかしこの場合、
開発ネタを披露しなければ理解を得られず、秘密を吐露することになってしまい、危険も
伴う。そのようなときには、各地域を管轄する経済産業局に問い合わせることが一番良い。
そうすれば地域のコーディネーター等、信頼に値する組織及び個人を紹介してくれること
だろう。現在、知財管理についてもアドバイスをいただきやすい状況であり、活用をお勧
めしたい。また、経済産業局の方々は守秘義務契約を結んでいるので、情報が容易に外部
に出ることはない。
サポイン採択者として言えることで、今後の事業活動に大いに影響しそうなことが「産
学連携」であり「産官学連携」である。どちらも最近よく聞くは言葉であるが、実際の活
動や成功事例を多くは知らない。私の知る限り、求め合って行われている産学連携は数多
くはないように思える。開発を行うに当たり、現場の知見では超えることのできない壁は
容易に現れる。現場での経験値では対応できないのである。そんな時、大学の研究室(知
識の宝庫である教授)とのつながりがあれば、自分では解決できなかった問題の糸口を見
つけることが出来るかもしれない。実際、我々の研究開発において大学教授と研究室は大
きな力を与えてくれている。物理現象である塗装と、塗膜中で起こっている化学的な現象
に対し、物理及び化学の原則的な指針を使い地図を書いてくれる。この原則は地球上で必
ず起こることであり、それに従うと自ずと結果が出てくるはずである。
このように、それぞれの持っている強みを出し合うと同時に、それぞれの弱みを補完し
あうことは、どのような活動においても必要なことである。
中小工業塗装メーカーにおける、研究開発支援の準備は整ってきた。お客様からのニー
ズを確認し、現在の技術では今一歩及ばず、もしできれば大いに喜ばれ付加価値の上がる
技術であれば、自ら研究開発に乗り出さない手はない。さあ、「勇気を出して一歩前へ!!」
進むべき道もできつつある。
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塗装産業の未来を見つめて
Part1
日本再生と成長のキーワード:塗装技術
第Ⅰ部プログラム
ページへリンク
一般講演
サポインによる塗装技術開発の現状
補助金等の行政の各種支援方策
東京都立産業技術センター
木下 稔夫
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プログラム
ページへリンク
資料リンク
資料リンク
資料リンク
塗装産業の未来を見つめて
Part1
日本再生と成長のキーワード:塗装技術
第Ⅱ部プログラム
ページへリンク
一般講演
環境技術分科会での事例発表
前処理工程での排水のリサイクル化
日本ワコン株式会社
魚谷 英未
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21
塗装産業の未来を見つめて
Part1
日本再生と成長のキーワード:塗装技術
第Ⅱ部プログラム
ページへリンク
一般講演
環境技術分科会での事例発表
新剥離装置による塗装ラインの
クリーン化省エネ化
東和酵素株式会社
内山 貴識
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塗装産業の未来を見つめて
Part1
日本再生と成長のキーワード:塗装技術
第Ⅱ部プログラム
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一般講演
最新塗料情報
東京スカイツリーに採用された
塗装技術
大日本塗料株式会社
徳田 宏
鋼構造物を強く守る「DNT水性重防食システム」
大日本塗料株式会社
建築・構造物塗料事業部
徳田 宏
高度経済成長期以降、急速に整備されてきた橋梁、タンク、各種プラント設備等の鋼構造物において
は、今後の老朽化が懸念される。しかしながら、これらすべてを新たに造り直すとなると莫大なコストおよ
び時間が必要となってしまう。そのような状況を回避すべく、今後長期にわたってこれら鋼構造物を腐食
から護り、美観性を維持していくことにより、その長寿命化を支えていくことが重防食塗装の役割である。
また、近年、地球環境の維持、保全を目的として、光化学スモッグや地球温暖化の原因の一つと言わ
れている揮発性有機溶剤(VOC:Volatile Organic Compounds)の排出抑制が求められている。各塗料メ
ーカーにおいてもその要求に対応すべく、塗料中に含まれるVOCの削減に対する取り組みが行われて
いる。
大日本塗料は、環境にやさしく省工程で、長期使用に耐えるライフサイクルコスト(LCC)を考慮した重
防食塗装システムを市場に提供している。
このほど、VOC削減とLCC低減を高次元で達成した新しい「DNT水性重防食システム」を開発、上市
した。この度上市した「DNT水性重防食システム」は、
水性エポキシ樹脂ジンクリッチペイント(商品名:水性ゼッタールEP-2HB)、
水性変性エポキシ樹脂下塗塗料(商品名:水性エポオール)、
水性エポキシ樹脂中塗塗料(商品名:水性エポニックス中塗)、
水性ポリウレタン樹脂上塗塗料(商品名:水性VトップH上塗)、
水性ふっ素樹脂上塗塗料(商品名:水性VフロンH上塗)の5商品を取り揃えており、上塗をポリウレタン
樹脂塗料とする「水性ポリウレタンシステム」および上塗をふっ素樹脂塗料とする「水性ふっ素システム」の
2種類のシステムを提供可能である。
この「DNT水性重防食システム」では、鋼材に直接塗装されるジンクリッチペイントまたは下塗塗料に
おいても水性化を実現している。特に海岸の近くなど腐食条件の厳しい環境において長期的に鋼材を腐
食から護るには、鋼材に対して犠牲防食作用を示す金属亜鉛を含有するジンクリッチペイントの適用が効
果的である。周知のとおり、大気中における鋼材の腐食は、鋼材表面に水分および酸素が存在する場合
に局部電池が形成されて電気化学反応が生じ、錆が生成されることにより進行してしまう。水性のジンクリ
ッチペイントまたは下塗塗料を鋼材に塗装するということは、錆の発生要因の一つである水を鋼材表面に
直接塗り付けることになるが、これら塗料中の水が腐食要因として作用しないように塗料設計が成されて
いる。
さらに、重防食塗装をすべて水性塗料で構成することができるため、塗料中の溶媒および希釈用シン
ナーも水であることから、既存の溶剤形塗料を用いた塗装システムと比較して、塗料から放出されるVOC
を新設塗装系では約90%、塗り替え塗装系では約85%削減することができる。塗装時のシンナー等に
よる臭いもほとんどないことから、塗装環境の大幅な改善ができ、延いては地球環境の維持、保全に繋げ
ることができる。
これまでシンナーの臭気等により適用が困難であった、住宅街や人通りの多い繁華街、駅およびその
周辺においても、従来よりも耐久性の高い重防食塗装の展開が可能である。今後、この商品が数多く採
用されて主力商品に育ち、幅広く地球と社会に役立ち、貢献できることを期待したい。また、今後更に技
術を進化させ、既存商品以上の、さらに優れた性能、機能を発揮できる商品を生み出し、提案していきた
い。
以上
プログラム
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資料リンク
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塗装産業の未来を見つめて
Part1
日本再生と成長のキーワード:塗装技術
第Ⅲ部プログラム
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一般講演
最新自動車塗装情報
新静電塗装等の自動車塗装情報
いすゞ自動車株式会社
田村 吉宣
自動車塗装ラインにおける最新情報
いすゞ自動車株式会社
塗装技術グループ
田村吉宣
1.はじめに
CEMAシンポジウムの実行委員会より 、標題での講演依頼を頂いた。「私ごときが、
この演題に応えられるか?」という不安は大いにあったが「この機会に勉強してみよ
う!」という意欲が躊躇を抑え込み、講演を お受けした。
「塗装」という大海の中で 、「自動車塗装」が占める領海は狭く特殊なものである。
これを意識して、本日聴講される皆様の参考 になる情報となるように努めたい。
2.
自動車塗装における課題と対応方向
自動車塗装の最大の特徴は、要求される品質があらゆる方向で極めて高いことであ
る。自動車は厳寒の地から熱暑の地までの世界中の屋外で、雨・雪・潮風・日光に晒
されながら、10年以上もの長期にわたり美しさと強さを保たなければならない。し
かも、その美しさは最上の意匠性と光沢を備えた美術工芸品のレベルを求められる。
これを、僅か0.1mmの塗膜が実現している。この自動車塗装の素晴らしさには感
動すら覚える。この高度な美観と耐久性を両立させている薄膜はめっき・前処理・下
塗・中塗・上塗といった機能別薄膜の積層構造をしており、これらのチームワークに
より要求品質を満足している。再度、言いた い。自動車塗膜は素晴らしい!
図- 1
塗装って素晴らしい!
各層 の機能
自動車標準塗装仕様例
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錆 チ 映 匠 候 傷 水
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ッ 性
性
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クリアコート
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電着
鋼板
化成皮膜
(亜鉛めっき)
図- 2
断面写真
▲ ▲ はオプション
● ●
ベースコート
中塗
● ▲
備考
● ●
●
● ● ●
● ●
● ●
機能別積層塗膜のチームワーク!
平面写真
さて、それでは自動車塗装の課題は何であろうか?
それは、この素晴らしい薄膜
をお客様に届けるために、超巨大な塗装工程を必要とすることである。私は40年前
に自動車塗装技術者のキャリアをスタートした。その当時は、巨大で高度で熟練のプ
ロフェショナル達が技能と管理を駆使する自動車塗装工場は自慢の種であった。そし
てその塗装工場で、防錆品質向上・塗装鮮映性向上・意匠性向上・ゴミブツ低減・V
OC排出低減・省エネなどなど、次々に現れる問題と課題をクリアして来た年月は誇
らしいものであった。しかし、還暦を超えて「シーラカンス」技術者となった今は見
方が変わって来た。大量の塗料・溶剤・薬剤・水・エネルギーを消費し、大量の廃棄
物や環境負荷物質を排出する巨大な塗装工場 が、無駄の怪物に見えて来たのである。
塗装工場
車体
【
凡例】
前処理(脱脂・化成)
加熱工程
アンダーコート
SGC
中塗
オーブン
オーブン
常温工程
電着
オーブン
シーリング
空研ぎ
オーブン
オーブン
スト
冷却工程
中塗研ぎ
上塗 (クリア)
スト
レージ
上塗(ベース)
レージ
オーブン
上塗(ソリッド)
初 検(チェック&磨き)
ワックス
修正
図- 3
【
自動車塗装工程例
それは‥】 「無駄」 の怪物
VOC・悪臭
塗料
薬剤
CO2
溶剤
水
高度な 設備
熟練工
エネルギー
マネジメント
・工程管理 ・設備管理
・塗料管理 ・防火管理
・技能管理
・有機則、危険物、PRTR‥
図- 4
塗装工場…それは「無駄」の怪物
排水・廃棄物
組立
お客様にお届けする僅か0.1mmの自動車塗膜は、それは素晴らしいものである。
しかし、これを造り出すのにこれほどの怪物を必要とするのは問題である。私が描く
究極の夢は「塗装のマジックリング」である。シンデレラの魔法使いの杖のように、
このマジックリングをくぐるだけで、塗装が完了しているという夢を目標に掲げて見
ると、これまでの塗装工程・塗装工場はまさに無駄の怪物である。そして「自動車塗
装の課題」とは、まさにこのマジックリング ( 目標 ) と怪物(実態)のギャップを埋め
て行くことに他ならないと思っている。
夢がかなうなら !
魔法の塗装リング
標準塗装工程
お客様が塗装に求める機能は‥
美観・質感・意匠性・耐久性・メンテナンス性‥
図- 5
魔法の塗装リング
もちろん、一気にマジックリングが実現する訳は無い。そこで、世界の自動車会社
は「塗装系や工程を簡素化する無駄取り」「同じ工程機能をサイズダウンする圧縮」「こ
れらに更に加える環境負荷の低減」の3方向から、段階的にマジックリングに近付く
努力を行っている。いすゞ自動車ではこの3方向をそれぞれ「リーン」「コンパクト」
「グリーン」と称し、語呂を考えて「リーン・グリーン・コンパクト」という普遍的
な塗装技術戦略を掲げて、業務を推進している。この、現時点での到達点がいすゞエ
ルフ車のキャブ車体を塗装しているP3塗装工場である。ここでは中塗の廃止、床下
塗装へのマスキングレス/ダストレス塗装の採用、メタリックベル採用による上塗工
程の統合、セル塗装採用による上塗の短縮、上塗完全無人化による品質の安定化と修
正の低減、などを行い、塗装工程を従来の半分にまで短縮した。しかし究極目標であ
る「マジックリング」への道のりは遥か遠くであり、「リーン・グリーン・コンパクト」
を更に進めて行かなければならない。
この観点を軸にして、世界の自動車塗装の最 新情報を次項で紹介して行きたい。
無駄の徹底排除
(骨皮筋衛門)
環境負荷低減
ハードの圧縮
環境負荷
低減
図- 6
3.
いすゞ「リーン・グリーン・コンパクト」塗装技術戦略
自動車塗装における最新情報
1)ベンチマーク塗装工場紹介
まずは具体性ある情報として、世界のベンチマーク塗装工場を紹介したい。2年前
のCEMAシンポジウムで、最新情報として紹介したポルシェ本社(ドイツシュツッ
トガルト市ズッヘンハウゼン)新塗装工場である。開所式から2年を経過したこの塗
装工場は未だに最先端塗装技術の粋を集めたベンチマーク塗装工場として世界の注目
を集め続けており、ここで採用された下塗新技術の3軸ロボット型搬送装置(アイゼ
ンマン社Eシャトル)や上塗ブース新技術の 電気除塵排気洗浄装置(アイゼンマン社
Eスクラブ)はフォルクスワーゲン社が標準工程化しつつある動きを見せている。ま
た、上塗ブース排気VOC回収システム(フィルターに染ませた溶媒に吸収させ、蒸
留分離回収するAWS社のシステム)は他社 の採用動向等にも注視を続けたい。
図- 7
ポルシェ本社前の筆者
図- 8
ポルシェ本社工場
1)
図- 9
ポルシェ本社新塗装工場
図 - 11
図 - 12
1)
図 - 10
2階(メイン機能部分)1)
アイゼンマン社「Eシャトル」
アイゼンマン 社「Eスクラブ」3)
図 - 13 AWS 社「VOC吸収フィルター 」4
)
なお、いすゞ自動車藤沢工場では25年を経過した塗装工場の刷新に下塗ラインか
ら着手しており、その設備は下塗搬送装置にアイゼンマン社のEシャトル、オーブン
にデュル社のホットエアシール型直燃脱臭オーブンを設置中であり、ポルシェ新工場
と全く同じ構成の下塗ラインを来春に稼働さ せる予定である。
次項からは自動車塗装技術動向を分野別に 俯瞰する。
2 )【技術動向1】素材・前処理・下塗
燃費向上及び衝突安全性等による重量増に対応すべく、車体軽量化を素材・構造・
鋼板締結方法等の多方面から解決する動きが加速しており、アルミニウムやマグネシ
ウムの採用が増加傾向にある。また、鋼板も更なる高張力化や焼付硬化の方向にある。
こうした中で、前処理のリン酸亜鉛化成は素材の多様化と排水環境負荷低減(重金
属排出低減、化成スラッジ排出量低減)の両面から、GMが先鞭をつけたジルコニウ
ム前処理を採用する例が拡大して来た。また、電着塗装はジルコニウム前処理上で問
題となる電着つきまわり低下への対応と電着塗料使用量低減の一石二鳥となる「薄膜
高外観電着」の採用が相次いでいる。
図 - 14 Audi
軽量車体複合材料動向 5)
ここで大きな問題が出て来る。それは後述する「中上塗3ウェット塗装」の急速な
普及により、電着薄膜化と併せて従来よりも総合膜厚が20%程度薄膜化しており、
鋼板の表面粗度が塗装外観(塗装鮮映性)に敏感に影響を与えるようになって来てい
ることである。欧州では既にこうした「コンパクトプロセス」と呼ばれる薄膜塗装系
と鋼板表面粗度の関連が注目を集め、アルセロールミッタルがフランスの自動車塗装
技術国際会議で発表するなどの盛り上がりを見せ始めている。日本で1980年代に
盛んだった「鮮映性鋼板」ブームを再起させ る必要がありそうである。
図 - 15
フード塗装外観への塗装プロセスの影響 6)
なお、前処理・電着工程の下塗搬送コンベヤはボディーを回転させることが出来る
回転型が大きく延びて来た。その代表例はデュル社のRoディップ、そしてアイゼン
マン社のEシャトル及びVarioシャトル である。
回転型の利点の第一はディップ槽の中で上下姿勢を逆転させることにより、フード
やルーフといった水平面への鉄粉ゴミ沈降を激減させられることである。下塗鉄粉ゴ
ミの元凶であった重力を逆に利用することにより、中上塗3ウェット塗装が要求する
高い下塗品質を容易に得ることが出来るようになった。いすゞはこの理由から、昨年
11月に生産開始したタイのゲートウェイ新塗装工場に回転型であるRoディップを
採用した。そして、立ち上がり後数か月で塗装直行率95%(3wetシルバーメタ
リック主体の塗装工場では非常に高い数値) を達成するという快挙を成し遂げた。
図 - 1 6 いすゞタイ
ゲートウェイ塗装工場
Roディップ電着
回転型の利点の第二はエアポケットの無い電着塗装が可能になることである。また
利点の第三はディップ槽への垂直高速入出槽により、時間と工程長の同時短縮が出来
ることである。いすゞは前述のように藤沢塗装工場刷新の第一ステップである下塗ラ
インにEシャトルを設置中であるが、この下塗ラインは2ラインを統合して多品種・
高ボリュームのラインを狭いスペースに設置するという厳しい制約条件を抱えていた。
この難題をクリアするためには回転型下塗コ ンベヤの選択は必須であった。
図 - 17
Eシャトル動作事例 3)
3 )【技術動向2】中塗・上塗
中塗・上塗と分けるよりも、中上塗と統合して呼ぶのが当たり前になりつつある。
一部の高級車を除き、同じ塗装ブースで中塗・上塗ベースコート・上塗クリアコート
の3層を3ウェット塗装することはもはや主 流になった。
このコンパクトプロセスと呼ばれる3ウェット塗装の中に、溶剤系・水系・ハイブ
リッド系があり、プライマーレス(この場合も3ウェットであるが、薄膜の中塗をベ
ースコート1と呼ぶ)があり、塗装ブース内の強制乾燥装置であるプレヒートの数が
0・1・2がある、…と言った多種多様な材 料と方式が競い合っている。
図 - 18
コンパクトプロセス例
7)
但しクリアコートだけに目を向ければ、技術が収束した感がある。一時は粉体塗装
や水系塗装やスラリー塗装が登場し各種試行錯誤が行われたが、淘汰が進みクリア塗
料は溶剤型で決着した感がある 。この溶剤型クリアコートも細かく分ければ、1 液・2
液があり、対擦り傷クリアをオーバーコートする仕様もあり、これを更にウェットオ
ンウェット塗装する4ウェット塗装も出現し始めている、…とは言えるが、中塗・ベ
ースコート工程・材料の多様性に比べればデ ファクトスタンダード化して来ている。
中上塗の自動塗装機については、オールロボット塗装がもはや常識である。ボディ
ー各部位へのアクセス自由度も動作自由度も高く、価格低下によりコストパフォーマ
ンスが上がった現在、レシプロのような専用自動塗装機の出番はまず無いであろう。
そして、オールロボット塗装により、スプレー塗装ゾーンの無人化は当たり前化して
来ている。ボディー内板塗装については、ロボットは場所を取って不利であるとの説
もあるが、マニュアル塗装は技能レベルのばらつき、作業動作のばらつき等による品
質ばらつきが避けられず、人が塗装ゴミの発生源となる以上はオールロボット無人化
による塗装品質の向上と安定化は王道であると考える。自動化は合理化というよりは
品質のために行うものと考えている。
図 - 1 9 いすゞ藤沢P3無人上塗ブース
8)
中上塗は下塗のような浸漬塗装系では無く、スプレー塗装系である。よって、塗料
をスプレー霧化するアトマイザーが中上塗のコア技術である。液体塗料のアトマイザ
ーはエアスプレー・エアレススプレー・ベルスプレー・ディスクスプレーが主なもの
であり、これらに直接印加静電塗装・外部印加静電塗装・非静電塗装が組み合わせら
れる。このうち、高外観が求められる自動車ボディー中上塗には、エアスプレーとベ
ルスプレーが適用される。成熟していたエアスプレー技術に対してベルスプレー技術
は大きく進化し、メタリック塗装対応はもちろんのこと、300mm以上の大パター
ンから100mm未満の小パターンまでの可変スプレーパターンベルが一般化して来
た。そして水系塗装用の塗料供給経路高電圧リーク対応技術も直接印加と外部印加の
それぞれが進化を遂げて来ている。この2大技術が今後も併存するのか、どちらかに
軍配が上がるのか、自動車塗装技術者として は最も目が離せない領域である。
図 - 20
SAMES直接印可ベル 9)、DURR間接印可ベル
2)
アトマイザーへの究極の要求は塗着効率100%、オーバースプレーゼロ、見切塗
装可能、…といった夢であるが、携帯電話塗装では既にインクジェット塗装が実用化
されており、UV硬化を組み合わせた最小最短のフレキシブル塗装工程が現実となっ
ている。まさに「塗装マジックリング」の実現である。これに比べれば、自動車塗装
はまだまだ道半ばである。まずはアトマイザ ーの更なる技術革新を進めたい。
図 - 21
TAKUBOインクジェットデジタル塗装システム
10)
3 )【技術動向3】シーリング・アンダーコート
シーリングは床下やフロアシーリングといった仕上がり要求外観が低い部位につい
てはこれまでも投資回収できるのであればロボット塗布が行われて来た。しかし、ド
アヘミング部のような高外観が要求される部位のロボットシーリングは技術的に難し
いとされて来た。それが、既に解決されていることをドイツで見て来た。その鍵は部
位に合わせた専用シーリングノズルを被塗物の直近まで接近させて、シーリング剤を
高精度で定吐出させ、コーナー部も含めて定速度で動かす、高度なトータルシステム
の実現にあった。ノズルを被塗物に接触させて一気にシーリング塗布をする職人技の
自動化は不可能にも思えた。しかし、それは可能だったのだ。ポルシェの新塗装工場
では90%以上のシーリングを自動化したと言う。もはや技術の問題では無く、投資
回収の問題になったと考えるべきである。
図 - 22
ドアヘミング専用ティーチングノズルとロボットシーリング風景
アンダーコートはいすゞがいち早くドイツから導入した「3方向スリットノズル塗
布」と「画像認識」の組み合わせが現時点でも最新・最善である。高価なボディー位
置決め設備を必要とせず、マスキングレスでアンダーコートダストも発生させないこ
のシステムは完成の域にある。但し、課題はある。それは発泡型の低比重アンダーコ
ートや薄膜アンダーコートなどの塗布膜厚が薄い場合にはスリットから薄板形状でア
ンダーコートを吐出させることが難しくなり、空中で分裂したりスリットノズルの詰
まりも増えるためである。しかし、これらも諦めずに取り組めば、高外観シーリング
と同様に克服出来る技術課題なのであろう。
図 - 23
いすゞP4塗装工場アンダーコートロボット
なお、これらの高粘度剤塗布技術は「塗布型メルシート」にそのまま活用出来る技
術である。塗装工程の中で唯一の部品とも言われる防音・防振融着シート(メルシー
ト)を高粘度塗布材料化することは、防音・防振設計上からも工程自動化の観点から
も歓迎される。問題は材料コストである。格安のメルシート材料を凌ぐ、低価格塗布
材料の開発を期待したい。
4)【技術動向4】省エネ技術
一般的に、自動車車両組立工場エネルギーの半分は塗装が消費し、更にその半分は
中上塗ブース空調設備が消費すると言われている。塗装ブース空調は温湿度を一定に
した清浄な空気を供給し、吹付塗装のオーバースプレーミストと溶剤を排出して品
質・設備保全・作業環境のすべての面で重要な役割を担っている。そして最も一般的
な排気洗浄装置であるウォータースクラバーと呼ばれる水による排気ミスト洗浄装置
の場合、水洗浄気液混合のエネルギーも空調給排気の圧力損失の形で供給され、加温
加湿された排気は大量のエネルギー(エンタルピー)を持って屋外に排出されて行く。
マニュアル塗装ゾーンには新鮮な給気が必須であるが、自動車吹付塗装の自動化は
主流化しつつあり、ロボット塗装ゾーンの給気へ排気をリサイクルすることが可能と
なって来た。こうした中で水系塗装化が進んだ中塗とベースコートの塗装ゾーンでは
空調した排気をリサイクルすることで省エネと共に空調温湿度を安定化させたいとい
うニーズも出て来た。また、排気リサイクルが出来れば空調排気風量を削減出来るた
め、排気VOC処理コストも低減出来る。要するに排気リサイクルは省エネ・VOC
処理・空調温湿度安定化の一石三鳥の効果が期待出来た。但し問題があった。それは
ウォータースクラバーのような水洗浄では洗浄効率が不十分で空調設備が塗料ミスト
で汚染されるリスクがあったことと、水洗浄により排気湿度が100%近くまで加湿
され、除湿する必要があったことである。これらを解決する手段とされたのがドライ
セパレーションと呼ばれる水を使わない空調排気除塵技術であり、その二大技術がデ
ュル社の「DRYスクラバー」とアイゼンマン社の「Eスクラブ」であった。これら
は既に多数の自動車ボディー塗装ラインに採 用され、実績の評価段階に入っている。
図 - 24
4.
Durr社 Dryスクラバー ( 左 ) 2)と Eisenmann社 Eスクラブ(右) 3)
日本自動車塗装技術のあり方
1)現状認識
1990年代には日本の塗装技術は「リーンで高品質」の評価を得て、世界の目標
とされた。しかし、上質な人に頼った塗装品質管理技術は今ではドイツを筆頭とする
高度な自動化技術の後塵を拝する形となった。ダイムラーとポルシェ及びデュル社と
アイゼンマン社が本拠地を構えるシュツットガルトは、世界の最新塗装技術の中心地
とも言える。そこでは産官学が一体となったドイツクラブがオリンピック体制で世界
に発信する技術の開発を続けている。日本の自動車塗装技術がこれに互するためには
何が必要なのであろうか?
2年前から使い続けている図で恐縮であるが、横軸を購入対自主開発、縦軸をクロ
ーズ対オープンとしたマトリクスでドイツと 日本のポジショニングを再確認したい。
オープン
ドイツ
自主開発
購入
日本
クローズ
図 - 25
ドイツ対日本の塗装技術ポジショニング
マトリクス
ドイツは産官学で長期戦略を立て、それに沿って脇目もふらずに一致団結して新技
術開発を進める。その過程は西暦遇数年にベルリンで開催される自動車塗装技術国際
会議などで惜しげも無く発表され、実用化された技術は新興国を始めとする世界へ塗
装工場まるごとのパッケージで輸出される。即ちオープンな自主開発で世界をリード
する形である。これに対し、日本は縦軸が真逆のクローズである。それぞれが自社に
閉じこもり、こそこそと自主開発をしている。世界の先端をリードしていた時代であ
れば、これは一つの差別化戦略である。しかし、これはシャープの亀山モデルのよう
な脆さを持つ。技術革新と情報伝達のスピードは大きく加速しており、自己満足の鎖
国のリスクは高い。しかも現在はドイツの後塵を拝している。こんな時こそ、日本も
オリンピック体制で挙国一致の技術開発を進めるべきであろう。中国ではドイツ技術
をモデルに塗装技術の国産化を進める動きが出て来た。攻撃こそ最大の防御と言うが、
自社技術の保護に汲々として世界から取り残されるよりも、世界に発信できる技術を
今こそ開発したい。
2)オープンな自主開発(現在のドイツのポ ジション)
このゾーンで日本が今から狙うのは塗装を大きく変える未来技術である。その技術
は一体何であろうか?
世界の塗装技術ベンチマークと技術動向を把握した上で、真
の技術開発戦略を立案する必要がある。そして、それを実用化検証して行く道筋や企
業の協力が必要となる。真に求められる企業ニーズと実現性ある技術シーズを融合さ
せ、グローバルな技術開発競争の中で実現し、拡大して行く。このような事が、一企
業の局地戦などでは無理なことは自明の理である。オリンピック体制を敷ける戦略が
造れるか?
候補ニーズ、候補シーズはあるのか?
皆様とワイワイガヤガヤと論議
したいものである。
いすゞが開発し、オープンにしつつあるものに「新静電塗装技術」がある。これは
抵抗値の低い塗料をコロナ放電電極を廃した静電エアスプレーガンで塗装するもので、
従来難しいとされていた絶縁性の樹脂部品を、導電性処理する事無く直接静電塗装す
る技術である。この技術の導入により、吹付時間は半減し、塗料使用量は35%低減
することが出来た 。この新静電塗装技術はコロナ放電電極からの電界を造らないため、
従来難しかった凹み形状部への塗料入り込み性に優れる利点も有しており、金属塗装
への適用も検討中である。この技術はオープンな自主開発の技術シーズになり得るも
のかも知れない。
図 - 26
いすゞ新静電塗装技術原理図
3)購入(現在の新興国のポジション)
「戦略は捨てることにある」と良く言われる。限られたリソースを集中投資するた
めには、良いものは購入して、不必要な自主開発は捨てることが必要である。いすゞ
の技術戦略の一つに「賢い買い物」という言葉がある。自主開発する前に、十分なウ
ィンドショッピングを行い、良い物があれば自主開発はせずに買うという主義である。
この代表例がアンダーコートの3方向スリット塗装であり、タイの新塗装工場で採用
したRoディップであり、藤沢に設置中のE シャトルである。
自主開発をするの は「世の中に無い」「世の中に良いものが無い」時に限るべきであ
ろう。
4)クローズな自主開発:すり合わせ(現在 の日本のポジション)
「ノウハウ 」「使いこなし」は企業の競争力の大きな源泉である。これはと思うもの
は徹底的にすり合わせを行い、ノウハウを確立すべきであろう。類似の技術を導入し
ているのに、結果が天と地ほど違う例を良く見る。塗装は塗料・設備機器・使用条件
(技能を含む)の3つがベストマッチして良い結果を出す。逆に言えば、どれ一つ欠
けても良い結果は出ない。ここに塗装の醍醐味があり、塗装技術者の腕の見せ所があ
る。こうした努力の中から、真のニーズやシ ーズが産まれて来るとも言える。
図 - 27
日本の進むべき道
5.最後に
モジュー ル・パッケージを得意とするドイツ、一品料理・特注品を得意とする日本。
この図式は未だに変わっていないように思う。新興国は金で買えるパッケージを購入
し、欧州技術に染まって行くであろう。日本 はガラパゴス化するのであろうか?
図 - 28
日欧塗装技術比較
ジャパンアズナンバーワンの驕りから目覚めつつある今、日本は謙虚に世界の技術
を研究し、良い物は買い、無い物は造り、使いこなしの摺り合わせを行い、ベストミ
ックスを成し得るであろう。
オリンピック体制での日本発信技術開発のスタート、その号砲を早く聞きたいもの
である。
参考文献
1) Porsche社 ホ ームページ http://www.porsche.com/
2) Durr社 ホームページ http://www.durr.com/
3) Eisenmann社 ホームページ http://www.eisenmann.com/en.html
4) AWS 社 ホームページ http://www.aws- systems.com/english
5) Surcar 2013,Lightweight Multiplesubstarate bodies, Audi
6) Surcar 2013,Effect of substrate texture combined with compact paint process, Arcelor Mittal
7) Strategy in car body painting 2012,Future strategy of topcoat system, Kansai paint, A .Kasari
8) 田村 :「メイキングオブ無人上塗ブース」塗装技術、Vol.48 - No.4(2009)、 p75
9) Sames社 ホームページ http://www.sames.com/
10) タクボエンジニアリング ホームページ http://www.youtube.com/user/TakuboTVJ
塗装産業の未来を見つめて
Part1
日本再生と成長のキーワード:塗装技術
第Ⅲ部プログラム
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一般講演
最新海外情報
ロボテック塗装等欧州最新情報
サメス
Gilbert LOTITO
Sebastien SALZE
丹野 栄一
2013 年 10 月 25 日
最新海外情報
ロボティック塗装等欧州最新事情
サメスの歴史
サメスは 30 年に渡り静電塗装の世界を常にリードし、絶え間ないイノベーシ
ョンを追及してきました。特に自動車業界では欧米を中心にサメスの静電塗装
ベルが広く支持されております。サメスの本社はフランスのアルプスのふもと
にあるグルノーブルの近郊に位置し、もともと静電技術の会社として 1947 年に
スタートし、それを 1958 年に塗装への応用に成功しました。1980 年には母国フ
ランスの自動車メーカーのルノー、プジョー、シトロエンへの塗装機の提供し
始め自動車塗装業界へ本格的に参入を開始しました。1990 年には自動車塗装に
て世界で初めて水性系の内部印加塗装ベルを設置導入と常に自動車の塗装の世
界をリードして参りました。
エクセル・グループ
現在サメスはフランスのエクセル・グループの傘下に入っており、欧州や北
米においては同グループのクレムリン・レクソンのポンプやペイント・サーキ
ュレーションを含めたトータルでのソルーションを提供させて頂いております。
日本では昨年からマーケティング活動を主としたエクセル・インダストリー駐
在事務所を横浜市に開設し、日本市場に対しサービス・サポート体制の充実を
図るべく、現在、世界で17番目のエクセル・グループ日本子会社設立の準備
に取り掛かっております。
レンジ・セブン
サメスの塗装機と言えば塗装の仕上がりの良い内部印加ベル塗装機。その内
部印加方式の回転霧化塗装機(ベル塗装機)を中心とした7種類の自動車塗装
ライン用ベル塗装機がレンジ・セブンと言う名前で製品シリーズ化されており
ます。溶剤系・水性系、内板塗装・外板塗装、中塗り・上塗りと全ての工程に
おいてこのレンジ・セブンのベル塗装機で対応可能となっております。特に一
昨年登場したアキュベル・エボ(Accubell 709 EVO)はこれ一台で溶剤系・水
性系、内板塗装・外板塗装、中塗り・上塗りと全ての塗料、工程に対応が可能
となました。特に近年の環境問題への VOC 削減に寄与する水性塗料のソルーシ
ョンのひとつに位置するこのアキュベル・エボは塗装機内蔵の大容量塗料タン
クへ直接ドッキングステーションによってサーボモータの充填制御するボルテ
ージ・ブロックする方式で大変な好評を得ております。その他サーボモータに
よる±1㏄以下の非常に精度の高い吐出量制御とタクト時間内の素早い色替え、
それと小型化による内板塗装へ応用などのアドバンテージから急速に採用を拡
大しております。
シンポジウムの内容
シンポジウムの内容
当日はフランスのソショー工場の最新塗装技術ビデオを中心に欧州での実績
を紹介させて頂き、その他、静電塗装についてベルのメカニズムから、内部印
加と外部印加の技術比較と双方のメリット・デメリットや新技術塗装制御技術
やサーボモータによるピストンタンク制御による吐出量コントロールまでの紹
介させて頂きます。今回のプレゼンテーションにあたりフランスから以下の 2
名の塗装のスペシャリストが来日します。
Gilbert LOTITO
Automotive Director
エクセル・グループのクレムリン・レクソン・サメスの自動車部門のダイレ
クターで世界に点在する16の子会社を統括しております。長年にわたって自動
車業界の塗装部門に関わってきた塗装のエキスパートです。
Sebastien SALZE
Automotive Marketing Manager
13年間フランスのプジョー・シトロエンに在籍し自動車生産技術のベンチマー
クを担当。高粘度材と塗装のエキスパートです。
日本駐在事務所の代表者・丹野栄一が当日は日本語
日本語で案内および説明をさせ
日本語
て頂きます。
サメス・テクノロジーズ日本駐在事務所
〒220
22019-0011 神奈川県横浜市西区高島 2-19
-12
横浜スカイビル 20 階
412TEL 045 412
-5800
412FAX 045 412
-5801
WEB www.sames.com
丹野 栄一
塗装産業の未来を見つめて
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日本再生と成長のキーワード:塗装技術
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ミトミ技研
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日本パーカライジング
東和酵素
テクノ電気工業
タクボエンジニアリング
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ジムクレイン
サメス
サービスエース
桂精機
遠藤製作所
アネスト岩田コーティングサービス
アネスト岩田
旭サナック
アオイ工販
IEC
CEMA 会員名簿
<正会員>
(2013 年 10 月 24 日現在)
22 社
IEC
旭サナック 株式会社
アネスト岩田 株式会社
アンデックス 株式会社
ABB 株式会社
オーウエル 株式会社
株式会社 桂精機製作所
グラコ 株式会社
株式会社 ケミコート
精和産業 株式会社
株式会社 大気社
タクボエンジニアリング 株式会社
デュル・ジャパン 株式会社
東和酵素 株式会社
日本ペイント工業用コーティング 株式会社
日本パーカライジング 株式会社
日本ワグナー・スプレーテック 株式会社
パーカーエンジニアリング 株式会社
白電工熱 株式会社
株式会社 明治機械製作所
ランズバーグ・インダストリー 株式会社
株式会社 ヲサメ
株式会社
<賛助会員>
38 社
アオイ工販 株式会社
アジアケンディ(タイ)
アジアランズ(タイ)
株式会社 アール・エイチ・サービス
アール・エム・エス 株式会社
イサム塗料 株式会社
いすず塗料 株式会社
A&K(シンガポール)
エクスカテック 株式会社
株式会社 エクチ
有限会社 遠藤製作所
カワニシ技研 株式会社
有限会社 久保井塗装工業所
株式会社 熊井製作所
株式会社 サービスエース
サメス・テクノロジーズ
三恵 株式会社
株式会社 清水製作所
ジェイアンドエスエンジニアリング 株式会社
株式会社 重松製作所
ジムクレイン(台湾)
迅展ジャパン 株式会社
第 14 回 CEMA 技術シンポジウム講演要旨集
発行日 2013 年 10 月 25 日
発行 日本塗装機械工業会
〒191-0032 東京都日野市三沢 850 14-103
TEL 042-506-5816
FAX 042-599-0081
(無断転載・無断コピーを禁図ず)
大日本塗料 株式会社
株式会社 ダイフク
株式会社 塚崎製作所
テクノ電気工業 株式会社
日本ピーシーエス 株式会社
株式会社 日本ブロー
株式会社 原野精機
パンウェルド(マレーシア)
ヘーゲン(台湾)
株式会社 ボクーテック
松尾産業 株式会社
株式会社 ミトミ技研
株式会社 メサック
ヨコハマ技研 株式会社
ランテック(中国)
ロックペイント 株式会社
<NET 会員>
3社
SEAオリンパスマーケティング(フィリピン)
コリアスタビラ(韓国)
株式会社 常盤電機