都市型農業としての植物工場 千葉大学 大学院園芸学研究科 後藤 英司 スマート農業セミナー 2013年6月4日 Laboratory of Environmental Control Engineering, Graduate School of Horticulture, Chiba University 1 温室と植物工場の違い 断熱壁 日射 ランプ 植物 クーラー 補光 ランプ 植物 P 養液栽培装置 温室 P 養液栽培装置 人工光型植物工場 （植物工場） Laboratory of Environmental Control Engineering, Graduate School of Horticulture, Chiba University 2 植物工場の農業上の特徴 価格 温室 植物工場 冬 春 夏 秋 日本では、フードマーケットは周年・同一品質で安定価格のものを求める傾 向がある。温室の野菜は生産量、価格とも安定しないが、植物工場の野菜 は一定であり、このマーケットに受け入れられる。 Laboratory of Environmental Control Engineering, Graduate School of Horticulture, Chiba University 3 植物工場と垂直農場の違い 日射 クーラー クーラー 人工照明 P 養液栽培装置 垂直農場 P 養液栽培装置 植物工場 Laboratory of Environmental Control Engineering, Graduate School of Horticulture, Chiba University 4 植物工場と垂直農場の違い クーラー 日射 P 養液栽培装置 垂直農場 Laboratory of Environmental Control Engineering, Graduate School of Horticulture, Chiba University 5 垂直農場で農業ができるかな？ 日射 クーラー 植物の光環境、太陽エネルギーの収支の 観点から、実現はほぼ不可能 太陽光晴天日(平均) 60,000 lx レタス必要量 20,000 lx オフィス(人間) 1,000 lx P 養液栽培装置 垂直農場 Laboratory of Environmental Control Engineering, Graduate School of Horticulture, Chiba University 6 植物工場の物質収支とエネルギー収支 レタス（１株100g、出荷価格100円）を 毎日3,000株、生産する植物工場を例にする。 閉鎖度100%の理想型の植物工場を仮定する。 ・・・ 植物工場に毎日、 P 植物工場 投入する水：300 kg (300 L) 投入するCO2：22 kg 投入する電気エネルギー： 6,000 kWh 内訳 照明 4,500 kWh 空調 1,500 kWh （年中、冷房必要） COP=3.0を仮定 Laboratory of Environmental Control Engineering, Graduate School of Horticulture, Chiba University 7 標準的な植物工場の収支 熱エネルギー： =< 6,000 kWh インプット アウトプット 水：300 kg CO2：22 kg 電気エネルギー： 6,000 kWh P 植物工場 レタス 3,000株 内訳 水 285 kg 乾物 15 kg Laboratory of Environmental Control Engineering, Graduate School of Horticulture, Chiba University 8 都市における植物工場の資源・エネルギーの利活用 現在 将来（都市部） 水 都市水道 二次処理水、 雨水、井水 CO2 ガス会社で精 製したガスボ ンベ 工場等の燃焼ガス 空気中のCO2 トリジェネ 電気エネルギー P 1)照明 商用電源 太陽光発電 2)空調（冷房） 商用電源 工場等からの冷熱源 Laboratory of Environmental Control Engineering, Graduate School of Horticulture, Chiba University 植物工場 9
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