脳波からみたデジタルペン,タブレットPC及び紙と鉛筆を用

日本科学教育学会研究会研究報告 Vol. 30 No. 8(2016)
脳波からみたデジタルペンタブレット3&及び紙と鉛筆を用いた記述回答時のストレス比較 An electroencephalographic study about the descriptive test by using digitalpen, tabletPC, and paper&pencil. 竹野英敏 藤田和幸 TAKENO,Hidetoshi FUJITA,Kazuyuki 広島工業大学 Hiroshima Institute of Technology [要約]本研究では,大学生を対象として記述問題の解答を,デジタルペン,
タブレット3&及び紙と鉛筆で答えさせ,それぞれのメディアを利用して解答し
ているときの脳波を測定し,脳への負荷がどの程度あるかを明らかにするとと
もに,アンケートによる主観的調査を実施し,今後の ,&7機器導入の選定ポイン
トを明らかにした。その結果,脳波の側面からは,デジタルペンが有効である
ことが推察された。一方,アンケート調査やインタビュー調査からは,各メデ
ィアに一長一短があり,優劣はつけがたいことがわかった。しかし,調査協力
者が情報系学部の大学生であっても,タブレット3&よりデジタルペンに価値を
見いだしているコメントもあり,効果的な教育,学習のための支援機器となっ
ているかを優先して検討することが求められる。
[キーワード]脳波,教育メディア比較,デジタルペン,タブレット3&
の 4 種類のメディア比較では,多肢選択
1.はじめに
2 0 1 4 年 6 月 2 4 日 に 閣 議 決 定 さ れ た「 世
界 最 先 端 IT 国 家 創 造 宣 言 」1 )
2)に
よれば,
問題について差は見られなかったが,提
示された長文と問題文を行き来しながら,
国 は 2020 年 ま で に 小 中 学 校 の 生 徒 一 人
解答をする必要がある問題については,
あたり 1 台の端末を整備することを予定
デジタルペンおよび紙と鉛筆が優れてい
している。一方,地方自治体の中には国
ることを記述の文字数から明らかにして
の 施 策 に 先 行 し て IC T 機 器 を 教 育 現 場 に
いる。
導入しているところもある。例えば,東
そこで,本研究では,大学生を対象と
京 都 荒 川 区 で は 2014 年 9 月 か ら 区 内 の 全
して記述問題の解答を,デジタルペン,
小 中 学 校 に タ ブ レ ッ ト PC を 導 入 し , 中
タ ブ レ ッ ト PC 及 び 紙 と 鉛 筆 で 答 え さ せ ,
学校では 1 人 1 台,小学校では 3 年生以
それぞれのメディアを利用して解答して
上 で 2 人 に 1 台 , 1・ 2 年 生 で は 4 人 に 1
いるときの脳波を測定し,脳への負荷が
台 に あ た る 数 を 実 現 し て い る 。 3)
どの程度あるかを明らかにするとともに,
今 後 IC T 機 器 が 盛 ん に 導 入 さ れ , 中 で
アンケートによる主観的調査を実施し,
も タ ブ レ ッ ト 型 PC が 選 ば れ る 傾 向 が あ
今 後 の IC T 機 器 導 入 の 選 定 ポ イ ン ト を 明
る と 考 え ら れ る 。し か し ,波 多 野 (2 0 1 5 )
らかにする。
4)
らは,メモ書き中では,紙ノートに書く
行為の方が,タブレット端末と比べて脳
2.方法
への負荷が低いことを明らかにしている。
調 査 協 力 者 ま た , 加 藤 (2 0 1 0 )
5)ら
は,デジタルペ
ン , タ ブ レ ッ ト PC, PC お よ び 紙 と 鉛 筆
タ ブ レ ッ ト PC, PC 操 作 に 慣 れ た 情 報
系 学 部 の 大 学 生 12 名 ― 53 ―
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課 題 デジタルペン
課題について,次のように与える。
『まず,数学の因数分解,2 次方程式
の公式を学習してもらいます。比較する
紙 &鉛 筆
ために,「デジタルペン」「タブレット
P C 」「 紙 ・ 鉛 筆 」 の 3 つ の メ デ ィ ア で 解
答してもらいます。課題内容を記憶され
ないように,メディアごとに難易度は同
じレベルですが,出題問題は異なるもの
タ ブ レ ッ ト PC
調査協力者
とします。難易度については教科書トレ
ーニング数学3年新興出版社を参照しま
脳波測定機器
実験者
脳 波 測 定 用 PC
図 実 験 室 した。』
図 提 示 し た 課 題 例 実 験 室 㻌 課 題 に集 中 させ,リラックスした気 分 にさせ
る た め 外 部 か ら 内 部 を 見 る こと の で き ない 静 か
実 験 室 を利 用 した 。 㻌
机 の 上 に は, 㻭㻠 用 紙 に 問 題 が 印 刷 され た
紙 と 解 答 用 鉛 筆 , デ ジ タ ル ペ ン 㻔 㻰 㻺㻼 製
㻭㻰 㻼 㻙 㻢 㻜 㻝 㻕 と そ の 制 御 用 㻼 㻯 , タ ブ レ ッ ト
㻼 㻯 㻔 㻹㼕㼏 㼞㼛 㼟㼛 㼒㼠 製 㻿㼡 㼞 㼒 㼍 㼏 㼑 㻘 㻝 㻜 㻚 㻢 㼕㼚 㼏 㼔 㻘 㻌 㻌 画 面
解 像 度 㻝 㻥 㻞 㻜 × 㻝 㻜 㻤 㻜 㻕 , 脳 波 測 定 用 㻼 㻯 ,脳 波
測 定 機 器 㻔 㻲 㼁 㼀 㻱 㻷 製 㻮 㼞㼍 㼕 㼚 㻼 㼞㼛 㻲 㻹 㻙 㻥 㻞 㻥 㻕 を 設
置 した。そして,調 査 協 力 者 には,脳 波 測 定
用 セ ン サ ー バ ン ドを装 着 させ た 。 㻌
脳 波 測 定 脳波測定は,フューテックエレクトロ
ニ ク ス 株 式 会 社 製 %UDLQ3UR)0 及 び P C 用 ソ フ ト ウ ェ ア P u l lax P r o に よ り 行 っ
た 。B ra in P ro で 検 出 し た 脳 波 を P u l la x P ro
は , サ ン プ リ ン グ 周 波 数 1024Hz で 原 形
波 を 取 得 し , 高 速 フ ー リ エ 変 換 ( F FT , 窓
関 数 : 矩 形 )に よ り , 3.0Hz~ 30.0Hz ま で
0.5Hz 毎 に パ ワ ー ス ペ ク ト ル 解 析 す る 。
電 極 は , 国 際 式 10/20 法 に よ る 前 頭 極
FP 2 ( 及 び FP 1 , A 1 ) に 装 着 し た 。
手 続 き 実 験 は 個 別 に 行 わ れ , 名 お よ そ 分
の時間を要した。実験の手順は次のとお
りとした。
① 脳 波 測 定 装 置 と 課 題 を 準 備 ② 安 静 閉 眼 時 の 脳 波 測 定 を 行 う 。 ③ 公 式 の 学 習 を し て も ら う ( 図 ) 。 ④ 数 学 の 問 題 を 解 答 し て も ら う と 同 時
に,脳波測定を行う。
数学の問題は,因数分解と 次方程
式,それぞれ 問解答する.
な お ,調 査 協 力 者 が 使 用 し た メ デ ィ ア
の順番が結果に影響しないよう調査
協 力 者 を つ の グ ル ー プ に 分 け ,使 用
するメディアの順番を変える。
⑤ 解 答 前 に は ,操 作 方 法 に つ い て 説 明 す
る。
・デジタルペンの場合
デジタルペンの使い方を説明し,問
題を解答させる。
・ タ ブ レ ッ ト 3& の 場 合 ― 54 ―
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タ ブ レ ッ ト 3& の 使 い 方 を 説 明 し , 問
題を解答させる。
・紙・鉛筆の場合
紙 と 鉛 筆 の 使 い 方 を 説 明 し ,問 題 を 解
答させる。
⑥ 調 査 協 力 者 に ア ン ケ ー ト 調 査 を 行 う 。
⑦ 問 題 の 解 答 に つ い て イ ン タ ビ ュ ー 調
査し,映像・音声に記録する。
図 課 題 の 公 式 3.結果及び考察
脳 波 測 定 結 果 調査協力者のそれぞれの安静時及び
作 業 中 の 脳 波 ( μ 9) を 図 に 示 す 。 脳波測定結果の平均電圧から,閉眼安
静時は,α波付近の脳波が強く,θ波が
弱いことから,リラックスしながらも意
識をはっきり持っている状態と考えられ
る。
図 4 調 査 協 力 者 名 の 脳 波 測 定 結 果 実験中は,総じてθ波の平均電圧が高
分 析 方 法 くなり,α波の平均電位が抑制され,そ
①メディアごとに調査協力者の解答中の
のためβ波が上がり,ストレスがかかっ
脳 波 θ 波 , α 波 , β 波 を 比 較 し , メ
た状態で,脳が活性化していると判断で
ディアによる違いを明らかにする。θ
きる。
な お , θ 波 は タ ブ レ ッ ト 3& の 場 合 ,
波 は ~ + ] ,瞑 想 状 態 で ,記 憶 と 学
習 に 適 し て い る 脳 波 。α 波 は , ~ + ] ,
鉛筆&紙やデジタルペンよりも若干強く
リラックス・集中を表している脳波。
出ていることがわかる。このことは,タ
β 波 は , ~ +], 緊 張 ・ ス ト レ ス
ブ レ ッ ト 3 & で は ,脳 の 中 で で 何 ら か の 情
を表す脳波とされている。
報処理を行い,認知負荷がかかった状態
②アンケート調査による つのメディア
で あ っ た と 考 え ら れ る 。 こ の よ う に , タ ブ レ ッ ト 3& で は θ 波
の使用感の違いについて明らかにす
る。
が強く,デジタルペンでは弱く現れたの
は , 調 査 協 力 者 名 中 名 で あ っ た 。 ― 55 ―
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つまり,紙&鉛筆とデジタルペンには,
手軽に使えるのは,調査協力者が情報
ほとんど差がみられず,本実験の結果で
系学部の大学生であるにもかかわらず,
は ,タ ブ レ ッ ト 3 & よ り ,デ ジ タ ル ペ ン の
紙&鉛筆と答えた大学生がほとんどであ
方がストレスを低く抑えつつ,紙&鉛筆
っ た 。 と同様な状況で,学習に取り組めるので
一時的に使いたいと思ったメディア
はないかと推察することができる。
は,デジタルペンが最も評価され,新鮮
で楽しいという声があったが,手間がか
ア ン ケ ー ト 調 査 結 果 かるということから継続的に使いたい項
アンケート調査のまとめの結果示し
目では評価が低かった。
たものが,表 及び図 である。
継続的に使用して学習に取り組んで
操作性に関しては,紙&鉛筆の評価が
いきたいメディアは評価が割れたが,使
一番高く,普段から使用しているため使
いたくないというメディアがタブレット
いやすい
3& に 多 い こ と も わ か っ た 。 表 メ デ ィ ア 評 価 の 平 均 値 段 階 イ ン タ ビ ュ ー 調 査 結 果 操作性
学習意欲
インタビュー調査では, つのメディ
紙&鉛筆
アのメリットとデメリットを挙げてもら
タ ブ レ ッ ト 3&
った。それらをまとめたものが表 であ
デジタルペン
る。
紙&鉛筆のメリットは,普段から使用
していることから慣れていて使いやすい,
自分の筆圧で書けるなどが挙げられ,デ
メリットはいつも通りで面白みがない,
やる気がわかないなどが挙げられた。
タ ブ レ ッ ト 型 3& の メ リ ッ ト は , ゲ ー
ムのようで楽しい,学習していて飽きな
いため意欲的に取り組めるなどが挙げら
れ,デメリットは,タッチペンのため書
きづらい,楽しいが頭に入ってくる感じ
はないなどが挙げられた。
デジタルペンのメリットは,初めてな
図 ア ン ケ ー ト 調 査 結 果 ので新鮮で楽しい,ボールペンで書き心
と い う 声 が 多 か っ た 。 タ ブ レ ッ ト 型 3&
地 が 良 い な ど が 挙 げ ら れ ,デ メ リ ッ ト は ,
やデジタルペンは普段使用していないこ
間違えたらボールペンなので消せない,
とから,評価は低かったと考えられる。
準備に手間がかかるなどが挙げられた。
学 習 意 欲 に 関 し て は , 調 査 人 数 が こ れ ら の こ と か ら , こ れ か ら の ,&7 機
名であるため,ほとんど差を見つけるこ
器導入を考えた場合,使う場面や,教師
とはできなかった。
のメリットを優先するか,児童生徒の使
い勝手を優先するかによって選定ポイン
― 56 ―
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トは変わってくることが推察され,現状
学 生 で あ っ て も ,タ ブ レ ッ ト 3 & よ り デ ジ
では,紙&鉛筆のような感覚とデータ化
タルペンに価値を見いだしているコメン
の手軽さのデジタルペンに対して,頭に
トもあり,効果的な教育,学習のための
入ってもない,使いづらそうと言う意見
支援機器となっているかを優先して検討
が あ る タ ブ レ ッ ト 3& の 現 状 を 考 え た 場
することが求められる。
合は,デジタルペンが有力ではないかと
推察される。
引用及び参考文献
表 イ ン タ ビ ュ ー 調 査 結 果 紙&鉛
筆
タブレ
ッ ト 3&
デジタ
ルペン
メリット
慣 れ て い て 使
やすい
自 分 の 筆 圧 で
ける
見やすい
手軽
ゲ ー ム の よ う
楽しい
飽きない
色が多い
ペ ン 一 つ で 書
て消せる
1 ) 閣 㻌 議 㻌 決 㻌 定 : 世 界 最 先 端 㻌 㻵㼀 㻌 国 家 創
造 宣 言 について㻌
デメリット
い
書
で
い
新鮮で楽しい
ボ ー ル ペ ン で ,書
き心地がよい
書 い た も の が デ
ータ化される
㼔 㼠 㼠 㼜 㻦 㻛 㻛 㼣 㼣 㼣 㻚 㼗㼍 㼚 㼠 㼑 㼕㻚 㼓 㼛 㻚 㼖㼜 㻛 㼖㼜 㻛 㼟 㼕㼚 㼓 㼕㻛 㼕 㼠 㻞 㻛 㻌
い つ も ど おり で 面
白味がない
やる気がわかない
消 し ゴ ム のか す が
出る
書きづらい
頭に入ってこない
問 題 が 多 いと 使 い
づらそう
慣 れ る ま でに 時 間
がかかる
間 違 え た ら消 せ な
い
準備が手間
使 っ て い て生 徒 側
に メ リ ッ トを 感 じ
ない
デ ー タ と して 残 る
のは恥ずかしい
㼗㼑 㼠 㼠 㼑 㼕 㻛 㼜 㼐 㼒㻛 㻞 㻜 㻝 㻟 㻜 㻢 㻝 㻠 㻛 㼟㼕 㼞㼥 㼛 㼡 㻝 㻚 㼜 㼐 㼒 㻌
㻔 最 終 アク セ ス 㻞 㻜 㻝 㻢 㻛 㻜 㻡 㻛 㻝 㻟 㻕 㻌
2 ) 閣 㻌 議 㻌 決 㻌 定 : 世 界 最 先 端 㻌 㻵㼀 㻌 国 家 創
造 宣 言 㻔平 成 㻌 㻞㻢㻌 年 6月 㻌 㻞㻠㻌 日 閣 議 決 㻌
定 㻕 の 全 部 を別 紙 の と お り変 更 す る 㻌
㼔 㼠 㼠 㼜 㻦 㻛 㻛 㼣 㼣 㼣 㻚 㼗㼍 㼚 㼠 㼑 㼕㻚 㼓 㼛 㻚 㼖㼜 㻛 㼖㼜 㻛 㼟 㼕㼚 㼓 㼕㻛 㼕 㼠 㻞 㻛 㻌
㼗㼑 㼠 㼠 㼑 㼕 㻛 㼜 㼐 㼒㻛 㻞 㻜 㻝 㻡 㻜 㻢 㻟 㻜 㻛 㼟㼕 㼞㼥 㼛 㼡 㻝 㻚 㼜 㼐 㼒 㻌
㻔 最 終 アク セ ス 㻞 㻜 㻝 㻢 㻛 㻜 㻡 㻛 㻝 㻟 㻕 㻌
3 ) 㼃 㼕㼚 㼐 㼛 㼣 㼟㻌 㻤 㻚 㻝 タブレ ッ ト 㻼 㻯 を全 小 中 学 校
に導 入 㻙㻙荒 川 区 㻌
㼔 㼠 㼠 㼜 㻦 㻛 㻛 㼖㼍 㼜 㼍 㼚 㻚 㼦 㼐 㼚 㼑 㼠 㻚 㼏 㼛 㼙 㻛 㼍 㼞㼠 㼕㼏 㼘㼑 㻛 㻌
㻟 㻡 㻜 㻢 㻞 㻣 㻢 㻡 㻛 㻔 最 終 アク セ ス 㻞 㻜 㻝 㻢 㻛 㻜 㻡 㻛 㻝 㻟 㻕 㻌
4.おわりに
本研究では,大学生を対象として記述
4 ) 波 多 野 文 ,関 根 崇 泰 , 他 㻠 名 : 紙 ノ ー ト と
タブレット端 末 の使 用 が学 習 時 の認 知 負
問題の解答を,デジタルペン,タブレッ
荷 に及 ぼす影 響 ,信 学 技 報 ,一 般 社 団
ト 3 & 及 び 紙 と 鉛 筆 で 答 え さ せ ,そ れ ぞ れ
法人電子情報通信学会㻌
のメディアを利用して解答しているとき
㼔 㼠 㼠 㼜 㻦 㻛 㻛 㼣 㼣 㼣 㻚 㼗㼛 㼗㼡 㼥 㼛 㻙 㼟㼠 㻚 㼏 㼛 㻚 㼖 㼜 㻛 㼕㼚 㼒㼛 㻛 㼜 㼐 㼒㻛 㻌
の脳波を測定し,脳への負荷がどの程度
㻞 㻜 㻝 㻡 㻜 㻤 㻞 㻢 㼋 㼜 㼍 㼜 㼑 㼞㼚 㼛 㼠 㼑 㼎 㼛 㼛 㼗㼋 㼢 㼟㼋 㼠 㼍 㼎 㼘㼑 㼠 㻚 㼜 㼐 㼒 㻌
あるかを明らかにするとともに,アンケ
ートによる主観的調査を実施し,今後の
,&7 機 器 導 入 の 選 定 ポ イ ン ト を 明 ら か に
㻔 最 終 アク セ ス 㻞 㻜 㻝 㻢 㻛 㻜 㻡 㻛 㻝 㻟 㻕 㻌
5 ) 加 藤 由 樹 ,加 藤 尚 吾 他 㻟 名 : デ ジタ ルペ
ン ,タブレッ ト 㻼 㻯 ,㻼 㻯 お よ び 紙 と 鉛 筆 の 㻠
した。
種 類 のメディアを用 いた試 験 に関 する比
その結果,脳波の側面からは,デジタ
較 分 析 ,日 本 教 育 工 学 会 第 26回 全 国 大
ルペンが有効であることが推察された。
会㻌
一方,アンケート調査やインタビュー調
㼔 㼠 㼠 㼜 㼟㻦 㻛 㻛 㼣 㼣 㼣 㻚 㼏 㼞㼑 㼠 㻚 㼛 㼞㻚 㼖 㼜 㻛 㼒 㼕 㼘㼑 㼟㻛 㻌
査 か ら は ,各 メ デ ィ ア に 一 長 一 短 が あ り ,
㻝 㼏 㻠 㼏 㼏 㼍 㼐 㻜 㻞 㼒㼑 㼎 㻣 㻢 㻢 㻥 㻡 㻤 㻟 㼑 㻞 㼑 㼑 㻤 㼍 㻟 㼏 㻞 㼍 㻠 㻞 㼒㻚 㼜 㼐 㼒 㻌
優劣はつけがたいことがわかった。
しかし,調査協力者が情報系学部の大
㻔 最 終 アク セ ス 㻞 㻜 㻝 㻢 㻛 㻜 㻡 㻛 㻝 㻟 㻕 㻌
6 ) 田 口 㻌 寛 : 脳 波 に よ る リ ラッ ク ス度 の 評 価 㻌
― 57 ―
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㼔 㼠 㼠 㼜 㻦 㻛 㻛 㼔 㼕㼞㼛 㼟㼔 㼕 㻙 㼠 㻚 㼏 㼛 㼙 㻛 㼞㼑 㼘㼍 㼤㼍 㼠 㼕㼛 㼚 㻙 㼐 㼑 㼓 㼞㼑 㼑
㻚 㼔 㼠 㼙 㼘 㻔 最 終 アク セ ス 㻞 㻜 㻝 㻢 㻛 㻜 㻡 㻛 㻝 㻟 㻕 㻌
7 ) 㻳 㻚 㻮 㼛 㼞㼓 㼔 㼕 㼚 㼕㻘 㻌 㻳 㻚 㼂㼑 㼏 㼏 㼔 㼕㼍 㼠 㼛 㻘 㻌 㻶 㻚 㼀 㼛 㼜 㼜 㼕㻘 㻌 㻌
㻸 㻚 㻭㼟㼠 㼛 㼘 㼒 㼕㻘 㻌 㻭㻚 㻹 㼍 㼓 㼘 㼕㼛 㼚 㼑 㻘 㻌 㻾 㻚 㻵 㼟㼍 㼎 㼑 㼘 㼘㼍 㻘 㻌
㻯 㻚 㻯 㼍 㼘㼠 㼍 㼓 㼕 㼞㼛 㼚 㼑 㻘 㻌㼃 㻚 㻷 㼛 㼚 㼓 㻘 㻌㻰 㻚 㼃 㼑 㼕㻘 㻌㼆 㻚 㼆 㼔 㼛 㼡 㻘 㻌
㻸 㻚 㻼 㼛 㼘㼕㼐 㼛 㼞 㼕㻘 㻌 㻿㻚 㼂㼕 㼠 㼕㼑 㼘 㼘㼛 㻘 㻌 㼍 㼚 㼐 㻌 㻲 㻚 㻮 㼍 㼎 㼕㼘 㼛 㼚 㼕 㻘 㻌 㻌
“ A sse s sm e n t o f m e n t a l fa t ig u e d u r in g 㻌
㼏 㼍 㼞 㻌㼐 㼞 㼕㼢 㼕㼚 㼓 㻌㼎 㼥 㻌㼡 㼟㼕㼚 㼓 㻌㼔 㼕 㼓 㼔 㻌㼞㼑 㼟㼛 㼘㼡 㼠 㼕㼛 㼚 㻌㻱 㻱 㻳 㻌 㻌
a c t iv it y a n d n e u r o p h y si o l o g ic in d ic e s, ” 㻌
㻼 㼞㼛 㼏 㻚 㻌 㻭㼚 㼚 㼡 㻚 㻌 㻵 㼚 㼠 㻚 㻌 㻯 㼛 㼚 㼒㻚 㻌 㻵㻱 㻱 㻱 㻌 㻱 㼚 㼓 㻚 㻌 㻹㼑 㼐 㻚 㻌 㻌
㻮 㼕㼛 㼘 㻚 㻌 㻿 㼛 㼏 㻚 㻌 㻱 㻹㻮 㻿㻘 㻌 㼢 㼛 㼘㻚 㻌 㻣 㻜 㻘 㻌 㼚 㼛 㻚 㻌 㼏 㼙 㻘 㻌 㼜 㼜 㻚 㻌 㻌
㻢 㻠 㻠 㻞 –㻢 㻠 㻠 㻡 㻘 㻌 㻞 㻜 㻝 㻞 㻚 㻌
8 ) 㻶 㻚 㻭㼚 㼓 㼡 㼑 㼞㼍 㻘 㻌 㻶 㻚 㻮 㼛 㼏 㼏 㼍 㼚 㼒㼡 㼟㼛 㻘 㻌 㻶 㻚 㻾 㼕㼚 㼠 㼛 㼡 㼘 㻘 㻌 㻌
㻻㻚 㻭 㼘㻙 㻴 㼍 㼟㼔 㼕㼙 㼕 㻘 㻌 㻲 㻚 㻲 㼍 㼞㼍 㼖 㼕㻘 㻌 㻶 㻚 㻶 㼍 㼚 㼛 㼣 㼕㼏 㼔 㻘 㻌
㻱 㻚 㻷 㼛 㼚 㼓 㻘 㻌 㼅 㻚 㻸 㼍 㼞 㼞㼍 㼎 㼡 㼞㼛 㻘 㻌 㻯 㻚 㻾 㼛 㼘 㼘㼑 㻘 㻌
㻱 㻚 㻶 㼛 㼔 㼚 㼟㼠 㼛 㼚 㻘 㻌 㼍 㼚 㼐 㻌 㻭㻚 G a z z a le y , “ V id e o 㻌
㼓 㼍 㼙 㼑 㻌 㼠 㼞㼍 㼕㼚 㼕㼚 㼓 㻌 㼑 㼚 㼔 㼍 㼚 㼏 㼑 㼟㻌 㼏 㼛 㼓 㼚 㼕㼠 㼕㼢 㼑 㻌
c o n t ro l i n o ld e r a d u lt s . , ” Na t u re , v o l. 㻌
㻡㻜㻝㻘㻌㼚㼛㻚㻌㻣㻠㻢㻡㻘㻌㼜㼜㻚㻌㻥㻣 –㻝㻜㻝㻘㻌㻞㻜㻝㻟㻚㻌
9 ) 㻭㻚 㻳 㼑 㼢 㼕 㼚 㼟㻘 㻌 㻹㻚 㻿㼙 㼕㼠 㼔 㻘 㻌 㻸 㻚 㻹㼏 㻱 㼢 㼛 㼥 㻘 㻌 㼍 㼚 㼐 㻌 㻌
㻰 㻚 Y u , “ H ig h 㻙 㼞㼑 㼟 㼛 㼘 㼡 㼠 㼕㼛 㼚 㻌㻱 㻱 㻳 㻌㼙 㼍 㼜 㼜 㼕㼚 㼓 㻌 㼛 㼒 㻌 㻌
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㼙 㼑 㼙 㼛 㼞㼥 㻦 㻌 㻱 㼒㼒㼑 㼏 㼠 㼟 㻌 㼛 㼒㻌 㼠 㼍 㼟 㼗㻌 㼐 㼕㼒 㼒 㼕㼏 㼡 㼘㼠 㼥 㻘 㻌 㼠 㼥 㼜 㼑 㻌 㻌
o f p ro c e s si n g , a n d p r a c t ic e , ” C e re b . 㻌
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㻝㻥㻥㻣㻚㻌
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