couleurs ク ル ー ル couleursはフランス語で色のこと 野菜の色は、野菜のチカラのあらわれです 19 Vol. 2012年8月1日発行 発行:デザイナーフーズ株式会社 編集:野菜生活研究所 デザイン:谷崎スタジオ 丹羽真清のベジ・トーク パプリカのチカラ パプリカが日本の家庭で使われるようになったのは それほど昔ではありませんが、 いまやどのスーパーマーケットにも並んでいますし 国内で生産する動きも活発です。 今回はパプリカ人気のヒミツを聞きました。 お話はベジマルシェを運営する デザイナーフーズ株式会社の丹羽真清社長です。 パプリカはとうがらしの仲間 パプリカの原産地は熱帯アメリカ。とうがらしの仲間のうち、 パプリカのチカラ グラフをご覧ください。円の中心にある数字は抗酸化力を 辛みのない種類です。15 世紀の終わり頃コロンブスがヨー 示しており、パプリカの平均を100とすると、赤は133、オレン ロッパへ持ち帰り、世界に広まりました。 ジは116と平均より高くなっています。ドーナツ部分の 3 色は、 最初に日本に入ってきたパプリカは、一味とうがらしなどの ヒトの体内で発生する3 種の活性酸素、スーパーオキシド、 赤い色に使われる、着色用の品種でした。野菜として食べ ヒドロキシルラジカル、一重項酸素、それぞれの消去活性の る大型のパプリカをレストランなどで使い始めたのが 10 年くら バランスを示しており、オレンジはパプリカの平均に近く、赤は い前、スーパーマーケットで売られるようになったのは、この 5 ヒドロキシルラジカル、黄はスーパーオキシド、緑は一重項酸 年くらいではないでしょうか。 素の消去活性が強いことがわかります。 パプリカの生産は国内でもしだいに盛んになっていますが、 パプリカは非常に抗酸化力が高い野菜です。ビタミンC、 東京中央卸売市場のこの1 年間の取り扱い実績をみると、約 E、カロテノイドが多いことが特徴で、特にビタミンC は 100g 85%が韓国やオランダ、ニュージーランドからの輸入もので、国 に170mgも含まれるほか、ビタミンA、B1、B2、カリウム、マ 産パプリカは上位 10 県あわせても入荷の約 14%。ちなみに、 グネシウム、カルシウム、鉄なども含まれています。 トップ5県は熊本、宮城、茨城、群馬、山形となっています。 パプリカ人気、急上昇中 加熱しても変色しないので、色の持つチカラが落ちませ ん。生でサラダにするとビタミンCが、カポナータなどに使えば オリーブオイルといっしょにカロテノイドを摂ることができます。 (取材:野菜生活研究所 クサマヒサコ) 野菜の人気ランキングでずっとナンバーワンだったのはトマ トですが、先日、パプリカがトップになっているデータに目を引 かれました。パプリカは、下がり続ける野菜消費の中で、珍 パプリカ(平均) パプリカ(赤) スーパーオキシド消去活性 しく伸びている野菜です。あの鮮やかな色とさわやかな甘さ 100 が好まれる要因でしょう。 スーパーマーケットなどの店頭によく並んでいるパプリカの色 は、赤、オレンジ、黄の3 色、特に赤を中心に売られています が、このほかに、緑、紫、白、茶、黒…。品種によって中間 色もありますから、全部で8∼10色あるのではないでしょうか。 ヒドロキシル ラジカル消去活性 一重項酸素 消去活性 133 パプリカ(オレンジ) パプリカ(黄) パプリカ(緑) 116 85 67 色には元になっている色素があり、色素は抗酸化物質で あることがわかってきました。そこで、私たちベジマルシェで は 「健康のために7 つの色を食べよう」 と提唱しています。パ プリカのさまざまな色が揃えば、比較的簡単に7 色のチカラを 摂ることができるわけです。 ベジマルシェ アークヒルズ店 〒107-0052 東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル2F TEL/FAX:03-6277-6474 ホームページ:http://www.vege-marche.jp/
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