再生可能な未利用のエネルギーなどを活用しつつ、 CO の排出量を削減

○再生可能な未利用のエネルギーなどを活用しつつ、 CO2の排出量を削減します。
北海道は、風力、太陽光、雪氷冷熱、地熱、バイオマスなどのクリーンエネルギー源が豊富に存在
します。これらの資源を活用して、クリーンエネルギーを積極的に導入し、 CO2排出量の削減を図
り、地球環境負荷の低減に向けた取り組みを実施しています。
自然共生社会
生物多様性の保全
低炭素社会
CO2排出の削減
CO2吸収源の拡大
発生抑制
循環型社会
再使用・再生利用
適正処分
○冷熱源としての雪の活用
北海道では、毎年たくさんの雪が降り積もります。雪は観光資源でありますが、
交通障害など冬の生活では厄介な一面もあります。
しかし、雪は冷熱源でありクリーンな未利用エネルギーとして活用され始めてい
ます。
冬季に貯雪ピットに除雪の雪を貯蔵し、夏季に貯蔵した雪から冷熱を
取り出し、新千歳空港ターミナルビルの冷房として利用します。
河川敷等へ運搬・堆雪
従来
有効利用
冷熱源としての雪山
有
効
利
用
除雪状況
新千歳空港ターミナルビル
冬季除雪により貯雪庫に蓄えた雪の冷熱を利用し、貯蔵庫内を適正環境(平均温度
5℃、湿度70%)に保ち、もみを出荷する夏季まで低温貯蔵しています。(沼田町)
貯雪庫内の状況
貯蔵庫内のもみ
「ぬまた雪中米」
送風(冷風)
重機による雪投入
貯雪庫外観
コラム
北海道洞爺湖サミット
(平成20年)で使用した
国際メディアセンターは、
全館雪冷房や太陽光な
どを利用し、CO2排出の
削減を目指しました。そ
の結果、6月1日から7月
13日までの運用期間に
おいて、一般建設物に
比べ約42%のCO2排出
を削減しました。
エ
コ
生態系サービスの活用 ・
『CO2の削減』
国際メディアセンター
コ
ン
ス
ト
ラ
ク
シ
ョ
ン
○新たなエネルギーの建設現場への活用について、先駆的・実験的な取り組みをします。
北海道開発局では、北海道の優れた資源・特性を活かした農水産業などの地域産業と建設工事が
連携した取り組みや、新たな技術や豊富なバイオマスエネルギーなどを建設現場で有効に活用す
るための先駆的・実験的な取り組みを推進しています。
自然共生社会
低炭素社会
循環型社会
エ
コ
生態系サービスの活用 ・
コ
CO2排出の削減
ン
ス
CO2吸収源の拡大
ト
ラ
発生抑制
ク
再使用・再生利用 シ
ョ
適正処分
ン
生物多様性の保全
○北海道に適した新たなバイオマス資源などの導入促進事業
○廃食用油の有効活用
新十津川町と協力して廃食用油を回収しバイオ燃料
を精製し、工事用連絡車などに使用しています。
平成21年度は約6,000㍑の廃食用油を有効活用
しました。
また、旭川ではバイオディーゼル燃料を除雪車に使
用し、寒冷地における適応性調査を行いました。その
結果、ほとんどの場合、低温下でも始動性には問題
なく使用できることがわかりました。なお、除雪作業時
の実用性についてはさらなるデータの蓄積が必要です。
平成20~22年度に、北海道に豊富に存在するヤナギを、新たなバイオマス
資源として利活用する調査を実施しています。
乾燥したヤナギ1kgから、約200mlのエタノールを生成する技術実証や、暖
房用利用、家畜敷料としての利用など、ヤナギの栽培及び利用が地域の新
たな産業となる可能性を検証しました。
工事車両に利用
○広域ゴミ処理施設から発生するバイオガスの有効利用
平成20年度、広域ゴミ処理施設から発生するバイオガスを、CNG(圧縮天然ガス)
自動車の燃料に活用する取り組みを中空知衛生組合、寒地土木研究所、北海道
開発局の3者で低温、積雪寒冷地における適応性の調査を行いました。その結果、
バイオガスを燃料として、通年運用することに問題がないこと、排出ガスのCO2が、
ガソリンと比較して約27%削減されたことが確認できました。
<中空知衛生施設組合>
<北海道開発局>
ヤナギから抽出されたエタノール
ヤナギを利活用した地域産業展開のイメージ
コラム
『エネルギーの地産地消』
<木質ペレットの活用>
木質ペレットは、間伐材や製材端材等を、乾燥、破砕、圧縮した小粒状の固形燃
料で、木材を原料とした新しいエネルギーです。
広域ごみ処理施設
バイオガス
道路パトロールカーへ
ペレットを燃やして出るCO2は、もともと樹木が吸収したCO2
が空気中に戻るだけなので新たなCO2を生み出すことはあ
りません。また、地元の森林の手入れの際に出てくる間伐材
で生産されたペレットを地元で消費することは、エネルギー
の地産地消と言えます。
木質ペレット