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Customer's Voice vol.1
ネスレ日本株式会社 様
会社概要
スイスでの創業から150年を超える、世界最大の総合食品飲料メーカー。
日本ではコーヒー、食品、栄養補助食品、チョコレート、ペットケア製品などを取り扱う。
母鳥がひなを見守る姿のマークは、創業者が考案し、今もすべての製品につけられており
栄養・健康・ウエルネスのリーディング企業であり続けるというビジョンを象徴している。
Q :まずは、所属されている部署(マーケティング情報部)の
役割をお聞かせください。
役割は、いわゆる市場調査と呼ばれる業務の責任部署です。貴社から
購入させていただいている小売店パネル*1、消費者パネル*2のデータもそう
ですが、データの購入先やリサーチパートナーの選定などを主管しております。
マーケティングの主体であるプロダクト マネージャーが何を知りたいかを正しく
理解した上で、最適な調達先を探します。また、データの品質チェックもして
おります。工場に例えていいますと検品のようなもので、われわれの部署を
経て、実際にデータを活用する各カテゴリーの事業部へ渡ることになります。
ネスレ日本株式会社
マーケティング&コミュニケーションズ本部
マーケティング情報部 部長
それだけにとどまらず、他社や、パートナーとなる調査会社の先進的な取り
組みに対して常にアンテナを張ってキャッチアップし、有益なものは取り入れる
ようにしています。社内でのわれわれマーケティング情報部と事業部は、調査
会社とクライアントのような関係性ですね。理想としてはそれぞれのプロダクト
マネージャーたちが期待する以上のものを提供したいと考えています。
松崎 收亨 様
Q:所属部署は、貴社内でどのようなことを期待されていますか?
マーケティングの教科書的にいうと、アイデアのスクリーニングから、コンセプト、
製品開発、上市するかしないかの判断、上市後のモニタリング・トラッキングと
いったサイクルは何十年とまわしてきていますし、これからも期待されていると
思います。
これからはそれに 加えて、デジタルマーケティングの活動に関して効果測定
をしていくことが課題ですね。貴社のi-SSP*3も、分析すればするほどビジネス
上のメリットが出てくる可能性を感じているので、より活用していきたいと考えて
います。テレビ視聴と購買の相関を見てどうCMを購入するかの判断に使って
いますが、それだけでなくデジタル領域、スマホとかPCからのインターネット上の
ログと購買を分析することが次のステップと考えていて、そういう取り組みを貴社
としていきたいです。
Q:これまでに評価が高かった調査企画はどのようなものですか?
貴社にもサポートいただきましたが、そのときのトレンドにあったテーマを設定し
て行う自主企画調査の結果を、社内にフィードバックしています。個々の製品
の話だけではなく、社会の大きな変化を捉えておきたいというニーズに合致した
ようで評価が高かったです。
女性の社会進出、シニア増加、ユース減少、世帯サイズの縮小および単身
世帯の増加、といったようなデモグラフィックデータに関する企画が多かったので
すが、これからは「AIやIoTが進展していくと、この先どうなるのか?」という未来
予測のようなことも調査していきたいですね。
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*1 小売店パネル
全国小売店パネル調査。商品名「SRI」。
全国約4,000店舗より収集している小売店
販売データです。店頭での販売実態を捉え、
ブランドマーケティングや店頭マーケティングに
ご活用いただけます。
*2 消費者パネル
全国消費者パネル調査。商品名「SCI」。
全国5万人の消費者の日々の買い物データ。
消費者を起点としたブランドマーケティングや
店頭マーケティングにご活用いただけます。
*3 i-SSP
インテージシングルソースパネル。同一人物から
情報接触と消費行動の実データを収集。
コミュニケーションやマーケティングの基礎情報
や施策の効果測定を提供します。
*4 みんレポ
ドコモとインテージの合弁会社であるドコモ・イン
サイトマーケティングが開発し2016年4月より
インテージが事業承継。
生活者理解と企業との共創を実現するマーケ
ティングプラットフォームです。
Q 弊社インテージとは近年どのような取り組みをされていますか?
松崎様:インテージ西日本支社が開設され、距離的に近くなったことで、日常的にお会いする機会も増えました。これは実は非常に
重要なことです。貴社の持っている先進的なソリューション、たとえばi-SSP*3も、情報をいち早く届けてもらえました。
それに貴社の強みのパネルデータは、 われわれが購入している以外のカテゴリーも幅広く持っているので、スポットで契約外のデータを
購入すれば広くマーケットを眺めたり、あるいは豊富なサンプル属性を細分化して見ると意外な気づきがあったりと、さまざまな面白い
使い方ができます。仮説を持ってデータを見ると、洞察=消費者インサイトが得られるということですね。ただ、パネルデータの分析にしろ、
行動観察にしろ、角度を変えてみることができないと気づきは得られないと感じます。見て気がつく人は気がつくし、気がつかない人は
気がつかない。気がつく人がインテージさんの中にたくさんいればありがたい。あるいは凡人でもできるということも重要なので、何らかの
仕組みを通すと、気がつかない人でも気づけるようなソリューションの開発を期待しています。
インテージ玉木:インテージとしては、気づいても
それを言える関係でないと失礼になることもあります。
最近、ネスレ様との取り組みがうまくいっているのは、
言いたいことが遠慮なく言える関係になってきたと
感じます。
松崎様:そうですね。玉木さんとも年数を経て、率直
な意見がもらえるようになった。こちらも「それじゃだめ」
と平気で言うし。結果としては、より良いアウトプットが
出せる。「こういうことが知りたい」「こんな方法があるよ」
というキャッチボールがうまくいくようになりました。
インテージ高橋:
最近になって、マーケティング情報部の各担当者様の悩んでいる姿が見えるようになったというか、距離が近づけたように思っています。
松崎様:
悩みは多いんですよ、実は(笑)うちのメンバーとインテージさんの担当者が年齢的に近いのもあるかもしれませんね。貴社はわれわれ
が社内で評価を受けるための大事なリソースでもあるので、同じチームメンバーとしてモチベーションを高めあって課題を解決していくという
スタンスです。データを売ってもらって終わりではなく、キャッチボールをしながら「どう分析していくのか」「どう活用するのか」という「知恵」を
売ってもらいたいと思います。
Q 現時点でのインテージに対する評価と今後の期待はいかがですか?
松崎様:
一緒に発展していけるパートナーだと思っています。デジタル系など、ポテンシャルがかなりある分野に飛び込まれている会社だという印象
です。ファシリティを見ても、従来の定性調査や、調査後のワークショップ・アイデアジェネレーションといったところまでにも力を入れている。
大阪オフィスの設備は使いやすいし、インテージの人はわれわれが持っていないデータについてもご存じなのでアドバンテージはあると思う。
インテージ高橋:
「みんレポ」*4のワークショップをご利用いただいたこともありましたよね?
松崎様:
はい。今はインタビューや訪問調査などで何か特別なことがわかるということも少ないので、「みんレポ」のような他と差別化されるワーク
ショップは使いようですね。もちろん、既存手法のインタビューや訪問調査、アンケート、パネルデータでも「おや?なぜこうなっているの」と
気づくことができるとことがそもそも大切だとは思います。
高橋:
そうですね。そのときどきで抱えていらっしゃる課題と、それに合った調査手法やサービスラインナップをきちんと結びつけるのが、われわれ
ネスレ担当チームの重要なミッションだと認識しております。
松崎様:
欲しい情報というのは「誰が」「どこで」「何を」「どのように」「消費するか/購入するか/情報接触するか」。そこから「何が欲しいのか」
「どんな製品を作ろうか」「どのようにコミュニケーションするか」のアイデアを導き出します。欲しい情報の枠組みはインテージさんのデータで
かなりの部分は満たされているので、定型化されてしまえば、もっとうまくサイクルがまわる感じがします。とはいえ、現状これが最もいいと
思ったサイクルでも「こうしたほうが良いですよ」と言っていただければどんどん取り入れ、作っては壊し作っては壊しを繰り返していくのかな。
コミュニケーションを密にして、お互い発展していきましょう!
インテージ玉木:お互い発展していきたいというお言葉を頂けてよかったです。本日はありがとうございました!
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