2010 年度イアエステ研修レポート 第一部:研修報告 1. 研修の概要を A4 判用紙 1 枚以内にまとめよ。 私は2010年6月1日から7月31日までの2ヶ月間、ギリシャのアテネ工科大学にて研修を行ないました。そ の研修の概要を、研修内容、研修生活、自主活動の3つに分けて以下に示します。 1. 研修内容 私が行った研修の内容は、ギリシャにある古代水理構造物に関するWeb データベースの作成をすることでした。 水理構造物というのは、ダムや上下水道、貯水槽、トイレなど水に関するインフラストラクチャーのことです。ギリ シャには、ポリスに代表されるように紀元前から大きな都市が存在し、多くの人々が暮らしていました。そのため 当時のギリシャでも、都市で暮らす人のためダムや貯水槽といった水理構造物が多数建設されました。その時 建設された水理構造物は、今なお遺跡という形で現存しており、その高い技術力は現代に暮らす我々にも大 きな知見を与えてくれます。この仕事の目的は、そうしたギリシャの各地にある古代水理構造物に関する情報 をWebデータベース上にアップすることで、世界中の人がその情報に触れられるようにすることです。 研修開始時には、すでに情報を入力する土台となるデータベースは完成しており、私の仕事はそこに各水 理構造物に関する情報を入力していくことでした。入力が必要な水理構造物の数は、全部で97個でした。 具体的にはまず、ギリシャの古代水理構造物に関する記述が書いてある論文を読み、その中から必要な情 報をまとめてWebデータベース上にアップする作業を行いました。その作業が一通り終わってからは、各水理 構造物の写真をWeb上で見つけ、そのURLのリンクをWebデータベース上に貼りつけるという仕事を行いまし た。これは、視覚的な情報をWebデータベース上に載せることで、その水理構造物に関するより具体的なイメ ージを閲覧者に提供するためです。また、閲覧者がほしい情報を入手しやすいよう、各水理構造物を年代別・ 用途別などといった、いくつかの項目に分類・整理することも行いました。 2ヶ月間の研修の結果、記述情報をアップできた水理構造物の数は70で、写真を集めることができた数は5 3でした。 2. 研修生活 私は2ヶ月間、アテネ市内にあるホテルに滞在していました。研修先まではバスで30分程で、研修先には毎 朝9時半ごろに到着し、18時ごろまで研修を行うというのが、一般的な平日のスケジュールでした。 同じホテルにはアテネで研修を行っている研修生のほとんどが滞在していたため、仕事以外の時間は彼らと 過ごすことが多かったです。W杯観戦をしたり、料理パーティを開いたり、近くのレストランに食事を食べに行っ たり、フットサルをしたりと、非常に充実した時間を過ごすことができました。 週末には主に、イアエステ学生委員会が企画してくれたイベントに参加して過ごしました。ギリシャは観光立 国であるため訪れる場所がたくさんあり、美しいビーチで休暇を満喫することもあれば、古代遺跡を見学してギ リシャの歴史を肌で学ぶ経験をすることもありました。 3. 自主活動 研修として与えられた仕事の他に、自主的に提案した活動を2つ行いました。1つは、研修先の人達に向け て日本紹介のプレゼンテーションを行ったこと。もう1つは、折り鶴を1500羽作成し、それをギリシャの人達に プレゼントしたことです。どちらも準備に時間がかかり大変な面はありましたが、日本紹介のプレゼンが終わっ た後の達成感や、折り鶴のプレゼントを心から喜んでくれていることが分かる表情を見た時の嬉しさは、何とも 言えないものでした。 2 2010 年度イアエステ研修レポート 2.まとめとして、研修内容・及び派遣国での生活全般について A4 判用紙 4 枚以内に具体的に記述せよ。(研修 日誌、テクニカルレポートや単位認定用のレポートの内容を含んだもの) 1. 研修について 1-1 研修内容 私が行った研修の内容は、ギリシャにある古代水理構造物に関するWeb データベースの作成をすることでした。 水理構造物というのは、ダムや上下水道、貯水槽、トイレなど水に関するインフラストラクチャーのことです。ギリシ ャには、ポリスに代表されるように紀元前から大きな都市が存在し、そこには多くの人々が暮らしていました。人が 暮らしていく上で不可欠なもの、それが水に関するインフラストラクチャーです。そのため、はるか昔ギリシャでも、 都市で暮らす人のためにいくつもの水理構造物が建設されました。そして、その時建設された多くの水理構造物 は、遺跡という形で今なお現存しており、その技術力や当時の利用方法は現代に暮らす我々にも大きな知見を 与えてくれます。この仕事の目的は、そうしたギリシャの各地にある古代水理構造物に関する情報をWebデータ ベース上にアップすることで、世界中の人がその情報に触れられるようにすることです。 私が研修を開始する時には、すでに情報を入力する土台となるデータベースは完成しており、私の仕事はそこ に各水理構造物に関する情報を入力していくことでした。入力が求められている水理構造物の数は全部で97個。 私はこれらの水理構造物に関して、できるだけ多く情報を埋めるように指示されました。 具体的にまず私が行ったのは、水理構造物に関する記述情報の入力です。担当の教授から、古代ギリシャの 水理構造物に関して書かれた研究論文を渡されたので、その研究論文の中から、必要な個所を抜き取り、まとめ てWebデータベース上にアップしていきました。いつの時代に完成し、いつ使われていたのか、そしてその水理 構造物はどこに位置していたのか、どのように使われていたのかといった情報を中心に集めて行きました。 水理構造物に関する記述を入力し終わった後は、各水理構造物の写真をWeb上で見つけ、そのURLのリン クをWebデータベース上に貼りつけるという仕事を行いました。これは、視覚的な情報をWebデータベース上に 載せることで、その水理構造物に関するより具体的なイメージを閲覧者に提供するためです。Web上で見つから ない写真に関しては、休暇を活用して自分の足で水理構造物の写真を撮影しに行きました。 また、閲覧者がほしい情報を入手しやすいよう、各水理構造物を年代別・用途別などといった、いくつかの項 目に分類・整理することも行いました。 2ヶ月間の研修の結果、記述情報をアップできた水理構造物の数は70で、写真を集めることができた数は53 でした。 図―1 作成した Web データベース 3 2010 年度イアエステ研修レポート 1-2 研修環境 私が研修を行ったアテネ工科大学は、滞在先からバスで30分程の所に位置していました。就業時間は厳密に は決められておらず、自分で好きな時間に来て帰ることができましたが、おおよそ9時半から18時までの就業を 基本に研修を行っていました。 アテネ工科大学はギリシャの中でも非常に大きい理工系の大学で、化学、物理、数学、建築など主要な理工系 の学部・学科は全てありました。また面積的にも大きく、例えば私のいた研究棟から大学食堂までは徒歩15分以 上。毎日の良い運動でした。 私がいた研究棟は水理研究グループのための研究棟で、具体的には河川工学や水文学に関する研究を行う 研究室が入っていました。教授や研究員、博・修士課程の学生、また秘書の方も含めると全部で30人くらいが同 じ研究棟で研究・仕事を行っていました。ほとんどの方がギリシャ人でしたが、私と研究部屋が同室だった二人の 博士課程の学生は、ともにイタリア人でした。 私には研修のためパソコンと机を1つずつ提供していただきました。ただ、パソコンは日本語表記ができなかっ たため自分のパソコンを持ち込んで仕事に使っていました。 研究室の研究のスタンスは、各人が個別に研究を進めるという形で、共同で研究を行っている方達はいないよ うでした。そのため、私も自分の研修に関して他の方と連携して行ったり、担当の教授以外の方に教えを請うとい う機会はほとんどありませんでした。ただ、ネット接続の仕方や印刷機の使い方など、研究生活に関する面ではだ いぶサポートしてもらいました。またギリシャでは外国人が給料を受け取るための手続きは、非常に複雑らしかっ たのですが、秘書の方が懇切丁寧に資料を作成してくれたおかげで無事に受け取ることができました。 研修先の方々はみな一様に親切で、不快な思いをさせられたことは本当に一度もありません。大変素晴らしい 研修環境だったと思います。 2. 研修生活について 2-1 居住環境 私は 2 か月間、アテネ市内のホテルに滞在していました。このホテルには、アテネで研修を行う研修生のほとん どが滞在していて、多い時で15人くらいの研修生と共に暮らしていました。またイアエステ研修生の他、アテネに 働きに来たモデルの方々など、海外からの他の長期滞在者もこのホテルを利用していました。ホテルの設備とし ては、トイレとシャワーは各部屋にあり、キッチンと冷蔵庫、洗濯機は共用でした。 ホテルでは、フィンランド人の研修生とルームシェアをしていました。ルームシェアおいては、特別大きな問題 やいざこざはなかったのですが、ルームメイトが早寝をしたがるため、部屋の電気を早く消さなければいけなかっ たことは苦労しました。パソコンの光とギリシャで購入した懐中電灯の明かりを頼りに、自分の勉強や折り鶴作成な どの作業をしたのは良い思い出です。 また、ホテル周辺の治安はお世辞にもよいといえず、薬物使用者がうろついているのを毎日の様に見かけまし た。ギリシャ全体の治安はそれほど悪くはないのですが、ホテル周辺は特別に治安が悪い地域だということでした。 そのためトラブルに巻き込まれないか若干不安はありましたが、2 ヶ月間特に問題は起きませんでした。恐らく外 出時には研修生同士で固まって行動したり、タクシーを使用するようにしていたのが良かったのだと思います。な お治安以外の面での立地はよく、スーパーマーケットやキオスクなども近くにあって、生活に必要な物を買い揃え るのには不自由ない環境でした。 2-2 食生活 朝食はバナナやパンなど軽いもので済ませ、昼食は大学構内の食堂で食べていました。夕食はもう一度大学 構内で食べるか、他の研修生が作った料理をさりげなく食べさせてもらったり、外食したりしていました。私は大学 での研修だったため、無料の食堂利用券を手に入れることができ、そのため朝・昼・夜とその気になれば 3 食全て 4 2010 年度イアエステ研修レポート 無料で食べられるという、非常に恵まれた環境でした。 ギリシャ料理は、ほとんど全ての料理にオリーブオイルが大量に使われている上、味が単調であるため、たまに それ以外の料理が食べたくなることがありました。そこで飽きがくるたびに、他の研修生が作った料理をさりげなく 頂くようにしていました。お礼に日本食をご馳走するつもりでしたが、気がつけば研修が終わっていたのが残念で なりません。 また、スフラキという安いファーストフードがあり、外食ではそれをよく食べていました。日本食レストランには一 度行きましたが、値段が高い割に味が残念でした。日本食材店は見つけはしましたが、やはり値段はとても高か ったです。 2-3 平日の暮らし 平日の一日のスケジュールは、おおよそ次の通りです。 7:00 起床、ブログ更新、朝食 9:00 滞在先を出発 9:30~13:00 研修 13:00~14:00 昼食 14:00~18:00 研修 18:00~ 帰宅、夕食、自由時間 1:00 就寝 研修終了後の自由時間は、他の研修生が起きている時間帯にはできるだけ彼らと過ごし、自分の勉強は深夜 にやるようにしていました。研修生とは平日には、滞在先の屋上でお酒を飲んで話したり、近くの丘までハイキン グに行ったり、フットサルをしたり、時にはパーティに一緒に参加することもありました(ギリシャでは毎日のようにど こかでパーティが開かれていました)。また金曜日の夜はやはり特別で、ほぼ毎週アテネ市内にあるバーやクラブ に研修生みんなで出かけて行き、ギリシャのナイトライフを楽しみました。 2-4 休日の暮らし 休日は主に、イアエステ学生委員会が企画してくれたイベントに参加しました。他国へ旅行に行く企画はありま せんでしたが、サントリーニ島やエギナ島といったギリシャの代表的な島へと旅行に行き、バカンスを満喫しました。 旅行の他にも、スキューバダイビング体験や、川下り、フットサル大会、研修生のフェアウェルパーティ、パルテノ ン神殿見学ツアーなど、毎週のように企画があったため、大変充実した休日を過ごすことができました。また、研 修の後半には自分で企画を立てて一人旅をしたこともありました。 2-5 イアエステ研修生について 滞在中、本当に多くのイアエステ研修生と出会いました。ブラジル、ドイツ、フィンランド、オマーン、香港、イギ リス、トルコ、メキシコ、バーレーン、チェコ、ロシア、シンガポール、シリア、チュニジア、エクアドル、ウズベキスタン、 ハンガリー、クロアチア、スペイン、スロバキア、スロベニア、アイルランド、マカオ、中国、インド、ルーマニア・・・。 さまざまな国から来ている学生と出会い、同じ時間を過ごすことができたことは一生の宝物です。特にアテネで働 く研修生達とは同じホテルに泊まっていたので、毎日の様に顔を合わせていました。お酒を飲んで冗談を言い合 ったり、時には真面目な話をしたりと、思い出がたくさんあります。私は他の研修生と比べると英語力が圧倒的に 低く、苦労したことも多々ありましたが、それを差し引いても今では良い思い出です。 2-6 現地イアエステ学生委員について アテネのイアエステの学生委員は全部で5名でした。毎週末のイベントの企画に加え、宿泊先の手配や空港 5 2010 年度イアエステ研修レポート からの迎え、生活のサポートなど全ての面において大変お世話になりました。ギリシャの国民性ゆえか、5名とも 大変明るく、接しやすい人柄の持ち主でした。 2-7 ストライキ 2週間に1回程度のペースで、公共交通機関がストライキをしたため研修に行けない日がありました。幸い私が いる間は死者が出るような大規模なデモ活動はありませんでしたが、それでもシンタグマ周辺(国会議事堂がある 所です)に無数のデモ隊が押し寄せている光景を見かけることが、何度かありました。 3. 自主活動について ここからは研修とは直接関係ありませんが、私が自主的にギリシャで行った活動について示します。ギリシャに 来て、学ばせてもらうのは当たり前なので、自分の方から何か提供できないかと考えたのが活動の動機です。 3-1 日本紹介プレゼン 一つ目の活動は、研修先の教授や学生に向けて日本紹介のプレゼンテーションをしたことです。研修先の人 達も前から日本文化には興味を持ってくれていたようで、「日本紹介のプレゼンをさせてほしい」と私が提案すると、 快く受け入れてくれました。 プレゼンでは、日本の地理、主要な都市、日本文化の3項目に分けて日本の紹介をしました。日本文化を紹介 する項目では、日本食材店で購入した日本の伝統的なお菓子(かりんとう)と折り鶴を提供し、実際に日本文化を 体験してもらいました。また、プレゼンの締めで、お世話になった担当教授にサプライズプレゼントとして、100羽 鶴を手渡しました。プレゼンに対して好評価を頂けたことも嬉しかったですが、自分でやると決めた事が達成でき た充実感を味わうことができました。 3-2 折り鶴プロジェクト 二つ目の活動は、1500羽の折り鶴をギリシャの人達にプレゼントとして配ったことです。この企画は研修が始 まる前から準備していたもので、研修先が決まってから研修が始まるまでの 2 か月間で全ての折り鶴を作って、ギ リシャに持って行きました。 ギリシャでお世話になった方や出会った方一人一人に贈り物として配ったのですが、特にお世話になったイア エステ委員会、研修先、滞在先のホテルにはそれぞれ1000羽鶴、100羽鶴、250羽鶴という折り鶴をまとまった 形にして渡しました。 日本の文化が通じるか不安はありましたが、どうやらその不安は杞憂だったようで、多くの方が喜んでくれ、純 粋に嬉しかったです。特に研修最終日、滞在先のオーナーに 250 羽鶴を渡した時に、彼女が見せてくれた笑顔 は僕にとっては一生忘れられないものです。この企画をやってよかったと心から思った瞬間でした。 4. 謝辞 2 ヶ月間、大変貴重な経験をさせていただいきました。IAESTE 関係者の全ての方々に深く感謝致します。 6 2010 年度イアエステ研修レポート 第二部:アンケート 以下の質問にお答えください。 A. 研修内容について 1. 研修内容は、O-form に記載されていたとおりでしたか。(はい・いいえ) 「いいえ」と答えた場合、どこが違っていたか具体的に記述してください。 2. 就業時間は、O-form に記載されていたとおりでしたか。(はい・いいえ) 実際の就業時間: 全( 352 週( 5 )時間 )日間;( 月 )曜日から( 金 )曜日 O-form 上では、1日の就業時間は8時間と知らされていたが、実際の就業時間はかなりゆるく拘束はありま せんでした。なおストライキが 4 回程あったため、研修先に行けない日がありました。 3. 研修先から支払われた“滞在費”は、現地の通貨で週いくらでしたか。“滞在費”の内訳と日本円に換算し た金額と併せて書いてください。 170ユーロ(宿泊費、食費、交通費、娯楽費など)=18,700円 ※1 ユーロ=110円 4. 研修先から支払われた“滞在費”は、生活するのに十分なものでしたか。(はい・いいえ) 「いいえ」と答えた場合、何にいくらぐらい足りませんでしたか。 日常生活する上では十分足りましたが、週末の旅行や娯楽に使用する費用を考慮すると不十分でした。 5. “滞在費”はどのように支払われましたか。(例:現金手渡し・銀行振込) 小切手のようなものを手渡され、銀行でお金を受け取りました。 6. 研修中の滞在先について、宿舎の形態、周辺地域の環境や治安について詳しく記述してください。 キッチンや洗濯機が共同のユースホステルのような宿舎でした(トイレとシャワーは各部屋についていま した)。アテネで研修している研修生はみなここに滞在しており、多い時には15人くらいが暮らしていました。 私はフィンランド人のイアエステ研修生とルームシェアをしていました。またホテルにはイアエステ研修生以 外の長期滞在者も宿泊していました。 周辺地域の治安はお世辞にも良いとはいえず、薬物使用者を毎日のように見かけました。ただ近くにス ーパーマーケットやレストランなどがいくつもあったため、治安面を除けば生活しやすい環境でした。 7. 研修中の滞在先(宿舎)から研修地までの通勤について書いてください。(交通の便・手段・費用等) 7 2010 年度イアエステ研修レポート バスで 30 分程でした。1 か月用の公共交通機関用定期券を購入し、それを利用して乗車していました (学生割引込みで16ユーロ)。ギリシャではこの定期券を持っていれば、バスも電車も全ての公共交通機 関を使用することが可能でした。 バスは時間通りに来ることは稀で、運が良ければすぐに乗ることができましたが、運が悪いと 1 時間近く待 たされたこともありました。 また、公共交通機関がストライキをした関係で、研修先に行けない日がありました。 8. 研修先での職場環境(人間関係)は良かったですか。(はい・いいえ) 「いいえ」と答えた場合、不満だった点を書いてください。 9. 研修において、何か特別なプロジェクトに参加しましたか。(はい・いいえ) 「はい」と答えた場合、参加したプロジェクトの内容を詳しく記述してください。 10. 研修において、あなたの語学力(O-form に記載されている Required Language)は客観的に見て十分だっ たと思いますか。(はい・いいえ) 「いいえ」と答えた場合、反省点を書いてください。 現地で出会った研修生と比較すると英語力の不足は明らかでした。特にリスニング能力が低く、何度も 言っていることが分からず聞き直しました。 B. 普段の生活について 1. 研修以外の時間(余暇)はどのように過ごしていましたか。なるべく簡潔に書いてください。 平日の余暇は自分で日本や英語の勉強をしたり、他の研修生とハイキングやショッピング、夕食を食べ に行ったりしていました。他にもフットサルをみんなでやることもありました。休日は IAESTE 委員会が企画し てくれたイベントを中心に参加していましたが、自分で計画して一人旅をしたこともありました。 2. 研修地でイアエステ委員会主催の催しに参加しましたか。(はい・いいえ) 「はい」と答えた場合、参加したプログラムの内容と併せて感想も書いてください。 ギリシャにある島への旅行や、川下り、スキューバダイビングなどの企画に参加しました。前々から練って 作られた企画ではないためか、それほどオーガナイズはされておらず、企画に少し無駄が多かったように 感じました。しかし、全ての企画が私を含めた研修生と相談して作られていたため、研修生の参加率は非 常に高く、また満足度も高かったように思います。私自身も、大変充実した時間を過ごすことができました。 3. 研修国で、その国の伝統文化に触れるような機会はありましたか。(はい・いいえ) 「はい」と答えた場合、どのようなものに参加したか、感想も詳しく書いてください。 エピダウルスで、古代ギリシャの伝統演劇を観賞しました。全てギリシャ語で行われるため、何を言ってい 8 2010 年度イアエステ研修レポート るのか理解することは不可能でしたが、華麗なダンスや途中で挿入される音楽や歌などには言葉の壁を越 えて、感動することができました。 4. 研修国の印象を詳しく書いてください。 私が研修をしていた6月と7月はほぼ毎日とても暑く、40度を超えるような日も多くありました。ただ日本と 違い乾燥しているので、それほど居心地の悪さは感じませんでした。 ギリシャ人はとにかくリラックスしており、自分の時間で人生を暮らしているといった印象でした。また子供 から大人まで騒ぐのが好きな人が多く、毎夜のごとくどこかでパーティが開かれていました。その他、バスに お年寄りが乗ってきたときは必ず席を譲るなど、温かい国民性を持った人が多かったです。 ただ一方で、すぐにカッとなる人が多く、大声でお互いを罵倒している光景を路上でよく目にすることが ありました。 5. 研修国で、日本のことについて質問をされましたか。(はい・いいえ) 「はい」と答えた場合、特に印象に残った質問、面白かった質問、あなたが返答に困った質問などがあれ ば、それにどう答えたかも含めて書いてください。 宗教や中国や韓国との関係、歴史など深いトピックから、日本食、地理、東京出身かどうか、アニメにつ いてなどの軽いトピックまで、とにかく日本のことはたくさん聞かれました。 その中でも印象に残っているのは、“How is Japan?”と漠然とした質問をされたことです。結局は気候や 人口など当たり障りのないことを軽く説明したのですが、最初に聞かれた時は何を答えればいいのか分か らず、あたふたとしてしまいました。 C. イアエステとの連絡 1. 研修出発前、手続き上何か問題はありましたか。(はい・いいえ) 「はい」と答えた場合、問題点を詳しく書いてください。 2. 研修国入国時に何か問題はありましたか。(はい・いいえ) 「はい」と答えた場合、問題点を詳しく書いてください。 3. 研修国到着後、研修地まで自分ひとりで行きましたか。(はい・いいえ) 「いいえ」と答えた場合、誰と行きましたか。 自分と同じ研修先で研修をしていた先輩の研修生に連れて行ってもらいました。 4. 3で「研修国のイアエステ委員会」と答えた場合、イアエステ委員会はどのように関与していましたか。 9 2010 年度イアエステ研修レポート 5. 研修初日、研修先の受入準備体制は万全でしたか。(はい・いいえ) 「いいえ」と答えた場合、何に不備があったか書いてください。 6. 研修期間中、研修国のイアエステ委員会のオフィスへ行く機会はありましたか。(はい・いいえ) 7. 研修先でのイアエステ委員会のオフィスについて書いてください。 ① 委員会は何人体制でしたか。 学生委員が5人程、事務局員として働いている方が5人程でした。 ② 研修期間中、委員会との連絡はスムーズに行われましたか。 はい。自分の研修先にIAESTE のオフィスがあったので非常にスムーズでした。 ③ 研修期間中、問題が起こったときに適切な対応もしくは助言をしてくれましたか。 はい。 D. その他 1. 今回のイアエステ研修を通して、最も良かったと思うことを詳しく書いてください。 人に恵まれていたことです。研修先の人をはじめ、研修生やIAESTE 学生委員、現地で知り合った方達 は、みな素晴らしい人達でした。もちろん、人間関係において何も問題がなかったわけではありませんが、 ギリシャで出会った全ての人達にまた会いたいと心から思えることが、私にとって最も良かったことです。 2. 研修に関して事前に勉強をして行きましたか。(はい・いいえ) 「はい」と答えた場合、何を勉強し、どう役立ったかを書いてください。 「いいえ」と答えた場合、事前に勉強をしなかった理由を記述してください。 研修先に訪ねた所、こちらに来てから勉強すればいいと言われたため。 3. 研修終了時に、受入企業に研修レポート(Technical Report, Training Diary を含む)を提出しましたか。(は い・いいえ) 4. 日本出国前に準備しておいたほうが良いと思われることを書いてください。 ・ 英語力を伸ばすこと ・ どういう研修にしたいのか目標をはっきりさせておくこと 10 2010 年度イアエステ研修レポート 5. ・ 研修経験者に出来る限り話を聞いて、準備にさく時間を減らすこと ・ 研修に対するイメージを描いておくこと 所持金やクレジットカード等、いくらぐらい・どのように持参されたか、また準備が十分であったかを書いて ください。 所持金は15万円。銀行口座に10万円を入れていきました。口座から落とすのが面倒だったので現金は 多めに持って行きました。クレジットカードは持って行きませんでしたが、必要な場面にぶち当たったことが あったので持って行くことをすすめます。 6. 日本から持参した物の中で、特に役に立ったもの、あるいは必要なかったものがあれば書いてください。 研修先のパソコンが日本語表記に対応していなかったこともあり、パソコンは必須でした。また、日本のお 菓子やしおりをお土産などはお土産として役に立ちました。 7. 来年以降、あなたが派遣された国へ、研修生として派遣される候補生に向けての助言(研修のことだけで なく、語学面や生活面など、気が付いたことはでくるだけ詳しく)を記述してください。 ギリシャでは頻繁にストライキがあります。大きなデモがあると危険な可能性があるので、十分に注意して 下さい。 8. 今後イアエステでの研修を考えている学生の方々へ、メッセージがあればお書きく ださい。 私は、日本の理系学生にとって、イアエステ研修は「参加した方がいい」というレベルではなく、「参加す べき」レベルだと思います。特に海外で一人きりで生活した経験がない人にとっては、参加は必須であるよ うに思います。一度海外で暮らしてみれば、日本で暮らすことがどれほど楽なことかが分かります。世界中 の学生との交流が自分の視野が広げてくれるのは間違いないですし、一度日本を離れて暮らしてみること は、自分を見つめ直す良いきっかけにもなります。 選択肢はイアエステに限らないかもしれませんが、これからの日本人は、こういった経験をもっともっとし ていくべきではないでしょうか。そういう経験を持つことが、私達の世代がこれからの日本を引っ張る上で、 世界を引っ張る上で大切になるのではないかと私は思います。 ご協力ありがとうございました! 11
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