合唱理論概論 - 京都大学医学部混声合唱団

合唱初心者のための参考書
合唱理論概論
京都大学工学部情報学科
↓
京都大学大学院情報学研究科
平成 20 年 4 月入団
阿部義貴
はじめに
どうも, 阿部です. 早いもので, もうメディコも卒団の年となってしまいました. 残り 1 年, 何を
していこうかということで考えてみたところ, まず思いついたのが「自分の学んだことを後世に伝
える」ことでした. そこで, この文書を通して, 私がこれまでに音楽について学んできたことを可能
な限り伝えたいと思います. とはいっても, ここに書いてあることが絶対ではありません. あくま
で参考程度に考えてください. タイトル通り, 主に初心者向けに書いているので, 技術的にみっちり
やりたい人には向いてないかもしれません(笑)まあ, 反面教師でもなんでもいいのでこの文書が
みなさんの役に立てれば幸いです.
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目次
第1章
音楽の基礎知識
3
1.1
音の名前 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
3
1.2
全音と半音 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
3
1.3
音の度数と和音 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
4
1.4
調 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
5
1.5
その他用語の解説
6
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
第2章
基本的な歌い方
7
第3章
発声法
9
3.1
声の種類と望ましい声 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
9
3.2
理想的な声を身につけるために . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
11
3.3
歌う姿勢 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
11
3.4
呼吸法 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
11
3.5
母音の発音 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
12
参考文献
15
2
第1章
音楽の基礎知識
1.1 音の名前
ここでは, 音楽活動をする上で欠かせない”音階”と, 知っているとより理解が深まる”和音”につ
いて説明します.
図 1.1 音名 (ハ長調の音階)
図 1.1 は, それぞれト音記号とヘ音記号で音名を示したものです. ] や [ のついていない音は幹音
とも呼ばれます. 一般によく知られている音名は「ドレミファソラシド」ですが, これは実はイタリ
ア語であり, 日本の音名だと「ハニホヘトイロハ」, 英語だと「CDEFGABC」となります. 日本の
音名は主に調の名前で, 英語はコードの記述に使われます. コードや調に関する詳細は後述します.
1.2 全音と半音
音の高さには, ある音とある音が”どれだけ離れているか”という概念があります. その概念を具
体的に表すには, 距離としての刻み幅, 単位のようなものを決める必要があります. そこで登場する
のが”半音””全音”というものです.
鍵盤上で, 隣り合う白鍵と黒鍵は半音高さが違う関係にあり, 半音 2 つ分が全音になります. 白
鍵同士の場合, E と F(ミとファ), B と C(シとド) の間が半音であり, それ以外は全音高さの違う関
係になります. 図 1.2 に鍵盤上での音の高さの関係を示します.
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図 1.2 半音と全音
1.3 音の度数と和音
音の度数は, 音と音との距離を表す概念です. 度数は, 図 1.3 のように, 同じ音を 1 度として, 幹
音 1 つ分ずれるごとに大きくなっていきます.
図 1.3 音の度数と和音
実際には [ や ] などの関係でより詳細に分けられますが, ここでは大まかな理解を目的とするの
で省略します.
和音は, 度数の異なる音を重ねたもので, 基本的には 3 つの音で構成されます. 構成音によって
和音に名前をつけたものがコードと呼ばれるものです. コードには様々なものがありますが, 構成
音で覚えるよりも, その和音の雰囲気 (明るいか暗いかなど) で特徴を掴むのが一番だと思います.
また, 和音の構成音にはそれぞれ役割があります. 特に和音を構成する一番下の音は根音と呼ばれ,
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和音の基盤である重要な部分となります. 合唱においては主にベースがこの役割を担うことが多い
かと思われます.
図 1.4 和音の構成音の名前
代表的なコード
いろいろな曲によく使われる代表的なコードを記しておきます.
■メジャー
メジャーは, 根音 +3 度上の音 +5 度上の音で構成されます. 明るい雰囲気の和音で,
カデンツァの最初と最後の和音はメジャーになります. コードネームの表記には, 根音の英語表記
が用いられます. (例: C)
■マイナー マイナーは, 根音 + 短 3 度 (3 度から半音下げたもの) 上の音 +5 度上の音で構成さ
れます. メジャーとは対照的に暗い雰囲気の和音です. コードネームの表記には, 根音の英語表記
の横に m がつきます. (例: Cm)
■セブンス
セブンスは, メジャーやマイナーの上に第 7 音(根音の 7 度上の音)を加えたもので
す. 第 5 音を抜いた状態でもしばしば用いられます. メジャーやマイナーと比べてやや不安定な
雰囲気の和音ですが, これを用いることによって自然な曲の流れを作るという効果があります(余
談ですが). コードネームの表記はメジャーやマイナーの表記の右下に 7 を書き足したものです.
(例: C7 ,Cm7 )
1.4 調
調とは, 大雑把に言って”音楽的なまとまり”だと考えられます. 例えば, 図 1.1 はドの音を基準と
した (主音と呼ばれます) ハ長調と呼ばれる調の音階ですが, 主音を変えても同じような性質をもっ
た音階を作ることができます. 図 1.1 のような性質の調は長調と呼ばれるものに分類されますが,
調には短調というものがあります. その一例がイ短調と呼ばれる図 1.5 の音階です. 実際に弾い
てみると, 短調と長調の印象の違いがなんとなくわかるかと思います.
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図 1.5
イ短調の音階
1.5 その他用語の解説
合唱の技術的な解説をするときによく出てくる単語について, 代表的なものをいくつか説明して
おきます.
■軟口蓋, 硬口蓋
共に口の中の部位です. 口の中の上側を舌でなぞっていくと, 前方の部分が固く, 奥のほうが柔らか
くなっているかと思います. これらをそれぞれ硬口蓋, 軟口蓋と呼びます. 主に発声などの解説に
使われる用語です.
■ピッチ
ピッチというのは, 音の高低です. 音は周波数によって高さが決まりますが, 先述した半音や全音と
いう概念では均等に刻み幅をとって音を分けているだけなので, 同じ音程の範囲内でも高低差が生
じる場合があります. その高低をピッチの高低と呼んでいます.
■打点
指揮者は基本的に, 拍を示すためにある一点で「叩く」ように指揮を振ります. この点を打点と呼
んでいます.
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第2章
基本的な歌い方
ここでは, 合唱をするにあたって普段からどんなことに気をつけて歌えばいいかということを述
べることにします. 発声自体のことは次の章で述べるとして, ここではその他にどのようなことを
意識して歌うべきかを述べます. なお, 細かい意向は指揮者によって変わってくると思うのであく
まで参考ということで.
音量バランス
斉唱でもない限り, 曲のどこかしらには主旋律を歌うパートと伴奏やハモリの役を担うパートが
存在します. この場合, 音量バランスはどのように作るべきでしょうか. 当然, 主旋律が聴こえるよ
うにするべきですね. 練習中, 意外とこれができていない場合が見受けられます. 自分のパートに
必死になるより, なるべく曲の流れを把握して主旋律を聴ける程度に余裕を持って歌うのがベスト
だと思います.
また, 伴奏パート同士で和音を作る場合の音量バランスはどうするか. メジャーやマイナーの
場合, 基本的には 根音 > 第 5 音 ≥ 第 3 音 だと思います. 根音が聴こえないと和音の基盤がしっか
りしないし, 第 5 音がないと和音としては安定しません. しかしながら第 3 音は和音の性質を決
める重要な音なので, 正確に歌う必要があります.
ピッチの高低
割と気になるのがピッチの高さです. 声質とも多少関連するかもしれません. ピッチは誤差の
ようなイメージがありますが, 意外と音色としてはっきり目立つ場合が多いです. 基本的にピッチ
は高めの方が綺麗に聴こえる (オーケストラなど楽器の方が顕著のようですが) ので, なるべく高め
にとれるように意識しましょう. 具体的には, 声を響かせる位置を上にあげたり, 口角を上げると達
成しやすいかと思います. 要するに笑顔で歌えばいいと思います. 曲にもよりますが.
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フレーズの意識
歌というからには歌詞があるわけですが, 特に意識せずに歌うとなんの面白みもないお経みたい
になってしまいます. 特に同じ音をずっと歌うような場合にはその傾向が顕著です (ほんとにお経
読んでる歌も無くはないんですが). 音取りをしっかりするというのは大前提として, 歌詞を歌う際
はその意味であるとか, 発音, イントネーションも意識できるといいと思います. 普通の会話にして
も, 抑揚がないとつまらないですよね?それと同じです. フレーズ一つ一つに対して抑揚をどう
付けるかとか, この部分では何を一番伝えるべきなのかとか, そういうことを考えながら歌ってほ
しいと思います.
曲のイメージ
練習中, 指揮者に「ここはこういうイメージで」と言われることもあるかと思いますが, その前に
個人個人が曲に対するイメージを何かしら持って欲しいかなと思います. 何もイメージがなく, た
だ与えられた通りにやるのと, 自分なりの曲のイメージをもって, かつそれを指示に沿わせて歌う
のとでは表情の豊かさとかモチベーション的な意味でも差が出てくることでしょう. 積極的に歌
おうねっていうことでもあります.
指揮者との合わせ方
メディコの指揮者は基本的に打点を示しながら叩くように振ります. この打点に関してなんです
が, 叩いたのを見てから歌いましょう. 下回生は特に叩くタイミングを予測して歌ってる人が多い
ので. みんなが予測で歌うと揃いにくいし, テンポ変化とか微妙に困ると思います.
まとめ
総合的に言うと, 「場を楽しむ」っていうのと「歌を通して会話する」っていうのに尽きるかと
思います. 曲のノリを感じながら楽しんで歌ってほしいし, 他パートの声も聴いたり, 指揮者の指示
に応えながら,「みんなで」歌えたらいいなと思います. 演奏会は観客も含めて全員で作るものなの
で, いろんなところに目を向けていろんなものを感じ取って欲しいです.
あと, お手本というか目標となるようなものを見つけてイメージをもつといいかな, とかったん
が言ってました(笑)いろんな演奏を聴いて, 自分なりの理想となるイメージを持つことは確かに
重要だと思います.
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第3章
発声法
いよいよ発声について書きたいと思います. まず, どのような発声をするにしても気をつけなけ
ればならないことを 2 点, 挙げておきます.
• 母音を明瞭に発音する
• 喉を締め付けないように発声する
この 2 つは非常に大事です. 母音の音質は全体の音質の基盤となりますし, 歌い手が長く歌い続け
るには喉に余分な力を加えてはいけません. どの文献にも, この 2 点は必ずと言っていいほど載っ
ています. つまり, これが本質的な部分ともいえるでしょう.
3.1 声の種類と望ましい声
発声のしくみ
まず初めに, 声がどのようにして出るのかというのを簡単に説明しておきます. 声は, 声帯と呼ば
れる部分が振動することで生まれます. この声帯を周りの筋肉で伸縮させることで, 私たちは様々
な音を発することができます.
図 3.1 喉の仕組み
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声域
男声も女声も, 出せる最低音は声帯の長さによって限界があり, 一般的にはどちらもミの音であ
ると言われています. これより低い音が出せる人は, 平均より声帯が長く, これより高い音しか出せ
ない人は, 平均より声帯が短いといえます.
一方で, 最高音というのは理論上存在しません. 声帯を巧みに縮めていければいくらでも高音を
出すことができるからです.
図 3.2
男女の平均的な最低音
声の種類
声の状態には 4 種類あると言われています.
• 胸声
• 頭声
• 声のひっくり返り
• ヴォーチェ・デ・フィンテ
胸声はいわゆる地声です. 低音を出す際は声帯を収縮させて低く太い音を出します. 頭声はいわゆ
る裏声, ファルセットのことで, 声帯を伸張させて薄くし, 高音を出します. この胸声と頭声の境
界, すなわち声が「ひっくり返る」箇所のことをブレイクポイントと呼びます. ヴォーチェ・デ・
フィンテというのはブレイクポイントをなくして胸声の区域と頭声の区域を滑らかにつなぐ声のこ
とで, 胸声・頭声を混ぜた声というところから”Mixed voice” とも呼ばれます. ヴォーチェ・デ・
フィンテの特徴は以下の 6 つと言われています.
1. 声の立ち上がりが明確
2. 正確なピッチコントロールが可能
3. ヴィブラートが調整されている
4.「独唱」「合唱」の使い分けが可能
5. きめ細やかな感情表現が可能
理想的な発声のひとつは, このヴォーチェ・デ・フィンテの範囲を胸声, 頭声の領域に拡大していく
ことになります. そうすることで, 滑らかで美しい声が出せると考えられています.
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3.2 理想的な声を身につけるために
先述したヴォーチェ・デ・フィンテを身につけるには, 前提として胸声・頭声の両方を均等に鍛
えなくてはなりません. 声域の融合を行うので, 一方が不完全であるとうまく混ぜ合わせることが
できません. よって, 普段の練習でも頭声・胸声を満遍なく鍛えていく必要があるかと思います.
ヴォーチェ・デ・フィンテへの基礎練習
ヴォーチェ・デ・フィンテへの基礎練習として, 「メッサ・ディ・ヴォーチェ」と呼ばれる方法
があります. これはファルセットから徐々に音量を大きくしてヴォーチェ・デ・フィンテにし, そ
こから徐々に音量を落としていってファルセットに戻すというものです. これをうまく行うにはま
ずファルセットの発声を作らねばなりません.
3.3 歌う姿勢
正しい姿勢は正しい呼吸と良い発声のために必要となります. 歌う姿勢を正しくするためのポイ
ントは以下の 4 つです.
• 背骨を真っ直ぐにする(脊柱の S 字湾曲を無理に正せということではありません)
• 頚椎を垂直にする
• 息を吸うときに胸は開かれた状態にする
• 両脚は軽く曲げる
脚を軽く曲げると, 腰椎前彎が収縮して背骨がまっすぐになります. 頚椎に関しては, 首の長さに
よって最適な頭のポポジションが若干異なりますが, 頭は上げすぎても下げすぎてもいけません.
上げすぎると咽頭の位置が上がって狭くなり, 声帯が柔軟性を失ってしまいます. 逆に下げすぎる
と口が開きにくくなります. 歌う時の最適な姿勢においては, 横隔膜と呼吸に関する筋肉以外のあ
らゆる筋肉が弛み, 柔軟になっていなくてはなりません. 正しい姿勢をとることで, 声の響きがすべ
ての骨格を通して拡大されます.
3.4 呼吸法
ここでは, 呼吸法について説明します. 呼吸の種類は大きく分けて以下の 3 つがあります.
• 腹式呼吸
• 胸式呼吸
• 肩式呼吸
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歌唱の発声で用いるのはこのうちの腹式呼吸です. 腹式呼吸は胸式呼吸と比べて吸い込める空気の
量が多く, 横隔膜を押し下げる運動によって胸や喉周りの力のみが抑えられます. つまり, 歌唱に適
した状態を保てる呼吸法というわけです.
臍下丹田呼吸
実際, 合唱の呼吸の時にはへそから拳 1 個分下にある丹田を意識して呼吸を行うと良いといわれ
ています. 丹田を膨らませるように息を吸い, 膨らんだ状態を少し保つようにしながら吐いていく,
という流れになります.
■練習法
1. 仰向けに寝るなどして身体をリラックスさせる
2. 手を丹田に添え, 胸や肩の力を抜いて, 丹田を凹ませながらゆっくり息を吐く
3. 添えた手を軽く意識しながら丹田を膨らませるように鼻から大きく息を吸う (丹田を中心と
した胴体の前後が膨らむように吸うのがコツ)
4. 膨らませた状態をしばらく保ち, 息を吐くときもこの状態を少し保つようにしながらゆっく
り吐いていく
注意点は, 全体を通して肩や胸に力が入らないようにすることです.
3.5 母音の発音
言葉の基礎となる母音の発音について述べたいと思います. ポイントとなるのは「口の形」と
「舌の位置」です. ここでは「イ」→「エ」→「ア」→「オ」→「ウ」の順で説明していきます.
まず, 唇を横には開かず脱力した状態から, 舌の先端を下の歯の根っこに触れさせます. そして,
舌に力を入れずに「イ」を発音します. すると舌の真ん中辺りが少し高くなります. ここで鼻の奥
を開くようにし (いい匂いを嗅ぐようなイメージをもつとやりやすいです), 前方に当てるように空
気を流します. こうするとよく響く「イ」の形が出来ていると思います. これができると, 舌高く
なっている部分を下げるだけで「エ」の発音ができます. ただし下顎は動かさず口の形も変えては
いけません. 以下, このようにして各発音のやり方をまとめます.
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イの発音
口はやや横に開き, 舌先はどこにも触れない状態
(軽く下歯の歯茎に触れても良い) で前舌を硬口蓋
に近づけ, 息を上歯の歯茎に当てて発音します.
エの発音
口はイより弛め, 前舌は少し弛めてイの位置より
低くします. 舌の高低で音色が変化します. 息は
上歯茎の上に当てます.
アの発音
口はエより弛ませ自然な形にし, 舌は脱力して下
顎に平坦にします. 息は上歯の歯茎に当てて発
音します.
オの発音
口はアより少し丸め, 舌は奥へ引っ張ります. 舌
先は下歯茎から少し離れ, 奥舌がやや高くなるイ
メージです. 息は硬口蓋の中程に当て, 口の奥を
響かせるイメージです.
ウの発音
口はオよりさらに閉じ, 舌はより引っ張られ. 舌
先も下歯茎からより離れます. 息は軟口蓋の前部
に当て, 口の奥の上を響かせるイメージです.
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あとがき
色々と偉そうに書いてきましたが, 冒頭にも述べた通りあくまでも参考ということで. しかしな
がらほとんど基礎的なことだけを書いてきたつもりです. ここに書いたもの以外にもオペラ的な発
声のやり方とか, 発声のための体操とか練習法とか, 私自身が学んできたことはいっぱいありま
す. 気になるっていう人は, 聞いてくれれば答えられる範囲で答えますが, 自分で調べるのが一番身
につくと思います. 最近では Youtube やニコニコ動画でもボイストレーニングの動画が上がって
ますし, Box にも発声や指揮など, 合唱の知識に関する本はたくさんあります. 文献に載ってない
ような経験的なことなどが知りたければその辺の先輩とか経験者の人に聞いてみてもいいかもしれ
ません. 何事もそうですが, 自分から動かなくてはわからないことというのは往々にしてあります.
ただノルマをこなすように練習していくより, どうしたらより良くできるかということを考えてい
ければ, もっと楽しく歌えるんじゃないかなと思います. おそらく, こんなしょーもない文章を読ん
でくれているそこのアナタは充分やる気に満ち溢れてると思うので, その気持ちを忘れずに音楽
と向き合ってください.
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参考文献
[1] コーネリウス・L・リード 著, 渡部東吾 訳, ベル・カント唱法 その原理と実践, 音楽之友社,
1987
[2] ジャン=クロード・マリオン 著, 美山節子 訳, はじめての発声法, 音楽之友社, 2003
[3] 林知行, 標準 ポピュラー音楽理論, シンコーミュージック・エンタテインメント, 2006
[4] 当間修一, OCM 歌唱発声法, 2008
[5] 近藤圭, 景山伸夫, 鈴木英明, 田島亘, 乾堯, 田中邦彦, 山口福男, 水谷一郎, 植野正敏, 武藤好男,
明解 新楽典, 音楽之友社, 1995
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