エコアクション21(平成27年度)

エコアクション21
環境活動レポート
(2015 年 4 月~ 2016 年 3 月)
2016 年 7 月 1 2 日作成
公益財団法人 広島平和文化センター
公益財団法人 広島平和文化センター
目
次
環境方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1ページ
組織概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2ページ
平成27年度環境組織体制(取組の対象範囲等)・・・・・・・・・・・ 6ページ
環境目標とその実績・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7ページ
平成 27年度環境活動計画(目標数値)とその取組結果・・・・・・・・8ページ
平成 27年度環境活動計画の取組結果に対する評価・・・・・・・・・・9ページ
環境目標達成のための活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10ページ
平成27年度における「平和意識の高揚」のための実施事業・・・・・12ページ
環境活動計画における次年度以降の取組及び中・長期計画・・・・・・16ページ
環境関連法規の遵守状況の確認及び評価並びに違反、訴訟の有無・・・19ページ
代表者による全体の評価と見直し・・・・・・・・・・・・・・・・・20ページ
公益財団法人 広島平和文化センター
環境方針
〈基本理念〉
今日、地球的規模でひろがる自然環境の汚染やエネルギー資源の分配をめぐる
現実の問題は、人類の生存にとって深刻な課題となりつつあり、ひいては、それ
らの問題が平和を阻害する要因ともなりかねない状況に至っています。
こうした状況において、世界平和の推進と人類の福祉の増進に寄与することを
目的とする本財団では、職員全員で環境問題への共通意識を持ち、地球環境の保
全活動に取り組みます。
〈行動指針〉
1 具体的に次のことに取り組みます。
① 環境破壊にも繋がる戦争を失くすために、人々の平和意識の高揚を図ります。
② 電力、燃料の消費に伴う二酸化炭素排出量の削減を図ります。
③ 廃棄物の削減を図り、分別の実施を徹底します。
④ 総排水量の削減を図ります。
⑤ 事務用品等のグリーン購入を推進します。
これらについて環境目標、活動計画を定め、定期的に見直しを行い、継続的
な改善に努めます。
2 環境関連法規制や本財団が約束したことを順守します。
3 環境への取組を環境活動レポートとしてとりまとめ公表します。
制
定
日:平成 20 年(2008 年)11 月 26 日
名 称 変 更:平成 23 年(2011 年)4 月 1 日
代表者変更:平成 25 年(2013)年 4 月 1 日
公益財団法人広島平和文化センター
理事長
1
小溝
泰義
公益財団法人 広島平和文化センター
組織概要
1
事業者名及び代表者名
公益財団法人広島平和文化センター
会 長
松井
理事長 小溝
2
一實(広島市長)
泰義
所在地
広島市中区中島町1番2号
3
設立年月日
昭和 51 年(1976 年)4 月 1 日
4
目的
広島の被爆体験を根底にすえ、その継承を図るとともに、国内外の平和研究機関、
関係団体等と連携し、全人類的な視野に立って、平和思想の普及と国際相互理解・
協力の増進を図り、もって世界平和の推進と人類の福祉の増進に寄与することを目
的とする。
5
沿革
昭和 42 年 10 月 広島市の一局として、広島平和文化センターが発足
昭和 51 年 4 月 財団法人広島平和文化センター発足
昭和 53 年 4 月 修学講習(原爆記録映画の上映や被爆者の体験講話)スタート
昭和 53 年 5 月 国連内で初の「ヒロシマ・ナガサキ原爆写真展」開催
昭和 58 年 1 月
海外 23 か国 72 都市に「核兵器廃絶に向けての都市連帯」を呼び
かけ
昭和 58 年 9 月
本財団所属の被爆者から成る被爆体験証言者組織を編成
国連軍縮フェローズが初めて広島訪問(以降31回来広)
昭和 60 年 8 月
「第 1 回世界平和連帯都市市長会議」を広島市と長崎市で開催(以
降8回開催)
被爆 40 周年・国連軍縮週間記念「第 1 回広島市民平和の集い」開
昭和 60 年 10 月 催(以降 9 回開催)
『平和事典』を刊行
昭和 61 年 5 月 最初の被爆者証言ビデオ撮影開始
2
公益財団法人 広島平和文化センター
昭和 61 年 8 月
「'86 平和サミット in ヒロシマ」を開催(以降、国際平和シンポジ
ウムを 22 回開催)
昭和 62 年 10 月 「被爆体験証言者交流の集い」結成
昭和 63 年 11 月 中国人民平和軍縮協会との交流のため、最初の訪中団を派遣
平成 2 年 3 月
原爆記録映画『ヒロシマ・母たちの祈り』完成
平成 3 年 6 月
「国連と軍縮シンポジウム」を開催(以降 5 回開催)
平成 4 年 6 月
「第 1 回国連軍縮広島会議」開催
平成 5 年 3 月
「平和に関するデータベース構築計画」策定
平成 7 年 8 月
平和データベース(静止画システム)稼動
財団法人広島市国際交流協会と統合し、新しい組織の「財団法人広
島平和文化センター」として発足
平成 10 年 4 月
広島平和記念資料館、広島国際会議場の管理・運営を広島市から受
託
平成 11 年 12 月 平和データベースをインターネットで発信開始
平成 13 年 4 月 広島市留学生会館が開館、同館の管理・運営を広島市から受託
広島市の平和記念公園に建設された国立広島原爆死没者追悼平和祈
平成 14 年 8 月 念館が開館
同館の管理・運営を厚生労働省から受託
平成 18 年 4 月
広島平和記念資料館(4年間)、広島国際会議場(4年間)、広島
市留学生会館(4年間)を指定管理者として管理運営
平成 21 年 7 月 エコアクション21認証・登録
平成 22 年 4 月
広島平和記念資料館(4年間)、広島国際会議場(5年間)、広島
市留学生会館(4年間)を指定管理者として管理運営
平成 23 年 4 月 公益財団法人に移行
平成 26 年 3 月 広島市留学生会館の指定管理業務が終了
平成 26 年 4 月 広島平和記念資料館(4年間)を指定管理者として管理運営
平成 27 年 4 月 広島国際会議場(5年間)を指定管理者として管理運営
6
事業活動内容
(1) 平和の推進及び国際交流・協力に関する調査研究
(2) 原爆被爆の実相、平和の推進及び国際交流・協力に関する国内外の資料、情報
等の収集、整理及び活用
3
公益財団法人 広島平和文化センター
(3) 平和の推進及び国際交流・協力に関する国際会議、講座、講演会、展示会等の
開催
(4) 国内外の研究所、市民団体等との交流並びに平和の推進及び国際交流・協力活
動に対する助成
(5) 平和の推進及び国際交流・協力に関する出版物の刊行及び頒布並びに記念品の
製作・販売
(6) 平和の推進及び国際交流・協力に関する施設の管理の受託
(7) その他平和文化センターの目的を達成するために必要な事業
7
各セクションの業務内容
所属名
主な業務
総務課
理事会及び評議員会の開催、人事、経理、予算及び決算、広島
平和記念資料館の観覧料収納等、機関紙等の発行、ミュージア
ムショップの運営
施設課
広島平和記念資料館及び広島国際会議場の施設等維持管理
平和首長会議の運営を通じた核兵器廃絶に向けた国際世論の喚
平和連帯推進課 起、2020 ビジョンキャンペーンの展開、広島・長崎講座の開
設・普及
国際交流・協力課
国際交流・協力事業の企画及び実施、市民の国際交流・協力活
動に対する助成、国際交流ラウンジの運営
学芸課
広島平和記念資料館の管理運営、原爆被災・平和関係資料の収
集・保存・展示及び貸出、平和データベースの運用、インター
ネットによる平和情報の発信、情報資料室の管理運営
啓発課
被爆体験の継承、普及に関する事業の企画及び実施、被爆体験
講話及び被爆体験伝承講話の実施、原爆展・平和学習用資料の
貸出
国際会議場
広島国際会議場の管理運営
国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の管理運営、被爆体験記及
国立広島原爆死没
び原爆死没者氏名・遺影の収集と公開、被爆体験記朗読会の開
者追悼平和祈念館
催
4
公益財団法人 広島平和文化センター
8
基本財産・基金(平成 28年 4 月 1 日現在)
(1) 基本財産
13億 506 万 185 円
広島市出捐金
12 億 648 万 9,043 円
センターへの寄附金等
(2) ひろしま留学生基金
9
9,857 万 1,142 円
1 億 4,344 万 5,720 円
予算規模(平成 28年度当初予算額)
区
分
当 初 予 算 額
平和推進事業
957,339 千円
公益目的事業会計
国際交流・協力事業
70,620 千円
収益事業会計
484,786 千円
法人会計
100,616 千円
合
計
1,613,361 千円
10 環境管理責任者・担当者及び連絡先
(1) 環境管理責任者
(2) 担当者
総務部参事(事)総務課長
総務部総務課課長補佐 山下肇
〃
(3) 連絡先
清川洋
主事 松尾高行
TEL:(082)241-5246
FAX:(082)542-7941
e-mail:p[email protected]
http://www.pcf.city.hiroshima.jp/hpcf/
(平和記念公園)
5
公益財団法人 広島平和文化センター
平成27年度 環境組織体制(取組の対象範囲等)
1
取組の対象範囲(認証・登録範囲)
全従業員(臨時職員を含む)を対象とし、本財団が管理している4つの施設ごと
に環境活動を実施する。
2
環境活動組織
代表者
理 事 長
環境協議員会
常務理事(2人)
環境管理責任者
事務局
総務部参事(事)総務課長
総務課
総務部参事
平和記念資料館長
国際部長
国際交流・協力担当部長
国際会議場館長
追悼平和祈念館長
平和記念資料館部門
国際会議場部門
追悼平和祈念館部門
(指定管理期間:H26.4.1~
(指定管理期間:H27.4.1
(受託管理期間: H27.4.1~
H30.3.31)
~H32.3.31)
責任者:副館長
責任者:副館長
責任者:学芸課長
総務課
学芸課
啓発課
(施設課)
3
H28.3.31)
国際会議場
施設課
平和連帯推進課
国際交流・協力課
追悼平和祈念館
役割
代表者
取組方針・取り組範囲の決定、実施報告書の公表、環境管理責任者の任命を行う。
環境管理責任者
代表者に代わり、環境システム全体の構築、運用に責任を持つ。各施設部門に適
宜指導を行う。
環境協議員会
基本方針、取組事項の見直しなど、重要事項が発生した場合に協議を行う。
事務局
環境システム構築・運用実務の実施及び調整を行い、その結果を環境管理責任者
へ報告する。
各施設部門
各所属において取組事項を実施し、その結果を各施設部門の責任者へ報告する。
各施設部門の責任者は取りまとめて事務局へ報告する。
6
公益財団法人 広島平和文化センター
環境目標とその実績
行動指針
取組項目
平和首長会議加盟都
市数を増やす
平和意識
の高揚
全国の修学旅行対象
児童・生徒のうち平
和記念資料館を訪問
する児童・生徒の割
合を増やす
電力の二酸化炭素排
出量削減
二酸化炭
素排出量
の 削 減
(※)
2012 年度
2013年度
2014年度
2015年度
2016年度
上段:目標
下段:実績
上段:目標
下段:実績
上段:目標
下段:実績
上段:目標
下段:実績
上段:目標
下段:実績
 ̄
 ̄
6,250 都市
7,100 都市
7,300 都市
―
―
6,585 都市
6,996 都市
全国の修学
旅行対象児
童・生徒の
8.9%
全国の修学
旅行対象児
童・生徒の
9.1%
全国の修学
旅行対象児
童・生徒の
9.0%
全国の修学
旅行対象児
童・生徒の
9.1%
(平和記念
資料館改修
工事のため、
取り止め)
(平和記念
資料館改修
工事のため、
取り止め)
(平和記念
資料館改修
工事のため、
取り止め)
3,030,563
kg-CO2
2,998,994
kg-CO2
2,720,936
kg-CO2
2,691,988
kg-CO2
2,663,045
kg-CO2
2,835,975
kg-CO2
2,935,010
kg-CO2
2,187,956
kg-CO2
1,967,355
kg-CO2
494,770
kg-CO2
489,560
kg-CO2
484,352
kg-CO2
479,146
kg-CO2
405,929
kg-CO2
435,872
kg-CO2
404,558
kg-CO2
417,254
kg-CO2
1,999
kg-CO2
1,975
kg-CO2
1,269
kg-CO2
1,269
kg-CO2
1,508
kg-CO2
2,002
kg-CO2
1,331
kg-CO2
1,649
kg-CO2
61.67 トン
60.98 トン
59.33 トン
57.30 トン
42.44 トン
39.31 トン
28.93 トン
24,82 トン
37,607 ㎥
37,607 ㎥
30,510 ㎥
30,510 ㎥
38,650 ㎥
40,815 ㎥
27,220 ㎥
24,143 ㎥
473,938
kg-CO2
都市ガスの二酸化炭
素排出量削減
ガソリンの二酸化炭
素排出量削減
廃棄物の
削減
一般廃棄物の削減
(総排出量)
総排水量
の削減
節水
グリーン
購入の推
進
コピー用紙について
リサイクル商品等を
購入する
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
※ 排出係数…【電
1,269
kg-CO2
55.27 トン
30,195 ㎥
100%
気】0.657kg−CO2/kWh(中国電力㈱:国際会議場以外)
、0.343 kg−CO2/kWh(丸
紅㈱:国際会議場)
【都市ガス】0.0513kg−CO2/MJ
【ガソリン】0.0671kg−CO2/MJ
7
公益財団法人 広島平和文化センター
平成 27年度環境活動計画(目標数値)とその取組結果
区
分
電力の二酸化
第1期
第2期
第3期
第4期
合計(年間)
上段:計画
上段:計画
上段:計画
上段:計画
上段:計画
下段:結果
下段:結果
下段:結果
下段:結果
下段:結果
631,649
887,393
601,967
570,976
2,691,988
炭素排出量削
減(㎏-CO2)
都市ガスの二
○
451,325
568,754
467,321
479,955
1,967,355
81,586
225,044
73,388
99,128
479,146
酸化炭素排出
○
量 削 減 ( ㎏
-CO2)
ガソリンの二
65,619
177,009
63,863
110,763
417,254
321
312
315
321
1,269
酸化炭素排出
量削減(リットル)
一般廃棄物の
×
477
522
442
208
1,649
14,325
14,328
14,325
14,324
57,302
削減(㎏)
総排水量の削
○
6,589
7,469
6,009
4,762
24,829
9,836
5,535
11,130
4,009
30,510
7,012
5,878
8,321
2,932
24,143
100
100
100
100
100
○
減(㎥)
リサイクル商
品(コピー用
紙)購入(%)
○
100
100
100
100
100
年
区
間
上段:計画
分
下段:結果
7,100 都市
×
平和首長会議加盟都市数を増やす
6,996 都市
8
公益財団法人 広島平和文化センター
平成 27年度環境活動計画の取組結果に対する評価
行動指針
取組項目
評
価
リーダー都市や本財団専門委員等が積極的に自国の
平 和 意 識 の 平和首長会議加盟都市
高揚
数の増加
未加盟都市への加盟要請を行うとともに、平和首長会
議事務局でHPやメルマガなどインターネットを利
用して未加盟都市への加盟要請を行ったが、目標の都
市数を若干下回った。
電力の二酸化炭素排出 施設内の空調の設定温度調節、休憩時間の消灯などを
量削減
二酸化炭素
排出量の削
減
徹底した結果、目標を達成することができた。
都市ガスの二酸化炭素 効率的な空調機械運転や事務所内室温管理に努め続
排出量削減
けた結果、目標を達成することができた。
ガソリンの二酸化炭素 主催イベント等で公用自動車の使用頻度が増えたこ
排出量削減
廃 棄 物 の 削 一般廃棄物の削減
減
総排水量の
削減
グリーン購
入の推進
(総排出量)
とから、目標を達成することができなかった。
本財団のエコアクション 21 の取組みについての看
板を設置し、施設利用者にごみ削減の協力を依頼する
等努力を続けた結果、目標を達成することができた。
職員の節水意識による継続した取り組み及び、樹木へ
節水
の過度の散水を控えるよう努めた結果、目標を達成す
ることができた。
コピー用紙はリサイク
ル商品等を購入する。
コピー用紙は全てリサイクル商品を購入し、目標を達
成した。
(購入枚数に占める割合)
9
公益財団法人 広島平和文化センター
環境目標達成のための活動
目標達成のために具体的に次のことに取組んでいます。
1
環境破壊にも繋がる戦争を失くすために人々の平和意識の高揚を図ります。
・平和首長会議(※)加盟都市数を増やす
平和首長会議事務局からの個別の呼び掛けをはじめ、自治体組織やリーダー都
市、本財団専門委員等様々なルートを通じた未加盟都市への加盟要請に取り組み
ます。
(HP:http://www.mayorsforpeace.org/jp/index.html)
※
平和首長会議とは
広島市及び長崎市は、1945 年(昭和 20)8 月、原子爆弾の投下により、
一瞬にして廃墟と化し、数多くの尊い命が奪われました。原子爆弾は、戦後
67 年が経過した現在でも、放射線による後障害や精神的な苦しみを市民に
残しています。このような原子爆弾による悲劇が二度と繰り返されることの
ないよう、広島・長崎両市は一貫して世界に核兵器の非人道性を訴え、その
廃絶を求め続けてきました。
1982 年(昭和 57)6 月 24 日、ニューヨークの国連本部で開催された
第 2 回国連軍縮特別総会において、広島市長が、世界の都市が国境を越えて
連帯し、共に核兵器廃絶への道を切り拓こうと、「核兵器廃絶に向けての都
市連帯推進計画」を提唱し、世界各国の都市に連帯を呼びかけました。
平和市長会議は、この趣旨に賛同する都市(自治体)で構成された機構で
す。1991(平成3)年 5 月には国連経済社会理事会にカテゴリーⅡ(現在
は「特殊協議資格」と改称)の NGO として登録されました。
現在、世界161カ国・地域6,996都市の賛同を得ています。
(2016(平成 28)年3月 1 日現在)
平和首長会議では、核兵器廃絶を目指す具体的な行動指針である「202
0ビジョン」を策定し、最終目標として2020年までの核兵器廃絶を掲げ、
様々な取組を行っています。
(目標)
1
全ての核兵器の実戦配備の即時解除
2
「核兵器禁止条約」締結に向けた具体的交渉の開始
3
「核兵器禁止条約」の締結
4
2020 年を目標とする全ての核兵器の解体
10
公益財団法人 広島平和文化センター
2
二酸化炭素排出量の削減
(1) 電力の二酸化炭素削減
① 昼休憩時間は消灯します。
② 事務室の冷房温度の設定を28℃に維持します。
③ 事務室の暖房温度の設定を20℃に維持します。
④ 空調機のエアフィルターを定期的に清掃します。
⑤ クールビズを実施します。(5月~9月)
(2) 都市ガスの二酸化炭素の削減
① 中央監視設備による適切な室温管理に努めます。
② 事務室の冷房温度の設定を28℃に維持します
③ 事務室の暖房温度の設定を20℃に維持します。
④ クールビズを実施します。(5月~9月)
(3) ガソリンの二酸化炭素排出量の削減
① アイドリングストップを実施します。
② 急加速、急停止をしないよう心がけます。
③ 冷房を控え目に使用するよう心がけます。
3
廃棄物の削減
一般廃棄物の削減
(1) コピーをするときは裏紙を使用するよう努めます。
(2) 事務連絡には e-mail を使用し、ペーパレス化を推進します。
(3)
広島市の「事業ごみ(一般廃棄物)の正しい出し方」に従って、ごみの分
別を徹底します。
可燃ごみ・・・生ごみ、再生のきかない紙くず、その他(木くず、割箸など)
不燃ごみ・・・プラスチックなど
資源ごみ・・・紙類、金属類、ガラスくず・ビン類、ペットボトル
4
総排水量の削減
節水に努める
(1) トイレにおける消音器の使用を推進します。
(2)
支障のない範囲で洗面所、トイレにおける水道管の止水栓を絞り、流水量
を削減します。
(3)
樹木への過度の散水をしないよう努めます。
5 グリーン購入の推進
コピー用紙のリサイクル商品等の購入を推進します。
11
公益財団法人 広島平和文化センター
平成27年度における「平和意識の高揚」のための実施事業
本財団では、環境方針の中で「環境破壊にも繋がる戦争を失くすために、人々の
平和意識の高揚を図ります。」という行動指針を掲げています。この活動は、人々
の心に働きかけるものであり、数値目標を設定することや成果をグラフ等で表すこ
とは難しいですが、この活動が本財団の特性を最も活かした環境活動となりますの
で、平成27年度に実施した主な事業を以下で紹介します。
○
修学旅行生への被爆体験講話等
広島を訪れた修学旅行生を始めとする国内外からの来訪者等を対象に、被爆体
験講話や被爆体験伝承講話の実施、原爆記録ビデオの上映等を実施しました。
また、8月6日前後やお盆に、平和記念公園を訪れる人々に、事前予約不要か
つ無料で被爆体験講話を聴く機会を提供しました。
○
ヒロシマ・ピース・ボランティア事業
本財団のヒロシマ ピース ボランティアに登録(実働)している214名(平
成28年3月31日現在)により、広島平和記念資料館の展示及び平和記念公園
内の慰霊碑等の解説を行いました。
○
被爆者証言ビデオの制作
被爆者の高齢化が進む中、被爆体験の継承と保存を目的として、被爆者の証言
ビデオを作成し、複製したDVD等の貸し出し等を行いました。
○
インターンシップ事業
大学生等をインターンとして受け入れ、広島平和記念資料館等で業務に従事す
る等、様々な経験を通じて、被爆地ヒロシマについて理解を深める機会を提供し、
平和ネットワークの拡充に努めました。
○
ヒロシマ・ピースフォーラムの開催
市民が「平和の原点」としての「ヒロシマ」を見つめ直し、原爆や平和につい
て考え、どのように行動していけばよいかを探求する機会を提供するため、連続
講座を開催しました。(全6回)
12
公益財団法人 広島平和文化センター
○
中・高校生ピースクラブの開催
被爆の実相を学び、平和に対する見識を高めるとともに、自ら平和を目指して
取り組む力を養い、平和を推進していく人材の育成を図るため、中・高校生を対
象にした講座やワークショップ等の学習の場を提供しました。
○
平和学習講座
被爆の実相や核兵器廃絶への取組等についての理解を深めるとともに、自ら平
和に取り組む意欲を醸成するため、平和学習講座の講師を小・中・高等学校等に
派遣し、平和学習を実施しました。
○
国内原爆展の開催
原爆被害の実相を伝え、核兵器廃絶に向けた国内世論を醸成するため、次の5
都市で原爆展を開催しました。
・秋田県秋田市
・新潟県上越市 ・新潟県新発田市
・鹿児島県鹿児島市
・愛媛県松山市
○
英語で伝えようヒロシマセミナーの開催
被爆の実相を正しく英語で伝えるため、原爆被害の概要及び英語での表現方法
について学ぶ機会を提供しました。
○
こども平和キャンプの開催
広島市内の小学校4年生から中学校3年生までを対象に、被爆の実相や平和の
大切さについて学ぶ場を提供しました。
○
ひろしま子ども平和の集い
平和記念式典参列等のために広島を訪れる子どもたちと広島の子どもたちに対
し、広島の地から平和のメッセージを発信する機会を提供することにより、若い世
代の平和意識の高揚と主体的な取組の促進を図ることを目的として、ひろしま子ど
も平和の集いを開催しました。
○
子どもたちの平和の絵のコンクールの開催
平和意識の高揚を図るため、広島市及び海外の姉妹・友好都市等の小・中学生
から「平和」をテーマにした絵を募集し、優秀作品を表彰するとともに、作品展
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を開催しました。
○
平和宣言の発信
核兵器廃絶に向けた国際世論を醸成するため、平和宣言の内容を国内外に周知
し、平和宣言の普及啓発を図りました。
○
国際平和シンポジウムの開催
核兵器廃絶をテーマに、市民の平和意識の高揚と平和のメッセージの発信を目
的として、平成7年から毎年開催されているものであり、平成18年度以降、広
島市と長崎市で交互に開催しています。平成27年度は「核兵器廃絶への道~被
爆70年:核兵器の非人道性を見つめ、非合法化へ~」をテーマに広島市で開催
しました。
○
国連軍縮フェローズの受入れ
軍縮専門家を育成する目的として、各国の外交官を対象に国連が主催する「国
連軍職フェローシップ計画」の研修生(フェローズ)を広島に受け入れ、平和記
念資料館の観覧等により、原爆被害の実相等について理解を深める研修を行いま
した。
○
ウェブ会議システムによる海外への被爆体験証言
海外の人々に被爆の実相を伝え、核兵器廃絶に向けての国際世論を醸成するた
め、ウェブ会議システムによる被爆体験証言を行いました。
○
ピースナイターの開催
広島東洋カープ応援の場を活用して、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向け
たメッセージを発信する「ピースナイター」を、生活協同組合ひろしま等との共
催により開催し、平和に対する意識を喚起しました。
○
ヒロシマ・ナガサキ原爆展の開催
原爆被害の実相を伝え、核兵器廃絶に向けての国際世論を醸成するため、米国
3都市で「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」を開催しました。また、国連ウィーン事
務所内に、被爆後の広島・長崎の写真パネルや被爆資料を展示する常設展を開設
しました。
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○
2020ビジョンキャンペーンの展開
2015年NPT再検討会議への出席及び同会議への高校生の派遣、ピースボ
ート寄港地行事の開催、マンハッタン計画国立歴史公園専門家フォーラムへの出
席、平和首長会議国内加盟都市会議総会の開催等を通じ、2020年までの核兵
器廃絶を目指して平和首長会議が取り組む「2020ビジョンキャンペーン(核
兵器廃絶のための緊急行動)」の展開を図りました。
○
「広島・長崎講座」設置協力プログラム
被爆体験を学問的なレベルで若い世代に継承するため、国内外の大学に「広
島・長崎講座」の開設を呼び掛けるとともに、新たに講座を開設する大学に対し
て教材提供等の支援を行いました。
○
平和首長会議運 営 体 制 の 充 実
機会を捉え、役員都市等に対し、平和首長会議事務局の支部としての役割を果
たし、地域の活動を牽引する「リーダー都市」への就任要請や地 域 の グ ル ー プ
化 の 実 施 等 に 向 け 協 議 を 行 う と と も に 、訪 問 の 機 会 を 捉 え 、国 際 会 議 等
に出席しました。
○
被爆体験記朗読事業
若い世代へ被爆体験を継承するため、修学旅行などで広島を訪れる児童・生徒
を対象とした朗読会や来館者が自由に参加できる定期朗読会、第 23 回世界スカ
ウトジャンボリー大会のピースプログラムでの英語朗読会や、広島市内及び近郊
の学校等での出前朗読会等を開催したほか、国内原爆展会場でも朗読会を行った。
また、独自で被爆体験記朗読会を行う団体等に朗読セットの貸出しを行った。
(朗読会開催回数:270回/貸出件数:27件)
○
被爆体験記執筆補助
高齢等により被爆体験記の執筆が困難な被爆者を対象に、体験談の聞き取りに
より被爆体験記をまとめ、被爆体験記の収集数の増加を図った。また、被爆70
周年記念事業として、この被爆体験記を取りまとめた「しまってはいけない記憶
―被爆体験記Ⅰ-」を作成し、広島市内の中学校・高等学校・大学・図書館等に
配付した。
(対象者:広島県内在住の被爆者/実施者:13人(一般公募))
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環境活動計画における次年度以降の取組及び中・長期計画
1
平和首長会議加盟都市数の増加
平和首長会議は、加盟都市に対して近隣の未加盟都市や姉妹・友好都市に加盟を
呼び掛けるよう要請していることに加え、自治体連合組織を通じた加盟要請や広島
平和文化センター海外専門委員、平和首長会議キャンペーナーによる活動の展開な
ど、あらゆるネットワークを活用し、引き続き加盟要請活動を強化していきます。
2016年 3 月現在、加盟都市数は6,900を超え、その人口は世界の人口の7
分の1を占める10億人に達しています。これは世界中の多くの人々が、核兵器の
廃絶を願っていることを示しています。こうした多くの人々の声を為政者に届け、
国際世論を動かす大きな力とするため、次年度以降も、国、都市、NGO、市民団
体との連携等、あらゆるネットワークを活用した加盟促進に取り組みます。
2
電力の二酸化炭素排出量削減
(1) 本財団が管理する施設のなかで国際会議場が最も電力量を消費しますが、この
電力量はホールや会議室の貸出の稼働率に大きく左右されます。このため、稼働
率が高い年でも利用客に不快感を与えない程度にホール・会議室の室温設定を調
節して電力量を抑えるよう努力します。また、貸出しがない時の夕方以降はロビ
ーの照明を半灯にするなど電力の消費量削減に努めます。
(2) すべての施設でこれまで取組んできた項目をさらに徹底し電力の消費量削減
に努めます。
(3) 日差しが強いときは、ロールスクリーンを降ろすなど、館内の温度が上昇しな
いよう努力します。
(4) 平成28年度以降もクールビズを実施し、事務室の空調管理を徹底します。
3
都市ガスの二酸化炭素排出量削減
本財団で使用している都市ガスのほとんどは国際会議場の冷温水発生機に使用
するものであるため、当該機器を実際に動かしている設備運転管理業者と協力しな
がら、適切な運転管理を行います。
具体的な取り組みとしては、ホールや会議室は入場者数によって室温が大きく左
右されるため、催事の開催中は常に入場者数を把握し、適切な室温管理に努めます。
また、ホール・会議室を利用する主催者からも室温の状態を聞き取り、夏に空調
が効きすぎて部屋が寒い、又は冬に暑いといった状態が起こらないよう注意します。
4
ガソリンの二酸化炭素排出量削減
(1) 可能な限り公共交通機関を利用するよう職員に指導し、ガソリン使用量の削減
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に努めます。
(2) 自動車を運転する場合は、冷暖房をできるだけ控え、アイドリングストップを
行うなど、二酸化炭素排出量の削減に努めます。
5
一般廃棄物の削減(総排出量)
(1) 職員にごみの分別、ペーパレス化を徹底し、ごみ排出量削減のための意識向上
を図ります。
(2) 施設全体のごみの排出量を削減するためには、職員の努力だけでは限界がある
ため、看板などを設置することにより、各施設の会議室・研修室の利用者に本財
団が行っている環境問題への取組みについて周知し、施設利用者にもゴミの排出
量削減に協力してもらえるよう取組んでいきます。
6
節水
各施設の来館者に節水に協力してもらうよう努力します。
7
グリーン購入の推進
平成28年度においても、リサイクルコピーや植林木パルプを使用したコピー用
紙を購入するなど、「森のリサイクル」にも貢献するよう努力しながら、グリーン
購入100%を維持するよう努力します。
8
中・長期計画
(1) 平和意識の高揚
平和意識の高揚として「平和首長会議加盟都市数の増加」を掲げていますが、
これは広島市からの受託事業のため、広島市と協議しながら、中・長期計画を
作成しているところです。
(2) 二酸化炭素排出量の削減
「電力の二酸化炭素排出量削減」、
「都市ガスの二酸化炭素排出量削減」、
「ガソ
リンの二酸化炭素排出量削減」の3項目を目標に掲げていますが、2005年
度から2007年度までの3カ年の平均値を基準値として、毎年度1%ずつ排
出量を引き下げることとします。ただし、目標が達成できなかったものについ
ては、原因等を考慮しながら前年度の目標値をそのまま据え置くことも検討し
ます。
(3) 一般廃棄物量の削減
一般廃棄物量の削減についても基準値から毎年度1%ずつ削減します。ただ
し、目標を大きく上回った場合は、削減率を増やすことも検討します。
(4) 総排水量の削減
総排水量の削減についても基準値から毎年度1%ずつ削減します。ただし、
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目標が達成できなかった場合は、前年度の目標値を据え置くことがあります。
(5) グリーン購入の推進
グリーン購入の推進において「コピー用紙はリサイクル商品等を購入する」
を目標に掲げており、100%を目標とします。
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環境関連法規の遵守状況の確認及び評価並びに違反、訴訟の有無
1
環境関連法規の遵守状況の確認
実施状況
名
称
要求事項
空気環境調整
空気環境測定
遵
守
1 回/2 ケ月
○
空気環境設備
空気調和設備の加湿器
の汚染防止
1 回/月
の清掃
○
冷却塔の水管の清掃
1 回/年
○
遊離残留塩素の測定
1 回/週
○
貯水槽の清掃
1 回/年
○
水質検査
1 回/6 ケ月
○
防錆剤の水質検査
1 回/2 ケ月
○
汚水槽、雑排水槽、グ
1 回/6 ケ月
リストラップ槽の清掃
○
ね ず み 等 の 点 統一的な調査(結果に
1 回/6 ケ月
検・防除
基づき必要な措置)
○
大 気 汚 染 防 ば い 煙 の 排 出 冷温水発生機のばい煙
1 回/6 ケ月
止法
規制
測定
○
排水の管理
否
○
空気調和設備の汚れの
1 回/月
状況調査
建築物にお
ける衛生的
環境の確保
に関する法
給水の管理
律
2
実施項目
評価
環境関連法規を遵守するために、要求事項を専門業者に委託し、本財団職員によ
る作業の立会、報告書の提出によって検査した結果、適切に業務が実施されている
ことを確認しました。
3
違反、訴訟の有無
(1) 本財団の事業活動に係る環境関連法規について、自己チェックを行った結果、
違反はありませんでした。
(2) 環境活動についての訴訟は、ありませんでした。
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代表者による全体の評価と見直し
平成27年度は、施設内の適切な空調管理を行った結果、電気及びガスから発生
する二酸化炭素排出量削減の目標を達成することができました。このため平成28
年度においては、電力は基準値に対して8%削減、ガスは基準値に対して9%削減
を目指します。
一般廃棄物の削減についても目標を達成し、しかも大幅に目標値を上回りました。
これは、これまでの本財団のごみ削減の取組みに対する施設利用者の理解が深まっ
てきたことが要因と考えられます。このため平成28年度は、中・長期計画におい
て基準値に対し 16%削減としていた昨年4月時点での目標値を見直し、18%の
削減を目指すこととします。
ガソリンについては、イベント等で公用自動車を使用する頻度が増え、目標を達
成することができませんでした。このため、平成28年度の目標値は昨年度の目標
値(基準値に対し 5%削減)を据え置き、これまでに引き続き、エコドライブの推
進、公用自動車の使用回数を見直すなどの努力を継続します。
水道水の削減については、一部施設で樹木への散水量が増えた時期もありました
が、節水について組織全体で地道に取り組んだ結果、目標を達成することができま
した。このため、平成28年度の目標値は、昨年の目標値から1%減の対基準値4%
の削減を目指します。
武力紛争・テロ等により平和が崩される時、甚大な環境被害も生じます。その最
大のものは、核兵器の使用による被害です。これを防止するためには、為政者のリ
ーダーシップと共に、市民社会の幅広い層に平和意識を高め定着させることが必要
です。平和意識の高揚のための取組は当財団設立の主要目的であり、当初より一貫
した主要活動です。
被爆から70年を迎えた昨年、被爆都市・広島の悲願である核兵器廃絶と世界恒
久平和の実現に向け、活動を一層活発化させました。主なものとして、被爆の実相
を次の世代に正しく伝え、平和意識の高揚を図るため、修学旅行生を始めとする国
内外からの来訪者などを対象に被爆体験講話を実施するとともに、新たに被爆体験
伝承講話をスタートしました。
また、核兵器廃絶に向けた国内・国際世論を醸成するため、国内5都市で原爆展
を開催したほか、海外では、米国のニューヨーク市、ワシントン DC、ボストン市
で「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」を開催しました。また、国連ウィーン事務所内に
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被爆後の広島・長崎の写真パネルや被爆資料を展示する常設展を開設しました。
更に、平和首長会議の加盟都市数の拡大と組織化を推進しつつ、2020ビジョ
ンキャンペーンの多角化と積極的な展開を図りました。その一環として、米国・ニ
ューヨーク市の国連本部で開催された NPT 再検討会議やスイス・ジュネーブ市の
国連欧州本部で開催された「核兵器のない世界」に向けた法的措置を議論すること
を目的とした国連公開作業部会等の国際会議に平和首長会議会長(広島市長)や事
務総長(本財団理事長)が出席し、各国政府に対し、核兵器禁止条約に向けた議論
の必要性を訴えました。
平成28年度においても、これら平和意識の高揚を図る取組を、地道に、かつ粘
り強く推進していく所存です。
今年4月にはG7広島外相会合が開催され、全ての人にとってより安全な世界を
追求し、「核兵器のない世界」に向けた環境を醸成していくことを再確認した「広
島宣言」が出されました。
また、5月には、オバマ米国大統領が被爆地である広島を訪問されるという歴史
的な日を迎えました。大統領は、被爆の実相や被爆者の平和を願う気持ちに触れ、
「1945年8月6日の苦しみは決して消えるものではない。その記憶は、私たち
に変化を促すものだ」と述べられるなど、多くの人に平和を希求する強いメッセー
ジを発信されました。
こうした様々な動きを背景に、本財団は世界の人々に被爆地訪問を呼び掛ける取
組などを通じて核兵器廃絶を訴えることにより、国際的な機運を一層高めていきた
いと考えています。
ヒロシマ・ナガサキの悲劇を決して繰り返してはならない、こんな思いを他の誰
にもさせてはならない、という被爆者の心の底からの訴えは切実です。そうしたな
かで本財団は、核兵器の非人道性を繰り返し世界に発信し、訴え続ける取組を平成
28年度においても積極的に推進していきます。
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理事長
21
小溝
泰義