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プロジェクト成果報告書「教師になる劇場」

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[報告書] H1-H4
The Theatre of Becoming Teachers
2011∼ 2013 年度
文部科学省特別経費(プロジェクト分)
富良野グループと連携した演劇的手法による
教員養成課程の学生並びに現職教員の
コミュニケーション能力育成プログラム開発
成果報告書
北海道教育大学
北海道教育大学
[報告書] H2-P01
はじめに
北海道教育大学は「富良野GROUPと連携した演劇的手法による教員
養成課程の学生並びに現職教員のコミュニケーション能力育成プログラム
開発」事業によって、平成23年度に特別経費(プロジェクト分)
として予算
本間謙二
(北海道教育大学長)
措置(3年計画)
を受けました。すでに平成22年度に旭川校において富良野
GROUPと連携した演劇的手法によるコミュニケーション育成授業を試行し
ておりましたので、平 成 2 3 年 度より本 格 的にコミュニケーション能 力 育 成
プログラム開発のスタートをきることが出来ました。
本事業は、子どもたちと円滑なコミュニケーションを図り、
また子どもたちの
コミュニケーション能力を育てることができる学生を養成するとともに、現職
教員のコミュニケーション能 力を育 成することがねらいです。そのために、
演劇的手法を活用した聞く
・話す、
自己・他者といった双方向に情報を交換
するコミュニケーション能力育成プログラムを開発し、その成果を広く皆様に
利用していただくことを目指してきました。
本学は、4師範学校を前身とし、昭和24年北海道唯一の教員養成大学
として出発しました。広大な北海道において現在は札幌、旭川、釧路において
教員養成を行い、現代の学校教育現場の多様な課題に対応できる教師を
養成しています。教師は、
どのような場面においても豊かなコミュニケーション
力を活用することが重 要です。
また、中央 教 育 審 議 会 答申や昨 年 1 1月の
ミッションの再定義を踏まえた教員養成改革においても、
コミュニケーション
は重 要なキーワードとして位 置 付けられています。本 事 業の成 果は、発 展
途 上 段 階ではありますが、
まさにこれらに応えるものであり、本 学の特 色の
一つとして成長させていかなければならないと考えています。
本事業は、今後「大学間連携による教員養成の高度化支援システムの
構築−教員養成ルネッサンス・HATOプロジェクト−」に引継がれ更なる成果
を生み出すべく努 力を重ねていきます。本 書は、
この3ヶ年にわたる最 終
報告書です。
最後になりましたが、富良野GROUP代表倉本聰氏をはじめ、
この間の
取組みにご協力いただいた関係者の皆様に深くお礼申し上げます。
2014年3月吉日
01
[報告書] P02-P03
刊行によせて
本報告書は、2011年度から2013年度の3年間、北海道教育大学にて実施した、
目次
文部科学省特別経費「演劇的手法による教師教育プログラム開発(略称*)」事業
02
芝木邦也
(特命担当副学長・プロジェクトリーダー)
川島裕子
(特任研究員)
での取り組みをまとめたものです。
はじめに
01
本プロジェクトは、倉本聰氏主宰の富良野塾卒塾生らでつくる演劇集団「富良野
刊行によせて
02
GROUP」
との連携による取り組みです。
「役者養成に用いられている様々なアクティ
ビティを、
どのように教師教育に転用・応用できるか」
という視点から、教師向けの授業
実践と研究を行ってきました。今日、学校という場における子ども
・若者たちの人間関係
03
第1章
授業実践の文脈
− 教師・コミュニケーション・演劇 −
1. 教師になる場から
今、教師になるということ
教師になる場のデザイン
はより複雑化し、教師自身の「コミュニケーション能力」についても、
その育成の必要性
2.「コミュニケーション」の輪郭
に関する語りや悲観的まなざしが増していると言えます。そのような中、教師の人間
学びの目的 : 意識化、越境、連帯
として存在できるのか。
また、
その際、教師教育、教師、
コミュニケーションをどのように
学びの形態 : 身体、アート、経験
捉え、
どのように学びの目的を設定し、
さらに、
その学びの形態や教育方法をどのように
3. 演劇×教育
考えていくのか。
「役者」
・アウトリーチ・コラボレーション
本プロジェクトは、
このような問題意識から始まり、
またこれらの問いに答えていくこと
「富良野GROUP」
「教員養成系大学・学部」と演劇的手法
何度も話し合いを重ねてきました。時に衝突し、理解し、新しい発見をし、
つなぐ言葉を
演劇という「学びの形態」
探しながら、
そして、同じ方向を向きながら、様々な学び合いのもとに進めてきたもので
す。本報告書は、
この歩みの中で生まれた上記の問いへの暫定的答えと、試行錯誤
です。
これには、2つの意味を込めました。1つ目は、
「演劇的手法」、
つまり、教師になる
14
演劇的「手法」
を目指し、北海道教育大学と富良野GROUPという2つの異なる組織と人の間で、
本報告書のタイトルは、
「教師になる劇場: The Theatre of Becoming Teachers」
09
学びの内実 :コミュニケーション
関係やコミュニケーションという領域に対して、教員養成大学という場は、
どのような場
の様子を書き記したものです。
06
第2章
授業実践
− 学びの足あと・場・デザイン −
4. キーワード
22
1. 北海道教育大学での授業実践
24
授業実践の3 年間の変遷
授業開講概要
「手法」
としての演劇という意味。
もう1つは、
「教室という劇場」、つまり、教師になる
授業内容概要
「場」
としての劇場という意味です。
授業実践例
本報告書は、4章から構成されています。
「手法」
と
「場」
という演劇の二面性は入り
2011・12・13 年度 授業内容一覧
2. 授業実践のデザイン
組んだものですが、
「手法」としての演劇については、主に第1章3で、教師になる
「場」
としての「教室という劇場」については、主に第3章で扱っています。第1章では、
テーマの検討
本プロジェクトの根底に流れている問題意識や思想、
また、授業実践を行う際に援用
テーマと目的
コミュニケーションゲーム
した概念について、
「教師」
(第1章1)、
「コミュニケーション」
(第1章2)、
「演劇」
(第1章
アクティビティ
3)
という3つの領域を通して、大略的に示していきます。
さらに、実際の授業実践の
内容(第2章1)
と、授業デザインに向けたテーマと活動例の提示(第2章2)
が続きます。
また、第3章の「教室という劇場」においては、学生の授業実践の経験(第3章1)
と
学生の「コミュニケーション」
と
「教師」に関する意識(第3章2)
を見ていきます。最後
39
第3章
教室という劇場
− 学生の経験と呼応する多様な声 −
1. 学生が語る 授業「コミュニケーション実践演習」
56
自己
関係性
に、第4章では、本プロジェクトが、授業実践以外に行ってきた取り組みや研究調査の
教師になる
内容を報告します。
2. 学生が語る「コミュニケーション」と「教師」
本プロジェクトの成果は、来年度から始まるHATOプロジェクト**の先導的実践プロ
学生と「コミュニケーション」
グラムとして、
「演劇的手法による教員養成課程の学生並びに現職教員のコミュニ
学生と「教師」
59
ケーション能力育成プロジェクト」に引き継がれます。本プロジェクトの特徴の1つは、
教師
教育を考えるにあたり、
「 演劇」へ着目している点があげられます。本プロジェクトでは、
「教師・教育・演劇」の接点・かかわりについて理解を深めていくと同時に、
これまでの
教師教育の流れの中で、
「演劇」が、
その「教育方法」
として、
またその「学びの形態」
として持つ意味や可能性を探求してきました。今後の歩みに向けて、
忌憚のないご意見
や助言をいただければ幸いです。
また、
この報告書が、
教員養成大学における教師教育
のあり方について、少しでも新しい可能性を示すものになればと願っております。
* 正式事業名:富良野グループと連携した演劇的手法による教員養成課程の学生並びに現職教員のコミュニケーション能力育成プログラム開発
** 大学間連携による教員養成の高度化支援システムの構築 − 教員養成ルネッサンス・HATOプロジェクト−
2014年3月吉日
第4章
シンポジウムほか
1. シンポジウム
66
2011 年度 シンポジウム: 中間報告会並びに演劇ワークショップ
2012 年度 シンポジウム: 教師になる劇場
2013 年度 シンポジウム: 今、教師を育てるということ
2. 教員免許状更新講習
82
3. 教職実践演習
83
4. 政策文書にみる「教師に求められる“コミュニケーション能力”」
84
5. 児童・生徒のコミュニケーション実態調査
85
6. 新聞記事・学報
86
7. 引用文献・参考文献
88
[報告書] P04-P05
第
1章
授業実践の文脈
− 教師・コミュニケーション・演劇 −
[報告書] P06-P07
本プロジェクトの正式事業名は、
「富良野GROUPと連携した演劇的手法による教員養成課程の学生並びに現職教
員のコミュニケーション能力育成プログラム開発」である。
「富良野GROUP」、
「役者との連携」、
「演劇的手法」につい
ては、
「3. 演劇×教育」で、
「教員養成課程」、
「教師」、
「教師教育」については、
「1. 教師になる場から」で、
「コミュニ
ケーション」
という
「学びの内実」、
「 学びの目的」、
「 学びの形態」については、
「 2.『コミュニケーション』の輪郭」で見ていく。
06
本プロジェクトの授業実践の文脈として、
「教師」、
「コミュニケーション」、
「演劇と教育」にまつわる3つの領域を概観す
値観や背景をもつ人々」との間の「相互理解」、「共感」、「人間関係の構築」、その上で「対話」を
通した「合意形成・課題解決」をする能力として捉えられていることである。全ての子ども・若者たち
を、一緒くたに捉えるのではなく、様々な価値観や背景を持つ者として、その存在を認め、画一的な学
校という共同体に多様性を認めていこうとする試みは、これまでの学校教育においても、特に1980年
代以降、個性化教育の教育方針のもと、「自由化」「個性化」「多様化」が唱われる中で、少なくとも
理念の上では、是とされてきたことである。しかしながら、学校教育において、「相互理解」「共感」
「対話」を目指す場合、
「いじめはやめましょう」
「仲良くしましょう」
という道徳的スローガンとして終止することも多く、未だ
は、授業をデザインし、実践し、省察する様々な段階において、複雑な授業実践を多方面から捉えていくためのレンズと
「教師になる」
ということは、
このようなコミュニケーション能力が求め
その実現には至っていないと指摘されている5 。今、
して活用したものである。
られ、
また、
より複雑で混沌とした子ども・若者たちの生活の場に足を踏み入れるということであり、同時に、
「教師」
という
第1章
第1章
ることで、授業実践の根底に流れている問題意識や思想、
また、授業実践を行う際に援用した概念を示していく。
これら
07
職業人として、具体的葛藤が伴う
「多文化共生」
という課題に、
自らの身を投げ入れながら向き合っていかなければなら
1. 教師になる場から
このような中、教師は、
自身のコミュニケーション力についても、近年、社会からの期待や悲観的まなざしをうけるように
なっている。例えば、中央教育審議会による
『教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について
本セクションでは、
まず初めに、
「今、教師になるということ」の意味を、教員養成大学の学生が向かう先である「学校と
(答申)』
( 2012年8月28日)の中で、
「これから教員に求められる資質能力」
として、
「総合的な人間力」
としての「コミュ
いう場」
と、教師に向けられる「コミュニケーション能力」に関する語り、
また、教師になるために受ける教育という3つの視
ニケーション力」が明記されており、
また、初任者が、教員としての基礎的な力である「コミュニケーション力」を十分に身
点から見ていく。次に、
これらを踏まえた上で、教員養成大学という場において、教師の人間関係やコミュニケーションと
また、教員免許制度の改革により進められている「一般
に付けていないとして、
その力を養う必要性が言及されている6 。
いう領域について、
どのような授業実践を行っていくかという問いに対する本プロジェクトの暫定的な答えを示していく。
こ
免許状(仮称)」が保証するものの中にも、
「コミュニケーション力」が言及され 7 、教職課程の質保証を目的として、2013
れらの答えの提示は、次のセクション以降にも続くが、本セクションでは、教師教育の文脈に関連するものと、特に本プロ
年度より新設された「教職実践演習」8 においても、教科の中に含まれる「社会性や対人関係能力に関する事項」や
「幼児児童生徒理解や学級経営等に関する事項」の中で、保護者や地域の関係者、
また子どもとのコミュニケーション
ジェクトの基盤となる4つの視点について見ていく。
このよ
が着眼点として挙げられるなど、具体的取り組みの場も設けられるようになっている9 。今、教師であるということは、
うな時に煽るようなまでに語られる教師のコミュニケーション力への期待やまなざしの中を生きるということでもある。
| 今、教師になるということ |
では、今、教師は、
どのように教師になっているのか。現在、教師になるための主要な場である教員養成大学におい
教員養成大学の学生が向かう先である
「学校」
という場は、人と人が出会い、関わり、つながり、ぶつかり、
そして通り過
て、
その主な教師教育の内容は、近代主義的な専門職の捉え方を背景に、教科内容、
また教育学や心理学の原理な
ぎていく、社会的、文化的、政治的な場である。複雑で、完結しないやりとりの営みの中で、多様な人のそれぞれの思い、
ど、教職関連領域に関する科学的な知識や技術の習得が中心となっている
(佐藤, 1996, 1997)。
ここでの「教師」
とい
ポ
感情、経験、記憶、未来像が交錯し、
自己や他者との関係性が構築されていく。中でも、
「大きな物語 」の終焉とともに、
う職業人は、
「知識伝達者」、
または、
「技術的熟達者」
(Schön, 1983, 2007)
として捉えられていると言える。
このような
スト近代化社会に突入しつつある現在においては、子ども・若者たちの時により辛烈な人間関係の実態が明るみに出るよ
教師教育の内容や「教師」の捉え方が普及している中で、
「人間関係やコミュニケーション」に関わる教育内容、例え
うになっている。
お互いを格付けし、序列化する
「スクール・カースト」
(鈴木, 2012)、友だち関係の「フラット化」
(土井, 2009)
ば、
自分は、教師として子ども・若者たち、同僚、保護者、地域の人々と、
どのような関係性を築いていくのか、教師としてど
1
や「多チャンネル化」
(浅野, 2006b)、
また、相手やその場の空気を読み、
お互いに傷つけ合わないように過剰な気遣いを
のようにありたいのか、
また、
それらの思いを実現するための技法やふるまいとは何で、
それらをどのように身体化させてい
しあう
「優しい関係」
(土井, 2008)
など、価値観が多元化する中で、具体的で実態のある他者との関係において、
自己
くのか、
などに関連する教育内容については、
これまで十分な取り組みがなされてきたとは言いがたい。現在、
これらの内
承認し続ける子ども・若者たちのふるまいが、鮮明に描き出されている。
このような中、子ども・若者たちにとって、学校内外
容は、教育実習や教科教育という特定の時間や場の中で、
「技術的熟達者」モデルを中心に、限定的な形での取り組
における人間関係は、
「学力」により児童・生徒の序列化が明確になされていた学歴戦争全盛期に比べ、
より重要な意
みはあるものの、多くの場合は、教師になる者の自己責任で模索するように委ねられているのが実情である。つまり、教師
味を持つようになっている
(本田, 2005, 2011)。
「コミュニケーション能力」が求められ、
またそれによって自己が評価がさ
になる者は、学校という複雑な場を前に、
また社会からの辛烈な要請が向けられる中で、教師になるために受ける教育
れる。
このことを、土井(2009)は、
「コミュニケーション偏重の時代」
と呼び、本田(2005)は、
「ハイパー・メリトクラシー化」
と、期待される教師としてのあり方の乖離の中に立たされていると言える。
の時代だと言う2。
「コミュニケーション能力」が、
これから子どもたちが生きるために
このような時代背景の中、学習指導要領 3 の中でも、
必要な力として挙げられるようになった。
『コミュニケーション教育推進会議審議経過報告書 』
( 2011年8月29日)4 の中
で、子ども・若者たちに必要な「コミュニケーション能力」は、次のように述べられている。
コミュニケーション能力を、
いろいろな価値観や背景をもつ人々による集団において、相互理解を深め,
共感しなが
ら、人間関係やチームワークを形成し、正解のない課題や経験したことのない問題について、対話をして情報を
共有し、
自ら深く考え、相互に考えを伝え、深め合いつつ、合意形成・課題解決する能力と捉え、多文化共生時代
の21世紀においては、
このコミュニケーション能力を育むことが極めて重要だと言える。
| 教師になる場のデザイン |
では、教員養成大学という場は、教師の人間関係やコミュニケーションという領域に対して、
どのような場であればよい
のか。
また、具体的にどのような授業実践が考えうるか。
これらの問いに答えていくことが、本プロジェクト全体の目的であ
り、
また、授業実践を行う中で模索していった問いである。
これらの問いへの暫定的な答えとして、本プロジェクトが考え
ているコミュニケーションという
「学びの内実」や「学びの目的」、
また、
「学びの形態」については、次のセクション以降で
それぞれ示していく。
ここでは、特に本プロジェクトの基盤となる2つの視点(「学びの内実」
「学びの形態」)
と、教師教育
の文脈に関連する2つの視点(「教師教育への接近法」
「教師のあり方」)
についてまず見ていく。
ここで言えることは、
「コミュニケーション能力」が、
「多文化共生時代の21世紀」
という文脈で語られ、
「いろいろな価
1つ目は、
「学びの内実」であるコミュニケーションの捉え方についてである。本プロジェクトでは、
「コミュニケーション能
1 J.F. Lyotard
(ジャン=フランソワ・リオタール)が、
『 ポスト・モダンの条件』
( 1979, 1989)の中で、提唱した言葉である。
「大きな物語」に準拠していた時代を「モダン」、近代以降、
あるいは、近代の理念への不信感が蔓延した時代を「ポストモダン」
と呼んでいる。
5
若者のコミュニケーションや対人関係については、1980年代以降、様々なネガティブなイメージとともに語られてきている
(浅野, 2006a)。例えば、
『 モラトリアム人間の時代』
( 小此
木, 1978)、
『 やさしさのゆくえ−現代青年論 』
( 栗原, 1981)、
『コミュニケーション不全症候群 』
( 中島,
1991)、
『 マサツ回避の世代 』
( 千石,
1994)、
『 やさしさの精神病理 』
( 大平,
1995)
などがある。
また、経済産業省は、2006年に社会(企業)が求める能力として「社会人基礎力(3つの能力/12の能力要素)」を定義し、
その中に、
コミュニケーション力(発信
力、傾聴力、柔軟性、状況把握力)
をあげている。
さらに、
日本経済団体連合会が実施した「新卒採用(2011年3月卒業者)」に関するアンケート調査(回答は25項目のうち5項目を
選ぶ方式)
によると、企業が採用選考の際に重要視する要素の第一位は8年連続でコミュニケーション能力であり、80.2%の企業が重視しているという。
3 小学校では、
2011年度から、中学校では2012年度から完全実施されている学習指導要領。
4 2010年5月に文部科学副大臣の主催により設置された
「コミュニケーション教育推進会議」によるもの。
2
例えば、馬渕(2011)は、
日本各所で「多文化共生」を目指す政策や取り組みが繰り広げられながらも、未だに社会の内実は、
その実現に至っていないと指摘している。
答申における「コミュニケーション能力」の語の記載のされ方は、4章「政策文書にみる
『 教師に求められる
“コミュニケーション能力”』」参照。中央教育審議会による答申では、
『教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について
(答申)』
より、
「コミュニケーション能力」
とされていた標記が、
「コミュニケーション力」
と標記されるように
なっている。
7 中央教育審議会による
『教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について
(答申)』
( 2012年8月28日)参照。
8 中央教育審議会は、
『 今後の教員養成・免許制度の在り方について
(答申)』において、教員養成・免許制度の改革の重要性を訴え、
「教育課程の質的水準の向上」を目指し
て、
「教職実践演習」の新設・必修を提唱した。現在は、2008年11月の教育職員免許法施行規則の改正により、実際に「教職実践演習」の新設・必修(2010年度新入生から)
と
なっている。
9 コミュニケーション能力育成を目指したカリキュラム開発や実践報告に、
谷口(2009)、林(2011)、松本(2007)、横田(2009)
などがある。
6
授 業 実 践の文 脈
授 業 実 践の文 脈
ないということでもある。
[報告書] P08-P09
力」
という用語を、
「コミュニケーション実践」
という用語に置き換えて用いた。教師に「コミュニケーション力」が求められる
2. 「コミュニケーション」の輪郭
際、
それは、
「資質能力」
として捉えられることが多い。審議会答申の中で繰り返される「コミュニケーション能力」
という用
08
審議会答申の中で、様々に形を変えながら繰り返えされている「コミュニケーション能力」
という言葉は、現在,
具体的
質能力向上や質保証についての語りは、近代学校体制が導入されて以来繰り返し議論され、
また、近年では、新自由
な定義付けはされておらず(川島・加藤・芝木, 2014)、
その育成に関する取り組みについては各大学や教員に委ねられ
しかしながら、
このように、
「コミュニケーション能力」を
主義的な施策のもと、
さらに強化・厳格化の傾向がみうけられる10 。
ていると言える。以下では、本プロジェクトの授業実践で指針とした「コミュニケーション」
という概念枠組み、
また、
コミュニ
個人の資質能力の問題と捉える場合、
1人で完結するものではなく、常に関係性の上に成り立っているはずのコミュニ
ケーションについての「学びの目的」、
そして、
「学びの形態」を示していく。
これらは、授業実践の内容を固定化するため
ケーションの問題が、一個人の自己責任論に転化されやすくなるという問題をはらむ。
そこで、本プロジェクトでは、
「関係
の物ではなく、
あくまでも、授業実践の方向性やその領域を示すための見取り図として捉えている。
性」をコミュニケーションの中心に捉えていくことを目指し、
「コミュニケーション実践」
という用語を用いることとした。その
上で、
「教師のコミュニケーション能力が以前に比べて低下している」
という認識について、一旦、
その前提を疑いなが
| 学びの内実 :コミュニケーション |
2つ目は、
「学びの形態」についてである。本プロジェクトでは、
「実践」
という
「学びの形態」に着目し、
コミュニケーショ
その中でも、言語習得などの科学的研究で用いられて
「コミュニケーション」の定義は数多くあると言われているが 12、
ンを「実践」の中で学ぶアプローチをとった。具体的には、
コミュニケーションに関連するテーマをたて、
そのテーマに沿い
きた「機械論的視点」によるコミュニケーションの捉え方が、
コミュニケーション学の分野において、長く大きな影響を持っ
ながら授業内容をデザインし、学生にコミュニケーション的「出来事」への参加を誘う形で展開していった。
「実践」へ着
この視点では、
「コミュニケーション」は、単なる情報伝達として捉えられ、人間をメッセージ
てきた(末田・福田, 2011 13 )。
目した理由の1つには、
コミュニケーションという学びの内実が、多くの場合、行動を伴うものであり、身体的情動的側面が
送受信ラインの両極に置き、
「適切さ」や「効率さ」
という特定の規準・基準を適用しながら理解される。
このような「コミュ
大きな意味持つという理由が挙げられる。
もう1つの理由としては、授業実践の目的として、授業での学びを、各自の日常
ニケーション」の捉え方については、
コミュニケーションに関する諸問題が、個人の裁量ではどうにもできない側面を含み、
生活へ応用し、
日常生活を変革していくことを目指しているためである。
これは、Paulo Freire(パウロフレイレ)の概念で
完全に個人的なものではあり得ないにもかかわらず、個人の努力や能力の問題に還元されてしまう問題が指摘されてい
という概念を足がかりとし
ある、省察/ 理論と行為/ 実践の相互補完的循環による学びを指す「プラクシス
(praxis)11」
る
(e.g., 板場, 2010b)。貴戸(2011)は、
このような、他者や場との関係により変則しうるものを、個人の中に固定的に措
ている。これらの 教 育 実 践を行うにあたり、後 述 するS c h ö n( 1 9 8 3 , 2 0 0 7 )の「 反 省 的 実 践 家( r e fl e c t i v e
定して考えることを、
「関係性の個人化」
と呼ぶ。
practitioner)」モデルによる授業実践を試みた。
また、本プロジェクトでは、具体的な学びの形態として、
「ワークショッ
本プロジェクトでは、
このような「コミュニケーション」の捉え方の問題を発端として、
コミュニケーションを全て個人の「能
プ」
と
「演劇」を援用し、
「身体性」、
「アート性」、
「経験」を中心に捉えた学びのあり方に着目した。
力」や「問題」
として捉えるのではなく、
「個人」
と
「社会」のどちらか一方だけには還元できない、
それらの「あいだ」に起
3つ目は、
「教師教育への接近法」についてである。本プロジェクトは、佐藤(1997)が提唱する「教師であること」を問
きる事象として捉えていくことを目指した。その際、足がかりとしたのが、
「シンボリック相互作用論」によるコミュニケーショ
う
「存在論的接近」法を援用し、
この接近法を教育実践の根底に添えた。佐藤のいう
「存在論的接近」法とは、つまり、
ンの捉え方である。相互作用論的視点とは、
コミュニケーションを、
「意味のあるシンボルを創造し共有する過程」
(末田・
教 師としてどうありたいかという「 教 育 の 主 体としての 存 在 証 明( i d e n t i t y )」と「 教 育 実 践における真 正 性
福田, p.45)
とし、
「コミュニケーションの当事者間にある言葉や行為というシンボルが、
どのように創造され、意味づけら
(authenticity)」を探求するアプローチであり
(p.6)、
「教師になる」
という個人プロジェクトの遂行であるとも言える。本
れ、共有されるか」
(末田・福田, p.16)
という側面に焦点をあてる視点である。つまり、相互作用論的視点では、
コミュニ
プロジェクトでは、授業実践の根底にある目的として、
コミュニケーションに関する学びを通して、学生が、与えられた「教
ケーションを意味生成過程として捉え、様々なコミュニケーションにまつわる事象は、人々の解釈の上になりたっているとし
師像」についてではなく、
「教師になる」
という自己プロジェクトに主体的に関わり、
自ら目指す教師としてのあり方や教育
て捉える。Hall(1980)は、
このコミュニケーションプロセスについて、
メッセージの生産を担うコード化(encoding)
とその
活動、
また、仕事の意味を明確にしていくことを目指した。
また、
そのため、
「学生の個人的経験」や「個人の思い、考え、
消費(読み)
を担う脱コード化(decoding)
という視点から捉え直し、
さらに、脱コード化については、
「支配的な」読み、
感情」を出発点として、
それらを学びの中心に据える形での授業実践を試みた。
「交渉された」読み、
「対抗的な」読みの3つの読み方を提示している。
このモデルでは、
コード化は、社会的政治的なコ
4つ目は、
「教師のあり方」についてである。本プロジェクトでは、教師とコミュニケーションや対人関係という領域を考え
ンテキストによって重層的に決定され、
メッセージには、
「優先的な」読みが予めコード化されていながらも、状況の反転の
るにあたり、
その教師のあり方として、佐藤(1997)の言う
「『 媒介者 』
としての教師」のふるまいを念頭に入れ、教師がコ
可能性を見出すことができる。
ミュニケーションに つ いての 学 ぶ 上 で の 枠 組 みとして 位 置 づ け た 。佐 藤 は 、教 師を様 々なもの の「 中 間 者
本プロジェクトでは、Hallのコード化/脱コード化モデルを参照し、
コミュニケーションをコード化と脱コード化が絡み合
(intermediator)」
とした上で、
「『 媒介者 』
としての教師」について、
「多元的で多層的な
『中間領域 』において、人と
う複合的な文化実践として捉えた。
また、
その意味生成と共有に関わる総体的な出来事を「コミュニケーション実践」
とし
モノ、人と人とを媒介し、教室内外の多様な文化を媒介し、
その交流と交歓を通して、学校と教室に文化の公共空間を
た。つまり、
コミュニケーションとは、一方的な活動ではなく、人と人が出会い、声と声が響き合い、身体と身体が触れ合い、
構成する実践を展開している」
(佐藤, 1997, p.12)
と言及している。学校という複雑な場においては、
この「媒介者」
とし
思いと思いが伝わり合う営みという、双方向で循環的な出来事である。
また、特定の社会的文化的コンテキストにおける
ての教師のふるまいは、
ますます重要な意味を持つようになると考えられる。
また、複雑な人間関係に関する事象を捉え、
「媒介者」であり続けるために必要な作法として、Schön(1983, 2007)の「反省的実践家」モデルに着目した。Schön
散漫なプロセスであり、常に権力関係が内包され、他者との関わりの中で、保持され、修正され、創造されていく。
コミュニ
ケーションには、解釈のズレであるディスコミュニケーションという側面が伴い、葛藤や衝突を含んだ複雑で混沌としたも
は、様々な専門的職業について考察しながら、科学の理論や技術の適用を中心とした「技術的合理性」モデルに対し
のであると同時に、創造的な関わり合いのもと、新しい意味を生み出す実践でもある。
て、行為の中で省察を繰り返しながら知を生成していくという
「実践的見識」を中心に据えるモデルを提唱し、
このような
この循環の中で、
コミュニケーション活動に関わっている自己は、考え、感じ、行動する行為の主体であると同時に、行
モデルに基づいた専門家を「反省的実践家」
と呼んでいる。
自己、他者、
また、
自身の周りの出来事など、複雑で正解の
為が向けられる客体でもある。
コミュニケーションは、
この主体̶客体の両面性が複雑に絡み合ったプロセスと言える。
ま
ない人間関係やコミュニケーションについて考えていく上で、継続的に自己の行為を、特に行為の中で省察し、実践に参
た、主体は、他のものを通じてのみ自己を知ることができ、
ポスト構造主義の思想と理論を援用し、主体とは、本質的で固
加していくという作法は、重要な作法であると考える。
定的なものではなく、多元的、流動的、断片的、複合的であるという捉え方をした14。重層的な意味が付与され、他者から
期待されたり、拒絶されたり、承認を得ようとしながら、主体は、絶えざる生産過程にあるものとしている。
10 例えば、
中央教育審議会答申『 今後の教員養成・免許制度の在り方について』
( 2006年)では、教員養成の方向性として、
「大学の教職課程について、教員として最小限必
要な資質能力を確実に身に付けさせるものへ」、
また、教員免許状については、
「教職生活全体を通じて教員として最小限必要な資質能力を確実に保証するものへ」が提言され
ている。それを受け、教員養成系大学・学部は、教育委員会との連携強化による実践的指導力の向上、教員養成のモデル・コア・カリキュラムによる質保証などが議論され、
カリ
キュラムの体系化や教育実習の大幅な増加などの改革が進められている。
11
Freire( 1970, 1979)参照。
12
末田・福田(2011)によると、Frank E. X. DanceとCarl Larsonによって、1970年代前半に126のコミュニケーションの定義が見つけられたと言う。
13
末田・福田(2011)は、コミュニケーションを見る視点として、「機械論的視点」の他に、「心理学的視点」「相互作用論的視点」「システム論的視点」を挙げている。
具体的には、例えば、Michel Foucault(ミシェル・フーコー)とJudith P. Butler(ジュディス・バトラー)の主体の捉え方を参照している。Foucault(1977, 2012)は、主体は、
14
「知」を形成し維持する源泉であり、言説の結果、つまり、思考や身体に書き込まれた知識であり、権力と知識によって産出されたものであるとしている。
また、Butler( 1990, 1999)
は、
アイデンティティは「存在する」何かではなくて、
「行為する」
もの、つまり、パフォーマティブ(行為遂行的)だとし、何者かに「なる」
という行為を通じた構築物として捉えている。
授 業 実 践の文 脈
授 業 実 践の文 脈
ら、授業デザイン、
またその実践を試みた。
09
第1章
第1章
語についても、教師に必要な資質能力という大きな文脈の中で語られている
(川島・加藤・芝木, 2014)。
この教員の資
[報告書] P10-P11
| 学びの目的 : 意識化、越境、連帯 |
10
| 学びの形態 : 身体、アート、経験 |
本プロジェクトでは、
コミュニケーションを散漫な意味生成の交渉プロセスと捉えるとしたが、
その際、
コミュニケーション
学びの目的を学生の「意識化」、
また、連帯を目指した「越境」
とする場合、
その学びが生まれるために、
どのように授
業をデザインしていけばいいのか。本プロジェクトでは、
そのアプローチとして、
「ワークショップ」
と
「演劇」
という学びの形
「演劇ワークショップ 19 」
と呼ばれる活動は、様々な場で行われてき
態に着目した18 。演劇とワークショップの親和性は強く、
コミュニ
る。
また、効果(effectiveness)や適切性(appropriation)
を重視した汎用的なスキルトレーニングではなく 、
ている。本プロジェクトでは、
「演劇」
と
「ワークショップ」
とその中での「学び」のあり方について、
それぞれの関係性を1つ
ケーション活動を1つの出来事として捉え、
コミュニケーションが行われているコンテキストに沿って、具体的な事象につい
1つ個別に捉えていくことを試みた。以下では、
まず、
「ワークショップ」
という場・空間のあり方と、教師に変わる「ファシリ
て考えていった。授業内で繰り広げられるコミュニケーション実践に参加し、
そこで織りなされる複数の主観的解釈を尊
テーター」のあり方について見ていく。次に、学びの捉え方として、
「身体性」、
「アート性」、
「経験」に着目した学びのあり
重しながら、他者と意味を共有し、時に、交渉しながら、
その絶え間ないプロセスに
(時に関わらないとしながらも)関わり
方を見ていく。
「ワークショップ」
と同時に援用した「演劇」
という学びの形態については、次のセクションの「演劇という
15
続ける。
その中で、
日頃、無自覚なコミュニケーションにまつわる事象について、立ち止まって考え、認識を深めていくことを
『学びの形態』」で見ていく。
この時の足がかりとしているのが、Freire( 1970, 1979)の「意識化」
という概念である。Freireは、
ブラジルでの識字
ワークショップ
教育に関わり、
「被抑圧者」であるとする農民らが、
自らの言葉で自身の体験を語り、
自らの生活に主体的に関わりなが
「ワークショップ」は、学習者の学びを授業実践の中心に据える活動として、現在、
日本各所の様々な場で実践される
ら、
それを変革させていくことを目指した。Freireがこのような教育活動の中で試みた「意識化」
とは、人々のエンパワー
ようになっている。学校教育の中でも、
これまでの能力主義的学力観による個人活動中心の学びに対抗した形で、
ワーク
メントを目的としており、個人が置かれている、社会的文化的政治的な矛盾や抑圧について認識を深めていくことに焦点
ワークショップについて、中野(2001)は、
「講義など一方的な知識伝
ショップ形式の授業が行われるようになっている20 。
があてられている。現在の日本という文脈においても、
「若者」が大人̶若者という二項対立的に捉えられ、援助や保護
達のスタイルではなく、参加者が自ら参加・体験して共同で何かを学びあったり創り出したりする学びと創造のスタイル」
と
として位置づけられ、
また、学校
を必要とする弱者として、時に、
自分のことを自分で語る声さえも持たない「サバルタン16 」
暫定的に定義しており
(p.11)、
また、
ワークショップの要点について、次の5点を紹介している
(p.13)21。
●
教育においても、教師̶生徒の二項対立な枠組みの中で、
「児童・生徒・学生」が、教師から教わる者として位置づけら
れ続けるという現状がある。
このような状況において、若者が成長していく過程の中で、学校教育の内外を問わず、他者
ワークショップに先生はいない
●
「お客さん」でいることはできない
を語っていくということを学びの目的の基盤とした。
頭が動き、身体も動く
●
「意識化」の考えをもとに、様々なコミュニケーション活動を通し、
自分の考え・思いを掘り起こし、言葉を紡ぎながら、物語
初めから決まった答えなどない
●
識化」
という視点は、
日本において大学教育を受ける学生にとっても意味を持つものと考え、援用した。
そして、Freireの
●
と関わり合いながら自らの考えや思いを育んでいく機会が豊かにあるとは言えない。
そこで、本プロジェクトでは、
この「意
交流と笑いがある
ただし、本プロジェクトでは、「被抑圧者」や「抑圧者」を本質的に捉えるのではなく、ポジショナリティという関係性の視
ワークショップという場では、参加者は、身体活動を伴う様々な活動に積極的に参加して、理解と体感、知識と感情が
点を援用し、1人が、「被抑圧者」と「抑圧者」の両方に位置づきうるものとして捉えた。よって、ここでの学びの目的は、1
相互補完的に働く学びを経験するものと言える。
また、
ワークショップの進め方は、常に流動的であり、
その内容は前もっ
つのコミュニケーション実践という出来事について、自己の多元的なポジショナリティを考慮に入れながら、意識的に捉え、ま
て全て書き下ろすことはできないものである。苅宿(2012)は、
ワークショップの場について、
「共同体で生きて行く上で不
た捉え直していくことであると言える。
可欠な他者を理解したり、他者と合意を形成したりという、
『 他者とのかかわりを協同的な場面を通して、体験し直す
また、「意識化」を行う対象は、コミュニケーション実践での「ふるまい」(自身の他者との関わり方)と「意味付けの仕
場』」
とし
(p.19)、
「他者理解」などの「他者とのかかわり」についても、
ワークショップの体験の中心に据えている。本プロ
方・され方」(自己や他者、差異、出来事などへの)、コミュニケーション実践が「作用される様」(自らの置かれた環境での
ジェクトでは、
これらの内容に加え、新しいことに挑戦したり、実験をするために、
リスクをおかすことが可能な「安全な空
コミュニケーションのあり方)についてである。これらを、批判的に考え・分析し、広く読みとりながら、社会に「適応」していく
間」であること、参加者同士が出会い、交わり、ぶつかり合う、
「アクティブで関わり豊かな共同的な空間」であること、
ま
だけでなく、状況に応じてその規範をずらし組み替えていくことの重要性を念頭にいれた。また、これらの学びの最終目
た、多様な経験、思い、感情、物語が、多様なままに受け入れられる、
「多様性が許された空間」であり、
さらに、新しい意
的として、多様性、多元性を尊重しながら、解放的で、創造的な他者との関係性の構築と、そのための作法と居方の獲得
味や関係性、活動を創造的に生み出していく
「創造的な空間 22」であるよう心がけた。
を据えている17。それは、や「わたし・私たち」や「他者」という既存の二項対立的な枠組みや関係性、その意味付けを
としての
ワークショップでの教師という存在は、
「ファシリテーター」23 と呼ばれ、知識を一方的に伝える従来の「先生」
自明視せず、その境界を動かし、組み替え、飛び越えていくという「越境」の試みを中心に、そのための作法や居方の獲
ふるまいではなく、授業内容をデザインし、場のエネルギーを活性化させ、各参加者の主体的な学びを促進するふるまい
より深い、広がりのある関わりや、他者との「連帯」、
そのための共同体のあり方について模索していくことを目指した。
に特徴がある。
ファシリテーターは、参加者と対等な関係性と関わり合いを目指し、参加者と共に学びに参加する者でも
ある。中野(2001)は、
ファシリテーターの条件として、以下の10項目を紹介している
(p.147-148)24。
これらの学びの目的については、常に教師教育という文脈で、教師としてのアイデンティティ形成や、
「『媒介者』
として
① 主体的にその場に存在している。
の教師」の作法やふるまいを学ぶという、
「教師になる」
という各学生の自己プロジェクトの遂行という枠組みの中で捉え
② 柔軟性と決断する勇気がある。
るように心がけた。
③ 他者の枠組みで把握する努力ができる。
④ 表現力の豊かさ、参加者への反応の明確さがある。
⑤ 評価的な言動はつつしむべきとわきまえている。
⑥ プロセスへの介入を理解し、必要に際して実行できる。
15 ただし、
本プロジェクトでは、
メッセージを正しく効果的に伝えるという情報伝達としてのコミュニケーション能力を全面的に否定するわけではない。実際の授業では、授業全体の
目標や教師の働きかけは、
コミュニケーションをシンボリック理論としてみる視点によって支えられていたが、状況により変化することもあった。例えば、
「情報伝達理論」によって捉え
たほうが捉えられやすい事象が顔をだした場合は、
「情報伝達理論」に依拠する形で、断片的に授業を進めた。
これらの視点のバランスは、教師が生徒と対面し、生徒の反応を
見ながら、
その都度決められていったと言える。授業実践では、
これらのバランスは、常に気に留めることであった。
Gayatri Chakravorty Spivak(ガヤトリ・C・スピヴァク)が、
『 サバルタンは語ることが出来るか』
( 1988, 1998)の中で用いている言葉である。
「抵抗するための声さえ持たない、
最も抑圧された者」を意味する。
17 ここでの学びの目的については、
Giroux(2005)の「越境(Border crossing)」、hooks(フックス)
( 1994, 2006)の「関与の教育学(Engaged pedagogy)」、高橋(2009)の
「人間成長を阻害しないことに焦点化する教育学」を足がかりにしている。
また、文化的差異に着目し、
「ひとをつなぐ」ことの実現可能性と、
そのための実践のあり方を模索してい
る例としては、佐藤・吉谷(2005)参照。
16
18
授業においては、
「『演劇的手法』
を用いた『ワークショップ形式』の授業」
という呼び方を採用していた。
19 「演劇ワークショップ」
について、サイコドラマとの違いを考察したものに、児玉(2001)がある。
代表的な例として、文部科学省が2010年度から開始した「児童生徒のコミュニケーション能力の育成に資する芸術表現体験」による教育実践がある。
中野(2001)は、雑誌『社会教育』1994年10月号を引用している。
22 Gallagher
( 2007b)は、演劇と創造性の議論の面白さとして、
グループ、集団、
コミュニティに注目しなくてはいけない点をあげ、演劇のクラスにおける創造性は、複雑な社会的
プロセスによって引き起こされると同時に、政治的な意味を持つと述べている。
23 ワークショップのファシリテーター養成講座に、
青山学院大学ファシリテーション養成講座がある。
ワークショップの専門家養成については、苅宿・高木・佐伯(2012a)
(ワーク
ショップ人材の育成の現在)p.12∼16参照。
24 中野
(2001)は、野外教育指導研究会編集・発行(1999)
『 野外教育指導者読本』における、西田真哉「体験学習法とは」を引用している。
20
21
授 業 実 践の文 脈
授 業 実 践の文 脈
最終的な学びの目的とした。
得を目指すということでもある。
また、
それは、他者へと開かれ、
「わたし・私たち」の幅を広げていくことでもあり、
その中で、
11
第1章
第1章
についての学びの目的は、
どのように設定できるのか。本プロジェクトの特徴の1つは、上手に伝えるためのプレゼンテー
ション力や話す力というように、
「発信」に重点を置くのではなく、
「聞く」
という
「受信」の側面に重点を置いている点であ
[報告書] P12-P13
⑦ 相互理解のために自己開示を率先できる、開放性がある。
で、批判的教育学を展開し、学習者の体験について、
「権力」、
「アイデンティティ」、
「表象」、
「エンパワーメント」、
「学生
⑧ 親密性、楽天性がある。
の声」、
「対話」などの概念を中心に、教育実践を読み取ったり、働きかける技法を提示している
(e.g., Freire, 1970;
⑨ 自己の間違いや知らないことを認めることに素直である。
Giroux & McLaren, 1989; McLaren, 1989; Simon, 1992)。本プロジェクトでは、
このような学生の授業実践につい
⑩ 参加者を信頼し、尊重する。
て、文化的社会的政治的経験に注意を向ける批判的教育学者たちの視点を援用している。
さらに、Ellsworth(1989)
12
本プロジェクトでの講師は、
この「ファシリテーター」
としてのふるまいを念頭に、授業実践にあたった。
このワークショッ
境」
という学びが生まれる「可能性のある場 25」を作り出すと考えた。
13
テキストに即した、情動的感情的実践に注目する必要があるとの呼びかけている。
このようなフェミニスト教育学者による
指摘を基盤に、本プロジェクトにおいても、願望、恐れ、
リスク、信頼といった学びの経験にともなう情動的感情的側面に
ついても、
コミュニケーションのニュアンスや複雑性を捉えることを目指し、学びの重要な要素として扱った。
また、
この経験
第1章
第1章
プという場が志向する空間のあり方と、
ファシリテーターとしてのふるまいが、上記した学びの目標である「意識化」
と
「越
は、批判的教育学者たちの中心としている概念は、
「理性」
という、脱文脈化された普遍的概念に依拠しているとし、
コン
の情動的感情的側面に着目するという視点は、本プロジェクトが、
そもそも学びの身体性やアート性に着目している点と
「ワークショップ」、
また後に触れる「演劇」を学びの形態とする場において、
その中で生まれる学びの特徴とは何か。
そ
の学びの特徴として、
「身体と結びついた学び」、
「アート性と結びついた学び」、
さらに、
それらの基盤としての「経験を
中心とした学び」に着目した。
1つ目の「身体と結びついた学び」については、苅宿・高木・佐伯(2012a, 2012b, 2012c)のいう
「まなびほぐし
(アン
ラーン)」
と
「まなびとり」
という概念を指針とした。
「まなびほぐし」
とは、
これまで学校教育などで「与えられて」身につけ
た、
自身を縛る知識や技能を解体することであり、
「まなびとり」
とは、
自分の心と身体に沿った形で、
「身体的わざと一体
となったものとしての知性」
(佐伯, 2012, p.304)
を獲得することである。佐伯(2012)は、
「まなびとり」
という学びのあり方
について、
「気づくこと」
「感化」
「リフレクション」
という3つの要素が重要であり、
よりよい「まなびとり」には、
「アート性」感
覚が重要な要件だとしている。
この「まなびとり」でいう知性のように、知性をアート性と結びつけて捉えるという視点は、
本プロジェクトが、
「アート」
としての「演劇」に着目した理由の1つである。
このようなアート性と知性を結びつけて学びのあり方を捉える視点は、
カリキュラム全般に、
アートの視点を取り入れ、教
アートについて、
自己、他
育の捉え直しを行っている教育学者を中心に提唱されているものでもある26。Green(1995)は、
者、世界の「存在論的な認識の方法」
として捉えながら、世界と自己を再発見し、
また他者と連帯し、女性やマイノリティ
を解放する契機と見なしている。本プロジェクトにおいても、
このような、
アートを「存在論的な認識の方法」
と見なす視点
を取り入れている。
また、教育におけるアートの現状について、佐藤(1995a, 2003)は、
アートの教育が、人間的な情操形
成、様式や技法の習得、
また、純粋な美の表現の追求を目指す教育として理解され、
アートに本来伴う、混沌として危う
い感情や情動、激しい格闘や破壊性、身体性、創造性、想像力が喪失しているという現状を指摘している。本プロジェク
トでは、
アートに伴う混沌とした危うさや激しい格闘は、学びの経験の質を左右し、深い学びの契機となりうるものとして、
尊重すべきものとしてみなした。
また、
このことが、
アートと教育を結びつけるそもそもの動機の1つであると言える。
以上のような「身体と結びついた学び」、
また「アート性と結びついた学び」の基盤として、本プロジェクトでは、
「経験を
中心とした学び」を位置づけている。
この「経験を中心とした学び」とは、
プラグマティズムの教育哲学者であるJohn
ワークショップを実践する教育者や、学習者中心の学びを
Dewey(ジョン・デューイ)27 の教育哲学に基盤があり、現在、
展開する教育者などに、広く取り入れられている学びの捉え方である。
また、Deweyの教育哲学は、1970年代以降、北
米で活動するようになる「再概念主義者」
と呼ばれる教育学者たちが、
「カリキュラム」の捉え直しを行う際にも継承され
ている
(佐藤, 1996; Pinar, 2004)。
「再概念主義者」が行ったカリキュラムの捉え直しとは、
カリキュラムを、
「制度的に
定められている教科の課程」や「教育行政が定める教育内容」
として捉えるのではなく、教師と生徒が一緒に関わり合
いながら授業内容やその意味を決めて行く一連の出来事であり、
「学習経験の総体」として捉え直す捉え方である
(Doyle, 1992)。本プロジェクトにおいても、
「カリキュラム」を、文脈化された社会的な出来事やそのプロセス、
また、
「学
びの履歴」
として見なす捉え方を援用し、授業デザインを行った。
このように広く影響のあるDeweyの経験論については、批判的教育学者たちにより、
それは、学習者が1つの出来事
を同じように経験するという
「普遍性」が基盤にあり、文化的社会的背景によって同じ出来事が違って経験されるという、
社会的文化的影響について考慮されていない点が指摘されている
(Bowers, 1984, cited in Pinar, 2004)。
その上
25 Ellsworth
(2005)は、
『 Places of learning: Media, architecture, pedagogy』の中で、学びの場について、
ある特定の教育的意図でデザインされた場を、学びが生まれる
「可能性のある場」
として捉えている。
古くは、John Dewey(ジョン・デューイ)、
また近年では、Maxine Green(マキシン・グリーン)、Madeline Grumet(マドレーヌ・グルメット)
などがいる。
John Dewey(ジョン・デューイ)は、
アメリカのシカゴにおける実験学校での取り組みや、
『 学校と社会 』
( 1900, 1957)、
『 民主主義と教育 』
( 1916, 1975)
『 経験としての芸術 』
(1980, 2010)、
『 経験と教育』
( 1938, 2004)
などで知られる。
26
27
重なりがあると言える。
授 業 実 践の文 脈
授 業 実 践の文 脈
身体、アート、経験
[報告書] P14-P15
3. 演劇×教育
しているからである。それは、商業目的で演劇公演を行うエンターテイナーとしての役割とは別の一面であり、教育実践
自分でない人に
家、
また文化作業者という公共知識人 33 としての社会的役割である。役者の仕事の中心的活動には、
本セクションでは、本プロジェクトにまつわる「演劇と教育」の接点について概観する。その接点とは、職業人としての
「役者」、富良野GROUP、学びの「手法」
としての演劇、
「教員養成大学・学部」における演劇、学びの「形態」
としての
14
演劇、
という接点である。
なりかわって演じるという行為がある。役者であるためには、
オープンマインド、好奇心旺盛、かつ可変であり続けることが
求められ、
また、
コミュニケーターとして、
身体への高い意識や、美的感覚、創造性、想像力が期待される。
このように、役者
を、身体をベースとした知的職業人として捉えることができ、科学偏重傾向の近代社会の中で、十分に認知されてきたと
15
は言えない、役者の担う公共知識人としてのふるまいが、社会の公共性を考えていく上で、重要な意味を持ちうると考える。
「演劇」に接近していることを意味する。つまり、台本やその中の物語、
ロールプレイという演劇の構成要素よりも、
「役者」
という演劇をする「人」、
また、
「役者になる」ための「活動」
との関係で「演劇」に接近しているということである。具体的
をする形で進められたものである。
には、役者になろうとしている者が、役者になるために体験する様々な「活動」
と、
それらの活動を構成する「要素」
とその
現在、演劇人が教育現場や地域に出向いて教育活動を行う
「アウトリーチ」
とよばれる活動が、首都圏を中心に様々
活動と要素の「体験」
との関係である。それは、
「役者」
という職業人の活動内容やふるまいに、一定の特徴と専門性を
な所で見られるようになっている
(e.g., 芸団協・芸能文化情報センター, 2003a; 如月, 1996; 世田谷パブリックシアター学
見出していることを前提としている。
しかしながら、
「役者」を、特別な才能を持った特殊な人、
あるいは、
日常から切り離さ
芸, 2007)。中でも、文部科学省により2010年5月に設置された「コミュニケーション教育推進会議」が、児童生徒のコミュ
れた演劇界に住む奇人として見るのではなく、
日常生活の中で、人は常に自分という人をパフォーマンスしているパフォー
ニケーション能力育成を図るための具体的な方策として、演劇やダンス等の芸術表現を用いた学習プログラムの開発を
マーであり、職業人としての「役者」
と
「役者でない人」のスペクトラムは、
あいまいでグラデーショナルなものであるという
進め、
また、2010年度から文化庁「次代を担う子どもの文化芸術体験事業」のメニューの一つとして、
「児童生徒のコ
捉え方をしている。
これは、Erving Goffman(アービン・ゴフマン)
による社会学やRichard Schechner(リチャード・シェ
ミュニケーション能力の育成に資する芸術表現体験」が展開される中で、演劇人が学校現場に関わる動きは、少しずつ
クナー)によるパフォーマンス研究が、社会(またそこでの行為)
を演劇の舞台(またそこでのパフォーマンス)
というメタ
このような役者を含む演劇人、広くは芸術家が教育現場に出向いて
広がりを見せている28。本プロジェクトの取り組みは、
ファーで見立てるなど、
日常生活と演劇とをつながりを持ったスペクトラム状でとらえている視点に依拠している。
これは、
行う教育活動の広がりの中に位置づけられる。
しかしながら、
その教育活動の実践の場として、教員養成大学という場
「演劇」を、一部の特別な者だけが関わる実践ではなく、誰もが既に関わっている開かれた活動として、捉え直していくこ
ティーム
については、未だにその実践例は多いとは言えない。
また、役者が教員養成大学で授業実践を行う際でも 、
とを意味している。
29
ティーチングという形態ではないことが多く、外部講師としての役者と教師教育を専門とする大学教員のコラボレーション
による取り組みは、教員養成大学での教育実践のあり方を模索していく上で、可能性を秘めた領域として考える。
では、役者と大学教員が、教員養成を目的とした授業実践を行う際、
どのように連携し、
どのような教育実践を行って
| 「富良野GROUP」 |
いけるのか。
ティームティーチングという形態は、教育現場の各所で行われるようになっており、役者・アーティスト・実演家
本プロジェクトは、北海道教育大学旭川校が位置する旭川市と富良野GROUPの活動拠点である富良野市という
と教師のティームティーチングについても、児童・生徒の授業での経験のあり方や、
その教育経験の豊かさ、役者と教師
地理的条件にも恵まれ、授業実践では富良野GROUPメンバーが旭川に出向き、
また大学教員が富良野で行われる演
の連携の仕方、
また、その困難さなどが報告され、論じられるようになっている
(e.g., 芸団協・芸能文化情報センター,
劇公演を観劇するなど、旭川と富良野を行き来する形で、交流・連携をとりながら進められた。以下は、富良野GROUP
2001, 2003a, 2003b; 堤, 2003; 古川, 2013; 茂木, 2013)。富良野GROUPの役者であり、北海道教育大学の非常勤
についての概要である。
講師を勤める久保隆徳は、2013年3月10日に札幌で開催された本プロジェクトシンポジウム「教師になる劇場」の中で、
役者として初めて教員養成大学に関わることになった際に感じた驚きや戸惑いなど、
自身の体験について話をしている30。
富良野GROUPについて
その中で、机や黒板が作り出す「教室」
という空間の威圧感、教員養成大学にも関わらず、学生から教師になりたいとい
「富良野GROUP」
とは、脚本家・劇作家・演出家である倉本聰が、1983年に富良野市の山間に興した私塾「富良野
う熱意があまり感じられなかったことへの驚き、
自分が「教師」になったことで、
自分を一般的な「教師」のイメージに当て
塾」34 の卒塾生を中心に構成され、富良野塾の舞台公演・教育活動を継承するかたちで2007年に発足した演劇集団
はめ、
「間違えてはいけない、正しいことをしなくてはいけない」
とプレッシャーを感じ、役者として大切にしている遊び心や
である。富良野GROUPの活動拠点は、富良野塾地のほか、富良野塾地より市内中心部に近い「富良野演劇工場」を
創造性が失われる感覚になったことなどを述べている。
このような外部講師の教員養成大学での体験を紐解いていく
ホームグラウンドとし、富良野という土地に基盤を置きながらも、全国規模で舞台公演や稽古、
ワークショップなどを行って
と、現在の教員養成大学で当然とされている教師教育のあり方、教員養成大学という場に根ざす伝統や習慣を見直す
いる。
また、
「富良野演劇工場」
という場と
「ふらの演劇工房」の支援に依拠しながら、富良野市民と密接に関わり、地元
機会にもなりえる。それぞれが属する組織の規範的価値観の違いは、時に自らの足場を見直し、お互いにとっての学び
に根づいた活動を展開している。
の場となる。その上で、本プロジェクトでは、具体的に教育実践でティームティーチングを行う際、役者と大学教員はどの
ように連携して行けるのかという連携方法に関する一連の問いを、常に模索していたと言える31。
富良野演劇工場
本プロジェクトが、役者とコラボレーションを行う理由の1つは、本プロジェクトが、
「演劇」
というレンズを通して教育の再
富良野演劇工場は、2000年10月にオープンした全国初の公設民営劇場であり、全国認証第一号のNPO法人ふら
考を試みるという取り組みに着目しているからである。それは、
「演劇」
と
「教育」の関係を考える際、
「演劇教育」を1つ
の演劇工房が、
ボランティア組織で受託管理を行い運営している劇場である。従来の「見る劇場」から「創る劇場」へ
の教育学の分野として、教育学内で完結しうるものとして捉えるのではなく、演劇という大きな伝統と分離しない形で、
と、発想の転換がなされ、
「市民文化の活動拠点」
「人づくり・まちづくりの活動拠点」
となることを目指した活動が行われ
「教育」側が、
「 演劇」の世界に意図的に出向き、
中間より少し演劇側の地点から、教育を捉え直していく企てとも言える32。
ている。富良野演劇工場では、一般市民による公演活動も活発であり、富良野市民にとって演劇や舞台表現を身近な
この教育への接近法は、
これまで光の当たりにくかった教育問題に光をあてる可能性があると考えている。
また、2つ目の
ものにする役割を果たしていると言え、富良野GROUPの俳優もこれらの活動に積極的に関わっている。
理由は、必ずしも十分に認知されているとは言えない「役者」
という職業人の社会的役割の一面に大きな可能性を見出
28 役者のアウトリーチ活動を支えてきた団体の1つに公益社団法人日本芸能実演家団体協議会
(芸団協)がある。芸団協は、中央教育審議会が第一次答申で「生きる力」に
言及した1996年以降、子どもたちの表現力、
コミュニケーション能力、創造性を高めることを目的に、役者を含む実演家の活動の支援を行っている
(HP参照)。
33 公共知識人
(Public intellectuals)
としてのアーティストについて考察している論文に、Becker( 2000)、Kushins( 2006)がある。
また、文化作業者としてのアーティストについ
て考察している物に、Gaztambide-Fernández( 2008)がある。
29 例として、
北海道教育大学札幌校における、金田一仁志の「演劇と表現」や、東京学芸大学における、藤倉健雄の「演劇教育実践演習B」や「芸術スポーツ文化課程表現
コミュニケーション専攻選択科目A」などがある。
30 久保隆徳のトークの全文については、
4章「役者が立った教壇という舞台」を参照。
31 本プロジェクトでのコラボレーションの仕方については、
2章1「授業実践の3年間の変遷」を参照。
32 「演劇」
をその伝統から切り離さない形で、教育を再考する目的で書かれた書籍の例に、Gallagher & Booth(2003)
などがある。
34
富良野塾は、富良野市の山間部(布礼別)
に存在したが、2010年3月をもって閉塾(全25期、卒塾生375名)。富良野塾に関する参考図書に、倉本(2003)がある。
授 業 実 践の文 脈
授 業 実 践の文 脈
本プロジェクトは、富良野GROUPと連携した取り組みであり、役者が教育現場に出向き、大学教員とコラボレーション
第1章
第1章
また、役者とのコラボレーションという形態は、本プロジェクトが、
「役者」、
あるいは、
「役者養成」
という側面に着目して、
| 「役者」
・アウトリーチ・コラボレーション |
[報告書] P16-P17
富良野GROUPの教育活動
富良野GROUPによる教育活動には、大きく2種類に分けられる。
1つ目は、演劇作りが活動の目的としてあげられる
「演劇を通した教育」であり、
もう1つは、劇作りを伴わない「演劇的手法を通した教育」である。
16
[ 演劇を通した教育 ]
「演劇を通した教育」の顕著な例は、毎年10月に開催される「ふらの演劇祭」に関わる活動である。ふらの演劇祭で
GROUPのメンバーが、
その演技指導や舞台効果を担当している35。ふらの演劇祭において、富良野塾OBが学校に演
劇指導に赴いたことから、演劇の持つ「創る」
「癒す」
「育む」に注目した学校教育関係者より、学校現場での演劇の指
法人ふらの演劇工房が窓口となり、富良野塾OBらが指導者として活動している。
富良野GROUPの教育活動の捉え方としては、以下の点が挙げられる。
まず、
自由に表現させることはそれまでの規
律や常識を超えた個人の意思を芽生えさせ、表現することの喜びを味わうものである。そのため、
「表現」の根底にある
「発想の自由」を「否定」せず、
そのことで自己解放に向かわせる。
また、
「規律」
よりも
「自由」を尊重し、
そこから「他者
理解」へのアプローチをワークショップで行うことで、他者との関係を円滑にし、次の段階である「演劇」を創るという協働
作業が表現の喜びと達成感から生まれる「感動」に繋げる。
さらに、
インターネットなどにより、手軽に得られる「知識」
より
も、人間関係の中から時間をかけて生まれる「本物の知識」や「感動」が、現代の情操教育に必要だと考えている。
[ 演劇的手法を通した教育 ]
「演劇的手法を通した教育」
としては、演劇そのものだけを指導するのではなく、俳優訓練でおこなわれるシアター
ゲームやインプロを一般化しコミュニケーションゲームとして、普段の学校生活の中だけでは閉じた殻を破れない子ども
たちや、
自分と異なる価値観や考え方を持つ他者と距離を縮められない子どもたちに対し、
「非日常的な場=失敗が許さ
れ、楽しめる場」を演劇的手法を用いたゲームやアクティビティを提供し、彼らが自主的に一歩踏み出すきっかけづくりと
したワークショップを継続して行っている。演劇を「人と人との関係性を描き出す行為」を捉え、
その演劇的手法に含まれ
る「多様性の受容」や「受信することの重要性」などがコミュニケーションの基本的要素であると捉えている。
そもそも、地元・富良野の子どもたちへの「演劇指導」を重ねるうち、
「演劇を通して子どもたちがそれまでになく意欲的
になった」
「何事に対しても自主性が芽生えた」等の声が保護者や担任から寄せられるようになり、未来を担う彼らの日
常やその後の成長により良い影響を与えられるのであれば、演劇的手法が舞台作品上演のためだけでなく、幅広く教
育現場で活用されうるのではないかという思いから、現在の活動が行われるようになった。
2011年度には、富良野市から「コミュニケーション教育推進事業」を委託されている。業務内容は以下の通りである。
(1)学校教育(小学校/中学校/高等学校)
・社会教育へのインストラクターの派遣
(2)地元のインストラクターの育成・確保
(3)
「富良野発」教育産業化に向けた取り組み(全国の企業・学校・団体への情報提供/情報収集)
現在では、活動の場を、学校教育のみならず社会教育全般への取り組みに繋げている。その例として、富良野市教員
研修会の実施、
PTA母親委員会やシニア大学、市民講座、幼稚園教諭向け研修などが挙げられる。そのほか、企業・
団体等の新人研修・管理職研修、特に医療・介護系の職員や学生に対する研修・講座も行っている。
この中で、2010年
度より北海道教育大学の教員養成課程での授業実践に関わるようになった。
ドラマ教育、演劇教育、
いたり、学校と劇場の連携による教育活動など、
その活動形態は多岐に渡る36。用語についても、
演劇的手法、演劇を通した教育、
クリエイティブ・
ドラマ、
プロセス・
ドラマなど、様々な用語が使われ、
その活動内容や方
法論、教育目的は様々である。
日本においても、
「演劇と教育」の歴史は100年以上にのぼり37、特に、実践報告について
「総合的な学習の時間 39 」の導入以降、
「総合学習」
という教育目標とドラマ教
は多くの蓄積がある38 。近年では、特に、
育の「全人教育」
(e.g., 岡田, 1985)
としての教育要素が親和する形で、学校教育において、劇作りや劇鑑賞とは別の
形態でも取り入れられるようになっている。それは、演劇を「手法」
として捉えた「演劇的手法 40 」による教育活動であり、
教科教育などにも応用され、実践・研究が進められている
(e.g., 武田, 2007; ニーランズ・渡部, 2010; Yoshida, 2008;
渡部, 2001, 2002; 渡辺, 2007, 2009a, 2009b)。
そのような「演劇的手法」による教育実践の近年のもう1つの特徴は、
本プロジェクトも同様であるが、教育目標として、
コミュニケーション教育や表現教育を掲げていることである
(e.g., 平田,
2012)41 。例えば、学校教育での文部科学省によるコミュニケーション教育推進事業の取り組み、幼児の表現教育(花
輪, 2010; 山本, 2010)、保育者養成 42(山本, 2004, 2009)、医師や薬剤師育成のコミュニケーション教育 43(日本ファー
マシュティカルコミュニケーション学会, 2009; 前田, 2011)、企業や社会人を対象としたコミュニケーション教育 44(平田・
蓮行, 2009)、劇場による表現教育(大塚, 2004a, 2004b)、
など、
その活動の場は広がりをみせ、演劇的手法とコミュニ
ケーション能力に関する研究(児玉, 2001; 高尾, 2009; 高山, 2007; 谷口, 2007, 2010, 2012)
も進められている。
本プロジェクトは、
このような近年増加傾向にある、
コミュニケーションを学びの目的とした、演劇を「手法」
とみなす視点
をとっている。
「手法」
としての演劇とは、演劇を作ること自体が第一義的な目的ではなく、学びの目的が別のところにある
ことを意味する。それは、表現教育での教育実践の目標について、佐藤(1995a)が、
その中心に据える必要のあるもの
は、表現の結果である作品(発表)ではなく、
「その表現を生み出すモノや人との出会いとその関わりの経験」
(p.230)
であると主張するように、本プロジェクトの最終的な教育目標は、
プロダクト
(作品、発表、上演)の出来に関するものでは
なく、
プロダクトを作る過程で、
自己内での気付きや葛藤、
また他者との出会いや関わりの経験を持つことであり、
そこでの
学びの経験の質・内実を問うということである。
また、
このように「演劇」を「手法」
として捉える際、
その教育活動の内実を説明するため、多く用いられるのが、
プロダク
ト
(作品、発表、上演)か、
プロセス
(過程)かという視点である。
その際、
「演劇的手法」による活動は、
プロセス重視の活
動として説明される。
プロダクトを目的とした劇活動を「Theatre education(演劇教育)」
と呼び、演劇活動のプロセスに
学びの機会を見出す教育活動を「Drama education(ドラマ教育)」
として区分し、
それらの違いを際立たせる形で説
明されることが多い。本プロジェクトでは、学びの目的は、
プロセス
(芝居に限らず、物語作りや単発のパフォーマンスのプ
ロセスを含む)での経験自体にあることに変わりはないが、
プロセスのみに重点を置くのではなく、
プロダクトとプロセスは相
互補完的であると考えている。つまり、
よいプロダクトを作ろうとする意図と取り組みが、
そのプロセスにおいて、
より深い学び
を生みだす可能性があるとし、
プロダクトの制作に向かう取り組みについても奨励し、時に授業内容として扱うこともあった。
演劇を「手法」
と捉える際、本プロジェクトが足がかりにしているのが、
ブラジル出身の活動家であるAugusto Boal 45
(アウグスト・ボアール)の演劇への接近法とその意図である。Boalは、Bertolt Brecht( ベルトルト・ブレヒト)46 やPaulo
Freireの影響を受けながら、応用演劇を生み出した人物とされ、演劇を、問題の意識化や人々の解放、社会変革の道
具として用いた人物である。
このBoalの「演劇」を「道具」
とする捉え方は、本プロジェクトが「演劇」を「手法」
と捉える
際の指針とした。
また、Boalの目指した人々の「意識化」
という考えは、本プロジェクトの学びの目的である「意識化」
と直
接つながりを持ち、その学びの目的へのアプローチ法として位置づけている。
また、本プロジェクトでは、
「演劇」を、
「手
法」
と
「形態」
という二面性から捉えており、学びの「形態」
としての「演劇」については、以下の「演劇という
『 学びの形
態』」で見ていく。
35
富良野GROUPが演技指導にあった小学校の例として、富良野市立布部小学校がある。布部小学校での取り組みについては、今村(2014)参照。
17
36 「演劇教育」の代表的な人物やその教育内容などを概観した日本語の書に、
小林ほか(2010)がある。
また、
イギリスの「演劇と教育」については、清水(1985)、小林(1995,
1996, 1997, 1998, 1999, 2000, 2001, 2002, 2004, 2005, 2006, 2007)、中山(2003)
などを参照。各国の演劇教育については、清水(1993)
などがある。
37
日本における演劇教育の歴史については、冨田(1976, 1993, 1998)参照。
また、
日本での「演劇教育」の多義性については、小林(2008)参照。
38 「演劇と教育」
について扱っている日本での主な雑誌には、
『 演劇と教育 』(日本演劇教育連盟)、
『アシテジ』
(アシテジ「国際児童青少年演劇協会」日本センター)、
『 児童・青
少年演劇ジャーナル「げき」』
( 児童・青少年演劇ジャーナル<げき>編集委員会)、
『 児童青少年演劇』
(日本児童青少年演劇協会)がある。
39 「総合的な学習の時間」
は、小・中学校は、学習指導要領において、1998年告示、2000年4月1日から2002年3月31日まで移行期間、2002年4月1日から完全実施。高等学校
は、1年遅れて、1999年告示、2003年4月1日から完全実施。
40 「演劇的手法」
の活動内容としては、
オーエンズ・グリーン
(2010)、
クリステン
(2003)、小林ほか(2010)、
ブース
(1998, 2006)、渡部淳、獲得型教育研究会(編)
(2010)
などを参照。
41 学校法人東放学園
(2006, 2007)
は、
「ドラマ」
と
「コミュニケーション」を併せた「ドラマケーション」
という造語を用いている。
42 この他、
演劇的手法と関連した保育者養成の研究については、遊びを中心とした研究(小林, 2009)や演劇教育のカリキュラム研究(直井, 2013)
などがある。
医療コミュニケーション教育では、近年、
シナリオを基にロールプレイを行う
「模擬患者(SP)研修」が多く実践されている。
この他、組織を対象として、演劇的手法(インプロ)
を活用した取り組みについては
(高尾&中原, 2012)
、企業研修での演劇的手法の活用の変遷については
(園部, 2013)
を参照。
45 Augusto Boal
(アウグスト
・ボアール)
(1984, 1992, 1998, 2006)
など参照。
46 Bertolt Brecht
(ベルトルト
・ブレヒト)
は、
ドイツ出身の劇作家・演出家。
アリストテレスによる
『詩学』の流れによる演劇(「劇的演劇・
ドラマ的演劇」)
を批判し、
「異化効果」などにより、
観客に批判的な思考を促し、社会変革と繋げていく
「叙事的演劇」
を提唱した人物。
43
44
授 業 実 践の文 脈
授 業 実 践の文 脈
導の要請が増え始めていった。現在は、市内小中高校以外からの要請も増え、
「演劇によるまちづくり」を標榜するNPO
演劇と教育を結びつけた形の教育活動は、
イギリスにその発端があり、教科教育の1つとしてドラマ科が設置されて
第1章
第1章
は、市民劇団のほか、市内の小中学校が演劇の上演を行っているが、2003年の開始以来、富良野塾OB・富良野
| 演劇的「手法」 |
[報告書] P18-P19
| 「教員養成系大学・学部」と演劇的手法 |
東京学芸大学教育学研究科修士課程総合教育開発専攻「表現教育実践論演習C」
(高尾隆担当)
この授業の目的は、
より豊かな授業や学級づくりに生かすことができる演劇的手法、
ワークショップ型の学習方法
日本の教員養成系大学・学部において、
「演劇」は、
どのように扱われてきたのか。教科教育として、
「演劇・
ドラマ」
とい
について学ぶことです。これらの手法は、参加型、双方向型の学びやコミュニケーション教育がより推進される今後
う教科を持たない日本では、教員養成系大学・学部という場で「演劇」が扱われることは、多いとは言えない。その中で
18
の教育において、核となるたいへん重要なものです。この授業では、発展的な内容として、
ゲームやアクティビティを
も、教員養成系大学・学部に演劇に関する講座の設置を願う声は、
日本演劇教育連盟などを中心に挙げられており
(深
用いた授業のデザイン、
ファシリテーション
(進行)、
コーディネーションを実際におこないながら学んでいきます。
澤, 1998) 、実際に、演劇人が大学に出向いて教育活動を行う実践もみられた。教員養成系大学・学部における演劇
47
インプロ
(即興演劇)
や演劇ワークショップのゲーム・アクティビティや、
さまざまなドラマ手法を経験したあと、
それら
に関連するこれまでの主な取り組みの例として、竹内敏晴による宮城教育大学での取り組み(竹内, 1976, 1977)、小林
ます。受講者には、演劇の経験などは全く必要ありませんが、積極的な参加と関わりをお願いしたいと思います。
学教育学部における太宰久夫の取り組みなどがある。
また、近年の「演劇的手法」への関心の高まりと平行する形で、
日本大学文理学部教育学科「教育学特殊講義2」
(高山昇担当)
近年の教育問題の多くは社会問題とのリンクが研究され、既に教育現場の対応だけでは限界であるとの指摘も
以下は、
日本演劇学会分科会「演劇と教育研究会」や「獲得型教育研究会 51」で活動する大学教員を中心に、教員養成
あります。
しかし、実際の授業計画の立案や実践の方法には、
まだまだ工夫の余地があります。この講座では、生
系大学・学部、
あるいは教員養成を教育目標の中心においている学科や教職課程科目としての授業科目のうち、
シラバス
徒・教師・保護者・地域、
それぞれの視点から学校という場とその役割を考察し、
ドラマ教育の手法を用いた総合
内に、
「演劇」、
あるいは「ドラマ」
という用語が用いられ、授業内容が実践中心とされる授業科目について調査をした結果
的な学習プログラムの構築と、授業実践に関わる知識・手法を身につけることをねらいとします。
これらは、
オンラインにより閲覧可能なシラバスを対象としている。各授業科目ごとに、
シラバスに
である
(2012年7月調査)52。
講義のほか、教育現場における個別・具体的な問題をテーマとした演習を数多く行います。演習ではグループ
記載された「授業名」
「担当者」
「授業目的や活動内容」
を示していく。
(下線は筆者による加筆。大学名による50音順。)
ワーク、
プレゼンテーション、アクティングアウト
(特定の場面を演じ合ったり、観合ったりする活動)
など、
ドラマ教
育特有のコンベンション
(技法・手法)
を用います。また、授業と平行してプレゼンの資料作成やレポートが課題
大阪教育大学教育学研究科音楽教育専攻「音楽科教育内容研究Ⅰ」
(田中龍三担当)
になります。前半は講義、後半に演習を行う予定です。
ドラマ教育におけるさまざまな手法と音楽科における表現の原理との関係を理解し、説明できる。
ドラマ表現を用
いて、子どもの感受する力及びコミュニケーションの基礎になる力を育てる指導ができる。
音楽表現に重要な関わりをもつ「心の変化」について、
イメージの想起と潜在意識の活用の関係に焦点を当て
日本大学文理学部教育学科「教育学演習3」
「教育学演習4」
(渡部淳担当)
若者たちが生き生きと表現活動を行う授業とはどういうものか。全身を使ってコミュニケートし、全身で学ぶ参加型学習
ながら、
ワークショップでの実体験を通して考察することにより、音楽科授業の改善点を探る。
を支える前提条件とはなにか。
こうした課題を解明するために、演劇的技法を用いた教育実践の可能性を検討する。
様々なタイプのアクティビティを実際に経験し、
それらを自分でも指導・運用できるようなスキル
(技能)
を身につけ
(渡辺貴裕 54 担当)
帝塚山大学現代生活学科こども学科 53「こどもと演劇」
てもらう。また、身体表現と教育にかかわる理論や現状についても学ぶ。毎回のワークショップの内容を振り返り、
与えられた条件に基づいて、声や身体を使った初歩的な即興表現を行える。静止画などのドラマ教育の手法を
独自のノートを作成してもらいます。
また、授業の最後に次回のテーマについて説明しますので、準備してください。
理解し、
それを用いた活動を行うことができる。他者の表現を見たり自分の活動をふり返ったりするなかで、表現
のよさや活動プロセスなどについて考察することができる。
保育・教育・地域活動の場には、子どもと演劇との接点がさまざまな形で存在している。本授業では、受講者自ら
立命館大学生命科学部生物工学科「応用ドラマ教育論」57(武田富美子担当)
西欧では芸術科目の一つとして演技や演劇そのものを教えるドラマ教育が実施されてきたが、
ここでは参加体験
が各種の演劇的活動を体験することを通して、指導者やコーディネーターとして演劇を活用していくために必要
型学習の一つの教育方法として、演劇的手法であるドラマワークを応用する方法を学ぶ。この方法は、教師と生
な知識と技能を養成する。ワーク
(実際に体を動かしたり声を出したりして行う活動)
が中心となる。必要に応じ
徒の間及び生徒同士のコミュニケーションを促進し、
また想像力と表現力を養う。応用ドラマ教育は、特別な科
て、関連するVTRの視聴や資料の読解を行う。
目として実施するのではなく、教科や学級活動など、様々な場面での参加体験型学習に応用できるものであ
る。また、応用ドラマ教育を実施するために必要な教師のコミュニケーション力についても学ぶ。
東京学芸大学教養系芸術スポーツ文化課程(G類)表現コミュニケーション専攻 「教職コミュニケーション論」
(高尾隆 担当)
55
56
この授業の目的は、
より豊かな授業や学級づくりに生かすことができる演劇的手法、
ワークショップ型の学習方
法について学ぶことです。これらの手法は、参加型、双方向型の学びやコミュニケーション教育がより推進される
立命館大学生命科学部生物工学科「学校教育演習」
(武田富美子担当)
「学校とは何か」、
「 教師とは何か」が、本授業の全体としての研究テーマである。学校・教師・子どもをめぐる様々
今後の教育において、核となるたいへん重要なものです。この授業では、基礎的なゲーム・アクティビティやその
な事象を対象にして考えていく。合わせて教育実習を遂行するのに必要な能力を形成する。文献を読む、論述す
考え方、
かんたんなファシリテーション
(進行)
を学びます。
る、調べる、発表する、議論する、
ロールプレイを行う、
そのような演習授業を行う。
授業は主にインプロ
(即興演劇)
や演劇ワークショップのゲームやアクティビティをおこない、
その内容を省察す
グループ活動を中心に、前期は主として、
コミュニケーションのスキル、
ドラマ手法を中心とした表現のスキルを磨
ることによって進めていきます。実際にからだを動かしながら学んでいきます。受講者には、演劇の経験などはまっ
きながら、教師像について取り上げる。後期は、様々な角度から学校が抱える今日の問題について検討する。
たく必要ありませんが、積極的な参加とかかわりをお願いしたいと思います。
47 深澤
(1998)
は、
冨田博之が1974年に「日本演劇教育連盟」機関誌に書いた文章を引用しながら、
教員養成大学に演劇講座を置くことについて、
古くて新しい問題だと言う。
また、
演劇
講座を設置する必要性については、
教師のコミュニケーション能力を高めるために「演劇体験」が重要だとしている。
また、
片岡
(1982)
は、
教員養成における劇表現の必要性を述べている。
54
帝塚山大学での授業実践例として、渡辺(2012)参照。2013年10月より東京学芸大学へ転出。
55
小林志郎は、美術教育専攻の中に設置されていた「演劇コース」
を担当していた。大学での取り組みについては、小林(1985)参照。
49 佐藤信は、
劇団黒テントの設立に関わった演出家・劇作家である。世田谷パブリックシアター初代芸術監督、
現在は座・高円寺初代芸術監督を勤める。東京学芸大学に、
2004年4月から
2009年3月までの9年間勤め、
「演劇論」
「演劇表現教育特論」
「演劇表現論」
「演劇表現分析演習」
などの授業を担当した。
佐藤信の退官を記念して出版された本に、
佐藤
(2011)
がある。
50 片岡
(1982)の「7教員養成に劇表現を
(Ⅲ劇表現を広く)」において、岡田陽が広島大学で担当していた集中講義「表現活動論」の授業概要が紹介されている。
51 渡部淳により、
2006年に創設された研究会。演劇的技法を中心とする参加型アクティビティの体系化や教師の研修プログラムの開発を行っている。
52 この他にも、
「教員養成と演劇的手法」に関する授業として、津田塾大学英文学科「演劇と教育」
(吉田真理子担当)、広島大学教育学部「初等国語科学習指導論」
(難波博
孝・松本仁志担当)、滋賀大学教育学部「演劇の世界」
(牧戸章担当)、京都教育大学「国語科教育特講B」
(寺田守担当)
などがある。
また、
「インプロ」や「ワークショップ」自体を
学ぶ授業として、東京学芸大学教養系芸術スポーツ文化課程(G類)表現コミュニケーション専攻の「インプロ研究B」
「ワークショップの技法」
(高尾隆担当)
などがある
(2012年7月
調査)。
さらに、
「身体」や「表現」に特化した科目としては、上越教育大学学校教育学部における「表現・相互行為教育演習」
(松本健義・榊原潔・西村俊夫・松尾大介・長谷川正
規担当)、
「表現・人間学基礎論」
(土田了輔、高本條治、阿部亮太郎担当)がある
(2014年1月調査)。
また、鳴門教育大学学校教育学部では、教養基礎科目として、
「身体運動・表
現コミュニケーション」領域を設け、
「表現コミュニケーション基礎演習」
(吉井健治・今田雄三・葛西真記子・新見員子・久米禎子担当)
( 2013年度開講授業)が行われている。
53 教員養成系大学・学部ではないが、
当学科の特徴として、
「保育士・幼稚園教諭・小学校教諭の資格を併有する人材、子どもを取り巻く環境を理解し、適切に子どもにかかわれ
る人間力豊かな人材を育成します。」
と述べられている。
また、保育士、幼稚園教諭1種免許、小学校教諭1種免許が取得可能な学科である
(HP参照)。
56
東京学芸大学教養系芸術スポーツ文化課程(G類)表現コミュニケーション専攻は、2004年度にゼロ免課程として設置された専攻である。
大学における演劇に関連する授業実践の内容については、高尾(2010)参照。
教員養成系大学・学部ではないが、
「教職課程科目」
として位置づけられている科目である。以下の「学校教育演習」
も同様。
48
57
授 業 実 践の文 脈
授 業 実 践の文 脈
では、現在、教員養成系大学・学部で近年行われている
「演劇的手法」
と関連する授業には、
どのようなものがあるのか。
第1章
第1章
の手法を用いて実際に授業をデザインし、試行し、
その内容を省察します。実際にからだを動かしながら学んでいき
志郎 48 や佐藤信 49 によるに東京学芸大学での取り組み、玉川大学の岡田陽による広島大学での取り組み50 や、玉川大
教員養成系大学・学部での授業実践例は、少しずつ厚みを見せている。
19
[報告書] P20-P21
20
以上の授業科目の授業目的や活動内容を見ると、全体として、
「演劇的手法とは何か、
またどのように使うか」や「演
つまり、想像上の他者により、
その多層性が増す。Courtney(1990)は、現実の世界と虚構の世界はお互いに影響を与
劇的手法でどのような授業を行なうか」を問うていく
「教育方法学」や「授業研究」の枠組みが強いことが分かる。例え
え合い、
それらの境界は、
きれいに分けられた物ではないと言う。
また、Green(1995)は、
「想像力」について、
日常生活に
ば、
「ドラマ表現を用いて、子どもの感受する力及びコミュニケーションの基礎になる力を育てる指導ができる」こと
(田中
おいて隠されている
『もう一つの現実』、
『もう一つの真実』
を照射する能力であると言う。つまり、
「想像力」により立ち現れ
このような実在する他者と想像上の他者との間に立ち現れる可能性のある幾十もの関係性の中で、認識される関係性
と」
(高尾隆「教職コミュニケーション論」
「表現教育実践論演習C」)、
「ドラマ教育の手法を用いた総合的な学習プロ
とされない関係性があり、
また各関係性において様々な関わり合い営まれる。例えば、社会的文化的位置(e.g., 学生で
グラムの構築と、授業実践に関わる知識・手法を身につけること」
(高山昇「教育学特殊講義2」)、
また、
「演劇的技法を
あること、女であること、教師を目指していること)
をつかみ取ろうとしたり、押し付けられたり、拒否したり、受け入れたりとい
用いた教育実践の可能性を検討」
し、
「それらを自分でも指導・運用できるようなスキル(技能)」
(渡部淳「教育学演習
う絶え間ないやり取りが行われる。
「演劇」の場は、集団による、相互作用の世界であり、
そのやりとりは、
ダイナミックで、騒
3」
「教育学演習4」)の獲得などが目指されている。
これらとは、違う枠組みの中で行われていると捉えられるものは、武
然としたものになりうる。Gallagher( 2003a)は、
「演劇」の教育としての特徴の1つとして、対話的であること、
また、様々な
田富美子担当の「学校教育演習」である。
この授業では、
「『学校とは何か』、
『 教師とは何か』が、本授業の全体として
交差点や衝突のポイントが生じることを挙げている。本プロジェクトでは、
この交錯する重層的な関係性とその対話的交
の研究テーマ」
とされ、
ドラマ手法はそのテーマを探求するための手法として捉えられていることが分かる。
わりを、
「演劇」
という場の「学びの形態」
として捉え、
コミュニケーションを学ぶ上での「学びの形態」
として援用している。
また、上記の授業科目の他に、渡部淳は、教員養成課程での授業や現職教員研修においてドラマワークを導入した
演劇の場のもう1つの教育的特徴として、他者との関わり合いの中でも、特に、
「越境」を呼びかけるということ、
さらに、
事例を、著書『 教師 学びの演出家 』
( 渡辺, 2007)の中でも紹介している。その中では、身の回りのテーマについて、
グ
その越境が「身体性」を伴う越境であることが挙げられる。つまり、演劇という場は、
「身体化を伴った越境」を行う可能
ループプレゼンテーションを演劇的プレゼンテーションとして行う授業(「社会科・公民科教育法Ⅰ」)や、総合学習の指導
性のある学びの場であると言える。その具体的活動としては、
「他者になる」
という行為があげられる。それは、他者の言
力を養成するため、
ドラマワークを用い、架空の学校で実際に授業を展開しながら指導法を学ぶもの(「教職課題演
葉を語り、動作をまね、思考をたどり、他者を身体化しようとする行為である。
また、
それは、
自己と他者の強固な境界を壊
習」)、
「教育における身体表現の可能性」をテーマとし、
ドラマワークを体験しながら、
その教育的意義について考える
して渡り、境界の上を動きまわる行為であり、
その境界自体をあいまいなものにする行為である。そして、
それは、
自己と他
授業(「教育学演習Ⅱ」)、
また、
「ティーチャー・イン・ロール」や「ホット・シーティング」などの手法について学ぶ、現職教師
者の多層でグラデーショナルな領域を生み、多元的自己を立ち表す行為とも言える。演じるということ、
またパフォーマンス
を対象とした実践例が紹介されている。渡部は、
このような取り組みの中で、教師を「学びの演出家」
として捉え、教師の
について、Smith(1993)は、
自己と他者の間を行ったり来たりする探求の行為であるとし、パフォーマンスの目的は、本当
身体性に着目しながら、学習ツールとしてのドラマワークを活用するための教師の資質形成や、
ドラマワークを教室で実
らしく出来ているかではなく、
自己と他者のギャップを探求することであると言う。本プロジェクトの「他者になる」
というパ
践できる教師養成について、実践・研究を行っている
(渡部, 2006b, 2007)。
フォーマンスの目的は、
この考え方に基づいており、演じる行為に伴う自己と他者の間の交渉、
また、
それに伴う葛藤は、
以上の現在教員養成系大学・学部の中で、演劇が活用されている授業全体について言えることは、
「教育方法とし
減少させたり、消滅させるのではなく、
むしろ、学びの機会として奨励させるものとした。Gallagher( 2003a)は、教育的な
ての演劇的手法」や「演劇的手法を用いた授業内容」自体が学びの目的であり、
それを使いこなせるようになることやそ
演劇の多くの問題点として、
「自己」や「他者」のポジショナリティを明らかにすることなく、
「いい話し」や「他者の話し」を
れを用いてよりよい授業を行うことが第一義的な目的として読み取れる。その中で、
そのための教師の身体性やコミュニ
無邪気に読み、消費している点を挙げている。本プロジェクトにおいても、
このポジショナリティを明らかにした上で、
「他者
ケーションのあり方が問われ、教師のコミュニケーション力育成が明示される場合もあるが、
それはあくまでも演劇的手法
になる」
という行為を捉え、実際の自己のポジショナリティを交渉し、調整する場として捉えた。
この一連の体験が、
自己、
という教育手法を使いこなせる教師の育成という目的が先にあり、
目標を達成するための必要条件として捉えられている
他者、関係性について学ぶ体験となり、本プロジェクトが設定しているコミュニケーションという学びの内実や目的と直接
と言える。本プロジェクトでは、受講生に演劇的手法を教育現場で活用することについては、直接的には促してはおら
的につながりを持つと考えている。
ず、
「教師教育」
という枠組みで、
どのような教師を育てていくのかという、教師の存在論的視点に重点をおいた授業を
行っている。
この点において、武田富美子による「学校教育演習」での取り組みと近い形式であると言える。
これらの「教
育方法学・授業研究」
と
「教師教育」
という2つの異なる枠組みによる授業実践は、授業内容としては、
お互いに関連し、
重なる部分はあるものの、最終的な教育目標と、授業内での活動の重点の置き方には違いがあると考えられ、
「教師教
育」
という枠組みでのプログラム
(特にコミュニケーションを学びの目的としたもの)は、未発達な部分が多いと言える58。
「教師教育と演劇的手法」の領域に関しては、
日本演劇学会分科会「演劇と教育研究会」が、学術誌「演劇教育研
究」の次回の刊行テーマとして「演劇的手法と教育者養成」を掲げており
(2013年12月時点)、
また同テーマに関する
研究会も予定され、今後、
このテーマに関する議論の活性化が期待される状況にある。
| 演劇という「学びの形態」 |
本プロジェクトの授業実践では、
「ワークショップ」
と同時に、
「演劇」を、
コミュニケーションを学ぶ上での「学びの形態」
として着目しているが、
「演劇」の学びの形態としての特徴は、演劇という場の「ポジショナリティの多層性」
と
「越境」
ま
た、
その「身体化」
として捉えている。
演劇という場は、流動的に動く幾十もの多重な社会的文化的な他者との関係性が同時に立ち現れる空間である。そ
の関係性は、教室空間を共有する実在する他者に加え、演劇空間の1つの特徴と言える、現実と虚構の二重性により、
58 イギリスのNational Theatreにおける、
National Theatre program - the Theatreworksでは、教師の身体や声、パーソナルインパクト、
コミュニケーションスキルに関する
プログラムを行っている。
21
授 業 実 践の文 脈
授 業 実 践の文 脈
た虚構の世界や他者との関係は、現実世界での自己、
またその主観形成に影響を与えるものとして捉えることができる。
演劇」)、
「より豊かな授業や学級づくりに生かすことができる演劇的手法、
ワークショップ型の学習方法について学ぶこ
第1章
第1章
龍三「音楽科教育内容研究Ⅰ」)、
「演劇を活用していくために必要な知識と技能を養成する」こと
(渡辺貴裕「こどもと
[報告書] P22-P23
4. キーワード
22
第1章
授 業 実 践の文 脈
規範的接近・制度論的接近
→
存在論的接近
理論
→
実践・理論
知識伝達者
→
媒介者
技術的熟達者
→
反省的実践家
コミュニケーション能力
→
コミュニケーション実践
機械論的視点
→
相互作用論的視点
授業実践
一方向
→
双方向
− 学びの足あと・場・デザイン −
簡単・簡潔
→
複雑・混沌
抽象性
→
具体性
普遍性
→
社会的文化的政治的文脈
客観的事実
→
主観的解釈
大きな単一の物語
→
小さな複数の物語
発信重視
→
受信重視
同一化
→
多様化
効果・適切性
→
意識化
被抑圧者
→
被抑圧者・抑圧者
講義
→
ワークショップ
教師
→
ファシリテーター
与えられる学び
→
学びとる学び
認知
→
身体・情動・認知
考える
→
動く・感じる・考える
教科の過程・知識の内容
→
学習経験の総体・学びの履歴
プロダクト
→
プロセス・プロダクト
教育方法学・授業研究
→
教師教育
第
2章
[報告書] P24-P25
2章では、本プロジェクトが取り組んできた授業実践の履歴と、その取り組みを支えた授業デザインの内容を紹介す
| 授業開講概要 |
る。初めのセクション「北海道教育大学での授業実践」では、授業「コミュニケーション実践演習」の3年間の変遷、概
24
授業名と科目群と形態
クトの3年間の授業実践の履歴として、授業内容の一覧を示す。次のセクション「授業実践のデザイン」では、
それらの
授業名:
授業実践を支えた授業デザインの3要素(テーマ、
目的、
コミュニケーションゲーム・アクティビティ)
と、
これらそれぞれの関
授業形態: 5日間の集中授業
係性について示す。
このセクションの目的は、本プロジェクトの授業実践を紹介する目的に加え、別の学びの文脈へ、
こ
れらが応用される可能性を示すという目的も念頭においている。
授業名は、
1年目は「演劇」
として行っていたが、
2年目以降は、
「コミュニケーション実践演習」に改めた。
「演劇」
とい
コミュニケーション実践演習(教養科目)
25
う授業名は、授業の目的と内容からそぐわないということと、学生からも、
「演技をさせられるのではないかと思った」など
の意見を多く聞いたため、改名することにした。
教養科目である「コミュニケーション実践演習」は、旭川校では、
「人間・こども理解に関する科目群」の中に、釧路校で
は、
「コミュニケーション科目群」の中に位置づいている。
| 授業実践の3年間の変遷 |
授業「コミュニケーション実践演習」の授業実践は、本プロジェクトの主要メンバーである、本学芝木邦也、川島裕子、
授業形態は、全国公演を抱える役者との連携であることから、
日程的な理由で、
5日間の集中講義の形態をとってい
た。土日が中心であるが、祝日と合わせた3連休で行うことが多かったため、
2週間のプログラムになることが多かった。
中西紗織、富良野グループ久保隆徳、東誠一郎、長尾泰光の6名を中心に進められた。
3年間のプロジェクト実施期間
授業開講の日時と場所
中、
これらのプロジェクトメンバーの中で、何度も話し合いを持ち、試行錯誤を重ねながら進めたものである。それらは、各
本プロジェクトで行った授業実践は、2011年度に4回、2012年度に3回、2013年度に2回の合計9回である。北海道教育
プロジェクトメンバーが、教育者として、実践家として、
アーティストとして、
また研究者として歩んできた中で育まれた様々
な思いや価値観、作法の擦り合わせであったと言える。
さらに、そのプロジェクトメンバーによりデザインされた学びの場
に、足を踏み入れて参加してくれた学生の思いとの擦り合わせでもあった。そのため、授業「コミュニケーション実践演
習」の内容は、初めから見えていた着地点に向かって進められたと言うよりは、
これらの様々な擦り合わせの中から、
ある
大学は、
5つのキャンパス
(札幌校、旭川校、釧路校、函館校、岩見沢校)から成っているが、本プロジェクトの授業実践は、
教員養成を行っているキャンパスで行い、旭川校と釧路校を中心に、札幌校でも行った。詳細は、以下の通りである。
2011 年度
旭川校前期
4月10(日)、16(土)、17(日)、23(土)、24(日)
合意形成が図られていった3点について、
その変化の内容を以下に示す。
釧路校後期
10月8(土)、9(日)、10(月)、15(土)、16(日)
テーマの設定と目的の明確化
札幌校後期
11月23(水)、12月3(土)、4(日)、10(土)、11(日)
3年間で大きく変化した1点目として、授業内容にテーマを設定し、明確な目的を設定するようになった点が挙げられ
旭川校後期
2月11(土)、12(日)、14(火)、15(水)、17(金)
旭川校前期
4月14(土)、15(日)、21(土)、22(日)、28(土)
釧路校後期
10月6(土)、7(日)、8(月)、13(土)、14(日)
旭川校後期
11月23(金)、24(土)、25(日)、12月8(土)、9(日)
旭川校前期
4月13(土)、14(日)、20(土)、21(日)、27(土)
釧路校後期
10月5(土)、6日(日)、12(土)、13(日)、14(月)
意味偶発的に生まれたものと言える。その3年間の歩みの中で、授業実践について、
プロジェクトメンバーの間で明確に
る。1年目は、役者養成を目的として富良野塾で行われてきた様々なアクティビティや、久保が教育現場でのワークショッ
プで行なって来たシアターゲームを、教員養成大学という文脈で実験的に行なうという
「試行期間」であった。
「熱のこ
2012 年度
もった祭り事」
としての演劇活動の側面が強く、授業での学びのテーマや目的は曖昧であることも多かった。
「試行期
間」
という趣旨を学生にも伝え、授業を受けた感想、改善点、提案などの意見をもらい、
それらから得られた示唆を授業
デザインへ積極的に取り入れていった。2年目からは、1日の授業での学びが、学生の中に、
より明確に残ることを目指し、
授業での学びに関してテーマを設定し、
目的を明確にし、
さらに、
テーマ、
目的、
アクティビティの関連にも意識を向けて
行った。
プロジェクトの3年目には、2年目の流れをくみ、
より体系的プログラムとなるように、
これらの整理を行った。
2013 年度
スキルから意識化へ
2つ目の大きな3年間の変化として、授業目的自体の変化が挙げられる。1年目の授業内容は、
「よいコミュニケーション
受講人数
のあり方」
という絶対的なものが先行する形で、
そのスキルを身につけるトレーニング要素が強かった。挨拶の正しい仕
シラバスで定めた受講人数の定員は、
ワークショップ形式の授業であるため、20名とした。実際の人数と男女比は以
方など、マナー教育的要素も含まれていた。
それに対し、2年目以降は、徐々に、授業目的として、学生の気付きや意識化
を図るという側面が強くなっていった。具体的には、各アクティビティの後にふりかえりを行なうようになり、
また、
1日の最後
には、個人で行なうふりかえりの時間と、翌日に全体で前日のふりかえりを行う時間を設けるようになった。
また、授業実践
の中での講師から学生への問いかけの仕方にも変化が生まれ、技術や正解への理解度を問うことから、学生の各自の
感じ方や考え方を問うものへと変化して行った。
「教師」と「学校」という視点の導入
3点目の大きな変化は、授業実践を行なう際に、
「教師教育」
という枠組みへの意識を高めていった点である。同じア
クティビティを行なう際でも、
2年目以降は、各アクティビティと
「教師」や「学校」
という視点との結びつきを増やして行っ
た。その際、講師側が「いい教師像」を一方的に教え込んでいくのではなく、
「教師」や「学校」について、学生が自らの
思いや考えを深めていけるような授業展開を心がけた。
下の通りである。
( )の中の数は、
2度以上の受講のため聴講生として受講した学生の数である。以下からも分かるよう
に、実際の受講生の数は、少数であった。その理由として、土日を使った集中講義の形態をとっていたことで、
アルバイト
やサークルを理由に参加できないなど、
日程的に難しいという理由は、学生からよく聞かれた。
しかし、その他にも、
「演
劇」
という言葉が与えるイメージ、
ワークショップ形式という、
まだあまり馴染みのない形式であること、
さらに、集中講義とい
う短期間で他者と密に向き合う授業内容が、特にコミュニケーションを不得意だと感じている学生の受講の意志を遠ざ
けたとも考えられる。実際に授業を受講した学生からの評価は悪くないにも関わらず、実際の受講者数に結びつかない
原因については、今後、授業形態を4日間の連続集中や隔週にするなど、変化を付けながら考えていくべき問題であると
考えている。
授業実践
授業実践
1. 北海道教育大学での授業実践
第2章
第2章
要、教育的的意図や働きかけ、活動形態、
また実際の授業実践例をテーマや目的とともに紹介する。最後に、本プロジェ
[報告書] P26-P27
2011 年度
26
・
・
・
・
・
・
・
・ 計6(3)名
釧路校後期
男 2名
/ 女 3名
・
・
・
・
・
・
・
・ 計5名
札幌校後期
男 0名
/ 女 4名
・
・
・
・
・
・
・
・ 計4名
旭川校後期
男 1名
/ 女 2名
・
・
・
・
・
・
・
・ 計3名
旭川校前期
男 4名
/ 女 2名
・
・
・
・
・
・
・
・ 計6名
釧路校後期
男 3名
/ 女 (2)名 ・
・
・
・
・
・
・
・ 計3(2)名
旭川校後期
男 0名
/ 女 2名
・
・
・
・
・
・
・
・ 計2名
旭川校前期
男 2名
/ 女 2名
・
・
・
・
・
・
・
・ 計4名
釧路校後期
男 (2)名 / 女 3(2)名・
・
・
・
・
・
・
・ 計3(4)名
| 授業内容概要 |
担当講師
授業担当講師については、2011年度の旭川校前期は、久保が中心として担当し、補助として富良野グループメン
バーの1人が加わった。川島は、2011年度の釧路校後期の授業からプロジェクトに加わったが、2011年度の旭川校後
期から、授業中のアクティビティのふりかえりにも加わるようになった。2012年度前期からは、久保と川島のティームティー
チングという形で実施するようになり、
さらに、芝木や、釧路校では中西が部分的に授業を担当する形をとった。ティーム
ティーチングの形式では、
1人ずつ個別のアクティビティを担当することが主であった。その際、
アクティビティを担当しな
い者は、参加者として一緒に活動に参加する場合と、見学している場合とあった。見学する場合でも、
アクティビティ後の
ふりかえりは一緒に行った。
授業デザイン
授業デザインの仕方は、授業担当講師の変化に伴い、少しずつ変化していった。2011年度旭川校前期は、久保を中
心とした富良野グループのメンバーが決定したものを行っていた。2011年度釧路校後期から、授業後に、毎度、
プロジェ
クトメンバー内で、
1日の授業内容を振り返る時間を持つようになり、
そこで話し合われた内容を翌日の授業実践に反映さ
シラバス
せるようにしっていった。
さらに、2012年度旭川校前期からは、授業前に、久保と川島で授業のテーマや目的、
アクティビ
シラバスは、授業内容の変更とともに、言葉遣いに変化を加える形で少しずつ変更を加えて行った。以下は、暫定的
ティの流れについて話し合いを持つようになった。各アクティビティの具体的進め方については、
アクティビティを担当する
着地点として作成した、現在のシラバスである。
講師が準備を行なった。
授業デザインを行う際は、
1日の学びのテーマや各アクティビティの内容に関して、
「学生にどのような経験をしてもらい
たいのか」
という視点でデザインを行った。授業「コミュニケーション実践演習」では、学生のアクティビティでの経験に
沿って授業を展開していくようにしていたが、
このような学生の経験については、予測不可能な側面が多いため、5日間の
授業科目【コミュニケーション実践演習】
大まかな授業計画はたてるが、具体的な進め方は受講生の様子や前日の授業の流れをみながら、出来るだけ状況に
応じて変えて行く形態をとった。
授業内容
この授業では、教師がかかわる
「コミュニケーション実践」について理解を深めることと同時に、
日常のコミュ
ニケーション実践を切り口に、
「 学校教育」や「教師」について理解を深めることを目指します。参加型、体験
また、授業デザインについては、
「旅」
というアナロジーを用い、
「学生にどのような旅をしてもらいたいか」
という視点か
ら考えて行った。それは、
テーマに沿った旅であり、教師はその旅の場をデザインするが、
その場の中で、実際に学生が
型、双方向型のワークショップ形式の授業で、想像力や創造性を駆使した様々なゲームやアクティビティを
どこへ、
どのように旅をするのかについては、各自に委ねられている部分が多い。以下のような過去、現在、未来という時
行います。より豊かで新しい形の教育活動を目指す教師志望の学生のための授業です。
間軸を、授業に参加する色々な人と交わることで、
また、個人内で想像性を働かせることで、様々にめぐりながら、学びの
旅を深めて行くことを目指した。
授業の目標
近年、教師の「コミュニケーション能力」不足が繰り返し危惧され、文部科学省による中教審答申において
過去:記憶を巡り、過去を掘り下げ、
自分(と他者、社会)の過去と向き合う
能力」
とは一体何でしょうか。この授業では、
「コミュニケーション能力」
を
「コミュニケーション実践」
として捉え
現在:自分(と他者、社会)の今、
ここを見つめる
未来:将来どうなりたいか、
どのような「教師」になりたいか、
自分(と他者、社会)の将来を見つめる
到達目標
●
●
●
自己・他者・その関係性や社会とのかかわりについての認識を深める。
「コミュニケーション」
をキーワードに、
自ら目指す教師像や教育活動について考察し明確にする。
▲
確にしていくことを目指します。
▲
それらの活動の中で、
自らの目指す教師像や教育活動を
「コミュニケーション実践」
という観点から再考し、明
▲
も、教師の「コミュニケーション能力」の重要性が叫ばれています。
しかし、教師に必要な「コミュニケーション
直し、様々な体験型の活動を通して、教師とコミュニケーションの接点について理解を深めていきます。また、
本プロジェクトでは、
2年目以降は、
テーマや目的を整理する名目で、授業後は当然として、授業前にも、
テーマや目的
について、
プロジェクトメンバー内で多く話し合う時間をもうけていた。学びのテーマや目的について熟考すること自体は
推奨すべきことであると考えるが、
しかし、
このことは、授業実践の内容を先に固定化しすぎる恐れと紙一重であるとも言
ワークショップ型の学びのスタイルを習得する。特にグループ活動やリフレクションを中心とした学びの
える。
このことは、
「カリキュラム」をどのように捉えるのかという問いであるとともに、学びに深みを持たせ、予測不可能なも
スタイルについて認識を深める。
のや新しいものを拾い上げるワークショップ形式、
また演劇的手法の授業形態に着目する本来の意味を見失わない中
で、
どのように授業デザインをするのかという問いでもある。例えば、
アクティビティのテーマや目的について、
プロジェクトメ
成績評価
備考
授業への参加(積極的な発言、質問、提案、聞き方) 50%
ンバー内で、
ある程度整理され、共通認識を持てるような段階になれば、先に「何をする」
(アクティビティ)
を決めて、
「な
課題への取り組み 10%
ぜするのか」
(学びの目的)
については、
その場で生まれたものを大切にしながら後から付け加える、つまり、
アクティビティ
授業内容に関する振り返り 15回(各授業の最後に振り返りシートの提出を求めます。) 20%
→目的という流れの授業デザインが、
テーマや目的の明確さを保ったままで、可能ではないかとも考えられる。
これらの授
レポート 20% 業デザインの仕方については、今後も考えて行くべき問いである。
●
全ての時間の出席を求めます。出席が8割以下の場合、単位修得は認められません。
●
講義内での発表などの活動を欠席すると単位修得がきわめて難しくなります。
動き易い服装と履物。
27
授業実践をデザインする中で心に留めていた別の視点として、授業参加者同士のふれあい、関わり合い、響き合いを
多く生み出すための仕掛け作りという点がある。その他者との関わり合いでは、固定化された関係性を流動的にし、創
造的に関わり合いながら、新しいことを生みだして行くことが可能な関係性や空間作りを大切にした。
また、授業では、遊
びの要素を取り入れ、楽しい、
ワクワクするという感情を大切にした。
さらに、
その上で、個人内や、人と人の間で起こる葛
藤を「学びの機会・学びの場」
とみなし、
ある程度の葛藤を生みだす仕掛けについて、
デザインするよう心がけた。そのこ
とで、
自分自身や関係性について、当たり前としていたことを疑ったり、見直すきっかけとなることを目指した。
授業実践
授業実践
2013 年度
男 1(3)名 / 女 5名
第2章
第2章
2012 年度
旭川校前期
[報告書] P28-P29
28
テーマと5日の流れ
た。
また、1つのアクティビティの中でも、集団活動から始めて個人活動で終わるもの、
また、
その逆など、
その流れについ
本プロジェクトで扱ったテーマは、少しずつ変化していった。以下は、何度か授業の中で扱った中心的なテーマであ
ても様々であった。
さらに、学びの種類については、本プロジェクトの授業実践では、1年目にスキルアップを目的として行
る。以下のテーマの中でも、本プロジェクトで多く扱ったテーマに、
「自己と他者」
「関係性」
「教師になる」があげられ、
こ
なっていた授業内容の影響もあり、個人活動や1対1の関係性に焦点を当てたアクティビティが比較的多い傾向にあると
れらの授業実践については、以下の「授業実践例」で詳しく見て行く。
言える。
このグループ活動と個人活動という
「活動の種類」
と、個人・対人関係についてと集団についてという
「学びの種
テーマについては、1つの単語が1つのテーマを表す場合と、2つの単語で1つのテーマを表す場合とあった。
また、1つ
29
類」は、以下の4つのマトリックスをもとに考えていた。
活動の種類:個人活動、
グループ活動
13年度授業内容一覧」参照)。
また、1日に1つのテーマを扱う場合と、午前と午後で1つずつ別のテーマを扱う場合も
学びの種類:個人・対人関係について、集団について
▲
第2章
▲
第2章
のあるテーマに下位テーマがあるなど、
テーマの扱われ方は様々で、その扱い方は、毎回変化して行った(「2011・12・
あった。
さらに、1つのテーマが、他のテーマを学んでいく手段となるなど、
これらのテーマは、入り組んで関係しあっている
ことが多かった。
ふりかえり
テーマ
表現と多様性、身体・空間とステータス、言葉とイメージ、身体、
「自己と他者」、
「関係性」、
イメージと物語、想像と表現、創造とパフォーマンス、声と音、
「教師になる」
業「コミュニケーション実践演習」の中心的活動の1つとなっていった。教師が授業実践の中で問いかけをする際は、
「わたし」
という視点を重要視し、各アクティビティを学生が体験する中で、何を感じ、何を考えたか、
オープンクエスチョン
の形で問いかけていった。
また、
その際は、いつ、
どこで、誰がいて、
どのような状況で、何のために、何をしていたのかと
扱うテーマの流れについては、
テーマ「身体」は、
コミュニケーションの基盤かつワークショップ全体の基礎であると捉
いうような具体的状況が浮かび上がる形で、
コンテキストに即して聞いていった。質問内容としては、3段階(1.
体験して
えていたことから、授業実践の1日目に扱われた。
また、授業全体を通して、
「教師になる」
というテーマについては、授業
みてどうだったか/どのように感じ、考えたか、2.
なぜそう思った・感じたと思うか、3.
この後、
どのようにするか/したいか、
の集大成として、最終日に扱うようにしていた。
するといいと思うか)
を念頭に入れていた。学生が、
自分の体験を語り、言葉にして行くことで、普段は無意識な自分の感
本プロジェクトにおけるテーマの流れは、以下の通りである。
情、思考、ふるまいへの意識を高め、
さらにはその意識が時に変革されることも視野にいれ、問いかけを行なっていった。
ふりかえりについては、
アクティビティごとのものの他に、毎日1日の最後に、個人でその日を振り返る時間をもうけ、
また、翌
1日目 身体 → 2日目 関係性(ステータス)
・自己と他者・空間 ・
・
・ → 5日目 教師になる
日の授業の頭に、全体で前日のふりかえりを行なう時間を設けていた。
また、ふりかえりを行なう際、講師が意識的に注目した事象の1つに、分かり合えていない事象、
ディスコミュニケーショ
また、
アクティビティについては、1度扱ったアクティビティの形態を、別の日の別のテーマの中で、応用した形で行うこと
ンという事象が挙げられる。
なぜディスコミュニケーションが起きたのか、
いかにディスコミュニケーションが起きているのか
もあった
(ex.「他者の大切な物」→「教師Becoming」)。
を掘り下げるような問いかけを行い、
その中で、各自の差異に対する対応の仕方、差異が日常の中でどのように扱われて
いるかという点に意識を向けるような問いかけを心がけた。その上で、
どのように多様性を存在させうるのかという問いな
1日の流れ
ど、
「多様性」についても1つのテーマとして問いかけを行うようにした。
また、その際は、文化的社会的カテゴリー(ex.
1日の授業は、毎回、
ウォーミングアップとして、
ストレッチをして体を動かすことから始めた。次に、
アイスブレイクを目的と
ジェンダー、年齢、能力、職業、
セクシャリティー、階級、地域性など)に注目し、それらが関わり方や関係性に与えている
したコミュニケーションゲームを行い、
その後、1日のテーマにそってアクティビティを行っていった。
コミュニケーションゲー
影響や、
自明なものとして語られる特性や役割について、批判的に考察するための問いかけを行なうようにしていた。
ムについては、出来るだけその日のテーマと関連するものを行い、
その後、
そのテーマが深まるようにアクティビティを組み
合わせて行った。午前中では、1日のテーマを示し、
それに関連した問いを投げかけ、問題の領域を呈示するようにした。
最終レポート
色々なアクティビティを行なう中で、
テーマに関連して様々な考えが生まれるように心がけた。午後は、午前中の活動を元
最終レポートは、
自分で設定した授業内容と関連する1つのテーマ(授業の中で心に残っているもの、
あるいは、教育
に、各自の考えをより深めていくことを目指した。1日が終了した段階で、
テーマに関連した問いの「答え」が見つけ出され
格言の内容)
を切り口に、今までの自らの教育経験と授業「コミュニケーション実践演習」での経験、
日常生活を振り返
ていることを目指すよりも、授業後に、各自で考えて行く自分の「問い」を明確にしていくことを最終目的とした。
り、今後の教師としての自らの方向性を明確にしていくことを目的に設定した。講師へ手紙を書くというスタイルをとり、字
1日の大まかな流れは、以下の通りである。
数は、1500から2000字程度に設定した。以下は、課題についての配布資料の1部である。
ストレッチ → コミュニケーションゲーム → 前日のふりかえり → テーマの呈示 → アクティビティ → 1日のふりかえり
タイトル
身体活動と活動形態
授業「コミュニケーション実践演習」での活動内容は、全体として、身体活動を伴う実践が多い。身体活動の他に、
イ
メージング、
リフレクション、
ディスカッションなども行われ、他の活動との割合は、各アクティビティによるが(ex.「ウォーキング」
のように身体活動が中心のものから、
「教育格言」のように、身体活動とリフレクションが半々の物まである。)、
いずれの場
年 月 日 学籍番号 名前
○○先生へ
・ 過去/現在の私
を切り口に、今までに自分が体験した
(体験している)教育について振り返る。
■ 自分の選んだ格言(テーマ)
合でも、
まず、
「身体活動」を行い、
その後、話し合いや考察を行うという流れを取った。つまり、
自分の感覚、感性をたより
■ なぜその格言(テーマ)
を選んだのかなど、
その格言(テーマ)
に対する自分の意見や感想などを述べる。
に、
「とりあえず、やってみる」
というスタンスで、即時性を大切にする「即興」的要素が強い授業と言える。即興を行うこと
で生まれる学生の考えや感じ方を素材に、授業は進められた。
身体活動のあり方は様々で、1人が前に出て参加者に向けてパフォーマンスが行われるもの(ex.「私の大切な物」、
できるだけ具体的な場面や人物について触れる。
■ 心に残っている出来事や教師など、
・ 授業「演劇」
を振り返る
■ 自分の選んだ格言(テーマ)
を切り口に、授業「コミュニケーション実践演習」
を振り返る。
「教師Becoming」、
「IF I AM」)から、全員が同時にパフォーマーになるもの(ex.「ウォーキング」)
まである。
また、参加
者の前でパフォーマンスを行う際も、即興性の強いもの(ex.「ステータス」)から、
ある程度の準備が期待されるパフォー
マンス
(ex.「パートナーの大切な物」)
などがあった。授業の進め方は、全員がパフォーマーであるものから始め、
1人が
パフォーマーになるものへと移行することが多かったが、
その場の参加者の状況を見て、
ストレスの掛かり具合に注意を
払いながら行っていった。
アクティビティの活動形態が、個人活動かグループ活動であるかは、各アクティビティの目的によって、
その割合は違っ
■ 授業で体験した具体的な出来事について触れる。
・ 未来の私
■ 自分の選んだ格言(テーマ)
を切り口に、
自分の目指す教育活動や教師像を想像する。
どのような教育活動を目指すか。
どのような教師になりたいか。児童生徒とどのような関わりを持ちたいか。
授業実践
授業実践
2011年度旭川校後期より、
アクティビティごとに、各活動を振り返る時間を設けるようになり、
その後、ふりかえりは、授
[報告書] P30-P31
学びの空間選択
授業を行う教室は、3年間で旭川校と釧路校ともに、3度変化している。学びの空間としての教室選択は、授業体験の
30
| 授業実践例 |
授業「コミュニケーション実践演習」での授業実践例として、主要な3つのテーマとアクティビティの組み合わせを紹介
質に影響を与える重要要素であると考え、
ワークショップ形式の授業を行うにあたり、学びの場として、創造的かつ深い
する。3つのテーマとは、
「自己と他者」、
「関係性」、
「教師になる」である。
テーマ「自己と他者」では、関連するアクティビ
関わり合いや省察を生む空間作りを目指した。四方八方ガラス張りで光が多く入り、外から中の様子が覗けるタイプの部
ティとして、3つのアクティビティ
(「私の大切な物」、
「取材」、
「パートナーの大切な物」)
を、
テーマ「関係性」では、2つの
屋と、劇場のリハーサルルームのように、黒い壁に覆われた閉じた空間とでは、同じアクティビティを行うにしても、体験に
アクティビティ
(「ステータス」、
「電車で受信」)
を、
テーマ「教師になる」では、2つのアクティビティ
(「教育格言」、
「教師
違いが生まれてくることは予想できる。現在、
日本の教員養成大学において、授業目的に応じて選択できる教室空間の
Becoming」)
を提示する。各アクティビティでは、活動内容、ふりかえり、活動目的について触れて行く。
テーマ「自己と他者」: 私の大切な物・取材・パートナーの大切な物
まず、旭川校では、2011年度はL棟1階の「講義室」で行った。机やイスが配置され、授業前にそれらを移動させ、
オー
テーマ「自己と他者」は、2日目と3日目など、
プログラムの中盤で行われることが多かった。1日に集中して行う場合と、2
プンスペースを作り、授業を行った。
ちなみに、試行期間の2010年度の授業は、受講者数が多数であったことからも体育
日間に渡って行う場合とあった。
テーマ「自己と他者」でのアクティビティの流れは、以下のようである。
館で行われたが、空間が広すぎて集中が拡散するという点から使用しなくなった。
2年目の2012年度の旭川校前期では、P棟3階の「会議室」を使用した。天井は高くはないが、
グランドに面しており、
「私の大切な物」 → 「私の大切な物」のふりかえり → パートナー決め → 取材 → 遠く連なる山々が見渡せるなど見晴らしがよく、講義室よりも開放感がある空間であった。光が多く入るため、明るい部屋
「パートナーの大切な物」 → 「パートナーの大切な物」ふりかえり → 「取材」のふりかえり
でもあり、
また、床は柔らかいフェルト素材でできていた。
その後、
プロジェクトメンバーで、教室空間について話し合いを持
ち、旭川校の教室見学を行った。その際、福利厚生施設にある1部屋が、机やイスがなく、従来の「教室」の空間がもつ
イメージから離れた空間で、
ワークショップを行う利点はあると考えたが、天井が低く、圧迫感があること、声が反響するこ
● 「私の大切なもの」
とから使用しないことになった。
最終的には、2012年度後期以降の授業では、音楽棟の演奏室を使うようになった。壁2面を黒い遮光カーテン付きの
〈活動内容〉
大きな窓が囲い、光の量を調節することができた。土足厳禁の部屋でキレイであったため、以前よりも床に座りやすく、動
「私の大切な物」は、
自分の大切な物について、時間内で自由に話しをするアクティビティである。前もって、
「私の大
きの選択肢の幅が広がる空間でもあった。特に、天井が高いことも特徴の1つである。空間のサイズは、広すぎず、狭す
切な物」について、4∼5分の話しを考えてくるという課題を出しておく。発表では、
メモは見ないで、数分間の中で、言葉
ぎず、講義室や会議室が長方形であったのと違い、正方形に近い空間であったため、集中が中央に集まりやすい空間
や身体表現によって自由に表現する。実際に大切な物を見せながら行なう場合もある。形式は、1人ずつ前に出て行なう
でもある。
場合や、円になった状態で行う場合がある。参加者は、聞いている間、各発表内容にタイトルをつける。
釧路校においても、1度、広く無機質で薄暗い部屋で行ったが、途中から旭川校と同様に演奏室で授業行うように
なった。中西が芸術グループ音楽所属であったこともあるが、旭川校と同様に、天井の高さや7階という視界の高さからく
る開放感と、空間のサイズや形から選んだ。
〈ふりかえり〉
1人の学生の発表が終わった時点で、ふりかえりの時間を持つ。
パフォーマーには、発表した感想を聞き、参加者には、話を聞いた感想を聞いて行く。
参加者に、各自で付けたタイトルを聞く。
▲
▲
パフォーマーには、
どのタイトルが一番自分の伝えようとした内容に近いと感じるかを尋ねる。
〈活動目的〉
▲
パフォーマーは、
自分自身と向き合い、伝える内容の取捨選択をしながら、
自分の物語を作って行く。
また、
自分の大切な話を他者と共有することの意味を考える。
パフォーマーは、参加者に自分の話しを伝えるために、表現方法について考える。
参加者は、他者の大切な物についての話しを受けとめながら聞いていく。
参加者から各自でつけたタイトルを聞くことで、1つの物語の伝わり方、
その解釈のされ方の多様性について認識する。
▲
▲
▲
● 「取材」
〈活動内容〉
「取材」では、次の「パートナーの大切な物」で、パートナーの話を、
「パートナーに成り代わって、
自分のこととして話
す」
という課題の準備として行なう。2人1組なり、
お互い30分ずつ、
「私の大切な物」について、交互に取材をする。聞い
ていて心に響いた部分や、本人が発表では伝えきれなかった部分などを中心に聞いていく。
〈活動目的〉
他者の言葉を深く聞き、物語にまつわる他者の感情や想いを知って行く。
他者の物語を自分の話しとして語れるようになるまで、
その物語としっかりと向き合う。
他者との類似点と差異についての自分のアプローチについて認識する。
他者の大切な話を「聞く」、
また「知る」
という、他者との出会いの作法について認識を深める。
▲
授業実践
授業実践
ることは重要であると考えた。以下は、旭川校と釧路校での教室選択の過程についてである。
第2章
第2章
種類は多いとは言えず、
それ自体が問題であるにせよ、今限られた選択肢の中からでも、学びの空間を意図的に選択す
31
▲
▲
▲
[報告書] P32-P33
● 「パートナーの大切な物」
などを聞いて行く。
パフォーマーは、
カードの数字を発表する。
▲
〈活動内容〉
パフォーマーに、演じてみた感想や気をつけた点を聞く。
「取材」で聞いた話しをもとに、パートナーの大切な物を、
「パートナーに成り代わって、
自分のこととして」、同じく4∼5分
32
で発表する。
段階2 : 2人
33
〈活動内容〉
ペアーごとに発表を行い、1つのペアーが終った時点でふりかえりを行う。
▲
2人出てきて、
それぞれカードを1枚ずつひく。参加者に知られないように数字を確認する。舞台の両端からそれぞれが
出てきて、中央でしばらく雑談(天気に関する話など)
を交わしながら、数字のステータスを演じる。
パフォーマーには、発表した感想、他者の大切な物を自分のこととして話した体験について聞く。
参加者に、
どちらのステータスが高いと思ったか、
それぞれ演じられたステータスは何番だと思うか、
なぜそう思うか
を聞いていく。
参加者にも、ペアの発表を見聞きした感想を聞く。
▲
▲
パートナーには、他者が話した「自分の大切な物」の話しを聞き、演じられた自分を見るという体験について聞いて行く。
▲
パフォーマーに相手が何番だと思うか、
なぜそう思うかを聞く。
2人がそれぞれの演じた数字を発表する。
▲
〈「取材」のふりかえり〉
パフォーマーに、演じてみた感想、気持ちの変化、
どのようなことを意識したかを聞く。
「パートナーの大切な物」の発表と振り返りが全て終わった段階で、円になりふりかえりを行う。
他者を知っていくために、何をどのように聞いていったか、特に掘り下げて聞いた点について聞く。
パートナーの話しは、共感できる部分が多かったか、理解できないと感じる部分が多かったかを聞き、
▲
▲
さらに、
その際、共感できる部分を聞いていったか、理解できないと感じた部分を聞いていったかを聞く。
段階1と段階2を終えたところで、
ステータスについて、全体でふりかえりの時間を持ち、
ステータスを演じたり、見た感想
を聞く。
その中で以下の活動目的についてまとめていく。
▲
▲
他者の大切な物の話しを聞く際、深く聞けていたか、
その聞き方、関わり方について聞く。
〈段階1と段階2のふりかえりと活動目的〉
身体的特徴(目線、
あごの向き、呼吸・息づかい、音量、声のトーン、話し方、肩、胸・体の開き具合、立ち方、歩き方)
や空間・時間の使い方とステータスの関係について認識する。
1つのステータスを表現する表現方法の多様性について認識する。
▲
〈「パートナーの大切な物」の活動目的〉
ステータスの違うパフォーマンスを見たときの印象について認識する。
上手に演じられたかではなく、他者を理解しようとする作法について認識を深める。特に、差異に向き合い続け、
色々な表現方法を身体化し、表現方法を変えることで人に与える印象が変わることを認識する。
▲
パートナーに成り代わって表現することで、他者の感情や想いを自分の中に置いていくことを経験する。
▲
▲
▲
壁を乗り越えようとする作法について認識を深める。
▲
パフォーマンスとして表出されたものを素材として、
自己、
自己と他者の関係性、他者との差異について認識を深める。
段階3 : スペーシング
〈活動内容〉
テーマ「関係性」: ステータス・電車で受信
教室のオープンスペースの中を自由に歩く。
自分が一番心地よい歩き方で歩き、
その状態を自分にとっての「6」
とする。
テーマ「関係性」は、2日目に扱われることが多かった。
「ステータス」の後に「電車で受信」を続けて行う場合と、
「ス
合図とともにステータスを1つずつ下げて歩く。次に、1から10までステータスを上げていく。
テータス」のみ単独で行う場合とあった。
〈ふりかえり〉
番号を変えて歩いてみた感想、気分の変化について聞いていく。
数字の上下により、
目線、
あごの向き、肩、息づかい、胸の開き具合などがどのように変化していったか聞いて行く。
▲
ステータス」は、4段階からなり、各段階ごとに行なうふりかえりに加えて、改めて全体を振り返る時間を何度か持った。
▲
● 「ステータス」
次の流れで行うことが多かった。
〈活動目的〉
自分の身体の状態、
また、身体と気持ちの関係を認識する。
段階3 → 段階3ふりかえり → 段階4 → 段階4ふりかえり → 「ステータス」全体ふりかえり
心地よい番号を6としたが、
日常生活の中で、何番でいることが多いか、何番から何番の間を行き来しているか、
▲
段階1 → 段階1ふりかえり → 段階2 → 段階2ふりかえり → 段階1と段階2のふりかえり →
▲
それはコンテキストによってどのように変動しているか認識する。
段階1 : 1人
〈活動内容〉
段階4 : パーティー
〈活動内容〉
ステータスを数値化し
(ステータスとは、権力関係を意味し、
ステータスが高いとは、支配することを、
ステータスが低い
それぞれカードを1枚ずつひく。
その数字を自分で見ずに、額の前に掲げる。
その場をとあるパーティー
(卒業祝賀会や
とは、従属することを意味すると捉えている。)、
その数字を記載したカードを用意する
(最低を2、最高を10とし、2、4、6、
学校の先生同士が集まる情報交換会など)
と設定し、
その状態でスペースの中を自由に動き回り、対面した相手と会話
8、10のカードを用いた。)。1人出てきて、
カードを1枚ひき、参加者に知られないように数字を確認する。
カードを引いた者
をする。
その時、直接番号は言わずに、相手の数字を踏まえて振る舞うようにする。同時に、相手の反応を見ながら、
自分
は、舞台(あるいは、
それに見立てたスペース)の端から歩いて来て、椅子に座っている参加者に向かい、中央で自分の
の番号を推測していく。
名前を名乗りながら、
カードの数字のステータスを演じる。
何人かの人と話しができたところで、
自分が推測する番号順に一列に並ぶ。
〈ふりかえり〉
▲
各パフォーマンスの後、参加者に、演じられたのは何番だと思うか、
なぜそう思うか、
またパフォーマンスを見た印象
授業実践
様々な選択について聞いく。
〈ふりかえり〉
▲
授業実践
また、発表の際、気をつけた点、発表してみて特に難しいと思った点、
そのパフォーマンスが行われるまでになされた
第2章
第2章
〈ふりかえり〉
[報告書] P34-P35
〈ふりかえり〉
自分が推測する番号順で1列に並んだところで、
▲
テーマ「教師になる」は、
プログラムの終盤に行われ、2日間(4日目と5日目)に渡って行われる場合と、5日目の1日で行
われる場合とあった。1日で行う場合は、午前中に「教育格言」、午後に「教師Becoming」を行う流れが多かった。
自分の番号を確認する。
▲
34
1人ずつ、何番だと思うか、
なぜそう思うかを聞いて行く。
テーマ「教師になる」: 教育格言・教師Becoming
各番号になってみて、感じたこと、気が付いたこと、相手から受けた言動をどのように感じたか、番号をどのようにして
推測したかを聞いて行く。
相手に対して、
どのようにヒントを出したかを聞く。
〈「ステータス」全体のふりかえりと活動目的〉
「教育格言」は、
イギリスのNational
Theatreで、教師教育向けプログラムであるTheatreworksで行われていた
アクティビティを参考にして行った。
〈活動内容〉
教育に関わる格言を記載した紙(数十程度)
を、一つ一つを取り外せるような形で、周囲の壁や、
オープンスペースに
てまとめる。
置かれたイスなど、室内にちりばめて貼付け、教育格言のギャラリーを作る。
自由に格言を読んでまわり、
それぞれ一番心
▲
日常の人と人のやり取りの中で、身体活動(振る舞い、態度など)や言葉を通して構築される権力関係について
認識を深める。
に響く物(共感する物でも、共感できないのものでもよい)
を探し出し、全員が選び終えたところで、1つ選んで手に取る。
その後、2人1組となり、
それぞれ選んだ格言について、
その内容、選択理由、
また、相手の話を聞いた感想などを語らう。
日々の生活を、権力関係という視点から考える。特に、教師̶生徒の関係性、教師間の関係性について認識する。
何回かペアをシャッフルする。
日常生活における自身のパフォーマンスについて、権力関係という視点から認識する。
(メモ)本プロジェクトでは、
ここで活動を終えていたが、
この後、格言の内容を身体化するなど、発展させることも可能
各番号と関連する身体の様々なあり方について、
身体化することを意識する。
である。例えば、2011年度シンポジウムで行われたケイト氏のワークショップでは、
この後、格言から連想される言葉を出
より活発で創造的なコミュニケーションを生むためのステータスのあり方、関係性について認識する。
来るだけ書き出し、
その中から1単語を選び、
その単語にアクションを付けて読み上げる活動へとつながっていった。
積極的に既存の権力関係を組み替えて行くことの必要性、平等な権力関係を生む作法について認識を深める。
▲
▲
▲
▲
▲
〈ふりかえり〉
● 「電車で受信」
最後に全員で円になり、ふりかえりを行う。
1人ずつ自分の格言の内容、
その格言への思いを紹介する。
ペアになり、
自分の格言への思いを他者に伝えるという経験について聞いて行く。
▲
▲
〈活動内容〉
職業・年齢・性別など(例えば、
「社長/42歳/女性」
「中学生・14歳・男性」)が書かれたカードを用意し、
アイマスク
に貼っておく。それぞれ眼をつぶってもらい、
アイマスクを配布する。
カードが額の位置にくるように付けてもらう。電車の座
〈活動目的〉
教育に関わる格言を題材に、
自分の思いを物語として語ることで、
自分の体験を掘り下げ、
教育に対する考えを明確にしていく。
として、最初に行き先を尋ねて会話を始める。話は、
お互いカードに記載された情報を踏まえ、相手にその人の情報のヒ
他者と語らうことによる自分の考えや気持ちの変化、
また、
自分の物語が形成されて行った様を認識する。
▲
席に見立てた椅子を用意し、2人で1組となり、対面するように座る。偶然居合わせた2人として、相手と雑談を交わす。例
▲
ントとなるような情報を直接的な言葉は使わず意識して加えてみる。ペアをシャッフルし、同じことを2、3度繰り返す。
● 「教師Becoming」
〈ふりかえり〉
まだ自分の情報について知らない様態で、円になり、
▲
「教師Becoming」は、
テーマ「自己と他者」で行った「パートナーの大切な物」の応用として位置づけられている。5日
間の集大成として、一番最後のアクティビティとして行われることが多かった。
自分がどんな人物だと思うか、
ステータスについては、何番くらいと感じたか、
また、
なぜそう思うのか、
どのようなサイン
を読んだかを聞く。
カードに書かれた情報を見る。
〈活動内容〉
「教師Becoming」では、今まで自分が実際に出会った教師の中から、一番印象に残っている教師(好きでも嫌いでも
カードの内容を見てどう思ったか。
よいが、影響を受けた教師)
を1人選び、
その教師に成り代わり、5分間ほどのパフォーマンスを行う。パフォーマンスは、
そ
自分の情報を知った上で、
自分の相手の振る舞いや言葉に対する読み方と、書かれた情報の関係について聞く。
の教師に実際に会いに行って取材を行い、
その取材を元に行うことが望ましい。取材の内容は、
自分で好きなテーマを
相手に対して、何を伝えようとして、
どのようなパフォーマンス
(振る舞いや言葉)
をしたのかを聞く。
設定する
(ex. その教師が教師として考えること、当時の教師の心境について)。
▲
▲
▲
〈活動目的〉
〈ふりかえり〉
1人ずつ発表を行った直後に、ふりかえりを行う。
ステレオタイプの作用、社会的文化的カテゴリーとステレオタイプの関係、社会的文化的カテゴリーとステータスの
パフォーマーには、発表した感想を聞き、参加者には、パフォーマンスを見た感想を聞いて行く。
その教師の選択理由、
どこに魅力を感じているのか、
自分はその教師のようになりたいのかなど、教師への思いや、
▲
▲
自分は、
日常において、
どのような社会的文化的カテゴリーとの関係にいるか、他者からどのように読まれているか、
▲
より活発で創造的なコミュニケーションを生むための作法について意識をむける。
各学生の目指す教師像について聞いて行く。
▲
また、人と接する時に、
どのようなステレオタイプを持ちながら接しているかについて、意識をむける。
▲
関係、1つの社会的文化的カテゴリーに付随する意味と、
その多様性について認識する。
▲
ステレオタイプで見られること、接されることを体験する。
▲
教師に久しぶりに会った感想、
その教師について新しく発見した点や、昔の印象と違うと感じた点、教師に対する
思いへの変化などを聞いて行く。
〈活動目的〉
自分が影響を受けた教師の視点や感情、想いを自分の中に置いていく体験をする。
自分が影響を受けた教師を取材し、演じることで、一般的に求められる教師像について批判的考察を行い、多様な
▲
▲
教師のイメージ・在り方を認識するとともに、
自らの目指す教師像を明確にする。
授業実践
授業実践
段階4を終えたところで、
「ステータス」についてのアクティビティ全体を振り返る時間を持ち、以下の活動の目的につい
第2章
▲
第2章
35
● 「教育格言」
[報告書] P36-P37
2011・12・13年度 授業内容一覧
2011年 旭川校前期
[1日目]
36
2011年 釧路校後期
[1日目]
2011年 札幌校後期
[1日目]
2011年 旭川校後期
[1日目]自己、身体と言葉
学生自己紹介
学生自己紹介
講師、学生自己紹介
自己紹介
コミュニケーション・ゲーム
コミュニケーション・ゲーム
コミュニケーションゲーム
コミュニケーションゲーム
2012年度 旭川校前期
[1日目]身体
コミュニケーションゲーム
2012年 釧路校後期
[1日目]表現と多様性
コミュニケーションゲーム
●
スペーシングSTOP&GO
●
輪になって
●
ティッシュ
●
ティッシュ
●
巨人・魔女・小人
●
天使と悪魔と私
●
輪になって
●
ティッシュ
●
樽と枝
●
ずいずいずっころばし
●
ラインナップ
●
拍手回し
●
スペーシング
●
発信源
●
共通項を探す
●
連想ゲーム
●
スペーシング
●
発震源
●
自己紹介リレー
●
人間知恵の輪
●
ずいずいずっころばし
●
スピットファイヤー
●
MAP OF ME
●
同時リプレイ
●
ブラインド・ウォーク
●
リーダーは誰
●
発信源
●
MAP OF ME
●
21
言葉のイメージ
●
楷書と草書
身体
リラックス
挨拶
自己紹介DVD検証
挨拶
身体
●
姿勢、呼吸、発音、活舌
(身体 首 顔面 舌 喉 緊張)
●
ほぐし・呼吸・基本姿勢
●
自己紹介DVD検証
●
自己紹介DVD検証
呼吸
●
発音・発声
●
ほぐし・呼吸・基本姿勢
●
ほぐし・呼吸・基本姿勢
発音・発声
●
進化じゃんけん
●
滑舌(早口言葉)
●
発音・発声
言葉のイメージ
滑舌(早口言葉)
●
発震源
●
目線
●
滑舌(早口言葉)
伝える意思
朗読(基本)
●
朗読
[2日目]
身体 復習
「私の一番嬉しかったこと、
悲しかったこと」
[2日目]
[2日目]
身体 復習
聞く
聞く
身体 復習
「私の忘れられない初の○○」
聞く
●
私は木です
●
ジェスチャー
[2日目]自己と他者、関係性
姿勢
身体
身体
自己紹介DVD検証
コミュニケーションゲーム
[2日目]空間と場、自己と他者
[2日目]身体、空間と場
コミュニケーションゲーム
●
4人1列
身体 復習
●
ロボット
コミュニケーションゲーム
●
主人と従者
●
ジップ・ザップ・ボイン
コミュニケーションゲーム
自己紹介
身体 復習
ステータス
朗読(応用)
●
1人
ジェスチャー伝達
変わったところは?
歩く
(人の歩きを真似る)
ステータス
●
聞き方の5段階
●
聞き方の5段階
●
聞き方の5段階
ステータス
●
1対1
●
●
伝言ゲーム
●
伝言ゲーム
●
YES &
聞く
●
グループ
●
1対1
取材(聞くことの実際)
●
YES&
●
YES & BUT
私の大切な物
●
グループ
●
カニとカメ
取材
●
電車で受信
●
聞くDVD検証
「私の忘れられない○○」発表
[3日目]
取材
[3日目]想像と表現
[3日目]話す、聞く
取材
身体 復習
「私の一番嬉しかったこと、
悲しかったこと」 [3日目]
電車で受信
コミュニケーションゲーム
コミュニケーションゲーム
●
連想ゲーム
●
私は木です
発表
身体 復習
[3日目]
●
進化ジャンケン
ディスカッション
ミラーリング
身体 復習
●
立ち上がりレッスン
身体 復習
●
ラインナップ
想像と表現
●
人間コピー機
●
ジェスチャー
●
人間知恵の輪
●
人間彫刻
●
組写真
「教育大で今必要なモノは」
「パートナーの忘れられない○○」発表
要約力
取材
[4日目]
身体 復習
想像
●
「パートナーの忘れられない初の⃝⃝」
[4日目]
●
ねぇ聞いて聞いて
●
エッセイ要約
1分ジャーマネ
身体 復習
組写真
IF I AM 題材探し
模擬面接試験
模擬面接試験
想像
●
●
IF I AM 題材探し
●
短所が長所
●
イメージを詩にする
講話
身体 復習
IF I AM 発表
コミュニケーションゲーム
組写真
●
[5日目]
[4日目]
身体 復習
2行のト書き
[5日目]
ショートスピーチ
あなたの素敵なところ
想像
身体 振り返り
●
2行のト書き
IF I AM 発表
●
組写真 or 4行の創作
句会
句会
創作芝居
IF I AM 題材探し
●
ティッシュ
想像
[5日目]
[3日目]自己と他者
コミュニケーションゲーム
●
ティシュ
●
さしすせそ禁止
私の大切な物
取材
身体 スキルアップ
●
[4日目]イメージと物語
コミュニケーションゲーム
●
ずいずいずっころばし
●
21
●
2行のト書き
身体 復習
●
状況設定
パートナーの大切な物
大切な物DVD検証
●
緊張と声
●
ほぐし
●
姿勢
[4日目]媒体とインターフェイス
コミュニケーションゲーム
教育格言
●
兵隊さんゲーム
学校教育とコミュニケーション
●
さしすせそ禁止
身体 スキルアップ
[5日目]自己と他者、想像
新浦島太郎物語
学校という中のステータス
取材
私は木です
新浦島太郎物語
●
パートナーの大切な物
●
創作芝居
空間のステータス
私の大切な物
[4日目]想像、創造
コミュニケーションゲーム
1人
身体 復習
[5日目]創造とパフォーマンス
コミュニケーションゲーム
身体 復習
パートナーの大切な物
●
子猫の家探し
IF I AM 発表
IF I AM 題材探し
●
伝言ムカデ
自己紹介
IF I AM 発表
身体 復習
ドラマの構成
IF I AM
発表
[5日目]言葉とイメージ
他己紹介
身体 復習
自己紹介
コミュニケーションゲーム
●
イルカの調教
句会
教育格言
授業実践
授業実践
ティッシュ
進化じゃんけん
第2章
第2章
●
●
37
[報告書] P38-P39
2. 授業実践のデザイン
2011・12・13年度 授業内容一覧
2012年 旭川校後期
[1日目]身体
38
コミュニケーションゲーム
2013年度 旭川校前期
[1日目]身体
コミュニケーションゲーム
2013年 釧路校後期
[1日目]身体
コミュニケーションゲーム
ティッシュ
●
スペーシング
●
1,
2,
3
●
じゃんけん大会
●
1,
2,
3
●
タッチ
(鬼ごっこ)
●
1,
2,
3
●
●
拍手廻し
●
MAP OF ME
MAP OF ME
魔法の箱/金の箱
ジェスチャー伝達
●
次何しますか
変わったところは?
●
スピットファイヤー
歩く 真似てみる
●
立ち上がりレッスン
●
MAP OF ME
身体
ミラーリング
●
ミラー
ジブリッシュ
立ち上がりレッスン
●
歩き
言葉のイメージ
身体
●
自分の声
●
姿勢
歩く
●
発音・発声
●
呼吸
●
発音・発声
コミュニケーションゲーム
●
ストレッチ
●
立ち上がりレッスン・支え合い
●
兵隊さんゲーム
●
思い出を詩にする
[2日目]自己と他者
コミュニケーションゲーム
●
ティッシュ
身体
●
伝える意思
私の大切な物
[2日目]ステータス、関係性
コミュニケーションゲーム
●
主人と従者
●
ブラインド・ウォーク
身体 復習
私の大切な物
取材
●
伝える意思
取材
パートナーの大切な物
●
ジバリッシュ
パートナーの大切な物
ステータス
[3日目]ステータス、関係性
[3日目]ステータス、関係性
コミュニケーションゲーム
●
エクステンドとアドバンス
●
ミラーリング
ステータス
●
1人
●
1対1
●
グループ
ステータスの振り返り
コミュニケーションゲーム
●
主人と従者
●
ブラインド・ウォーク
身体
●
発音・発声
●
朗読
ステータス
●
1人
●
1対1
コミュニケーションゲーム
●
3歩でドボン
組写真
ジェスチャー
人間彫刻
IF I AM
[4日目]想像、物語
●
連想ゲーム
●
私は木です
●
ジェスチャー
身体
●
イルカの調教
教師Becoming
を連合する形で、授業デザインを行っていくことが可能であると考える。本プロジェクトでは、5日間の集中講座という形態
をとったが、毎週(90分)や隔週(180分)
など、別の形態にも応用できるだろう。
テーマ
目的
コミュニケーションゲーム・ アクティビティ
スペーシング
●
パーティ―
[3日目]自己と他者
| テーマの検討 |
本プロジェクトでは、教師向けのコミュニケーション教育の授業内容を考える際、教師とコミュニケーション
について、複合的な視点で捉えることを目指した。そのため、教師が関わる「コミュニケーション実践」という
視点から、教師とコミュニケーションの接点について、様々なテーマを立てることでアプローチしていった。コ
ミュニケーションについてテーマを細分化して立てていき、教員養成を目的としたコミュニケーション教育で、
扱うべきテーマとは何か、なぜそのテーマが重要なのかについて考え、テーマ決めを行なっていった。このアプ
ローチは、「授業内」か「授業外」か、あるいは、「対児童・生徒」か「同僚」か「保護者」か、という想定さ
れる特定した「状況」や「対象」に対して、パターン別にどのようにするべきかをなぞるシミュレーション形式
の授業実践とは別の形式の授業を行なうことを目指してとったアプローチである。授業内で扱うテーマについて
は、今後さらに検討し、より充実させて行く必要がある。
| テーマと目的 |
以下では、本プロジェクトの授業「コミュニケーション実践演習」で扱ったテーマと目的を中心に、教師とコミュニケー
ションに関連して、授業で扱いうるテーマと目的を紹介する。
テーマについては、本プロジェクトでは、授業実践の中で、1
日の学びのテーマとして扱ったものから、1日のテーマとしてではなく、1つのアクティビティのテーマとして扱ったものや、授
コミュニケーションゲーム
業の中では、取り立ててテーマとして学生に呈示はしなかったが、5日間の授業実践の根底に、
また教師の意識の中に
●
共通項探し
は常にあったものが混在しており、
テーマの取り扱いについては、様々な形で取り扱うことが可能であると考える。
また、1
●
発信源
つの大きなテーマの中に、別のテーマが下位テーマとして内包される場合があるなど(ex.「身体」
というテーマの中で
私の大切な物
パートナーの大切な物
「声」というテーマを扱う。)、テーマ間の関係は、幾通りにも組み替えられるものとして捉えている。さらに、学びの目的と
なっていたテーマが、別の場面で、別のテーマを学ぶだめの手段になるなど、学びの目的と手段の両面を持つテーマも
存在する
(ex.「物語」)。本プロジェクトでは、
これらのテーマの扱い方は、3年間で変化して行った(ex. テーマ「聞く」
[4日目]想像、物語
コミュニケーションゲーム
は、2011年度では1つのアクティビティのテーマとして扱ったが、2012年度以降は、5日間の授業を行う上で重要なテー
マとしながらも、特に「聞く」をテーマとして扱ったアクティビティは行わなくなった。)。
●
リズム連想
私は木です
以下見て行くテーマは、
「自己、他者、関係性、聞く、話す、見る、言葉、感情、身体、声、空間、場、物語、教師になる」で
発音・発声
●
●
滑舌(早口言葉)
●
スピットファイヤー
ある。
また、各テーマには、
そのテーマと関連した学びの目的を記載した。以下で呈示する目的以外にも様々な目的が考
●
ジェスチャー
えうるが、
ここでは、
これらを全て網羅することはできないため、本プロジェクトで扱ったものを中心に記述する。
さらに、
そ
IF I AM 教育バージョン
[5日目]教師になる
教育格言
授業の目的や受講生の数などによって、
これらをアレンジしながら、
テーマ、
目的、
コミュニケーションゲーム・アクティビティ
●
IF I AM 発表
コミュニケーションゲーム
1対1
●
身体 復習
コミュニケーションゲーム
[4日目]想像、物語
1人
●
空間ステータス
電車で受信
空間のステータス
●
身体 復習
IF I AM 教育バージョン
[5日目]教師になる
IF I AM 発表
の学びの目的に応じたアクティビティについて、実際に本プロジェクトで実践したものを、
「北海道教育大学メモ」の中に
記載した。
コミュニケーションゲーム
[5日目]教師になる
身体
●
発音・発声
身体 復習
●
滑舌(早口言葉)
教師Becoming
教育格言
教師Becoming
39
業実践の性質を考え、授業実践の内容を3つの要素から示すことで、別の学びの文脈への応用も視野に入れている。
身体
伝える意思
[2日目]自己と他者
は、授業前に完成していた授業案ではなく、授業後に履歴として残ったものである。
このようなワークショップ形式の本授
■ 自己−他者−関係性
自己
[ 目的 ]
自己は、
コミュニケーション活動を行う上での基盤であり、
自己について知る、理解を深めるということは、主要な学びの
目的の1つである。
「私とは何者か」
というアイデンティティについて、多層で多元的なアイデンティティという視点から学ん
でいく。
自分がどのような他者との関係の中に置かれ、
どのような社会的文化的カテゴリーに影響を受けているのかという
視点についても学んで行く。
また、
自分と他者や社会との関係性、集団の中の自分の立ち位置、他者との差異に対する
授業実践
授業実践
●
コミュニケーションゲーム・アクティビティ)について紹介する。先述の「2011・12・13年度授業内容一覧」で示した内容
第2章
第2章
●
本セクションでは、授業「コミュニケーション実践演習」の授業実践を支えた授業デザインの3つの要素(テーマ、
目的、
[報告書] P40-P41
自分のアプローチのし方を学ぶ。
[ 北海道教育大学メモ ]
40
位置関係、空間作り)
について、
その表現方法を学ぶ。
[ 北海道教育大学メモ ]
本プロジェクトでは、
「自己 」は、授 業 全 体のテーマであった。
また、特に、アクティビティ
「 私の大 切な物 」、
「教師
本プロジェクトでは、
テーマ「話す」は、
「身体」
というテーマの中に位置付けられたり、
テーマ「自己」
と一緒に扱われる
Becoming」、
「教育格言」は、
自己の記憶やライフヒストリーを素材として行っていくアクティビティであり、
テーマ「自己」
ことが多かった。話す活動は、ふりかえりなど、授業全体で多く行われた活動である。
41
との関連が強かった。
見る−見られる
[ 目的 ]
[ 目的 ]
コミュニケーションには、見る−見られるという行為が伴う。他者の動きやパフォーマンスを見る際、
その見方について学
ぶ。知覚するということだけではなく、身体に付随する社会的意味を読み取るという行為も含めて、学んで行く。
また、
自分
ケーション活動は、他者について学ぶことでもある。他者は、
それぞれに感じ、考える主体であり、
その人のそれまでの経
は見るという主体であると同時に、見られるという客体ともなり、
その相互作用の両面について学ぶ。
験や取り巻く環境により、感じ方や考え方は多様であることを認識する。その認識を前提として、他者に関心を持ち、他
者に開かれ、受入れ、理解しようとし、関わり続けていくという
「他者との出会いの作法」を学ぶ。
また、
ステレオタイプと他
者との関係性の関連についても学んで行く。
[ 北海道教育大学メモ ]
本プロジェクトでは、
テーマ「見る̶見られる」については、1つのテーマとしては扱わなかったが、多くのアクティビティ
(ex.「ウォーキング」、
「彫刻」、
「ステータス」)の中で、重要な活動として行われた。
[ 北海道教育大学メモ ]
本プロジェクトでは、
「他者」は、授業全体のテーマであると同時に、
「取材」、
「パートナーの大切な物」で中心的に
扱ったテーマである。
言葉
[ 目的 ]
言葉は、
コミュニケーションのメディアであり、
また、
自己、他者、社会、
それらの関係性を構築するものである。言葉の使
関係性
[ 目的 ]
コミュニケーションは、
自己と他者、人と集団、集団と集団の関係性によって成り立っている。関係性のあり方、構築のさ
われ方や選択の仕方、意味付けられ方を学ぶ。
[ 北海道教育大学メモ ]
本プロジェクトでは、
テーマ「言葉」について、
「ステータス」、
「電車で受信」、
「句会」の中で主に扱った。
れ方、構築されない様、
また、維持のされ方を学んで行く。2者間、
あるいは、1対集団などの「間」に注目し、
その関係性の
あり方について認識を深める。
その際、差異がどのように影響しているのか、
ディスコミュニケーションがどのように起きてい
るのかという視点について学ぶ。
このような関係性を学ぶことにより、
自己、他者、集団についての理解を深めて行く。関係
感情
[ 目的 ]
性の中でも、特に権力関係については重要事項である。権力関係とは何か、
どのように形成され、作用しているのかを学
感情は、
コミュニケーションの質を左右するものである。生理的な情動に意味付けを行なったものであり、気付きや理解
ぶ。権力関係を学ぶことにより、
より平等で公平な関係性の構築の仕方と、多様性を維持、推奨するための作法を学ぶ。
を深める助けにもなる。
コミュニケーションを行う上での感情の重要性、
その役割、
また、感情と身体の関係について認識
[ 北海道教育大学メモ ]
本プロジェクトでは、
「関係性」
というテーマは、
「自己と他者」の中で扱った。
また、
「関係性」のサブテーマとして「権
力関係」を位置づけた。
「権力関係」については、
「ステータス」
というアクティビティで中心的に扱った。
する。
自分の感情についても、
どのような時に、
どのような感情が生まれるのかについて学ぶ。
[ 北海道教育大学メモ ]
本プロジェクトでは、授業実践の中で、多くの感情が生まれ、それらが響き合う空間作りを心がけた。
アクティビティで
は、
「朗読」で中心的に扱った。
■ 聞く−話す
聞く
[ 目的 ]
身体
[ 目的 ]
身体は、
コミュニケーションをとる上でのメディアである。様々な表現方法のバリエーションを身体化し、
メディアとしての
倉本聰氏は、聞くことの重要性を繰り返し訴えている。2013年度11月30日に行った本プロジェクトシンポジウムにおい
自分の身体を認識する。
また、身体を開き、他の身体と出会い、変容する自己の身体について認識する。
さらに、
自分や他
ても、
「聞く」ことは、役者の仕事として重要な要素だとし、役者の仕事について、
「相手と会話する時に相手のセリフを聞
者の身体について、動く身体、感じる身体、表現する身体、
コード化された身体、個の来歴(歴史・社会的意味)
としての
くというのが仕事」であり、
「相手の言っているセリフをどの位聞いていたかという事が役者の価値になる」
と述べている。
聞くには様々な段階や種類があることを知り、深い聞き方で、他者の話を聞くことを学ぶ。話しを聞く際の問いかけ方やう
身体など、様々な視点から学ぶ。
[ 北海道教育大学メモ ]
なずき方などの働きかけについて、
また、位置関係やその場の空間作りについて学ぶ。
また、
「聞く」
という行為について、
本プロジェクトでは、
「身体」をコミュニケーションの基盤とみなし、1日目のテーマとして扱うとともに、5日を通して、継続的
普段自分はどのような聞き方をしているか、認識を深める。
に扱ったテーマである。
[ 北海道教育大学メモ ]
本プロジェクトでは、
「聞く」は、
「話す」ことよりも重要なテーマとして位置付けていた。2011年には、
「聞く」をテーマと
したアクティビティとして「YES &」、
「YES & BUT」、
「あいづちの仕方」などを行った。
また、
「取材」
というアクティビ
ティで、中心的に扱われるテーマである。
声
[ 目的 ]
声は、
コミュニケーションのメディアであるとともに、身体の状態と密に関わりを持つものである。声には、様々なバリエー
ションがあり、
その様々な音量、音速、音程、音調を認識するとともに、
それらを体感する。伝わる声と伝わらない声、声の
話す
[ 目的 ]
話すことは、
自己を形成していくことであり、他者に自分のあり方を示す行為である。物語を語る際、
自分が何を、誰に、
なぜ伝えたいかを認識し、
その視点を元に話すことを学ぶ。
また、一方的な話し方と相手に伝わり、つながるための話し
方の違いを認識する。そして、相手に伝わりつながる話し方のための様々な要素(音量、音速、音程、音調、
目線、姿勢、
印象について学ぶ。
また、
自分の声の状態についても学ぶ。
[ 北海道教育大学メモ ]
本プロジェクトでは、
テーマ「声」は、
「身体」
というテーマの中で扱った。
授業実践
授業実践
人は常に他者との関係性の中で生きており、
コミュニケーション活動は、他者と供に行なう活動と言える。
また、
コミュニ
第2章
第2章
他者
[報告書] P42-P43
■ 空間と場
空間
[ 目的 ]
42
| コミュニケーションゲーム |
以下は、本プロジェクトでよく実践したコミュニケーションゲームの一覧と概要説明である。各コミュニケーションゲーム
は、同じゲームでも様々な目的で行うことが可能であり、
その日のテーマや学習目的により、流れや振り返るポイント、注意
空間は、社会的な活動が行われる社会的文化的政治的空間である。そのような視点から、
日常生活の空間や空間
点を変えながら実践していく。
また、
コミュニケーションゲームは、
この他にも様々な内容の物があり
(参考文献参照)、
そ
が持つ力を意識する。活発で創造的な関わりが生まれる空間のあり方を認識し、空間に主体的に働きかけながら、
その
れらも含めてテーマや学習目的に合わせてゲームを選出する。
43
ような空間デザインを行なうという視点や、空間デザインという視点から、場を意識的に選択することを学ぶ。人、物、光、
第2章
第2章
音、風、素材などの構成要素と空間のあり方の関係性について学ぶ。
[ 北海道教育大学メモ ]
授業実践
授業実践
本プロジェクトでは、
「空間」については、
「関係性」のテーマの中で、
アクティビティ
「ステータス」の次に行われた。
コミュニケーションゲーム一覧
場
[ 目的 ]
[1,2,3 ABC]
[サ行]
[ナ行]
●
1,
2,
3
●
さしすせそ禁止
●
人間コピー機
●
●
主人と従者
●
けがなされ、
どのように物語が交錯しているのかを認識する。
また、
ある場に対する自分の意味付けの仕方とその背景を
21
人間知恵の輪
●
3歩でドボン
●
進化じゃんけん
自覚する。
●
4人1列
●
ジェスチャー
●
自己紹介リレー
●
●
ジップ・ザップ・ボイン
●
発信源
●
じゃんけん大会
●
ブラインド・ウォーク
●
兵隊さんゲーム
場には、歴史があり、様々な意味付けがなされ、
そこでは、様々な物語が交錯している。
ある場には、
どのような意味付
[ 北海道教育大学メモ ]
本プロジェクトでは、
「場」については、
「IF I AM 教育バージョン」、
「ステータス」の中で重点的に扱った。
物語
[ 目的 ]
物語は、人、物、場を形成するものであり、
また、初め、中、終わりという時間的流れや、登場人物や出来事によって構成
●
[ア行]
●
あなたの素敵なところ
●
ストレッチ
●
イメージリレー
●
スピットファイヤー
●
イメージを詩にする
●
スペーシング
(STOP&GO)
●
イルカの調教
●
ずいずいずっころばし
●
エクステンドとアドバンス
されている。
自分の体験を振り返り、記憶をたどり、意味付けを行いながら、
それらを元に物語を作ることを学ぶ。
自分は、
何を、誰に、
なぜ伝えたいのかを認識し、
自分の意図と伝え方の関係性を学ぶ。
また、
1つの物語の解釈が、人によって
異なることを知る。
さらに、受け手として、
ある話が、誰に向かって、
なぜ話されているのかなど、話の裏にある意図を認識
する作法を学ぶ。
また、話の内容について、初め、中、終わりの構成など、作家、脚本家の視点を学ぶ。
[ 北海道教育大学メモ ]
本プロジェクトでは、
「物語」について、初期では、学びのテーマとして、物語の構成などを中心に扱っていたが、次第
に自己や場などについての学びの手段の側面が強くなっていった。
アクティビティとしては、
「創作芝居」、
「私の大切なも
の」、
「組み写真」で中心的に扱った。
教師になる
[ 目的 ]
「教師になる」
とは、
「教師」
という職業的アイデンティティを形成することである。
「教師」
とは、一般的にどのような社会
的期待が向けられ、
どのような役割を担っているとされる職業であるかを認識する。
さらに、
それを踏まえた上で、
その意
味を批判的に捉え、多様な解釈が可能であることを認識する。たま、
自分はどのような教師になっていきたいのかという、
「教師」
としてのアイデンティティ形成を行なうとともに、
自らの教育実践のあり方を明確にしていく。
[ 北海道教育大学メモ ]
本プロジェクトでは、
「教師になる」は、授業を通した全体のテーマであるとともに、1日のテーマとして、5日目に扱うこと
が多かった。
アクティビティとしては、
「教育格言」、
「教師Becoming」の中で中心的に扱った。
MAP OF ME
[ハ行]
拍手回し
[マ行]
●
魔法の箱/金の箱
●
ミラーリング
[タ行]
[カ行]
[ラ行]
●
立ち上がりレッスン・支え合い
●
共通項を探す
●
樽と枝
●
ラインナップ
●
巨人・魔女・小人
●
短所が長所
●
リーダーは誰
●
子猫の家探し
●
次何しますか
●
連想ゲーム
●
ティッシュ
●
ロボット
●
天使と悪魔と私
●
伝言ムカデ
●
同時リプレイ
[ワ行]
●
私は木です
●
輪になって
[報告書] P44-P45
コミュニケーション・ゲーム 概要説明
スピードを変えたりしながら合わせてみる。
44
[イメージを詩にする]
[共通項を探す]
ようにする。
時間内にどのチームが一番伝え合えたか
できるだけ不自然な会話にならないように
を競う。
[1,
2,
3]
《発展4》最初のように、動き出しとStop
2人1組のペアになる。
を合わせ、壁まで歩く。
「何故うまくいった
各人に画用紙と色鉛筆を渡す。
何組かのグループに分かれる。
「1」
「2」
「3」
「1」
「2」
「3」…と、数字を
か?
(いかなかったか?)」
「リーダーがいる
お題
(「子供の頃の遊び」
など)
を出し、
そこ
グループ 内 で自己 紹 介し合 い 、他 の
さ行以外の行でチャレンジしてみる。 [自己紹介リレー]
グループにないような面白い( 珍しい) 《発展》
から連想される想い出やイメージを絵にし
わせる方とでは、
どちらがやりやすかった
て描く。
共通点を探し出す。
プ
(拍手)」に変える。
か?」
などを聞いてみる。
描き終わったら画用紙を裏返しにし、次の
グループごと、順番に発表する。
交互に言っていく。
第2章
6つの指示に従って1行ずつ文字を書いて
《発展2》
「1」
を、
「 数字を言わずに片足
いく。
で足踏み」に変える。
[MAP OF ME]
なポーズ」に変える。
自己紹介の一つの方法。
言葉だけの時と動きを入れた時とで、
やり
進 行 役が 部 屋 の 中 央 に 立ち、ここが
やすさが変わったか聞いてみる。
「 旭 川 市( 会 場 の 場 所を中 心とする)
です。」
といい東西南北を示す。
進行役が、
「生まれたところ」
という合図
[21]
で、
それぞれ生まれたところ
(中心との位置
「その絵に題 名をつけて、最 初の行に
書いてください。」
「次の行に、
その絵から連想する形容詞
や形容動詞を3つ書いて下さい。」
「次の行に、
その絵から連想する動詞も
3つ書いて下さい。」
「次の行に、
『 私』
と題名の2つの言葉を入
れて、
ひとつの文章をつくって下さい。」
[巨人・魔女・小人]
輪になり、中心を向いて座る。
誰かがスタートとなり、
自分の名前を紹介
[主人と従者]
する。
(「わたしは⃝⃝です。」)
2人1組のペアになる。
その左隣りの人がそれに付け加えて、
自分
どちらかが主人、
どちらかが従者となる。
の名前を紹介する。
(「私は、○○さんの
全体を2チームに分ける。チーム全員で
まず主人が従者の顔の前に掌を向け、
従者
隣の△△です。」)
巨人・魔女・小人のいずれかのかたちに
はその掌を見つめる。
(20cm程度離して)
その左隣の人もそれに付け加えて、
自分
なり、
じゃんけんのような勝負をする。
主人は掌を自由に動かしてゆく。従者は最初
の名前を紹介してゆく。
(「私は、○○さん
巨人は頭上に両手を挙げるポーズ。
の距離を保ったまま、動く掌についていく。
の隣の△△さんの隣の□□です。」)
魔女に勝って、小人に負ける。
主人と従者はその場所に留まらず、
自由
名前を飛ばされた人は、手を挙げて自分
魔女は腰を曲げて両手の掌を前に向ける。
に歩き回っても良い。
の名前を教える。
21名未満で輪になり、中心を向いて座る。
関係を考えて)
に立つ。
小人に勝って、巨人に負ける。
主人と従者が入れ替わり、同じことに行う。
誰でも良いので、1から21まで順に数字
進行役は、
それぞれにインタビューする。
「次の行に、
自分の名前を書いてください。」
小 人は小さく屈んで相 手 の 足をすくう
主人になった時の気持ち、従者になった
をカウントしてゆく。
続いて、
「人生で一番影響を受けた人と
「最後の行に、
また題名を書いてください。」
ように片手を振る。巨人に勝って、魔女
時の気持ちを聞いてみる。
(「どちらが心地
[ジップ・ザップ・ボイン]
同時に2人以上がカウントしたら、
アウト。
出会ったところ」
など様々な情報を互いに
「今書き留めたのは、
あなたが作った6行の
にまける。
良かったか?やりやすかったか?」
など)
(「拍手回し」
とほぼ同じ)
1からやり直し。
共有し、参加者の人となりを知る。
1度カウントした人は連続してカウントしない。
《発展》人数+1までの数字をカウントす
る。全員が必ず1度はカウントし、誰か1人
[あなたの素敵なところ]
だけが2回カウントするので、
より受信力
2人1組のペアになる。
と協調性が求められる。
[3歩でドボン]
まず、
チーム内で相談し、巨人・魔女・小人
のうちどれか一つになることを決める。
それぞれ発表として、
描いた絵を見せながら
部屋の中央線を挟んで向かい合わせに
裏に書いた詩を読み上げてもらう。
なるよう横一列に並ぶ(「花いちもんめ」
全員がゴキブリとなり、以下のルールの
この時、
しっかり相手の眼を見て、
アイコン
のかたち)。
じゃんけんで人間まで進化するゲーム。
タクトを心がける。
中央線に向かって3歩進んだところで、
そ
ゴキブリ→アヒル→サル→人間と進化する。
拍手をもらった人もしっかりアイコンタクト
れぞれ決めたかたちのポーズを作る。
それぞれ同じ動物の相手とだけじゃんけん
し、
「ジップ」
と言いながら左隣の人に拍手
片方Aがもう片方Bに「⃝⃝さん」
と呼び
かけ、Bが「なに?」
と返事をする。
輪になり、中心を向いて立つ。
詩です。詩を朗読するように、心をこめて、
ゆっくり読んで下さい。」
[イルカの調教]
進行役に指名された人が「ジップ」
と言い
[進化じゃんけん]
ながらその左隣の人に拍手を渡す。
AがBの素敵なところを探し、言葉に出して
誰か1人をイルカに指名し、部屋の外で
勝ったチームの人は負けたチームの人に
ができる。
また、人間の言葉は使えず、
それ
を渡す。それを繰り返す。
相手に伝える。
待機してもらう。
タッチすると、
その人を味方にできる。
ぞれの動物の鳴き声しか喋れない。
《 発 展1》左 隣 だけでなく右 隣 にも、
「ジップ」
と言いながら拍手を送れるよう
残ったメンバーが調教師役となり、
イルカ
負けたチームの人は逃れるために背中側
ゴキブリは両手の人差し指を触覚のよう
誰か1人がお題を考える。
(進行役でも、
合ってるね」)
にさせたい行動を決める。
の壁に向かって逃げる。壁にタッチすると
に頭に立てる。
「ゴキゴキゴキ」
しか言え
にする。送る方向は自由に決めてよい。
輪の中の誰かでも良い)
Bもそれに対して言葉を返す。
イルカ役の人を部屋に戻す。
逃げ切れたことになる。
ない。
ゴキブリ同志でじゃんけんし、勝った
《 発 展 2 》左 右だけでなく、誰に拍 手を
イルカの試行錯誤がさせたい行動に近づ
タッチされた人が勝ったチーム側のメン
らアヒルに進化する。
送っても良いようにする。送る方向は自由
いたと思った時、調教師役はそれぞれの判
バーに加わり、
どちらかのチームがいなく
アヒルは片手でくちばし、片手でしっぽを
に決めてよい。この時、
「ザップ」
と言い
なるまで勝負を繰り返す。
つくる。
「ガーガーガー」
しか言えない。ア
ながら渡す相 手に両 手を合わせて突き
輪になり、中心を向いて立つ。
考えた人が「⃝⃝なもの」
あるいは「⃝⃝
と言ったら」
とお題を宣言する。
(「あなたのTシャツとってもいい色 、似
(「ありがとう、
あなたのズボンも決まって
るね」)
「せーの」で輪の全員が中心に向かって
役 割を交 代して、同じように【ほめる→
断で
「リン」
という言葉だけで教えてあげる。
3歩進んだ後、
お題から連想したものをそ
返す】の会話を行う。
しばらくしてもイルカの行動が近づかない
ヒル同志でじゃんけんし、勝ったらサルに
れぞれ身体で表現してストップ。
ほめられた感想を話し合い、感想シートに
ときは、調教師の誰かが「それは、⃝⃝する
進化する。
進行役がそれぞれ表現したものを聞いて
記入する。
ゆく。
《発展》
2チーム対抗とし、
「どちらのチー
ことではありません。」のように、消去法で
[子猫の家探し]
サルは片 手を頭 のてっぺんに、片 手を
出す。
《 発 展 3 》拍 手を送られた側が 拒 否も
できるようにする。拒否する時は、両手を
1つヒントを与えてあげる。
輪になり、中心を向いて立つ。
あごの下に当てる。
「ウッキッキ」
しか言え
耳の横で上向きにして、手首を回転させ
うまくいった時とうまくいかなかった時の
子猫役を1人決める。
ない。サル同志のじゃんけんに勝ったら
ながら
「ボイーン」
と言う。
ムがイメージを統一できるか?」
を競わせ
[イメージリレー]
違いや、
イルカと調教師それぞれになって
①子猫役は輪の中に入り、輪の誰かの
人間に進化して抜けられる。
(じゃんけん
たり、逆に「どちらがバリエーションが豊富
4∼10人程度でグループをつくり、縦1列
みた感想を聞いてみる。
前に立って
「家に入れてくれよ」
と頼む。
に負けたら一つずつ退 化する。ただし、
か?」
を競わせる。
に並ぶ。
②輪の人たちは、
「 他をあたってくれよ」
と
ゴキブリはゴキブリのまま。
[じゃんけん大会]
進行役が最後尾に立ち、何か4つの動作
断る。子猫は断られたら、
その左隣の人
最終的に3人だけ残ってしまう。その状態
2人1組のペアになる。異なるルールで
になるまでじゃんけんを続ける。
を思い浮かべる。
[エクステンドとアドバンス]
の前で同じように頼む。
[4人1列]
一番後ろの人が振り返り、
進行役が見せる
2人1組のペアになる。
手順①∼②を繰り返しながら、輪の人は
4人1組のグループに分かれる。
4つの動作を覚える。
どちらかが話し手 、
もう片方が聞き手に
子猫に気づかれないよう、
アイコンタクトを
横一列に4人並び、列を保ったまま壁に
覚えたら前を向き、1 人 前 の 人 に 振り
なる。
取り合ってお互いの位置を入れ替わる。
向かって歩く。壁に着く前に一度Stopを
返ってもらってそれを伝える。
話し手が自由に話を始める。
このとき、余り
③輪の人が入れ替わる間、子猫は空い
十数人程度のチームに分かれる。
左手でじゃんけんし、勝った方は相手の
入れるが、言葉を使わずに歩き出しと途
先頭まで順番にそれを伝えていく。
詳細にこだわらず、大まかに話を進める。
た場所に入ることができる。
1チームが前に出て横1列に並ぶ。他の
右手を握る。負けた方は握られないように
中のStopを合わせる。
先頭の人まで伝わったら、
その動作を全員
話の途中で、聞き手が「エクステンド」
を
子猫に場所を奪われた輪の人が子猫に
チームは向い合って座り、見学する。
右手を引く。
に披露する。進行役も動作を披露し、答え
告げる。そうしたら、話し手はできるだけ
なり①∼③を続ける。
列のどちらかの端が先頭になり、列の前に
度を下げ、
2人組でやってみる。
どちらかを
合わせをする。
今話している対象の詳細を説明する。
子猫になった時の感想を聞いてみる。
立つ。
リーダーにし、片方がそれに合わせるよう
もし進行役の動きと違っていたら、
どこから
機を見て、聞き手は「アドバンス」
と告げ
進行役が見せたお題を言葉を使わずジェ
同じように、お互いの右手を握手する手
にすると、
さらに難易度が下がる。
違っているのかを見てゆく。
(先頭の1つ
る。そうしたら、話し手は詳細説明を止め、
スチャーだけで表現し、仲間に伝える。
前の状態に置いておく。
後ろの人から、
さかのぼって披露してゆく)
元の大まかな話の流れに戻る。
[さしすせそ禁止]
伝えられたら列の最後尾に回り、次の人
左手でじゃんけんし、今度は負けた方が
しばらく
「エクステンド」
と
「アドバンス」
を
2人1組のペアになる。
が出てきてお題を伝える。
それを繰り返す。
相手の右手を握り、勝った方が握られな
何でも良いので2人で会話をする。その
時間で区切って終了する。別のチームと
いように右手を引く。
時、
「さしすせそ」
が入った言葉を使わない
入れ替わり、
全てのチームが同じように行う。
時間内でどちらが多く握れたかを競う。
《発展1》
うまくいかない場合は少し難易
《発展2》慣れてきたら、前だけでなく後ろ
や横移動もする。
リーダーも交代しながら
やってみる。
《発展3》また4人組になって歩いてみる。
《 発展 》最初の動きを列の中の誰かに
変わり、列もシャッフルしてやってみる。
繰り返したら、話し手を交代する。
じゃんけんゲームを行う。
《ルール1》
お互いの右手を握手する手前の状態に
[ジェスチャー]
置いておく。
時間内でどちらが多く握れたかを競う。
《ルール2》
授業実践
授業実践
《発展3》
「3」
を、
「数字を言わずに自由
45
第2章
といないとでは違ったか?」
「リーダーと合
《発展1》
「2」
を、
「 数字を言わずにクラッ
続ける。
「さしすせそ」
のどれかを言ってしまったら終了。
[報告書] P46-P47
コミュニケーション・ゲーム 概要説明
46
《ルール3》
【 指 示1】
「ストップ 」と言ったら進 み 、
これを続けながら、進行役は「後ろから蜂
並ぶように動く。
6人1組となり、
グループに分かれる。
歩き始めたら止まることはできないが、歩み
どちらの手でも良いので片手でじゃんけん
「ゴー」
と言ったら停止する。
が来た!」
などとアドリブを加えても良い。
誰かが動くと、
3者が動くことになり、
エリ
グループの中で
「絵を描く人」
3人と
「絵を
を遅くすることはできる。
ア内の全員が動いていく。
するが、
じゃんけんの勝敗は関係ない。
【指示2】
「クラップ」
と言ったらジャンプし、
グーは「1」、チョキは「3」、パーは「6」
と
「ジャンプ」
と言ったら拍手する。
し、お互いが出した数の合計を先に言え
《発展3》進行役が数字を言ったら、
その
たほうが勝ち。
つなぐ。人数が集まったらその場に座る。
人づつのグループに分かれる。
に促す。
輪になり、中心を向いて座る。
午前中は、緊張からくる
「肩」
「首」のスト
全員が紙コップを一つずつ右手に持つ。
レッチ。
紙コップは口を床につけるようにする。
午後からは、
座り疲れ、
眠気覚ましのために
「足」、
「腰」、
「背骨」
「頭」
などストレッチ。
進行役が唄う
「ずいずいずっころばし」の
リズム
(「ずいずい/ずっころばし/ごま
協力し合いながら繰り返す。
形になるように」や「正三角形になるよう
絵を見に行き、戻ってきて
「絵を描く人」に
《発展》輪の大きさを小さくしてやってみる。
に」
としても良い。
絵の特徴を言葉だけで伝える。
(移動距離が短くなるので、
難しくなる)
はそれを手掛かりに元の絵を
《発展2》
「自分と悪魔の間に天使を置く」 「絵を描く人」
紙に自分の短所を書く。
ではなく、
「 悪魔と天使の間に自分を置く」
グループごと輪になり、
中心に向かって座る。
でも良い。
再現する。
[ブラインド・ウォーク]
2人1組のペアになり、
前後に立つ。
1人ずつ短所を発表し、聞いた人たちは
[人間知恵の輪]
「××という短所は○○という長所にもなる
ね。」
と返してあげる。
(例)
考えずに行動してしまう
→「行動力があるね。」
(例)
足が短い
後ろの人が以下のような指示を出し、前の
[伝言ムカデ]
輪になり、中心を向いて立つ。
10人程度でグループをつくり、
縦1列に並ぶ。
それぞれ両手を挙げて、右手をパー、左手
【指示1】
直進は、
前の人の背中中央を叩く。
前の人の肩に手を置き先頭は目隠しをする。
をグーにする。
【指示2】左折は、前の人の左肩をトントン
最後尾が以下のような指示を出し、先頭
両隣以外の人のグーをパーで握るように
に向かって伝達しながら動く。
し、
それぞれの手をつなぎ合わせる。
人を動かす。
叩く。同様に右折は、
右の肩を叩く。
【指示3】止まるときは、前の人の両肩に手
首のストレッチ、首を回すなどの軽い体操
みそ/ずい 」のリズム)に合わせて、紙
→「安定感があるね。」
は、
頭への血液の循環をよくするため、
つね
コップを右隣の人に渡していく。
全員が発表し終わったら、
感想を述べ合う。
に組み合わせてやるとよい。
ただし、
3回に1回、左隣の人に渡す。
ストレッチを行うときの注意点。
全員が滞らないように、息を合わせて紙
反動やはずみをつけない。
コップを回してゆく。
[次何しますか]
ゆっくり伸ばし、
ゆっくり戻す。
最初は少人数で始め、次第に大人数に
2人1組のペアになる。
息を吐きながら伸ばし、
あとは静かに呼吸
してチャレンジしてみる。
AがBに
「次何しますか?」
と尋ねる。
引いてあげる。
をする。
Bは
「⃝⃝しましょう」
と言って、
パントマイム
ゴール地点を決めておき、言葉を使わず、
場合によっては輪が2つ以上になったりす
声だけの指示(「まっすぐ歩いて大丈夫で
楽な気分で10∼30秒間、伸ばした状態
でその行動を始める。
(動きまわっても良い)
壁などにぶつからないようそこへ進む。
るが、
1つの輪になるよう繰り返してみる。
す」
「左に少し曲がって」など)
でやってみ
《発展》声を出さずに同じことをやってみる。
る。立つ位置は後ろでなくても良い。
【指示1】直進は、前の人の背中中央を
叩く。
【指示2】左折は、前の人の左肩をトントン
叩く。同様に右折は、右の肩を叩く。
【指示3】止まるときは、前の人の肩を軽く
協力して全員の両手がつながるにする。
を置く。
進行役が整理してあげてもよい。
壁や他のペアとぶつからないよう、言葉を
全員の両手がつながったら手の形を変え、
握り合って手が離れないようにする。
手が離れないように全員が一致団結し、
知
恵の輪を解くように元の輪の形に戻る。
を維持する。
[立ち上がりレッスン・支え合い]
Aは一緒になってパントマイムし、
「 △△で
無理をしない。
2人1組のペアになる。いくつかの段階を
すね。」
と、
その行動をやってみた感想を
2人で協力してこなしてゆく。
述べる。
《段階1》
再び、AがBに「次何しますか?」
と尋ね、
輪になり、中心を向いて立つ。全員、方手
[拍手回し]
床にお尻をつけて座り、向かい合わせで
繰り返す。
を挙げる。
(「ジップ・ザップ・ボイン」
とほぼ同じ)
[スピットファイア]
両足のつま先をくっつける。
( 膝は曲げて
暫く続けたらAとBの役割を入れ替えて
《準備1》
2人1組のペアになる。
も良い)
やってみる。
どちらかが話し手になって、自由に話を
両手を握り合い、手を離さずに2人で立ち
姿勢に注意する。
始める。
話の途中で、
もう片方がその話とは全く
上がる。
《段階2》
[ティッシュ]
輪になり、中心を向いて立つ。
[兵隊さんゲーム]
輪になり、中心を向いて立つ。
(座ったまま
でも良い)
進行役に指名された人がその左隣の人に
進行役に指名された人が1番となり、
「1」
Aは好きな色を一つ思い浮かべ、輪の誰か
拍手を渡す。この時、
しっかり相手の眼を
と言いながら、右手か左手のどちらかで敬
に向かって伝える。伝えたら、手を下ろす。
見て、
アイコンタクトを心がける。
礼する。
言われた人も同じように色を誰かに伝え
拍手をもらった人もしっかりアイコンタクトし、
敬礼した手の側にいる隣の人(右手で敬
左隣の人に拍手を渡す。
それを繰り返す。
礼したら右隣、左手で敬礼したら左隣)
が
《発展1》左隣だけでなく、右隣にも拍手を
2番となり、
「2」
と言いながら、右手か左手
参加人数に合わせた広さを確保し、
ティッ
て、手を下ろす。自分の伝えた色と相手は
話し手はできるだけ早く告げられた言葉を
背中を押し合い、手を使わずに2人で立
シュを1人1枚づつ渡す。
それぞれで憶えておく。
使って話を進める。それが事実でなくても
ち上がる。
上を向いたまま、口の上に持ってきたティッ
最後の人は最初の人に向かって色を伝
送れるようにする。送る方向は自由に決め
良いので、話の流れを切らさずに話す。
《段階3》
シュに息を吹きかけ、落とさないように空中
える。何周か繰り返し、
ちゃんと回せるか
てよい。
で保つ。
確認しておく。
15センチ程度の棒(先の尖っていない
やってみる。
《発展2》更に、後ろの人が3m以上離れ、
進行役が誰か1人(A)
を指名する。
床にお尻をつけて座り、
背中合わせになる。
間を置いてまた言葉を告げる→話に加える
使わずに動きまわってみる。
《発展1》前の人に目をつぶってもらって
[同時リプレイ]
関係のない言葉を告げる。
《発展2》左右だけでなく、誰に拍手を送っ
のどちらかで敬礼する。
同じように、
3番も
「3」
と言いながら敬礼する。
「4」
は
「死」
を連想させるので、
4番は
「4」
…を繰り返す。
割り箸や鉛筆、ペンなど)
を各ペアに1本
1人で3度ほど連続してできたら、座る。
《準備2》
ても良いようにする。送る方向は自由に決
と言わずに敬礼する。
3つか4つ、言葉を加えたら話し手を交代
ずつ渡す。
《発展1》2人1組になり、1枚のティッシュ
もう一度片手を挙げ、先程と別の人(B)
めてよい。
5番は、
「5」
と言いながら敬礼する。
する。
向かい合って座り、棒の両端を人差し指
で支え合う。
棒を落とさないように立ち上がる。
[スペーシング(Stop&Go)]
参加人数が自由に動きまわれるエリアを
《段階4》
「段階3」
を、
目を閉じてやってみる。立ち
を指名する。
《発展3》拍手を送られた側が拒否もでき
6番は、
「6」
と言わず、敬礼もせず、誰でも
《発展2》同様にキャッチボールし、
2往復の
今度は行ってみたい国を思い浮かべ、
先程
るようにする。拒否する時は、両手を耳の
いいので次の人を指名する。
最後に受け取る方の背中でキャッチする。
と同じようにBから伝えていく。先ほどとは
横で上向きにして、手首を回転させながら
指名された人が1番となり、
繰り返していく。
でキャッチボールする。3往復できたら座る。
《発展3》同様にキャッチボールし、2往復
別の相手に渡すほうが良い。
の 最 後にお互いのお尻か膝で挟んで
同じように何周か繰り返し、
ちゃんと回せ
キャッチする。
るか確認しておく。
「ボイーン」
と言う。
[魔法の箱/金の箱]
確保し、境界を示す。
上がれたら、棒を支え合ったまま、
片方ずつ
エリアの 中に全 員が 入り、それぞれが
その場で1回転する。どちらも1回転でき
(同時リプレイ開始)
[発信源]
スペースを埋めることを意識して歩く。
たら終了。
「準備1」
でやった通り、
Aから色の伝え合い
(「ジップ・ザップ・ボイン」や「拍手回し」の
[天使と悪魔と私]
歩きながら、進行役の指示に合わせてアク
ションする。
【 指 示1】
「ストップ 」と言ったら停 止し、 [樽と枝]
を始める。
延長)
参加人数が自由に動きまわれるエリアを確
進行役は頃合いを見て、
「準備2」
でやった
輪になり、中心を向いて立つ。
保し、
境界を示す。
ことをBから始めさせる。
進行役に指名された人(A)
が誰かにアイ
2人1組のペアになり、
向かい合って立つ。
どちらか1人が箱
(魔法の箱)
を持つポーズ
をする
(A)
。
もう1人は箱から何かを取り出
す
(B)
。
【魔法の箱1】
「ゴー」
と言ったら進む。
それぞれが 両 手を広げられる程 度 の
エリアの中に全員が入り、
自由に歩き始める。
同時に回り続けられたら成功。
もしどちら
コンタクトを送る。
Bが取り出す動きをしたら、
Aは
「それ何です
《発展1》
もう一つ指示を加える。
スペースを確保して立つ。
それぞれが心の中で、
自分の守り神
(天使)
かが途絶えたら、最初からやり直し。
アイコンタクトを送られた人
(B)
は
「ハイ」
と
か?」
と聞く。
【 指示2】
「クラップ 」
と言ったら拍手し、
進行役の合図とともに、
その場で走り始める。
と自分の敵役
(悪魔)
の人を決める。
(相手
「ジャンプ」
と言ったらジャンプする。
進行役の合図に従って、走り続けながら
には伝えず、
自分の中だけで留めておく)
《発展2》
「指示1」
「 指示2」のそれぞれの
指示とアクションを逆にする。
つまり、
アクションを起こす。
進行役の合図で、
自分と自分の悪魔の間
「樽!」
と言ったら、
その場でジャンプする。
に天使が入るように動く。つまり、自分と
「枝!」
と言ったら、
その場で屈む。
天使、天使と悪魔が1直線かつ等距離に
返事をする。
「ハイ」
と返事をもらったら、
アイコンタクトを
[人間コピー機]
進行役が用意した絵を、参加者の見えな
い場所に掲示する。
47
送ったAはBの方に向かって歩き出す。
Bは即興で
「⃝⃝」
と答える。何かモノであ
れば、
自由に発想して答えて良い。
(出してから考える)
このままではぶつかってしまうので、Bはまた
時間を置かず、
できるだけテンポよく繰り返
別の誰かにアイコンタクトを送り、
移動する。
していく。
(お互い、
考え込まない)
授業実践
授業実践
[ずいずいずっころばし]
これをリズム良く続けられるよう、全体で
各グループの「 絵を見る人 」が1人ずつ
第2章
第2章
それぞれに紙とペンを持ってもらい、
5∼6
[ストレッチ]
大きな声で、元気よく全員立ち上がるよう
[短所が長所]
人 数になるように仲 間を見つけて手を
見る人」
3人に分かれる。
《発展1》
「1直線」
ではなく、
「2等辺三角
[報告書] P48-P49
| アクティビティ |
コミュニケーション・ゲーム 概要説明
鬼は眼を開け、誰がリーダーか当てる。
1人目が舞台から外れ、後に続いた2人
輪の人たちはそれを悟られないように同期
のうちどちらか1人を選んで舞台に残す。
以下は、本プロジェクトでよく実践したアクティビティの一覧と概要説明である。
コミュニケーションゲームの時と同様に、
同じようにBが取り出す動きをしたら、今度
し続ける。
何巡か、
それを繰り返す。
はAも即興で「それ、△△ですね」
と聞く。
鬼がリーダーを当てたら、
リーダーが鬼になる。
各アクティビティは、
その日のテーマや学習目的により、様々な形で行うことができる。
目的ごとに、
アクティビティの流れ、振
AとBの役を入れ替えてやってみる。
【魔法の箱2】
48
(「それ、
キラキラしてますね」
など)
また鬼は眼をつぶり、
リーダー決めから始める。
[連想ゲーム]
輪になり、中心を向いて座る。
でも良い。)
指示者以外は輪になり、
中心を向いて立つ。
進行役に指名された人が自由に何かを
指示者は
「まーえ」
「うしろ」
「みーぎ」
「ひだ
「今度の箱は
『金の箱』
で独創的なものが
発想する。
り」の4つの指示を同じリズムでランダムに
「パン
(拍手)
、
パン
(拍手)
、⃝⃝」のリズム
言っていく。
Bが取り出す動きをしたら、Aは「それ何で
に合わせ、発想した何かを言って左隣の
輪の人たちは輪を崩さないよう、指示され
すか?」
と聞く。
人に渡す。
た言葉(「まーえ」
「うしろ」
「みーぎ」
「ひだ
Bは即興で、
独創的なモノを
「⃝⃝」
と答える。
渡された人は右隣りの人が言ったものから
授業実践
授業実践
【金の箱】
5つ入っている」
と説明する。
第2章
第2章
指示者を1人決める。
(進行役でも参加者
□」
と答える。
を入れ替えてやってみる。
アクティビティ一覧
[1,2,3 ABC]
[ナ行]
●
組写真
1分ジャーマネ
●
呼吸
●
人間彫刻
●
2行のト書き
●
言葉のイメージ
●
ねぇ聞いて聞いて
4行の創作
●
り」)
を言いながら、
その方向にジャンプする。
これも2人でテンポ良く進める。AとBの役
何かを連想し、同じリズムで言っていく。
始めはゆっくりとしたリズムで、慣れてきたら
●
を入れ替えてやってみる。
(ふりかえり)
もし、何も連想できない場合は、前の人の
テンポを上げる。
●
それぞれのペアのまま、
「自由な発想」や
言葉を繰り返しても良い。
《発展》輪の人たちは指示された言葉を
IF I AM 教育バージョン
●
●
言いながら、
それとは反対の方向にジャンプ
姿勢
●
仮に前の人の連想がその前の連想と全く
IF I AM 題材探し
発音・発声
●
関係のないもののように思えても、
それを
する。
取材
●
制約をつけない時と制約をつけた時とで、
IF I AM 発表
●
パートナーの⃝⃝
●
受け入れて続ける。
YES &
●
どうだったかも意見を出し合う。また、
どう
ショートスピーチ
●
ジェスチャー
●
ジェスチャー伝達
自己紹介
「独創的な発想」
ができたか話し合う。
すればより
「自由に」
「独創的に」発想で
[ア行]
きるかを考えてみる。
ペアの意見を順番に発表し、
もし共感で
[ロボット]
きたり同じ意見だった時は「me too!」
と
2人1組になり、
どちらか1人を操作役に
言ってあげる。
決める。
もう片方はロボットになる。
ロボットを自由に動かす。
2人1組のペアになる。
向かい合わせで立ち、
どちらかがリーダーと
なる。
リーダーが自由に動き、片方がそれを鏡の
ように真似る。
《発展1》
1組が前に出て、
ミラーリングを
【指示1】
ロボットの背 中 中 央を叩くと、
直進し続ける。
【指示2】
ロボットの左肩を叩くと、90度
模擬面接試験
挨拶
●
歩く
●
自己紹介DVD検証
●
エッセイ要約
●
ジブリッシュ
●
闇の彫刻①
●
音・声
●
状況設定
●
闇の彫刻②
●
ステータス
●
創作芝居(新浦島太郎物語)
[カ行]
●
滑舌(早口言葉)
●
変わったところは?
[ヤ行]
[ラ行]
●
リラックス・ほぐし
(身体 首 顔面 舌 喉)
[タ行]
聞き方の5段階
●
と右折する。
聞くDVD検証
他己紹介
●
教育格言
●
伝える意思(話しかけ)
●
教師Becoming
●
伝言ゲーム
●
私の⃝⃝
●
句会
●
電車で受信
●
私は木です
【指示3】
ロボットの両 肩に手を置くと、
停止する。
ダーか当てる。
させないように操作する。
もし壁などにぶつかりそうになったら、
ロボッ
ト
がら、
「発展1」のようにリーダーを当てる。
はアラートの動 作と音で操 作 役に知ら
せる。
(動作と音は決めてあげておくと良い)
操作役とロボットを入れ替えてやってみる。
《 発展 》3人1組になり、同時にロボット
縦に一列になって並ぶ。
2台を操作してみる。それぞれが操作役を
進行役が「今朝、起きたのが早い順」
など
やってみる。
のお題を出す。
操作役とロボットのどちらが楽しかったか?
列の人 達は互いに情 報 交 換しながら、
やりやすかったか?を聞いてみる。
そのお題の順番で並び直す。
お題を
「手が冷たい順」
などとすると、互い
[私は木です]
舞台となるエリアを設定し、
舞台に向かって
横一列で並ぶ。
輪になり、中心を向いて立つ。
●
●
●
《発展2》自由にリーダーが入れ替わりな
[リーダーは誰]
[マ行]
●
言葉を使わず、壁や他のロボットと衝突
に触れ合うきっかけづくりとなる。
[ハ行]
左折して歩き続ける。同様に右の肩を叩く
始める。他の組はそれを見て、
どちらがリー
[ラインナップ]
[サ行]
●
操 作 役 が 以 下 のような 指 示を出し 、
[ミラーリング]
49
[輪になって]
BはAの感想に添ったモノを即興で「 □
これも2人でテンポ良く進める。AとBの役
り返るポイントや注意点を変えながら行っていく。
まず、進行役が舞台エリアで一本の木に
なる。
誰か1人が鬼になって中心に立つ。始めは
参加者の先頭(あるいは補助者)
も舞台
眼をつぶっておく。
に入り、
その木から連想するものを宣言
鬼に気付かれないように、輪の中の誰か
して演じる。
(人を演じかちだが、動物や
からリーダーに決める。
自然、
モノでもなんでもよい)
リーダーは自由に動作を始める。他の人た
次の人も舞台に加わり、
そのイメージから
ちはリーダーの動きを真似して同期する。
連想するものを宣言して演じる。
●
朗読
[ワ行]
[報告書] P50-P51
アクティビティ概要説明
演じた人や観た人に感想を聞いてみる。
[1分ジャーマネ]
他者のマネージャーとなり、
その人の個性
50
をプレゼンテーションするアクティビティ。
[IF I AM 題材探し]
2つ 程 度 の 季 語を決め、それぞれ2首
姿勢で意識するポイント
立ち止まって挨拶する、
など。
程度の俳句を作る。
2首とも季語は同じ
① 足幅
意識して挨拶した時とそれ以前とで、挨拶
でも良いし、別々でも良い。ただし、詠み
② 背中
手の名前は記載しない。
③ 首
相手と目を合わせて挨拶する、
ちゃんと
された側の印象を聞いてみる。
同様に確認してみる。
[変わったところは?]
意識して他者の変化を受信してみるアク
詠み手の名前は伏せたまま俳句を掲示
④ 顔の位置
想 像し、テーマを多 角 的に考えてみる
ティビティ。
し、
1首ずつ読み上げてゆく。
⑤ 腕
マネージャーはタレント役に取材をし、
その
アクティビティ。
2人1組になり、向かい合わせで座る。
良いと思う俳句の多数決を取る。
⑥ 重心
人の隠された個性や特技などを知る。
自分以外の何かに注目し、成り代わって
歩き方を通して、
自分の身体について向
AはBの姿を1分 間( 時 間 設 定は自由)
取材した内容を元に、
マネージャーはタレ
演じる対象を見つける。人間以外の動物
き合うアクティビティ。
見て覚える。
ントを売り込む方法を考える。
やモノでも良い。
2人1組になる。
Aに眼を閉じてもらい、
その間にBはどこか
[歩く]
肩幅ほどに両足を開いて立つ。
膝を柔らかくして足の裏を砂浜に沈める
[組写真]
ようにして立ち、
しっかりと地に根を下ろす
自分達以外の聞き手を売り込みたい業
対象の面白さやおかしさよりも、普段の
スペースの中でAが自由に歩きまわる。何か
4箇所を変化させる。
( 姿勢や身につけて
写真を組み合わせ、オリジナルのストー
ように意識してみる。
界の関係者に見立て、数分間でタレント
自分にはなかった視点などを意識して探し
を意識せず、
普段の歩き方で歩いてみる。
いるものなど)
リーを創ってみるアクティビティ。
あやつり人形になったかのように頭から
をプレゼンテーションする。マネージャーだ
てみる。
BはAの後ろにつき、Aの歩き方を真 似
Aは眼を開け、
4箇所の変更点を答える。
用意された写真から4枚選び、
自由に並べ
出た糸を片 手でひっぱり上げ 、背 筋を
けの説明だけでなくタレント本人もうまく
その対象から見える景色や、
その対象が
ながら歩く。
AとBが交代してやってみる。
て1つのストーリーに仕立てる。
真っ直ぐ上に伸ばすことを意識してみる。
利用し、
自由な発表にしてみる。
持つかもしれない感情や想いなどを想像
Aがスペースの外に出て、自分を真似た
紙芝居的に写真を見せながらストーリー
顎も前に出したり、
引きすぎたりしないよう、
してみる。
Bの歩き方を見てみる。
を語って発表する。
首筋も真っ直ぐに保つ。
[聞き方の5段階]
[2行のト書き]
行動を書いた2行の間を、即興で埋めるア
[IF I AM 発表]
[エッセイ要約]
クティビティ。
注目した対象に成り代わって演じること
他者のエッセイを自分の言葉で要約し、
2行のト書き
(「戸を開ける」
「 椅子に座る」
で、普段とは違った視点からテーマを深め
教師として発表してみるアクティビティ。
など)
を与え、
その行間の行動を即興で埋
めて演じる。
1人ずつ演じたあと、
それぞれの発表につ
いて振り返ってみる。
[4行の創作]
てみるアクティビティ。
「IF I AM 題材探し」
で注目した対象に
なったつもりで演じる状況を自由に描く。
(事実で無くても良い)
を観る。
1段階目:何かをしながら話を聞く。
自分が教師の立場となり、数分間で生徒
に説明するつもりで要約する。
自分以外の聞き手を生徒に見立て、教師
参加者に「何を演じたと思ったか?」
「 何が
になったつもりで要約した文章を発表する。
2段階目:相手の眼だけを見る。
(無反応)
3段階目:
うなずきを入れる。
4段階目:相槌を入れる。
同じルールに従って創作した個人の作品
を聞いてみる。
パフォーマーにも、演じたものやテーマ、 [音・声]
アクティビティ。
コンセプトなどを聞いてみる。
単なる音と想いが伝わる声との違いに
ついて考える。
「音」
から
「言葉」へ
[YES &]
(相手の眼も見ない)
(返答はしない)
感じられたか?」
「観てどう思ったか?」
など
創作する。
聞く。場合によってはデモンストレーション
他者が書き記したエッセイを読み、
理解する。
数分間の1人芝居に変え、発表する。
次のテーマに添って、各人で4行の詩を
を説明する。
「 聞き方 の5段 階 」についての 説 明を
そのエッセイを自分の言葉で要約する。
を他者とのコラボレーションに変えていく
1行目:
「自分は誰か」
両 腕は身体の真 横におき、手のひらも
力まず指先まで自然と垂らすように下げる。
会話の主導権は聞き手が握っていること
(「ほお」
「へえ」
「本当?」
など)
5段階目:おうむ返しを入れる。
(相手の言葉を繰り返す)
普段の自分の聞き方を振り返ってみる。
「滑舌が良くなると言葉の輪郭が明瞭に
なる。話し言葉にも草書・楷書がある。」
[呼吸]
相手の姿勢に力みや傾きがあれば矯正
話すことと呼吸の関係について
してあげる。
「人は1分間に15∼16回吸って吐くという
行為をしている。」
に直結する。」
複式呼吸の重要性について
そうしなければ、声量が大きくならず、喉に
与えられたテーマに添って体験などを要約
教師も同じように生徒たちに声を届ける
し、
スピーチに変えるアクティビティ。
職業であり、複式呼吸による発声が有効。
テーマ
(「私にとって忘れられない初めて
複式呼吸ができているかのチェック
の⃝⃝」など)
に添って、
それぞれ自身の
仰向けになり、お腹に本を乗せる。その
体験を要約する。
2人1組になり、片方が何か話題を提示
それぞれの 詩を交 換し、朗 読して発 表
し、
もう片方に語りかける。
(「山田くんっ
する。
てメガネかけてるよね。」
「 今度、バーベ
3人∼4人で1組となり、
自分たち以外の
キューしない?」
など)
人の詩を組み合わせ、
1つのストーリーを
その語りかけに対し、全て肯定する内容
け個人個人の態度が認識できるように)
話し言 葉が 聞き手に与えるイメージに
創る。
で返答する。
(「そうそう、
だから知的に見
全員で鑑賞し、
それぞれ自分の聞き方を
ついて考える。
更にそのストーリーを別の組と交換し、台
えるよね」や「いいね!週末は天気良いみ
詞や動きをつけて芝居化する。
たいだから日曜日にしない?」
など)
組ごとに芝居を発表する。
否定的な返答は避け、全く異なる話題に
することなどを意識するレッスン。
人を入れ替え、再度3人∼4人で1組とな
置き換えたりしない。肯定できなかったと
5つの母音(あ・い・う・え・お)
それぞれを
り、活動全体について語り合う。
言葉に呼吸をのせる
記録した映像で確認するアクティビティ。
感情も伝わる。」
[滑舌(早口言葉)]
日本語の土台となる母音を明瞭に発声
きは返答し直してみる。
発するための口のかたちを意識して発声
《発展》YES & BUT
してみる。
手鏡を持ち、口のかたちを自分で確認し
[IF I AM教育バージョン]
学校に存在する何かに注目し、
その視点
[挨拶]
「コミュニケーションにルールはあるの
を発声し、
どの母音の口のかたちも明瞭
性などを、
その何かになって演じることで
か?」
というテーマで、挨拶の意味について
につくれているか確認する。
(「『あ』の後
「自分の聞き方がどうだったか?」
「他者と
の違いはあったか?」
などを聞いてみる。
[教育格言]
第2章 1.授業実践例参照
考えてみる。また、挨拶を実践することで
の『お』
が弱くなる」などの個人差を発見
学校の中を自由に探索し、モノなど何か
日常の自分の挨拶を振り返ってみる。
する)
に注目する。その視点から見える状況や
ペアで挨拶を行ってみる。
関係性などを想像してみる。
次に、全員で挨拶を行ってみる。
数分間でそのモノになって演じることで、
形式的ではなく、
しっかりと挨拶すること
の意識付け。
「かけきくけこかこ」など子 音を含めた
文章でも確認してみる。
(「自分は
『た』行
が苦手」
などの個人差を発見する)
「あ行」から
「わ行」
までの早口言葉でも
数分間のスピーチにまとめ、
1人ずつ発表
複式呼吸ができている。
する。
「 何が 印 象に残ったか?」
「 何を伝えた
かったか?」
などを確認し合い、振り返る。
[言葉のイメージ]
言葉は使わず、身体表現のジェスチャー
「 文 字に草 書・楷 書があるように、話し
だけで伝達するアクティビティ。
言葉にも草書・楷書がある。
十数人程度のチームに分かれる。
草書…輪郭のない言葉。省略された言葉
1チームが前に出て横1列に並ぶ。他の
楷書…しっかりとした輪郭のある言葉
チームは向い合って座り、見学する。
草書になるにつれ、同じ日本語でも意味
端から1人ずつ出てきて列の前に立ち、
が伝わりづらくなる。」
意図や意思が伝わらない。」
「滑舌が悪
[教師Becoming]
[ジェスチャー]
「草書」
と
「楷書」について
「 文法、特に主語・述語が明確でないと
「あえいうえおあお」など母音だけの文章
表現するアクティビティ。
想像した状況や関係性などを表現する。
自分の眼で確認する。
ながら発声してみる。
から見た教育現場や教師・生徒の関係
状態で発声し、本が上下に動いていれば
誰かの発表やスピーチの時、
聞く側の態度
をビデオカメラで記録しておく。
(できるだ
[ショートスピーチ]
負担がかかって痛めてしまう。
4行目:
「そのときの気持・感想など」
「イメージができていると言葉に呼吸がのり、
第2章 1.授業実践例参照
を伝えるため、複式呼吸で発声している。
るアクティビティ。
他者の話を聞いている時の自分の態度を、
[取材]
役者は客席全体に長時間に渡って台詞
3行目:
「自分は今何をしているか」
違いで、伝わり方も変わる。」
比較してみる。
と呼吸は密接に関係。特に声量や持続力
相手の自由な発想を全て受け入れてみ
[聞くDVD検証]
事前に撮った姿と、意識して立った姿を
声が出る仕組み
(図を混じえて説明)
「発声
2行目:
「ここは何処か」
「声の三要素(音量・音速・音程)
や間の
2人1組になり、
互いに姿勢をチェックする。
自分の普段の呼吸を意識するレッスン。
いと草書になる。」
提示されたお題を身体表現だけで仲間
に伝える。
伝えられたら列の最後尾にまわり、次の
人が出てくる。
《発展》物語的お題を用意し、進行役が
第2章 1.授業実践例参照
指示して複数で協力して身体表現する。
[姿勢]
[句会]
(言葉での打合せは不可)
授業や発表など、
人前で声を出す時に基本
同じ季語の俳句を詠み合い、その人の
となる立つ姿勢を意識するレッスン。
外 見やイメージとは異なる内 面を知る
できれば、普段の立ち方を写真に撮って
アクティビティ。
おく。
[ジェスチャー伝言]
身体表現による伝達を実践し、
自分の意図
授業実践
授業実践
語ることができない対象の視点に立って
ントにする。他はそのマネージャーとなる。
第2章
第2章
2人1組あるいは3人1組となり、
1人をタレ
51
[報告書] P52-P53
アクティビティ概要説明
52
手鏡で自分の口のかたちを確認する。
や想いと伝わりかたの違いを実 感する
2人1組となり、用意された台詞を自分達
アクティビティ。
以外の参加者に読み聞かせる。ただし、 [伝言ゲーム]
4∼10人程度でグループをつくり、縦1列
与えられた状況設定(人物や関係、置か
口頭で文章を正確に伝達することの難しさ
に並ぶ。
れている状況)
を踏まえて演じることを意識
を体感するアクティビティ。
声の3要素(音量・音速・音程)や「 声を
当てる」
ことを意識するレッスン。
[朗読]
文章を朗読する実践。話し方の工夫で
聴き手に与える印象の違いを体感する。
縦一列に並んでもらい、進行役は最後尾
観ている人は、
2人がどんな状況に置か
の人だけに文章を耳打ちで伝える。
(「今日
一番後ろの人が振り返り、
進行役が見せる
れていたか想像する。
は、午前中薄曇り、午後からは快晴だそう
4つの動作を覚える。
進行役は参加者に
「どんな状況だと思った
だ」
など)
覚えたら前を向き、
1人前の人に振り返って
か?」
「何故、
そう思ったか?」
「どのポイント
同じように、最後尾の人は自分の前の人
もらってそれを伝える。
がそう思わせたのか?」
などを聞いてみる。
だけに文章を耳打ちで伝える。
先頭まで順番にそれを伝えていく。
状況設定を変え、
同じ台詞を別の組が読み
全員に伝え終わったら、先頭の人から伝え
教員採用の面接試験を行い、受験者だ
先 頭 の 人まで伝わったら、その 動 作を
聞かせてみる。
られた文章を発表してゆく。
けでなく面接官も体験してみるアクティビ
他者の表現を受け、
自由な想像から身体
全員に披露する。進行役も動作を披露
最初の文章と違っていたら、
どこから変化
ティ。
表現を行ってみるアクティビティ。
し、答え合わせをする。
したのかなどを確認してみる。
教員を志望する前提で面接を受けるつもり
舞台となるエリアを設定し、舞台に向かっ
《発展》チーム対抗戦でやってみる。文章
で、
自己推薦書に記入する。
て横一列で並ぶ。
を長くしたり複雑にしたりしても良い。聞き
1人が受験者、
2人が面接官となり、面接
まず、
進行役が舞台エリアで1本の木になる。
返しを不可にしたり、時間制限を設定した
試験を行う。面接官は受験者を評価する。
参加者の先頭(あるいは補助者)
も舞台
りすることで難易度を変えられる。
他の人たちはオブザーバーとなって、受験
に入り、
その木から連想するものを宣言し
者と面接官のそれぞれを評価する。
て演じる。
(人を演じかちだが、動物や自
全員が受験者と面接官を体験し、評価を
然、
モノでもなんでもよい)
見ながら振り返りを行う。
次の人も舞台に加わり、
そのイメージから
もし進行役の動きと違っていたら、
どこか
ら違っているのかを見てゆく。
(先頭の1つ
[ステータス]
第2章 1.授業実践例参照
後ろの人から、
さかのぼって披露してゆく)
《 発展 》最初の動きを列の中の誰かに
変わり、列もシャッフルしてやってみる。
[創作芝居(新浦島太郎物語)]
昔話の途中から自由な発想で話を変え、
自分で発表してみるアクティビティ。
[自己紹介]
浦島太郎の物語のうち、竜宮城に着くまで
単なる情報伝達だけではなく、聞き手に
の話を配布する。
印象を与えるような自己紹介を実践して
そこから先の内 容を自由な発 想で付け
みるアクティビティ。
加え、別の物語にする。
数分間の時間の中で自由に自己紹介を
創った物語を自分で物語り、発表する。
[電車で受信]
[パートナーの⃝⃝]
第2章 1.授業実践例参照
[私の⃝⃝]
第2章 1.授業実践例参照
[模擬面接試験]
第2章 1.授業実践例参照
[私は木です]
連想するものを宣言して演じる。
1人目が舞台から外れ、後に続いた2人
[闇の彫刻①]
[人間彫刻]
身体で表現するイメージを視覚に頼らず
のうちどちらか1人を選んで舞台に残す。
何巡か、
それを繰り返す。
ペアになった人の身体を使って、彫刻する
に体感するアクティビティ。
する。聞き手に語りかけるようなものでは
ように表現してみるアクティビティ。
2人1組になって、Aが 眼をつぶりBが
演じる、見たイメージから連想したものを
なく、何かを演じたりしても良い。
2人1組になり、
どちらかが彫刻家、
もう片方
ポーズをとる。Aが眼をつぶったままBの
宣言せずに演じる。
[他己紹介]
が素材になる。
ポーズを手で触れ、
どんなポーズをしてい
3人目が加わった時点で、進行役がそれ
「自己紹介」
の後、
ペアになった相手を取材
彫刻家は数分間、素材をよく観察する。
るか探る。
そしてAのポーズを真似てみる。
ぞれ意図したものをヒアリングする。
「ありきたりの自己紹介と比べてその人の
印象は違ったか?」
などを聞いてみる。
(発展)今度は何も宣言せずあるものを
し、本人に成り代わって紹介するアクティ
彫刻家はテーマを決め、素材に直接触れ
1人目が舞台から外れ、後に続いた2人
ビティ。
ながらテーマに添ったイメージをかたちに
のうちどちらか1人を選んで舞台に残す。
してゆく。
(表情を変える場合は言葉で指示
[闇の彫刻②]
残った人の意図にとらわれず、繰り返し、
人前で話す時の自分の姿を、
自分の眼で
交互に相手を取材し合う。
してもよい)
「闇の彫刻①」の発展形で、
他者との連携
何巡かしたら終了。
確認するアクティビティ。
本人が伝えきれなかったことや知られざる
その彫刻にタイトルをつける。
を加えたアクティビティ。
[自己紹介DVD検証]
「自己紹介」
を終えた後、
2人1組となって
「自己紹介」
を撮影した映像を鑑賞する。
個性などを取材し、相手についてより理解
全員で彫刻を鑑賞し合う。彫刻家は自分
4人1組になって、AとBが眼をつぶりCとD
「自分が想定していた姿と、実際の姿に
を深めてゆく。
の彫刻のテーマなどを説明する。
がポーズをとる。Aが眼をつぶったままCの
どんな違いがあったか?」
「自分の眼で自
本人に成り代わって自己紹介する体で、
ポーズを、Bが眼をつぶったままDのポーズ
分の姿を観て、
どんな印象を受けたか?」
相手を紹介する。
を手で触れ、
どんなポーズをしているか探
[ねぇ聞いて聞いて]
などをそれぞれ聞いてみる。
る。
そしてそれぞれのポーズを真似てみる。
自分の体験などを要約し、
スピーチで伝え
アドバイスなどがあれば、個別に与える。
[伝える意思]
るアクティビティ。
相手に意思を伝えるとき、想いなど言葉
最近、自分の身近に起こったことを思い
[リラックス・ほぐし
(身体 首 顔面 舌 喉)]
以外の要素が影響することを体感する
起こす。伝えたい部 分を聞き手に印 象
身体の状態が声に大きく影響することを
言語ではなく意味のない音を口で発し、
アクティビティ。
づけるように配慮して話を組み立てる。
理解し、
リラックスするための手法を実践
声の抑 揚やトーンだけで意 思を伝える
1人を発信者とし、他は受信者となる。
その話を数 分 間のスピーチとして発 表
するトレーニング。
[ジブリッシュ]
アクティビティ。
受信者は発信者から距離をおいて背中
する。
2人1組になり、片方が伝達者、
もう片方
向きで立つ。
聞き手に「何を伝えたかった話だと思った
緊張と声の関係について
「緊張すると上半身に力が入りやすい。
が受信者になる。
発信者は受信者の誰か1人に向かって、
か?」
を聞いてみる。パフォーマーにも
「伝え
首、肩、顎は『 緊張を堪えるダム』。緊張
まず、伝達者にお題(言葉)
を与える。
何か声をかける。
(「一緒にご飯食べに行
たかったものは何だったか?」
を聞いてみる。
すると声が上ずってくる
(いつも緊張状態
伝 達 者は「ピヨピヨ」という音だけで、
きませんか?」
など)
お題を受信者に伝える。
自分 に声をかけられたと思う人は手を
伝達者と受信者を交代してやってみる。
挙げる。
《発展》お題を言葉から文章に変える。
発 信 者に「 誰に向かって声をかけたの
か?」
を聞いてみる。
《 発 展 》受 信 者 間の距 離や、受 信 者と
[状況設定]
状況設定を変えながら同じ台詞を読むこと
で、
その違いを表現してみるアクティビティ。
発 信 者の距離を変えることで難易度が
変わる。
にあるボクサーは声が高い人が多い)。
肩にも力が入り、上がってくる。」
[発音・発声]
母音の意識付けから発声を改善してみる
トレーニング。
母音の重要性について
「母音は日本語の土台。母音が曖昧だと
言葉に輪郭がなくなり、
しっかりと言葉を
相手に伝えることができない。」
「 上 半身をほぐしてリラックスさせること
で、声の通りが良くなる。」
身体をリラックスさせるためのほぐしの実践
上半身を中心としたストレッチやマッサージ
(胸・肩・首・頬・顔面・舌の筋肉をほぐす)
授業実践
授業実践
する。
第2章
第2章
進行役が最後尾に立ち、何か4つの動作
を思い浮かべる。
53
[報告書] P54-P55
第
3章
教室という劇場
− 学生の経験と呼応する多様な声 −
[報告書] P56-P57
56
教員養成大学は、教師になろうとする者が、それぞれの思いや時間軸をめぐりながら創造的に関わり合う場である。
「私の大切な物」
と
「自己紹介」の振り返りの全体を通して目立ったのは、学生が、
日常生活の中で、
「自分が求めてい
教師になることへの情熱、希望、喜び、戸惑、不安。生徒だった過去と、教師になった未来と、教師になろうとしている今。
ることは何か」など、
「自己理解」について意識することが少なく、
自己理解の大変さや難しさ、
また楽しさを知ったという
これらが交錯する中で、教師になろうとする者は、
どのように教師になっていくのか。
語りである。
その中で、
自分を見つめることの恥ずかしさや戸惑いを述べる学生、
また、
自己理解は自分だけではできない
第3章では、教師になる「場」
としての「教室という劇場」に焦点をあてる。具体的には、授業「コミュニケーション実践
ということ、
自己理解は他者と関わり合う上で必要性だと語る学生もいた。
57
演習」における学生の経験と、
「コミュニケーション」
と
「教師」に対する学生の意識について見ていく。
ここでは詳細な分
析は行わず、教室という場で生まれた多様な呼応する声を、
その断片のまま紹介する。
体験していたのか。
午後からの活動では与えられた役割をもつ自分を演じ、
自分のあり方の理解は深いと感じました。自分にはステータスのような数字的イ
メージのみならず、社会的地位、性別など様々な意味付けがされています。その解釈の複雑さ、
そしてそれらを伝える、受けとることは容易
でないと改めて思いました。特に私が難しく感じられるのは、内面的な部分です。外見は人をうつすところがありますが、
そこからだけでは
演劇というものを講義の形で体験して、いつものサークルで行うような演技の質を問われる形のものではなく、やり取りや他者への印象
わからない深い人間性を感じることには、大きな壁があるようです。ですが、
だからこそ、
その壁を越えることに魅力を感じ、新たな側面に
を考えるものなど、表現するもの自体に重点を置かず、発想や思考の考察をするというのが新鮮でとても面白かったです。身体を動かし
好奇心を持てるのではないかと認識しました。なぜ、人を深く知ろうとする自分がいるのか気付くことができました。
ながら、
自分は今どんなことを考えていて相手は今どんなことを考えているのだろうと頭を働かせるので、受け身の授業よりも大変ですが、
それだけ学ぶことも多いように思います。
≪2012年度後期 旭川校 1日目≫
【ステータス】
《2012年度前期 旭川校 2日目》
今日はステータスが高い・低いについて学んだ。実際にステータスが低い人・高い人を演じることで、様々なことを学んだ。自分が今まで
やってきた先輩の対応と後輩の対応の仕方を振り返ると、
しぐさや声の出し方、体の特徴などを場合に応じてかえていることに気づい
このような授業「コミュニケーション実践演習」では、毎日、授業後に10分から20分かけて、個別に1日を振り返る時間
をとっていた。そこで書かれた学生の振り返りの中から、授業で扱ったテーマのうち、
ここでは、
「自己」
「関係性」
「教師
た。ステータスの高い人を演じる時、気持ちがきゅうくつな感じになった。慣れないしぐさをしているからなど様々な要因があると思うが、
こ
の感じは高校の部活で後輩ができたときの感覚に似ていた。
【ステータス】
《2012年度後期 釧路校 2日目》
自分は、1∼10のステータスの中で普段は、4くらいなので、10を演じてみて違和感を感じました。また、
ステータスが低い側と高い側を演
になる」
という3つのテーマについて見て行く。以下は、各テーマと関連するアクティビティについて書かれた箇所を抜き
じてみた時、相手が佐藤さんだったこと、普段から少し低めということもあり、低いのはやりやすかったが、高い方は、
すごくやりにくく、やっ
出したものであり、各テーマの終わりには、
コメントを付けた。
なお、
【 】の中は、
アクティビティ名であり、文中の学生の名前
てて変な感じでした。
は、仮名である。
【ステータス】
《2012年度後期 釧路校 2日目》
「ステータス」では普段自分がどれだけ相手を意識して、自分をどうふるまっているかを改めて見直すことができたと思います。
「2」や
「10」などいつもはとらない態度で動いて、
すごく違和感がありました。また新たに、おもしろい体験が多くできました。
【ステータス】
《2013年度後期 釧路校 2日目》
| 自己 |
ステータスでは、高い人、低い人で体が開く、閉じるがあり、心も同じように心が開いたり、閉じたりするんだなと思い、心と体はつながって
「自己」
というテーマで行われたアクティビティ
「私の大切な物」
と
「自己紹介」において、学生はどのような体験をして
いたのか。
いるなと感じました。
【ステータス】
《2012年度後期 釧路校 2日目》
自分達の意見、他の意見を比べて見て、学校の同じ教室の中の同じ場所で、先生側から見た方、生徒側から見た方とで、違うことがお
もしろいと改めて感じました。人それぞれ場所についてのステータスが違うのかなと思いました。
【空間ステータス】
《2012年度後期 釧路校 2日目》
「私の大切なもの」のスピーチは、
自分の大切なものがよく分からなくて題材に非常に苦労した。自分と向き合ってしっかり考えてみるの
を日頃、疎かにしているのを露呈した結果になった。そういった意味では自分は自分という存在を理解できているのか?と思った。今日は、
空間のステータスに関しては、
自分にとって知らない場所でも「管理棟」は高く、
「 技術職業棟」は低いというような認識をもっていて「未
感情が色々ぐるぐるしてつかれたです。
知」の場所でも違うなと感じました。
【私の大切な物】
《2012年度前期 旭川校 3日目》
今まで、逃げ続けてきたことが、再び目の前にあらわれたのだと思う。自分との向き合い方が、
まだ足りないのかもしれない。口で「楽しい」
「楽しい」
と言っていれば、つくり笑いでも笑っていれば、本当に楽しくなると思った。
しかし、心から
「楽しい」
とかいう感覚が、
まだよくわか
らない。んー、でもこの感覚は振り返ってから思うことであって、
その時は楽しかったのかなぁ?とも。わからない。自分が何を感じて、
どう
思って人と関わっているのか。受信アンテナを磨いて、
自分を感じ取って、他者を受けとめていきたい。
【私の大切な物】
《2011年度後期 釧路校 5日目》
【空間ステータス】
《2013年度後期 釧路校 2日目》
私は今日の講義を通して、人とものと空間のつながりの深さ、
ステータスでのとらえ方を学びました。コミュニケーションをとるために、
その
場所を演出するという認識がなかったのでおもしろいと思いました。
【空間ステータス】
《2012年度後期 釧路校 2日目》
午前中にやった電車の中でのステータスアクティビティが興味深かったです。
( 中略)
その人の持つ言葉のイメージで男や女、
という所ま
でイメージできてしまうという点については、差別というか、区別というか、
あんまり良くないイメージなのかな、
とも思いました。
【電車で受信】
《2012年度後期 旭川校 3日目》
次は「私の大切なモノ」についてです。この活動は単純にまとめてしまいますと、楽しかったです。良い意味で、胸がさわぎ気分が高揚しま
した。どのような論理で話すのか、
どのような演出を出していくのかと、内容それぞれで考えられるスピーチは自分の未開発地域を着工し
ている気分になりました。何が飛び出してくるかはわかりませんが、
このような形式で話すことは気分を高めてくれます。自分は何を求めて
いるのか、
ただ物事、森羅万象ある中でどのような意味づけをして、解釈するか楽しくなってきています。
【私の大切な物】
《2012年度前期 旭川校 3日目》
自分を客観視できなければ自分の事を語ることはできないし、
そういうふうに自分を見ることができなければ、人についてよく観察したり語る
こともできないと思っているので、
自己紹介の事は別として、
もう一度自分をみつめなおしてみようと思いました。
【自己紹介】
《2012年度前期 旭川校 3日目》
今日、2日目の活動を通して感じたことは、
「自分の存在がどうであるかが難しい」
ということです。自己紹介で、
自分の思う平野諒について
話しましたが、午後からの活動では与えられた役割をもつ自分を演じ、
自分のあり方の理解は深いと感じました。
【自己紹介】
《2012年度前期 旭川校 2日目》
自分と他者との関わりあいの中から、
自分の姿というものを見つけ出すことが、
こんなに楽しいことだとは知りませんでした。
【授業全体】
《2012年度前期 旭川校 2日目》
アクティビティ
「ステータス」では、
自分の立場がなかなか伝わらないことで、他者との感じ方や認識の違いに驚いたと
いう学生が多く、
そのことで、他者から見える自分に目を向け、
自分の他者との関わり方を見直そうと思うという感想が多く
見られた。
また、普段の自分と違う人を演じることに難しさを感じた学生や、
自分の日常の振る舞いやステータスへの気付
きがあったという学生、
ステータスが与えられることに不自由さを感じたという学生がいた。
教 室 という 劇 場
教 室 という 劇 場
以下は、普段演劇活動に関わっている学生の授業初日の感想である。 学生は、
「関係性」
というテーマで行われたアクティビティ
「ステータス」
「空間ステータス」
「電車で受信」をどのように
第3章
第3章
1. 学生が語る 授業「コミュニケーション実践演習」
| 関係性 |
[報告書] P58-P59
2. 学生が語る「コミュニケーション」
と
「教師」
| 教師になる |
ここでは、学 生 がどのように「 教 師になる」というテーマで行われた2 つのアクティビティ
「 教 育 格 言 」と「 教 師
Becoming」を体験していたかを見て行く。
授業「コミュニケーション実践演習」を行うにあたり、
「コミュニケーション」
と
「教師」についての学生の意識調査を行う
ため、記述式アンケートを行った。調査協力者は、本プロジェクトの授業を受講した合計58人の学生である。2011年度
58
格言の時は、皆それぞれ選ぶ格言はちがって、
なおかつその格言に対する思いも、自分が教育に対して求めている事や思っていること
によってちがっていておもしろいと思いましたし、教師になる人々が教育に対して思う事がちがうなら、生徒も教育に求めるものは、教師と
に協力してもらった。
また、
「コミュニケーションの得意・不得意」に関する調査については、2011年度後期釧路校の学生
を除いた53人が調査協力者である。
【教育格言】≪2012年度前期 旭川校 4日目≫
格言を選ぶ際は素直に直観で選びました。自分の心の中で抽象的だったものが言葉としてみつけることができ、
自分が大事にしている
格言のときは色々な言葉に目を通しましたが、
どれもなるほどと思うものばかりでした。その中で自分が選んだ「教育は一度学んだことを捨
て去ることから始まる。」
という言葉にはビビっときました。でもその理由を聞かれると説明できなかったのですが、人に話しているうちに内
容が深まっていくことを実感しました。
教員養成課程の学生の「コミュニケーション」に対する意識調査では、
「若者のコミュニケーション能力不足」
という言
説に対して、
また、
「自分のコミュニケーションの得意・不得意」についての2点において調査を行った。
【教育格言】≪2013年度前期 旭川校 5日目≫
あと、教育格言!!心に残る格言がとても多くて、文字を読んでいるだけなのに、
1人でショックを受けたり、納得したり…偉人の言葉には力
があるなぁ、
と思いました。また、話して他人と共有する中で気づくことも多く、
自分の選んだ言葉を読めば読むほど色んな解釈ができて、
どんどん深い読みになっていった様な気がしておもしろかったです。
| 学生と「コミュニケーション」 |
「若者のコミュニケーション能力不足」という言説
教員養成課程の学生は、
「若者のコミュニケーション能力不足」
という言説をどのように受けとめているのか。結果、全
【教育格言】≪2012年度後期 旭川校 5日目≫
体の58人のうち、
「そう思う」
と答えた学生が38人、
「どちらとも言えない」が10人、
「そう思わない」が10人であった。
これら
自分が影響をうけた先生になってみて、改めて先生のことを思い出し、
どういう思いで関わってきたかということを再発見することができま
の分類については、3つの選択肢の中から学生が自ら選択した場合と、
こちらが文面から判断して分類した場合がある。
した。活動の中でもありましたが、時間が経つことで、
そのとき見えていなかったことが見えてくることが多くあるなと感じました。また、他の
方の先生の演技を見て、
その先生に会いたいなぁと思ったことが多くありました。むしろ、みんなが影響を与えられた先生全員に会ってみ
たいと思いました。先生も人間なので、
いろいろな人がいてあたりまえですが、
そんな中に自分もいつか仲間入りするのだと考えてみると、
どんな先生になっているのか、楽しみでもあり、不安でもあります。私は人の人生に良い影響を与えたいと思い、教師を目指していますが、
「そう思う」
(38人)
今日この活動を通して、
その方法、やり方は本当にさまざまなのだと感じました。これからも、多くの人と出会ったり、人の話しを聞くことで、
全体の多数を占める「そう思う」
と答えた学生の圧倒的多くは、
この言説に賛同する理由として、電子上の交流、
ネット
教師になるための勉強したいです。
【教師Becoming】≪2013年度後期 釧路校 5日目≫
環境の普及を挙げ、直接対面して会話することが減少したために、伝達力などのコミュニケーション能力が低下したとい
いろんな人がいます。価値観はちがうし、育ってきた環境、出会ってきた人もちがうから、
それはそれで当たり前。みんなが影響を受けた先
う捉え方をしていた。
その中で、直接対面するやり取りに対して消極的な態度や受け身の姿勢をとるなどの個人の「心の
生をみながら、やっぱり色んな先生はいていいし、
よくもわるくも先生は子どもに何かを与える人なのだと思いました。
持ちよう」についても触れられていた。
また、
コミュニケーション能力が低下したために、直接対面して交流する機会が減
【教師Becoming】≪2013年度後期 釧路校 5日目≫
教師becomingについてですが、
自分が影響を受けた先生を1週間前に考え、
まず5人挙げました。どの先生方も印象深くて記憶をたど
少したと述べる者もいた。
ここで低下しているとされるコミュニケーション能力は、
「直接対面して行う」交流についてであ
り、
コミュニケーションが、
この状況に限定して捉えられていることが多いことが分かる。
る作業がとても楽しかったです。そういえばあの先生こんなこと言ってたよなだとか、優しくしてくれたよななど思い出し、今教育について学
また、低下している内容としては、
自分の思いを伝える力や表現力、
また、
「初対面」など、友だち以外とのコミュニケー
び、教師の立場からその先生方をたどってみると新たな発見やあの先生実はすごかったんだなど色々考えるものがありました。
ションについて多く言及されていた。挨拶や先輩後輩関係などの「世間の常識」をコミュニケーション能力とし、
そのような
【教師Becoming】≪2013年度前期 旭川校 5日目≫
今日、中学校の時の先生を演じてみて、先生の人がらや雰囲気を自分の中で感じることができた気がします。あの時は、先生のしぐさや
授業について考えたことなどなかったのですが、今回、
あの時のことを思い出し、演じることで、人に伝えるための工夫や授業をあきさせな
いような工夫をしていたのかなと思いました。また、他の人達の発表をみて、
それぞれ影響された先生のタイプは違い、厳しい先生もいれ
コミュニケーション能力が低下していると考える者もいた。
次の「自分のコミュニケーションの得意・不得意」についての意識調査の結果と比較した上で注目する点は、
ここで多
く語られていた電子上の交流について、
コミュニケーションが不得意だと思う学生が自分のコミュニケーション能力不足
ば、接しやすい先生もいて、
それぞれが思う理想の先生も違うのかなと思いました。でも「生徒思い」
という所は、みな共通だなと感じまし
の原因としては触れていない点である。世間一般論として考えた時の「コミュニケーション能力」
と、
自分が日常生活で営
た。
「人を思いやる」
ことを決して忘れない人に私はなりたいです。
んでいる「コミュニケーション活動」の捉え方には、認識のズレが生じているのと言えるのではないだろうか。
【教師Becoming】≪2013年度後期 釧路校 5日目≫
今日は影響を受けた先生を演じてみて、
その当時はただ「怒られてるこわい」
とでしか感じられなかったことも先生の立場で演じたことで、
先生の私たちへの思いが改めて理解できた気がした。
【教師Becoming】≪2013年度後期 釧路校 5日目≫
●
若者が増えてきていると思います。相手と話すよりも、顔を見ないで気軽に連絡が出来るメール等が原因でコミュニケーション能力の
みなさんの発表では、
きびしかった先生がやはり印象深いということでなりきって発表してました。私は、
きびしい先生に出会ったことがな
低下をまねいていると思います。
いのでわからない部分も多々ありましたが、
その当時はあまり好きではなくても、今思えばきびしくしてくれた理由がわかるというみなさんの
感想をきいて、
もし先生になったら、友だちのように仲よい先生ではなく、
きびしくて生徒想いの先生になるのもいいかもなと思いました。
テレビ、パソコン、
メール、ゲーム機の発達に伴い、
だまっていても情報が流れてくる環境に身を置く状態が増えて、受身になりがちな
●
●
●
≪2011年度後期 旭川校≫
自分も含めてですが、直接話すことが面倒になり、電話よりもメールで用件を相手に伝えることが今の若者は多いと感じます。文字と
違い「声」
を伝えるのは、少し何かはずかしさを感じるからかなと自分は思ってます。
分の考えを再認識し、
さらに明確化したという語りが多くみられた。
その他、
「教育格言」では、教育格言自体からの学び
≪2011年度後期 旭川校≫
面と向かって話す機会が減ってしまっている。
メール等で用事は済んでしまっているので、一方的な伝達で、相手のリアクションを見な
い機会が増えている。
【教師Becoming】≪2013年度後期 釧路校 5日目≫
アクティビティ
「教育格言」
と
「教師Becoming」の中では、他者の教育観や影響を受けた教師に触れることにより、
自
≪2012年度後期 釧路校≫
低下していると思う。先輩の話によると、昔の学生寮では、同じフロアの人の名前と顔が全員一致しており、部屋でよく飲んでいたと
いう。だが今の寮では、同じフロアの人の多くが名前の分からない人である。そして、
そういった人とのコミュニケーションはすれちがっ
の他に、
自分の心に響く格言を選び、語るという作業により、
自分の教育観を再確認できたと述べる者が多く見られた。
た時にあいさつをするだけである。そのあいさつすらしない学生も増えてきているため、私は昔に比べて最近の若者はコミュニケーショ
また、
「教師Becoming」では、影響を受けた教師について思い出して語ることで、昔はわからなかった教師の思いや立
ン能力が低いと感じる。
場、
また教師と生徒が求めることの違いに気付くことができたなど、
自分が選んだ教師について新しい発見があったとい
●
う学生が多かった。その中で、
その特定の教師に対する様々な思いが、
自分の教師になる夢へと繋がっているという語
り、実際に演じてみることで、理想の教師像がより強まったと同時に自分のオリジナリティの必要性を認識したという語りな
どが見られた。
友達どうしのコミュニケーションはとれていても、初対面の人に対するコミュニケーションのとり方などの能力は低下しているのかもと思
います。
●
≪2011年度後期 旭川校≫
≪2011年度後期 旭川校≫
単に、会話をする、盛り上げるという点についてはむしろ若者は優れてきているように思う。それは「ノリ」であったり、
「ウケる」人といっ
たことを意味している。
しかし、何か自分の意見や考えを伝える力は確かに低下しているように思える。その理由は自分の意見や考え
をしっかり伝える機会が少なくなったからだと思う。
≪2011年度後期 旭川校≫
教 室 という 劇 場
教 室 という 劇 場
ものがなんなのかを明らかにすることができとても貴重な時間になりました。 【教育格言】≪2013年度前期 旭川校 5日目≫
59
第3章
第3章
ちがう点もあると思うので、様々な目線で、
なおかつ自分だけの尺度にとらわれず、物事を考えていく事が大切であると思いました。
旭川校後期の授業は、変則的に、5日間の集中講義のうち2日間だけ受講した学生が22人おり、彼らにもアンケート調査
[報告書] P60-P61
●
コミュニケーションをあまりとりたくない人、
とりたくても上手くいかない人の増加を感じています。自分の考えをどのように表現するか、
又、
どうやって相手を受け入れるかという教育がなされていないからだと思います。
●
60
●
≪2012年度前期 旭川校≫
コミュニケーションの得意・不得意
教員養成課程の学生は、
自分の「コミュニケーションの得意・不得意」について、
どのように感じているか。結果、全体
自分自身、
コミュニケーション能力が高いとは感じていない。また、
「KY」
という言葉があるように空気が読めない発言が多く、若者に
の53人のうち、得意と答えた学生は17人、苦手は22人、
どちらとも言えないが14人である。
これらの分類についても、学
はコミュニケーション能力は低下していると言えるのかもしれない。
生が3つの選択肢の中から自ら選択した場合と、
こちらが文面から判断した場合がある。
≪2011年度後期 釧路校≫
61
少しずつ低下していっていると思います。最近は目を見て話をしたりするのが苦手、言葉の表現力・想像力が乏しくなかなか話すことが
うまくできない人が多くなっていると思います。
自分の事ばかり話したがる人や人の意見をきこうとしない人が多い。
≪2011年度後期 旭川校≫
得意だと思う(17人)
≪2011年度後期 旭川校≫
コミュニケーションが得意だと感じている者の多くは、
「初対面でも話せる」ことを得意だと思う理由としてあげる傾向
第3章
第3章
●
が見られた。
また、誰とでも仲良くなれるなど、
「仲良くなる」
という曖昧な状態や自分の「発信力」に根拠を見出している
者が目立った。得意だと思う者が、
その中でも
「苦手なこと」
として感じることについては、苦手な場面や人物などが具体
的に挙げられていることが多く、
また、
それらは、
自分にはどうにもできない「外的要因」であることが多かった。
「どちらとも言えない」
と答えた学生には、
「コミュニケーション能力」の定義の曖昧さや比較対象の不明による言説自
体への疑問、
また一方的な社会から決めつけや「若者」
というくくりに対する違和感について、全体としては少数である
●
苦手だと感じる点については、私は何か物事の説明をすることがあまり得意ではないので、詰まってしまうと会話を途中で切ってしまう
が、言及する者がいた。
●
点です。また、一対一のコミュニケーションは難はないのですが、教壇に立つように一対複数となると緊張してしまいます。 ≪2012年度後期 旭川校≫
他者とコミュニケーションを取るのは普段から好きで、得意な方だと思います。元々人見知りをしない性格なので誰とでも仲良くなれる
と思う。苦手なのはしいて言うなら後輩づきあいかなと。
●
≪2011年度後期 旭川校≫
初対面の方とも、
自分から話しかけ、楽しく話すことができるので、不自由は感じていません。
しかし、
とても大人しい方や性格が真逆な
方と出会った際には、少し戸惑い、会話が続かず困ることもあります。
実際に相手を目の前にしての会話などでの能力は低下していると考えるが、
メールやSNSを通してのコミュニケーションは豊富に行わ
れており、
そのような場でのコミュニケーションの能力は日々高まっていると感じるから。
●
●
人によると思う。むしろ、
自分を基準に考えると、上手い人が多いくらいに思う。定義(コミュニケーション能力の)
によるとも思う。
≪2011年度後期 釧路校≫
●
≪2011年度後期 札幌校≫
もっとコミュニケーション能力が高い時代を知らなかったので、
よくわかりません。高い人もいれば低い人もいて、みんながみんな能力が
低いとか高いというのもちょっと怖いので、
ある程度まであれば、
いいんじゃないかな、
とも思います。
●
親の仕事の都合上で、小さな頃から転校が多かったためか、初対面でも他者とコミュニケーションをとるのは得意だと思っています。
≪2011年度後期 旭川校≫
≪2013年度前期 旭川校≫
能力の低下は社会にあわせた変化であるようにも感じるので、能力のMaxの値が低くなった訳ではないようにも思う。
≪2011年度後期 札幌校≫
苦手だと思う(22人)
コミュニケーションが苦手だと感じている者の多くは、
「初対面」で話すことが苦手であり、
また「人見知り」だと述べて
いる。苦手である根拠として、相手を「気遣ってしまう」
ことが多く挙げられていたことは印象的であった。
また、全体として、
そう思わない(10人)
自分が苦手だと思う原因を「内的要因」に見出す者が多く、
自分の「内面的な欠点」についての言及が多く見られた。
「そう思わない」
と答えた学生の中には、
コミュニケーション能力自体が低下したのではなく、
コミュニケーションの形が
●
変化しただけであるという言及のし方が多く聞かれた。
長い時間がかかる。 ●
そんなことはないと思う。できない人は少しばかり増えたかもしれないが、全体的にみると少ないと思う。≪2011年度後期 旭川校≫
●
そんなことないと思います。ケータイ等を上手に使いこなせていると思います。
●
多分、携帯電話などの普及によって、若者のコミュニケーション能力が低下していると言われているのだと思うのですが、私はあまりそ
●
●
≪2012年度前期 旭川校≫
るかで考え方はもっと変わってくると感じます。
●
●
≪2011年度後期 旭川校≫
人見知りをするので自分から話しかけたり話題をふったり出来ない。一度苦手だとか嫌だとかいう感情を相手にもってしまったら、
「とり
≪2011年度後期 札幌校≫
相手の気持ちを読み取るのが苦手です。相手が自分にどのような事を求めているのかがわからないことがあります。
また、
自分の思ってい
る事を、相手を傷つけずに伝える方法がわからず、伝えたい本当の気持ちを正確に伝えられないです。 ≪2011年度後期 旭川校≫
今はネットばかりやって外界の身近な人とのコミュニケーションをとらない若者もいるようですが、
それはそれでコミュニケーションがとれ
ているのではないかと思います
(その中だけですが…)。でもやっぱりこれは私個人の考えなので、何を高いコミュニケーション能力とす
あえず話す・仲良くする」が出来ず、
シャットダウンしてしまう。相手に言葉を思ったまま伝わらない。
う感じないなと思います。直接誰かと接したりすることだけがコミュニケーションなのではなく、
メールなどを介していたとしても誰かと関
≪2011年度後期 札幌校≫
はじめて会う人とのコミュニケーションはあまり得意とは言えません。相手がどういう人か分からない段階で自分の事を話せないのかと
思います。ただ、相手がだれでも割と目を見て聞く事は出きると思います。
≪2012年度前期 旭川校≫
●
わっているだけでコミュニケーションがとれていると思うからです。
他人と話すのが苦手、特に初対面の相手には強い苦手意識をもってしまう。けいかい心が強くでてしまうため、他者とうちとけるまでに
●
苦手だと感じる点は、
自分の思っている事をうまく相手に伝えられない点です。職業柄、致命的な事だと思いますが、
自分の考えに自
信が持てず、すぐ相手任せになってしまいます。普段、顔を合わせている生徒の前では話せますが、初対面だと緊張してしまい、
うまく
≪2012年度前期 旭川校≫
話せません。
≪2011年度後期 旭川校≫
低下がいつから比較しての低下なのか、若者世代の私達はわからない上に、
インターネットを使用したコミュニケーションツールが増え
続けていく中で、以 前とは異なった直 接 対 面するのではないコミュニケーション能力がたけていっていると感じる。F a c e b o o k 、
twitter、LINE等の普及により、
ネットマナーや文字だけでの交流に敏感になっている。
≪2013年度前期 旭川校≫
どちらとも言えない(14人)
●
聞き手にまわることが多いと思います。なので、
そちらは得意だと思うのですが、
これからは自分の苦手な方(発信する側)
にもチャレンジ、
慣れていきたいです。 ●
≪2011年度後期 旭川校≫
私は、人見知りで、初対面の人とはあまり話すことができません。
しかし、少し話していくと話たがりの性格でもあるので人の話を聞いた
り、
自分の話をします。そういったことから、私はコミュニケーションにおいて苦手だと感じるのは初対面の人に話しかける点で、得意な
点は慣れた人にはたくさんの話をできる点だと思います。
≪2011年度後期 旭川校≫
教 室 という 劇 場
教 室 という 劇 場
どちらとも言えない(10人)
[報告書] P62-P63
| 学生と「教師」 |
良くなかった生徒に対して無責任・落ち着
教員養成課程の学生の「教師」に対する意識調査では、
「教師」のイメージと
「教師になる選択」の2点について行った。
62
「教師」のイメージ
学生は、
「いい教師」
と
「ダメな教師」について、
どのような教師を思い浮かべているのか。
アンケートでは、
「いい教師」
と
「ダメな教師」について思い浮かぶ言葉をできるだけ挙げてもった。以下は、
そこで挙った単語をカテゴリーごとにまとめ
含み、
「ダメな教師」のカテゴリー名は、否定的な意味合いを含んでいる。以下は、全体のイメージの分類とその分量の
他に、
「いい教師」
と
「ダメな教師」について、対となる言葉が単純な形で使われていることが多いのが分かる。
[優しい]
・優しい・優しい・時々優しい・やさ
しい・やさしい・優しい・優しい・
「やさしい」
・
優しい・優しい・やさしい・やさしいけれど、叱
るべきときにはしっかりと叱る先生・愛情
[厳しい]
・きびしい・厳しい・時に厳しく、時
に優しく接してくれる教師・時にきびしく・相
手だけではなく自分にも
「きびしい」
[叱る・褒める]
・上手く叱る・ほめる・しかる
ときにはしかる・誉めてくれる・叱る時はきち
んと叱る、楽しくするときは楽しくする先生
(怒る≠叱る)
・ほめると叱るのバランス・ほ
める・しかることができる・理不尽に怒らな
い・怒らない・たくさんほめてくれる・ちゃんと
しかってくれる
[楽しい]
・楽しい・楽しい
[視野が広い]
・視野が広い
りやすい・分かりやすい授業・めりはりがしっ
[思慮深い]
・配慮のある・考えが深い・思
かりしている・授業がわかりやすい・授業が
いやりがある
わかりやすく丁寧・授業がわかりやすい・授
[謙虚]
・謙虚・自分の間違いをみとめれる・ 業が分かりやすい・わかりやすい授業・わか
自己中心的でない
りやすい授業
[考え]
・生き方が定まっている・側面だけで [授業・指導が面白い]
・授業が面白い・授
判断しない・教師の意見を押しつけない・理
業がおもしろい・授業がおもしろい・授業が面
解力がある・自分の考えを人におしつけな 白い・楽しい授業・学級が笑いにつつまれる
い・自分の意見をしっかり持っている・柔軟
[指導方法、内容]
・指示・発問がしっかりし
[常識的]
・時 間を守る・あいさつができ ている・生き方・感情を気づかせることに導
る。
・大人としてのお手本・学校を休まない
く
・ちゃんとダメなことを分かりやすく気づかせ
[平等・公平・公正]
・ひいきをしない・公平・ てくれる・進路や学校行事などに前向きにア
公正・ひいきしない・差別しない・不公平が ドバイスしてくれる先生・試験に落ちた生徒
ない・みんなに平等・どんな生徒とも変わら に対し、先生は
「結果がダメなのは俺の責任
ず接する・正しい・平等
だから責めないで欲しい。」
と言って下さっ
[面白い]
・面白い・面白い・話がおもしろく、
ためになる・話が面白い・おもしろさがある・
おもしろい・おもしろい
[博識、勉強への意欲]
・博識・知識のある・
勉強熱心・勉強会や講演に積極的に参加
[親近感]
・話しやすい・親身・友好的・
「した
しみやすい」
・親しみやすい・親身になってく
れる・親身になってくれる・親身に立ち、同じ
目線で物事を考えてくれる教師・話しやす
い・相談しやすい
[信頼感]
・頼もしい・信頼関係をつくれる・
信頼・信頼・信頼できる・生徒から信頼され
[子ども(他者)への理解]
・子どもによりそ た・生徒に対してやってほしい事や伝えたい
い、子どもの視点を理解できる・共に模索す
事をちゃんと生徒に理解させてあげられる・
る。共に見通しを立てる・受け入れてくれる・ 教科指導力・生徒指導力・授業がタメになる
相手の立場になって考えられる・児童・生徒 [コミュニケーション]
・保護者と上手く関
の気持がわかる・生トの事を理解して、
わる われる・コミュニケーション力が高い・コミュ
い事は注意できる・児童生徒をよく見て理
ニケーションが上手・子どもたちと、
よいコ
解してる・きちんと見てくれる・生徒の気持 ミュニケーションをとることができる教師。子
ち、考えをしっかりくみとって理解してあげら どもだけでなく、児童や他の教師、保護者と
れる・子どもの力を引き出す・理解、共感、
ア もよいコミュニケーションをとれる教師・保護
ドバイス、困ったときに手助けしてくれる
者、他の先生と連携がとれる・他の先生方
[子どもを思う]
・生徒思い・常に子どもの と仲が良い・人と関わるのが好き・保護者・
ことを考えている・常に生徒の事を考えてい
教師間でのコミュニケーション
ている・信頼
[笑顔]
・笑顔・笑顔・笑顔・笑顔・笑顔を思
い出せる
[情熱的・頑張る・誠実]
・情熱がある・熱
心・一人一人に対して熱心に考える・チャレ
る・子どもを第一に考える・子どもの立場に [話しを聞く・聞き方]
・話を聞いてくれる・
立ち、子どもを第一に考えてくれる・生徒の
話を聞いてくれる・話を聞ける・
「話をきいて
ことを大事にしてくれる・子どもと一緒に感 くれる」
・話をきちんと聞いてくれる・話を聞い
動できる・子どもの側にいる・自分を後まわし てくれる・話をきちんと聞いてくれてる、理解
にできる・児童生徒の事を尊重してくれる・ してくれる・子ども目線・聞き上手・相談に
ンジ精神・やる気がほどほどある
(多すぎて
もダメ)
・情熱的な先生・熱心である・一生懸
命・一生懸命・頑張る・全力をつくせる・何事
にも積極的。
・まじめ・情熱
[明るい・社交的]
・雰囲気が明るい・明る
く、社交的・雰囲気がいい・愛想
[行動的・溌剌]
・ハキハキしている・ハッキ
生徒と向き合う・個性を見抜き一人一人大
切に出来る・生徒を気遣う・待つことができ
る・感じることができる・子どもの失敗を責め
ない・自分のために一生懸命になって、一
緒に困難を乗りこえようという姿勢・生徒へ
の思いやり
[授業・指導が上手]
・授業が上手・授業が
乗ってくれる・話をする・きくのが上手
[話をする・話し方]
・話し方が丁寧 話し
方が上手・話しが上手・話がうまい・子ども
の目を見て話す・声が通る・通る声・何言っ
てるか分かる
[清潔感]
・せいけつ感がある
[人物像]
・人生の師・金八先生・GTO・祖
リ言う・メリハリがある・メリハリのある
(やる
時はやる)
・行動が早い・元気・明朗・けじめ
[安定感]
・堂々としている・安定した軸
上手・授業がうまい・指導が上手・教え方う 父・夜回り先生
まい・授業が上手・授業が上手い
[その他]
・キレイな字・教学半・学校を楽し
[授業・指導がわかりやすい]
・授業がわか んでいる・たくさんあそぶ
ルールを守らない・道徳心がない
ションがわるい・他教師との連けいが取れて
いない・話すこと、人と関わることが嫌い・コ
ミュニケーション力がない
もそもやる気が無い・向上心がない。
・怒れ
[子ども(他者)への理解]
・生徒を理解し
[聞き方]
・話を聞いてくれない、見てくれな
ない
(感情がない)
・熱心ではない・無表情・
目的がない・学校がつまらなそう
ようとしない・子どもの気持ちを理解してい
ない・子どもの気持ち・考えを理解しようとし
い・話を聞かない・子どもの話をきかない・児
童生徒の話を聞かず、
すぐ怒る・話をちゃん
[浅学]
・知識のない
ない・児童・生徒の気持ちを理解しない・人
と聞かない・相手の話を聞かない
[暗い・気弱・非社交的]
・社交的でない・不
の気持ちが理解できない・生徒の能力を見
[話し方]
・子どもを萎縮させる・何言ってる
愛想・優柔不断・メリハリがない・暗い・暗い
定め、伸ばすことができない・その人のことを
か分からない・声が小さい・話が下手・話しが
[自分勝手・一方的]
・自己満足・教師の意
見を押しつける・ものの見方が画一的・考え
わかっていない
[子どもを思わない、無関心・放任]
・放任
下手・つまらない話をする・ボソボソしゃべる
[授業(指導)]
・教えるだけの授業・授業が
を押しつける・自己中心的・自分勝手・自分
すぎる・子どもの状態がわかっていない・生
わかりにくい・授業が独り言・授業が一方的・
優 先・一 人よがり・自信 満々( o r自信がな
徒に興味がない・無関心・テキトー・子どもに
授業が下手・授業が下手・授業がつまらな
い)
・自分への言い訳が多い・一方的・人に
真正面からぶつかっていけない・生徒が不
い・授業が適当・淡々と話すだけの授業・授
言うくせ自分は出来ない・一方的な考え方・ 快だと思うことをする・生徒の事を考えない・ 業をただ自分の仕事だからとだけ思って行う
自己中心・やりたい放題・頭ごなし・自分の
生徒のことを全く考えない教師・自分の児
教師・つまらない授業をする・授業がわかり
主観でしか物ごとをとらえない・自分だけの
童生徒に興味のない教師・生徒のことを考
にくい・授業が適当・授業が分かりにくい・生
考え方や理想を押しつけてしまい相手を理 えてくれない・子どもの好き嫌いを態度に出
徒指導ができない・教科指導力がない
解しようとしない。
・押しつけがましい・自分
す・人の気持ちによりそえない・生徒を見て [不潔感]
・ボサボサ・汚い・だらしない・服装
の言いたいことだけを言う
いない・遊んでくれない
など見た目がだらしがない・だらしがない
(身
[理不尽・不平等]
・理不尽な・ひいき・差別 [コミュニケーション]
・コミュニケーション だしなみ、生活習慣、態度…)
・だらしない・
する・不公平・理不尽におこる・子供を差別
能力が乏しい・伝えることが苦手・コミュニ だらしない・だらしない
する・理不尽に怒る・平等に接さない・不平
ケーションがへた・先生同士のコミュニケー [人物像]
・ヒットラー
「教師になる」という選択
教員養成大学に通う学生は、
「教師になる」ことについてどのように感じているのか。教師になる意志とその理由につ
いて聞いた。結果、全体の58人のうち、教師に「なりたい」
と答えた学生は36人、
「なりたくない」
と答えた学生は11人、
「まだ決めていない」は11人であった。
なりたい(36人)
教師になりたいと思っている学生が、その理由として1番多く語っていたのは、出会った教師の影響についてであっ
た。
また、教師という職業自体への憧れや、
自分や他人を育てることや子どもが好きであるなど、教師という職業への自身
の適性についても多く述べられていた。
●
私が教師になりたいと思うようになったのは、小学から中学まで剣道をやっていて、
そのときの指導者が小・中学校の昔の校長や教員
の方々でした。その指導して下さった先生方々は時に厳しく、時に優しくと児童・生徒思いの先生方ばかりだったので、
自分も「そんな
先生になりたい」
と思い教師を目指しました。時に厳しく、時に優しい教師でありたいと思ったのはその指導のおかげで、全道大会で
小学4年のとき団体で優勝できたからです。 ●
私は先生が原因となって不登校になりました。また、
そこから救っていただいたのも
(別の学校の)先生でした。教師は子どもにとって
最大の教育環境であり、
その後の人生に大きな影響を与えます。一人でも多くの子どもにかかわり、人を育てることの責任とやりがい
を見い出し、教師になります。
●
≪2011年度後期 旭川校≫
中学校3年生の担任の影響です。これまで
「優等生」になろうと、型にはまろうとしていた自分を壊し、新たな見方を示してくれました。
≪2012年度前期 旭川校≫
●
●
生きている素晴らしさをお金もあまりとらず、無償で提供できる職業だから。
≪2011年度後期 釧路校≫
将来、社会に出る生徒たちにとって、学校は多くの事を学ぶ大切な場所であり、大事な時期を過ごす生徒たちと一緒にいられることに
やりがいを感じている。 ●
≪2011年度後期 旭川校≫
教育実習に行ったとき、子どもたちから必要とされることに喜びを感じました。あの感覚を毎日持って仕事ができたらと思っています。
≪2011年度後期 旭川校≫
「ダメな教師」のイメージ
[感情的、怒る]
・感情が表に出やすい・変
にキレられる・感情的・ヒステリーに児童生
徒を怒る・すぐ怒る・叱るのではなく怒る・自
分の感情だけで怒る・すぐ怒る・うるさい・質
問しても何故できないんだと怒る。
・頭ごなし
に叱る・怒るだけ・おこってばかり・気まぐれ
[偽善]
・偽善 ≪2011年度後期 旭川校≫
[面白くない]
・つまらない・おもしろくない
[暴力、暴言、セクハラ]
・暴力・暴言・すぐ
に手が出る・セクハラ教師
[支配的・軽蔑的・従属的]
・支配する、迎
合する、従属する・児童生徒を下に見る・バ
カにする・えらそう・専門家ぶる・子どもにこ
びる・上から目線・
「上から目線」
[親近感]
・話しづらい・話づらい・相談しずら
い・生徒から好かれていない
[不誠実・無責任]
・へなちょこ・何でも他人
事・無責任・不真面目・いい加減・私欲を優
先する・仕事が雑・仕事が雑・見て見ぬふり
をする・懇切丁寧に物事を教えることができ
ず、生徒から信頼されない・試験の結果が
●
子どもが好きというのもありましたが、
自分は人に何かを伝えたり、教えたりして、理解してくれたときに喜びや楽しさを感じ、教師になろ
うと考えました。子どもにわかりやすく、楽しく、物事を伝えたり、教えられる教師になりたいと考えています。そのためには、
日常生活から
子どもたちとコミュニケーションをとって話を聞いてもらえる状態をつくりたいと考えています。
●
≪2011年度後期 旭川校≫
子どもに関わる仕事につきたくて。
ものの善悪をしっかりと、子どもたちに身につけてもらえるよう努めたい。休み時間には、子どもと同
じ目線でおもいっきり遊び、授業では「おもしろい!わかる!」授業をしたい。
≪2011年度後期 旭川校≫
63
教 室 という 劇 場
教 室 という 劇 場
「いい教師」のイメージ
[無気力・無感情]
・仕事を面倒くさがる・そ
等・不平等・理不尽である
[非常識的]
・時間を守れない・遅刻する・
第3章
第3章
たものである。単語の数は、
その単語が書かれた実際の数である。
「いい教師」のカテゴリー名は、肯定的な意味合いを
きがない・問題を直視しない
[報告書] P64-P65
なりたくない(11人)
教師になりたくないと思っている学生の教師を目指さない理由については、教職に対する低い評価と教職への自信の
64
適性に対する疑問の2通りに大きく分かれた。
●
教師は子供と関わることが多いが、公務員はもっと様々な世代と関われるので、
そっちの方が自分を高めれると思ったから。きっかけ
第3章
は、大学時代での色々な出会いから、
自分を見つめ直したとき。 ●
事務職員
(公務員系)
を志望します。→自分の性格や向いてそうな職種を考えた末、
そうなりました・きっかけは、部活の先輩に公務員
の魅力を多く教えてもらい、影響されました。
教 室 という 劇 場
●
≪2011年度後期 旭川校≫
高卒で消防士になろうと思っていたのですが、訳あってここに入学し教師の道にのってましたが、やっぱり消防とか他の職業にも興味
しました。
●
≪2011年度後期 旭川校≫
学校の先生で自分が良いと思った先生に会ったことがなく、元々教師にはならないと思っており、教師以外であれば公務員が一番無難
だと思ったから。
≪2011年度後期 旭川校≫
先生になろうと考えて大学に入ったものの、教育実習を5週間行ってみて、考えが変わりました。
≪2011年度後期 旭川校≫
まだ決めていない(11人)
まだ決めていないとする学生の理由は、
自分の適性についての不安、教育実習未経験などによる判断材料の無さ、
他の職種への関心が、
その理由として挙げられた。
●
昔は教師一本で将来のことを考えていたが、今は本当に自分は教師に向いているのか、教師になって何をやりたいのかといった考え
がぶれてしまい、迷いが生じてしまっている。この迷いを一日でも早く取り除かなければいけないのだが、
そう考えるとよけいにモヤモヤ
してしまい、考えがまとまらないのが今の現状である。
●
≪2011年度後期 旭川校≫
小学校の先生になりたくて大学まで来たけど、周りの人がとてもしっかりした考えをもっているのを見て「わたしがなっていいのかな」
と
感じている。今できるだけのことを吸収して、実習に行って、現場の空気に触れてからまた考えようと思っている。
≪2012年度前期 旭川校≫
●
自分には何が向いているのか、
自分は何が1番やりたいのかがハッキリしていないので、迷っています。夢と現実はちがったり、やりた
いことじゃ生活できないかも、
という不安や自分のふみ出せない勇気のなさ、
とかが原因です。
●
≪2012年度後期 旭川校≫
教師になるという夢ももちろんありますが、親や身近な人の話をきくと、
それ以外の仕事の魅力ももちろんあって、結局やりたいことが多く
なってしまって迷っています。
( 仕事に限らず)
3年生の時に教育実習があるので、
それに行った時などに決めようと思っています。
≪2012年度前期 旭川校≫
●
4章
≪2011年度後期 旭川校≫
があったので、
また勉強しつつ自分の本当にやりたい物や自分にあっているものをさがそうと思っているので、教師はとりあえず保留に
●
第
教師にもなりたいですが、別にやりたいこともあるので迷っています。教師になる前にいろいろな経験をしてみたいのでこのまま教師に
なるのはどうなのか、
と感じています。
≪2013年度前期 旭川校≫
シンポジウムほか
[報告書] P66-P67
1. シンポジウム
ワークショップを元にしたプログラムを行った。
ケイト氏のワークショップは、
シンポジウム参加者から参加者を募り、実際に
体感していただく形をとった。
本プロジェクトでは、毎年1度のシンポジウムを開催した。開催要項は以下の通りである。
また会場として、札幌の小劇場BLOCHを選んだ。会場に劇場を選んだ理由は、普段の教室という
「学びの場」から
一度離れ、新しい学びの場や空間の可能性を想像していただきたいという思いからである。その場で見たり感じたこと
66
| 2011年度 シンポジウム : 中間報告会並びに演劇ワークショップ |
を、
それぞれの教育実践の場に置き換えるとどうなるか、
どのように取り入れられるかをイメージできる空間・時間作りを目
指した。
第4章
第4章
2011年度のシンポジウムでは、新しく始めた本プロジェクトの理解を広く得る目的で、教育委員会関係者、本学大学教
USTREAM配信
初めに、芝木邦也プロジェクトリーダーが本プロジェクトの活動報告を行った。後半は、劇団衛星代表ならびに大阪大
当日の様子はUSTREAM配信を行った。
学特任講師である蓮行氏をお迎えして、演劇ワークショップの研修を行った。
URLはhttp://www.ustream.tv/channel/theatreteachers-hue( 2014年3月現在、視聴可能)
2012年3月15日
(木)
場所
北海道教育大学旭川校
参加者
30名
アンケート
[ 本シンポジウムへの参加理由について ]
名称から新しい手法の育成について学べると思ったため。
ポスターがかわいらしくて興味を持ちました。
それと、演劇的手法という言葉を初めて聞き、
▲
▲
どういうものか知りたいと思ったので。
▲
まず、
シンポジウムの題がおもしろかったからです(笑)。教師や子どもが、
お互いに自分を表現することが高くなる
ことが必要と感じているから。教育機関はどんなプログラムで教師になる人材を育てているか知りたかったから。
元々コミュニケーションについてもっと勉強したいと思っていたため。
社会教育関係で働いており、伝える方法、表現方法などについて考えることが多く、
レクや事業をする際も
▲
▲
ストーリーを作っていくので、何かつかめればと思い申込をしました。
[ ワークショップ型授業についてのご意見 ]
とても魅力的57%、魅力的43%
▲
| 2012年度 シンポジウム : 教師になる劇場 |
子どもが参加できる授業が少ない現状。
その中で子どもが主役になれる
授業は、教師ともに学びがある。
2013年3月10日
(日) 12:30∼17:30
43%
▲
日時
いいと思うけど、小学校ではなかなかできません。基礎基本の定着を
場所
演劇専用小劇場BLOCH
プログラム
プロジェクト紹介
▲
57%
① ワークショップ A(北海道教育大学旭川校学生+久保隆徳)
できる)が学びの一番のベースだと感じるから。エネルギーが人と人と
② トーク「役者が立った教壇という舞台」
( 久保隆徳)
の間を満たしていくのを実感できた。
特別講演(ケイト・ビールズ)
魅力的
どちらともいえない
あまり魅力的ではない
全く魅力的ではない
ゼミなどの授業でも、
メンバーの関係・雰囲気(安心できる、
自分を開放
教師と子ども、子どもと子どもの関係をつくる上で有効だと思う。学級
開きだけでなく、普段の授業の中にも取り入れていけると思う。
▲
① トーク「私の教師教育との関わり-アーティストとして-」
とても魅力的
▲
③ トーク「授業実践、
そしてこれから。」
( 川島裕子)
口すっぱく言われるもので
(笑)。時々取り入れると楽しいですね。
子どもの実感に基づいた学びを生み出すことができます。
② ワークショップ B(参加者公募)
参加者
49名(男26名、女23名)
[ ワークショップ型授業の実践についてのご意見 ]
シンポジウムの目的と内容
既に行っている31%、行う予定26%、どちらとも言えない17%、
2012年度シンポジウムは、本報告書と同様の「教師になる劇場 The Theatre of Becoming Teachers」
と題し、
特に、
「手段」
としての演劇について焦点をあて、
トークやワークショップを行った。
「演劇的手法」
といわれる様々なアク
ティビティやメソッドをご紹介し、
「演劇的手法とは何なのか」、
また、
「どのように教師教育として活用していけるのか」を考
えることで、
「コミュニケーション」を軸とする教師教育の在り方について、今までとは別の角度から考えることを目指した。
4%
17%
すぐには行う予定なし13% ほか
9%
31%
前半では、
プロジェクトの紹介として、北海道教育大学の学生の協力のもと、
プロジェクトの授業実践の紹介を行っ
た。その後、
アーティスト・外部講師という立場からの久保隆徳氏のトーク、川島裕子特任研究員が授業実践の全体像
と実践例について話した。後半では、
イギリスのナショナルシアターなどでご活躍のケイト・ビールズ氏のトークとワーク
ショップを行った。
トークの内容は、演劇的手法を使った教師教育に関する話など、
アーティストとして教育現場にかか
わってきた自身の取り組みについて。
ワークショップでは、
ナショナルシアターで実際に行なわれている教師を対象とした
17%
26%
既に行っている
行う予定
すぐには行う予定なし
どちらともいえない
全く行う気はない
未回答
シンポジウムほか
シンポジウムほか
員、学生、富良野GROUPメンバーらを中心に、事業の紹介と演劇ワークショップを行った。
日時
67
[報告書] P68-P69
[ ケイト・ビールズ氏 「特別講演」について ]
▲
久保隆徳「役者が立った教壇という舞台」
学校etc.でも使用できるアイスブレイクetc.がワークショップにふんだんに使われており、
日本とは少し違う手法で
おもしろかった。
また、
ケイトさんがとても表現の幅が広くて、凄くためになりました。
安心感があり、
とても魅力的な方だと思いました。実践の深さを学ばせていただきました。
教師教育についてとても示唆に富んだ内容でした。
ワークショップをみることによってよくわかりました。
▲
▲
68
になってお金持ちになれるかも」
という下心から始めたの
これまでに私と教育現場との関わりは、文化庁の事業
が本当の理由です。そう考えると、私も変人の一人なので
で行われています「次代を担う子どもの文化芸術体験事
しょう。
「授業は失敗する場所」
とか。
「失敗してもいい」は、授業でもキーワードです。
▲
「からだがひらいていること」について考えさせられました。
とても興味深かったです。来てよかったです。
「笑うこと」
児童生徒と共に芝居を作る機会を頂いていたことです。
そんな変人が大学に来て授業初日に戸惑ったことがあ
うより空気といいますか雰囲気ですね。あの教室という空
参考になりました。
ほぐし方、
ひらき方がわかりました。
この会場にした理由がわかった気がします。良かったです。
が、
目的としては生徒たちの「自主性」や「協調性」そして
間に整然と並んだ机に座っている学生と対峙するような
教師にファシリテーター的な資質が必要であることを感じた。
「創造力」というものをキーワードに、芝居を作っていく過
形で、私は黒板を背にして立ち、
「なんだかこれは場違い
教師教育の新しいカタチを創出されることを期待しています!
▲
▲
な所に来たな」
という思いと、
なにかわけのわからない、
も
のすごい圧力を感じていました。
シンポジウム後、
ケイト氏による児童・生徒むけワークショップと現職教員並びに一般むけワークショップを以下の日程で
てやっておりました。
学生達もどんな授業になるのかという期待と不安から
行った。
その中での私の役割は、演技指導をするという側面より
か緊張感が漂っており、完全に身体が閉じた状態での対
▲
程を大切にしながら、今までの自分の殻を破って、みんな
と緊張や興奮、
そして感動を共有しょうという事を目的にし
も、子供達と同じ目線に立って、彼らが自発的に考えられ
面となってしまい、
なにか「向こう側」
と
「こちら側」
という大
富良野立布部小学校・中学校
るよう想像力を掻き立て、安心して表現できる環境を整え
きな隔たりを感じまして、私はこの雰囲気をいかに崩すか
日時
てやることが私の主な仕事だと思ってやってきました。です
ということを、
まず最初に考えたことを記憶しています。
ので、私は児童生徒と共に創るということに関しての経験
そして何よりも私自身が戸惑った事は、
「先生」と呼ば
2013年3月12日
(火) 10:30∼12:10(小学生対象)、13:20∼14:10(中学生対象)
現職教員並びに一般むけワークショップ
はあるのですが、何かを教えるということについては全くの
れる立場になったということです。今まで私がおこなってき
日時
2013年3月13日
(水) 18:00∼19:30
素人であります。
た学校での演劇指導やワークショップでは、
あだ名で呼び
場所
富良野演劇工場
そんな演劇しかやってきてない私が北海道教育大で、
合い、時には「クボちゃん」であったり、ある時には「おっ
後援
富良野市教育委員会
教師を目指す学生たちと向き合い、授業を進めていく中で
ちゃん」
という呼ばれ方で参加者と関係を作って来ていま
の私の心の動き、葛藤や自分自身の変化、そして学んだ
した。それがいきなり先生と呼ばれる立場になって、
しかも
事をお話したいと思っております。
私の中での「先生」
というイメージは「常に正確に。そして
私が初めて講 義を行った日。それは忘れもしません、
的確に」
というものがあって、
そのことがより一層、私に大き
2010年4月13日でした。
その前日、私はほとんど眠れません
なプレッシャーとなってのしかかってきたのです。
ポスター
A4チラシ
でした。
というのも、5日間の集中講義を「自己の解放」
「他
そこで私は、せっかく役者という職業をしているのだか
者理解」そして「コミュニケーション」
というテーマで進めよ
ら一度、先生という役を演じてみるという気持ちでいたなら
うと決めてはいたのですが、果たして演劇もやったこともな
ばプレッシャーも少しは減るのではないかと考えてみまし
い、
しかも人前で何かをやる機会などない一般の学生に、
た。
「教師は役者だ」
「教壇はステージであり、教室は劇
抵抗なく受け入れられるだろうかという心配がありました。
場だ」
という言葉を現職の先生方からもよく聞いておりまし
もちろん彼らに演劇そのものを教えるわけではなく、授
たし、ある意味で演劇と共通する部分もたくさんあるんで
業のテーマに沿った演劇的な活動をおこなったり、俳優同
はないかという思いが私の中にもありました。
士の信頼関係を築く為のシアターゲームなどを通して学ん
しかしそう考えれば考えるほど「教師」
という役を演じよ
でもらおうと考えてはいたのですが、
なにしろ日本という国
うとすればするほど、
自分自身を検閲するもうひとりの自分
での「演劇」に対してのイメージはあまりにもマイナーで、
が生まれてきたのです。先程も言いましたが先生という役
一般的な捉えられ方も
「演劇はオタクがやるもの」だの「自
割は、常に正確に的確にやらなければという思いから抜
己主張の強い人間の集まりだ」
とか、時には「見せたがり
けられず、
しかも時には授業を受けている学生の人生にも
屋、見られたがり屋の集団」などと、
ほとんど変人扱いさせ
大きな影響を与える存在なのかもしれないという変に真面
ているのではないでしょうか。
目なおもいから「こんなことを言っていいのだろうか」
「ここ
まぁ確かにそういう側面もないことはないのですが、一
まで踏み込んでしまっても構わないのだろうか」
という自分
応演劇は「人の関係性を描く芸術」
といわれておりまして、
を押さえ込んでしまう考えばかり浮かんできたのです。そう
私自身も演劇に関わった理由は「自分って何者なんだろう
いう考えばかり浮かんでくると普段の私の立場、モノを創
か」
というおもいであったり
「人は何故ああいう行動をして
造していくアーティストという立場とはまったく真逆の場所
しまうのだろうか」
という探究心から演劇を始めた.
.
.
と、
いう
にいるのではなかとさえ思ってしまいました。
のは建前でして、本音の部分は「人があまりやってないこ
私たちの職業は常に相手の心に触れ、出来るだけ自己
とをやってみよう」
という軽い気持ちと
「うまくいけば有名人
を解放し、創造性をフルに発揮出来るよう検閲するもうひと
シンポジウムほか
りました。それは何かというと
「教室という空間」です。
とい
▲
シンポジウムほか
ここでは子ども達と共に一本の芝居を作り上げ、一般
のお客さんに劇場で観てもらう事を目標にしているのです
69
第4章
業」の派遣講師として、富良野市内の小中学校へ行き、 「戸惑い」
▲
第4章
[ 全体について ]
「これまでの教育現場との関わり」
[報告書] P70-P71
70
りの自分には、
とりあえず目をつぶって頂くという状態をまず
ら笑い合って、楽しく進めていくことを心がけました。
作ります。
しかも正解などない世界なので、常に実験的に
ここで「笑い」
という言葉が出てきたので、
ちょっと話が
るのですが、そういうふうに導いてやれるには指導する側
れます。特に社会に出た大人は、やる前にやり方や答えを
物事を進め、失敗か成功か正解か間違いかは二の次で、
横道に逸れるかもしれませんが、
「笑う」ということについ
に熟練した技術が必要だと思われます。その事につきまし
求め、考えた事をすぐに言葉に出す気がします。それも実
とりあえずチャレンジしてみる、やってみることを大切にして
て少し話をさせてもらいます。私にとって人が笑うという事
ては、今後の私にとって、大きな課題だと感じています。
際に体感もせずに。
どこか未知なる体験を回避し、安全な
います。そして行動することのみに創造性が生まれると信
はとても大切な行為だと思っています。笑うという状態は
それともう一つ難しい問題がありました。それは「評価」
場所にいようとしている気がします。私はそういう所には創
じてやってきていました。
しかしそこにいる自分は、
そんな状
身体が開いていないとできない行為です。何かを感じ、身
ということです。私の役者仲間が教育大で私が授業を持
造性が生まれてこないと考えております。
態とはかけ離れたところにいるような感じがしたのです。
体が響かなければ笑いは生まれません。
つといった時、少々乱暴な言い方ですが、
こういうことを言
今考えてみると、私が大学で初めて授業を行った日、学
テレビのコマーシャル。あのコマーシャルの中にも笑い
いました。
「演劇や芸術というモノと、教育とは対極にある
生と向き合った時に感じた、
「なんだかわけのわからない圧
が含まれているものが多く作られています。あれは作り手
ものじゃないの」
「片や同一な事を良しとし、片や異なる事
力」は、
自分が作り出した「評価」だったような気がします。
「どう適応していったか」
そこで私はいかにこの状況を変えていったかというと、
まず相手を変えようとするのではなく自分が変わるというこ
側が意図して作っており、笑いは人の心を開かせる事が
を良しとするじゃない」
「そして、何を基準に評価するの? 「授業内容の変更」
とをしました。私の師匠であります脚本家の倉本先生が、
出来、笑った後に商品の情報を送ると、見ている人に情
授 業を持つということは評 価をしなければいけないんで
そして初めて授業を持った年から3年がたった現在、授
私が大学で授業をすると話した時にこういう言葉をくれま
報が入りやすくなるのです。だから私は、
こころと身体を開
しょ?」
と。はっきり言ってこの言葉は私の胸にグサリと刺さ
業の内容も随分と変化していきました。最初の頃は役者と
した。
「まず教師(自分自身)が心を開きなさい。いくら教師
かせるためにも、
「笑い」はとても大切なものと考えていま
りました。
「それじゃ私はなんの為に行くのよ?」
と考え込ん
教師の共通項としてある、多数を相手に話す技術的な事
や、立ち振る舞いがどう相手に影響するかというテクニック
が豊富な知識を持っていても、素晴らしい言葉を使ったと
す。
そう考えてみると、
もし学校の中で「5分に1回笑える授
でしまいました。
しても、生徒の心が開いてなければ何も入っていかない。
業」を構成して授業を進めることができる先生がいたなら
実際、授業が全て終わって評価をつける時が一番苦
的なモノが中心でしたが、最近ではもう少し「演劇的知」
生徒の心を開くには、
まず教師自身が心を開くことである」
ば、
それはとても素晴らしい先生なのかもしれません。
手な時です。一応そこは大学の先生方にアドバイスを頂
を活かして、
インプロなどを通して、
自己を認識し、他者を
といわれたのです。そして相手の心を開く一つの行為とし
それから授業の中で安心して失敗できるようにと、私が
いているのでなんとかクリアできているのですが.
.
.
先程、
知っていきながら人の関係性がいかにして出来ているか
て「生徒の前で恥をかくことができる人間でありなさい」
と
よく使う言葉があります。それは、小説家の三浦綾子さん
「学生達にも平気で失敗ができ、安心してナニカを恐れず
いうことも言われました。
また役者という職業の良さは、
そう
が書いた「銃口」
という小学校の先生を主人公にした作
にチャレンジできるよう」
といったナニカとは私の中では「評
いうことを自分自身で考えるような内容になってきました。
いったことが出来るという点だという事も。
品があるのですが、その中に出てくる言葉を私はよく引用
価」
という事だったのです。
また「演劇的知」なんていうと何か難しい事をおこなっ
私の最終学歴は工業高校卒であります。その高校時
します。それはどういう言葉かというと
「学ぶ者には失敗す
決して評 価をすることを否 定しているのではありませ
ているように思われるでしょうが、簡 単に言ってしまえば
「普段日常で無意識にやっていたことを意識してみる」
と
を考え、
そして自分の未来像、
どういう教師を目指すのかと
代も勉強より部活や友達と遊ぶことに時間を費やし、学校
る権利がある」
という言葉です。実はこの小説も倉本先生
ん。評価をすることで学習意欲が沸く事もあります。私のい
の成績はいつもクラスでビリ。運がよくてケツから2番目とい
が私に進めてくれたものです。
う評価とはただ単に点数を付ける事だけのことを言ってい
いうだけのことなのです。その手段として演劇的な手法が
う有様でした。
なので、大学で授業を進める中で黒板に字
この言葉は、今でも子供たちとワークショップをやる時に
るのではなく、何かをする時に「やっている事が正しいか
あってそれをやっているだけなのです。
を書く場合なども書き順を間違える事が多く、最悪な時は
使うのですが、初めて何かを行う者にとってはとても勇気
間違いか」
と気にすることです。その基準が何によって決
そして変わっていく授業内容の中でも私が一番変化し
たなと思う点は、いろんな演劇的な手法を取り入れていっ
書きたい漢字すら出てこない場面もかなりありました。そう
を与える言葉なんだなと思う瞬間があります。それは子供
められているかが私には問題なのです。
自分自身が納得
いう時に私は、学生に指摘してくれるよう頼んだのです。場
らが今までやったこともない、少し勇気のいる未知なる体
する基準ならともかく、指導者であったり見ている周りの人
たことよりも、振り返りの時間を長く行っている点です。それ
合によっては漢字の得意な国語専攻の学生に出てきても
験を目の前にして怖気づいている時に、
この言葉をかけ
間だったりすることがあります。良い悪いの基準、
それはそ
まではアクティビティ後に学生に短い感想を聞くだけでし
らい板書を手伝ってもらうこともありました。
てやると躊躇しながらもチャレンジして行く姿を見せてくれ
の人の価値観です。
たが、最近では全員でいま行った活動を振り返ります。そ
しかしこの行為によって私は2つの良い効果を得られた
のです。1つ目は最初に話した「こちら側」
と
「向こう側」の
るのです。
「課題と問題」
この授業は、はじめから決まった答えがある数学などの
のことで一方向の授業から双方向になり、時には網の目
ような普通の教科とは違い、
ある種答えのない授業、逆に
の様な方向性でのやり取りが学生の中で起こることもあり
関 係が無くなったという事 。そして2つ目は「 共に授 業を
大学の中でも、
こういった言葉がけや行為によって学生
言えば人との違いを見つける授業です。
しかし、
どうしても
ます。そうなることで本人が実演している時にはまだ漠然
作っていく関 係 」が出来たという点です。
「 欠 点が多い
との関係性は変わってきたのですが、
どうしても私には難
人は初めて何かを行う時、人と違う事を恐れる気がしま
とした感覚だったものが、人に話すことによって整理され、
キャラクター程、観客に愛されやすい」という言葉も倉本
しい問 題がありました。それは何かというと「 指 導 法 」で
す。人に合わせようとする気がします。それは何故なんで
そして人から意見をもらうことで違う側面での気づきが促
先 生がドラマを創 作する上でよく言われた言 葉がありま
す。そのことに関しては最初にも言いましたが、私は演劇
しょうか?授業が進んでいくうちに次第と人との違いが面白
されるのだなと、振り返りを入れることで私自身が勉強にな
す。私にはそういう欠点が山ほどあり、
それを包み隠さず自
人であり、教える事を専門にするプロではありません。
もち
くなり、そしてそういう自分とは違う人から学ぶ事になって
りました。
分をさらけ出す事によって学生に親近感を与えられたの
ろん今までに行ってきたワークショップの中でもスキル的な
いくのですが。
「教育大学、学生への驚き」
ではないかと思っています。
指導もしてきましたが、全般的に何かを教授するというより
私が何故、評価を意識することを問題にしているかとい
それから教育大学に来て少々驚いたことがあります。
そ
それと今まで私が行なってきたワークショップでの形「共
は、参加者がいま自分にとって足らないもの、必要な事を
うと、誰もが評価をされるのであれば、
よく見せたいし認め
れは実践の場があまりないということです。学生からも
「こ
に創る」
「共に考える」という関係になったことで、
自分自
各々が勝手に学んでいくというスタイルのものでした。
られたいという気 持ちに駆られると思います。それは私
のような講義を教育実習前に受けていたら随分違ってい
身のプレッシャーも徐々に減っていきました。 しかし授業となると決められた時間の中で、授業の目的
だってそうです。
しかし「よく見せたい」
と思えば思う程、人
たかもしれない」
という声を聞きました。
それから学生達にも授業の中で、平気で失敗ができ安
に沿って学習目標に向かって、
ある程度全員が到達出来
は人前で失敗したがらなくなる気がします。新しい事に挑
私たち俳優という立場で置き換えていうならば、初心者
心してナニカを恐れることなく
(このナニカが厄介なのです
るよう進めなくてはなりません。
しかもそれを個性や能力が
戦しなければ無様な姿を人前で晒すことなく、
ステータス
の俳優が、演劇的な知識や考え方は教えてもらったもの
が)チャレンジできる雰囲気をつくることを大切にしました。
バラバラの人間達にどう導いて行っていいのかという、
そう
を下げずに今の自分を守っていられるのですから。
の、
いきなり現場にいって台本を渡され、演じてみろと言わ
時間をかけてアイスブレイクをおこなったり、人との関係性
いうスキルは残念ながら私にはありません。
しかも演劇的な
私がおこなってきたワークショップでの経験でいえば、何か
れているようなものではないかと感じました。経験の浅い俳
を作り上げていくシアターゲームやアクティビティをやりなが
手法での学びは「教え込む」
というやり方ではなく、本人に
をする時に評価というモノを意識しながらやるのは、年齢
優が舞台に上がり人前に出て、共演者と共に芝居を組ん
71
シンポジウムほか
シンポジウムほか
があがれば上がるほどそういう傾向が強くなるように思わ
第4章
第4章
「気づかせる」
という方向性で進めて行く事はわかってい
[報告書] P72-P73
ケイト・ビールズ「私の教師教育との関わり̶アーティストとして̶」
MY INVOLVEMENT IN TEACHER EDUCATION AS AN ARTIST
72
KATE Beales
children responding to work created by adults, that is,
ことはとても難しいものです。
まず最初に印象に残ったことは、
『 私の大切なもの』
と
Introduction – I am a theatre practitioner and have been
workshops around a production or other stimulus – other
まず人前でパフォーマンスする前に、
自分という楽器を
いうスピーチです。私は小学6年生のときからずっと大事
working for twenty years with schools and teachers,
times, the work might be generated and created by the
しっかりと調律し、伝えるスキルはもちろんのこと、相手役
にしてきた、
まつぼっくりを紹介しましたが、心のどこかでは
exploring drama as a teaching tool.
children themselves - such as writing their own play – and
から出てくる感情や状態をキャッチでき、
そして刻々と変化
「こんなガラクタを大切にしているなんて」
と、自分の宝物
I began my career as a staff director at the National
shared either within school, or with other schools, festival
Theatre in Hamburg, Germany. At that time, the theatre’s
style.
していく状況を感じ取れる、
そういう身体と感覚を手にしな
に自信を持っていない部分もありました。
しかし、実際に発
artistic director was Michael Bogdanov, the founder of
This is in many ways a very positive picture – but the
ければなりません。
表してみると、みんな時にはうなずいたり笑ったりしながら
the Education Department at the Royal National Theatre
truth is, it is also somewhat haphazard. Arts and drama
そういう事が出来て初めて舞台に立てるのです。
真剣に話を聞いてくれていることが伝わり、自分の誇りに
in London. His practice was as firmly rooted in education
provision is restricted to areas in which there are theatres
それともう一つ驚いたことは、学生たちの将来の目標設
しているものを認めてもらえたような気がして、心が前向き
and community work, as in main house theatres and large
and arts organisations - with most provision in the cities.
定が希薄に感じられたことです。
これは私が大学という所
になりました。そして、自然と
「 私も人の話をしっかり聞こ
scale productions. Three years later, when I returned to
Most theatres have an education department – but
を知らないからかもしれませんが、私は教育大学に来る学
う」
という気持ちになりました。
「もっと相手のことを知りた
England to work with him at the English Shakespeare
schools in areas where there is little or no theatre will not
Company, where he was co-artistic director with the
necessarily experience the benefits of a National Theatre
生のほとんどは教師もしくは教育関係の仕事を目指してい
い」
と思いながら話を聞くよう心がけたら、楽しい話のとき
actor, Michael Pennington, I began to learn about the
or Royal Shakespeare Company (our two large-scale
るものだと思っていたのですが、実際、学生に聞くと半分
は自然と笑顔になり、悲しい話のときは自然と眉が下がる
interface between theatres and community and education
national theatre companies) arts programme. Touring
位だったのには少々驚きました。
しかも卒業後、
自分がどう
のが自分でもはっきり分かりました。話をしっかり聞くこと
settings.
companies will support rural schools, but the provision is
いう道に進みたいかということが1、2年生まだしも3年生あ
で、相手が今この瞬間に感じていることを共有することが
たりにも、
まだ決められていない学生がかなりのいた事にも
できることや、
また今まであまり話をしたことがなかった人
驚きました。そうなると、やはりそういった時期にどういうこと
の心にさわることができることを、
この活動で学ぶことがで
を経験するか、そしてどういう人と出会うかが将来を考え
る大きなきっかけになるのではないでしょうか。
「願うこと」
Since then, I have worked in theatres, other arts
sporadic and hard to maintain. Some theatres will regard
organisations,
galleries,
their education departments as an essential nucleus for
education departments and schools, creating theatre and
outreach and community cohesion – others will see
education projects for young people and the adults who
education work simply as a demonstration of goodwill,
きました。
work with them. I have worked at the National Theatre
an extension of marketing or a source of funding. The
私は、3日目の授業が終わるころには、すっかり演劇の
for nearly eighteen years, devising programmes for
delivery of external arts programmes will depend on the
授業のとりこになっていました。他の受講生とも緊張せず
students and teachers of all ages. The NT provides a vast
dedication of individuals who are passionate about the
range of programmes, including In-Service Training
arts and see their value as an educational methodology.
(INSET)
Development
For example, in the 1990s, the Literature officer at
(CPD) for primary and secondary teachers, both drama
Salford Borough Council, then one of the poorest and
such
as
arts
centres
and
私たちアーティストができる一つの役割は、専門的なス
に話せるようになったということもありますが、何より自分
キルを教えるだけでなく、彼らがいま囚われている、縛られ
の心がどんどん解放され、
もっと発言したい、私らしさを出
ているものから解放してあげられる存在であるかもしれま
していきたいという気持ちを感じることができたからです。
specialists and non-specialists with no experience of
most deprived parts of the UK, invited me and two other
せん。私たちのような創造して行く人間は日常にある常識
普段はそのような気持ちを
「恥ずかしい」
「自己主張が強
drama. Over the past two years the theatre has also been
workshop leaders from the English Shakespeare Company
というものを疑ってみるという見方、
もう一つの目を持つこと
いだけ」
と隠してしまっていたので、
この心の変化はとても
funded specifically to develop teacher-focused work for
to run a week long residency working with approximately
を必要とされます。演劇人と接することで、学生が当たり
新鮮でくすぐったく、心地いいものでした。
しかし、一方では
Early Years.
180 Year 7 children at a state secondary school. The
前にされている教師のイメージ・在り方を疑い、
「教師とは
「この授業が終わったら、
こんな気持ちも忘れてしまって、
何か」
という考えを深めたり、その考え方に多様性を生む
また今まで通りの周りの目ばかり気にする自分に戻るのか
ことが出来ればと思っています。
な」
という不安にも襲われていました。
and
Continuing
Professional
For twelve years I was part of the team teaching drama,
project was hugely successful, both in enabling the
music and dance for the Education Division at London
children
South Bank University, which provides training for
importantly in developing their social/communication
primary school teachers. As a freelance artist and as
skills. As a result, the Literature Officer invited our team
5日間、実質30時間もの授業を受けて感じたことは、時
Community Director of the Orange Tree Theatre, a
into
ぞれの価値観を認め、
ひとりひとり異なるという当たり前の
間が過ぎるのがとても早かったことと、懐かしい自分に出
London producing theatre, I have also run many
Shakespeare workshops in support of literacy teaching.
事に気づいてもらい、
その中から自分にしかできない、
自分
会えた、
ということです。この授業を受けて、幼いころの、
だから出来る教師像を見つけ出してくれれば幸いです。
周りの目など気にせず、
自分の意見をはっきり伝えようとす
それでは最後になりますが、私が初めて行った授業を
る自分が戻ってきた気がしました。心のままに自分をさらけ
受 講した学 生が書いたレポートの抜 粋を読まさせてもら
出すことで、相手にもすっぴんの心を見せてもらえることを
い、学生側から見たこの授業の感想を聞いて頂き終わり
たいと思います。
そして、
この授業で出来ること、願っていることは、それ
every
understand
primary
Shakespeare,
school
in
Salford,
but
to
more
deliver
The project ran for over ten years, with every child in
contexts, often specific to a project or theme, such as
Salford
literacy, citizenship, cross-curricular drama approaches,
knowledge of – and in many cases a passion for – the
or Shakespeare.
work of Shakespeare. The work was accompanied by
In the UK, there is a strong tradition of TIE – Theatre
INSET training intended to support teachers in their own
思い出せたので、
これからもこの経験を忘れずに生きてい
in Education – and of in-school drama provision from arts
delivery of Shakespeare and drama in school. The
きたいと感じました。
organisations. Most, if not all UK theatres have a
teachers were nervous and unconfident, but over time,
dedicated Education Department, providing support to
their recognition of the value of the work developed and
schools. Their education programmes might include
spread. By the turn of the century, there was a general
inviting children to see main house shows and providing
confidence in the teaching of Shakespeare at primary
最近、「明るくなったね」「聞き上手だね」と褒められるこ
[ 受講生レポートより ]
programmes for primary and secondary teachers in other
to
とが増えました。そのたび、演劇の授業を思い出します。3
transferring
to
secondary
school
with
a
私は後悔していました。気が付いたら、私は体育館にい
日目の終わりに感じた不安も吹き飛ばし、
また新たな自分
wrap around education programmes to help them have
school, despite lack of provision from local theatres and
て、準備体操をしていたからです。私は、
『 演劇 』の授業
で毎日を過ごしています。将来、
自分が教師になったとき、
the best possible theatre visits. They may also create
artists. Today, all this has changed. Salford and
で、片手に台本を持ちながら涙を流す自分を想像していた
この授業で学んだたくさんのことを、子どもたちにぜひ伝え
dedicated productions for children, either covering
neighbouring Manchester have a thriving arts scene:
ので、自分の置かれている状況がさっぱり理解できなかっ
ていきたいです。思い出に残る授業を、本当にありがとう
relevant curriculum subjects, such as a Shakespeare play
Salford Quays has developed into a hugely successful arts
たのです。5日間の講義の始まりを、不安な気持ち一杯で
ございました。
to be studied at GCSE (General Certificate of Education –
centre, Manchester hosts a biennial international arts
public exams taken at age 16), or an issue that affects the
festival, and the most famous international artists
social and emotional health of the school environment,
perform in this community. But a very simple programme
such as bullying. Sometimes the programmes are about
made an enormous difference to a huge number of
迎えてしまった私が、最終日に「本当にこの授業を受けて
良かった」
と感じるまでの、私の心の変化をこれから書き
73
シンポジウムほか
シンポジウムほか
INTRODUCTION
第4章
第4章
綴りたいと思います。
で行く以前に、
自分自身の感覚や精神をコントロールする
[報告書] P74-P75
children, at a time when little else was available.
be similar in effect to running it for the children.
of 'knowledge' has to be crammed into that time. There is
Although a course may be focused on providing teaching
PERSONAL DEVELOPMENT
the NT workshop leader in her school could take ideas
little time for experimentation, reflection or questioning
material and content to take into school and delivered to
Education programmes like the Salford Shakespeare
from the children’s language work, and turn those ideas
before you're thrust into the fray… I don't think there is
the children, a guaranteed by-product is that by taking
Project offer workshops which are not attached to a
into creative art or performance projects. She said:
anything
part in the process, the teachers will receive the benefits
production or related subject area, but which simply
“I just don’t think like that. I don’t see the creative
communication skills in UK teacher training. Certainly,
that we expect the children to experience.
provide support for learning and development taking
potential in their work in that way. I’m an IT specialist, I
there is little done on effective use and preservation of voice.
So teachers are coming to the NT and having a
place within the school. To give you an example from the
know how to create IT projects, but I would never think
A deeper development of this work is the Theatreworks
wonderful experience, learning and participating in a
Orange Tree: we worked with a school where a large
of taking those pieces of writing and turning them into
for Teachers programme at the National Theatre. NT
process that provides plenty of content for them to take
number of children were coming from outside the area on
performance poems. How do I do that?”
Learning is a busy education department running a range
back into school. Just as with the student teaching at
buses, and the local people were upset by the arrival and
This is the question we are seeking to answer for teachers.
of projects in the theatre and in school, and based either
LSBU, the logical next step was for TWFT to deliver a
departure of huge numbers on public transport. As
How to flex their own skills and use the particular kind of
around main house shows or core areas of the school
programme for teachers that is an opportunity for
Community Director of the local theatre, I created a team
creative thinking that artists develop in the rehearsal
curriculum. This includes a busy repertoire of CPD for
individuals to examine in a private and safe space not
to work with both staff and children, exploring the
room and the studio. How to take risks.
teachers – everything from Primary Shakespeare, or
only what this content is, but how their delivery is
students’ public presence on the streets, how they engaged
While there is plenty of focus on different learning
Directing Skills for non drama teachers to specialist
working, and what kind of impact they are having in
and interacted with the local community, and how they
styles and the need for teachers to engage with all
drama workshops on the most frequently studied theatre
school in all their interactions.
could take responsibility for their behaviour in their
different kinds of learners, there is little provision for
methodologies, directors and theatre practitioners.
TWFT offers an intensive day of coaching and
school surroundings. Programmes like these support the
drama
for
About twelve years ago, NT Learning developed
experiential learning at the National Theatre studio. This
teaching of PSHE, P4C – Philosophy for Children - and
non-specialist
generally
Theatreworks as a core offering for adults, exploring the
is a safe space in which performers can experiment and
Citizenship, which are core curriculum subjects at
acknowledged that drama is a useful teaching tool. For
communication techniques that actors learn at drama
explore in private – where they can fail safely in order to
different Key Stages in a child’s school career.
twelve years, I was part of an artistic team delivering
school, and that we use all the time in the theatre. Adult
flex their creative styles and discover new skills. This
drama, music and dance to student teachers at London
professionals from the business community signed up
privacy is rarely afforded to adult professionals outside
South Bank University. I began each class by asking who
quickly for help in presenting, speaking at conferences,
the theatre – there is very little time to rehearse anything,
continuing
thought that it would be good to use drama as a teaching
and managing all their communications and interactions –
and the stakes are high when each moment of teaching
professional development for teachers. It is generally
tool in class? Usually the whole class raised their hands. I
rapport, personal impact and self development. The
time is essential to the pupils’ learning. The creative space
recognized that without CPD, the work cannot be
then asked how many people were confident with the idea
programme was quickly followed by Theatreworks
of a rehearsal room has a particular magic that is
embedded within the school culture and will not grow or
of using drama – usually only three or four students raised
Partnerships – a programme designed in partnership with
established at the start of the creative process and which
develop without the continued input of external arts
their hands. Clearly, there was plenty of enthusiasm for
charities to work with those who needed the most help
enables participants to experiment and explore freely and
practitioners. In economic terms, schools cannot rely on
the idea, but always a lot of work to do to develop the
with their communication skills: young people who have
safely. In the same way, workshops in school, storytelling
expensive outside artists – they must train their teachers,
skills of teachers who wanted to use drama as a teaching
dropped
refugee
circles, and other creative spaces enable children to push
and that training must then cascade throughout the whole
tool, but who did not know how to do so.
communities; those living with mental health problems
the limits of their imaginative play and expand their
school in order to make the project financially valuable.
It goes without saying that in teaching tools designed to
and the elderly, to name a few.
learning. As adults we have less opportunities to find this
This is a big ask: With all this work, it is likely that we are
develop children’s’ communication, imaginative and
TWFT came initially out of a Creative Leadership
space at work, and the TWFT course is a protective
working with teachers who are not drama professionals
social skills, one by-product is that these skills will
conference for Head Teachers in 2005. The National
opportunity to reflect and seek out new opportunities for
and who will be on a very steep learning curve in terms of
develop in the teachers themselves. I was always struck by
Theatre offering was an experiential exploration of the
growth and development.
how they deliver drama activities and use a drama process
the LSBU (London South Bank University) students’
practices and qualities of creative leadership:
Here are some things that teachers have said recently
as a teaching tool, with specific learning and creative
comments after our drama sessions: that they knew each
• Leading a Culture of Change
about the course:It was very worthwhile and empowering;
outcomes. At the National Theatre, the teachers are often
other better, that they had found out more about each
• Designing the Creative Environment
Invigorating, thought provoking; Enjoyable. Practical.
invited to spend time developing their skills alongside the
other, that they worked together in a new way now. Over
• Inspiring the Potential Within Your Staff
Essential.
workshop programme, so that they are confident to
the years that I taught this course, and by popular
• Embedding Beliefs as Values
Some TWFT courses are now being linked to content
support the theatre professionals visiting their children.
demand, I developed a second class, built on these
• Encouraging Risk-Taking
CPD days in order to create an even more comprehensive
Just as the children will develop confidence and find new
responses, which was about teachers’ own personal
Following the success of this programme, NT Learning
training programme for teachers. For instance, the NT is
forms of expression through their creative work, so the
communication skills: how they listened to their class,
expanded its CPD offering for teachers to include TWFT
running a course for nursery and early years teachers
teachers’ communication, delivery, and their relationship
how they remained open to the different learning styles of
– a personal impact course designed, for the first time, not
divided into three parts:
with their children will change and develop throughout
their children, and how they used their own voices and
to deliver content, but to enable teachers to explore their
The basic course offers simple drama skills training for
the process, leaving them with a new skillset at the
physical
own delivery and impact in relation to pupils, fellow staff,
teachers to take back into their settings and practice with
project’s end, which can then be disseminated through the
communication styles. In doing so, they grew in personal
managers and parents.
their children – storytelling approaches, simple songs,
school.
confidence, and felt able to experiment with more creative
Of course, any programme of work designed to give
role plays and action games.
The Primary and Early Years department at the
approaches to their teaching.We will be looking at some
children confidence and the chance to develop their own
The intermediate course takes this process further into
National Theatre is focusing its current thinking for
of this work in practice later on this afternoon.
self expression will have a similar impact if delivered to
looking at how the teachers can develop even more
teachers
support
It is rare that student teachers have opportunities to
teachers. In terms of confidence, the effect of running a
confidence in devising and delivering arts based work
non-specialist primary teachers to think like drama
explore and examine their communication style as part of
CPD day for teachers in which they experience the project
with their children, responding freely and creatively to
teachers, in order to enrich their curriculum delivery with
their training. In the words of one head teacher:
as their children would receive it – not by being told what
their children’s’ input.
drama-based work? This question grew out of a
A student doing a PGCE (Postgraduate Certificate of
to do with the children, but by doing it themselves – will
Both these courses involve part of the TWFT model in
第4章
シンポジウムほか
WORKING WITH TEACHERS
Most
drama
on
the
projects
question:
now
provide
How
can
we
training
at
teacher
teachers.
awareness
to
training
However,
flex
and
it
college
is
expand
their
like
out
enough
of
school;
opportunity
the
to
unemployed;
develop
75
シンポジウムほか
Education) only has one year to train and a huge amount
nervous of using drama with her class. She observed how
第4章
conversation with a primary teacher, who was very
74
[報告書] P76-P77
76
Introductions
to explore how many communication choices we all have
drama
teacher preparing to go into a class of children – of any
• Map of the World
available to us
techniques to follow and respond to the children’s’ own
age – is that the communication is personally authentic,
On the floor, move to the places where everyone is
Debrief: are we using the whole range of expression that
creative input.
and that it involves a two way stream of understanding –
born / a place where they made a significant move /
is available to us? Are we encouraging or blocking
The advanced course follows the TWFT model,
that the teacher is open, listening and responding so that
where they found a source of inspiration for their work
communication with our choices?
exploring the teachers’ own personal communication
they can engage all the different learners and listeners in
Debrief: what do our powerful feelings do to the way we
style and impact, and conducting a deep investigation into
the room.
communicate?
Reflection into expression
what is working – and what else could work.
To quote my head teacher friend again:
• 5 minute name game – pairs find out information
• Education quotes – find one that makes sense to you
to
confidence
in
using
unfamiliar
There is no coherent overview nor is there any
about each other – favourite food, place etc and we
So What Happens on the TWFT Course?
encouragement that I know of for schools to make use of
share this in the circle
It is very difficult to explain what happens on a TWFT
drama as a tool for developing teacher communication -
course. Just as when we describe a workshop with
and you see the fruits of it all too often in class. Teaching
children, the process can sound very abstract. However
is often about exploring very simple ideas in a dynamic
Everyone joins hands across the circle so the group is
• Pick the key phrase from the heart of your writing
the outcomes are tangible – renewed self confidence,
and thorough way. You frequently see teachers failing to
tangled up – now they must unravel the tangled circle to
• Animate this phrase in a circle – find an action that
refreshed energy, and a toolkit of new communication
get their lesson across not because it's poor content but
make one circle
techniques. Teachers can share their in-school experiences
rather they don't engage with the learners.
Debrief: how does it feel when everyone works together
• FINAL EXERCISE: Each individual then steps forward
with one another, coach and encourage each other as they
Using theatre skills to learn to engage with the learners -
to achieve the impossible? Whether we actually achieve
in turn, introduces him/herself and says what is most
learn from a range of tried and tested communication
to bring the best of our unique and personal skills to the
it or not!
tools they try out during the day. They are always nervous
classroom - is the focus of our discussions today. And as I
when they arrive at the National Theatre: they insist that
have already said, it is very difficult to describe these
More Group Exercises
they are not actors, that they can’t act, that they had a
skills – talking you through a drama exercise sounds at
• Clapping round the circle – looking for energy and
bad experience of acting at school, and that they don’t
best highly abstract, at worst like a license for anarchy in
want to be put on the spot. We are at pains to assure them
the classroom! In the theatre, a place where there are no
that the day is not about exposing anyone or putting them
right or wrong answers, the one thing we know for sure if
on the spot. On the contrary, we want people to feel safe
that Knowledge is not Behaviour. I can read the rules of
and confident, or they will never be able to communicate
football and know exactly how I am supposed to play, but
effectively. The same is true of any actor, who will only
that’ll never make me a good player.
• Handshakes and Get Out of a Knot – group
communication exercise.
communication
• Aha – everyone speaks at the same time – about
listening and awareness
• Shapes on the Stage – the whole group have 10 seconds
to create simple shapes together
• Hurricanes – the group must improvise and create
So, for the next hour or so, we are going to work with
knowledge that they have understood what they are doing
some generous individuals who have kindly offered to
and why. A Theatreworks course is not about learning to
participate in an interactive workshop so that you can see
act – and it is certainly not about doing something false.
how this kind of work is delivered in practice. I am
We spend a lot of time searching for each individuals’
drawing here on work from TWFT and LSBU, and from
own particular style and skillset, and we bring that to
many other theatre practices. All the work is based on
attention so that the choices each teacher makes can be
some simple workshop principles:
• Henry’ s Chair – the group must work together to stop
tools for practicing their trade.
That the workshop space is safe and supportive
• 123 Chair – small groups improvising, changing positions
As I said, this kind of explanation does little to make
That everyone is creative and expressive
the course content clearer! Suffice it to say that our work
That we are all curious and interested in everyone else
Debrief: what happens when we are working together?
is extremely simple, and there are never any right or
That nothing we try in here is wrong
How are we listening? How are we seeing each other?
shapes together in threes – based on a house with two
walls and a roof
• Hand hold tag – the group work together against the
catcher (me)
• River Crossing – the group work out how to cross the
room on chairs without touching the floor
the workshop leader from sitting in an empty chair
wrong ways to do anything – only personal choices to be
and making shapes in relation to each other
What do we feel when it’ s working?
made. We use theatre games and exercises that have been
WORKSHOP PLAN – A ROUGH DRAFT
borrowed from the school playground – the kind of games
Warm ups
Voice and Breath
that we know help with our children’s’ growth and
• Walks around the space, browsing a gallery, walking to
• Using neutral stance, and breath to make an impact –
development, and we adapt them into exercises that can
be useful for adults. As theatre practitioners we do not
underestimate the power of play – very serious play. A
company rehearsing a production of Hamlet may laugh
every day in rehearsals, and they may use a ridiculous
game to warm up before every performance – if this is
what can release the emotions and the physicality they
need to convey the claustrophobia, grief, aggression and
horror which are the emotional substructure of that
particular story.
What matters to us in an NT rehearsal room, whether
a target
• Stop, Go, Clap, Jump or Traffic Lights – walking and
simple breathing and vocal exercises
Debrief: what does this do to our impact and our feelings?
following simple rules
• Escape and Protect/Triangles – moving in the space in
relation to others
• Debrief: what happens to the energy in the room /
presence and attention
• 123 - in pairs counting to three, then replacing the
words with actions
Debrief: presence and listening
discussion has inspired you to think about education
and your work
works with your key phrase – show this in a circle
important to them about teaching/education
Debrief: One thing each participant will take with them
feel able to step onto a stage if they feel safe in the
clarified and refined into a set of razor sharp and effective
and discuss with a partner
• Write a stream of consciousness – about what the
Improvisation and choice making
• Yes And…pair exercise exploring open and closed
communication
• Object as Metaphor – choose an object that you like,
then in a circle, everyone says: my work is like this
object because…
• Presents – in pairs: I give you this gift because
• Choices – this is for you – improvising round the circle
from the workshop
77
シンポジウムほか
シンポジウムほか
we are working with an actor playing Hamlet, or a
anxiety
第4章
第4章
that they use simple tools explore the journey from
[報告書] P78-P79
| 2013年度 シンポジウム : 今、教師を育てるということ |
[ 第2部ご意見 ]
保育所や幼稚園の中にこそ今日のテーマの具現化の姿があるのではという本間学長のことばに共感。
それぞれの大学の取り組みをうかがうことができ、参考になりました。教育関係者の考える教育と演劇関係者の
▲
場所
札幌プリンスホテル
(国際館パミール3階)
考える演劇について語られていた点がおもしろく聞けました。
プログラム
第1部 倉本 聰が語る
「教師に求めるもの-想像力の醸成と他人への感情移入-」
教師の体が固い、
自信がないということに納得がいった。演技をとおして、柔軟に、創造力を高められると思った。
第2部 倉本 聰と4教員養成大学長が語る
「教師と演劇」
演劇的手法については共感できる部分が多かった。
「学校に行きたくて行きたくてしょうがない」
という気持ちに
219名
生徒も先生もなれるよう、がんばっていきたいと思った。
▲
▲
第4章
参加者
▲
という言葉が印象にのこりました。学校教育でも相手の気持ちやこれからのことなど、思いを
「想像力を刺激する」
プロジェクト最終年のシンポジウムは、
「今、教師を育てるということ」
と題して、
「教師を育てるということ」について、演
考えることをやっていきたいと思った。
もっと時間があればと思った。
職業別
ロジェクト協力者であり、富良野塾をはじめ広く役者養成に関わってこられた倉本聰氏をお招きし、
「役者養成と教師養
0.9%
成の共通点」
という視点からご講演いただいた。第2部では、
それらの理解を教員養成大学の実情を踏まえた上で深め
ていくことを目指し、倉本氏と4教員養成大学長との対談を行った。
6.3%
とてもよい
7.1%
よい
35.7%
アンケート
18.8%
31.3%
▲
教師という存在がどういう意味を持つのか、
日々いろいろな顔を見せている中で教師もある意味おこったり笑ったり
どちらともいえない
未記入
▲
本学で行われていた「演劇」の講義を過去に受講したことがあり、
このプログラムの一部として行われていたのかな
と思うと興味を持ったため。
教員を目指す身として、教育に求められること、教師として必要な考えや教え方などを聞き、学びたいと思ったため。
教員の本来、果たすべき役割と全くかけ離れたことを強制され、制約が多くなってきていると感じているこの頃、
▲
▲
教員を育てる側の考え方を知りたかった。
6%
31%
19%
25%
19%
10%
学生
50%
20%
20%
7%
36%
その他
32%
未記入
33%
20%
36%
21%
36%
17%
40%
14% 18%
33%
60%
17%
80%
100%
なるほどと感じるお話がたくさんあり、感謝しております。
「感じる」力、
「コミュニケーション能力」など、
はたして、
札幌市の教員の5年研修や、10年、20年時の研修、免許更新の講義でも、今日のような内容や、役者を育てるような
大学教育の中に実践的な講座を増やすことは…どうなのか。現場でも教師は育てられていると思います。
活動、研修実績を学会報告で終わらせず、広く活用できるようHPをはじめ研修会などで発信をお願いします。
▲
もう少し時間があれば・
・
・と思いました。
もし、次回があれば、実践編を期待したいです。
▲
ために聴くことが大切であり主体的にきき入ることが必要と思った。
▲
対話の大切さ!そして日本人特有の対話のかべ。教科の学びの前に、大切な学習者の姿勢と演劇がむすびつき
「教師教育と演劇的手法」研究会
シンポジウム翌日の2013年12月1日
(日)
には、
「教師教育と演劇的手法」研究会を北海道教育大学札幌駅前サテラ
イトにて開催した。
ました。
▲
自分がどうしても伝えたい事を愛情をもってわかりやすく伝える為に、演劇的手法が必要だと思いました。
職業別
3.6%
23%
大きくなってからでは難しいのではと思いながら教師教育については聞いておりました。
▲
▲
聴くことの大切さを改めて感じた。他人への感情移入はそこから始まることを感じた。現代の多元化された価値観の
社会で同一の価値観にもとづく共通の認識に基づく決定が不可能になっている今、
ほんとうの対話にたどりつく
41%
20歳前後の学生でついていく力なのか、本当はもっと前の段階でやしなうべき力というか、
なかなかそこまで
▲
▲
教わる側のマナーから成っていない。
という話を聞き、
まず人に対する自分の態度が大切であるという教育の
説得力があった。
9%9% 14%
内容が、
あるとよい。ぜひ連携していただきたい。
大切さをあらためて感ずると同時に、想像力を豊かにする=他者を思いやり、人の心を読むことが大切という話は、
32%
[ その他 ご意見・ご感想 ]
[ 第1部ご意見 ]
36%
0%
▲
倉本先生が、
どのような教育指導の必要性を、
富良野塾などの経験を通じて語られ、
参考にできるか関心がありました。
▲
高等学校
大学
よくない
演じるということが必要だと考えていたのでおもしろいテーマで是非お話をお聞きしたいと思ったため。
36%
教育関係機関
あまりよくない
参加理由
小・中学校
4.5%
小・中学校
77%
68%
高等学校
とてもよい
9% 14%
大学
64%
教育関係機関
63%
23%
9%
36%
6%
よい
25.0%
どちらともいえない
67.0%
未記入
学生
31%
90%
10%
5%
その他
55%
未記入
50%
0%
20%
5%
36%
33%
40%
60%
17%
80%
100%
ポスター
A4チラシ
シンポジウムほか
シンポジウムほか
劇という視点から考え、教員養成大学における教師教育のあり方について改めて考えることを目指した。第1部では、
プ
79
第4章
2013年11月30日
(土) 13:00∼15:00
▲
78
日時
[報告書] P80-P81
倉本氏講演:
「教師に求めるもの ̶想像力の醸成と他人への感情移入̶」
以下は倉本氏の講演の一部抜粋である。
80
ー コミュニケーション :「ぶつかり合いが無いという事は、これはコミュニケーションとは言わない」
[体について]
それらが、一番大事な事なのですけれども、
これを僕等はどうやったら楽に演じられるかという所に役者の場合、一番
なるのは、相手の言う事を聞いていないですね。だから意見が変わらないのです。
あれは全然ディベートとはいいません、
合もその役に集中してその役を書かなくてはいけない。それから開放というのは心を開放する。心がギュウっと閉まって
いると中々集中出来ない。心を開放させて、つまり英語でいうとリラックスなのですけれども、
コンセントレーション、
リラクシ
ゼーション、
そしてイマジネーションなのですね。
そうすると想像力が出て来る。
この三つが一つの要素になります。
こういう
軟性というものが無いと、人前で変えるという事を議論に負けるという、敗れるというように思っちゃうのでしょうか。敗れると
ような事を演劇では教えます。
いう事を恥だと思っちゃうせいか、
そこで議論に負けるという事は敗北だと考える癖があるのですね。
ー 演劇から教育を考える
ー 「目、耳、口、体」は、コミュニケーションで使う道具として、演劇では毎日徹底的に叩き込んで教える
僕はこの方法(「目、耳、口、体」についての教育方法)が教育の場でもって、応用出来るのではないかというように考
[目について]
えています。ただ、応用するという時に小さな範囲内で応用しようと思っても中々発想って出ないのですね。発想というの
一つずつ言いますと、例えば目というものですが、
目というのは先ず目線、視線というのはとても大事なんですね。例えば
は、考え方を一度切り替えないと駄目です。海抜0から物を考えるという思考方法は、
自分の思考方法の選択肢を広げる
お客さんに向かって喋るっていう時に、今、僕はお客さんに向かって喋っていますけれども、お客さんに向かうといったっ
という事なのです。そこから物を考えると、今、常識とされている誤ったものというものを全部ひっくり返したベースからもの
て、
これだけの人間に目を向けられない訳です。皆さんが教壇に立って、生徒を相手にする時もそうだと思うのです。
じゃ
を考えられる。教育というのはこういうもので、
こういう教科でこういうようにやるという事が、ずうっと戦前から繋がって来て
あ、漫然と見ていたら良いかというと、漫然と見ると非常に説得力が弱くなります。瞬間的で良いから誰かの目を見ちゃう
いるのだけれども、
その方法すら、一度、突き崩す事が出来るのではないかというように、
ちょっと考えるのです。
のです。
目を移して行けば良いのです。只、
その時にしっかりと見る眼力というものがないと、漫然と見てこうやって喋って
いても、誰の心にも届かないのですね。
これも演劇では非常に重大な事です。
目というものは、本当に誠意に繋がって行くのです。
この事を誠意、
そして情熱ですね、伝える側の情熱というものが果
たして何処まであるかという事を目でもって伝えなければいけません。
目を見たら伏せちゃう、生徒もそうなんです。
目をじっ
とみつめると大概、伏せちゃうのです。睨み返してくる奴は中々いないです。ですから、
目を強くするという事は非常に重大
な事です。
[耳について]
次に耳ですね。話を聞くという事です。聞くだけじゃいけないですね、聞いたら反応しなくちゃいけないです。聞いて反
応しないのは失礼です。
さっきも言ったように、
うまい役者というのは聞く芝居がうまいのです。聞いているから出る反応と
いうのがあるのですね。聞いて初めて出る反応というのがあるのです。
生徒にくだらない質問をされた時に、
どう答えるかという事を真剣に先生が考えてくれているか、考えてくれていないの
かという事を生徒は簡単に見抜きます。幼稚園の子どもだって見抜きます。
その事をしっかりと表現出来るか、出来ないかというのは教師の演技力に係ってきます。演技力というよりも演技力を
超えて本物になってくれば、
もっと良いのですけれども、取り敢えずは演技力に係ってきます。
(上)講演する倉本氏
[口について]
今度は口です。声による感情の表現というのは三つの要素があります。音量と、音速と音程という、三つの要素があり
ます。例えば「馬鹿」
と言うセリフを「ばか」
と言ったのと、
「バカ」
と言うのと、
「馬鹿!」
と言うのとでは違いますよね。
これは
音量による感情表現の違いですよね。
と言った場合と、
それから「どうして分かってくれないのですか」、例えばそのスピードを変えて「どうしてわかってくれないですか」
「どうしてわかってくれないのですか」
と言った場合と、
「どうして 分 か ってくれ ない の で す か!」
と言った
場合では感情表現は違いますね。
「どうして分かってくれないのですか」
「どうして分かってくれないのですか」
それから音程というものがあります。
「どうして分
かってくれないのですか」と言うのとでは、音程が変わりました。
そうするとこれによって表現が、
こっちがどういう感情でいるかという事が向こうに伝わりますね。今の音量と音速と音程
という三つを組み合わせて行くと、順列組み合わせで色々な表現というものが出てくる訳です。ですから
「先生は怒ってい
るぞ」
とか、
「先生は焦っているぞ」
とか、
「先生は悶えているぞ」
とか、色んな表情が生徒に分かるのですね、伝わるので
すね。
これがコミュニケーション技術です。
(下)会場の様子
シンポジウムほか
議論とはいいません、
自分の意見を主張し合っているだけで。変えないのですよ。変えないという事はこれは議論になら
ないのですね。
これは、
日本人の議論下手というか、
コミュニケーションへの無知から来ているという気がします。変える柔
第4章
集中、
コンセントレーションというのはとにかく集中しなくちゃいけない。集中してその役に入らなくてはいけない。書く場
るという事は、相手の声を聞く事から起こるのですね。例えばテレビ討論会というのを観ていて、僕等が非常に不愉快に
シンポジウムほか
重大な三つの要素として、集中、開放、想像という三つの要素を置きます。
第4章
二つの感情が互いの声を聞いてそれに反応するというのが、
コミュニケーションです。その意思の疎通というものを図
81
[報告書] P82-P83
82
2. 教員免許状更新講習
3. 教職実践演習
本プロジェクトでは、2013年度の夏期と冬期の2回にわたって教員免許状更新講習を実施した。教員免許状更新講
本プロジェクトでは、2013年度後期に、旭川校の生活・技術教育専攻の学生を対象とした「教職実践演習」の一部
習とは、文部科学省指示のもと、現職の教員を対象に、
「教員として必要な資質能力が保持」や「最新の知識技能を身
の授業を担当した。
に付けること」を目的として、集中講義の形で行われる講習である。
教職実践演習とは、
「今後の教員養成・免許制度の在り方について(答申)」
(中央教育審議会[平成18年7月11日
83
開催]の配布資料)において、
「教育課程の質的水準の向上」を目指して「教職実践演習」の新設・必修が提唱され、
コミュンケーション
(選択領域)
講師
川島裕子
日時
夏期 2013年8月7日 8:50∼16:45
冬期 2013年12月14日 8:50∼16:45
場所
P棟 3階会議室
P棟 3階会議室
受講生
20名(男性7名、女性13名 :
18名(女性9名、男性9名 :
小学校教諭10名、中学校教諭4名、
幼稚園1名、幼児センター1名、小学校教諭2名、
1. 授業内容
高等学校教諭2名、養護学校教諭4名)
中学校教諭6名、高等学校教諭5名、養護学校教諭3名)
これまでの教職課程の履修や教育実習を電子ポートフォリオを活用して全般的に振り返り、教員として求められる次
| 教職実践演習(生活・技術教育専攻)実施要項 |
シンポジウムほか
シンポジウムほか
講習名
授業シラバス
シラバス
の4つの観点について、各自の達成度や課題を明確にし,
不足している点を明らかにする。ついで、専攻あるいは学生ボ
学校教育や教師という切り口から、
日常のコミュニケーション実践についての理解を深めることを目指します。想像力
ランティア派遣事業が提供するプログラムに参加し不足していた知識や技能を補う。
や創造性を駆使した様々なゲームやアクティビティを行う、参加型、体験型、双方向型のワークショップ形式の授業です。
①教科・保育内容等の指導力に関する事柄
また、
それらの活動の中で、普段の教育活動を「コミュニケーション実践」
という観点から再考し、
自らの課題や目標を明
②幼児・児童・生徒理解や学級経営に関する事項
確にしていくことを目指します。
③社会性や対人関係能力に関する事項
④教職に関する使命感や責任感、教育的愛情に関する事項
| 講習内容 |
講習内容は、以下の通りである。
コミュニケーションゲームは、
その場の様子をみながら選択したため、1回目と2回目の
内容は異なっている。
●
コミュニケーションゲーム
●「教育とパートナーの大切な思い」
●
ステータス
●
教育格言
●
全体ふりかえり
●
修了認定試験
●
取材
| 受講生アンケート |
▲
夏期
今までエンカウンターなどのお話を聞いたことはありましたが、
今回のような話は初めてでした。学芸会の劇をするとき
2. 授業計画
1. ガイダンス
(教職実践演習のスケジュールと作業内容の説明等)
2. 学びの履歴の整理(電子ポートフォリオの学びの履歴を用いた傾向分析等)
3. 課題克服のための取り組み計画
Aコース : 市内幼小中学校における実習①
4. 教材の作り方
5. 学習指導・学級運営・課外活動の補助等
5. 授業づくり
(ワークショップ)
に役立ちそうだったり、子どもたちの聞き方トレーニングにも使えそうなお話もありました。
ありがとうございました。
6. 学習指導・学級運営・課外活動の補助等
6. 授業づくり
(ワークショップ)
がんばって実践します。
(小学校・養護教諭)
7. 学習指導・学級運営・課外活動の補助等
7. 模擬授業と評価
▲
しまわないか心配です。何か持ち帰れるものが正直ほしかったです。
(小学校・養護教諭)
(4∼7は、AまたはBコースのどちらかを選択)
8. 参加学生によるグループディスカッション
▲
動いたり考えたりすることによって、普段感じなかったことや感じようとしなかったことが体感でき、視野が広がり
大変充実した時間を過ごすことができました。
ありがとうございました。
(中学校・英語)
▲
とても楽しく活動しながら、今後に生かせる技法を学べてとても良かったです。更新講習の最後でとても気持ち
よく終わることができました。
もっともっと色々と学びたかったです。
どうもありがとうございました。
( 小学校)
▲
実践で使えそうな内容が多く、
また、1日があっという間にすぎた内容のある研修でした。
(中学校・数学)
▲
冬期
Bコース : 教材づくり
4. 学習指導・学級運営・課外活動の補助等
「気づき」が多く、
とても考えさせられる講習でした。受講してよかったです。配布資料等がなかったので、忘れて
参加型だったのであっという間に時間がすぎてしまいました。
コミュニケーションの中でも自分の苦手としているところ
Dコース : コミュニケーションスキルアップ
Cコース : 市内幼小中学校における実習②
9. 学習指導・学級運営・課外活動の補助等
9. 演劇的手法を用いたコミュニケーションスキルアップ
10. 学習指導・学級運営・課外活動の補助等
10. 演劇的手法を用いたコミュニケーションスキルアップ
11. 学習指導・学級運営・課外活動の補助等
11. 演劇的手法を用いたコミュニケーションスキルアップ
12. 学習指導・学級運営・課外活動の補助等
12. 演劇的手法を用いたコミュニケーションスキルアップ
(9∼12は、CまたはDコースのどちらかを選択)
や他者理解ができて大変有意義でした。発表する場は、
どんな時も緊張してしまいます。
でも、
ほど良い緊張だった
13. 活動を受けたレポート案の作成・指導
ので楽しく学べました。
ありがとうございました。
(高等学校・家庭科)
14∼15. 整理を踏まえた実践レポートの発表・討議等
▲
今日の内容は、緊張もありましたが雰囲気がなごやかであったので、発言しやすい講習でした。
自己紹介等も
Dコース:コミュニケーションスキルアップ
に自分を見つめ直す場面がたくさんありました。
( 幼稚園)
11月19日
(火)川島担当 10名(男4名 女6名)
11月26日
(火)久保担当 10名(男4名 女6名)
授業実践
授業実践
● コミュニケーションゲーム
● コミュニケーションゲーム
▲
今までとは全く違う方法で、
より一層初対面の皆さんとの距離がちぢまっていったように感じました。楽しさの中
体験型の講習に期待してきたが、
とてもよかった。
というか、今までで一番よい。
こういう講習であれば、機会が
あればまた参加したい。今日は本当にありがとうございました。
たのしかったです!
!
(中学校・技術)
▲
とても良かったです。
自分の不足している部分や傾向が見えてきました。教育格言での取材やパートナーの思い
については、現在がんばっていられる現職の先生方の意見や思いを聞くことができ、
とても刺激になりました。
私の職場でもやってみたーいと思いました。
ありがとうございました。
( 養護学校・寄宿舎指導員)
第4章
第4章
平成20年11月の教育職員免許法施行規則の改正により、実際に、H22新入生から必修となった科目である。
| 本プロジェクトでの実施要項 |
●
テーマ: 関係性
●
テーマ: 身体と場
●
1日の振り返りと課題(If I am - 学校偏)
●
1日の振り返りと最終課題
[報告書] P84-P85
84
4. 政策文書にみる「教師に求められる
“コミュニケーション能力”」
5. 児童・生徒のコミュニケーション実態調査
以下は、教育職員養成審議会および中央教育審議会により、平成9年から平成24年までに公表された5つの答申の
以下は、児童・生徒のコミュニケーション活動に関する意識調査の集計結果を表にしたものでる。
この実態調査は、教
中で、
どのように「コミュニケーション」
という言葉が記載されているかを示したものである。
コミュニケーション能力の下線・
師教育プログラム開発に向け、児童・生徒の実態を把握することを目的に行われた。調査対象は、小学生629人、中学
太字は、加筆したものであり、
「コミュニケーション能力」の語を含まないカテゴリーの具体例については省略した。
生2116人であり、男女の内訳は、男1369人、女1369人(不明7人)である。対象校は、協力が得られた小学校3校と中
この中で、
「コミュニケーション能力」
という言葉は、全て教師の「資質能力」の中に位置づけられており、明確な定義
学校7校(北海道教育大学附属小学校3校、附属中学校3校、旭川市立中学校3校、富良野市立中学校1校)である。
は、それまで使われていた
“コミュニケーション能力”
という用語が、
“コミュニケーション力”
と言われるようになっている。
詳細な分析については、川島、加藤、芝木(2014)参照。
第4章
第4章
付けはされておらず、形を変えながら多様な解釈が可能な状態で繰り返えされていることが分かる。
さらに、平成24年に
1. 話をするのに好きな対象と場
表1と表2は、学校の中で誰とどのような時に話すことが好きかという問いに対する結果である。全体として、小中学生
2.
「 総合的な人間」としての
「コミュニケーション能力」
「コミュニケーション能力」 以下の図は、平成9年「新たな時代に向けた教員養成
以下は、平成17年「新しい時代の義務教育を創造す
の改善方策について(第1次答申)」
(教育職員養成審
る」
(文部科学省中央教育審議会)
と平成18年「今後の
議会)
と平成11年「養成と採用・研修との連携の円滑化
教員養成・免許制度の在り方について」
(文部科学省中
休み時間にクラスの友達と話すこと
について
(第3次答申)」
(教育職員養成審議会)の中で、
央教育審議会)の中で述べられている「コミュニケーショ
591
518
53
(94.1) (82.4) (8.4)
授業中に自分の意見を発表すること
ン能力」が記載され方である。平成17年「新しい時代の
る。平成9年「新たな時代に向けた教員養成の改善方策
について
(第1次答申)」では、
「Ⅰ 1.(2)今後特に教員に
求められる具体的資質能力」の中に、平成11年 「養成と
の在り方について」では、
「Ⅰ 1.(2)教員に求められる資質
採用・研修との連携の円滑化について(第3次答申)」で
能力」の中に位置づいている。
活動について好意を抱く児童・生徒が圧倒的に多いことが分かる
表1 学校で話すこと
(小学生)全体(n=629)
表2 学校で話すこと
(中学生)全体(n=2116)
名
(%)
好きな順
計
1番
2番
計
3番
地球、
国家、
人間等に関する適切な理解
1410
300
861
249
(66.6) (14.2) (40.7) (11.8)
学級活動で話しあうこと
授業中にクラスやグループで話すこと
義務教育を創造する」では、
「第2章(1)あるべき教師像
352
17
126
209
(56.0) (2.7) (20.0) (33.2)
1572
67
637
868
(74.3) (3.2) (30.1) (41.0)
授業中に自分の意見を発表すること
201
39
67
95
(32.0) (6.2) (10.7) (15.1)
授業中に自分の意見を発表すること
の明示」の中に、平成18年「今後の教員養成・免許制度
492
53
(23.3) (2.5)
80
359
(3.8) (17.0)
休み時間に先生と話すこと
194
10
85
99
(30.8) (1.6) (13.5) (15.7)
休み時間に先生と話すこと
408
21
(19.3) (1.0)
106
(5.0)
281
(13.3)
無回答
74
17
(11.8) (2.7)
部活動で先生と話すこと
232
11
(11.0) (0.5)
40
(1.9)
181
(8.6)
無回答
213
42
(10.1) (2.0)
72
(3.4)
99
(4.7)
① 教職に対する強い情熱
30
(4.8)
27
(4.3)
③ 総合的な人間力
全体
n=2116
53
(2.5)
女
n=1041
38
(3.6)
15
(1.4)
17
(2.7)
7
(2.3)
10
(3.0)
ー
ー
ー
質を備えていることが求められる。
また、教師は,
他の教師
授業中にクラスや
グループで話すこと
28
(4.5)
18
(6.0)
10
(3.0)
67
(3.2)
48
(4.5)
19
(1.8)
や事務職員、栄養職員など、教職員全体と同僚として協
休み時間にクラスの
友達と話すこと
518
232
286
(36.9) (77.1) (87.2)
人関係能力、コミュニケーション能力などの人格的資
力していくことが大切である。
教師
3.
「 総合的な人間力」としての
検定
内×外
た。小中学生ともに「授業内」で話すことに
ついては、男子の方が女子よりも好み、
また
「 対 象 」については、女 子の方が男子より
***
「友だち」を好んでいることが分かる。
1622
770
848
(76.7) (72.1) (81.5)
部活動で
友達と話すこと
ー
ー
ー
休み時間に
先生と話すこと
10
(1.6)
6
(2.0)
4
(1.2)
21
(1.0)
14
(1.3)
6
(0.6)
部活動で先生と
話すこと
ー
ー
ー
11
(0.5)
6
(0.6)
5
(0.5)
「コミュニケーション力」 300
168
131
(14.2) (15.7) (12.6)
(***p<0.001、
**p<0.01、
*p<0.05、n.s 非有意)
表4 発言しない理由
央教育審議会)の中の「Ⅰ.2.「これからの教員に求められ
る資質能力」」に位置づいて書かれている「コミュニケー
**
さらに、以上の結果を「好きな順1番」に
ついて、男女別にみると、表3の結果となっ
性別
男
n=1068
学級活動で
話し合うこと
かな人間性や社会性,
常識と教養、礼儀作法をはじめ対
資質能力の総合的な向上策について」
(文部科学省中
教科指導、
生徒指導等のための知識、
技能及び態度
検定
内×外
11
(3.4)
社会の変化に適応するための知識及び技能
教職に対する愛着、
誇り、
一体感
女
n=328
28
(9.3)
以下は、平成24年「教職生活の全体を通じた教員の
幼児・児童・生徒や教育の在り方に関する適切な理解
性別
男
n=301
39
(6.2)
ネットワーキング能力
教員の職務から必然的に求められる資質能力
中学生
授業中に自分の意見を
発表すること
授業外
例:社会性、対人関係能力、
コミュニケーョン能力、
全体
n=629
教師には、子どもたちの人格形成に関わる者として,
豊
課題解決能力等に関わるもの
人間関係に関わるもの
名
(%)
小学生
友達
変化の時代を生きる社会人に求められる資質能力
表3 「時間・場」
と
「対象」
(男女別)
授業内
国際社会で必要とされる基本的資質能力
3番
部活動で友達と話すこと
教師・友達
豊かな人間性
2番
474
28
268
178
(75.4) (4.5) (42.6) (28.3)
② 教育の専門家としての確かな力量
地球的視野に立って行動するための資質能力
1番
休み時間にクラスの友達と話すこと
2021
1622
320
79
(95.5) (76.7) (15.1) (3.7)
21
(3.3)
は、
「Ⅱ 1.(2)今後特に求められる具体的資質能力」の中
に位置づいている。
名
(%)
好きな順
名
(%)
全体
n=1981
性別
男
n=921
女
n=1056
発言したい<言いたい>ことがあっても
どのように話したらよいかわからないから
959
422
537
(48.4) (45.8) (50.9)
話そうと思うと緊張<きんちょう>
してしまうから
性別
検定
小学生
n=438
中学生
n=1543
検定
2. 発言しない理由
「あなたはクラスやグループで話し合いを
する時に自分から進んで話(発言)
をします
*
235
724
(53.7) (46.9)
*
794
311
483
(40.1) (33.8) (45.7)
***
171
623
(39.0) (40.4)
n.s
間違った<まちがった>ことを言って周り<友だち>
から笑われると恥ずかしい<はずかしい>から
593
233
359
(29.9) (25.3) (34.0)
***
141
452
(32.2) (29.3)
n.s
話し合うときに自分の考えが
みつからないから
565
240
323
(28.5) (26.1) (30.6)
*
121
444
(27.6) (28.8)
n.s
(ⅱ) 専門職としての高度な知識・技能
反対されるのがイヤだから
369
138
231
(18.6) (15.0) (21.9)
***
105
264
(24.0) (17.1)
**
(ⅲ) 総合的な人間力
***
44
225
(10.0) (14.6)
1番 多く選ばれた理由は、
「 発 言したい
発言<話を>しても意味がないと思うから
269
151
118
(13.6) (16.4) (11.2)
*
<言いたい>ことがあってもどのように話し
発言する<話す>と疲れるから
255
157
98
(12.9) (17.0) (9.3)
***
35
220
(8.0) (14.3)
***
たらよいかわからないから」
(48.4%)、2番
発言<話を>してもわかってもらえないから
234
134
99
(11.8) (14.5) (9.4)
***
75
159
(17.1) (10.3)
***
目は「話そうと思うと緊張<きんちょう>して
217
129
88
(11.0) (14.0) (8.3)
***
59
158
(13.5) (10.2)
n.s
しまうから」
(40.1%)であり、
この2つは特に
ション力」の記載のされ方である。
( ) 教職に対する責任感、探究力、教職生活全体を通じて
ⅰ
自主的に学び続ける力(使命感や責任感、教育的愛情)
(豊かな人間性や社会性、
コミュニケーション力、同僚と
チームで対応する力、地域や社会の多様な組織等と連
携・協働できる力)
話し合いの内容に意味<きょうみ>が
(感じられ)
ないから
< >小学生用、
( )
中学生付加
(***p<0.001、
**p<0.01、
*p<0.05、n.s 非有意)
か?」という問いに対して、
「いつもする」と
答えた児童・生徒以外の者が、発言しない
理由として挙げた理由の集計は以下の通
りである。
多い結果となった。
シンポジウムほか
シンポジウムほか
ともに、学級、
あるいは、授業内で話す活動について好意を抱く者は少数に留まっており、休み時間などの授業外で話す
1.
「 人間関係に関わるもの」としての
「コミュニケーション能力」の語が記載されている図であ
85
[報告書] P86-P87
6. 新聞記事・学報
新聞記事
学報
86
87
第4章
第4章
シンポジウムほか
シンポジウムほか
▲ 倉本聰さん先生を育てる 毎日新聞 2010.3.28
「伝えられる先生」に
▲ 演技磨き
北海道新聞 2010.4.14
▲ 中間報告とワークショップを開催
2012.4 No.525
▲
演劇手法で教員養成
毎日新聞 2013.4.6
▲ 学報表紙(左)シンポジウム等を開催(右)
2013.12 No.535
▲
演劇的手法で養成
毎日新聞 2013.12.7
▲ 事業を開催
2013.6 No.532
[報告書] P88-P89
7. 引用文献・参考文献(50音順)
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88
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第4章
第4章
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フレイレ, パウロ、柿沼秀雄 ( 訳(1984)
『自由のための文化行動』亜紀書房
[報告書] P96-H3
執筆者
監修者 芝木邦也(特命担当副学長・プロジェクトリーダー)
96
編著者 川島裕子(特任研究員)
(第1、2、3、4章)
著 者 久保隆徳(富良野GROUP)
(第1章3「富良野GROUP」、第2章2「コミュニケーションゲーム・アクティビティ概要説明」)
謝辞
本プロジェクトを最終年度まで全うできましたのは、
倉本聰氏(富良野GROUP主宰)、
林原博光氏(富良野自然塾副塾長)、
東誠一郎氏(富良野GROUP)、
長尾泰光氏(富良野GROUP)、
また、本学
中西紗織氏(釧路校)、
小谷克彦氏(旭川校)、
大橋賢一氏(旭川校)、
芝木美沙子氏(旭川校)はもちろんのこと、
学内外の関係者の皆様一人ひとりの
ご理解とご協力があったからにほかなりません。
ここに心より感謝申し上げます。
2011∼2013年度文部科学省特別経費(プロジェクト分)
富良野GROUPと連携した演劇的手法による
教員養成課程の学生並びに現職教員の
コミュニケーション能力育成プログラム開発成果報告書
教師になる劇場
The Theatre of Becoming Teachers
2014年3月 発行
発行
北海道教育大学
002-8501 札幌市北区あいの里5条3丁目1-3
011-778-0889
表紙・本文デザイン
佐藤諭美(Fang.)
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