創立127周年記念講演会・講師 熊谷達 也也氏特集

★☆ 山形東高校図書館栂野文庫 H23.10.14発行 第5号 ☆★
創立127周年記念講演会・講師
熊谷達也氏特集
熊谷達也(くまがい たつや)氏
1958年宮城県生まれ。中学校教員、保険代理店を経て、1997年『ウィンカムの爪』で第1
0回小説すばる新人賞を受賞して作家デビュー。2000年『漂白の牙』で第19回浅田次郎賞を受
賞。2004年『邂逅の森』で第17回山本周五郎賞、第131回直木賞を受賞と、史上初のダブル
受賞を成し遂げる。
『七夕しぐれ』のほか、近刊に『ゆうとりあ』
『オヤジ・エイジ・ロックンロール』
などがある。自ら率いるロックバンドではギターを担当、単独ライブを開催するなど精力的に活動し
ている。
(
『モラトリアムな季節』 光文社刊 著者紹介文より)
『邂逅の森』 文藝春秋
秋田の貧しい小作農に生まれた富治は、地元伝統のマタギになるが、地主の1人娘と恋に落ち、村
を追われてしまう。しかし、その後も山と狩猟への思いは断ち切れず、再びマタギとなる。そして、
巨大熊へと向かう富治は・・・。
大正3年冬、山形の肘折温泉を舞台に物語は始まります。今ではなかなか触れることができない、
“マタギ”という職業を、そして富治を、臨場感あふれる熊谷ワールドでぜひ!
『相剋の森』
・
『氷結の森』
、
《森シリーズ》マタギ三部作も合わせてどうぞ。
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『新参教師』 徳間書店
42歳の安藤亮太は、損保会社から中学の数学教師に転職する。張り切った安藤だったが、
サラリーマン時代の常識がまったく通用しない。しかも、彼を陥れる怪文書が・・・。犯人は誰なの
か!?探偵を雇って見えてきたのは・・・。
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『稲穂の海』文藝春秋
昭和40年代、高度成長期の宮城県。庶民の暮らしには自家用車が登場し、団地が建てられ、一方
では消えてゆく物もあり-。消えゆくものと新しく始まるものが混在し、世の中が大きく変わってい
った時代。
人の暮らしの本当の豊かさとは何なのか。現代人にとって忘れられていたものを、もう一度考えさ
せてくれる一冊。
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図書館ではこの他にも熊谷氏の著書を展示しています。講演前にぜひ読んでみてください。
今年は世界化学年!!
3.11の震災、そして原発事故によってその言葉を聞かない日はないと言ってもよいくらい、身
近な恐怖となってしまった放射能。今回の演劇教室で演じられるキュリー夫妻は、ラジウムとポロニ
ウムを発見・精製した放射能研究の先駆者であり、その功績を称えて決められた放射能の単位「キュ
リー」にその名を残します。また、ノーベル賞を2度受賞したことでも名高く、その最初の受賞は夫・
ピエールとアンリ・ベクレルとの同時受賞でした。
「ベクレル」という単位もこのアンリ・ベクレル
に因んでつけられました。そして、キュリー夫人の娘夫婦もノーベル賞を受賞します。しかしその1
年前に彼女は亡くなり、死因は放射線障害による白血病とされています。
2011年は、マリー・キュリーが1911年にノーベル化学賞を受賞してから100年になりま
す。それを記念して同年を世界化学年として、全世界で化学年など様々な事業が行われます。
そして、今年の演劇教室もピエール、マリー・キュリー夫妻の物語。図書館でも関連本を展示して
いますので、この機会に演劇とともに、本からも化学に触れてみてください。
『物理学天才列伝』 ウィリアム・H・クロッパー著 講談社ブルーバックス
20世紀、天才たちは新しい世界に挑んだ。歴史に残る物理学者30人を語る本著作では、量子力
学、原子核物理学、素粒子物理学、天文学、天文物理学、宇宙論の天才たちを紹介。キュリー、ラザ
フォード、ファインマン、ハッブル、ホーキングらが登場する。物理学者の功績をたどりながら科学
について学べる1冊。
『キュリー夫人伝』 エーヴ・キュリー著 白水社
ラジウムの発見で世界的に有名な科学者であっただけでなく、聡明な子ども時代、良き妻、すばら
しい母親でもあったキュリー夫人。
娘の眼で正確に捉えられ、描かれたキュリー夫人の一生は、深い感動を今も訴えかけている。
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『下町ロケット』池井戸 潤著 小学館
エンジンの製造販売を行っている、佃製作所。社長の佃航平は、かつてロケットの
開発に携わっていた。ある時、ライバル大手企業から特許侵害で訴えられてしまう。
この苦難をどうのりきるのか?第145回直木賞受賞作。
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『きのこる』堀 博美著 山と渓谷社
見たこともないきのこのオンパレード!
きのこの基礎知識から、レアきのこのカラー写真、きのこ日本史、きのこと食など、文化や
物語にまできのこづくし!スーパーで売られているきのこも、違う目でみれるかもしれませ
ん。きのこの美味しいこの季節にぜひ。
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『「昨日の疲れ」が抜けなくなったら読む本』 西多 昌規著 大和書房
1日ゴロゴロしているだけでは、疲れはとれません。体温と光をコントロー
ルして深くよく眠る。
「あと味のいい休日」を過ごす。緊張したからだをほぐし
て気持ちもゆったりリラックス。上手に休めば、からだはもっとラクになる!
「休み方」にもコツはある!!休日はいつもグッタリ。なのに休んだ気がしな
いあなたへ。
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『食料の世界地図』大賀 圭治監訳 丸善
世界の人びとが、何を、どこで、どのように食べているか食料がどのように作られ、販売され、消
費されているかなど、食文化と過程における問題点を世界地図とグラフでわかりやすく見せています。
“食料の旅”には産業、技術、経済、社会、政治の要素がつねに変化しながら複合的に関係している
ことがわかります。
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『フランスの色』 コロナ・ブックス編集部編 平凡社
美と食の宝庫、フランスの伝統色。
モネの睡蓮、シトロエンDS、ハート形のマカロン、マルシェに並ぶキノコ、セーヌの夕暮れの
色・・・。ルージュからルノワールまで色の名前を知る。全242色。
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『線の波紋』 長岡 弘樹著 小学館
「他者のセン、自殺のセン、狂言のセン、怨恨のセン・・・。そんな言葉があるように、事件は一本
の線に喩えられる」
「しかし、わたしの感覚で言えば、それは線よりもむしろ一個の塊に近い。なぜ
なら、事件は波を起こすからだ」
(本文より)
誰かが誰かを傷つける-。そんな事件の裏側には、ときに誰かが誰かを守ろうとする物語が潜んで
いる。本校出身作家最新作。