ロボット革命実現に向けて 国内SIerの現状

ロボット革命実現に向けて
国内SIerの現状
2015年 9月3日
三明機工株式会社
代表取締役社長 久保田 和雄
,
説明内容
1. 会社紹介 「事業内容」 「事例」
2. ロボット実用化に向けて
国内と海外のSIerの違い
国内Sierの現状・問題点
3. システム構想を現場へ落し込む流れに
問題が潜んでいる
3. 実用化に向けて・・・・まとめ
4. 国内のSIerの力を国外で活用した事例
海外日系メーカーをサポート
(例)TGI-SANMEI ROBOT ACHADEMY
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1.三明グループについて
エレクトロニクスとメカトロニクスを融合させた開発力をバックにした
産業界の総合プランナー、それが三明グループです。
営業部門
エレクトロニクス部門
株式会社三明
三明電子産業
株式会社
メカトロニクス部門
三明機工株式会社
三明グループ
◇会社概要◇三明グループ
設立:1927年
所在地:静岡県静岡市清水区
グループ売上高:220億円
従業員:約400名
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三明グループについて
株式会社三明
全国ネットの販売ルートを生かし、グループの
情報収集と技術力の発信役を担っています。
ユーザーの問題点を的確に把握し、グループ
各社の開発力・技術力をコーディネイトしなが
▸グループ製品の企画・販売
▸産業用電機品・ロボット・制御装置・FAシステム・サーボ・フ
ラットパネルディスプレイ製造ライン自動化システム
▸石油類の販売
▸電気計装工事の設計・施工
▸ナノテクノロジー分野での製品開発、技術開発
▸((株)安川電機代理店)
ら、大手メーカーには困難な一社一様の開発
製品プレゼンテーションを行っています。
東海ソリューションセンター
三明機工株式会社
三明電子産業株式会社
当社の強みは『機械技術』『電気技術』『ロボッ
ト技術』を駆使して製造ラインの自動化を推進
する総合システム力です。国内から海外まで、
鋳造溶解プラント・アルミダイカストマシン周
辺自動化・FPD検査・自動化システムをはじ
め工場のFA化を推進する製造現場で当社の
技術・製品を御採用いただいています。
高度化・複雑化するFA技術をエレクトロニク
スの分野から追求、開発製品のいわば心臓
部を担っています。また、FAへのエレクトロニ
クスの応用と、新技術を生み出す研究開発の
根拠としても機能しており、ますます需要の高
まる電子制御の先端技術を全国有数のレベ
ルでリードし続けています。
〒424-0825 静岡県静岡市清水区松原町6-16
電話.054-353-3271(代) FAX.054-352-1648
▸アルミダイキャストマシン周辺自動化システム
▸鋳造プラント
▸フラットパネルディスプレイ製造ライン自動化システム
▸産業用省力自動化装置・FAシステム
▸真空吸着装置i-joint事業部
清地工場
〒424-0037 静岡県静岡市清水区袖師町940
電話. 054-366-0088(代) FAX:054-366-0158
▸メカトロニクス制御システムの開発・設計・製造
▸各種産業機械用NC装置・モーター駆動制御装置の開発・設計・製造
▸FAシステム等のシーケンス制御装置・監視制御装置の開発・設計・製造
▸MEMS/ナノテクノロジー関連装置の開発、設計、製造
▸全自動いか釣機及び漁労用巻上機等の開発・設計・製造
▸板金・塗装加工の設計・製造
〒424-0923 静岡県静岡市清水区幸町9-26
電話.054-335-5588(代) FAX.054-335-5724
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◆会社概要◆ 三明機工株式会社







設立:1978年
所在地:静岡県静岡市清水区袖師町940
URL: http://www.sanmei-kokou.co.jp
生産形態:一品受注設計製造
資本金: 1,000万円
従業員: 約100名
売上高:
30億円(2009年3月)
25億円(2015年3月)
本社工場
清地工場
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三明機工の業務内容は
OUR PRODUCT
アルミダイカストマシン
LCD自動化生産システム
自動化システム
ALUMINUM DIE CASTING
AUTOMATION SYSTEM
LCD PRODUCTION
AUTOMATION SYSTEM
4つのカテゴリー
4 CATEGORY
各種専用機
ALL KINDS of FACTORY
MACHINES
鋳造溶解自動化
プラントシステム
CASTING INDUSTRY
AUTOMATION SYSTEM
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事業案内
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事業案内
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Aluminium Die-casting Automatic System
H
A
F
E
D
G
C
B
A.
B.
C.
D.
Robot sprayer, Simple motion sprayer
Water base & Oil base mold release lube supply unit
Insert supply device, Cooling unit
Robot extractor, Robot insert, simple motion
extractor
E. Hydraulic & pneumatic trimming & cutter unit
F. Debarring unit, After processer, Numbering
G. Ladling robot
H. System up
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製品取出し装置
取出ロボットハンド
ロボットインサートハンド
ロボット架台
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離型剤スプレー装置
SPRAY HEAD
バルブスタンド
離型剤圧送装置
ホーススタンド
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注湯ロボット.PF装置
Additional axis type
Non additional axis type
PF真空装置
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トリミング装置
HYDRAULIC TRIMING PRESS
VIBRATION TRIMING
AIR-HYD TRIMING PRESS
AIR TRIMING PRESS
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後処理装置
GATE CUTTING
2軸⾛⾏式湯⼝切断装置
MARKING
縦型切断機
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鋳造(FC)工場における自動化事例
鋳物溶解プラント及び周辺自動化事例
①
②
③
④
電気炉及びキュポラ用材料供給装置
注湯機・配湯装置
遠心鋳造機(Cylinder liner)
堰折り機
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Casting Plant Automatic System
Hopper
Material
Cart
CASTING PLANT
Material
feeder
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全自動中子ロボットバリ取装置
砂中子バリ取りシステム
システムの特徴
(中子バリ取り)
1.搬送ロボットにて製品位置をカメラで認識
→ 製品位置のバラつきを検出し、バリ取り位置を補正
→ 多品種に対応できる。
2.バリ取りロボット2台使用
→ サイクルタイムの短縮
→ 複雑な形状のバリ取りに対応
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Casting Plant
ノロ取装置
溶解作業に於いて鋳造に使用する
溶融金属内に発生するノロを除去す
ることは溶湯の品質向上に於いて必
要不可欠で有る。
しかしながら炉前での作業な為非常
に危険。
死亡事故等の人身事故が絶えな
い。
高温下での作業は非常に苛酷。
ノロ取装置の開発に着
手。
PRビデオ
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その他の工場自動化事例
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Automatic Robot System for Various Special machines
We design and create for all customer automation demands, such
food industries, automobile industries, electric industries, and others.
Train maintanance system
Vision material handling system
Various material handling
Sun tracking solar panel system
Tap hole inspection machine
Mobile robot automation system
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人と共存可能なロボットによる自動化
デンマーク製ユニバーサルROBOTの活用事例
ティーチングに費やす時間がほとんど
かからない
安全柵が不要・設置面積最小化
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人との協調ロボット
安全柵のいらない省スペースシステム
産業用ロボット
80W(150NT)規
制の緩和
ユーザーによるリ
スクアセスメント
の実施
UR
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2.ロボット実用化に向けて国内と海外のSIerの
存在感の違い(イメージ)
日本
海外(ヨーロッパ、アメリカ)
ロボットメーカー
SIer
小規模
SIer
ロボット
小・中・大規模
メーカー
高度技術
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国内Sierの現状①
エンジニアリング業務を手掛けているのは主にシ
ステムインテグレーター
システム化の2つの流れ
ロボットメーカー
最適ロボットを推奨
自動車関連
電機関連
大手ユーザーへ
SIer
①コンサルティング
②システム構想・設計
③プログラム設計
一般ユーザーへ
SIerがロボットと周辺機器を組み合わせてユー
ザーへセットアップしている。
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国内SIerの現状②
① SIerは産業用ロボットをまとめあげる為に欠か
す事ができない重要な存在
② 全業種に精通するSIerは少なく、特定の事業
分野に特化したり強みを持つSlerが多い
③ ロボットメーカーは優秀なSIerを数多く持つ事
が販促の近道となっている
④ 専業者は少なく専用機メーカーが延長線上で
兼業している
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国内Sierの問題点
大半の受注案件が単発の専用機設計
設計から製造までのリードタイムが長い
納入後の調整作業が伴い、手離れが悪い
得意先の設備投資動向に影響を受けやすい経営
体質で、慢性的に欠損計上を強いられている
Sierが多い
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3.システム構想を現場へどう落し込むか
導入プロセス
1. お客様仕様又は期待値
2.
引合打合せ 仕様・金額・納期
無償
3.
構想検討
4.
見積・見積仕様書
5.
受注前打合
構想図(2D・3D)
サイクルタイム
動作線図
見積(ブレークダウン化)
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3.システム構想を現場へどう落し込むか
受注時支払条件
海外 30%,60%,10%,あるいは1/3,1/3,1/3等)
国内 検収後100%
6.
受 注
7.
全体組図・レイアウト設計
8.
承認打合
9.
詳細設計
機械
電気
ロボットプログラム
社内DR
10. 出 図
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3.システム構想を現場へどう落し込むか
11. 製 作
製缶・機械加工・塗装・表面処理
組立・機側配線工事・配管工事・制御盤
12. メーカー工場内試運転
13. 客先立会
(客先工場内に有るが如し)
14. 立合後指摘事項修正
15. 出 荷
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3.システム構想を現場へどう落し込むか
16. 客先指定場所据付工事
17. 客先指定場所内試運転調整及び立合
18. 操業立会
19. 立合後指摘事項修正
20. 検収・引渡し
受注後引渡しまで
最低3ヵ月~6ヵ月を要する
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4.ロボット実用化にむけて・・・まとめ
① 中小SIerの多い日本では初期費用が多く、 リスクの
高いシステムUPは敬遠される。
②土日祭日、夏季休暇、年末年始工事が多く工務従事者
不足(若い人に敬遠)。
③ 上記故、ロボットメーカーの下請的小規模SIerが多い。
しかし、このSIerが日本の自動化を支えている
④ ロボットティーチング業務の負担が大幅に軽減されれば
、ロボットの導入が促進される。
⑤ 安全労働基準が緩和されれば自動化コストが下がり、
投資が増える可能性大。設置面積も減り小企業が設 備導
入しやすくなる。
⑥ 健全な取引慣行等による収益性の確保
業種を越えてソフトがお金に成る風土作りへ
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5.国内のSIerの力を国外で活用した事例
TGI-SANMEI ROBOT ACHADEMY
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タイ工場 設立の経過
●大手自動車メーカー様からのダイカストマシン周辺
自動化とアフター体制の為の現地拠点設立要請
(設立)
2011年6月
(社名)SANMEI MECHANICAL(THAILAND) CO.,LTD
(所在地) タイ チョンブリ県
アマタナコン工業団地 フェーズ2
(資本金) 700万バーツ(約2000万円)
資本比率 日本 三明機工㈱
49%
タイ A社 48%・ B社 3%
(工場)
ローカル企業として登記(マジョリティは三明機工)
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SANMEI MECHANICAL (Thailand) Co., LTD 工場全景
工場外観
工場内景観
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自動化要求とロボット化の現状
●事前に聞き取り調査を・・・・・・・・・
2009年11月 経済産業省素形材ミッションにてタイ
素形材産業企業を訪問・自動化の意志調査
2010年5月 タイ日系大手自動車メーカー鋳造部門
大手・中小ダイカスト専業メーカー訪問
●自動化要求有るも日本の様にロボット化は無理の声
何故・・・・タイ人のロボットエンジニアがいない
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なぜ ROBOT ACADAMYを設立しようとした?
それならタイ人にロボットのティーチングを教えよう。
ティーチングだけでなくPLCも出来るシステムエンジニア
を育成し,日系のお客様に就職してもらおうと考えた。
それなら学校を作ろう。タイ政府を巻き込んで。
タイ工業省へ話を持ち掛けた。
工業省次官が大いに賛同してくれた。是非一緒に
タイのこれからのロボット化・自動化に向けてエンジニア
を育成しようと意気投合。
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ROBOT ACADAMY はこんな風に設立
場所の提供はタイ政府
DIPLOMAの発行
BSID
TGI
+
講師は三明機工
派遣費用は一般財団法人
海外産業人材育成協会
HIDA と TGI
SANMEI MECHANICAL INC.
HIDA JAPAN
ROBOT ACADAMY
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TGIとは?
タイ工業省 MOI
タイ工業省振興局裾野産業部 BSID
職業訓練短期大学校 TGI (Thai German Institute)
TGI外観(正面より)
TGI入口
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TGIのスナップ
職業訓練短期大学校 TGI (Thai German Institute)
工作機械室(NCフライス・ドイツ製)
制御系訓練室
工作機械室(旋盤)
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TGIとの調印式
職業訓練短期大学校 TGI (Thai German Institute)
2013年9月12日ロ
ボットアカデミー設立
調印式
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ROBOT ACHADEMY 開校式のスナップ
職業訓練短期大学校 TGI (Thai German Institute)
教室内・YASUKAWA・FANUC
教室内・YASUKAWA・FANUC
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ROBOT ACHADEMY 開校式のスナップ
イノベーション
デーにおける
見学者多数
講義風景
操作説明
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ROBOT ACHADEMY 授業風景
講師:佐藤敏紀
入社7年目
実習
TGI職員に
講義中
座学
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ROBOT ACADEMY 設立趣意
タイ人のロボットティーチングマンを養成
タイ人のロボットティチングマンを養成
2013年9月23日開校
ダイカスト周辺に特化して、TGIと協業しロボットの基礎教
育並びにプログラミング教育を主たる業務とする。
特に、大きな特徴は電気制御とロボットティーチングが
できるシステムエンジニアを見指す事。
教育対象ロボット
あらゆるロボットメーカーのロボットがティーチングできる
特徴を有する。
YASKAWA
FANUC まずはこの2社のロボットに関して実施する。
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ROBOT ACADEMY
教育LEVEL
LEVEL 1
BASIC
LEVEL 2
APPLICATION
安全に関する知識及び法令(日本)
基本仕様の説明
基本操作技術の説明
ダイカスト自動化
ハンドリング
パレタイズ
LEVEL 3
JOB PROGRAMING プログラミングの作り方
PLCとのI/Lの考え方
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次のSTEPで目指すもの
ロボットのMAINTAINANCE作業
保守点検教育(OVER HAUL)
• 安全に関する知識及び法令
• 基本仕様の説明
• 基板構成及び新郷の流れ
• 基板原理と機器の概念
• トラブルシューティング
•
•
•
•
•
制御盤内の部品交換手順
モーター交換
アラームの対処
減速機交換・グリス補給
ロボットの日常点検
点検感覚と点検項目
バッテリーユニット交換
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ROBOT ACHADEMY
ご清聴ありがとうございました
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