手足口病 - 神奈川県衛生研究所

2011 年 神奈川県における手足口病の発生状況
第 27 週(7/4~7/10)以降、神奈川県の手足口病の報告数が多くなっています。
手足口病は、口の中や手、足などに現れる水疱性の発疹が特徴の急性ウイルス性感染症で、
主に夏に乳幼児を中心に流行します。例年、まもなく流行のピークを迎えますので、今後
の発生動向に注意するようにしましょう。
手足口病は、県内 213 ヶ所の小児科定点の医療機関から毎週報告されています。第 29 週に報告のあった医療機関は、
神奈川県 199 ヶ所(県域 72 ヶ所、横浜市 81 ヶ所、川崎市 32 ヶ所、相模原市 14 ヶ所)でした。
定点当たり報告数とは、その週の報告数を報告医療機関数で割った値であり、1定点医療機関当たりの手足口病の報
告数をあらわしています。
○年別・週別発生状況
2011 年は、第 27 週か
ら報告数が増加し、例
年の同時期と比較して、
報告数が多くなっていま
す。
手足口病定点当たり報告数の週別推移
2011年(全国)
(神奈川県 2006-2011年)
2006年
12
定点当たり報告数(人)
2007年
10
2008年
8
2009年
6
2010年
4
2011年
2
0
1
3
5
7
9
11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 (週)
○年齢群別累積発生状況
(神奈川県 2011 年第 1 週~第 29 週)
年齢群別では、5 歳以下で約 9 割を占めてい
ます。
手足口病年齢群別報告割合
10~14歳
1%
(神奈川県2011年第1週~第29週)
15~19歳
0%
8~9歳
2%
20歳以上
1%
0~1歳
2~3歳
4~5歳
6~7歳
7%
6~7歳
0~1歳
36%
4~5歳
19%
8~9歳
10~14歳
15~19歳
20歳以上
2~3歳
34%
○保健所別発生状況
第 29 週では、鎌倉、大和保健福祉事務所管内、及び横浜市、川崎市、藤沢市で、定点当たり
報告数が 5.0 人を超えて、警報レベルとなっています。
川崎市
相模原市
厚木
川崎市
相模原市
厚木
横浜市
横浜市
大和
大和
秦野
秦野
足柄上
平塚
茅
ヶ
崎
藤
沢
市
足柄上
平塚
鎌倉
藤
沢
市
鎌倉
横須賀市
小田原
横須賀市
小田原
茅
ヶ
崎
三崎
三崎
(28 週)
定点当たり報告数
2未満
2以上5未満
5以上
(29 週)
(参考) 神奈川県の年別定点当たり報告数
神奈川県の手足口病の定点当たり報告数の推移(1999-2011年)
10
定点当たり報告数(人)
8
6
4
2
0
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005 2006
2007
2008
2009
2010
2011
神奈川県衛生研究所感染症情報センター
警報・注意報について
警報レベルとは大きな流行が発生または継続しつつあることを示し、注意報レベルとは流行の発
生前であれば今後 4 週間以内に大きな流行が発生する可能性が高いこと、流行の発生後であれ
ば流行が継続していると疑われることを示します。
手足口病の警報レベルは当該保健所における定点当たり報告数が 5 以上で始まり、2未満で終
息します。手足口病には注意報レベルはありません。