みんなで奏でるプログラム

みんなで奏でるプログラム
愛称:ふえふき協奏曲“第一楽章”
1)みんなで奏でるプログラムとは
このプログラムは、第一次笛吹市総合計画のまちづくりの方向である“にぎわい・やすらぎ・
きらめき”の実現に向けて、基本計画に基づく施策や事業の連携、市民との協働の実現を目指す
とともに、各施策の相乗効果を期待した「のばす(Develop)」「つなぐ(Network)」「ささえる
(Assist)」という『笛吹DNA戦略』により、積極的に取り組むものです。
このプログラムは、それぞれの施策や事業を横断的につなぎ、基本計画における各施策の先導
的な役割をはたす「施策連携プロジェクト」と、延べ5回にわたる市民ワークショップや市民意
識調査からの提案をもとにした「市民提案プロジェクト」の2つのプロジェクトから構成されて
います。
みんなで奏でるプログラム
施策連携プロジェクト
市民提案プロジェクト
2)施策連携プロジェクトの構成と展開
施策連携プロジェクトは、各施策の連携によりさらなる効果を目指す基本計画のリーディング
計画です。
プロジェクトでは、全国的な課題でもある「環境問題」と「防災対策」を取り上げ、施策連携
を図る重点テーマとして、積極的な取り組みを推進していきます。
環境問題は、人間の諸活動にともなうエネルギーや資源の大量消費、排出される大量の廃棄物
の処理、地球温暖化の原因である温室効果ガスの増大などにより、地球的規模においてさまざま
な問題が生じています。経済産業活動から市民生活にいたるあらゆる分野での対応が求められて
いることから、本市では「環境」の施策を積極的に推進し、
「産業」や「学習」の施策や事業と連
携し「循環型社会プロジェクト」を推進します。
東日本大震災により防災・減災意識は高まってきました。本市でも東海地震の発生時には、大
きな被害が想定されます。災害の発生時には、
「自助」
「共助」
「公助」において役割を分担し、生
命、財産、地域をまちぐるみで守っていくことの必要性、重要性が明確となっています。地域に
おける「安全」で「安心」なまちづくりのため、
「安全・安心、防災プロジェクト」を推進してい
きます。
産業
循環型社会
プロジェクト
環境
安全
連携
学習
健康
安全・安心、防
災プロジェク
ト
循環型社会プロジェクト
バイオマスタウン構想や環境基本計画を軸に循環型社会を推進し、環境学習活動などにより地
域住民と一体となって、農業や観光などの産業の活性化を図ります。
環境にやさしい循環型社会の推進
農業における有機資源の活用やごみの資源化による循環型社会づくりを推進します。
[有機資源の利活用による農業の推進]
化学肥料や農薬の使用を減らし、有機質肥料や微生物を利用した土づくりなどを進め、環境に
やさしく、安全な農産物の生産に努めて行きます。
[ごみ資源の循環利用]
ごみの発生抑制と分別排出、資源化を推進します。また、生活系可燃ごみの組成割合の高い生
ごみの堆肥化促進を進めていきます。廃食油のバイオディーゼル化についても引き続き取り組み
を進めていきます。
やってみるじゃん 53(ごみ)減量の推進
「環境にやさしい都市」を基本理念として進めている生活系可燃ごみ 53 パーセント減量を引き
続き目指します。(平成 23 年度まで 28%達成、5 年後には 33%削減を目指して行動します。)
[家庭ごみの減量]
容器包装リサイクル法による家庭ごみ分別の徹底を図ります。また、特に生活系可燃ごみの組
成割合の高い生ごみの処理対策に重点的に取り組みます。
[*エコアクション 21 の推進]
事業所などで環境への関心を持って行動したその結果をまとめた「エコアクション 21」への取
り組みを推進し、市民・事業所における環境保全事業の推進及び啓発を行います。
[環境学習の推進]
子どもの学校教育から市民の生涯学習にいたるまで、実践できるためのごみ資源化講座等を開
催し、分別方法について学習を進めます。また、環境に関する各種勉強会・研究会等を開催しま
す。
*エコアクション21・・・環境の取り組みを効果的、効率的に行うシステムを構築・運用・維持し、環境への関心を持って行動
したその結果を取りまとめ、評価・公表する方法として環境省が策定したガイドラインに基づく認証登
録制度。
安全・安心・防災プロジェクト
「自助」「共助」「公助」それぞれの役割分担の中で災害から人々の命や財産を守り、地域の安
全、安心を築くため、地域住民と一体となった取り組みができるよう施策連携を図っていきます。
また、健康づくりにより災害発生時の避難に手助けが必要な人の減少や地域コミュニティーの
活性化を行い、安心なまちづくりを目指します。
地域防災組織の強化
市民の災害に対する自助、共助の意識を高め、地域ぐるみでの防災・減災に取り組みます。
[要援護者台帳の整備]
災害時の要援護者台帳の周知、運用が不十分です。高齢者、障がい者など支援を必要とする人々
を地域で再確認するとともに、地域においての役割を決め、災害時の準備を進めていきます。
[地域自主防災マップの作成]
自主防災力強化のため、災害時の行動のポイントとして地域における防災施設や備品の場所な
ど、すべての住民が分かるような準備が必要です。全地域での防災マップづくりを行っていきま
す。また、地域避難所の運営について日頃から被災状況を想定し、役割分担や運営方法について
地域での話し合いを進めていきます。
災害に強い環境の整備
災害は避けて通ることはできません。いつ起きるか分からない南海トラフ地震(東海沖、東南
海沖、南海沖)は、家屋の倒壊、停電、断水、道路網の寸断や火災など甚大な被害が予想されま
す。自ら減災に対する意識を高め、生活の場を守る取り組みを進めます。
[木造個人住宅等の耐震化の推進]
災害時の被害を最小限に抑える必要性から、木造個人住宅の耐震化を推進する必要があります。
昭和 56 年以前に建てられた個人住宅も多数存在しています。耐震診断と耐震化についての取り組
みを進めていきます。
また、公共施設や上下水道、道路、橋梁などの耐震化や水害に備えた河川整備なども進めてい
きます。
[火災予防対策]
災害時の防火対策について、日頃から意識の向上を図っていきます。地域の消防施設の整備や
住宅用火災警報器の設置促進を進めることは、普段の防火対策につながっていきます。
防災・減災への意識の高揚
東日本大震災により、市民の防災への意識は高まっています。しかし、時が経つにつれ意識
は薄くなり、備えはマンネリ化していきます。常に防災・減災に向けての高い意識を継続する
ための意識付けが必要となります。
[防災・健康教育の推進]
被災時において地域の中心となる行政区や消防団への初動体制の訓練や、保育所、学校、事業
所などにおける被災時を想定した防災訓練の実施など、防災教育の推進を図っていきます。
また、自らの命は自ら守ることを基本に、日頃からの健康づくりのための地域健康づくり教室、
シルバー体操指導員の養成講座などを開催していきます。
[地域防災リーダーの育成]
地域防災計画や自主防災組織活動マニュアルなどに基づき、地域における自助・共助の意識啓
発や自主的な応急体制の確立、被災時の避難所運営の中心となる地域防災リーダーを育成してい
きます。
3)市民提案プロジェクトの構成と展開
“にぎわい・やすらぎ・きらめき”のあふれるまち笛吹市の主人公は市民です。
第一次笛吹市総合計画では、市の将来像実現のための視点として「市民と行政とのパートナー
シップの形成など、市民と地域の主体的な取り組みによりまちの力を高めることが必要」として、
「市民の主体的な活動を支えるしくみづくり」
「市民と行政のパートナーシップづくり」に取り組
むことを掲げています。
このプロジェクトは、第一次笛吹市総合計画におけるまちづくりの方向である“にぎわい・や
すらぎ・きらめき”の実現に向けて、市民と行政の協働、パートナーシップにより取り組もうと
するものであり、
「にぎわい作戦」
「やすらぎ作戦」
「きらめき作戦」と題して、具体的な事業の展
開方法について、市民ワークショップなどからの提案をまとめたものです。これをベースに、市
民の参画による事業の企画、運営、評価への取り組みを進めるとともに、各作戦を連携させたプ
ロジェクトの展開を図っていきます。
にぎわい
やすらぎ
作戦
作戦
市
行
協
民
政
働
きらめき
作戦
にぎわい作戦
本市は山梨県のなかでも重要な観光拠点として位置づけられています。
地域の魅力を一番よく知っているのは地域に暮らす私たち市民です。市民自らが楽しめるまち
づくりが、にぎわいのある観光地づくり、交流人口の増加につながっていきます。
[温泉まるごと健康パックづくり]
石和・春日居温泉、自然(いい空気、簡単に登れる山)
、地元の食材、歴史、参加型イベントを
組み合わせ魅力ある観光パックの商品化は、誘客につながります。また、市民の健康づくりの場
としての活用もできます。
[あるもの探し・市内お宝再発見]
地域のお宝を再発見、再認識し笛吹市の魅力を住民自らが共有していきます。7つの町の宝探
しをして磨き上げ、地域歩きマップの作成を行い、市民総ガイドを目指すことは、*ホスピタリ
ティーあふれるまちづくりにつながります。
[地域プロデューサー育成]
地域活性化のため、いくつかの NPO やボランティアグループが活動を始めています。互いの情
報を共有し連携することにより、さらなる発展した活動につながっていきます。そのためにマネ
ジメントできる人材の育成が求められます。
*ホスピタリティー・・・心のこもったもてなし。歓待の精神。
やすらぎ作戦
地域の自然や景観を守り後世に引き継いでいくことは、現代に生きるものの努めです。日本一
の桃源郷を市民一人ひとりの努力で創り上げていきます。
また、安全で安心できる生活環境を創り上げ、災害への準備を行っていくことが、日々のやす
らぎをつくっていきます。
[ごみ拾い運動]
市民みんなでごみ拾い運動を行い、きれいな笛吹市をつくっていきます。ごみのない地域は、
おもてなしの心として観光客をお迎えすることにつながるとともに、心の安らぎを与えることと
なります。ごみ拾いがごみを捨てない心の育成につながっていきます。
[花いっぱい活動]
人が集まる場所や庭先に花を植えることは、桃の花の時期だけでなく、一年中花にあふれる日
本一の桃源郷づくりにつながります。住んでいる人も訪れる人も気持ちよく過ごせるまちになり
ます。
[みんなで備蓄]
いつ起きても不思議ではない大地震に備え、家庭で、地域で、市で話し合い、災害への準備を
進めていきます。普段から水、食料、毛布、機材などを備蓄が必要です。
[避難所運営チームの結成]
地元の避難所について地域のみんなで確認します。いざという時のために地域で避難所の開
設・運営ができる準備を訓練が必要です。
地域にはたくさんの技能や特技を持った人がいます。地域の力を結集し、役割分担を行い苦難
を乗り越えるためのチームづくりにつながります。
きらめき作戦
みんなで学び
みんなで育てる
市民一人ひとりが生涯にわたり学ぶことにより、自己実現と豊かな子どもたちへの教育が実現
され、そのことが地域社会を支えます。大人たちが自ら積極的に学び、またその背中をみて子供
たちが育ちます。子どもたちには生きる喜び、みんなで活動する楽しさ、社会で果たす役割を教
えます。こうした取り組みにが、より健やかで個性輝く人材育成につながります。
[市民の手によるまちづくり]
市民が自ら率先してまちづくりに参加できる機会の拡大と、市民自らの企画立案によるまちづ
くり活動へのサポート体制の強化が求められます。また、活動グループ間の連携も必要です。
[地域の宝を育てよう]
地域の愛情に恵まれ、健やかに成長した子供たちに、生涯ふるさとに関わりながら過ごしても
らうためには、地域の良さを学び、地域の温かさを感じ、ふるさと笛吹市を愛してもらうことが
何より重要です。
これには、県立笛吹高校を拠点とし、高校と市内の小中学校が相互に連携し、学業、スポーツ、
道徳などさまざまな面で交流を行う取り組みが寄与します。地域の大人たちも積極的に関わりな
がら、良き道しるべとして、地域の子供たちの輝かしい未来への創造につながります。
[公民館*シェアハウス化]
地域の公民館を「シェアハウス」に置き換えて、子供から高齢者までだれでも自然に集い、生
涯にわたって学習や文化活動に親しむとともに世代間のコミュニケーションを促進するスペース
としての公民館像です。
遊びに来たり、学びに来たり、地域のボランティア活動の場であったり・・・。さまざまな目
的をもって来館する地域の人々が、公民館という共同のスペースを分け合って使い、ときには支
え合ったり、情報交換をしながら、地域の拠点として公民館を気軽に利用できる新たな展開が広
がります。
*シェアハウス・・・共有の空間を家族ではない複数の人が分け合って住み、一緒に支え合ったり関わり合ったりしながら生
活する居住形態