2015年度 事業報告

2015年度 事業報告
自2015年4月1日
至2016年3月31日
目次
1
事業の経過及びその成果(概況)・・・・・・・・・・
1
2
事業の経過及びその成果(事業別)・・・・・・・・・
(1)会員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(2)交通環境活動・・・・・・・・・・・・・・・・
(3)ロードサービス・・・・・・・・・・・・・・・
(4)会員サービス・・・・・・・・・・・・・・・・
(5)モータースポーツ・・・・・・・・・・・・・・
(6)国際活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(7)広報活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(8)総合案内サービスセンター・・・・・・・・・・
(9)人事と組織・・・・・・・・・・・・・・・・・
(10)システムの更新等・・・・・・・・・・・・・
2
2
4
12
15
19
22
24
27
27
28
3
法人の概況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29
4
業務執行体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30
5
業務の適正を確保するための体制の整備
についての理事会決議・・・・・・・・・・・・・・・ 31
6
附属明細書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33
1
事業の経過及びその成果(概況)
【JAFを取り巻く環境】
日本経済は、完全失業率の低水準や名目賃金の前年比プラス等、好材料が見ら
れるものの、個人消費の回復については、いまだ緩慢な状況であり、加えて、
海外要因、為替、金利等の影響を受け、不安定さを増しております。
国内自動車市場においても、厳しい状況が続いており、さらに長期的には、
高齢化による免許保有人口の減少、人手不足、大都市圏における「保有」から
「使用」への価値観の変化、地方では生活インフラであるガソリンスタンドの
減少等、多くの課題を抱えております。
また、自動車のIT化、自動運転は、自動車ユーザーへの安全性と利便性の
格段の向上をもたらすとともに、市場には新たな変化を生み出し、他分野から
の自動車業界への参入といった競争の激化も予想されています。
一方、インバウンド観光は年々急速に拡大しており、当初政府が設定した訪
日旅行客数の目標も上方修正させる等、観光の重要性が注目されています。初
訪日客だけでなく、今後はリピーターも増え、主要都市だけでなく、地方への
誘客も見込まれることから、自動車には、移動手段としての役割がより一層、
期待されます。
今後さらに拡大するインバウンド需要を地方が取り込み、地域の活性化を図
るためには、国内ドライブ旅行の環境を醸成し、地方創生の基盤整備をするこ
とが求められます。
【事業の概況】
このような状況の中、在籍会員数は、1,846万名と前年度にくらべ30万名の増
加となりました。また、新規入会数は、167万件と前年度にくらべ3万件の増加
となりました。
ロードサービスの継続的な質の向上に加え、会員の生活に密着した良質な優
待施設との契約拡充や、くるまに関する情報を幅広く発信することで、会員
サービスの向上を図り、前述のとおり、在籍会員の増加となりました。
本年度の経常収益は、会費収入の増加等により、663億円と前年度にくらべ11
億円の増収となりました。
経常費用は、燃料単価下落等による自動車関係費や適正な購買の仕組みの導
入等による低減効果はあったものの、在籍会員数増加に伴う会員業務費、メイ
ト費等のコスト増があり、638億円と前年度にくらべ2億円の増加となりました。
その結果、当期一般正味財産増減額は24億円となり、前年度にくらべ9億円の
増加となりました。
1
2
事業の経過及びその成果(事業別)
(1)会員
在籍会員数は、18,460,928名と前年度にくらべ296,690名の増加となりました。新規
入会数は、1,669,674件と前年度にくらべ32,839件の増加となりました。
また、入会経路別の構成比は、自動車販売店67.7%、JAFダイレクト16.7%、
ロードサービス隊8.5%、取扱店5.5%、指定工場1.1%、会員による紹介0.5%となっ
ています。
継続払込数は、16,601,830件と前年度にくらべ272,005件の増加となりました。継続
率は92.1%で、前年度と同様となりました。
(単位:名)
【在籍会員状況】
会員種別
2015年度
計画数
個人会員
12,187,360
12,163,023
100.2%
12,037,630
149,730
101.2%
家族会員
5,568,396
5,556,583
100.2%
5,450,866
117,530
102.2%
法人会員
(車両)
705,172
692,800
101.8%
675,742
29,430
104.4%
18,460,928
18,412,406
100.3%
18,164,238
296,690
101.6%
合計
計画比
前年度
増減
【新規入会状況】
会員種別
前年度比
(単位:件)
2015年度
計画数
計画比
前年度
増減
前年度比
個人会員
964,930
955,003
101.0%
950,015
14,915
101.6%
家族会員
568,597
551,544
103.1%
564,331
4,266
100.8%
法人会員
(車両)
136,147
117,753
115.6%
122,489
13,658
111.2%
1,669,674
1,624,300
102.8%
1,636,835
32,839
102.0%
合計
【継続状況】
(単位:件)
2015年度
計画数
計画比
前年度
増減
前年度比
継続払込数
16,601,830
16,541,531
100.4%
16,329,825
272,005
101.7%
継続率全体
92.1%
−
−
92.1%
(0.0%)
−
継続率1年目
66.7%
−
−
66.1%
(0.6%)
−
2
①新規入会促進
市場の拡大が予想されるレンタカー・カーリース・カーシェアリングの各取扱店に対
して、市場ニーズ分析及び業務運用の効率性を考慮したパイロットテストを実施し、商品開
発・会員制度の改正も視野に入れた効果検証を行っています。
また、「JAFパートナーサイト」の登録を促進し、本年度のメールマガジン登録取
扱店数は12,174社になりました。登録いただいた取扱店に対してメールマガジンを配
信し、有益な情報を定期的に提供し、入会獲得の支援を行いました。
自動車販売店においては、新車購入時だけでなく、サービス利用・入庫時に入会を
勧めていただくため、サービスフロントへの訪問を強化しています。
②会員継続促進
「JAFマイページ」を利用した「会費自動振替登録キャンペーン」を実施し、会費
自動振替の推進を図りました。口座振替手続き件数は、113,069件と前年度にくらべ
15,417件の増加となりました。
コールセンターでは、音声マイニング(音声のデータ化及び分析システム)を活用し、
退会理由別での応酬話法の好事例を抽出し、ナレッジを共有することで、応対スキルの
向上と均質化を図っています。なお、本年度の退会抑止件数は、5,240件でした。また、
約405,000名の会員有効期限切れの会員の方に継続促進コールを実施しました。
③JAF デジタル会員証
「JAFお得ナビ」や「ロードサービス救援コール」との連携等、会員証の利便性の
向上を図り、会員の方が手軽にJAFの各種サービスを利用していただくことを目的
に、スマートフォンに会員証を表示できる「JAFデジタル会員証」の普及促進のため、
7月∼8月に登録キャンペーンを行いました。期間中に登録いただいた会員の方は、
68,927名。1月∼3月にはタレントを起用した登録プロモーションを行い、期間中の登
録者数は72,833名で、本年度末までの累計登録者数は770,080名になりました。
④JAF U−17 OPEN CAMPUS
5月に若者へのJAF認知度の向上及び新規入会拡大の一環として、16-17歳向けの
スマートフォンサイト「JAF U−17 OPEN CAMPUS」を開始しました。
期間は最大2年間で、提供する内容は、優待施設でのサービスや交通安全動画の視聴等
です。また、アンケート機能により、若年層のニーズ調査の役割も担っており、本年
度の登録者数は1,635名になりました。
3
(2)交通環境活動
交通環境活動における講習会・イベント等参加者数は、1,215,407名と前年度にくら
べ175,694名の増加となりました。衝突被害軽減ブレーキやESC(横滑り防止装置)
等、先進安全自動車(ASV)の技術体験を取り入れた実技型講習会や企業や学校を
対象とした座学型交通安全講習会及びイベント時に子ども安全免許証、シートベル
ト・コンビンサーの取り組みを全国で開催し、広く交通安全・環境保全活動に興味を
もっていただきました。
また、交通安全に関わるユーザーテスト等の実験を行い、その結果をJAFホーム
ページやYou Tube公式アカウントで公開しました。
【講習会・イベント等参加者数】
開催内容
(単位:名)
2015年度
前年度
増減
前年度比
座学型交通安全講習会
396,443
339,689
56,754
116.7%
子ども安全免許証
293,782
246,944
46,838
119.0%
シートベルト・コンビンサー
211,457
185,725
25,732
113.9%
反射材体験
194,168
98,503
95,665
197.1%
JAF交通安全ドレミぐるーぷ
40,473
38,192
2,281
106.0%
実技型交通安全講習会
27,969
24,215
3,754
115.5%
8,022
7,925
97
101.2%
セーフティトレーニング
654
566
88
115.5%
エコトレーニング
588
714
△126
82.4%
シニアドライバーズスクール
465
417
48
111.5%
41,386
96,823
△55,437
42.7%
1,215,407
1,039,713
175,694
116.9%
エコドライブ講習会
その他※
合計
※
その他は、上記の表に示した各事項以外のイベント機器体験者及び講習会参加者の数です。
前年度においては、店舗出張型イベントの参加者数と、イベントにおけるイベント機器体験者数、講習会参加者数を
それぞれ計上し、重複しておりましたので、2015年度は店舗出張型イベント参加者数を除外しました。
4
①先進安全技術普及に向けた啓発活動の展開
先進安全自動車に搭載されている代表的な5つの装置について、機能や目的、留意点
等を自動車ユーザーに分かりやすく理解していただくことを目的として、コンピュー
ターグラフィック(CG)を用い、動画を制作しました。自動車販売店においても、
商談時等の限られた時間で、効率良く、お客様に先進安全技術の装置に関する正しい
知識を理解していただけるよう、各動画は約2分間程度で構成しています。JAFホー
ムページやYou Tube公式アカウントで公開しています。
以下の5つの機能について制作
①
②
③
④
⑤
衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)
ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)
車線逸脱警報装置(レーンキープアシスト)
リアビークルモニタリングシステム
自動切替型前照灯
動画の一場面(ACC)
ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)は、ドライバー自身の疲労軽減
に効果があるだけでなく、追突事故の予防や渋滞緩和等、広く交通社会全般に対する
メリットが期待できることから、「ACC推進キャンペーン」を前年度より、継続実
施しています。
特設サイト「選ぼう使おうACC」
ACCの作動表示部
②交通安全啓発ツールの制作と訴求
JAFMate誌で連載中の「危険予知トレーニング」をより分かりやすく学んで
いただけるよう、実写版危険予知の追加編として、「雪道編」を制作しました。
「雨天編」「二輪車編」「自転車編」等、現在、26話をJAFホームページやYou
Tube公式アカウントで公開しています。
実写版危険予知の画面イメージ(左:雪道編、右:二輪車編)
5
運転技術の向上に役立ててもらうために交通シーンを10カテゴリーに分けた動画
(ユーザーテストや危険予知等)で学べる「交通安全まとめサイト」を制作し、公開
しています。同サイトでは、ゲーム感覚で学べる運転適性チェック「JAF D−D
ock」やドライブレコーダーで撮影された映像を見て交通安全を考える「JAF
セーフティーシアター」なども紹介しています。
10カテゴリーを以下のように分類
●通勤やドライブ時に注意したい道路場面
(①駐車場/②住宅街/③幹線道路/④高速道路)
●自動車以外の道路利用者に関する内容
(⑤バイク/⑥自転車/⑦歩行者)
●気象状況
(⑧夜間/⑨雨天/⑩降雪)
新規サイト「動画でCheck!交通安全10カテゴリー」
4月に外国人ドライバーに、日本の交通ルールを理解してもらい、交通事故防止に役
立てるための外国語版「交通の教則」をリニューアルし、販売を開始しました。
購入者の利便性向上を図るために、5月からは電子書籍版の販売を開始し、11月から
は製本書籍版をインターネット通販(Amazon.co.jp)でも取り扱うようにしました。
「交通の教則」(左:英語版
右:ポルトガル版)
6
③社会のニーズを捉えたユーザーテスト
雨のシーズンに合わせ、雨天時の磨耗タイヤの危険性をテーマとしたテストを実施
し、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの溝の深さや路面状況の違いによる、制動
距離の変化を検証しました。
ウエット路面での旋回ブレーキテスト
タイヤの磨耗による制動距離の違い
6月の改正道路交通法の施行に伴い、自転車の危険運転をテーマに「荷物を満載し子
どもを乗せた運転」と「傘差し片手運転」との制動距離を比較する実験を行いました。
制動距離の比較
傘差し片手運転での急制動
吹雪による車の立ち往生時や車内での仮眠時に、マフラー付近が雪で覆われて一酸
化炭素(以下、CO)中毒の事故が毎年のように発生していることから、「対策なし」
と「マフラー周辺を除雪」、「窓を5cmほど開ける」場合で車内のCO濃度を計測
し、その危険性と対策を検証しました。
雪に埋もれた車両を再現
(左:対策なし 右:マフラー周辺を除雪)
車内のCO濃度の変化
7
JAFのロードサービス救援依頼で「タイヤのパンク」は上位を占め、特に高速
道路での救援では、約33%(2015年度1位)を占めており、空気圧の違いでバース
トの危険性が変わるのか、また、バーストが起こった際の車の挙動についても検証
しました。ユーザーテストについては、JAF Mate誌に掲載すると共に実験
動画をJAFホームページやYou Tube公式アカウントで公開しています。
空気圧不足によるバーストの危険性を検証
通常時とバースト時の挙動の違い
④エコドライブの推進等による環境保全の啓発活動
5月に「人と環境にやさしい安全・安心なカーライフを過ごすために、エコドライブ
の推進、エコカーを通じた新しいカーライフの魅力の発見・理解」をテーマに神戸市
メリケンパークで「エコ&セーフティ神戸カーライフ・フェスタ2015」を環境省・
神戸市と共催しました。
6月には東京都立代々木公園で開催された「エコライフ・フェア2015」にJAF
ブースを出展し、エコドライブ実践の呼びかけと環境保全の啓発を行いました。
⑤「第10回 JAFみんなのエコ川柳」の実施
「第10回 JAF みんなのエコ川柳」はより多くの方に環境保全活動を促すため、
環境省の後援を受け、10月から2月まで、JAFホームページやハガキ等で広く募集を
行いました。4ヵ月半の募集期間に、子どもから高齢者まで幅広い年齢層の方より、
25,336句(前年度21,220句)の作品が寄せられました。
3月に川柳作家のやすみりえ氏を委員長とする審査委員会を開催し、応募作品の中か
ら秀逸な作品51句及び学校団体賞2校を選出しました。
エコ川柳審査委員
エコ川柳審査委員会の審査風景
8
⑥自動車使用環境向上のための諸活動「税制活動」
7月から8月にかけ、自動車ユーザーの意見を要望内容に反映させるため、「自動車税
制に関するアンケート調査」を実施し、24,888名の回答を得ることができました。
9月には、JAF税制対策委員会を開催し、自動車ユーザーアンケート調査結果及び
委員の意見を基に「平成28年度税制改正に関する要望書」をとりまとめました。
自動車関連21団体で構成し、JAFも参画する「自動車税制改革フォーラム」では、
10月から11月にかけ、過重で不合理な自動車税制の見直しとユーザーの負担軽減を訴
える街頭活動を全都道府県(北海道は2ヵ所)で実施しました。
また、 総務省主催の「自動車関係税制のあり方に関する検討会」や民主党主催の
「経済産業・国土交通部門合同会議」のヒアリングに出席し、2016年度の税制改正に
関するJAFの要望事項を伝えました。
11月には、大村愛知県知事をはじめとする地方自治体関係者とともに、自民党税制調
査会会長及び同調査会の役員を訪問し、「平成28年度税制改正大綱」の取りまとめに
あたり、自動車諸税の抜本的な見直しを実現するよう働きかけを行いました。
札幌 10/30
兵庫
山形
10/29
神奈川
10/29
三重
11/7
山口 11/8
徳島 11/6
宮崎 10/17
11/16
全国各地での街頭活動の様子(詳細はJAFホームページにも公開しています)
大村 愛知県知事(右)に要望書を提出
湯崎 広島県知事(右)に要望書を提出
9
しかし、12月に自民・公明両党が取りまとめた「平成28年度税制改正大綱」では、
JAFが要望していた自動車ユーザーの負担軽減につながる制度の見直しは図られて
いなかったため、引き続き、自動車関係諸税の抜本的見直しを求める「平成28年度
税制改正大綱に対する声明」を発表しました。
【平成28年度税制改正大綱に対する声明】
JAFは、平成28年度税制改正に向け、アンケート調査等により自動車ユーザーの
声を取りまとめ、国会議員や地方自治体、各政党、各省庁等に対して課税根拠の失った
自動車重量税や不当に割り増しとなっている「当分の間の税率」(旧暫定税率)の廃止
など、過重で不当かつ複雑な自動車税制の見直しを求める要望活動を行ってきたが、こ
のたび決定された平成28年度税制改正大綱においては、結果的にJAFが要望してい
た国際的にも高く、自動車が生活必需品である地方の負担感が強い不合理な自動車税制
の抜本的な見直しによる簡素化や自動車ユーザーの負担軽減につながる制度の見直しは
図られていない。
さらに、消費税率10%時点で自動車取得税を廃止するとしながら、替わりに自動車
税や軽自動車税に新たに環境性能割(仮称)を導入するとしたことは、ユーザーの負担
軽減にならず誠に遺憾である。
JAFは、今後も自動車関係諸税全体について、自動車ユーザーの負担軽減が図られ
るよう引き続き要望していく。
10
⑦自動車使用環境向上のための諸活動「交通安全実行委員会」
安全で円滑な道路交通環境を目指し、ドライバーの立場から標識・信号・道路標示
等の改善要望を有識者等との審議を経て、関係機関へ提案するという、地域に根ざし
た交通環境改善活動を展開しています。本年度に、改善が確認された案件は99件でし
た。本活動の改善結果を分かりやすく、JAFホームページへ掲載しています。
交通安全実行委員会の改善提案に対する結果報告(JAFホームページ)
⑧JAF交通安全ドレミぐるーぷ
幼児に音楽を通じて交通ルールを守ることの大切さを伝えているボランティアグ
ループ「JAF交通安全ドレミぐるーぷ」は、全国各地で330回の公演を開催し、
40,473名の幼児・保護者等に参加いただきました。また、2月には愛知県で活動のレベ
ルアップやグループ間の交流を目的とした全国研修会を開催しました。
公演の様子(あやめ池幼稚園・奈良支部)
公演の様子(こども園つみき・札幌支部)
11
(3)ロードサービス
ロードサービス実施件数は2,337,800件と前年度にくらべ53,524件の減少となりました。
会員区分別では、会員実施件数が52,424件の減少、非会員が1,100件の減少でした。
道路区分別では、一般道路が49,872件の減少、高速道路が3,652件の減少となりました。
救援依頼内容別では、過放電バッテリーが30,311件の減少、落輪・落込が14,402件の
減少、キー閉じ込みが11,996件の減少となりました。一方で、タイヤのパンク・バース
ト・エア圧不足が19,457件の増加となりました。
また、引き続き品質向上と生産性の向上を図るため、アンケート調査や業務プロセス
の改善を行っております。
【会員区分別
実施状況】
(単位:件)
2015年度
会員
【道路区分別
前年度
増減
前年度比
2,118,224
90.6%
2,170,648
△52,424
97.6%
219,576
9.4%
220,676
△1,100
99.5%
2,337,800
100.0%
2,391,324
△53,524
97.8%
非会員
合計
構成比
実施状況】
(単位:件)
2015年度
構成比
前年度
増減
前年度比
一般道路
2,252,471
96.3%
2,302,343
△49,872
97.8%
高速道路
85,329
3.7%
88,981
△3,652
95.9%
2,337,800
100.0%
2,391,324
△53,524
97.8%
合計
【救援依頼内容別
順位
実施状況】
救援依頼内容
(単位:件)
2015年度
構成比
前年度
増減
前年度比
1
過放電バッテリー
755,376
32.3%
785,687
△ 30,311
96.1%
2
タイヤのパンク・バースト・エア圧不足
361,942
15.5%
342,485
19,457
105.7%
3
キー閉じ込み
221,081
9.5%
233,077
△ 11,996
94.9%
4
落輪・落込
164,752
7.0%
179,154
△ 14,402
92.0%
5
破損/劣化バッテリー
126,160
5.4%
128,144
△ 1,984
98.5%
6
事故
116,527
5.0%
122,449
△5,922
95.2%
7
燃料切れ
67,415
2.9%
76,473
△ 9,058
88.2%
8
発電機/充電回路
39,289
1.7%
36,935
2,354
106.4%
9
スタータモータ
34,619
1.5%
33,149
1,470
104.4%
10
ハンドルロック・キー作動機構
27,762
1.2%
29,829
△ 2,067
93.1%
422,877
18.0%
423,942
△ 1,065
99.7%
2,337,800
100.0%
2,391,324
△53,524
97.8%
その他合計
合
計
12
①品質向上
受付時の対応、現場到着時間及び接遇・技術等のアンケート調査結果を分析し、受付
コールセンター及びロードサービス現場でのCS向上策の立案に活用しています。
教育・研修関係としては、6月に地方本部の教育担当者を対象に接遇マナー研修、ク
レーム対応研修を実施しました。また、同月に全国の特別支援隊員を対象に、災害に
よる放置車両排除を想定した訓練を警視庁と合同で実施しました。
9月には、新救援技術の研究・開発を目的として、地方本部の教育担当者に対して、
燃料電池車(FCV)の研修を実施しました。
特別支援隊研修(警視庁との合同訓練)
10月には、ロードサービス隊員が、全国一を目指して競い合う「第14回全国ロー
ドサービス競技大会」を開催しました。大会は隔年で開催しており、今大会では中部
本部が総合優勝しました。
第14回 全国ロードサービス競技大会(左:個人競技 右:団体競技)
②生産性の向上
生産性向上のため、ロードサービスの救援依頼場所や車両の状況等を統計的に可視化
し、勤務体系や車両配置の最適化を図るための検討(ロードサービス隊稼動可視化プ
ロジェクト)を継続実施しています。前年度から既に実施している東京、神奈川、宮
城の3支部に、愛知、大阪、広島、福岡の4支部を加え、スタートしました。1月からは、
全国52支部で展開し、業務プロセス改善施策の拡大と検証を行っています。
ロードサービスの全国平均現場到着時間は、33分00秒と前年度にくらべ48秒短縮と
なりました。また、JAF直営による出動率は70.6%と前年度にくらべ0.7ポイントの
向上となりました。
13
③受付指令室の4拠点化
全国の受付指令室を関東、中部、関西、九州の4拠点に統合するとともに、自動指令
機能の活用を徹底しました。新たな体制のもと、救援電話のつながりやすさを向上す
るため、統合された4拠点間をシステム上で仮想の1拠点として、拠点間相互で救援電
話を対応できる仕組みと、2月末からは待ち呼ガイダンス装置を増設しました。その結
果、救援電話接続率は90.1%と前年度にくらべ3.0ポイントの向上となりました。
関東コールセンターの様子(左:受付 右:指令)
統合前
統合後
北海道
札幌・函館・旭川・釧路・帯広・北見
東北
青森・岩手・宮城・福島・秋田・山形
関東
新潟・長野・茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨
関東コールセンター(東京)
中部
富山・石川・福井・岐阜・静岡・愛知・三重
中部コールセンター(愛知)
関西
滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山
中国
鳥取・島根・岡山・広島・山口
四国
徳島・香川・愛媛・高知
関西コールセンター(大阪)
九州
福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄
九州コールセンター(福岡)
14
(4)会員サービス
会員事業利用者数は28,242,265名と前年度にくらべ948,661名の減少となりました。
大手企業との契約解除の影響により、クーポン利用者が前年度を大きく下回りました
が、会員優待施設送客数は、23,497,120名と前年度にくらべ1,386,039名の増加となり
ました。
【会員事業利用者数】
サービス内容
会員事業利用者数
(単位:名)
2015年度
前年度
増減
前年度比
内
訳
28,242,265
29,190,926
△948,661
96.8%
会員優待施設送客
23,497,120
22,111,081
1,386,039
106.3%
特別優待利用者※
1,016,656
1,129,824
△113,168
90.0%
クーポン企画利用者
3,304,227
5,586,600
△2,282,373
59.1%
135,030
108,081
26,949
124.9%
23,858
23,131
727
103.1%
265,374
232,209
33,165
114.3%
会員イベント参加者※
プレゼント当選者
ドライブ相談サービス他
※前年度に「会員イベント参加者」として1つの項目で集計していたものを、本年度より「特別優待利用者」と「会員イベント参加者」
に細分化しています。
【JAFナビ
アクセス数内訳】
ジャンル
トップ画面
(単位:PV)
2015年度
前年度
増減
前年度比
3,504,434
3,998,161
△493,727
87.7%
会員優待関連
41,158,811
34,006,343
7,152,468
121.0%
ドライブ情報関連
10,880,210
11,588,780
△708,570
93.9%
1,130,625
893,198
237,427
126.6%
56,674,080
50,486,482
6,187,598
112.3%
e-JAF Shop
JAFナビ合計
【スマートフォンアプリ「JAFお得ナビ」利用状況】
2015年度
アクセス
クーポン利用者※
(単位:PV、名)
前年度
増減
前年度比
36,126,699
16,030,762
20,095,937
225.4%
32,505
−
−
−
※「クーポン利用者」の項目は、本年度6月より、集計を開始しました。
15
①会員優待施設
お得感や満足感を得られる優待施設の拡充を行い、会員優待施設数は本年度末まで
に37,809施設となり、前年度にくらべ3,541施設の増加となりました。重点項目として
取り組んでいるガソリンスタンドとの優待協定は、5,860店と契約が完了し、前年度に
くらべ449店の増加となりました。道の駅は、495施設となり、前年度にくらべ39施設
の増加となりました。
②会員向けイベント、プレゼント企画
会員としてのメリットを実感していただくため、特色のあるイベントを各地で開催
しました。ファミリー向けイベント「JAFフェスティバル」や地球温暖化など環境
の変化を肌で感じていただく自然体験イベント「いま、自然を考える」を開催し、楽
しみながら、自然環境保護の大切さを学ぶ機会を提供しています。会員向けイベント
への参加者数は全国で、135,030名と前年度にくらべ26,949名の増加となりました。
「森を学ぼう&木工教室」
(京都支部)
「養蜂家に教えてもらおう!ミツバチのおしごと観察」
(東京支部)
【トピック】 『e−JAF STATION 芦屋』
4月に、兵庫県芦屋市に初の直営店舗「e-JAF STATION 芦屋」をオープ
ンしました。本ショップは①観光協定自治体の名産品を紹介・販売することにより連
携の強化及び地域振興を図り、②インターネット販売と実店舗での販売との融合(O
2O)による販売促進、③会員が気軽に立ち寄れる憩いの場の提供などを狙いとして
います。
現在、全国の名産品約300品目を陳列し、販売しています。JAF会員は、会員証提
示により5%OFFで購入でき、また、店舗に無い商品についても店頭備え付けのタブ
レットから購入すること(通信販売:e―JAF Shop)ができます。
「e-JAF STATION
芦屋」外観及び店舗内の様子
16
③地方自治体と連携した地域振興
現在、全国で1,741の自治体中、370(21.3%)の市町村と観光協定を締結しています。
実際に契約自治体とのイベント等を通じ、会員の誘客による地域振興を行なっていま
す。本年度は、190回の共催イベントを開催しました。
協定締結式の様子(左:苫小牧市
右:高槻市)
【トピック】NEXCO、自治体とのコラボ企画『ハイウェイ乗り放題パス』
日本生産性本部の「レジャー白書2015」によると、日本人の余暇市場のトレンド
として、「国内観光旅行」が4年連続トップとなっています。2010年に首位であった
「ドライブ」は、この4年間で4位に後退しています。その理由として「ドライブ」 は、
40代、50代男性での参加率がトップであるものの、20代男性や女性の全年代において
参加率が低いことが考えられます。
そのような中、NEXCO中日本・NEXCO西日本の乗り放題パスと、JAFと
周辺自治体がコラボした企画を10月14日∼11月30日の期間で実施しました。
JAFナビ特設専用ページより、NEXCOが企画している高速道路乗り放題パス
を購入、使用すると各自治体からの協賛賞品を抽選のうえ、プレゼントする内容で、
期間中の応募数は286件でした。
余暇活動参加人口の推移
(万人)
6,300
5,800
5,300
4,800
4,300
2010
ドライブ
外食
11
12
13
14 (年)
国内観光旅行
読書
(資料)日本生産性本部「レジャー白書」をもとに作成
(注)「読書」は、2013年より調査種目に追加
コラボ企画「ハイウェイ乗り放題パス」
17
④Webによる会員優待サービスの利用促進
スマートフォンの急速な普及に対応し、6月に「JAFお得ナビ」に新しいコンテンツ「お得ナ
ビクーポン」をリリースしました。「お得ナビクーポン」のプッシュ機能を利用し、特別優待の
クーポンを積極的にPRしています。また、12月に優待施設ランキングを開始し、優待施設利
用者の利用履歴をもとに人気の優待施設をランキング形式で随時更新しています。
「お得ナビクーポン」のイメージ
⑤事業の拡大 JAF会員向け駐車場シェアサービス「軒先パーキング」
8月から、JAF会員同士で駐車場を貸し借りできる駐車場のシェアサービス「軒先
パーキング」を開始しました。軒先パーキングの駐車場システムを利用して、会員の
方へ駐車場利用及び貸出の募集をJAFが行い、駐車場利用時毎に手数料が入る仕組
みとなっています。今後の駐車場利用の促進策として、人気スポット周辺の駐車場確
保に向け、対象エリアの会員の方へダイレクトメール送付による駐車場募集の告知を
行っていきます。
「軒先パーキング」についての内容(JAF Mate誌)
⑥CRMを活用した各種サービスの提供
会員属性やアンケートによって得られたデータの分析を行い、地域、行動履歴及び継
続年数に応じて、会員の方への各種サービスの情報を提供することを目的とし、新規
会員の方にJAFデジタル会員証(JAFマイページを含む)登録を勧めています。
18
(5)モータースポーツ
モータースポーツの公認競技会開催数は、814件と前年にくらべ18件の減少となりま
した。ライセンスの発給数は、JAFマイページを利用したライセンス更新案内の効
果もあり、68,201件と前年にくらべ319件の増加となりました。
【公認競技会開催及びライセンス発給状況(2015年1月∼12月)】
公認競技会開催数
2015年
全国
814
(単位:件)
ライセンス発給数
前年
2015年
832
68,201
前年
67,882
①競技会開催数の拡大、新種競技の開発
イギリスに端を発するモータースポーツ入門者向けの新種競技「オートテスト」 ※
をJAF公認競技会として、7月に北海道のオートスポーツランドスナガワで開催し、
参加台数は31台でした。今後は、全国各地でオートテストの公認競技会が開催される
ことから、国内Bライセンスの取得の増加が期待されます。
※ オートテストとは、モータースポーツの入門者に的を絞った競技で、200m×200mのスペースにパイロン(ラバーコーン)
を用いてスピードを出せなくしたコースを設定して運転の正確さを競う競技です。使用する車両は一般的なナンバー付き車両
とし、スピードを制限したことにより、車両のロールケージやドライバーの装備もレーシングスーツ、ヘルメットの着用を省いた
ものとして極力参加しやすいものとしています。
19
②ドリフト競技の広がり
JAFの公認競技となった日本発祥のモータースポーツ「ドリフト」は、海外での人
気も高く、今ではアメリカを始め、ニュージーランド、オーストラリア、イギリス、
アイルランド等でも行われるモータースポーツに発展しました。FIA(国際自動車
連盟)はこの「ドリフト」に着目し「Drifting Working Group」を設置してドリフト
競技の定義と車両クラス分類に着手しました。このワーキンググループには、JAF
からモータースポーツ部スポーツ課長がコーディネーターとして参加しています。
③社会的認知度向上のための諸活動
4月に「モータースポーツジャパンフェスティバル in お台場」が開催され、PR
ブースを出展すると共に、JAFが積極的に推進する「ウィメン・イン・モータース
ポーツ」のアンバサダーを務めるレーシングドライバーの井原慶子氏と、自動車
ジャーナリストの飯田裕子氏のトークショーを行い、女性のモータースポーツ参加を
呼びかけました。
④自動車販売店との連携による入門者向け講習会の拡大
自動車販売店の顧客との継続的な関係構築とライセンスホルダーの増加を目的に、自
動車販売店の会議室等でJAFが主催する国内Bライセンス講習会を実施する取り組
みを始めました。
この提案を自動車販売店へ分かりやすく説明するため、専用の案内パンフレットを
製作して積極的に推進しています。また、JAF各支部の職員が講習会の講師を務め
ることから、DVD教材を制作し、全国どこでも均質な講習を提供できるようにしま
した。
20
⑤国際的なモータースポーツ振興
JA Fは 、アジア圏で唯一のモータースポーツ競技全般に係る地域訓練供給 者
(Regional Training Provider)としてFIAから認定されています。
本年度はタイ王国ASN(RAAT)から依頼を受け、レース競技中の事故発生時
における救出訓練講習の実施、救出役務に適用される規則、救出チームの体制管理、
事故発生時の初動役務、緊急医療役務等の講習と救出活動の実務訓練を継続的に実施
しています。
⑥ビジットジャパン トラベルマートへの参加
国内モータースポーツ活性化対策の一つとして、9月に東京ビッグサイトで開催され
た「ビジットジャパン トラベルマート2015」に、国内主要サーキット、レース
プロモーター等と共同でブースを出展し、海外からのレース観光客を国内主要レース
へ誘致する活動を行いました。
6回目の参加となる今回は、ドリフト競技のプロモーターと連携し、海外のバイヤー
(旅行代理店)に今までと違ったアプローチを試みました。
「ビジットジャパン トラベルマート2015」会場内の様子
⑦『JAF鈴鹿グランプリ』を開催
11月7日(土)、8日(日)三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットにおいて「JAF鈴鹿グ
ランプリ」が開催されました。
「JAF鈴鹿グランプリ」は、1974年11月にフォーミュラ2000で開催されたこと
を皮切りに1986年まで続いた、国内最高峰のフォーミュラーカーレースのシリーズ最
終戦に与えられた伝統あるタイトルで、今回で通算14回目の開催です。
決勝レースのスタート風景
JAFグランプリ杯のプレゼンターを務める小栗会長
21
(6)国際活動
①国際的な協調による諸活動
5月の第3回「国連世界交通安全週間」は「子どもと安全」がテーマとなりました。
JAFは期間中に、サンリオピューロランド(東京都多摩市)において、日本赤十字
社及びサンリオとのコラボイベント「ハローキティと学ぶ交通安全と応急手当inサン
リオピューロランド」を共催しました。
6月には、FIA地域Ⅱ (アジア・太平洋地域)会長団体に就任後初めてのFIA
地域Ⅱ総会をクアラルンプール(マレーシア)で開催しました。同会議では、クラブ
経営の質の底上げを行うことを目的に、著名なビジネススクールの教授陣による講義
及びワークショップを行う「クラブ開発プログラム」の発足が正式決定しました。ま
た、地域Ⅱ内の先進クラブがメンター(指南役)となり、新興クラブに事業展開のノ
ウハウや知見等を共有するプログラムへの参加登録が開始されました。
「ハローキティと学ぶ交通安全と応急手当
inサンリオピューロランド」の様子
地域Ⅱ会議(2015年6月)で地域Ⅱ会長として
挨拶する矢代副会長
©'76,'93,'16 SANRIO APPROVAL No.P0804072
FIA地域Ⅱの会長クラブとして、JAFの持つ様々なノウハウを提供することで
新興クラブの側面支援に取り組んでいますが、その一環として、3月にネパール自動車
協会(NASA)の視察を受け入れました。同クラブは、2015年の地震で甚大な被害
を蒙りましたが、国際自動車連盟(FIA)から受けた寄付金を原資に、地域の復興
事業に深く関与しています。今回の視察では、災害への特別支援隊派遣の実績があり、
またNASAにおける今後のモビリティ事業の充実において、先進するJAFの事業
活動を学びたいとの希望で実現したものです。まず、関東本部において東日本大震
災・福島第一原発事故の際に派遣された特別支援隊活動をDVDで紹介し、関東コー
ルセンター、ロードサービス車両及び資機材を視察した他、実際にロードサービス隊
の作業を現場で見学しました。
②外国運転免許証の日本語翻訳文の発行
外国の運転免許証を日本の運転免許証に切り替える際に必要となる「日本語による
翻訳文」を45,983件(前年度38,026件)発行しました。
22
③日本の運転免許証の中国語翻訳文(台湾向け)の発行
台湾で自動車を運転する際に必要となる日本の運転免許証の「中国語による翻訳
文」を3,032件(前年度2,641件)発行しました。
④自動車カルネの発行
ジュネーブ条約締約国内で、自家用自動車(含二輪車)の一時輸入をする場合の関
税(輸入税)の支払いを免除する「自動車カルネ」を、21件(前年度18件)発行しま
した。
23
(7)広報活動
JAFホームページへのアクセス数は、2億8,674万PV(ページビュー)と前年度に
くらべ約4,453万PVの増加となりました。
報道掲載数は、28,428件と前年度にくらべ2,555件の増加となり、メディア別では、イ
ンターネットが2,398件、テレビが230件、新聞が50件の増加となりました。
【JAFホームページアクセス数】
2015年度
286,743,130
(単位:PV)
前年度
増減
242,210,574
前年度比
44,532,556
118.4%
①ホームページコンテンツの充実強化
マスメディアで掲載される頻度が多いコンテンツ「クルマ何でも質問箱」は、運転時
のトラブル回避方法や、メカニックの基礎知識、法律問題等ドライバーにとって有益
な情報を多く掲載しています。常にページの更新と追加を行っており、本年度では、
42ページを追加しました。 また、急増するスマートフォンユーザーが閲覧しやすいよ
うに、順次サイト内のコンテンツを改修しています。
【媒体別報道掲載数】
媒体
(単位:件)
2015年度
前年度
増減
前年度比
テレビ
1,039
809
230
128.4%
ラジオ
485
551
△66
88.0%
インターネット
23,817
21,419
2,398
111.2%
新聞
2,354
2,304
50
102.2%
雑誌
536
614
△78
87.3%
自治体広報誌
197
176
21
111.9%
28,428
25,873
2,555
109.9%
合計
②メディアリレーションの強化
調査実験データやJAFの各種サービス等、常時タイムリーな情報を発信することで、
各メディアに大きく取り上げられ、自動車ユーザーに対し、有益な情報を提供すると
ともに、JAFの活動の訴求、理解に努めました。
③ソーシャルメディアの活用
Facebookのファン数は、本年度で140,559名、Twitterのフォロワー数は、20,564名と
なりました。
SNS上で質問等が発生した場合は速やかに回答し、信頼感の向上を図っています。
また、若年層に向けた情報発信の一環として、若年層の利用頻度の高いSNSツール
「LINE」を媒体として、「U-17 OPEN CAMPUS」公開時に登録促進を
目的にオリジナルスタンプのプレゼント企画を実施しました。
24
【トピック】若年層に向けた情報提供 動画『HERO OF ROAD』
採用活動支援のための動画を制作しました。ロードサービス隊員にスポットを当てた
動画「HERO OF ROAD」を8月に公開し、JAFホームページ内の職員募集
コンテンツに加えるとともに、You Tube公式アカウントでも視聴できるようにしまし
た。
動画は教官編・現場隊員編・受付指令編の3部構成
【トピック】無料大学講座サービス『gacco(ガッコ)』への講座開設
1月から3月まで、交通安全啓発とJAFブランディングの構築を目的に、大学教授等
の講義がインターネットを介して受講できる無料大学講座サービス(NTTドコモと
ドコモgaccoが運営)に「JAFくるまチャレンジ」という名称で講座を開設しました。
事故防止やドライバーに役立つ知識をテスト形式で出題し、1,766名の受講修了者には
認定書を発行しました。
「gacco(ガッコ)」のトップ画像と「JAFくるまチャレンジ」のタイトルイメージ
【トピック】タレントを活用したデジタル会員証の普及促進キャンペーン
1月から3月まで、人気タレントの橋本マナミさんを起用したJAFデジタル会員証の
普及促進キャンペーンを展開し、期間中に約73,000名の登録がありました。
スペシャルムービーのイメージ
25
【トピック】動画を活用した自動車トラブル予防啓発
起こりがちな自動車トラブルの予防を啓発するために、9本の短編動画を制作して順
次公開しました。
動画はSNSを通じて広く拡散され、メディアにも取り上げられるなど高い評価を
いただき、本年度に158,670回再生されました。
26
(8)総合案内サービスセンター
①応答品質の向上
総合案内サービスセンターの受電件数は1,309,259件と前年度にくらべ13,123件の増
加となりました。接続率は82.7%と前年度にくらべ19.8ポイントの向上となりました。
音声マイニング(音声のデータ化及び分析システム)を活用し、退会理由別での応酬
話法の好事例を抽出し、ナレッジを共有することで、応対スキルの向上と均質化を
図っています。なお、本年度の退会抑止件数は、5,240件でした。また、約405,000名
の会員有効期限切れの会員の方に継続促進コールを実施しました。
職員は、コールセンターのスーパーバイザー資格である【HDI国際認定資格CS
(Customer Service Representative)】を取得し、コールセンターとしての応対品質
向上に努めています。
その結果の一つとして、前年度に引き続き「ヘルプデスク協会HDI-Japan」
の格付け評価で、最高評価の三つ星を2年連続で獲得しました。
②安心サポートデスク
休日や夜間に自動車販売会社が受け付ける電話の代替受付を行い、自動車販売会社
の顧客の囲い込み及び労務負担の軽減を支援するため、4月に『安心サポートデスク』
を設立しました。本年度は、13社と契約しました。
(9)人事と組織
①新人事制度導入に向けた取り組み
2016年度からの新人事制度導入に向け、本部・地方本部でガイダンスを開催し、事前
の説明を行いました。制度導入の経緯や目的、さらにはマネジメントツールのひとつ
として、人材育成・活用の場面においても、適正な運用ができるよう、職員に対して
方針の浸透を図りました。
②コスト削減
適正な購買の仕組みを導入し、全社的な支出の削減を継続的に図る取り組みを、前年
度より実施しています。これまでに、入会申込書、永年ステッカー等の製作物、機械
警備及び建物管理等でコストの削減を実現してきました。現在もロードサービスや
モータースポーツに関する案件等、その対象範囲を拡大するとともに、全社的な購買
集約の検討を行っています。
27
(10)システムの更新等
①各部署の業務実現のためのシステムと業務集約
前年度稼動した第2次JAF統合システムの継続的改善作業として、会員・ロード
サービス・経理・情報分析の各サブシステムに対して、約70項目のシステム改修を行
いました。
システムを利用した業務改善と業務センターへの事務の集約により、支部の業務を
削減するとともに、各支部の営業体制を強化し、サービスの拡充を図っています。営
業担当者は、eセールスマネジャーRemix版を有効活用し、顧客、活動管理の徹底に努
めています。また、テレマーケティング担当者との連携によるチーム営業及びマネジ
メントの強化を図っています。
出張先での稟議決裁や社内メールの送受信等を実現するため、ノートPC型シンク
ライアント※を利用した外出先での業務環境を構築し、11月より、出張者用仮想環境
の提供を開始しました。
※
配付しているPC(クライアント)に、記録媒体としてのHDD(ハードディスク)を搭載しない、または利用
させない制限をかけ、必要最低限の機能しか持たせない。これによりサーバー側でアプリケーションや
ファイルデータ等の情報資源を一元管理することが可能になり、セキュリティ強化を実現できるシステム
②情報セキュリティ等、リスクマネジメントの強化
社内の個人情報をより強固に守るために該当ファイルの暗号化を改めて周知徹底しま
した。また、情報セキュリティの強化を含めた情報システム規程を改正しました。
28
3
法人の概況
1
社名
英文社名
一般社団法人 日本自動車連盟
JAPAN AUTOMOBILE FEDERATION
2
設立年月日
1963年 2月28日 設立
1963年 4月 1日 業務開始
2011年 4月 1日 一般社団法人へ移行
3 主たる事務所・従たる事務所
(1)主たる事務所
本部
東京都港区芝大門1−1−30
(2)従たる事務所
北海道本部 北海道札幌市豊平区
東北本部
宮城県仙台市若林区
関東本部
東京都港区
中部本部
愛知県名古屋市昭和区
関西本部
大阪府茨木市
中国本部
広島県広島市西区
四国本部
香川県高松市
九州本部
福岡県福岡市早良区
(3)支部・基地
支 部
52
基 地 238(内49は支部に併設の基地)
4
職員の状況
(2016年3月31日現在)
2015年度
職員数(名)
3,450
前年度
増減
3,481
△31
注)職員、常勤嘱託の合計。
29
4
業務執行体制
1
役員人事
2015年度定時社員総会において、古谷俊男氏、太田悦司氏、永田一彦氏、横野茂樹氏
を理事に選任しました。
2
会議
(1)定時社員総会
6月19日に2015年度定時社員総会を開催し、2014年度の事業報告及び収支
決算等について報告しました。
(2)理事会
開催年月日
第1回通常理事会
2015年
6月
3日
第2回通常理事会
6月19日
第3回通常理事会
8月27日
第4回通常理事会
11月 8日
第5回通常理事会
2016年
第6回通常理事会
1月28日
3月10日
(3)委員会
開催年月日
コンプライアンス推進委員会
2015年
10月26日
2015年
モータースポーツ審議会
4月20日
7月30日
11月26日
2016年
3月24日
税制対策委員会
2015年
9月11日
経営諮問委員会
2015年10月27日
交通安全・環境委員会
2016年
3月
3日
30
5
業務の適正を確保するための体制の整備についての理事会決議
当連盟の理事会において、内部統制に関する体制の整備を決議し、それに基づき「内
部統制システム構築の基本方針」を定めております。
また、同基本方針に定めるコンプライアンスに関する諸規程の整備として「コンプラ
イアンス規程」を定め、2012年4月1日から実施しています。
「内部統制システム構築の基本方針」
1
理事及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
① 理事及び使用人が法令及び定款に基づき、その職務を遂行するための指針を定める。ま
た、使用人がその業務の遂行において遵守すべき事務分掌規定及びコンプライアンスに
関する諸規定を整備する。
② 内部監査の専門部署として、会長直轄組織として監査本部を設置し、内部統制システム
の構築・維持・向上を推進する。また、内部監査規程に基づき、各部門の業務執行状況
を監査し、その結果を会長に報告する。
③ 反社会的勢力に対しては毅然とした姿勢を貫くことを基本方針とし、警察等外部関係機
関と連携して対応する。
2
理事の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
理事の職務執行に係る情報については、「文書規程」に基づき、適切かつ検索性の高い状
態で保存・管理し、理事はこれらの情報を常時閲覧できるものとする。
3
損失の危険の管理に関する規程その他の体制
① 業務執行上のリスクについては、各担当部署が必要に応じ規則を制定し、あるいはマ
ニュアルの整備を行なう等により適切に管理し、予防対策に努める。
また、監査本部は内部監査を通じて各部門のリスク管理状況を監査し、その結果を会長
に報告する。
② 重要案件については、理事会にて審議し、業務執行上のリスクを予防・回避する対策を
決定する。
③ 災害、事故等が発生した場合は、「災害対策要綱」、及び各マニュアルに基づき適切に
対処する。
4
理事の職務の執行が効率的に行なわれることを確保するための体制
① 業務執行の迅速化及び効率化を図るため、定款に基づき業務執行理事が業務を分担し執
行する。
② 中期計画に基づき毎事業年度の事業計画を策定し、計画の推進状況については定期的に
理事会に報告する。
5
監事がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する
事項及び当該使用人の理事からの独立性に関する事項
① 監事がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合、会長は協議のうえ、監事
の職務を補助すべき使用人を配置する。
② 監事の職務を補助すべき使用人を置いた場合、その人事異動・人事考課・懲戒処分は監
事の同意を得て行なう。
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6
理事及び使用人が監事に報告するための体制その他の監事への報告に関する体制
① 理事及び使用人は、当連盟に著しい損害を及ぼすおそれのある事項を発見した場合には、
直ちに監事に報告する。
② 理事及び使用人は、業務執行状況等について、定期的に監事に報告する。
③ 監事がその職務執行上報告を受ける必要があると判断した事項について、理事及び使用
人は監事の求めに応じ報告する。
7
その他監事の監査が実効的に行なわれることを確保するための体制
監事は内部監査部門である監査本部と密接な連携を図るとともに、会計監査人との意見交
換を行なう。
以 上
2015年度 監査実績
内部監査(2本部部署・1地方本部・19支部)
本部会員部、本部事業推進本部、四国本部、旭川支部、北見支部、岩手支部、山形支部、茨城支部、
神奈川支部、富山支部、岐阜支部、静岡支部、京都支部、和歌山支部、鳥取支部、岡山支部、山口支部、
香川支部、愛媛支部、高知支部、熊本支部、鹿児島支部、
監査法人による監査(連盟・6支部)
連盟(会計監査)、栃木支部、愛知支部、秋田支部、兵庫支部、広島支部、長崎支部
地方本部による自己監査(24支部)
札幌支部、函館支部、青森支部、宮城支部、福島支部、群馬支部、埼玉支部、千葉支部、東京支部、
新潟支部、山梨支部、長野支部、石川支部、福井支部、三重支部、滋賀支部、大阪支部、島根支部
広島支部、徳島支部、福岡支部、佐賀支部、大分支部、宮崎支部
* 監事監査は、5月27日に実施
以 上
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6
附属明細書
事業報告の附属明細書に関する事項
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行規則第34条第3項に規定する附属明細書
については、当該附属明細書に記載すべき「事業報告の内容を補足する重要な事項」は上記
「2015年度事業報告」に記載されており、別途附属明細書は作成していません。
以 上
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