J.D. パワー・アンド・アソシエイツ報道資料: 米国における自動車耐久品質

J.D. パワー・アンド・アソシエイツ報道資料:
米国における自動車耐久品質は引き続き全般的に向上
新型モデルとモデルチェンジ車の耐久品質が従来モデルを上回る
トヨタ自動車が7つのセグメントで、ゼネラル・モーターズが4つのセグメントでトップ
※本報道資料は、日本時間2月 14 日午前 0 時に米国で発表された資料を翻訳したものです
米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ: 2013 年2月 13 日-購入後3年経過した自動
車の長期的な耐久性は年々向上していることが、 J.D. パワー・アンド・アソシエイツ 2013 年米
国自動車耐久品質調査 SM(Vehicle Dependability Study、略称 VDS)によって明らかになった。
今年で 24 回目となる本調査は、新車購入後3年が経過した時点で直近1年間に経験した車の不具
合について調べるものである。VDS スコアは 100 台当たりの不具合指摘件数によって算出され、ス
コアが低いほど耐久品質が高いと判断する(単位は PP100: Problem per 100 vehicles)。
2010 年式車が新型車またはモデルチェンジ車の
場合の 2013 年における自動車耐久品質の不具合
指摘件数は、平均で 116PP100 であり、2009 年
式車からモデルチェンジを行っていない従来モ
デルでは 133PP100 だった。新型車またはモデル
チェンジ車の不具合指摘件数が従来モデルより
少なかったのは、2009 年の当調査の設計変更以
来、今回が初めてである。尚、内装や外装など
のマイナーチェンジを行った 2010 年式車の不具
合指摘件数は平均で 111PP100 だった。
主な調査結果
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自動車の耐久品質が前年から5パーセント
向上
米国ブランドと輸入ブランドの耐久品質の
差が 10PP100 まで縮小
トヨタ自動車が7つのセグメントで、ゼネ
ラル・モーターズが4つのセグメントでト
ップ
J.D. パワー・アンド・アソシエイツのグローバル・オートモーティブのバイス・プレジデントで
あるデヴィッド・サージェントは「新型車やモデルチェンジ車は従来モデルよりも不具合が多いと
考えられているが、2013 年 VDS のデータはそのようなことはないと示している。自動車の基本的な
耐久性が年々急速に向上しているため、新型車やモデルチェンジ車にありがちな初期不良をもカバ
ーできる」と述べている。
全般的に耐久品質が向上
2013 年の米国の自動車耐久品質の不具合指摘件数は平均で 126PP100 だった。これは、1989 年の当
調査開始以来、最も少ない不具合件数であり、2012 年の平均 132PP100 から5パーセント向上して
いる。当調査の対象となった 31 ブランド中 21 ブランドの耐久品質が 2012 年から向上した。米国
ブランドの向上率が輸入ブランドに比べて僅かに大きく、不具合指摘件数の差を 2012 年の 13PP100、
1
2011 年の 18PP100 から今年は 10PP100 に縮めた。米国ブランドの不具合指摘件数は平均で
133PP100、輸入ブランドでは 123PP100 だった。
「長期的な耐久性の継続的な向上は、消費者が、現在の車を所有し続けるにしろ、中古の乗用車や
ライト・トラック、クロスオーバー、SUV を購入するにしろ、3年経過した車をもっと信用してよい
ということを意味する。これは、中古車市場には、リース契約の切れた耐久性の高い車両が多くあ
ることを示唆している。また、メーカーの保証期間が切れた車を所有している所有者は、車の耐久
性が次第に高くなっていることに安心できる。とは言うものの、今日売られている新車は、3年後
にはさらに信頼性が高まることは確かである」(サージェント)
高いロイヤルティを生む耐久品質
調査では、不具合の経験件数が低い所有者ほど、ブランドに対するロイヤルティが高いことが明ら
かになった。前年の VDS 結果と J.D. パワー・アンド・アソシエイツの Power Information
Network®(PIN)からの自動車の下取りに関する実データを合わせると、車両に不具合を経験しな
かった所有者の 54 パーセントが、次に新車を購入する時に同じブランドを選ぶことが分かった。
3件以上の不具合を経験すると、ブランドに対するロイヤルティの割合は平均で 41 パーセントに
減少する。
プレミアムモデルの所有者は、ノンプレミアムモデルの所有者に比べ平均してロイヤルティが高く、
不具合の経験件数に影響を受けやすい。例えば、不具合を経験しなかったと回答しているプレミア
ムモデルの所有者の 55 パーセントは、同じブランドに引き続きロイヤルティを示す一方で、不具
合を経験しなかったと回答しているノンプレミアムモデルの所有者ではこの割合が 53 パーセント
である。不具合を経験するとロイヤルティは直ちに低下する。3件以上の不具合を経験したプレミ
アムモデルの所有者では 39 パーセント、ノンプレミアムモデルの所有者では 41 パーセントまでロ
イヤルティが低下する。
「同じブランドの車を再購入する意向があるかどうかを聞くことも一つの方法だが、実際に次に車
を購入する時に何が起きるのかを知ることの方が影響が大きい。当社の消費者調査と自動車の下取
りに関するデータを結びつけることにより、耐久品質とロイヤルティの相関関係がはっきりと見え
てくる」(サージェント)
2013 年ブランド別・セグメント別ランキング
ブランド別ランキングでは、2年連続レクサスが第1位となった。レクサス RX は、指摘された不
具合件数が業界全体で最も少なく、57PP100 だった。クロスオーバーまたは SUV が他セグメントを
凌いでトップとなったのは VDS を開始して以来、今年が初めてとなる。ブランド別の第2位はポル
シェ、第3位はリンカーン、第4位はトヨタ、第5位はメルセデス・ベンツだった。前年から不具
合件数が最も改善したのはクライスラー・グループのラムで、52PP100 の改善が見られた。
セグメント別モデルランキングでは、引き続きトヨタが長期的な耐久性で高い評価を得ており、今
回の調査で最多の7つのセグメントでアワードを受賞した。トップに入ったモデルはレクサス ES
350、レクサス RX、サイオン xB、サイオン xD、トヨタ プリウス、トヨタ シエナ、トヨタ RAV4
だった。
ゼネラル・モーターズは4つのセグメントでアワードを受賞した。トップに入ったモデルはビュ
イック ルセーン、シボレー カマロ、シボレー タホ、GMC シエラ HD だった。アメリカン・ホン
ダ・モーターは2つのセグメントでアワードを受賞し、トップに入ったモデルはアキュラ RDX、ホ
ンダ クロスツアーだった。他には、アウディ A6、フォード レンジャー、ヒュンダイ ソナタ、マ
ツダ MX-5 ミアータ、日産 Z がそれぞれの該当セグメントで第1位だった。
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J.D. パワー・アンド・アソシエイツは、車両の耐久品質に関して、消費者に次のようなアドバイ
スを提供している。
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新型車やモデルチェンジ車は、販売されて1年以上経過しているモデルよりも耐久品質が劣っ
ているという認識は正しくない。市場に出たばかりの新車やモデルチェンジしたばかりのモデ
ルが必ずしも信頼性に欠けるとは言えない。実際に、今年の VDS では、新型車とモデルチェン
ジ車の耐久性は調査開始以来最も高い結果となった。
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3年目を迎える車両の耐久性は調査開始以来最も高い記録を示している。新車を購入する余裕
がない、あるいは単純に新車を考えていない場合には、認定中古車(CPO)の購入に自信を
持ってもよい。CPO 車の購入いかんにかかわらず、検討中のモデルの品質、魅力度、耐久品質
の評価は jdpower.com で確認することを勧める。
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米国ブランドと輸入ブランドの両方の耐久品質が向上しており、この両者間の差が縮小してい
る。消費者は、車両の原産国のみで耐久性を捉えず、市場の現状に沿った決断をするためにさ
まざまな情報を調べた方がよい。
自動車耐久品質調査の結果は、世界中の自動車メーカーにおいて、再販価格や顧客ロイヤルティに
つながる車両デザインや商品力向上のための有用な情報として、また消費者の新車および中古車購
入時の参考情報としても広く活用されている。
2013 年自動車初期品質は、2010 年式車を新車から乗っている乗用車およびライト・トラックのユー
ザーを対象に、2012 年 10 月~12 月にかけて調査を実施し、37,000 人以上から回答を得た。
車両耐久品質音調査結果の詳細、および車両モデルの写真や仕様、ブランドやセグメント別耐久品
質評価は http://www.jdpower.com/dependability.htm に掲載している。
*J.D. パワーが結果を発表する調査はすべて J.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したもの
です。
<株式会社 J.D. パワー アジア・パシフィックについて>
当社は米国J.D. パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990 年に設立された。
自動車業界を始め通信、IT、金融、保険、トラベルなど様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを
実施している。尚、J.D. パワーではシンガポール、北京、上海、バンコクに拠点をもち、日本、オーストラリア、中国、
インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、台湾、タイ、ベトナムで調査を実施している。会社概要や提供サービ
スなどの詳細は当社ウェブサイトhttp://japan.jdpower.comまで
<J.D. パワー・アンド・アソシエイツについて>
ザ・マグロウヒル・カンパニーズの一部門である J.D. パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウ
ェストレイク・ビレッジ)は、パフォーマンス改善、ソーシャル・メディア、顧客満足に関するインサイトとソリューシ
ョンを提供している国際的なマーケティング情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客
満足度に関する調査を毎年行なっている。
<ザ・マグロウヒル・カンパニーズについて>
金融情報並びに教育事業を行っているザ・マグロウヒル・カンパニーズ(NYSE: MHP)は 2012 年 11 月にマグロウヒル・エ
デュケーション事業を投資ファンドであるアポロ・グルーバル・マネジメントに売却する契約を行った。2013 年初めの
売却手続き完了後に、社名を「マグロウヒル・フィナンシャル」に変更し(株主の承認を条件とする)、国際的な金融並
びに商品市場に対するベンチマーク、情報・分析サービスを提供する事業を行う。マグロウヒル・フィナンシャルの主な
ブランドはスタンダード&プアーズ、S&P Capital IQ、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス、プラッツ、クリシル、
J.D. パワー・アンド・アソシエイツ、マグロウヒル・コンストラクションおよびアヴィエーション・ウィークである。
世界 30 カ国に約 17,000 人の従業員を有する。詳細はウェブサイト www.mcgraw-hill.com まで。
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<当調査に関するお問合わせ先>
(株)J.D. パワー アジア・パシフィック
コーポレート コミュニケーション
住 所:
東京都港区虎ノ門 5-1-5 虎ノ門 45MT ビル(〒105-0001)
電 話:
03-4550-8060
FAX:
03-4550-8152
e-mail:
[email protected]
<ご注意>
本紙は報道用資料です。(株)J.D. パワー アジア・パシフィックの許可無く本資料に掲載されている情報および結果を
広告または販促活動に転用することを禁止します。
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J.D. パワー・アンド・アソシエイツ
SM
2013年米国自動車耐久品質調査 (VDS)
ブランド別ランキング
100台当たりの不具合指摘件数
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レクサス
Lexus
ポルシェ
Porsche
リンカーン
Lincoln
トヨタ
Toyota
メルセデス・ベンツ
Mercedes-Benz
ビュイック
Buick
ホンダ
Honda
アキュラ
Acura
ラム
Ram
スズキ
Suzuki
マツダ
Mazda
シボレー
Chevrolet
Industry 業界平均
Average
フォード
Ford
キャデラック
Cadillac
スバル
Subaru
BMW
GMC
サイオン
Scion
Nissan
日産
Infiniti
インフィニティ
Kia
起亜
Hyundai
ヒュンダイ
Audi
アウディ
Volvo
ボルボ
MINI
ミニ
Chrysler
クライスラー
Jaguar
ジャガー
Volkswagen
フォルクスワーゲン
Jeep
ジープ
Mitsubishi
三菱
Dodge
ダッジ
Land Rover
ランドローバー
100
200
300
400
71
94
112
112
115
118
119
120
122
122
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178
190
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出典: J.D. パワー・アンド・アソシエイツ 2013年米国自動車耐久品質調査SM
本紙は報道用資料です。J.D. パワー アジア・パシフィックの許可無く、本資料に掲載されているデータを広告
および販促活動に転用することを禁止します。
報道で本資料に使用されている図表およびグラフを引用する際には、必ず、調査レポート発行者および出典
(J.D. パワー ・アンド・アソシエイツ 2013年米国自動車耐久品質調査SM)を明記して下さい。
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J.D. パワー・アンド・アソシエイツ
SM
2013年米国自動車耐久品質調査 (VDS)
セグメント別ランキング トップ3モデル
乗用車セグメント
サブ・コンパクト
ミッドサイズ
第1位: サイオン xD
トヨタ ヤリス
ヒュンダイ アクセント
第1位: ヒュンダイ ソナタ
フォード フュージョン
ビュイック ラクロス
コンパクト
ラージ
第1位: トヨタ プリウス
フォード フォーカス
マツダ マツダ3
第1位: ビュイック ルセーン
トヨタ アバロン
シボレー インパラ
コンパクト・スポーティー
エントリー・プレミアム
第1位: マツダ MX-5 ミアータ
ミニ クーパー
サイオン tC
第1位: レクサス ES 350
リンカーン MKZ
キャデラック CTS
コンパクト・プレミアム・スポーティー
ミッドサイズ・プレミアム
第1位: 日産 Z
メルセデス・ベンツ Eクラス クーペ
ボルボ C70
第1位: アウディ A6
ボルボ S80
レクサス GS 350/GS 460
ミッドサイズ・スポーティー*
第1位: シボレー カマロ
フォード マスタング
調査結果の詳細は、
www.jdpower.comをご参照ください。
*セグメント平均を上回るモデルが受賞モデル以外になかったカテゴリー
注) 受賞対象カテゴリーとしたのは、必要サンプル数を満たしたモデルが3モデル以上あり、受賞対象カテゴリー内における市場での売
上の80%を構成するカテゴリーのみ。「プレミアム・スポーティー」、「ラージ・プレミアム」、「ラージ・プレミアム・クロスオーバー/SUV」セグ
メントは基準を満たしたモデルがなかったため、受賞対象カテゴリーとしなかった。
出典: J.D. パワー・アンド・アソシエイツ 2013年米国自動車耐久品質調査SM
本紙は報道用資料です。J.D. パワー アジア・パシフィックの許可無く、本資料に掲載されているデータを広告
および販促活動に転用することを禁止します。
報道で本資料に使用されている図表およびグラフを引用する際には、必ず、調査レポート発行者および出典
(J.D. パワー ・アンド・アソシエイツ 2013年米国自動車耐久品質調査SM)を明記してください。
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J.D. パワー・アンド・アソシエイツ
SM
2013年米国自動車耐久品質調査 (VDS)
セグメント別ランキング トップ3モデル
ライト・トラック/マルチ・パーパス・ビークル/クロスオーバー/SUVセグメント
コンパクト・マルチ・パーパス
ミッドサイズ・プレミアム・クロスオーバー/SUV*
第1位: サイオン xB
シボレー HHR
起亜 ソウル
第1位: レクサス RX
ボルボ XC70
コンパクト・クロスオーバー/SUV
ミニバン*
第1位: トヨタ RAV4
ホンダ CR-V
トヨタ FJ クルーザー
第1位: トヨタ シエナ
ホンダ オデッセイ
ミッドサイズ・ピックアップ
ミッドサイズ・クロスオーバー/SUV
第1位: フォード レンジャー
ラム ダコタ
ホンダ リッジライン
第1位: ホンダ クロスツアー
トヨタ ヴェンザ
トヨタ 4ランナー
ラージ・ピックアップ
ラージ・クロスオーバー/SUV
第1位: GMC シエラ HD
GMC シエラ LD
シボレー アバランチ
第1位: シボレー タホ
GMC ユーコン
トヨタ セコイア
エントリー・プレミアム・クロスオーバー/SUV*
第1位: アキュラ RDX
アウディ Q5
調査結果の詳細は、
www.jdpower.comをご参照ください。
*セグメント平均を上回るモデルが受賞モデル以外になかったカテゴリー
注) 受賞対象カテゴリーとしたのは、必要サンプル数を満たしたモデルが3モデル以上あり、受賞対象カテゴリー内における市場での売
上の80%を構成するカテゴリーのみ。「プレミアム・スポーティー」、「ラージ・プレミアム」、「ラージ・プレミアム・クロスオーバー /SUV」セグ
メントは基準を満たしたモデルがなかったため、受賞対象カテゴリーとしなかった。
出典: J.D. パワー・アンド・アソシエイツ 2013年米国自動車耐久品質調査SM
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