?どうしてカチカチ山ロープウェイ? 皆さんは「昔話カチカチ山」をご存知ですか? おじいさんとおばあさんに悪さをしたタヌキがウサギに仕返しとし て背中に火をつけられ、泣きながら山を駆け下り、泥の船に乗せら れ沈んで死んでしまうというおはなしです。 伝説によると、タヌキが泣きながら駆け下りた山がこの天上山、泥 の船に乗せられ溺れて死んだのが河口湖だということです。 つまり、この天上山が昔話カチカチ山の舞台になったのです。 ウサギにからしを塗られる タヌキ もうひとつのカチカチ山 さて、皆さんはもうひとつ別のカチカチ山のお話があることをご存知でしょう か? それは、太宰治が執筆した御伽草子の中の「カチカチ山」です。 太 宰 治 本名 津島修二 明治 42 年 6 月 19 日 青森県生まれ 自虐的かつ道徳的な絶妙な語りで人間の偽善を告発する作品を発表 代表作に「走れメロス」「人間失格」などがある。 昭和 13 年 9 月 13 日から 11 月 15 まで河口湖の御坂峠 天下茶屋に滞在し、 滞在中の体験をもとに「富嶽百景」を執筆するなど、河口湖縁の人物。 昭和 20 年太宰 36 歳の時の「御伽草子」の中の作品「カチカチ山」はこの天上 山が舞台になったといわれています。 太宰の「カチカチ山」は、昔話「カチカチ山」のウサギを色気はないが 16 歳 の美少女、タヌキを彼女に惚れ込み大恥辱を受ける中年男に置き換えるという、 ユニークな作品です。 タヌキである中年男は、ウサギである冷酷な美少女に夢を抱き、彼女の拒絶 を理解することなく追い回し、「惚れたが悪いか」の一言を残し、彼女に殺され るという物語です。 尚、この天上山の中腹、央平(なかばだいら)には、太宰治記念碑が平成 9 年 6 月に建立され、「カチカチ山」からの一節、「惚れたが悪いか」が刻まれて います。 央平(なかばだいら)の文学碑 湖畔まで続くハイキングコースには 10 万本のあじさいが咲き乱れます (7 月中旬〜8 月上旬)
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