栄養新聞 7,8月号 日焼けに注意! 紫外線を浴びると、体内に活性酸素が発生し、皮膚細胞を酸化させてしま います。活性酸素はシミやシワの原因となるだけでなく、皮膚がんを引き 起こす要因にもなります。紫外線の害を防ぐためにおすすめな食材や、紫 外線によって増えるシミやそばかすを防ぐ食材もご紹介します。 【紫外線とは・・・】 紫外線は、可視光線(赤、橙、黄、緑、青、紫)よりも波長が短い、紫の外の線とい う意味の電磁波の一種です。 太陽光の中には、 ・UV-A(シミ、シワの原因) ・UV-B(ひどい日焼け、皮膚がんの原因) ・UV-C(強力な殺菌力) 上記の3種類の紫外線が含まれていますが、そのうち、 UV-A、UV-Bはオゾン層を通過して地表に到着し、その9割以上がUV-Aです。 日焼け止めの表示で、「SPF50、PA+++」といった表示があります。 「SPF」 UV-Bを防ぐ効果を示す値で、数値が高いほど赤くなる日焼けを防ぐ時間が長くなり ます。 SPF1ごとに約15~20分UV-Bが体へ影響する時間を遅らせることができます。 「PA」 UV-Aを防ぐ効果の強さを占める値で、「+」の数が多いほど、肌の黒化を防ぐ効果が 高くなることを表しています。 1 ページ 【体の中から紫外線対策】 良質のたんぱく質、ビタミン、ミネラルは、肌の抵抗力を高めます。又、旬の食材は ビタミン、ミネラルを比較的多く含んでいますので、取り入れてみてください。 ①抗酸化作用のある栄養素を摂りましょう! ●ビタミンB2:豚レバー、牛乳、卵、イワシ、うなぎ など ●ビタミンC:赤ピーマン、ブロッコリー、キウイ、じゃがいも など ●ビタミンE:アーモンド、うなぎ、ピーナッツ、かぼちゃ、赤ピーマン など ●カロテン:人参、ほうれん草、ブロッコリー、ニラ、春菊、小松菜 など ●鉄:豚レバー、シジミ、大根の葉、菜の花、青のり、干しひじき など ●葉酸:菜の花、枝豆、いちご、納豆、焼きのり、鶏レバー など ②活性酸素を除去する栄養素を摂りましょう! ●ポリフェノール類:カテキン(緑茶)、セサミノール(ごま)など ●カロテノイド類:リコペン(トマト)、βカロテン(緑黄色野菜) ③肌にハリや潤いを与える食材を補給しましょう! ●コラーゲン:鶏手羽、砂肝、カレイ ~補足~ 【ビタミンC】 細胞や色素沈着を防ぎ、シミ予防に期待できます。ビタミンCは、水に溶けやすく、 熱に弱いので、サラダや果物など生食するのがおすすめです。 【ビタミンE】 血行をよくして新陳代謝を促す作用があるほか、メラニン色素の排出を助けたり、活 性酸素の発生を抑えるともいわれ、肌にとって大切な栄養素です。ビタミンCと一緒 にとると抗酸化力が上がります。 2 ページ 【シミ・ソバカス対策】 シミ・ソバカスは皮膚にあるチロシンという物質がメラニンにかわり、沈着して 生じます。紫外線が、有害物質である活性酸素の生成を高めることで シミ・ソバカスができたり、悪化してしまいます。 活性酸素はシミ・ソバカスの発生、悪化に関係するので、 2ページ、紫外線対策の②にある「活性酸素を除去するのに役立つ栄養素」を 摂取すると予防につながります。 ~シミ・ソバカスの色を薄くする栄養素~ ●ビタミンC・・・赤ピーマン、ブロッコリー、キウイ、じゃがいも など メラニンの生成を抑える、メラニン色素を還元するというダブルの 美白効果があります。 ●ビタミンB2・・・豚レバー、牛乳、卵、イワシ、うなぎ など 細胞の再生や成長を促す働きがあるので、肌の新陳代謝を高めてメラニン 色素を排泄してくれます。 おすすめレシピ 【赤ピーマンのナッツ炒め】 【材料】2人分 【作り方】 ピーマン・・・・・1個 赤ピーマン・・・・1個 ピーナッツ・・・・大さじ3 ちりめんじゃこ・・大さじ3 鰹節・・・・・・・3g 酒・・・・・・・・小さじ2 みりん・・・・・・小さじ1.5 しょうゆ・・・・・小さじ2 ごま油・・・・・・小さじ1.5 ①赤ピーマン、ピーマンをそれぞれ 縦半分に切って、ヘタと種を取り、 横に細切りにする。 ②フライパンにごま油を中火で熱し、 ①を炒め合わせる。全体的に炒め られたら、ピーナッツとちりめん じゃこを加えて炒め合わせる。 ③鰹節を加え、全体に絡まったら 酒、みりん、しょうゆ、を加える。 汁気がなくなるまで炒めて完成! ピーマンとナッツで体をさびつかせないようにしましょう! ピーマンはビタミンだけでなくカロテンも含んでいます。 カロテンは油と一緒に摂取すると吸収率が高まります。 3 ページ 【夏におすすめの食材】 オクラ オクラのねばねばのもととなっているのは、①ペクチンと②ムチンという成分です。 ①食物繊維として働くペクチン ペクチンは腸内の善玉菌を増やし、 整腸効果や血中コレステロール値を下げる効果があります。 ②糖たんぱく質のムチン ムチンは人体内では、気管や消火器の粘膜をおおって保護する物質です。 胃炎や胃潰瘍の予防、たんぱく質の消化吸収を助けるのに役立ちます。 たんぱく質の消化吸収を助けるため疲労回復効果が期待でき、 夏には特に積極的に摂取するとよい栄養素です。 ≪ムチンを多く含む食材≫ ・納豆 ・山芋 ・めかぶ ・モロヘイヤ ・じゅんさい ・なめこ など ≪ムチンと一緒に摂取するとよい食材≫ ビタミンB1を含む食材(豚肉や大豆など)は、疲労回復効果が期待できます。 ムチンと一緒にこれらの食材を摂ることでスタミナがつき、疲れにくくなると いわれています。 <参考文献> 「もっとからだにおいしい野菜の便利帳」/高橋秀雄/高橋書店 「あたらしい栄養学」/高橋秀雄/高橋書店 E・recipe http://erecipe.woman.excite.co.jp/detail/e78b9ca9e722bd27c8e8c9ad051fadc2.html 4 ページ
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