No.2

スライド 18
スライド 19
初乳の抗体は酪農家の歴史
「初 乳の抗 体は酪 農 家の歴 史」といわれるよう
に、初乳の抗体は、それぞれの酪農場で過 去に
罹患した病原菌の「履歴」です。親牛から初乳を
介して抗 体を引き継ぐ 子 牛は、そこで生きていく
ために最も有用で効果的な抗体を得ることになり
初 乳の話が長 くなりましたが、まずは、スタートで
初乳をきちんと飲ませるところから始めないと、後
々病気になったりとかするので、まずそこをきちん
とやりましょうということです。
ます。一方、初乳 製 剤は、抗体の含 有 量が保証
されていたとしても、その地域で効果的な抗 体が
次に、ほ乳の方法と離乳後の飼養方法の話を
含 ま れているのか 、と いう点 では 保 証 さ れていま
せん。また、初乳製剤は、あくまでも抗体を与える
ことが目 的であり、栄 養 分の供 給は あまり考 慮さ
れていません。したがって、初 乳製 剤は、初 乳が
無い場合の最後の手段、あるいは抗体を補助的
に与える意味で利用してください。
母親からの抗体が一 番で、駄目であれば同じ
牛 群 内の牛の抗 体 、それも 駄 目で あれば、隣の
農場から借りてくる、というように子牛に近い初乳
を与えることが基本です。この間、このようなことが
ありました。子牛の調子が悪いので色々聞くと、ま
ず一番始めに初乳製剤を飲ませ、その後に初乳
を飲ませという、順番が逆な農 場があったんです
ね。その順 番 を逆 にするだけで 、病 気 の発 生 が
改善されたのです。
また、初 乳 は で きれば新 鮮 な 方 が良 いで す。
先ほど言ったとおり、搾りたての生が無ければ凍
結初 乳の順になります。生が良い理 由としては、
色々な成 長に関する物 質(生 理活 性 物 質)が入
っています。それが、凍 結すると壊れることがあり
ます。しかし、大切なのは抗体をきちんと与えると
いうことなので、生乳をまず一番はじめに与えて、
足りない場合は、凍 結 初 乳でもその役割は 十分
果たすことができます。
☆ほ乳方法と離乳後の管理
します。「ルーメンの発達を考慮した給与法」とい
う表現しています。ルーメンというのは牛の一番目
の胃ですね。第一胃ともいいます(スライド 20 では
第一 胃)。牛の必 要な栄養は時 期により異なりま
す。生まれてきた時は 液 状 飼 料 給与 期で、必要
な栄養全部をミルクから得ています。その後、「移
行期」というミルクと人工 乳の時 期があります。最
後の「反 芻 期」になると、親と同 様にミルクを与え
なくても、固形物である人 工乳とか草などをうまく
利用することができます。
ルーメンがうまく機能してくれれば、固形 物をう
まく利用して栄養が摂ることができます。この移行
期 の 飼 養 方 法 が 具 体 的 に 明 確 になっ ていま せ
ん。われわれも 研 究 し て整 理 し ていると こ ろです
が、この移行 期は大体 生後3週 目位かなというイ
メージですので、ここでは3週目から離乳する位ま
でを移行期とします。それから、当然離乳すれば
もうミルクが入ってきませんから、それ以降は反芻
期ということになります。
牛のルーメン発達と飼料の役割について
スライド 20 は、生まれてきたばかりの牛の胃で
す。食べたエサは、一番目の胃、二番目の胃、三
番 目 の 胃 、 四 番 目 の 胃 と 流 れていきま す 。ただ
し、ミルクの場合は、ルーメンに入らないようにここ
の溝(スライド 20 右上写真参照)が開き、四番目
の胃へ流れます。それで、ミルクは四番目の胃で
消 化 さ れます。ですか ら、このルーメンを全 然 使
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わないで、4胃だけで栄養を消化します。これは、
人間と全く同じ栄養の消化方法です。ただ、牛が
用していたのを、うまく人工乳という離乳食に切り
替えるには、人工乳の給与量をどのようにコントロ
ちょっと違うのは、4胃に牛乳を固める酵素を持っ
ールするのかがとても重要になります。
ています。固まった牛乳は写真(スライド 20 左下
写 真 参照 )のような状 況です。いわゆるチーズに
して、少し ずつ栄 養 を腸 へ流 して吸 収 します。ミ
ルクは 、 栄 養 バ ラン スの 取 れた 優 れ たエ サで す
が、ルーメンの発達には役立ちません。
ルーメンを切ってひっくり返すと、写真(スライド
22)のようになっています。左側が生まれたばかり
の胃です。特に胃壁には何もありません。人工乳
を給与すると、微生物が人工乳を分解するとき出
てくる物質が刺激となって、胃壁に「ひだ」が伸び
て来 ま す ( 右 側 )。こ れ が 絨 毯 の 毛 の ようなので
「絨 毛 」と 表 現 し ま す。一 番 大 きいルー メンの 中
で、これが伸びてくると、栄 養 をここからも 吸 収し
て、牛は体を大きくしていくのです。
繰り返しになりますが、人 工 乳はルーメンで微
生物の働きにより栄養分を利用できますし、四番
目の胃でも消 化されて腸で吸 収できます。また、
ルーメンの絨毛を伸ばすためにとても良い飼料な
のです。
スライド 20
スライド 22
ルーメン発達には絨毛が伸びることの他に、筋
スライド 21
牛が大 きくなるとルーメンははるかに大きくなり
ます。ルーメンにはスライド 21 で示した原虫や細
菌などの微生 物がいて、草などを分解してくれま
す。本来、牛はヒトと同様に草を食べても消 化出
来ません。しかし、ルーメンに溜めておくと、原虫
や細 菌 が分 解 し てくれて、牛 が使 え る栄 養 分 に
変えてくれます。その栄養分をルーメンの胃壁か
ら吸 収 し ま す。で すか ら、草 は ルーメンに入 って
微生 物の働きがない限り栄養になりません。しか
し人工乳は違います。人間が食べても消化できる
トウモロコシや大 豆が入っています。人工 乳がル
ーメンに入ると、微生物も喜んで沢山 利用します
し、四番目の胃へ流れたとしても、ここでもある程
度消 化することが出来ます。ヒトで言えば人 工乳
は離乳食のようなものです。初めはミルクばかり利
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層 を厚 くするのに物 理 的 な刺 激 も 必 要 と 言われ
ています。近年、人 工 乳の一つ一つの粒が十分
な大きさであれば、物理的刺激を与える役目はあ
るといわれています。スライド 23 で示した一般的
人 工 乳は 「十 分な大きさ 」といえるも のです。そう
なると、「人工乳は飼料として十分な大きさがあっ
て、栄 養 もあるならミ ルクと 人 工 乳 だけで 十 分 胃
が発達する」ということになります。
古くから、物理的刺激を与えるために、乾草を
給 与 することが基 本となっていますが、最 近はこ
のような考え方から、乾草を給与する意義につい
ても疑問が出てきました。
スライド 23
ほ乳中乾草給与は必要か?!
そこで、
① ほ乳期の子牛は本当に繊維質が必要か
② それから虫(微生物)がルーメンに棲み着く
まで結構時間がかかるので、いつ頃から草
を与えると適切なのか
という2つの目的で試験を行いました。
スライド 24
ま ず、①の目 的 のための試 験 で は 、細 断 し た
乾草を自由に食べられるグループ(SH 区)と一切
与えなかったグループ(S0区)に分けました。代用
乳の給与量、ほ乳期間、人工乳や水の給与方法
は全く同じです。このような条件で発育や摂取量
を比 較 しまし た。ま た、離 乳 する6週 齢 時 に各 グ
ループ5頭ずつ屠殺をしてルーメンの状況を見て
みました。そうすると、乾草を与えなかった S0区で
は、屠 殺した5頭うち、2頭は胃 壁に人 工 乳が糊
のようにべったりくっついていました。別の2頭は
敷料の麦稈を、お腹いっぱい食べていました。さ
らに残りの1頭からはスライド 25 のように毛の固ま
りが胃の中から出てきました。これは異常 行 動で
毛をベロベロと舐めたものが固まったと考えられま
す。
スライド 25
また、1頭ごとに毎日人工乳をどれ位食べるか
調べると(スライド 26)、草を食べているグループで
は、最初はあまり人工乳を食べられませんでした
が、ある時 期から食べる量がすっと 伸びていきま
した。一方、人工乳だけ与えたグループでは、初
めは一気に食べますが、段々失速しちゃったんで
すね。
スライド 26
それと、もう一つ面白かったことがありました。生
まれてから離乳するまでに食べた人工乳量によっ
て、体重の増加 量も多分 変わるだろうと予測して
作成したグラフがスライド 27 です。
予 測 どおりの結 果になりましたが、グループで
分けてみると、SH 区(ここでは人工乳+乾草群)
は、草を人工乳と一緒に与えたことで体重の伸び
が良くなりました。ほんの少し(40~50g/日)しか
草を食べていないにもかかわらずですよ。つまり、
人工乳の摂取量が同じであっても SH 区は 2~
3kg 程度増加量が多いのです。この理由として次
のようなことが考えられます。1つは草を食べること
でルーメンの中の絨毛をブッラシングするような効
果 があったのではないか ということ です。人 工 乳
ばかり食べるとルーメンの内容液を、より酸性に傾
けます。酸性になると、絨毛同士が「ベタベタ」とく
っつき易 くなると 言 われています。そ うなると 、絨
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毛から栄養を吸収しようとしても吸収し難くなるの
ではないか。もう一つは、乾草を与えると生後3週
齢程度で、反芻し始めます。反芻により、ルーメン
の中に唾液が沢山入ります。唾液は酸性となった
胃 液 を中 性 にする効 果 がありま す。つまり、草 を
与え ることによってルーメンを中 性 の方 向に戻し
ていく。この2つにより胃は 正 常な働きになり、結
果的に体重も増えたと考えられます。
スライド 29
その結 果 、増 体 量に変 化が見 られたのは8週
齢以降でした(スライド 30)。
スライド 27
ただし 、草 もあま り食 べ過ぎ ると 、人 工 乳 摂 取
量 が 伸 びな くな り、 体 重 が 増 え な いこ と が ありま
す。草と人工乳の量の関係(スライド 28)では、大
体 50g位の草が丁度良いところです。少ないと人
工 乳 の摂 取 量 は 少 ないで すし 、草 が多 くても 食
べ過ぎて、人工 乳をあまり食べられなくなります。
それと同じく草の量と増 体 量の関 係でも似 たよう
な傾向が出ています。
スライド 30
この試験 期間の人 工乳と乾 草の摂 取量をスラ
イド 31 に示してあります。4週目までは、乾草の摂
結論として、ある一定の草の量は必要だけれど
取 量 はきわめて少 ないので 、この時 期 のミルクと
も、「多すぎても 少なすぎても」良 くないと言うこと
が分かりました。
人工乳を栄養源として体重は増加していることが
わかります。特に、3週齢までは人工乳の摂取量
も少ないので、離乳する前はミルクの力で体重が
増えたといえます。
4~8週齢までは、離 乳もきっかけとなり、人工
乳、乾 草の摂 取量が上昇します。特に人工 乳の
摂 取 量が急 激に伸びていきます。この時 期の体
重 増 加に影 響を与えるのは 人 工乳です。いか
に、人 工 乳 の摂 取 量 を上 限 (このときは1日
2.5kg)まで喰い止まりさせずに高めていくかがポ
イントです。そのためには、ほ乳期 同様に残 食が
スライド 28
無くなったら、定量(100~200g)増給するのが良
いでしょう。また、常に摂 取できる状態にしておき
ます。
次に、②の目的のための試験では、とても良い
草と、とても悪い草を与えた時にはどの時点で増
8週齢 以 降は上限 量の人 工 乳を摂 取できるよ
うになり、乾草の食べる量がどんどん増えていきま
体が変わるかをポイントにしました(スライド 29)。4
週 齢 で 離 乳 出 来 るか という試 験 も 同 時 に行 って
いましたのでほ乳期間は4週齢までです。
す。質の良い乾草は、栄養価が高いばかりでなく
消 化 が と て も 良 い の で 一 杯 食 べ る こ と が で きま
す。この時 期 に、乾 草 の質の差 で 増 体 量にも 差
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が出るのは、ルーメンが親牛と同じように機能して
いることを意味します。
いきます。早いうちに 300g食べても、3週 齢(21
日 齢)になるまでは、これ以上 与えないようにし、
安定的に 300g食べさせます。その後は再び残食
がなくなれば 100gずつ増やしていきます。「100g
ずつの増量は、細かすぎる」と感じる方がいるかも
しれませんが、正 確に測る必 要はありません。一
掴み何gとか、一カップ何 g かを把握しておけば
良い訳です。人工乳は値段が高いので無駄にし
たくありませんし、乾草もバケツ等で個別に与える
ことが可能であれば、50g 位を目安に与えます。こ
う話すと結構馬鹿にされます。親牛を対象に 50g
スライド 31
☆ほ乳プログラム例
いままでのお話を踏まえて、スライド 32 では個
体管理のほ乳プログラム例を示しました。
生まれた時には、きちんと3㍑飲めるような形に
しましょう。そ れか ら、2~3日 目 に関 しては 移 行
乳(2~3日目に搾った牛乳)を与えましょう。大体
4㍑~6㍑の間で 飲めるだけ飲ま せてあげます。
それから、4日目には、通常4㍑というのが基準か
も知れませんが、もう少し増やしてあげて良いかと
思います。大体体重の 15%くらい、体重 40 ㎏位
あれば5、6㍑、体高を目安として、小さければもう
少し 量 は 少なくしても 良 いかなと 思 います。ほ 乳
期間はそのまま、ずっと同じ量を与えていきます。
与えることは大した量じゃないですが、子牛に 50g
与え ることはとても 意 味 があります。さっき説 明し
たとおり栄養ということではなく胃をちゃんと調整さ
せてあげる、反 芻 させてあげると いう意 味 合 いの
50g です。それを、与えるということです。
☆人工乳の給与開始と水の給与
人工乳は3週目くらいまでは制限しましょうと言
いましたが、何 時から給与するかはお話していま
せんでした。産まれて1日目は初乳を十分に飲ま
せます。人 工乳は2日目から与えて下さい。その
ときに、新鮮な水も一緒に与えます。
人 工乳を2日 目から与えた簡単な試 験を行い
ました。1日目は初乳をやり、2日目から牛乳を与
えた後に口へ人工乳を入れてやりました。それは
人工乳を強引に食べさせたのではなく、ほ乳後、
指に吸い付いてきた時に手に握っていた人工乳
を口に入れたのです。これは、人工乳の味を覚え
させるためで 、3日 間 、3 回 行 いま し た。そうする
と、5日目頃から自力で人工乳を少しずつ口にし
始めました。何もしなければ、大体8日目あたりか
ら食べ始めます(スライド 33)。ルーメンの発達初
期には、あまり多くの人工乳量は必要ないのです
が、早期給与は馴致する意味でも良いのです。
スライド 32
人工乳は食べるからといってどんどん食べさせ
ていくと、さっき言 ったように胃の発 達が悪 くなる
ので少しずつ増やしていく。3週齢で 300gが目安
です。馴致しながら 50g程度与えます。食べきる
のであれば 100g増やしていく、また食べきるので
あればもう 100g増やす。このような感じで増やして
人工乳摂取量(g/日/頭)
350
300
有り n=10
無し n= 6
250
200
150
動機付け期間
100
50
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1011121314
人工乳は2日目から
スライド 33
また、ルーメン内で微生物による良 好な発酵をさ
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せる為には、人工乳だけでなく水も必要です。
実 際 に、人 工 乳 の摂 取 量 の 増 加 と と も に、飲
水量もどんどん増えていきます(スライド 34)。この
データからも、人工乳と水はセットで与える必要が
あることが分かります。
「ほ乳量を増やしているから水は要らないので
はないか」という人もいます。しかし、それは私たち
が判断することではありません。牛に任せるべきで
す。また、ミルクは四番目の胃に入るので、ルーメ
ンには入りません。そのルーメンに水分を補 給す
るために水が必要なのです。
育成前期(3か月齢~受胎)
高増体は乳腺発達を阻害して初産乳量が低下する。
分娩時
脂肪層(fat pad)
正常な発達
脂肪
発達阻害
乳腺実質
乳腺実質
脂肪
乳管
乳頭
乳頭
スライド 35
1800
1600
摂取量, g/日
1400
1200
水
人工乳
乾草
1000
800
600
こうなると、管が伸びようとしても、伸びる場所が
少なくなっていきます(スライド 35 右下写真)。こう
いう状態が乳腺発達阻害で、乳量が出なくなるの
で「育成前期には増体を上げるな」と言われ続け
てきました。この根 拠になった文 献のエサの与え
方を調べると、肉 牛の肥 育の様な飼 料の与え方
400
200
42
39
36
33
30
27
24
21
18
15
9
12
6
3
0
0
日齢
で到 底 酪 農 家で 乳 牛を飼 うような飼 養 方 法でな
いことが分かりました(スライド 36)。
哺乳期に水は必要か?
スライド 34
☆授精前の管理
おおよそ3か 月 齢 から授 精 までの育 成 前 期 の
飼養方法です。この時期は栄養状態と乳腺の発
達、飼 料 中のタンパク質濃 度がポイントです。以
前は、「この時期に増体を上げすぎると乳腺の発
達に良くない」と、ずっと栄養を抑えていた時代が
ありました。
タンパク質を重視した栄養管理
乳腺の発達とはどのようなこと?それを示したのが
スライド 35 で乳房を前後で切ったものです。
上の写真は生まれたばかりの牛の乳房で脂肪
つまり、この時 期に増 体を高 めることが悪いの
ではなくて、過 肥にすることが悪いことでした。そ
の層になっています。ある時期(3か月齢前とも言
の後、体 格 を大 きくするために増 体を高 めること
われていますがよくわかっていません)になると乳
頭 か ら 乳 房 内 へ 木 の 枝 のように 管 が 入 ってきま
は乳 腺 発 達 に悪 影 響 を与 え ず、しか も 早く授 精
できる=初産の早 期 分 娩が可 能になったので
す。管が出 来 ると 同 時 に筋 肉 みたいものが出 来
上がってきます(左 下写 真の茶 色い部位)。その
場 所 にあった脂 肪 組 織 は 端 に追 いやらます。こ
す。それでは、体格を大きくする飼養法は?一言
で言うと、エサの中のエネルギーだけでなく、タン
パク質水準も高くすることです。人間に例えると、
れが、正常に発 達した乳 房です。しかし、摂 取し
たエネルギーが過多となると脂肪細胞に脂肪をど
んどん溜め込むわけです。
牛の育 成 前 期は 中 高 生のイ メージです。あの時
期というのは、グングン背が縦に伸びますよね。縦
に伸びる時には「魚や肉を食べろ」とか、「ミルクを
スライド 36
飲め」とか言われますよね。つまり、骨や筋肉の基
となるタンパク質を摂れということです。これと全く
同 じ 話で 、きちんとし た体 を作 るためには、育 成
前期にタンパク質をもう少し与えるような基準に変
わったのです。
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